JP2019168265A - 車両用装飾部品 - Google Patents
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Abstract
【課題】昇温機能を備えた信頼性の高い車両用装飾部品を提供すること。【解決手段】車両用装飾部品としてのガーニッシュ1は、その意匠面を形成する基材10と、通電により発熱して基材10を昇温させる発熱体30と、基材10の過昇温を感知して、その発熱体30への通電を遮断する過昇温防止素子としてのサーモスタット35と、を備える。【選択図】図5
Description
本発明は、車両用装飾部品に関するものである。
従来、例えば、フロントガーニッシュ等、車両の装飾部品には、その意匠面に付着した氷雪を溶かして除去するための発熱体が設けられたものがある。例えば、特許文献1に記載の装飾部品は、フロントグリルを飾るエンブレムとしての構成を有している。また、この装飾部品の意匠面には、車両に設けられたレーダー装置の電波を透過する電波透過領域が設定されている。そして、この従来例の装飾部品には、通電により発熱して、その意匠面を形成する基材を昇温させる発熱体が設けられている。
即ち、意匠面に付着した氷雪が電波を減衰させることで、その装飾部品の内側に設けられたレーダー装置による検知性能が低下するおそれがある。この点を踏まえ、上記従来技術の装飾部品では、その発熱体の昇温作用によって電波透過領域内の氷雪を除去する。そして、これにより、降雪時、或いは車両に付着した雨水が凍結しやすい低温時においても、高いレーダー検知性能を確保することが可能になっている。
また、従来、このような装飾部品の多くは、車両に設けられた制御装置によって、その発熱体に対する通電が制御されている。そして、これにより、その基材の温度を適正に維持する構成になっている。
しかしながら、上記のように発熱体への通電を装飾部品の外部で制御する構成では、例えば、制御装置の故障や配線に短絡が生じた場合等、その基材の温度を適正に維持することができなくなる可能性がある。そして、これにより、その装飾部品の信頼性が低下するおそれがあることから、この点において、なお改善の余地を残すものとなっていた。
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであって、その目的は、昇温機能を備えた信頼性の高い車両用装飾部品を提供することにある。
上記課題を解決する車両用装飾部品は、意匠面を形成する基材と、通電により発熱して前記基材を昇温させる発熱体と、前記基材の過昇温を感知して前記発熱体に対する通電を遮断する過昇温防止素子と、を備える。
上記構成によれば、例えば、配線に生じた短絡故障等によって、その発熱体に電流が流れ続けるような状況が発生した場合であっても、これに伴う基材の過昇温を感知して、その発熱体への通電を遮断することができる。そして、これにより、その基材の温度を適正に維持することで、高い信頼性を確保することができる。
上記課題を解決する車両用装飾部品において、前記発熱体は、前記意匠面となる前記基材の表面に敷設されるとともに、前記過昇温防止素子は、前記基材の裏面側に設けられることが好ましい。
上記構成によれば、効率よく、意匠面を昇温して、この意匠面に付着した氷雪を速やかに溶かして除去することができる。更に、発熱体が設けられた位置の裏側で基材の昇温を感知する構成を採用することにより、過昇温防止素子の過剰動作、即ち、その通電の遮断と導通とが頻繁に繰り返されるような状況を回避することができる。そして、これにより、より高い信頼性を確保することができる。加えて、基材の裏側に過昇温防止部材を隠すことにより、高い意匠性を確保することができる。
上記課題を解決する車両用装飾部品において、前記過昇温防止素子は、前記基材の縁部に設けられるとともに、前記発熱体は、前記過昇温防止素子が設けられた縁部位置において前記基材の表面側から裏面側に回り込んで設けられることが好ましい。
上記構成によれば、過昇温防止素子が設けられた基材の縁部位置を発熱体が包み込む構成になる。そして、これにより、精度よく、その基材の過昇温を感知することができる。
上記課題を解決する車両用装飾部品は、前記過昇温防止素子から見た前記発熱体が位置しない方向において前記過昇温防止素子に隣接する壁部材を備えることが好ましい。
上記課題を解決する車両用装飾部品は、前記過昇温防止素子から見た前記発熱体が位置しない方向において前記過昇温防止素子に隣接する壁部材を備えることが好ましい。
上記構成によれば、より精度よく、その基材の過昇温を感知することができる。
上記課題を解決する車両用装飾部品において、前記意匠面には、電波透過領域が設定されるとともに、前記発熱体は、前記電波透過領域を昇温可能に構成されることが好ましい。
上記課題を解決する車両用装飾部品において、前記意匠面には、電波透過領域が設定されるとともに、前記発熱体は、前記電波透過領域を昇温可能に構成されることが好ましい。
上記構成によれば、電波透過領域に付着した氷雪を溶かして除去することができる。そして、これにより、例えば、車両に設けられたレーダー装置のミリ波等、電波透過領域を介して送受信される電波が、その意匠面に付着した氷雪により減衰しないようにすることができる。
本発明によれば、昇温機能を備えた車両用装飾部品の信頼性を向上させることができる。
以下、車両用装飾部品を車両のエンブレムとしての構成を有するガーニッシュに具体化した一実施形態を図面に従って説明する。
図1及び図2に示すように、車両用装飾部品としてのガーニッシュ(フロントガーニッシュ)1は、車両2のフロントグリル3を飾るエンブレム4としての構成を有している。具体的には、本実施形態のガーニッシュ1は、横長の楕円型に形成された略平板状の基材10を備えている。また、このガーニッシュ1は、車両2のフロントグリル3に固定されることにより、その車両2の前方側(図1中、左側)に臨む基材10の表面10a側が意匠面Sを形成する。更に、このガーニッシュ1は、その楕円形状をなす意匠面Sの中央部分に、文字や図形等を図案化したエンブレム4の印章が表示される印章表示部11を有している。そして、本実施形態のガーニッシュ1は、この印章表示部11を電波透過領域αとした電波透過カバー20としての機能を有している。
図1及び図2に示すように、車両用装飾部品としてのガーニッシュ(フロントガーニッシュ)1は、車両2のフロントグリル3を飾るエンブレム4としての構成を有している。具体的には、本実施形態のガーニッシュ1は、横長の楕円型に形成された略平板状の基材10を備えている。また、このガーニッシュ1は、車両2のフロントグリル3に固定されることにより、その車両2の前方側(図1中、左側)に臨む基材10の表面10a側が意匠面Sを形成する。更に、このガーニッシュ1は、その楕円形状をなす意匠面Sの中央部分に、文字や図形等を図案化したエンブレム4の印章が表示される印章表示部11を有している。そして、本実施形態のガーニッシュ1は、この印章表示部11を電波透過領域αとした電波透過カバー20としての機能を有している。
詳述すると、図1に示すように、本実施形態の車両2は、フロントグリル3の内側、そのエンブレム4が設けられた位置の後方(図1中、右側)に設けられたレーダー装置21を備えている。即ち、このレーダー装置21は、そのエンブレム4を構成するガーニッシュ1の意匠面Sに設定された電波透過領域αを介して車両2の前方にミリ波を送信し、及びその反射波を受信する。そして、本実施形態の車両2は、これにより、その車両2の前方に存在する障害物の検知、或いは車間距離の計測等を行う構成になっている。
また、図1及び図2に示すように、本実施形態のガーニッシュ1は、通電により発熱して、その基材10を昇温させる発熱体30を備えている。具体的には、この発熱体30は、例えば、銅等を用いて形成される配線層を樹脂膜により被覆したシート状の外形を有している。また、本実施形態のガーニッシュ1において、この発熱体30は、そのガーニッシュ1の意匠面Sを構成する基材10の表面10aに敷設されている。即ち、本実施形態のガーニッシュ1は、この発熱体30を用いて基材10の表面10aを昇温させる。そして、これにより、その電波透過領域αを有する意匠面Sに付着した氷雪を除去することが可能になっている。
ここで、図1〜図3に示すように、本実施形態のガーニッシュ1において、その基材10には、過昇温防止素子としてのサーモスタット35が設けられている。具体的には、このサーモスタット35は、基材10の裏面10b側に設けられている。また、このサーモスタット35は、発熱体30に対する電力供給経路Lにおいて、この発熱体30と直列に接続されている。そして、本実施形態のガーニッシュ1は、このサーモスタット35が基材10の過昇温を感知して発熱体30に対する通電を遮断することにより、その基材10の温度を適正に維持することが可能になっている。
さらに詳述すると、図4に示すように、本実施形態のガーニッシュ1において、基材10は、透明基材41と黒色基材42とが積層された構造を有している。また、本実施形態のガーニッシュ1は、その透明基材41が基材10の表面10a側を構成し、その黒色基材42が基材10の裏面10b側を構成する。即ち、このガーニッシュ1は、透明基材41側を車両前方側(図4中、左側)に向けた状態で、その黒色基材42側が車両2のフロントグリル3に取着される(図1参照)。更に、このガーニッシュ1は、その透明基材41と黒色基材42との間に形成された加飾層43を有している。そして、本実施形態のガーニッシュ1は、これにより、透明基材41が形成する意匠面Sの内側に、そのエンブレム4の印章を立体的に表示することが可能になっている。
尚、本実施形態のガーニッシュ1において、透明基材41は、ポリカボネート(PC)を用いて形成されている。また、黒色基材42には、共重合ポリマー(AES)が用いられている。更に、加飾層43は、インジウム(In)を用いて形成されている。そして、本実施形態のガーニッシュ1は、これらの電波透過性を有する素材を用いて基材10を形成することにより、その意匠面Sに設定された電波透過領域αをレーダー装置21のミリ波が透過する構成になっている。
図5及び図6に示すように、本実施形態のガーニッシュ1は、基材10の裏面10b、詳しくは、その略楕円形状の縁部10eにサーモスタット35の保持部50を備えている。尚、本実施形態のガーニッシュ1において、基材10の裏面10bには、その縁部位置となる上端部10u及び下端部10lに、それぞれ、2つずつ、フロントグリル3に対する係合部51が設けられている。そして、サーモスタット35の保持部50は、フロントグリル3に対する螺子止め部52と並ぶかたちで、その下端部10lに位置する両係合部51間に設けられている。
一方、本実施形態のサーモスタット35は、略矩形平板状の外形を有している。また、このサーモスタット35は、発熱体30に対する電力供給経路Lを構成するワイヤーハーネス53とともに、プリント基板55上に実装されている(図3参照)。そして、本実施形態のガーニッシュ1は、このプリント基板55と一体に、その基材10の裏面10bに設けられた保持部50にサーモスタット35を保持する構成になっている。
詳述すると、図5〜図7に示すように、本実施形態のサーモスタット35は、プリント基板55に対し、その平板形状が略平行となる状態で実装されている。また、このサーモスタット35は、その平板形状が基材10の裏面10bに対して略平行となる状態で、プリント基板55及びワイヤーハーネス53と一体に、その基材10の裏面10bに設けられた保持部50に組み付けられている。そして、本実施形態のサーモスタット35においては、その基材10の裏面10b側から表面10a側に向かう方向(図4参照、同図中、左側を向いた方向)に臨む第1平面35s側が、その熱感知精度の最も高い方向となっている。
また、本実施形態の保持部50は、この状態で、そのサーモスタット35を上下方向に挟み込む複数のリブ56を備えている(図4参照)。更に、この保持部50には、その基材10の裏面10bから突出する複数(本実施形態では2本)の固定ピン57が設けられている。そして、プリント基板55には、これらの各固定ピン57が挿通される複数の貫通孔58が設けられている。
更に、この保持部50は、このプリント基板55の貫通孔58に挿通された各固定ピン57の先端部分に熱を加えて溶融させることにより、その各固定ピン57の先端をかしめることが可能になっている。そして、本実施形態のガーニッシュ1は、これにより、そのプリント基板55と一体にサーモスタット35を保持部50に固定する構成になっている。
また、図7に示すように、本実施形態の保持部50は、上下二段に別れるかたちで基材10の幅方向(図7中、左右方向)に並ぶ上記各リブ56の上方において、その幅方向に延びる上壁部61を有している。更に、この保持部50は、これら各リブ56の幅方向外側において、その上壁部61に連続するかたちで上下方向(図7中、上下方向)に延びる一対の側壁部62,63を備えている。尚、これらの各側壁部62,63のうち、一方の側壁部63の傍らには、この側壁部63よりも上記各リブ56側(図7中、右側)の幅方向位置において、基材10の上下方向に延びる補助壁64が設けられている。そして、本実施形態の保持部50は、この補助壁64と側壁部63との隙間から、そのプリント基板55から延びるワイヤーハーネス53を下方に引き出す構成になっている。
ここで、図4に示すように、本実施形態の発熱体30は、そのシート形状を形成する樹脂膜が熱溶着されることにより、意匠面Sを形成する基材10の表面10aに敷設される。また、本実施形態の発熱体30は、これにより、その基材10の表面10aに固定される本体部71と、この本体部71から径方向外側に延出して電力供給経路Lに対する接続部を形成する延出部72と、を備えている。更に、発熱体30は、この延出部72が下側(図4中、下側)を向いた状態で、その本体部71が基材10の表面10aに固定される。そして、本実施形態の発熱体30は、サーモスタット35の保持部50が設けられた基材10の縁部位置、即ち基材10の下端部10lにおいて、その延出部72が基材10の表面10a側から裏面10b側に回り込むように配置される構成になっている。
即ち、本実施形態のガーニッシュ1は、その基材10の裏面10b側に設けられたサーモスタット35から見て、その車両前方側及び下方側(図4中、左側及び下側)に発熱体30が位置する構成になっている。そして、これにより、サーモスタット35が設けられた基材10の下端部10lを発熱体30が下方側から包み込む構成とすることで、そのサーモスタット35が、精度よく、基材10の過昇温を感知することが可能になっている。
また、本実施形態のガーニッシュ1において、その基材10の裏面10bにおける下端部10lに保持されたサーモスタット35から見て、上方側(図7参照、同図中、上側)には、保持部50の上壁部61が位置している。更に、その幅方向両側(図7中、左右方向)には、それぞれ、保持部50の各側壁部62,63(補助壁64)が位置し、車両後方側(図4中、右側)には、プリント基板55が位置している。即ち、サーモスタット35から見て、その発熱体30が位置しない4方向には、それぞれ、このサーモスタット35に隣接する壁部材80が配置されている。そして、本実施形態のガーニッシュ1は、このように壁部材80がサーモスタット35を囲う構成とすることにより、このサーモスタット35が、より精度よく、基材10の過昇温を感知することが可能な構成になっている。
次に、本実施形態の効果について説明する。
(1)車両用装飾部品としてのガーニッシュ1は、その意匠面Sを形成する基材10と、通電により発熱して基材10を昇温させる発熱体30と、基材10の過昇温を感知して、その発熱体30への通電を遮断する過昇温防止素子としてのサーモスタット35と、を備える。
(1)車両用装飾部品としてのガーニッシュ1は、その意匠面Sを形成する基材10と、通電により発熱して基材10を昇温させる発熱体30と、基材10の過昇温を感知して、その発熱体30への通電を遮断する過昇温防止素子としてのサーモスタット35と、を備える。
上記構成によれば、例えば、配線に生じた短絡故障等によって、その発熱体30に電流が流れ続けるような状況が発生した場合であっても、これに伴う基材10の過昇温をサーモスタット35が感知して、その発熱体30への通電を遮断する。そして、これにより、その基材10の温度を適正に維持することで、高い信頼性を確保することができる。
(2)発熱体30は、意匠面Sとなる基材10の表面10a側に敷設される。そして、サーモスタット35は、基材10の裏面10b側に設けられる。
上記構成によれば、効率よく、意匠面Sを昇温して、この意匠面Sに付着した氷雪を速やかに溶かして除去することができる。更に、発熱体30が設けられた位置の裏側でサーモスタット35が基材10の昇温を感知する構成を採用することにより、このサーモスタット35の過剰動作、即ち、その通電の遮断と導通とが頻繁に繰り返されるような状況を回避することができる。そして、これにより、より高い信頼性を確保することができる。加えて、基材10の裏側にサーモスタット35を隠すことにより、高い意匠性を確保することができる。
上記構成によれば、効率よく、意匠面Sを昇温して、この意匠面Sに付着した氷雪を速やかに溶かして除去することができる。更に、発熱体30が設けられた位置の裏側でサーモスタット35が基材10の昇温を感知する構成を採用することにより、このサーモスタット35の過剰動作、即ち、その通電の遮断と導通とが頻繁に繰り返されるような状況を回避することができる。そして、これにより、より高い信頼性を確保することができる。加えて、基材10の裏側にサーモスタット35を隠すことにより、高い意匠性を確保することができる。
(3)サーモスタット35は、基材10の裏面10bにおいて、その縁部10eとなる下端部10lに設けられる。そして、発熱体30は、このサーモスタット35が設けられた縁部位置、つまりは基材10の下端部10lにおいて、その表面10a側から裏面10b側に回り込んで設けられる。
上記構成によれば、基材10の裏面10b側に設けられたサーモスタット35から見て、その意匠面Sのある車両前方側及び下方側に発熱体30が位置する。そして、これにより、サーモスタット35が設けられた基材10の下端部10lを発熱体30が下方側から包み込む構成とすることで、精度よく、その基材10の過昇温を感知することができる。
(4)サーモスタット35から見た発熱体30が位置しない方向には、そのサーモスタット35に隣接する壁部材80(55,61〜64)が設けられる。これにより、より精度よく、その基材10の過昇温を感知することができる。
(5)意匠面Sには、電波透過領域αが設定される。そして、発熱体30は、この電波透過領域αを昇温可能に構成される。
上記構成によれば、電波透過領域αに付着した氷雪を溶かして除去することができる。そして、これにより、例えば、フロントグリル3の内側に設けられたレーダー装置21のミリ波等、電波透過領域αを介して送受信される電波が、その意匠面Sに付着した氷雪により減衰しないようにすることができる。
上記構成によれば、電波透過領域αに付着した氷雪を溶かして除去することができる。そして、これにより、例えば、フロントグリル3の内側に設けられたレーダー装置21のミリ波等、電波透過領域αを介して送受信される電波が、その意匠面Sに付着した氷雪により減衰しないようにすることができる。
なお、上記実施形態は、以下のように変更して実施することができる。上記実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
・上記実施形態では、基材10は、透明基材41と黒色基材42とが積層された構造を有する。そして、透明基材41と黒色基材42との間には、加飾層43が設けられることとした。しかし、これに限らず、透明基材41に対し、例えば、車両のボディカラー等に合わせ、黒色以外の有色基材を重ねる構成であってもよい。また、必ずしも加飾層43は、有していなくともよい。そして、基材10が単層構造を有する構成に具体化してもよい。
・上記実施形態では、ガーニッシュ1は、車両2のフロントグリル3を飾るエンブレム4としての構成を有する。また、ガーニッシュ1の意匠面Sには、そのエンブレム4の印章が表示される印章表示部11が設定される。更に、ガーニッシュ1は、この印章表示部11を電波透過領域αとした電波透過カバー20としての機能を有する。そして、発熱体30は、意匠面Sを形成する基材10の表面10aに敷設されることにより、この電波透過領域αを昇温可能に構成されることとした。
しかし、これに限らず、例えば、リヤガーニッシュ等、車両用装飾部品として配置される位置は、どのような部位であってもよい。また、電波透過領域αは、必ずしも印章表示部11と一致しなくともよい。更に、ガーニッシュ1の形状は、任意に変更してもよい。必ずしも車両2のエンブレム4を構成しなくともよい。そして、その基材10を昇温可能な発熱体30を有した構成であれば、電波透過カバー20としての機能を有していない構成に適用してもよい。
・上記実施形態では、発熱体30は、シート状の外形を有する。また、発熱体30は、基材10の表面10aに敷設される。そして、サーモスタット35は、基材10の裏面10b側に設けられることとした。しかし、これに限らず、例えば、透明基材41と黒色基材42との間に挟み込む等、発熱体30を基材10に埋設する構成であってもよい。また、基材10の裏面10bに発熱体30を設ける構成であってもよい。そして、発熱体30は、通電により発熱する発熱部と、この発熱部が発する熱を伝導する熱伝導部と、を組み合わせた構成であってもよい。
・更に、サーモスタット35を設ける位置についても任意に変更してもよい。例えば、上記実施形態では、サーモスタット35は、基材10の裏面10bにおいて、その下端部10lに設けられることとしたが、上端部10u等、サーモスタット35が設けられる基材10の縁部位置は、任意に変更してもよい。そして、発熱体30の形状や、サーモスタット35の型式(形状や感熱の指向性等)についてもまた、任意に変更してもよい。
・また、発熱体30は、基材10の表面10aに固定される本体部71と、この本体部71から径方向外側に延出した延出部72と、を備える。更に、発熱体30は、サーモスタット35が設けられた基材10の下端部10l(縁部位置)において、その延出部72が基材10の表面10a側から裏面10b側に回り込んで設けられる。そして、これにより、基材10の裏面10b側に設けられたサーモスタット35から見て、その意匠面Sのある車両前方側及び下方側に発熱体30が位置することとした。
しかし、これに限らず、例えば、サーモスタット35から見て、車両後方側に発熱体30が配置される位置まで、その延出部72が回り込む構成であってもよい。また、サーモスタット35から見て、幅方向にも発熱体30が位置するように、その発熱体30が回り込んで設けられる構成であってもよい。即ち、意匠面Sに交差する第1方向と、この第1方向に交差する第2方向との、少なくとも合計2つの方向に発熱体30が配置されていることが好ましく、サーモスタット35から見て、3つ以上の方向に、その発熱体30が位置する構成であってもよい。そして、その発熱体30が、延出部72のような基材10の表面10a側から裏面10b側に回り込む部位を有しない構成であってもよい。
・上記実施形態では、サーモスタット35から見た上側、幅方向両側、及び車両後方側の4方向、即ち発熱体30が配置されていない方向には、それぞれ、そのサーモスタット35に隣接する壁部材80(55,61〜64)が設けられることとした。しかし、これに限らず、サーモスタット35から見て、発熱体30が位置せず、且つ隣接する壁部材80が設けられていない方向があってもよい。そして、サーモスタット35に隣接する壁部材80を有しない構成であってもよい。
・また、発熱体30のシート形状が折り曲げられる箇所や配線密度が高い箇所等、発熱体30に対する通電によって、その基材10に過昇温が発生しやすい位置がある場合には、この位置にサーモスタットを設ける構成としてもよい。これにより、精度よく、その基材10の過昇温を感知することができる。
・発熱体30は、通電により発熱する発熱部と、この発熱部が発する熱を伝導する熱伝導部と、を組み合わせた構成であってもよい。
1…ガーニッシュ(車両用装飾部品)、2…車両、3…フロントグリル、4…エンブレム、10…基材、10a…表面、10b…裏面、10e…縁部、10l…下端部、10u…上端部、11…印章表示部、20…電波透過カバー、21…レーダー装置、30…発熱体、35…サーモスタット(過昇温防止素子)、35s…第1平面、41…透明基材、42…黒色基材、43…加飾層、50…保持部、51…係合部、52…螺子止め部、53…ワイヤーハーネス、55…プリント基板、56…リブ、57…固定ピン、58…貫通孔、61…上壁部、62…側壁部、63…側壁部、64…補助壁、71…本体部、72…延出部、80…壁部材、α…電波透過領域、L…電力供給経路、S…意匠面。
Claims (5)
- 意匠面を形成する基材と、
通電により発熱して前記基材を昇温させる発熱体と、
前記基材の過昇温を感知して前記発熱体に対する通電を遮断する過昇温防止素子と、
を備える車両用装飾部品。 - 前記発熱体は、前記意匠面となる前記基材の表面に敷設されるとともに、
前記過昇温防止素子は、前記基材の裏面側に設けられる
請求項1に記載の車両用装飾部品。 - 前記過昇温防止素子は、前記基材の縁部に設けられるとともに、
前記発熱体は、前記過昇温防止素子が設けられた縁部位置において前記基材の表面側から裏面側に回り込んで設けられる請求項2に記載の車両用装飾部品。 - 前記過昇温防止素子から見た前記発熱体が位置しない方向において前記過昇温防止素子に隣接する壁部材を備える請求項1〜請求項3の何れか一項に記載の車両用装飾部品。
- 前記意匠面には、電波透過領域が設定されるとともに、
前記発熱体は、前記電波透過領域を昇温可能に構成される
請求項1〜請求項4の何れか一項に記載の車両用装飾部品。
Priority Applications (6)
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