JP6583651B2 - 加熱装置 - Google Patents
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Description
この撮影装置は、例えばプリクラッシュセーフティシステム(以下、「PCS」と称する)の一部として利用される。
カメラユニットは、レンズと、レンズの直後に位置する撮像素子と、を備えている。
撮像素子は反射光束(被写体像)を撮像データ(電気信号)に変換し、この撮像データを車両の制御装置に送信する。
制御装置が、撮像された被写体が障害物であり且つ車両から障害物までの距離が予め設定された所定距離より短いと判定した場合、制御装置は車両のブレーキ装置を作動させる。
光束透過部においてこのような現象が発生すると、撮像素子が不鮮明な被写体像を撮像したり、或いは、障害物を撮像できなくなったりするおそれがある。そのためこの場合は、制御装置が、撮像された被写体が障害物であるか否かの判定及び車両から障害物までの距離算出を行えなくなるおそれがある。
従って、ヒータによって光束透過部を加熱すれば、撮像素子が不鮮明な被写体像を撮像したり、障害物を撮像できなくなったりするおそれを低減できる。
例えばヒータが接続された電気回路に、所定時間おきにONとOFFとに繰り返し切り替わるスイッチ素子を設ければ、電源からヒータに対して電力を所定時間おきに繰り返し供給できる。
電気回路の一部を構成し且つ電力を供給されたときに発熱する、電熱線によって構成されたヒータ(47A、47B)と、
前記ヒータが固定され、前記ヒータから熱を受けることにより周囲に輻射熱を及ぼす被加熱部(40A、40B、40C、40D)と、
前記ヒータからの熱により加熱されるように前記被加熱部に配設され、且つ、自身の温度が所定値以上となったときに、前記ヒータに流れる電流をゼロにするように構成された、前記電気回路の一部を構成する電流制限素子(52、91)と、
を備える。
ヒータに流れる電流がゼロになった場合は、ヒータが過剰な高温状態を維持できなくなる。
従って、このような場合にヒータが過剰な高温状態を長時間に渡って持続するおそれを低減可能である。
そのため、仮に被加熱部の周縁部を通り且つ被加熱部の板厚方向に延びる直線上に電流制限素子を位置させた場合は、例えば電気回路にショートが発生したときに電流制限素子が高温になり難い。
しかし、本発明をこのように構成すれば、例えば電気回路にショートが発生したときに電流制限素子が高温になり易い。従って、このような場合に電流制限素子によってヒータの温度を確実に下げることが可能である。
この制御装置100のメモリには「接近判定データ」が格納されている。この「接近判定データ」とは、前進走行中の車両と車両の前方に位置する障害物との距離がそれ以上短くなると、ブレーキ装置等を作動させるべき距離であることを表すデータである。
図2乃至図4に示すように撮影装置10は、主たる構成要素として、ブラケット12、カメラ支持ブラケット18、カメラユニット25、遮光加熱ユニット37(又は後述する遮光加熱ユニット37’)、メインカバー76及びサブカバー80を具備している。
ブラケット12には、略台形形状をなす支持部13が貫通孔として設けられている。
さらにブラケット12の上面には複数の接着面14が形成されている。
カメラ支持ブラケット18は左右一対のカメラ支持片19を備えている。左右のカメラ支持片19の前端面には第一支持用凹部20が形成されている。さらに左右のカメラ支持片19の後部には第二支持用凹部21が形成されている。
カメラ支持ブラケット18は、ブラケット12の下面に対して着脱可能である。
フード装着用凹部27の後端面には撮像部28が固定されている。図4に示すように、撮像部28は、レンズ29と、レンズ29の直後に位置する撮像素子30と、を備えている。
撮像素子30は複眼タイプである。撮像素子30は、カメラユニット25の前方に位置する障害物によって後方へ反射され且つレンズ29を透過した自然光である反射光束(撮影光速)を受光する。撮像部28に入射する反射光束の大きさ(断面形状)は、撮像部28のレンズ29の画角によって規定される。反射光束(の断面形状)は、後述する遮光加熱ユニット37(37’)の被加熱部40A(40B)の表面と干渉しない一定の大きさである。
さらにハウジング26の左右両側面には、第一被支持軸31の後方に位置する第二被支持軸32がそれぞれ突設されている。左右の第二被支持軸32は互いに同軸をなし且つ共に左右方向に延びている。
ハウジング26をカメラ支持ブラケット18の底部の直上且つ左右のカメラ支持片19の間に位置させた状態で、左右の第一被支持軸31を左右の第一支持用凹部20に係合し且つ左右の第二被支持軸32を左右の第二支持用凹部21に係合することにより、カメラユニット25はカメラ支持ブラケット18に支持される。
図3乃至図8に示された遮光加熱ユニット37は、本明細書において「第一セット37」と称される場合がある。
遮光フード39は、正三角形状の(即ち、正面視において正三角形状をなす)板状体である被加熱部40Aと、被加熱部40Aの左右両側縁部から上方に延びる一対の側壁部41と、を一体的に備えている。
被加熱部40Aは、図5に示した前後方向に延びる中心線L1に関して左右対称である。さらに図4に示すように、被加熱部40Aの断面形状は直線ではなく湾曲形状である。より具体的には、上側に向かって凸(後述するように遮光加熱ユニット37がブラケット12を介してフロントウィンド85に固定されたときは、光速透過部85a側に向かって凸)の湾曲形状である。
図示するように側壁部41の高さは、前端から後端に向かうにつれて徐々に大きくなっている。
図5及び図6に示すように、遮光フード39の下面の後端部の右端近傍にはケーブル支持部42が設けられている。ケーブル支持部42は、遮光フード39の下面から下方に向かって延びている。ケーブル支持部42にはバンド挿入孔43が貫通孔として形成されている。
PETシート46は、PET(ポリエチレンテレフタレート)によって成形されており、その外形は被加熱部40Aと略同形状である。即ち、図7に示す中心線L1に関して左右対称な正三角形である。PETシート46の絶縁性は良好である。
PETシート46の上面のほぼ全体には、導電性に優れる金属によって構成された電熱線であるヒータ47Aが形成されている。ヒータ47Aの構成材料としては、例えば黄銅を利用可能である。ヒータ47Aの両端部は、その他の部分と比べて面積が大きい一対のランド48a、48bによって構成されている。ランド48a、48bは、PETシート46の上下両面において露出している。ランド48aはPETシート46の後方の角部近傍に設けられており、ランド48bはPETシート46の前方の右側の角部近傍に設けられている。ここで「角部近傍」とは、被加熱部40Aの重心G(図7参照)と角部の頂点とを結ぶ線分を二分する中点と、頂点からの距離が線分全体の1/5となる区分点と、をこの線分上に設けた場合に、この中点と上記区分点との間に位置する領域のことである。一方、本明細書では、この区分点よりも頂点側に位置する領域のことを「頂点隣接角部」と称している。ヒータ47Aのランド48a、48bを除く部分は、プリントによってPETシート46の上面に形成されている。
PETシート46の周縁部は両面テープ47C及び被加熱部40Aの周縁部と重なっている。
両面テープ51は図5及び図7に示す形状のシート状部材であり、その両面が粘着面となっている。両面テープ51の熱伝導性は、遮光フード39、PETシート46及び両面テープ47Cより低い。
電流制限素子であるヒューズ52は、円筒状の絶縁ケースと、絶縁ケース内に固定された導電性を有する可溶金属と、を有している。ヒューズ52の絶縁ケースは、両面テープ51の上面の略中央部に貼りつけられている。
二本のリード線53、54は、図示の態様で両面テープ51の上面に貼りつけられている。二本のリード線53、54の一端は、共にヒューズ52の絶縁ケース内に位置し且つ可溶金属の両端にそれぞれ接続されている。一方、二本のリード線53、54の他端である接続端53a、54aはいずれも、図5及び図7に示すように、両面テープ51の外周側に位置している。
図7に示すように、ヒューズモジュール50全体がPETシート46の外周縁部の内周側に位置している。ヒータモジュール45の一対のランド48a、48bは、いずれも両面テープ51の外周側に位置している。さらに図7に示すように、ヒューズモジュール50のヒューズ52が、被加熱部40Aの重心G位置と被加熱部40Aの厚み方向に重なる位置に位置する。即ち、重心Gを通り且つ被加熱部40Aの板厚方向に延びる直線上にヒューズ52が配置されている。
ヒューズ52及びリード線53、54(但し、接続端53a、54aを除く)はPETシート46の下面に接触している。即ち、ヒューズ52及びリード線53、54(但し、接続端53a、54aを除く)と、ヒータ47Aのランド48a、48bを除く部分とは、両者の間に位置するPETシート46によって互いに絶縁されている。
さらにリード線54の接続端54aは、PETシート46のランド48bの下面に対して半田付けされている(図示略)。
断熱材56が両面テープ51に固定されると、貫通孔57がPETシート46のランド48aの真下に位置し且つ貫通孔58がリード線53の接続端53aの真下に位置する。
コネクタ66の内部には二つの金属製のコンタクト(図示略)が設けられている。二つのコンタクトの一方は陽極であり、他方は陰極である。第一給電用ケーブル60及び第二給電用ケーブル63の一端はコネクタ66に接続されており、電線61及び電線64の一端は二つのコンタクトにそれぞれ接続されている。
さらに図3及び図6に示すように、被覆チューブ62及び被覆チューブ65の前後両端部を除く部分は単一の結束チューブ67内に挿入されている。即ち、結束チューブ67が被覆チューブ62及び被覆チューブ65を互いに分離しないように束ねている。
図示は省略してあるが、第二給電用ケーブル63の電線64の他端は断熱材56の貫通孔58に挿入されている。そして電線64の他端とリード線53の接続端53aとが互いに半田付けされている。
結束バンド74は遮光フード39のケーブル支持部42のバンド挿入孔43に挿入されている。さらに結束バンド74は、ケーブル支持部42に接触させた結束チューブ67の遮光フード39側端部の近傍部に巻きつきながらケーブル支持部42に固定されている。即ち、結束チューブ67の遮光フード39側端部の近傍部が、結束バンド74によってケーブル支持部42に対して固定されている。換言すると、結束チューブ67の内部に位置し且つ被固定部62a、65aからそれぞれ僅かに離れた位置に形成された被覆チューブ62、65の被支持部62b、65b(図5参照)が、結束バンド74によってケーブル支持部42に対して固定されている。
この遮光加熱ユニット37’は、遮光フード39、ヒータモジュール45、及びヒューズモジュール50とそれぞれ中心線L1に関して左右対称な遮光フード39’、ヒータモジュール45’、及びヒューズモジュール50’、並びに、断熱材56、ケーブルモジュール59、及び結束バンド74を備えている。遮光フード39’の被加熱部40Bは被加熱部40Aと同一仕様である。換言すると、被加熱部40Bと被加熱部40Aは、中心線L1に関して左右対称である。また、ヒータモジュール45’のヒータ47Bは、ヒータ47Aと中心線L1に関して左右対称である。ヒータモジュール45’のPETシート46は、ヒータモジュール45のPETシート46と同一仕様である。遮光加熱ユニット37’のヒューズモジュール50’のヒューズ52も、被加熱部40Bの重心G位置と被加熱部40Bの板厚方向に重なっている(図10参照)。
本明細書では、この遮光加熱ユニット37’は「第二セット37’」と称される場合がある。
その一方で、遮光加熱ユニット37に代えて、遮光加熱ユニット37’(第二セット)をブラケット12に着脱可能に固定することも可能である。この場合も、遮光フード39’が支持部13に嵌め込まれる。
すると図2に示すように、遮光加熱ユニット37の遮光フード39(又は遮光加熱ユニット37’の遮光フード39’)が、カメラユニット25のフード装着用凹部27に嵌り込み、さらに撮像部28の前部が左右の側壁部41の後端部間の隙間を通して被加熱部40A(又は40B)の後端部の直上に位置する。
メインカバー76は上面全体及び後端面が開口した中空部材であり、その前後寸法及び左右寸法はブラケット12、カメラ支持ブラケット18、カメラユニット25及び遮光フード39(39’)より大きい。さらにメインカバー76の底面の後部には取付用凹部77が形成されている。
サブカバー80は、その係合部をメインカバー76の係合部と係合させることにより、取付用凹部77内に位置するようにメインカバー76に着脱可能に固定される。
ケーブルモジュール59のコネクタ66は、メインカバー76の後端開口を通してメインカバー76の後方へ引き出される。
すると遮光シート86の光透過孔86bと対向する位置に、ブラケット12の支持部13、遮光加熱ユニット37の被加熱部40A(又は遮光加熱ユニット37’の被加熱部40B)及びカメラユニット25の撮像部28が位置する。従って、フロントウィンド85の前方から後方に向かい且つ光速透過部85a及び遮光シート86の光透過孔86bを後方に透過した自然光は、撮像部28のレンズ29を透過した後に撮像部28によって受光される。
図9に示すように、ヒータ47A(47B)、ヒューズ52、リード線53、54、第一給電用ケーブル60、第二給電用ケーブル63、コネクタ66は直列電気回路ECを形成している。
この直列電気回路ECにはスイッチ素子89が設けられている。さらに、このスイッチ素子89は制御装置100によってONとOFFに切り替え制御可能である。このスイッチ素子89は、例えば半導体スイッチ素子により構成可能である。
図示を省略したイグニッションキーの操作により、上記車載電源の電力を直列電気回路ECに供給可能な状態にし且つエンジンを始動させると、制御装置100は撮像部28に撮像動作を開始させ且つ温度センサ101から外気温度を取得する。
さらに撮像部28は、全ての撮像データを制御装置100に、一定時間が経過するごとに送信する。
温度センサ101は検出した温度に関する信号を、エンジンが動作している間は常に制御装置100に送信し続ける。
この場合は制御装置100が、撮像データの被写体の種別判定、及び、接近判定データに基づく距離判定、を正確に実施できないおそれがある。
上述のように、断熱材56の熱伝導性は、遮光フード39(及び遮光フード39’)、PETシート46、両面テープ47C及び両面テープ51よりも低い。そのため、ヒータ47A(47B)で発生した熱が、断熱材56の下面及び周面から外部に逃げるおそれは殆どない。
従って、ヒータ47A(47B)で発生した熱の殆どは、ヒータ47A(47B)から両面テープ47Cを介して被加熱部40A(40B)の下面に効率よく伝わり、さらに被加熱部40A(40B)全体に伝わる。
そのため撮像部28の撮像素子30が鮮明な被写体像を撮像可能となるので、制御装置100は撮像データの被写体の種別判定及び接近判定データに基づく距離判定を正確に実施できる。
そのため温度センサ101が検出した温度が上記設定温度以下のとき、制御装置100はスイッチ素子89を、ON状態に長時間に渡って維持するのではなく、所定時間おきにON状態とOFF状態とに切り替える。即ち、ヒータ47A(47B)が長時間に渡って連続して発熱するのを防止する。
ヒューズ52の可溶金属は、ヒータ47A(47B)からリード線53、54を介して伝わった熱及び被加熱部40A(40B)から伝わった熱により加熱される。
仮に図9の「ショート1」の態様でショートが発生した場合には、ヒータ47A(47B)及び被加熱部40A(40B)が高温となる。すると、それまでは所定値より低い温度だった可溶金属の温度が当該所定値以上の温度になり、その結果この可溶金属が切断する。すると、電源の電力がヒータ47A(47B)に流れなくなるので、ヒータ47A(47B)、被加熱部40A(40B)及びこれらの周辺部が過剰に高温となることが阻止される。
そのため、仮にヒューズ52を被加熱部40A(40B)の周縁部又は周縁部近傍と被加熱部40A(40B)の板厚方向に重ねた場合は、例えば直列電気回路ECにショートが発生したときに、被加熱部40A(40B)の周縁部又は周縁部近傍からPETシート46を介してヒューズ52に伝わる熱量は大きくならない。そのため、この場合はヒューズ52が高温になり難く、そのためショートが発生しているにも拘わらずヒューズ52が切断され難い。
ヒータ47A(47B)の両端部であるランド48a、48b及び半田の一体部の電気抵抗は、ヒータ47A(47B)のランド48a、48bを除く部分より小さくなる。
そのため、ヒータ47A(47B)に電流が流れたときに、ヒータ47A(47B)の中で相対的に低温となるランド48a(半田70)とランド48b(半田)が被加熱部40A(40B)上の一つの狭い領域に集中しない。そのため、ヒータ47A(47B)によって被加熱部40A(40B)が加熱されると、被加熱部40A(40B)全体がおおよそ均一の温度になり易い。
従って、光束透過部85aの一部の領域が、他の領域と比べて大幅に低温となることがない。換言すると、被加熱部40A(40B)によって光速透過部85a全体がおおよそ均一に加熱される。
従って、断熱材56の外側から異物(例えば、水やゴミ等)が貫通孔57、58を通して断熱材56とヒータモジュール45及びヒューズモジュール50との間に侵入するおそれはない。
従って、異物によって、例えばヒータ47A(47B)とリード線53、54との間でショートが発生したり、ヒータ47A(47B)の一部どうしの間でショートが発生したりするおそれは低い。
また、結束チューブ67の遮光フード39(39’)側端部の近傍部(換言すると、被覆チューブ62の被支持部62b及び被覆チューブ65の被支持部65b)が、結束バンド74によってケーブル支持部42に対して固定されている。
従って、第一給電用ケーブル60及び第二給電用ケーブル63に対して断熱材56から分離する方向の引っ張り荷重が掛かった場合に、第一給電用ケーブル60の電線61の端部及び第二給電用ケーブル63の電線64の端部がヒータモジュール45のランド48aとヒューズモジュール50の接続端53aとからそれぞれ分離するおそれは低い。また、ヒータモジュール45のランド48aが第一給電用ケーブル60の電線61の端部から受ける引っ張り力によってPETシート46から剥がれたり、ヒューズモジュール50の接続端53aが第二給電用ケーブル63の電線64の端部から受ける引っ張り力によって両面テープ51と一緒にヒータモジュール45から剥がれたりするおそれは低い。
さらに、第一給電用ケーブル60(電線61)及び第二給電用ケーブル63(電線64)のヒータモジュール45、45’及びヒューズモジュール50、50’側の端部どうしの距離が短い。そのため、第一給電用ケーブル60及び第二給電用ケーブル63は、ヒータモジュール45、45’及びヒューズモジュール50、50’の互いに接近した位置からそれぞれ外側に引き出されている。
従って、被覆チューブ62及び被覆チューブ65が束ねられず、且つ、第一給電用ケーブル60及び第二給電用ケーブル63がヒータモジュール45、45’及びヒューズモジュール50、50’の互いに遠く離れた位置からそれぞれ引き出されている場合と比べて、車両における第一給電用ケーブル60及び第二給電用ケーブル63の配索が容易になる。
そのため上述のように、本実施形態の撮影装置10は、選択的にブラケット12に取り付け可能な遮光加熱ユニット37(第一セット)及び遮光加熱ユニット37’(第二セット)を備えている。
そして、遮光加熱ユニット37と遮光加熱ユニット37’を選択してブラケット12に装着することにより、第一給電用ケーブル60及び第二給電用ケーブル63のヒータモジュール45、45’及びヒューズモジュール50、50’からの引き出し態様を変化させることが可能である(図6、図7、図10、図11参照)。即ち、遮光加熱ユニット37を用いた場合は、図6及び図7に示すように第一給電用ケーブル60及び第二給電用ケーブル63をヒータモジュール45及びヒューズモジュール50から右側へ引き出すことが可能である。その一方で、遮光加熱ユニット37’を用いた場合は、図10及び図11に示すように第一給電用ケーブル60及び第二給電用ケーブル63をヒータモジュール45’及びヒューズモジュール50’から左側へ引き出すことが可能である。
このように、車両における車体側コネクタ66a(電気系統部品)の配置を考慮しながら、第一給電用ケーブル60及び第二給電用ケーブル63のヒータモジュール45、45’及びヒューズモジュール50、50’からの引き出し態様を変更することが可能である。
この場合は、直列電気回路ECに図12に示す「ショート2」の態様でショート(天絡)が発生するおそれがある。
しかしこの場合は、ヒューズ52の可溶金属が所定値以上の温度となったときに、この可溶金属が切断する。その結果、電源の電力がヒータ47A(47B)に流れなくなるので、ヒータ47A(47B)、被加熱部40A(40B)及びこれらの周辺部が過剰に高温となることが阻止される。
バイメタル91の温度が所定値より低いとき、図13に示すようにバイメタル91の上記他端部はリード線54の端部に対して接触している。
その一方で、バイメタル91の温度が所定値以上になると、図14に示すようにバイメタル91が変形し、バイメタル91の上記他端部がリード線54の端部から離間する。そのため、電源からの電力がヒータ47A(47B)に流れなくなるので、ヒータ47A(47B)、被加熱部40A(40B)及びこれらの周辺部が過剰に高温となることが阻止される。
周知のようにPTCサーミスタは、図15のグラフに示された性質を有している。即ち、PTCサーミスタの温度が所定値Aより低い低温領域にあるときは、その電気抵抗は所定の低い抵抗値に維持される。しかし、PTCサーミスタの温度が所定値A以上になると、電気抵抗が急激に増大する。
そのため、直列電気回路ECのショートに起因してヒータ47A(47B)が過剰に高温になり、この熱がPTCサーミスタに伝わると、PTCサーミスタの温度が所定値A以上となることによりその電気抵抗が急激に増大する。定電圧回路88からヒータ47A(47B)側に供給される電力の電圧は一定であるため、PTCサーミスタの電気抵抗が大きくなると、ヒータ47A(47B)に流れる電流が小さくなる。そのため、ヒータ47A(47B)の温度が徐々に低下するので、ヒータ47A(47B)、被加熱部40A(40B)及びこれらの周辺部が過剰に高温となることが阻止される。
図17に示す第五の変形例は、遮光フード39(39’)の被加熱部40Dを正六角形とした例である。この被加熱部40Dも中心線L1に関して左右対称である。
これらの変形例では、被加熱部40C、40DにPETシート(図示略)を介して固定したヒータのランド48aとランド48bを図示態様で配置する。即ち、各変形例において、ランド48aとランド48bを被加熱部40C、40Dの互いに異なる角部(頂点隣接角部又は角部近傍)にそれぞれ配置する。
これらの変形例の撮影装置10も上記実施形態と同様の作用効果を発揮可能である。
このようにすれば、遮光フード39(39’)の被加熱部40A、40B、40C、40Dの回転方向位置を容易に変更できるようになる。即ち、第一給電用ケーブル60及び第二給電用ケーブル63の被加熱部40A、40B、40C、40D(ヒータモジュール45、45’)からの引き出し態様を簡単に変更可能となる。
この場合は、単眼タイプの撮像素子30を用いることが可能になる。
また、カメラユニット25から測距手段を省略してもよい。
この場合は、直列電気回路ECに「ショート3」の態様でショート(地絡)が発生したときに、電源の電力がヒータ47A(47B)に流れなくなる。そのため、ヒータ47A(47B)、被加熱部40A(40B)及びこれらの周辺部が過剰に高温となることが阻止される。
例えば、図19に示すように、並列回路の一部が二本に分岐する場合は、各分岐部を被加熱部と対向するように設け、且つ、各分岐部に電流制限素子(例えばヒューズ52)を設けることが可能である。
Claims (3)
- 絶縁性を有するシートであってその上面に電気回路の一部を構成し且つ電力を供給されたときに発熱する電熱線によって構成されたヒータが配設されるシートと、
前記ヒータが前記シートとの間になるように前記シートが固定され、前記ヒータから熱を受けることにより周囲に輻射熱を及ぼす被加熱部と、
前記ヒータからの熱により加熱されるように前記シートの下面に配設され、且つ、自身の温度が所定値以上となったときに、前記ヒータに流れる電流をゼロにするように切断する可溶金属からなり、前記電気回路の一部を構成する電流制限素子としてのヒューズと、
を備える、
加熱装置。 - 請求項1記載の加熱装置において、
前記被加熱部は板状体であり、
前記ヒューズは、前記被加熱部の重心を通り同被加熱部の板厚方向に延びる直線上に配置された、
加熱装置。 - 請求項2に記載の加熱装置において、
一方の面が前記シートの下面に貼り付けられる両面テープと、
前記両面テープの他方の面に貼り付けられた、前記シート及び前記被加熱部よりも熱伝導性が低い断熱材と、
を備えた、加熱装置。
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