JP2019163360A - ポリアミド系熱可塑性エラストマー組成物、成形体および中空成形体 - Google Patents
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Abstract
Description
[2] 前記銅系安定剤[V]が、(i)銅化合物と、(ii)アルカリ金属ハロゲン化物とを含み、かつ前記(i)銅化合物と前記(i)アルカリ金属ハロゲン化物の質量比が、(i)/(ii)=0.05/1〜200/1である、[1]に記載のポリアミド系熱可塑性エラストマー組成物。
[3] 前記脂肪族ポリアミド[I]、前記エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体ゴム[II]、前記オレフィン系重合体[III]、前記フェノール樹脂系架橋剤[IV]、および銅系安定剤[V]の合計含有量を100質量部としたとき、前記銅系安定剤[V]の含有量は、0.05〜0.5質量部である、[1]または[2]に記載のポリアミド系熱可塑性エラストマー組成物。
[4] 前記脂肪族ポリアミド[I]は、ポリアミド6、ポリアミド66、ポリアミド610、ポリアミド612、ポリアミド92およびポリアミド1010からなる群より選ばれる一以上である、[1]〜[3]のいずれかに記載のポリアミド系熱可塑性エラストマー組成物。
[5] 前記脂肪族ポリアミド[I]は、ポリアミド6、ポリアミド66およびポリアミド610からなる群より選ばれる少なくとも一以上である、[4]に記載のポリアミド系熱可塑性エラストマー組成物。
[6] 前記オレフィン系重合体[III]の官能基構造単位は、カルボン酸基、エステル基、エーテル基、アルデヒド基およびケトン基からなる群より選ばれる一以上の官能基由来の構造単位を含む、[1]〜[5]のいずれかに記載のポリアミド系熱可塑性エラストマー組成物。
[7] 前記オレフィン系重合体[III]の官能基構造単位は、無水マレイン酸構造単位である、[6]に記載のポリアミド系熱可塑性エラストマー組成物。
[8] 前記脂肪族ポリアミド[I]、前記エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体ゴム[II]、前記オレフィン系重合体[III]および前記フェノール樹脂系架橋剤[IV]の合計を100質量部としたとき、前記脂肪族ポリアミド[I]を10〜60質量部と、前記エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体ゴム[II]を33〜86質量部と、前記オレフィン系重合体[III]を0.1〜30質量部と、前記フェノール樹脂系架橋剤[IV]を1〜10質量部とを含む、[1]〜[7]のいずれかに記載のポリアミド系熱可塑性エラストマー組成物。
[9] ヒンダードアミン化合物、ヒンダードフェノール化合物、リン化合物からなる群から選択される補助安定剤[VI]をさらに含む、[1]〜[8]のいずれかに記載のポリアミド系熱可塑性エラストマー組成物。
[10] [1]〜[9]のいずれかに記載のポリアミド系熱可塑性エラストマー組成物から得られる、成形体。
[11] [1]〜[9]のいずれか一項に記載のポリアミド系熱可塑性エラストマー組成物から得られる、中空成形体。
[12] 前記中空成形体は、自動車関連部品である、[11]に記載の中空成形体。
本発明のポリアミド系熱可塑性エラストマー組成物は、脂肪族ポリアミド[I]と、エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体ゴム[II]と、オレフィン系重合体[III]と、フェノール樹脂系架橋剤[IV]と、銅系安定剤[V]とを含むゴム組成物の架橋物(動的架橋物)である。架橋物とは、部分架橋物または完全架橋物である。
脂肪族ポリアミド[I]は、「アミド結合[−NH−C(=O)−]を含み、かつ芳香環を含まない構造単位」(芳香環を含まないアミド結合含有構造単位)を主成分として含む。ここで、「主成分として含む」とは、脂肪族ポリアミド[I]を構成するアミド結合含有構造単位の全モル数に対して、芳香環を含まないアミド結合含有構造単位の含有比率が80モル%以上、好ましくは90〜100モル%であることをいう。
ジカルボン酸構造単位は、脂肪族ジカルボン酸構造単位を含む。脂肪族ジカルボン酸構造単位は、脂肪族ジカルボン酸またはそのエステルに由来する構造単位である。脂肪族ジカルボン酸またはそのエステルは、炭素原子数2〜14、好ましくは4〜14、より好ましくは6〜12の脂肪族ジカルボン酸(好ましくは飽和脂肪族ジカルボン酸)またはそのエステルである。
ラクタム構造単位は、ラクタムに由来する構造単位である。ラクタムは、炭素原子数6〜12、好ましくは6〜10のラクタムでありうる。そのようなラクタムの例には、ε−カプロラクタム、ウンデカンラクタム、ω−ラウロラクタム、ε−エナントラクタムなどが含まれ、好ましくはε−カプロラクタムである。ラクタムは、一種類だけ用いてもよいし、二種類以上を組み合わせてもよい。
アミノカルボン酸構造単位は、アミノカルボン酸に由来する構造単位である。アミノカルボン酸は、炭素原子数6〜12、好ましくは6〜10のアミノカルボン酸である。アミノカルボン酸は、前述のラクタムの開環物であってよい。そのようなアミノカルボン酸の例には、6−アミノカプロン酸、7−アミノヘプタン酸、11−アミノウンデカン酸、12−アミノドデカン酸などが含まれる。アミノカルボン酸は、一種類だけ用いてもよいし、二種類以上を組み合わせてもよい。
0.1〜300mmol/kgであることが好ましく、5〜300mmol/kgであることがより好ましく、5〜200mmol/kgであることがさらに好ましく、5〜100mmol/kgであることがさらに好ましい。
エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体ゴム[II]は、エチレン構造単位[a]と、炭素原子数3〜20のα−オレフィン構造単位[b]と、非共役ポリエン構造単位[c]とを含む共重合体ゴムである。
エチレン構造単位[a]の含有割合は、共重合体ゴム[II]を構成する全構造単位に対して50〜89質量%であることが好ましく、55〜83質量%であることがより好ましい。
共重合体ゴム[II]を構成する炭素原子数3〜20のα−オレフィンの例には、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘプテン、1−オクテン、1−デセン、1−ドデセン、1−テトラデセン、1−ヘキサデセン、1−エイコセンなどが含まれる。中でも、プロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン、1−オクテンなどの炭素原子数3〜8のα−オレフィンが好ましい。α−オレフィンは、一種類であってもよいし、二種類以上を組み合わせてもよい。これらのα−オレフィン[b]は、原料コストが比較的安価で共重合性に優れると共に、共重合体ゴム[II]に優れた機械的性質と良好な柔軟性を付与するので好ましい。
共重合体ゴム[II]を構成する非共役ポリエンは、メタロセン系触媒により重合可能な炭素・炭素二重結合を1分子内に1個以上有する非共役ポリエンであり、その例には、脂肪族ポリエンや脂環族ポリエンが含まれる。
オレフィン系重合体[III]は、官能基構造単位を0.3〜5.0質量%含むオレフィン系重合体である。官能基構造単位とは、官能基を有する化合物または官能基を有するモノマー由来の構造単位である。官能基構造単位における官能基の例には、カルボン酸基(酸無水物基を含む)、エステル基、エーテル基、アルデヒド基、およびケトン基などが含まれる。そのような官能基構造単位を有するオレフィン系重合体[III]は、官能基を有することにより脂肪族ポリアミド[I]との親和性を有し、かつオレフィン系骨格を有することにより共重合体ゴム[III]との親和性を有することから、両者の相溶性を高めうる。
3.0dl/gであることがより好ましく、0.8〜2.5dl/gであることがさらに好ましい。[η]が上記の範囲内であれば、得られるゴム組成物の溶融流動性と、得られる熱可塑性エラストマー組成物の靱性とを高いレベルで両立できる。
サンプル20mgをデカリン15mlに溶解し、ウベローデ粘度計を用い、135℃雰囲気にて比粘度(ηsp)を測定する。このデカリン溶液に更にデカリン5mlを加えて希釈後、同様の比粘度測定を行う。この希釈操作と粘度測定を更に2度繰り返した測定結果を基に、濃度(:C)をゼロに外挿したときの「ηsp/C」値を極限粘度[η]とする。
フェノール樹脂系架橋剤は、代表的には、アルキル置換または非置換のフェノールを、アルカリ触媒存在下でアルデヒド(好ましくはホルムアルデヒド)と縮合して得られるレゾ−ル樹脂である。アルキル置換フェノールのアルキル基は、炭素原子数1〜10のアルキル基であることが好ましい。特に、炭素原子数1〜10のアルキル基で置換されたジメチロールフェノール類またはフェノール樹脂が好ましい。
銅系安定剤[V]は、(i)銅化合物と、(ii)アルカリ金属ハロゲン化物とを含み、必要に応じて(iii)高級脂肪酸金属塩をさらに含みうる。銅系安定剤[V]は、得られる熱可塑性エラストマー組成物に、例えば150℃以上の高温にも耐える耐熱老化性を付与しうる。
ポリアミド系熱可塑性エラストマー組成物を得るためのゴム組成物は、本発明の効果を損なわない範囲で、必要に応じて他の成分をさらに含んでいてもよい。他の成分の例には、フェノール樹脂系架橋剤[IV]以外の他の架橋剤や架橋助剤、補助安定剤(酸化防止剤)、可塑剤、着色剤、帯電防止剤(導電剤)、充填剤などが含まれる。
本発明のポリアミド系熱可塑性エラストマー組成物は、前述の[I]成分、[II]成分、[III]成分、[IV]成分および[V]成分を含むゴム組成物の少なくとも一部を動的に架橋させること、具体的には、溶融流動状態(動的状態)で架橋させて得ることができる。
前述のポリアミド系熱可塑性エラストマー組成物を成形して得られる成形体は、種々の用途に用いることができ、例えば自動車部品、建材部品、スポーツ用品、医療器具部品、工業部品など、各種用途の成形体として有用である。
産業用チューブは、前述のポリアミド系熱可塑性エラストマー組成物を含む層を少なくとも含む。産業用チューブとは、特に産業機器に使用されるチューブを意味する。産業用チューブの例には、車両(例えば自動車)、空圧・油圧機器、塗装機器、医療機器などの産業機器に必要な流体(燃料、溶剤、薬品、ガスなど)を通すチューブが挙げられる。特に、車両配管用チューブ(例えば燃料系チューブ、吸気系チューブ、冷却系チューブ)、空圧チューブ、油圧チューブ、ペイントスプレーチューブ、医療用チューブ(例えばカテーテル)などの用途において非常に有用である。
射出成形、ブロー成形または二色成形により得られる成形体は、そのような物性が要求される各種用途(例えば自動車、電気製品)に広く利用可能である。射出成形、ブロー成形または二色成形により得られる成形体の例には、等速ジョイントブーツ、ダストカバーなどのブーツ部品、オイルシール、ガスケット、パッキン、ダストカバー、バルブ、ストッパ、精密シールゴム、ウェザストリップなどが挙げられる。中でも、自動車用等速ジョイントブーツが好ましい。自動車用等速ジョイントブーツの製造方法としては、例えば射出成形法、ブロー成形法(インジェクションブロー成形法、プレスブロー成形法)など、公知の方法を採用できる。
<ポリアミド>
脂肪族ポリアミド[I]として、ポリヘキサメチレンアジパミド(ポリアミド66、デュポン社製、商品名zytel 101、融点(Tm):265℃、溶融熱量(ΔH):69mJ/mg、末端アミン量:41mmol/kg、メルトフローレート(MFR):65g/10分)を準備した。
共重合体ゴム[II]として、エチレン・プロピレン・5−エチリデン−2−ノルボルネン共重合体ゴム([η]=2.4dl/g、エチレン含量65質量%、ジエン含量4.6質量%)を準備した。
オレフィン系重合体[III]として、以下のように合成した変性ポリオレフィンを準備した。
充分に窒素置換した内容積2リットルのステンレス製オートクレーブに、ヘキサン912mlと1−ブテン320mlを導入し、系内の温度を80℃に昇温した。引き続き、トリイソブチルアルミニウム0.9ミリモルおよび上記触媒溶液2.0ml(Zrとして0.0005ミリモル)をエチレンで圧入することにより重合を開始した。
エチレンを連続的に供給することにより全圧を8.0kg/cm2−Gに保ち、80℃で30分間重合を行った。少量のエタノールを系中に導入して重合を停止させた後、未反応のエチレンをパージした。得られた溶液を大過剰のメタノール中に投入することにより、白色固体を析出させた。
この白色固体を濾過により回収し、減圧下で一晩乾燥し、白色固体状のエチレン・1−ブテン共重合体を得た。このエチレン・1−ブテン共重合体の密度は、0.862g/cm3、MFR(ASTM D1238規格、190℃、2160g荷重)は、0.5g/10分、1−ブテン構造単位含有率は4モル%であった。
このエチレン・1−ブテン共重合体100質量部に、無水マレイン酸1.0質量部と過酸化物(日油(株)製、商品名パーヘキシン25B)0.04質量部とを混合し、得られた混合物を230℃に設定した1軸押出機で溶融グラフト変性することによって、上記の無水マレイン酸変性エチレン・1−ブテン共重合体を得た。
フェノール樹脂系架橋剤[IV]として、フレーク状の臭素化アルキルフェノールホルムアルデヒド樹脂(田岡化学工業(株)製、商品名タッキロール250−III)をヘンシェルミキサーにて10秒間攪拌して粉状にしたものを準備した。
銅系安定剤[V]として、10質量%のヨウ化銅(I)と90質量%のヨウ化カリウムの混合物を準備した。
<実施例1〜3>
上記の脂肪族ポリアミド[I]、上記の共重合体ゴム[II]、上記のオレフィン系重合体[III]、上記のフェノール樹脂系架橋剤[IV]、および上記の銅系安定剤[V]を表1に示される量で、予備混合し、これを二軸押出機((株)日本製鋼所製、TEX−30)に供給し、シリンダー温度280℃、スクリュー回転数300rpmで、溶融混練し、動的架橋させた。この二軸押出機から押出されたストランドを切断して、ポリアミド系熱可塑性エラストマー組成物のペレットを得た。
銅系安定剤[V]を添加しなかった以外は実施例1と同様にしてポリアミド系熱可塑性エラストマー組成物のペレットを得た。
脂肪族ポリアミド[I]を、参照用の半芳香族ポリアミド(ポリアミド9T)に変更した以外は実施例1と同様にしてポリアミド系熱可塑性エラストマー組成物のペレットを得た。
ポリアミド系熱可塑性エラストマー樹脂組成物を、下記の成形条件で射出成形し、長さ:63.5mm、幅:12.5mm、厚さ:3.2mmの試験片を作製した。
成形機:(株)ソディック プラスティック、ツパールTR40S3A
成形機シリンダー温度:ポリアミドの融点(Tm)+15℃
金型温度:120℃
得られた試験片を、温度23℃、窒素雰囲気下で24時間放置した。次いで、温度23℃、相対湿度50%の雰囲気下で曲げ試験機:NTESCO社製 AB5、スパン26mm、曲げ速度5mm/分で曲げ試験を行い、曲げ強度(MPa)、弾性率(MPa)を測定した。
得られたポリアミド系熱可塑性エラストマー組成物を、下記射出成型機を用いて、下記成形条件で成形し、長さ63.5mm、幅3mm、厚さ3.2mmのダンベル試験片を得た。
成形機:日精樹脂工業(株) EP5型射出成形機
成形機シリンダー温度:280℃
金型温度:80℃
作製した試験片を、温度23℃、窒素雰囲気下で24時間放置した。次いで、温度23℃、相対湿度50%の雰囲気下で引張試験を行い、引張強度(MPa)および伸び率(%)を測定した。
得られたポリアミド系熱可塑性エラストマー組成物を用いて、厚み3mmのASTM−1の試験片(ダンベル片)を作製した。
得られた試験片を、温度150℃の条件下、空気循環炉中でそれぞれ250時間、500時間、750時間、および1000時間保存した後、試験片を炉から取り出し、23℃まで冷却した。この試験片を用いて、温度23℃、相対湿度50%の雰囲気下で引張試験を行い、引張強度を測定した。得られた値を下記式に当てはめて、引張強度の保持率を算出した。
引張強度の保持率(耐熱老化性)(%)=(加熱後の引張強度/加熱前の引張強度)×100
Claims (12)
- 示差走査熱量測定(DSC)で測定される融点(Tm)が200〜290℃である脂肪族ポリアミド[I]と、
エチレン構造単位[a]と、炭素原子数3〜20のα−オレフィン構造単位[b]と、メタロセン系触媒により重合可能な炭素−炭素二重結合を1分子内に1個以上有する非共役ポリエン構造単位[c]とを含むエチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体ゴム[II]と、
官能基構造単位を0.3〜5.0質量%含むオレフィン系重合体[III]と、
フェノール樹脂系架橋剤[IV]と、
銅系安定剤[V]と
を含むゴム組成物の架橋物からなるポリアミド系熱可塑性エラストマー組成物であって、
前記脂肪族ポリアミド[I]は、炭素原子数2〜14の脂肪族ジカルボン酸構造単位を全ジカルボン酸構造単位に対して80モル%以上含むジカルボン酸構造単位と、炭素原子数4〜12の脂肪族ジアミン構造単位を全ジアミン構造単位に対して80モル%以上含むジアミン構造単位とからなる脂肪族ポリアミド、またはアミドカルボン酸構もしくはラクタム構造単位からなる脂肪族ポリアミドであり、
前記脂肪族ポリアミド[I]、前記エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体ゴム[II]、前記オレフィン系重合体[III]、前記フェノール樹脂系架橋剤[IV]、および銅系安定剤[V]の合計含有量を100質量部としたとき、
前記銅系安定剤[V]の含有量は、0.001〜1質量部である、
ポリアミド系熱可塑性エラストマー組成物。 - 前記銅系安定剤[V]が、(i)銅化合物と、(ii)アルカリ金属ハロゲン化物とを含み、かつ
前記(i)銅化合物と前記(i)アルカリ金属ハロゲン化物の質量比が、(i)/(ii)=0.05/1〜200/1である、
請求項1に記載のポリアミド系熱可塑性エラストマー組成物。 - 前記脂肪族ポリアミド[I]、前記エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体ゴム[II]、前記オレフィン系重合体[III]、前記フェノール樹脂系架橋剤[IV]、および銅系安定剤[V]の合計含有量を100質量部としたとき、
前記銅系安定剤[V]の含有量は、0.05〜0.5質量部である、
請求項1または2に記載のポリアミド系熱可塑性エラストマー組成物。 - 前記脂肪族ポリアミド[I]は、ポリアミド6、ポリアミド66、ポリアミド610、ポリアミド612、ポリアミド92およびポリアミド1010からなる群より選ばれる一以上である、
請求項1〜3のいずれか一項に記載のポリアミド系熱可塑性エラストマー組成物。 - 前記脂肪族ポリアミド[I]は、ポリアミド6、ポリアミド66およびポリアミド610からなる群より選ばれる少なくとも一以上である、
請求項4に記載のポリアミド系熱可塑性エラストマー組成物。 - 前記オレフィン系重合体[III]の官能基構造単位は、カルボン酸基、エステル基、エーテル基、アルデヒド基およびケトン基からなる群より選ばれる一以上の官能基由来の構造単位を含む、
請求項1〜5のいずれか一項に記載のポリアミド系熱可塑性エラストマー組成物。 - 前記オレフィン系重合体[III]の官能基構造単位は、無水マレイン酸構造単位である、
請求項6に記載のポリアミド系熱可塑性エラストマー組成物。 - 前記脂肪族ポリアミド[I]、前記エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体ゴム[II]、前記オレフィン系重合体[III]および前記フェノール樹脂系架橋剤[IV]の合計を100質量部としたとき、
前記脂肪族ポリアミド[I]を10〜60質量部と、
前記エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体ゴム[II]を33〜86質量部と、
前記オレフィン系重合体[III]を0.1〜30質量部と、
前記フェノール樹脂系架橋剤[IV]を1〜10質量部とを含む、
請求項1〜7のいずれかに記載のポリアミド系熱可塑性エラストマー組成物。 - ヒンダードアミン化合物、ヒンダードフェノール化合物、リン化合物からなる群から選択される補助安定剤[VI]をさらに含む、
請求項1〜8のいずれか一項に記載のポリアミド系熱可塑性エラストマー組成物。 - 請求項1〜9のいずれか一項に記載のポリアミド系熱可塑性エラストマー組成物から得られる、
成形体。 - 請求項1〜9のいずれか一項に記載のポリアミド系熱可塑性エラストマー組成物から得られる、
中空成形体。 - 前記中空成形体は、自動車関連部品である、
請求項11に記載の中空成形体。
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