JP2000290441A - 熱可塑性エラストマー組成物および該組成物からなる成形体 - Google Patents

熱可塑性エラストマー組成物および該組成物からなる成形体

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JP2000290441A
JP2000290441A JP9929699A JP9929699A JP2000290441A JP 2000290441 A JP2000290441 A JP 2000290441A JP 9929699 A JP9929699 A JP 9929699A JP 9929699 A JP9929699 A JP 9929699A JP 2000290441 A JP2000290441 A JP 2000290441A
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永 慎 也 松
Hideo Matsuoka
岡 英 夫 松
Kazuki Miyamoto
本 和 樹 宮
Shigeru Okita
田 茂 沖
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Abstract

(57)【要約】 【課題】低比重で、耐油性、耐熱性、機械的特性、成形
性に優れる熱可塑性エラストマー組成物および該組成物
からなる成形体を提供すること。 【解決手段】熱可塑性エラストマー組成物は、(A)オ
レフィン系共重合体ゴムが、酸無水基、エポキシ基、カ
ルボキシル基およびカルボン酸エステルから選ばれる少
なくとも1種の官能基を含有するビニル単量体で変性さ
れてなる官能基含有オレフィン系共重合体ゴムと、
(B)エチレンと炭素原子数が6以上のα−オレフィン
とから得られるエチレン系共重合体と、(C)ポリアミ
ド樹脂とからなり、前記官能基含有オレフィン系共重合
体ゴム(A)を10〜60重量%の割合で含有し、前記
エチレン系共重合体(B)10〜60重量%割合で含有
し、ポリアミド樹脂(C)10〜50重量%(但し、
(A)、(B)、(C)の合計量は100重量%)の割
合で含有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱可塑性エラスト
マー組成物および該組成物からなる成形体に関し、さら
に詳しくは、官能基含有オレフィン系共重合体ゴムと、
エチレン系共重合体およびポリアミド樹脂とからなり、
優れた耐油性、耐熱性、機械的特性、成形性を有した熱
可塑性エラストマー組成物および該組成物からなる成形
体に関する。
【0002】
【発明の技術的背景】エチレン・プロピレンランダム共
重合体ゴムなどのオレフィン系ゴムは低比重、成形加工
性、耐加水分解性および経済性に優れ、また吸水性をほ
とんど示さないなど優れた点が多い。しかし、このよう
なオレフィン系ゴムには、耐油性、耐熱性、機械的強度
などが不十分であるという欠点がある。
【0003】このような欠点を解決する手法として、例
えば、特開昭63-41554号に、エチレン・プロピ
レン・エチリデンノルボルネン共重合体ゴムにポリアミ
ドおよび酸変性のエチレン-ブテン共重合体ゴムをブレ
ンドした後、架橋剤により共架橋する手法が記載されて
いる。この組成物は、耐油性、引張伸びなどの機械的特
性の悪化や流動性が著しく低下することによる成形性の
悪化という欠点がある。
【0004】また、特開平9−87475号公報には、
ポリアミド樹脂と、エチレンと炭素原子数6〜20のα
−オレフィンとから得られるエチレン・α−オレフィン
ランダム共重合体をグラフト変性したグラフト変性エチ
レン・α−オレフィンランダム共重合体とからなるポリ
アミド樹脂組成物が記載されているが、この組成物は、
ポリアミド樹脂を主成分とするものであり、またポリア
ミド樹脂組成物の柔軟性、耐低温衝撃性、耐吸水性、耐
塩水性および成形性を改善しようとするものである。
【0005】本発明者らは、このような従来技術に鑑み
耐油性、機械的特性、成形性に優れた熱可塑性エラスト
マー組成物を得るべく鋭意検討した結果、官能基含有オ
レフィン系共重合体ゴムと、エチレンと炭素原子数が6
以上のα−オレフィンとから得られるエチレン系共重合
体と、ポリアミド樹脂とからなる組成物は、前記要件を
満たすことを見出して本発明を完成するに至った。
【0006】
【発明の目的】すなわち、本発明の目的は、低比重で、
耐油性、耐熱性、機械的特性、成形性に優れている熱可
塑性エラストマー組成物および該組成物からなる成形体
を提供することにある。
【0007】
【発明の概要】本発明に係る熱可塑性エラストマー組成
物は、(A)オレフィン系共重合体ゴムが、酸無水基、
エポキシ基、カルボキシル基およびカルボン酸エステル
から選ばれる少なくとも1種の官能基を含有するビニル
単量体で変性されてなる官能基含有オレフィン系共重合
体ゴムと、(B)エチレンと炭素原子数が6以上のα−
オレフィンとから得られるエチレン系共重合体と、
(C)ポリアミド樹脂とからなり、前記官能基含有オレ
フィン系共重合体ゴム(A)を10〜60重量%の割合
で含有し、前記エチレン系共重合体(B)を10〜60
重量%割合で含有し、ポリアミド樹脂(C)を10〜5
0重量%(但し、官能基含有オレフィン系共重合体ゴム
(A)、エチレン系共重合体(B)およびポリアミド樹
脂(C)の合計量は100重量%)の割合で含有するこ
とを特徴としている。
【0008】前記オレフィン系共重合体ゴムとしては、
エチレンとエチレン以外のα−オレフィンとポリエンと
の共重合体がある。前記エチレン系共重合体(B)は、
密度が878〜905kg/m3 の範囲内にあることが
好ましい。
【0009】本発明に係る熱可塑性エラストマー組成物
は成形体用途に好適である。
【0010】
【発明の具体的説明】以下、本発明に係る熱可塑性エラ
ストマー組成物および該組成物からなる成形体について
具体的に説明する。
【0011】本発明に係る熱可塑性エラストマー組成物
は、(A)官能基含有オレフィン系共重合体ゴムと、
(B)エチレン系共重合体と、(C)ポリアミド樹脂と
を含んでいる。まず、本発明に係る熱可塑性エラストマ
ー組成物を形成する各成分について説明する。
【0012】官能基含有オレフィン系共重合体ゴム
(A) 本発明で用いられる官能基含有オレフィン系共重合体ゴ
ム(A)は、オレフィン系共重合体ゴムが、官能基含有
ビニル単量体で変性されてなるレフィン系共重合体ゴム
である。
【0013】このような官能基含有オレフィン系共重合
体ゴム(A)は、オレフィン系共重合体ゴム(i)と、
官能基含有ビニル単量体(ii)とを、有機過酸化物(ii
i)などの重合開始剤の存在下に、溶融混練するか、ま
たはオレフィン系共重合体ゴム(i)と官能基含有ビニ
ル単量体(ii)とを有機溶媒に溶解した溶液中で有機過
酸化物(iii)などの重合開始剤の存在下に混練するこ
とにより得られる。
【0014】オレフィン系共重合体ゴム(i)は、2種
以上のオレフィンを共重合して得られる共重合体であ
り、例えばエチレン、エチレン以外のα−オレフィンお
よびポリエンを共重合して得られた共重合体である。
【0015】ここでエチレン以外のα−オレフィンとし
ては、プロピレン、1-ブテン、1-ヘキセン、1-ヘプテ
ン、1-オクテン、1-ノネン、1-デセン、1-ウンデセン、
1-ドデセン、1-トリデセン、1-テトラデセン、1-ペンタ
デセン、1-ヘキサデセン、1-ヘプタデセン、1-オクタデ
セン、1-ノナデセン、1-エイコセン、3-メチル-1-ペン
テン、3-エチル-1-ペンテン、4-メチル-1-ペンテン、4-
メチル-1-ヘキセン、4,4-ジメチル-1-ペンテン、4-エチ
ル-1-ヘキセン、9-メチル-1-デセン、11-メチル-1-ドデ
セン、12-エチル-1-テトラデセンなどの炭素原子数が3
〜20、好ましくは3〜10のα−オレフィンを例示す
ることができる。
【0016】また、ポリエンとしては、ブタジエン、イ
ソプレン、4-メチル-1,3-ペンタジエン、1,3-ペンタジ
エン、1,4-ペンタジエン、1,5-ヘキサジエン、1,4-ヘキ
サジエン、1,3-ヘキサジエン、1,3-オクタジエン、1,4-
オクタジエン、1,5-オクタジエン、1,6-オクタジエン、
1,7-オクタジエン、5-エチリデン-2-ノルボルネン、5-
ビニルノルボルネン、ジシクロペンタジエン;7-メチル
-1,6-オクタジエン、4-エチリデン-8-メチル-1,7-ノナ
ジエン、5,9-ジメチル-1,4,8-デカトリエンなどの炭素
原子数が4〜30、好ましくは4〜20であり二個以上
の二重結合を有する化合物が挙げられ、これらの中では
1,4-ヘキサジエン、5-エチリデン-2-ノルボルネン、ジ
シクロペンタジエン、5-ビニルノルボルネンなどが好ま
しい。
【0017】オレフィン系共重合体ゴム(i)は、エチ
レンから導かれる繰り返し単位を50〜87モル%、特
に63〜80モル%の割合で含有することが好ましく、
ヨウ素価は、通常50以下、特に5〜40であることが
好ましい。
【0018】またオレフィン系共重合体ゴム(i)は、
ムーニー粘度ML1+4(100℃)が、3〜300、特
に5〜200の範囲にあることが好ましい。ムーニー粘
度が上記範囲内にあると、引張特性および流動性に優れ
た熱可塑性エラストマー組成物が得られる。
【0019】さらに、オレフィン系共重合体ゴム(i)
は、X線回折法により測定した結晶化度が20%以下で
あることが好ましい。前記官能基含有ビニル単量体(i
i)としては、酸無水基、エポキシ基、カルボキシル
基、カルボン酸エステルなどの極性基から選ばれる少な
くとも1種の官能基を含有するビニル単量体が挙げら
れ、具体的にはアクリル酸、メタクリル酸、マレイン
酸、フマル酸、イタコン酸、シトラコン酸、テトラヒド
ロフタル酸、ビシクロ(2,2,1)ヘプト-2-エン-5,6-ジ
カルボン酸などの不飽和カルボン酸およびその無水物、
アクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、マレイン酸ジ
メチル、マレイン酸モノメチル、フマル酸ジエチル、イ
タコン酸ジメチル、シトラコン酸ジエチル、テトラヒド
ロ無水フタル酸ジメチル、ビシクロ(2,2,1)ヘプト-2-
エン-5,6-ジカルボン酸ジメチルなどの不飽和カルボン
酸のエステル;グリシジルアクリレート、グリシジルメ
タクリレート、p-スチリルカルボン酸グリシジルなどの
不飽和モノカルボン酸のグリシジルエステル;マレイン
酸、イタコン酸、シトラコン酸、ブテントリカルボン
酸、エンド-シス-ビシクロ(2,2,1)ヘプト-5-エン-2,3
-ジカルボン酸、エンド-シス-ビシクロ(2,2,1)ヘプト
-5-エン-2-メチル-2,3-ジカルボン酸などの不飽和ポリ
カルボン酸のモノグリシジルエステルあるいはポリグリ
シジルエステル;アリルグリシジルエーテル、2-メチル
アリルグリシジルエーテル、o-アリルフェノールのグリ
シジルエーテル、m-アリルフェノールのグリシジルエー
テル、p-アリルフェノールのグリシジルエーテル、イソ
プロペニルフェノールのグリシジルエーテル、o-ビニル
フェノールのグリシジルエーテル、m-ビニルフェノール
のグリシジルエーテル、p-ビニルフェノールのグリシジ
ルエーテルなどの不飽和グリシジルエーテルなどが挙げ
られる。
【0020】これらの中では、マレイン酸、ビシクロ
(2,2,1)ヘプト-2-エン-5,6-ジカルボン酸またはこれ
らの無水物が好ましい。前記有機過酸化物(iii)とし
ては、有機ペルオキサイドおよび有機ペルエステルが挙
げられ、具体的には、ベンゾイルペルオキシド、ジクロ
ルベンゾイルペルオキシド、ジクミルペルオキシド、ジ
-tert-ブチルペルオキシド、2,5-ジメチル-2,5-ジ(ペ
ルオキシドベンゾエート)ヘキシン-3、1,4-ビス(tert
-ブチルペルオキシイソプロピル)ベンゼン、ラウロイ
ルペルオキシド、1,3-ビス(tert-ブチルペルオキシイ
ソプロピル)ベンゼン、2,5-ジメチル-2,5-ジ(tert-ブ
チルペルオキシ)ヘキシン-3、2,5-ジメチル-2,5-ジ(t
ert-ブチルペルオキシ)ヘキサンなどの有機ペルオキシ
ド;tert-ブチルペルアセテート、tert-ブチルペルベン
ゾエート、tert-ブチルペルフェニルアセテート、tert-
ブチルペルイソブチレート、tert-ブチルペル-sec-オク
トエート、tert-ブチルペルピバレート、クミルペルピ
バレート、tert-ブチルペルジエチルアセテートなどの
有機ペルエステルが挙げられる。
【0021】これらのうち、本発明では、有機ペルオキ
シドが好ましく、特に、ジクミルペルオキシド、ジ-ter
t-ブチルペルオキシド、2,5-ジメチル-2,5-ジ(tert-ブ
チルペルオキシ)ヘキシン-3、2,5-ジメチル-2,5-ジ(t
ert-ブチルペルオキシ)ヘキサン、1,3-ビス(tert-ブ
チルペルオキシイソプロピル)ベンゼン、1,4-ビス(te
rt-ブチルペルオキシイソプロピル)ベンゼンが好まし
く使用される。
【0022】官能基含有オレフィン系共重合体ゴム
(A)は、オレフィン系共重合体ゴム(i)と、官能基
含有ビニル単量体(ii)とを、有機過酸化物(iii)な
どの重合開始剤の存在下に溶融混練するか、またはオレ
フィン系共重合体ゴム(i)と官能基含有ビニル単量体
(ii)とを有機溶媒に溶解した溶液中で、有機過酸化物
(iii)などの重合開始剤の存在下に混練することによ
り得られるが、この場合のオレフィン系重合体ゴム
(i)、官能基含有ビニル単量体(ii)および有機過酸
化物(iii)の重量比は、通常、オレフィン系重合体ゴ
ム(i)100重量部に対して、官能基含有ビニル単量
体(ii)を0.01〜20重量部、好ましくは0.05
〜10重量部の量で、有機過酸化物(iii)を0.00
1〜2重量部、好ましくは0.005〜1重量部の量で
あることが望ましい。
【0023】溶融混練する場合、反応温度は、100〜
280℃、好ましくは180〜260℃であることが好
ましい。溶液中で混練する場合、反応温度は、60〜2
00℃、好ましくは80〜180℃であることが好まし
く、使用する溶媒としては、キシレン、トルエン、ジク
ロロベンゼンなどが挙げられる。
【0024】このようにして得られた官能基含有オレフ
ィン系共重合体ゴム中の官能基の量(変性量)は、0.
01〜10重量%、好ましくは0.1〜5重量%の割合
であることが望ましい。官能基の割合が上記範囲内にあ
ると、熱安定性に優れ、ポリアミド樹脂(C)とのブレ
ンド性に優れた官能基含有オレフィン系共重合体ゴムが
得られ、かつ機械的強度に優れた熱可塑性エラストマー
組成物が得られる。
【0025】エチレン系共重合体(B) 本発明で用いられるエチレン系共重合体(B)は、エチ
レンと炭素原子数6以上のオレフィンとを共重合して得
られた共重合体である。
【0026】ここで炭素原子数が6以上のα-オレフィ
ンとしては、例えば1-ヘキセン、1-ヘプテン、1-オクテ
ン、1-ノネン、1-デセン、1-ウンデセン、1-ドデセン、
1-トリデセン、1-テトラデセン、1-ペンタデセン、1-ヘ
キサデセン、1-ヘプタデセン、1-オクタデセン、1-ノナ
デセン、1-エイコセン、3-メチル-1-ペンテン、3-エチ
ル-1-ペンテン、4-メチル-1-ペンテン、4-メチル-1-ヘ
キセン、4,4-ジメチル-1-ペンテン、4-エチル-1-ヘキセ
ン、9-メチル-1-デセン、11-メチル-1-ドデセン、12-エ
チル-1-テトラデセンなどの炭素原子数が6〜20、好
ましくは6〜10のα-オレフィンが挙げられる。
【0027】α-オレフィン種が炭素原子数が6以上の
α−オレフィンであると、耐油性に優れた熱可塑性エラ
ストマー組成物が得られる。エチレン系共重合体(B)
は、エチレンから導かれる繰り返し単位が75〜98モ
ル%、好ましくは78〜96モル%の割合であり、炭素
原子数が6以上のα−オレフィンから導かれる繰り返し
単位が2〜25モル%、好ましくは4〜22モル%の割
合であることが望ましい。エチレンから導かれる繰返し
単位と炭素原子数が6以上のα−オレフィンから導かれ
る繰り返し単位の割合が上記範囲内にあると、柔軟性に
優れた熱可塑性エラストマー組成物が得られる。
【0028】エチレン系共重合体(B)は、密度が87
8〜905kg/m3 、好ましくは880〜903kg
/m3 、より好ましくは882〜900kg/m3の範
囲内にあることが好ましい。密度が上記範囲内にある
と、耐油性およびゴム弾性に優れた熱可塑性エラストマ
ー組成物が得られるまた、エチレン系共重合体(B)
は、ASTM D1238に準拠して、250℃、2.
16kg荷重で測定したメルトフローレートが0.05
〜200g/10分、好ましくは0.1〜150g/10分
の範囲にあることが望ましい。メルトフローレートが上
記範囲内にあると、ポリアミド樹脂(C)とのブレンド
性が良好な官能基含有オレフィン系共重合体ゴムが得ら
れ、かつ成形性に優れた熱可塑性エラストマー組成物が
得られる。
【0029】さらに、エチレン系共重合体(B)は、X
線回折法により測定した結晶化度が5%以上、好ましく
は10〜50であることが望ましい。このようなエチレ
ン系共重合体(B)を製造する際に用いられるオレフィ
ン重合用触媒としては、固体状チタン触媒成分と有機ア
ルミニウム化合物とからなるチタン系触媒、可溶性バナ
ジウム化合物と有機アルミニウム化合物とからなるバナ
ジウム系触媒、周期表第4族から選ばれる遷移金属のメ
タロセン化合物と、有機アルミニウムオキシ化合物およ
び/またはイオン化イオン性化合物とからなるメタロセ
ン系触媒などが挙げられ、これらのうちでは特にメタロ
セン系触媒が好ましい。
【0030】ポリアミド樹脂(C) 本発明で用いられるポリアミド樹脂(C)は、重合可能
なアミノカルボン酸類もしくはそのラクタム類またはジ
カルボン酸類、ジアミン類などを原料とし、これらの開
環重合または重縮合により得られるものである。
【0031】アミノカルボン酸類の具体例としては、6-
アミノカプロン酸、7-アミノヘプタン酸、9-アミノノナ
ン酸、11-アミノウンデカン酸、12-アミノドデカン酸な
どが挙げられる。なお、これらのアミノ酸類は2種以上
の混合物で使用することもできる。
【0032】ラクタム類としては、バレロラクタム、カ
プロラクタム、エナントラクタム、カプリルラクタム、
ラウロラクタムなどを例として挙げることができ、これ
らのうち、カプロラクタム、ラウロラクタムの使用が好
ましく、ε-カプロラクタムの使用が最も好ましい。な
お、これらのラクタム類は2種以上の混合物で使用する
こともできる。
【0033】ジカルボン酸類としては、シュウ酸、マロ
ン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン
酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ウンデカ
ン二酸、ドデカン二酸、トリデカン二酸、テトラデカン
二酸、ペンタデカン二酸、オクタデカン二酸などの脂肪
族ジカルボン酸;シクロヘキサンジカルボン酸などの脂
環式ジカルボン酸;フタル酸、イソフタル酸、テレフタ
ル酸、ナフタレンジカルボン酸などの芳香族ジカルボン
酸などが挙げられる。なお、これらのジカルボン酸は2
種以上の混合物で使用することもできる。
【0034】ジアミン類としては、1,4-ジアミノブタ
ン、1,5-ジアミノペンタン、1,6-ジアミノヘキサン、2-
メチル-1,5-ジアミノペンタン(MDP)、1,7-ジアミ
ノヘプタン、1,8-ジアミノオクタン、1,9-ジアミノノナ
ン、1,10-ジアミノデカン、1,11-ジアミノウンデカン、
1,12-ジアミノドデカン、1,13-ジアミノトリデカン、1,
14-ジアミノテトラデカン、1,15-ジアミノペンタデカ
ン、1,16-ジアミノヘキサデカン、1,17-ジアミノヘプタ
デカン、1,18-ジアミノオクタデカン、1,19-ジアミノノ
ナデカン、1,20-ジアミノエイコサンなどの脂肪族ジア
ミン、シクロヘキサンジアミン、ビス-(4-アミノヘキ
シル)メタンなどの脂環式ジアミン;キシリレンジアミ
ンなどの芳香族ジアミンなどが挙げられる。これらのジ
アミンは2種以上の混合物で使用することもできる。
【0035】本発明で使用されるポリアミドは単独で
も、混合物としても用いることができる。ポリアミド樹
脂の中でもナイロン6、ナイロン66、ナイロン6/6
6系共重合体、ナイロン66/6T系共重合体(T:テ
レフタル酸)、ナイロン6T/6I系共重合体(I:イ
ソフタル酸)、ナイロン6T/M5T系共重合体(M
5:2-メチルペンタメチレンジアミン、T:テレフタル
酸)、あるいはこれらの混合物の使用が好ましく、特に
ナイロン6単独またはナイロン6を主成分とするポリア
ミド混合物の使用が好ましい。
【0036】本発明で使用されるポリアミド樹脂の分子
量には特に制限はないが、23℃、98%硫酸中1g/
100ml濃度で測定した相対粘度が、2.0〜4.0
のものが好ましく、より好ましくは2.1〜3.8であ
り、特に好ましくは2.2〜3.6である、相対粘度が
2.0未満であると機械物性が低下することがあり、一
方、4.0を越えると成形時の流動性が低下する傾向が
みられる。
【0037】本発明で使用されるポリアミド樹脂は、必
要に応じてカルボン酸化合物またはアミン化合物で末端
を封鎖されたものを使用することができる。モノカルボ
ン酸および/またはモノアミンにより末端封鎖される場
合には、得られるポリアミド樹脂の末端アミノ基および
末端カルボキシル基の濃度(以下単に「末端基濃度」と
記す。)が、末端封鎖前に比べて低下する。一方、ジカ
ルボン酸またはジアミンにより末端封鎖される場合に
は、末端基濃度は変化しないが、末端アミノ基濃度と末
端カルボキシル基濃度との比率が変わる。
【0038】ポリアミド樹脂の末端封鎖に用いられるカ
ルボン酸化合物の具体例としては、酢酸、プロピオン
酸、酪酸、吉草酸、カプロン酸、エナント酸、カプリル
酸、ペラルゴン酸、ウンデカン酸、ラウリル酸、トリデ
カン酸、ミリスチン酸、ミリストレイン酸、パルミチン
酸、ステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、アラキン
酸などの脂肪族モノカルボン酸;シクロヘキサンカルボ
ン酸、メチルシクロヘキサンカルボン酸などの脂環式モ
ノカルボン酸;安息香酸、トルイル酸、エチル安息香
酸、フェニル酢酸などの芳香族モノカルボン酸;シュウ
酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピ
メリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ウ
ンデカン二酸、ドデカン二酸、トリデカン二酸、テトラ
デカン二酸、ペンタデカン二酸、オクタデカン二酸など
の脂肪族ジカルボン酸、シクロヘキサンジカルボン酸な
どの脂環式ジカルボン酸;フタル酸、イソフタル酸、テ
レフタル酸、ナフタレンジカルボン酸などの芳香族ジカ
ルボン酸などが挙げられる。
【0039】ポリアミド樹脂の末端封鎖に用いられるア
ミン化合物の具体例としては、ブチルアミン、ペンチル
アミン、ヘキシルアミン、ペプチルアミン、オクチルア
ミン、2-エチルヘキシルアミン、ノニルアミン、デシル
アミン、ウンデシルアミン、ドデシルアミン、トリデシ
ルアミン、テトラデシルアミン、ペンタデシルアミン、
ヘキサデシルアミン、オクタデシルアミン、ノナデシル
アミン、イコシルアミンなどの脂肪族モノアミン;シク
ロヘキシルアミン、メチルシクロヘキシルアミンなどの
脂環式モノアミン;ベンジルアミン、β-フェニルエチ
ルアミンなどの芳香族モノアミン;1,4-ジアミノブタ
ン、1,5-ジアミノペンタン、1,6-ジアミノヘキサン、1,
7-ジアミノヘプタン、1,8-ジアミノオクタン、1,9-ジア
ミノノナン、1,10-ジアミノデカン、1,11-ジアミノウン
デカン、1,12-ジアミノドデカン、1,13-ジアミノトリデ
カン、1,14-ジアミノテトラデカン、1,15-ジアミノペン
タテカン、1,16-ジアミノヘキサデカン、1,17-ジアミノ
ヘプタデカン、1,18-ジアミノオクタデカン、1,19-ジア
ミノノナデカン、1,20-ジアミノエイコサンなどの脂肪
族ジアミン;シクロヘキサンジアミン、ビス-(4-アミ
ノヘキシル)メタンなどの脂環式ジアミン;キシリレン
ジアミンなどの芳香族ジアミンなどが挙げられる。
【0040】熱可塑性エラストマー組成物 本発明に係る熱可塑性エラストマー組成物は、官能基含
有オレフィン系重合体ゴム(A)と、エチレン系共重合
体(B)と、ポリアミド樹脂(C)とを溶融混練などの
方法によりブレンドすることにより得ることができる。
【0041】このような熱可塑性エラストマー組成物の
組成比は、官能基含有オレフィン系共重合体ゴム(A)
が10〜60重量%、エチレン系共重合体(B)が10
〜60重量%、ポリアミド樹脂(C)が10〜50重量
%、好ましくは官能基含有オレフィン系重合体ゴム
(A)が15〜55重量%、エチレン系共重合体(B)
が15〜55重量%、ポリアミド樹脂(C)が15〜4
5重量%、より好ましくは官能基含有オレフィン系共重
合体ゴム(A)が20〜50重量%、エチレン共重合体
が20〜50重量%、ポリアミド樹脂(C)が20〜4
0重量%であることが望ましい。但し、官能基含有オレ
フィン系共重合体ゴム(A)、エチレン系共重合体
(B)およびポリアミド樹脂(C)の合計量は100重
量%である。
【0042】本発明の熱可塑性エラストマー組成物の調
製時においては、必要に応じて鉱物油やそれ自体公知の
ゴム用配合剤を、得られる組成物の強度、成形性及びゴ
ム的性質を損なわない範囲で配合することができる。
【0043】鉱物油系軟化剤は、通常ゴムをロール加工
する際、ゴムの分子間引力を弱め、加工を容易にすると
ともに、カーボンブラック、ホワイトカーボンなどの分
散を促しあるいは加硫ゴムの硬さを低下せしめて柔軟
性、ゴム弾性を増す目的で使用されている高沸点の石油
留分で、パラフィン系、ナフテン系、芳香族系などに区
別されている。本発明においてはパラフィン系のプロセ
スオイルが特に有効に使用される。かかる鉱物油柔軟剤
は熱可塑性エラストマー組成物100重量部当り、20
0重量部以下の量で使用し得る。この範囲より多く使用
すると得られる熱可塑性エラストマー組成物の強度が低
下し、あるいは軟化剤が滲出して外観を損うなどの不都
合を生じる。
【0044】またゴム用配合剤としては、例えば充填
剤、着色剤、老化防止剤、帯電防止剤、耐光または耐光
安定剤、加工助剤、帯電防止剤、その他の物性改良剤が
適宜使用できる。
【0045】例えば充填剤としては、カーボンブラッ
ク、酸化亜鉛、クレー、タルク、重質炭酸カルシウム、
カオリン、珪藻土、シリカ、アルミナ、アスベスト、グ
ラファイト、ガラス繊維などが例示でき、また酸化防止
剤としては、フェニル−α−ナフチルアミン、p-イソプ
ロポキシ・ジフェニルアミン、N,N'-ジフェニル・エチ
レンジアミン、ノニル化ジフェニルアミンなどのアミン
系酸化防止剤;2,6-ジターシャリーブチルフェノール、
スチレン化フェノール、ブチルヒドロキシアニソール、
4,4'-ヒドロキシジフェニル、2,2-メチレン-ビス-(4-
メチル-6-シクロヘキシル・フェノール)、テトラキス-
(メチレン-3-(3',5'-ジターシャリーブチル-4'-ヒド
ロキシフェニル)プロピオネート)メタン、トリ-(2-
メチル-ヒドロキシ-5-ジターシャリーブチルフェニル)
ブタンなどのフェニル系酸化防止剤が例示できる。
【0046】本発明の熱可塑性エラストマー組成物は、
従来の熱可塑性エラストマーが用いられてきた分野、例
えば自動車部品(内装材、外装材、バンパーなど)、電
気部品(掃除機、洗濯機など)、電子部品、機械機構部
品などの分野で特に制限されることなく用いることがで
きる。特に内装用シート、ベローズ、チューブ、泥除
け、ブーツ類などの自動車部品;耐圧ホース、燃料油ホ
ース、ガスケット、ダイアフラムなどの工業用機械部
品;電線ケーブル被覆材、建材、履き物ソールなどに有
用である。本発明の熱可塑性エラストマー組成物は、特
に耐油性が必要な用途に好適であり、例えば耐油性が必
要な自動車部品用に好適である。
【0047】
【発明の効果】本発明により、特に耐油性、耐熱性、機
械的特性が優れた、熱可塑性エラストマー組成物が提供
される。また、この組成物を用いて得られる成型体は、
耐油性、耐熱性、機械的強度、ゴム弾性に優れているの
で、自動車部品、電気部品、電子部品、機械機構部品な
どに幅広く用いることができる。
【0048】
【実施例】以下、実施例に基づいて本発明をさらに具体
的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるも
のではない。なお、本発明の実施例で用いた測定方法は
次のとおりである。 (1)引張試験(強度、伸び) ASTM D638に準拠して、厚み1mmのプレスシ
ートから打ち抜いたダンベル型試験片を、23℃、スパ
ン間隔30mm、引張速度30mm/分で試験した。 (2)耐油性(ΔV) JIS K6301に準拠して、厚み3mmの矩形型の
プレスシートを50℃でJIS3号油に7日間浸漬し、
浸漬前に対する浸漬後の体積増加率(パーセント)を測
定した。 (3)ゴム弾性(PS) JIS K6301に準拠して、厚み1mmのプレスシ
ートから打ち抜いたダンベル型試験片を、引張試験機に
より、23℃で100%伸張を10分間保持し、荷重除
去10分後の残留歪みを測定した。
【0049】なお、100%延伸前に試験片が破断した
場合は「測定不可」とした。 (4)耐熱性、軟化温度 JIS K7196に準拠し、厚み2mmのプレスシー
トから切り出した試験片を、市販のTMA測定装置によ
り、2kg/cm2 荷重下、昇温速度5℃/minで測
定し、得られた軟化曲線より求めた。 (5)メルトフローレート(MFR) ASTM D1238−65Tに準拠して250℃、
2.16kg荷重で測定した。なお、分子鎖間架橋、ゲ
ル化などにより流動しないため測定できない場合は、
「測定不可」とした。
【0050】
【実施例1】[無水マレイン酸変性エチレン・プロピレ
ン・5-エチリデン-2-ノルボルネン共重合体の調製]エ
チレン・プロピレン・5-エチリデン-2-ノルボルネン共
重合体(エチレン含量=72mol%、ムーニー粘度
(ML1+4(100℃)=67、ヨウ素価=8.5、以
下「EPT-1」と記載する。)100重量部に対して、
無水マレイン酸を1重量部、2,5-ジメチル-2,5-ジ(t-
ブチルパーオキシ)ヘキサンを0.05重量部配合し、
30mmφ二軸押出機により、230℃にて溶融混練す
ることにより無水マレイン酸変性エチレン・プロピレン
・5-エチリデン-2-ノルボルネン共重合体(以下「変性
EPT-1」と記載する。)を得た。得られた変性物の無
水マレイン酸含有量(変性量)は0.4重量%であっ
た。
【0051】[変性EPT-1/エチレン・1-オクテン共
重合体(1)/ナイロン6組成物の調製]上記で得られた
変性EPT-1を35重量部、エチレン・1-オクテン共重
合体(1)(エチレン含有量=91mol%、密度=88
9kg/m3 、MFR=23g/10分、「以下「EOR
-1」と記載する。)を35重量部、ナイロン6(相対粘
度=2.30、融点=225℃、末端アミノ基濃度=
4.4×10-5eq/g、末端カルボキシル基濃度=
7.3×10-5eq/g、以下「Ny6-1」と記載す
る。)を30重量部の量で配合し、20mmφ二軸押出
機により240℃で溶融混練して、熱可塑性エラストマ
ー組成物を得た。
【0052】得られた熱可塑性エラストマー組成物を所
定の条件によりプレス成形し、前述の試験法に従い物性
測定をした。測定結果を表1に示す。
【0053】
【実施例2】[変性EPT-1/エチレン・1-オクテン共
重合体(2)/Ny6-1組成物の調製]実施例1のEOR-
1をエチレン・1-オクテン共重合体(2)(エチレン含有量
=96mol%、密度=897kg/m3 、MFR=2
7g/10分、以下「EOR-2」と記載する。)に変えた
こと以外は実施例1と同様の操作により、熱可塑性エラ
ストマー組成物を得た。
【0054】得られた熱可塑性エラストマー組成物を所
定の条件によりプレス成形し、前述の試験法に従い物性
測定をした。測定結果を表1に示す。
【0055】
【実施例3】[変性EPT-1/EOR-2/Ny6-1組成
物の調製]実施例2の樹脂の配合量を、変性EPT-1を
30重量%、EOR-2を40重量%、Ny6-1を30重
量%に変えたこと以外は実施例2と同様の操作により熱
可塑性エラストマー組成物を得た。
【0056】得られた熱可塑性エラストマー組成物を所
定の条件によりプレス成形し、前述の試験法に従い物性
測定をした。測定結果を表1に示す。
【0057】
【実施例4】[変性EPT-1/エチレン・1-オクテン共
重合体(3)/Ny6-1組成物の調製]実施例1のEOR-
1をエチレン・1-オクテン共重合体(3)(エチレン含有量
=95mol%、密度=896kg/m3 、MFR=7
0g/10分、以下「EOR-3」と記載する。)に変えた
こと以外は実施例1と同様の操作により、熱可塑性エラ
ストマー組成物を得た。
【0058】得られた熱可塑性エラストマー組成物を所
定の条件によりプレス成形し、前述の試験法に従い物性
測定をした。測定結果を表1に示す。
【0059】
【実施例5】[変性EPT-1/EOR-3/Ny6-1組成
物の調製]実施例4の樹脂の配合量を、変性EPT-1を
40重量%、EOR-3を30重量%、Ny6-1を30重
量%に変えたこと以外は実施例4と同様の操作により熱
可塑性エラストマー組成物を得た。
【0060】得られた熱可塑性エラストマー組成物を所
定の条件によりプレス成形し、前述の試験法に従い物性
測定をした。測定結果を表1に示す。
【0061】
【実施例6】[変性EPT-1/EOR-3/Ny6-1組成
物の調製]実施例5の樹脂の配合量を、変性EPT-1を
35重量%、EOR-3を30重量%、Ny6-1を35重
量%に変えたこと以外は実施例4と同様の操作により熱
可塑性エラストマー組成物を得た。
【0062】得られた熱可塑性エラストマー組成物を所
定の条件によりプレス成形し、前述の試験法に従い物性
測定をした。測定結果を表1に示す。
【0063】
【実施例7】[変性EPT-1/EOR-1/ナイロン6組
成物の調製]実施例1のNy6-1を末端アミノ基濃度が
高いナイロン6(相対粘度=2.35、末端アミノ基濃
度=9.0×10-5eq/g、末端カルボキシル基濃度
=4.6×10-5eq/g、以下「Ny6-2」と記載す
る。)に変えたこと以外は実施例1と同様の操作により
熱可塑性エラストマーを得た。
【0064】得られた熱可塑性エラストマー組成物を所
定の条件によりプレス成形し、前述の試験法に従い物性
測定をした。測定結果を表1に示す。
【0065】
【比較例1】[変性EPT-1/Ny6-1組成物の調製]
変性EPT-1を70重量%、Ny6-1を30重量%配合
し、20mmφ二軸押出機により240℃で溶融混練し
て、熱可塑性エラストマー組成物を得た。
【0066】得られた熱可塑性エラストマー組成物を所
定の条件によりプレス成形し、前述の試験法に従い物性
測定をした。測定結果を表1に示す。
【0067】
【比較例2】[EOR-1/Ny6-1組成物の調製]E
OR-1を70重量%、Ny6-1を30重量%配合し、2
0mmφ二軸押出機により240℃で溶融混練して、熱
可塑性エラストマー組成物を得た。
【0068】得られた熱可塑性エラストマー組成物を所
定の条件によりプレス成形し、前述の試験法に従い物性
測定をした。測定結果を表1に示す。
【0069】
【比較例3】[変性EPT-1/EBR-1/Ny6-1組成
物の調製]実施例1のEOR-1をエチレン・1-ブテン共
重合体-1(エチレン含有量=88mol%、密度=88
5kg/m3 、MFR=35g/10分、以下「EBR-
1」と記載する。)に変えたこと以外は実施例1と同様
の操作により、熱可塑性エラストマー組成物を得た。
【0070】得られた熱可塑性エラストマー組成物を所
定の条件によりプレス成形し、前述の試験法に従い物性
測定をした。測定結果を表1に示す。
【0071】
【比較例4】[エチレン・プロピレン・5-エチリデ-2-
ノルボルネン共重合体(1)/EBR-1/Ny6-1組成物
の調製]実施例1の変性EPT-1を未変性のエチレン・
プロピレン・5-エチリデン-2-ノルボルネン共重合体(1)
に変えたこと以外は実施例1と同様の操作により、熱可
塑性エラストマー組成物を得た。
【0072】得られた熱可塑性エラストマー組成物を所
定の条件によりプレス成形し、前述の試験法に従い物性
測定をした。測定結果を表1に示す。
【0073】
【表1】
フロントページの続き (72)発明者 松 永 慎 也 山口県玖珂郡和木町和木六丁目1番2号 三井化学株式会社内 (72)発明者 松 岡 英 夫 愛知県名古屋市港区大江町9番地の1 東 レ株式会社名古屋事業場内 (72)発明者 宮 本 和 樹 愛知県名古屋市港区大江町9番地の1 東 レ株式会社名古屋事業場内 (72)発明者 沖 田 茂 愛知県名古屋市港区大江町9番地の1 東 レ株式会社名古屋事業場内 Fターム(参考) 4J002 BB05X BB21W BN06W CD19W CL01Y CL03Y CL05Y GM00 GN01 GQ00

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)オレフィン系共重合体ゴムが、酸無
    水基、エポキシ基、カルボキシル基およびカルボン酸エ
    ステルから選ばれる少なくとも1種の官能基を含有する
    ビニル単量体で変性されてなる官能基含有オレフィン系
    共重合体ゴムと、(B)エチレンと炭素原子数が6以上
    のα−オレフィンとから得られるエチレン系共重合体
    と、(C)ポリアミド樹脂とからなり、前記官能基含有
    オレフィン系共重合体ゴム(A)を10〜60重量%の
    割合で含有し、前記エチレン系共重合体(B)を10〜
    60重量%割合で含有し、ポリアミド樹脂(C)を10
    〜50重量%(但し、官能基含有オレフィン系共重合体
    ゴム(A)、エチレン系共重合体(B)およびポリアミ
    ド樹脂(C)の合計量は100重量%)の割合で含有す
    ることを特徴とする熱可塑性エラストマー組成物。
  2. 【請求項2】 前記オレフィン系共重合体ゴムが、エチ
    レンとエチレン以外のα−オレフィンとポリエンとの共
    重合体である請求項1に記載の熱可塑性エラストマー組
    成物。
  3. 【請求項3】 前記エチレン系共重合体(B)が、密度
    が878〜905kg/m3 の範囲内にある請求項1ま
    たは2に記載の熱可塑性エラストマー組成物。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3いずれかに記載の熱可塑性
    エラストマー組成物からなることを特徴とする成形体。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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