JP2019160800A - 加熱電極装置、通電加熱ガラス - Google Patents

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博俊 末次
平川 学
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紘一 木下
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Abstract

【課題】電波の送受信を円滑に行いつつも、加熱ムラの少ない加熱電極装置を提供する。【解決手段】間隔を有して配置され対となる複数のバスバー電極と、複数のバスバー電極を渡して配置される発熱部と、を有し、発熱部は、発熱導体が網目状に形成され且つ該発熱導体は其の網目の外輪郭線形状が長手方向に延在して帯状とされた複数の発熱帯を具備し、複数の発熱帯は、該発熱帯の長手方向とは異なる方向に間隙を形成して配列されている。【選択図】図1

Description

本発明は、通電することでジュール熱(Joule heat)により発熱する発熱部を備える加熱電極装置、及びこれを用いた通電加熱ガラスに関する。
従来より、特許文献1、2に記載のように、自動車のフロントガラスに対して、通電することにより加熱し、ガラス窓の凍結や曇りを解消する技術がある。このようなガラス窓は、2枚のガラス板の間に加熱電極装置を具備して構成されている。そして当該加熱電極装置は、離隔して配置された一対のバスバー電極、及び、この一対のバスバー電極間を渡すように配置された複数の平行線条の発熱部を有しており、一対のバスバー電極に電源を接続することで発熱部に具備される発熱導体に通電可能とされ、この発熱導体を発熱させてガラス窓を加熱できるように構成されている。
特開平9−207718号公報 特開2013−56811号公報
フロントガラスの凍結や曇りをムラなく解消する観点から、当該発熱導体をフロントガラスの全面に亘って配置することが好ましい。ところが、このようにフロントガラス全面に亘って発熱導体を配置すると、当該発熱導体によりフロントガラスを介した車内外の電波通信が阻害されることがあった。例えばETC(電子料金収受システム(Electronic Toll Collection System)の略称)による有料道路の料金精算システムにおいて、道路側の装置と自動車室内側の装置との電波による信号の送受信が阻害される虞があった。
そこで本発明は、電波の送受信を円滑に行いつつも、加熱ムラの少ない加熱電極装置を提供することを課題とする。またこの加熱電極装置を用いた通電加熱ガラスを提供する。
以下本発明について説明する。ここでは理解容易のため図面の参照符号を付記するが、本発明はこれに限定されるものではない。
本発明の1つの態様は、通電して加熱されるガラスに用いられる加熱電極装置(20)であって、間隔を有して配置され対となる複数のバスバー電極(21)と、複数のバスバー電極を渡して配置される発熱部(22)と、を有し、発熱部は、発熱導体が網目状に形成され且つ該発熱導体はその網目の外輪郭線形状が長手方向に延在して帯状とされた複数の発熱帯(23)を具備し、複数の発熱帯は、該発熱帯の長手方向とは異なる方向に間隙(25)を形成して配列されている、加熱電極装置である。
本発明によれば、加熱電極装置、及びこれを用いた通電加熱ガラスにおいて、室内外の電波の送受信を円滑に行いつつも、加熱ムラは抑制され、凍結解消及び曇り解消のムラを抑制させることが可能となる。
1つの形態に係る通電加熱ガラス10を説明する図である。 通電加熱ガラス10の層構成を説明する図である。 発熱部20の一部を拡大して表した図である。 通電加熱ガラス10の適用の一例を説明する図である。 他の形態に係る通電加熱ガラス110を説明する図である。
本発明の上記した作用及び利得は、次に説明する形態から明らかにされる。以下本発明を図面に示す形態に基づき説明する。ただし、本発明はこれら形態に限定されるものではない。なお、図面に表れる各部材は理解し易さの観点から大きさや形状を誇張、変形して表すことがある。
図1は1つの形態を説明する図で、通電加熱ガラス10を正面から見た概念図である。図2は図1に示したII−II線による断面図であり、通電加熱ガラス10の層構成を説明する図である。
このような通電加熱ガラス10は例えば自動車のフロントガラスとして自動車に備えられる。その他、いわゆるガラス窓を有する所に窓として用いることができ、これには例えば上記自動車をはじめ、鉄道車両、航空機、及び船舶等の乗り物の窓、建物の窓、並びに、冷蔵庫、展示箱、戸棚等の収納乃至保管設備の窓を挙げることができる。なお、ここで言う「窓」とは、狭義の窓、即ち、乗り物、建物、或いは収納乃至保管設備の壁面にあり、通常人乃至物が出入りせず外界の視認、換気等を主目的とする透視性開口部の他に、人乃至物の出入りを主目的とする、いわゆる、扉も包含する。
図1、図2からわかるように、通電加熱ガラス10は全体として板状であり、複数の層が積層してなる。より具体的には、本形態の通電加熱ガラス10は、第一パネル11、接着層12、基材層13、加熱電極装置20、接着層14、及び第二パネル15を有して構成されている。以下、それぞれについて説明する。
第一パネル11、及び第二パネル15は、透光性を有する板状の部材であり、互いに向かい合うように配置された板面間に間隔を有して略平行の配置されている。いわゆる二重パネル構造である。なお、ここで板面とは、図1で言えば、第一パネル11及び第二パネル15の表面のうちXY平面に平行な対向する2平面になる。この第一パネル11と第二パネル15との間に、基材層13や加熱電極装置20の一部が配置され、接着層12及び接着層14により一体化されている。
第一パネル11及び第二パネル15は板ガラスにより構成することができる。これには、当該通電加熱ガラス10が適用される設備(例えば乗り物や建物)が通常に有する窓に用いられる板ガラスと同じものを用いることができる。例えばソーダライム硝子(青板硝子)、硼珪酸硝子(白板硝子)、石英硝子、ソーダ硝子、カリ硝子等から成る普通板ガラス、フロート板ガラス、強化板ガラス、部分板ガラス等が挙げられる。また、必要に応じて3次元的に曲面状に湾曲部を有するものであってもよい。
ただし必ずしもガラス板である必要はなく、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂等の樹脂から成る樹脂板であってもよい。ただし、耐候性、耐熱性、透明性等の観点から板ガラスであることが好ましい。
これら第一パネル11及び第二パネル15の厚さは特に限定されることはないが、1.5mm以上5mm以下であることが一般的である。
接着層12は第一パネル11のうち第二パネル15側となる面に積層された接着剤からなる層であり、基材層13と第一パネル11とを接着する。接着剤としては特に限定されることはないが、接着性、耐候性、耐熱性等の観点からポリビニルブチラール樹脂を用いることができる。
接着層12の厚さは特に限定されることはないが、0.1mm以上1.0mm以下であることが一般的である。
基材層13は、加熱電極装置20の、特にバスバー電極21及び発熱部22がその一方の面上に配置されて、該バスバー電極21及び発熱部22の基材として機能する層である。基材層13は透明な板状の部材であり、樹脂により形成されている。基材層13を形成する樹脂としては可視光線波長帯域の波長(380nm〜780nm)を透過するものであれば如何なる樹脂でも良いが、好ましくは熱可塑性樹脂を用いることができる。この熱可塑性樹脂としては、例えばポリメチル(メタ)クリレート、ポリブチル(メタ)アクリレート等のアクリル樹脂、ポリエチレンテレフタレート、アモルファスポリエチレンテレフタレート(A−PET)、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチルペンテン、環状ポリオレフィン等のポリオレフィン樹脂、トリアセチルセルロース(三酢酸セルロース)等のセルロース系樹脂、ポリスチレン、アクリロニトリル−スチレン共重合体(AS)樹脂等のスチレン系樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリ塩化ビニル等が挙げられる。なお、ここで、「(メタ)アクリル」の表記はアクリル又はメタクリルを意味する。
加熱電極装置20は、通電することによって発熱し、通電加熱ガラス10を加熱する装置である。図1、図2よりわかるように本形態では加熱電極装置20は、バスバー電極21、発熱部22、電源30、開閉器50、及び電源接続電極26を有して構成されている。
本形態でバスバー電極21は、第一バスバー電極21a及び第二バスバー電極21bから形成されている。第一バスバー電極21a、第二バスバー電極21bはそれぞれ一方向(図1においてはX軸方向)に延在する帯状であり、第一バスバー電極21aと第二バスバー電極21bとは間隔を有して同じ方向に延びる(略平行となる)ように配置されている。
このような第一バスバー電極21a及び第二バスバー電極21bは公知の形態を適用することができ、帯状である当該電極の幅は3mm以上15mm以下が一般的である。
発熱部22は第一バスバー電極21aと第二バスバー電極21bとの間に両バスバー電極21a、21bと交叉する方向(図1に於いてはY軸方向)に延在して配置され、その一端が第一バスバー電極21aに電気的に接続され、他端が第二バスバー電極21bに電気的に接続されている。この発熱部22に通電されることにより発熱し、通電加熱ガラス10が加熱される。
ここで、発熱部22は複数の発熱帯23が間隙25を有して配列されている。従って、発熱帯23と間隙25とが交互に並ぶ形態である。図3には図1にIIIで示した部分で、2つの発熱帯23と、その間に形成された間隙25を表した。
発熱帯23は、細い線状の発熱導体が網目状(例えば規則性を有するか否かを問わず、メッシュ状、格子状等)に形成されて、図3に図示す如く、該網目状の発熱導体の外輪郭線形状が帯状とされている。例えば線径が1μm以上50μm以下、より好ましくは5μm以上15μm以下である線状の発熱導体が網目状に組み合わされ、これが外輪郭線形状が基材層13上にその延在方向(長手方向)が一方向(図3においては上下方向)に向けて帯状に形成され且つ複数の発熱帯23が該延在方向と直交方向(図3においては左右方向)に互いに所定幅Bの間隙25を開けて複数条配列されている。
発熱導体を構成する材料は、通電により発熱をするものであれば特に限定されることはないが、タングステン、モリブデン、金、銀、銅、白金、アルミニウム、クロム、ニッケル、チタン、パラジウム、インジウム等の金属、及び、これら金属を含む合金、例えば、ニッケル−クロム合金、真鍮、青銅等をエッチング(腐蝕)加工によりパターン形成したもの等を挙げることができる。
また、網目を構成する発熱導体自体は図3の如く直線状であっても良く、波状に形成されていてもよい。尚、網目形状は、複数の単位格子を互いに隣接させて平面内を隙間無く敷き詰めて構成される。各単位格子は導体線条からなる線分により囲繞、区画された多角形等の閉領域からなり、該単位格子の外周部は導体線条からなり、外周部の導体線条の内部は導体の存在し無い開口部をなす。単位格子の形状は、3角形、4角形、5角形、6角形、7角形、8角形等多角形、或いはこれら多角形の辺(外周部をなす導体線条)が直線では無く曲線とした形状でもよい。該曲線としては、円又は楕円の弧、抛物線、双曲線、正弦曲線、双曲線正弦曲線、楕円関数曲線、Bessel関数曲線、サイクロイド曲線等が用いられる。網目(メッシュ)形状を構成する単位格子は全て同一(合同)な形状から構成されていても良いし、一分又は全部の単位格子が互いに他と異なり、平面内の何れの方向にも一定の周期を持たない非周期格子から構成されていてもよい。かかる非周期格子の網目パターンとしては、例えば、特開2013−238029号公報に開示の如き、隣接母点間距離がある上限値及び下限値内に分布するランダム2次元分布した母点から生成されるボロノイ図形が好適に用いることができる。
図3にAで示した発熱帯23の幅(発熱帯23と間隙25とが交互に配列する方向における発熱帯23の大きさ)は凍結や曇り解消の為に必要な発熱量と透視性(視認性)とを考慮して、5mm以上200mm以下とされる。
一方、隣り合う発熱帯23の間には間隙25が形成され、ここには発熱導体が配置されない。これにより間隙25、電波が通過でき、当該電波は通電加熱ガラス10を透過することが可能となるので、通電加熱ガラス10が間にあっても電波が阻害されることなく、送受信をすることができる。
従って、図3にBで示した間隙25の幅(発熱帯23と間隙25が交互に配列する方向における間隙25の大きさ)は、通電加熱ガラス10を透過させるべき電波の波長に基づいて決めることができる。例えば間隙25の幅Bの下限値は、透過させたい電波の波長の波長帯域の最小波長が該間隙により構成される開口部の遮断波長以下となるように決定する。又、間隙25の幅Bの上限は、通電加熱ガラス10の凍結や曇りの解消効果を、全面に亘って、目視上支障の無い程度に、均一化させるに足るように決定する。
ここで、図1において、発熱帯23の間隙25の幅をB、発熱帯23の長手方向(延在方向、図1に於いては上下方向)の長さをLとすると、発熱部22における各間隙部25は縦横各辺の長さが各々B、Lである長方形の開口部をなす。かかる開口部は、電磁波の透過に関しては、伝播方向の長さが極端に短い(本発明の発熱部22の厚みがこれに相当する)矩形(断面)導波管と見なし得る。従って、当該間隙25を電波が透過するか或いは遮断するかは、即ち、断面の各辺の長さがB及びLの矩形導波管中を電波が伝播するか或いは遮断されるかと等価な問題となる。
導波管の分野においては、既に矩形導波管中の電波伝搬特性は解明されており、断面各辺の長さがB及びL(B<L)の矩形導波管においては、固有の遮断波長λc以下の波長の電波;
λ≦λc
のみ伝播することが知られている。即ち、導体(発熱帯23)の矩形開口部を透過可能な電波はλc以下の波長のもののみとなる。ここで、
λc=2/{(n/B)+(m/L)}1/2 ・・・(式1)
である。又、m、nは伝播する電波のモード数、B、Lは各々矩形開口部(矩形断面)の辺長さであり、B<Lである。
今、図1及び図3において、隣接する2つの発熱帯23の間の間隙25を矩形導波管の開口部とする。開口部の幅が相対的に小さくて、より遮断波長が小さくなる幅B方向(図1においてはX方向)について、遮断波長λcを求める。モード数をm=0、n=1として、式1により遮断波長λcの最大値を求める(モード数n≧2以上のモードを想定するとよりλcは小となる為)。式2より、
λc=2B ・・・(式2)
となる。
よって、通電加熱ガラス10を透過して送受信を想定する電波の周波数帯域乃至はスペクトルの最長波長をλmaxである場合には、
λmax≦λc=2B (式3)
即ち、これをBについて解くと、
B≧λmax/2 (式4−1)
とする。但し、間隙25の幅Bに余裕を持たせて大きく設定し過ぎると、通電加熱ガラス10全面の均一加熱が困難となってゆく。その為、通常、
(λmax/2)×1.05≦B≦(λmax/2)×2.00 (式4−2)
とする。
通常想定される電波の波長帯域の透過性及び全面の均一加熱適性を勘案すると、発熱帯間の間隙25の幅Bは、0.5mm以上50mm以下、好ましくは1.2mm以上8.0mm以下とする。
尚、通電加熱ガラス10を透して送信又は受信される電波の種類は特に限定されることなく、各種波長帯域の電波に各種変調方式により所望の情報を載せたものが用いられる。ここで、波長帯域としては、長波、中波、短波、超短波、極超短波等が用いられる。変調方式としては、振幅変調、周波数変調等のアナログ変調、周波数偏移変調、位相偏移変調等のデジタル変調、パルス符号変調、パルス幅変調等のパルス変調等の変調方式が用いられる。情報としては、各種の音声信号、映像信号、デジタル信号等が用いられる。具体的には、AM(振幅変調波)又は/FM(周波数変調波)ラジオ放送波の電波、テレビジョンのUHF放送波、VHF放送波の電波、デジタル放送波の電波、自動車電話、携帯電話、ETC(電子料金収受システム(Electronic Toll Collection System)の略称)、パーソナル無線、業務用無線等で用いる電波、及びGPS(全地球測位システム(Global Positioning System)の略称)で用いるGPS衛星の測位用電波などの各種電波を挙げることができる。
このような発熱帯23と間隙25とは図1、図2に示したように配置されている。すなわち、帯状である発熱帯23の長手方向一端が第一バスバー電極21aに接続され、他端が第二バスバー電極21bに接続される。そして、複数の発熱帯23は、間隙25を形成しながら、第一バスバー電極21a及び第二バスバー電極21bの長手方向に並べられている。
これにより電波が透過できる間隙25が通電加熱ガラス10の全体に亘って複数形成されるので、電波の透過にムラが発生し難い。そしてこのように複数の間隙を形成することで、1つ1つの間隙25の幅は小さく抑えることができるので、隣接する発熱帯23により間隙25の部位も十分に加熱され、加熱ムラも抑えることが可能となる。
電源接続電極26は、第一バスバー電極21aと第二バスバー電極21b間に電源30を接続する電極である。電源30は特に限定されることはないが、通電加熱ガラス10が自動車に適用される場合には、電源30として例えば自動車に既設のバッテリーを用いることができる。このときには例えばバッテリーの正極に第二バスバー電極21b、負極に第一バスバー電極21aを接続することができる。
このような電源接続電極26は公知の構成を適用すればよい。
接着層14は、バスバー電極21及び発熱部22を含み、基材層13と第二パネル15とを接着する層である。接着層14は接着層12と同じ構成とすることができる。
以上のような各構成により次のように通電加熱ガラス10とされている。図2からわかるように、第一パネル11の一方の面に接着層12が積層されておりこの接着層12を介して第一パネル11に基材層13が積層されている。また、基材層13のうち接着層12が配置された側とは反対側の面には加熱電極装置20が配置されている。加熱電極装置20のうち基材層13が配置された側とは反対側に第二パネルが15が配置されているが、基材層13及び加熱電極装置20と第二パネル15との間を埋めるように接着層14が配置されている。これにより第二パネル15が基材層13及び加熱電極装置20に積層される。
このような加熱電極装置20及びこれを含む通電加熱ガラス10は例えば次のように製造することができる。
(1)先ず、金属箔を樹脂フィルムからなる基材層13上に接着剤層を介して貼り合せ積層した積層体を製造する。
(2)次いで、該積層体の金属箔上に感光性レジスト層を塗工形成する。
(3)次いで、所望のパターン、例えば、図1及び図3に図示の如き網目状の直線線条の外輪郭線形状が長方形の帯状をなし、該長方形が平行配列したパターンの発熱部22、バスバー電極21a及びバスバー電極21bからなる加熱電極装置20の平面視パターンの遮光パターンを有するフォトマスクを用意する。
(4)次いで、該フォトマスクを該感光性レジスト層上に密着させて載置する。そして、該フォトマスクを通して紫外線露光し、フォトマスクを除去後、公知の現像処理により未露光の感光性レジスト層を溶解除去して、所望パターンに合致する形状のレジストパターン層を該金属箔上に形成する。
(5)次いで、該レジストパターン層上から該積層体を腐蝕液によるエッチング(腐蝕)加工を行い、該レジストパターン層非形成部の金属箔を腐蝕除去する。そして、該レジストパターン層を溶解除去(脱膜)する。斯くして、基材層13上に図1の平面視形状及び図2の断面形状の所定パターンの発熱部22、バスバー電極21a及びバスバー電極21bが形成された積層部材を製造する。
(6)次いで、第一パネル11、接着層12、基材層と加熱電極装置20とからなる積層部材、接着層14、及び第二パネル15をこの順に重ねたものを、真空パックに投入し140℃で60分間加熱しながら真空該真空パック内を吸引し、真空成型する。その後、オートクレーブにて140℃の温度、1.5MPaの圧力にて60分間加熱及び加圧した。
これにより、該複数層を接着積層して一体化する。
(7)以上の工程により、図1の平面図及び図2の断面図に示す、本発明の通電加熱ガラス10を製造する。
以上説明した通電加熱ガラス10は例えば次のように用いられて作用する。ここでは1つの例として通電加熱ガラス10を自動車のフロントパネルに適用した場合で説明する。図4に概念的な説明図を表した。
通電加熱ガラス10が自動車のフロントパネルの位置に配置される。この際には電源接続端子26に電源30が接続され、開閉器50を閉じることによりバスバー電極21を介して発熱部22の発熱帯23に電流を通電し、ジュール熱により発熱させることができる。電源30としては、水滴(曇り)、凍結(霜)等を溶解或いは蒸発させるに必要な電力を供給可能なものであれば特に限定されず、適宜の電圧、電流、或いは周波数を有する公知の直流又は交流電源を用いればよい。本発明の通電加熱ガラス10を自動車の窓として用いる場合は、自動車に既設の鉛蓄電池、リチウムイオン蓄電池等のバッテリーを用いることが可能である。勿論、別途専用の電源(電池、発電機等)を用いても良い。又、電動機を動力とする鉄道車両の場合は架線から給電された直流又は交流電力を適宜の電圧及び電流に変換して用いることもできる。又、建物の窓の場合は建物に供給されている商用交流電源を適宜の電圧及び電流に変換して用いることもできる。当該発熱帯23の発熱により第一パネル11、第二パネル12が加熱されるのでフロントパネルとして機能する通電加熱ガラス10の温度が上昇し、凍結及び曇りが解消される。このとき、間隙25の幅が小さく抑えられているので、間隙25の部分も十分に加熱され、加熱ムラが抑えられることから、凍結及び曇りの解消のムラも抑制できる。
一方、本形態では発熱部22には、複数の間隙25が形成されている。すなわち、図4に直線矢印で示したように、この間隙25を通して車内外の電波の透過が阻害されず、送受信が円滑に行われる。
以上のように、通電加熱ガラス10によれば、室内外の電波の送受信を円滑に行いつつも、加熱ムラは抑制される。
図5には他の形態を説明する図で、通電加熱ガラス110の層構成を表す図を示した。図5は図2に相当する図である。図5からわかるように本形態では基材層13が設けられておらず、接着層12のうち第一パネル11が配置される側とは反対側に加熱電極装置20が配置され、さらに接着層14が設けられている。その他のついては上記した通電加熱ガラス10と同様なのでここでは説明を省略する。
このような通電加熱ガラス110でも、加熱電極装置20が含まれているので上記した通電加熱ガラス10と同様の効果を奏するものとなる。通電加熱ガラス110では通電加熱ガラス10より層の数を減らすことが可能である。
10 通電加熱ガラス
11 第一パネル
12 接着層
13 基材層
14 接着層
15 第二パネル
20 加熱電極装置
21 バスバー電極
22 発熱部
23 発熱帯
25 間隙
30 電源

Claims (1)

  1. 通電して加熱されるガラスに用いられる加熱電極装置であって、
    間隔を有して配置され対となる複数のバスバー電極と、
    前記複数のバスバー電極を渡して配置される発熱部と、を有し、
    前記発熱部は、発熱導体が網目状に形成され且つ該発熱導体は其の網目の外輪郭線形状が長手方向に延在して帯状とされた複数の発熱帯を具備し、
    複数の前記発熱帯は、該発熱帯の長手方向とは異なる方向に間隙を形成して配列されている、加熱電極装置。
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