JP2019159264A - 画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
Description
また、本発明における第2の課題は、特定トナーを適用した画像形成装置において、クリーニングブレードを支持する支持部材が固定されており、クリーニングブレードに生じる像保持体との摺動による振動を吸収する方向に対して不動な状態で配置される清掃手段を備える場合に比べ、繰返して画像形成を行なった後においても清掃性能の低下が抑制された画像形成装置を提供することである。
前記像保持体の表面を帯電する帯電手段と、
帯電した前記像保持体の表面に静電荷像を形成する静電荷像形成手段と、
結着樹脂として、非晶性ポリエステル樹脂を含有し、トナー粒子のテトラヒドロフラン可溶分のゲルパーミエーションクロマトグラフィ測定における、重量平均分子量をMw、数平均分子量をMnとしたとき、Mwが25000以上60000以下であり、Mw/Mnが5以上10以下であり、トナー粒子の赤外吸収スペクトル分析における、波長720cm−1の吸光度に対する波長1500cm−1の吸光度の比が0.6以下であり、波長720cm−1の吸光度に対する波長820cm−1の吸光度の比が0.4以下であるトナー粒子と外添剤とを含むトナーを有する静電荷像現像剤を収容し、前記静電荷像現像剤により、前記像保持体の表面に形成された静電荷像をトナー画像として現像する現像手段と、
前記像保持体の表面に形成されたトナー画像を記録媒体の表面に転写する転写手段と、
前記像保持体の表面にクリーニングブレードを接触させて清掃する清掃手段であって、前記クリーニングブレードから前記像保持体に対して加えられる荷重の下記摺動試験前後での差が1.5gf/mm以下である清掃手段と、
を備える画像形成装置。
−摺動試験−
クリーニングブレードを、直径30mmの像保持体に対して接触角度23°、押し付け圧4.0gf/mmの条件で接触させながら、前記像保持体を、回転速度175mm/秒の条件で100000回転駆動させて摺動させる摺動試験。
前記像保持体の表面を帯電する帯電手段と、
帯電した前記像保持体の表面に静電荷像を形成する静電荷像形成手段と、
結着樹脂として、非晶性ポリエステル樹脂を含有し、トナー粒子のテトラヒドロフラン可溶分のゲルパーミエーションクロマトグラフィ測定における、重量平均分子量をMw、数平均分子量をMnとしたとき、Mwが25000以上60000以下であり、Mw/Mnが5以上10以下であり、トナー粒子の赤外吸収スペクトル分析における、波長720cm−1の吸光度に対する波長1500cm−1の吸光度の比が0.6以下であり、波長720cm−1の吸光度に対する波長820cm−1の吸光度の比が0.4以下であるトナー粒子と外添剤とを含むトナーを有する静電荷像現像剤を収容し、前記静電荷像現像剤により、前記像保持体の表面に形成された静電荷像をトナー画像として現像する現像手段と、
前記像保持体の表面に形成されたトナー画像を記録媒体の表面に転写する転写手段と、
一端側の角部を前記像保持体に接触させて清掃するクリーニングブレード、前記クリーニングブレードを支持し、前記クリーニングブレードに生じる前記像保持体との摺動による振動を吸収する方向に可動な状態で配置される支持部材、並びに前記支持部材に弾性部材を押し付けることで、前記支持部材が可動な方向において前記クリーニングブレードが前記像保持体に対し押し付けられるよう付勢する付勢手段を有する清掃手段と、
を備える画像形成装置。
<2>に係る発明によれば、特定トナーを適用した画像形成装置において、クリーニングブレードに生じる像保持体との摺動による振動を吸収する方向に対して不動な状態で配置される清掃手段を備える場合に比べ、繰返して画像形成を行なった後においても清掃性能の低下が抑制された画像形成装置が提供される。
<9>、又は<10>に係る発明によれば、トナー粒子のトルエン不溶分が28質量%未満又は38質量%超えの場合に比べ、繰返して画像形成を行なった後においても清掃性能の低下が抑制された画像形成装置が提供される。
<11>、<12>、又は<13>に係る発明によれば、トナー粒子が結晶性樹脂を含まない場合に比べ、繰返して画像形成を行なった後においても清掃性能の低下が抑制された画像形成装置が提供される。
<14>、<15>、又は<16>に係る発明によれば、像保持体と接触する接触角部でのマイクロ硬度が、同一端側において接触角部と対向する角部であって像保持体と接触しない非接触角部でのマイクロ硬度よりも低いクリーニングブレードのみを有する清掃手段を備える場合に比べ、繰返して画像形成を行なった後においても清掃性能の低下が抑制された画像形成装置が提供される。
本実施形態に係る画像形成装置は、像保持体と、像保持体の表面を帯電する帯電手段と、帯電した像保持体の表面に静電荷像を形成する静電荷像形成手段と、トナーを有する静電荷像現像剤を収容し、静電荷像現像剤により、像保持体の表面に形成された静電荷像をトナー画像として現像する現像手段と、像保持体の表面に形成されたトナー画像を記録媒体の表面に転写する転写手段と、像保持体の表面を清掃する清掃手段と、を備える。
さらに、トナー(特定トナー)は、結着樹脂として、非晶性ポリエステル樹脂を含有し、トナー粒子のテトラヒドロフラン可溶分(以下「THF可溶分」とも称する)のゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)測定における、重量平均分子量をMw、数平均分子量をMnとしたとき、Mwが25000以上60000以下であり、Mw/Mnが5以上10以下であり、トナー粒子の赤外吸収スペクトル分析における、波長720cm−1の吸光度に対する波長1500cm−1の吸光度の比が0.6以下であり、波長720cm−1の吸光度に対する波長820cm−1の吸光度の比が0.4以下であるトナー粒子と、外添剤と、を含む。
−摺動試験−
クリーニングブレードを、直径30mmの像保持体に対して接触角度23°、押し付け圧4.0gf/mmの条件で接触させながら、前記像保持体を、回転速度175mm/秒の条件で100000回転駆動させて摺動させる摺動試験。
その理由は以下の通り推察される。
具体的には、Mwが25000未満であると、定着時のホットオフセット(トナーが過剰に溶融して定着部材に付着する現象)が生じ易くなり、Mwが60000を超えると最低定着温度が高まり易くなる。また、Mw/Mnが10を超えると、樹脂の溶融性に差異が生まれ、定着画像にムラが生じ易くなる。なお、Mw/Mnを5未満とすることは製造上困難である。
このように、特定トナー(そのトナー粒子)の分子量特性を上記特性にすると、画像の定着性を向上する。
特定トナーは、上記非晶性ポリエステル樹脂に由来し、吸湿性が高いという性質を有し、吸湿したトナー粒子は可塑化し易くなる。特に、高温高湿環境下(例えば28℃、85%の環境下)では可塑化のし易さがより顕著となる。可塑化したトナー粒子は、表面に存在する外添剤が機械的なストレス等により表面に埋め込まれ易い。トナー粒子の表面に埋め込まれた外添剤は、トナー粒子から遊離し難くなるため、トナー粒子が可塑化するほど像保持体とクリーニングブレードの接触角との接触領域への遊離した外添剤の供給が減少する。そして、像保持体に接触するクリーニングブレードの接触角への負荷が増大する。像保持体との接触領域での負荷が増大すると、クリーニングブレードの摩耗量は増加し、繰返して画像形成が行なわれて摩耗が進行した後において、清掃性能の低下に繋がる。
ここで、前記摺動試験前後での、クリーニングブレードから像保持体に対して加えられる荷重の差が上記の範囲であるということは、繰返して画像形成が行なわれた後においても、クリーニングブレードの接触角に掛かる負荷が安定化されていることを表す。
従って、特定トナーを用いることで像保持体とクリーニングブレード接触角との接触領域への外添剤供給が減少した場合であっても、クリーニングブレードの接触角に掛かる負荷が安定化され、像保持体表面へのクリーニングブレードの接触姿勢も安定化される。その結果、クリーニングブレードへの負荷の増大が抑制されて摩耗が低減され、長期にわたって高い清掃性能が保たれるものと考えられる。
その結果、特定トナーを用いることで像保持体とクリーニングブレード接触角との接触領域への外添剤供給が減少した場合であっても、クリーニングブレードの接触角に掛かる負荷が安定化され、像保持体表面へのクリーニングブレードの接触姿勢も安定化される。そして、クリーニングブレードへの負荷の増大が抑制されて摩耗が低減され、長期にわたって高い清掃性能が保たれるものと考えられる。
本実施形態に係る画像形成装置は、像保持体と、像保持体の表面を帯電する帯電手段と、帯電した像保持体の表面に静電荷像を形成する静電荷像形成手段と、特定トナーを有する静電荷像現像剤を収容し、静電荷像現像剤により、像保持体の表面に形成された静電荷像をトナー画像として現像する現像手段と、像保持体の表面に形成されたトナー画像を記録媒体の表面に転写する転写手段と、像保持体の表面にクリーニングブレードを接触させて清掃する清掃手段と、を備える。
・一端側の角部を像保持体に接触させて清掃するクリーニングブレード
・クリーニングブレードを支持し、クリーニングブレードに生じる像保持体との摺動による振動を吸収する方向に可動な状態で配置される支持部材
・支持部材に弾性部材を押し付けることで、支持部材が可動な方向においてクリーニングブレードが像保持体に対し押し付けられるよう付勢する付勢手段
また、第2実施形態では、清掃手段が、クリーニングブレードから像保持体に対して加えられる荷重の前記摺動試験前後での差が前述の範囲であることが好ましい。
ただし、本実施形態に係る画像形成装置はこれに限定されるわけではない。なお、図に示す主要部を説明し、その他はその説明を省略する。
本実施形態に係る画像形成装置10には、図1に示すように、例えば、像保持体12が設けられている。像保持体12は、円柱状とされ、モータ等の駆動部27にギア等の駆動力伝搬部材(不図示)を介して連結されており、当該駆動部27により、黒点で示す回転軸の周りに回転駆動される。図1に示す例では、矢印A方向に回転駆動される。
クリーニング装置22は、転写領域32Aより像保持体12の回転方向下流側に設けられている。クリーニング装置22は、トナー画像を記録媒体30Aに転写した後に、像保持体12に付着した残留トナーをクリーニング(清掃)する。クリーニング装置22では、残留トナー以外にも、紙粉等の付着物をクリーニングする。
ここで、図2を参照して、クリーニング装置22について説明する。
図2は、図1に示すクリーニング装置22におけるクリーニングブレード220の設置態様を示す概略構成図である。
これに対して本実施形態では、支持部材240が、像保持体12との摺動によりクリーニングブレード220に生じる振動を吸収する方向に可動な状態で配置されている。
ここで、図2に示す清掃装置22における作用について説明する。
クリーニングブレード220は、矢印A方向に回転駆動する像保持体12の表面に接触し、両者の間には摩擦が生じている。そして、クリーニングブレード220は像保持体12の回転方向に僅かに振動しながら像保持体12に接している。よって、特定トナーを用い、像保持体12とクリーニングブレード220の接触角部2Aとの接触領域へ外添剤の供給が減少すると、両者の間での摩擦力がより大きくなって振動も大きくなる。
その結果、クリーニングブレード320への負荷が増大し、クリーニングブレードの摩耗量が増え、繰返して画像形成を行なった後に清掃性能が低下することがあった。
その結果、特定トナーを用いることで像保持体12とクリーニングブレード220の接触角部2Aとの接触領域への外添剤供給が減少した場合であっても、クリーニングブレード220に掛かる負荷が安定化される。そして、摩耗が低減され、繰返して画像形成を行なった後においても清掃性能の低下が抑制される。
図2に示す清掃装置22では、下記摺動試験を実施したときの前後において、クリーニングブレード220から像保持体に対して加えられる荷重の差が1.5gf/mm以下である。荷重の差が上記範囲であることで、繰返して画像形成を行なった後においても清掃性能の低下が抑制される。
なお、上記荷重の差は、さらに1.3gf/mm以下であることが好ましく、1.1gf/mm以下であることがより好ましい。
−摺動試験−
クリーニングブレードを、直径30mmの像保持体に対して接触角度23°、押し付け圧4.0gf/mmの条件で接触させながら、前記像保持体を、回転速度175mm/秒の条件で100000回転駆動させて摺動させる摺動試験。
なお、より具体的な摺動試験の条件としては、以下の通りである。富士ゼロックス社製 ApeosPort−V C2275 改造機内の像保持体に対し、クリーニングブレードを接触角度23°、押し付け圧4.0gf/mmの条件で接触させる。前記改造機を、プロセス速度175mm/秒の条件で駆動する。前記像保持体に対し、トナーを現像器より現像させ、供給する。供給量は、改造機内の現像電位を制御し、像保持体100回転あたり、2.0gのトナーを供給しながら、100000回転の摺動試験を行う。
ロードセル上に金属平板を設置した荷重測定装置に対し、クリーニングブレードを接触角度23°で接触する固定冶具を用い接触させる。平板に対する上下方向のブレード位置を可変し、4.0gf/mmとなる食い込み量を設定する。
なお、本実施形態におけるクリーニングブレード220の像保持体12に押し付けられる力NF(Normal Force)は、クリーニング対象物(例えば残留トナー)のクリーニング性能を発揮しつつかつクリーニングブレード220の摩耗を抑制する観点から、1.0gf/mm以上4.0gf/mm以下の範囲であることが好ましく、1.2gf/mm以上3.7gf/mm以下の範囲がより好ましく、1.3gf/mm以上3.5gf/mm以下の範囲がさらに好ましい。
・式:NF=dEt3/4L3
式中、dは図2に示されるクリーニングブレード220の食い込み量dを、Eはクリーニングブレード220のヤング率を、tは図2に示されるクリーニングブレード220のブレード本体部の厚みtを、Lは図2に示されるクリーニングブレード220の自由長L(支持部材240によって固定されていない領域の長さ)を表す。
・式:E=ΔS/Δa
ここで、ΔSは、負荷Fとサンプルの膜厚t、サンプル幅wより、また、Δaは、サンプル基準長さL、負荷印加時のサンプル伸びΔLより、それぞれ下記のようにして算出される。
・式:ΔS=F/(w×t)
・式:Δa=ΔL/L
ヤング率の測定には、引張り試験機(アイコーエンジニアリング社製、引張り試験機MODEL−1605N)が使用される。
また、クリーニングブレード220の像保持体12への食い込み量(図2に示される食い込み量d)は、クリーニング対象物(例えば残留トナー)のクリーニング性能を発揮しつつかつクリーニングブレード220の摩耗を抑制する観点から、0.2mm以上1.5mm以下の範囲であることが好ましく、0.4mm以上1.2mm以下の範囲であることがより好ましい。
クリーニングブレード220の像保持体12に対する接触角度(図2に示される接触角度θ)は、10°以上27°以下が好ましく、より好ましくは12°以上25°以下であり、さらに好ましくは15°以上25°以下である。
この接触角度θを上記範囲とすることで、残留トナーの除去能が向上されると共に、像保持体12表面へ局所的な力が働くことが抑制され、像保持体12の局所的な摩耗が抑制される。
なお、この接触角度θは、図2に示すように、像保持体12に対してクリーニングブレード220を接触させた状態において、クリーニングブレード220の腹面2Cの非屈曲部に沿った仮想線と、当該仮想線が像保持体12表面と接する点の接線とが交差する角度(鋭角)を意味する。
クリーニングブレード220は、弾性体からなることが好ましい。具体的には、クリーニングブレード220は、弾性を有する板状物であることが好ましい。
クリーニングブレード220を構成する材料としては、熱可塑性樹脂を主成分とする樹脂組成物であることが好ましい。
ここで、主成分であるとは少なくとも樹脂組成物中において50質量%以上を占めることが好ましく、80質量%以上を占めることがより好ましく、90質量%以上を占めることがさらに好ましく、100質量%であることが特に好ましい。
前記樹脂組成物は、熱可塑性樹脂以外に公知の添加剤を含んでもよい。
クリーニングブレード220は、弾性の指標として、引張弾性率が20MPa以上4000MPa以下であることが好ましく、さらに40MPa以上3000MPa以下がより好ましく、60MPa以上2500MPa以下がさらに好ましい。
引張弾性率が20MPa以上であることで、硬度が高められ耐摩耗性に優れる。
ここで、引張弾性率の測定は、JIS K7161に準拠して、インストロン5566(東洋精機製作所製)により、短冊状試験片(幅6mm、長さ130mm、ダンベル1号)について、試験速度500mm/分測定数n=5の条件で行われる。
クリーニングブレード220が積層からなる場合は、像保持体12と接触する接触角部2Aでのマイクロ硬度が、同一端側(先端面2B側)において接触角部2Aと対向する角部であって像保持体12と接触しない非接触角部2Eでのマイクロ硬度よりも高いことが好ましい。
接触角部2Aが非接触角部2Eよりもマイクロ硬度が高く、つまり柔らかいことで、像保持体12との接触部では摩擦による振動を吸収し易くなり、像保持体12表面へのクリーニングブレード220の接触姿勢が安定化され易くなる。また、非接触角部2E側のマイクロ硬度が低く、つまり硬いことによっても、像保持体12表面へのクリーニングブレード220の接触姿勢がより安定化され易くなる。その結果、摩耗が低減され、繰返して画像形成を行なった後においても清掃性能の低下が抑制され易くなる。
比[MT/MN]が上記の範囲であることで、繰返して画像形成を行なった後においても清掃性能の低下が抑制され易くなる。
具体的には、測定対象となる角部から試料を切り出してサンプルを作製し、当該サンプルの硬度について、硬度計(高分子計器社製、MD−1)を用いて測定する。原理的にはJIS K6253−3(2012)に記載のタイプAデュロメータに準じたものであり、押針をスプリングの力で試料の表面に押しつけて変形を与え、試料の抵抗力とスプリングの力とがバランスした状態での押針の押し込み深さを基に測定するものである。
上記押針の径は0.16mmであり、非測定時(押針の変位が0mmの状態)での加圧面からの突き出し量を0.5mmとし、押針はスプリングにより22mNの力で押されている。この時のマイクロ硬度を0°とする。そして、押針の押し込み深さが0mm(変位0.5mm)の時、スプリングにより押針は330mNの力で押されている。この時のマイクロ硬度を100°とする。そしてこれらの間を等間隔で目盛り、マイクロ硬度の測定スケールとする。硬度計の加圧面は外径4mmで、中心に前記押針を通す直径1.5mmの孔が設けてある。
以上のような構成の測定機により、試料に押針を押し当て、バランスがとれた状態での値を読み取りマイクロ硬度とする。なお、マイクロ硬度Hm(度)と押針先端荷重F(mN)との関係は下記式に示すとおりである。
式:F=22+3.1Hm
例えば、図4に示すように、像保持体12と接触する部分(接触角部2A)を含み、腹面2C側全面に渡って形成される第一層222Aと、該第一層よりも背面2D側に形成され且つ第一層222Aよりも硬い材料からなる背面層としての第二層222Bと、が設けられた2層構成のクリーニングブレード222が挙げられる。
なお、図5では接触部材224Aとして1/4に切断された円柱の形状を有する部材の例を示したが、これに限定されるものではない。接触部材としては、例えば楕円状の円柱が1/4に切断された形状や、正方形の四角柱、長方形の四角柱等の形状であってもよい。
図2に示される単一の材料からなるクリーニングブレード220は、例えば以下の方法により製造される。クリーニングブレードが例えば熱可塑性樹脂により構成される場合であれば、加熱して溶融させた熱可塑性樹脂を、図2に示す形状に対応する注型空間を有する金型に射出成型機等の押出成形法を用いて注型し、その後冷却固化させて脱型することで、クリーニングブレード220が作製される。
硬化処理としては、例えば以下の方法が挙げられる。クリーニングブレード部材の表面に対しプラズマ処理を行い、表面に高硬度の被膜を形成する。高硬度被膜としては、DLC(ダイヤモンドライクカーボン)が挙げられる。被膜は、例えば0.5μm以上2.0μm以下と薄く、部材に求められる弾性を確保できる。
像保持体12は、導電性(例えば20℃における体積抵抗率:1×10−6Ωcm以下)の基体上に感光層を積層して形成されている。この感光層は、通常は高抵抗(一般の樹脂の抵抗)であるが、レーザ光線等の光Lの照射により、照射された部分の比抵抗が変化する性質を持っている。
帯電装置15は、像保持体12の表面を帯電する。帯電装置15は、例えば、像保持体12表面に接触または非接触で設けられ、像保持体12の表面を帯電する帯電部材14、及び帯電部材14に帯電電圧を印加する電源28(帯電部材用の電圧印加部の一例)を備えている。電源28は、帯電部材14に電気的に接続されている。
静電荷像形成装置16は、帯電された像保持体12の表面に静電荷像を形成する。具体的には、例えば、静電荷像形成装置16は、帯電部材14により帯電された像保持体12の表面に、形成する対象となる画像の画像情報に基づいて変調された光Lを照射して、像保持体12上に画像情報の画像に応じた静電荷像を形成する。
現像装置18は、例えば、静電荷像形成装置16による光Lの照射位置より像保持体12の回転方向下流側に設けられている。現像装置18内には、現像剤を収容する収容部が設けられている。この収容部には、特定トナーを有する静電荷像現像剤が収容されている。トナーは、例えば、現像装置18内で帯電された状態で収容されている。
転写装置31は、例えば、現像部材18Aの配設位置より像保持体12の回転方向下流側に設けられている。転写装置31は、例えば、像保持体12の表面に形成されたトナー画像を記録媒体30Aへ転写する転写部材20と、転写部材20に転写電圧を印加する電源30と、を備えている。転写部材20は、例えば、円柱状とされており、像保持体12との間で記録媒体30Aを挟んで搬送する。転写部材20は、例えば、電源30に電気的に接続されている。
除電装置24は、例えば、クリーニング装置22より像保持体12の回転方向下流側に設けられている。除電装置24は、トナー画像を転写した後、像保持体12の表面を露光して除電する。具体的には、例えば、除電装置24は、画像形成装置10に設けられた制御装置36に電気的に接続されており、制御装置36により駆動制御されて、像保持体12の全表面(具体的には例えば画像形成領域の全面)を露光して除電する。
定着装置26は、例えば、転写領域32Aより記録媒体30Aの搬送経路34の搬送方向下流側に設けられている。定着装置26は、定着部材26Aと、定着部材26Aに接触して配置される加圧部材26Bと、を有し、定着部材26Aと加圧部材26Bとの接触部で記録媒体30A上に転写されたトナー画像を定着する。具体的には、例えば、定着装置26は、画像形成装置10に設けられた制御装置36に電気的に接続されており、制御装置36により駆動制御されて、記録媒体30A上に転写されたトナー画像を熱及び圧力によって記録媒体30Aに定着する。
具体的には、例えば、定着装置26は、定着部材26Aとして、定着ロール又は定着ベルトと、加圧部材26Bとして、加圧ロール又は加圧ベルトとを備える周知の定着装置が適用される。
本実施形態に係る画像形成装置10の動作の一例について説明する。なお、画像形成装置10の各種動作は、制御装置36において実行する制御プログラムにより行われる。
まず、像保持体12の表面が帯電装置15により帯電される。静電荷像形成装置16は、帯電された像保持体12の表面を画像情報に基づいて露光する。これにより、像保持体12上に画像情報に応じた静電荷像が形成される。現像装置18では、特定トナーを含む現像剤により、像保持体12の表面に形成された静電荷像が現像される。これにより、像保持体12の表面に、トナー画像が形成される。
転写装置31では、像保持体12の表面に形成されたトナー画像が記録媒体30Aへ転写される。記録媒体30Aに転写されたトナー画像は、定着装置26により定着される。
一方、トナー画像を転写した後の像保持体12の表面が、クリーニング装置22におけるクリーニングブレード220によりクリーニング(清掃)される、その後除電装置24により除電される。
次いで、本実施形態に係る画像形成装置において、現像手段に収容される静電荷像現像剤(以下「本実施形態に係る静電荷像現像剤」とも称する)について、詳細に説明する。
本実施形態に係る静電荷像現像剤は、トナーのみを含む一成分現像剤であってもよいし、トナーとキャリアとを含む二成分現像剤であってもよい。
トナーは、トナー粒子と外添剤とを有する。
トナー粒子は、例えば、結着樹脂を含む。トナー粒子は、着色剤、離型剤、その他添加剤等を含んでもよい。
結着樹脂としては、非晶性ポリエステル樹脂が適用される。
ここで、非晶性樹脂とは、示差走査熱量測定(DSC)を用いた熱分析測定において、明確な吸熱ピークではなく、階段状の吸熱変化のみを有するものであり、常温固体で、ガラス転移温度以上の温度において熱可塑化するものを指す。
一方、結晶性樹脂とは、示差走査熱量測定(DSC)において、階段状の吸熱量変化ではなく、明確な吸熱ピークを有するものをいう。
具体的には、例えば、結晶性樹脂とは、昇温速度10℃/minで測定した際の吸熱ピークの半値幅が10℃以内であることを意味し、非晶性樹脂とは、半値幅が10℃を超える樹脂や、明確な吸熱ピークが認められない樹脂を意味する。
多価カルボン酸は、ジカルボン酸と共に、架橋構造又は分岐構造をとる3価以上のカルボン酸を併用してもよい。3価以上のカルボン酸としては、例えば、トリメリット酸、ピロメリット酸、これらの無水物、又はこれらの低級(例えば炭素数1以上5以下)アルキルエステル等が挙げられる。
多価カルボン酸は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
多価アルコールとしては、ジオールと共に、架橋構造又は分岐構造をとる3価以上の多価アルコールを併用してもよい。3価以上の多価アルコールとしては、例えば、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトールが挙げられる。
多価アルコールは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
なお、ガラス転移温度は、示差走査熱量測定(DSC)により得られたDSC曲線より求め、より具体的にはJIS K 7121−1987「プラスチックの転移温度測定方法」のガラス転移温度の求め方に記載の「補外ガラス転移開始温度」により求められる。
非晶性ポリエステル樹脂の数平均分子量(Mn)は、2000以上100000以下が好ましい。
非晶性ポリエステル樹脂の分子量分布Mw/Mnは、1.5以上100以下が好ましく、2以上60以下がより好ましい。
なお、重量平均分子量及び数平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)により測定する。GPCによる分子量測定は、測定装置として東ソー製GPC・HLC−8120GPCを用い、東ソー製カラム・TSKgel SuperHM−M(15cm)を使用し、THF溶媒で行う。重量平均分子量及び数平均分子量は、この測定結果から単分散ポリスチレン標準試料により作成した分子量校正曲線を使用して算出する。
なお、原料の単量体が、反応温度下で溶解又は相溶しない場合は、高沸点の溶剤を溶解補助剤として加え溶解させてもよい。この場合、重縮合反応は溶解補助剤を留去しながら行う。相溶性の悪い単量体が存在する場合は、あらかじめ相溶性の悪い単量体とその単量体と重縮合予定の酸又はアルコールとを縮合させておいてから主成分と共に重縮合させるとよい。
ここで、結晶性ポリエステル樹脂は、結晶構造を容易に形成するため、芳香族を有する重合性単量体よりも直鎖状脂肪族を有する重合性単量体を用いた重縮合体が好ましい。
多価カルボン酸は、ジカルボン酸と共に、架橋構造又は分岐構造をとる3価以上のカルボン酸を併用してもよい。3価のカルボン酸としては、例えば、芳香族カルボン酸(例えば1,2,3−ベンゼントリカルボン酸、1,2,4−ベンゼントリカルボン酸、1,2,4−ナフタレントリカルボン酸等)、これらの無水物、又はこれらの低級(例えば炭素数1以上5以下)アルキルエステルが挙げられる。
多価カルボン酸としては、これらジカルボン酸と共に、スルホン酸基を持つジカルボン酸、エチレン性二重結合を持つジカルボン酸を併用してもよい。
多価カルボン酸は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
多価アルコールは、ジオールと共に、架橋構造又は分岐構造をとる3価以上のアルコールを併用してもよい。3価以上のアルコールとしては、例えば、グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール等が挙げられる。
多価アルコールは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
なお、融解温度は、示差走査熱量測定(DSC)により得られたDSC曲線から、JIS K7121−1987「プラスチックの転移温度測定方法」の融解温度の求め方に記載の「融解ピーク温度」により求める。
他の結着樹脂としては、例えば、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、セルロース樹脂、ポリエーテル樹脂、変性ロジン等の非ビニル系樹脂、これらと前記ビニル系樹脂との混合物、又は、これらの共存下でビニル系単量体を重合して得られるグラフト重合体等も挙げられる。
着色剤としては、例えば、カーボンブラック、クロムイエロー、ハンザイエロー、ベンジジンイエロー、スレンイエロー、キノリンイエロー、ピグメントイエロー、パーマネントオレンジGTR、ピラゾロンオレンジ、バルカンオレンジ、ウオッチヤングレッド、パーマネントレッド、ブリリアントカーミン3B、ブリリアントカーミン6B、デュポンオイルレッド、ピラゾロンレッド、リソールレッド、ローダミンBレーキ、レーキレッドC、ピグメントレッド、ローズベンガル、アニリンブルー、ウルトラマリンブルー、カルコオイルブルー、メチレンブルークロライド、フタロシアニンブルー、ピグメントブルー、フタロシアニングリーン、マラカイトグリーンオキサレートなどの種々の顔料、又は、アクリジン系、キサンテン系、アゾ系、ベンゾキノン系、アジン系、アントラキノン系、チオインジコ系、ジオキサジン系、チアジン系、アゾメチン系、インジコ系、フタロシアニン系、アニリンブラック系、ポリメチン系、トリフェニルメタン系、ジフェニルメタン系、チアゾール系などの各種染料等が挙げられる。
着色剤は、1種類単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
離型剤としては、例えば、炭化水素系ワックス;カルナバワックス、ライスワックス、キャンデリラワックス等の天然ワックス;モンタンワックス等の合成又は鉱物・石油系ワックス;脂肪酸エステル、モンタン酸エステル等のエステル系ワックス;などが挙げられる。離型剤は、これに限定されるものではない。
なお、融解温度は、示差走査熱量測定(DSC)により得られたDSC曲線から、JIS K 7121−1987「プラスチックの転移温度測定方法」の融解温度の求め方に記載の「融解ピーク温度」により求める。
その他の添加剤としては、例えば、磁性体、帯電制御剤、無機粉体等の周知の添加剤が挙げられる。これらの添加剤は、内添剤としてトナー粒子に含まれる。
トナー粒子は、赤外吸収スペクトル分析における、波長720cm−1の吸光度に対する波長1500cm−1の吸光度の比は0.6以下(好ましくは0.5以下、より好ましくは0.48以下)であり、波長720cm−1の吸光度に対する波長820cm−1の吸光度の比は0.4以下(好ましくは0.3以下、より好ましくは0.2以下)である。
上述のように、結着樹脂としての非晶性ポリエステル樹脂中の多価アルコール成分に、ビスフェノールAのアルキレンオキサイド付加物を含まない、又は含んでも少量であるとき、トナー粒子は、この赤外吸収スペクトル特性を有する。
一方で、トナーの保存安定性の観点から、トナー粒子の赤外吸収スペクトル分析における、波長1500cm−1の吸光度に対する波長820cm−1の吸光度の比は0.1以上(好ましくは0.15以上)であることがよい。
上述のように、トナー粒子が上記分子量特性を満たすと、ビスフェノールAのアルキレンオキサイド付加物を使用しない又は少量で使用した非晶性ポリエステル樹脂をトナー粒子に含むトナーを適用しても、定着画像の定着性が向上する。
ピーク分子量を上記範囲にすると、ビスフェノールAのアルキレンオキサイド付加物を使用しない又は少量で使用した非晶性ポリエステル樹脂をトナー粒子に含むトナーを適用しても、定着画像の定着性が向上し易くなる。
まず、測定対象となるトナー粒子(又はトナー)0.5mgをTHF(テトラヒドロフラン)1gに溶解させ、超音波分散をかけた後に、濃度が0.5%となるように調整し、この溶解成分をGPCにより測定する。
GPC装置として「HLC−8120GPC、SC−8020(東ソー製)」を用い、カラムは「TSKgel、SuperHM−H(東ソー製6.0mmID×15cm)」を2本用い、溶離液としてTHFを用いる。実験条件としては、試料濃度0.5%、流速0.6ml/min、サンプル注入量10μl、測定温度40℃、RI(Refractive Index)検出器を用いて実験を行う。また、検量線は東ソー製「polystylene標準試料TSK standard」:「A−500」、「F−1」、「F−10」、「F−80」、「F−380」、「A−2500」、「F−4」、「F−40」、「F−128」、「F−700」の10サンプルから作製する。
トナー粒子のトルエン不溶分を上記範囲にすると、トナー粒子の吸湿性が低下し、繰返して画像形成を行なった後においても清掃性能の低下が抑制され易くなる。
秤量したガラス繊維製の円筒ろ紙に秤量したトナー粒子(又はトナー)を1g投入し、加熱式ソックスレー抽出装置の抽出管に装着する。そして、フラスコにトルエンを注入して、マントルヒーターを用いて110℃に加熱する。また、抽出管に装着した加熱ヒーターを用いて抽出管の周部を125℃に加熱する。抽出サイクルが4分以上5分以下の範囲で1回となるような還流速度で抽出を行う。10時間抽出した後、円筒ろ紙とトナー残渣を取り出して乾燥し、秤量する。
そして、式:トナー粒子(又はトナー)残渣量(質量%)=[(円筒ろ紙量+トナー残渣量)(g)−円筒ろ紙量(g)]÷トナー粒子(又はトナー)質量(g)×100に基づいて、トナー粒子(又はトナー)残渣量(質量%)を算出し、このトナー粒子(又はトナー)残渣量(質量%)をトルエン不溶分(質量%)とする。
なお、トナー粒子(又はトナー)残渣は、着色剤、外添剤等の無機物、及び結着樹脂の高分子量成分等からなる。また、トナー粒子に離型剤を含む場合、加熱による抽出を行うことから、離型剤はトルエン可溶分となっている。
ここで、コア・シェル構造のトナー粒子は、例えば、結着樹脂と必要に応じて着色剤及び離型剤等のその他添加剤とを含んで構成された芯部と、結着樹脂を含んで構成された被覆層と、で構成されていることがよい。
測定に際しては、分散剤として、界面活性剤(アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウムが好ましい)の5%水溶液2ml中に測定試料を0.5mg以上50mg以下加える。これを電解液100ml以上150ml以下中に添加する。
試料を懸濁した電解液は超音波分散器で1分間分散処理を行い、コールターマルチサイザーIIにより、アパーチャー径として100μmのアパーチャーを用いて2μm以上60μm以下の範囲の粒径の粒子の粒度分布を測定する。なお、サンプリングする粒子数は50000個である。
測定される粒度分布を基にして分割された粒度範囲(チャンネル)に対して体積、数をそれぞれ小径側から累積分布を描いて、累積16%となる粒径を体積粒径D16v、数粒径D16p、累積50%となる粒径を体積平均粒径D50v、累積数平均粒径D50p、累積84%となる粒径を体積粒径D84v、数粒径D84pと定義する。
これらを用いて、体積粒度分布指標(GSDv)は(D84v/D16v)1/2、数粒度分布指標(GSDp)は(D84p/D16p)1/2として算出される。
まず、測定対象となるトナー粒子を吸引採取し、扁平な流れを形成させ、瞬時にストロボ発光させることにより静止画像として粒子像を取り込み、その粒子像を画像解析するフロー式粒子像解析装置(シスメックス社製のFPIA−3000)によって求める。そして、平均円形度を求める際のサンプリング数は3500個とする。
なお、トナーが外添剤を有する場合、界面活性剤を含む水中に、測定対象となるトナー(現像剤)を分散させた後、超音波処理をおこなって外添剤を除去したトナー粒子を得る。
外添剤としては、例えば、無機粒子が挙げられる。該無機粒子として、SiO2、TiO2、Al2O3、CuO、ZnO、SnO2、CeO2、Fe2O3、MgO、BaO、CaO、K2O、Na2O、ZrO2、CaO・SiO2、K2O・(TiO2)n、Al2O3・2SiO2、CaCO3、MgCO3、BaSO4、MgSO4等が挙げられる。
疎水化処理剤の量としては、通常、例えば、無機粒子100質量部に対して、1質量部以上10質量部以下である。
次に、本実施形態に係るトナーの製造方法について説明する。
本実施形態に係るトナーは、トナー粒子を製造後、トナー粒子に対して、外添剤を外添することで得られる。
キャリアとしては、特に制限はなく、公知のキャリアが挙げられる。キャリアとしては、例えば、磁性粉からなる芯材の表面に被覆樹脂を被覆した被覆キャリア;マトリックス樹脂中に磁性粉が分散・配合された磁性粉分散型キャリア;多孔質の磁性粉に樹脂を含浸させた樹脂含浸型キャリア;等が挙げられる。
なお、磁性粉分散型キャリアおよび樹脂含浸型キャリアは、当該キャリアの構成粒子を芯材とし、これに被覆樹脂により被覆したキャリアであってもよい。
なお、被覆樹脂、及びマトリックス樹脂には、導電性粒子等、その他添加剤を含ませてもよい。
導電性粒子としては、金、銀、銅等の金属、カーボンブラック、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化スズ、硫酸バリウム、ホウ酸アルミニウム、チタン酸カリウム等の粒子が挙げられる。
具体的な樹脂被覆方法としては、芯材を被覆層形成用溶液中に浸漬する浸漬法、被覆層形成用溶液を芯材表面に噴霧するスプレー法、芯材を流動エアーにより浮遊させた状態で被覆層形成用溶液を噴霧する流動床法、ニーダーコーター中でキャリアの芯材と被覆層形成用溶液とを混合し、溶剤を除去するニーダーコーター法等が挙げられる。
(非晶性ポリエステル樹脂(A1)の作製)
内部を乾燥させた三口フラスコに、テレフタル酸ジメチル60質量部、フマル酸ジメチル74質量部、ドデセニルコハク酸無水物30質量部、トリメリット酸22質量部と、プロピレングリコール138質量部と、ジブチルすずオキサイド0.3質量部とを窒素雰囲気下で、反応により生成された水は系外へ除去しながら、185℃で3時間反応させた後、徐々に減圧しながら240℃まで温度をあげて、さらに4時間反応させた後、冷却した。こうして、重量平均分子量が39000の非晶性ポリエステル樹脂(A1)を用意した。
190℃で3時間反応させた後、徐々に減圧しながら220℃まで温度をあげて、さらに2.5時間反応させた以外は、非晶性ポリエステル樹脂(A1)と同様の方法で非晶性ポリエステル樹脂(A2)を作製した。なお、重量平均分子量は、26000であった。
プロピレングリコール138質量部の代わりに、プロピレングリコール128質量部、ブチレングリコール19質量部にし、195℃で4時間反応させた後、徐々に減圧しながら240℃まで温度をあげて、さらに6時間反応させた以外は非晶性ポリエステル樹脂(A1)と同様の方法で非晶性ポリエステル樹脂(A3)を作製した。なお、重量平均分子量は56000であった。
(結晶性ポリエステル樹脂(B1)の作製)
まず、三口フラスコに、セバシン酸ジメチル100質量部と、ヘキサンジオール67.8質量部と、ジブチルすずオキサイド0.10質量部とを窒素雰囲気下で、反応中に生成された水は系外へ除去しながら、185℃で5時間反応させた後、徐々に減圧しながら220℃まで温度をあげて、6時間反応させた後、冷却した。こうして、重量平均分子量が33700の結晶性ポリエステル樹脂(B1)を用意した。
(参考非晶性ポリエステル樹脂(C1)の作製)
テレフタル酸ジメチル60質量部と、フマル酸ジメチル74質量部と、ドデセニルコハク酸無水物30質量部と、トリメリット酸22質量部と、ビスフェノールAエチレンオキサイド付加物137質量部と、ビスフェノールAプロピレンオキサイド付加物191質量部と、ジブチルすずオキサイド0.3質量部とにした以外は非晶性ポリエステル樹脂(A1)と同様にして参考非晶性ポリエステル樹脂(C1)を作製した。なお、重量平均分子量は27000であった。
(トナー(1)の作製)
非晶性ポリエステル樹脂(A1)73質量部と、結晶性ポリエステル樹脂(B1)6質量部と、着色剤(C.I.Pigment Red 122)7質量部と、離型剤(パラフィンワックス、融解温度73℃、日本精鑞株式会社製)5質量部と、エステルワックス(ベヘン酸ベヘニル、ユニスターM−2222SL,、日油社製)2質量部とを、ヘンシェルミキサ(日本コークス工業株式会社製)に投入し、周速15m/秒で5分間撹拌混合した後、得られた撹拌混合物をエクストルーダー型連続混練機で溶融混練した。
ここで、エクストルーダーの設定条件は、供給側温度が160℃、排出側温度が130℃、冷却ロールの供給側温度が40℃、排出側温度が25℃であった。なお冷却ベルトの温度を10℃に設定した。
得られた溶融混練物を冷却させた後、ハンマーミルを用いて粗粉砕し、次いでジェット式粉砕機(日本ニューマチック工業社製)を用いて6.5μmに微粉砕し、更にエルボージェット分級機(日鉄鉱業株式会社製、型式:EJ−LABO)を用いて分級して、トナー粒子(1)を得た。トナー粒子(1)の体積平均粒径は7.0μmであった。
そして、トナー粒子(1)100質量部と、外添剤として市販のヒュームドシリカRX50(日本アエロジル製)1.2質量部とを、ヘンシェルミキサー(三井三池製作所製)を使用して周速30m/s、5分の条件で混合し、トナー(1)を得た。
非晶性ポリエステル樹脂(A1)を非晶性ポリエステル樹脂(A2)に変更した以外はトナー粒子(1)の作製と同様にしてトナー粒子(2)を作製した。トナー粒子(2)の体積平均粒径は6.8μmであった。
そして、トナー粒子(2)を用いた以外は、トナー(1)と同様にして、トナー(2)を得た。
非晶性ポリエステル樹脂(A1)を非晶性ポリエステル樹脂(A3)に変更した以外はトナー粒子(1)の作製と同様にしてトナー粒子(3)を作製した。トナー粒子(3)の体積平均粒径は7.5μmであった。
そして、トナー粒子(3)を用いた以外は、トナー(1)と同様にして、トナー(3)を得た。
結晶性ポリエステル樹脂(B1)を用いず、非晶性ポリエステル樹脂(A1)の部数を79質量部に変更した以外は、トナー粒子(1)の作製と同様にしてトナー粒子(4)を作製した。トナー粒子(4)の体積平均粒径は7.1μmであった。
そして、トナー粒子(4)を用いた以外は、トナー(1)と同様にして、トナー(4)を得た。
非晶性ポリエステル樹脂(A1)を参考非晶性ポリエステル樹脂(C1)に変更した以外はトナー粒子(4)の作製と同様にして参考トナー粒子(C1)を作製した。参考トナー粒子(C1)の体積平均粒径は7.7μmであった。
そして、参考トナー粒子(C1)を用いた以外は、トナー(1)と同様にして、参考トナー(C1)を得た。
(現像剤(1)〜(4)、参考現像剤(C1))
得られた各トナー8質量部と、キャリア100質量部とを混合して、各々、現像剤(1)〜(4)、参考現像剤(C1)を作製した。
なお、キャリアは、フェライト粒子(体積平均粒径:50μm)100質量部と、トルエン14質量部と、スチレン−メチルメタクリレート共重合体(成分比:スチレン/メチルメタクリレート=90/10、重量平均分子量Mw=80000)2質量部とを、まず、フェライト粒子を除く上記成分を10分間スターラーで撹拌させて分散した被覆液を調製し、次に、この被覆液とフェライト粒子とを真空脱気型ニーダー(井上製作所製)に入れて、60℃において30分撹拌した後、さらに加温しながら減圧して脱気し、乾燥させ、その後105μmで篩分して得たものである。
各トナーについて、トナー粒子の分子量特性、トナー粒子の赤外吸収スペクトル特性、トルエン不溶分を既述の方法に従って測定した。その結果を表1に示す。
・クリーニングブレード(1)
ポリウレタン製で、マイクロ硬度75度、347mm×10mm×2mm(厚み)の単層構造からなる板状物を、クリーニングブレード(1)として用いた。
接触角部2Aでのマイクロ硬度[MT]と、非接触角部2Eでのマイクロ硬度[MN]との比[MT/MN]は、1/1であった。
ポリウレタン製で、マイクロ硬度75度、347mm×10mm×1mm(厚み)の板状物(接触部材としての第一層)と、同じくポリウレタン製であるが、第一層とはポリウレタンの組成を変え、架橋成分を増加させることにより硬化された、マイクロ硬度42度、347mm×10mm×1mm(厚み)の板状物(非接触部材としての第二層)と、が貼り合わされた構成(つまり図4に示される二層構成のクリーニングブレード222の構成)のクリーニングブレード(2)を準備した。
なお、両層の接着は、成型時に時間差を置いて各層の材料を金型に流し込み、接着層を設けずに材料間で結合させることによって接着した。
接触角部2Aでのマイクロ硬度[MT]と、非接触角部2Eでのマイクロ硬度[MN]との比[MT/MN]は、1.8/1であった。
・画像形成装置(1)の準備
画像形成装置(富士ゼロックス社製、製品名:ApeosPort−V C2275改造機)を用意し、清掃装置を図2及び図3に示す構成のものに改造した。つまり、接触角部2Aを像保持体12に接触させて清掃するクリーニングブレード220(前記クリーニングブレード(1))と、クリーニングブレード220の像保持体12と接触する側とは反対側の端部の背面2D側を支持し、クリーニングブレード220に生じる像保持体12との摺動による振動を吸収する方向に可動な状態で配置されるアルミニウム製且つL字型の支持部材240と、支持部材240に弾性部材260A及び260Bとしてのバネを押し付けることで、支持部材240が可動な方向においてクリーニングブレード220が像保持体12に対し押し付けられるよう付勢する付勢部材260と、を有する構成に改造した。
なお、クリーニングブレードと像保持体との間の押し付け圧力NFは4.0gf/mm、食い込み量dは1.3mm、接触角度θは23°に設定した。これを画像形成装置(1)とした。
・画像形成装置(2)の準備
上記画像形成装置(1)において、クリーニングブレードを前記クリーニングブレード(2)に変更したこと以外は、画像形成装置(1)と同様の構成とした画像形成装置(2)を準備した。
この画像形成装置(2)の現像装置内に、下記表1に示すトナー(1)〜(4)を有する現像剤を収容した。
・比較用の画像形成装置(C1)の準備
画像形成装置(富士ゼロックス社製、製品名:ApeosPort−V C2275改造機)を用意し、清掃装置を図6に示す構成のものとした。つまり、接触角部2Aを像保持体12に接触させて清掃するクリーニングブレード320(前記クリーニングブレード(1))と、クリーニングブレード320の像保持体12と接触する側とは反対側の端部の背面2D側を支持し、固定された(つまり不動である)状態で配置されるアルミニウム製且つL字型の支持部材340と、を有し、付勢手段を有しない構成とした。
なお、クリーニングブレードと像保持体との間の押し付け圧力NF、食い込み量d、及び接触角度θは、画像形成装置(1)と同じとした。これを画像形成装置(C1)とした。
この画像形成装置(C1)の現像装置内に、下記表1に示すトナー(1)〜(4)、又は(C1)を有する現像剤を収容した。
上記画像形成装置(1)、(2)、及び(C1)が有する各清掃装置について、前述の条件による摺動試験を実施した。そして、その前後でクリーニングブレードから像保持体に対して加えられる荷重を前述の方法により測定し、摺動試験前後での荷重の差を求めた。結果を下記表2に示す。
(繰返画像形成後における清掃性能評価)
上記画像形成装置を用い、以下の方法により、高温高湿環境下(28℃、85%)で、繰返して画像形成を行なった後における清掃性能を評価した。
A4用紙(富士ゼロックス社製、C2紙)を用いて、画像濃度40%の全面ハーフトーン画像を形成した。
評価基準は、次の通りである。
A(◎):清掃不良に起因する筋の発生無し
B(○):像保持体上に清掃不良起因の筋が発生するが、画質としては許容
C(△):清掃不良に起因する筋が画像上に発生するが、画質としては許容
D(×):清掃不良に起因する画像上問題となる筋発生
2B 先端面
2C 腹面
2D 背面
2E 非接触角部
10 画像形成装置
12 像保持体
14 帯電部材
15 帯電装置
16 静電荷像形成装置
18 現像装置
20 転写部材
22、122 クリーニング装置(清掃装置)
24 除電装置
26 定着装置
30A 記録媒体
31 転写装置
36 制御装置
220、222、224、320 クリーニングブレード
222A 第一層
222B 第二層
224A 接触部材
224B 非接触部材
240、340 支持部材
260 付勢部材
260A、260B 弾性部材
前記像保持体の表面を帯電する帯電手段と、
帯電した前記像保持体の表面に静電荷像を形成する静電荷像形成手段と、
結着樹脂として、非晶性ポリエステル樹脂を含有し、トナー粒子のテトラヒドロフラン可溶分のゲルパーミエーションクロマトグラフィ測定における、重量平均分子量をMw、数平均分子量をMnとしたとき、Mwが25000以上60000以下であり、Mw/Mnが5以上10以下であり、トナー粒子の赤外吸収スペクトル分析における、波数720cm−1の吸光度に対する波数1500cm−1の吸光度の比が0.6以下であり、波数720cm−1の吸光度に対する波数820cm−1の吸光度の比が0.4以下であるトナー粒子と外添剤とを含むトナーを有する静電荷像現像剤を収容し、前記静電荷像現像剤により、前記像保持体の表面に形成された静電荷像をトナー画像として現像する現像手段と、
前記像保持体の表面に形成されたトナー画像を記録媒体の表面に転写する転写手段と、
前記像保持体の表面にクリーニングブレードを接触させて清掃する清掃手段であって、前記クリーニングブレードから前記像保持体に対して加えられる荷重の下記摺動試験前後での差が1.5gf/mm以下である清掃手段と、
を備える画像形成装置。
−摺動試験−
クリーニングブレードを、直径30mmの像保持体に対して接触角度23°、押し付け圧4.0gf/mmの条件で接触させながら、前記像保持体を、回転速度175mm/秒の条件で100000回転駆動させて摺動させる摺動試験。
前記像保持体の表面を帯電する帯電手段と、
帯電した前記像保持体の表面に静電荷像を形成する静電荷像形成手段と、
結着樹脂として、非晶性ポリエステル樹脂を含有し、トナー粒子のテトラヒドロフラン可溶分のゲルパーミエーションクロマトグラフィ測定における、重量平均分子量をMw、数平均分子量をMnとしたとき、Mwが25000以上60000以下であり、Mw/Mnが5以上10以下であり、トナー粒子の赤外吸収スペクトル分析における、波数720cm−1の吸光度に対する波数1500cm−1の吸光度の比が0.6以下であり、波数720cm−1の吸光度に対する波数820cm−1の吸光度の比が0.4以下であるトナー粒子と外添剤とを含むトナーを有する静電荷像現像剤を収容し、前記静電荷像現像剤により、前記像保持体の表面に形成された静電荷像をトナー画像として現像する現像手段と、
前記像保持体の表面に形成されたトナー画像を記録媒体の表面に転写する転写手段と、
一端側の角部を前記像保持体に接触させて清掃するクリーニングブレード、前記クリーニングブレードを支持し、前記クリーニングブレードに生じる前記像保持体との摺動による振動を吸収する方向に可動な状態で配置される支持部材、並びに前記支持部材に弾性部材を押し付けることで、前記支持部材が可動な方向において前記クリーニングブレードが前記像保持体に対し押し付けられるよう付勢する付勢手段を有する清掃手段と、
を備える画像形成装置。
本実施形態に係る画像形成装置は、像保持体と、像保持体の表面を帯電する帯電手段と、帯電した像保持体の表面に静電荷像を形成する静電荷像形成手段と、トナーを有する静電荷像現像剤を収容し、静電荷像現像剤により、像保持体の表面に形成された静電荷像をトナー画像として現像する現像手段と、像保持体の表面に形成されたトナー画像を記録媒体の表面に転写する転写手段と、像保持体の表面を清掃する清掃手段と、を備える。
さらに、トナー(特定トナー)は、結着樹脂として、非晶性ポリエステル樹脂を含有し、トナー粒子のテトラヒドロフラン可溶分(以下「THF可溶分」とも称する)のゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)測定における、重量平均分子量をMw、数平均分子量をMnとしたとき、Mwが25000以上60000以下であり、Mw/Mnが5以上10以下であり、トナー粒子の赤外吸収スペクトル分析における、波数720cm−1の吸光度に対する波数1500cm−1の吸光度の比が0.6以下であり、波数720cm−1の吸光度に対する波数820cm−1の吸光度の比が0.4以下であるトナー粒子と、外添剤と、を含む。
トナー粒子は、赤外吸収スペクトル分析における、波数720cm−1の吸光度に対する波数1500cm−1の吸光度の比は0.6以下(好ましくは0.5以下、より好ましくは0.48以下)であり、波数720cm−1の吸光度に対する波数820cm−1の吸光度の比は0.4以下(好ましくは0.3以下、より好ましくは0.2以下)である。
上述のように、結着樹脂としての非晶性ポリエステル樹脂中の多価アルコール成分に、ビスフェノールAのアルキレンオキサイド付加物を含まない、又は含んでも少量であるとき、トナー粒子は、この赤外吸収スペクトル特性を有する。
一方で、トナーの保存安定性の観点から、トナー粒子の赤外吸収スペクトル分析における、波数1500cm−1の吸光度に対する波数820cm−1の吸光度の比は0.1以上(好ましくは0.15以上)であることがよい。
Claims (17)
- 像保持体と、
前記像保持体の表面を帯電する帯電手段と、
帯電した前記像保持体の表面に静電荷像を形成する静電荷像形成手段と、
結着樹脂として、非晶性ポリエステル樹脂を含有し、トナー粒子のテトラヒドロフラン可溶分のゲルパーミエーションクロマトグラフィ測定における、重量平均分子量をMw、数平均分子量をMnとしたとき、Mwが25000以上60000以下であり、Mw/Mnが5以上10以下であり、トナー粒子の赤外吸収スペクトル分析における、波長720cm−1の吸光度に対する波長1500cm−1の吸光度の比が0.6以下であり、波長720cm−1の吸光度に対する波長820cm−1の吸光度の比が0.4以下であるトナー粒子と外添剤とを含むトナーを有する静電荷像現像剤を収容し、前記静電荷像現像剤により、前記像保持体の表面に形成された静電荷像をトナー画像として現像する現像手段と、
前記像保持体の表面に形成されたトナー画像を記録媒体の表面に転写する転写手段と、
前記像保持体の表面にクリーニングブレードを接触させて清掃する清掃手段であって、前記クリーニングブレードから前記像保持体に対して加えられる荷重の下記摺動試験前後での差が1.5gf/mm以下である清掃手段と、
を備える画像形成装置。
−摺動試験−
クリーニングブレードを、直径30mmの像保持体に対して接触角度23°、押し付け圧4.0gf/mmの条件で接触させながら、前記像保持体を、回転速度175mm/秒の条件で100000回転駆動させて摺動させる摺動試験。 - 像保持体と、
前記像保持体の表面を帯電する帯電手段と、
帯電した前記像保持体の表面に静電荷像を形成する静電荷像形成手段と、
結着樹脂として、非晶性ポリエステル樹脂を含有し、トナー粒子のテトラヒドロフラン可溶分のゲルパーミエーションクロマトグラフィ測定における、重量平均分子量をMw、数平均分子量をMnとしたとき、Mwが25000以上60000以下であり、Mw/Mnが5以上10以下であり、トナー粒子の赤外吸収スペクトル分析における、波長720cm−1の吸光度に対する波長1500cm−1の吸光度の比が0.6以下であり、波長720cm−1の吸光度に対する波長820cm−1の吸光度の比が0.4以下であるトナー粒子と外添剤とを含むトナーを有する静電荷像現像剤を収容し、前記静電荷像現像剤により、前記像保持体の表面に形成された静電荷像をトナー画像として現像する現像手段と、
前記像保持体の表面に形成されたトナー画像を記録媒体の表面に転写する転写手段と、
一端側の角部を前記像保持体に接触させて清掃するクリーニングブレード、前記クリーニングブレードを支持し、前記クリーニングブレードに生じる前記像保持体との摺動による振動を吸収する方向に可動な状態で配置される支持部材、並びに前記支持部材に弾性部材を押し付けることで、前記支持部材が可動な方向において前記クリーニングブレードが前記像保持体に対し押し付けられるよう付勢する付勢手段を有する清掃手段と、
を備える画像形成装置。 - 前記トナー粒子の赤外吸収スペクトル分析における、波長720cm−1の吸光度に対する波長1500cm−1の吸光度の比が0.5以下であり、波長720cm−1の吸光度に対する波長820cm−1の吸光度の比が0.3以下である請求項1又は請求項2に記載の画像形成装置。
- 前記トナー粒子の赤外吸収スペクトル分析における、波長720cm−1の吸光度に対する波長1500cm−1の吸光度の比が0.2以上であり、波長720cm−1の吸光度に対する波長820cm−1の吸光度の比が0.05以上である請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の画像形成装置。
- 前記トナー粒子の赤外吸収スペクトル分析における、波長1500cm−1の吸光度に対する波長820cm−1の吸光度の比が0.5以下である請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の画像形成装置。
- 前記トナー粒子の赤外吸収スペクトル分析における、波長1500cm−1の吸光度に対する波長820cm−1の吸光度の比が0.4以下である請求項5に記載の画像形成装置。
- 前記トナー粒子のテトラヒドロフラン可溶分のゲルパーミエーションクロマトグラフィ測定によって得られた分子量分布曲線のピーク分子量が、7000以上11000以下である請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載の画像形成装置。
- 前記トナー粒子のテトラヒドロフラン可溶分のゲルパーミエーションクロマトグラフィ測定によって得られた分子量分布曲線のピーク分子量が、8000以上11000以下である請求項7に記載の画像形成装置。
- 前記トナー粒子のトルエン不溶分が28質量%以上38質量%以下である請求項1〜請求項8のいずれか1項に記載の画像形成装置。
- 前記トナー粒子のトルエン不溶分が30質量%以上35質量%以下である請求項9に記載の画像形成装置。
- 前記トナー粒子が、結晶性樹脂を含む請求項1〜請求項10のいずれか1項に記載の画像形成装置。
- 前記結晶性樹脂の含有量が、前記トナーの全量に対し3質量%以上20質量%以下である請求項11に記載の画像形成装置。
- 前記結晶性樹脂の含有量が、前記トナーの全量に対し5質量%以上15質量%以下である請求項12に記載の画像形成装置。
- 前記クリーニングブレードは、前記像保持体と接触する接触角部でのマイクロ硬度が、同一端側において前記接触角部と対向する角部であって前記像保持体と接触しない非接触角部でのマイクロ硬度よりも高い請求項1〜請求項13のいずれか1項に記載の画像形成装置。
- 前記クリーニングブレードは、前記接触角部でのマイクロ硬度[MT]と、前記非接触角部でのマイクロ硬度[MN]との比[MT/MN]が70/65乃至90/50である請求項14に記載の画像形成装置。
- 前記クリーニングブレードは、前記接触角部を含まず且つ前記非接触角部を含む一部の領域が硬化処理されてなる請求項14又は請求項15に記載の画像形成装置。
- 前記クリーニングブレードが弾性体からなる請求項1〜請求項16のいずれか1項に記載の画像形成装置。
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