JP2019168541A - 画像形成装置 - Google Patents

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鉄兵 八和田
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将隆 栗林
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隆史 小出
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裕介 福田
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Katsuyuki Kitajima
克之 北島
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翔太 大島
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Abstract

【課題】現像剤保持体表面のトナー量の安定性。
【解決手段】非晶性ポリエステル樹脂を含有し、トナー粒子のテトラヒドロフラン可溶分のMwが10000以上60000以下であり、Mw/Mnが5以上10以下であり、トナー粒子の赤外吸収スペクトル分析における、波長1500cm−1の吸光度/波長720cm−1の吸光度が0.6以下であり、波長820cm−1の吸光度/波長720cm−1の吸光度が0.4以下であるトナー粒子を含むトナーとキャリアとを有する現像剤を収容し、磁力によって回転部材表面に静電荷像現像剤を保持して現像剤層を形成する現像剤保持体、現像剤層の層厚を規制する層規制部材、その上流側に現像剤層中のトナー量を規制するトナー量規制部材、及びさらに上流側に現像剤層の外周側に補給用のトナーを供給する補給用トナー供給口を備えた現像手段を備える画像形成装置。
【選択図】図2

Description

本発明は、画像形成装置に関する。
電子写真法による画像の形成は、例えば、電子写真感光体表面を帯電させた後、この電子写真感光体表面に画像情報に応じて静電荷像を形成し、次いでこの静電荷像を、トナーを含む現像剤で現像してトナー画像を形成し、このトナー画像を記録媒体表面に転写及び定着することにより行われる。
ここで、特許文献1には、「現像剤収容部は、第1の規制部材よりも現像剤保持体上の現像剤の搬送方向上流側に配設された第2の規制部材を有し、第2の規制部材は、現像剤保持体上の現像剤のトナー濃度が上昇し、現像剤の層厚が増加した場合に現像剤の増加分の通過を規制すべく、現像剤保持体との間隙が設定されている現像装置であって、磁性キャリアの比抵抗が10〜1014Ω・cmである現像装置」が開示されている。
また特許文献2には、「画像の形成に用いるトナーとして「結着樹脂と着色剤とを含有してなる電子写真用トナーにおいて、結着樹脂が、70〜85モル%の芳香族ジカルボン酸成分(a)と15〜30モル%の3価以上の多価カルボン酸成分(b)とからなるカルボン酸成分1モルに対し、0.1〜1.2モルのプロポキシ化及び/又はエトキシ化したエーテル化ジフェノール成分(c)及び0.01〜0.15モルの脂肪族ジオール成分(d)及びを縮合せしめてなる、酸価が6〜15mgKOH/g、重量平均分子量Mwが15,000〜60,000、数平均分子量Mnが2,000〜4,000、重量平均分子量Mwと数平均分子量Mnとの比(Mw/Mn)が6〜18で、ガラス転移点が50〜60℃、及び軟化点が100〜120℃のポリエステル樹脂である電子写真用トナー」が開示されている。
特開2000−275968号公報 特開2000−056504号公報
ところで、電子写真方式の画像形成装置では、像保持体の表面に形成された静電荷像を、トナーを含む現像剤により現像してトナー画像を形成し、このトナー画像を像保持体から記録媒体の表面に転写した後、トナー画像が定着されることで記録媒体上に画像が形成される。また、トナー画像を記録媒体の表面に転写した後の像保持体では、表面にクリーニングブレードを接触させることで表面の清掃が行われる。一方、結着樹脂として非晶性ポリエステル樹脂を含有し、トナー粒子のテトラヒドロフラン可溶分のゲルパーミエーションクロマトグラフィ測定における、重量平均分子量をMw、数平均分子量をMnとしたとき、Mwが10000以上60000以下であり、Mw/Mnが5以上10以下であり、トナー粒子の赤外吸収スペクトル分析における波長720cm−1の吸光度に対する波長1500cm−1の吸光度の比が0.6以下であり、波長720cm−1の吸光度に対する波長820cm−1の吸光度の比が0.4以下であるトナー粒子を含むトナー(以下、「特定トナー」とも称する)は、吸湿性が高くなる傾向にある。そして、吸湿によりトナー粒子が可塑化し易くなり、特に高温高湿環境下(例えば35℃、85%の環境下)では可塑化のし易さが顕著となる。可塑化したトナー粒子は、凝集や部材への付着等が起き易く、現像手段において現像剤保持体表面の現像剤層に供給される補給用トナーに関しても、その供給性が不安定となる。その結果、現像剤層でのトナー濃度(TC)が増減し、トナー濃度(TC)の安定性が低下することがあった。
そこで、本発明の課題は、特定トナーとキャリアとを有する静電荷像現像剤を適用する画像形成装置において、現像手段として、現像剤保持体、層規制部材、及び補給用トナー供給口を備え、且つ層規制部材よりも回転方向上流側に配置され静電荷像現像剤中のトナー量を規制するトナー量規制部材を備えない現像手段を有する場合に比べ、現像剤保持体の表面に保持される現像剤層中のトナー量の安定性に優れた画像形成装置を提供することにある。
上記課題は、以下の本発明によって解決される。即ち、
<1> 像保持体と、
前記像保持体の表面を帯電する帯電手段と、
帯電した前記像保持体の表面に静電荷像を形成する静電荷像形成手段と、
結着樹脂として、非晶性ポリエステル樹脂を含有し、トナー粒子のテトラヒドロフラン可溶分のゲルパーミエーションクロマトグラフィ測定における、重量平均分子量をMw、数平均分子量をMnとしたとき、Mwが10000以上60000以下であり、Mw/Mnが5以上10以下であり、トナー粒子の赤外吸収スペクトル分析における、波長720cm−1の吸光度に対する波長1500cm−1の吸光度の比が0.6以下であり、波長720cm−1の吸光度に対する波長820cm−1の吸光度の比が0.4以下であるトナー粒子とを含むトナー、及びキャリアを有する静電荷像現像剤を収容し、前記静電荷像現像剤により、前記像保持体の表面に形成された静電荷像をトナー画像として現像する現像手段であって、回転部材を表面に有し且つ磁力によって前記回転部材の表面に前記静電荷像現像剤を保持して現像剤層を形成する現像剤保持体、前記現像剤層の層厚を規制する層規制部材、前記層規制部材よりも前記回転部材の回転方向上流側に配置され、前記現像剤層中の前記トナー量を規制するトナー量規制部材、及び前記トナー量規制部材よりも前記回転部材の回転方向上流側に配置され、前記現像剤層の外周側に補給用のトナーを供給する補給用トナー供給口を備えた現像手段と、
前記像保持体の表面に形成されたトナー画像を記録媒体の表面に転写する転写手段と、
を備える画像形成装置。
<2> 前記トナー粒子の赤外吸収スペクトル分析における、波長720cm−1の吸光度に対する波長1500cm−1の吸光度の比が0.5以下であり、波長720cm−1の吸光度に対する波長820cm−1の吸光度の比が0.3以下である<1>に記載の画像形成装置。
<3> 前記トナー粒子の赤外吸収スペクトル分析における、波長720cm−1の吸光度に対する波長1500cm−1の吸光度の比が0.2以上であり、波長720cm−1の吸光度に対する波長820cm−1の吸光度の比が0.05以上である<1>又は<2>に記載の画像形成装置。
<4> 前記トナー粒子の赤外吸収スペクトル分析における、波長1500cm−1の吸光度に対する波長820cm−1の吸光度の比が0.5以下である<1>〜<3>のいずれか1項に記載の画像形成装置。
<5> 前記トナー粒子の赤外吸収スペクトル分析における、波長1500cm−1の吸光度に対する波長820cm−1の吸光度の比が0.4以下である<4>に記載の画像形成装置。
<6> 前記トナー粒子のテトラヒドロフラン可溶分のゲルパーミエーションクロマトグラフィ測定によって得られた分子量分布曲線のピーク分子量が、7000以上11000以下である<1>〜<5>のいずれか1項に記載の画像形成装置。
<7> 前記トナー粒子のテトラヒドロフラン可溶分のゲルパーミエーションクロマトグラフィ測定によって得られた分子量分布曲線のピーク分子量が、8000以上11000以下である<6>に記載の画像形成装置。
<8> 前記トナー粒子のトルエン不溶分が28質量%以上38質量%以下である<1>〜<7>のいずれか1項に記載の画像形成装置。
<9> 前記トナー粒子のトルエン不溶分が30質量%以上35質量%以下である<8>に記載の画像形成装置。
<10> 前記トナー粒子が、結晶性樹脂を含む<1>〜<9>のいずれか1項に記載の画像形成装置。
<11> 前記結晶性樹脂の含有量が、前記トナーの全量に対し3質量%以上20質量%以下である<10>に記載の画像形成装置。
<12> 前記結晶性樹脂の含有量が、前記トナーの全量に対し5質量%以上15質量%以下である<11>に記載の画像形成装置。
<13> 前記現像手段が、前記回転部材と同方向に回転し、前記回転部材の表面に形成された前記現像剤層における静電荷像現像剤の一部を剥離する剥離部材を有する<1>〜<12>のいずれか1項に記載の画像形成装置。
<14> 前記剥離部材が、前記回転部材の回転方向において前記層規制部材よりも上流側且つ前記トナー量規制部材よりも下流側に配置される<13>に記載の画像形成装置。
<15> 前記補給用トナー供給口は、キャリアを含まない補給用のトナーを供給する供給口である<1>〜<14>のいずれか1項に記載の画像形成装置。
<1>、<2>、<3>、<4>、<5>、<6>、又は<7>に係る発明によれば、特定トナーとキャリアとを有する静電荷像現像剤を適用する画像形成装置において、現像手段として、現像剤保持体、層規制部材、及び補給用トナー供給口を備え、且つ層規制部材よりも回転方向上流側に配置され静電荷像現像剤中のトナー量を規制するトナー量規制部材を備えない現像手段を有する場合に比べ、現像剤保持体の表面に保持される現像剤層中のトナー量の安定性に優れた画像形成装置が提供される。
<8>、又は<9>に係る発明によれば、トナー粒子のトルエン不溶分が28質量%未満又は38質量%超えの場合に比べ、現像剤保持体の表面に保持される現像剤層中のトナー量の安定性に優れた画像形成装置が提供される。
<10>、<11>、又は<12>に係る発明によれば、トナー粒子が結晶性樹脂を含まない場合に比べ、現像剤保持体の表面に保持される現像剤層中のトナー量の安定性に優れた画像形成装置が提供される。
<13>、又は<14>に係る発明によれば、回転部材と同方向に回転し回転部材の表面に形成された現像剤層における静電荷像現像剤の一部を剥離する剥離部材を備えない場合に比べ、現像剤保持体の表面に保持される現像剤層中のトナーの帯電性に優れた画像形成装置が提供される。
<15>に係る発明によれば、補給用トナー供給口がキャリアを含まない補給用のトナーを供給する供給口であっても、現像手段として、現像剤保持体、層規制部材、及び補給用トナー供給口を備え、且つ層規制部材よりも回転方向上流側に配置され静電荷像現像剤中のトナー量を規制するトナー量規制部材を備えない現像手段を有する場合に比べ、現像剤保持体の表面に保持される現像剤層中のトナー量の安定性に優れた画像形成装置が提供される。
本実施形態に係る画像形成装置の一例を示す概略構成図である。 本実施形態における現像装置の一例を示す概略構成図である。 図2に示す現像装置において、現像剤層におけるトナー濃度(TC)が低くなった状態を示す概略図である。 図2に示す現像装置において、現像剤層におけるトナー濃度(TC)が高くなった状態を示す概略図である。 図2に示す現像装置における、トリマーと現像ロールとが対向する部分の拡大図である。 図2に示す現像装置における、プレトリマーと現像ロールとが対向する部分の拡大図である。
以下、本発明の一例である実施形態について詳細に説明する。
<画像形成装置>
本実施形態に係る画像形成装置は、像保持体と、像保持体の表面を帯電する帯電手段と、帯電した像保持体の表面に静電荷像を形成する静電荷像形成手段と、トナー、及びキャリアを有する静電荷像現像剤を収容し、静電荷像現像剤により、像保持体の表面に形成された静電荷像をトナー画像として現像する現像手段と、像保持体の表面に形成されたトナー画像を記録媒体の表面に転写する転写手段と、を備える。
そして、現像手段は、回転部材を表面に有し且つ磁力によって回転部材の表面に静電荷像現像剤を保持して現像剤層を形成する現像剤保持体と、現像剤層の層厚を規制する層規制部材と、層規制部材よりも回転部材の回転方向上流側に配置され、現像剤層中のトナー量を規制するトナー量規制部材と、トナー量規制部材よりも回転部材の回転方向上流側に配置され、現像剤層の外周側に補給用のトナーを供給する補給用トナー供給口と、を備える。
なお、以下においては、現像剤保持体の表面において回転部材の回転方向における上流側を単に「上流側」と称し、回転部材の回転方向における下流側を単に「下流側」と称すことがある。
さらに、トナー(特定トナー)は、結着樹脂として、非晶性ポリエステル樹脂を含有し、トナー粒子のテトラヒドロフラン可溶分(以下「THF可溶分」とも称する)のゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)測定における、重量平均分子量をMw、数平均分子量をMnとしたとき、Mwが10000以上60000以下であり、Mw/Mnが5以上10以下であり、トナー粒子の赤外吸収スペクトル分析における、波長720cm−1の吸光度に対する波長1500cm−1の吸光度の比が0.6以下であり、波長720cm−1の吸光度に対する波長820cm−1の吸光度の比が0.4以下であるトナー粒子を含む。
特定トナーは、トナー粒子の赤外吸収スペクトル分析における、波長720cm−1の吸光度に対する波長1500cm−1の吸光度の比が0.6以下であり、波長720cm−1の吸光度に対する波長820cm−1の吸光度の比が0.4以下である。トナー粒子が、この赤外吸収スペクトル特性を有することは、結着樹脂としての非晶性ポリエステル樹脂が、ビスフェノールAのアルキレンオキサイド付加物(ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物、ビスフェノールAのプロピレンオキサイド付加物、ビスフェノールAのエチレンオキサイドプロピレンオキサイド付加物等)を多価アルコールとして使用していない、又は使用しても少量である樹脂であることを意味している。
そして、この特定トナーを使用した定着画像の定着性を向上させるには、トナー粒子のテトラヒドロフラン可溶分のゲルパーミエーションクロマトグラフィ測定における、重量平均分子量をMw、数平均分子量をMnとしたとき、Mwが10000以上60000以下であり、Mw/Mnが5以上10以下とすることが適切である。つまり、主に非架橋の結着樹脂成分の分子量特性が上記特性を有することが適切である。
具体的には、Mwが10000未満であると、定着時のホットオフセット(トナーが過剰に溶融して定着部材に付着する現象)が生じ易くなり、Mwが60000を超えると最低定着温度が高まり易くなる。また、Mw/Mnが10を超えると、樹脂の溶融性に差異が生まれ、定着画像にムラが生じ易くなる。なお、Mw/Mnを5未満とすることは製造上困難である。
このように、特定トナー(そのトナー粒子)の分子量特性を上記特性にすると、画像の定着性を向上する。
しかし、特定トナーを使用した場合、現像手段において現像剤保持体の表面に保持される静電荷像現像剤中でのトナー濃度(TC)が増減し、現像剤保持体表面の現像剤層内でのトナー濃度(TC)の安定性が低下することがある。その理由は次の通り推測される。
特定トナーは、上記非晶性ポリエステル樹脂に由来し、吸湿性が高いという性質を有し、吸湿したトナー粒子は可塑化し易くなる。特に、高温高湿環境下(例えば35℃、85%の環境下)では可塑化のし易さがより顕著となる。可塑化したトナー粒子は、粒子同士の凝集や現像装置内での部材への付着等が起き易くなる。そのため、現像剤保持体の表面に静電荷像現像剤を保持して現像剤層を形成する現像手段では、この現像剤層に対して供給される補給用のトナーにおいても凝集や部材への付着が生じ、補給用トナーの供給性が不安定となる。その結果、現像剤保持体の表面の現像剤層でのトナー濃度(TC)が増減し、現像剤層内でのトナー濃度(TC)の安定性の低下に繋がっていた。なお、仮に現像手段がトナー濃度センサー(ATCセンサー)を備えていたとしても、この場合トナー濃度(TC)の検知精度が低下し、トナー濃度(TC)制御が不安定となる。
そこで、本実施形態に係る画像形成装置では、現像手段が、現像剤保持体の回転部材表面に形成された現像剤層の層厚を規制する層規制部材と、さらに上流側(回転部材の回転方向上流側)に現像剤層中のトナー量を規制するトナー量規制部材とを備え、かつ現像剤層の外周側に補給用のトナーを供給する補給用トナー供給口を、トナー量規制部材よりも上流側に有する。
現像剤保持体表面の現像剤層におけるトナー濃度(TC)が低いときには、現像剤層の厚みが薄くなるため、補給用トナー供給口からは補給用トナーが取り込まれ、現像剤層のトナー濃度(TC)は上昇する。
補給用トナーが取り込まれてトナー濃度(TC)が上昇すると、トナー量規制部材によって規制される現像剤層中のトナー量が増え、トナー量規制部材の上流側にトナーの滞留が生じる。現像剤層のトナー濃度(TC)が上昇するほどトナー量規制部材によるトナーの滞留量も増える。そして、トナー量規制部材の上流側の空間にトナーが滞留し切ると、滞留したトナーによって補給用トナー供給口からの補給用トナーの流入が遮断され、補給用トナーの取り込みが停止に至る。
なお、画像形成が行われることで現像剤層のトナー濃度(TC)は低下するため、トナー量規制部材の上流側でのトナーの滞留量が減少していき、再び補給用トナー供給口から補給用トナーが取り込まれる状態となる。
こうして、補給用トナー供給口からの補給用トナーの供給の有無及び供給量の増減が制御され、現像剤層におけるトナー濃度(TC)の自己制御が行われるため、現像剤層内でのトナー濃度(TC)が安定する。
以上により、本実施形態では、現像手段の現像剤保持体表面に保持される現像剤層内でのトナー濃度(TC)の安定性が高められる。
次いで、本実施形態に係る画像形成装置の構成を詳しく説明する。
本実施形態に係る画像形成装置は、像保持体と、像保持体の表面を帯電する帯電手段と、帯電した像保持体の表面に静電荷像を形成する静電荷像形成手段と、特定トナーとキャリアとを有する静電荷像現像剤を収容し、静電荷像現像剤により、像保持体の表面に形成された静電荷像をトナー画像として現像する現像手段と、像保持体の表面に形成されたトナー画像を記録媒体の表面に転写する転写手段と、を備える。
本実施形態に係る画像形成装置は、像保持体の表面に形成されたトナー画像を直接記録媒体に転写する直接転写方式の装置;像保持体の表面に形成されたトナー画像を中間転写体の表面に一次転写し、中間転写体の表面に転写されたトナー画像を記録媒体の表面に二次転写する中間転写方式の装置;トナー画像の転写後、帯電前の像保持体の表面をクリーニングするクリーニング手段を備えた装置;トナー画像の転写後、帯電前に像保持体の表面に除電光を照射して除電する除電手段を備える装置等の周知の画像形成装置が適用される。
中間転写方式の装置の場合、転写手段は、例えば、表面にトナー画像が転写される中間転写体と、像保持体の表面に形成されたトナー画像を中間転写体の表面に一次転写する一次転写手段と、中間転写体の表面に転写されたトナー画像を記録媒体の表面に二次転写する二次転写手段と、を有する構成が適用される。
なお、本実施形態に係る画像形成装置において、例えば、現像手段を含む部分が、画像形成装置に対して脱着されるカートリッジ構造(プロセスカートリッジ)であってもよい。プロセスカートリッジとしては、例えば、本実施形態における特定トナーとキャリアとを有する静電荷像現像剤を収容した現像手段を備えるプロセスカートリッジが好適に用いられる。
以下、本実施形態に係る画像形成装置の一例を示すが、これに限定されるわけではない。なお、図に示す主要部を説明し、その他はその説明を省略する。
図1は、本実施形態に係る画像形成装置を示す概略構成図である。
図1に示す画像形成装置は、色分解された画像データに基づくイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色の画像を出力する電子写真方式の第1乃至第4の画像形成ユニット10Y、10M、10C、10K(画像形成手段)を備えている。これらの画像形成ユニット(以下、単に「ユニット」と称する場合がある)10Y、10M、10C、10Kは、水平方向に互いに予め定められた距離離間して並設されている。なお、これらユニット10Y、10M、10C、10Kは、画像形成装置に対して脱着するプロセスカートリッジであってもよい。
各ユニット10Y、10M、10C、10Kの図面における上方には、各ユニットを通して中間転写体としての中間転写ベルト20が延設されている。中間転写ベルト20は、図における左から右方向に互いに離間して配置された駆動ロール22及び中間転写ベルト20内面に接する支持ロール24に巻きつけて設けられ、第1のユニット10Yから第4のユニット10Kに向う方向に走行されるようになっている。なお、支持ロール24は、図示しないバネ等により駆動ロール22から離れる方向に力が加えられており、両者に巻きつけられた中間転写ベルト20に張力が与えられている。また、中間転写ベルト20の像保持体側面には、駆動ロール22と対向して中間転写体クリーニング装置30が備えられている。
また、各ユニット10Y、10M、10C、10Kの現像装置(現像手段)4Y、4M、4C、4Kのそれぞれには、トナーカートリッジ8Y、8M、8C、8Kに収められたイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの4色のトナーを含むトナー(補給用トナー)の供給がなされる。
第1乃至第4のユニット10Y、10M、10C、10Kは、同等の構成を有しているため、ここでは中間転写ベルト走行方向の上流側に配設されたイエロー画像を形成する第1のユニット10Yについて代表して説明する。なお、第1のユニット10Yと同等の部分に、イエロー(Y)の代わりに、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)を付した参照符号を付すことにより、第2乃至第4のユニット10M、10C、10Kの説明を省略する。
第1のユニット10Yは、像保持体として作用する感光体1Yを有している。感光体1Yの周囲には、感光体1Yの表面を予め定められた電位に帯電させる帯電ロール(帯電手段の一例)2Y、帯電された表面を色分解された画像信号に基づくレーザ光線3Yによって露光して静電荷像を形成する露光装置(静電荷像形成手段の一例)3、静電荷像に帯電したトナーを供給して静電荷像を現像する現像装置(現像手段の一例)4Y、現像したトナー画像を中間転写ベルト20上に転写する一次転写ロール5Y(一次転写手段の一例)、及び一次転写後に感光体1Yの表面に残存するトナーを除去する感光体クリーニング装置(クリーニング手段の一例)6Yが順に配置されている。
なお、一次転写ロール5Yは、中間転写ベルト20の内側に配置され、感光体1Yに対向した位置に設けられている。更に、各一次転写ロール5Y、5M、5C、5Kには、一次転写バイアスを印加するバイアス電源(図示せず)がそれぞれ接続されている。各バイアス電源は、図示しない制御部による制御によって、各一次転写ロールに印加する転写バイアスを可変する。
以下、第1ユニット10Yにおいてイエロー画像を形成する動作について説明する。
まず、動作に先立って、帯電ロール2Yによって感光体1Yの表面が−600V乃至−800Vの電位に帯電される。
感光体1Yは、導電性(例えば20℃における体積抵抗率:1×10−6Ωcm以下)の基体上に感光層を積層して形成されている。この感光層は、通常は高抵抗(一般の樹脂の抵抗)であるが、レーザ光線3Yが照射されると、レーザ光線が照射された部分の比抵抗が変化する性質を持っている。そこで、帯電した感光体1Yの表面に、図示しない制御部から送られてくるイエロー用の画像データに従って、露光装置3を介してレーザ光線3Yを出力する。レーザ光線3Yは、感光体1Yの表面の感光層に照射され、それにより、イエロー画像パターンの静電荷像が感光体1Yの表面に形成される。
静電荷像とは、帯電によって感光体1Yの表面に形成される像であり、レーザ光線3Yによって、感光層の被照射部分の比抵抗が低下し、感光体1Yの表面の帯電した電荷が流れ、一方、レーザ光線3Yが照射されなかった部分の電荷が残留することによって形成される、いわゆるネガ潜像である。
感光体1Y上に形成された静電荷像は、感光体1Yの走行に従って予め定められた現像位置まで回転される。そして、この現像位置で、感光体1Y上の静電荷像が、現像装置4Yによってトナー画像として可視像(現像像)化される。
現像装置4Y内には、例えば、少なくともイエロートナーとキャリアとを含む静電荷像現像剤が収容されている。イエロートナーは、現像装置4Yの内部で攪拌されることで摩擦帯電し、感光体1Y上に帯電した帯電荷と同極性(負極性)の電荷を有して現像剤ロール(現像剤保持体の一例)上に保持されている。そして感光体1Yの表面が現像装置4Yを通過していくことにより、感光体1Y表面上の除電された潜像部にイエロートナーが静電的に付着し、潜像がイエロートナーによって現像される。イエローのトナー画像が形成された感光体1Yは、引続き予め定められた速度で走行され、感光体1Y上に現像されたトナー画像が予め定められた一次転写位置へ搬送される。
なお、現像装置(現像手段)の構成については、後に詳述する。
感光体1Y上のイエロートナー画像が一次転写へ搬送されると、一次転写ロール5Yに一次転写バイアスが印加され、感光体1Yから一次転写ロール5Yに向う静電気力がトナー画像に作用され、感光体1Y上のトナー画像が中間転写ベルト20上に転写される。このとき印加される転写バイアスは、トナーの極性(−)と逆極性の(+)極性であり、例えば第1ユニット10Yでは制御部に(図示せず)よって+10μAに制御されている。
一方、感光体1Y上に残留したトナーは感光体クリーニング装置6Yで除去されて回収される。
また、第2のユニット10M以降の一次転写ロール5M、5C、5Kに印加される一次転写バイアスも、第1のユニットに準じて制御されている。
こうして、第1のユニット10Yにてイエロートナー画像の転写された中間転写ベルト20は、第2乃至第4のユニット10M、10C、10Kを通して順次搬送され、各色のトナー画像が重ねられて多重転写される。
第1乃至第4のユニットを通して4色のトナー画像が多重転写された中間転写ベルト20は、中間転写ベルト20と中間転写ベルト内面に接する支持ロール24と中間転写ベルト20の像保持面側に配置された二次転写ロール(二次転写手段の一例)26とから構成された二次転写部へと至る。一方、記録紙(記録媒体の一例)Pが供給機構を介して二次転写ロール26と中間転写ベルト20とが接触した隙間に予め定められたタイミングで給紙され、二次転写バイアスが支持ロール24に印加される。このとき印加される転写バイアスは、トナーの極性(−)と同極性の(−)極性であり、中間転写ベルト20から記録紙Pに向う静電気力がトナー画像に作用され、中間転写ベルト20上のトナー画像が記録紙P上に転写される。なお、この際の二次転写バイアスは二次転写部の抵抗を検出する抵抗検出手段(図示せず)により検出された抵抗に応じて決定されるものであり、電圧制御されている。
この後、記録紙Pは定着装置(定着手段の一例)28における一対の定着ロールの圧接部(ニップ部)へと送り込まれトナー画像が記録紙P上へ定着され、定着画像が形成される。
トナー画像を転写する記録紙Pとしては、例えば、電子写真方式の複写機、プリンター等に使用される普通紙が挙げられる。記録媒体は記録紙P以外にも、OHPシート等も挙げられる。
定着後における画像表面の平滑性をさらに向上させるには、記録紙Pの表面も平滑が好ましく、例えば、普通紙の表面を樹脂等でコーティングしたコート紙、印刷用のアート紙等が好適に使用される。
カラー画像の定着が完了した記録紙Pは、排出部へ向けて搬出され、一連のカラー画像形成動作が終了される。
[現像手段の構成]
次に、現像装置4(現像手段)について説明する。
図2に示すように、現像装置4は、外周面に静電荷像現像剤を保持して現像剤層G(図3参照)を形成する現像ロール106(現像剤保持体の一例)と、現像ロール106の外周面に形成された現像剤層Gの層の厚みを規制するトリマー108(層規制部材の一例)と、トリマー108よりも上流側(現像ロール106における現像スリーブ106Bの回転方向上流側)に配置され、現像ロール106の回転方向と同方向(矢印C方向)に回転し、現像剤層Gにおける静電荷像現像剤の一部を剥離するリバースロール110(剥離部材の一例)と、トリマー108及びリバースロール110よりも上流側に配置され、現像剤層G中のトナー量を規制するプレトリマー112(トナー量規制部材の一例)と、プレトリマー112よりも上流側に配置され、現像剤層Gの外周側であるトナー供給領域116内に補給用トナーT(図3及び図4参照)を供給するトナー供給口114(補給用トナー供給口の一例)と、を有している。
・現像ロール(現像剤保持体)
現像ロール106は、円柱状に形成されシャフト106Cにより固定支持されたマグネットロール106A(磁石部材)と、円筒状に形成されマグネットロール106Aの外側で回転可能に支持された現像スリーブ106B(回転部材の一例)と、を有している。即ち、現像スリーブ106Bは、マグネットロール106Aの外側であって現像ロール106の外周表面に配置されている。
マグネットロール106Aは、外周表面(周方向)に沿って複数の磁極が設けられており、現像剤層Gを引き付ける磁力を発生する。
現像スリーブ106Bは、一例として、金属製(例えばアルミニウム製)の筒状部材であり、図2における奥行き方向の両端部に該両端部を塞ぐキャップ状の支持部材(図示省略)が取り付けられ、この支持部材の内側にベアリング(図示省略)が固定されている。そして、このベアリングにシャフト106Cが挿入されることで、マグネットロール106Aに対して現像スリーブ106Bが周方向に回転可能となっている。なお、現像スリーブ106Bは、図示しないモータ及びギヤを含む駆動部により矢印B方向に回転駆動されるようになっている。
また、現像スリーブ106Bは、感光体1と軸方向を揃えて感光体1の外周面と対向配置されている。そして、現像スリーブ106Bは、感光体1と対向する位置(現像領域)で、感光体1の回転方向(矢印A方向)と逆方向(順方向、矢印B方向)に回転するとともに、現像剤層Gを外周表面に保持し、感光体1の静電荷像をトナーで現像する。
なお、現像スリーブ106Bの回転方向は、感光体1の回転方向(矢印A方向)と同方向(カウンター方向)であってもよい。
・トリマー(層規制部材)
トリマー108は、例えば金属製の板状部材であり、先端部(下端面)をシャフト106C側へ向けて、現像スリーブ106Bの外周表面と対向配置されている。即ち、トリマー108は、図2において現像スリーブ106Bよりも上側に配置されており、現像スリーブ106Bの外周表面上に保持される現像剤層Gの厚みを規制するようになっている。
なお、現像スリーブ106Bとトリマー108との間隙の長さST(図5参照)は、感光体1への現像剤量の過剰な搬送を抑制する観点から、好ましくは0.1mm以上1.0mm以下(より好ましくは0.2mm以上0.8mm以下)とされる。
なお、現像スリーブ106Bとトリマー108との間隙の長さSTは、現像スリーブ106Bと、現像スリーブ106Bに対向するトリマー108の先端部との間隙の長さのうち、最短長さである。
・リバースロール(剥離部材)
リバースロール110は、一例として金属製の筒状部材であり、現像ロール106と軸方向を揃えて現像ロール106における現像スリーブ106Bの外周面と対向配置されている。リバースロール110は、軸方向を中心に周方向に回転可能となっており、図示しないモータ及びギヤを含む駆動部により現像スリーブ106Bの回転方向と同方向(矢印C方向)に回転駆動されるようになっている。そして、現像スリーブ106Bの外周表面上に保持される現像剤層Gから、静電荷像現像剤の一部を剥離するようになっている。
剥離された静電荷像現像剤は、図3及び図4に示されるように、リバースロール110の回転に伴ってリバースロール110の外周表面上を搬送される。これにより、リバースロール110による剥離の際やリバースロール110の外周表面上での搬送の際に静電荷像現像剤中のトナー及びキャリアが攪拌されて、トナーが帯電される。そのため、リバースロール110を備えることで、現像剤層Gでのトナーの帯電性に優れる。
・プレトリマー(トナー量規制部材)
プレトリマー112は、例えば金属製の板状部材であり、先端部をシャフト106C側に対して少し傾けて、現像スリーブ106Bの外周表面と対向配置されている。プレトリマー112は、現像スリーブ106Bの回転方向においてトリマー108及びリバースロール110よりも上流側、且つトナー供給口114の下流側に配置されており、現像スリーブ106Bの外周表面上に保持される現像剤層G中のトナー量を規制するようになっている。
なお、現像スリーブ106Bとプレトリマー112との間隙の長さSP(図6参照)は、現像剤層G中への過剰なトナーの供給を抑制する観点から、好ましくは0.2mm以上2.0mm以下(より好ましくは0.4mm以上1.8mm以下)とされる。
なお、現像スリーブ106Bとプレトリマー112との間隙の長さSTは、現像スリーブ106Bと、現像スリーブ106Bに対向するプレトリマー112の先端部との間隙の長さのうち、最短長さである。
また、現像スリーブ106Bとトリマー108との間隙の長さST(図5)に対する、現像スリーブ106Bとプレトリマー112との間隙の長さSP(図6)の比率〔SP/ST〕は、トナー供給領域116への過剰供給の抑制と適切な現像剤量との両立の観点から、好ましくは1.0/1乃至10/1(より好ましくは1.2/1乃至4/1)とされる。
・トナー供給口(補給用トナー供給口)
現像スリーブ106Bの回転方向におけるプレトリマー112の上流側には、トナー供給口114が配置される。トナー供給口114からは、現像剤層Gの外周側に相当するトナー供給領域116に補給用トナーTが供給されるようになっている。
・動作
ここで、トナー供給口114からトナー供給領域116に供給された補給用トナーTは、その一部がマグネットロール106Aによる磁力によって現像スリーブ106B上に保持されて現像剤層Gに取り込まれる。そして、現像スリーブ106BのB方向の回転により搬送される。なお、トナー供給領域116に供給された補給用トナーTの別の一部は、プレトリマー112によって規制され、プレトリマー112の上流側の領域、つまりトナー供給領域116中で滞留する。
現像スリーブ106Bの回転により搬送された現像剤層Gは、リバースロール110によってその一部の静電荷像現像剤が剥離される。剥離された静電荷像現像剤は攪拌され、静電荷像現像剤中のトナーが帯電される。なお、剥離された静電荷像現像剤は、リバースロール110の回転によって搬送され、その一部が再び現像スリーブ106B上の現像剤層Gに取り込まれる。
現像スリーブ106Bの回転によりリバースロール110との対向位置を通過してさらに搬送された現像剤層Gは、現像スリーブ106Bの外周表面とトリマー108の先端部との間へ進入することで層の厚みが規制され、次いで感光体1と対向する現像領域に搬送されて、感光体1の静電荷像をトナーで現像する。
なお、画像形成によって現像スリーブ106B表面の現像剤層Gにおけるトナー濃度(TC)が低くなったとき(例えば図3に示す状態)には、現像剤層Gの厚みが薄くなり、トナー供給口114から補給用トナーTが取り込まれる。そして、現像剤層のトナー濃度(TC)は上昇する。
一方で、補給用トナーが取り込まれてトナー濃度(TC)が上昇したとき(例えば図4に示す状態)には、プレトリマー112によって規制される現像剤層G中のトナー量が増え、プレトリマー112の上流側の領域、つまりトナー供給領域116内にトナーの滞留が生じる。現像剤層Gのトナー濃度(TC)が上昇するほどプレトリマー112によるトナーの滞留量も増える。そして、トナー供給領域116内にトナーが滞留し切ると、滞留したトナーによってトナー供給口114からの補給用トナーTの流入が遮断され、補給用トナーTの取り込みが停止に至る。
これにより、トナー供給口114からの補給用トナーTの供給が制御され、現像剤層Gにおけるトナー濃度(TC)が安定する。
〔静電荷像現像剤〕
次いで、本実施形態に係る画像形成装置において、現像手段に収容される静電荷像現像剤(以下「本実施形態に係る静電荷像現像剤」とも称する)について、詳細に説明する。
本実施形態に係る静電荷像現像剤は、トナーとキャリアとを含む二成分現像剤である。
<トナー>
トナーは、トナー粒子を有する。トナーは、トナー粒子と共に、外添剤を有していてもよい。
(トナー粒子)
トナー粒子は、例えば、結着樹脂を含む。トナー粒子は、着色剤、離型剤、その他添加剤等を含んでもよい。
−結着樹脂−
結着樹脂としては、非晶性ポリエステル樹脂が適用される。
ここで、非晶性樹脂とは、示差走査熱量測定(DSC)を用いた熱分析測定において、明確な吸熱ピークではなく、階段状の吸熱変化のみを有するものであり、常温固体で、ガラス転移温度以上の温度において熱可塑化するものを指す。
一方、結晶性樹脂とは、示差走査熱量測定(DSC)において、階段状の吸熱量変化ではなく、明確な吸熱ピークを有するものをいう。
具体的には、例えば、結晶性樹脂とは、昇温速度10℃/minで測定した際の吸熱ピークの半値幅が10℃以内であることを意味し、非晶性樹脂とは、半値幅が10℃を超える樹脂や、明確な吸熱ピークが認められない樹脂を意味する。
非晶性ポリエステル樹脂としては、例えば、多価カルボン酸と多価アルコールとの縮重合体が挙げられる。なお、非晶性ポリエステル樹脂としては、市販品を使用してもよいし、合成したものを使用してもよい。
多価カルボン酸としては、例えば、脂肪族ジカルボン酸(例えばシュウ酸、マロン酸、マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、イタコン酸、グルタコン酸、コハク酸、アルケニルコハク酸、アジピン酸、セバシン酸等)、脂環式ジカルボン酸(例えばシクロヘキサンジカルボン酸等)、芳香族ジカルボン酸(例えばテレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、ナフタレンジカルボン酸等)、これらの無水物、又はこれらの低級(例えば炭素数1以上5以下)アルキルエステルが挙げられる。これらの中でも、多価カルボン酸としては、例えば、芳香族ジカルボン酸が好ましい。
多価カルボン酸は、ジカルボン酸と共に、架橋構造又は分岐構造をとる3価以上のカルボン酸を併用してもよい。3価以上のカルボン酸としては、例えば、トリメリット酸、ピロメリット酸、これらの無水物、又はこれらの低級(例えば炭素数1以上5以下)アルキルエステル等が挙げられる。
多価カルボン酸は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
多価アルコールとしては、例えば、脂肪族ジオール(例えばエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール等)、脂環式ジオール(例えばシクロヘキサンジオール、シクロヘキサンジメタノール、水添ビスフェノールA等)、芳香族ジオール(例えばビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物、ビスフェノールAのプロピレンオキサイド付加物等)が挙げられる。これらの中でも、多価アルコールとしては、例えば、芳香族ジオール、脂環式ジオールが好ましく、より好ましくは芳香族ジオールである。
多価アルコールとしては、ジオールと共に、架橋構造又は分岐構造をとる3価以上の多価アルコールを併用してもよい。3価以上の多価アルコールとしては、例えば、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトールが挙げられる。
多価アルコールは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
ただし、多価アルコールとして、ビスフェノールAのアルキレンオキサイド付加物(ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物、ビスフェノールAのプロピレンオキサイド付加物、ビスフェノールAのエチレンオキサイドプロピレンオキサイド付加物等)は使用しない、又は使用しても少量とする。具体的には、ビスフェノールAのアルキレンオキサイド付加物を使用する場合、その使用量は、全多価アルコールに対して0モル%超え5モル%以下とすることがよい。
非晶性ポリエステル樹脂のガラス転移温度(Tg)は、50℃以上80℃以下が好ましく、50℃以上65℃以下がより好ましい。
なお、ガラス転移温度は、示差走査熱量測定(DSC)により得られたDSC曲線より求め、より具体的にはJIS K 7121−1987「プラスチックの転移温度測定方法」のガラス転移温度の求め方に記載の「補外ガラス転移開始温度」により求められる。
非晶性ポリエステル樹脂の重量平均分子量(Mw)は、5000以上1000000以下が好ましく、7000以上500000以下がより好ましく、30000以上50000以下がさらに好ましい。
非晶性ポリエステル樹脂の数平均分子量(Mn)は、2000以上100000以下が好ましい。
非晶性ポリエステル樹脂の分子量分布Mw/Mnは、1.5以上100以下が好ましく、2以上60以下がより好ましい。
なお、重量平均分子量及び数平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)により測定する。GPCによる分子量測定は、測定装置として東ソー製GPC・HLC−8120GPCを用い、東ソー製カラム・TSKgel SuperHM−M(15cm)を使用し、THF溶媒で行う。重量平均分子量及び数平均分子量は、この測定結果から単分散ポリスチレン標準試料により作成した分子量校正曲線を使用して算出する。
非晶性ポリエステル樹脂は、周知の製造方法により得られる。具体的には、例えば、重合温度を180℃以上230℃以下とし、必要に応じて反応系内を減圧にし、縮合の際に発生する水やアルコールを除去しながら反応させる方法により得られる。
なお、原料の単量体が、反応温度下で溶解又は相溶しない場合は、高沸点の溶剤を溶解補助剤として加え溶解させてもよい。この場合、重縮合反応は溶解補助剤を留去しながら行う。相溶性の悪い単量体が存在する場合は、あらかじめ相溶性の悪い単量体とその単量体と重縮合予定の酸又はアルコールとを縮合させておいてから主成分と共に重縮合させるとよい。
非晶性ポリエステル樹脂の含有量は、全結着樹脂に占める割合で、60質量%以上98質量%以下が好ましく、70質量%以上98質量%以下がより好ましく、80質量%以上98質量%以下がさらに好ましい。
ここで、非晶性ポリエステル樹脂と共に、結晶性樹脂を併用することがよい。結晶性樹脂を併用すると、トナー粒子の吸湿性が低減し、現像剤保持体の表面に保持される現像剤層中のトナー量の安定性の低下が抑制され易くなる。ただし、結晶性ポリエステル樹脂は、全結着樹脂に対して、含有量が2質量%以上40質量%以下(好ましくは2質量%以上20質量%以下)の範囲で用いることがよい。
結晶性樹脂としては、結晶性ポリエステル樹脂、結晶性ビニル樹脂(例えば、ポリアルキレン樹脂、長鎖アルキル(メタ)アクリレート樹脂等)等の公知の結晶性樹脂が挙げられる。これらの中でも、現像剤保持体の表面に保持される現像剤層中のトナー量の安定性の低下を抑制する観点から、結晶性ポリエステル樹脂が好ましい。
結晶性ポリエステル樹脂は、例えば、多価カルボン酸と多価アルコールとの重縮合体が挙げられる。なお、結晶性ポリエステル樹脂としては、市販品を使用してもよいし、合成したものを使用してもよい。
ここで、結晶性ポリエステル樹脂は、結晶構造を容易に形成するため、芳香族を有する重合性単量体よりも直鎖状脂肪族を有する重合性単量体を用いた重縮合体が好ましい。
多価カルボン酸としては、例えば、脂肪族ジカルボン酸(例えばシュウ酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、1,9−ノナンジカルボン酸、1,10−デカンジカルボン酸、1,12−ドデカンジカルボン酸、1,14−テトラデカンジカルボン酸、1,18−オクタデカンジカルボン酸等)、芳香族ジカルボン酸(例えばフタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、ナフタレン−2,6−ジカルボン酸等の二塩基酸等)、これらの無水物、又はこれらの低級(例えば炭素数1以上5以下)アルキルエステルが挙げられる。
多価カルボン酸は、ジカルボン酸と共に、架橋構造又は分岐構造をとる3価以上のカルボン酸を併用してもよい。3価のカルボン酸としては、例えば、芳香族カルボン酸(例えば1,2,3−ベンゼントリカルボン酸、1,2,4−ベンゼントリカルボン酸、1,2,4−ナフタレントリカルボン酸等)、これらの無水物、又はこれらの低級(例えば炭素数1以上5以下)アルキルエステルが挙げられる。
多価カルボン酸としては、これらジカルボン酸と共に、スルホン酸基を持つジカルボン酸、エチレン性二重結合を持つジカルボン酸を併用してもよい。
多価カルボン酸は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
多価アルコールとしては、例えば、脂肪族ジオール(例えば主鎖部分の炭素数が7以上20以下である直鎖型脂肪族ジオール)が挙げられる。脂肪族ジオールとしては、例えば、エチレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,7−ヘプタンジオール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、1,10−デカンジオール、1,11−ウンデカンジオール、1,12−ドデカンジオール、1,13−トリデカンジオール、1,14−テトラデカンジオール、1,18−オクタデカンジオール、1,14−エイコサンデカンジオールなどが挙げられる。これらの中でも、脂肪族ジオールとしては、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、1,10−デカンジオールが好ましい。
多価アルコールは、ジオールと共に、架橋構造又は分岐構造をとる3価以上のアルコールを併用してもよい。3価以上のアルコールとしては、例えば、グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール等が挙げられる。
多価アルコールは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
ここで、多価アルコールは、脂肪族ジオールの含有量を80モル%以上とすることがよく、好ましくは90モル%以上である。
結晶性ポリエステル樹脂の融解温度は、50℃以上100℃以下が好ましく、55℃以上90℃以下がより好ましく、60℃以上85℃以下がさらに好ましい。
なお、融解温度は、示差走査熱量測定(DSC)により得られたDSC曲線から、JIS K7121−1987「プラスチックの転移温度測定方法」の融解温度の求め方に記載の「融解ピーク温度」により求める。
結晶性ポリエステル樹脂の重量平均分子量(Mw)は、6,000以上35,000以下が好ましい。
結晶性ポリエステル樹脂は、例えば、非晶性ポリエステルと同様に、周知の製造方法により得られる。
結晶性樹脂(好ましくは結晶性ポリステル樹脂)の含有量は、トナーの全量に対し3質量%以上20質量%以下であることが好ましく、5質量%以上15質量%以下であることがより好ましい。結晶性樹脂の含有量を上記の範囲にすると、現像剤保持体の表面に保持される現像剤層中のトナー量の安定性の低下が抑制され易くなる。
結着樹脂としては、非晶性ポリエステル樹脂及び結晶性樹脂以外の他の結着樹脂を併用してもよい。ただし、他の結着樹脂の含有量は、全結着樹脂に占める割合で10質量%以下が好ましい。
他の結着樹脂としては、例えば、スチレン類(例えばスチレン、パラクロロスチレン、α−メチルスチレン等)、(メタ)アクリル酸エステル類(例えばアクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−プロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸ラウリル、アクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−プロピル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸2−エチルヘキシル等)、エチレン性不飽和ニトリル類(例えばアクリロニトリル、メタクリロニトリル等)、ビニルエーテル類(例えばビニルメチルエーテル、ビニルイソブチルエーテル等)、ビニルケトン類(ビニルメチルケトン、ビニルエチルケトン、ビニルイソプロペニルケトン等)、オレフィン類(例えばエチレン、プロピレン、ブタジエン等)等の単量体の単独重合体、又はこれら単量体を2種以上組み合せた共重合体からなるビニル系樹脂が挙げられる。
他の結着樹脂としては、例えば、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、セルロース樹脂、ポリエーテル樹脂、変性ロジン等の非ビニル系樹脂、これらと前記ビニル系樹脂との混合物、又は、これらの共存下でビニル系単量体を重合して得られるグラフト重合体等も挙げられる。
結着樹脂の含有量としては、例えば、トナー粒子全体に対して、40質量%以上95質量%以下が好ましく、50質量%以上90質量%以下がより好ましく、60質量%以上85質量%以下がさらに好ましい。
−着色剤−
着色剤としては、例えば、カーボンブラック、クロムイエロー、ハンザイエロー、ベンジジンイエロー、スレンイエロー、キノリンイエロー、ピグメントイエロー、パーマネントオレンジGTR、ピラゾロンオレンジ、バルカンオレンジ、ウオッチヤングレッド、パーマネントレッド、ブリリアントカーミン3B、ブリリアントカーミン6B、デュポンオイルレッド、ピラゾロンレッド、リソールレッド、ローダミンBレーキ、レーキレッドC、ピグメントレッド、ローズベンガル、アニリンブルー、ウルトラマリンブルー、カルコオイルブルー、メチレンブルークロライド、フタロシアニンブルー、ピグメントブルー、フタロシアニングリーン、マラカイトグリーンオキサレートなどの種々の顔料、又は、アクリジン系、キサンテン系、アゾ系、ベンゾキノン系、アジン系、アントラキノン系、チオインジコ系、ジオキサジン系、チアジン系、アゾメチン系、インジコ系、フタロシアニン系、アニリンブラック系、ポリメチン系、トリフェニルメタン系、ジフェニルメタン系、チアゾール系などの各種染料等が挙げられる。
着色剤は、1種類単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
着色剤は、必要に応じて表面処理された着色剤を用いてもよく、分散剤と併用してもよい。また、着色剤は、複数種を併用してもよい。
着色剤の含有量としては、例えば、トナー粒子全体に対して、1質量%以上30質量%以下が好ましく、3質量%以上15質量%以下がより好ましい。
−離型剤−
離型剤としては、例えば、炭化水素系ワックス;カルナバワックス、ライスワックス、キャンデリラワックス等の天然ワックス;モンタンワックス等の合成又は鉱物・石油系ワックス;脂肪酸エステル、モンタン酸エステル等のエステル系ワックス;などが挙げられる。離型剤は、これに限定されるものではない。
離型剤の融解温度は、50℃以上110℃以下が好ましく、60℃以上100℃以下がより好ましい。
なお、融解温度は、示差走査熱量測定(DSC)により得られたDSC曲線から、JIS K 7121−1987「プラスチックの転移温度測定方法」の融解温度の求め方に記載の「融解ピーク温度」により求める。
離型剤の含有量としては、例えば、トナー粒子全体に対して、1質量%以上20質量%以下が好ましく、5質量%以上15質量%以下がより好ましい。
−その他の添加剤−
その他の添加剤としては、例えば、磁性体、帯電制御剤、無機粉体等の周知の添加剤が挙げられる。これらの添加剤は、内添剤としてトナー粒子に含まれる。
−トナー粒子の特性等−
トナー粒子は、赤外吸収スペクトル分析における、波長720cm−1の吸光度に対する波長1500cm−1の吸光度の比は0.6以下(好ましくは0.5以下、より好ましくは0.48以下)であり、波長720cm−1の吸光度に対する波長820cm−1の吸光度の比は0.4以下(好ましくは0.3以下、より好ましくは0.2以下)である。
上述のように、結着樹脂としての非晶性ポリエステル樹脂中の多価アルコール成分に、ビスフェノールAのアルキレンオキサイド付加物を含まない、又は含んでも少量であるとき、トナー粒子は、この赤外吸収スペクトル特性を有する。
一方で、トナーの保存安定性の観点から、トナー粒子の赤外吸収スペクトル分析における、波長720cm−1の吸光度に対する波長1500cm−1の吸光度の比は0.2以上(好ましくは0.3以上)であり、波長720cm−1の吸光度に対する波長820cm−1の吸光度の比は0.05以上(好ましくは0.08以上)であることがよい。
また、トナー粒子の強度の観点から、トナー粒子の赤外吸収スペクトル分析における、波長1500cm−1の吸光度に対する波長820cm−1の吸光度の比は0.5以下(好ましくは0.4以下、より好ましくは0.35以下)であることがよい。
一方で、トナーの保存安定性の観点から、トナー粒子の赤外吸収スペクトル分析における、波長1500cm−1の吸光度に対する波長820cm−1の吸光度の比は0.1以上(好ましくは0.15以上)であることがよい。
ここで、赤外吸収スペクトル分析による各波長の吸光度の測定は、次に示す方法により測定される。まず、測定対象となるトナー粒子(又はトナー)を、KBr錠剤法により測定試料を作製する。そして、測定試料に対して、赤外分光光度計(日本分光株式会社製:FT−IR−410)により、積算回数300回、分解能4cm−1の条件で、波数500cm−1以上4000cm−1以下の範囲を測定する。そして、吸収光の無いオフセット部分等でベースライン補正を実施して、各波長の吸光度を求める。
トナー粒子のTHF可溶分のGPC測定における、重量平均分子量をMw、数平均分子量をMnとしたとき、Mwは10000以上60000以下(好ましくは25000以上50000以下、より好ましくは30000以上48000以下)であり、Mw/Mnは5以上10以下(好ましくは6以上8以下、より好ましくは6.2以上7.8以下)である。
上述のように、トナー粒子が上記分子量特性を満たすと、ビスフェノールAのアルキレンオキサイド付加物を使用しない又は少量で使用した非晶性ポリエステル樹脂をトナー粒子に含むトナーを適用しても、定着画像の定着性が向上する。
トナー粒子のTHF可溶分のGPC測定によって得られた分子量分布曲線のピーク分子量は、7000以上11000以下が好ましく、8000以上11000以下がより好ましく、8200以上10500以下がさらに好ましい。
ピーク分子量を上記範囲にすると、ビスフェノールAのアルキレンオキサイド付加物を使用しない又は少量で使用した非晶性ポリエステル樹脂をトナー粒子に含むトナーを適用しても、定着画像の定着性が向上し易くなる。
なお、トナー粒子のTHF可溶分のGPC測定によって得られた分子量分布曲線のピーク分子量とは、分子量分布曲線において複数のピークを有する場合、最も大きいピークの分子量を示す。
ここで、トナー粒子のTHF可溶分のGPC測定における、分子量分布曲線、各平均分子量、ピーク分子量は、次の通り測定する。
まず、測定対象となるトナー粒子(又はトナー)0.5mgをTHF(テトラヒドロフラン)1gに溶解させ、超音波分散をかけた後に、濃度が0.5%となるように調整し、この溶解成分をGPCにより測定する。
GPC装置として「HLC−8120GPC、SC−8020(東ソー製)」を用い、カラムは「TSKgel、SuperHM−H(東ソー製6.0mmID×15cm)」を2本用い、溶離液としてTHFを用いる。実験条件としては、試料濃度0.5%、流速0.6ml/min、サンプル注入量10μl、測定温度40℃、RI(Refractive Index)検出器を用いて実験を行う。また、検量線は東ソー製「polystylene標準試料TSK standard」:「A−500」、「F−1」、「F−10」、「F−80」、「F−380」、「A−2500」、「F−4」、「F−40」、「F−128」、「F−700」の10サンプルから作製する。
トナー粒子のトルエン不溶分は、25質量%以上45質量%以下が好ましく、28質量%以上38質量%以下がより好ましく、30質量%以上35質量%以下がさらに好ましい。
トナー粒子のトルエン不溶分を上記範囲にすると、トナー粒子の吸湿性が低下し、現像剤保持体の表面に保持される現像剤層中のトナー量の安定性の低下が抑制され易くなる。
ここで、トナー粒子のトルエン不溶分とは、トルエンに不溶なトナー粒子の構成成分である。つまり、トルエン不溶分は、トルエンに不溶な結着樹脂の成分(特に結着樹脂の高分子量成分)を主成分(例えば全体の50質量%以上)とした不溶分である。このトルエン不溶分は、トナー中に含まれる架橋樹脂の含有量の指標と言える。
トルエン不溶分は、次の方法により測定された値とする。
秤量したガラス繊維製の円筒ろ紙に秤量したトナー粒子(又はトナー)を1g投入し、加熱式ソックスレー抽出装置の抽出管に装着する。そして、フラスコにトルエンを注入して、マントルヒーターを用いて110℃に加熱する。また、抽出管に装着した加熱ヒーターを用いて抽出管の周部を125℃に加熱する。抽出サイクルが4分以上5分以下の範囲で1回となるような還流速度で抽出を行う。10時間抽出した後、円筒ろ紙とトナー残渣を取り出して乾燥し、秤量する。
そして、式:トナー粒子(又はトナー)残渣量(質量%)=[(円筒ろ紙量+トナー残渣量)(g)−円筒ろ紙量(g)]÷トナー粒子(又はトナー)質量(g)×100に基づいて、トナー粒子(又はトナー)残渣量(質量%)を算出し、このトナー粒子(又はトナー)残渣量(質量%)をトルエン不溶分(質量%)とする。
なお、トナー粒子(又はトナー)残渣は、着色剤、外添剤等の無機物、及び結着樹脂の高分子量成分等からなる。また、トナー粒子に離型剤を含む場合、加熱による抽出を行うことから、離型剤はトルエン可溶分となっている。
トナー粒子のトルエン不溶分は、例えば、結着樹脂において、1)末端に反応性官能基を有する高分子成分に架橋剤を添加して架橋構造、または分岐構造を形成する方法、2)末端にイオン性官能基を有する高分子成分に多価金属イオンにより架橋構造または分岐構造を形成する方法、3)イソシアネートなどの処理による樹脂鎖長の延長、分岐を形成する方法等により調整される。
トナー粒子は、単層構造のトナー粒子であってもよいし、芯部(コア粒子)と芯部を被覆する被覆層(シェル層)とで構成された所謂コア・シェル構造のトナー粒子であってもよい。
ここで、コア・シェル構造のトナー粒子は、例えば、結着樹脂と必要に応じて着色剤及び離型剤等のその他添加剤とを含んで構成された芯部と、結着樹脂を含んで構成された被覆層と、で構成されていることがよい。
トナー粒子の体積平均粒径(D50v)としては、2μm以上10μm以下が好ましく、4μm以上8μm以下がより好ましい。
なお、トナー粒子の各種平均粒径、及び各種粒度分布指標は、コールターマルチサイザーII(ベックマン・コールター社製)を用い、電解液はISOTON−II(ベックマン・コールター社製)を使用して測定される。
測定に際しては、分散剤として、界面活性剤(アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウムが好ましい)の5%水溶液2ml中に測定試料を0.5mg以上50mg以下加える。これを電解液100ml以上150ml以下中に添加する。
試料を懸濁した電解液は超音波分散器で1分間分散処理を行い、コールターマルチサイザーIIにより、アパーチャー径として100μmのアパーチャーを用いて2μm以上60μm以下の範囲の粒径の粒子の粒度分布を測定する。なお、サンプリングする粒子数は50000個である。
測定される粒度分布を基にして分割された粒度範囲(チャンネル)に対して体積、数をそれぞれ小径側から累積分布を描いて、累積16%となる粒径を体積粒径D16v、数粒径D16p、累積50%となる粒径を体積平均粒径D50v、累積数平均粒径D50p、累積84%となる粒径を体積粒径D84v、数粒径D84pと定義する。
これらを用いて、体積粒度分布指標(GSDv)は(D84v/D16v)1/2、数粒度分布指標(GSDp)は(D84p/D16p)1/2として算出される。
トナー粒子の平均円形度としては、0.94以上1.00以下が好ましく、0.95以上0.98以下がより好ましい。
トナー粒子の平均円形度は、(円相当周囲長)/(周囲長)[(粒子像と同じ投影面積をもつ円の周囲長)/(粒子投影像の周囲長)]により求められる。具体的には、次の方法で測定される値である。
まず、測定対象となるトナー粒子を吸引採取し、扁平な流れを形成させ、瞬時にストロボ発光させることにより静止画像として粒子像を取り込み、その粒子像を画像解析するフロー式粒子像解析装置(シスメックス社製のFPIA−3000)によって求める。そして、平均円形度を求める際のサンプリング数は3500個とする。
なお、トナーが外添剤を有する場合、界面活性剤を含む水中に、測定対象となるトナー(現像剤)を分散させた後、超音波処理をおこなって外添剤を除去したトナー粒子を得る。
(外添剤)
外添剤としては、例えば、無機粒子が挙げられる。該無機粒子として、SiO、TiO、Al、CuO、ZnO、SnO、CeO、Fe、MgO、BaO、CaO、KO、NaO、ZrO、CaO・SiO、KO・(TiO)n、Al・2SiO、CaCO、MgCO、BaSO、MgSO等が挙げられる。
外添剤としての無機粒子の表面は、疎水化処理が施されていることがよい。疎水化処理は、例えば疎水化処理剤に無機粒子を浸漬する等して行う。疎水化処理剤は特に制限されないが、例えば、シラン系カップリング剤、シリコーンオイル、チタネート系カップリング剤、アルミニウム系カップリング剤等が挙げられる。これらは1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
疎水化処理剤の量としては、通常、例えば、無機粒子100質量部に対して、1質量部以上10質量部以下である。
外添剤としては、樹脂粒子(ポリスチレン、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、メラミン樹脂等の樹脂粒子)、クリーニング活剤(例えば、ステアリン酸亜鉛に代表される高級脂肪酸の金属塩、フッ素系高分子量体の粒子)等も挙げられる。
外添剤の外添量としては、例えば、トナー粒子に対して、0.01質量%以上5質量%以下が好ましく、0.01質量%以上2.0質量%以下がより好ましい。
(トナーの製造方法)
次に、本実施形態に係るトナーの製造方法について説明する。
本実施形態に係るトナーは、トナー粒子を製造後、トナー粒子に対して、外添剤を外添することで得られる。
トナー粒子は、乾式製法(例えば、混練粉砕法等)、湿式製法(例えば凝集合一法、懸濁重合法、溶解懸濁法等)のいずれにより製造してもよい。トナー粒子の製法は、これらの製法に特に制限はなく、周知の製法が採用される。
そして、本実施形態におけるトナーは、例えば、得られた乾燥状態のトナー粒子に、外添剤を添加し、混合することにより製造される。混合は、例えばVブレンダー、ヘンシェルミキサー、レーディゲミキサー等によって行うことがよい。更に、必要に応じて、振動篩分機、風力篩分機等を使ってトナーの粗大粒子を取り除いてもよい。
<キャリア>
キャリアとしては、特に制限はなく、公知のキャリアが挙げられる。キャリアとしては、例えば、磁性粉からなる芯材の表面に被覆樹脂を被覆した被覆キャリア;マトリックス樹脂中に磁性粉が分散・配合された磁性粉分散型キャリア;多孔質の磁性粉に樹脂を含浸させた樹脂含浸型キャリア;等が挙げられる。
なお、磁性粉分散型キャリアおよび樹脂含浸型キャリアは、当該キャリアの構成粒子を芯材とし、これに被覆樹脂により被覆したキャリアであってもよい。
磁性粉としては、例えば、鉄、ニッケル、コバルト等の磁性金属、フェライト、マグネタイト等の磁性酸化物等が挙げられる。
被覆樹脂、及びマトリックス樹脂としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリビニルアセテート、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール、ポリ塩化ビニル、ポリビニルエーテル、ポリビニルケトン、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、スチレン−アクリル酸エステル共重合体、オルガノシロキサン結合を含んで構成されるストレートシリコーン樹脂又はその変性品、フッ素樹脂、ポリエステル、ポリカーボネート、フェノール樹脂、エポキシ樹脂等が挙げられる。
なお、被覆樹脂、及びマトリックス樹脂には、導電性粒子等、その他添加剤を含ませてもよい。
導電性粒子としては、金、銀、銅等の金属、カーボンブラック、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化スズ、硫酸バリウム、ホウ酸アルミニウム、チタン酸カリウム等の粒子が挙げられる。
ここで、芯材の表面に被覆樹脂を被覆するには、被覆樹脂、及び必要に応じて各種添加剤を適当な溶媒に溶解した被覆層形成用溶液により被覆する方法等が挙げられる。溶媒としては、特に限定されるものではなく、使用する被覆樹脂、塗布適性等を勘案して選択すればよい。
具体的な樹脂被覆方法としては、芯材を被覆層形成用溶液中に浸漬する浸漬法、被覆層形成用溶液を芯材表面に噴霧するスプレー法、芯材を流動エアーにより浮遊させた状態で被覆層形成用溶液を噴霧する流動床法、ニーダーコーター中でキャリアの芯材と被覆層形成用溶液とを混合し、溶剤を除去するニーダーコーター法等が挙げられる。
二成分現像剤における、トナーとキャリアとの混合比(質量比)は、トナー:キャリア=1:100乃至30:100が好ましく、3:100乃至20:100がより好ましい。
本実施形態で説明した画像形成装置の構成は一例であり、本実施形態の主旨を逸脱しない範囲内においてその構成を変更してもよいことは言うまでもない。
以下、実施例及び比較例を挙げ、本発明をより具体的に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に何ら限定されるものではない。
<非晶性ポリエステル樹脂の作製>
(非晶性ポリエステル樹脂(A1)の作製)
内部を乾燥させた三口フラスコに、テレフタル酸ジメチル60質量部、フマル酸ジメチル74質量部、ドデセニルコハク酸無水物30質量部、トリメリット酸22質量部と、プロピレングリコール138質量部と、ジブチルすずオキサイド0.3質量部とを窒素雰囲気下で、反応により生成された水は系外へ除去しながら、185℃で3時間反応させた後、徐々に減圧しながら240℃まで温度をあげて、さらに4時間反応させた後、冷却した。こうして、重量平均分子量が39000の非晶性ポリエステル樹脂(A1)を用意した。
(非晶性ポリエステル樹脂(A2)の作製)
190℃で3時間反応させた後、徐々に減圧しながら220℃まで温度をあげて、さらに2.5時間反応させた以外は、非晶性ポリエステル樹脂(A1)と同様の方法で非晶性ポリエステル樹脂(A2)を作製した。なお、重量平均分子量は、26000であった。
(非晶性ポリエステル樹脂(A3)の作製)
プロピレングリコール138質量部の代わりに、プロピレングリコール128質量部、ブチレングリコール19質量部にし、195℃で4時間反応させた後、徐々に減圧しながら240℃まで温度をあげて、さらに6時間反応させた以外は非晶性ポリエステル樹脂(A1)と同様の方法で非晶性ポリエステル樹脂(A3)を作製した。なお、重量平均分子量は56000であった。
<結晶性樹脂の作製>
(結晶性ポリエステル樹脂(B1)の作製)
まず、三口フラスコに、セバシン酸ジメチル100質量部と、ヘキサンジオール67.8質量部と、ジブチルすずオキサイド0.10質量部とを窒素雰囲気下で、反応中に生成された水は系外へ除去しながら、185℃で5時間反応させた後、徐々に減圧しながら220℃まで温度をあげて、6時間反応させた後、冷却した。こうして、重量平均分子量が33700の結晶性ポリエステル樹脂(B1)を用意した。
なお、この結晶性ポリエステル樹脂(B1)の融解温度を、示差走査熱量測定(DSC)により得られたDSC曲線から、JIS K7121−1987「プラスチックの転移温度測定方法」の融解温度の求め方に記載の「融解ピーク温度」により求めたところ、71℃であった。
<参考非晶性ポリエステル樹脂の作製>
(参考非晶性ポリエステル樹脂(C1)の作製)
テレフタル酸ジメチル60質量部と、フマル酸ジメチル74質量部と、ドデセニルコハク酸無水物30質量部と、トリメリット酸22質量部と、ビスフェノールAエチレンオキサイド付加物137質量部と、ビスフェノールAプロピレンオキサイド付加物191質量部と、ジブチルすずオキサイド0.3質量部とにした以外は非晶性ポリエステル樹脂(A1)と同様にして参考非晶性ポリエステル樹脂(C1)を作製した。なお、重量平均分子量は27000であった。
<トナーの作製>
(トナー(1)の作製)
非晶性ポリエステル樹脂(A1)73質量部と、結晶性ポリエステル樹脂(B1)6質量部と、着色剤(C.I.Pigment Red 122)7質量部と、離型剤(パラフィンワックス、融解温度73℃、日本精鑞株式会社製)5質量部と、エステルワックス(ベヘン酸ベヘニル、ユニスターM−2222SL、日油社製)2質量部とを、ヘンシェルミキサ(日本コークス工業株式会社製)に投入し、周速15m/秒で5分間撹拌混合した後、得られた撹拌混合物をエクストルーダー型連続混練機で溶融混練した。
ここで、エクストルーダーの設定条件は、供給側温度が160℃、排出側温度が130℃、冷却ロールの供給側温度が40℃、排出側温度が25℃であった。なお冷却ベルトの温度を10℃に設定した。
得られた溶融混練物を冷却させた後、ハンマーミルを用いて粗粉砕し、次いでジェット式粉砕機(日本ニューマチック工業社製)を用いて6.5μmに微粉砕し、更にエルボージェット分級機(日鉄鉱業株式会社製、型式:EJ−LABO)を用いて分級して、トナー粒子(1)を得た。トナー粒子(1)の体積平均粒径は7.0μmであった。
そして、トナー粒子(1)100質量部と、外添剤として市販のヒュームドシリカRX50(日本アエロジル製)1.2質量部とを、ヘンシェルミキサー(三井三池製作所製)を使用して周速30m/s、5分の条件で混合し、トナー(1)を得た。
(トナー(2)の作製)
非晶性ポリエステル樹脂(A1)を非晶性ポリエステル樹脂(A2)に変更した以外はトナー粒子(1)の作製と同様にしてトナー粒子(2)を作製した。トナー粒子(2)の体積平均粒径は6.8μmであった。
そして、トナー粒子(2)を用いた以外は、トナー(1)と同様にして、トナー(2)を得た。
(トナー(3)の作製)
非晶性ポリエステル樹脂(A1)を非晶性ポリエステル樹脂(A3)に変更した以外はトナー粒子(1)の作製と同様にしてトナー粒子(3)を作製した。トナー粒子(3)の体積平均粒径は7.5μmであった。
そして、トナー粒子(3)を用いた以外は、トナー(1)と同様にして、トナー(3)を得た。
(トナー(4)の作製)
結晶性ポリエステル樹脂(B1)を用いず、非晶性ポリエステル樹脂(A1)の部数を79質量部に変更した以外は、トナー粒子(1)の作製と同様にしてトナー粒子(4)を作製した。トナー粒子(4)の体積平均粒径は7.1μmであった。
そして、トナー粒子(4)を用いた以外は、トナー(1)と同様にして、トナー(4)を得た。
(参考トナー(C1)の作製)
非晶性ポリエステル樹脂(A1)を参考非晶性ポリエステル樹脂(C1)に変更した以外はトナー粒子(4)の作製と同様にして参考トナー粒子(C1)を作製した。参考トナー粒子(C1)の体積平均粒径は7.7μmであった。
そして、参考トナー粒子(C1)を用いた以外は、トナー(1)と同様にして、参考トナー(C1)を得た。
<現像剤の作製>
(現像剤(1)〜(4)、参考現像剤(C1))
得られた各トナー8質量部と、キャリア100質量部とを混合して、各々、現像剤(1)〜(4)、参考現像剤(C1)を作製した。
なお、キャリアは、フェライト粒子(体積平均粒径:50μm)100質量部と、トルエン14質量部と、スチレン−メチルメタクリレート共重合体(成分比:スチレン/メチルメタクリレート=90/10、重量平均分子量Mw=80000)2質量部とを、まず、フェライト粒子を除く上記成分を10分間スターラーで撹拌させて分散した被覆液を調製し、次に、この被覆液とフェライト粒子とを真空脱気型ニーダー(井上製作所製)に入れて、60℃において30分撹拌した後、さらに加温しながら減圧して脱気し、乾燥させ、その後105μmで篩分して得たものである。
<各種測定>
各トナーについて、トナー粒子の分子量特性、トナー粒子の赤外吸収スペクトル特性、トルエン不溶分を既述の方法に従って測定した。その結果を表1に示す。
<実施例1〜4>
・画像形成装置(1)の準備
画像形成装置として、「DocuCentre Color 500」改造機(富士ゼロックス社製、定着温度220℃、画像形成速度250mm/秒設定)を準備した。この画像形成装置において、現像装置を、図2に示される構成を備える現像装置とした。
つまり、円柱状のシャフト106Cにより固定支持されたマグネットロール106A、及びマグネットロール106Aの外側で回転可能に支持された現像スリーブ106Bを有する現像ロール106と、トリマー108と、トリマー108よりも上流側(現像スリーブ106Bの回転方向上流側)に配置され、現像スリーブ106Bの回転方向と同方向(矢印C方向)に回転するリバースロール110と、リバースロール110よりも上流側に配置されるプレトリマー112と、プレトリマー112の上流側に配置され、トナー供給領域116内に補給用トナーTを供給するトナー供給口114と、を有する構成の現像装置に改造した。
現像スリーブ106Bとトリマー108との間隙の長さST、現像スリーブ106Bとプレトリマー112との間隙の長さSP、及び間隙STと間隙SPとの比率〔SP/ST〕の値を下記表2に示す。
この画像形成装置の現像装置内の、現像スリーブ106Bの外周表面上に保持される現像剤層Gに、下記表1に示す現像剤(1)〜(4)を収容し、かつトナー供給口114から補給される補給用トナーとしてトナーカートリッジに下記表1に示すトナー(1)〜(4)(キャリアを含まないトナー)を収容した。
<実施例5〜8>
・画像形成装置(2)の準備
上記画像形成装置(1)において、リバースロール110を設けなかったこと以外は、画像形成装置(1)と同様の構成とした画像形成装置(2)を準備した。
この画像形成装置の現像装置内の、現像スリーブ106Bの外周表面上に保持される現像剤層Gに、下記表1に示す現像剤(1)〜(4)を収容し、かつトナー供給口114から補給される補給用トナーとしてトナーカートリッジに下記表1に示すトナー(1)〜(4)(キャリアを含まないトナー)を収容した。
<比較例1〜4及び参考例>
・比較用の画像形成装置(C1)の準備
上記画像形成装置(1)において、プレトリマー112及びリバースロール110を設けなかったこと以外は、画像形成装置(1)と同様の構成とした画像形成装置(C1)を準備した。
この画像形成装置の現像装置内の、現像スリーブ106Bの外周表面上に保持される現像剤層Gに、下記表1に示す現像剤(1)〜(4)及び(C1)を収容し、かつトナー供給口114から補給される補給用トナーとしてトナーカートリッジに下記表1に示すトナー(1)〜(4)及び(C1)(キャリアを含まないトナー)を収容した。
<評価>
(現像剤層におけるトナー濃度(TC)安定性の評価)
上記画像形成装置を用い、以下の方法により、高温高湿環境下(35℃、85%)での、現像スリーブの外周表面に保持される現像剤層におけるトナー濃度(TC)安定性を評価した。
現像装置内の現像剤の帯電、及び現像剤層が安定する時間として2分間空回しを行い、トリマー通過後の現像剤層のサンプリングを行い、TC測定を実施した。安定性を評価するために同様の評価を5回繰り返した。
評価基準は、次の通りである。
A(◎):TCmaxとTCminの差ΔTC=1%以内。
B(○):TCmaxとTCminの差ΔTC=1%超2%以内。
C(△):TCmaxとTCminの差ΔTC=2%超4%以内。
D(×):TCmaxとTCminの差ΔTC=4%超。
(現像剤層におけるトナー帯電性の評価)
上記画像形成装置を用い、以下の方法により、高温高湿環境下(35℃、85%)での、現像スリーブの外周表面に保持される現像剤層におけるトナー帯電性を評価した。
上記TC測定時に同時に帯電測定も行った。TC同様に安定性を評価するために同様の評価を5回繰り返した。
評価基準は、次の通りである。
A(◎):狙いの帯電レベルを発現している。バラツキも無い。
B(○):狙いの帯電レベルに対してΔTV=5程度低い。
C(△):狙いの帯電レベルに対してΔTV=5超10以下低い。
D(×):狙いの帯電レベルに対してΔTV=10超低い。
上記結果から、特定トナーを使用し、現像装置に、現像ロールにおける現像スリーブ表面に形成された現像剤層の層厚を規制するトリマーと、その上流側に現像剤層中のトナー量を規制するプレトリマーと、さらにその上流側に現像剤層の外周側に補給用のトナーを供給する補給用トナー供給口と、を有する実施例の画像形成装置では、プレトリマーを有しない比較例の画像形成装置に比べ、現像ロールの表面に保持される現像剤層中のトナー量の安定性に優れることがわかる。
1、1Y、1M、1C、1K 感光体(像保持体の一例)
2Y、2M、2C、2K 帯電ロール(帯電手段の一例)
3 露光装置(静電荷像形成手段の一例)
3Y、3M、3C、3K レーザ光線
4、4Y、4M、4C、4K 現像装置(現像手段の一例)
5Y、5M、5C、5K 一次転写ロール(一次転写手段の一例)
6Y、6M、6C、6K 感光体クリーニング装置(クリーニング手段の一例)
8Y、8M、8C、8K トナーカートリッジ
10Y、10M、10C、10K 画像形成ユニット
20 中間転写ベルト(中間転写体の一例)
22 駆動ロール
24 支持ロール
26 二次転写ロール(二次転写手段の一例)
30 中間転写体クリーニング装置
106 現像ロール(現像剤保持体の一例)
106A マグネットロール
106B 現像スリーブ(回転部材の一例)
106C シャフト
108 トリマー(層規制部材の一例)
110 リバースロール(剥離部材の一例)
112 プレトリマー(トナー量規制部材の一例)
114 トナー供給口(補給用トナー供給口の一例)
116 トナー供給領域
G 現像剤層
T 補給用トナー
ところで、電子写真方式の画像形成装置では、像保持体の表面に形成された静電荷像を、トナーを含む現像剤により現像してトナー画像を形成し、このトナー画像を像保持体から記録媒体の表面に転写した後、トナー画像が定着されることで記録媒体上に画像が形成される。また、トナー画像を記録媒体の表面に転写した後の像保持体では、表面にクリーニングブレードを接触させることで表面の清掃が行われる。一方、結着樹脂として非晶性ポリエステル樹脂を含有し、トナー粒子のテトラヒドロフラン可溶分のゲルパーミエーションクロマトグラフィ測定における、重量平均分子量をMw、数平均分子量をMnとしたとき、Mwが10000以上60000以下であり、Mw/Mnが5以上10以下であり、トナー粒子の赤外吸収スペクトル分析における波数720cm−1の吸光度に対する波数1500cm−1の吸光度の比が0.6以下であり、波数720cm−1の吸光度に対する波数820cm−1の吸光度の比が0.4以下であるトナー粒子を含むトナー(以下、「特定トナー」とも称する)は、吸湿性が高くなる傾向にある。そして、吸湿によりトナー粒子が可塑化し易くなり、特に高温高湿環境下(例えば35℃、85%の環境下)では可塑化のし易さが顕著となる。可塑化したトナー粒子は、凝集や部材への付着等が起き易く、現像手段において現像剤保持体表面の現像剤層に供給される補給用トナーに関しても、その供給性が不安定となる。その結果、現像剤層でのトナー濃度(TC)が増減し、トナー濃度(TC)の安定性が低下することがあった。
<1> 像保持体と、
前記像保持体の表面を帯電する帯電手段と、
帯電した前記像保持体の表面に静電荷像を形成する静電荷像形成手段と、
結着樹脂として、非晶性ポリエステル樹脂を含有し、トナー粒子のテトラヒドロフラン可溶分のゲルパーミエーションクロマトグラフィ測定における、重量平均分子量をMw、数平均分子量をMnとしたとき、Mwが10000以上60000以下であり、Mw/Mnが5以上10以下であり、トナー粒子の赤外吸収スペクトル分析における、波数720cm−1の吸光度に対する波数1500cm−1の吸光度の比が0.6以下であり、波数720cm−1の吸光度に対する波数820cm−1の吸光度の比が0.4以下であるトナー粒子とを含むトナー、及びキャリアを有する静電荷像現像剤を収容し、前記静電荷像現像剤により、前記像保持体の表面に形成された静電荷像をトナー画像として現像する現像手段であって、回転部材を表面に有し且つ磁力によって前記回転部材の表面に前記静電荷像現像剤を保持して現像剤層を形成する現像剤保持体、前記現像剤層の層厚を規制する層規制部材、前記層規制部材よりも前記回転部材の回転方向上流側に配置され、前記現像剤層中の前記トナー量を規制するトナー量規制部材、及び前記トナー量規制部材よりも前記回転部材の回転方向上流側に配置され、前記現像剤層の外周側に補給用のトナーを供給する補給用トナー供給口を備えた現像手段と、
前記像保持体の表面に形成されたトナー画像を記録媒体の表面に転写する転写手段と、
を備える画像形成装置。
<2> 前記トナー粒子の赤外吸収スペクトル分析における、波数720cm−1の吸光度に対する波数1500cm−1の吸光度の比が0.5以下であり、波数720cm−1の吸光度に対する波数820cm−1の吸光度の比が0.3以下である<1>に記載の画像形成装置。
<3> 前記トナー粒子の赤外吸収スペクトル分析における、波数720cm−1の吸光度に対する波数1500cm−1の吸光度の比が0.2以上であり、波数720cm−1の吸光度に対する波数820cm−1の吸光度の比が0.05以上である<1>又は<2>に記載の画像形成装置。
<4> 前記トナー粒子の赤外吸収スペクトル分析における、波数1500cm−1の吸光度に対する波数820cm−1の吸光度の比が0.5以下である<1>〜<3>のいずれか1項に記載の画像形成装置。
<5> 前記トナー粒子の赤外吸収スペクトル分析における、波数1500cm−1の吸光度に対する波数820cm−1の吸光度の比が0.4以下である<4>に記載の画像形成装置。
さらに、トナー(特定トナー)は、結着樹脂として、非晶性ポリエステル樹脂を含有し、トナー粒子のテトラヒドロフラン可溶分(以下「THF可溶分」とも称する)のゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)測定における、重量平均分子量をMw、数平均分子量をMnとしたとき、Mwが10000以上60000以下であり、Mw/Mnが5以上10以下であり、トナー粒子の赤外吸収スペクトル分析における、波数720cm−1の吸光度に対する波数1500cm−1の吸光度の比が0.6以下であり、波数720cm−1の吸光度に対する波数820cm−1の吸光度の比が0.4以下であるトナー粒子を含む。
特定トナーは、トナー粒子の赤外吸収スペクトル分析における、波数720cm−1の吸光度に対する波数1500cm−1の吸光度の比が0.6以下であり、波数720cm−1の吸光度に対する波数820cm−1の吸光度の比が0.4以下である。トナー粒子が、この赤外吸収スペクトル特性を有することは、結着樹脂としての非晶性ポリエステル樹脂が、ビスフェノールAのアルキレンオキサイド付加物(ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物、ビスフェノールAのプロピレンオキサイド付加物、ビスフェノールAのエチレンオキサイドプロピレンオキサイド付加物等)を多価アルコールとして使用していない、又は使用しても少量である樹脂であることを意味している。
−トナー粒子の特性等−
トナー粒子は、赤外吸収スペクトル分析における、波数720cm−1の吸光度に対する波数1500cm−1の吸光度の比は0.6以下(好ましくは0.5以下、より好ましくは0.48以下)であり、波数720cm−1の吸光度に対する波数820cm−1の吸光度の比は0.4以下(好ましくは0.3以下、より好ましくは0.2以下)である。
上述のように、結着樹脂としての非晶性ポリエステル樹脂中の多価アルコール成分に、ビスフェノールAのアルキレンオキサイド付加物を含まない、又は含んでも少量であるとき、トナー粒子は、この赤外吸収スペクトル特性を有する。
一方で、トナーの保存安定性の観点から、トナー粒子の赤外吸収スペクトル分析における、波数720cm−1の吸光度に対する波数1500cm−1の吸光度の比は0.2以上(好ましくは0.3以上)であり、波数720cm−1の吸光度に対する波数820cm−1の吸光度の比は0.05以上(好ましくは0.08以上)であることがよい。
また、トナー粒子の強度の観点から、トナー粒子の赤外吸収スペクトル分析における、波数1500cm−1の吸光度に対する波数820cm−1の吸光度の比は0.5以下(好ましくは0.4以下、より好ましくは0.35以下)であることがよい。
一方で、トナーの保存安定性の観点から、トナー粒子の赤外吸収スペクトル分析における、波数1500cm−1の吸光度に対する波数820cm−1の吸光度の比は0.1以上(好ましくは0.15以上)であることがよい。
ここで、赤外吸収スペクトル分析による各波数の吸光度の測定は、次に示す方法により測定される。まず、測定対象となるトナー粒子(又はトナー)を、KBr錠剤法により測定試料を作製する。そして、測定試料に対して、赤外分光光度計(日本分光株式会社製:FT−IR−410)により、積算回数300回、分解能4cm−1の条件で、波数500cm−1以上4000cm−1以下の範囲を測定する。そして、吸収光の無いオフセット部分等でベースライン補正を実施して、各波数の吸光度を求める。

Claims (15)

  1. 像保持体と、
    前記像保持体の表面を帯電する帯電手段と、
    帯電した前記像保持体の表面に静電荷像を形成する静電荷像形成手段と、
    結着樹脂として、非晶性ポリエステル樹脂を含有し、トナー粒子のテトラヒドロフラン可溶分のゲルパーミエーションクロマトグラフィ測定における、重量平均分子量をMw、数平均分子量をMnとしたとき、Mwが10000以上60000以下であり、Mw/Mnが5以上10以下であり、トナー粒子の赤外吸収スペクトル分析における、波長720cm−1の吸光度に対する波長1500cm−1の吸光度の比が0.6以下であり、波長720cm−1の吸光度に対する波長820cm−1の吸光度の比が0.4以下であるトナー粒子とを含むトナー、及びキャリアを有する静電荷像現像剤を収容し、前記静電荷像現像剤により、前記像保持体の表面に形成された静電荷像をトナー画像として現像する現像手段であって、回転部材を表面に有し且つ磁力によって前記回転部材の表面に前記静電荷像現像剤を保持して現像剤層を形成する現像剤保持体、前記現像剤層の層厚を規制する層規制部材、前記層規制部材よりも前記回転部材の回転方向上流側に配置され、前記現像剤層中の前記トナー量を規制するトナー量規制部材、及び前記トナー量規制部材よりも前記回転部材の回転方向上流側に配置され、前記現像剤層の外周側に補給用のトナーを供給する補給用トナー供給口を備えた現像手段と、
    前記像保持体の表面に形成されたトナー画像を記録媒体の表面に転写する転写手段と、
    を備える画像形成装置。
  2. 前記トナー粒子の赤外吸収スペクトル分析における、波長720cm−1の吸光度に対する波長1500cm−1の吸光度の比が0.5以下であり、波長720cm−1の吸光度に対する波長820cm−1の吸光度の比が0.3以下である請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記トナー粒子の赤外吸収スペクトル分析における、波長720cm−1の吸光度に対する波長1500cm−1の吸光度の比が0.2以上であり、波長720cm−1の吸光度に対する波長820cm−1の吸光度の比が0.05以上である請求項1又は請求項2に記載の画像形成装置。
  4. 前記トナー粒子の赤外吸収スペクトル分析における、波長1500cm−1の吸光度に対する波長820cm−1の吸光度の比が0.5以下である請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  5. 前記トナー粒子の赤外吸収スペクトル分析における、波長1500cm−1の吸光度に対する波長820cm−1の吸光度の比が0.4以下である請求項4に記載の画像形成装置。
  6. 前記トナー粒子のテトラヒドロフラン可溶分のゲルパーミエーションクロマトグラフィ測定によって得られた分子量分布曲線のピーク分子量が、7000以上11000以下である請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  7. 前記トナー粒子のテトラヒドロフラン可溶分のゲルパーミエーションクロマトグラフィ測定によって得られた分子量分布曲線のピーク分子量が、8000以上11000以下である請求項6に記載の画像形成装置。
  8. 前記トナー粒子のトルエン不溶分が28質量%以上38質量%以下である請求項1〜請求項7のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  9. 前記トナー粒子のトルエン不溶分が30質量%以上35質量%以下である請求項8に記載の画像形成装置。
  10. 前記トナー粒子が、結晶性樹脂を含む請求項1〜請求項9のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  11. 前記結晶性樹脂の含有量が、前記トナーの全量に対し3質量%以上20質量%以下である請求項10に記載の画像形成装置。
  12. 前記結晶性樹脂の含有量が、前記トナーの全量に対し5質量%以上15質量%以下である請求項11に記載の画像形成装置。
  13. 前記現像手段が、前記回転部材と同方向に回転し、前記回転部材の表面に形成された前記現像剤層における静電荷像現像剤の一部を剥離する剥離部材を有する請求項1〜請求項12のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  14. 前記剥離部材が、前記回転部材の回転方向において前記層規制部材よりも上流側且つ前記トナー量規制部材よりも下流側に配置される請求項13に記載の画像形成装置。
  15. 前記補給用トナー供給口は、キャリアを含まない補給用のトナーを供給する供給口である請求項1〜請求項14のいずれか1項に記載の画像形成装置。
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