JP2019156050A - 電動送風機 - Google Patents

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享 草田
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Abstract

【課題】騒音の低減を図ることが可能な電動送風機を提供する。【解決手段】電動送風機10は、ファンを収容するファンケーシング40と、電動モータ30を収容するモータケーシング50と、を備える。モータケーシング50は、モータホルダ部51と、モータホルダ部51に連なる冷却風通路部52と、冷却風通路部52に連なるダクト部53と、を含んで構成されている。モータホルダ部51およびファンケーシング40には、モータホルダ部51を挿通穴に挿通させた状態でファンケーシング40にモータホルダ部51を連結するためのホルダ連結構造61が少なくとも1つ設けられている。また、ダクト部53およびファンケーシング40には、モータホルダ部51を挿通穴に挿通させた状態でファンケーシング40にダクト部53を連結するためのダクト連結構造62が少なくとも1つ設けられている。【選択図】図10

Description

本発明は、電動送風機に関する。
従来、ファンケーシングおよびモータホルダのうち一方に設けられた係合突起と他方に設けられた係止部とを相対的な回動により係合させることで、ファンケーシングとモータホルダとを連結させる電動送風機が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2006−151034号公報
ところで、電動送風機では、ファンを回転駆動する電動モータを冷却するために、モータホルダに対して、冷却風を電動モータに供給する冷却風通路部、ファンから吹き出された空気の一部を冷却風通路部に導くダクト部が付設されていることがある。この種の電動送風機について、本発明者らは、電動モータの振動によって生ずる磁気音について調査した。この結果、電動モータの振動によって生ずる磁気音がファンケーシング等から放射され易いことが明らかとなった。
本発明は上記点に鑑みて、騒音の低減を図ることが可能な電動送風機を提供することを目的とする。
本発明者らは、電動送風機の騒音低減を図るべく鋭意検討した。この検討の過程で、電動モータの振動が、モータホルダ部、冷却風通路部、ダクト部の順に伝達され、このダクト部の振動によって、電動モータの振動によって生ずる磁気音がファンケーシング側から放射されるとの知見を得た。
請求項1に記載の発明は、
空気を送風する電動送風機であって、
回転軸線を中心に回転することで気流を発生させるファン(20)と、
ファンを回転駆動する電動モータ(30)と、
ファンを収容すると共に、ファンから吹き出された空気を流す通風路(41)を形成するファンケーシング(40)と、
電動モータを収容すると共に、一部がファンケーシングに形成された挿通穴(453)に挿通された状態でファンケーシングに対して連結されるモータケーシング(50)と、を備える。
ファンケーシングは、回転軸線が延びる方向において互いに対向する一対の対向部位(44、45)を有し、一対の対向部位の一方にファンに空気を吸入するための空気吸入口(440)が形成されると共に、一対の対向部位の他方に挿通穴が形成されている。
モータケーシングは、
電動モータを収容する収容空間(510)を形成する筒状のモータホルダ部(51)と、
モータホルダ部に連なると共に、モータホルダ部から回転軸線に交差する方向に延びて電動モータの冷却風を収容空間に導く冷却風通路部(52)と、
冷却風通路部に連なると共に、冷却風通路部と通風路とを連通させて通風路を流れる空気の一部を前記冷却風として冷却風通路部に導くダクト部(53)と、を含んで構成されている。
モータホルダ部およびファンケーシングには、モータホルダ部を挿通穴に挿通させた状態でファンケーシングにモータホルダ部を連結するためのホルダ連結構造(61)が少なくとも1つ設けられている。ダクト部およびファンケーシングには、モータホルダ部を挿通穴に挿通させた状態でファンケーシングにダクト部を連結するためのダクト連結構造(62)が少なくとも1つ設けられている。
これによると、モータホルダ部だけでなく、ダクト部についてもファンケーシングに対して連結されるので、電動モータの振動に起因するダクト部の振動が抑制される。このため、電動モータの振動によって生ずる磁気音のファンケーシング側からの放射が抑制されるので、電動送風機の騒音の低減を図ることが可能となる。
なお、各構成要素等に記載された括弧付きの参照符号は、その構成要素等と後述する実施形態に記載の具体的な構成要素等との対応関係の一例を示すものである。
第1実施形態に係る電動送風機の模式的な分解斜視図である。 第1実施形態に係る電動送風機の模式的な断面図である。 第1実施形態に係る電動送風機のファンケーシングの一部を示す模式的な斜視図である。 第1実施形態に係る電動送風機のファンケーシングの底面部分を示す模式図である。 第1実施形態に係る電動送風機のモータケーシングの上面部分を示す模式図である。 第1実施形態に係る電動送風機のモータケーシングの側面部分を示す模式図である。 図5のVII−VII断面図である。 図7のVIII−VIII断面図である。 第1実施形態に係る電動送風機において、ファンケーシングにモータケーシングを連結する連結手法を説明するための説明図である。 第1実施形態に係る電動送風機において、ファンケーシングにモータケーシングを連結する連結手法を説明するための説明図である。 第1実施形態に係る電動送風機におけるファンケーシングとモータケーシングとの連結構造を説明するための説明図である。 第1実施形態に係る電動送風機におけるファンケーシングとモータケーシングとの連結構造を説明するための説明図である。 第2実施形態に係る電動送風機の模式的な断面図である。 第3実施形態に係る電動送風機の模式的な断面図である。 第4実施形態に係る電動送風機の模式的な断面図である。 第5実施形態に係る電動送風機の模式的な断面図である。 第6実施形態に係る電動送風機の模式的な断面図である。
以下、本開示の実施形態について図面を参照して説明する。なお、以下の実施形態において、先行する実施形態で説明した事項と同一もしくは均等である部分には、同一の参照符号を付し、その説明を省略する場合がある。また、実施形態において、構成要素の一部だけを説明している場合、構成要素の他の部分に関しては、先行する実施形態において説明した構成要素を適用することができる。以下の実施形態は、特に組み合わせに支障が生じない範囲であれば、特に明示していない場合であっても、各実施形態同士を部分的に組み合わせることができる。
(第1実施形態)
本実施形態について、図1〜図12を参照して説明する。本実施形態では、本開示の電動送風機10を車室内の空調を行う車両用空調装置の送風ユニットに適用した例について説明する。電動送風機10は、車室内の最前部に配置されたインストルメントパネルの内側に配置される。
図1または図2に示すように、電動送風機10は、気流を発生させるファン20、ファン20を回転駆動する電動モータ30、ファン20を収容するファンケーシング40、電動モータ30を収容するモータケーシング50を備える。
ファン20は、図2に示す回転軸線CLに沿って空気を吸入し、吸入した空気を回転軸線CLに交差する方向に吹き出す遠心ファンである。ファン20は、例えば、樹脂材料によって形成されている。ファン20の回転軸線CLは、ファン20の回転中心となる軸心である。本実施形態では、ファン20の回転軸線CLに沿って延びる方向をファン軸方向DRaと呼び、ファン20の回転軸線CLに直交する方向をファン径方向DRrと呼ぶことがある。ファン20は、図示しない連結部を介して電動モータ30の回転軸31に連結されている。
電動モータ30は、回転軸31を回転させることでファン20を回転駆動する電動機である。電動モータ30は、例えば、インナロータ型のブラシレスモータで構成されている。図示しないが、電動モータ30は、金属で構成された筒状の筐体の内側にステータが固定され、回転軸31に永久磁石を含むロータが固定されている。なお、回転軸31は、筐体の内部に配置された軸受によって筐体に対して回転可能に支持されている。
ファンケーシング40は、ファン20を収容するケーシングである。ファンケーシング40は、例えば、樹脂材料によって形成されている。ファンケーシング40は、ファン20の外周側に空気を流通させる渦巻き状の通風路41を形成するスクロールケーシングで構成されている。
ファンケーシング40には、渦巻き状の通風路41の巻き始めを規定するノーズ部42が設けられている。通風路41は、ノーズ部42付近において、空気流れ上流側と下流側とが僅かな隙間を介して連通している。
また、ファンケーシング40には、通風路41のうち最も空気流れ下流となる位置に空気を吹き出す空気吹出口43が形成されている。ファン20から吹き出された空気は、通風路41を流れた後、空気吹出口43から吹き出される。
具体的には、ファンケーシング40は、板状のベルマウスプレート44、ベルマウスプレート44に連結されてベルマウスプレート44と共に通風路41を形成するカップ状の胴部45を含んで構成されている。
ベルマウスプレート44は、ファンケーシング40の上蓋を構成する部材である。ベルマウスプレート44には、ファン20の回転軸線CLを中心として円形に開口する空気吸入口440が形成されている。この空気吸入口440は、ファン20に空気を吸入するための開口である。
胴部45は、ファン20の周り囲む外周壁部451と、外周壁部451に連なると共にファン軸方向DRaにおいてファン20を介してベルマウスプレート44に対向する底壁部452とを有する。
外周壁部451は、ファンケーシング40の側面を構成する部位である。外周壁部451は、その内周面の一部が、回転軸線CLまでの長さが周知の対数螺旋関数に従って増大するように渦巻き状に形成されている。外周壁部451には、ノーズ部42を形成する部位の外側に、後述するモータケーシング50のダクト部53を受け入れるためのダクト受入部46が設けられている。外周壁部451には、通風路41を流れる空気の一部をダクト受入部46の内側に流すための連通穴451aが形成されている。この連通穴451aは、外周壁部451のうちダクト受入部46の近くに位置する部位に形成されている。
底壁部452は、ファンケーシング40の底面を構成する部位である。底壁部452には、ファン20の回転軸線CLを中心として円形に開口する挿通穴453が形成されている。この挿通穴453は、後述するモータケーシング50のモータホルダ部51をファンケーシング40の内側に挿通させるための開口である。挿通穴453は、少なくともモータホルダ部51を挿通可能な大きさを有している。
ダクト受入部46は、ノーズ部42を形成する部位を囲むように形成されている。ダクト受入部46は、後述するモータケーシング50のダクト部53を受入可能なように、その内部が空洞になっている。ダクト受入部46は、ダクト部53に対向する内側壁面461を有している。
このように構成されるファンケーシング40は、ベルマウスプレート44が胴部45に対してスナップフィットやビス等の締結部材によって締結されることで形成される。本実施形態では、ファンケーシング40のベルマウスプレート44および底壁部452が、ファン軸方向DRaにおいて互いに対向する一対の対向部位を構成している。そして、ファンケーシング40は、一対の対向部位の一方であるベルマウスプレート44に空気吸入口440が形成され、一対の対向部位の他方である底壁部452に挿通穴453が形成されている。
続いて、モータケーシング50は、電動モータ30を収容するケーシングである。モータケーシング50は、例えば、樹脂材料によって形成されている。モータケーシング50は、モータホルダ部51、冷却風通路部52、およびダクト部53を含んで構成されている。
モータホルダ部51は、電動モータ30を収容する収容空間510を形成するものである。モータホルダ部51は、電動モータ30を収容可能なように筒状に形成されている。具体的には、モータホルダ部51は、略円筒状に形成された筒状部511と筒状部511の底面となる底面部512とを有している。筒状部511は、モータホルダ部51の外周部を構成するものであり、底面部512によって一方の開口が閉塞されている。
冷却風通路部52は、電動モータ30の冷却風を収容空間510に導くものである。冷却風通路部52は、モータホルダ部51に連なると共に、モータホルダ部51からファン20の回転軸線CLに交差する方向に延びている。具体的には、冷却風通路部52は、モータホルダ部51の筒状部511からファン径方向DRrの外側に向かって突き出ている。冷却風通路部52は、ファン軸方向DRaにおいてファンケーシング40に対向するケーシング対向部位521を有している。
ダクト部53は、冷却風通路部52とファンケーシング40の通風路41とを連通させるものである。ダクト部53は、通風路41を流れる空気の一部を電動モータ30の冷却風として冷却風通路部52に導く。
ダクト部53は、冷却風通路部52に連なっている。ダクト部53は、L字状に曲折する曲折部531、曲折部531からファンケーシング40に近づくように冷却風通路部52からファン軸方向DRaに向かって突き出る突出部532を有している。曲折部531は、冷却風通路部52に接続される部位である。また、突出部532はダクト受入部46に挿入される部位である。突出部532は、ファンケーシング40の外周壁部451に設けられた連通穴451aからの空気が導入可能なように、外周壁部451に対向する側面が開口している。具体的には、突出部532は、ファン軸方向DRaから見たときにU字状の形状となっている。
このように構成されるモータケーシング50は、モータホルダ部51とダクト部53との間に冷却風通路部52が介在する構成になっている。モータケーシング50は、モータホルダ部51、冷却風通路部52、ダクト部53が射出成形等によって一体に形成される。なお、モータケーシング50は、全体を一体成形物として形成することが難しい場合、一部が別体で構成されていてもよい。
本実施形態の電動送風機10は、ファン20が連結された電動モータ30をモータケーシング50に収容した後、モータホルダ部51をファンケーシング40の挿通穴453に挿通させた状態で各ケーシング40、50を連結することで得られる。
ここで、本発明者らは、この種の電動送風機10において、電動モータ30の振動によって生ずる磁気音について調査した。この結果、電動モータ30の振動によって生ずる磁気音がファンケーシング40等から放射され易いことが明らかとなった。なお、電動モータ30の振動は、例えば、電動モータ30が回転中に出力するトルクの変動(すなわち、トルクリップル)によって生ずる。
本発明者らは、電動送風機10の騒音低減を図るべく鋭意検討した。この検討の過程で、電動モータ30の振動が、モータホルダ部51、冷却風通路部52、ダクト部53の順に伝達され、このダクト部53の振動によって、電動モータ30の振動によって生ずる磁気音がファンケーシング40側から放射されるとの知見を得た。
そこで、本実施形態の電動送風機10では、ファンケーシング40とモータケーシング50との連結構造として、モータホルダ部51だけでなく、ダクト部53についてもファンケーシング40に連結する構造を採用している。
図2に示すように、電動送風機10は、モータホルダ部51をファンケーシング40に連結するためのホルダ連結構造61だけでなく、ダクト部53をファンケーシング40に連結するためのダクト連結構造62を有している。さらに、電動送風機10は、ファンケーシング40と冷却風通路部52とを連結するための中間連結構造63を有している。
ホルダ連結構造61、ダクト連結構造62、および中間連結構造63は、ファンケーシング40およびモータケーシング50を相対的に回動させることでファンケーシング40にモータケーシング50を係合させる係合構造によって構成されている。
ホルダ連結構造61は、ファンケーシング40およびモータホルダ部51に対して複数箇所(本例では3箇所)設けられている。ホルダ連結構造61は、モータホルダ部51の外周部である筒状部511に形成されたホルダ係合部611、ファンケーシング40の挿通穴453の内周縁部454に形成されたホルダ係止部612を含んで構成されている。本実施形態では、筒状部511が一方のホルダ部位を構成し、挿通穴453の内周縁部454が他方のホルダ部位を構成している。
図3または図4に示すように、ファンケーシング40には、挿通穴453の内周縁部454に、ホルダ切欠溝455とホルダ切欠溝455に連なるホルダ係止部612とが複数箇所(本例では3箇所)設けられている。3つのホルダ切欠溝455およびホルダ係止部612は、挿通穴453の内周縁部454のうちノーズ部42付近の部位を避けた位置に等間隔をあけて形成されている。なお、3つのホルダ切欠溝455およびホルダ係止部612の間隔は、等間隔に限らず、異なる間隔となっていてもよい。
ホルダ切欠溝455は、モータホルダ部51を挿通穴453に挿通させる際に、ホルダ係合部611をファンケーシング40の内側に受け入れるための溝である。ホルダ切欠溝455は、内周縁部454の周方向に沿って延びるように形成されている。ホルダ切欠溝455は、ホルダ係合部611を受け入れることが可能なように、挿通穴453においてファン軸方向DRaの内側に向かって窪んでいる。
ホルダ係止部612は、モータホルダ部51を挿通穴453に挿通させた状態でモータホルダ部51を回動させた際に、ホルダ係合部611に係合可能な係合溝である。ホルダ係止部612は、内周縁部454の周方向に沿って延びるように形成されている。ホルダ係止部612は、ファン径方向DRrの外側に向かって窪んでいる。
図5に示すように、モータホルダ部51には、外周部を構成する筒状部511の外側に3つのホルダ係合部611が形成されている。3つのホルダ係合部611は、筒状部511の周方向に沿って延びると共に、筒状部511の周方向に等間隔をあけて形成されている。なお、3つのホルダ切欠溝455およびホルダ係止部612が異なる間隔で設けられている場合、3つのホルダ係合部611は、3つのホルダ切欠溝455およびホルダ係止部612と同様の間隔に設定すればよい。
3つのホルダ係合部611は、ファン径方向DRrの外側に向かって突き出ている。3つのホルダ係合部611は、ファン径方向DRrにおけるガタツキの抑制等のために、その突出寸法が筒状部511の周方向において連続的に異なる大きさになっている。すなわち、3つのホルダ係合部611は、ホルダ係止部612に挿入する際に先端側となる部位の突出寸法が、後端側となる部位の突出寸法よりも小さくなっている。なお、3つのホルダ係合部611は、その突出寸法が筒状部511の周方向において段階的に異なる大きさになっていてもよい。
また、図6に示すように、3つのホルダ係合部611は、ファン軸方向DRaにおけるガタツキの抑制等のために、その厚み寸法が筒状部511の周方向において段階的に異なる大きさになっている。3つのホルダ係合部611は、ホルダ係止部612に挿入する際に先端側となる部位の厚み寸法が、後端側となる部位の厚み寸法よりも小さくなっている。具体的には、ホルダ係合部611は、ホルダ係止部612との係合が締り嵌めとなるように、後端側となる部位の厚み寸法がホルダ係止部612の溝幅よりも若干大きくなっている。
ダクト連結構造62は、ファンケーシング40およびダクト部53に対して設けられている。ダクト連結構造62は、ダクト部53の曲折部531のファン径方向DRrの外側に形成されたダクト係合部621、ファンケーシング40のダクト受入部46の内側壁面461に形成されたダクト係止部622を含んで構成されている。本実施形態では、曲折部531が一方のダクト部位を構成し、ダクト受入部46の内側壁面461が他方のダクト部位を構成している。
図4に示すように、ファンケーシング40には、ダクト受入部46の内側壁面461にダクト切欠溝462とダクト切欠溝462に連なるダクト係止部622とが設けられている。ダクト切欠溝462およびダクト係止部622は、ダクト受入部46の内側壁面461のうちダクト部53と対向する部位に形成されている。
ダクト切欠溝462は、モータホルダ部51を挿通穴453に挿通させる際に、ダクト係合部621をダクト受入部46の内側に受け入れるための溝である。ダクト切欠溝462は、ダクト受入部46の内側壁面461の周方向に沿って延びるように形成されている。ダクト切欠溝462は、ダクト係合部621を受け入れることが可能なように、ダクト受入部46においてファン軸方向DRaの内側に向かって窪んでいる。
ダクト係止部622は、モータホルダ部51を挿通穴453に挿通させた状態でモータホルダ部51を回動させた際に、ダクト係合部621に係合可能な係合溝である。ダクト係止部622は、内側壁面461の周方向に沿って延びるように形成されている。ダクト係止部622は、ファン径方向DRrの外側に向かって窪んでいる。
図5に示すように、ダクト部53には、外周部を構成する曲折部531の外側にダクト係合部621が形成されている。ダクト係合部621は、曲折部531の周方向に沿って延びるように形成されている。
ダクト係合部621は、ファン径方向DRrの外側に向かって突き出ている。ダクト係合部621は、ファン径方向DRrにおけるガタツキの抑制等のために、その突出寸法が曲折部531の周方向において連続的に異なる大きさになっている。すなわち、ダクト係合部621は、ダクト係止部622に挿入する際に先端側となる部位の突出寸法が、後端側となる部位の突出寸法よりも小さくなっている。なお、ダクト係合部621は、その突出寸法が曲折部531の周方向において段階的に異なる大きさになっていてもよい。
また、図6に示すように、ダクト係合部621は、ファン軸方向DRaにおけるガタツキの抑制等のために、その厚み寸法が曲折部531の周方向において段階的に異なる大きさになっている。ダクト係合部621は、ダクト係止部622に挿入する際に先端側となる部位の厚み寸法が、後端側となる部位の厚み寸法よりも小さくなっている。具体的には、ダクト係合部621は、ダクト係止部622との係合が締り嵌めとなるように、後端側となる部位の厚み寸法がダクト係止部622の溝幅よりも若干大きくなっている。
さらに、本実施形態のダクト係合部621は、ファン軸方向DRaにおいてホルダ係合部611と同様となる位置に形成されている。図示しないが、ダクト係止部622についてもホルダ係止部612と同様となる位置に形成されている。
中間連結構造63は、ファンケーシング40および冷却風通路部52に対して設けられている。中間連結構造63は、冷却風通路部52のケーシング対向部位521に形成された中間係合部631、ファンケーシング40のうち冷却風通路部52に対向する通路対向部位47に形成された中間係止部632を含んで構成されている。本実施形態では、ケーシング対向部位521が一方の対向部位を構成し、通路対向部位47が他方の対向部位を構成している。
図4に示すように、ファンケーシング40には、通路対向部位47に中間切欠溝471と中間切欠溝471に連なる中間係止部632とが設けられている。なお、通路対向部位47は、ファンケーシング40における挿通穴453とダクト受入部46との間の部位である。
中間切欠溝471は、モータホルダ部51を挿通穴453に挿通させる際に、中間係合部631をファンケーシング40の内側に受け入れるための溝である。中間切欠溝471は、回転軸線CLの周りに沿って延びるように形成されている。中間切欠溝471は、中間係合部631を受け入れることが可能なように、通路対向部位47においてファン軸方向DRaの内側に向かって窪んでいる。
中間係止部632は、モータホルダ部51を挿通穴453に挿通させた状態でモータホルダ部51を回動させた際に、中間係合部631に係合可能な係合溝である。中間係止部632は、回転軸線CLの周りに沿って延びるように形成されている。
図7に示すように、冷却風通路部52には、ケーシング対向部位521に中間係合部631が形成されている。中間係合部631は、回転軸線CLの周りに沿って延びるように形成されている。
中間係合部631は、ファン軸方向DRaにおいて、通路対向部位47に向かって突き出ている。図8に示すように、中間係合部631は、ファン軸方向DRaにおけるガタツキの抑制等のために、その突出寸法が連続的に異なる大きさになっている。すなわち、中間係合部631は、中間係止部632に挿入する際に先端側となる部位の突出寸法が、後端側となる部位の突出寸法よりも小さくなっている。なお、中間係合部631は、その突出寸法が段階的に異なる大きさになっていてもよい。
また、図5に示すように、中間係合部631は、ファン径方向DRrにおけるガタツキの抑制等のために、その厚み寸法が段階的に異なる大きさになっている。中間係合部631は、中間係止部632に挿入する際に先端側となる部位の厚み寸法が、後端側となる部位の厚み寸法よりも小さくなっている。具体的には、中間係合部631は、中間係止部632との係合が締り嵌めとなるように、後端側となる部位の厚み寸法が中間係止部632の溝幅よりも若干大きくなっている。
次に、電動送風機10の作動について説明する。電動送風機10は、電動モータ30の作動によってファン20が回転駆動されると、図2に示すように、ベルマウスプレート44の空気吸入口440からファン20の内側に空気が吸入される。ファン20の内側に吸入された空気は、ファン20からファン径方向DRrの外側の通風路41に吹き出される。そして、通風路41を流れる空気は、ファンケーシング40の空気吹出口43から吹き出される。この際、通風路41を流れる空気の一部が、ファンケーシング40の連通穴451aからダクト受入部46に流れる。ダクト受入部46に流入した空気は、モータケーシング50のダクト部53、冷却風通路部52を介してモータホルダ部51の内側の収容空間510に導入される。これにより、電動モータ30が冷却される。
続いて、ファンケーシング40とモータケーシング50とを連結する連結手法について、図9〜図12を参照して説明する。まず、ファンケーシング40の挿通穴453にモータケーシング50のモータホルダ部51を挿通させる。この際、図9に示すように、3つのホルダ係合部611、ダクト係合部621、および中間係合部631それぞれを、対応するホルダ切欠溝455、ダクト切欠溝462、および中間切欠溝471に嵌め込む。
この状態から、図10に示すように、回転軸線CLを中心としてファンケーシング40およびモータケーシング50を相対的に回動させる。これにより、3つのホルダ係合部611、ダクト係合部621、および中間係合部631それぞれが対応するホルダ係止部612、ダクト係止部622、および中間係止部632に係合する。
本実施形態のダクト係合部621は、図11に示すように、先端側となる部位の厚み寸法がダクト係止部622の溝幅よりも小さくなっている。そして、ダクト係合部621は、後端側となる部位の厚み寸法がダクト係止部622の溝幅よりも若干大きくなっている。
このため、ダクト連結構造62は、締り嵌めとなる係合構造となり、ファン軸方向DRaにガタツキが生じ難い構造になっている。図示しないが、ホルダ連結構造61は、ダクト連結構造62と同様に構成されており、ダクト連結構造62と同様に、ファン軸方向DRaにガタツキが生じ難い構造になっている。
また、本実施形態の中間係合部631は、図12に示すように、先端側となる部位の厚み寸法が中間係止部632の溝幅よりも小さくなっている。そして、中間係合部631は、後端側となる部位の厚み寸法が中間係止部632の溝幅よりも若干大きくなっている。このため、中間連結構造63は、締り嵌めとなる係合構造となり、ファン径方向DRrにガタツキが生じ難い構造になっている。
以上説明した電動送風機10は、モータホルダ部51だけでなく、ダクト部53についてもファンケーシング40に対して連結されている。これによれば、電動モータ30の振動に起因するダクト部53の振動が抑制される。具体的には、ダクト部53は、ホルダ連結構造61およびダクト連結構造62によって両持ち梁の状態となることで振動し難くなる。これにより、電動モータ30の振動によって生ずる磁気音のファンケーシング40側からの放射が抑制されるので、電動送風機10の騒音の低減を図ることが可能となる。
特に、本実施形態の電動送風機10は、モータホルダ部51とダクト部53との間に位置する冷却風通路部52についてもファンケーシング40に対して連結されている。これによれば、電動モータ30の振動に起因する冷却風通路部52の振動を抑制することができる。これによると、冷却風通路部52からファンケーシング40に振動が伝わり難くなるので、電動モータ30の振動によって生ずる磁気音のファンケーシング40側からの放射がより一層抑制される。
また、本実施形態の電動送風機10は、ホルダ連結構造61、ダクト連結構造62、中間連結構造63が、各ケーシング40、50を相対的に回動させることでファンケーシング40にモータケーシング50を係合させる係合構造によって構成されている。このように、各連結構造61〜63を係合構造とすれば、ファンケーシングとモータケーシングとの組み付け等を簡単に実施することが可能となる。
特に、本実施形態の電動送風機10は、ダクト係合部621の突出寸法が曲折部531の周方向において異なる大きさになっている。これによると、ファン径方向DRrにおけるガタツキを抑制することができる。そして、ダクト係合部621とダクト係止部622との周方向の連結力が高まるので、ダクト部53における周方向の振動を抑制することができる。このような効果は、ホルダ連結構造61および中間連結構造63においても同様に得られる。
(第1実施形態の変形例)
上述の第1実施形態の如く、各連結構造61、62、63は、ファン軸方向DRaおよびファン径方向DRrのガタツキが抑制される構造になっていることが望ましいが、これに限定されない。電動送風機10は、例えば、各連結構造61、62、63の少なくとも一部が、第1実施形態で説明したファン軸方向DRaおよびファン径方向DRrのガタツキが抑制する構造以外の構造になっていてもよい。このことは、以降の実施形態においても同様である。
上述の第1実施形態では、各連結構造61、62、63の各係止部612、622、632それぞれを対応する各係合部611、621、631に係合する係合溝で構成する例について説明したが、これに限定されない。
各連結構造61、62、63は、各係合部611、621、631に係合爪が設けられると共に、各係止部612、622、623に係合爪に係合可能な突起部が設けられる構造になっていてもよい。この場合、各係合部611、621、631の係合爪と各係止部612、622、632の突起部とを係合させことで、各連結構造61、62、63を実現することができる。このことは、以降の実施形態においても同様である。
(第2実施形態)
次に、第2実施形態について、図13を参照して説明する。本実施形態では、ダクト連結構造62の位置が第1実施形態と相違している。本実施形態では、第1実施形態と異なる部分について主に説明し、同様の部分についての説明を省略することがある。
図13に示すように、本実施形態のダクト連結構造62は、ファン軸方向DRaにおいてホルダ連結構造61と異なる位置に形成されている。具体的には、ダクト部53には、ダクト部53の外周部を構成する突出部532の外側にダクト係合部621が形成されている。ダクト係合部621は、突出部532の周方向に沿って延びるように形成されている。また、ダクト係止部622については、ダクト受入部46の内側壁面461のうち、ファン径方向DRrにおいてダクト係合部621に重なり合う位置に形成されている。
その他の構成や構造については、第1実施形態と同様である。本実施形態の電動送風機10は、第1実施形態とは異なる部分があるものの第1実施形態で説明した作用効果を第1実施形態と同様に得ることができる。
(第3実施形態)
次に、第3実施形態について、図14を参照して説明する。本実施形態の電動送風機10は、ホルダ連結構造61A、ダクト連結構造62A、および中間連結構造63Aの具体的な構造が第1実施形態と相違している。本実施形態では、第1実施形態と異なる部分について主に説明し、同様の部分についての説明を省略することがある。
図14に示すように、電動送風機10は、ファンケーシング40側にホルダ係合部611A、ダクト係合部621A、中間係合部631Aが形成され、モータホルダ部51側にホルダ係止部612A、ダクト係止部622A、中間係止部632Aが形成されている。
具体的には、ホルダ連結構造61Aは、ホルダ係止部612Aがモータホルダ部51の外周部である筒状部511に形成され、ホルダ係合部611Aがファンケーシング40の挿通穴453の内周縁部454に形成されている。図示しないが、モータホルダ部51には、ホルダ係合部611Aを受け入れるためのホルダ切欠溝が形成されている。本実施形態では、挿通穴453の内周縁部454が一方のホルダ部位を構成し、筒状部511が他方のホルダ部位を構成する。
ダクト連結構造62Aは、ダクト係止部622Aがダクト部53の曲折部531のファン径方向DRrの外側に形成され、ダクト係合部621Aがダクト受入部46の内側壁面461に形成されている。図示しないが、ダクト部53には、ダクト係合部621Aを受け入れるためのダクト切欠溝が形成されている。本実施形態では、ダクト受入部46の内側壁面461が一方のダクト部位を構成し、曲折部531が他方のダクト部位を構成する。
中間連結構造63Aは、中間係止部632Aが冷却風通路部52のケーシング対向部位521に形成され、中間係合部631Aがファンケーシング40のうち冷却風通路部52に対向する通路対向部位47に形成されている。図示しないが、ケーシング対向部位521には、中間係合部631Aを受け入れるための中間切欠溝が形成されている。本実施形態では、通路対向部位47が一方の対向部位を構成し、ケーシング対向部位521が他方の対向部位を構成している。
その他の構成および構造は、第1実施形態と同様である。本実施形態の電動送風機10は、第1実施形態とは異なる部分があるものの第1実施形態で説明した作用効果を第1実施形態と同様に得ることができる。
(第3実施形態の変形例)
上述の第3実施形態では、電動送風機10は、ファンケーシング40側に各係合部611A、621A、631Aが形成され、モータホルダ部51側に各係止部612A、622A、632Aが形成される例について説明したが、これに限定されない。電動送風機10は、例えば、各係合部611A、621A、631Aの一部がファンケーシング40側に形成され、残りがモータホルダ部51側に形成された構成になっていてもよい。なお、各係止部612A、622A、632Aについては、各係合部611A、621A、631Aが設けられていない方のケーシングに対して形成すればよい。
(第4実施形態)
次に、第4実施形態について、図15を参照して説明する。本実施形態の電動送風機10は、ダクト連結構造62Aの位置が第3実施形態と相違している。本実施形態では、第3実施形態と異なる部分について主に説明し、同様の部分についての説明を省略することがある。
図15に示すように、本実施形態のダクト連結構造62Aは、ファン軸方向DRaにおいてホルダ連結構造61Aと異なる位置に形成されている。具体的には、ダクト部53には、ダクト部53の外周部を構成する突出部532の外側にダクト係止部622Aが形成されている。ダクト係止部622Aは、突出部532の周方向に沿って延びるように形成されている。また、ダクト係合部621Aについては、ダクト受入部46の内側壁面461のうち、ファン径方向DRrにおいてダクト係止部622Aに重なり合う位置に形成されている。
その他の構成や構造については、第3実施形態と同様である。本実施形態の電動送風機10は、第3実施形態とは異なる部分があるものの第3実施形態で説明した作用効果を第1実施形態と同様に得ることができる。
(第5実施形態)
次に、第5実施形態について、図16を参照して説明する。本実施形態では、ファンケーシング40とモータケーシング50との連結構造が、接着剤GLによる接着構造によって構成されている点が第1実施形態と相違している。
図16に示すように、本実施形態の電動送風機10は、ホルダ連結構造61B、ダクト連結構造62B、および中間連結構造63Bが、接着剤GLによって接着することでファンケーシング40およびモータケーシング50を連結させる接着構造になっている。接着剤GLとしては、ポリウレタン系の接着剤等を採用することができる。
具体的には、ホルダ連結構造61Bは、モータホルダ部51の外周部である筒状部511とファンケーシング40の挿通穴453の内周縁部454とを接着剤GLによって連結する接着構造で構成されている。
ダクト連結構造62Bは、ダクト部53の曲折部531のファン径方向DRrの外側とファンケーシング40のダクト受入部46の内側壁面461とを接着剤GLによって連結する接着構造で構成されている。
中間連結構造63Bは、冷却風通路部52のケーシング対向部位521とファンケーシング40のうち冷却風通路部52に対向する通路対向部位47とを接着剤GLによって連結する接着構造で構成されている。
その他の構成および構造については、第1実施形態と同様である。本実施形態の電動送風機10は、モータホルダ部51だけでなく、ダクト部53および冷却風通路部52についてもファンケーシング40に対して連結される。これによると、第1実施形態等と同様に、電動モータ30の振動に起因するダクト部53および冷却風通路部52の振動を充分に抑制することができる。
(第5実施形態の変形例)
上述の第5実施形態では、各連結構造61B、62B、63Bにおける接着剤GLを設ける位置を具体的に特定しているが、これに限定されない。接着剤GLは、各連結構造61B、62B、63Bを実現可能であれば任意の位置に設けることができる。
(第6実施形態)
次に、第6実施形態について、図17を参照して説明する。本実施形態では、ホルダ連結構造61、ダクト連結構造62、および中間連結構造63のうち、一部が係合構造によって構成され、残りが接着構造によって構成されている点が第1実施形態と相違している。
図17に示すように、本実施形態の電動送風機10は、ホルダ連結構造61および中間連結構造63が、ファンケーシング40およびモータケーシング50を相対的に回動させることで各ケーシング40、50を係合させる係合構造によって構成されている。また、本実施形態の電動送風機10は、ダクト連結構造62Bが、接着剤GLによって接着することでファンケーシング40にダクト部53を連結させる接着構造になっている。
その他の構成および構造については、第1実施形態と同様である。本実施形態の電動送風機10は、モータホルダ部51だけでなく、ダクト部53および冷却風通路部52についてもファンケーシング40に対して連結される。これによると、第1実施形態等と同様に、電動モータ30の振動に起因するダクト部53および冷却風通路部52の振動を充分に抑制することができる。
(第6実施形態の変形例)
上述の第6実施形態では、ホルダ連結構造61および中間連結構造63を係合構造とし、ダクト連結構造62Bを接着構造とする例について説明したが、これに限定されない。電動送風機10は、ホルダ連結構造61、ダクト連結構造62、および中間連結構造63の一部が係合構造で構成され、残りが接着構造で構成されていてもよい。
(他の実施形態)
以上、本開示の代表的な実施形態について説明したが、本開示は、上述の実施形態に限定されることなく、例えば、以下のように種々変形可能である。
上述の各実施形態では、ファンケーシング40およびモータホルダ部51に対してホルダ連結構造61を3箇所設ける例について説明したが、これに限定されない。ホルダ連結構造61は、ファンケーシング40およびモータホルダ部51に対して2箇所または4箇所以上設けられていてもよい。
上述の各実施形態では、ファンケーシング40およびダクト部53に対してダクト連結構造62を1箇所設ける例について説明したが、これに限定されない。ダクト連結構造62は、ファンケーシング40およびダクト部53に対して2箇所以上設けられていてもよい。
上述の各実施形態では、ファンケーシング40および冷却風通路部52に対して中間連結構造63を1箇所設ける例について説明したが、これに限定されない。中間連結構造63は、ファンケーシング40および冷却風通路部52に対して2箇所以上設けられていてもよい。
上述の各実施形態の如く、中間連結構造63によって冷却風通路部52をファンケーシング40に連結する構造になっていることが望ましいが、これに限定されない。電動送風機10は、例えば、ホルダ連結構造61およびダクト連結構造62を有し、中間連結構造63が省略された構造になっていてもよい。
上述の各実施形態では、ファン20が遠心ファンで構成される例について説明したが、これに限定されない。電動送風機10は、例えば、ファン20が斜流ファン等で構成されていてもよい。
上述の各実施形態では、電動モータ30がインナロータ型のブラシレスモータで構成される例について説明したが、これに限定されない。電動送風機10は、例えば、電動モータ30が、アウタロータ型のブラシレスモータで構成されていてもよい。また、電動モータ30は、ブラシレスモータに限らず、ブラシ付きモータで構成されていてもよい。
上述の各実施形態では、ファンケーシング40がスクロールケーシングで構成される例について説明したが、これに限定されない。ファンケーシング40は、例えば、ファン径方向DRrにおいてファン20に対向する部位の全周が開口する全周吹出型のケーシングで構成されていてもよい。
上述の各実施形態では、本開示の電動送風機10を車室内の空調を行う車両用空調装置の送風ユニットに適用した例について説明したが、これに限定されない。本開示の電動送風機10は、車両用空調装置以外の装置に対して広く適用可能である。
上述の実施形態において、実施形態を構成する要素は、特に必須であると明示した場合および原理的に明らかに必須であると考えられる場合等を除き、必ずしも必須のものではないことは言うまでもない。
上述の実施形態において、実施形態の構成要素の個数、数値、量、範囲等の数値が言及されている場合、特に必須であると明示した場合および原理的に明らかに特定の数に限定される場合等を除き、その特定の数に限定されない。
上述の実施形態において、構成要素等の形状、位置関係等に言及するときは、特に明示した場合および原理的に特定の形状、位置関係等に限定される場合等を除き、その形状、位置関係等に限定されない。
(まとめ)
上述の実施形態の一部または全部で示された第1の観点によれば、電動送風機は、モータホルダ部だけでなく、ダクト部についてもファンケーシングに対して連結される構造になっている。
第2の観点によれば、電動送風機は、冷却風通路部およびファンケーシングに、モータホルダ部を挿通穴に挿通させた状態でファンケーシングに冷却風通路部を連結するための中間連結構造が少なくとも1つ設けられている。
モータホルダ部およびダクト部それぞれをファンケーシングに連結すると、モータホルダ部とダクト部との間に位置する冷却風通路部が、電動モータからダクト部に伝達される振動の腹となる。
このため、モータホルダ部とダクト部との間に位置する冷却風通路部についてもファンケーシングに対して連結する構成とすれば、電動モータの振動に起因する冷却風通路部の振動を抑制することができる。これによると、冷却風通路部からファンケーシングに振動が伝わり難くなるので、電動モータの振動によって生ずる磁気音のファンケーシング側からの放射が抑制される。
第3の観点によれば、電動送風機は、ホルダ連結構造、ダクト連結構造、および中間連結構造のうち少なくとも1つ連結構造が、各ケーシングを相対的に回動させることでファンケーシングにモータケーシングを係合させる係合構造によって構成されている。これによると、ファンケーシングとモータケーシングとの組み付け等を簡単に実施することが可能となる。
第4の観点によれば、電動送風機は、ファンケーシングにダクト部を受け入れるダクト受入部が設けられている。ダクト連結構造は、係合構造によって構成される構造である。本観点では、ダクト受入部の内周縁部およびダクト部の外周部のうち一方の部位を一方のダクト部位とし、他方の部位を他方のダクト部位とする。ダクト連結構造は、一方のダクト部位に形成されて一方のダクト部位の周方向に沿って延びると共に他方のダクト部位に向かって突き出るダクト係合部を有する。また、ダクト連結構造は、他方のダクト部位に形成されて他方のダクト部位の周方向に沿って延びる共にファンケーシングおよびモータケーシングを相対的に回動させることでダクト係合部に係合可能なダクト係止部を有する。このように、連結構造を係合構造とすれば、ダクト部とファンケーシングとの組み付け等を簡単に実施することが可能となる。
第5の観点によれば、電動送風機は、ダクト係合部の突出寸法が一方のダクト部位の周方向において異なる大きさになっている。これによると、ダクト係合部とダクト係止部との周方向の連結力が高まるので、ダクト部における周方向の振動を抑制することができる。
第6の観点によれば、電動送風機は、冷却風通路部が、回転軸線に沿って延びる方向においてファンケーシングと対向するケーシング対向部位を有している。ファンケーシングは、回転軸線に沿って延びる方向において冷却風通路部と対向する通路対向部位を有している。中間連結構造は、係合構造によって構成される構造である。本観点では、ケーシング対向部位および通路対向部位のうち一方の部位を一方の対向部位とし、他方の部位を他方の対向部位とする。中間連結構造は、一方の対向部位に形成されて回転軸線の周りに沿って延びると共に他方のホルダ部位に向かって突き出る中間係合部を有する。中間連結構造は、他方の対向部位に形成されてファンケーシングおよびモータケーシングを相対的に回動させることで中間係合部に係合可能な中間係止部を有する。このように、連結構造を係合構造とすれば、冷却風通路部とファンケーシングとの組み付け等を簡単に実施することが可能となる。
第7の観点によれば、電動送風機は、ダクト連結構造が、係合構造によって構成される構造である。本観点では、挿通穴の内周縁部およびモータホルダ部の外周部のうち一方の部位を一方のホルダ部位とし、他方の部位を他方のホルダ部位とする。ダクト連結構造は、一方のホルダ部位に形成されて一方のホルダ部位の周方向に沿って延びると共に他方のホルダ部位に向かって突き出るホルダ係合部を有する。ダクト連結構造は、他方のホルダ部位に形成されて他方のホルダ部位の周方向に沿って延びる共にファンケーシングおよびモータケーシングを相対的に回動させることでホルダ係合部に係合可能なホルダ係止部を有する。このように、連結構造を係合構造とすれば、ホルダ部とファンケーシングとの組み付け等を簡単に実施することが可能となる。
第8の観点によれば、電動送風機は、ホルダ連結構造、ダクト連結構造、および中間連結構造のうち少なくとも1つの構造が、接着剤によって接着することでファンケーシングにモータケーシングを連結させる接着構造になっている。これによっても、ダクト部をファンケーシングに対して連結することができるので、電動モータの振動に起因するダクト部の振動を充分に抑制することができる。
20 ファン
30 電動モータ
40 ファンケーシング
453 挿通穴
50 モータケーシング
51 モータホルダ部
52 冷却風通路部
53 ダクト部
61 ホルダ連結構造
62 ダクト連結構造

Claims (8)

  1. 空気を送風する電動送風機であって、
    回転軸線(CL)を中心に回転することで気流を発生させるファン(20)と、
    前記ファンを回転駆動する電動モータ(30)と、
    前記ファンを収容すると共に、前記ファンから吹き出された空気を流す通風路(41)を形成するファンケーシング(40)と、
    前記電動モータを収容すると共に、一部が前記ファンケーシングに形成された挿通穴(453)に挿通された状態で前記ファンケーシングに対して連結されるモータケーシング(50)と、を備え、
    前記ファンケーシングは、前記回転軸線(CL)が延びる方向において互いに対向する一対の対向部位(44、45)を有し、前記一対の対向部位の一方に前記ファンに空気を吸入するための空気吸入口(440)が形成されると共に、前記一対の対向部位の他方に前記挿通穴が形成されており、
    前記モータケーシングは、
    前記電動モータを収容する収容空間(510)を形成する筒状のモータホルダ部(51)と、
    前記モータホルダ部に連なると共に、前記モータホルダ部から前記回転軸線に交差する方向に延びて前記電動モータの冷却風を前記収容空間に導く冷却風通路部(52)と、
    前記冷却風通路部に連なると共に、前記冷却風通路部と前記通風路とを連通させて前記通風路を流れる空気の一部を前記冷却風として前記冷却風通路部に導くダクト部(53)と、を含んで構成されており、
    前記モータホルダ部および前記ファンケーシングには、前記モータホルダ部を前記挿通穴に挿通させた状態で前記ファンケーシングに前記モータホルダ部を連結するためのホルダ連結構造(61)が少なくとも1つ設けられており、
    前記ダクト部および前記ファンケーシングには、前記モータホルダ部を前記挿通穴に挿通させた状態で前記ファンケーシングに前記ダクト部を連結するためのダクト連結構造(62)が少なくとも1つ設けられている電動送風機。
  2. 前記冷却風通路部および前記ファンケーシングには、前記モータホルダ部を前記挿通穴に挿通させた状態で前記ファンケーシングに前記冷却風通路部を連結するための中間連結構造(63)が少なくとも1つ設けられている請求項1に記載の電動送風機。
  3. 前記ホルダ連結構造、前記ダクト連結構造、および前記中間連結構造のうち少なくとも1つの連結構造は、前記ファンケーシングおよび前記モータケーシングを相対的に回動させることで前記ファンケーシングに前記モータケーシングを係合させる係合構造によって構成されている請求項2に記載の電動送風機。
  4. 前記ファンケーシングには、前記ダクト部を受け入れるダクト受入部(46)が設けられており、
    前記ダクト受入部の内側壁面(461)および前記ダクト部の外周部(531、532)のうち一方の部位を一方のダクト部位とし、他方の部位を他方のダクト部位としたとき、
    前記ダクト連結構造は、前記係合構造によって構成される構造であって、前記一方のダクト部位に形成されて前記一方のダクト部位の周方向に沿って延びると共に前記他方のダクト部位に向かって突き出るダクト係合部(621)と、前記他方のダクト部位に形成されて前記他方のダクト部位の周方向に沿って延びると共に前記ファンケーシングおよび前記モータケーシングを相対的に回動させることで前記ダクト係合部に係合可能なダクト係止部(622)と、を含んでいる請求項3に記載の電動送風機。
  5. 前記ダクト係合部は、その突出寸法が前記一方のダクト部位の周方向において異なる大きさになっている請求項4に記載の電動送風機。
  6. 前記冷却風通路部は、前記回転軸線に沿って延びる方向において前記ファンケーシングと対向するケーシング対向部位(521)を有しており、
    前記ファンケーシングは、前記回転軸線に沿って延びる方向において前記冷却風通路部と対向する通路対向部位(47)を有しており、
    前記ケーシング対向部位および前記通路対向部位のうち一方の部位を一方の対向部位とし、他方の部位を他方の対向部位としたとき、
    前記中間連結構造は、前記係合構造によって構成される構造であって、前記一方の対向部位に形成されて前記回転軸線の周りに沿って延びると共に前記他方のホルダ部位に向かって突き出る中間係合部(631)と、前記他方の対向部位に形成されて前記ファンケーシングおよび前記モータケーシングを相対的に回動させることで前記中間係合部に係合可能な中間係止部(632)と、を含んでいる請求項3ないし5のいずれか1つに記載の電動送風機。
  7. 前記挿通穴の内周縁部(454)および前記モータホルダ部の外周部(511)のうち一方の部位を一方のホルダ部位とし、他方の部位を他方のホルダ部位としたとき、
    前記ダクト連結構造は、前記係合構造によって構成される構造であって、前記一方のホルダ部位に形成されて前記一方のホルダ部位の周方向に沿って延びると共に前記他方のホルダ部位に向かって突き出るホルダ係合部(611)と、前記他方のホルダ部位に形成されて前記他方のホルダ部位の周方向に沿って延びると共に前記ファンケーシングおよび前記モータケーシングを相対的に回動させることで前記ホルダ係合部に係合可能なホルダ係止部(612)と、を含んでいる請求項3ないし6のいずれか1つに記載の電動送風機。
  8. 前記ホルダ連結構造、前記ダクト連結構造、および前記中間連結構造のうち少なくとも1つの構造は、接着剤(GL)によって接着することで前記ファンケーシングに前記モータケーシングを連結させる接着構造になっている請求項2に記載の電動送風機。
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