JP2019154439A - 小麦粉用または小麦粉材用ショ糖代替甘味料材、低糖質菓子用組成物およびこれを用いた低糖質菓子 - Google Patents

小麦粉用または小麦粉材用ショ糖代替甘味料材、低糖質菓子用組成物およびこれを用いた低糖質菓子 Download PDF

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【課題】賦形素材としての小麦粉と、甘味料として砂糖を使用する加工食品、特に菓子類全般に適用可能であり、食品ごとに使用する素材や甘味料を変更する必要がなく、小麦粉の代替品やショ糖の代替品を用いなかった場合と同等の物理・化学的特性、食味・食感を備える菓子を簡便に製造することができる小麦粉用または小麦粉材用ショ糖代替甘味料材、該ショ糖代替甘味料材を含有する低糖質菓子用組成物およびこれを用いた低糖質菓子の提供。【解決手段】少なくともポリデキストロース、エリスリトール、エリスリトールを除く糖アルコールおよびラカンカ抽出物を含む、小麦粉用または小麦粉材用ショ糖代替甘味料材。【選択図】なし

Description

本発明は、小麦粉用または小麦粉材用ショ糖代替甘味料材、低糖質菓子用組成物およびこれを用いた低糖質菓子に関するものである。
炭水化物はヒトをはじめとする生物の生命活動を維持する上で主要なエネルギー源とされているが、その一方で、高炭水化物摂取が高中性脂肪血症や糖尿病に関連していることが知られている。特に、炭水化物に含まれる糖質類が生体影響因子として大きな比重を占めているとされている。そのため、近年では予防医学の観点から、炭水化物の過剰摂取を避け、糖質分による悪影響を避けることが推奨されている。ただ、炭水化物の糖質分は食品、特に、菓子の美味しさ、食味に欠くことができない。
そこで、従来より炭水化物、ひいては糖質分の過剰摂取を避けることを目的として、難消化性デキストリン、難消化性澱粉、糖アルコール、高甘味度甘味料などの低糖質素材およびこれを用いた加工食品が多数提案されている(例えば、特許文献1〜7参照)。
特許文献1に記載の低糖質あん類は、砂糖を含有しない低糖質あん類であり、おからもしくは粉末おからに、小豆の煮汁もしくはその濃縮液、乳化剤、増粘多糖類、高甘味度甘味料、糖アルコールを加え、炊き上げを行わず、材料をまず混合し、これを80〜100℃で5〜30分加熱して品温80〜110℃に加熱殺菌した後に冷却することで得られる。この低糖質あん類においては、糖質の摂取を効果的に低減することができ、しかも色味も良好なあん類を得ることができるとされている。
特許文献2のベーカリー食品用組成物は、難消化性澱粉および種実類からなる群から選択される1種類以上4〜42質量%とグルテン0.1〜6質量%と小麦ふすま0.1〜20質量%とを含むことを特徴としている。また、特許文献3のベーカリー食品用組成物は、大豆粉4〜42質量%、グルテン0.1〜6質量%と、小麦ふすま0.1〜20質量%とを含むことを特徴としている。これらのベーカリー食品用組成物では、低糖質でありながらも、優れた外観、食感及び食味を実現できるとされている。
特許文献4の食品用組成物は、低糖質食品原料と麹を含有することを特徴としている。前記低糖質食品原料は、難消化性澱粉、難消化性デキストリン、大豆粉、豆乳粉末、おから、フスマ、セルロース、ポリデキストロース、小麦食物繊維、大豆食物繊維、難消化性グルカン、寒天、こんにゃく粉、アーモンドプードル、ナッツ粉末、小麦タンパク、大豆タンパク、エンドウ豆タンパク、卵タンパクから選ばれた少なくとも1種である。この食品用組成物では、低糖質食品原料を含有することにより、低糖質の食品を得ることができるとともに麹を含有することによって口どけ感の向上、繊維感のマスキング効果が得られるので、低糖質でありながら食感食味に優れた食品が得られるとされている。
特許文献5の低糖質食品素材は、外皮を剥いで超微粒粉末とされた原料大豆を凍結乾燥または噴霧乾燥して製造された豆乳粉と、小麦由来の活性グルテンとを混合したものであって、上記食品素材中の活性グルテンの含有量を5〜90質量%とし、残部を豆乳粉とし、糖質の含有量が少なくとも13.5質量%以下に調節されていることを特徴とする。この低糖質食品素材では、パン類や菓子類、さらには麺類などに加工したときに、その加工食品中に含有する糖質成分の割合を約5質量%以下とすることができるとされている。また、グルテンを含有しない豆乳粉に活性グルテンが加えられているので、弾力性、粘着性が得られ、イーストや重曹(炭酸水素ナトリウム)、ベーキングパウダーなどの膨張剤を加えて膨張させることができ、パン類の素材として用いることができるとされている。さらに、豆乳粉を活性グルテンの粘性により一体化することができるので、焼き菓子や蒸し菓子などの菓子類、さらには麺類の素材として用いることができるとされている。
特許文献6の低糖質焼き菓子用組成物は、食物繊維として難消化性デキストリンを含み、タンパク質系原料としてホエイパウダーまたはホエイタンパク質を含有することを特徴としている。この低糖質焼き菓子用組成物では、難消化性デキストリンおよびホエイパウダーまたはホエイタンパク質が非凝集性を有することにより、難消化性デキストリンの表面を被覆して水分の吸収を抑え、結果として糖質を制限した焼き菓子においても、形状が安定するとともに優れた食感の焼き菓子を得ることができるとされている。
特許文献7の低糖質の菓子類は、糖アルコール、高甘味度甘味料により前記糖類を全量置換することを特徴としている。この低糖質の菓子類では、エネルギー及び血糖値上昇を低減しているにもかかわらず、一般的な菓子類と同等の食感、製造工程における安定性、製品の常温並びに冷凍での保存性を有するとされている。
このように、低糖質素材およびこれを用いた加工食品の開発アプローチとしては、(1)特許文献1のように、高甘味度甘味料などを用いて甘味料(甘味素材)である砂糖(ショ糖)の使用量を低減、あるいは完全に置換して糖質の含有量を低減させるアプローチ、(2)特許文献2〜4のように、植物性タンパク質や食物繊維などを用いて、炭水化物を豊富に含有している賦形素材としての小麦粉の使用量を低減、あるいは完全に置換して糖質の含有量を低減させるアプローチ、そして(3)特許文献5〜7のように上記(1)(2)を組み合わせて、糖質の含有量をさらに低減させるアプローチ、とに大別することができる。
特開2011−182754号公報 特開2016−158607号公報 特開2016−158608号公報 特開2017−055662号公報 特許第5131882号 特開2015−65839号公報 特開2016−106584号公報
しかしながら、特許文献1に記載の低糖質あん類は、単に、主たる甘味料であるショ糖を高甘味度甘味料、糖アルコールで置換し、ショ糖の含有量を低下させているに過ぎず、小豆を使用したあん類と同等の物理・化学的特性を備えているかどうかについて必ずしも十分に検討されているとは言えなかった。しかも、小豆の代替品であるおからもしくはおから粉末由来の大豆臭(青豆臭)や苦味を解消しなければならないという問題があった。
特許文献2、3に記載のベーカリー食品用組成物および特許文献4に記載の食品用組成物は、単に、賦形素材である小麦粉の代わりに、植物由来のタンパク質素材などを用いて小麦粉の使用量を低減させ、糖質を低減させているに過ぎず、甘味料についての検討は不十分であり、さらなる糖質低減の余地が残されていた。
特許文献5の低糖質食品素材、特許文献6の低糖質焼き菓子および特許文献7の低糖質の菓子類は、甘味料であるショ糖の不使用および代替成分への置換と、賦形素材である小麦粉の使用量を低減することにより、菓子の低糖質化が可能ではあるものの、生地の流動特性・粘弾性・熱硬化性・賦形性については必ずしも満足のいくものではなかった。また、製品の膨化・硬さなどの食感に係わる物理・化学的特性や、甘味の強度・質などの食味についても改善の余地が残されていた。
本発明は、以上のとおりの事情に鑑みてなされたものであり、賦形素材としての小麦粉と、甘味料として砂糖を使用する加工食品、特に菓子類全般に適用可能であり、食品ごとに使用する素材や甘味料を変更する必要がなく、小麦粉やショ糖を用いた場合と同等の物理・化学的特性、食味・食感を備える菓子を簡便に製造することができる小麦粉用または小麦粉材用ショ糖代替甘味料材、該ショ糖代替甘味料材を含有する低糖質菓子用組成物およびこれを用いた低糖質菓子を提供することを課題とする。
本発明者らは、前記課題を解決するための検討を鋭意進めたところ、エリスリトールと、エリスリトール以外の糖アルコール、ポリデキストロースなどを特定の割合で配合したショ糖代替甘味料材を添加した菓子が、ショ糖使用時と同等の物理・化学的特性を備えることを見出した。また、本発明者らは、前記各成分の配合割合についてさらに試験を重ねた結果、その混合物中において結晶性が高いエリスリトールの再結晶化や析出を抑制し、エリスリトール濃度を増大させ得ることを見出した。さらにまた、小麦粉、大豆粉末および活性グルテンなどを特定の割合で配合することにより、小麦粉のみで作成した生地と同等の生地の流動特性・粘弾性・熱硬化性・賦形性を備える小麦粉材が得られることを見出した。本発明は、このような知見に基づいて完成されている。
(1)本発明の小麦粉用または小麦粉材用ショ糖代替甘味料材は、少なくともポリデキストロース、エリスリトール、エリスリトールを除く糖アルコールおよびラカンカ抽出物を含むことを特徴としている。
(2)本発明の小麦粉用または小麦粉材用ショ糖代替甘味料材では、前記ショ糖代替甘味料材が、さらに難消化性デキストリンおよびイヌリンを含有することが好ましく考慮される。
(3)本発明の小麦粉用または小麦粉材用ショ糖代替甘味料材では、前記ショ糖代替甘味料材は常温で液状であって、結晶状のエリスリトールを含まないことが好ましく考慮される。
(4)本発明の小麦粉用または小麦粉材用ショ糖代替甘味料材では、前記エリスリトールの配合割合が、前記ショ糖代替甘味料材の全体量に対して、7.5質量%以上20質量%以下であることが好ましく考慮される。
(5)本発明の低糖質菓子用組成物は、前記(1)から(4)のいずれかに記載の小麦粉用または小麦粉材用ショ糖代替甘味料材および小麦粉または小麦粉材を含有することを特徴としている。
(6)本発明の低糖質菓子用組成物では、前記小麦粉材は、少なくとも小麦粉、大豆粉末および活性グルテンを含有しており、該小麦粉材を使用する低糖質菓子用組成物中、前記ショ糖代替甘味料材の全体量に対して、前記エリスリトールの配合割合が、7.5質量%以上8.5質量%以下であることが好ましく考慮される。
(7)本発明の低糖質菓子用組成物では、前記小麦粉を使用する低糖質菓子用組成物中、前記ショ糖代替甘味料材の全体量に対して、前記エリスリトールの配合割合が、7.5質量%以上20質量%以下であることが好ましく考慮される。
(8)本発明の低糖質菓子用組成物では、前記小麦粉材中における小麦粉の配合割合が45質量%以上55質量%以下であることが好ましく考慮される。
(9)本発明の低糖質菓子用組成物では、前記小麦粉材が、微結晶セルロースおよび不溶性食物繊維素材を含有することが好ましく考慮される。
(10)本発明の低糖質菓子は、前記(5)から(9)のいずれかに記載の低糖質菓子用組成物を用いた低糖質菓子であることを特徴とする。
本発明によれば、賦形素材としての小麦粉と、砂糖を使用する加工食品、特に菓子類全般に適用可能であり、食品ごとに使用する素材や甘味料を変更する必要がなく、小麦粉の代替品やショ糖の代替品を用いなかった場合と同等の物理・化学的特性、食味・食感を備える菓子を簡便に製造することができる小麦粉用または小麦粉材用ショ糖代替甘味料材、該ショ糖代替甘味料材を含有する低糖質菓子用組成物およびこれを用いた低糖質菓子が実現される。
25℃における対照区および実施例1〜14のスポンジケーキ生地の流動特性を示したグラフである。 対照区および実施例1〜14のスポンジケーキ生地の動的粘弾性の温度依存性試験の結果を示すグラフである。(A)は、貯蔵弾性率を示し、(B)は、損失弾性率を示し、(C)は、損失正接の値を示すグラフである。 対照区および実施例1〜14のスポンジケーキ生地の気泡分散構造を示した写真である。 対照区および実施例1〜14の焼成後のスポンジケーキの内相の硬さ測定試験における測定サンプルの採取について模式的に示した概略平面図である。
以下に本発明の小麦粉用または小麦粉材用ショ糖代替甘味料材、低糖質菓子用組成物およびこれを用いた低糖質菓子について詳細に説明する。
本発明の小麦粉用または小麦粉材用ショ糖代替甘味料材は、少なくともポリデキストロース、エリスリトール、エリスリトールを除く糖アルコールおよびラカンカ抽出物を含むことを特徴とする。
ポリデキストロースは、グルコース(ブドウ糖)、ソルビトール、クエン酸を原料とする食物繊維の1種であり、前記ショ糖代替甘味料材においては、低糖質素材として配合されている。
前記ショ糖代替甘味料材におけるポリデキストロースの含有量としては、例えば、15質量%以上40質量%以下の範囲であることが例示される。ポリデキストロースの含有量が15質量%未満では、ポリデキストロースの使用によって期待される効果、例えば、糖質の低減や、前記ショ糖代替甘味料材の流動性の向上といった効果に乏しくなる恐れがある。また、ポリデキストロースの含有量が40質量%を超えると、前記ショ糖代替甘味料材を含有する低糖質菓子用組成物を用いた低糖質菓子の食味・食感がかえって低下する恐れがある。
エリスリトールは、天然由来の糖アルコールの一種であり、ショ糖の60%〜80%の甘味を示すことが知られており、低糖質の甘味料として広く知られている。エリスリトールの甘さは、ショ糖の甘さに近く、後味も良好で、しかもカロリーがゼロである。また、後述のラカンカ抽出物等の高甘味度甘味料と併用することで、高甘味度甘味料の風味をよりショ糖に近い甘味質に改質することができる。その一方で、エリスリトールは、極めて結晶性の高い糖アルコールであり、25℃における溶解度(飽和濃度)は36質量%程度であるものの、実際には、並存するその他の成分によって溶解度が大きく低下してエリスリトール結晶が析出することがあった。そのため、エリスリトールを用いたショ糖代替甘味料材を調製する際には、実際のエリスリトール濃度が添加濃度よりも低下してしまうので、エリスリトールの再結晶化や結晶の析出を抑制、制御することが求められていた。
前記ショ糖代替甘味料材におけるエリスリトールの含有量としては、7.5質量%以上20質量%以下の範囲であることが好ましく例示される。エリスリトールの含有量が7.5質量%未満では、エリスリトールの使用によって期待される効果、例えば、糖質およびカロリーの低減や、ショ糖に近い甘味感を出すといった効果に乏しくなる恐れがある。また、エリスリトールの含有量が20質量%を超えると、エリスリトールの結晶が析出しやすくなる恐れがある。
また、前記ショ糖代替甘味料材におけるエリスリトールの含有量は、後述の低糖質菓子用組成物の調製に際し、併用する素材、特に小麦粉または小麦粉材のいずれを使用するのかに応じて最適な濃度に調整することができる。例えば、前記小麦粉材は、少なくとも小麦粉、大豆粉末および活性グルテンを含有しており、該小麦粉材を使用する低糖質菓子用組成物中、前記ショ糖代替甘味料材の全体量に対して、エリスリトールの配合割合は、7.5質量%以上8.5質量%以下であることが好ましい。また、小麦粉材を使用する低糖質菓子用組成物中、前記ショ糖代替甘味料材の全体量に対して、エリスリトールの配合割合は、7.5質量%以上20質量%以下であることが好ましい。
前記ショ糖代替甘味料材には、前記エリスリトールに加え、エリスリトールを除く糖アルコール(以下、単に、糖アルコールと記載する)も必須の成分の一つとして含有されている。このような糖アルコールにとしては、例えば、キシリトール、ソルビトール、マンニトール、マルチトール、ラクチトール、還元マルトオリゴ糖(還元水飴)、還元イソマルトオリゴ糖および還元パラチノースなどが例示される。これらの糖アルコールの多くは、エリスリトールと同様に、比較的ショ糖に近い甘味を示すことを知られており、しかもカロリーが低いため、低糖質の甘味料として好適に用いることができる。
前記ショ糖代替甘味料材における糖アルコールの含有量としては、例えば、1.5質量%以上20質量%以下の範囲であることが例示され、5質量%以上10質量%以下の範囲であることが好ましく、6質量%以上7.5質量%以下の範囲であることがさらに好ましい。糖アルコールの含有量が1.5質量%未満では、糖アルコールの使用によって期待される効果、例えば、糖質およびカロリーの低減や、ショ糖に近い甘味感を出すといった効果に乏しくなる恐れがある。また、糖アルコールの含有量が20質量%を超えると、低糖質菓子の食味・食感がかえって低下する恐れがある。
ラカンカ抽出物は、中国広西省の桂林にのみ自生するウリ科植物である羅漢果の果実を煮出した羅漢果エキスを、さらに精製・濃縮することで得られる高甘味度甘味料である。その甘味は、ショ糖のおよそ300倍に相当し、煮出しただけの羅漢果エキスの5〜6倍程度に達することが知られている。
その一方で、ラカンカ抽出物は、独特の風味を有するため、前記ショ糖代替甘味料材にはごく少量を添加するだけでよい。前記ショ糖代替甘味料材において、ラカンカ抽出物の含有量としては、例えば、0.1質量%以上3質量%以下の範囲であることが例示され、特に、0.5質量%以上2質量%以下の範囲であることが好ましく例示される。ラカンカ抽出物の含有量が0.1質量%未満では、ラカンカ抽出物の使用によって期待される効果、例えば、糖質およびカロリーの低減や、所期の甘味度を出すといった効果に乏しくなる恐れがある。また、ラカンカ抽出物の含有量が3質量%を超えると、甘味度が強すぎ、低糖質菓子の食味・食感がかえって低下する恐れがある。
本発明の低糖質菓子用組成物では、前記ショ糖代替甘味料材が、さらに難消化性デキストリンおよびイヌリンを含有することが好ましく考慮される。
難消化性デキストリンは、水溶性食物繊維の一種であり、例えば、澱粉の加水分解物中から分離・精製したり、澱粉に酵素(α-グルコシルトランスフェラーゼおよびα-アミラーゼ)を反応させることにより得られる。前記ショ糖代替甘味料材において、難消化性デキストリンは、前記ショ糖代替甘味料材の流動特性などの物理・化学的特性を調節し、その取り扱い性を良好なものとすることができる。
前記ショ糖代替甘味料材において、難消化性デキストリンの含有量としては、例えば、5質量%以上25質量%以下の範囲であることが例示され、特に、6.5質量%以上18質量%以下の範囲であることが好ましく例示される。難消化性デキストリンの含有量が5質量%未満では、難消化性デキストリンの使用によって期待される効果、例えば、前記ショ糖代替甘味料材の粘度や流動性の向上といった効果に乏しくなる恐れがある。また、エリスリトールの再結晶化や結晶の析出が促進される恐れがある。一方、難消化性デキストリンの含有量が25質量%を超えると、前記ショ糖代替甘味料材の粘度上昇や流動性の低下が生じる恐れがある。
イヌリンは、スクロースにフルクトースが重合したフルクトオリゴ糖にさらにフルクトースが重合した多糖であり、水溶性の食物繊維の一種である。澱粉とは異なり、ヒトの消化器では分解することができず、大腸の腸内細菌叢によってはじめて代謝される。そのため、血糖値の上昇を起こすことがなく、しかも食後の血糖値の上昇を抑制するとの報告もある。また、イヌリンを添加することにより、食品の流動性や粘弾性などの物理・化学的特性を調整することが可能である。前記ショ糖代替甘味料材においては、粘度調整剤およびエリスリトールの溶解度調整を目的として、イヌリンを配合する。
前記ショ糖代替甘味料材において、イヌリンの含有量としては、例えば、0.75質量%以上8質量%以下の範囲であることが例示され、特に、0.8質量%以上5質量%以下の範囲であることが好ましく例示される。イヌリンの含有量が0.75質量%未満では、イヌリンの使用によって期待される効果、例えば、前記ショ糖代替甘味料材の粘度や流動性の向上といった効果に乏しくなる恐れがある。また、エリスリトールの再結晶化や結晶の析出が促進される恐れがある。一方、イヌリンの含有量が8質量%を超えると、前記ショ糖代替甘味料材の粘度上昇や流動性の低下が生じたり、前記ショ糖代替甘味料材を含有する低糖質菓子用組成物を用いた低糖質菓子の食味・食感がかえって低下する恐れがある。
また、本発明の小麦粉用または小麦粉材用ショ糖代替甘味料材では、所期の効果を損なわない限り、上記のとおりの各成分に加えて、乳化剤、澱粉素材、人工甘味料等の各種食品添加物を適宜添加してもよい。
本発明の小麦粉用または小麦粉材用ショ糖代替甘味料材では、前記ショ糖代替甘味料材が上記のとおりの各種成分を含有することにより、常温で液状であって、結晶状のエリスリトールを含まないことが好ましく考慮される。すなわち、上記のとおりの各種成分を所定の配合割合の範囲内で混合し、前記ショ糖代替甘味料材を調製することで、エリスリトール結晶の再結晶や結晶の析出を抑制し、前記ショ糖代替甘味料材中のエリスリトール濃度を高めることができる。そのため、ショ糖の代替品を用いなかった場合と同等の物理・化学的特性、食味・食感を備えるショ糖代替甘味料材が得られる。
本発明の低糖質菓子用組成物は、上記のとおりの小麦粉用または小麦粉材用ショ糖代替甘味料材および小麦粉または小麦粉材を含有することを特徴としている。
前記小麦粉材は、少なくとも小麦粉、大豆粉末および活性グルテンを含有しており、該小麦粉材において、小麦粉の配合割合は、45質量%以上55質量%以下の範囲であることが例示され、特に、50質量%以上53質量%以下の範囲であることが好ましく例示される。上記範囲内であれば、小麦粉本来の物理・化学的特性と、食味・食感を維持しつつ、小麦粉由来の糖質を約50%低減することができる。
前記小麦粉材に適用可能な小麦粉としては、特に制限されることはなく、薄力小麦粉、中力小麦粉、強力小麦粉のいずれであってもよい。例えば、小麦粉として強力小麦粉を用いることにより、薄力小麦粉よりも弾性が高く、中力小麦粉で作成した生地と同程度の硬さや伸展性を備えた生地を作成することができる。このような小麦粉の選択は、賦形素材として小麦粉を用いる菓子や加工食品の種類に応じて適宜変更、調節することが可能である。なお、本明細書中では、便宜的に、小麦粉として薄力小麦粉を用いた前記小麦粉材を「薄力小麦粉材」、中力小麦粉を用いた前記小麦粉材を「中力小麦粉材」、強力小麦粉を用いた前記小麦粉材を「強力小麦粉材」と呼称する。
また、小麦粉の精白の度合についても特に制限されることはなく、例えば、全粒粉などを用いることも考慮される。全粒粉を用いた小麦粉材については、例えば、クッキーやシリアル等に好適に用いることができる。
なお、前記ショ糖代替甘味料材と小麦粉とを併用する場合についても、小麦粉の種類や精白の度合等は特に制限されることはない。
前記小麦粉材において、大豆粉末は、小麦代替素材の一つであり、糖質を豊富に含有する小麦粉をタンパク質素材で置き換えることにより、小麦粉材全体の糖質を低減させることができる。
大豆粉末は、大豆を粉末化したものであれば特に制限されることなく用いることができ、例えば、全脂大豆粉、脱脂大豆粉、豆乳粉末、おからパウダー、きなこ等が例示される。また、大豆特有の青豆臭を低減させることを目的として、適宜脱臭処理を施したものも使用することができる。また、全脂大豆粉を用いた場合、含有される大豆油や極性脂質(リン脂質、糖脂質)が小麦粉中の澱粉の老化を抑制して、例えば、饅頭皮やどら焼き皮のしっとり感を向上させ、経時による食感のぼそつきや硬化(澱粉の老化に起因)を抑制することができるため好ましい。
大豆粉末については、一般に、失活処理をせずに大豆由来のアミラーゼやリポキシゲナーゼなどの酵素活性を維持した生大豆粉末と、加熱処理により酵素活性を失活させた失活大豆粉末とに大別することができる。大豆由来のアミラーゼが活性を維持していると、大豆粉末を含む前記小麦粉材に水を加えると、澱粉の加水分解が生じ、所期の物理・化学的特性を維持することが困難になる場合がある。また、大豆由来のリポキシゲナーゼが活性を維持していると、大豆特有の青豆臭の原因物質が増加する。そのため、前記小麦粉材においては、失活大豆粉末を用いることが好ましく考慮される。
前記小麦粉材における大豆粉末の配合割合としては、例えば、10質量%以上30質量%以下の範囲であることが例示され、特に13質量%以上20質量%以下の範囲であることが好ましく例示される。大豆粉末の配合割合が10質量%未満では、大豆粉末の使用によって期待される効果、例えば、本発明の低糖質菓子用組成物を用いて製造した低糖質菓子の食味・食感が向上する、加熱加工前の生地の形状安定性といった効果に乏しくなる恐れがある。また、大豆粉末の配合割合が30質量%を超えると、低糖質菓子の食味・食感がかえって低下する恐れがある。
活性グルテンは、小麦由来の粘弾性を有するタンパク質であるグルテンの一つの態様である。活性グルテンにおいては、グルテンタンパク質のジスルフィド結合や遊離チオール基(SH基)が変化していないため、より強い粘弾性を発揮することが知られている。前記小麦粉材は、このような活性グルテンを含有していることにより、この小麦粉材を用いて作成した菓子の生地に、通常の小麦粉で作成した生地と同程度の粘弾性や伸展性を付与することができる。
前記小麦粉材における活性グルテンの含有量としては、例えば、1質量%以上15質量%以下の範囲であることが例示され、特に、5質量%以上10質量%以下の範囲であることが好ましく例示される。活性グルテンの含有量が1質量%未満では、活性グルテンの使用によって期待される効果、例えば、加熱加工前の生地の形状安定性や粘弾性、伸展性といった効果に乏しくなる恐れがある。また、活性グルテンの含有量が15質量%を超えると、低糖質菓子の食味・食感がかえって低下する恐れがある。
本発明の低糖質菓子用組成物では、前記小麦粉材が、微結晶セルロースおよび不溶性食物繊維素材を含有することが好ましく考慮される。
微結晶セルロースは、植物由来の食物繊維の一種であり、水には不溶であるが分散させることにより、コロイド化して三次元網目構造を形成することが知られている。この三次元網目構造の内部に水分を捕捉することにより、例えば、スポンジケーキの生地においては、菓子生地の流動性を向上させたり、釜落ちの防止、気泡安定性を高めることができる。また出来上がった菓子の食味・食感については、しっとり感を付与することができる。前記小麦粉材に適した微結晶セルロースとしては、素材の風味が少なく、かつ粒子径の小さいものを用いることが好ましく考慮される。
前記小麦粉材における微結晶セルロースの含有量としては、例えば、10質量%以上15質量%以下の範囲であることが例示され、特に、12質量%以上13.5質量%以下の範囲であることが好ましく例示される。微結晶セルロースの含有量が10質量%未満では、微結晶セルロースの使用によって期待される効果、例えば、菓子生地の流動性を向上させたり、釜落ちの防止、気泡安定性の向上といった効果に乏しくなる恐れがある。また、微結晶セルロースの含有量が15質量%を超えると、低糖質菓子の食味・食感がかえって低下する恐れがある。
不溶性食物繊維素材は、微結晶セルロースと同様に、菓子生地の流動性を向上させることができる。例えば、不溶性食物繊維素材をビスケットやクッキーなどの焼き菓子の生地に用いた場合、得られる焼き菓子は、口溶け、クリスプネス(サクサク感)などの食感を向上させることができる。
不溶性食物繊維素材としては、例えば、湿熱処理澱粉などの非消化性・難消化性澱粉、植物に含まれるセルロース、リグニン、ペクチンや、カニ・エビなどの甲殻類に含まれるキチン、キトサンなどが例示される。
前記小麦粉材における不溶性食物繊維素材の含有量としては、例えば、7.5質量%以上15質量%以下の範囲であることが例示され、特に、10質量%以上12.5質量%以下の範囲であることが好ましく例示される。不溶性食物繊維素材の含有量が7.5質量%未満では、不溶性食物繊維素材の使用によって期待される効果、例えば、菓子生地の流動性の向上や、焼き菓子の口溶け、クリスプネス(サクサク感)などの食感を向上させるといった効果に乏しくなる恐れがある。また、不溶性食物繊維素材の含有量が15質量%を超えると、低糖質菓子の食味・食感がかえって低下する恐れがある。
このような成分組成の小麦粉材または小麦粉と、ショ糖代替甘味料材とは、それぞれ個別に混合攪拌し、適度な粘塑弾性を有する生地と、適度な流動性、硬さを備える甘味料ペーストとして取り扱ってもよく、小麦粉材とショ糖代替甘味料材との混合物として取り扱ってもよいし、前記小麦粉材と前記ショ糖代替甘味料材とをあらかじめ混捏しておいてもよい。
例えば、饅頭のような和菓子を製造する際には、生地には前記小麦粉材と前記ショ糖代替甘味料材とを配合し、餡には小豆などの材料と前記ショ糖代替甘味料材とを配合することが例示される。
また、前記小麦粉材と前記ショ糖代替甘味料材との混合割合については、製造する菓子の種類に応じて適宜変更可能であり、例えば、前記小麦粉材と前記ショ糖代替甘味料材とを当量ずつ混合することが例示される。
こうして得られた低糖質菓子用組成物は、賦形素材として小麦粉を用い、甘味料としてショ糖を使用する菓子であれば、特に制限されることなく小麦粉およびショ糖の代替品として用いることができる。本発明の低糖質菓子用組成物を用いることができる菓子としては、例えば、クッキー、ビスケット、スポンジケーキ、パウンドケーキ、シフォンケーキ、バウムクーヘン、スフレ、ケーキマフィン、タルト、パイ、シュー、どらやき、蒸し饅頭、焼き饅頭、栗饅頭、カステラ、桜餅、浮島等が例示される。
これらの菓子を製造する際には、人手による製造のほか、従来公知の製造装置、例えば、混練装置、エクストルーダ、包餡機等を適宜使用可能である。例えば、蒸し饅頭を製造する際には、市販の包餡機を利用することができ、該包餡機の生地供給部に本発明の低糖質菓子用組成物を構成する小麦粉材を供給し、餡供給部に本発明の低糖質菓子用組成物を構成するショ糖代替甘味料材を供することが例示される。
以下に本発明の低糖質菓子用組成物およびこれを用いた低糖質菓子を実施例として示すが、本発明の低糖質菓子用組成物およびこれを用いた低糖質菓子は、何ら実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
<ショ糖代替甘味料材の調製>
ポリデキストロースとしてライテスHF(ダニスコジャパン(株)製)69.2質量部、エリスリトールとして三菱ケミカル(株)製のエリスリトール45質量部、エリスリトール以外の糖アルコールとして還元マルトオリゴ糖(PO−30、三菱商事フードテック(株)製)15.5質量部、イヌリン(オラフティP95、ベネオ-オラフティ(株)製)4.9質量部、ラカンカ抽出物としてラカントMV−50(サラヤ(株)製)3.6質量部、残部(45.4質量部)を水として、これらを混合攪拌し、ショ糖代替甘味料材230質量部を得た。
<低糖質菓子の製造>
(1)バタースポンジケーキ
スポンジケーキは、スポンジ組織を持つケーキ類の総称であり、ショ糖を加えた鶏卵を起泡させた泡沫に、薄力粉麦粉を混合した生地を水蒸気膨化させ、スポンジ状の細かく、均一な泡沫構造を形成させたものである。ケーキ類の中でも配合が単純であり、全卵、ショ糖、薄力小麦粉の3つの主原料で構成されている。これらの主原料のうち、ショ糖はスポンジケーキの甘味、柔らかさ、膨らみに影響を及ぼすことが知られている。そのため、本発明のショ糖代替甘味料材が少なくとも上記3つのスポンジケーキの特性について、ショ糖と同等の評価が得られるか否かが重要となる。
そこで、以下に示す配合で、上記ショ糖代替甘味料材を用いたバタースポンジケーキ(以下、単に、スポンジケーキと呼称する)を調製した。
なお、スポンジケーキの原料として、薄力小麦粉(日清 バイオレット、日清製粉(株)製)、グラニュー糖(三井製糖(株)製)、凍結卵(PR殺菌凍結全卵、三州食品(株)製)、起泡剤(リョトーエステルSP−A、三菱ケミカルフーズ(株)製)を用いた。
生地
薄力粉 100質量部
凍結全卵 100質量部
起泡剤 0.5質量部
ショ糖代替甘味料材 100質量部
水(脱塩水) 5.6〜16.7質量部
スポンジケーキ生地の製法には、別立て法(鶏卵を卵白と卵黄にわけ、それぞれを気泡した後に小麦粉やショ糖を加える方法)、共立て法(全卵を湯煎して加温しつつ気泡し、これに小麦粉等を加える方法)、およびオールインミックス法(全試料を一度に加えて気泡する方法)の3製法がある。本実施例では、乳化剤製剤を使用している。乳化剤製剤はオールインミックス法を想定して製造されているため、すべてのスポンジケーキ生地の調製はオールインミックス法で行った。
具体的には、凍結全卵に起泡剤と脱塩水を加え、よく混合した。ケーキ用ミキサーのボウルに凍結全卵(起泡剤と脱塩水を含む)、薄力小麦粉を製菓用篩(φ185mm×H55mm、目開き1mm)を用いて篩い入れ、ショ糖代替甘味料材を加えた。ワイヤーホイッパを用いて225rpmで1分間混合し、その後にゴムベラで軽く生地を混合した。さらに、生地が目標の密度(0.48〜0.56 g・cm-3)になるまで680rpmで3分間撹拌した。
上記のとおり調製した生地を、ケーキ焼成型(上端径:185mm、底面径:180mm×H58mm)に400.0g測りとり、オーブン(C-stlyC デッキオーブン CD-01型、共立プラント工業(株))を用いて、上火と下火ともに160℃(火力1)で25分間焼成を行った。焼成後、ケーキをケーキ型から取り出し、室温1時間放置して粗熱をとった。
(実施例2)
ショ糖代替甘味料材について、イヌリンの配合割合を13.7質量部に変更したこと以外は、実施例1と同様にしてショ糖代替甘味料材およびこれを用いたスポンジケーキ生地を調製し、焼成した。
(実施例3)
ショ糖代替甘味料材について、還元マルトオリゴ糖の配合割合を30.7質量部に変更したこと以外は、実施例1と同様にしてショ糖代替甘味料材およびこれを用いたスポンジケーキ生地を調製し、焼成した。
(実施例4)
ショ糖代替甘味料材について、還元マルトオリゴ糖の配合割合を30.7質量部に変更し、イヌリンの配合割合を13.7質量部に変更したこと以外は、実施例1と同様にしてショ糖代替甘味料材およびこれを用いたスポンジケーキ生地を調製し、焼成した。
(実施例5)
ショ糖代替甘味料材について、ポリデキストロースの配合割合を80.4質量部に変更したこと以外は、実施例1と同様にしてショ糖代替甘味料材およびこれを用いたスポンジケーキ生地を調製し、焼成した。
(実施例6)
ショ糖代替
甘味料材について、ポリデキストロースの配合割合を80.4質量部に変更し、イヌリンの配合割合を13.7質量部に変更したこと以外は、実施例1と同様にしてショ糖代替甘味料材およびこれを用いたスポンジケーキ生地を調製し、焼成した。
(実施例7)
ショ糖代替甘味料材について、ポリデキストロースの配合割合を80.4質量部に変更し、還元マルトオリゴ糖の配合割合を30.7質量部に変更したこと以外は、実施例1と同様にしてショ糖代替甘味料材およびこれを用いたスポンジケーキ生地を調製し、焼成した。
(実施例8)
ショ糖代替甘味料材について、ポリデキストロースの配合割合を80.4質量部に変更し、還元マルトオリゴ糖の配合割合を30.7質量部に変更し、イヌリンの配合割合を13.7質量部に変更したこと以外は、実施例1と同様にしてショ糖代替甘味料材およびこれを用いたスポンジケーキ生地を調製し、焼成した。
(実施例9)
ショ糖代替甘味料材について、ポリデキストロースの配合割合を65.5質量部に変更し、還元マルトオリゴ糖の配合割合を23.1質量部に変更し、イヌリンの配合割合を9.3質量部に変更したこと以外は、実施例1と同様にしてショ糖代替甘味料材およびこれを用いたスポンジケーキ生地を調製し、焼成した。
(実施例10)
ショ糖代替甘味料材について、ポリデキストロースの配合割合を84.1質量部に変更し、還元マルトオリゴ糖の配合割合を23.1質量部に変更し、イヌリンの配合割合を9.3質量部に変更したこと以外は、実施例1と同様にしてショ糖代替甘味料材およびこれを用いたスポンジケーキ生地を調製し、焼成した。
(実施例11)
ショ糖代替甘味料材について、ポリデキストロースの配合割合を74.8質量部に変更し、還元マルトオリゴ糖の配合割合を10.3質量部に変更し、イヌリンの配合割合を9.3質量部に変更したこと以外は、実施例1と同様にしてショ糖代替甘味料材およびこれを用いたスポンジケーキ生地を調製し、焼成した。
(実施例12)
ショ糖代替甘味料材について、ポリデキストロースの配合割合を74.8質量部に変更し、還元マルトオリゴ糖の配合割合を35.9質量部に変更し、イヌリンの配合割合を9.3質量部に変更したこと以外は、実施例1と同様にしてショ糖代替甘味料材およびこれを用いたスポンジケーキ生地を調製し、焼成した。
(実施例13)
ショ糖代替甘味料材について、ポリデキストロースの配合割合を74.8質量部に変更し、還元マルトオリゴ糖の配合割合を23.1質量部に変更し、イヌリンの配合割合を1.9質量部に変更したこと以外は、実施例1と同様にしてショ糖代替甘味料材およびこれを用いたスポンジケーキ生地を調製し、焼成した。
(実施例14)
ショ糖代替甘味料材について、ポリデキストロースの配合割合を74.8質量部に変更し、還元マルトオリゴ糖の配合割合を23.1質量部に変更し、イヌリンの配合割合を16.8質量部に変更したこと以外は、実施例1と同様にしてショ糖代替甘味料材およびこれを用いたスポンジケーキ生地を調製し、焼成した。
(対照区)
ショ糖代替甘味料材の代わりにショ糖100質量部を用いたこと以外は、実施例1と同様にしてスポンジケーキ生地を調製し、焼成した。
<ショ糖代替甘味料材を用いたスポンジケーキ生地およびスポンジケーキの理化学的特性の測定>
実施例1〜14のショ糖代替甘味料材を用いたスポンジケーキ生地およびこれを焼成したスポンジケーキと、対照区のショ糖を用いたスポンジケーキ生地およびこれを焼成したスポンジケーキについて「理化学的特性」を以下の方法により測定した。
(1)水分含量
赤外線水分計(FD−800、(株)ケット科学研究所製)によりスポンジケーキ生地の水分含量を測定した。測定モードを自動停止モード、乾燥温度を105〜125℃に設定し、30秒間の水分変化量が0.05%以下になった時点で測定を終了とする乾燥減量法を適用した。また、同様にして焼成後のスポンジケーキの水分含量も測定した。
結果を表1および表2に示す。
表1および表2に示したように、いずれの実施例のスポンジケーキ生地も水分含量が約34%となり、対照区であるショ糖を使用して製造したスポンジケーキ生地と同等の水分含量であることが確認された。また、焼成後のスポンジケーキの水分含量についても、いずれの実施例のスポンジケーキも、対照区であるショ糖を使用して製造したスポンジケーキ生地と同等の水分含量であることが確認された。
(2)密度
超高速レーザー体積計測機(SELNAC-WinVM2100,(株)アステックス)を用いて焼成後のスポンジケーキの体積を測定し,嵩密度を求めた。また,超音波振動カッター(USC-3305-1,(株)山電)を用いて,試料を20 mmの立方体に成形した試料片の質量[g]と体積から試料の質量[g]と体積から以下に示す式(1)に従って嵩密度[g・cm-3]を算出した。
嵩密度[g・cm-3]=スポンジケーキの体積/スポンジケーキの質量 (1)
結果を表1および表2に示す。
全てのスポンジケーキ生地は、表1および表2に示したように、いずれの実施例も対照区であるショ糖を使用して製造したスポンジケーキ生地の密度と同程度か、わずかに密度が高いことが確認された。
(3)流動特性
コーン・プレート型治具(コーン直径:25mm、コーン角度:0.0997rad、ギャップ長:23μm、プレート直径:10mm)を装着した動的粘弾性測定装置(ARES-G2,TA Instruments社製)を用いて、25℃におけるスポンジケーキ生地の流動特性を測定した。せん断速度0.1〜200s−1の範囲でせん断速度依存性試験を行った。
全てのスポンジケーキ生地は擬塑性流動であり、図1に示したように、せん断速度が高くなるにつれて粘度が低下する傾向にあった。実施例1および3のスポンジケーキ生地では、せん断速度を上昇させたときと下降させたときのせん断応力の差が大きかった。
(4)動的粘弾性の温度依存性試験
コーン・プレート型治具(コーン直径:25mm、コーン角度:1 deg、先端カット量:23μm、プレート直径:10mmまたはコーン直径:25mm)を装着した動的粘弾性測定装置を用いて、25℃におけるスポンジケーキ生地の動的粘弾性を測定した。温度依存試験では、弾性限界ひずみから定めた一定ひずみを試料に負荷し、6.25〜625.3 rad・s-1、25℃で5分保持した後、温度勾配2.5℃/minとして100℃まで加温し、貯蔵弾性率、損失弾性率および力学的損失正接を測定した。
結果を図2に示す。図2(A)に示したように、対照区と比較してショ糖代替甘味料材を配合した実施例1〜8および10〜14のスポンジケーキでは、貯蔵弾性率がどの温度帯においても高かった。対照区のスポンジケーキ生地およびショ糖代替甘味料材を配合した実施例スポンジケーキ生地の貯蔵弾性率は、約60℃付近で曲線が低くなっていることが確認された。また、図2(B)に示したように、損失弾性率は60〜70℃付近で同じ挙動を示すが、他の温度帯ではショ糖代替甘味料材を配合した実施例1〜8および10〜14のスポンジケーキ生地では、対照と比較して損失弾性率が高かった。
また、図2(C)に示したように、対照生地の損失正接は約50℃付近で損失弾性率が1に近づいており、しかも温度ごとの損失正接の変動が大きかった。一方、ショ糖代替甘味料材を配合した実施例のスポンジケーキ生地では、損失正接は約55℃付近で0.7に近づいており、しかも温度ごとの損失正接の変動が小さかった。そのため、実施例の生地は、対照区の生地と比較して、わずかに膨化しづらいものの、実用上問題になるレベルの差異は認められなかった。
(5)スポンジケーキ生地の気泡分散構造および焼成後のスポンジケーキの泡沫構造
ハイスピードマイクロスコープ(本体VW-9000型/超小型高性能ズーム レンズ VH-20W(倍率200倍/フリーアングル観察システムVH-S30Bから構成、(株)キーエンス製)で2次元画像を取得し、画像解析・計測ソフトウェア(Image-Pro Primer Ver.9.0、(株)日本ローパー製)で気泡数、フェレ径、真円度を算出した。ここでいうフェレ径とは、2本の垂直線で気泡を挟んだ時の垂直線間の距離として定義される。また、真円度は式(2)に従って算出した。
真円度=(周囲長)2/(4×π×面積) (2)
また、焼成後のスポンジケーキにおいて、卓上型マイクロファーカスX線CTシステム(inspeXio SMX-90CT,島津製作所(株))を用い,X線管電圧90 kV, X線管電流110 μA,スライス厚2 mm,ビュー数600,アベレージ数4,ピクセル等量長100μm/pixでスポンジケーキ断面の2次元画像を取得し、泡沫構造を評価した。泡沫構造の評価の際には、3次元画像解析ソフトウェア(VGStudioMAX,Ver2.2, Volume Graphics社)を用いて取得した2次元画像データから3次元画像を作成し、この画像を用いた。
スポンジケーキ生地における気泡分散構造の解析結果を図3に示す。スポンジケーキ生地中の気泡数および真円度は、対照区と実施例のスポンジケーキ生地との間で統計上の有意な差が認められずショ糖代替甘味料材を用いてスポンジケーキ生地を調製した場合であっても、ショ糖を使用した生地と同等の気泡分散構造が得られることが確認された。一方、気泡分布をみると対照区のスポンジケーキ生地では、全体的に気泡の大小関係なく分散していたが、ショ糖代替甘味料材を配合したスポンジケーキ生地では、図3に示したように小さな気泡が分散していた。
一方、ショ糖代替甘味料材を配合した焼成後のスポンジケーキの空間率は、対照区の0.43に対して、0.25〜0.33とやや小さかったものの、統計上の有意差は認められなかった。したがって、ショ糖代替甘味料材はショ糖に比較してわずかにケーキが素材配合ケーキは膨化しにくいと考えられるが、実用上問題になるレベルの差異は認められなかった。
(6)焼成後のスポンジケーキの内相の硬さ測定
定格容量19.6Nのロードセルおよび円柱上プランジャー(φ12mm×H35mm)を装着した単軸圧縮・引張型レオメーター(RE2-33005C[XZ],(株)山電)を用い、焼成後のスポンジケーキの硬さ(所定ひずみでの圧縮圧力)[Pa]を測定した。スポンジケーキの調製後、20℃の低温器でそれぞれ1、3、5日間貯蔵したスポンジケーキについて、図4に示したように、超音波振動カッターでスポンジケーキの両端部から厚さ32.5mmを取り除き、その両末端から厚さ20mmのスライス(スライスB)を1枚ずつ切断、採取した。図中右側のスライスBを採取したあとの切断面から、厚さ10mmのスライスに切断し、これを取り除いた後、厚さ20mmのスライス(スライスA)を切断、採取した。以上の厚さ20mmの3枚のスライスを測定試料とした。圧縮速度0.5 mm・s-1,最大ひずみ0.6で単軸等速試験を行い,AACCI標準法74-09に準じて,ひずみ0.25のときの応力を硬さと定義した。
結果を表3に示す。
表3に示したように、貯蔵1日目では、対照区の焼成後のスポンジケーキの硬さが18.2kPaであるのに対し、実施例のショ糖代替甘味料材を配合した焼成後のスポンジケーキの硬さは、5.2〜10.8kPaと有意に柔らかった。貯蔵3日目では、対照区の焼成後のスポンジケーキの硬さに対し、実施例のショ糖代替甘味料材を配合した焼成後のスポンジケーキの硬さが、実施例1〜10、12および13で有意に柔らかかった。さらに、貯蔵5日目では対照区の焼成後のスポンジケーキの硬さが30.2kPaであるのに対し、実施例3のショ糖代替甘味料材を配合した焼成後のスポンジケーキの硬さのみ11.2kPaと有意に柔らかかった。したがって、本発明のショ糖代替甘味料材を用いてスポンジケーキを調製、焼成すると、ショ糖使用時と比較して柔らかな食感のスポンジケーキが得られることが分かった。

(実施例15)
<低糖質菓子用組成物の調製>
小麦粉として薄力小麦粉(日清 バイオレット、日清製粉(株)製)55.0質量%、大豆粉末として脱臭全脂大豆粉末(アルファプラスHS−600、日清オイリオグループ(株)製)30.0質量%、活性グルテンとして小麦タンパク(MCフードスペシャリティーズ(株)製)15.0質量%とを混合攪拌し、薄力小麦粉組成物を得た。また、ポリデキストロースとしてライテスIIIシラップ(固形分70%、ダニスコジャパン(株)製)25質量%、エリスリトールとして三菱ケミカル(株)製のエリスリトール8.5質量%、エリスリトール以外の糖アルコールとして還元マルトオリゴ糖(PO−30、三菱商事フードテック(株)製)10.0質量%、ラカンカ抽出物としてラカントMV−50(サラヤ(株)製造)2.0質量%と残部(54.5質量%)を水として、これらを混合攪拌し、ショ糖代替甘味料材を得た。
<低糖質菓子の製造>
(2)蒸し饅頭
以下に示す配合で、上記低糖質菓子用組成物を用いた蒸し饅頭の生地(外包材)および餡(内包材)を調製した。
生地(外包材)
ショ糖代替甘味料材 42%
薄力小麦粉材 42%
卵黄 10%
粉末油脂 4%
膨張剤 2%
餡(内包材)
小豆生餡 50%
ショ糖代替甘味料材 50%
上記のとおりの配合割合で調製した生地および餡を、包餡機(火星人CN050、レオン自動機(株)製)の生地供給および餡供給部にそれぞれ個別に供給し、餡を略円柱状に押出すとともに、その表面を生地によって被覆するように略円柱状に押出成形し、両端面が前記生地により封止された二層構造となるように絞搾し、蒸し饅頭素材を得た。得られた蒸し饅頭素材を蒸し器により90〜95℃で18〜20分加熱調理し、蒸し饅頭を得た。
(3)どらやき
以下に示す配合で、上記低糖質菓子用組成物を用いたどらやきの生地(外包材)および餡(内包材)を調製した。
生地(外包材)
ショ糖代替甘味料材 41%
薄力小麦粉材 31%
全卵 24%
粉末油脂 3%
膨張剤 1%
餡(内包材)
小豆生餡 50%
ショ糖代替甘味料材 50%
上記のとおりの配合割合で調製した生地および餡とを、どらやき製造機(手動式どら焼きマシンT−DXEO大電気式、株式会社アラハタフードマシン製)を用いて焼成し、低糖質どら焼きを得た。
(実施例16)
薄力小麦粉を52.6質量%、脱臭全脂大豆粉末を15.8質量%、活性グルテンを7.4質量%に変更し、微結晶セルロースとしてセオラスRC−N30(旭化成(株)製)13.2質量%、不溶性食物繊維素材として湿熱処理ハイアミロースコーンスターチ(アミロジェルHB−450、三和澱粉工業(株)製)11.0質量%とを追加したこと以外は、実施例1と同様にして薄力小麦粉材を得た。また、ポリデキストロースを21.3質量%、エリスリトールを8.0質量%、還元マルトオリゴ糖6.0質量%、ラカンカ抽出物を1.9質量%に変更し、難消化性デキストリンとしてイソマルトデキストリン(ファイバリクサ、(株)林原製)8.0質量%、イヌリンとしてフラクトファイバー フジFF(フジ日本精糖(株)製)2.6質量%と水を52.2質量%としたこと以外は、実施例15と同様にしてショ糖代替甘味料材を得た。
これらの薄力小麦粉材およびショ糖代替甘味料材を用いて、実施例15と同様にして低糖質菓子用組成物およびこれを用いた低糖質菓子を製造した。
(実施例17)
エリスリトールを8.5質量%に変更し、水を52.7質量%としたこと以外は、実施例16と同様にしてショ糖代替甘味料材を得た。
このショ糖代替甘味料材を用いて、実施例16と同様にして低糖質菓子用組成物およびこれを用いた低糖質菓子を製造した。
(実施例18)
エリスリトールを7.5質量%に変更し、水を53.7質量%としたこと以外は、実施例16と同様にしてショ糖代替甘味料材を得た。
このショ糖代替甘味料材を用いて、実施例16と同様にして低糖質菓子用組成物およびこれを用いた低糖質菓子を製造した。
(実施例19)
薄力小麦粉を55.0質量%、脱臭全脂大豆粉末を13.8質量%、微結晶セルロースを13.0質量%、不溶性食物繊維素材を10.8質量%に変更したこと以外は、実施例16と同様にして薄力小麦粉材を得た。
この薄力小麦粉材を用いて、実施例16と同様にして低糖質菓子用組成物およびこれを用いた低糖質菓子を製造した。
(実施例20)
薄力小麦粉を45.0質量%、脱臭全脂大豆粉末を18.8質量%、微結晶セルロースを16.7質量%、不溶性食物繊維素材を11.5質量%および活性グルテンを8.0質量%に変更したこと以外は、実施例16と同様にして薄力小麦粉材を得た。
この薄力小麦粉材を用いて、実施例16と同様にして低糖質菓子用組成物およびこれを用いた低糖質菓子を製造した。
(比較例1)
エリスリトールを9.0質量%に変更し、水を51.2質量%としたこと以外は、実施例16と同様にしてショ糖代替甘味料材を得た。
このショ糖代替甘味料材を用いて、実施例16と同様にして低糖質菓子用組成物およびこれを用いた低糖質菓子を製造した。
(比較例2)
エリスリトールを7.0質量%に変更し、水を53.2質量%としたこと以外は、実施例16と同様にしてショ糖代替甘味料材を得た。
このショ糖代替甘味料材を用いて、実施例16と同様にして低糖質菓子用組成物およびこれを用いた低糖質菓子を製造した。
(比較例3)
薄力小麦粉を60.0質量%、脱臭全脂大豆粉末を11.5質量%、微結晶セルロースを11.5質量%、不溶性食物繊維素材を9.7質量%および活性グルテンを7.3質量%に変更したこと以外は、実施例16と同様にして低糖質菓子用組成物およびこれを用いた低糖質菓子を製造した。
(比較例4)
薄力小麦粉を40.0質量%、脱臭全脂大豆粉末を19.5質量%、微結晶セルロースを16.0質量%、不溶性食物繊維素材を14.0質量%および活性グルテンを10.5質量%に変更したこと以外は、実施例16と同様にして薄力小麦粉材を得た。
この薄力小麦粉材を用いて、実施例16と同様にして低糖質菓子用組成物およびこれを用いた低糖質菓子を製造した。
(参考例1)
薄力小麦粉材の代わりに薄力小麦粉100質量%を用いたこと以外は、実施例16と同様にして低糖質菓子用組成物およびこれを用いた低糖質菓子を製造した。
(参考例2)
ショ糖代替甘味料材の代わりにショ糖100質量%を用いたこと以外は、実施例16と同様にして低糖質菓子用組成物およびこれを用いた低糖質菓子を製造した。
<低糖質菓子用組成物およびこれを用いた低糖質菓子の評価>
実施例15〜20、比較例1〜4および参考例1〜2の低糖質菓子用組成物およびこれを用いた低糖質菓子について「物理・化学的特性」および「糖質低減効果」を目視観察して評価した。また、ショ糖代替甘味料材における「エリスリトール結晶の析出」および低糖質菓子の「風味」については後述の官能試験により評価した。
(1)物理・化学的特性
求めた物理・化学的特性を以下の基準に基づいて評価した。
A:生地の粘弾性や流動性が良好であり、薄力小麦粉およびショ糖を用いた場合と同等の物理・化学的特性を示す。
B:生地の粘弾性や流動性が比較的良好であるものの、薄力小麦粉およびショ糖を用いた場合と比較すると、物理・化学的特性が若干劣る。
C:生地の粘弾性や流動性が悪く、薄力小麦粉およびショ糖を用いた場合と比較すると、物理・化学的特性が明らかに劣る。
結果を表4および表5に示す。
表4に示したように、実施例15〜20の低糖質菓子用組成物およびこれを用いた低糖質菓子では、生地の粘弾性や流動性が良好であり、薄力小麦粉およびショ糖を用いた場合と同等の物理・化学的特性を示すことが確認された。また、表4に示したように、比較例1〜4および参考例1〜2と比較した場合にも、生地の粘弾性や流動性が良好であることが確認された。中でも、実施例16の配合割合で調製した低糖質菓子用組成物およびこれを用いた低糖質菓子は、特に物理・化学的特性に優れていることが確認された。
(2)糖質低減効果
求めた数値を以下の基準に基づいて評価した。
A:糖質の使用量が50%以上低下し、顕著な糖質低減効果が認められる。
B:糖質の使用量が20%以上50%未満低下し、糖質低減効果が認められる。
C:糖質の使用量が20%未満しか低下しておらず、糖質低減効果があまり認められない。
表4に示したように、実施例15〜20の低糖質菓子用組成物およびこれを用いた低糖質菓子では、糖質低減効果が顕著に高いことが確認された。また、表5に示したように、比較例1〜4および参考例1〜2と比較した場合にも、糖質低減効果が高いことが確認された。中でも、実施例16の配合割合で調製した低糖質菓子用組成物およびこれを用いた低糖質菓子は、特に糖質低減効果が高いことが確認された。
(3)ショ糖代替甘味料材中におけるエリスリトール結晶の析出の目視および触感による官能評価確認
実施例15〜20および比較例1〜4のショ糖代替甘味料材中でエリスリトールが再結晶化して結晶が析出しているかどうかについて、目視および触感による確認を行った。
表3に示したように、実施例15〜20のショ糖代替甘味料材中においては、目視および触感による確認の結果、エリスリトール結晶の再結晶化や結晶の析出は認められなかった。
一方、表5に示したように、比較例1、2のショ糖代替甘味料材中においては、目視による確認の結果、エリスリトール結晶の再結晶化や結晶の析出が認められた。
(4)低糖質菓子の食味・食感の官能評価
実施例15〜20および比較例1〜4の低糖質菓子用組成物を用いて製造した低糖質菓子について、食味・食感の官能試験を行った。パネラーとして、30代の男性5名、女性5名、40代の男性5名、女性5名、50代の男性5名、女性5名の合計30名に試食してもらい、以下の基準に基づき低糖質菓子の食味・食感を評価した。
A:各世代のパネラー10名中8名以上が、低糖質菓子の食味が小麦粉およびショ糖を用いて製造した菓子と遜色のない風味であり、食感も良好であると評価した。
B:各世代のパネラー10名中5名以上7名以下が、低糖質菓子の食味が小麦粉およびショ糖を用いて製造した菓子と遜色のない風味であり、食感も良好であると評価した。
C:各世代のパネラー10名中、低糖質菓子の食味が小麦粉およびショ糖を用いて製造した菓子と遜色のない風味であり、食感も良好であると評価したのは4名以下であった。
表4に示したように、実施例15〜20の低糖質菓子用組成物を用いて製造した蒸し饅頭およびどら焼きについては、各世代のパネラー10名中8名以上が、薄力小麦粉とショ糖を用いて製造した蒸し饅頭およびどら焼きと食感および風味の区別がつかず、良好であると評価した。また、製造時の生地の伸展性や弾力の物理・化学的特性についても、薄力小麦粉とショ糖を用いて製造した蒸し饅頭およびどら焼き生地と遜色ないと評価した。
一方、表5に示したように、比較例1〜4の低糖質菓子用組成物を用いて製造した蒸し饅頭およびどら焼きについては、外観が良好で、薄力小麦粉とショ糖を用いて製造した蒸し饅頭およびどら焼きと食感および風味の区別がつかず、良好であると評価したのは、各世代のパネラー10名中5〜7名であり、比較例4にいたっては各世代のパネラー10名中4名以下であった。また、製造時の生地の伸展性や弾力の物理化学的特性についても、薄力小麦粉とショ糖を用いて製造した蒸し饅頭およびどら焼き生地と遜色ないと評価したのも、各世代のパネラー10名中4名以下であった。
蔵1日目では、対照区の焼成後のスポンジケーキの硬さが18.2kPaであるのに対し、実施例のショ糖代替甘味料材を配合した焼成後のスポンジケーキの硬さは、5.2〜10.8kPaと有意に柔らかった。貯蔵3日目では、対照区の焼成後のスポンジケーキの硬さに対し、実施例のショ糖代替甘味料材を配合した焼成後のスポンジケーキの硬さが、実施例1〜10、12および13で有意に柔らかかった。さらに、貯蔵5日目では対照区の焼成後のスポンジケーキの硬さが30.2kPaであるのに対し、実施例3のショ糖代替甘味料材を配合した焼成後のスポンジケーキの硬さのみ11.2kPaと有意に柔らかかった。したがって、本発明のショ糖代替甘味料材を用いてスポンジケーキを調製、焼成すると、ショ糖使用時と比較して柔らかな食感のスポンジケーキが得られることが分かった。

(実施例15)
<低糖質菓子用組成物の調製>
小麦粉として薄力小麦粉(日清 バイオレット、日清製粉(株)製)55.0質量%、大豆粉末として脱臭全脂大豆粉末(アルファプラスHS−600、日清オイリオグループ(株)製)30.0質量%、活性グルテンとして小麦タンパク(MCフードスペシャリティーズ(株)製)15.0質量%とを混合攪拌し、薄力小麦粉組成物を得た。また、ポリデキストロースとしてライテスIIIシラップ(固形分70%、ダニスコジャパン(株)製)25質量%、エリスリトールとして三菱ケミカル(株)製のエリスリトール8.5質量%、エリスリトール以外の糖アルコールとして還元マルトオリゴ糖(PO−30、三菱商事フードテック(株)製)10.0質量%、ラカンカ抽出物としてラカントMV−50(サラヤ(株)製造)2.0質量%と残部(54.5質量%)を水として、これらを混合攪拌し、ショ糖代替甘味料材を得た。
<低糖質菓子の製造>
(2)蒸し饅頭
以下に示す配合で、上記低糖質菓子用組成物を用いた蒸し饅頭の生地(外包材)および餡(内包材)を調製した。
生地(外包材)
ショ糖代替甘味料材 42%
薄力小麦粉材 42%
卵黄 10%
粉末油脂 4%
膨張剤 2%
餡(内包材)
小豆生餡 50%
ショ糖代替甘味料材 50%
上記のとおりの配合割合で調製した生地および餡を、包餡機(火星人CN050、レオン自動機(株)製)の生地供給および餡供給部にそれぞれ個別に供給し、餡を略円柱状に押出すとともに、その表面を生地によって被覆するように略円柱状に押出成形し、両端面が前記生地により封止された二層構造となるように絞搾し、蒸し饅頭素材を得た。得られた蒸し饅頭素材を蒸し器により90〜95℃で18〜20分加熱調理し、蒸し饅頭を得た。

Claims (10)

  1. 少なくともポリデキストロース、エリスリトール、エリスリトールを除く糖アルコールおよびラカンカ抽出物を含むことを特徴とする小麦粉用または小麦粉材用ショ糖代替甘味料材。
  2. 前記ショ糖代替甘味料材が、さらに難消化性デキストリンおよびイヌリンを含有することを特徴とする請求項1に記載の小麦粉用または小麦粉材用ショ糖代替甘味料材。
  3. 前記ショ糖代替甘味料材は常温で液状であって、結晶状のエリスリトールを含まないことを特徴とする請求項1または2に記載の小麦粉用または小麦粉材用ショ糖代替甘味料材。
  4. 前記エリスリトールの配合割合が、前記ショ糖代替甘味料材の全体量に対して、7.5質量%以上20質量%以下であることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の小麦粉用または小麦粉材用ショ糖代替甘味料材。
  5. 請求項1から4のいずれか一項に記載の小麦粉用または小麦粉材用ショ糖代替甘味料材および小麦粉または小麦粉材を含有することを特徴とする低糖質菓子用組成物。
  6. 前記小麦粉材は、少なくとも小麦粉、大豆粉末および活性グルテンを含有しており、該小麦粉材を使用する低糖質菓子用組成物中、前記ショ糖代替甘味料材の全体量に対して、前記エリスリトールの配合割合が、7.5質量%以上8.5質量%以下であることを特徴とする請求項5に記載の低糖質菓子用組成物。
  7. 前記小麦粉を使用する低糖質菓子用組成物中、前記ショ糖代替甘味料材の全体量に対して、前記エリスリトールの配合割合が、7.5質量%以上20質量%以下であることを特徴とする請求項5に記載の低糖質菓子用組成物。
  8. 前記小麦粉材中における小麦粉の配合割合が45質量%以上55質量%以下であることを特徴とする請求項6に記載の低糖質菓子用組成物。
  9. 前記小麦粉材が、微結晶セルロースおよび不溶性食物繊維素材を含有することを特徴とする請求項6または8に記載の低糖質菓子用組成物。
  10. 請求項5から9のいずれか一項に記載の低糖質菓子用組成物を用いた低糖質菓子。
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