JP2019151740A - 撥液性構造体及び撥液性構造体の製造方法 - Google Patents

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未奈 関川
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Abstract

【課題】ヒートシール幅が広い場合であっても、優れた撥液性及びヒートシール性を発現可能な撥液性構造体、並びに撥液性構造体の製造方法を提供すること。【解決手段】基材と、基材上に設けられた撥液層と、を備え、撥液層が、融点が50〜135℃のポリオレフィン及びフッ素化合物を含み、フッ素化合物の含有量に対するポリオレフィンの含有量の比が95/5〜50/50である、撥液性構造体。【選択図】図1

Description

本発明は、撥液性構造体及び撥液性構造体の製造方法に関する。
液体、半固体又はゲル状の内容物が封入された包装容器の蓋材には、該内容物の付着を抑制する機能を有する構造体が使用される場合がある。そのような構造体として、基材層の少なくとも片面にヒートシール層、アンカーコート層及び非付着層が、この順に積層された構成を有する非付着性蓋材が知られている(例えば、特許文献1)。当該非付着層には、疎水化処理を施したタルクが含まれている。
特開2016−204051号公報
特許文献1に記載される蓋材を用いて容器に蓋をする場合、蓋材と容器のフランジ部分との間に強い圧力をかけた状態でヒートシールが行われる。この強い圧力により、非付着層、アンカーコート層等のヒートシールを阻害する層が設けられていても、それらの層が割れる等して押しのけられ、下層にあるヒートシール層によるシールが可能となる。このときのシール状態は狭幅のシール状態であり、蓋材を含む容器としての密封性は担保できる。一方で、このような方法では、パウチ等の形態で求められる広幅のシール状態を担保することは困難である。すなわち、パウチ等の形態へ展開するには、非付着層等によりヒートシールが阻害される虞のある従来の蓋材の構成では、撥液性を維持したままで良好なヒートシール性を得ることは難しい。そこで、特許文献1に記載のシールに代わる新たなシール方法が求められている。
本発明は、ヒートシール幅が広い場合であっても、優れた撥液性及びヒートシール性を発現可能な撥液性構造体、並びに撥液性構造体の製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、基材と、基材上に設けられた撥液層と、を備え、撥液層が、融点が50〜135℃のポリオレフィン及びフッ素化合物を含み、フッ素化合物の含有量に対するポリオレフィンの含有量の比が95/5〜50/50である、撥液性構造体を提供する。本発明によれば、ヒートシール幅が広い場合であっても、優れた撥液性とヒートシール性とを発現することができる。本発明では、いわば撥液層自体がヒートシール性を有していると言え、これによりパウチ等の形態での利用が可能な、広幅の(面状の)ヒートシールが可能である。なお、広幅のヒートシールが可能であるとは、例えば、少なくとも4mm幅での良好なシールがなされることを意味する。
本発明の構造体において、撥液層が、平均粒子径が0.1μm以上のフィラーを備えることが好ましい。これにより撥液性をより向上することができる。
本発明の構造体において、ポリオレフィンの含有量が、撥液層の全質量を基準として50質量%以上であることが好ましい。これにより充分なヒートシール性を確保し易くなる。
本発明の構造体において、基材の融点が170℃以下であることが好ましい。これにより、ヒートシール時に基材と撥液層との密着性がより強固になるため、ヒートシール性がより向上する。
本発明は、また、融点が50〜135℃のポリオレフィン及びフッ素化合物を含む撥液層形成用塗液を基材上に塗布する塗布工程と、塗液を乾燥させて撥液層を得る乾燥工程と、を備え、塗液において、フッ素化合物の含有量に対するポリオレフィンの含有量の比が95/5〜50/50である、撥液性構造体の製造方法を提供する。本発明によれば、ヒートシール幅が広い場合であっても、優れた撥液性及びヒートシール性を発現することが可能な撥液性構造体を得ることができる。
本発明の製造方法において、塗液が、平均粒子径が0.1μm以上のフィラーをさらに含むことが好ましい。これにより、撥液性により優れる構造体を得ることができる。
本発明によれば、ヒートシール幅が広い場合であっても、優れた撥液性及びヒートシール性を発現可能な撥液性構造体、並びに撥液性構造体の製造方法を提供することができる。
本実施形態に係る撥液性構造体の概略断面図である。
以下、添付図面を参照して、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、以下の説明において、同一要素又は同一機能を有する要素には、同一符号を用いることとし、重複する説明は省略する。
<撥液性構造体>
図1は、本実施形態に係る撥液性構造体の概略断面図である。図1に示されるように、撥液性構造体1は、基材2と、基材2上に設けられた撥液層3とを備えている。また、同図に示されるように、撥液性構造体1は、撥液層3中に埋没されたフィラー4をさらに備えていてもよい。
基材2は、支持体となる物であれば特に制限はなく、例えば紙、樹脂フィルム、金属箔等が挙げられる。紙としては、上質紙、特殊上質紙、コート紙、アート紙、キャストコート紙、模造紙、クラフト紙等が挙げられる。樹脂フィルムとしては、ポリオレフィン、酸変性ポリオレフィン、ポリエステル(例えばポリエチレンテレフタレート(PET))、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリアミド(PA)、ポリ塩化ビニル(PVC)、セルロースアセテート、セロファン樹脂の少なくとも一種を含むフィルムが挙げられる。このフィルムは延伸フィルムでもよいし、非延伸フィルムでもよい。金属箔としては、例えばアルミ箔、ニッケル箔等が挙げられる。
ただし、基材2は、撥液層3の構成成分であるポリオレフィンと熱融着性を有することが好ましい。すなわち、基材2の融点が170℃以下であることが好ましい。これにより、ヒートシール時に基材2と撥液層3との密着性がより強固になるため、ヒートシール性がより向上する。このような観点から、基材2の融点は150℃以下であることがより好ましい。なお、融点は示差走査熱量分析により測定することが可能である。
撥液層3は撥液性を有するとともに、加熱によりヒートシール性を発現することができる層であり、基材2の表面の一部又は全部を覆うように形成されている。ここで、撥液性とは、撥水性及び撥油性の両特性を包含する概念であり、具体的には、液体状、半固体状、もしくはゲル状の水性又は油性材料に対し撥液する特性である。水性又は油性材料としては、水、油、ヨーグルト、ゼリー、プリン、シロップ、お粥、スープ等の食品、ハンドソープ、シャンプー等の洗剤、医薬品、化粧品、化学品などが挙げられる。また、ヒートシール性とは、一例として、100〜200℃、0.1〜0.3MPa、1〜3秒間の条件にてヒートシールが可能である性質をいう。ヒートシールの条件は、撥液性構造体のヒートシールに要する条件に応じて容易に変更することが可能である。
撥液層3の厚さは、0.05〜10μmであることが好ましい。撥液層3の厚さが下限値以上であることにより良好な撥液性及びヒートシール性が得易くなり、また塗液にフィラー4を含む場合、フィラー4が撥液層3から脱落し難くなる。一方、厚さが上限値以下であることにより、塗液にフィラー4を含む場合、フィラー4が撥液層3に完全に埋没せずにフィラーによる凹凸を付与し易くなる。なお、フィラー4を用いる場合、撥液層3の厚さは、撥液層3の構成材料単独で形成される部分の厚さをいう。
フィラー4を構成する材料としては、シリカ、タルク、雲母、酸化チタン、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、酸化亜鉛、スメクタイト、ゼオライト等が挙げられる。
フィラー4の平均粒子径は0.1μm以上であることが好ましい。これにより、撥液層3表面に表面粗さがμmオーダーとなる凹凸構造が形成されるため、撥液性をより向上させることができる。凹凸構造においては、凹部に空気層が存在し、液滴が点接触で撥液層3表面上に存在するようになるため、撥液性が向上すると考えられる。このような観点から、フィラー4の平均粒子径は1μm以上であることがより好ましい。一方、当該平均粒子径の上限は特に制限されないが、液滴が凹部に入り込まずに点接触で支持される凹凸構造を形成し易いという観点から、100μmとすることができる。なお、フィラー4が撥液層3に完全に埋もれてしまうと、フィラー4を添加する意義が損なわれるため、フィラー4の平均粒子径に応じて、撥液層3の厚さを適宜調整することができる。
フィラー4の平均粒子径は、例えばSEM、TEM、粒子径分布測定装置等により測定することができる。
フィラー4としては、日本アエロジル製のアエロジル、AGCエスアイテック株式会社製のサンスフェア、サンラブリー等、信越シリコーン製のシリカ球状微粒子QSGシリーズ、QCBシリーズ等のシリカフィラー;株式会社レプコ製のレプコマイカ、トピー工業株式会社製のPDMシリーズ等の雲母フィラー;チタン工業株式会社製のSTシリーズ、堺化学工業株式会社製のMKRシリーズ等の酸化チタンフィラー;クニミネ工業のスメクトン等のスメクタイトフィラー、などが挙げられる。
撥液層3は、ポリオレフィン及びフッ素化合物を含む。これにより、上述のとおり撥液性及びヒートシール性の両特性を兼ね備えた層とすることができる。このような撥液層3であれば、例えばポリオレフィンの層上にフッ素化合物の層を積層させた場合に生じ得る、フッ素化合物の層によるヒートシール性の低下を抑制できる。
ポリオレフィンとしては特に制限されず、例えば、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、エチレン−αオレフィン共重合体、ホモ、ブロック、あるいはランダムポリプロピレン、プロピレン−αオレフィン共重合体等が挙げられる。例えば、エチレン−αオレフィン共重合体であれば、プロピレンとα−オレフィンとのブロック共重合体、ランダム共重合体等ということができる。αオレフィン成分としては、エチレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−ヘプテン、1−オクテン、4−メチル−1−ペンテンなどを例示することができる。
ポリオレフィンの融点は50〜135℃である。融点が135℃以下であることにより、フッ素化合物を撥液層3の表面にブリードアウトさせることができ、また、ヒートシール性も良好になる。なお、フッ素化合物のブリードアウト促進には高温で乾燥させる方法があるが、ポリオレフィンの融点が高過ぎる場合は相応の高温が必要となるため、基材2に変形等の支障が生じる虞がある。一方、融点が50℃以上であることで、ある程度の結晶性が確保されるため軟化によるブロッキングの発生が抑制される。このような観点から、ポリオレフィンの融点は60〜120℃であることがより好ましい。
ポリオレフィンは所定の酸で変性された変性ポリオレフィンであってもよい。変性ポリオレフィンは、例えば不飽和カルボン酸、不飽和カルボン酸の酸無水物、不飽和カルボン酸のエステル等から導かれる不飽和カルボン酸誘導体成分で、ポリオレフィンをグラフト変性することで得られる。また、ポリオレフィンとして、水酸基変性ポリオレフィンやアクリル変性ポリオレフィン等の変性ポリオレフィンを使用することもできる。
変性ポリオレフィン樹脂としては、例えば日本製紙株式会社製のアウローレン、住友精化株式会社製のザイクセン、三井化学株式会社製のユニストール、ユニチカ株式会社製のアローベース等が挙げられる。
フッ素化合物としては特に制限されず、パーフルオロアルキル、パーフルオロアルケニル、パーフルオロポリエーテル等の構造を有する化合物を適宜用いることができる。
フッ素化合物としては、例えば旭硝子株式会社製のアサヒガード、AGCセイミケミカル株式会社製のエスエフコート、株式会社ネオス製のフタージェント、ソルベイ社製のフルオロリンク等が挙げられる。
撥液層3は、撥液機能を損なわない程度の範囲で、必要に応じてその他の添加剤を含んでいてもよい。その他の添加剤としては、例えば、難燃剤、スリップ剤、アンチブロッキング剤、酸化防止剤、光安定剤、粘着付与剤等が挙げられる。
撥液層3における、フッ素化合物の含有量に対するポリオレフィンの含有量の比(ポリオレフィンの含有量/フッ素化合物の含有量:質量比)は95/5〜50/50である。この比が95/5以上であることにより、充分な撥液性を発現することが可能となり、一方で50/50以下であることにより、充分なヒートシール性を発現することが可能となる。このような観点から、当該比は90/10〜60/40であることが好ましい。
撥液層3における、ポリオレフィンの含有量は、撥液層3の全質量を基準として50質量%以上であることが好ましく、60質量%以上であることがより好ましい。これにより、充分なヒートシール性が得易くなるとともに、フィラー4を用いた場合にフィラー4が撥液層3から脱落することを抑制し易くなる。
フィラー4を用いる場合、フィラー4の添加量は、充分な撥液性及びヒートシール性を確保する観点から、撥液層3の全質量を基準として1〜47質量%とすることができる。
<撥液性構造体の製造方法>
撥液性構造体の製造方法は、撥液層形成用塗液を基材上に塗布する塗布工程と、撥液層形成用塗液を乾燥させて撥液層を得る乾燥工程と、を備えている。なお、LLDPEやPP等の熱可塑性樹脂とフッ素化合物とを溶融混練して押出すことで撥液層を形成する方法も考えられるが、その場合撥液層表面にフッ素化合物がブリードアウトし難く、別途エージング等による後処理が必要になる。これに対し塗液を用いる場合はフッ素化合物のブリーディングが容易であるため、より好適な製造方法であると言える。
(塗布工程)
まず、上述のポリオレフィン、フッ素化合物、必要に応じフィラー等を溶剤中で混合して撥液層形成用塗液を調製する。溶剤としては水、アルコール、有機溶媒等が挙げられる。塗液中の各成分の配合量(固形分)は、撥液層3における各成分の含有量が上述のとおりになるように適宜調整することができる。例えば、塗液において、少なくともフッ素化合物の配合量に対するポリオレフィンの配合量の比が95/5〜50/50となるように、各成分の配合量を調整する。良好な塗布性を発現するべく、塗液中の固形分濃度は5〜30質量%とすることが好ましい。
原料となるポリオレフィンは、水、アルコール等に分散したエマルジョンの形態であってもよい。このようなポリオレフィンエマルジョンは、対応するモノマーの重合反応等により生成したポリマーを乳化する方法で調製されたものでもよく、あるいは対応するモノマーを乳化重合することにより調製されたものでもよい。
次に、得られた塗液を基材2上に塗布する。塗布方法としては公知の方法が特に制限なく使用可能であり、浸漬法(ディッピング法);スプレー、コーター、印刷機、刷毛等を用いる方法が挙げられる。また、これらの方法に用いられるコーター及び印刷機の種類並びにそれらの塗工方式としては、ダイレクトグラビア方式、リバースグラビア方式、キスリバースグラビア方式、オフセットグラビア方式等のグラビアコーター、リバースロールコーター、マイクログラビアコーター、チャンバードクター併用コーター、エアナイフコーター、ディップコーター、バーコーター、コンマコーター、ダイコーター等を挙げることができる。塗液の塗布量は、上述の厚さの撥液層3が得られるように適宜調整することができる。
(乾燥工程)
基材2上に塗布された塗液を加熱により乾燥させる。これにより、基材2と、基材2上に設けられた撥液層3と、を備える撥液性構造体1を得ることができる。加熱条件は、溶剤を揮発させることができれば制限はないが、例えば60〜100℃で0.5〜5分間とすることができる。
本発明を以下の実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの例に限定されるものではない。
<撥液性構造体の作製>
撥液層における各成分の質量比(固形分)が表1又は表2に示すものとなるよう、ポリオレフィン、フッ素化合物及び必要に応じフィラーを溶媒に加えた。これを充分に撹拌して撥液層形成用塗液を調製し、所定の基材上にバーコーターを用いて塗布した。その後、塗布された塗液を80℃で1分間加熱乾燥し、基材上に撥液層を形成した。撥液層の厚さが1μmとなるように塗布量を調整した。なお、比較例3及び4の構造体に対しては、撥液層上にさらにトップコートを施した。
表1及び表2中、各成分の詳細は以下のとおりである。
(基材)
PET(融点264℃):評価に用いた層構成はONY(15μm)/VMPET**(12μm)/PET(100μm)
LLDPE(融点110〜120℃):評価に用いた層構成はONY(15μm)/VMPET(12μm)/LLDPE(100μm)
PP(融点165℃):評価に用いた層構成はONY(15μm)/VMPET(12μm)/PP(100μm)
*2軸延伸ナイロン
**アルミ蒸着PET
(ポリオレフィン)
変性ポリオレフィン(融点60〜70℃):日本製紙株式会社製
変性ポリオレフィン(融点65〜75℃):日本製紙株式会社製
ポリオレフィン(融点80〜95℃):住友精化株式会社製
非塩素系変性ポリオレフィン(融点75℃):三井化学株式会社製
変性ポリオレフィン(融点105〜135℃):日本製紙株式会社製
ポリオレフィン(融点150℃):三井化学株式会社製
(フッ素化合物)
フッ素系添加剤I:旭硝子株式会社製
フッ素系添加剤II:AGCセイミケミカル株式会社製
(その他の化合物)
非フッ素系添加剤I(メチル系シラン剤):信越化学工業株式会社製
非フッ素系添加剤II:日華化学株式会社製
(フィラー)
シリカ粒子a:AGCエスアイテック株式会社製
シリカ粒子b:AGCエスアイテック株式会社製
シリカ粒子c:AGCエスアイテック株式会社製
Figure 2019151740
Figure 2019151740
<撥液性構造体に対する各種評価>
撥液性構造体について、以下の観点から評価を行った。評価結果を表3に示す。
(撥液性評価)
撥液性構造体を撥液層側の面が上になるように平置きし、撥液層上に下記の液体をスポイトで100μl滴下した。その後、撥液性構造体を垂直に立て、そのまま30秒静置して、滴下した液体の状態を目視にて観察した。
[使用した液体]
純水
サラダ油:日清サラダ油(日清オイリオ)
ハンドソープ:くらしモア 薬用ハンドソープ(日本石鹸)
シャンプー:地肌までここちよく洗うシャンプー(セブンイレブン)
[評価基準]
×:撥液層上に留まって動かなかった。又は撥液層中に染み込んだ。
△:撥液層上から流れ落ちたが、流れた跡が線状に残った。
○:撥液層上から流れ落ちたが、流れた跡が点状に残った。
◎:撥液層上から流れ落ち、流れた跡が残らなかった。
(ヒートシール性評価)
撥液性構造体を撥液層が内側になるように折り曲げて、下記ヒートシール条件にて撥液層同士をヒートシールした。そして、ヒートシールされた部分に対し引張り試験機(島津製作所製、小型卓上試験機EZ−Testシリーズ EZ−LX)を用いて、JIS Z1707に則りヒートシール強度を測定した。
[ヒートシール条件]
温度:160℃
圧力:0.2MPa
時間:1秒間
ヒートシール幅:10mm
[評価基準]
×:20N/15mm未満
△:20N/15mm以上40N/15mm未満
○:40N/15mm以上60N/15mm未満
◎:60N/15mm以上
(ブロッキング性評価)
撥液性構造体を100mm×100mmサイズにカットした。これを10枚準備して積層し、10kg/cmの荷重を掛けながら、50℃48時間の条件で保存した。保存後、積層された撥液性構造体を剥離する際の剥離音によって、ブロッキングの有無を評価した。
[評価基準]
×:剥離音が生じた。
△:軽微な剥離音が生じた。
○:剥離音が生じなかった。
Figure 2019151740
実施例によれば、基材上に設けられた撥液層同士のヒートシールにおいて、広幅でかつ高強度のシールが可能な、優れた撥液性を有する撥液性構造体を得ることができた。一方、比較例の構造体では、撥液性及びヒートシール性の少なくともいずれかが劣っていた。特に、比較例3及び4については、撥液層上に施したトップコートが、良好なヒートシール性を妨げているものと推察される。
1…撥液性構造体、2…基材、3…撥液層、4…フィラー。

Claims (6)

  1. 基材と、基材上に設けられた撥液層と、を備え、
    前記撥液層が、融点が50〜135℃のポリオレフィン及びフッ素化合物を含み、
    前記フッ素化合物の含有量に対する前記ポリオレフィンの含有量の比が95/5〜50/50である、撥液性構造体。
  2. 前記撥液層が、平均粒子径が0.1μm以上のフィラーを備える、請求項1に記載の撥液性構造体。
  3. 前記ポリオレフィンの含有量が、前記撥液層の全質量を基準として50質量%以上である、請求項1又は2に記載の撥液性構造体。
  4. 前記基材の融点が170℃以下である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の撥液性構造体。
  5. 融点が50〜135℃のポリオレフィン及びフッ素化合物を含む撥液層形成用塗液を基材上に塗布する塗布工程と、
    前記塗液を乾燥させて撥液層を得る乾燥工程と、を備え、
    前記塗液において、前記フッ素化合物の含有量に対する前記ポリオレフィンの含有量の比が95/5〜50/50である、撥液性構造体の製造方法。
  6. 前記塗液が、平均粒子径が0.1μm以上のフィラーをさらに含む、請求項5に記載の製造方法。


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