JP2019151690A - セラミック用バインダー - Google Patents

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Abstract

【課題】熱分解温度が低いセラミック用バインダーを提供する。【解決手段】セルロースナノファイバーおよび分散媒を含有するセラミック用バインダー。【選択図】なし

Description

本発明は、セラミック成形に使用されるバインダーに関する。
近年、バインダー樹脂組成物中にセラミック粉末やガラス粉末等の無機粉末を分散させたペーストを成形した後、焼成することにより、セラミックやガラスからなる精密な成形体を得ることが行われている。また、半導体素子を実装する基板において、絶縁性に優れ、熱伝導率の高いセラミック材料として、例えば、アルミナ、窒化珪素、ガラスセラミックなどが使用されつつある。その中でもガラスセラミックは、基板と同時焼成される配線材料の導通抵抗が低いA g 、Cu 、A u を使用できることからその有用性が高まっている。
配線印刷を施すための焼成前生シート(セラミックグリーンシート)は、通常は積層、脱バインダー、焼成という一連の工程を経て製造される。この用途でのセラミックグリーンシートに対する要求特性としては、 脱バインダー性、即ち、バインダーの熱分解温度が低く、且つ焼成後の残炭物(有機残査)が少ないことが要求される。
セラミック成形に用いられるバインダー樹脂としては、従来、PVB(ポリビニルブチラール)、PVA(ポリビニルアルコール)、PEG( ポリエチレングリコール)、PEO(ポリエチレンオキサイド)等が使用されてきた。中でもPVBは、得られるセラミックグリーンシートに対して強度と適度の柔軟性を付与できることから広く用いられてきた。PVA、PEG、PEOは経済的優位性からセラミック粉体をプレス成形する用途で主に使用されている。また、セラミック成形を行う際に、比較的低温で熱分解するバインダー樹脂として、アクリル系バインダー樹脂が提案されている(特許文献1、2)。
特開平9−142941号公報 特開平10−291834号公報
しかしながら、PVA、PEG 、PEOなどのセラミックバインダー樹脂は熱分解温度が高いために、例えばプラズマディスプレイパネルにおいてよく用いられる低融点ガラスの焼成等に用いた場合、焼結体にバインダー樹脂の分解残渣分が残ることがあるという問題があった。また、アクリル系バインダー樹脂は、比較的低温で熱分解するものの、より低温で熱分解するバインダーが求められていた。
本発明は、従来よりも熱分解温度が低いセラミック用バインダーを提供することを目的とする。
本発明者は、かかる目的を達成するため鋭意検討した結果、セルロースナノファイバー(CNF)をセラミック用バインダーに配合することが極めて有効であることを見出し、本発明を完成した。
本発明は以下を提供する。
(1)セルロースナノファイバーおよび分散媒を含有するセラミック用バインダー。
本発明によれば、熱分解温度が低いセラミック用バインダーを提供することができる。
以下、本発明を詳細に説明する。本発明において「〜」は端値を含む。すなわち「X〜Y」はその両端の値XおよびYを含む。
本発明のセラミック用バインダーは、セルロースナノファイバーおよび分散媒を含有することを特徴としている。
<セルロースナノファイバー>
本発明において、セルロースナノファイバー(CNF)は、セルロース原料であるパルプなどがナノメートルレベルまで微細化されたもので、繊維径が3〜500nm程度の微細繊維である。セルロースナノファイバーの平均繊維径および平均繊維長は、径が20nm以下の場合は原子間力顕微鏡(AFM)、20nm以上の場合は電界放出型走査電子顕微鏡(FE−SEM)を用いて、ランダムに選んだ200本の繊維について解析した。セルロースナノファイバーは、パルプに機械的な力を加えて微細化することで得られ、あるいは、カルボキシル化したセルロース(酸化セルロースとも呼ぶ)、カルボキシメチル化したセルロース、リン酸エステル基を導入したセルロース、カチオン化したセルロースなどの化学変性により得られた変性セルロースを解繊することによって得ることができる。微細繊維の平均繊維長と平均繊維径は、酸化処理、解繊処理により調整することができる。
本発明に用いるセルロースナノファイバーの平均アスペクト比は、通常50以上である。上限は特に限定されないが、通常は1000以下である。平均アスペクト比は、下記の式により算出することができる:
アスペクト比=平均繊維長/平均繊維径
<セルロース原料>
セルロースナノファイバーの原料であるセルロース原料の由来は、特に限定されないが、例えば、植物(例えば、木材、竹、麻、ジュート、ケナフ、農地残廃物、布、パルプ(針葉樹未漂白クラフトパルプ(NUKP)、針葉樹漂白クラフトパルプ(NBKP)、広葉樹未漂白クラフトパルプ(LUKP)、広葉樹漂白クラフトパルプ(LBKP)、晒クラフトパルプ(BKP)、針葉樹未漂白サルファイトパルプ(NUSP)、針葉樹漂白サルファイトパルプ(NBSP)、広葉樹サルファイトパルプ(LSP)、サーモメカニカルパルプ(TMP)、再生パルプ、古紙等)、動物(例えばホヤ類)、藻類、微生物(例えば酢酸菌(アセトバクター))、微生物産生物等が挙げられる。セルロース原料としては、これらのいずれかであってもよいし2種類以上の組み合わせであってもよいが、好ましくは植物又は微生物由来のセルロース原料(例えば、セルロース繊維)であり、より好ましくは植物由来のセルロース原料(例えば、セルロース繊維)である。
セルロース原料の数平均繊維径は特に制限されないが、一般的なパルプである針葉樹クラフトパルプの場合は30〜60μm程度、広葉樹クラフトパルプの場合は10〜30μm程度である。その他のパルプの場合、一般的な精製を経たものは50μm程度である。例えばチップ等の数cm大のものを精製したものである場合、リファイナー、ビーター等の離解機で機械的処理を行い、50μm程度に調整することが好ましい。
<化学変性>
[カルボキシメチル化]
本発明において、変性セルロースとして、カルボキシメチル化したセルロースを用いる場合、カルボキシメチル化したセルロースは、上記のセルロース原料を公知の方法でカルボキシメチル化することにより得てもよいし、市販品を用いてもよい。いずれの場合も、セルロースの無水グルコース単位当たりのカルボキシメチル基置換度が0.01〜0.50となるものが好ましい。そのようなカルボキシメチル化したセルロースを製造する方法の一例として次のような方法を挙げることができる。セルロースを発底原料にし、溶媒として3〜20質量倍の水及び/又は低級アルコール、具体的には水、メタノール、エタノール、N−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、N−ブタノール、イソブタノール、第3級ブタノール等の単独、又は2種以上の混合媒体を使用する。なお、低級アルコールを混合する場合の低級アルコールの混合割合は、60〜95質量%である。マーセル化剤としては、発底原料の無水グルコース残基当たり0.5〜20倍モルの水酸化アルカリ金属、具体的には水酸化ナトリウム、水酸化カリウムを使用する。発底原料と溶媒、マーセル化剤を混合し、反応温度0〜70℃、好ましくは10〜60℃、かつ反応時間15分〜8時間、好ましくは30分〜7時間、マーセル化処理を行う。その後、カルボキシメチル化剤をグルコース残基当たり0.05〜10.0倍モル添加し、反応温度30〜90℃、好ましくは40〜80℃、かつ反応時間30分〜10時間、好ましくは1時間〜4時間、エーテル化反応を行う。
なお、本明細書において、セルロースナノファイバーの調製に用いる変性セルロースの一種である「カルボキシメチル化したセルロース」は、水に分散した際にも繊維状の形状の少なくとも一部が維持されるものをいう。したがって、水溶性高分子の一種であるカルボキシメチルセルロースとは区別される。「カルボキシメチル化したセルロース」の水分散液を電子顕微鏡で観察すると、繊維状の物質を観察することができる。一方、水溶性高分子の一種であるカルボキシメチルセルロースの水分散液を観察しても、繊維状の物質は観察されない。また、「カルボキシメチル化したセルロース」はX線回折で測定した際にセルロースI型結晶のピークを観測することができるが、水溶性高分子のカルボキシメチルセルロースではセルロースI型結晶はみられない。
[カルボキシル化]
本発明において、変性セルロースとしてカルボキシル化(酸化)したセルロースを用いる場合、カルボキシル化セルロース(酸化セルロースとも呼ぶ)は、上記のセルロース原料を公知の方法でカルボキシル化(酸化)することにより得ることができる。特に限定されるものではないが、カルボキシル化の際には、アニオン変性セルロースナノファイバーの絶乾質量に対して、カルボキシル基の量が0.6〜2.0mmol/gとなるように調整することが好ましく、1.0mmol/g〜2.0mmol/gになるように調整することがさらに好ましい。
カルボキシル化(酸化)方法の一例として、セルロース原料を、N−オキシル化合物と、臭化物、ヨウ化物もしくはこれらの混合物からなる群から選択される化合物との存在下で酸化剤を用いて水中で酸化する方法を挙げることができる。この酸化反応により、セルロース表面のグルコピラノース環のC6位の一級水酸基が選択的に酸化され、表面にアルデヒド基と、カルボキシル基(−COOH)またはカルボキシレート基(−COO−)とを有するセルロース繊維を得ることができる。反応時のセルロースの濃度は特に限定されないが、5質量%以下が好ましい。
N−オキシル化合物とは、ニトロキシラジカルを発生しうる化合物をいう。N−オキシル化合物としては、目的の酸化反応を促進する化合物であれば、いずれの化合物も使用できる。例えば、2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オキシラジカル(TEMPO)およびその誘導体(例えば4−ヒドロキシTEMPO)が挙げられる。
N−オキシル化合物の使用量は、原料となるセルロースを酸化できる触媒量であればよく、特に制限されない。例えば、絶乾1gのセルロースに対して、0.01〜10mmolが好ましく、0.01〜1mmolがより好ましく、0.05〜0.5mmolがさらに好ましい。また、反応系に対し0.1〜4mmol/L程度が好ましい。
臭化物とは臭素を含む化合物であり、その例には、水中で解離してイオン化可能な臭化アルカリ金属が含まれる。また、ヨウ化物とはヨウ素を含む化合物であり、その例には、ヨウ化アルカリ金属が含まれる。臭化物またはヨウ化物の使用量は、酸化反応を促進できる範囲で選択できる。臭化物およびヨウ化物の合計量は、例えば、絶乾1gのセルロースに対して、0.1〜100mmolが好ましく、0.1〜10mmolがより好ましく、0.5〜5mmolがさらに好ましい。
酸化剤としては、公知のものを使用でき、例えば、ハロゲン、次亜ハロゲン酸、亜ハロゲン酸、過ハロゲン酸またはそれらの塩、ハロゲン酸化物、過酸化物などを使用できる。中でも、安価で環境負荷の少ない次亜塩素酸ナトリウムが好ましい。酸化剤の使用量としては、例えば、絶乾1gのセルロースに対して、0.5〜500mmolが好ましく、0.5〜50mmolがより好ましく、1〜25mmolがさらに好ましく、3〜10mmolが最も好ましい。また、例えば、N−オキシル化合物1molに対して1〜40molが好ましい。
セルロースの酸化は、比較的温和な条件であっても反応を効率よく進行させられる。よって、反応温度は4〜40℃が好ましく、また15〜30℃程度の室温であってもよい。反応の進行に伴ってセルロース中にカルボキシル基が生成するため、反応液のpHの低下が認められる。酸化反応を効率よく進行させるためには、水酸化ナトリウム水溶液などのアルカリ性溶液を添加して、反応液のpHを8〜12、好ましくは10〜11程度に維持することが好ましい。反応媒体は、取扱容易性や、副反応が生じにくいこと等から、水が好ましい。
酸化反応における反応時間は、酸化の進行の程度に従って適宜設定することができ、通常は0.5〜6時間、例えば、0.5〜4時間程度である。
また、酸化反応は、2段階に分けて実施してもよい。例えば、1段目の反応終了後に濾別して得られた酸化セルロースを、再度、同一または異なる反応条件で酸化させることにより、1段目の反応で副生する食塩による反応阻害を受けることなく、効率よく酸化させることができる。
カルボキシル化(酸化)方法の別の例として、オゾンを含む気体とセルロース原料とを接触させることにより酸化する方法を挙げることができる。この酸化反応により、グルコピラノース環の少なくとも2位および6位の水酸基が酸化されると共に、セルロース鎖の分解が起こる。オゾンを含む気体中のオゾン濃度は、50〜250g/m3であることが好ましく、50〜220g/m3であることがより好ましい。セルロース原料に対するオゾン添加量は、セルロース原料の固形分を100質量部とした際に、0.1〜30質量部であることが好ましく、5〜30質量部であることがより好ましい。オゾン処理温度は、0〜50℃であることが好ましく、20〜50℃であることがより好ましい。オゾン処理時間は、特に限定されないが、1〜360分程度であり、30〜360分程度が好ましい。オゾン処理の条件がこれらの範囲内であると、セルロースが過度に酸化および分解されることを防ぐことができ、酸化セルロースの収率が良好となる。オゾン処理を施した後に、酸化剤を用いて、追酸化処理を行ってもよい。追酸化処理に用いる酸化剤は、特に限定されないが、二酸化塩素、亜塩素酸ナトリウム等の塩素系化合物や、酸素、過酸化水素、過硫酸、過酢酸などが挙げられる。例えば、これらの酸化剤を水またはアルコール等の極性有機溶媒中に溶解して酸化剤溶液を作成し、溶液中にセルロース原料を浸漬させることにより追酸化処理を行うことができる。
酸化セルロースのカルボキシル基の量は、上記した酸化剤の添加量、反応時間等の反応条件をコントロールすることで調整することができる。
[カチオン化]
化学変性セルロースとして、前記カルボキシル化セルロースをさらにカチオン化したセルロースを使用することができる。当該カチオン変性されたセルロースは、前記カルボキシル化セルロース原料に、グリシジルトリメチルアンモニウムクロリド、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルトリアルキルアンモニウムハイドライトまたはそのハロヒドリン型などのカチオン化剤と、触媒である水酸化アルカリ金属(水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなど)を、水または炭素数1〜4のアルコールの存在下で反応させることによって得ることができる。
グルコース単位当たりのカチオン置換度は0.02〜0.50であることが好ましい。セルロースにカチオン置換基を導入することで、セルロース同士が電気的に反発する。このため、カチオン置換基を導入したセルロースは容易にナノ解繊することができる。グルコース単位当たりのカチオン置換度が0.02より小さいと、十分にナノ解繊することができない。一方、グルコース単位当たりのカチオン置換度が0.50より大きいと、膨潤あるいは溶解するため、ナノファイバーとして得られなくなる場合がある。解繊を効率よく行なうために、上記で得たカチオン変性されたセルロース原料は洗浄されることが好ましい。当該カチオン置換度は、反応させるカチオン化剤の添加量、水または炭素数1〜4のアルコールの組成比率によって調整できる。
[エステル化]
化学変性セルロースとして、エステル化したセルロースを使用できる。当該セルロースは、前述のセルロース原料にリン酸系化合物Aの粉末や水溶液を混合する方法、セルロース原料のスラリーにリン酸系化合物Aの水溶液を添加する方法により得られる。
リン酸系化合物Aとしては、リン酸、ポリリン酸、亜リン酸、ホスホン酸、ポリホスホン酸あるいはこれらのエステルが挙げられる。これらは塩の形態であってもよい。これらの中でも、低コストであり、扱いやすく、またパルプ繊維のセルロースにリン酸基を導入して、解繊効率の向上が図れるなどの理由からリン酸基を有する化合物が好ましい。リン酸基を有する化合物としては、リン酸、リン酸二水素ナトリウム、リン酸水素二ナトリウム、リン酸三ナトリウム、ピロリン酸ナトリウム、メタリン酸ナトリウム、リン酸二水素カリウム、リン酸水素二カリウム、リン酸三カリウム、ピロリン酸カリウム、メタリン酸カリウム、リン酸二水素アンモニウム、リン酸水素二アンモニウム、リン酸三アンモニウム、ピロリン酸アンモニウム、メタリン酸アンモニウム等が挙げられる。これらは1種、あるいは2種以上を併用できる。これらのうち、リン酸基導入の効率が高く、下記解繊工程で解繊しやすく、かつ工業的に適用しやすい観点から、リン酸、リン酸のナトリウム塩、リン酸のカリウム塩、リン酸のアンモニウム塩がより好ましい。特にリン酸二水素ナトリウム、リン酸水素二ナトリウムが好ましい。また、反応の均一性が高まり、かつリン酸基導入の効率が高くなることから前記リン酸系化合物Aは水溶液として用いることが好ましい。リン酸系化合物Aの水溶液のpHは、リン酸基導入の効率が高くなることから7以下であることが好ましいが、パルプ繊維の加水分解を抑える観点からpH3〜7が好ましい。
リン酸エステル化セルロースの製造方法の一例として以下の方法を挙げることができる。固形分濃度0.1〜10質量%のセルロース原料の分散液に、リン酸系化合物Aを撹拌しながら添加してセルロースにリン酸基を導入する。セルロース原料を100質量部とした際に、リン酸系化合物Aの添加量はリン元素量として、0.2〜500質量部であることが好ましく、1〜400質量部であることがより好ましい。リン酸系化合物Aの割合が前記下限値以上であれば、微細繊維状セルロースの収率をより向上させることができる。しかし、前記上限値を超えると収率向上の効果は頭打ちとなるのでコスト面から好ましくない。
この際、セルロース原料、リン酸系化合物Aの他に、これ以外の化合物Bの粉末や水溶液を混合してもよい。化合物Bは特に限定されないが、塩基性を示す窒素含有化合物が好ましい。ここでの「塩基性」は、フェノールフタレイン指示薬の存在下で水溶液が桃〜赤色を呈すること、または水溶液のpHが7より大きいことと定義される。本発明で用いる塩基性を示す窒素含有化合物は、本発明の効果を奏する限り特に限定されないが、アミノ基を有する化合物が好ましい。例えば、尿素、メチルアミン、エチルアミン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、ピリジン、エチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミンなどが挙げられるが、特に限定されない。この中でも低コストで扱いやすい尿素が好ましい。化合物Bの添加量はセルロース原料の固形分100質量部に対して、2〜1000質量部が好ましく、100〜700質量部がより好ましい。反応温度は0〜95℃が好ましく、30〜90℃がより好ましい。反応時間は特に限定されないが、1〜600分程度であり、30〜480分がより好ましい。エステル化反応の条件がこれらの範囲内であると、セルロースが過度にエステル化されて溶解しやすくなることを防ぐことができ、リン酸エステル化セルロースの収率が良好となる。得られたリン酸エステル化セルロース懸濁液を脱水した後、セルロースの加水分解を抑える観点から、100〜170℃で加熱処理することが好ましい。さらに、加熱処理の際に水が含まれている間は130℃以下、好ましくは110℃以下で加熱し、水を除いた後、100〜170℃で加熱処理することが好ましい。
リン酸エステル化されたセルロースのグルコース単位当たりのリン酸基置換度は0.001〜0.40であることが好ましい。セルロースにリン酸基置換基を導入することで、セルロース同士が電気的に反発する。このため、リン酸基を導入したセルロースは容易にナノ解繊することができる。なお、グルコース単位当たりのリン酸基置換度が0.001より小さいと、十分にナノ解繊することができない。一方、グルコース単位当たりのリン酸基置換度が0.40より大きいと、膨潤あるいは溶解するため、ナノファイバーとして得られなくなる場合がある。解繊を効率よく行なうために、上記で得たリン酸エステル化されたセルロース原料は煮沸した後、冷水で洗浄することで洗浄されることが好ましい。
<解繊>
本発明において、解繊する装置は特に限定されないが、高速回転式、コロイドミル式、高圧式、ロールミル式、超音波式などの装置を用いて前記水分散体に強力なせん断力を印加することが好ましい。特に、効率よく解繊するには、前記水分散体に50MPa以上の圧力を印加し、かつ強力なせん断力を印加できる湿式の高圧または超高圧ホモジナイザーを用いることが好ましい。前記圧力は、より好ましくは100MPa以上であり、さらに好ましくは140MPa以上である。また、高圧ホモジナイザーでの解繊・分散処理に先立って、必要に応じて、高速せん断ミキサーなどの公知の混合、撹拌、乳化、分散装置を用いて、上記のCNFに予備処理を施すことも可能である。解繊装置での処理(パス)回数は、1回でもよいし2回以上でもよく、2回以上が好ましい。
分散処理においては通常、溶媒に変性セルロースを分散する。溶媒は、変性セルロースを分散できるものであれば特に限定されないが、例えば、水、有機溶媒(例えば、メタノール等の親水性の有機溶媒)、それらの混合溶媒が挙げられる。
分散体中の変性セルロースの固形分濃度は、通常は0.1質量%以上、好ましくは0.2質量%以上、より好ましくは0.3質量%以上である。これにより、セルロース繊維原料の量に対する液量が適量となり効率的である。上限は、通常10質量%以下、好ましくは6質量%以下である。これにより流動性を保持することができる。
解繊処理又は分散処理に先立ち、必要に応じて予備処理を行ってもよい。予備処理は、高速せん断ミキサーなどの混合、撹拌、乳化、分散装置を用いて行えばよい。
本発明に用いるセルロースナノファイバーは、特に、酸化セルロースナノファイバーやカルボキシメチル化セルロースナノファイバーにおいて、カルボキシル基やカルボキシアルキル基等がナトリウム塩等の金属塩型になっていてもよいし、酸型のセルロースナノファイバーになっていてもよい。また、カチオン性添加剤を用いた方法により疎水性を付与して用いても良い。
<酸型セルロースナノファイバー>
酸型のセルロースナノファイバーを製造する方法としては、セルロースナノファイバー塩を陽イオン交換樹脂により脱塩処理する方法や、塩酸等で酸処理し、金属塩をプロトンに置換する方法等が挙げられる。
<分散媒>
本発明のセラミック用バインダーは、分散媒として水又は有機溶剤を含有する。分散媒として、水と有機溶剤の混合溶媒を用いても良い。有機溶剤としては、例えば、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、ブチルアルコール、トルエン、キシレン、メチルエチルケトン、酢酸エチル、メタノール、エタノール、2−プロパノール、ブタノール、グリセリン、アセトン、メチルエチルケトン、1,4−ジオキサン、N−メチル−2−ピロリドン、テトラヒドロフラン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、アセトニトリル、およびこれらの組合せが挙げられる。
前記混合溶媒中の有機溶剤の量は、5質量%以上が好ましく、10質量%以上がより好ましい。当該量の上限は限定されないが95質量%以下が好ましく、90質量%以下がより好ましい。
<その他のバインダー成分>
本発明のセラミック用バインダーは、上記した必須成分のセルロースナノファイバーと分散媒に加えて、その他のバインダー成分を含有していても良い。その他のバインダー成分としては、ポリビニルアセタール、アクリル系樹脂等が挙げられる。
本発明に用いることができるポリビニルアセタールとしては、例えば、ポリビニルブチラール、ポリビニルエチラール、ポリビニルプロピラール、ポリビニルオクチラール、ポリビニルフェニラール等、またはその誘導体などが挙げられる。これらは1種類を用いてもよく、2種類以上を併用しても良い。
本発明に用いることができるアクリル系樹脂としては、(i)メタクリル酸アルキルエステル単量体、(ii)不飽和カルボン酸単量体、アミノ基含有(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体、水酸基含有(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体の群より選ばれる少なくとも1種、(iii)多官能性(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体、および(iv)その他の共重合可能な単量体を含む単量体混合物を共重合して得られた共重合体が挙げられる。そして、前記メタクリル酸アルキルエステル単量体を、少なくとも2種以上を含み、単量体混合物中90〜99質量%含有することが好ましい。前記メタクリル酸アルキルエステル単量体としては、炭素数が1〜8のメタクリル酸エステル類が加熱分解性の点で好ましく、具体的な例としては、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ノルマルブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸2−エチルヘキシル等が挙げられ、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸2−エチルヘキシルがより好ましい。
不飽和カルボン酸単量体、アミノ基含有(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体、水酸基含有(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体の群より選ばれる少なくとも1種の単量体は、単量体混合物中0.1〜5質量%含有することが好ましく、0.1〜2質量%がより好ましい。そして前記単量体は、セラミック材料の種類によって適宜選択される。不飽和カルボン酸単量体の具体的な例としては、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸等が、アミノ基含有(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体としては、(メタ)アクリル酸ジメチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸ジエチルアミノエチル等が、水酸基含有(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体の例としては、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシブチル等が挙げられる。
多官能(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体は、単量体混合物中0.001〜0.1質量%含有することが好ましい。具体的な例としては、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ブチレングリコールジメタクリレート、1,6ヘキサンジオールジメタクリレート、1,3ブチレングリコールジメタクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、日本化薬社製、商品名カヤラッドDPHA等が挙げられ、一種もしくは二種以上を混合して使用することができる。
単量体混合物の全体が100質量%を越えない範囲で、上記単量体と共重合可能なその他の単量体を配合することができる。概ね10質量%以下である。具体的な例としては、スチレン、アクリロニトリル、アクリルアミド、メタクリル酸アリル、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸グリシジル、メタクリル酸ベンジル、酢酸ビニル等が挙げられ、一種もしくは二種以上を混合して使用することができる。
上記の共重合に使用される重合開始剤は、脂肪族パーオキサイド(ただし炭素数が4〜18)或いはアゾ系の重合開始剤を用いることが好ましい。脂肪族パーオキサイドの具体的な例としては、ジ−n−プロピルペルオキシジカーボネート、ジイソプロピルペルオキシジカーボネート、イソブチルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、t−ブチルペルオキシ2−エチルヘキサノエート、t−ブチルペルオキシラウレート、オクタノニルパーオキサイド、ラウリルパーオキサイド、ステアリルパーオキサイド等が挙げられ。またアゾ系の重合開始剤の具体的な例としては、2,2′−アゾビスイソブチロニトリル、2,2′−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、2,2′−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、1,1′−アゾビス(シクロヘキサンー1−カルボニトリル)、ジメチル2,2′アゾビス(2−メチルプロピオネート)等が挙げられる。重合開始剤の添加量は、前記単量体混合物100質量部に対して、0.1〜3質量%とすることが好ましい。
アクリル系樹脂は連鎖移動剤を含まず、重合開始剤のみにより分子量が調整された共重合体であることが好ましい。共重合の方法としては、溶液重合法、懸濁重合法、乳化重合法等の周知の方法が挙げられる。
本発明のセラミック用バインダーには、上記したその他のバインダー成分の他にも、目的にあわせ、可塑剤、分散剤等、他の成分を配合することができる。本発明のセラミック用バインダーに他の成分を配合する場合、常法の装置、手段により混合可能であり、温度条件等は特に限定されない。
本発明のセラミック用バインダーにおいて、各成分の配合比率は特に制限されないが、バインダー中にセルロースナノファイバーを固形分で好ましくは0.1〜30質量%、より好ましくは0.5〜20質量%、特に好ましくは1.0〜10質量%の範囲で含有する。かかる範囲でセルロースナノファイバーを用いることにより、該バインダーのセラミック材料への優れた分散性と親和性を付与することができ、成形性、加工性改善に優れた効果がある。
本発明のセラミック用バインダーに、その他のバインダー成分を含有する場合は、セルロースナノファイバーの固形分に対して、好ましくは0〜100質量%、より好ましくは0〜50質量%の範囲で含有する。
本発明のセラミック用バインダーをセラミック成形に用いる場合、用いることができるセラミック材料としては、以下に限定されるものではないが、例えば、ホウケイ酸系ガラス粉末、アルミナ、窒化珪素などのセラミック、ガラス転移温度(Tg)350〜500℃、且つ熱軟化温度400〜550℃ のプラズマディスプレイ(PDP)などで使用されるガラス粉末、光触媒活性を有する酸化チタン微粉末などが挙げられる。
本発明のセラミック用バインダーは、セルロースナノファイバーを含むため、熱分解温度が低い。そのため、このセラミック用バインダーを用いてセラミック成形を行うと、得られるセラミック成形体(焼結体)は、残炭率が低い。
以下、実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
[カルボキシル基量の測定方法]
カルボキシル化セルロースの0.5質量%スラリー(水分散液)60mLを調製し、0.1M塩酸水溶液を加えてpH2.5とした後、0.05Nの水酸化ナトリウム水溶液を滴下してpHが11になるまで電気伝導度を測定し、電気伝導度の変化が緩やかな弱酸の中和段階において消費された水酸化ナトリウム量(a)から、下式を用いて算出した:
カルボキシル基量〔mmol/gカルボキシル化セルロース〕=a〔mL〕×0.05/カルボキシル化セルロース質量〔g〕。
[グルコース単位当たりのカルボキシメチル置換度の測定方法]
カルボキシメチル化セルロース繊維(絶乾)約2.0gを精秤して、300mL容共栓付き三角フラスコに入れた。メタノール90mLに特級濃硝酸10mLを加えて調製した液100mLを加え、3時間振とうして、カルボキシメチル化セルロース塩(CM化セルロース)を水素型CM化セルロースにした。水素型CM化セルロース(絶乾)を1.5〜2.0g精秤し、300mL容共栓付き三角フラスコに入れた。80%メタノール15mLで水素型CM化セルロースを湿潤し、0.1NのNaOHを100mL加え、室温で3時間振とうした。指示薬として、フェノールフタレインを用いて、0.1NのH2SO4で過剰のNaOHを逆滴定した。カルボキシメチル置換度(DS)を、次式によって算出した:
A=[(100×F’−(0.1NのH2SO4)(mL)×F)×0.1]/(水素型CM化セルロースの絶乾質量(g))
DS=0.162×A/(1−0.058×A)
A:水素型CM化セルロースの1gの中和に要する1NのNaOH量(mL)
F:0.1NのH2SO4のファクター
F’:0.1NのNaOHのファクター
[熱分解温度の測定]
各実施例で得られたセラミック用バインダーの熱分解温度は、熱分析装置DTA(株式会社リガク製)を用い、昇温速度10℃/分、窒素雰囲気下で、セラミック用バインダーの温度と質量の変化とを測定した。初期の質量から50%減少した温度を50%分解温度(T50)とした。結果を表1に示す。
<実施例1>
針葉樹由来の漂白済み未叩解クラフトパルプ(白色度85%)5.00g(絶乾)をTEMPO(Sigma Aldrich社)39mg(絶乾1gのセルロースに対し0.05mmol)と臭化ナトリウム514mg(絶乾1gのセルロースに対し1.0mmol)を溶解した水溶液500mLに加え、パルプが均一に分散するまで撹拌した。反応系に次亜塩素酸ナトリウム水溶液を、次亜塩素酸ナトリウムが6.0mmol/gになるように添加し、酸化反応を開始した。反応中は系内のpHが低下するが、3M水酸化ナトリウム水溶液を逐次添加し、pH10に調整した。次亜塩素酸ナトリウムを消費し、系内のpHが変化しなくなった時点で反応を終了した。反応後の混合物をガラスフィルターで濾過してパルプ分離し、パルプを十分に水で洗浄することで酸化されたパルプ(カルボキシル化セルロース)を得た。この時のパルプ収率は90%であり、酸化反応に要した時間は90分、カルボキシル基量は1.6mmol/gであった。これを水と水酸化ナトリウムでpH8、1.0%(w/v)に調整し、超高圧ホモジナイザー(20℃、150MPa)で3回処理して、セラミック用バインダーとしてのカルボキシル化セルロースナノファイバー塩(COONa型)の水分散液を得た。平均繊維径は3nm、アスペクト比は250であった。
<実施例2>
実施例1で得られたカルボキシル化セルロースナノファイバー塩の水分散液に陽イオン交換樹脂(オルガノ社製、「アンバージェット1024」)を添加し、20℃で0.3時間撹拌して接触させた。その後、金属メッシュ(目開き100メッシュ)で陽イオン交換樹脂と水分散液を分離して、セラミック用バインダーとしてのカルボキシル化セルロースナノファイバー(COOH型)の水分散液を95%の収率で得た。平均繊維径は3nm、アスペクト比は240であった。
<実施例3>
パルプを混ぜることができる撹拌機に、パルプ(LSP(広葉樹サルファイトパルプ)、日本製紙株式会社製)を乾燥質量で200g、水酸化ナトリウムを乾燥質量で111g加え、パルプ固形分が20質量%になるように水を加えた。その後、30℃で30分撹拌した後にモノクロロ酢酸ナトリウムを216g(有効成分換算)添加した。30分撹拌した後に、70℃まで昇温し1時間撹拌した。その後、反応物を取り出して中和した後、洗浄して、グルコース単位当たりのカルボキシメチル置換度0.25のカルボキシルメチル化したパルプを得た。その後、カルボキシメチル化したパルプを水と水酸化ナトリウムでpH8、固形分1%に調整し、高圧ホモジナイザーにより20℃、150MPaの圧力で5回処理することにより解繊し、セラミック用バインダーとしてのカルボキシメチル化セルロースナノファイバー塩の水分散液を得た。得られたカルボキシメチル化セルロースナノファイバーは、平均繊維径が5nm、アスペクト比が500であった。
<実施例4>
実施例3で得られたカルボキシメチル化セルロースナノファイバー塩の水分散液に陽イオン交換樹脂(オルガノ社製、「アンバージェット1024」)を添加し、20℃で0.3時間撹拌して接触させた。その後、金属メッシュ(目開き100メッシュ)で陽イオン交換樹脂と水分散液を分離して、セラミック用バインダーとしてのカルボキシメチル化セルロースナノファイバー(CH2COOH型)の水分散液を95%の収率で得た。平均繊維径は5nm、アスペクト比は500であった。
Figure 2019151690
表1の結果より、セルロースナノファイバーおよび分散媒を含む本発明のセラミック用バインダーは、熱分解温度が低いことが示唆された。

Claims (1)

  1. セルロースナノファイバーおよび分散媒を含有するセラミック用バインダー。
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