JP2019149412A - 電気化学デバイス - Google Patents

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勇二 吉野
Yuji Yoshino
勇二 吉野
伊藤 秀毅
Hidetaka Ito
秀毅 伊藤
浩昭 長谷川
Hiroaki Hasegawa
浩昭 長谷川
和典 吉川
Kazunori Yoshikawa
和典 吉川
明 河本
Akira Kawamoto
明 河本
良彦 大橋
Yoshihiko Ohashi
良彦 大橋
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Abstract

【課題】内部電極間に電解質溶液を好適に保持し、長寿命化を達成し得る電気化学デバイスを提供する。【解決手段】セパレータシートを挟むように一対の内部電極が積層してある素子本体と、前記素子本体を収容する外装シートと、前記素子本体が電解質溶液で浸漬されるように、収容部の周縁の少なくとも一部を封止するシール部と、前記一対の内部電極のいずれかに接続しており、前記シール部を通って前記収容部の前記周縁から引き出される一対のリード端子と、を有する電気化学デバイスであって、前記セパレータシートは、前記一対の内部電極の間からはみ出すはみ出し部を有し、前記はみ出し部の直交方向に沿う長さの最大値は、0.5〜6.0mmであることを特徴とする電気化学デバイス。【選択図】図2

Description

本発明は、電気二重層キャパシタ(EDLC)などとして好ましく用いられる電気化学デバイスに関する。
たとえば下記の特許文献1にも示すように、ICカード等の用途に合わせ、薄型の電気化学デバイスが注目されている。電気化学デバイスの内部には、塩(イオン性物質)と溶媒などを含む電解質溶液が入っている。この電解質溶液の揮発成分が外部に拡散すると、デバイスの寿命が低下するおそれがある。
国際公開第2017/135437号
従来の電気化学デバイスでは、シール部が電解質溶液を密封して、電解質溶液の外部への拡散の問題を防止している。しかしながら、シール部そのものが、ある程度のガス透過性を有することなどから、シール部を介して電解質溶液が外部へ拡散する問題を解決する技術が求められている。
本発明は、このような実状に鑑みてなされ、内部電極間に電解質溶液を好適に保持し、長寿命化を達成し得る電気化学デバイスを提供する。
上記目的を達成するために、本発明に係る電気化学デバイスは、
セパレータシートを挟むように一対の内部電極が積層してある素子本体と、
前記素子本体を収容する収容部を内部に形成する外装シートと、
前記素子本体が電解質溶液で浸漬されるように、前記収容部の周縁の少なくとも一部を封止するシール部と、
前記一対の内部電極のいずれかに接続しており、前記シール部を通って前記収容部の前記周縁から引き出される一対のリード端子と、を有する電気化学デバイスであって、
前記セパレータシートは、前記一対の内部電極の間から、前記リード端子の引き出し方向に直交する直交方向にはみ出すはみ出し部を有し、前記はみ出し部の前記直交方向に沿う長さの最大値は、0.5〜6.0mmであることを特徴とする。
本発明者等は、セパレータシートにはみ出し部を設け、そのはみ出し部のサイズを所定の範囲にすることにより、電解質溶液が内部電極間に長時間保持されることを見出した。セパレータシートのはみ出し部のサイズが小さすぎると、セパレータシートによる電解質溶液の保持効果を十分に発揮させることができない。また、セパレータシートのはみ出し部のサイズが大きすぎると、電気化学デバイスを小さくすることが難しくなることに加えて、内部電極間に電解質溶液を効果的に集中させられなくなる問題も生じるため、電解質溶液を保持するメリットを、サイズアップのデメリットが上回る。これに対して、セパレータシートのはみ出し部のサイズを適切な範囲にすると、セパレータシートによる電解質溶液の保持効果により、内部電極間に電解質溶液を好適に保持し、電気化学デバイスの長寿命化を達成できる。
前記周縁は、前記外装シートの法線方向からみて略矩形であってもよく、
前記周縁のうち前記リード端子が引き出される周縁第1辺とは直交する周縁側辺から、前記はみ出し部までの最短距離は、0.5mm以下であってもよい。
周縁側辺からはみ出し部までの距離を所定の値より小さくすることにより、セパレータシートのはみ出し部を設けた場合であっても、収容部の全体サイズが過度に大きくなりすぎるのを防止できるため、このような電気化学デバイスは小型化に有利である。また、周辺第2辺に近づけて配置されたはみ出し部は、周縁第2辺の近くのシール部を透過して電解質溶液が揮発する問題を、効果的に防止できる。
また、本発明の第2の観点に係る電気化学デバイスは、
セパレータシートを挟むように一対の内部電極が積層してある素子本体と、
前記素子本体を収容する収容部を内部に形成する外装シートと、
前記素子本体が電解質溶液で浸漬されるように、前記収容部の周縁の少なくとも一部を封止するシール部と、
前記一対の内部電極のいずれかに接続しており、前記シール部を通って前記収容部の前記周縁から引き出される一対のリード端子と、を有する電気化学デバイスであって、
前記セパレータシートは、前記一対の内部電極の間から、前記リード端子の引き出し方向に直交する直交方向にはみ出すはみ出し部を有し、
前記はみ出し部は、前記直交方向の一方側へはみ出す第1部分と、前記直交方向の他方側へはみ出し前記直交方向に沿う最大長さが前記第1部分より長い第2部分と、を有する。
このような電気化学デバイスでは、セパレータシートが小さくはみ出す第1部分と、大きくはみ出す第2部分を有することにより、内部抵抗の上昇を防ぎつつ、電気化学デバイスの長寿命化を達成できる。すなわち、セパレータシートの外縁が第1部分を有することにより、イオンの移動距離が長くなることに伴う内部抵抗の上昇を防止することができる。また、セパレータシートの外縁が第2部分を有することにより、セパレータシートによる電解質溶液の保持効果を発揮させて電解質溶液の消失(ドライアップ)を防止し、電気化学デバイスの長寿命化を達成できる。
また、たとえば、前記周縁は、前記外装シートの法線方向からみて略矩形であってもよく、
前記一対のリード端子のうち一方は、前記周縁の1辺である周縁第1辺から引き出されてもよく、
前記一対のリード端子のうち他方は、前記周縁のうち前記周縁第1辺の対辺である周縁第2辺から引き出されてもよい。
一対のリード端子を、周縁第1辺と、その対辺である周縁第2辺から引き出すことにより、収容部の封止構造などをシンプルにすることが可能であり、小型で生産性に優れた電気化学デバイスを実現できる。
また、たとえば、本発明に係る電気化学デバイスは、
2つの前記素子本体を有してもよく、
前記2つの前記素子本体は、前記外装シートの前記収容部内に、互いの前記引き出し方向が平行になるように並列配置されていてもよい。
このような電気化学デバイスにより、薄型で高容量であり、生産性に優れた電気化学デバイスを実現できる。
また、たとえば、前記素子本体部の前記セパレータシートは、70〜90%の空隙率を有してもよい。
セパレータシートの空隙率を所定の範囲とすることにより、電極間の距離を適切に保持しつつ、内部抵抗を抑制することができる。
図1は、本発明の第1実施形態に係る電気二重層キャパシタの斜視図である。 図2は、図1のII-II線に沿う概略断面図である。 図3は、図1のIII−III線に沿う概略断面図である。 図4は、図1に示す電気二重層キャパシタの製造方法の第1段階を示す概念図である。 図5は、図1に示す電気二重層キャパシタの製造方法の第2段階を示す概念図である。 図6は、本発明の第2実施形態に係る電気二重層キャパシタの斜視図である。 図7は、図6に示す電気二重層キャパシタの製造方法の第1段階を示す概念図である。 図8は、図6に示す電気二重層キャパシタの製造方法の第2段階を示す概念図である。 図9は、試料2におけるW2のサイズを示す概念図である。 図10は、試料3におけるW2のサイズを示す概念図である。 図11は、試料4におけるW2のサイズを示す概念図である。 図11は、試料6におけるW2のサイズを示す概念図である。
以下、本発明を、図面に示す実施形態に基づき説明する。
第1実施形態
図1に示すように、本発明の一実施形態に係る電気化学デバイスとしての電気二重層キャパシタ(EDLC)10は、素子本体を収容する外装シート20を有する。図4に示すように、外装シート20は、表面外装21および裏面外装22からなる2枚のシートを有している。裏面外装22は、表面外装21よりX軸方向の長さが長く、図1のように表面外装21と裏面外装22を重ねると、裏面外装22の両端部は表面外装21からはみ出す。裏面外装22のX軸方向両端部は、第1リード端子52、54および第2リード端子55、57を支持するサポートタブ26、27を構成する。
なお、外装シート20は、独立した上下のシートである表面外装21と裏面外装22とを貼り合わせて形成してもよく、また、これとは異なり、一枚のシートを折り返して形成したものであってもよい。
図1に示すように、本実施形態では、EDLC10は、X軸方向の長さL0がY軸方向の長さW0に比較して長い長方形状を有する。ただし、EDLC10の形状はこれに限定されず、正方形でも、その他の多角形状、あるいは円形、楕円形、あるいはその他の形状でも良い。この実施形態では、外装シート20の表面外装21と裏面外装22とが重なる方向を厚み方向(Z軸方向)とし、それに相互に直交する方向をX軸方向およびY軸方向とする。
YZ平面による断面図である図2に示すように、外装シート20の内部には、2つの収容部である第1収容部23と、第2収容部24とが形成してある。第1収容部23には、第1素子本体30が収容してあり、第2収容部24には、第2素子本体40が収容してある。第1素子本体30及び第2素子本体40は、電気二重層キャパシタの素子を構成しており、本実施形態に係るEDLC10は、2つのキャパシタ素子である素子本体30、40を有する。
図1において点線で示すように、外装シート20の内部に形成される第1収容部23と第2収容部24とは、互いに同様の形状および大きさを有しており、外装シート20の法線方向であるZ軸方向からみて略矩形である。それぞれの収容部23、24の内部には、図2及び図3に示す素子本体30、40に加えて、電解質溶液が注入されており、素子本体30、40は、電解質溶液に浸漬されている。
図1〜図3に示すように、第1及び第2収容部23、24の上下方向(Z軸正方向及び負方向)は、外装シート20に覆われている。第1収容部23の周縁23aおよび第2収容部24の周縁24a(各収容部23、24のXY平面方向の境界)は、後述するシール部(第1〜第4シール部61〜63、64a、64b)で封止されている。
XZ平面による断面図である図3に示すように、第1素子本体30では、セパレータシート31を挟むように、一対の内部電極である第1内部電極34と第2内部電極37とが積層してある。セパレータシート31は空隙を有する多孔質体であり、セパレータシート31が有する空隙には、電解質溶液が染み込んでいる。
第1内部電極34と第2内部電極37のうちの一方は、正極となり、他方は、負極となるが、構成は同じである。第1内部電極34は、第1活性層35と第1集電体層36とを有し、第2内部電極37は、第2活性層38と第2集電体層39とを有する。第1活性層35と第2活性層38とは、それぞれセパレータシート31の相互に反対面に接触するように積層されている。第1活性層35は、セパレータシート31の下面(Z軸負方向側の面)に接触しており、第2活性層38は、セパレータシート31の上面(Z軸正方向側の面)に接触している。
第1集電体層36は、第1活性層35の下(Z軸負方向側)に積層されており、第2集電体層39は、第2活性層38の上(Z軸正方向側)に積層されている。第1集電体層36と第2集電体層39との間には、第1及び第2活性層35、38と、セパレータシート31とが挟まれている。
図2に示すセパレータシート31は、第1内部電極34と第2内部電極37とを電気的に絶縁すると共に、電解質溶液が浸透可能であって、電解質溶液中のイオンが透過可能に構成してある。セパレータシート31は、たとえば電気絶縁性の多孔質シートで構成される。セパレータシート31として用いる電気絶縁性の多孔質シートとしては、ポリエチレン、ポリプロピレン又はポリオレフィンからなるフィルムの単層体、積層体や、上記樹脂の混合物の延伸膜、あるいは、セルロース、ポリエステルおよびポリプロピレンからなる群より選択される少なくとも1種の構成材料からなる繊維不織布が挙げられる。
セパレータシート31は、70〜90%の空隙率を有することが、電極間のイオンの移動を容易にして、第1素子本体30の内部抵抗を下げる観点から好ましい。セパレータシート31の厚さは、たとえば5〜50μm程度である。なお、セパレータシート31のXY平面方向の寸法関係については、後程述べる。
第1集電体層36及び第2集電体層39としては、一般的に高い導電性を有する材料であれば特に限定されないが、低電気抵抗の金属材料が好ましく用いられ、たとえば、銅、アルミニウム、ニッケル等などのシートが用いられる。これらの集電体層36、39のそれぞれの厚みは、たとえば10〜100μm程度であるが、好ましくは80μm以下、さらに好ましくは60μm以下であり、さらにまた好ましくは15〜80μmであり、特に好ましくは15〜60μmである。
第1活性層35及び第2活性層38は、活物質およびバインダを含み、好ましくは導電助剤を含む。第1活性層35は、第1集電体層36の上面に設けてあり、第2活性層38は、第2集電体層39の下面に設けてある。
活物質としては、種々の電子伝導性を有する多孔体が挙げられ、たとえば、活性炭、天然黒鉛、人造黒鉛、メソカーボンマイクロビーズ、メソカーボンファイバー(MCF)、コークス類、ガラス状炭素、有機化合物焼成体等の炭素材料が挙げられる。バインダとしては、上記の活物質、好ましくは活物質および導電助剤を、集電体層36、39に固定することができれば特に限定されず、種々の結着剤を使用できる。バインダとしては、たとえば、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)等のフッ素樹脂や、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)と水溶性高分子(カルボキシメチルセルロース、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸ナトリウム、デキストリン、グルテン等)との混合物等が挙げられる。
導電助剤は、電子伝導性を高めるために、活性層35、38に添加される材料である。導電助剤としては、例えば、カーボンブラック、アセチレンブラック等の炭素材料、銅、ニッケル、ステンレス、鉄等の金属微粉、炭素材料および金属微粉の混合物、ITO等の導電性酸化物が挙げられる。
活性層35、38のそれぞれの厚さは、好ましくは、たとえば1〜100μm程度である。活性層35、38は、各集電体層36、39の表面のうち、セパレータシート31に向き合う表面部分の全体に形成されている。活性層35、38の面積は、セパレータシート31の面積と同等以下である。活性層35、38は、公知の方法で作製することができる。
図4に示すように、第1内部電極34、及び第2内部電極37のY軸方向の幅は、第1内部電極34に接続する第1リード端子52及び第2内部電極37に接続する第2リード端子55のY軸方向の幅に等しく、好ましくは2〜10mmである。
なお、本実施形態において、「正極」とは、電気二重層キャパシタに電圧を印加した際に、電解質溶液中のアニオンが吸着する電極であり、「負極」とは、電気二重層キャパシタに電圧を印加した際に、電解質溶液中のカチオンが吸着する電極である。なお、電気二重層キャパシタに対して一度特定の正負の向きに電圧を印加して充電した後に再充電する際には、通常最初と同じ向きに充電を行い、逆向きに電圧を印加して充電することは少ない。
図4に示すように、第1素子本体30と第2素子本体40とは、後述するリード端子52、54、55、57による引き出し方向が、いずれもX軸方向となっており、互いの引き出し方向が平行になるように配列されている。図2に示すように、第2素子本体40では、図3に示す第1素子本体30と同様に、セパレータシート41を挟むように、一対の内部電極である第1内部電極44と第2内部電極47とが積層してある。
図2に示すように、第2素子本体40は、EDLC10のY軸方向中央に設けられる第3シール部63を基準として、第1素子本体30と略対称に配置されているが、第2素子本体40は、第1素子本体30と同様の形状及び構造を有する。すなわち、第2素子本体40の第1内部電極44は、第1活性層45と第1集電体層46とを有し、これらの第1活性層45と第1集電体層46は、第1素子本体30の第1活性層35及び第1集電体層36と同様である。
また、第2素子本体40の第2内部電極47は、第2活性層48と第2集電体層49とを有し、これらの第2活性層48と第2集電体層49は、第1素子本体30の第2活性層38及び第2集電体層39と同様である。さらに、第2素子本体40のセパレータシート41は、第1素子本体30のセパレータシート31と同様である。したがって、第2素子本体40の詳細については、説明を省略する。
図1に示す外装シート20は、第1及び第2収容部23、24内の電解質溶液を透過させない材料からなる。また、図3に示すように、外装シート20は、外装シート20の内側層20d同士が、あるいは図4に示す封止用テープ60aに対して、熱シールにより接合・一体化されるものであることが好ましい。また、第1シール部61などのシール部を形成する際に用いる封止用テープ60aは、作業性から粘着テープなどのテープ状のものが好ましい。ただしテープに限らず塗布可能なシーラント樹脂であっても熱により溶融し接着可能なものであれば、どのような形態のものでも良い。
また、外装シート20は、第1素子本体30及び第2素子本体40を密封する収容部23、24を形成し、収容部23、24の内部に、外部から空気や水分が進入するのを防止するもので構成してある。具体的には、外装シート20は、単層シートでも良いが、図3における部分拡大図に示すように、金属シート20cを、内側層20dおよび外側層20eで挟むように積層してある多層シートであることが好ましい。
金属シート20cは、たとえばAl、ステンレス等で構成してあることが好ましく、内側層20dは、電気絶縁材で構成してあり、電解質溶液とは反応しにくく熱シール可能なポリプロピレンなどと同様な材質で構成してあることが好ましい。また、外側層20eは、特に制限されず、たとえばPET、PC、PES、PEN、PI、フッ素樹脂、PE、ポリブチレンテレフタレート(PBT)などで構成してあることが好ましい。外装シート20の厚みは、好ましくは、5〜150μmである。
本実施形態では、外装シート20の耐力は、JIS Z2241において、390〜1275N/mm、好ましくは785〜980N/mmである。また、外装シート20の硬さは、ビッカース硬さ(Hv)(JIS 2244)において、230〜480、好ましくは280〜380である。このような観点からは、外装シート20の金属シート20cは、JISで規定するステンレス鋼SUS304(BA)、SUS304(1/2H)、SUS304 H、SUS301 BA、SUS301(1/2H)、SUS301(3/4H)が好ましい。
図3に示す第1リード端子52及び第2リード端子55は、第1素子本体30が有する一対の内部電極34、37のいずれかに接続している。すなわち、第1リード端子52は、第1内部電極34の第1集電体層36に対して電流の入出力端子の役割を果たす導電性部材であり、第2リード端子55は、第2内部電極37の第2集電体層39に対して電流の入出力端子の役割を果たす導電性部材である。第1及び第2リード端子52、55は、断面が矩形の帯状である。
図4に示すように、第1リード端子54及び第2リード端子57は、第2素子本体40が有する一対の内部電極44、47のいずれかに接続している。すなわち、第1リード端子54は、第1内部電極44の第1集電体層46に対して電流の入出力端子の役割を果たす導電性部材であり、第2リード端子57は、第2内部電極47の第2集電体層49に対して電流の入出力端子の役割を果たす導電性部材である。第2素子本体40に接続する第1及び第2リード端子54、57は、第1素子本体30に接続する第1及び第2リード端子52、55と同様に、断面が矩形の帯状である。
図4に示すように、2つの第1リード端子52、54は、連結部53によって互いに接続されており、第1リード端子52、54と連結部53とは、U字状をなすように、一体に形成してある。また、図3及び図4に示すように、第1リード端子52、54および第1リード端子52、54を連結する連結部53は、第1内部電極34、44の第1集電体層36、46を構成するシートと一体化された導電性シートにより形成してあり、第1集電体層36、46と同じ厚みである。
これに対して、図4に示す第2リード端子55、57は、それぞれが接続する第2内部電極37、47の第2集電体層39、49(図2及び図3参照)をそれぞれ構成するシートと一体化された導電体シートにより形成してある。ただし、各リード端子52、54、55、57の構造としてはこれに限定されず、集電体層36、39、46、49とは別の導電性部材で形成してもよく、各集電体層36、39、46、49に対して、接合部材などを介して電気的に接続してあっても良い。その場合には、各リード端子52、54、55、57の厚みは、集電体層36、39、46、49の厚みと異ならせることも可能であり、たとえば10〜100μm程度、好ましくは60μm以下、さらに好ましくは20〜60μmである。
図1に示すように、第1リード端子52、54は、各素子本体30、40からX軸正方向側に、すなわち、収容部23、24の周縁23a、24aの一辺である周縁第1辺23aa、24aaから引き出されている。一方、第2リード端子55、57は、各素子本体30、40からX軸負方向側に、すなわち、収容部23、24の周縁23a、24aのうち周縁第1辺23aa、24aaの対辺である周縁第2辺23ab、24abから引き出されている。すなわち、第1リード端子52、54と第2リード端子55、57とは、X軸方向の相互に反対側からサポートタブ26、27に沿って引き出されている。
図1及び図3に示すように、第1収容部23の周縁23aのうち、X軸正方向側の周縁23aである周縁第1辺23aaは、第1シール部61によってシールされている。また、図1に示すように、第2収容部24の周縁24aのうち、X軸正方向側の周縁24aである周縁第1辺24aaは、周縁第1辺23aaと同様に、第1シール部61によってシールされている。したがって、X軸正方向側に露出する第1リード端子52、54は、周縁第1辺23aa、24aaをシールする第1シール部61を通って引き出されている。
図1及び図3に示すように、第1収容部23の周縁23aのうち、X軸負方向側の周縁23aである周縁第2辺23abは、第2シール部62によってシールされている。図1に示すように、第2収容部24の周縁24aのうち、X軸負方向側の周縁24aである周縁第2辺24abは、周縁第2辺23abと同様に、第2シール部62によってシールされている。したがって、X軸負方向側に露出する第2リード端子55、57は、周縁第2辺23ab、24abをシールする第2シール部62を通って引き出されている。
第1シール部61および第2シール部62は、図4に示す封止用テープ60aと、図3に示す外装シート20の内側層20dとが、熱シール時の加熱により一体化されて形成される。すなわち、図3に示すように、外装シート20の裏面に形成してある内側層(樹脂)20dの一部が、封止用テープ60aと共に、リード端子52、54、55、57の外周表面に密着して熱溶着部となり、第1シール部61および第2シール部62での密封性を向上させる。なお、第1シール部61及び第2シール部62の一部であって、リード端子52、54、55、57を挟まない部分では、封止用テープ60aが配置されていなくてもよく、表面外装21の内側層20dと裏面外装22の内側層20dとが直接融着していてもよい。
また、図1に示すように、EDLC10は、第1収容部23及び第2収容部24の周縁23a、24aをシールするシール部として、第1及び第2シール部61、62の他に、リード端子52、54、55、57が引き出されない第3シール部63及び第4シール部64a、64bを有する。これらの第3シール部63及び第4シール部64a、64bは、周縁第1辺23aa、23abに直交する周縁側辺23ac、23ad、24ac、24adをシールする。
図1〜図3に示すように、第3シール部63は、第1収容部23と第2収容部24との間を、お互いの収容部23、24の間を電解質溶液が移動できないように隔てている。第3シール部63は、EDLC10のY軸方向中央部分を、X軸方向に沿って熱シールし、表面外装21の内側層20dと裏面外装22の内側層20dとが融着して一体化することにより、形成される。第3シール部63は、第1収容部23の周縁側辺23acと、第2収容部24の周縁側辺24acを規定する。
同様に、第1収容部23の第4シール部64aと第2収容部24の第4シール部64bとは、EDLC10のY軸方向両端部を、X軸方向に沿って熱シールし、表面外装21の内側層20dと裏面外装22の内側層20dとが融着して一体化することにより、形成される。第4シール部64aは、第1収容部23の周縁側辺23adを規定し、第4シール部64bは、第2収容部24の周縁側辺24adを規定する。
図5に示すように、第3シール部63および第4シール部64a、64bのX軸正方向側の端部は、第1シール部61に接続するように形成してあり、これらの第3シール部63および第4シール部64a、64bのX軸負方向側の端部は、第2シール部62に接続するように形成してある。X軸方向に沿って形成される第3シール部63及び第4シール部64a、64bと、Y軸方向に沿って形成される第1シール部61及び第2シール部62が、図5に示すように繋がっていることにより、外装シート20の内部に形成される第1及び第2収容部23、24は、外部に対して良好に密封される。
なお、各収容部23、24の周縁23a、24aは、図5に示すように、全てシール部61、62、63及び64a、64bによってシールされていてもよいが、周縁23a、24aの一部は、他の方法又は構造によりシールされていてもよい。たとえば、外装シート20を折り返して用いる場合は、熱シールによる第4シール部64aの形成を省略し、第1収容部23の周縁側辺23adを、外装シート20の折り返し部分で規定することも可能である。
第1収容部23及び第2収容部24に、第1素子本体30や第2素子本体40と共に収容される電解質溶液としては、電解質を有機溶媒に溶解させたものが使用される。電解質としては、たとえば、テトラエチルアンモニウムテトラフルオロボレート(TEABF4 − )、トリエチルモノメチルアンモニウムテトラフルオロボレート(TEMABF4 − )等の4級アンモニウム塩など、アンモニウム塩、アミン塩、或いはアミジン塩などを用いるのが好ましい。なお、これらの電解質は1種を単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
また、有機溶媒としては、公知の溶媒を使用することができる。有機溶媒としては、例えば、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、ジメチルカーボネート、メチルエチルカーボネート、ジエチルカーボネート、γ−ブチロラクトン、ジメチルホルムアミド、スルホラン、アセトニトリル、プロピオニトリル、メトキシアセトニトリルなどが好ましく挙げられる。これらは単独で使用してもよく、2種以上を任意の割合で混合して使用してもよい。好ましくは、有機溶媒(溶剤)としては、カーボネート系の溶媒が好ましい。
図4に示すように、第1素子本体30のセパレータシート31は、矩形平板状であり、Y軸方向の幅は、第1内部電極34及び第2内部電極37の幅より広い。したがって、図2に示すように、第1素子本体30のセパレータシート31は、一対の内部電極である第1内部電極34及び第2内部電極37の間に位置する対向部33と、第1内部電極34及び第2内部電極37の間から、Y軸方向にはみ出すはみ出し部32とを有する。図4に示すように、はみ出し部32がはみ出すY軸方向は、リード端子52、55の引き出し方向(X軸方向)に直交する直交方向である。
図2及び図4に示すように、はみ出し部32は、第1はみ出し部32aと第2はみ出し部32bとを有する。第1はみ出し部32aは、Y軸方向の一方側であるY軸負方向側であって、EDLC10のY軸方向中央側へはみ出す部分である。これに対して、第2はみ出し部32bは、Y軸方向の他方側であるY軸正方向側であって、EDLC10のY軸方向端部側へはみ出す部分である。
図2及び図5に示すように、第2はみ出し部32bのY軸方向に沿う最大長さW2は、第1はみ出し部32aのY軸方向に沿う最大長さW1より長い。第1はみ出し部32aのように、最大長さW1が小さい部分を有することにより、第1内部電極34と第2内部電極37との間の電位勾配が直線的にならず電気力線が回り込む問題を抑制し、第1素子本体30の内部抵抗を抑制することができる。また、第2はみ出し部32bのように、最大長さW2が長い部分を有することにより、第1収容部23の内部においてセパレータシート31が吸い込んで保持する電解質溶液の量を増やすことができ、電解質溶液の揮発成分が第1収容部23から外部へ透過して失われる問題を防止できる。
このように、第1素子本体30では、内部電極より広い面積のセパレータシート31のY軸方向の中心位置を、第1内部電極34及び第2内部電極37のY軸方向の中心位置に対してずらして配置して、第1はみ出し部32aと第2はみ出し部32bの双方を形成することにより、内部抵抗の抑制とドライアップの抑制とを、適切な条件で両立させることができる。
セパレータシート31における第2はみ出し部32bのY軸方向に沿う長さの最大値W2は、0.5〜6.0mmであることが好ましく、1.5〜3.0mmであることがさらに好ましい。ドライアップを防止する第2はみ出し部32bのはみ出し幅を所定値以上とすることにより、セパレータシート31による電解質溶液の保持効果を十分に発揮させることができる。また、第2はみ出し部32bのはみ出し幅を所定値以下とすることにより、内部電極34、37の間にある対向部33に、電解質溶液を適切に保持させることができ、EDLC10の長寿命化を達成できる。
また、図4に示すように、第1収容部23の周縁側辺23acから第1はみ出し部32aまでの最短距離W3および周縁側辺23adから第2はみ出し部32bまでの最短距離W4は、0.1〜0.5mmであることが好ましい。最短距離W3、W4を所定値以上とすることにより、セパレータシート31に保持されない状態で存在する電解質溶液の量を抑制し、ドライアップを抑制することができ、また、最短距離W3、W4を所定値以下とすることにより、第1収容部23のサイズを抑制する。
図2及び図4に示すように、第2素子本体40のセパレータシート41も、第1素子本体30のセパレータシート31と同様に、対向部43及びはみ出し部42を有する。セパレータシート41とセパレータシート31とは互いに対称に配置されており、セパレータシート41における第1はみ出し部42aと第2はみ出し部42bは、セパレータシート31における第1はみ出し部32aと第2はみ出し部32bに対応する。
図2及び図4に示すように、EDLC10では、EDLC10のY軸方向両端部に、はみ出しの最大長さW2が長い第2はみ出し部32b、42bを配置し、EDLC10のY軸方向中央部に、はみ出しの最大長さW1が短い第1はみ出し部32a、42aを配置している。これにより、EDLC10は、各第2内部電極37、47から直線的に引き出される2つの第2リード端子55、57の間隔が広くなりすぎることを防止できる。ただし、EDLC10におけるはみ出し部32、42の配置はこれに限定されず、EDLC10のY軸方向中央部に、はみ出しの最大長さが長いはみ出し部が配置されていてもよい。
次に、図4および図5を用いて、本実施形態のEDLC10の製造方法の一例について説明する。
図4に示すように、まず、第1及び第2素子本体30、40を製造する。第1及び第2素子本体30、40を製造するために、まず、第1内部電極34、44、第1リード端子52、54及び連結部53が一体となったU字状の帯状体を準備する。次に、第1内部電極34、44とリード端子52、54との境界部分に、封止用テープ60aを貼り付ける。また、一方で、第2内部電極37と第2リード端子55が一体となった帯状体と、第2内部電極47と第2リード端子57とが一体となった帯状体とを準備する。2つの帯状体を平行に並べ、第2内部電極37、47とリード端子55、57との境界部分に、封止用テープ60aを貼り付ける。
封止用テープ60aは、帯状体の表裏両面に貼り付けられてもよく、一方側にのみ貼り付けられてもよい。封止用テープ60aのY軸方向幅は、帯状体を通過させつつ第1及び第2収容部23、24を封止できるように、適切な幅に設定される。さらに、封止用テープ60aを貼り付けた帯状体の間に、セパレータシート31、41を配置し、第1及び第2素子本体30、40を組み立てる。この際、セパレータシート31、41の位置は、第1及び第2はみ出し部32a、42a、32b、42bが適切な寸法で形成されるように調整される。
次に、図4に示す第1及び第2素子本体30、40の全体を覆うように、外装シート20の表面外装21を、裏面外装22に重ね合わせる。これにより、図5に示すように、第1及び第2素子本体30、40は、外装シート20により上下方向を覆われる。なお、外装シート20は、Y軸方向に予め長く形成してある。外装シート20の表面外装21におけるX軸方向の幅は、表面外装21のX軸方向の先端部21a、21bが、それぞれ封止用テープ60aの上に位置するように調整されている。
次に、図5に示すように、第1シール部61と第2シール部62とを形成する。第1シール部61及び第2シール部62の形成は、封止用テープ60aを表面外装21と裏面外装22とで挟み込む位置で、これらの表面外装21及び裏面外装22のZ軸方向の外側から熱融着治具で加熱加圧することにより行われる。その際に、封止用テープ60aは、加圧および加熱により流動する接着用樹脂として、外装シート20の内側層20d(図3参照)と密着して一体化され、固化後に第1及び第2シール部61、62となる。封止用テープ60aの融着時に、封止用テープ60aを構成する樹脂がはみだし、表面外装21のX軸方向の先端部21a、21bに位置する金属シート20cの露出面を覆うことが好ましい(図3参照)。ショート不良などを防止するためである。
第1シール部61が形成されることにより、図1に示す第1及び第2収容部23、24の周縁第1辺23aa、24aaが形成され、第2シール部62が形成されることにより、第1及び第2収容部23、24の周縁第2辺23ab、24abが形成される。
次に、図5に示すように、外装シート20におけるY軸方向中央部分について、第1シール部61と第2シール部62の間の部分を、X軸方向に沿って加熱加圧し、第3シール部63を熱シール部により形成する。Y軸方向中央部分の第3シール部63が形成されることにより、図1に示す第1収容部23の周縁側辺23acと第2収容部24の周辺側辺24acが形成される。なお、第3シール部63の形成は、第1及び第2シール部61、62の形成より前に行ってもよい。
次に、第4シール部64a、64bが形成されていない外装シート20の開口20fから、形成中の第1収容部23及び第2収容部24へ、電解質溶液を注入する。開口20fから電解質溶液を注入したのち、図5に示すように、外装シート20のY軸方向両側部分について、第1シール部61と第2シール部62の間部分を、X軸方向に沿って加熱加圧し、Y軸方向両側の第4シール部64a、64bを形成する。第4シール部64a、64bが形成されることにより、図1に示す第1収容部23の周縁側辺23adと、第2収容部24の周縁側辺24adが形成される。
その後に、図5に示すように、第4シール部64a、64bの外側の切断線70に沿って外装シート20を切断し、外装シート20の余剰部分を除去することで、本実施形態のEDLC10が得られる。
本実施形態では、たとえばEDLC10の最大厚みを1mm以下、好ましくは0.9mm以下、さらに好ましくは0.5mm以下にすることができる。
第2実施形態
図6は、本発明の第2実施形態に係るEDLC110の外観図である。EDLC110は、外装シート120の内部に1つの収容部である第1収容部23が形成されており、内部に1つの第1素子本体30を収容している点でEDLC10と異なる。ただし、第1素子本体30の構造等は、EDLC10に含まれる第1素子本体30と同様である。したがって、EDLC110の説明では、EDLC10との相違点のみ説明し、EDLC10との共通点については、説明を省略する。
図7に示すように、EDLC110の外装シート120は、一枚のシートを折り返して形成された表面外装121および裏面外装122を有している。外装シート120は、図3に示すEDLC10の外装シート20と同様の3層構造を有している。図6に示すように、外装シート120の内部には、第1収容部23が形成されており、第1収容部23には、第1素子本体30が収容してある。EDLC110の第1素子本体30は、図3に示すEDLC10の第1素子本体30と同様であり、第1内部電極34と、第2内部電極37と、第1セパレータシート31とを有する。第1収容部23は、電解質溶液で満たされている。
図7に示す第1リード端子152は、図3に示す第1リード端子52に対応し、第1素子本体30における第1内部電極34に接続する。第1リード端子152は、第2内部電極37に接続する第2リード端子55と同様に、X軸方向に沿って延びる帯状の外形状を有する。第1リード端子152は、図3に示す第1リード端子52と同様に、第1内部電極34の第1集電体層36を構成するシートと一体化された導電性シートにより形成してある。
図6に示すように、第1収容部23の周縁23aのうち、X軸正方向側の周縁23aである周縁第1辺23aaは、第1シール部161によってシールされている。また、第1収容部23の周縁23aのうち、X軸負方向側の周縁23aである周縁第2辺23abは、第2シール部162によってシールされている。X軸正方向側に露出する第1リード端子152は、周縁第1辺23aaをシールする第1シール部161を通って引き出されており、X軸負方向側に露出する第2リード端子55は、周縁第2辺23abをシールする第2シール部162を通って引き出されている。
図6に示すように、周縁第1辺23aa及び周縁第2辺23abに直交する周縁側辺23ac、23adは、表面外装121と裏面外装122の内側層を熱融着して形成される第3シール部163と第4シール部164(図8参照)でシールされている。
次に、図7および図8を用いて、第2実施形態に係るEDLC110の製造方法の一例について説明する。EDLC110の製造方法は、おおむねEDLC10の製造方法と同様であり、EDLC10の製造方法との相違点のみ説明する。
図7に示すように、EDLC110の製造では、まず、第1内部電極34と第1リード端子152とが一体となった帯状体と、第2内部電極37と第2リード端子55とが一体となった帯状体の所定位置に、封止用テープ160aを貼り付ける。封止用テープ160aの材質は、図4に示す封止用テープ60aと同様である。さらに、第1内部電極34と第2内部電極37の間にセパレータシート31を挟んで積層し、外装シート120上の所定位置に配置する。この際、セパレータシートは、所定のはみ出し部32が形成されるように、内部電極34、37に対して、Y軸方向の中心位置をずらして配置される。
次に、外装シート120の表面外装121を、裏面外装122に対して折り返したのち、図8に示すように、第1シール部161、第2シール部162および第4シール部164とを形成する。第1シール部161、第2シール部162および第4シール部164の形成方法は、EDLC10における第1シール部61、第2シール部62および第4シール部64a、64bの形成方法と同様である。これにより、第1収容部23の周縁23aのうち、周縁第1辺23aaと、周縁第2辺23abと、周縁側辺23adが形成される。
次に、外装シート120の開口120fから電解質溶液を注入したのち、第3シール部163を熱シールにより形成して開口120fを封止する。第3シール部163が形成されることにより、第1収容部23の周縁側辺23acが形成される。その後、図8に示すように、第3シール部163の外側の切断線70に沿って外装シート20を切断し、外装シート20の余剰部分を除去することで、本実施形態のEDLC10が得られる。
図6〜図8に示すように、第2実施形態に係るEDLC110も、EDLC10のはみ出し部32と同様のはみ出し部32を有するため、内部電極34、37間にある対向部33(図2参照)に、電解質溶液を適切に保持させることができ、EDLC10の長寿命化を達成できる。その他、EDLC110は、EDLC10と同様の効果を奏する。
上述のように、実施形態を挙げて本発明を説明してきたが、本発明は上述した実施形態のみに限定されず、他の実施形態及び変形例があることは言うまでもない。たとえば、上述の第1実施形態では、リード端子52、54、55、57と内部電極34、37、44、47のY軸方向の幅は同一であるが、リード端子52、54、55、57と内部電極34、37、44、47の形状はこれに限定されない。たとえば、変形例に係るEDLCでは、内部電極のY軸方向幅を、リード端子52、54、55、57のY軸方向幅より大きくして、内部電極の対向面積を拡大させてもよい。
また、図1に示す第1リード端子52、54は、第2リード端子55、57とは反対側(X軸正方向)に引き出されているが、リード端子52、54、55、57の配置はこれに限定されない。第1リード端子52、54は、第2リード端子55、57と同じ方向(X軸負方向)に引き出されてもよく、また、外装シート20から露出していなくてもよい。
以下、実施例と比較例を示して本発明をさらに具体的に説明する。ただし、本発明はこれらの実施例のみに限定されない。
試料1〜試料7を準備したのち、後述する耐久試験を実施した。
試料1〜試料5
図1〜図3に示すEDLC10と同様の構造を有するEDLCを製造し、試料1〜試料5とした。ただし、試料1〜5では、第1及び第2素子本体30、40のセパレータシート31、41における第2はみ出し部32b、42bのY軸方向に沿う最大長さW2を、0.5〜6.0mmの間で変化させている。各試料1〜試料5における第2はみ出し部32b、42bのY軸方向に沿う最大長さW2の値を、表1に示す。また、試料2、試料3、試料4の第1及び第2素子本体30、40におけるセパレータシート31、41の形状を表す概念図を、図9〜図11に示す。
また、試料1〜試料5のその他の条件は、以下のとおりである。
第1はみ出し部32a、42aのY軸方向に沿う最大長さW1:0.4mm
セパレータシート:ポリエチレン(空隙率71%)
Figure 2019149412
試料6
試料6は、セパレータシート31、41における第2はみ出し部32b、42bのY軸方向に沿う最大長さW2を、7.0mmとしたことを除き、試料1〜試料5と同様である(表1参照)。
試料7
試料7は、セパレータシート31、41における第2はみ出し部32b、42bのY軸方向に沿う最大長さW2を、0.4mmとしたことを除き、試料1〜試料5と同様である(表1参照)。また、試料7のセパレータシート31、41の形状を表す概念図を、図12に示す。
耐久試験
試料1〜試料7に係るEDLCを、温度85℃、湿度90%の環境に設置し、初期状態からのインピーダンスの変化を測定した。試料1〜試料7のEDLCのインピーダンスが、初期状態の200%まで上昇した時間を、各試料の耐久時間(各(10)サンプルの平均値)とした。結果を表1に示す。
評価
表1から理解できるように、第2はみ出し部32b、42bのY軸方向に沿う最大長さW2を、0.5〜6.0mmの間で変化させた試料1〜試料5では、W2を0.4mmとした試料7に比べて耐久時間が延びており、しかも、W2を長くした効果が顕著に表れた。また、W2を7.0mmとした試料6は、試料5に比べて耐久時間が伸びておらず、W2を大きく変化させたにもかかわらず、耐久時間の伸びが現れない結果となった。
10、110…EDLC
20、120…外装シート
20c…金属シート
20d…内側層
20e…外側層
20f…開口
21、121…表面外装
21a、21b…先端部
22、122…裏面外装
23…第1収容部
23a、24a…周縁
23aa、24aa…周縁第1辺
23ab、24ab…周縁第2辺
23ac、23ad、24ac、24ad…周縁側辺
24…第2収容部
26、27…サポートタブ
30…第1素子本体
31、41…セパレータシート
32、42…はみ出し部
32a、42a…第1はみ出し部
32b、42b…第2はみ出し部
33、43…対向部
34、44…第1内部電極
35、45…第1活性層
36、46…第1集電体層
37、47…第2内部電極
38、48…第2活性層
39、49…第2集電体層
40…第2素子本体
52、54…第1リード端子
53…連結部
55、57…第2リード端子
61、161…第1シール部
62、162…第2シール部
63、163…第3シール部
64a、64b…第4シール部
60a、160a…封止用テープ
70…切断線

Claims (6)

  1. セパレータシートを挟むように一対の内部電極が積層してある素子本体と、
    前記素子本体を収容する収容部を内部に形成する外装シートと、
    前記素子本体が電解質溶液で浸漬されるように、前記収容部の周縁の少なくとも一部を封止するシール部と、
    前記一対の内部電極のいずれかに接続しており、前記シール部を通って前記収容部の前記周縁から引き出される一対のリード端子と、を有する電気化学デバイスであって、
    前記セパレータシートは、前記一対の内部電極の間から、前記リード端子の引き出し方向に直交する直交方向にはみ出すはみ出し部を有し、前記はみ出し部の前記直交方向に沿う長さの最大値は、0.5〜6.0mmであることを特徴とする電気化学デバイス。
  2. 前記周縁は、前記外装シートの法線方向からみて略矩形であり、
    前記周縁のうち前記リード端子が引き出される周縁第1辺とは直交する周縁側辺から、前記はみ出し部までの最短距離は、0.1〜0.5mmであることを特徴とする請求項1に記載の電気化学デバイス。
  3. セパレータシートを挟むように一対の内部電極が積層してある素子本体と、
    前記素子本体を収容する収容部を内部に形成する外装シートと、
    前記素子本体が電解質溶液で浸漬されるように、前記収容部の周縁の少なくとも一部を封止するシール部と、
    前記一対の内部電極のいずれかに接続しており、前記シール部を通って前記収容部の前記周縁から引き出される一対のリード端子と、を有する電気化学デバイスであって、
    前記セパレータシートは、前記一対の内部電極の間から、前記リード端子の引き出し方向に直交する直交方向にはみ出すはみ出し部を有し、
    前記はみ出し部は、前記直交方向の一方側へはみ出す第1部分と、前記直交方向の他方側へはみ出し前記直交方向に沿う最大長さが前記第1部分より長い第2部分と、を有する電気化学デバイス。
  4. 前記周縁は、前記外装シートの法線方向からみて略矩形であり、
    前記一対のリード端子のうち一方は、前記周縁の1辺である周縁第1辺から引き出され、
    前記一対のリード端子のうち他方は、前記周縁のうち前記周縁第1辺の対辺である周縁第2辺から引き出される請求項1から請求項3までのいずれかに記載の電気化学デバイス。
  5. 2つの前記素子本体を有し、
    前記2つの前記素子本体は、前記外装シートの前記収容部内に、互いの前記引き出し方向が平行になるように並列配置されていることを特徴とする請求項1から請求項4までのいずれかに記載の電気化学デバイス。
  6. 前記素子本体の前記セパレータシートは、70〜90%の空隙率を有することを特徴とする請求項1から請求項5までのいずれかに記載の電気化学デバイス。
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