JP2016110756A - 蓄電素子及び蓄電装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】周辺に配置された導電性を有する構造物が電極体の正極及び負極に直接接触することを防止することのできる蓄電素子及び蓄電装置を提供する。【解決手段】正極31と負極32とが積層された電極体3と、電極体3を収容する外装体4と、外装体4に重ね合わされた電気絶縁性を有する保護体5とを備え、保護体5は、正極31、負極32、及び外装体4のそれぞれよりも刺衝に対する対抗強度が高く設定されている。保護体5は、合成樹脂によって形成され、例えば、ポリウレタン(PU)、ポリエチレン(PE)等の高伸縮性を有するフィルムである。【選択図】図3
Description
本発明は、蓄電素子及び蓄電装置に関する。
従来から、自動車等の各種機器に対して電源として搭載される蓄電装置の一つとして、絶縁性を有するセパレータを挟んで正極と負極とが積層された発電要素体と、該発電要素体を収容するラミネートフィルム製の外装体とを備えたラミネートフィルム二次電池(以下、二次電池という)が提供されている(特許文献1)。
ところで、機器に搭載された二次電池の周辺には、導電性を有する構造物が近接して配置されることがある。そのため、二次電池の周辺に衝撃が加わった場合、構造物が二次電池に接触し、外装体が破損することがある。
具体的に説明すると、上記構成の二次電池の外装体は、ラミネートフィルム製であるため、剛性が低い。構造物が二次電池に接触し、さらに構造物に衝撃が加わると、構造物が二次電池の外装体を貫通することがある。
構造物が外装体を貫通し、外装体内の発電要素体にまで到達し、該構造物が発電要素体の正極及び負極に直接接触する場合がある。この場合、該構造物が正極と負極との間を短絡させてしまう虞がある。
そこで、本発明は、上記問題に鑑み、周辺に配置された導電性を有する構造物が電極体の正極及び負極に直接接触することを防止することのできる蓄電素子及び蓄電装置を提供することを課題とする。
本発明に係る蓄電素子は、正極と負極とが積層された電極体と、前記電極体を収容する外装体と、外装体に重ね合わされた電気絶縁性を有する保護体とを備え、保護体は、正極、負極、及び外装体のそれぞれよりも刺衝に対する対抗強度が高く設定されていることを特徴とする。
かかる構成によれば、導電性を有する構造物との接触等によって蓄電素子の外装体が破損した場合でも、該構造物と電極体との間には保護体が介在するため、該構造物が電極体の正極及び負極に直接接触するのを妨げることができる。
具体的には、保護体は、正極、負極及び外装体のそれぞれよりも刺衝に対する対抗強度が高いため、保護体は、外装体及び電極体よりも破損し難い。そのため、衝撃等に伴って電極体及び外装体が破損しても、保護体は破損せずに該構造物と電極体との間に残る。従って、該構造物と電極体との絶縁が図られ、構造物が電極体の正極及び負極に直接接触するのを防止することができる。
この場合、前記保護体は、所定の伸び率以上の伸縮性を有し、該所定の伸び率は、前記保護体の両端縁を結ぶ直線の長さをL、前記正極及び前記負極の積層方向における前記外装体の総厚みをWとしたときに、以下の式(1)によって得られた値に設定されることが好ましい。
(L+2W)/L ・・・(1)
(L+2W)/L ・・・(1)
かかる構成によれば、外装体が前記構造物によって内側に押されて、該構造物が電極体のある領域に侵入しようとすると、保護体は該構造物の侵入量に応じて伸び、該構造物と電極体との間に保護体が介在する。
また、所定の伸び率を(L+2W)/Lとすると、保護体は、少なくとも外装体の総厚み分伸びることになる。従って、前記構造物が電極体に対して前記積層方向に侵入しても、保護体は、電極体の途中位置で破損することなく、該構造物と電極体との間に残る。即ち、該構造物が外装体の総厚みWを超えるように外装体に侵入しても、保護体は、侵入量に応じて十分に伸びる。その結果、該構造物と電極体との絶縁が図られる。
前記保護体は、前記両端縁としての一対の長辺と各長辺よりも短い一対の短辺とを有する略矩形状に形成されるとともに、前記短辺が延びる方向及び前記長辺が延びる方向に伸縮可能に構成され、前記短辺が延びる方向及び前記長辺が延びる方向における前記所定の伸び率は、前記式(1)に、前記直線の長さLとして前記短辺の長さLaを代入して得られた値に設定されることが好ましい。
かかる構成によれば、短辺が延びる方向及び長辺が延びる方向における所定の伸び率は、短辺を基準とした値に設定されるため、該所定の伸び率は、構造物と電極体との間に保護体を介在させた状態を維持できる値に設定されることとなる。具体的には、式(1)に直線の長さLとして短辺の長さLaを代入して得られた値は、長辺の長さを代入して得られた値よりも大きくなるため、前記所定の伸び率は、長辺を基準とした場合よりも大きい値に設定される。従って、短辺側及び長辺側の双方において、保護体は、外装体の総厚み分伸びることになる。
前記保護体は、前記積層方向に直交する第一方向と前記積層方向及び前記第一方向に直交する第二方向との双方向に伸縮可能に構成され、前記第一方向及び前記第二方向における前記所定の伸び率は、前記式(1)に前記直線の長さLとして前記第一方向における前記両端縁を結ぶ直線の長さLbを代入して得られた値又は、前記式(1)に前記第二方向における前記両端縁を結ぶ直線の長さLcを代入して得られた値のうち、大きい方の値に設定されることが好ましい。
かかる構成によれば、前記第一方向及び前記第二方向における所定の伸び率は、構造物と電極体との間に保護体を介在させた状態を維持できる値に設定されることとなる。具体的には、前記所定の伸び率は、式(1)から得られる値のうちの大きい方に設定される。従って、第一方向及び第二方向の双方において、保護体は、外装体の総厚み分伸びることになる。
前記電極体は、前記正極及び前記負極がそれぞれ複数積層され、前記保護体は、前記積層方向で前記電極体に重なる領域に配置されてもよい。
かかる構成によれば、外装体が積層方向に破損した場合にも、保護体の存在により、該構造物と電極体との絶縁が図られる。従って、構造物が電極体の正極及び負極に直接接触するのを防止することができる。
前記積層方向における前記保護体の厚みは、前記積層方向における前記外装体の厚みよりも小さくてもよい。
かかる構成によれば、積層方向における蓄電素子の全体の厚みを抑えることができる。保護体を用いる代わりに、外装体の厚みを大きくすることによって外装体の損傷を抑制し、構造物が電極体の正極及び負極に直接接触することを抑制することも可能である。しかしながら、かかる構成によれば、保護体の前記積層方向の厚みは、外装体の前記積層方向の厚みよりも小さい。このため、外装体の厚みを大きくすることによって外装体の損傷を抑制する場合と比較して、蓄電素子の厚みを抑えることができる。
本発明に係る蓄電装置は、正極と負極とが積層された電極体と前記電極体を収容する外装体とを備える蓄電素子であって、前記正極及び前記負極の積層方向に並ぶ複数の蓄電素子と、前記複数の蓄電素子のうち隣り合う2つの蓄電素子の間に配置された電気絶縁性を有する保護体とを備え、前記保護体は、前記2つの蓄電素子における前記正極、前記負極、及び前記外装体のそれぞれよりも刺衝に対する対抗強度が高く設定されていることを特徴とする。
かかる構成によれば、導電性を有する構造物の接触等によって蓄電素子の外装体が破損した場合でも、該構造物と電極体との間には保護体が介在するため、該構造物が電極体の正極及び負極に直接接触するのを妨げることができる。さらに、隣り合う2つの蓄電素子の間に保護体が配置されるため、2つの蓄電素子のいずれの外装体が破損した場合でも、構造物を介して2つの蓄電素子の間が電気的に接続されることを妨げることができる。
具体的には、保護体は、隣り合う蓄電素子における正極、負極及び外装体のそれぞれよりも刺衝に対する対抗強度が高いため、保護体は、外装体及び電極体よりも破損し難い。そのため、衝撃等に伴って電極体及び外装体が破損しても、保護体は、破損せずに隣り合う蓄電素子の電極体と該構造物との間に残る。従って、該構造物と電極体との絶縁が図られ、構造物が電極体の正極及び負極に直接接触するのを防止することができる。
前記保護体は、所定の伸び率以上の伸縮性を有し、該所定の伸び率は、前記保護体の両端縁を結ぶ直線の長さをL、隣り合う蓄電素子における前記正極及び前記負極の積層方向の前記外装体の総厚みをWとしたときに、以下の式(2)によって得られた値に設定されることが好ましい。
(L+2W)/L ・・・(2)
(L+2W)/L ・・・(2)
かかる構成によれば、外装体が前記構造物によって内側に押されて、該構造物が電極体のある領域に侵入しようとすると、保護体は該構造物の侵入量に応じて伸び、隣り合う蓄電素子の電極体と該構造物との間には保護体が介在する。
また、所定の伸び率を(L+2W)/Lとすると、保護体は、少なくとも外装体の総厚み分伸びることになる。従って、前記構造物が電極体に対して前記積層方向に侵入しても、保護体は、電極体の途中位置で破損することなく、隣り合う蓄電素子の電極体と該構造物との間に残る。即ち、該構造物が外装体の総厚みWを超えるように外装体に侵入しても、保護体は、侵入量に応じて十分に伸びる。その結果、該構造物と電極体との絶縁が図られる。
前記保護体は、前記両端縁としての一対の長辺と各長辺よりも短い一対の短辺とを有する略矩形状に形成されるとともに、前記短辺が延びる方向及び前記長辺が延びる方向に伸縮可能に構成され、前記短辺が延びる方向及び前記長辺が延びる方向における前記所定の伸び率は、前記式(2)に、前記直線の長さLとして前記短辺の長さLdを代入して得られた値に設定される。
かかる構成によれば、短辺が延びる方向及び長辺が延びる方向における所定の伸び率は、短辺を基準とした値に設定されるため、該所定の伸び率は、構造物と電極体との間に保護体を介在させた状態を維持できる値に設定されることとなる。具体的には、式(2)に直線の長さLとして短辺の長さLdを代入して得られた値は、長辺の長さを代入して得られた値よりも大きくなるため、前記所定の伸び率は、長辺を基準とした場合よりも大きい値に設定される。従って、短辺側及び長辺側の双方において、保護体は、外装体の総厚み分伸びることになる。
前記保護体は、前記積層方向に直交する第一方向と前記積層方向及び前記第一方向に直交する第二方向との双方向に伸縮可能に構成され、前記第一方向及び前記第二方向における前記所定の伸び率は、前記式(2)に前記直線の長さLとして前記第一方向における前記両端縁を結ぶ直線の長さLeを代入して得られた値又は、前記式(2)に前記第二方向における前記両端縁を結ぶ直線の長さLfを代入して得られた値のうち、大きい方の値に設定される。
かかる構成によれば、前記第一方向及び前記第二方向における所定の伸び率は、構造物と電極体との間に保護体を介在させた状態を維持できる値に設定されることとなる。具体的には、前記所定の伸び率は、式(2)から得られる値のうちの大きい方に設定される。従って、第一方向及び第二方向の双方において、保護体は、外装体の総厚み分伸びることになる。
また、前記蓄電装置は、前記蓄電素子に隣り合う電気絶縁性を有する保持部材であって、前記外装体を部分的に被覆する少なくとも一つの保持部材を備え、前記保護体は、前記外装体における少なくとも前記保持部材による非被覆領域に配置されていてもよい。
かかる構成によれば、外装体は、保持部材によって覆われる領域と覆われない領域とを有する。保持部材によって覆われない領域には保護体が配置されるため、蓄電素子の電極体と前記構造物との間には保持部材及び保護体のうちの少なくとも一方が介在することとなる。従って、外装体における前記両領域において該構造物と電極体との絶縁が図られる。
前記蓄電装置は、前記複数の蓄電素子のうち前記積層方向の端部に配置される蓄電素子に隣接して配置される終端部材を備え、前記端部に配置される蓄電素子と前記終端部材との間に配置された電気絶縁性を有する保護体をさらに有していてもよい。
積層方向の端部に配置される蓄電素子は、他の蓄電素子よりも構造物と接触する可能性が高い。しかしながら、かかる構成によれば、該蓄電素子と終端部材との間に保護体が配置されているため、積層方向において該構造物と電極体との間には保護体が介在することとなる。従って、該構造物が蓄電装置に対して積層方向に接触しても、該構造物が電極体の正極及び負極に直接接触するのを妨げることができる。
前記電極体は、前記正極及び前記負極がそれぞれ複数積層され、前記保護体は、前記2つの蓄電素子における前記電極体と前記外装体とが重なる領域に配置されていてもよい。
かかる構成によれば、外装体が積層方向に破損した場合にも、保護体の存在により、該構造物と電極体との絶縁が図られ、構造物が電極体の正極及び負極に直接接触するのを防止することができる。
前記積層方向における前記保護体の厚みは、前記積層方向における前記外装体の厚みよりも小さくてもよい。
かかる構成によれば、積層方向における蓄電装置全体の厚みを抑えることができる。保護体を用いる代わりに、外装体の厚みを大きくすることによって外装体の損傷を抑制し、構造物が電極体の正極及び負極に直接接触することを抑制することも可能である。しかしながら、かかる構成によれば、保護体の前記積層方向の厚みは、外装体の前記積層方向の厚みよりも小さい。このため、外装体の厚みを大きくすることによって外装体の損傷を抑制する場合と比較して、蓄電素子の厚みを抑えることができる。その結果、蓄電装置全体の厚みを抑えつつ、構造物が電極体の正極及び負極に直接接触することを妨げることができる。
以上より、本発明によれば、周辺に配置された導電性を有する構造物が電極体の正極及び負極に直接接触することを防止することのできる蓄電素子及び蓄電装置を提供することができる。
以下、本発明の第一実施形態に係る蓄電素子について、図1〜図5を参照しつつ説明する。蓄電素子1には、一次電池、二次電池、キャパシタ等がある。本実施形態では、蓄電素子1の一例として、積層型の二次電池について説明する。尚、本実施形態の各構成部材(各構成要素)の名称は、本実施形態におけるものであり、背景技術における各構成部材(各構成要素)の名称と異なる場合がある。
本実施形態の蓄電素子1は、図1に示すように、扁平な非水電解質二次電池である。ここでは、蓄電素子1は、リチウムイオンの移動に伴って生じる電子移動を利用したリチウムイオン二次電池である。この種の蓄電素子1は、電気エネルギーを供給する。蓄電素子1は、単一又は複数で使用される。具体的に、蓄電素子1は、要求される出力及び要求される電圧が小さいときには、単一で使用される。一方、蓄電素子1は、要求される出力及び要求される電圧の少なくとも一方が大きいときには、他の蓄電素子1と組み合わされて蓄電装置に用いられる。
蓄電素子1は、図2〜図4に示すように、正極31と、負極32と、セパレータ33とを含む電極体3と、電極体3を収容する外装体4と、外装体4に重ね合わされた電気絶縁性を有する保護体5とを備える。蓄電素子1は、正極31と導通する正極タブ35と、負極32と導通する負極タブ36とを更に備える。
なお、以下の説明において、便宜上、座標を構成する3つの軸方向における一軸方向をX軸方向とし、X軸方向と直交する2つの軸方向のうちの一軸方向をY軸方向といい、残りの一軸方向をZ軸方向という。これに伴い、図面によっては、X軸方向、Y軸方向、及びZ軸方向のそれぞれに対応する直交三軸又は二軸(座標軸)が補助的に図示されている。
図3に示すように、正極31は、正極金属箔312と正極活物質層313とを有する。正極活物質層313は、正極金属箔312の所定領域に積層されている。これに伴い、正極31は、正極活物質層313が積層された積層領域301と、正極金属箔312のみで構成される単層領域311とを有する。単層領域311は、Y軸方向に一か所に集められる。本実施形態の正極金属箔312は、例えば、アルミニウム箔である。正極31は、X軸方向に短手を有し、Y軸方向に長手を有する矩形状に形成されている。積層領域301と単層領域311とは、それぞれが矩形状となるようにY軸方向に並んでいる。
正極活物質層313は、例えば、リチウム金属酸化物である。具体的に、正極活物質層313は、例えば、LiaMebOc(Meは、1又は2以上の遷移金属を表す)によって表される複合酸化物(LiaCoyO2、LiaNixO2、LiaMnzO4、LiaNixCoyMnzO2等)、LiaMeb(XOc)d(Meは、1又は2以上の遷移金属を表し、Xは例えばP、Si、B、Vを表す)によって表されるポリアニオン化合物(LiaFebPO4、LiaMnbPO4、LiaMnbSiO4、LiaCobPO4F等)である。本実施形態の正極活物質層313は、LiNi1/3Co1/3Mn1/3O2である。
負極32は、負極金属箔322と負極活物質層323とを有する。負極活物質層323は、負極金属箔322の所定領域に積層されている。これに伴い、負極32は、負極活物質層323が積層された積層領域302と、負極金属箔322のみで構成される単層領域321とを有する。単層領域321は、Y軸方向に一か所に集められる。本実施形態の負極金属箔322は、例えば、銅箔である。負極32は、X軸方向に短手を有し、Y軸方向に長手を有する矩形状に形成されている。積層領域302と単層領域321とは、それぞれが矩形状となるようにY軸方向に並んでいる。
負極活物質層323は、例えば、グラファイト、難黒鉛化炭素、及び易黒鉛化炭素などの炭素材、又は、ケイ素(Si)及び錫(Sn)などのリチウムイオンと合金化反応を生じる材料である。本実施形態の負極活物質層323は、難黒鉛化炭素である。
セパレータ33は、絶縁性を有するシートである。セパレータ33は、正極31と負極32とを絶縁可能な大きさに形成されている。本実施形態のセパレータ33は、正極31の積層領域301と負極32の積層領域302に対応した矩形状に形成され、正極31と負極32との間に配置される。
セパレータ33は、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、セルロース、ポリアミドなどの多孔質膜によって形成される。セパレータ33は、SiO2粒子、Al2O3粒子、ベーマイト(アルミナ水和物)等の無機粒子を含んだ無機層を、多孔質膜によって形成された基材の上に設けることで形成されてもよい。本実施形態では、セパレータ33は、ポリエチレン基材層上に、Al2O3粒子を含んだ無機層を形成して製作されている。
正極31及び負極32は、正極活物質層313と負極活物質層323とがセパレータ33を介して対向するようにZ軸方向(積層方向)に積層されている。正極31の単層領域311は、負極32の積層領域302からY軸方向における一方側に延出している。負極32の単層領域321は、正極31の積層領域301からY軸方向における他方側に延出している。これに伴い、電極体3は扁平な略直方体形状である。
正極タブ35は、矩形状の板状に形成されている。正極タブ35は、正極31の単層領域311に接続される。正極タブ35は、外装体4からY軸方向に延出している。正極タブ35は、外装体4の外側に露出している。これに伴い、正極タブ35は、外部機器等と電気的に接続される。正極タブ35は、導電性を有する。正極タブ35は、例えば、アルミニウム又はアルミニウム合金等のアルミニウム系金属材料によって形成される。
負極タブ36は、矩形状の板状に形成されている。負極タブ36は、負極32の単層領域321に接続される。負極タブ36は、外装体4からY軸方向に延出している。負極タブ36は、外装体4の外側に露出している。これに伴い、負極タブ36は、外部機器等と電気的に接続される。負極タブ36は、導電性を有する。負極タブ36は、例えば、銅又は銅合金等の銅系金属材料によって形成される。
外装体4は、電極体3を収容可能な一対の壁体40を有する。一対の壁体40は、電極体3を収容する内部空間45を画定する。一対の壁体40は、電極体3と密接した状態で電極体3を収容する。本実施形態の一対の壁体40のそれぞれは、矩形状に形成されている。
本実施形態の壁体40は、シートで形成されている。シートは、例えば、金属箔層と、この金属箔層の一方の面に積層された熱溶着性樹脂層と、金属箔の他方の面に積層された保護層とを有する。シートは、熱溶着性樹脂層同士が対向するように重ね合わされて封止される。金属箔は、アルミニウム、チタン、チタン系合金、鉄、ステンレス、マグネシウム系合金等である。本実施形態のシートは、金属箔層としてアルミニウムを使用した、アルミラミネートシートである。
熱溶着性樹脂層は、ポリプロピレン、ポリエチレン、これらの酸変性物、ポリフェニレンサルファイド、ポリエチレンテレフタレートなどのポリエステル、ポリアミド、エチレン酢酸ビニル共重合体等である。保護層は、ナイロン等である。
一対の壁体40のそれぞれは、壁体40の広範囲を占める平面部41と、平面部41からZ軸方向に対して傾斜して延出する側面部42と、Z軸方向に垂直となるように側面部42から平面部41の外方に向かって延出する封止部43とを有する。一対の壁体40のそれぞれは、X軸方向に延びる短辺とY軸方向に延びる長辺とを有する矩形状に形成されている。
各封止部43同士は、対向するように重ね合わされることによって一対の壁体40同士を封止(密閉)する。これにより、各平面部41と各側面部42とは、内部空間45を画定する。封止は、例えば熱溶着によってなされる。
各平面部41は、X軸方向に延びる短辺とY軸方向に延びる長辺とを有する矩形状に形成されている。各平面部41は、正極31の積層領域301及び負極32の積層領域302のそれぞれと略同一の面積で形成されている。各平面部41は、電極体3と重なる領域である。具体的には、各平面部41は、正極31の積層領域301及び負極32の積層領域302のそれぞれに直接的又は間接的に重なる(対向する)領域である。
各側面部42は、正極31の単層領域311側に位置する第一側面部421と、負極32の単層領域321側に位置する第二側面部422と、第一側面部421の一端と第二側面部422の一端とを繋ぐ第三側面部423と、第一側面部421の他端と第二側面部422の他端とを繋ぐ第四側面部424とを有する。
第一側面部421及び第二側面部422は、所定の幅を有して帯状に形成されている。第一側面部421及び第二側面部422のそれぞれは、正極31の単層領域311及び負極32の単層領域321のそれぞれに対応して配置されている。
これに伴い、第一側面部421及び第二側面部422は、電極体3と重なる領域である。具体的には、第一側面部421は、正極31の単層領域311に直接的又は間接的に重なる(対向する)領域である。第二側面部422は、負極32の単層領域321に直接的又は間接的に重なる(対向する)領域である。
各封止部43は、平面部41及び側面部42を包囲するように配置されている。各封止部43は、側面部42から平面部41が位置する側とは反対側に延出している。各封止部43は、Y軸方向における一方側で正極タブ35を挟んだ状態で封止され、Y軸方向における他方側で負極タブ36を挟んだ状態で封止される。
保護体5は、電気絶縁性を有する。保護体5は、合成樹脂によって形成される。保護体5は、例えば、ポリウレタン(PU)、ポリエチレン(PE)等の高伸縮性を有するフィルムである。保護体5は、刺衝に対する対抗強度及び伸縮性の観点から、ポリウレタン(PU)を有することが好ましい。本実施形態の保護体5は、武田産業のポリウレタンタフグレイスフィルム(Tough Grace Film)(登録商標)である。本実施形態の保護体5の厚みは、外装体4の厚みよりも小さい。ここで外装体4の厚みとは、一対の壁体40のうちの一の壁体40の厚みである。即ち、シートの厚みである。
保護体5は、両端縁としての一対の長辺と各長辺よりも短い一対の短辺とを有する矩形状に形成されている。本実施形態では、保護体5は、外装体4の両面に貼り付けられた一対の被覆部51を有する。一対の被覆部51のそれぞれは、X軸方向に延びる短辺とY軸方向に延びる長辺とを有する矩形状に形成されている。
一対の被覆部51のそれぞれは、壁体40に接着される固定部52と、壁体40に対して非接着である非固定部53とを有する。一対の被覆部51のそれぞれは、外装体4の外側に配置されている。一対の被覆部51のそれぞれは、外装体4の壁体40と略同一の面積を有し、壁体40の略全域に亘って配置されている。
図1及び図2に示すように、固定部52は、一対の被覆部51のそれぞれの周縁部に位置する。固定部52は、壁体40の封止部43に接着される。
非固定部53は、X軸方向に延びる短辺とY軸方向に延びる長辺とを有する矩形状に形成されている。非固定部53は、固定部52に囲まれた領域である。これに伴い、非固定部53は、外装体4の平面部41及び側面部42に重なる。
保護体5(ここでは、一対の被覆部51)は、所定の伸び率以上の伸縮性を有する。保護体5の単位長さあたりの伸びの割合(保護体5の伸び率)が、該所定の伸び率以上の値となる。前記単位長さあたりの伸びの割合は、所定の方向における伸長後の保護体5の両端縁を結ぶ長さであって、保護体5の破損時の長さを、同方向における伸長前の保護体5の両端縁を結ぶ長さ(自然長)で割った値である。つまり、保護体5の単位長さあたりの伸びの割合は、伸長前の保護体5の長さと、伸長後の保護体の長さ(後述する最大伸びの値から算出される)を用いて、「伸長後の保護体の長さ」/「伸長前の保護体5の長さ」により算出することができる。
所定の伸び率は、保護体5の両端縁を結ぶ直線の長さをL、Z軸方向における外装体4の総厚みをWとしたときに、以下の式(1)によって得られた値に設定される。ここで、外装体4の総厚みWとは、図3〜5に示されるように、電極体3を収容している外装体4のZ軸方向(電極体3の積層方向)における厚みを意味するのであり、電極体3を収容していない外装体4の厚み、又は壁体40(ここではシート)の厚みを意味するのではない。
(L+2W)/L ・・・(1)
(L+2W)/L ・・・(1)
保護体5は、X軸方向及びY軸方向に伸縮可能に構成されている。保護体5のX軸方向及びY軸方向における伸び率は、前記式(1)に、直線の長さLとして保護体5の短辺の長さLaを代入して得られた値に設定される。
本実施形態では、長さLaは、被覆部51の短辺側の長さである。具体的には、被覆部51における非固定部53の短辺側の長さである。
固定部52と非固定部53との境界が、非固定部53の端縁を構成している。図4に示すように、非固定部53のX軸方向における両端縁をX軸方向に結ぶ直線の長さをL1、図3に戻って、非固定部53のY軸方向における両端縁をY軸方向に結ぶ直線の長さをL2とすると、L1とL2との関係はL1<L2となる。本実施形態では、保護体5の短辺の長さLaは、L1である。
L1は、所定の伸び率が構造物と電極体との間に保護体を介在させた状態を維持できる値に設定されるように、非固定部53のX軸方向における両端縁をX軸方向に結ぶ最短長さとしている。そのため、L1は、非固定部53のX軸方向における両端縁をX軸方向に側面部42及び平面部41に沿って結ぶ実際の長さよりも短くなる。
以下、本発明の第二実施形態に係る蓄電装置について、図6〜図8を参照しつつ説明する。ここでも、便宜上、座標を構成する3つの軸方向における一軸方向をX軸方向とし、X軸方向と直交する2つの軸方向のうちの一軸方向をY軸方向といい、残りの一軸方向をZ軸方向という。これに伴い、図面によっては、X軸方向、Y軸方向、及びZ軸方向のそれぞれに対応する直交三軸又は二軸(座標軸)が補助的に図示されている。
本実施形態に係る蓄電装置2は、複数の蓄電素子1と、該蓄電素子1に隣り合う保持部材61と、各蓄電素子1と隣り合って配置された電気絶縁性を有する複数の保護体5とを備える。蓄電装置2は、複数の蓄電素子1のうちのZ軸方向における両端部に配置された蓄電素子1に隣接して配置される終端部材62であって、蓄電素子1、保護体5及び保持部材61をZ軸方向から挟み込む一対の終端部材62を更に備える。
複数の蓄電素子1のそれぞれは、電極体3と外装体4とを有する。電極体3及び外装体4は、上記実施形態1の蓄電素子1における電極体3及び外装体4と同様の構成を有する。これに伴い、電極体3及び外装体4の構成について、第一実施形態と共通する部分については、同じ符号を付して、重複する説明は繰り返さない。
複数の蓄電素子1のそれぞれは、一方向に整列する。図6及び図7に示すように、本実施形態の蓄電素子1は、外装体4の平面部41をZ軸方向に向けて整列している。Z軸方向における各蓄電素子1の両端面のそれぞれは、保護体5及び保持部材61に挟まれている。
保持部材61は、外装体4を部分的に被覆する。保持部材61は、開口63を有する枠状部材である。図8に示すように、本実施形態の保持部材61は、外装体4の側面部42及び封止部43を被覆する。保持部材61は、外装体4の平面部41に対応して開口している。即ち、平面部41は、保持部材61によって被覆されない非被覆領域である。
保持部材61は、電気絶縁性を有する。保持部材61は、例えばABS樹脂やPC(ポリカーボネート)といった、汎用プラスチック、エンジニアリングプラスチック等の成形に適した樹脂によって形成される。
保護体5は、上記実施形態1における保護体5と同様の材料によって形成されている。これに伴い、保護体5の構成について、第一実施形態と共通する部分については、同じ符号を付して、重複する説明は繰り返さない。
保護体5は、両端縁としての一対の長辺と各長辺よりも短い一対の短辺とを有する矩形状に形成されている。保護体5は、外装体4における保持部材61による非被覆領域に配置されている。図8に示すように、本実施形態の保護体5は、保持部材61の開口63に対応するように配置されている。保護体5は、平面部41、側面部42及び封止部43と重なるように配置されている。外装体4の側面部42及び封止部43は、保持部材61と保護体5の双方によって覆われている。
保護体5は、Z軸方向に保持部材61と蓄電素子1とによって挟みこまれる。これにより、保護体5は、隣り合う蓄電素子1の間に固定されている。本実施形態の保護体5は、外装体4に対して非接着である。
保護体5は、所定の伸び率以上の伸縮性を有する。所定の伸び率は、保護体5の両端縁を結ぶ直線の長さをL、Z軸方向における外装体4の総厚みをWとしたときに、以下の式(2)によって得られた値に設定される。
(L+2W)/L ・・・(2)
(L+2W)/L ・・・(2)
保護体5は、X軸方向及びY軸方向に伸縮可能に構成されている。保護体5のX軸方向及びY軸方向における所定の伸び率は、前記式(2)に、直線の長さLとして保護体5の短辺の長さLdを代入して得られた値に設定される。
保護体5のX軸方向における両端縁をX軸方向に結ぶ直線の長さをL3(図8参照)、保護体5のY軸方向における両端縁をY軸方向に結ぶ直線の長さをL4(図示しない)とすると、L3とL4との関係はL3<L4となる。本実施形態では、保護体5の短辺の長さLdは、L3である。
本実施形態では、長さL3は、所定の伸び率が構造物と電極体との間に保護体を介在させた状態を維持できる値に設定されるように、保護体5のX軸方向における両端縁をX軸方向に結ぶ最短長さとしている。そのため、L3は、保護体5のX軸方向における両端縁をX軸方向に外装体4の封止部43、側面部42及び平面部41に沿って結ぶ実際の長さよりも短くなる。
終端部材62は、絶縁性を有する材料によって形成され、蓄電素子1、保護体5及び保持部材61をひとまとめに保持可能に構成されている。終端部材62及び保持部材61は、その四隅に設けられた穴に、図示しないシャフトを貫通させることによって、一体的に保持されている。
以上のように、第一実施形態に係る蓄電素子1は、正極31と負極32とが積層された電極体3と、電極体3を収容する外装体4と、外装体4に重ね合わされた電気絶縁性を有する保護体5とを備え、保護体5は、正極31、負極32、及び外装体4のそれぞれよりも刺衝に対する対抗強度が高く設定されている。
かかる構成によれば、導電性を有する構造物の接触等によって蓄電素子1の外装体4が破損した場合でも、該構造物と電極体3との間には保護体5が介在するため、該構造物が電極体3の正極31及び負極32に直接接触するのを妨げることができる。
具体的には、保護体5は、正極31、負極32及び外装体4のそれぞれよりも刺衝に対する対抗強度が高いため、保護体5は、外装体4及び電極体3よりも破損し難い。そのため、事故等に伴って電極体3及び外装体4が破損しても、保護体5は破損せずに該構造物と電極体3との間に残る。従って、該構造物と電極体3との絶縁が図られ、構造物が電極体3の正極31及び負極32に直接接触するのを防止することができる。
この場合、保護体5は、所定の伸び率以上の伸縮性を有し、該所定の伸び率は、保護体5の両端縁を結ぶ直線の長さをL、正極31及び負極32の積層方向における外装体4の総厚みをWとしたときに、以下の式(1)によって得られた値に設定される。
(L+2W)/L ・・・(1)
(L+2W)/L ・・・(1)
かかる構成によれば、外装体4が前記構造物によって内側に押されて、該構造物が電極体3のある領域に侵入しようとすると、保護体5は該構造物の侵入量に応じて伸び、該構造物と電極体3との間には保護体5が介在する。
また、所定の伸び率を(L+2W)/Lとすると、保護体5は、少なくとも外装体4の総厚み分伸びることになる。従って、前記構造物が電極体3に対して前記積層方向に侵入しても、保護体5は、電極体3の途中位置で破損することなく、該構造物と電極体3との間に残る。即ち、該構造物が外装体4の総厚みWを超えるように外装体4に侵入しても、保護体5は、侵入量に応じて十分に伸びる。その結果、該構造物と電極体3との絶縁が図られる。
保護体5は、前記両端縁としての一対の長辺と各長辺よりも短い一対の短辺とを有する略矩形状に形成されるとともに、前記短辺が延びる方向及び前記長辺が延びる方向に伸縮可能に構成され、前記短辺が延びる方向及び前記長辺が延びる方向における前記所定の伸び率は、前記式(1)に、前記直線の長さLとして前記短辺の長さLaを代入して得られた値に設定される。
かかる構成によれば、短辺が延びる方向及び長辺が延びる方向における所定の伸び率は、短辺を基準とした値に設定されるため、該所定の伸び率は、構造物と電極体との間に保護体を介在させた状態を維持できる値に設定されることとなる。具体的には、式(1)に直線の長さLとして短辺の長さLaを代入して得られた値は、長辺の長さを代入して得られた値よりも大きくなるため、前記所定の伸び率は、長辺を基準とした場合よりも大きい値に設定される。従って、短辺側及び長辺側の双方において、保護体5は、外装体4の総厚み分伸びることになる。
電極体3は、正極31及び負極32がそれぞれ複数積層され、保護体5は、積層方向で電極体3に重なる領域に配置されている。かかる構成によれば、外装体4が積層方向に破損した場合にも、保護体5の存在により、該構造物と電極体3との絶縁が図られる。従って、構造物が電極体3の正極31及び負極32に直接接触するのを防止することができる。
前記積層方向における保護体5の厚みは、前記積層方向における外装体4の厚みよりも小さい。かかる構成によれば、積層方向における蓄電素子1の全体の厚みを抑えることができる。保護体5を用いる代わりに、外装体4の厚みを大きくすることによって外装体4の損傷を抑制し、構造物が電極体3の正極31及び負極32に直接接触することを抑制することも可能である。しかしながら、かかる構成によれば、保護体5の前記積層方向の厚みは、外装体4の前記積層方向の厚みよりも小さい。このため、外装体4の厚みを大きくすることによって外装体4の損傷を抑制する場合と比較して、蓄電素子1の厚みを抑えることができる。
また、第二実施形態にかかる蓄電装置2は、正極31と負極32とが積層された電極体3と電極体3を収容する外装体4とを備える蓄電素子1であって、正極31及び負極32の積層方向に並ぶ複数の蓄電素子1と、複数の蓄電素子1のうち隣り合う2つの蓄電素子の間に配置された電気絶縁性を有する保護体5とを備え、保護体5は、前記2つの蓄電素子1における正極31、負極32、及び外装体4のそれぞれよりも刺衝に対する対抗強度が高く設定されている。
かかる構成によれば、導電性を有する構造物の接触等によって蓄電素子1の外装体4が破損した場合でも、該構造物と電極体3との間には保護体5が介在するため、該構造物が電極体3の正極31及び負極32に直接接触するのを妨げることができる。さらに、隣り合う2つの蓄電素子1の間に保護体が配置されるため、2つの蓄電素子1のいずれの外装体4が破損した場合でも、構造物を介して2つの蓄電素子の間が電気的に接続されることを妨げることができる。
具体的には、保護体5は、隣り合う蓄電素子1における正極31、負極32及び外装体4のそれぞれよりも刺衝に対する対抗強度が高いため、保護体5は、外装体4及び電極体3よりも破損し難い。そのため、事故等に伴って電極体3及び外装体4が破損しても、保護体5は、破損せずに隣り合う蓄電素子1の電極体3と該構造物との間に残る。従って、該構造物と電極体3との絶縁が図られ、構造物が電極体3の正極31及び負極32に直接接触するのを防止することができる。
保護体5は、所定の伸び率以上の伸縮性を有し、該所定の伸び率は、保護体5の両端縁を結ぶ直線の長さをL、隣り合う蓄電素子1における正極31及び負極32の積層方向の外装体4の総厚みをWとしたときに、以下の式(2)によって得られた値に設定される。
(L+2W)/L ・・・(2)
(L+2W)/L ・・・(2)
かかる構成によれば、外装体4が前記構造物によって内側に押されて、該構造物が電極体3のある領域に侵入しようとすると、保護体5は該構造物の侵入量に応じて伸び、隣り合う蓄電素子1の電極体3と該構造物との間には保護体5が介在する。
また、所定の伸び率を(L+2W)/Lとすると、保護体5は、少なくとも外装体4の総厚み分伸びることになる。従って、前記構造物が電極体3に対して前記積層方向に侵入しても、保護体5は、電極体3の途中位置で破損することなく、隣り合う蓄電素子1の電極体3と該構造物との間に残る。即ち、該構造物が外装体4の総厚みWを超えるように外装体4に侵入しても、保護体5は、侵入量に応じて十分に伸びる。その結果、該構造物と電極体3との絶縁が図られる。
保護体5は、前記両端縁としての一対の長辺と各長辺よりも短い一対の短辺とを有する略矩形状に形成されるとともに、前記短辺が延びる方向及び前記長辺が延びる方向に伸縮可能に構成され、前記短辺が延びる方向及び前記長辺が延びる方向における前記所定の伸び率は、前記式(2)に、前記直線の長さLとして前記短辺の長さLdを代入して得られた値に設定される。
かかる構成によれば、短辺が延びる方向及び長辺が延びる方向における所定の伸び率は、短辺を基準とした値に設定されるため、該所定の伸び率は、構造物と電極体との間に保護体を介在させた状態を維持できる値に設定されることとなる。具体的には、式(2)に直線の長さLとして短辺の長さLdを代入して得られた値は、長辺の長さを代入して得られた値よりも大きくなるため、前記所定の伸び率は、長辺を基準とした場合よりも大きい値に設定される。従って、短辺側及び長辺側の双方において、保護体は、外装体の総厚み分伸びることになる。
また、蓄電装置2は、蓄電素子1に隣り合う電気絶縁性を有する保持部材61であって、外装体4を部分的に被覆する少なくとも一つの保持部材61を備え、保護体4は、外装体4における少なくとも保持部材61による非被覆領域に配置されていてもよい。
かかる構成によれば、外装体4は、保持部材61によって覆われる領域と覆われない領域とを有する。保持部材61によって覆われない領域には保護体5が配置されるため、蓄電素子1の電極体3と前記構造物との間には保持部材61及び保護体5のうちの少なくとも一方が介在することとなる。従って、外装体4における前記両領域において該構造物と電極体3との絶縁が図られる。
蓄電装置2は、複数の蓄電素子1のうち前記積層方向の端部に配置される蓄電素子1に隣接して配置される終端部材62を備え、前記端部に配置される蓄電素子1と終端部材62との間に配置された電気絶縁性を有する保護体5をさらに有している。
積層方向の端部に配置される蓄電素子1は、他の蓄電素子1よりも構造物と接触する可能性が高い。しかしながら、かかる構成によれば、該蓄電素子1と終端部材62との間に保護体5が配置されているため、積層方向において該構造物と電極体3との間には保護体5が介在することとなる。従って、該構造物が蓄電装置2に対して積層方向に接触しても、該構造物が電極体3の正極31及び負極32に直接接触するのを妨げることができる。
電極体3は、正極31及び負極32がそれぞれ複数積層され、保護体5は、前記2つの蓄電素子1における電極体3と外装体4とが重なる領域に配置されている。
かかる構成によれば、外装体4が積層方向に破損した場合にも、保護体5の存在により、該構造物と電極体3との絶縁が図られ、構造物が電極体3の正極31及び負極32に直接接触するのを防止することができる。
また、前記積層方向における保護体5の厚みは、前記積層方向における外装体4の厚みよりも小さい。
かかる構成によれば、積層方向における蓄電装置2全体の厚みの増加を抑制することができる。保護体5を用いる代わりに、外装体4の厚みを大きくすることによって外装体4の損傷を抑制し、構造物が電極体3の正極31及び負極32に直接接触することを抑制することも可能である。しかしながら、かかる構成によれば、保護体5の前記積層方向の厚みは、外装体4の前記積層方向の厚みよりも小さい。このため、外装体4の厚みを大きくすることによって外装体4の損傷を抑制する場合と比較して、蓄電素子1の厚みを抑えることができる。その結果、蓄電装置2全体の厚みを抑えつつ、構造物が電極体3の正極31及び負極32に直接接触することを妨げることができる。
本実施形態の作用効果を確認するために、本実施形態に係る保護体5、正極31、負極32、セパレータ33及び外装体4の刺衝に対する対抗強度及び突き刺しに対する最大伸びを比較する試験を行った。
試験対象Tをそれぞれ別々に治具に固定し、突き刺し片として、先端角が60度、径が3mmのステンレス製の釘Pを、試験対象Tに対して垂直に当接させた。毎秒2mmの速度で釘Pを試験対象Tに対して押し当て、釘Pが試験対象Tを貫通したときの荷重である最大荷重を刺衝に対する対抗強度とした。また、測定前の釘Pの先端位置(試験対象Tに当接した状態)から貫通時の釘Pの先端位置までの距離を最大伸び(最大変位)とした。
試験対象Tは、保護体5、外装体4、正極31、負極32及びセパレータ33とした。各試験対象Tの試料の大きさは、4cm×4cmとした。保護体5の試験時は、図9に示すように、保護体5を内径20mmの円筒状の容器Sに固定し、測定を行った。外装体4、正極31、負極32、及びセパレータ33は、後述する引張圧縮試験機に備えられている内径10mmの突き刺し治具に固定し、測定を行った。試験対象Tのそれぞれの対抗強度及び最大伸びは、今田製作所製SVZ−50NA−5Hの引張圧縮試験機及び今田製作所製SL−6001の標線間伸び計を用いて測定した。測定は、大気雰囲気下、室温(15〜25℃)で行った。
保護体5には、武田産業のポリウレタンタフグレイスフィルム(Tough Grace Film)(登録商標)(以下、単にポリウレタンフィルムという)を使用した。また、アルミ箔にLiNi1/3Co1/3Mn1/3O2の活物質層が形成された正極31、銅箔に難黒鉛化炭素の活物質層が形成された負極32、ポリエチレン基材層上に、Al2O3粒子を含んだ無機層を形成したセパレータ33、アルミラミネートの外装体4を使用した。
これらの前処理として、まず、2Vの放電状態で蓄電素子1を解体して、正極31、負極32及びセパレータ33を取り出した。次に、取り出した正極31、負極32及びセパレータ33のそれぞれをジメチルカーボネートで十分に洗浄した後、25℃で真空乾燥を行った。
図10及び図11は、ポリウレタンフィルム及び外装体4を容器Sに別々に固定し、釘Pを試験対象Tに対して当接させた状態で徐々に荷重をかけたときの各試験対象Tについて変位(伸び)と荷重(強度)との関係を表したものである。
具体的には、横軸が変位を、縦軸が荷重を表している。図10は、変位と荷重との関係の全体を表したものであり、図11は、微小部を表したものである。
菱形は外装体4を、三角形はポリウレタンフィルムを表している。図10及び図11に現れた各ピークは、試験対象Tに対する釘Pの貫通時を表している。ピーク時における荷重が(最大荷重)である。ピーク時における最大変位が試験対象Tの最大伸びを表している。ピーク後に、急激に荷重が下がると共に変位の上昇も停止している。
図10及び図11から、ポリウレタンフィルムよりも早期の段階で外装体4に対して釘Pが貫通することがわかる。
表1は、本測定に使用したポリウレタンフィルム及び外装体4の厚さと、対抗強度及び最大伸びの測定結果を表したものである。
以上のように、図10、図11及び表1から、ポリウレタンフィルムの厚みが外装体4の厚みよりも小さいにもかかわらず、ポリウレタンフィルムの対抗強度が外装体4よりも高いことが分かる。また、ポリウレタンフィルムが外装体4よりも伸びることが分かる。
さらに、試験前のポリウレタンフィルムのうち、円筒状の容器S内で自由に伸びることができる部分の最大長さ(伸長前の長さa)が20mmであること、及び最大変位量bが20.3mmであったことから、図14で示される角度αがα≒60°と算出できる。このため、伸長後の長さcが約40mmであり、ポリウレタンフィルムの単位長さあたりの伸びの割合は、約200%であることが算出できる。
同様に、図12及び図13は、ポリウレタンフィルム、正極31、負極32及びセパレータ33を容器Sに別々に固定し、釘Pを試験対象Tに対して当接させた状態で徐々に荷重をかけたときの各試験対象Tについて変位(伸び)と荷重(強度)との関係を表したものである。
具体的には、図12及び図13は、横軸が変位を、縦軸が荷重を表している。図12は、変位と荷重との関係の全体を表したものであり、図13は、微小部を表したものである。
丸はポリウレタンフィルムを、菱形は正極31を、三角形は負極32を、Xはセパレータ33を表している。図12及び図13に現れた各ピークは、これらの試験対象Tに対する釘Pの貫通時を表している。ピーク時における荷重が最大荷重(対抗強度)である。ピーク時における最大変位が試験対象Tの最大伸びを表している。ピーク後に、急激に荷重が下がると共に変位の上昇も停止している。
図12及び図13から、ポリウレタンフィルムよりも早期の段階で正極31、負極32及びセパレータ33に対して釘Pが貫通することがわかる。
表2は、本測定に使用したポリウレタンフィルム、正極31、負極32及びセパレータ33の厚さと、対抗強度及び最大伸びの測定結果を表したものである。
以上のように、図12、図13及び表2から、対抗強度については、ポリウレタンフィルムが正極31、負極32及びセパレータ33よりも高いことが分かる。また、ポリウレタンフィルムが正極31、負極32及びセパレータ33よりも伸びることが分かる。
尚、本発明の蓄電素子は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。例えば、ある実施形態の構成に他の実施形態の構成を追加することができ、また、ある実施形態の構成の一部を他の実施形態の構成に置き換えることができる。さらに、ある実施形態の構成の一部を削除することができる。
上記第一実施形態では、保護体5が、外装体4の外側に配置される場合について説明したが、これに限定されない。保護体5は、図15に示すように、外装体4の内側における電極体3と外装体4との間に配置されていてもよい。この場合、保護体5は、電解液に対して耐性を有する材料で製作される。材料としては、例えば、ポリエチレンが挙げられる。この場合、刺衝に対する対抗強度の観点から、ポリエチレンは十分に高密度化される必要がある。
上記第一実施形態では、Z軸方向における電極体3の最も外側の構成、積層パターン、及び積層枚数について言及していないが、電極体3の最も外側には、正極31、負極32及びセパレータ33のうちの何れが配置されていてもよく、正極31と負極32との絶縁が図られていれば積層パターン、積層枚数は任意である。
上記第一実施形態では、一対の被覆部51のそれぞれは、壁体40の略全域に配置されている場合について説明したが、これに限定されるものではない。一対の被覆部51のそれぞれは、壁体40の一部に配置されていてもよい。また、保護体5は、外装体4又は電極体3を収容可能な袋状に形成されていてもよい。保護体5は、外装体4の外側及び内側の双方に配置されていてもよい。
上記第一実施形態では、一対の被覆部51のそれぞれは、壁体40に接着される場合について説明したが、これに限定されるものではない。一対の被覆部51のそれぞれは、溶着やその他の手段によって壁体40に配置されてもよい。一対の被覆部51の各固定部52は、一対の被覆部51のそれぞれの周縁部以外の部分に設けられていてもよい。
上記第一実施形態では、外装体4は、一対の壁体40のそれぞれの平面部41、第一側面部421及び第二側面部422において電極体3と重なる場合について説明したが、これに限定されるものではない。外装体4は、第三側面部423及び第四側面部424において電極体3と重なっていてもよい。
上記第一実施形態及び第二実施形態では、保護体5の所定の伸び率がより構造物と電極体との間に保護体を介在させた状態を維持できる値に設定されるべく、保護体5(第一実施形態については被覆部51)の短辺の長さLa,Ldはそれぞれ、上記最短長さL1,L3としたが、これに限定されるものではない。La,Ldは、保護体5の短辺側の実際の長さとしてもよい。
上記第一実施形態及び第二実施形態では、保護体5の所定の伸び率は、保護体5のX軸方向における短辺を基準として設定したが、これに限定されるものではない。保護体5が、直交する第一方向及び第二方向の双方に伸縮可能に形成されている場合には、第一方向及び第二方向における所定の伸び率は、第一方向又は第二方向における保護体5の両端縁を結ぶ直線の長さの何れかを基準として、大きい方の値に設定されてもよい。
上記第二実施形態では、保持部材61は、外装体4の側面部42及び封止部43を覆う場合について説明したが、これに限定されるものではない。保持部材61は、外装体4の側面部42及び封止部43以外を覆っていてもよい。保持部材61は、外装体4の側面部42及び封止部43を含めて更に広い範囲を覆っていてもよく、狭い範囲を覆っていてもよい。
上記第二実施形態では、保護体5は、蓄電素子1及び保持部材61にZ軸方向に挟みこまれることによって、隣り合う蓄電素子1の間に固定されている場合について説明したが、これに限定されるものではない。保護体5は、外装体4に対して接着又は融着されることによって、隣り合う蓄電素子1の間に固定されていてもよい。
上記第一及び第二実施形態では、外装体4は、アルミラミネートシートである場合について説明したが、これに限定されるものではない。電極体3及び外装体4よりも保護体5の対抗強度が高くなる材料であれば、外装体4は、金属や樹脂等で形成されていてもよい。また、外装体4は、金属箔層と樹脂層とが積層されたラミネートシートではなく、金属又は樹脂等の単体の材料で形成されていてもよい。
外装体4は、少なくともアルミニウムを含むことが好ましい。アルミニウムは、SUS等の鉄系の材料と比較して、構造物との接触等によって変形しやすく、構造物が外装体4を貫通しやすい。上記第一及び第二実施形態では、保護体5を備えるため、外装体4に構造物が直接接触することを防止することにより、構造物が外装体4を貫通することを抑制することができる。また、仮に構造物が外装体4を貫通した場合でも、上述した通り、該構造物が電極体3の正極31及び負極32に直接接触するのを妨げることができる。
上記第一及び第二実施形態では、保護体5の厚みを外装体4の厚みよりも小さい場合について説明したが、これに限定されるものではない。電極体3及び外装体4よりも保護体5の対抗強度が高くなる厚みであれば、保護体5の厚みが外装体4の厚みよりも大きくてもよい。ただし、蓄電素子1又は蓄電装置2の全体の厚みを抑える観点から、保護体5の厚みは、外装体4の厚みよりも小さいことが好ましい。また、蓄電素子1の放熱性が低下することを抑制する観点から、保護体5の厚みは、150μm以下が好ましく、100μm以下がより好ましい。
上記第一及び第二実施形態では、保護体5の刺衝に対する対抗強度は、セパレータ33よりも高い場合について説明したが、これに限定されるものではない。保護体5の刺衝に対する対抗強度がセパレータ33よりも低い場合であっても、正極31、負極32、及び外装体4よりも高い場合であれば、保護体5よりも先に正極31、負極32、及び外装体4が損傷するため、構造物が電極体3の正極31及び負極32に直接接触することを妨げることができる。
セパレータ33の刺衝に対する対抗強度が保護体5よりも高い場合、構造物が電極体3内に侵入したときに、セパレータ33が破断せずに構造物に引きずられることがある。セパレータ33が構造物に引きずられた結果、セパレータ33が元の位置からずれ、正極31と負極32とが直接接触する可能性が生じる。このような可能性を低減する観点から、保護体5の刺衝に対する対抗強度は、セパレータ33よりも高く設定されることが好ましい。
上記第一及び第二実施形態では、電極体3は、セパレータ33を有している場合について説明したが、これに限定されるものではない。例えば、正極31又は負極32の表面に絶縁性の被膜が形成される場合等、互いの絶縁を確保できていれば、電極体3がセパレータ33を有していなくてもよい。
上記第一及び第二実施形態では、保護体5は、正極31及び負極32が積層される方向で、電極体3に重なる領域に配置される場合について説明したが、これに限定されるものではない。保護体5は、正極31及び負極32が積層される方向と交差する方向で、電極体3に重なる領域に配置されていてもよい。これらの場合でも、保護体5の存在により、構造物が正極31及び負極32に直接接触することを妨げることができる。
上記第一及び第二実施形態では、保護体5が矩形状である場合について説明したが、これに限定されるものではない。保護体5は、角の一部が面取りされた略矩形状であってもよい。また、外装体4又は電極体3の形状に合わせて、保護体5の形状を適宜変更してもよい。
また、上記第一及び第二実施形態においては、蓄電素子1が充放電可能な非水電解質二次電池(例えばリチウムイオン二次電池)として用いられる場合について説明したが、蓄電素子1の種類や大きさ(容量)は任意である。また、上記実施形態において、蓄電素子1の一例として、リチウムイオン二次電池について説明したが、これに限定されるものではない。例えば、本発明は、種々の二次電池、その他、一次電池や、電気二重層キャパシタ等のキャパシタの蓄電素子にも適用可能である。
1…蓄電素子、2…蓄電装置、3…電極体、301,302…積層領域、31…正極、311,321…単層領域、312…正極金属箔、313…正極活物質層、32…負極、322…負極金属箔、323…負極活物質層、33…セパレータ、35…正極タブ、36…負極タブ、4…外装体、40…壁体、41…平面部、42…側面部、421…第一側面部、422…第二側面部、423…第三側面部、424…第四側面部、43…封止部、45…内部空間、5…保護体、51…被覆部、52…固定部、53…非固定部、61…保持部材、62…終端部材、63…開口、L,L1,L2,L3,L4…保護体の長さ、W…外装体の総厚み、P…釘、S…容器、T…試験対象、a…伸長前の長さ、b…最大変位量、c…伸長後の長さ、α…角度
Claims (14)
- 正極と負極とが積層された電極体と、
前記電極体を収容する外装体と、
前記外装体に重ね合わされた電気絶縁性を有する保護体とを備え、
前記保護体は、前記正極、前記負極、及び前記外装体のそれぞれよりも刺衝に対する対抗強度が高く設定されていることを特徴とする蓄電素子。 - 前記保護体は、所定の伸び率以上の伸縮性を有し、該所定の伸び率は、前記保護体の両端縁を結ぶ直線の長さをL、前記正極及び前記負極の積層方向における前記外装体の総厚みをWとしたときに、以下の式(1)によって得られた値に設定される請求項1に記載の蓄電素子。
(L+2W)/L ・・・(1) - 前記保護体は、前記両端縁としての一対の長辺と各長辺よりも短い一対の短辺とを有する略矩形状に形成されるとともに、前記短辺が延びる方向及び前記長辺が延びる方向に伸縮可能に構成され、前記短辺が延びる方向及び前記長辺が延びる方向における前記所定の伸び率は、前記式(1)に、前記直線の長さLとして前記短辺の長さLaを代入して得られた値に設定される請求項2に記載の蓄電素子。
- 前記保護体は、前記積層方向に直交する第一方向と前記積層方向及び前記第一方向に直交する第二方向との双方向に伸縮可能に構成され、前記第一方向及び前記第二方向における前記所定の伸び率は、前記式(1)に前記直線の長さLとして前記第一方向における前記両端縁を結ぶ直線の長さLbを代入して得られた値又は、前記式(1)に前記第二方向における前記両端縁を結ぶ直線の長さLcを代入して得られた値のうち、大きい方の値に設定される請求項2に記載の蓄電素子。
- 前記電極体は、前記正極及び前記負極がそれぞれ複数積層され、
前記保護体は、前記積層方向で前記電極体に重なる領域に配置されることを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の蓄電素子。 - 前記積層方向における前記保護体の厚みは、前記積層方向における前記外装体の厚みよりも小さいことを特徴とする請求項1〜5の何れか1項に記載の蓄電素子。
- 正極と負極とが積層された電極体と前記電極体を収容する外装体とを備える蓄電素子であって、前記正極及び前記負極の積層方向に並ぶ複数の蓄電素子と、
前記複数の蓄電素子のうち隣り合う2つの蓄電素子の間に配置された電気絶縁性を有する保護体とを備え、
前記保護体は、前記2つの蓄電素子における前記正極、前記負極、及び前記外装体のそれぞれよりも刺衝に対する対抗強度が高く設定されていることを特徴とする蓄電装置。 - 前記保護体は、所定の伸び率以上の伸縮性を有し、該所定の伸び率は、前記保護体の両端縁を結ぶ直線の長さをL、隣り合う蓄電素子における前記正極及び前記負極の積層方向の前記外装体の総厚みをWとしたときに、以下の式(2)によって得られた値に設定される請求項7に記載の蓄電装置。
(L+2W)/L ・・・(2) - 前記保護体は、前記両端縁としての一対の長辺と各長辺よりも短い一対の短辺とを有する略矩形状に形成されるとともに、前記短辺が延びる方向及び前記長辺が延びる方向に伸縮可能に構成され、前記短辺が延びる方向及び前記長辺が延びる方向における前記所定の伸び率は、前記式(2)に、前記直線の長さLとして前記短辺の長さLdを代入して得られた値に設定される請求項8に記載の蓄電装置。
- 前記保護体は、前記積層方向に直交する第一方向と前記積層方向及び前記第一方向に直交する第二方向との双方向に伸縮可能に構成され、前記第一方向及び前記第二方向における前記所定の伸び率は、前記式(2)に前記直線の長さLとして前記第一方向における前記両端縁を結ぶ直線の長さLeを代入して得られた値又は、前記式(2)に前記第二方向における前記両端縁を結ぶ直線の長さLfを代入して得られた値のうち、大きい方の値に設定される請求項8に記載の蓄電装置。
- 前記蓄電装置は、前記蓄電素子に隣り合う電気絶縁性を有する保持部材であって、前記外装体を部分的に被覆する少なくとも一つの保持部材を備え、
前記保護体は、前記外装体における少なくとも前記保持部材による非被覆領域に配置されていることを特徴とする請求項7〜10の何れか1項に記載の蓄電装置。 - 前記蓄電装置は、前記複数の蓄電素子のうち前記積層方向の端部に配置される蓄電素子に隣接して配置される終端部材を備え、
前記端部に配置される蓄電素子と前記終端部材との間に配置された電気絶縁性を有する保護体をさらに有することを特徴とする請求項7〜11の何れか1項に記載の蓄電装置。 - 前記電極体は、前記正極及び前記負極がそれぞれ複数積層され、
前記保護体は、前記2つの蓄電素子における前記電極体と前記外装体とが重なる領域に配置されていることを特徴とする請求項7〜12の何れか1項に記載の蓄電装置。 - 前記積層方向における前記保護体の厚みは、前記積層方向における前記外装体の厚みよりも小さいことを特徴とする請求項7〜13の何れか1項に記載の蓄電装置。
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JP2019149412A (ja) * | 2018-02-26 | 2019-09-05 | Tdk株式会社 | 電気化学デバイス |
WO2022009302A1 (ja) * | 2020-07-07 | 2022-01-13 | ソニーグループ株式会社 | 電子機器およびラミネート電池 |
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