JP2019147574A - 蓋及び容器 - Google Patents

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Abstract

【課題】被収容物を加熱したときの蒸気を排気できるとともに、虫又は埃が侵入しにくい蓋及び容器を提供する。【解決手段】食品が入った容器100を電子レンジで加熱すると蒸気が発生する。蒸気は、蓋120の上面部123を押圧する。この押圧により、湾曲部123Cのうち、切れ込み123CAの右の第1領域X1が上方に膨らむように変形する。一方、切れ込み123CAを挟んで第1領域X1の反対側に位置する壁123Dは、上下方向に延びているため、上方に膨らむことが抑制される。切れ込み123CAと壁123Dとに挟まれた第2領域X2は、壁123Dに繋がっている。従って、第2領域X2は、第1領域X1ほど変形しない。第1領域X1の上方への膨らみ度合いと、第2領域X2の上方への膨らみ度合いとの差により、切れ込み123CAが開口する。当該開口により、蒸気は、容器100の外部に排気される。【選択図】図4

Description

本発明は、食品等を収容する容器の蓋及び容器に関する。
食品等の被収容物を収容する容器には、被収容物を加熱したときに発生する蒸気を排気する機能を備えるものがある。特許文献1には、容器の天面に設けた舌片部(特許文献1の符号11参照)により蒸気を排気する容器が開示されている。
特開2007−191161号公報
特許文献1に記載の舌片部は、被収容物を加熱する前から上方に反り上がるように加工されている。仮に、舌片部が反り上がっていないとすると、被収容物を加熱したときに蒸気が発生しても、当該舌片部が反り上がらず、当該蒸気が容器外部に排気されないという不都合が生じる(この場合、蓋が容器本体から外れてしまうことがある)。他方、舌片部が、被収容物を加熱する前から上方に反り上がっていると、舌片部と天面部との間に形成された隙間から虫又は埃が侵入してしまう恐れがある。
本発明は、被収容物を加熱したときの蒸気を排気できるとともに、虫又は埃が侵入しにくい蓋及び容器を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の第1の観点に係る蓋は、
被収容物(例えば、食品)を収容する容器(例えば、容器100)に使用される蓋(例えば、蓋120、220、320、420、620、720、820、920)であって、
前記容器の内側(例えば、下方)に湾曲し、前記被収容物を加熱したときに発生する蒸気により少なくとも一部(例えば、第1領域X1)が前記容器の外側(例えば、上方)に膨らむ湾曲部(例えば、湾曲部123C、223C、423C)を備え、
前記湾曲部又は前記湾曲部に繋がるシート状部分(例えば、平面部423F)に切れ込み(例えば、切れ込み123CA、223CA、323CA、323CB、423FA、623CA、723CA)が形成されており、
前記切れ込みは、前記被収容物を加熱する前は閉じており、前記蒸気により前記湾曲部の前記少なくとも一部が前記容器の前記外側に膨らむことにより開口して前記蒸気を排気する(例えば、図4、図5、図7参照)、
蓋。
前記湾曲部の形状は、前記容器の前記内側に凸のドーム形状の少なくとも一部である(例えば、蓋120、蓋220、蓋320、蓋420、620、720、820、920)、
ようにしてもよい。
前記湾曲部よりも前記蒸気に対する剛性が高い高剛性部(例えば、壁123D、リブ829、リブ929)をさらに備え、
前記切れ込みは、前記湾曲部の前記少なくとも一部と、前記高剛性部と、の間に配置されており、
前記湾曲部の前記少なくとも一部が、前記蒸気により前記高剛性部よりも膨らむことで、前記切れ込みを構成している縁のうち、前記湾曲部の前記少なくとも一部側の縁(例えば、第1領域X1の左側の縁)と、前記高剛性部側の縁(例えば、第2領域X2の右側の縁)とがずれ、前記切れ込みが開口する(例えば、図4、図5参照)、
ようにしてもよい。
前記切れ込みは、中央が両端よりも前記高剛性部側に位置している形状(弓状(例えば、切れ込み623CA)又はU字状(例えば、切れ込み723CA))である、
ようにしてもよい。
前記高剛性部は、前記湾曲部の前記少なくとも一部が膨らむ方向に延びた壁(例えば、壁123D、リブ829、リブ929)を備える、
ようにしてもよい。
上記目的を達成するため、本発明の第2の観点に係る容器は、
上記蓋を備える。
上記目的を達成するため、本発明の第3の観点に係る容器(例えば、容器500)は、
前記容器の内側(例えば、下方)に湾曲し、前記被収容物を加熱したときに発生する蒸気により少なくとも一部(例えば、第1領域X1)が前記容器の外側(例えば、上方)に膨らむ湾曲部(例えば、湾曲部123C、223C、423C)を備え、
前記湾曲部又は前記湾曲部に繋がるシート状部分(例えば、平面部423F)に切れ込み(例えば、切れ込み123CA、223CA、323CA、323CB、423FA、623CA、723CA)が形成されており、
前記切れ込みは、前記被収容物を加熱する前は閉じており、前記蒸気により前記湾曲部の前記少なくとも一部が前記容器の前記外側に膨らむことにより開口して前記蒸気を排気する(例えば、図4、図5、図7参照)。
本発明によれば、被収容物を加熱したときの蒸気を排気できるとともに、虫又は埃が侵入しにくい蓋及び容器を提供できる。
本発明の一実施の形態に係る容器の斜視図。 本発明の一実施の形態に係る容器の平面図。 図2のA−A断面図。 図1の容器の切れ込みが開口したときの様子を示す斜視図。 図1の容器の切れ込みが開口するときの様子を示す断面図。 変形例に係る蓋の斜視図。 図6の切れ込みが開口するときの様子を示す断面図。 他の変形例に係る蓋の斜視図。 他の変形例に係る容器の断面図。 他の変形例に係る容器の斜視図。 他の変形例に係る容器の平面図。 他の変形例に係る容器の断面図。
以下、本発明の一実施形態に係る容器100について、図面を参照しながら説明する。
(容器100の構造)
容器100は、図1〜図3に示すように食品が入れられる容器本体110と、容器本体110に被さる蓋120と、を備える。容器100は、牛丼、中華丼、カレーなどの食品を収容する。
容器本体110は、紙製カップであり、円筒状の筒体111に底112を設けた上端開口のカップ形状を有する。容器本体110の材料には、食品の液体が容器本体110に染みないよう、樹脂によりコーティングされた紙が使用されている。筒体111の上端は、外側に向けてカールしている。当該カールしている部分を、カール部111Aともいう。
蓋120は、容器本体110に入れられた食品を確認できるよう透明である方が望ましい。蓋120は、厚さが一定のシートを屈曲させた立体的な形状に形成されている(なお、厚さは、一定でなくてもよい。)。蓋120は、熱可塑性樹脂等により形成されており、柔軟性を有する。蓋120は、外縁部121と、支持部122と、上面部123と、を有する。蓋120全体(つまり、外縁部121、支持部122、及び、上面部123)は、射出成形、圧空成型、真空成型等により、一体的に形成されている。蓋120は、後述のように、食品を加熱したときに発生する蒸気により変形可能な厚さで形成されている。
外縁部121は、蓋120が容器本体110から外れないよう、容器本体110の上端と係合する。外縁部121は、円環状の形状を有し、容器本体110のカール部111Aを覆う。外縁部121は、内側に突出した凸部121Aを有する。凸部121Aは、カール部111Aに係合し(ここでは、引っ掛かり)、蓋120が容器本体110から外れることを防止する。
支持部122は、筒状の形状を有し、外縁部121の内周縁から上方に延びている。支持部122は、その内側に位置する上面部123を、外縁部121及び容器本体110よりも上方、かつ、支持部122の上端面122Aよりも下方の位置で、支持している。
上面部123は、蓋120の上面(ここでは、上端面122Aから下方に下がった面)を形成している部分である。上面部123は、縁部123Aと、平面部123Bと、湾曲部123Cと、壁123Dと、を備える。
縁部123Aは、円環状で平坦なドーナツ板形状であり、外周縁が支持部122と繋がっており、内周縁が平面部123B及び湾曲部123Cと繋がっている。なお、図1及び2の一点鎖線は、縁部123Aと平面部123Bとの境界を示すために描かれた線であり、実際には無い線である。
平面部123Bと湾曲部123Cとは、全体として、平面視したとき(上方から見たとき)に円形(図2の一点鎖線、及び、湾曲部123Cと縁部123Aとの境界線からなる円参照)である円形部Cを構成している。
平面部123Bは、平坦なシート形状である。平面視したときの平面部123Bの形状は、円(縁部123Aの内周縁)を当該円の中心よりも左側の所定位置で前後方向に切った後の左側の部分の形状である。
平面視したときの湾曲部123Cの形状は、前記の円を前記の所定位置で前後方向に切った後の右側の部分の形状である。湾曲部123Cは、円形部Cの中心に向かって徐々に深くなる形状であり、シートを下側に湾曲させた形状を有する。具体的に、湾曲部123Cは、平面視したときの円形部Cの中心位置が底になるような下に凸のドーム形状(半球を上下方向に押しつぶした形状)を前記の所定位置で上下方向かつ前後方向に延びた面(壁123D)により切った形状に湾曲している。このように、湾曲部123Cは、ドーム形状の一部の形状を有する。なお、湾曲部123Cは、半球面形状(ドーム形状の一態様)の一部の形状であってもよい。ドーム形状とは、シートを所定方向に膨らませた湾曲形状であればよい。
湾曲部123Cは、壁123D近傍に当該壁123D(前後方向)に沿って延びた切れ込み123CAを有する。切れ込み123CAは、カッター、トムソン刃、彫刻刀、ピナクル刃等を湾曲部123Cに切り込むことで、もしくはレーザー等により形成される。切れ込み123CAは、直線状に形成されている。切れ込み123CAは、湾曲部123Cを貫通している。切れ込み123CAは、通常(つまり、食品を加熱する前)閉じているが、食品を加熱したときに開いて蒸気を排気する(詳細は後述)。閉じている状態の切れ込み123CAは、異物・虫等が入らない程度の幅のスリットでもよいし、切れ込み123CAを構成している、湾曲部123Cの2つの断面(切れ込み123CAの内面)が接触している態様であってもよい。
壁123Dは、前後方向及び上下方向に延びた平坦なシート形状である。壁123Dは、平面部123Bと湾曲部123Cとに繋がっている。壁123Dの上辺は、直線であり、下辺(上辺の両端部に繋がった辺)は、下側に湾曲している。壁123Dにより、上面部123には、平面部123Bを上段、湾曲部123Cを下段とする段差が形成されている。
(容器100の作用)
食品が入った容器100を電子レンジで加熱すると蒸気が発生する。当該蒸気は、蓋120の上面部123を押圧する。この押圧により、図4及び図5(B)に示すように、湾曲部123Cのうち、切れ込み123CAの右の第1領域X1が上方に膨らむように変形する。なお、蓋120は、熱可塑性樹脂により形成されているため、蒸気の熱により変形しやすく、また蒸気圧で変形しやすいように厚みも調節されている。このため、蓋120は、スムーズに変形できる。湾曲部123Cに繋がっており、切れ込み123CAを挟んで第1領域X1の反対側に位置する壁123Dは、上下方向に延びているため、上方に膨らむことが抑制されている。つまり、壁123Dは、湾曲部123C、特に、第1領域X1よりも、前記の蒸気に対して高い剛性を有する。切れ込み123CAと壁123Dとに挟まれた第2領域X2は、壁123Dに繋がっているため、壁123Dにより補強され、壁123Dと同様に、第1領域X1よりも前記の蒸気に対して高い剛性を有する。従って、第2領域X2は、第1領域X1ほど変形しない(上方に移動しない及び膨らまない)。ここで、第1領域X1と第2領域X2とは、切れ込み123CAにより分断されている。従って、第1領域X1は、壁123Dがあっても、上方に膨らむことができ、第2領域X2は、第1領域X1が膨らんでも、第1領域X1ほど変形しない。第1領域X1は、切れ込み123CAから、縁部123Aと湾曲部123Cとの境界に達する左右方向に延びた領域である。第1領域X1は、下に湾曲しているため、前記の境界を支点に、上方に反転するように(つまり、上に湾曲するように)、上方に膨らむ。第1領域X1の上方への膨らみ度合いと、第2領域X2の上方への膨らみ度合い(ほぼ変形しない)との差により、第1領域X1の左側の縁、つまり、切れ込み123CAを構成する第1領域X1側の縁と、第2領域X2の右側の縁、つまり、切れ込み123CAを構成する第2領域X2側の縁と、が上下方向にずれ、切れ込み123CAが開口する。当該開口により、前記の蒸気は、容器100の外部に排気される。
(この実施の形態による効果)
この実施の形態では、切れ込み123CAを開口させるための湾曲部123Cが、下側(容器100の内側)に湾曲しており、当該湾曲部123Cを平坦としたときよりも、蒸気により押圧される面積が大きく、変形しやすい。従って、この実施の形態では、食品を加熱したときに発生する蒸気により、湾曲部123Cを容易に変形させることができ、湾曲部123Cの一部である第1領域X1を上方(容器100の外側)に容易に膨らませることができる。切れ込み123CAは、第1領域X1の膨らみに連動して開口するので、この実施の形態では、前記の蒸気を確実に排気できる。さらに、切れ込み123CAは、食品の加熱前は閉じており、加熱前における当該切れ込み123CAからの虫又は埃の侵入を防止することができる。
また、この実施の形態の蓋120は、上記のような上方に反り上がった舌片部を採用した従来の蓋よりも、下記のような利点がある。例えば、従来の蓋及び蓋120は、容器本体とは別に製造され、重ねられて輸送される。従来の蓋では、輸送中に舌片部が他の蓋に引っ掛かって、舌片部又はその周辺部に亀裂又は割れが生じることがある。一方、蓋120は、舌片部の代わりに、加熱前(つまり輸送時)は閉じている切れ込み123CAを有するため、前記の不都合の発生を防止できる。また、舌片部を有する従来の蓋を使用した容器を、フィルムによりシュリンク包装する場合、舌片部がフィルムに引っ掛かって、フィルムが裂ける、又は、舌片部又はその周辺部に亀裂又は割れが生じることがある。一方、蓋120は、舌片部の代わりに、加熱前(つまりシュリンク包装時)は閉じている切れ込み123CAを有するため、前記の不都合の発生を防止できる。
また、支持部122は、上面部123を、支持部122の上端面122Aよりも下方の位置で、支持するので、例えば、容器100をフィルムによりシュリンク包装した場合に、第1領域X1の前記蒸気による上方への膨らみが前記フィルムにより阻害されることが防止される(第1領域X1とフィルムとに距離があるため)。
湾曲部123Cの形状を、下(容器100の内側)に凸のドーム形状の一部(特に、ドームの底を有する一部)としている。このため、湾曲部123Cは、前記蒸気を受けて第1領域X1が反転するように変形できるため、切れ込み123CAを容易に開口させることができる。第1領域X1は、ドーム形状の底部分を有する領域となっているので、反転するような変形が容易となっている。
切れ込み123CAの両側に位置する第1領域X1と第2領域X2との剛性の違い(膨らみやすさの違い)により、第1領域X1は、第2領域X2よりも、変形しやすく、その結果、前記の蒸気が発生したときには、当該蒸気により、第1領域X1が第2領域X2よりも大きく変形するので、切れ込み123CAを上下方向に開口させやすい。また、その開口面積も大きい。従って、前記の蒸気を確実に排気できる。
また、第1領域X1よりも前記の蒸気に対する剛性の高い高剛性部として、壁123Dを採用したので、当該高剛性部を容易に形成できる。さらに、壁123D及び湾曲部123Cを一体的に形成しているので、蓋120の形成も容易である。また、湾曲部123Cを熱可塑性樹脂により形成しているので、前記の蒸気の熱によりある程度柔らかくなり、第1領域X1の外側への膨らみ、つまり、切れ込み123CAの開口及び前記の蒸気の排気がスムーズである。
(変形例)
本発明は、上記実施の形態に限定されない。上記の実施の形態について、種々の変形を適用してもよい。以下、変形例を例示するが、各変形例の少なくとも一部同士を組みあわせてもよい。なお、以下では、上記実施の形態で説明したものと同じ、同等、又は、対応するものについては、同じ符号を付している。
(変形例1)
蓋120の代わりに、図6及び図7(A)に示すような蓋220を採用してもよい。蓋220は、外縁部121及び支持部122を有するとともに、上面部123の代わりに上面部223を有する。上面部223は、平面部123B、湾曲部123C、及び、壁123Dの代わりに、湾曲部223Cを有する。つまり、上面部223は、縁部123Aと、湾曲部223Cとを有する。湾曲部223Cは、平面視したときに円形の形状を有し、下に凸のドーム形状を有する。湾曲部223Cは、その中央部分に、直線状の切れ込み223CAを有する。このような場合、湾曲部223Cは、食品を加熱した際に発生する蒸気の力を受けて、そのすべてが上方に反転し、上方に膨らむ。そして、切れ込み223CAが開口し(図7(B))、蒸気が排気される。この湾曲部223Cのように、そのすべてが外側に膨らむような湾曲部を採用してもよい。このような構成であっても、切れ込み223CAが加熱前において閉じた状態であるので、虫又は埃は、当該切れ込み223CAから容器100内部に侵入し難い。閉じている状態の切れ込み223CAは、切れ込み123CAと同様に、異物・虫等が入らない程度の幅のスリットでもよいし、切れ込み223CAを構成している、湾曲部223Cの2つの断面(切れ込み223CAの内面)が接触している態様であってもよい(他の変形例に係る切れ込みも同様)。切れ込み223CAは、切れ込み123CAと同様の方法により形成される(他の変形例に係る切れ込みも同様)。この変形例のように、蒸気により全体が上方に膨らむように湾曲部223Cを形成し、湾曲部223C内に切れ込み223CAを形成してもよい。
(変形例2)
蓋120などの代わりに、図8に示すような蓋320を採用してもよい。蓋320は、基本的には、蓋220と同形状であるが、切れ込みの形状が異なる。蓋320は、縁部123Aと、湾曲部223Cとを有する。湾曲部223Cは、切れ込み323CA又は切れ込み323CB(破線で示している)を有する。切れ込み323CAは、その両端が縁部123Aに達している。切れ込み323CAを採用した場合には、変形例1と同様、湾曲部223Cのすべてが外側に膨らみ、加熱前は閉じていた切れ込み323CAが開口する。切れ込み323CAのように、湾曲部223Cに設けられ、蒸気により開口する切れ込みは、その一部が湾曲部223Cからはみ出したものであってもよい。切れ込みは、切れ込み323CAの他、一端が平面視したときの湾曲部223Cに達し、他端が縁部123Aに達したものであってもよい。切れ込み323CAの代わりに、切れ込み323CBを採用した場合も同様で、変形例1と同様、湾曲部223Cのすべてが外側に膨らみ、加熱前は閉じていた切れ込み323CBが開口する。切れ込み323CBのように、切れ込みは、湾曲部223Cの中央以外の部分に設けられてもよい。なお、切れ込み323CBの位置及び長さを調整することにより、湾曲部223Cのうち、切れ込み323CBと縁部123Aとにより挟まれた部分(湾曲部223Cの左の部分)を、縁部123Aを介して支持部122(上下方向に延びた筒状のため、蒸気に対する剛性が高い)により補強して、蒸気により変形し難いように形成してもよい。これにより、湾曲部223Cの左の部分と右の部分とで、蒸気による膨らみ度合いを異ならせて、切れ込み123CAと同様に、開口面積を大きくとることができる。
(変形例3)
上記各切れ込みは、湾曲部に繋がった平坦なシート状の平面部に形成されてもよい。例えば、図9に示すような蓋420を採用してもよい。蓋420は、湾曲部123Cの代わりに、湾曲部423Cと、平面部423Fと、を有している。湾曲部423Cは、湾曲部123Cをその底よりも左側の所定位置にて前後方向に切ったあとの右側部分の形状、つまり、ドーム形状の一部の形状に湾曲している。平面部423Fは、平面視したときには湾曲部123Cを前記所定位置にて前後方向に切ったあとの左側部分の形状を有する。平面部423Fは、前後左右方向に延びた平坦なシート形状を有する。切れ込み423FAは、直線状であり、平面部423Fに形成されている。このような形状の場合であっても、上記の実施形態と同様に、食品を加熱した際の蒸気により、切れ込み423FAが開口できる。具体的には、湾曲部423Cと平面部423Fとからなる領域のうち、切れ込み423FAの右の部分が、上方に膨らみ、切れ込み423FAの左の部分が、前記右の部分(特に、切れ込み423FA近傍部分)ほど上方に膨らまず(上記実施の形態と同様に、当該左の部分が壁123Dに繋がって補強されているためである)、切れ込み423FAは上下方向に開口する。切れ込み423FAは、切れ込み423FAと湾曲部423Cとの境界、又は、切れ込み423FA又は湾曲部423Cにおける当該境界の近傍位置に設けられてもよい。平面部423Fを、湾曲部423Cとは異なる曲率で湾曲された湾曲部としてもよい。
(変形例4)
容器100の代わりに、図10に示すような容器500を採用してもよい。この場合、容器500は、断面四角の筒状の紙パックの両開口を閉じて形成された容器本体510を備える。当該容器本体510は、容器本体510の側壁に設けられた貫通孔512を備える。貫通孔512は、蓋120の上面部123によりふさがれている。つまり、容器500は、容器本体510の他に、上面部123(蓋120から上面部123を切り出したもの)を備える。上面部123は、容器本体510に貼り付けられている(この場合の上面部123は容器本体510の蓋ともいえる)。このような容器500が収容する食品は、例えば、断面四角の筒状の紙パックの両開口のうち、右側の開口が閉じられた後、左側の開口から入れられる。食品を入れたあと、左側の開口を閉じ、閉じ口511を形成する。これにより、食品が密封される。上面部123の作用(蒸気の排気のメカニズム)は、上記実施の形態と同様である。上面部123の代わりに、他の変形例の蓋形状を採用してもよい。また、貫通孔512を設けず、容器本体510に直接湾曲部123Cと切れ込み123CAを設けても良い。例えば、湾曲部123C及び切れ込み123CAと、容器本体510(例えば、左側が開口した状態のもの)と、を合成樹脂等により一体成形してもよい。
(変形例5)
上記で説明した各部材の形状、材質は適宜変更可能である。例えば、容器本体110は、合成樹脂製であってもよい。また、本発明は、平面視したときに楕円形状、四角形状等を有する容器にも適用可能である。本発明は、加熱したときに蒸気(水蒸気、気化したアルコール等)を発生する被収容物(例えば、コーヒー、酒等)を収容する容器全般に適用できる。切れ込み123CA等の各種切れ込みは、湾曲部123C等の湾曲部分と他の部分との境界に形成されてもよい。この場合、切れ込みは、湾曲部分(湾曲部123C等)に形成されていると表現する(つまり、湾曲部分に形成された切れ込みは、当該湾曲部分と他の部分(平坦な部分など)との境界に設けられた切れ込みを含む)。
(変形例6)
切れ込み123CA等の各種切れ込みの形状は、線状であればよく、直線状に限らない(例えば、切れ込み323CBも直線状でない例である)。例えば、蓋120の代わりに、図11に示す構造の蓋620又は蓋720を採用してもよい。蓋620及び蓋720は、蓋120と同様の構造であるが、切れ込みの形状が異なる。蓋620は、直線状の切れ込み123CAの代わりに、切れ込み623CAを有する。切れ込み623CAは、中央を含む大部分が壁123Dと平行で前後方向に延びており、両端部が壁123Dの反対側に向けて曲がっているU字状となっている。なお、切れ込み623CAは、両端部が前記の大部分に対して垂直に曲がっていてもよい(このような形状(コの字状)もU字状と表現する)。蓋720は、直線状の切れ込み123CAの代わりに、切れ込み723CAを有する。切れ込み723CAは、中央から両端に向けて壁123Dから徐々に遠ざかるように弓状に湾曲している。これらのように、切れ込みの形状を曲線(折れ線を含む。)にすることで、直線にするよりも蒸気による開口面積を大きくすることができる。これは、切れ込みの長手方向(ここでは、前後方向)において同じ長さの直線の切れ込みと、曲線の切れ込みとを考えた場合、曲線の方が切れ込み自体の長さが長いため、切れ込みの開口面積が大きくなるためである。
切れ込み623CA、723CAのように、切れ込みの形状として、中央が両端よりも壁124(高剛性部)側に位置している形状(例えば、弓状(円弧状も含む)又はU字状)を採用すると、切れ込み123CAのような直線状の切れ込みを採用したときよりも、湾曲部123C(特に、第1領域X1)が撓みやすく変形しやすい。従って、前記弓状又はU字状の切れ込みは、直線状の切れ込みよりも、蒸気による開口がスムーズであり、かつ、開口面積も大きい。
例えば、高出力の電子レンジにより容器100内の食品を温めた場合、短時間で蒸気が多量に発生する。この場合、直線状の切れ込み123CA等では、蒸気の排気が充分でない場合がある(蒸気圧により蓋が外れてしまう場合がある)。しかし、切れ込みの形状を上記のようにして開口面積を大きくすると、蒸気を充分に排気できる(蒸気圧により蓋が外れてしまうことを防止できる)。
(変形例7)
湾曲部123C等よりも蒸気に対する剛性が高い高剛性部として、壁123Dの代わりに、所定の補強部を蓋120等に設けてもよい。この場合、湾曲部123C等の平面視形状を円とし、切れ込み123CA等を当該補強部の近くに設けるとよい。そして、補強部を設けることで、切れ込み123CA等の右側部分(例えば第1領域X1)と左側部分(例えば第2領域X2)との蒸気による変形の度合いを異ならせ、切れ込み123CA等を開口させてもよい。補強部は、蓋120等とは別部材であっても、蓋120内に設けられてものであってもよい。
補強部の例を図12に示す。図12の蓋820及び蓋920は、蓋220にリブ829又はリブ929を設けたものである。リブ829は、湾曲部223Cにおける、切り欠き223CA近傍の一部を下側に屈曲させた形状を有する。リブ829は、切り欠き223CA近傍に設けられ、下向きの凸部であり、前後方向(図12の紙面を表裏方向)及び上下方向(湾曲部223Cが膨らむ方向)に延びている。リブ829は、例えば、縁部123Aと湾曲部223Cとの境界まで延びている。リブ929は、湾曲部223Cにおける、切り欠き223CA近傍に設けられ、上向きの凸部であり、前後方向(図12の紙面を表裏方向)及び上下方向(湾曲部223Cが膨らむ方向)に延びている。リブ929は、例えば、縁部123Aと湾曲部223Cとの境界まで延びている。リブ929は、シートを屈曲させたリブ829の形状とは異なり、中身が詰まっている。なお、リブ829を上向きに形成してもよいし、リブ929を下向きに形成してもよい。容器100内の被収容物を加熱すると、蒸気により、湾曲部223Cのうち切れ込み223CAの右の部分が上方に膨らみ、湾曲部223Cのうち切れ込み223CAの左の部分は、リブ829又はリブ929により補強されているため、前記右の部分ほど変形しない(上方に膨らまない)。これにより、切れ込み223CAを構成する2つの縁が上記実施の形態と同様に、上下方向にずれ、切れ込み223CAが開口する。なお、リブ829又はリブ929も、壁123Dと同様に、上下方向(前記右の部分が膨らむ方向)に延びた壁ともいえる。
100 容器
110 容器本体
111 筒体
111A カール部
112 底
120 蓋
121 外縁部
122 支持部
123 上面部
123A 縁部
123B 平面部
123C 湾曲部
123CA 切れ込み
123D 壁
X1 第1領域
X2 第2領域
220、320、420、620、720、820、920 蓋
223C 湾曲部
223CA 切れ込み
323CA、323CB 切れ込み
423C 湾曲部
423F 平面部
423FA 切れ込み
623CA、723CA 切れ込み
829、929 リブ
500 容器
510 容器本体
511 閉じ口
512 貫通孔

Claims (7)

  1. 被収容物を収容する容器に使用される蓋であって、
    前記容器の内側に湾曲し、前記被収容物を加熱したときに発生する蒸気により少なくとも一部が前記容器の外側に膨らむ湾曲部を備え、
    前記湾曲部又は前記湾曲部に繋がるシート状部分に切れ込みが形成されており、
    前記切れ込みは、前記被収容物を加熱する前は閉じており、前記蒸気により前記湾曲部の前記少なくとも一部が前記容器の前記外側に膨らむことにより開口して前記蒸気を排気する、
    蓋。
  2. 前記湾曲部の形状は、前記容器の前記内側に凸のドーム形状の少なくとも一部である、
    請求項1に記載の蓋。
  3. 前記湾曲部よりも前記蒸気に対する剛性が高い高剛性部をさらに備え、
    前記切れ込みは、前記湾曲部の前記少なくとも一部と、前記高剛性部と、の間に配置されており、
    前記湾曲部の前記少なくとも一部が、前記蒸気により前記高剛性部よりも膨らむことで、前記切れ込みを構成している縁のうち、前記湾曲部の前記少なくとも一部側の縁と、前記高剛性部側の縁とがずれ、前記切れ込みが開口する、
    請求項1又は2に記載の蓋。
  4. 前記切れ込みは、中央が両端よりも前記高剛性部側に位置している形状である、
    請求項3に記載の蓋。
  5. 前記高剛性部は、前記湾曲部の前記少なくとも一部が膨らむ方向に延びた壁を備える、
    請求項3又は4に記載の蓋。
  6. 請求項1から5のいずれか1項に記載の蓋を備える容器。
  7. 被収容物を収容する容器であって、
    前記容器の内側に湾曲し、前記被収容物を加熱したときに発生する蒸気により少なくとも一部が前記容器の外側に膨らむ湾曲部を備え、
    前記湾曲部又は前記湾曲部に繋がるシート状部分に切れ込みが形成されており、
    前記切れ込みは、前記被収容物を加熱する前は閉じており、前記蒸気により前記湾曲部の前記少なくとも一部が前記容器の前記外側に膨らむことにより開口して前記蒸気を排気する、
    容器。
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