JP2007191207A - 調理用容器 - Google Patents
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Abstract
【課題】 電子レンジによる加熱調理中に、容器本体内の圧力を設定圧力に維持することができる調理用容器を提供することである。
【解決手段】 容器本体1に可撓性を有するフィルム状の蓋2を設け、その蓋2に絞り孔16を形成するとともに、この絞り孔16の上に逆支弁4を貼り付けて、容器本体内1の圧力が設定圧力を超えたとき、逆止弁4が開き、上記絞り孔16の開度に応じた流量を外気へ流出させる構成にした調理用容器において、上記フィルム状の蓋2は、容器本体内1の圧力が上昇したときに、容器本体の外方へ向かって盛り上がるゆとりと、上記絞り孔を開閉する弁体2aとを設け、この弁体2aは、蓋2が盛り上がったときに、その盛り上がり量に応じた開度で絞り孔16を開口し、この弁体2aと絞り孔16とが相まって容器本体内1の蒸気の流出量を制御する構成にした。
【選択図】 図2
【解決手段】 容器本体1に可撓性を有するフィルム状の蓋2を設け、その蓋2に絞り孔16を形成するとともに、この絞り孔16の上に逆支弁4を貼り付けて、容器本体内1の圧力が設定圧力を超えたとき、逆止弁4が開き、上記絞り孔16の開度に応じた流量を外気へ流出させる構成にした調理用容器において、上記フィルム状の蓋2は、容器本体内1の圧力が上昇したときに、容器本体の外方へ向かって盛り上がるゆとりと、上記絞り孔を開閉する弁体2aとを設け、この弁体2aは、蓋2が盛り上がったときに、その盛り上がり量に応じた開度で絞り孔16を開口し、この弁体2aと絞り孔16とが相まって容器本体内1の蒸気の流出量を制御する構成にした。
【選択図】 図2
Description
この発明は、特に、電子レンジを用いた調理に適した食品調理用の容器に関する。
従来から、電子レンジを用いて食材を加熱調理するための様々な容器があるが、工場で予め食材と調味料などを入れて出荷し、そのまま加熱調理に用いることができる容器として、特許文献1に記載された容器がある。このような容器は、製品の流通過程で、外部の異物が食材に混入することを防ぐため蓋を閉めているが、蓋を取らずに、電子レンジでの加熱調理をしても、容器が破裂してしまわないように、加熱調理中に容器内が高圧になった場合には、蒸気を排出して内部圧力を下げることができるように構成している。すなわち、食材を入れて蓋を閉めた樹脂製の容器の蓋に、容器の内部圧力が上昇した場合には、蒸気を逃がす過圧弁を取り付けたものである。
また、容器内に種類の異なる食材を入れた場合、食材によって熱の通り方や、煮え方に違いがあることがある。そのような、煮え方の異なる食材を入れて電子レンジで調理すると、食材によって生煮えの状態であったり、柔らかすぎてしまったりすることがある。
一方で、加熱中の容器内圧力を大気圧より高く維持することで、煮え難い食材を短時間で食べごろに調理できることは知られている。そこで、上記のように電子レンジを用いた調理用の容器においても、単に蒸気を逃がすための過圧弁ではなく、大気圧より高い設定圧力で開弁し、内部圧力が下がったときには閉じる逆止弁を用い、容器の内部の圧力を大気圧より高く保つことができるようにすることが考えられている。これにより、煮え難い食材を短時間で調理することができる。
一方で、加熱中の容器内圧力を大気圧より高く維持することで、煮え難い食材を短時間で食べごろに調理できることは知られている。そこで、上記のように電子レンジを用いた調理用の容器においても、単に蒸気を逃がすための過圧弁ではなく、大気圧より高い設定圧力で開弁し、内部圧力が下がったときには閉じる逆止弁を用い、容器の内部の圧力を大気圧より高く保つことができるようにすることが考えられている。これにより、煮え難い食材を短時間で調理することができる。
また、加熱時の圧力を調整することによって、煮え易い食材が柔らかくなり過ぎずに歯ごたえを残した状態を維持できることも分かっている。具体的には、加熱時の圧力が大気圧より僅かに高い圧力、例えば、大気圧より、3(mb)〜5(mb)程度が好ましいことが分かっている。
そこで、蒸気大気圧より僅かに高い圧力を設定圧力とする逆止弁を用いることが考えられる。
そこで、蒸気大気圧より僅かに高い圧力を設定圧力とする逆止弁を用いることが考えられる。
具体的には、図5〜図7に示すような、樹脂製の容器本体1に、フランジ部1aを設け、このフランジ部1aに樹脂フィルムからなる蓋2の周囲を接着した容器である。そして、容器本体1内には、蓋2を接着する前に、調理対象となる食材を入れておく。
そして、蓋2には、図6、図7に示す絞り孔3を形成し、この絞り孔3を覆うように、シート状の逆止弁4を貼り付ける。この逆止弁4は、従来からコーヒー豆の包装容器などに用いられていたものである(特許文献2参照)。
そして、蓋2には、図6、図7に示す絞り孔3を形成し、この絞り孔3を覆うように、シート状の逆止弁4を貼り付ける。この逆止弁4は、従来からコーヒー豆の包装容器などに用いられていたものである(特許文献2参照)。
この逆止弁4は、樹脂製のベースシート5に弁孔6を形成し、ベースシート5の表面には、その両脇を接着層10,11によって接着した弁ダイヤフラム7を設けている。この弁ダイヤフラム7は、上記ベースシート5よりも薄く、可撓性を有する樹脂シートからなり、その外周がベースシート5と一致するようにしている。さらに、この弁ダイヤフラム7の上面の両脇であって、上記接着層10,11に平行な外縁に沿って、剛性を有する樹脂製の帯状の押さえ部材8,9を、接着層12,13によって接着し、弁ダイヤフラム7の両脇を押さえている。この押さえ部材8,9の外縁は、弁ダイヤフラム7の外縁と一致している。
また、上記弁ダイヤフラム7とベースシート5との間に、オイルなどのシール剤14を注入し、通常はこのシール剤14の粘着力によって弁ダイヤフラム7が、ベースシート5に密着するようにしている。なお、このシール剤14は、図示していないが、弁孔6内にも供給されている。
上記のような逆止弁4を、調理用容器の蓋2に接着層15によって貼り付けるが、このとき、蓋に形成した絞り孔3が、上記ベースシート5の弁孔6の中央に位置するようにしている。
上記のような逆止弁4を、調理用容器の蓋2に接着層15によって貼り付けるが、このとき、蓋に形成した絞り孔3が、上記ベースシート5の弁孔6の中央に位置するようにしている。
この逆止弁4を貼り付けた容器では、電子レンジによる加熱調理によって、容器本体1内の食材から水蒸気が発生して内部圧力が上昇する。その圧力が逆止弁4の設定圧力を超えると、その圧力が蓋2に形成した絞り孔3を介して弁ダイヤフラム7へ作用する。弁ダイヤフラム7が、図7の二点鎖線で示す7’のように変形する。上記設定圧力とは、弁ダイヤフラム7がベースシート5から離れる方向に変形する圧力である。
弁ダイヤフラム7が変形すると、ベースシート5と弁ダイヤフラム7との間に通路が形成され、容器本体1内が、絞り孔3と上記通路とを介して外気と連通する。従って、食材から発生した蒸気が、矢印A,Bのように外気へ排出され、容器本体1内の圧力も下がる。容器本体内1の圧力が、上記設定圧まで下がると、弁ダイヤフラム7が図7の実線で示す状態に戻り、容器本体1内と外気との連通が遮断される。従って、外部から、容器本体1へ異物などが入り込むことはないし、容器本体1内の圧力が設定圧力に保たれることになる。
特開2001−72143号公報
特許第3571051号公報
図5〜図7に示す容器を用いて電子レンジで調理する場合、加熱中の容器内圧力を、大気圧よりも僅かに高くすることができるため、煮え難い食材を短時間で調理することができる。また、逆止弁4の設定圧力を、大気圧より僅かに高めに設定して、その圧力を維持することにより、熱の通り難い食材と、通常の調理において短い時間で調理できる食材の調理時間との差を小さくして、全ての食材を一度の加熱で調理することができるようになるはずである。
しかし、実際には、上記のような容器では、逆止弁4の設定圧力を調理に最適な圧力に設定したとしても、容器本体1内の圧力を設定圧力に維持することは難しかった。なぜなら、容器本体1内の圧力が徐々に上昇した場合には、設定圧力になった時点で逆止弁4が開弁し、容器本体1から蒸気を排出して、内部が設定圧力を超えることを防止できるが、実際の調理では、食材の温度が沸点に達したら、一気に水蒸気が発生するため、圧力は急上昇する。そのため、逆止弁4が開弁しても、上記蓋2に形成した絞り孔3から排出される水蒸気の流量では、容器本体1内の圧力を、速やかに設定圧力まで下げることができないことがあった。つまり、設定圧力を超えた高圧状態がしばらく続いてしまうことになる。
そこで、上記絞り孔3の開口を大きくして、逆止弁4が開弁したときに、一気に水蒸気を排出して容器本体1内の圧力を下げることが考えられる。このようにして容器本体1内の圧力が急激に下がるようにした場合、上記弁ダイヤフラム7の変形が戻って弁孔6を閉じるタイミングが、容器本体1内の圧力が設定圧力になったタイミングから遅れてしまうことがある。この場合には、容器本体1内の圧力が、設定圧力よりも低い状態となってしまうことになる。
また、水蒸気の発生量や、発生速度は、料理の種類や食材の種類、それらの量によっても異なる。これらのことを考慮して、圧力が急激に上昇するときには速やかに蒸気を逃がし、圧力が下降するときには、速やかに逆止弁4を閉じ、容器本体1内を設定圧力で維持できる絞り孔3の開口径や、逆止弁4の通路面積を選択することは非常に困難である。
つまり、図5〜図7に示す容器を用いた場合、加熱調理中に設定圧力を維持することは難しく、電子レンジによって簡単に美味しく調理することはできないのが現実であった。
この発明の目的は、電子レンジによる加熱調理中に、容器本体内の圧力を設定圧力に維持することができる調理用容器を提供することである。
つまり、図5〜図7に示す容器を用いた場合、加熱調理中に設定圧力を維持することは難しく、電子レンジによって簡単に美味しく調理することはできないのが現実であった。
この発明の目的は、電子レンジによる加熱調理中に、容器本体内の圧力を設定圧力に維持することができる調理用容器を提供することである。
第1の発明は、容器本体に可撓性を有するフィルム状の蓋を設け、その蓋に絞り孔を形成するとともに、この絞り孔の上に逆支弁を貼り付けて、容器本体内の圧力が設定圧力を超えたとき、逆止弁が開き、上記絞り孔の開度に応じた流量を外気へ流出させる構成にした調理用容器において、上記フィルム状の蓋は、容器本体内の圧力が上昇したときに、容器本体の外方へ向かって盛り上がるゆとりと、上記絞り孔を開閉する弁体を設け、この弁体は、蓋が盛り上がったときに、その盛り上がり量に応じた開度で絞り孔を開口し、この弁体と絞り孔とが相まって容器本体内の蒸気の流出量を制御する構成にした点に特徴を有する。
第2の発明は、上記第1の発明を前提とし、上記弁体が可撓性を有するフィルム片からなり、蓋の盛り上がりに応じて反り返る構成にした点に特徴を有する。
第3の発明は、上記第1または第2の発明を前提とし、逆止弁がシート状であり、蓋が盛り上がらない限り、シート状の逆止弁が弁体を押さえて絞り孔の閉じた状態を維持し、蓋が盛り上がったときには、上記逆止弁が蓋とともに変形し、絞り孔に対して弁体を開弁する構成にした点に特徴を有する。
第4の発明は、上記第1〜第3の発明を前提とし、上記絞り孔、弁体および逆止弁を、蓋の中央付近に設けた点に特徴を有する。
第3の発明は、上記第1または第2の発明を前提とし、逆止弁がシート状であり、蓋が盛り上がらない限り、シート状の逆止弁が弁体を押さえて絞り孔の閉じた状態を維持し、蓋が盛り上がったときには、上記逆止弁が蓋とともに変形し、絞り孔に対して弁体を開弁する構成にした点に特徴を有する。
第4の発明は、上記第1〜第3の発明を前提とし、上記絞り孔、弁体および逆止弁を、蓋の中央付近に設けた点に特徴を有する。
第1〜第4の発明は、蓋の盛り上がり量に応じて絞り孔の開度が変化するため、容器本体内の圧力が急上昇した場合には絞り孔の開度を大きくし、設定圧力との圧力差が小さいときには、絞り孔の開度を小さくすることができる。これにより、設定圧力を超えたときには、内部圧力を速やかに下げることができ、設定圧力に達した場合には、速やかに開口を閉じて、容器本体内を設定圧力に維持することができる。
つまり、電子レンジによる加熱調理中に、容器本体内の圧力を、設定圧力に維持することができるので、この容器を用いれば、異なる食材を同時に美味しく調理することができる。
つまり、電子レンジによる加熱調理中に、容器本体内の圧力を、設定圧力に維持することができるので、この容器を用いれば、異なる食材を同時に美味しく調理することができる。
第2の発明によれば、蓋の盛り上がり量に応じて絞り孔の開度を変化させる構成を、簡単に実現できる。
第3の発明によれば、蓋の盛り上がり量に応じて開弁する弁体の動作を、逆止弁の変形が補助することになり、絞り孔開度がより正確に制御される。
第4の発明では、圧力変化による蓋の盛り上がり量が大きい中央付近に弁体を設けたので、容器外周に近い部分に設ける場合と比べて、弁体動作の、容器本体内の圧力変化に対する応答性がよくなる。従って、容器本体内の圧力を、より確実に設定圧力に維持することができる。
第3の発明によれば、蓋の盛り上がり量に応じて開弁する弁体の動作を、逆止弁の変形が補助することになり、絞り孔開度がより正確に制御される。
第4の発明では、圧力変化による蓋の盛り上がり量が大きい中央付近に弁体を設けたので、容器外周に近い部分に設ける場合と比べて、弁体動作の、容器本体内の圧力変化に対する応答性がよくなる。従って、容器本体内の圧力を、より確実に設定圧力に維持することができる。
図1〜図4に、この発明の一実施形態を示す。
この実施形態は、樹脂製の容器本体1と蓋2とからなり、外観は、図5に示す従来の容器とほとんど同じである。そして、フィルム状の蓋2の中央に、逆止弁4を貼り付けている。この逆止弁4も、図6、図7に示す従来例の逆止弁4と同じなので、逆止弁4についての説明は省略する。
ただし、この実施形態の調理容器は、図1に示すように、加熱していない状態では、蓋2が、容器本体1の内側へ向かってへこんでいる。このように蓋2がへこんでいるため、容器本体1内の圧力が上昇した場合には、図の二点差線で示すように蓋2’が盛り上がるようにしている。つまり、蓋2には、容器本体1内の圧力に応じて盛り上がるゆとりを設けている。
この実施形態は、樹脂製の容器本体1と蓋2とからなり、外観は、図5に示す従来の容器とほとんど同じである。そして、フィルム状の蓋2の中央に、逆止弁4を貼り付けている。この逆止弁4も、図6、図7に示す従来例の逆止弁4と同じなので、逆止弁4についての説明は省略する。
ただし、この実施形態の調理容器は、図1に示すように、加熱していない状態では、蓋2が、容器本体1の内側へ向かってへこんでいる。このように蓋2がへこんでいるため、容器本体1内の圧力が上昇した場合には、図の二点差線で示すように蓋2’が盛り上がるようにしている。つまり、蓋2には、容器本体1内の圧力に応じて盛り上がるゆとりを設けている。
また、上記蓋2であって、上記逆止弁4の弁孔6に対応する箇所には、図2〜図4に示すように、U字状の切り込みによって、弁体2aと絞り孔16とを形成している。但し、図4では、弁体2aの作用を説明するため、表面に貼り付けた逆止弁4を省略している。
上記弁体2aは、容器本体1内の圧力が上昇すると、図3の矢印C方向へ反り返って、絞り孔16を開口するが、図4に示すように蓋2が盛り上がると、その盛り上がり量に応じて蓋2の表面からの反り返り量が大きくなる。そして、弁体2aの反り返り量が大きくなると、それにともなって、絞り孔16の開度が大きくなる。反対に、蓋2の盛り上がり量が小さいときには、弁体2aの反り返り量は小さく、絞り孔16の開度は小さくなる。
上記弁体2aは、容器本体1内の圧力が上昇すると、図3の矢印C方向へ反り返って、絞り孔16を開口するが、図4に示すように蓋2が盛り上がると、その盛り上がり量に応じて蓋2の表面からの反り返り量が大きくなる。そして、弁体2aの反り返り量が大きくなると、それにともなって、絞り孔16の開度が大きくなる。反対に、蓋2の盛り上がり量が小さいときには、弁体2aの反り返り量は小さく、絞り孔16の開度は小さくなる。
一方、逆止弁4の機能は、従来例と同じであるが、図3において、弁体2aが開いて、絞り孔16を介して容器本体内1の圧力が弁ダイヤフラム7に作用して、その圧力が設定圧力を超えた場合には、この弁ダイヤフラム7が上記ベースシート5から離れて開弁し、通路を形成する。これにより、容器本体1内の水蒸気が絞り孔16、弁孔6、逆止弁4の通路を介して外気へ排出され、容器本体1内の圧力は低下する。
実際の調理の際には、電子レンジの加熱によって食材が沸点に達した時点で水蒸気が一気に発生して圧力が急上昇する。圧力の急上昇時には、蓋2が急激に、大きく盛り上がるので、絞り孔16が瞬時に大きく開口する。従って、容器本体1内の水蒸気を速やかに排出でき、容器本体1内の圧力を速やかに設定圧力まで下げることができる。
また、容器本体1内の圧力が下がる過程では、蓋2の盛り上がり量が小さくなるに従って、絞り孔16の開度が小さくなる。すなわち、容器本体1内の圧力が下がるに従って、排出される蒸気の流量が少なくなり、緩やかに圧力が低下するので、設定圧力になったときに、逆止弁4を閉じて設定圧力を保つことができる。
また、容器本体1内の圧力が下がる過程では、蓋2の盛り上がり量が小さくなるに従って、絞り孔16の開度が小さくなる。すなわち、容器本体1内の圧力が下がるに従って、排出される蒸気の流量が少なくなり、緩やかに圧力が低下するので、設定圧力になったときに、逆止弁4を閉じて設定圧力を保つことができる。
もしも、容器本体1内の圧力が下がって、設定圧力に近づいたときにも、絞り孔16の開度が大きなままの場合には、大流量の蒸気が排出され続けて、設定圧力付近でも、圧力低下の傾きが大きくなる。そのため、逆止弁4が閉じるタイミングが、容器本体1内の圧力が設定圧力に達したタイミングから遅れてしまうことがある。しかし、この実施形態の容器では、そのような心配はない。
しかも、この実施形態では、圧力変化による蓋2の盛り上がり量が大きい中央付近に、絞り孔16、弁体2aおよび逆止弁4を設けたので、容器外周に近い部分に設ける場合と比べて、弁体2aが、容器本体内の圧力変化に応答性良く動作する。従って、容器本体内の圧力を、より確実に設定圧力に維持することができる。
そのため、この実施形態の調理用容器を用いれば、加熱調理中の容器本体1内の圧力を、設定圧力に維持することができ、同一の加熱時間によって、様々な食材を、それぞれに適した美味しい状態に仕上げることができる。
そのため、この実施形態の調理用容器を用いれば、加熱調理中の容器本体1内の圧力を、設定圧力に維持することができ、同一の加熱時間によって、様々な食材を、それぞれに適した美味しい状態に仕上げることができる。
なお、上記実施形態のように、絞り孔16、弁体2a、逆止弁4を蓋2の中央部に設けた場合には、容器本体1内の圧力変化が、蓋2の盛り上がり量によりよく反映するが、上記絞り孔16、弁体2aおよび逆止弁4の設置位置は、蓋2の中央部に限らない。食材や料理の種類、容器本体1の形状、容量などによって、最適な設置位置を選択するようにしてもよい。また、絞り孔16、弁体2aおよび逆止弁4の数も、1つに限らない。
さらに、この実施形態の調理用容器を用いれば、水蒸気が発生して一気に容器本体1内の圧力が上昇する際に、速やかに蒸気を排出することができるので、従来例のように開度の小さな固定絞りを設けた場合と比べて、到達する最高圧力を低くすることができる。
そして、容器本体1と蓋2とを接着する接着力は、調理中に達する最高圧力によって剥がれない強さにする必要があるが、この実施形態のように、容器本体1内の到達最高圧力を低くすることができれば、上記接着力も、その分低くすることができる。
そして、容器本体1と蓋2とを接着する接着力は、調理中に達する最高圧力によって剥がれない強さにする必要があるが、この実施形態のように、容器本体1内の到達最高圧力を低くすることができれば、上記接着力も、その分低くすることができる。
製品の流通過程や加熱調理中には、容器本体1から蓋2が剥がれないように接着しなければならないが、調理終了後には蓋2を取る必要があるので、両者の接着力が強すぎると、簡単に蓋2が剥がせずに不便である。この実施形態の容器では、容器本体1と蓋2との接着力をそれほど強くしなくてもすむため、美味しい調理が簡単にできるというだけでなく、調理後も扱い易いというメリットがある。
なお、この発明の調理用容器に用いる逆止弁は、設定圧力以上で開弁する逆止弁ならば、上記実施形態の逆止弁4に限らない。
また、上記実施形態では、蓋2に切り込みを入れることによって、弁体2aと蓋2とを一体的に形成しているが、蓋2と別体の弁体を設けて、蓋2に設けた開口をその弁体で覆うようにしてもよい。蓋2の盛り上がり量に応じて、絞り孔の開度を変化させるように機能するならば、弁体はどのような構成でもかまわない。
ただし、上記実施形態のように、切り込みによって弁体2a及び絞り孔16を形成するようにすれば、形成工程も簡単であるうえ、部品点数も少なくすることができる。さらに、絞り孔や弁体の形状はどのようなものでもかまわないので、例えば、上記実施形態のようなU字状の切り込みのほか、V字状や矩形、その他の形状の切り込みを利用することができる。
また、上記実施形態では、蓋2に切り込みを入れることによって、弁体2aと蓋2とを一体的に形成しているが、蓋2と別体の弁体を設けて、蓋2に設けた開口をその弁体で覆うようにしてもよい。蓋2の盛り上がり量に応じて、絞り孔の開度を変化させるように機能するならば、弁体はどのような構成でもかまわない。
ただし、上記実施形態のように、切り込みによって弁体2a及び絞り孔16を形成するようにすれば、形成工程も簡単であるうえ、部品点数も少なくすることができる。さらに、絞り孔や弁体の形状はどのようなものでもかまわないので、例えば、上記実施形態のようなU字状の切り込みのほか、V字状や矩形、その他の形状の切り込みを利用することができる。
1 容器本体
2 蓋
2a 弁体
4 逆止弁
5 ベースシート
6 弁孔
7 弁ダイヤフラム
16 絞り孔
2 蓋
2a 弁体
4 逆止弁
5 ベースシート
6 弁孔
7 弁ダイヤフラム
16 絞り孔
Claims (4)
- 容器本体に可撓性を有するフィルム状の蓋を設け、その蓋に絞り孔を形成するとともに、この絞り孔の上に逆支弁を貼り付けて、容器本体内の圧力が設定圧力を超えたとき、逆止弁が開き、上記絞り孔の開度に応じた流量を外気へ流出させる構成にした調理用容器において、上記フィルム状の蓋は、容器本体内の圧力が上昇したときに、容器本体の外方へ向かって盛り上がるゆとりと、上記絞り孔を開閉する弁体を設け、この弁体は、蓋が盛り上がったときに、その盛り上がり量に応じた開度で絞り孔を開口し、この弁体と絞り孔とが相まって容器本体内の蒸気の流出量を制御する構成にした調理用容器。
- 上記弁体が可撓性を有するフィルム片からなり、蓋の盛り上がりに応じて反り返る構成にした請求項1に記載の調理用容器。
- 逆止弁がシート状であり、蓋が盛り上がらない限り、シート状の逆止弁が弁体を押さえて絞り孔の閉じた状態を維持し、蓋が盛り上がったときには、上記逆止弁が蓋とともに変形し、絞り孔に対して弁体を開弁する構成にした請求項1または2に記載の調理用容器。
- 上記絞り孔、弁体および逆止弁を、蓋の中央付近に設けた請求項1〜3に記載の調理用容器。
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2019147574A (ja) * | 2018-02-26 | 2019-09-05 | 東罐興業株式会社 | 蓋及び容器 |
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JPH0369530U (ja) * | 1989-11-10 | 1991-07-10 | ||
WO2004106190A1 (en) * | 2003-05-30 | 2004-12-09 | Micvac Ab | Valve |
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2006
- 2006-01-20 JP JP2006012942A patent/JP2007191207A/ja active Pending
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