JP7084821B2 - 電子レンジ加熱用包装容器の蓋及び電子レンジ加熱用包装容器 - Google Patents
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Description
(1)蓋に切込みを入れる際に、切込み刃を引き抜く過程において、舌片の面が上側に反った状態となり、蓋の天板と舌片との間に間隙が生じ、異物混入の虞がある。
(2)一方で、舌片が天板部分よりも下側又は面一に位置した場合、間隙は生じ難くなるが、蒸気発生時に舌片部分が開口しないことがある。
<1>電子レンジ加熱用包装容器の蓋であって、前記蓋は該蓋の天板面には切込みにより連結部を残して形成された蒸気排出用の舌片が形成されており、前記連結部及び/又は前記舌片の先端部が、下方側に凸の湾曲及び/又は屈曲状であることを特徴とする電子レンジ加熱用包装容器の蓋。
<2>前記蓋は該蓋の天板面に下方側に凸の湾曲及び/又は屈曲状の凹溝が形成されており、前記凹溝を含む位置には切込みにより連結部を残して形成された蒸気排出用の舌片が形成されており、前記連結部及び/又は前記舌片の先端部が、下方側に凸の湾曲及び/又は屈曲状であり、前記連結部が前記凹溝の溝に沿った方向と交差していることを特徴とする<1>に記載の電子レンジ加熱用包装容器の蓋。
<3>前記舌片の幅方向における50%以上の部分が前記凹溝内に形成されていることを特徴とする<2>に記載の電子レンジ加熱用包装容器の蓋。
<4>前記舌片の全体が前記凹溝内に形成されていることを特徴とする<2>又は<3>に記載の電子レンジ加熱用包装容器の蓋。
<5>前記凹溝が2つ以上並列して形成されており、前記凹溝間が平坦状に形成されており、前記舌片がそれぞれの凹溝内に形成されていることを特徴とする<2>から<4>のいずれか一項に記載の電子レンジ加熱用包装容器の蓋。
<6>前記舌片の先端部に前記切込みを介して対向する側の天板面に、前記舌片の先端部に向けてリブが形成されていることを特徴とする<2>から<5>のいずれかに記載の電子レンジ加熱用包装容器の蓋。
<7>前記舌片の幅(A)が5~25mmであり、前記舌片の長さ(B)が5~30mmであり、前記舌片の幅(A)に対する前記舌片の長さ(B)の比(B/A)が1.2~3であることを特徴とする<2>から<6>のいずれかに記載の電子レンジ加熱用包装容器の蓋。
<8>前記舌片が、前記天板面から上方側に突出して形成された突条及び/又は前記天板面から下方側に向けて凹んでいる凹部によって区画された領域内に形成されていることを特徴とする<2>から<7>のいずれかに記載の電子レンジ加熱用包装容器の蓋。
<9>前記領域の底面が前記天板面よりも下方側に形成されていることを特徴とする<8>に記載の電子レンジ加熱用包装容器の蓋。
<10>容器本体と蓋とを備える電子レンジ加熱用包装容器であって、前記蓋は該蓋の天板面には、切込みにより連結部を残して形成された蒸気排出用の舌片が形成されており、前記連結部及び/又は前記舌片の先端部が、下方側に凸の湾曲及び/又は屈曲状であることを特徴とする電子レンジ加熱用包装容器。
なお、凹3溝は、溝幅方向において湾曲深さが変化するように、下方側に向けて凸の湾曲又は屈曲状の形状に形成されて入ればよいが、同時に、凹溝3が凹溝の溝に沿った方向(連続方向)(β)にも湾曲していてもよい。なお、凹溝3の深さは、0.1~5mmが好ましく、0.2~3mmが好ましい。
また、舌片4の湾曲深さは、0.1~5mmが好ましく、0.2~3mmがさらに好ましい。なお、湾曲深さとは、図3に示される天板面から舌片4を形成する凹溝部分の最深部分の深さ(C)をいい、舌片4が後述する領域6に形成される場合には、図5に示される領域6の底面から舌片4の凹部の最深部分の深さ(D)をいう。
連結部42及び/又は先端部43を、天板面2から下方側に向けて凸の凹溝3の湾曲又は屈曲状に形成することにより、レンジアップ前に舌片部分が上方に反る変形を起こすことが防止されるので、舌片と天板面との間に間隙を生じることなく、異物の混入等を効果的に予防することができる。一方、レンジアップ時には、容器の内圧が上昇したときに、舌片4の先端側が上側に反り、蒸気を排出することが可能となる。
特に、レンジアップ前に舌片部分が上方に反る変形を起こすのを防止する観点から、舌片4部分が反る際の起点となる連結部42が、下方側に凸の凹溝3の湾曲又は屈曲状に形成されていることがより好ましい。
また、先端U字型の舌片4は先端に行くほど凹溝3の湾曲或いは屈曲が緩くなるため、レンジアップ時の蒸気の発生に伴い先端部43のみを反らせて開口させることができるため特に好ましい。
なお、凹溝3や舌片4は、天板面においてこれらを形成する場合と同様にして、領域6の底面に形成することができる。前記領域6内に形成されることにより、区画された底面部分の剛性が向上するので、舌片4部分の開閉がより容易となる。
例えば、上記実施形態では、蓋1を容器本体とは別体に成形して取り外し可能な蓋としているが、蓋1と容器本体を一部接続した一体の容器としてもよい。
ポリスチレンからなる樹脂シートを金型により加熱成形して、天板面に下方向に凸の湾曲の凹溝(幅15mm)と、舌片の先端部となる位置に向けてリブを形成した内嵌合容器用の蓋を得た。その蓋の天板面の厚さは0.25mmであった。次に、その天板面の凹溝内に全て入るように、舌片の幅(A)10mm、舌片の長さ(B)20mm、B/A=2のU字型の舌片を舌片成形刃により上方から刃を凹溝部分に押し当てて切込みを入れて成形して、図1に見られる蓋を製造した。
舌片の先端部となる位置に向けてリブを形成しなかった以外は、実施例1と同様にして蓋を製造した。
天板面に凹溝を成形せず、かつ、舌片の先端部となる位置に向けてリブを形成しなかった以外は実施例1と同様にして蓋を製造した。
製造した上記実施例1~3及び比較例1の蓋の舌片の先端部分について、天板面(又は領域6の底面)から舌片の隙間高さを測定した。その測定結果を表1に示す。
300ccの水を入れた容器に実施例1~3及び比較例1の蓋を被せた状態で、1500Wで90秒間レンジで加熱した後、加熱前後の容器重量を測定することにより、放散蒸気量を測定した。その測定結果を表1に示す。
2 天板面
3 凹溝
4 舌片
41 切込み
42 連結部
43 先端部
5 リブ
6 領域
61 突条
62 凹部
63 切欠き溝
64 領域の底面
Claims (9)
- 電子レンジ加熱用包装容器の蓋であって、
前記蓋は該蓋の天板面には切込みにより連結部を残して形成された蒸気排出用の舌片が形成されており、
前記連結部及び/又は前記舌片の先端部が、下方側に凸の湾曲及び/又は屈曲状であり、
前記蓋は該蓋の天板面に下方側に凸の湾曲及び/又は屈曲状の凹溝が形成されており、
前記凹溝を含む位置には前記舌片が形成されており、
前記連結部が前記凹溝の溝に沿った方向と交差しており、
前記舌片の幅方向における50%以上の部分が前記凹溝内に形成されていることを特徴とする電子レンジ加熱用包装容器の蓋。 - 前記舌片の湾曲深さが0.1~5mmであることを特徴とする請求項1に記載の電子レンジ加熱用包装容器の蓋。
- 前記舌片の全体が前記凹溝内に形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の電子レンジ加熱用包装容器の蓋。
- 前記凹溝が2つ以上並列して形成されており、前記凹溝間が平坦状に形成されており、前記舌片がそれぞれの凹溝内に形成されていることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の電子レンジ加熱用包装容器の蓋。
- 前記舌片の先端部に前記切込みを介して対向する側の天板面に、前記舌片の先端部に向けてリブが形成されていることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の電子レンジ加熱用包装容器の蓋。
- 前記舌片の幅(A)が5~25mmであり、前記舌片の長さ(B)が5~30mmであり、前記舌片の幅(A)に対する前記舌片の長さ(B)の比(B/A)が1.2~3であることを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の電子レンジ加熱用包装容器の蓋。
- 前記舌片が、前記天板面から上方側に突出して形成された突条及び/又は前記天板面から下方側に向けて凹んでいる凹部によって区画された領域内に形成されていることを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載の電子レンジ加熱用包装容器の蓋。
- 前記領域の底面が前記天板面よりも下方側に形成されていることを特徴とする請求項7に記載の電子レンジ加熱用包装容器の蓋。
- 容器本体と蓋とを備える電子レンジ加熱用包装容器であって、
前記蓋は該蓋の天板面には、切込みにより連結部を残して形成された蒸気排出用の舌片が形成されており、
前記連結部及び/又は前記舌片の先端部が、下方側に凸の湾曲及び/又は屈曲状であり、
前記蓋は該蓋の天板面に下方側に凸の湾曲及び/又は屈曲状の凹溝が形成されており、
前記凹溝を含む位置には前記舌片が形成されており、
前記連結部が前記凹溝の溝に沿った方向と交差しており、
前記舌片の幅方向における50%以上の部分が前記凹溝内に形成されていることを特徴とする電子レンジ加熱用包装容器。
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