JP2019140428A - ナースコールシステム - Google Patents

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Abstract

【課題】同一の患者を受け持つチーム内で、患者対応を正確かつスムーズに共有することが可能なナースコールシステムを提供する。【解決手段】ナースコール子機2と、ナースコール親機6と、医療従事者が携帯する携帯端末7と、ナースコール子機2、ナースコール親機6、および携帯端末7の間の通信を制御するナースコール制御機8と、ナースコール子機2、ナースコール親機6、および携帯端末7の間の通話を制御する構内交換機9と、ナースコール制御機8および携帯端末7と通信可能に接続されるとともに、医療従事者による携帯端末7への操作に基づいてチャット形式でメッセージを投稿することが可能なチャットルームを生成するチャットサーバ11とを備え、所定の患者を担当するチームに属する複数の医療従事者が携帯する各携帯端末7に、チャットルームが表示可能である。【選択図】図1

Description

本発明は、ナースコールシステムに関する。
患者への看護方式としては、例えば、プライマリーナーシングとチームナーシングとがある。プライマリーナーシングは、原則、一人の患者を一人の看護師が担当する看護方式である。一方、チームナーシングは、例えば、看護師を能力毎に均等に配置することで編成されたチーム(グループ)により、一定数の患者を受け持つ看護方式である。
従来、プライマリーナーシングやチームナーシングといった看護方式に対応した呼出設定が可能なナースコールシステムが提案されている(特許文献1参照)。
特開2014−144209号公報
チームナーシングの看護方式を採用する場合、患者からのナースコールへの応対記録や処置内容は、チーム内の各看護師で正確かつスムーズに共有することが好ましい。しかしながら、従来のナースコールシステムでは、患者からのナースコールへの応対記録や処置内容については、口頭で共有するか、看護履歴情報を記録する別のツールを介して共有するなどしているのが実情であり、同一の患者を受けもつチーム内で情報を共有する仕組みについては改善の余地があった。また、ナースコール以外の患者対応についても、同一の患者を受け持つチーム内で共有する仕組みについて改善の余地があった。
そこで、本発明は、同一の患者を受け持つチーム内で、患者対応を正確かつスムーズに共有することが可能なナースコールシステムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明のナースコールシステムは、
ナースコール子機と、
ナースコール親機と、
医療従事者が携帯する携帯端末と、
前記ナースコール子機、前記ナースコール親機、および前記携帯端末の間の通信を制御するナースコール制御機と、
前記ナースコール子機、前記ナースコール親機、および前記携帯端末の間の通話を制御する構内交換機と、
前記ナースコール制御機および前記携帯端末と通信可能に接続されるとともに、医療従事者による前記携帯端末への操作に基づいてチャット形式でメッセージを投稿することが可能なチャットルームを生成する生成部と、
を備え、
所定の患者を担当するチームに属する複数の医療従事者が携帯する各前記携帯端末に、前記チャットルームが表示可能である。
上記構成によれば、所定の患者を担当するチームに属する複数の医療従事者が携帯する各携帯端末に、チャット形式でメッセージを投稿することが可能なチャットルームが表示される。このため、所定の患者を担当するチームに属する医療従事者の間で、その患者への対応に関する情報を、正確かつスムーズに共有することが可能となる。
また、本発明のナースコールシステムにおいて、
前記生成部は、前記所定の患者が前記ナースコール子機によりナースコールを行った際に、前記所定の患者に対応付けられた前記チャットルームを生成し、
前記所定の患者を担当するチームの各前記医療従事者が携帯する各前記携帯端末に、前記所定の患者に対応付けられた前記チャットルームが表示されてもよい。
上記構成によれば、所定の患者がナースコール子機によりナースコールを行ったタイミングで、自動的に、各医療従事者が携帯する各携帯端末にチャットルームが表示される。このため、チャットルームの利用をスムーズに開始することができ便利である。
また、本発明のナースコールシステムにおいて、
前記チームに属する複数の医療従事者のうち第一医療従事者に対応付けられた前記携帯端末に対して前記ナースコールに応答する操作がなされたとき、前記チャットルームに前記第一医療従事者が応答した旨のメッセージが投稿されてもよい。
上記構成によれば、チームの第一医療従事者が応答した旨のメッセージがチャットルームに自動的に投稿されて表示される。このため、チームの属する他の医療従事者は、チーム内で誰がナースコールに応答したのかを正確かつスムーズに把握することができる。例えば、経験の少ない医療従事者が担当していた場合に、サポートが必要であることを他の医療従事者が早く判断しやすくなる。
また、本発明のナースコールシステムにおいて、
前記ナースコールから始まった患者応対が終了した旨が前記チャットルームに投稿されると、前記チャットルームが削除されてもよい。
上記構成によれば、ナースコールから始まった患者対応(処置)が終了した旨がチャットルームに投稿されると、チャットルームが各携帯端末の画面から表示されなくなる。このため、チーム内でナースコールへ対応中の案件と、患者対応が終了した案件とを視覚的に分けて把握しやすくなる。
また、本発明のナースコールシステムにおいて、
前記所定の患者の病室の復旧ボタンが操作されると、前記チャットルームが削除されてもよい。
上記構成によれば、患者の病室の復旧ボタンが操作されると、チャットルームが各携帯端末の画面から表示されなくなる。このため、チーム内でナースコールへ対応中の案件と、患者対応が終了した案件とを共有しやすくなる。
また、本発明のナースコールシステムは、
前記携帯端末への音声入力によって前記チャットルームにメッセージをテキストで投稿可能であってもよい。
上記構成によれば、医療従事者は、チャットルームに音声入力で投稿することができるため、チャットルーム機能の利便性が向上する。
また、本発明のナースコールシステムは、
さらに、予測部を有し、
前記予測部は、所定の患者の前記チャットルームに過去に投稿されたメッセージに基づいて、次回以降のナースコールの際の呼出理由を予測し、
各前記携帯端末には、次回以降の前記所定の患者からのナースコールの際に、前記呼出理由が前記チャットルームに表示されてもよい。
上記構成によれば、同一の患者を担当するチームの医療従事者の各携帯端末には、患者からのナースコールの際に、呼出理由を含むチャットルームが表示される。このため、各医療従事者は、その呼出理由を把握して患者対応することができて利便性が向上する。
また、本発明のナースコールシステムにおいて、
前記生成部は、前記所定の患者を特定可能な患者特定信号に基づいて、前記所定の患者用の前記チャットルームを生成してもよい。
上記構成によれば、例えば、所定の患者からナースコールが有った場合、生成部は、ナースコールに含まれる呼出信号に基づいて、その患者用のチャットルームを生成することができる。また、例えば、所定の患者を見守るカメラがその患者の起き上がり等を検知した場合、生成部は、その検知信号に基づいて、その患者用のチャットルームを生成することができる。また、例えば、所定の患者の生体情報をモニターする生体モニタから異常を知らせる信号が検知された場合、生成部は、その異常を知らせる信号に基づいて、その患者用のチャットルームを生成することができる。
本発明のナースコールシステムによれば、同一の患者を受け持つチーム内で、患者対応を正確かつスムーズに共有することができる。
本発明の実施形態に係るナースコールシステムの構成図である。 ナースコール制御機の機能ブロック図である。 チャットサーバの機能ブロック図である。 チームナースの構成を示す情報テーブルである。 ナースコールシステムの動作を説明するための図である。 ナースコールシステムの動作を説明するための図である。 ナースコールシステムの動作を説明するための図である。 ナースコールシステムの動作を説明するための図である。
以下、本発明に係る実施形態の一例について図面を参照して説明する。
図1に示すように、本例のナースコールシステム1は、ナースコール子機2と、カメラ3と、生体モニタ4と、廊下灯5と、ナースコール親機6と、携帯端末7と、ナースコール制御機8と、構内交換機9と、ローカル用基地局10と、チャットサーバ11(生成部の一例)と、管理サーバ12と、を備えている。
ナースコール子機2は伝送線L1を介して廊下灯5に接続されている。カメラ3は伝送線L2を介して廊下灯5に接続されている。生体モニタ4は伝送線L3を介して廊下灯5に接続されている。ローカル用基地局10は伝送線L4を介して構内交換機9に接続されている。また、各部は、ネットワークN(本例では、LAN:Local Area Network)を介して通信可能に接続されるとともに、必要に応じてハブ(HUB)15により分配されて接続されている。
ナースコール子機2は、病室内のベッド毎に設置されており、プレート子機21と、プレート子機21に着脱可能な握り子機22と、を備えている。プレート子機21には、医療従事者を呼び出すための呼出ボタンと、医療従事者と通話するためのマイクおよびスピーカとが設けられている。また、プレート子機21には、所定の状態をリセットするためのボタン、例えば、ナースコールに対する処置が完了してそのナースコール状態をリセットするための復旧ボタン23が設けられている。握り子機22には、医療従事者を呼び出すための呼出ボタンが設けられている。ナースコール子機2は、ネットワークN上で用いられる個別の子機IDを有している。
カメラ3は、ベッドにいる患者の状態(様子)を撮影するためのものであり、病室内の例えばベッド毎に設置されている。各カメラ3は、それぞれのカメラを特定することが可能なIPアドレス(Internet Protocolアドレス)を有している。
生体モニタ4は、患者のバイタルサインをモニタリングすることが可能な装置であり、病室内の例えばベッド毎に設置されている。生体モニタ4は、ネットワークN上で用いられる個別の生体モニタIDを有している。
廊下灯5は、例えば各病室の出入口付近に設置されており、ナースコール子機2を操作した患者の情報を表示する液晶表示部51と、ナースコール子機2から呼び出しが発せられたことを報知する表示ランプ52とを備えている。廊下灯5の記憶部(図示省略)には、患者名、患者ID、病室番号、ベッド番号等の患者情報が、上記子機ID、IPアドレス、生体モニタID、あるいは後述する担当看護師の看護師IDおよび携帯端末ID等と互いに対応付けて記憶されている(例えば図3参照)。廊下灯5は、例えば、ナースコール子機2から送出される呼出信号をネットワークNを介してナースコール制御機8へ送信する。
ナースコール親機6は、ナースステーション等に設置されており、呼び出しに応答するためのハンドセット61と、患者情報が表示される小型モニタ62と、各患者の詳細情報が一覧表示される大型モニタ63とを備えている。
携帯端末7(本例では、携帯端末7a〜7c)は、医療従事者(例えば看護師、医師等)が業務に使用するために携帯する端末である。携帯端末7としては、例えば、タッチパネル式の表示画面71を有し、無線通信(例えば、「WiFi」)可能なスマートフォン等が用いられる。携帯端末7は、ネットワークN上で用いられる個別の携帯番号(携帯端末ID)を有する。
携帯端末7は、病院内に構築されたローカル通信網(ネットワークN)を介して携帯端末7とナースコール子機2とを通信可能に接続する通信モードを有する。この通信モードでは、ローカル用基地局10を介して無線通信により構内交換機9と携帯端末7とを接続し、上記携帯端末IDを用いて携帯端末7とナースコール子機2との間の通信が可能になる。また、携帯端末7は、病院内に設置されたルータ(図示省略)を介して無線通信(例えば、WiFi)により携帯端末7とチャットサーバ11とを通信可能に接続する通信モードを有する。
携帯端末7には、チャットサーバ11に生成されているチャットルームの画面にアクセスすることが可能なアプリケーションがインストールされている。また、携帯端末7には、チャットルームに向けてテキストでメッセージを投稿することが可能なアプリケーションがインストールされている。また、携帯端末7には、入力される音声データをテキストデータに変換することが可能なアプリケーションがインストールされている。
ナースコール制御機8は、ナースコール子機2と各機器との間の通信を制御する。例えば、ナースコール制御機8は、ナースコール子機2からナースコールが発信された際に、ナースコール子機2とナースコール親機6との間の通信、およびナースコール子機2と携帯端末7との間の通信を制御する。また、ナースコール制御機8は、ナースコール子機2からナースコールが発信された際に、ナースコール制御機8とチャットサーバ11との間の通信を制御する。
構内交換機9(例えば、PBX:Private Branch eXchange)は、ナースコール子機2と携帯端末7との通話接続や、ナースコール親機6と携帯端末7との通話接続等を管理する機器であり、病院内の共用部等に設置されている。ローカル用基地局10は、携帯端末7との間で無線通信(例えば、WiFi)を行うためのアンテナであり、病院内に所定の間隔で設置されている。
チャットサーバ11は、チャット形式でメッセージを投稿することが可能なチャットルームを生成する。生成されたチャットルームは、所定の患者を担当する看護チームに属する医療従事者の各携帯端末7(7a〜7c)に表示可能である。チャットルームへのメッセージの投稿は、医療従事者による携帯端末7への操作に基づいて、例えば、文字入力、音声入力等で行うことが可能である。チャットサーバ11は、病院内に設置されており、ネットワークNを介してナースコール制御機8と通信可能に接続されている。また、チャットサーバ11は、病院内に設置されたルータ(図示省略)を介して無線通信(例えば、WiFi)により携帯端末7と通信可能に接続されている。
なお、本例では、チャットサーバ11を独立して設けているが、例えば、ナースコール制御機8内あるいは廊下灯5内等に設けるようにしてもよい。また、チャットサーバ11は、病院外に設置され、インターネットを介してナースコール制御機と通信可能に接続されるようにしてもよい。
管理サーバ12は、患者の情報、携帯端末の情報、医療従事者の情報等を含む病院に関する最新の情報を一括して管理するサーバである。
次に、ナースコール制御機8の機能について図2および図3を参照して説明する。図2に示すように、ナースコール制御機8は、制御機CPU81と、制御機CPU81に接続された記憶部82、および制御機インターフェース回路(以下、インターフェース回路を「I/F」と称す)83とを備えている。
記憶部82には、入院患者に関連する情報が記憶された患者情報テーブル82aが設けられている。患者情報テーブル82aには、例えば、図3に示すように、患者ID、看護師ID、携帯端末ID、看護チームID、子機ID等の患者情報が相互に対応付けて記憶されている。看護チームIDとは、所定の患者を担当する複数の看護師で構成される看護チームのIDを意味する。本例では、看護チームは第一看護師から第三看護師の3人の看護師により構成されている。また、図3には省略されているが患者情報にはこの他に、例えば、IPアドレス、生体モニタID、担当医師ID等も含まれる。なお、患者情報テーブル82aの各情報は、管理サーバ12の情報が更新されるたびに管理サーバ12から送信されて最新の情報へと更新される。
制御機CPU81は、例えば、ナースコールの発信に基づくナースコール子機2とナースコール親機6との間の通信処理、ナースコール子機2と所定の携帯端末7との間の通信処理、チャットサーバ11と所定の携帯端末7との間の通信処理等を行う。制御機I/F83は、ネットワークNとの信号伝送路を形成するための通信部を構成する。
次に、チャットサーバ11の機能について図4を参照して説明する。
図4に示すように、チャットサーバ11は、サーバCPU111と、サーバCPU111に接続された患者情報テーブル112、チャットルーム生成部113、呼出理由予測部114、記憶部115、およびサーバI/F116と、を備えている。
患者情報テーブル112は、上記ナースコール制御機8の患者情報テーブル82aと同様の患者情報を記憶する。チャットルーム生成部113は、所定の患者を特定可能な患者特定信号に基づいて、チャットルームを生成する。例えば、チャットルーム生成部113は、所定の患者がナースコールを行った際にナースコール子機2から出力される呼出信号に基づいて、その所定の患者に対応付けられたチャットルームを生成する。呼出理由予測部114は、所定の患者のチャットルームに過去に投稿されたメッセージに基づいて、次回以降のナースコールの際の呼出理由を予測する。
記憶部115には、第一記憶部115aと、第二記憶部115bと、第三記憶部115cとが設けられている。第一記憶部115aは、チャットルーム生成部113がチャットルームを生成する際の作業領域として使用される。第一記憶部115aには、チャット中の最新の情報(アクティブ情報)が記憶されている。
第二記憶部115bは、次回以降のナースコールの際の呼出理由を予測するための予測情報が保存される予測情報テーブルとして使用される。予測情報テーブルには、チャットルームに過去に投稿されたメッセージから選択される所定の情報、例えば、ナースコールを行った患者の患者IDと、ナースコールを行った理由と、ナースコールが発信された日時等が対応付けて記憶されている。
第三記憶部115cは、ナースコールに対する処置が終了した時点におけるチャットルームの画面(チャットルーム最終画面)を保存する領域である。チャットルーム最終画面は、例えば、看護チームの看護記録として、あるいは次の看護チームへの引継ぎデータとして使用可能である。
サーバCPU111は、例えば、ナースコール制御機8との間の通信処理、および携帯端末7との間の通信処理等を行う。サーバI/F116は、ネットワークN、およびルータとの信号伝送路を形成するための通信部を構成する。
次に、ナースコールシステム1の動作について図5A〜図5Dを参照して説明する。
例えば、101号室のベッド番号1に入院している患者(「矢部裕之」)がナースコール子機2を操作してナースコールを行った場合、ナースコールシステム1は以下のように動作する。
医療従事者を呼び出すための呼出信号(ナースコール信号)が伝送線L1を介してナースコール子機2から廊下灯5へ送信される。廊下灯5は、呼出操作が行われたナースコール子機2を識別し、記憶部に記憶されている患者情報を参照して、識別されたナースコール子機2に対応付けられている子機IDを特定する。廊下灯5は、特定された子機IDを呼出信号に付加し、ネットワークNを介して、廊下灯5からナースコール制御機8に送信する。本例では、101号室の番号1のベッドに設置されているナースコール子機2の子機IDは「101−1」に設定されている(図3参照)。
ナースコール制御機8の制御機CPU81は、受信した子機ID付きの呼出信号から子機IDを読み取り、子機IDと患者情報テーブル82aとを照合する。制御機CPU81は、患者情報テーブル82aにおいて、子機ID「101−1」に対応付けられている患者情報の中から、例えば、患者名「矢部裕之」と、その患者を担当する看護チームの看護師の携帯端末IDを選択する。本例では、患者「矢部裕之」を担当する看護チームの看護師は、「大野友子」、「三原早苗」、「山下佐知子」の3人である。また、その3人の看護師が携帯する携帯端末のIDは、「1003」、「1007」、「1009」である。制御機CPU81は、呼出信号に上記選択された患者名および携帯端末IDを添付して構内交換機9へ送信する。また、制御機CPU81は、子機ID付きの呼出信号をチャットサーバ11へ送信する。
構内交換機9は、受信した携帯端末ID(「1003.1007.1009」)に基づいて送信先の携帯端末7を特定する。本例では、携帯端末7aの携帯端末IDが「1003」、携帯端末7bの携帯端末IDが「1007」、携帯端末7cの携帯端末IDが「1009」とする。構内交換機9は、呼出信号と患者名「矢部裕之」とを、ローカル用基地局10を介して、携帯端末7a〜7cへ向けて送信する。これにより、看護師「大野友子」、「三原早苗」、「山下佐知子」の携帯端末7a〜7cには、例えば、図5Aに示すように、着信中であることを知らせる着信情報72と、ナースコールを行った患者名73と、が表示される。
チャットサーバ11のチャットルーム生成部113は、受信した子機ID付きの呼出信号から子機IDを読み取り、子機IDと患者情報テーブル112とを照合する。チャットルーム生成部113は、子機ID「101−1」に対応付けられている患者情報に基づいて、患者「矢部裕之」の看護チームを構成する看護師をチャット参加者とするチャットルームを第一記憶部115aに生成する。本例では、看護師「大野友子」、「三原早苗」、「山下佐知子」をチャット参加者とするチャットルームAが生成される。
チャットサーバ11のサーバCPU111は、チャットルームAが生成されたことを知らせる生成信号を看護師「大野友子」の携帯端末7aと、「三原早苗」の携帯端末7bと、「山下佐知子」の携帯端末7cへ送信する。その結果、看護師「大野友子」、「三原早苗」、「山下佐知子」の携帯端末7a〜7cには、例えば、図5Aに示すように、チャットルームAが生成されたことを知らせるチャット生成情報74が上記着信情報72および患者名73と同様に表示画面71に表示される。これにより、看護師「大野友子」、「三原早苗」、「山下佐知子」は、患者「矢部裕之」用のチャットに参加することが可能な状態になる。
この状態において、例えば、看護師「大野友子」(携帯端末7a)がこの着信への応答操作を行い、患者「矢部裕之」と通話対応を開始したとする。
これにより、看護師「大野友子」、「三原早苗」、「山下佐知子」の携帯端末7a〜7cは、図5Bに示すように、着信情報72および患者名73の表示が消えて、チャット生成情報74だけが表示された表示画面になる。看護師「三原早苗」と「山下佐知子」は、この表示画面を見ることで、看護チーム内の他の誰かがナースコールに応答したということを確認することができる。
また、構内交換機9は、ナースコール子機2と携帯端末7aとの間で通話路が形成された際に、その旨を知らせる通知信号、すなわち看護師「大野友子」が電話対応した旨を知らせる通知信号をナースコール制御機8に向けて送信する。ナースコール制御機8は、通知信号を受信すると、その通知信号をチャットサーバ11へ送信する。チャットサーバ11は、通知信号を受信すると、看護師「大野友子」がナースコールに応答した旨のメッセージを上記看護師「大野友子」、「三原早苗」、「山下佐知子」をチャット参加者とするチャットルームAに投稿する。
ここで、例えば、看護師「三原早苗」が携帯端末7bのチャット生成情報74をタッチしたとする。
チャット生成情報74がタッチされると、携帯端末7bは、チャットサーバ11の第一記憶部115aに生成されているチャットルームAにアクセスする。これにより、携帯端末7bの表示画面71には図5Cに示すようなチャットルームAの画面が表示される。図5Cに示すように、チャットルームAには、看護師「大野友子」がナースコールに応答した旨のメッセージ75が表示されている。看護師「三原早苗」は、このチャットルームAを見ることで、患者「矢部裕之」からのナースコールに対して看護師「大野友子」が応答したことを認識することができる。
チャットルームAにアクセスした看護師「三原早苗」は、メッセージを投稿することが可能である。例えば、新人の看護師である「大野友子」に対して、ベテランの看護師「三原早苗」が必要なアドバイスを投稿することが可能である。看護師「三原早苗」からメッセージが投稿されると、例えば、図5Dに示すように、そのメッセージ内容78がチャットルームAに表示される。このチャットルームAを見ることで、看護チームの他の看護師(例えば、「山下佐知子」)は、自分によるサポートの要否等を判断することができる。
メッセージの投稿は、例えば、メッセージ入力用のボタン76をタッチすることで表示画面71に表示されるキーボードを介して文字入力により行うことができる。また、メッセージの投稿は、例えば、音声入力用のボタン77をタッチすることで音声入力により行うこともできる。
なお、図5Cおよび図5Dでは、看護師「三原早苗」が携帯端末7bでチャットルームAにアクセスした場合を示しているが、例えば、看護師「山下佐知子」が携帯端末7cでアクセスした場合も同様に動作する。また、看護師「大野友子」が携帯端末7aから同様にしてチャットルームAにメッセージを投稿することも可能である。例えば、「大野友子」が「三原早苗」、「山下佐知子」にアドバイスを求めるメッセージを投稿してもよい。さらに、チャットルームAにメッセージが投稿されたとき、未だチャットルームAにアクセスしていない看護師の携帯端末7に、「チャットルームAに投稿がありました」等のチャット投稿通知を、例えば、図5Bに示すチャット生成情報74のように表示してもよい。これにより、看護チーム内で患者情報をさらに共有しやすくなる。さらに、チャットルームAの画面は、ナースコール親機6のモニタに表示されるようにしてもよい。
患者「矢部裕之」からのナースコールに応答し、病室にて患者応対(例えば、トイレ補助)を終了した看護師「大野友子」は、応対が終了した旨のメッセージを携帯端末7aから、例えば、音声入力でチャットルームAに投稿する。その際、「患者名」、「呼出理由」、「日時」等を入力するとともに、例えば、メッセージの最後に「終了しました。」という言葉を入力する。
チャットサーバ11は、携帯端末7aから投稿されたメッセージを検索し、「終了しました。」という入力が検出されたタイミングでチャットルームAを携帯端末7a〜7cの表示画面71から削除する。また、チャットサーバ11は、チャットルームAに投稿された一連のメッセージを検索し「呼出理由」に関連するメッセージを検出する。チャットサーバ11は、検出されたメッセージを患者「矢部裕之」がナースコールした呼出理由として第二記憶部115bの予測情報テーブルに記憶される。このメッセージは、患者名および日時等と対応付けるとともに、テキストデータで記憶する。さらに、チャットサーバ11は、チャットルームAの最終画面データ、すなわち看護師「大野友子」が患者応対を終了した旨のメッセージを投稿したときに画面データを第三記憶部115cに保存する。
このようにして、患者からナースコールがあった場合、その患者に対応付けて生成されたチャットルームにメッセージが投稿された後、そのメッセージが患者のナースコールにおける呼出理由として保存されていく。
そして、その後、患者からナースコールがあったとき、チャットサーバ11の呼出理由予測部114は、その患者の過去のチャットルームにおけるメッセージがナースコールの呼出理由として第二記憶部115bに記憶されているか否か検索する。記憶されている場合、呼出理由予測部114は、その過去のメッセージに基づいて、その患者の今回のナースコールの呼出理由を予測するとともに、予測した呼出理由をチャットルームに投稿する。例えば、上記患者「矢部裕之」において、午前2時ごろにナースコールがあった場合、呼出理由予測部114は、過去のメッセージに基づいて、呼出理由を「トイレ補助。なお、少量の可能性高い。」と予測し、チャットルームに投稿する。
呼出しの予測理由が投稿されている旨は、例えば、図5Aに示される着信中の表示画面71において、チャット生成情報74に並べて呼出理由情報79を表示することで通知される。例えば、患者「矢部裕之」の看護チームを構成する看護師「大野友子」、「三原早苗」、「山下佐知子」は、着信中の表示画面71においてチャット生成情報74部または呼出理由情報79部をタッチすることにより、呼出理由が投稿されたチャットルーム画面を見ることができる。
(変形例)
上述した例では、所定の患者を特定可能な患者特定信号として、ナースコール子機2の操作に基づいて出力される呼出信号を用いて説明したが、これに限定されない。例えば、所定の患者を見守るカメラ3がその患者の起き上がり等を検知した際に出力する検知信号を患者特定信号として用いてもよい。その場合、チャットルーム生成部113は、検知信号に基づいて、その患者に対応付けられたチャットルームを生成する。
また、例えば、所定の患者の生体情報をモニターする生体モニタ4が生体情報の異常等を検出した際に出力する異常信号を患者特定信号として用いてもよい。その場合、チャットルーム生成部113は、異常信号に基づいて、その患者に対応付けられたチャットルームを生成する。なお、生成されたチャットルームに対するメッセージの投稿、あるいは検出信号、異常信号が出力された理由の予測等は、上述したナースコールの場合の処理と同様である。
また、上述した例では、チャットサーバ11がチャットルームを削除するタイミングとして「終了しました。」という投稿が検出された場合を説明したが、これに限定されない。例えば、ナースコールの患者応対を終了した看護師が病室の復旧ボタン23を操作したときにチャットルームを削除するようにしてもよい。
上記構成のナースコールシステム1によれば、患者「矢部裕之」がナースコールを行ったタイミングで、「矢部裕之」の看護チームに属する看護師「大野友子」、「三原早苗」、「山下佐知子」の携帯端末7a〜7cに、チャット形式でメッセージを投稿することが可能なチャットルームが表示される。このため、看護師「大野友子」、「三原早苗」、「山下佐知子」の間で、患者「矢部裕之」への対応に関する情報を、正確かつスムーズに共有することが可能となる。また、チャットルームの利用をスムーズに開始することができ便利である。
また、ナースコールに対して看護師「大野友子」が応答すると、その旨のメッセージがチャットルームに自動的に投稿されて表示される。このため、看護チームに属する他の看護師「三原早苗」、「山下佐知子」は、看護チーム内で誰がナースコールに応答したのかを正確かつスムーズに把握することができる。例えば、経験の少ない担当看護師がナースコールに応答していた場合に、サポートが必要であることを他の看護師が早く判断しやすくなる。
また、ナースコールから始まった患者対応(処置)が終了した旨がチャットルームに投稿されると、チャットルームが各携帯端末7a〜7cの表示画面71から表示されなくなる。このため、看護チーム内でナースコールへ対応中の案件と、患者対応が終了した案件とを視覚的に分けて把握しやすくなる。また、患者の病室の復旧ボタン23を操作することによってもチャットルームが各携帯端末7a〜7cの表示画面71から表示されなくなり、同様に対応中の案件と終了した案件とを視覚的に分けて把握しやすくなる。
また、看護師は、チャットルームに音声入力でメッセージを投稿することができる。このため、チャットルーム機能の利便性が向上する。
また、看護チームを構成する看護師「大野友子」、「三原早苗」、「山下佐知子」の各携帯端末7a〜7cには、患者からのナースコールの際に、予測される呼出理由を含むチャットルームが表示される。このため、各看護師は、その予測される呼出理由を把握しつつ患者対応することができるので利便性が向上する。
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されず、適宜、変形、改良等が自在である。その他、上述した実施形態における各構成要素の材質、形状、寸法、数値、形態、数、配置場所等は、本発明を達成できるものであれば任意であり、限定されない。
1:ナースコールシステム1、2:ナースコール子機、3:カメラ、4:生体モニタ、5:廊下灯、6:ナースコール親機、7(7a〜7c):携帯端末、8:ナースコール制御機、9:構内交換機、11:チャットサーバ(生成部の一例)、23:復旧ボタン、71:表示画面、82a,112:患者情報テーブル、113:チャットルーム生成部、114:呼出理由予測部

Claims (8)

  1. ナースコール子機と、
    ナースコール親機と、
    医療従事者が携帯する携帯端末と、
    前記ナースコール子機、前記ナースコール親機、および前記携帯端末の間の通信を制御するナースコール制御機と、
    前記ナースコール子機、前記ナースコール親機、および前記携帯端末の間の通話を制御する構内交換機と、
    前記ナースコール制御機および前記携帯端末と通信可能に接続されるとともに、医療従事者による前記携帯端末への操作に基づいてチャット形式でメッセージを投稿することが可能なチャットルームを生成する生成部と、
    を備え、
    所定の患者を担当するチームに属する複数の医療従事者が携帯する各前記携帯端末に、前記チャットルームが表示可能である、
    ナースコールシステム。
  2. 前記生成部は、前記所定の患者が前記ナースコール子機によりナースコールを行った際に、前記所定の患者に対応付けられた前記チャットルームを生成し、
    前記所定の患者を担当するチームの各前記医療従事者が携帯する各前記携帯端末に、前記所定の患者に対応付けられた前記チャットルームが表示される、
    請求項1に記載のナースコールシステム。
  3. 前記チームに属する複数の医療従事者のうち第一医療従事者に対応付けられた前記携帯端末に対して前記ナースコールに応答する操作がなされたとき、前記チャットルームに前記第一医療従事者が応答した旨のメッセージが投稿される、
    請求項2に記載のナースコールシステム。
  4. 前記ナースコールから始まった患者応対が終了した旨が前記チャットルームに投稿されると、前記チャットルームが削除される、
    請求項2または請求項3に記載のナースコールシステム。
  5. 前記所定の患者の病室の復旧ボタンが操作されると、前記チャットルームが削除される、
    請求項2または請求項3に記載のナースコールシステム。
  6. 前記携帯端末への音声入力によって前記チャットルームにメッセージをテキストで投稿可能である、
    請求項1から請求項5のいずれか一項に記載のナースコールシステム。
  7. さらに、予測部を有し、
    前記予測部は、所定の患者の前記チャットルームに過去に投稿されたメッセージに基づいて、次回以降のナースコールの際の呼出理由を予測し、
    各前記携帯端末には、次回以降の前記所定の患者からのナースコールの際に、前記呼出理由が前記チャットルームに表示される、
    請求項2から請求項6のいずれか一項に記載のナースコールシステム。
  8. 前記生成部は、前記所定の患者を特定可能な患者特定信号に基づいて、前記所定の患者用の前記チャットルームを生成する、
    請求項1から請求項7のいずれか一項に記載のナースコールシステム。
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