特許法第30条第2項適用申請有り (1)令和2年7月10日に横浜トヨペット株式会社発行の「mobilico(モビリコ)」のリーフレットにて公開 (2)令和2年9月16日に横浜トヨペット株式会社のウェブサイトにて公開 (3)令和2年9月17日に株式会社 PR TIMESのウェブサイトにて公開
実施の形態1
(1A:整備・点検履歴の参照)
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。なお、以下の各実施の形態では、物品として、自動車の売買がなされる例について説明する。実施の形態1では、管理サーバ(売買支援装置)が実行する基本処理について説明する。
図1は、実施の形態1に係る売買支援システムを示す概略図である。図1の概略を説明すると、売買支援システムS1は、端末10A、10B、管理サーバ11及び整備・点検履歴DB(Database)12を少なくとも備える。端末10A、10Bは、それぞれ、自動車の保有者(所有者)、自動車の買い手が有する端末である。管理サーバ11は、端末10A、10Bとそれぞれ接続されており、中古車の売買を仲介する仲介会社が保有するサーバである。管理サーバ11は、保有者と買い手とを仲介し、両者の間の中古車の売買契約をサポートするプラットフォームとして機能する。整備・点検履歴DB12は、管理サーバ11と接続されており、複数のユーザの保有車の整備・点検履歴に関する情報を格納するデータベースである。整備・点検履歴DB12は、管理サーバ11を有する仲介会社が保有していても良いし、異なる会社が保有していても良い。また、図1内の矢印は、送受信される情報を時系列順に示したものであり、この詳細については後述する。以下、各端末又は装置の詳細な構成について説明する。
図2は、端末10A、10Bの構成を示すブロック図である。なお、以下の記載において、端末10A、10Bを総称して端末10と記載する。端末10は、通信部101、表示部102、入力部103、撮像部104、制御部105及び記憶部106を備える。端末10は、スマートフォン、タブレット端末、PC(Personal Computer)等の任意の情報処理装置で構成される。
通信部101(トランシーバ)は、管理サーバ11に情報を送信する送信部として機能するほか、管理サーバ11から情報を受信する受信部として機能する。例えば、通信部101は、管理サーバ11が運営する後述のウェブサイトにアクセスし、そこを介して入力部103によって情報を入力することで、管理サーバ11に情報を送信することができる。ただし、通信部101は、その他の形態により管理サーバ11と情報の送受信をすることも可能であり、管理サーバ11以外の端末や装置との通信を実行することも可能である。通信は、有線または無線のいずれでなされても良い。
表示部102は、記憶部106に格納された情報や管理サーバ11から受信した情報を表示するためのインタフェースである。入力部103は、端末10のユーザ(保有者又は買い手)が情報を入力するためのインタフェースである。例えば、ユーザは、管理サーバ11に送信する情報を入力することができる。表示部102は、例えばディスプレイやタッチパネルで構成され、入力部103は、例えばボタンやタッチパネルで構成される。なお、タッチパネルにより、表示部102、入力部103のそれぞれ少なくとも一部が共通の部品として構成されていても良い。
撮像部104は、カメラで構成されており、所望の内容を撮像する。撮像された情報は、制御部105によって表示部102に表示されたり、通信部101を介して送信されたりしても良い。また、撮像部104が車検証のQRコード(登録商標)等の二次元バーコードを読み取った場合には、制御部105は、通信部101を介して二次元バーコードが指定するウェブサイトにアクセスすることで、そのウェブサイト上に記載された情報を表示部102に表示させたり、記憶部106に格納させたりしても良い。
制御部105は、端末10の各部の処理を制御するものであり、バスを介して、他の各構成要素と接続されている。例えば、制御部105は、管理サーバ11から送信された情報を、表示部102に表示させることができる。また、制御部105は、入力部103から取得した入力情報を、通信部101を介して管理サーバ11に送信することができる。
記憶部106は、制御部105の制御によって、入力部103に入力された情報や、管理サーバ11から受信した情報を格納することができる。また、記憶部106には、制御部105が実行する処理を実現するためのプログラムが格納されていても良い。
図3は、管理サーバ11の構成を示すブロック図である。管理サーバ11は、通信部111、制御部112及び記憶部113を備える。ただし、管理サーバ11は、端末10と同様の機能を有する入力部や表示部をさらに備えても良い。管理サーバ11は、1台又は複数台の任意の情報処理装置で構成される。また、管理サーバ11は、端末10がアクセス可能なウェブサイトを運営している。
通信部111(トランシーバ)は、端末10、整備・点検履歴DB12と情報を送受信する送信部及び受信部として機能する。例えば、端末10とは、ウェブサイトを介した情報の送受信が可能である。ただし、通信部111は、その他の端末又は装置との通信を実行することも可能である。
制御部112は、記憶部113からソフトウェア(コンピュータプログラム)を読み出して実行することで、解析部112A、検索部112B及びサイト管理部112C等の機能を実現する。以下、これらの各機能について説明する。
解析部112Aは、通信部111を介して受信した情報を解析し、次に管理サーバ11が実行する処理を決定する。例えば、端末10Aからユーザの保有車(保有物品)の情報を販売希望車の情報として受信した場合に、その情報を記憶部113に格納させるほか、その情報に基づいて、検索部112Bが、整備・点検履歴DB12内の販売希望車の整備・点検履歴に関する情報(整備・点検履歴情報)を検索する処理をするように決定する。また、整備・点検履歴DB12から、販売希望車に関する整備・点検履歴情報を取得した場合に、サイト管理部112Cがその整備・点検履歴情報をウェブサイトにアップロードするように決定する。さらに、端末10Bから販売車に関する問い合わせ情報を受信した場合に、検索部112Bは、その問い合わせ情報の内容に応じて、記憶部113内に格納された販売希望車の情報を検索し、問い合わせに合致する販売希望車の情報を取得する。
さらに、解析部112Aは、通信部111を介して、端末10からウェブサイトへのアクセスがなされた場合、アクセスの内容に応じて、サイト管理部112Cが端末10に対して表示するウェブサイトの内容を更新するように決定する。また、通信部111が、端末10Aから販売希望車の取り下げの指示を受信した場合に、解析部112Aは、その指示を解析し、指示に係る販売希望車の情報をサイト管理部112Cがウェブサイト上から削除する(即ち端末10Bから閲覧不可とする)ように決定しても良い。
検索部112Bは、端末10から販売希望車又は問い合わせに係る情報を取得した場合に、解析部112Aの解析結果に基づいて、所望の情報の検索を実行する。例えば、端末10Aから販売希望車に係る情報(販売希望車情報)を取得した場合、その情報内に含まれる車体番号等の自動車の特定情報を用いて、通信部111を介し、整備・点検履歴DB12内の販売希望車に関する整備・点検履歴情報を検索し、取得する。一方、端末10Bから販売車に関する問い合わせに係る情報を取得した場合、その問い合わせ情報に応じて、記憶部113内に格納された販売車の情報を検索し、取得する。
サイト管理部112Cは、端末10がアクセス可能なウェブサイトを管理する。具体的には、サイト管理部112Cは、ウェブサイト上にアップロードする情報を管理しており、例えば検索部112Bが販売希望車に関する整備・点検履歴情報を取得した場合に、その整備・点検履歴情報をウェブサイトにアップロードする。また、端末10Aから販売希望車の取り下げの指示を受信した場合に、サイト管理部112Cは、その販売希望車の情報をウェブサイト上から削除する。さらに、端末10からのアクセスの内容に応じて、アクセスがあった端末10に対して表示するウェブサイトの内容を更新し、通信部111を介して、その内容を端末10に送信する。
記憶部113には、保有者の端末10Aの接続先(宛先)に関連付けられて、保有者の個人情報、端末10Aから取得した販売希望車情報、検索部112Bが取得した販売希望車に関する整備・点検履歴情報が格納される。サイト管理部112Cは、この記憶部113に格納された情報の中から所定の情報をウェブサイト上にアップロードする。また、記憶部113には、制御部112が実行する処理を実現するためのプログラムが格納されていても良い。
図1に戻り、説明を続ける。整備・点検履歴DB12は、複数のユーザの保有車の整備・点検履歴情報を格納している。整備・点検履歴情報は、自動車を特定する車体番号や、整備・点検履歴情報を特定する特定番号に紐づけられた、各自動車の車検、法定点検、その他の点検の少なくともいずれかに関する情報をいう。
以下、図1及び図4を用いて、売買支援システムS1内でなされる通信及び処理の詳細を説明する。図4は、管理サーバ11が実行する処理の例を示すフローチャートである。なお、以下の明細書中の符号(11)~(16)は、図1内の(11)~(16)と対応した説明を示す。
(11)まず、自動車の保有者は、端末10Aの入力部103を操作して、販売希望車情報をウェブサイト上で入力し、通信部101を介して管理サーバ11に送信する。通信部111は、その販売希望車情報を受信する(ステップS11)。販売希望車情報は、例えば、車体番号、車検証、整備・点検履歴情報を特定する特定番号、販売希望車の詳細情報(車種、メーカー、色、走行距離、車のオプション、外観及び内観の状態を示すコメントや写真等の情報)、販売希望車に関する保有者からのコメント等を含んでも良い。一例として、表示部102に表示されるウェブサイト上に撮像部104の起動ボタンが設けられ、保有者がそれを入力部103の操作で押下すると、サイト管理部112Cが端末10Aに指示を出力することで、撮像部104が起動する。保有者が起動した撮像部104で車検証のQRコードを撮影することによって、端末10Aは車検証のデータを取得し、それは通信部101を介して管理サーバ11に送信される。取得された車検証のデータは、表示部102に表示されても良い。
(12)解析部112Aがその販売希望車情報を解析した後、検索部112Bは、受信した車体番号を用いて、整備・点検履歴DB12内から、その車体番号に紐づけられた整備・点検履歴情報を検索する(ステップS12)。または、検索部112Bは、検索に、整備・点検履歴情報を特定する特定番号を用いても良い。
(13)通信部111は、(12)で検索した整備・点検履歴情報を取得する。解析部112Aがこの情報を解析した後、サイト管理部112Cは、販売希望車情報及び整備・点検履歴情報を関連付けて、ウェブサイト上にアップロードする処理を実行する(ステップS13)。これにより、販売希望車情報及び整備・点検履歴情報は、任意の端末から閲覧可能な状態となる。また、取得された販売希望車情報及び整備・点検履歴情報は、記憶部113に格納される。ここで、(11)、(12)において取得された自動車の情報以外の保有者に関する個人情報は記憶部113に格納されるが、ウェブサイト上にはアップロードされない。そのため、端末10Bからその情報を取得することはできない。
(14)また、サイト管理部112Cは、通信部111を介して端末10Aに対し、販売希望車のウェブサイト上での登録が完了したことを通知する(ステップS14)。
(15)次に、自動車の買い手は、端末10Bの入力部103を操作して、購入を希望する販売車の情報をウェブサイト上で入力し、問い合わせ情報として、通信部101を介して管理サーバ11に送信する。なお、問い合わせ情報は、例えば、買い手がウェブサイト上で指定した特定の自動車の詳細な情報を問い合わせるものでも良い。または、買い手がウェブサイト上で購入希望車の所望の条件を入力し、マッチングを要求するものでも良い。
通信部111は、端末10Bから問い合わせ情報を取得する。検索部112Bは、その問い合わせの内容に応じて、記憶部113内に格納された、ウェブサイト上で現在公開されている販売希望車情報を検索し、問い合わせに合致する販売希望車情報と、それに関連付けられた整備・点検履歴情報を取得する(ステップS15)。例えば、買い手がウェブサイト上で購入希望者の所望の条件を入力した場合、検索部112Bは、その条件に該当する販売希望車情報と、対応する整備・点検履歴情報を全て取得する。
(16)サイト管理部112Cは、取得した販売希望車情報及び整備・点検履歴情報を端末10Bに対して表示するウェブサイト上に表示させるよう、通信部111を介して、その情報を端末10Bに送信する(ステップS16)。
なお、サイト管理部112Cは、ウェブサイト上で、保有者や買い手のユーザ登録を受け付けても良い。例えば、保有者が端末10Aを介してユーザ登録処理を実行した後で、サイト管理部112Cが、端末10Aにウェブサイト上での販売希望車情報登録画面を表示させることで、保有者が、販売希望車情報を管理サーバ11に送信可能としても良い。
また、買い手が端末10Bを介してユーザ登録処理を実行した場合、解析部112Aは通信部111を介してその登録処理情報を解析した後、サイト管理部112Cに対して、端末10Bからの自動車の購入受付を許可させる。これにより、端末10Bは、ウェブサイト上で閲覧できる購入希望車について、管理サーバ11に対して、自動車の購入を申請することができる。ここで、ユーザ登録処理で端末10Bから送信された買い手の個人情報は記憶部113に格納され、ウェブサイト上にはアップロードされない。そのため、端末10Aからその情報を取得することはできない。
また、買い手は、端末10Bによって、販売希望車に関するコメントを記載しても良い。また、そのコメントに対して、保有者が端末10Aによって回答のコメントを記載しても良い。これらのコメントは、各端末10から管理サーバ11に送信され、サイト管理部112Cによって、その販売希望車情報と関連付けられて、ウェブサイト上でアップロードされるほか、記憶部113に格納される。したがって、保有者と買い手との間で、ウェブサイト上でチャットのようなコミュニケーションをすることができるため、円滑な売買取引を実行することができる。
以上に示した売買支援システムS1では、買い手が購入希望車の情報を問い合わせた段階で、その整備・点検履歴を参照できるため、中古車取引の信頼性を上げることができる。また、保有者及び買い手の個人情報は管理サーバ11側で管理し、本人以外に公開されないため、プライバシーを考慮した中古車の取引が可能となる。
(1B:金額表示の処理)
図5は、(1A)に記載の処理と並行して実施可能な処理を実施可能な売買支援システムを示す概略図である。図5は、図1と異なり、整備・点検履歴DB12の代わりに、販売金額DB13が設けられている。販売金額DB13は、管理サーバ11と接続されており、各種の中古車の販売金額の情報(いわゆる相場の情報)が、その中古車の詳細情報(車種、メーカー、色、走行距離、車のオプション、外観及び内観の状態を示すコメントや写真等)と対応付けて格納されているデータベースである。販売金額DB13は、管理サーバ11を有する仲介会社が保有していても良いし、異なる会社が保有していても良い。なお、端末10、管理サーバ11のブロック図は、図2、3に示した通りであるため、説明を省略する。
以下、図5及び図6を用いて、売買支援システムS1’内でなされる通信及び処理の詳細を説明する。図6は、管理サーバ11が実行する処理の例を示すフローチャートである。図5内の(11’)~(16’)は、送受信される情報を時系列順に示したものであり、以下の明細書中の符号(11’)~(16’)は、図5内の(11’)~(16’)と対応した説明を示す。また、(11’)~(16’)の処理は、それぞれ、図1の(11)~(16)の処理と並行してなされるものである。
(11’)まず、自動車の保有者は、販売希望車情報を送信する際に、その販売希望車の販売希望金額情報もウェブサイト上で入力し、通信部101を介して管理サーバ11に送信する。この販売希望金額は、例えばAI(Artificial Intelligence)による査定金額を参考にして保有者が決定するものでも良い。管理サーバ11の通信部111は、販売希望車情報を端末10Aから受信する(ステップS11’)。
(12’)検索部112Bは、受信した販売希望車情報を用いて、販売金額DB13内から、その販売希望車と類似した中古車の販売金額情報を検索する(ステップS12’)。なお、検索には、(13)で得られた整備・点検履歴情報をさらに用いても良い。
ここで、「販売希望車と類似した中古車」とは、例えば、販売金額を決定する要素である中古車の詳細情報と販売希望車の詳細情報とが、1又は複数の観点(例えば車種、メーカー、色、走行距離、車のオプション、外観及び内観の状態、整備・点検履歴といった観点)において、一致又は一致と見なせる範囲内にあることを示す。この類似の観点は、例えば検索部112Bが決定した上で検索しても良い。この類比判断については、適宜、公知の技術を用いることができる。
(13’)通信部111は、(12’)で検索した中古車の販売金額情報を取得する。解析部112Aは、この情報を解析し、取得した中古車の販売金額の分布において、(11’)で取得した販売希望金額がどの程度の位置にあるかを視覚的に認知可能なグラフを作成する。グラフは、棒グラフ等、任意の種類のグラフである。サイト管理部112Cは、販売希望車情報等と、この販売希望金額及びグラフを関連付けて、ウェブサイト上にアップロードする処理を実行する(ステップS13’)。これにより、販売希望金額及びグラフは、販売希望車情報と関連付けられて、任意の端末から閲覧可能な状態となる。また、販売希望金額及びグラフは、販売希望車情報と関連付けられて、記憶部113に格納される。
(14’)また、サイト管理部112Cは、通信部111を介して端末10Aに対し、販売希望車のウェブサイト上での登録が完了したことを通知する(ステップS14’)。
(15’)次に、自動車の買い手は、購入希望車の情報をウェブサイト上で入力し、問い合わせ情報として、通信部101を介して管理サーバ11に送信する。検索部112Bは、その問い合わせの内容に合致する販売希望車情報等と、それに関連付けられた販売希望金額及びグラフ情報を、記憶部113を検索することで取得する(ステップS15’)。
(16’)サイト管理部112Cは、取得した販売希望金額及びグラフを端末10Bに送信して表示させる(ステップS16’)。なお、サイト管理部112Cは、端末10Bに対し、少なくとも販売希望金額の情報を電子ファイルとして提供可能なようにウェブサイトを構成しても良い。電子ファイルの形式は、一例としてPDF(Portable Document Format)である。サイト管理部112Cは、端末10Bからのアクセスに基づいて、通信部111を介して電子ファイルを端末10Bに送信する。これにより、買い手は、購入希望車の販売価格を見積もりとしてダウンロードできる。なお、電子ファイルは、買い手の個人情報と紐づけて、記憶部113に格納されても良い。
以上のようにして、買い手は、購入希望車の販売希望金額を、その購入希望車と類似する中古車の販売金額のデータと合わせた形式のグラフとして閲覧できる。したがって、購入を検討している中古車が相場と比較してお得か否かを簡単に判定することができ、買い手の購入意欲の向上につながる。
なお、(1B)の処理において、(1A)に示した整備・点検履歴情報の取得処理(12)~(13)は必須ではない。また、保有者がウェブサイト上でユーザ登録をした後で、サイト管理部112Cが、端末10Aにウェブサイト上での販売希望金額の入力画面を表示させ、販売希望金額を入力した後で(11’)以降の処理がなされても良い。これにより、保有者がユーザ登録によって販売価格の査定ができるようになるため、保有者に対してユーザ登録をすることの動機付けを与えることができる。
その他、(1B)では、適宜、(1A)と同じ処理又はバリエーションを適用することができる。例えば、保有者がその販売希望車に対してコメントを入力可能である場合、保有者は、ウェブサイト上で開示された販売希望金額及びグラフを参照して、販売希望車に関するアピールポイントをコメントして入力しても良い。例えば、販売希望金額がグラフ上で相場の金額より高い場合に、保有者はその理由(例えば、販売希望車にプレミアがついている等の理由)をコメントで記載できるため、より販売希望車を売りやすくなる。
また、管理サーバ11は、(12’)、(13’)の処理に加えて、予め機械学習がなされた中古車とその販売金額との関係を示したモデルに対して、販売希望車情報を入力データとして入力させ、出力データとして出品目安の金額情報を取得し、その金額情報を販売希望車情報と関連付けてウェブサイト上で表示させても良い。このモデルは、例えば、管理サーバ11の記憶部113に格納された、過去に販売された自動車の詳細情報及びその販売金額情報に基づいて、管理サーバ11又は他の装置が機械学習することにより生成されたものであっても良い。また、モデルは、適宜更新することが可能である。
また、販売金額DB13に代えて、予め機械学習がなされ、入力データと出力データとがそれぞれ類似する自動車を示すモデルが設けられても良い。検索部112Bは、そのモデルに対して、販売希望車情報を入力データとして入力させることで、出力データとして出力された(販売希望車と類似した)中古車の情報を取得する。この中古車の情報には販売金額情報が含まれているため、検索部112Bは、出力データから、中古車の販売金額情報を取得することができる。
実施の形態2
(2A:買い替え提案の通知)
次に、実施の形態2では、管理サーバ(売買支援装置)が自動車の保有者に対する買い替え提案を生成し、それを送信する処理について説明する。
図7は、実施の形態2に係る売買支援システムを示す概略図である。図7の概略を説明すると、売買支援システムS2は、端末10A、管理サーバ21、保有車DB22(保有物品データベース)及び購入対象車DB23(購入可能物品データベース)を少なくとも備える。端末10Aは、自動車の保有者が有する端末であり、その構成は図2で説明した通りである。管理サーバ21は、端末10A、保有車DB22及び購入対象車DB23とそれぞれ接続されており、仲介会社が保有するサーバである。保有車DB22、購入対象車DB23は、それぞれ、複数のユーザの保有車に関する情報を格納するデータベース、ユーザが現在購入可能な自動車に関する情報を格納するデータベースであり、管理サーバ21を有する仲介会社が保有していても良いし、異なる会社が保有していても良い。また、図7内の矢印は、送受信される情報を時系列順に示したものであり、この詳細については後述する。以下、各端末又は装置の詳細な構成について説明する。
図8は、管理サーバ21の構成を示すブロック図である。管理サーバ21は、通信部211、制御部212及び記憶部213を備える。ただし、管理サーバ21は、端末10と同様の機能を有する入力部や表示部をさらに備えても良い。管理サーバ21は、1台又は複数台の任意の情報処理装置で構成される。また、管理サーバ21は、端末10がアクセス可能なウェブサイトを運営している。
通信部211(トランシーバ)は、端末10、保有車DB22及び購入対象車DB23と情報を送受信する送信部及び受信部として機能する。例えば、端末10とは、ウェブサイトを介した情報の送受信が可能である。
制御部212は、記憶部213からソフトウェア(コンピュータプログラム)を読み出して実行することで、解析部212A、検索部212B、サイト管理部212C及び提案生成部212D等の機能を実現する。以下、これらの各機能について説明する。
解析部212Aは、通信部211を介して受信した情報を解析し、次に管理サーバ21が実行する処理を決定する。例えば、端末10Aからユーザの保有車の更新情報を受信した場合に、その情報を記憶部113に格納させるほか、その情報に基づいて、検索部212Bが、保有車DB22内の保有車の情報(保有車情報)を検索する処理をするように決定する。また、解析部212Aは、保有車DB22から保有車情報を取得した場合に、その保有車情報に基づいて、検索部212Bが、購入対象車DB23からその保有車に関連する買い替え候補車を検索(特定)する処理をするように決定する。なお、解析部212Aは、実施の形態1に係る解析部112Aと同様の処理を実行することもできる。
検索部212B(保有物品情報取得部及び特定部)は、解析部212Aの解析結果に基づいて、所望の情報の検索を実行する。例えば、端末10Aから受信した更新情報に係る自動車の情報を、通信部211を介して保有車DB22内の保有車情報の中から検索し、取得する。また、保有車DB22から取得した保有車情報を用いて、保有車に関連する買い替え候補車の情報を、通信部211を介して購入対象車DB23内の購入対象車情報の中から検索し、取得する。なお、検索部212Bは、実施の形態1に係る検索部112Bと同様の処理を実行することもできる。
ここで、検索部212Bは、「保有車に関連する買い替え候補車」を、例えば次の通り決定することができる。例えば、検索部212Bは、保有車情報と、購入対象車DB23内の購入対象車情報とを、購入対象車毎に比較し、保有車と購入対象車とが類似していると判定された場合に、その購入対象車を買い替え候補車として特定しても良い。ここで、「保有車と購入対象車とが類似」とは、保有車と購入対象車とが類似しているといえる要素である保有車の詳細情報と購入対象車の詳細情報とが、1又は複数の観点(例えば車種、メーカー、色、車のオプション、外観及び内観の外見といった観点)において、一致又は一致と見なせる範囲内にあることを示す。この類似の観点は、記憶部213に事前に格納されているものを検索部212Bが読みだして用いることができる。
また、購入対象車DB23に代えて、予め機械学習がなされ、入力データとして自動車情報が入力された場合に、その自動車に類似する購入対象車の情報を出力データとして出力するようなモデルが設けられても良い。検索部212Bは、そのモデルに対して、保有車情報を入力データとして入力させることで、出力データとして出力された(保有車と類似した)購入対象車を、買い替え候補車として取得する。
また、保有車情報には、ユーザが保有車を購入した際の価格情報が含まれていても良い。検索部212Bは、上述の観点として価格情報を考慮に入れた類似の判定を実行することで、買い替え候補車を特定する。これにより、検索部212Bは、購入対象車DB23、又は機械学習によるモデルを用いたいずれの場合でも、保有車を購入した際の価格と同程度の価格帯の買い替え候補車を特定することができる。
サイト管理部212Cは、実施の形態1に係るサイト管理部112Cと同様の処理を実行するものであるため、説明を省略する。
提案生成部212Dは、ユーザに保有車から買い替え候補車への買い替えを提案する、買い替え候補車の情報が含まれた買い替え提案を生成する。例えば、ユーザの保有車がA車、買い替え候補車がB車である場合には、提案生成部212Dは、「新しく販売されたB車のご購入をご検討されてはいかがでしょうか」といった提案を生成する。提案生成部212Dは、買い替え提案を生成後、通信部211を介して端末10Aに送信しても良い。あるいは、提案生成部212Dは、生成した買い替え提案を管理サーバ21の表示部に表示させ、営業スタッフ等が管理サーバ21の入力部によって買い替え提案の情報を修正可能なようにしても良い。修正された買い替え提案は、営業スタッフの操作によって、端末10Aに送信される。
記憶部213には、端末10Aから取得した自動車の更新情報、検索部212Bが取得した保有車情報及び買い替え候補車の情報が格納される。また、記憶部213には、提案生成部212Dで生成された買い替え提案の内容及びその送信日時の情報が、管理サーバ21が管理する保有者の個人情報(例えば氏名、保有車の車体番号等)に関連付けられて格納されている。さらに、記憶部213には、制御部212が実行する処理を実現するためのプログラムが格納されていても良い。なお、記憶部213は、実施の形態1に係る記憶部113と同様の処理を実行することもできる。
図7に戻り、説明を続ける。保有車DB22は、仲介会社が把握するユーザについて、その保有車の保有車情報を格納している。保有車情報は、自動車を特定する車体番号や、自動車の車種、メーカー、色、走行距離、車のオプション、外観及び内観の状態等の詳細情報を含んでも良い。また、保有車情報には、上述の整備・点検履歴情報が含まれても良い。保有車DB22は、例えば、ユーザが現在の保有車を購入したとき、又はユーザが仲介会社にユーザ登録をしたときに、保有車情報が格納される。
購入対象車DB23は、ユーザが現在購入可能な自動車及び将来購入可能となる自動車に関する購入対象車情報を格納している。購入対象車情報は、保有車情報と同様の詳細情報を含んでも良い。また、購入可能な自動車は、新車だけでなく中古車も含まれていても良い。
以下、図7及び図9を用いて、売買支援システムS2内でなされる通信及び処理の詳細を説明する。図9は、管理サーバ11が実行する処理の例を示すフローチャートである。なお、以下の明細書中の符号(21)~(26)は、図7内の(21)~(26)と対応した説明を示す。
(21)まず、自動車の保有者は、端末10Aの入力部103を操作して、自身の保有車の更新情報を、通信部101を介して管理サーバ21に送信する。更新情報は、管理サーバ21が運営しているウェブサイト上で入力されることにより送信されても良いし、メール等の媒体により管理サーバ21に送信されても良い。更新情報は、保有車の購入時又は前回の更新情報送信時からの保有車の状態の変化の有無を示す情報であり、例えば整備・点検履歴、車検の更新情報、事故の有無、走行距離の変化、外観及び内観状態の変化(例えば傷の発生)の少なくともいずれかを示す情報であっても良いが、これらに限られない。更新情報は、「変化なし」であることを示す情報であっても良い。また、更新情報には、車体番号等、保有車情報の検索に用いられる情報が含まれる。管理サーバ21の通信部211は、更新情報を端末10Aから受信する(ステップS21;受信ステップ)。
(22)解析部212Aがその更新情報を解析した後、検索部212Bは、受信した車体番号を用いて、保有車DB22内から、その車体番号に紐づけられた保有車情報を検索する(ステップS22)。
(23)通信部211は、(22)で検索した保有車情報を取得し、解析部212Aがこの情報を解析する(ステップS23;保有物品情報取得ステップ)。
(24)検索部212Bは、取得した保有車情報を用いて、保有車に関連する買い替え候補車を、通信部211を介して、購入対象車DB23内の購入対象車情報の中から検索する(ステップS24;特定ステップ)。なお、検索部212Bは、検索の際に、ステップS21で取得した更新情報や、記憶部213に格納された保有者の個人情報を用いても良い。
(25)通信部211は、(24)で検索した買い替え候補車の情報を取得し、解析部212Aがこの情報を解析する。そして、提案生成部212Dは、買い替え候補車の情報が含まれた買い替え提案を生成する(ステップS25;提案生成ステップ)。
(26)提案生成部212Dは、通信部111を介して、買い替え提案を端末10Aに送信する(ステップS26)。端末10Aは、通信部101で受信した買い替え提案を表示部102に表示させることで、保有者が買い替え提案を見ることができる。提案生成部212Dは、生成した買い替え提案の内容及びその送信日時の情報を、保有者毎に記憶部213に格納させる。
ここで、保有者は、入力部103を操作し、買い替え提案で提案された買い替え候補物品に興味を有する旨の通知を、管理サーバ21に送信しても良い。保有者は、例えば、買い替え提案のメールに返信することにより、この通知を送信することができる。通信部211は、この通知を受信し、解析部212Aは、この通知内容を解析して、検索部212Bの設定を次のように変更する。検索部212Bは、その通知に基づいて、ユーザが興味を有する買い替え候補車と類似の購入対象車を、次回以降に提案生成部212Dが提案する買い替え候補車として特定する。次回以降とは、例えば、端末10Aから更新情報を次に受信したタイミングであっても良いし、それ以降のタイミングであっても良い。その場合、検索部212Bは、保有車情報に代えて買い替え候補車に係る情報を、購入対象車DB23又は機械学習によるモデルに適用して、上述の購入対象車の特定方法を実行すれば良い。
なお、ステップS24にて検索部212Bが保有車に関連する買い替え候補車を検索できなかった場合には、管理サーバ21は、以降の処理を実行しない。
以上に示した売買支援システムS2では、更新情報の送信をトリガとして、管理サーバ21が保有物品の買い替えを促すことができるため、物品の取引を活性化させることが可能となる。
ここで、検索部212Bが価格情報に基づいて、買い替え候補物品を特定することもできる。これにより、管理サーバ21は、ユーザが購入を想定すると考えられる価格帯の買い替え候補物品を提案することができるため、よりユーザに適した買い替えの提案をすることができる。
(2B:買い替え提案に関する詳細その1)
(2A)に示した管理サーバ21の処理として、(2B)、(2C)に記載のような、さらに詳細な以下の処理がなされても良い。
例えば、購入対象車DB23に新たに購入対象車情報(以下、追加車情報と記載)が追加された場合に、購入対象車DB23は管理サーバ21に対し、その旨を通知しても良い。解析部212Aはその通知を解析し、検索部212Bに対して、購入対象車DB23から追加車情報を取得させる。なお、購入対象車DB23は、追加車情報を新たに格納した場合に、管理サーバ21に自動的に送信しても良い。
また、検索部212Bは、保有車DB22から、ある保有者の保有車情報を取得する。ここで、保有車情報が取得対象(つまり、以降における買い替え提案の生成判定の対象)となる保有者は、例えば、記憶部213に格納されている全ての保有者であっても良いし、前回の買い替え提案を送信してから所定の閾値(期間)が経過後の保有者であっても良い。この所定の閾値は、記憶部213に格納されている。検索部212Bは、この閾値と、買い替え提案の前回の送信日時の情報を記憶部213から取得して、買い替え提案の生成判定の対象となる保有者を判定することを、保有者毎に行う。
そして、検索部212Bは、保有車情報における保有車と、追加車情報における自動車が類似しているか否かを判定する。この類似の判定方法は、例えば(2A)に記載の通りである。両者が類似していると判定された場合に、検索部212Bは、その追加された自動車を、提案生成部212Dが次回以降に提案する買い替え候補車として特定する。提案生成部212Dは、この買い替え候補車に係る買い替え提案を生成し、通信部211は、保有者に対し、更新情報の送信を促す通知を送信する。管理サーバ21は、買い替え提案の生成判定の対象となった全ての保有者に対して、この処理を行う。
「更新情報の送信を促す通知」は、例えば、「〇〇様のお車に最近変わった点はありませんか?以下の中から選択してください」といったように、保有者に対して更新情報を入力させることを促すものである。その通知に保有者が所定情報を入力して返信すると、更新情報が上述のステップS21のように管理サーバ21に送信される。管理サーバ21の解析部211Aがその更新情報を解析した上で、提案生成部212Dはその更新情報をトリガとして、以上の処理で予め生成した買い替え提案を端末10Aに送信させる。
また、記憶部213に格納された保有者の個人情報には、保有者が嗜好を有する自動車の情報(嗜好車情報)が含まれていても良い。嗜好車情報には、例えば嗜好を有する自動車における、車種、メーカー、色、走行距離、車のオプション、外観及び内観の外見等が含まれる。検索部212Bは、嗜好車情報における自動車と、追加車情報における自動車が類似しているか否かを判定する。つまり、上述の保有車情報に代えて、嗜好車情報を類似の判定に用いる。
嗜好車情報における自動車と、追加車情報における自動車とが類似していると判定された場合に、検索部212Bは、その追加された自動車を、提案生成部212Dが次回以降に提案する買い替え候補車として特定する。提案生成部212Dは、この買い替え候補車に係る買い替え提案を生成し、通信部211は、保有者に対し、更新情報の送信を促す通知を送信する。管理サーバ21は、買い替え提案の生成判定の対象となった全ての保有者に対して、この処理を行う。管理サーバ21が保有者から更新情報を受信した場合には、解析部212Aがそのことを判定した上で、提案生成部212Dがその保有者に対して予め生成した買い替え提案を、通信部211を介して送信させる。
これにより、管理サーバ21は、新たに購入可能となった自動車のうち、保有車と似ている自動車、又は保有者の嗜好に合った自動車を買い替え候補物品として提案することができるため、よりユーザの購買意欲を向上させることができる。
なお、管理サーバ21は、更新情報の送信を促す通知に代えて、類似すると判定された追加車情報における自動車に関する買い替え提案を生成し、端末10Aに送信することもできる。しかしながら、保有者からのアクションを一旦待ってから買い替え提案を端末10Aに送信することで、保有者に買い替え提案をより受け入れてもらいやすくなる。
さらに、記憶部213には、各保有者に関して、更新情報の送信を促す通知の前回の送信日時の情報が格納されていても良い。検索部212Bは、買い替え提案の生成判定の対象となる保有者を決定する場合に、保有者毎にこの前回の送信日時の情報を抽出して、前回の送信日時から所定の閾値(期間)が経過したか否かを判定する。そして、前回の送信日時から所定の閾値が経過後の保有者を、買い替え提案の生成判定の対象とする一方、それ以外の保有者は、その対象外とする。すなわち、それ以外の保有者には、新たな更新情報の送信を促す通知が送信されない。この所定の閾値は、記憶部213に格納されている。これにより、保有者は、短い期間に管理サーバ21から通知を重ねて受けなくなるため、保有者が感じる煩わしさを抑制させることができる。
(2C:買い替え提案に関する詳細その2)
(2B)において、保有車情報における保有車と、追加車情報における自動車が類似していると判定された場合に、検索部212Bは、両者の類似度をさらに判定しても良い。類似度は、例えば、類似に関する上述の観点(例えば車種、メーカー、色、車のオプション、外観及び内観の外見といった観点)において、一致又は一致と見なせる範囲内にある要素の数で表される。又は、上述の通り、購入対象車DB23に代えて予め機械学習がなされたモデルが用いられる場合には、モデルが出力する出力データに、類似する自動車の情報の他、その自動車と入力データに係る自動車との類似度の数値が含まれることで表されても良い。検索部212Bは、両者の類似度が所定の閾値(類似度)以上であるか否かを判定する。この所定の閾値は、記憶部213に格納されているものである。
両者の類似度が所定の閾値以上である場合には、更新情報の送信を促す通知を前回に送信してから所定の期間(例えば、数週間~数か月)が経過する前であっても、検索部212Bは、追加された自動車を、提案生成部212Dが現在提案する買い替え候補車として特定する。提案生成部212Dは、この買い替え候補車に係る買い替え提案を生成し、通信部211は、保有者に対し、更新情報の送信を促す通知を送信する。
一方、両者の類似度が所定の閾値未満である場合には、検索部212Bは、追加された自動車を、提案生成部212Dが将来提案する買い替え候補車として特定する。この「将来」は、更新情報の送信を促す通知を前回に送信してから所定の期間が経過した後のタイミングをいう。そのタイミングが到来した場合に、提案生成部212Dは、この買い替え候補車に係る買い替え提案を生成し、通信部211は、保有者に対し、更新情報の送信を促す通知を送信する。したがって、この段階では、新たな更新情報の送信を促す通知は送信されない。管理サーバ21は、買い替え提案の生成判定の対象となる全ての保有者に対して、以上の処理を行う。
また、両者の類似度が所定の閾値以上である場合には、検索部212Bは、更新情報の送信を促す通知を前回に送信してから第1の期間t1が経過した後に、通信部211が保有者に対して更新情報の送信を促す通知を送信するように設定しても良い。一方、両者の類似度が所定の閾値未満である場合には、検索部212Bは、更新情報の送信を促す通知を前回に送信してから第2の期間t2(>t1)が経過した後に、通信部211が保有者に対して更新情報の送信を促す通知を送信するように設定する。第1の期間t1、第2の期間t2は、記憶部213に格納された判定用の閾値である。また、検索部212Bは、上述と同様、追加された自動車を、提案生成部212Dが将来提案する買い替え候補車として特定する。
以上の処理により、保有者は、自分の興味と一致度が低い物品の買い替え提案を受信しにくくなるため、保有者が感じる煩わしさを抑制させることができる。
また、この(2C)に記載した処理は、保有車情報における保有車と、追加車情報における自動車が類似していると判定された場合ではなく、保有者が嗜好を有する自動車と追加車情報における自動車が類似していると判定された場合でも、同様に実行可能である。このようにしても、同様の効果が得られる。なお、いずれの場合でも、管理サーバ21が保有者から更新情報を受信した場合には、解析部212Aがそのことを判定し、提案生成部212Dがその保有者に対して予め生成した買い替え提案を、通信部211を介して送信させることができる。また、判定に用いる閾値は、任意に変更されることができる。
以降の実施の形態では、実施の形態1、2における売買支援システムに適宜適用可能な、その他の実施形態について説明する。また、異なる実施の形態に記載された構成及び処理についても、適宜組み合わせて用いることができる。
実施の形態3(販売希望金額の決定)
図10は、実施の形態3に係る売買支援システムを示す概略図である。図10の概略を説明すると、売買支援システムS3は、端末10A、10B、管理サーバ11、販売金額DB13及び関連情報DB31を少なくとも備える。端末10A、10B、販売金額DB13については、実施の形態1にて説明した通りである。管理サーバ11は、端末10A、10B、管理サーバ11、販売金額DB13及び関連情報DB31とそれぞれ接続されており、仲介会社が保有するサーバである。管理サーバ11の構成については、図3に示した通りである。また、図10内の矢印は、送受信される情報を時系列順に示したものであり、この詳細については後述する。
関連情報DB31は、管理サーバ11が管理する保有者の保有車に関する関連情報を格納するデータベースであり、管理サーバ11を有する仲介会社が保有していても良いし、異なる会社が保有していても良い。ここで、関連情報とは、例えば、保有車のカタログデータ(車両諸元表)、環境性能割課税、自動車税、修理保証料金といった、中古車の買い手が支払う金銭全般の情報を含む。関連情報は、保有車の車体番号等、保有車を特定可能な情報と関連付けられて関連情報DB31内に格納されている。
以下、図10及び図11を用いて、売買支援システムS3内でなされる通信及び処理の詳細を説明する。図11は、管理サーバ11が実行する処理の例を示すフローチャートである。なお、以下の明細書中の符号(31)~(37)は、図10内の(31)~(37)と対応した説明を示す。
(31)まず、自動車の保有者は、入力部103を用いて販売希望車情報を入力し、管理サーバ11に送信する。これにより、通信部111がその販売希望車情報を受信する(ステップS31)。入力は、例えばQRコードを撮影して取得したデータを、ウェブサイト経由で管理サーバ11に送信するものであっても良い。また、この販売希望車情報には、保有車の販売希望金額は含まれていない。
(32)解析部112Aがその販売希望車情報を解析した後、検索部112Bは、受信した販売希望車情報を用いて、販売金額DB13内から、その販売希望車と類似した中古車の販売金額情報を検索する。この詳細は、ステップS12’と同様である。
(32’)また、検索部112Bは、受信した販売希望車情報を用いて、関連情報DB31内から、その販売希望車に関する関連情報を検索する(ステップS32)。以上の検索には、例えば受信した車体番号が用いられる。
(33)通信部111は、(32)で検索した中古車の販売金額情報を取得する。解析部112Aは、この情報を解析し、中古車の販売金額情報の分布に関するグラフを作成する。このグラフの具体例は、ステップS13’で説明した通りである。
(33’)また、通信部111は、(32’)で検索した関連情報を取得する(ステップS33)。以上の処理で得られた情報は、販売希望車情報と関連付けられて、記憶部113に格納される。
また、管理サーバ11は、(32)、(33)、(32’)、(33’)の処理に加えて、予め機械学習がなされた中古車とその販売金額との関係を示したモデルに対して、販売希望車情報を入力データとして入力させることで、出品目安の金額情報を出力データとして取得しても良い。このモデルの詳細は実施の形態1に記載の通りである。さらに、このモデルとは別のAIによって導出された査定金額も、出品目安の金額情報として算出されても良い。このように取得された金額情報は、販売希望車情報と関連付けられて、記憶部113に格納される。
(34)検索部112Bは、以上の処理で得られたグラフ、販売希望車に関する関連情報、及び出品目安の金額情報を、販売希望金額の決定に関する情報として、通信部111を介して端末10Aに送信する(ステップS34)。
(35)自動車の保有者は、送信された情報を閲覧して、保有車の販売金額の相場や、保有車の買い手が支払うことになる金額の情報を確認する。これらの情報に基づいて、保有者は、保有車の販売希望金額を決定し、その販売希望金額をウェブサイト上で入力して、管理サーバ11に送信する。管理サーバ11は、販売希望金額の情報を受信する(ステップS35)。
(36)解析部112Aが販売希望金額の情報を解析した後、サイト管理部112Cは、取得した販売希望車の販売希望金額をグラフ上でプロットする。そして、販売希望車情報、関連情報、販売希望車の販売希望金額及びプロットされたグラフを関連付けて、ウェブサイト上にアップロードする処理を実行する(ステップS36)。また、サイト管理部112Cは、通信部111を介して端末10Aに対し、販売希望車のウェブサイト上での登録が完了したことを通知する。
(37)アップロードされた情報は、任意の端末、例えば端末10Bから閲覧可能な状態となる。端末10Bは、アップロードされた購入に係る金額情報を、概算見積もりの電子ファイルとして取得することもできる。なお、電子ファイルは、買い手の個人情報と紐づけて、記憶部113に格納されても良い。
以上の処理によって、保有者が販売希望金額を決定する際に、保有車の販売金額の相場や、保有者の買い手が支払うことになる金額の情報を確認することができるため、より販売しやすい金額又は当初の予想よりも高い金額を設定することができる。したがって、保有者にとって利益となる取引が可能となる。また、買い手にとっても、中古車の関連情報を確認することができるため、支払うことになる金額をより正確に知ることができる。
なお、(31)において、端末10Aから送信される販売希望車情報に、保有車の販売希望金額が含まれていても良い。この場合、(35)で、自動車の保有者は、送信された情報を閲覧した上で保有車の販売希望金額を修正し、その販売希望金額情報を管理サーバ11に送信することになる。(36)で生成されるグラフには、修正後の販売希望金額情報が表示される。
実施の形態4(お試し出品のシステム)
図12は、実施の形態4に係る売買支援システムを示す概略図である。図12の概略を説明すると、売買支援システムS4は、端末10A、10B、管理サーバ11、整備・点検履歴DB12及び販売金額DB13を少なくとも備える、保有車のお試し出品(仮出品)を可能とするシステムである。売買支援システムS4の各構成要素については、実施の形態1で説明した通りである。また、図12内の矢印は、送受信される情報を時系列順に示したものであり、以下、この詳細について説明する。
図12及び図13を用いて、売買支援システムS4内でなされる通信及び処理の詳細を説明する。図13は、管理サーバ11が実行する処理の例を示すフローチャートである。なお、以下の明細書中の符号(41)~(47)は、図12内の(41)~(47)と対応した説明を示す。
(41)まず、自動車の保有者は、入力部103を用いて、お試し出品の対象となる保有車についての販売希望車情報及び販売希望金額を入力し、管理サーバ11に送信する。これにより、通信部111がその販売希望車情報を受信する(ステップS41)。なお、入力は、例えばウェブサイト上でなされても良い。
(42)管理サーバ11がステップS12と同様の処理をすることで、検索部112Bは、販売希望車に関する整備・点検履歴情報を検索する。
(42’)また、管理サーバ11がステップS12’と同様の処理をすることで、検索部112Bは、販売金額DB13内から、その販売希望車と類似した中古車の販売金額情報を検索する(ステップS42)。
(43)通信部111は、(42)で検索した整備・点検履歴情報を取得する。
(43’)また、通信部111は、(42’)で検索した関連情報を取得する。解析部112Aがこれらの情報を解析した後、サイト管理部112Cは、販売希望車情報、販売金額情報及び整備・点検履歴情報を関連付けて、ウェブサイト上にアップロードする処理を実行する(ステップS43)。これにより、アップロードされた情報は、任意の端末から閲覧可能な状態となる。また、以上の処理で得られた情報は、販売希望車情報と関連付けられて、記憶部113に格納される。
(44)サイト管理部112Cは、通信部111を介して端末10Aに対し、販売希望車のウェブサイト上での仮登録(お試し出品)が完了したことを通知する(ステップS44)。
(45)ウェブサイト上でお試し出品された中古車(販売希望車)に関しては、サイト管理部112Cは、他の端末からの購入手続きは受け付けていない。その代わり、サイト管理部112Cは、お試し出品された中古車に関連付けて、その中古車の本出品の申請を受け付ける構成を、ウェブサイトに備える。買い手は、お試し出品された販売希望車情報を閲覧した後、その自動車の本出品の申請を、端末10Bの入力部103を操作することで、ウェブサイトを介して管理サーバ11に送信する。通信部111は、端末10Bから送信された本出品の申請を受信する(ステップS45)。
(46)解析部112Aが受信した情報を解析した後、サイト管理部112Cは、端末10Aに対して、本出品の申請がなされたことを通知する(ステップS46)。
(47)保有者は、端末10Aになされた通知から、本出品の申請がなされたことを把握し、本出品をすることで保有車が売れる可能性が高いと判断して、入力部103を操作することで、管理サーバ11に本出品の要求を送信する。通信部111は、端末10Aから送信された本出品の要求を受信する。そして、サイト管理部112Cは、本出品の要求があった販売希望車について、他の端末からの購入手続きの受付を開始する本出品処理を行う(ステップS47)。
以上の処理によって、保有者は、本出品の前にお試し出品が可能となり、自分の保有車に需要があるか否かを、本出品の前に知ることができる。したがって、保有者は、需要があると考えられる効果的なタイミングで、保有車を販売することができる。
なお、お試し出品中に、保有者は、端末10Aを通じてお試し出品を取り下げる要求を管理サーバ11に送信することも可能である。この場合、サイト管理部112Cは、要求があった販売希望車について、その販売希望車情報等のアップロードを取り下げ、他の端末から表示されないようにする。また、管理サーバ11は、お試し出品から所定の期間が経過するまで保有者から本出品の要求が通知されない場合にも、お試し出品を取り下げても良い。この所定の期間は、記憶部113に格納されている。
また、サイト管理部112Cは、ウェブサイトに、現在ウェブサイトにアップロードされた自動車(本出品されたものとお試し出品されたものの両方を含む)を買い手が検索する機能を設けても良い。端末10Bは、ウェブサイトを通じて、買い手が入力した購入希望車の詳細情報(価格帯、車種、メーカー、色、走行距離、車のオプション、外観及び内観の状態等の情報)を管理サーバ11に送信する。通信部111は、その情報を受信し、解析部112Aはその情報を解析する。その結果に応じて、サイト管理部112Cは、アップロードされている自動車の中から、指定された購入希望車の条件を満たすものを抽出し、抽出された自動車の販売希望車情報を、ウェブサイト上で表示される情報として、通信部111から端末10Bに送信する。買い手は、この情報を閲覧することにより、購入を希望する特定の自動車に関して、上述の本出品の申請をすることができる。
また、管理サーバ11は、実施の形態2における買い替え提案とともに、保有車のお試し出品の提案を送信しても良い。その提案に返信する形で、端末10Aから保有車のお試し出品を希望する通知が送信された場合、管理サーバ11は、(41)に係る販売希望金額が入力可能な入力フォーマットの情報を、メールやウェブサイト等によって端末10Aに送信する。この場合、販売希望車情報は、ステップS23で事前に取得した保有車情報を転用することができるため、保有者から取得する必要はない。
実施の形態5(傷情報に基づく修理金額算出のシステム)
図14は、実施の形態5に係る売買支援システムを示す概略図である。図14の概略を説明すると、売買支援システムS5は、端末10A、10B、管理サーバ11及び傷情報DB51を少なくとも備える、保有車の修理金額算出を可能とするシステムである。傷情報DB51は、自動車に傷が生じた各事例における詳細な傷情報、修理内容及び修理金額が対応付けて格納されている。傷情報は、例えば傷の位置、種類、大きさ、修復履歴といった傷の属性情報を有する。修理内容は、例えば板金加工や塗装が該当するが、これに限られない。その他の売買支援システムS5の各構成要素については、実施の形態1で説明した通りである。また、図14内の矢印は、送受信される情報を時系列順に示したものであり、以下、この詳細について説明する。
図14及び図15を用いて、売買支援システムS5内でなされる通信及び処理の詳細を説明する。図15は、管理サーバ11が実行する処理の例を示すフローチャートである。なお、以下の明細書中の符号(51)~(57)は、図14内の(51)~(57)と対応した説明を示す。また、以下の処理は、一例として、実施の形態3の(31)以降の処理と並行に実行することができる。
(51)まず、管理サーバ11は、端末10Aからのアクセスに基づいて、保有者が自身の自動車の傷情報を入力するための画面(傷入力画面)を、通信部111によって端末10Aに送信する(ステップS51)。なお、傷入力画面の表示は、例えばウェブサイト上で表示されても良い。傷入力画面は、例えば、自動車のパーツ毎に、傷情報の入力(例えば写真の添付)が可能なものであっても良い。
(52)保有者は、自車両の外観や内観の傷情報を、コメント、図面の記載、写真の添付等の任意の方法で、表示部102上で入力し、管理サーバ11に送信する。通信部111は、その情報を受信する(ステップS52)。
(53)解析部112Aが受信した情報の解析をした結果、検索部111Bによる傷情報DB51の検索がなされる(ステップS53)。詳細には、検索部111Bは、傷情報に含まれる傷の位置、種類、大きさ、修復履歴といった属性に基づいて、ステップS51で受信した傷と類似の傷の事例を傷情報DB51から抽出する。
(54)検索部111Bは、抽出された事例における修理内容及び修理金額の情報を取得する(ステップS54)。
(55)通信部111は、ステップS54で取得した修理内容及び修理金額の情報を見積もりの情報として、端末10Aに送信する(ステップS55)。
(56)端末10Aのユーザは、送信された修理の見積もりの情報に基づいて、保有車の販売希望金額を決定する。なお、端末10Aには、修理の見積もりの情報のほか、(35)で示した、保有車の販売金額の相場や、保有車の買い手が支払うことになる金額の情報も表示されていても良い。保有者は、販売希望金額をウェブサイト上で入力して、管理サーバ11に送信する。管理サーバ11は、販売希望金額の情報を受信する。そして、サイト管理部112Cは、販売希望金額の情報をウェブサイト上にアップロードする(ステップS56)。さらに、サイト管理部112Cは、ステップS52で受信した傷情報、ステップS54で取得した修理内容及び修理金額の情報もウェブサイト上にアップロードしても良い。また、通信部111を介して端末10Aに対し、販売希望車のウェブサイト上での登録が完了したことを通知する。
(57)アップロードされた情報は、任意の端末、例えば端末10Bから閲覧可能な状態となる。端末10Bは、アップロードされた購入に係る金額情報を、概算見積もりの電子ファイルとして取得することもできる。
以上の処理によって、保有者は、修理費用の見積もりを事前に知ることで、より妥当と考えられる販売希望金額を設定することができる。また、買い手にとっても、購入に係る費用をより正確に知ることができる。
なお、傷情報DB51に代えて、傷情報とその修理内容及び修理金額に関して予め機械学習がなされたモデルが設けられても良い。検索部212Bは、そのモデルに対して、ステップS52で得られた傷情報を入力データとして入力させることで、出力データとして出力された修理内容及び修理金額の情報を取得する。
また、サイト管理部112Cは、(52)において、ウェブサイトの機能として、傷情報に係る写真の背景を加工する機能や、写真に写りこんだ保有車のナンバープレートを隠す機能を、端末10Aに提供しても良い。写真の背景を加工するとは、例えば保有車以外の背景領域を白抜きにしたり、仮想の背景領域にしたりすることをいう。保有者は、ウェブサイト上で入力部103を操作することで、写真に対してこれらの処理を実行する。サイト管理部112Cは、この処理済の写真をウェブサイト上にアップロードすることで、プライバシーに配慮した表示をすることができる。
実施の形態6(保有車の各種情報の取得)
図16は、実施の形態6に係る売買支援システムを示す概略図である。図16の概略を説明すると、売買支援システムS6は、端末10A、管理サーバ11、販売金額DB13及び保有車DB22を少なくとも備える、保有車の各種情報の取得を可能とするシステムである。売買支援システムS6の各構成要素については、以前の実施の形態で説明した通りである。また、図16内の矢印は、送受信される情報を時系列順に示したものであり、以下、この詳細について説明する。
図16及び図17を用いて、売買支援システムS6内でなされる通信及び処理の詳細を説明する。図17は、管理サーバ11が実行する処理の例を示すフローチャートである。なお、以下の明細書中の符号(61)~(64)は、図14内の(61)~(64)と対応した説明を示す。また、以下の処理は、実施の形態2における更新情報の送信を促す通知に基づいてなされるとして説明されるが、それに限られず、任意のタイミングでなされても良い。
(61)まず、自動車の保有者は、更新情報の送信を促す通知を受信すると、その通知に返信する形式で、入力部103を用いて、保有車に関する情報を管理サーバ11に送信する。ここでは、撮像部104が車検証のQRコードを撮影することにより、端末10Aが車検証のデータを取得し、管理サーバ11に送信するが、保有車に関する情報を送信する方法はこれに限られない。車検証のデータを取得する方法の詳細は上述の通りである。以上のようにして、通信部111は、車検証のデータを受信する(ステップS61)。
(62)解析部112Aは、受信した車検証のデータを解析することにより、検索部111Bに保有車に関する検索を実施させる。具体的には、検索部111Bは、受信した保有車情報中の車体番号を用いて、保有車DB22内から、その車体番号に紐づけられた保有車情報を検索する。この保有車情報には、例えば、保有車がリコール対象であるか否か、車検や法定点検(12か月・24か月)のタイミング、車両のオプション(例えばサンルーフ、カーナビ、シート)の有無に関する各種情報が含まれる。また、保有車情報には、上述の保有車の詳細情報や、整備・点検履歴情報が含まれていても良い。
(62’)また、検索部111Bは、受信した車検証のデータに含まれる情報を用いて、販売金額DB13内から、その保有車と類似した中古車の販売金額情報を検索する(ステップS62)。なお、検索部111Bは、(62)で保有車DB22から取得された保有車の詳細情報や、整備・点検履歴情報を検索に用いても良い。
(63)通信部111は、(62)で検索した所有車の保有車情報を取得する。
(63’)また、通信部111は、(62’)で検索した中古車の販売金額情報を取得する。ここで取得される販売金額情報には、各中古車の使用年数や、走行距離等の情報も含まれる。
解析部112Aは、車検証のデータや保有車情報を解析して、(63’)で取得した中古車の販売金額情報に基づき、対象となる保有車の現在又は将来の査定価格を予測する(ステップS63)。例えば、解析部112Aは、各種情報に基づいて、保有車の次回の車検のタイミングを判定する。そして、その時点での保有車の使用年数の情報と、平均的な使用における走行距離のデータに基づいて算出されたその時点での予想走行距離の情報に基づいて、取得した中古車の販売金額情報を用い、その時点での保有車の査定価格を予測する。なお、予測対象となるタイミングは、複数であっても良い。
(64)通信部111は、検索で取得された保有車情報及び予測された保有車の査定価格の情報を、端末10Aに送信する(ステップS64)。
以上の処理によって、保有者は、車検証のQRコードを撮影することにより、保有車の詳細な情報と、その査定価格を知ることができる。したがって、ユーザへのサービス(例えば自動車購入後のアフターサービス)の質を向上させるほか、保有者に買い替えの動機付けを与えることができる。
なお、(61)において、保有者は、自車の現在の走行距離の情報を、車検証のデータと併せて管理サーバ11に送信しても良い。例えば、記憶部113には、保有者毎に、その自動車(保有車)の走行距離のデータが、各データの更新タイミングとともに格納されていても良い。解析部112Aは、定期的に記憶部113に格納された自動車の走行距離のデータを確認し、所定期間以上、走行距離のデータに更新がない自動車がある場合に、その自動車の保有者の端末を宛先として、走行距離情報の送信を促す通知を送信する。この通知は、実施の形態2で記載された更新情報の送信を促す通知と併せてなされても良い。また、通知を送信する判定の閾値となる所定期間は、記憶部113に格納されており、管理者が更新可能であっても良い。
この場合、解析部112Aは、ステップS63における査定価格の予測において、現在の走行距離の情報を用いることができる。例えば、次回の車検のタイミングにおける査定価格を予測する場合には、その時点での保有車の走行距離を、現在の走行距離の情報を用いて算出することによって予測し、その予測された走行距離を用いて保有車の査定価格を予測する。これにより、査定価格をより精度良く予測することができる。
また、(62)において、解析部112Aが走行距離のデータを受信したことを認識すると、そのデータを送信した保有者に対して所定のサービスポイントを付与する。このサービスポイントの情報は、記憶部113における保有者のデータとして記録されるほか、端末10Aに対しても送信される。サービスポイントは、これ以外の処理によっても付与される。解析部112Aは、サービスポイントが一定の値を超えると、クーポン券を発行する処理を実行する。クーポン券は、電子データとして端末10Aに送信されても良いし、管理サーバ11に接続されたプリンタから紙に印刷されても良い。クーポン券は、例えば保有車に関するサービス(例えば、オプション取り付けや修理、洗車、購入対象車の購入)への費用支払いに用いられるものでも良いし、その他、仲介会社又はその系列会社における商品又は役務への費用支払いに用いられるものでも良い。ただし、クーポン券のデータは、保有者の個人情報と関連付けられて記憶部113に格納されても良い。また、走行距離のデータだけでなく、保有車に関するその他の情報を更新した場合でも、同様のサービスポイントの付与処理が可能である。これにより、保有者に対して情報更新を実行してもらう動機付けを与えるほか、管理サーバ11側でより正確な保有車の情報を把握することができ、サービスの向上につなげることができる。なお、サービスポイントを付与する処理及び付与するポイント数の情報は、記憶部113に記憶されており、解析部112Aがサービスポイントの付与においてこの情報を参照する。
また、実施の形態1に記載した通り、販売金額DB13に代えて、予め機械学習がなされたモデルが用いられても良い。この場合には、保有車情報をモデルへの入力データとして入力させることで、検索部112Bは、出力データとして出力された中古車の情報を取得する。この入力される保有車情報には、走行距離のデータが含まれていても良い。
実施の形態7(出品希望情報の取得)
図18は、実施の形態7に係る売買支援システムを示す概略図である。図18の概略を説明すると、売買支援システムS7は、端末10A、10B、管理サーバ11、保有車DB22及び登録車DB71を少なくとも備える、出品希望情報の取得を可能とするシステムである。
端末10Aは、仲介会社から自動車を購入した保有者か、又は、ユーザ登録処理がなされた保有者の端末である。ユーザ登録処理については、(1A)で説明した通りである。
保有車DB22には、保有車の詳細情報を含む保有車情報が、各保有車の保有者が有する端末10Aの接続先(宛先)情報と関連付けられて格納されている。このデータは、例えば上述のユーザ登録処理がなされる際に、保有車DB22に格納される。保有車DB22は、仲介会社の顧客が保有する自動車のDBである。また、登録車DB71には、ユーザ登録処理がなされた登録車の詳細情報を含む登録車情報が、各登録車の登録ユーザ(保有者)が有する端末10Aの接続先情報と関連付けられて格納されている。なお、この登録車には、実施の形態4で示したお試し出品中の自動車も含まれており、登録車情報には、登録車がお試し出品中か否かを示すフラグが含まれていても良い。
管理サーバ11のサイト管理部112Cは、端末10A、10Bがアクセス可能なウェブサイトの1つとして、出品希望掲示板を管理する。端末10A、10Bは、出品希望掲示板に任意の内容のコメントを書き込むことができる。解析部112Aは、通信部111を介して、この書き込まれた情報を取得し、解析する。書き込まれた情報が、買い手からの出品希望車の詳細情報である場合には、検索部112Bが、保有車DB22及び登録車71DB内に格納された自動車の情報の中から、出品希望車の詳細情報に対応する自動車を検索する処理をするように決定する。検索部112Bは、その決定に応じて、通信部111を介し、保有車DB22及び登録車71DB内から出品希望車の詳細情報に対応する保有車情報及び登録車情報を検索する。そして、対応する保有車情報及び登録車情報に関連付けられた端末10Aの接続先情報を取得する。解析部112Aは、取得した端末10Aの接続先に対して、出品を促す通知を送信するよう、通信部111を制御する。
それ以外の売買支援システムS7の各構成要素が実行する処理については、以前の実施の形態で説明した通りである。また、図18内の矢印は、送受信される情報を時系列順に示したものであり、以下、この詳細について説明する。
図18及び図19を用いて、売買支援システムS7内でなされる通信及び処理の詳細を説明する。図19は、管理サーバ11が実行する処理の例を示すフローチャートである。なお、以下の明細書中の符号(71)~(75)は、図18内の(71)~(75)と対応した説明を示す。
(71)まず、買い手は、サイト管理部112Cが管理する出品希望掲示板に対して、出品を希望する自動車の詳細情報を書き込む。これにより、通信部111は、端末10Bから出品希望車の詳細情報を受信する(ステップS71)。解析部112Aは、この出品希望車の詳細情報を解析する。そして、検索部112Bが、保有車DB22及び登録車71DB内に格納された自動車の情報の中から、出品希望車の詳細情報に対応(該当)する自動車を検索する処理をするように決定する。
(72)検索部112Bは、その決定に応じて、通信部111を介し、保有車DB22内から、出品希望車の詳細情報に対応する保有車情報を検索する(ステップS72)。
(72’)また、検索部112Bは、通信部111を介し、登録車DB22内から、出品希望車の詳細情報に対応する登録車情報を検索する。
(73)通信部111は、(72)での検索によって特定した保有車情報に関連付けられた端末10Aの接続先情報を取得する(ステップS73)。
(73’)また、通信部111は、(72’)での検索によって特定した登録車情報に関連付けられた端末10Aの接続先情報を取得する。
(74)解析部112Aは、(73)及び(73’)で取得した端末10Aの接続先に対して、出品を促す通知を送信するよう、通信部111を制御する。このとき、解析部112Aは、保有車情報に関連付けられた端末10A、及び、お試し出品中でない登録車の登録車情報に関連付けられた端末10Aに対しては、本出品及びお試し出品の少なくともいずれかを促す通知を送信するように制御する。例えば、解析部112Aは、通知内容に、保有者が保有する自動車の購入を希望するユーザがいるため、本出品の検討を促すこと、また本出品の前に自分の保有車の需要をさらに確認したい場合にはお試し出品も可能であること、を含めても良い。これに対して、お試し出品中である登録車の登録車情報に関連付けられた端末10Aに対しては、解析部112Aは、本出品を促す通知を送信するように制御する。通信部111は、解析部112Aの制御に応じて、出品を促す通知を端末10Aの接続先に送信する(ステップS74)。
(75)端末10Aのユーザは、送信された通知に基づいて、自身の保有車のお試し出品又は本出品を決定する。そして、端末10Aにより、保有車のお試し出品又は本出品の要求を送信する。通信部111は、端末10Aから送信された要求を受信する。そして、サイト管理部112Cは、要求があった保有車について、お試し出品又は本出品の処理を行う(ステップS75)。この処理については、実施の形態4の(41)~(44)又は(47)に記載の通りである。
以上の処理によって、保有者は、自身の自動車に需要があることを理解することができるため、お試し出品又は本出品をする動機付けが生じ、取引の活性化につなげることができる。
実施の形態8(チャットサービス)
図20は、実施の形態8に係る売買支援システムを示す概略図である。図20の概略を説明すると、売買支援システムS8は、端末10、管理サーバ11及び端末80を少なくとも備える。この実施の形態では、管理サーバ11が、端末10(自動車の保有者又は買い手の端末)と、端末10のユーザに対応するチャットサービスの担当者の端末80とを直接接続するチャットサービスを提供する例について説明する。図20における矢印は、チャットに関する情報の送受信を示している。端末80は、スマートフォン、タブレット端末、PC等の任意の情報処理装置で構成される。
管理サーバ11の記憶部113には、チャットサービスに登録されたユーザの端末情報と、その端末情報に紐づけられたチャットサービスの担当者の端末情報が格納されている。チャットサービスへの登録は、上述のユーザ登録処理によってなされても良い。チャットサービスの担当者は、例えば、ユーザを担当する仲介会社の営業スタッフである。ユーザの端末情報、担当者の端末情報は、それぞれ、各端末の接続先情報を含む。ここで、ユーザ、担当者について、それぞれ複数の端末の情報が紐づけられて記憶部113に格納されていても良い。さらに、記憶部113には、チャットサービスの画面(チャット画面)情報と、端末10及び端末80からチャットサービスを介して送信された情報が格納されている。チャットサービスは、リアルタイムで会話がなされるチャット形式のサービスであれば、任意の種類のサービスを適用することができる。
サイト管理部112Cは、記憶部113に格納された上述のユーザの端末情報及び担当者の端末情報に基づいて、ユーザの端末10と担当者の端末80とを接続するチャットサービスを提供する提供部として機能する。詳細には、サイト管理部112Cは、記憶部113に格納された情報に基づいて、チャット画面を端末10及び端末80に表示させる。そして、端末10及び端末80のいずれかから書き込み等がなされた場合には、通信部111から取得したその書き込み内容をチャット画面に反映させ、反映された画面を端末10及び端末80に表示させる。
提供されるチャットサービスは、端末10と端末80間でなされるサービスであり、他の端末から両者のチャットの内容を閲覧することはできない。また、このチャットサービスにより、端末10、80の双方から、文字である書き込みのほか、画像、PDF、クーポン券等の各種の電子データを送信することが可能である。
例えば、担当者は端末80を操作して、ユーザに対する挨拶、ユーザの保有車の調子伺い、ユーザに関連するイベントのお祝い、新車の販売や新しいサービスに関する営業提案、電話又は対面での面談に関する日程予約、サイト管理部112Cが管理するウェブサイトの操作サポートといった内容を書き込むことができる。ユーザに関連するイベントは、例えば、ユーザの誕生日といったユーザのイベントや、子供の入学等といったユーザの家族のイベントである。ウェブサイトの操作サポートは、例えば、上述に示した本出品やお試し出品の方法や、コメント対応の方法に関するサポートである。さらに、所定のサービスに関するURL(Uniform Resource Locator)を入力することもできる。
ユーザは、端末10を操作して、上述の内容に関する返信を書き込むことができるほか、入力されたURLを操作することにより、所定のサービスのホームページを閲覧することができる。また、ユーザは、保有車の状態を担当者に示すため、保有車の画像を端末10の撮像部104で撮影し、その画像をチャットにアップロードすることもできる。担当者は、その画像をチャット画面上で閲覧し、保有車に傷等がある場合には、実施の形態5に示した修理金額の見積もりサービスを受けるように提案することができる。
他の例として、担当者は端末80を操作して上述の整備・点検履歴DB12にアクセスすることで、ユーザの保有車の整備・点検履歴に関する情報を参照する。これにより、端末80は、ユーザの保有車の車検日、法定点検日、自動車保険の満期日といったユーザの保有車に関する情報を取得する。また、担当者の操作により、端末80が、管理サーバ11の記憶部113に格納された保有者の個人情報を参照することで、実施の形態6に記載した保有者の所有するサービスポイントやクーポン券のデータを取得することもできる。さらに、担当者の操作により、個人情報を参照することで、端末80が、上述の実施の形態に記載した販売希望金額、概算見積もりといった所定事項が記入済の電子ファイルや、販売に関するパンフレット等、これ以外の電子ファイルを取得することもできる。担当者が端末80の画面上でこれらの情報をチャットにアップロードすることにより、ユーザは端末10からその情報を容易に確認することができる。
端末10、80には、チャット用のアプリケーション(以降、アプリと記載)が導入されており、このアプリの機能により、チャットに新たな内容が記載された場合には、チャットが更新されたことを、プッシュ通知によって端末10、80の表示部上に示す。これにより、ユーザ、担当者とも、相手から新たにコミュニケーションがなされたことを確認することができる。
以上に示したように、管理サーバ11が提供するチャットサービスでは、ユーザとその担当者とを直接つなぐことで、両者のコミュニケーションをよりスムーズに行うことができる。例えば、ユーザは、自身の保有車に関する各種情報を、担当者からの連絡によって、普段から容易に確認することができる。また、電話や郵便といった方法と比較して、ユーザのコミュニケーションに関するストレスを減らすこともできる。
また、担当者にとっては、顧客とのコミュニケーションの機会を増加させることができるため、アフターサービスの向上や、営業の機会の増大につなげることができる。そのため、取引を活性化させることができる。さらに、管理サーバ11は、チャットでのコミュニケーションの情報を把握できるため、この情報をビッグデータとして、後述の営業方法の改善提案に活かすことができる。
さらに、担当者にとっては、顧客のデータ管理を容易にすることもできる。例えば、担当者が別の新しい担当者に引き継いだ場合でも、記憶部113に格納された上述の担当者の端末情報を更新することにより、新しい担当者は、自身の端末を操作することで、以前の担当者のチャット上のコミュニケーションを容易に確認することができる。
なお、上述のユーザの保有車に関する情報や、保有者の個人情報については、担当者ではなく、管理サーバ11が自動的に取得し、チャット画面にアップロードしても良い。詳細には、管理サーバ11の検索部112Bが、定期的に、整備・点検履歴DB12にアクセスしたり、又は記憶部113に格納された保有者の個人情報を参照したりすることで、上述の情報を取得する。そして、サイト管理部112Cがこれらの情報をチャットにアップロードする。管理サーバ11は、記憶部113に格納されたユーザの販売希望金額等の電子ファイルについても、チャットにアップロードすることができる。
さらに、管理サーバ11は、実施の形態1~7に記載した、端末10と管理サーバ11との自動車の売買に関する通信を、サイト管理部112Cが提供するチャットサービス上で実行することができる。例えば、販売希望車の販売希望車情報及び販売希望金額情報をユーザがチャットで入力することで端末10Aを用いて管理サーバ11に送信すると、解析部112Aはその情報を解析することで、通信部111を介して、管理サーバ11と連動したAIサービスに対し、AIによる販売希望車の査定を要求しても良い。AIサービスは、査定を実行し、査定金額の情報を管理サーバ11に返送する。解析部112Aは、その情報を解析して、サイト管理部112Cに対し、その査定金額の情報をチャットに反映させるように制御する。これにより、実施の形態1の(11’)に示したAI査定による査定金額の情報を、ユーザは取得することができる。
また、管理サーバ11は、実施の形態2に記載した(21)及び(26)の処理を、チャットサービス上で実行することもできる。まず、(21)において、自動車の保有者は、端末10Aを用いて更新情報をチャットにアップロードする。(22)~(25)の処理は、実施の形態2に記載の通りである。そして、(26)において、通信部111は、買い替え提案の情報をチャットにアップロードすることで、端末10Aに送信する。別の例として、実施の形態6に記載した(61)及び(64)の処理が、チャットサービス上で実行されても良い。まず、(61)において、自動車の保有者は、車検証のQRコードを端末10で撮影し、それをチャットにアップロードする。(62)~(63’)の処理は、実施の形態6に記載の通りである。そして、(64)において、通信部111は、検索で取得された保有車情報及び予測された保有車の査定価格の情報を、チャットにアップロードする。以上により、ユーザは、各種情報を手軽に把握することができる。
また、サイト管理部112Cが提供するチャットサービスには、良く使われる機能に関するショートカットキーが含まれていても良い。良く使われる機能は、例えば、下取り査定依頼、来店日程調整といったものである。
それ以外の売買支援システムS8の各構成要素が実行する処理については、以前の実施の形態で説明した通りである。なお、図3に示した管理サーバ11ではなく、図8に示した管理サーバ21でも、以上に示した処理は実行可能である。
実施の形態9(営業、広告及び販売促進方法の改善提案)
(9A)
図21は、実施の形態9に係る売買支援システムを示す概略図である。図21の概略を説明すると、売買支援システムS9は、端末10、端末80、管理サーバ91及び購買DB92を少なくとも備える。端末10は仲介会社の顧客Cの端末であり、端末80は顧客Cの営業担当者Dの端末である。ここで、顧客Cは、上述のユーザ登録がなされたユーザであっても良いし、以前に仲介会社を介して自動車を購入したユーザであっても良い。営業担当者Dは、仲介会社に所属する社員である。
管理サーバ91は、端末10、端末80及び購買DB92とそれぞれ接続されており、仲介会社が保有するサーバである。購買DB92は、仲介会社のこれまでの自動車(販売対象物品)に関する購買のデータが格納されている。また、図21における端末10と管理サーバ91間の矢印、及び端末80と管理サーバ91間の矢印は、図20と同様、チャットに関する情報の送受信を示している。そして、図21における管理サーバ91と購買DB92間の矢印は、後述の通り、管理サーバ91からの購買DB92へのアクセスと、管理サーバ91が購買DB92から購買データを取得することを示す。
この実施の形態では、仲介会社の営業、広告及び販売促進方法の改善提案について説明する。以下、各装置の詳細な構成について説明する。
図22は、管理サーバ91の構成を示すブロック図である。管理サーバ91は、通信部111、制御部912及び記憶部113を備えるが、入力部や表示部をさらに備えても良い。管理サーバ91は、1台又は複数台の任意の情報処理装置で構成される。
通信部911(トランシーバ)は、端末10、端末80及び購買DB92と情報を送受信する送信部及び受信部として機能する。例えば、端末10とは、ウェブサイト及びチャットサービスを介した情報の送受信が可能である。
制御部912は、記憶部913からソフトウェア(コンピュータプログラム)を読み出して実行することで、解析部912A、検索部912B、サイト管理部912C、モデル生成部912D及び提案生成部912E等の機能を実現する。以下、これらの各機能について説明する。
解析部912A及び検索部912Bの実行する処理は、解析部112A及び検索部112Bと同様であるため、説明を省略する。サイト管理部912Cは、サイト管理部112Cと同様に、端末10がアクセス可能なウェブサイトを管理するほか、実施の形態8で示した通り、端末10と端末80とを接続するチャットサービスを提供する提供部としても機能する。
モデル生成部912Dは、過去の顧客とその顧客の営業担当者とのチャット履歴(コミュニケーション履歴)と、その顧客の自動車の購入履歴を少なくとも有するトレーニングデータを用いて、機械学習により、自動車の購入に関連するチャットでのコミュニケーションパターンを特定するコミュニケーションモデルを生成する。この過去の顧客は、ユーザ登録がなされたユーザであっても良いし、以前に仲介会社を介して自動車を購入したユーザであっても良い。自動車の購入履歴は、特定の自動車に対する顧客の購入の有無(契約の成否)を示す。モデル生成部912Dは、複数の過去の顧客に関する、このようなチャット履歴と購入履歴に基づいて、顧客と営業担当者とのどのようなチャットの会話パターンが、購入の成否を決定付けたかを特定するコミュニケーションモデルを生成する。
また、モデル生成部912Dは、モデル生成に際して、公知の様々な機械学習の技術を適用することができる。例えば、モデル生成部912Dは、チャット履歴の解析のため、ディープラーニング等による自然言語解析を実行しても良い。このコミュニケーションモデルにより、例えば、過去の統計上、かなり高い所定の確率以上で自動車の購入契約が成立した会話パターン(好ましい会話パターン)、あるいは、かなり高い所定の確率以上で自動車の購入契約が成立しなかった会話パターン(好ましくない会話パターン)の少なくともいずれかが特定できる。
コミュニケーションパターンは、例えば、チャットの回数、1回の会話中での所定のキーワードの頻度、1文の長さ、といった数量化されるものが対象とされても良い。あるいは、モデル生成部912Dは、自然言語解析を用いることで、会話の流れに関してのコミュニケーションパターンを生成しても良い。この場合、例えば顧客のどのような発言に対してどう応答するのが好ましい、又は好ましくないか、ということがより明確になる。
提案生成部912Eは、コミュニケーションモデルと、現在の顧客C(対象ユーザ)と営業担当者Dとのこれまでのチャット履歴を用いることにより、自動車の購入に関連するコミュニケーションについて、営業担当者Dへの提案を生成する。
例えば、提案生成部912Eは、これまでのチャット履歴が、コミュニケーションモデルが特定する好ましい会話パターンに該当しているか否かを判定する。一例として、好ましい会話パターンが、1文当たりの文字数が30文字以内であり、かつチャットの会話の間隔(返信の間隔)が3分以内であるとする。提案生成部912Eは、顧客Cと営業担当者Dとのこれまでのチャットの会話を解析して、この会話パターンに該当していないことを判定した場合には、営業担当者Dに対し、「1文をもう少し短くし、会話のテンポを上げていきましょう」という提案を生成する。提案生成部912Eは、通信部911を介して端末80にこの提案を送信する。端末80には、支援ツールとしてのアプリが導入されており、このアプリによって、端末80の表示部に、チャット画面とは別の箇所にこの提案が表示される。それにより、営業担当者Dは、チャットで好ましい会話パターンを展開することができるため、自動車の契約を得る可能性を高めることができる。
なお、提案生成部912Eは、好ましい会話パターンに代えて、又はそれに加えて、好ましくない会話パターンを用いても、同様に提案を生成することができる。また、提案は、「文章を具体的に書きましょう」や、「この点を会話で触れましょう」といった、他のものであっても良いことは言うまでもない。
図21に戻り、説明を続ける。購買DB92は、仲介会社の販売対象物品である自動車に関する過去の購買データ(ビッグデータ)が、営業担当者により、顧客毎のログとして格納されている。具体的には、顧客の個人情報、顧客の自動車の購入に関連する行動履歴、顧客と、その顧客の営業担当者とのコミュニケーション履歴、顧客の自動車の購入履歴及び自動車の販売促進に関する履歴が、購買データとして格納されている。
顧客の個人情報は、顧客の氏名、保有車又は購入車の車体番号のほか、保有車又は購入車の種類、顧客の性別、年齢、住所、家族構成等、顧客の属性に関する情報を含む。顧客の自動車の購入に関連する行動履歴は、顧客が仲介会社に来店したときの行動履歴、及び、サイト管理部112Cが管理する仲介会社のウェブサイトに顧客がアクセスしたときの行動履歴を含む。前者の例は、販売中の自動車の見学や試乗といった行動履歴である。後者の例は、ウェブサイトの閲覧履歴(どのような自動車を閲覧したか)や、特定の自動車に対する「お気に入り」の登録情報、販売希望車に関するコメント履歴や、出品希望掲示板に書き込んだコメント履歴といったものでも良い。これらのコメントの説明については、上述の実施の形態で示した通りである。
コミュニケーション履歴には、顧客と、その顧客の営業担当者とのチャット履歴のほか、両者の間でなされたメール、両者の間での電話や体面による会話といったコミュニケーションの内容が含まれている。顧客の自動車の購入履歴は、特定の自動車に対する顧客の購入の有無を示す。自動車の販売促進に関する履歴は、例えば仲介会社が自動車の販売を促進するために行った各種キャンペーン、クーポン券等の特典といった情報の履歴を含む。
それ以外の売買支援システムS9の各構成要素が実行する処理については、以前の実施の形態で説明した通りである。
図23を用いて、売買支援システムS9内で管理サーバ91が実行する処理を説明する。まず、モデル生成部912Dは、通信部111を介して購買DB92にアクセスすることにより、過去の顧客のチャット履歴と、その顧客の購入履歴を、少なくとも取得する。そして、取得した情報をトレーニングデータとして用いて、上述の通り、コミュニケーションモデルを生成する(ステップS91)。
サイト管理部112Cがチャットサービスを提供し、顧客Cと営業担当者Dとがそれぞれの端末を操作してチャットをしているときに、提案生成部912Eは、ステップS91で生成されたコミュニケーションモデルと、顧客Cと営業担当者Dとのこれまでのチャット履歴を用いることにより、自動車の購入に関連するコミュニケーションについて、営業担当者Dへの提案を生成する(ステップS92)。以上により、営業担当者Dは、自動車の購入に関連する会話をチャットで展開することができるため、自動車の販売業績を向上させることができる。これにより、取引を活性化させることもできる。
なお、モデル生成部912Dは、トレーニングデータとして、購買DB92に格納された、チャット履歴以外のメール、会話といったコミュニケーション履歴を用いても良い。その場合、モデル生成部912Dは、自動車の購入に関連するメール、会話でのコミュニケーションパターンを特定するコミュニケーションモデルを生成することができる。提案生成部912Eは、そのコミュニケーションモデルと、顧客Cと営業担当者Dとのこれまでのメール、会話といったコミュニケーション履歴を用いることにより、顧客Cが自動車を購入する可能性がより高まるメールや会話の内容について、営業担当者Dへの提案を生成する。営業担当者Dは、その提案を用いて、自動車の販売業績を向上させることができる。なお、顧客Cと営業担当者Dとのコミュニケーション履歴は、例えば購買DB92に格納されており、提案生成部912Eが購買DB92にアクセスすることで取得することができる。
(9B)
(9A)に示したモデル生成部912Dは、トレーニングデータとして、購買DB92に格納されたコミュニケーション履歴や顧客の自動車の購入履歴だけでなく、顧客の個人情報、顧客の自動車の購入に関連する行動履歴、及び自動車の販売促進に関する履歴の少なくともいずれかをさらに用いても良い。提案生成部912Eは、モデル生成部912Dがトレーニングデータとして用いたデータに対応する、顧客Cに関するデータを用いる。すなわち、提案生成部912Eは、顧客Cの個人情報と、自動車の購入に関連する顧客Cの行動履歴と、自動車の顧客Cに対する販売促進に関する履歴の少なくともいずれかをさらに用いることにより、上述の提案を生成する。なお、提案生成部912Eが用いるこれらの情報は、例えば購買DB92に格納されており、提案生成部912Eが購買DB92にアクセスすることで取得することができる。これにより、営業担当者Cは、顧客Dの属性又は行動により適したコミュニケーションを取ることができる。
また、提案生成部912Eは、顧客Cに対してコミュニケーションを取るタイミング、及び顧客Cに対して購入を勧める自動車、及び自動車の販売促進の手法の少なくともいずれかに関する提案を生成することができる。
例えば、提案生成部912Eは、顧客Cの個人情報として、以前の車を買って数年が経過したこと、子供が近いうちに小学生になったことを取得する。また、顧客Cの行動履歴として、サイト管理部112Cが管理するウェブサイトに顧客Cが最近アクセスするようになったことも取得する。このときに、提案生成部912Eは、顧客の個人情報及び行動履歴に基づいて生成されたコミュニケーションモデルを用いて、顧客Cがそろそろ自動車を買い替えようとしていること、また顧客Cが家族用の比較的大きなサイズの自動車を所望していることを推定する。提案生成部912Eは、その推定に基づいて、営業担当者Dに対し、顧客Cとコミュニケーションを取ることが望ましく、また比較的大きなサイズの自動車の購入を勧めることを、提案内容として、端末80に送信する。また、販売促進の手法の情報にも基づいてコミュニケーションモデルが生成された場合には、提案生成部912Eは、クーポン券、割引等の販売促進の手法を顧客Cに対して打ち出すことも、提案内容に含められる。このようにして、営業担当者Dは、自動車を販売するために、より効果的な手法を取ることができる。
他の例として、提案生成部912Eは、コミュニケーションモデルを用いて、最近連絡がない顧客に対して、放置すると将来の購買の可能性が下がることを推定することにより、営業担当者Dに対し、その顧客とコミュニケーション(例えば時候の挨拶)を取ることを提案しても良い。
なお、(9A)、(9B)において、コミュニケーションモデルは、顧客の個人情報における属性、購入車の属性の少なくともいずれかに基づいて分けられて生成しても良い。例えば、性別及び年齢に応じて複数の属性が定義された上で、モデル生成部912Dは、過去の顧客をその属性毎に分け、その属性毎に上述の情報に基づいてコミュニケーションモデルを生成する。これにより、コミュニケーションモデルは複数生成される。そして、提案生成部912Eは、顧客Cの個人情報に基づいて、複数のコミュニケーションモデルの中から、顧客Cの属性と合致したコミュニケーションモデルを1つ選択する。そして、選択されたコミュニケーションモデルを用いて、上述の処理を実行する。これにより、提案生成部912Eは、顧客の属性に応じた、さらに精度の高い提案を生成することができる。
(9C)
また、モデル生成部912Dは、自動車に関する、広告及び販売促進の少なくともいずれかの履歴、並びに自動車の販売履歴を有するトレーニングデータを用いて、自動車の販売に関連する広告及び販売促進の少なくともいずれかの手法を特定する販売モデルを生成しても良い。広告は、端末10に上述のチャットのプッシュ通知として表示されるものでも良いし、テレビコマーシャル等として表示されるものでも良い。広告の履歴は、期間毎の広告の内容を示す情報である。広告及び販売促進の履歴は、購買DB92に格納されており、モデル生成部912Dはそれを取得して、自然言語解析等、公知の機械学習の手法を用いて販売モデルを生成する。この販売モデルにより、例えば、過去の統計上、かなり高い所定の確率以上で自動車の購入契約が向上した広告又は販売促進の手法(好ましい広告又は販売促進の手法)、あるいは、かなり高い所定の確率以上で自動車の購入契約が低下した広告又は販売促進の手法(好ましくない広告又は販売促進の手法)の少なくともいずれかが特定できる。
提案生成部912Eは、モデル生成部912Dが生成した販売モデルを用いて、自動車の販売に関連する、広告及び販売促進の少なくともいずれかについての提案を生成する。例えば、提案生成部912Eは、現在検討されている広告のキャッチコピーが、販売モデルが特定する好ましい広告に該当しているか否かを判定する。一例として、好ましい広告のキャッチコピーの文字数が15文字以内である一方、現在検討されている広告のキャッチコピーが20文字であることを判定した場合には、提案生成部912Eは、「キャッチコピーをもう少し短くしましょう」という提案を生成する。提案生成部912Eは、通信部911を介して端末80にこの提案を送信し、端末80はこの提案を表示部に表示させる。
以上の処理により、自動車の広告又は販売促進の担当者は、より自動車の販売に関連する広告又は販売促進の手法を取ることができるため、自動車の販売業績を向上させることができる。
なお、(9C)において、販売モデルは、顧客の個人情報における属性、購入車の属性の少なくともいずれかに基づいて分けられて生成しても良い。例えば、性別及び年齢に応じて複数の属性が定義された上で、モデル生成部912Dは、広告及び販売促進の少なくともいずれかの履歴と、自動車の販売履歴を、それぞれ属性毎に分ける。そして、それぞれの属性に関して、販売モデルを生成する。そして、提案生成部912Eは、今回対象とする顧客の属性に基づいて、複数の販売モデルの中から、顧客の属性と合致した販売モデルを1つ選択する。そして、選択された販売モデルを用いて、上述の処理を実行する。これにより、提案生成部912Eは、顧客の属性に応じた、さらに精度の高い広告又は販売促進の提案を生成することができる。
(9A)~(9C)は、適宜組み合わせることができる。なお、(9A)~(9C)において、販売対象となるのは自動車に限られず、自動車関連の物品であっても良いし、自動車の保険や点検サービスといった、自動車関連の各種サービスであっても良い。また、モデル生成部912Dが生成するモデル及び提案生成部912Eが生成する提案は、物品、サービスの両方を対象とするものであっても良い。
なお、本発明は上記実施の形態1~9に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。例えば、端末10A、10Bは、保有者や買い手が有する端末ではなく、少なくともいずれかが、仲介会社等の店舗に設けられた端末であっても良い。また、実施の形態1~7、9において検索に用いられた各種のDBは、管理サーバの外部ではなく、内部に設けられた記憶部として構成されても良い。
実施の形態1~9では、物品として、自動車の売買がなされる例について説明したが、本発明は、自動車に限られず、任意の有体物(例えば不動産、時計、洋服、装飾品等)の売買においても適用できる。
図24は、以上に示した各実施の形態の処理が実行される情報処理装置(信号処理装置)のハードウェア構成例を示すブロック図である。図24を参照すると、この情報処理装置I0は、信号処理回路I1、プロセッサI2及びメモリI3を含む。
信号処理回路I1は、プロセッサI2の制御に応じて、信号を処理するための回路である。なお、信号処理回路I1は、送信装置から信号を受信する通信回路を含んでいても良い。
プロセッサI2は、メモリI3からソフトウェア(コンピュータプログラム)を読み出して実行することで、上述の実施形態において説明された装置の処理を行う。プロセッサ92の一例として、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)、FPGA(Field-Programmable Gate Array)、DSP(Demand-Side Platform)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)のうち一つを用いてもよいし、そのうちの複数を並列で用いてもよい。
メモリI3は、揮発性メモリや不揮発性メモリ、またはそれらの組み合わせで構成される。メモリI3は、1個に限られず、複数設けられてもよい。なお、揮発性メモリは、例えば、DRAM (Dynamic Random Access Memory)、SRAM (Static Random Access Memory)等のRAM (Random Access Memory)であってもよい。不揮発性メモリは、例えば、PROM (Programmable Random Only Memory)、EPROM (Erasable Programmable Read Only Memory) 等のROM (Random Only Memory)、フラッシュメモリや、SSD(Solid State Drive)であってもよい。
メモリI3は、1以上の命令を格納するために使用される。ここで、1以上の命令は、ソフトウェアモジュール群としてメモリI3に格納される。プロセッサI2は、これらのソフトウェアモジュール群をメモリI3から読み出して実行することで、上述の実施形態において説明された処理を行うことができる。
なお、メモリI3は、プロセッサI2の外部に設けられるものに加えて、プロセッサI2に内蔵されているものを含んでもよい。また、メモリI3は、プロセッサI2を構成するプロセッサから離れて配置されたストレージを含んでもよい。この場合、プロセッサI2は、I/O(Input / Output)インタフェースを介してメモリI3にアクセスすることができる。
以上に説明したように、上述の実施形態における各装置が有する1又は複数のプロセッサは、図面を用いて説明されたアルゴリズムをコンピュータに行わせるための命令群を含む1又は複数のプログラムを実行する。この処理により、各実施の形態に記載された管理サーバ又は端末の処理が実現できる。
プログラムは、様々なタイプの非一時的なコンピュータ可読媒体(non-transitory computer readable medium)を用いて格納され、コンピュータに供給することができる。非一時的なコンピュータ可読媒体は、様々なタイプの実体のある記録媒体(tangible storage medium)を含む。非一時的なコンピュータ可読媒体の例は、光学記憶媒体(例えばDVD(Digital Versatile Disc)、CD(Compact Disc)といった光ディスク)、半導体メモリ(例えば、マスクROM(Read Only Memory)、PROM(Programmable ROM)、EPROM(Erasable PROM)、フラッシュROM、RAM(Random Access Memory))、磁気記録媒体(例えばフレキシブルディスク、磁気テープ、ハードディスクドライブ)、光磁気記録媒体(例えば光磁気ディスク)を含む。また、プログラムは、様々なタイプの一時的なコンピュータ可読媒体(transitory computer readable medium)によってコンピュータに供給されてもよい。一時的なコンピュータ可読媒体の例は、電気信号、光信号、及び電磁波を含む。一時的なコンピュータ可読媒体は、電線及び光ファイバ等の有線通信路、又は無線通信路を介して、プログラムをコンピュータに供給できる。
以上、実施の形態を参照して本発明を説明したが、本発明は上記によって限定されるものではない。本発明の構成や詳細には、開示のスコープ内で当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。