JP2019140202A - コイル部品及びその製造方法 - Google Patents

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川口 裕一
Yuichi Kawaguchi
裕一 川口
将典 鈴木
Masanori Suzuki
将典 鈴木
朋永 西川
Tomonaga Nishikawa
朋永 西川
藤井 直明
Naoaki Fujii
直明 藤井
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Abstract

【課題】磁気飽和を防止しながらインダクタンスを高めることが可能なコイル部品及びその製造方法を提供する。【解決手段】本発明によるコイル部品1は、スパイラルパターンC1〜C4及びスパイラルパターンC1〜C4を覆う層間絶縁層50a〜50dを含むコイル部20と、コイル部20を覆う磁性樹脂層10とを備えている。磁性樹脂層10は、球状磁性粒子を含む第1磁性樹脂層13と、扁平磁性粒子を含む第2磁性樹脂層14とを有している。【選択図】図2

Description

本発明は、コイル部品及びその製造方法に関し、コイル導体が磁性樹脂層内に埋め込まれた構造を有するコイル部品及びその製造方法に関するものである。
コイル導体が磁性樹脂層内に埋め込まれた構造を有するコイル部品として、特許文献1には、焼結フェライトなどの磁性基板上にコイル部を形成した後、コイル部を磁性樹脂層で覆った構造を有するコイル部品が開示されている。このコイル部品によれば、コイル部の磁路の透磁率を向上させて高いインダクタンス値を得ることができる。
しかし、磁性基板を薄くすると磁性基板の割れや欠けが発生しやすくなり、製品の信頼性が低下するため、薄型化には限界がある。また磁気飽和しやすい構造であり、大電流用途には不向きである。
特許文献2には、コイル部の全体を磁性樹脂層で覆った構造を有するコイル部品及びその製造方法が記載されている。このコイル部品によれば、磁性基板の割れ等の問題がなく、また磁気飽和を防止することができる。
特開2017−199800号公報 国際公開第2016/208305号パンフレット
しかしながら、特許文献2に記載のコイル部品では、磁性樹脂層に単一の材料が用いられているため、コイル部から離れた位置で磁性樹脂層の外側に磁束が漏れやすく、高いインダクタンスを得るには限界がある。
したがって、本発明の目的は、磁気飽和を防止しながらインダクタンスを高めることが可能なコイル部品及びその製造方法を提供することにある。
上記課題を解決するため、本発明によるコイル部品は、スパイラルパターン及び前記スパイラルパターンを覆う層間絶縁層を含むコイル部と、前記コイル部を覆う磁性樹脂層とを備え、前記磁性樹脂層は、球状磁性粒子を含む第1磁性樹脂層と、扁平磁性粒子を含む第2磁性樹脂層とを有することを特徴とする。
本発明によれば、磁性樹脂層内にコイル部が埋め込まれた構造を有し、磁気飽和しにくくインダクタンスが高いコイル部品を提供することができる。
本発明において、前記第1磁性樹脂層は、前記コイル部の少なくとも内径領域及び外周領域に設けられており、前記第2磁性樹脂層は、前記コイル部の少なくとも上部領域及び下部領域に設けられていることが好ましい。この構成によれば、コイル部から離れた位置で磁束が磁性樹脂層の外側に漏れることを抑制してコイルのインダクタンスを高めることができる。また、コイル部の内径領域に球状磁性粒子を含む第1磁性樹脂層を設けることにより、磁性樹脂層の飽和磁束密度の低下を防止することができる。
本発明において、前記コイル部の前記上部領域及び前記下部領域に設けられる前記第2磁性樹脂層に含まれる前記扁平磁性粒子の長軸の向きは、前記第2磁性樹脂層の主面と略平行であることが好ましい。この構成によれば、コイル部から離れた位置で磁束が磁性樹脂層の外側に漏れることを抑制してコイルのインダクタンスを高めることができる。また、コイル部の内径領域に球状磁性粒子を含む第1磁性樹脂層を設けることにより、磁性樹脂層の飽和磁束密度の低下を防止することができる。
本発明において、前記コイル部の前記内径領域及び前記外周領域には、前記第2磁性樹脂層が設けられることなく前記第1磁性樹脂層が設けられていることが好ましい。これによれば、磁性樹脂層の飽和磁束密度を高めてコイルのインダクタンス特性を向上させることができる。
本発明において、前記コイル部の前記上部領域及び前記下部領域には、前記第1磁性樹脂層と前記第2磁性樹脂層の両方が設けられており、前記第1磁性樹脂層は前記コイル部に接しており、前記第2磁性樹脂層は前記第1磁性樹脂層よりも前記コイル部から離れた位置に設けられていることが好ましい。この構成によれば、コイル部から離れた位置で磁性樹脂層の外側に磁束が漏れることを抑制してコイルのインダクタンスを高めることができる。また、コイル部の近くに球状磁性粒子を含む第1磁性樹脂層を設けることにより、磁性樹脂層の飽和磁束密度の低下を防止することができる。
本発明において、前記コイル部の前記上部領域及び前記下部領域には、前記第1磁性樹脂層が設けられることなく前記第2磁性樹脂層が設けられていることが好ましい。この構成によれば、コイル部から離れた位置で磁束が磁性樹脂層の外側に漏れることを抑制する効果を高めてインダクタンスを向上させることができる。
本発明において、前記コイル部の前記内径領域及び前記外周領域には、前記第1磁性樹脂層と前記第2磁性樹脂層の両方が設けられており、前記第2磁性樹脂層は前記コイル部に接しており、前記第1磁性樹脂層は前記第2磁性樹脂層よりも前記コイル部から離れた位置に設けられていることが好ましい。この場合において、前記コイル部の前記内径領域に設けられた前記第1磁性樹脂層は、前記第2磁性樹脂層よりも前記コイル部の前記内径領域の中心部に設けられており、前記第2磁性樹脂層は、前記第1磁性樹脂層を取り囲むように設けられていることが好ましい。
本発明において、前記コイル部の前記上部領域及び前記下部領域には、前記第1磁性樹脂層と前記第2磁性樹脂層の両方が設けられていることが好ましい。この構成によれば、磁性樹脂層の飽和磁束密度の低下を抑制しつつコイルのインダクタンスを向上させることができる。
本発明において、前記磁性樹脂層は、微小磁性粒子を含む第3磁性樹脂層をさらに有し、前記微小磁性粒子の平均粒径は、前記第1及び第2磁性樹脂層に含まれる磁性粒子の平均粒径よりも小さく、前記第3磁性樹脂層は、前記コイル部の前記上部領域及び前記下部領域において前記磁性樹脂層の露出面を構成していることが好ましい。この構成によれば、コイル部品の表面の平滑性を高めることができる。
また、本発明によるコイル部品の製造方法は、キャリア基板に支持された絶縁樹脂層の一方の主面にコイル部を形成する工程と、前記絶縁樹脂層の前記一方の主面側から前記コイル部を覆う上部磁性樹脂層を形成する工程と、前記キャリア基板を剥離して前記絶縁樹脂層の他方の主面を露出させる工程と、前記絶縁樹脂層の前記他方の主面側から前記コイル部を覆う下部磁性樹脂層を形成する工程とを備え、前記上部磁性樹脂層を形成する工程は、前記コイル部の少なくとも内径領域及び外周領域に球状磁性粒子を含む第1磁性樹脂層を形成すると共に、前記コイル部の少なくとも上部領域に扁平磁性粒子を含む第2磁性樹脂層を形成し、前記下部磁性樹脂層を形成する工程は、前記コイル部の少なくとも下部領域に前記第2磁性樹脂層を形成することを特徴とする。
本発明によれば、磁性樹脂層内にコイル部が埋め込まれた構造を有し、磁気飽和しにくくインダクタンスが高いコイル部品を製造することができる。
本発明において、前記上部磁性樹脂層を形成する工程は、前記コイル部の前記上部領域に前記コイル部に向かって前記第1磁性樹脂層及び前記第2磁性樹脂層を順に形成し、前記下部磁性樹脂層を形成する工程は、前記コイル部の前記下部領域に前記コイル部に向かって前記第1磁性樹脂層及び前記第2磁性樹脂層を順に形成することが好ましい。これによれば、コイル部の上部領域及び下部領域に2層構造の磁性樹脂層を形成することができる。
本発明において、前記上部磁性樹脂層を形成する工程は、前記コイル部の前記上部領域に前記第1磁性樹脂層を形成することなく前記第2磁性樹脂層を形成し、前記下部磁性樹脂層を形成する工程は、前記コイル部の前記下部領域に前記第1磁性樹脂層を形成することなく前記第2磁性樹脂層を形成することもまた好ましい。これによれば、コイル部の上部領域及び下部領域に単層の磁性樹脂層を形成することができる。
本発明において、前記上部磁性樹脂層を形成する工程は、前記コイル部の前記内径領域及び前記外周領域に前記第1磁性樹脂層及び前記第2磁性樹脂層を形成することが好ましい。これによれば、コイル部の内径領域及び外周領域に2層構造の磁性樹脂層を形成することができる。
本発明において、前記上部磁性樹脂層を形成する工程は、半硬化状態の前記第1磁性樹脂層及び半硬化状態の前記第2磁性樹脂層の積層体を前記絶縁樹脂層の前記一方の主面に張り合わせてプレスする工程を含み、前記下部磁性樹脂層を形成する工程は、半硬化状態の前記第1磁性樹脂層及び半硬化状態の前記第2磁性樹脂層の積層体を前記絶縁樹脂層の前記他方の主面に張り合わせてプレスする工程を含むことが好ましい。これによれば、磁性樹脂層内にコイル部が埋め込まれた構造を有し、磁気飽和しにくくインダクタンスが高いコイル部品を容易に製造することができる。
本発明によれば、磁気飽和しにくくインダクタンスが高いコイル部品及びその製造方法を提供することができる。
図1は、本発明の好ましい実施形態によるコイル部品の外観を示す斜視図である。 図2は、本発明の第1の実施の形態によるコイル部品の構造を示す略断面図である。 図3は、図2のX部を拡大して示す断面写真であって、第1磁性樹脂層13及び第2磁性樹脂層14の断面構造を示すものである。 図4(a)〜(d)は、4層構造のコイル部の各導体層の平面レイアウト図である。 図5(a)〜(e)は、コイル部品1の製造方法を説明するための工程図である。 図6(a)〜(d)は、コイル部品1の製造方法を説明するための工程図である。 図7(a)及び(b)は、コイル部品1の製造方法を説明するための工程図である。 図8(a)及び(b)は、コイル部品1の製造方法を説明するための工程図である。 図9(a)及び(b)は、コイル部品1の製造方法を説明するための工程図である。 図10は、本発明の第2の実施の形態によるコイル部品の構造を示す略断面図である。 図11は、第2の実施の形態によるコイル部品の製造方法を説明するための略断面図である。 図12は、本発明の第3の実施の形態によるコイル部品の構造を示す略断面図である。 図13は、第3の実施の形態によるコイル部品の製造方法を概略的に説明するための断面図である。 図14は、本発明の第4の実施の形態によるコイル部品の構造を示す略断面図である。 図15は、第4の実施の形態によるコイル部品の製造方法を概略的に説明するための断面図である。
以下、添付図面を参照しながら、本発明の好ましい実施形態について詳細に説明する。
図1は、本発明の好ましい実施形態によるコイル部品の外観を示す斜視図である。
本実施形態によるコイル部品1は電源回路用のインダクタとして用いることが好適な表面実装型のチップ部品であり、図1に示すように、磁性樹脂層10を有する。磁性樹脂層10には、後述するコイルパターンが埋め込まれており、コイルパターンの一端が第1の外部端子E1に接続され、コイルパターンの他端が第2の外部端子E2に接続される。但し、本発明によるコイル部品が表面実装型のチップ部品であることは必須でなく、回路基板に埋め込むタイプのチップ部品であっても構わない。
磁性樹脂層10は、金属磁性粒子(磁性フィラー)を含有する樹脂からなる複合部材であり、コイルパターンに電流を流すことによって生じる磁束の磁路を構成する。金属磁性粒子としては、パーマロイ系材料を用いることが好適である。また、樹脂としては、液状又は粉体である半硬化状態のエポキシ樹脂を用いることが好ましい。詳細は後述するが、磁性樹脂層10には2種類の金属磁性材料が用いられる。
本実施形態によるコイル部品1は、一般的な積層コイル部品とは異なり、積層方向であるz方向が回路基板と平行となるよう立てて実装される。具体的には、xz面を構成する面が実装面S1として用いられる。そして、実装面S1には、第1の外部端子E1及び第2の外部端子E2が設けられる。第1の外部端子E1は、実装面S1からyz面を構成する側面S2に亘って連続的に形成され、第2の外部端子E2は、実装面S1からyz面を構成する側面S3に亘って連続的に形成される。
図2は、本発明の第1の実施の形態によるコイル部品の構造を示す略断面図である。
図2に示すように、磁性樹脂層10は、上部磁性樹脂層11及び下部磁性樹脂層12の積層体からなり、磁性樹脂層10の内部にはコイル部20が埋め込まれている。コイル部20は4層の導体層40a〜40dを有しており、導体層40a〜40dは約3ターンのスパイラルパターンC1〜C4をそれぞれ有している。これにより、コイルパターンの合計ターン数は約12ターンとなる。また、導体層40a〜40d内のスパイラルパターンC1〜C4の表面は、絶縁樹脂層30及び層間絶縁層50a〜50dによって覆われ、これによって磁性樹脂層10との接触が防止されている。
上部磁性樹脂層11は、コイル軸方向(z方向)における一方側からコイル部20を覆っており、コイル部20に囲まれた内径領域22、コイル部20を囲む外周領域23、並びに、コイル部20のコイル軸方向の一方側の上部領域21に設けられている。一方、下部磁性樹脂層12は、コイル軸方向(z方向)における他方側からコイル部20を覆っており、コイル部20のコイル軸方向の他方側の下部領域24に設けられている。
上部磁性樹脂層11と下部磁性樹脂層12との間には、絶縁樹脂層30(絶縁ギャップ層)が設けられている。絶縁樹脂層30は樹脂などの非磁性材料からなり、上部磁性樹脂層11と下部磁性樹脂層12との間に磁気ギャップを形成することによって、磁気飽和を防止する役割を果たす。上部磁性樹脂層11は絶縁樹脂層30の表面30a(一方の主面)側に設けられており、下部磁性樹脂層12は絶縁樹脂層30の裏面30b(他方の主面)側に設けられている。
本実施形態において、上部磁性樹脂層11及び下部磁性樹脂層12はともに2層構造であって、球状磁性粒子(球状磁性フィラー)を含有する第1磁性樹脂層13と、扁平磁性粒子(扁平磁性フィラー)を含有する第2磁性樹脂層14とを有している。
第1磁性樹脂層13は、コイルのインダクタンスを高めると共に磁気飽和を防止するために設けられるものであり、コイル部20の全体を覆うようにコイル部20の上部領域21、内径領域22、外周領域23及び下部領域24に設けられており、コイル部20に接して設けられている。特に、コイル部20の内径領域22及び外周領域23には、第1磁性樹脂層13のみが設けられており、第2磁性樹脂層14は設けられていない。また、コイル部20の上部領域21及び下部領域24には、第1磁性樹脂層13と第2磁性樹脂層14の両方が設けられている。
第2磁性樹脂層14は、磁性樹脂層10の外側への磁束の漏洩を防止してコイルのインダクタンスを高めるために設けられるものであり、第1磁性樹脂層13の外側に設けられており、コイル部20には接触していない。本実施形態において、第2磁性樹脂層14は、コイル部20の上部領域21及び下部領域24に設けられているが、内径領域22及び外周領域23には設けられていない。
図3は、図2のX部を拡大して示す断面写真であって、第1磁性樹脂層13及び第2磁性樹脂層14の断面構造を示すものである。
図3に示すように、第1磁性樹脂層13に含まれる球状磁性粒子13aは実質的に球状である。球状磁性粒子13aの平均粒径は特に限定されないが、15〜25μmであることが好ましい。一方、第2磁性樹脂層14に含まれる扁平磁性粒子14aは長軸及び短軸を有しており、長軸に対する短軸の比は0.1〜0.5であることが好ましい。したがって、扁平磁性粒子14aは、長球状或いは棒状であってもよく、扁球状或いは円板状であってもよい。扁平磁性粒子14aの平均粒径は、15〜25μmであることが好ましい。なお、球状磁性粒子13aの場合、長軸に対する短軸の比は0.8以上であることが好ましい。
上部領域21及び下部領域24に設けられた第2磁性樹脂層14内の扁平磁性粒子14aの長軸の向き(扁平方向)は、コイル軸方向(z方向)と直交する第2磁性樹脂層14の主面と略平行であり、コイル部20から発生する磁束の進行方向を向いている。そのため、コイル部20を鎖交してコイル部20の周りを周回する磁束を適切な進行方向に誘導し、磁性樹脂層10の外側に漏れることを抑えてコイルのインダクタンスを高めることができる。また内径領域22及び外周領域23には球状磁性粒子13aを含む第1磁性樹脂層13が設けられており、第1磁性樹脂層13は第2磁性樹脂層14に比べて飽和磁束密度が高いことから、コイルの磁気飽和を防止することができる。
図4(a)〜(d)は、4層構造のコイル部20の各導体層40a〜40dの平面レイアウト図である。
図4(a)〜(d)に示すように、コイル部20の1層目のスパイラルパターンC1はその外周端から内周端に向かって右回りであり、スパイラルパターンC1の外周端は、第1の外部端子E1に接続されている。またスパイラルパターンC1の内周端は、層間絶縁層50aを貫通するスルーホール導体45aを介して2層目のスパイラルパターンC2の内周端に接続されている。スパイラルパターンC2はその内周端から外周端に向かって右回りであり、スパイラルパターンC2の外周端は、層間絶縁層50bを貫通するスルーホール導体45bを介して3層目のスパイラルパターンC3の外周端に接続されている。スパイラルパターンC3はその外周端から内周端に向かって右回りであり、スパイラルパターンC3の内周端は、層間絶縁層50cを貫通するスルーホール導体45cを介して4層目のスパイラルパターンC4の外周端に接続されている。スパイラルパターンC4はその内周端から外周端に向かって右回りであり、スパイラルパターンC4の外周端は、第2の外部端子E2に接続されている。このように、4つのスパイラルパターンC1〜C4は直列に接続されて単一のコイル素子を構成している。
スパイラルパターンC1〜C4の内径領域22及び外周領域23には第1磁性樹脂層13が形成されている。スパイラルパターンC1〜C4の内径領域22はスパイラルパターンC1〜C4と鎖交する磁束が集中する領域であるため、飽和磁束密度が低い磁性材料を用いた場合にはコイルが磁気飽和しやすくなる。しかし、内径領域22に第1磁性樹脂層13を設けることにより、第2磁性樹脂層14を用いる場合に比べて飽和磁束密度を高めることができ、コイルの磁気飽和を抑制することができる。
図5〜図9は、第1の実施の形態によるコイル部品の製造方法を説明するための工程図である。
本実施形態によるコイル部品1の製造では、まず図5(a)に示すように、所定の強度を有するキャリア基板60を用意し、その上面に絶縁樹脂層30(絶縁ギャップ層)を形成する。キャリア基板60の材料については、キャリア基板60からの中間体の剥離し易さの観点から透明なガラス基板を用いることが好ましいが、フェライト基板やシリコン基板などを用いてもよい。また、絶縁樹脂層30の形成方法についても特に限定されず、スピンコート法や印刷法によってキャリア基板60の表面に樹脂材料を塗布することによって形成しても構わないし、あらかじめフィルム状に成型した絶縁樹脂層30をキャリア基板60に貼り付けても構わない。説明の便宜上、キャリア基板60上に単一のコイル部品を形成する例を以下に示すが、実際には一枚のキャリア基板60上に多数のコイル部品を形成する量産プロセスが採用される。
次に、図5(b)に示すように、キャリア基板60に支持された絶縁樹脂層30の表面30aに第1の導体層40aを形成するため、スパッタリング法などの薄膜プロセス又は薄い銅箔等を用いてシード層SL(シードパターン)を形成する。シード層SLは、約3ターンのスパイラルパターンC1と、スパイラルパターンC1の内径領域に形成された内側ダミーパターン43aと、スパイラルパターンC1の外周領域に形成された外側ダミーパターン43bとを含む。シード層SLの厚さは1〜5μmであることが好ましい。
次に、図5(c)に示すように、シードパターンのネガパターンからなる感光性永久レジストパターン51a(レジストポスト)を形成した後、図5(d)に示すように電解メッキ法によりシード層SLを所望の膜厚までメッキ成長させる。こうして、スパイラルパターンC1を含む第1の導体層40aが形成される。
次に、アッシング等によりレジストパターン51aの上端部を除去してスパイラルパターンC1の頭出しを行った後、図5(e)に示すように、スパイラルパターンC1の上面を覆うレジストパターン51bを形成する。こうして、レジストパターン51a,51bからなり、スパイラルパターンC1を取り囲む層間絶縁層50aが形成される。
その後、図5(b)〜(e)の工程を繰り返すことによって、図6(a)〜(c)に示すように、第2〜第4の導体層40b〜40dと第2〜第4の層間絶縁層50b〜50dとを交互に形成する。
次に、図6(d)に示すように、ウェットエッチングを行うことにより、スパイラルパターンC1〜C4以外の導体層40a〜40dを選択的に除去する。すなわち、スパイラルパターンC1〜C4の内径領域22に存在する内側ダミーパターン43a及び外周領域23に存在する外側ダミーパターン43bを除去する。スパイラルパターンC1〜C4は層間絶縁層50a〜50dに覆われているのでエッチングによって除去されないが、それ以外の導体パターンはエッチングによって除去される。これにより、スパイラルパターンC1〜C4に囲まれた内径領域22、並びに、スパイラルパターンC1〜C4の外側に位置する外周領域23に空間が形成される。以上により、コイル部20が完成する。
次に、図7(a)に示すように、絶縁樹脂層30の露出面に上部磁性樹脂層11を形成してコイル部20を上部磁性樹脂層11内に埋め込む。そのため、PET樹脂などからなるフィルム71上に保持された半硬化状態の上部磁性樹脂層11を用意し、上部磁性樹脂層11がコイル部20と向かい合うようにキャリア基板60に張り合わせる。
ここで、半硬化状態の上部磁性樹脂層11は、フィルム71上に半硬化状態の第2磁性樹脂層14及び半硬化状態の第1磁性樹脂層13を順に形成したものである。そのため、上部磁性樹脂層11は、第1磁性樹脂層13がコイル部20側を向いた状態で絶縁樹脂層30の表面30aに張り合わせられる。なお、上部磁性樹脂層11の形成時には第1磁性樹脂層13をコイル部20の内径領域22及び外周領域23に埋め込む必要があるため、第1磁性樹脂層13は十分な厚さを有する必要がある。これにより、コイル部20が形成された絶縁樹脂層30の表面30a側(すなわち、コイル部20の内径領域22、外周領域23及び上部領域21)には、第1磁性樹脂層13及び第2磁性樹脂層14からなる2層構造の上部磁性樹脂層11が形成される。
次に、図7(b)に示すように、上部磁性樹脂層11をプレスすることによって、コイル部の内径領域22や外周領域23に生じている隙間を上部磁性樹脂層11によって完全に埋める。
次に、図8(a)に示すように、フィルム71を剥離し、接着剤61を介して上部磁性樹脂層11にサポート板62を貼り付けた後、図8(b)に示すようにキャリア基板60を剥離する。これにより、絶縁樹脂層30の裏面30bが露出した状態となる。尚、サポート板62は、キャリア基板60を剥離する工程における支持部材であり、キャリア基板60を剥離する工程において全体を支持する必要がない場合には、サポート板62を貼り付ける必要はない。
次に、図9(a)に示すように、絶縁樹脂層30の露出面に下部磁性樹脂層12を形成してコイル部20の下部領域を下部磁性樹脂層12で覆う。そのため、PET樹脂などからなるフィルム72上に保持された半効果状態の下部磁性樹脂層12を用意し、下部磁性樹脂層12が絶縁樹脂層30と向かい合うようにキャリア基板60に張り合わせる。
ここで、半硬化状態の下部磁性樹脂層12は、フィルム72上に半硬化状態の第2磁性樹脂層14及び半硬化状態の第1磁性樹脂層13を順に形成したものである。そのため、下部磁性樹脂層12は、第1磁性樹脂層13がコイル部20側を向いた状態で絶縁樹脂層30の裏面30bに張り合わせられる。上部磁性樹脂層11と異なり、下部磁性樹脂層12はコイル部20の内径領域22及び外周領域23に埋め込まれないため、第1磁性樹脂層13を十分に厚くする必要はない。これにより、コイル部20が形成されていない絶縁樹脂層30の裏面30b側(すなわち、コイル部20の下部領域24)には、第1磁性樹脂層13及び第2磁性樹脂層14からなる2層構造の下部磁性樹脂層12が形成される。
次に、図9(b)に示すように、磁性樹脂層10をプレスした後、半硬化状態である磁性樹脂層10に熱や紫外線を与えることによって、磁性樹脂層10を完全に硬化させる。その後、フィルム72を剥離する。さらに、量産プロセスではダイシングによって個片化を行った後、図1に示す外部端子E1,E2を形成すれば、本実施形態によるコイル部品1が完成する。
以上説明したように、本実施形態によるコイル部品1は、コイル部20の近くに球状磁性粒子を含む第1磁性樹脂層13が設けられ、第1磁性樹脂層13の外側に扁平磁性粒子を含む第2磁性樹脂層14が設けられているので、コイル部20から遠く離れた位置で磁性樹脂層10の外側に磁束が漏れることを抑制してコイルのインダクタンスを向上させることができる。またコイル部20の内径領域22内に第1磁性樹脂層13を設けることにより、磁性樹脂層10の飽和磁束密度を高めることができ、大電流用途に好適なコイル部品を提供することができる。
図10は、本発明の第2の実施の形態によるコイル部品の構造を示す略断面図である。
図10に示すように、このコイル部品2の特徴は、コイル部20の上部領域21及び下部領域24に第2磁性樹脂層14のみが設けられており、第1磁性樹脂層13は設けられていない点にある。そのため、第2磁性樹脂層14の一部はコイル部20の表面に接触している。その他の構成は第1の実施の形態と同様である。
本実施形態によるコイル部品2も第1の実施の形態と同様の効果を奏することができる。すなわち、コイル部品2によれば、コイル部20から遠く離れた位置で磁性樹脂層10の外側に磁束が漏れることを抑制してコイルのインダクタンスを向上させることができる。またコイル部20の内径領域22に第1磁性樹脂層13を設けることにより、磁性樹脂層10の飽和磁束密度を高めることができ、大電流用途に好適なコイル部品を提供することができる。
図11は、第2の実施の形態によるコイル部品の製造方法を概略的に説明するための断面図である。
図11のように、本実施形態によるコイル部品2の製造では、上部磁性樹脂層11の形成工程において、第1磁性樹脂層13がコイル部20の内径領域22及び外周領域23により多く充填されるように、第1磁性樹脂層13の樹脂バインダーとして粘度が低く流動性の高いものを用いることが好ましい。あるいは、フィルム71上に半硬化状態の第2磁性樹脂層14及び半硬化状態の第1磁性樹脂層13を順に形成する際、内径領域22及び外周領域23と平面視で重なる領域だけに第1磁性樹脂層13を選択的に形成してもよい。このようにすることで、コイル部20の内径領域22及び外周領域23には第1磁性樹脂層13だけを形成することができ、またコイル部20の上部領域21には第2磁性樹脂層14だけを形成することができる。
図12は、本発明の第3の実施の形態によるコイル部品の構造を示す略断面図である。
図12に示すように、このコイル部品3の特徴は、コイル部20の上部領域21及び下部領域24のみならず、内径領域22及び外周領域23にも第1磁性樹脂層13と第2磁性樹脂層14の両方が設けられている点にある。また、第2磁性樹脂層14はコイル部20を取り囲むようにコイル部20に接して設けられており、また第1磁性樹脂層13はコイル部20から見て第2磁性樹脂層14の外側に設けられており、コイル部20には接触していない。その他の構成は第1の実施の形態によるコイル部品と同様である。
コイル部20の内径領域22において、第1磁性樹脂層13は内径領域22の中心部に設けられており、第2磁性樹脂層14は第1磁性樹脂層13を取り囲むように内径領域22の外周側に設けられている。コイル部20の外周領域23においても、第2磁性樹脂層14は第1磁性樹脂層13よりもコイル部20の近くに設けられており、第2磁性樹脂層14の外側に第1磁性樹脂層13が設けられている。
コイル部20の内径領域22及び外周領域23に第1磁性樹脂層13と第2磁性樹脂層14の両方を設ける場合、第2磁性樹脂層14内の扁平磁性粒子14aの長軸の向き(扁平方向)は、コイル軸方向と略平行であることが好ましいが、上部領域21及び下部領域24における扁平磁性粒子14aと同様にコイル軸方向と直交するものであってもよい。扁平磁性粒子14aの長軸の向きがコイル軸と略平行な場合には、扁平磁性粒子14aの長軸がコイル部20から発生する磁束の進行方向を向くことになるので、コイルのインダクタンスを高めることができる。
本実施形態によるコイル部品3もまた、コイル部20から離れた位置で磁性樹脂層10の外側に磁束が漏れることを抑制してコイルのインダクタンスを向上させることができる。またコイルの内径領域22の中央部に第1磁性樹脂層13を設け、さらにその周囲に第2磁性樹脂層14を設けているので、コイルの飽和磁束密度を高めつつインダクタンス値をさらに高めることができる。
図13は、第3の実施の形態によるコイル部品の製造方法を概略的に説明するための断面図である。
図13のように、本実施形態によるコイル部品3の製造では、上部磁性樹脂層11の形成工程においてフィルム71上に半硬化状態の第1磁性樹脂層13を形成した後、半硬化状態の第2磁性樹脂層14を形成する。その際、コイル部20の上部領域21、内径領域22及び外周領域23の露出面が第2磁性樹脂層14で薄く覆われるように、第2磁性樹脂層14の樹脂バインダーとして粘度が低く流動性の高いものを用いることが好ましい。あるいは、フィルム71上に半硬化状態の第2磁性樹脂層14及び半硬化状態の第1磁性樹脂層13を順に形成する際、内径領域22及び外周領域23と平面視で重なる領域に第1及び第2磁性樹脂層13,14が図12のように形成されるように、第1及び第2磁性樹脂層13,14の厚さを部分的に変えてもよい。このようにすることで、内径領域22及び外周領域23に第1及び第2磁性樹脂層13,14を埋め込むことができ、またコイル部20の上部領域21及び下部領域24にも第1磁性樹脂層13を形成することができる。
下部磁性樹脂層12の形成工程も、上部磁性樹脂層11の形成工程と同様に考えることができる。すなわち、フィルム72上に半硬化状態の第1磁性樹脂層13を形成した後、半硬化状態の第2磁性樹脂層14を形成する際、コイル部20の下部領域24の露出面が第2磁性樹脂層14で薄く覆われるように、第2磁性樹脂層14の樹脂バインダーとして粘度が低く流動性の高いものを用いることが好ましい。あるいは、第1及び第2磁性樹脂層13,14が図12のように形成されるように、第1及び第2磁性樹脂層13,14の厚さを部分的に変えてもよい。
図14は、本発明の第4の実施の形態によるコイル部品の構造を示す略断面図である。
図14に示すように、このコイル部品4の特徴は、上部磁性樹脂層11及び下部磁性樹脂層12が3層構造であって、第2磁性樹脂層14の外側に微小磁性粒子(磁性ナノフィラー)を含む第3磁性樹脂層15がさらに設けられている点にある。第3磁性樹脂層15は、コイル部20の上部領域21及び下部領域24において磁性樹脂層10の露出面を構成している。その他の構成は第1の実施の形態によるコイル部品と同様である。
コイル部品4の最表層に形成される第3磁性樹脂層は、粒径がナノサイズの球状磁性粒子を含むものであり、微小磁性粒子の平均粒径は、第1及び第2磁性樹脂層13,14に含まれる磁性粒子の平均粒径よりも小さい。コイル部品の主面の最表層に粒径の大きな金属磁性粒子が存在する場合には、コイル部品の表面粗さが大きくなるが、最表層に磁性微粒子を含有する第3磁性樹脂層を形成した場合には、表面の平滑性を高めることができる。
図15は、第4の実施の形態によるコイル部品の製造方法を概略的に説明するための断面図である。
図15に示すように、本実施形態によるコイル部品4の製造では、上部磁性樹脂層11及び下部磁性樹脂層12の形成工程において、フィルム71、72上に形成する半硬化状態の磁性樹脂層を、第3磁性樹脂層15、第2磁性樹脂層14及び第1磁性樹脂層13の順に形成すればよい。このようにすることで、上述のコイル部品4を製造することができる。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は、上記の実施形態に限定されることなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含されるものであることはいうまでもない。
例えば、上記実施形態においては、コイル部20が4層の導体層40a〜40dを有しているが、導体層の数は特に限定されず何層であってもよい。またコイルパターンのターン数も本発明を適用できる限りにおいて特に限定されない。
1〜4 コイル部品
10 磁性樹脂層
11 上部磁性樹脂層
12 下部磁性樹脂層
13 第1磁性樹脂層(球状磁性粉含有樹脂層)
13a 球状磁性粒子
14 第2磁性樹脂層(扁平磁性粉含有樹脂層)
14a 扁平磁性粒子
15 第3磁性樹脂層(微小磁性粉含有樹脂層)
20 コイル部
21 コイル部の上部領域
22 コイル部の内径領域
23 コイル部の外周領域
24 コイル部の下部領域
30 絶縁樹脂層
30a 絶縁樹脂層の表面(一方の主面)
30b 絶縁樹脂層の裏面(他方の主面)
40a 第1導体層
40b 第2導体層
40c 第3導体層
40d 第4導体層
41a スパイラルパターンの内周端
41b スパイラルパターンの外周端
43a 内側ダミーパターン
43b 外側ダミーパターン
45a スルーホール導体
45b スルーホール導体
45c スルーホール導体
50a 第1層間絶縁層
50b 第2層間絶縁層
50c 第3層間絶縁層
50d 第4層間絶縁層
51a,51b レジストパターン
60 キャリア基板
61 接着剤
62 サポート板
71,72 フィルム
C1 スパイラルパターン
C2 スパイラルパターン
C3 スパイラルパターン
C4 スパイラルパターン
E1,E2 外部端子
S1 コイル部品の実装面
S2 コイル部品の側面
S3 コイル部品の側面
SL シード層

Claims (15)

  1. スパイラルパターン及び前記スパイラルパターンを覆う層間絶縁層を含むコイル部と、
    前記コイル部を覆う磁性樹脂層とを備え、
    前記磁性樹脂層は、球状磁性粒子を含む第1磁性樹脂層と、扁平磁性粒子を含む第2磁性樹脂層とを有することを特徴とするコイル部品。
  2. 前記第1磁性樹脂層は、前記コイル部の少なくとも内径領域及び外周領域に設けられており、
    前記第2磁性樹脂層は、前記コイル部の少なくとも上部領域及び下部領域に設けられている、請求項1に記載のコイル部品。
  3. 前記コイル部の前記上部領域及び前記下部領域に設けられる前記第2磁性樹脂層に含まれる前記扁平磁性粒子の長軸の向きは、前記第2磁性樹脂層の主面と略平行である、請求項2に記載のコイル部品。
  4. 前記コイル部の前記内径領域及び前記外周領域には、前記第2磁性樹脂層が設けられることなく前記第1磁性樹脂層が設けられている、請求項1乃至3のいずれか一項に記載のコイル部品。
  5. 前記コイル部の前記上部領域及び前記下部領域には、前記第1磁性樹脂層と前記第2磁性樹脂層の両方が設けられており、
    前記第1磁性樹脂層は前記コイル部に接しており、
    前記第2磁性樹脂層は前記第1磁性樹脂層よりも前記コイル部から離れた位置に設けられている、請求項4に記載のコイル部品。
  6. 前記コイル部の前記上部領域及び前記下部領域には、前記第1磁性樹脂層が設けられることなく前記第2磁性樹脂層が設けられている、請求項4に記載のコイル部品。
  7. 前記コイル部の前記内径領域及び前記外周領域には、前記第1磁性樹脂層と前記第2磁性樹脂層の両方が設けられており、
    前記第2磁性樹脂層は前記コイル部に接しており、
    前記第1磁性樹脂層は前記第2磁性樹脂層よりも前記コイル部から離れた位置に設けられている、請求項1乃至3のいずれか一項に記載のコイル部品。
  8. 前記コイル部の前記内径領域に設けられた前記第1磁性樹脂層は、前記第2磁性樹脂層よりも前記コイル部の前記内径領域の中心部に設けられており、
    前記第2磁性樹脂層は、前記第1磁性樹脂層を取り囲むように設けられている、請求項7に記載のコイル部品。
  9. 前記コイル部の前記上部領域及び前記下部領域には、前記第1磁性樹脂層と前記第2磁性樹脂層の両方が設けられている、請求項7又は8に記載のコイル部品。
  10. 前記磁性樹脂層は、微小磁性粒子を含む第3磁性樹脂層をさらに有し、前記微小磁性粒子の平均粒径は、前記第1及び第2磁性樹脂層に含まれる磁性粒子の平均粒径よりも小さく、前記第3磁性樹脂層は、前記コイル部の前記上部領域及び前記下部領域において前記磁性樹脂層の露出面を構成している、請求項1乃至9のいずれか一項に記載のコイル部品。
  11. キャリア基板に支持された絶縁樹脂層の一方の主面にコイル部を形成する工程と、
    前記絶縁樹脂層の前記一方の主面側から前記コイル部を覆う上部磁性樹脂層を形成する工程と、
    前記キャリア基板を剥離して前記絶縁樹脂層の他方の主面を露出させる工程と、
    前記絶縁樹脂層の前記他方の主面側から前記コイル部を覆う下部磁性樹脂層を形成する工程とを備え、
    前記上部磁性樹脂層を形成する工程は、前記コイル部の少なくとも内径領域及び外周領域に球状磁性粒子を含む第1磁性樹脂層を形成すると共に、前記コイル部の少なくとも上部領域に扁平磁性粒子を含む第2磁性樹脂層を形成し、
    前記下部磁性樹脂層を形成する工程は、前記コイル部の少なくとも下部領域に前記第2磁性樹脂層を形成することを特徴とするコイル部品の製造方法。
  12. 前記上部磁性樹脂層を形成する工程は、前記コイル部の前記上部領域に前記コイル部に向かって前記第1磁性樹脂層及び前記第2磁性樹脂層を順に形成し、
    前記下部磁性樹脂層を形成する工程は、前記コイル部の前記下部領域に前記コイル部に向かって前記第1磁性樹脂層及び前記第2磁性樹脂層を順に形成する、請求項11に記載のコイル部品の製造方法。
  13. 前記上部磁性樹脂層を形成する工程は、前記コイル部の前記上部領域に前記第1磁性樹脂層を形成することなく前記第2磁性樹脂層を形成し、
    前記下部磁性樹脂層を形成する工程は、前記コイル部の前記下部領域に前記第1磁性樹脂層を形成することなく前記第2磁性樹脂層を形成する、請求項11に記載のコイル部品の製造方法。
  14. 前記上部磁性樹脂層を形成する工程は、前記コイル部の前記内径領域及び前記外周領域に前記第1磁性樹脂層及び前記第2磁性樹脂層を形成する、請求項11乃至13のいずれか一項に記載のコイル部品の製造方法。
  15. 前記上部磁性樹脂層を形成する工程は、半硬化状態の前記第1磁性樹脂層及び半硬化状態の前記第2磁性樹脂層の積層体を前記絶縁樹脂層の前記一方の主面に張り合わせてプレスする工程を含み、
    前記下部磁性樹脂層を形成する工程は、半硬化状態の前記第1磁性樹脂層及び半硬化状態の前記第2磁性樹脂層の積層体を前記絶縁樹脂層の前記他方の主面に張り合わせてプレスする工程を含む、請求項11乃至14のいずれか一項に記載のコイル部品の製造方法。
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