JP2019138929A - 粉体収納容器、プロセスカートリッジ、及び、画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
Description
図1において、100は画像形成装置としてのプリンタ、1は表面にトナー像が形成される感光体ドラム、7はパソコンなどの入力装置から入力された画像情報に基いた露光光Lを感光体ドラム1上に照射する露光部(書込み部)、を示す。
また、9は感光体ドラム1の表面に担持されたトナー像を転写ニップ部(転写位置)に搬送されるシートPに転写する転写ローラ、10は感光体ドラム1と帯電ローラ4と現像装置5とクリーニング装置2と廃トナー搬送部6とが一体化されたプロセスカートリッジ、12は用紙等のシートPが収納された給紙装置(給紙カセット)、を示す。
また、16は感光体ドラム1と転写ローラ9とが当接する転写ニップ部に向けてシートPを搬送するレジストローラ(タイミングローラ)、20はシートP上の未定着画像を定着する定着装置、21は定着装置20に設置された定着ローラ、22は定着装置20に設置された加圧ローラ、30は粉体収納容器としてのトナー容器(粉体収納容器)、を示す。
また、着脱部材としてのプロセスカートリッジ10(現像装置5)の上方には、粉体収納容器としてのトナー容器30が、画像形成装置本体100に対して着脱可能(交換可能)に設置されている。トナー容器30の内部(トナー収納部31)には、粉体としてのトナー(新品のトナーである。)が収納されている。そして、トナー容器30から現像装置5の内部に向けてトナーが適宜に補給されることになる。トナー容器30は、その内部に収容されたトナーが空になると(又は、現像装置5の内部に収容されたトナーが空になると)、新品のものに交換されることになる。なお、本実施の形態におけるトナー容器30には、新品のトナーが収納されたトナー収納部31(粉体収納部)の他に、粉体としての廃トナーが回収される廃トナー回収部32(粉体回収部)が設けられているが、これについては後で詳しく説明する。
図1を参照して、まず、パソコン等の入力装置から画像形成装置100の露光部7に画像情報が送信されると、露光部7からその画像情報に基づいた露光光L(レーザ光)が、感光体ドラム1の表面に向けて発せられる。
一方、感光体ドラム1は、矢印方向(時計方向)に回転している。そして、まず、感光体ドラム1の表面は、帯電ローラ4との対向部で、一様に帯電される(帯電工程である。)。こうして、感光体ドラム1上には、帯電電位(−900V程度である。)が形成される。その後、帯電された感光体ドラム1の表面は、露光光Lの照射位置に達する。そして、露光光Lが照射された部分の電位が潜像電位(0〜−100V程度である。)となって、感光体ドラム1の表面に静電潜像が形成される(露光工程である。)。
なお、図2に示すように、現像装置5は、現像ローラ5a、2つの現像搬送スクリュ5b、5c、ドクターブレード5d、などで構成されている。現像装置5の内部にはトナー(1成分現像剤)が収容されている。また、現像装置5のトナーの消費に応じて、トナー容器30(トナー収納部31)の排出口36から現像装置5の流入口64を介して現像装置5内にトナーが補給される。そして、補給されたトナーは、現像搬送スクリュ5b、5cによって、もともと収容されていたトナーとともに撹拌されながら、長手方向(図2の紙面垂直方向である。)に循環搬送される。そして、一方の現像搬送スクリュ5bによって搬送されるトナーの一部が現像ローラ5aに汲み上げられて、現像ローラ5aに汲み上げられたトナーがドクターブレード5dによって適量化された後に、感光体ドラム1との対向位置(現像領域)に達する。このとき、現像ローラ5a上のトナーは、ドクターブレード5dとの摺接によって摩擦帯電することになる。そして、現像領域で、適量化されたトナーが感光体ドラム1上の静電潜像に付着して、感光体ドラム1上にトナー像が形成されることになる。なお、現像ローラ5aと2つの現像搬送スクリュ5b、5cとは、画像形成装置本体100に設置された駆動モータから駆動を受けて、それぞれ図2の矢印方向に回転駆動される。
こうして、感光体ドラム1上における一連の作像プロセスが終了する。
なお、クリーニング装置2の内部に回収された未転写トナーは、クリーニング装置2内に設置された回収スクリュ2bによって幅方向(回転軸方向)の一端側に搬送されて、廃トナー搬送部6(廃トナー搬送コイル6aが内設されている。)によって図2の斜め右上方に搬送された後に、廃トナー搬送部6の流出口74からトナー容器30の回収口37を介してトナー容器30(廃トナー回収部32)の内部に廃トナーとして回収される。
新品のトナー容器30は、トナー収納部31に新品のトナーが充填されていて、廃トナー回収部32が空の状態になっていることになる。
まず、給紙装置12に収納されたシートPの最上方の1枚が、給紙ローラ15によって、搬送経路に向けて給送される。
その後、シートPは、レジストローラ16の位置に達する。そして、レジストローラ16の位置に達したシートPは、感光体ドラム1上に形成された画像と位置合わせをするためにタイミングを合わせて、転写ニップ部(転写ローラ9と感光体ドラム1との当接位置である。)に向けて搬送される。
こうして、一連の画像形成プロセスが完了する。
詳しくは、開閉カバー90は、支軸90a(回転中心軸)を中心にして回動可能に、画像形成装置本体100に保持されている。そして、開閉カバー90は、支軸90aを中心に図1の反時計方向に回動することで閉鎖状態(図1、図3(A)の状態である。)になったり、支軸90aを中心に図1の時計方向に回動することで開放状態(図3(B)の状態である。)になったり、することになる。
また、図1に示すように、開閉カバー90を閉鎖した状態で、先に図1を用いて説明した画像形成プロセス(プリント動作)がおこなわれることになる。
図2に示すように、本実施の形態において、粉体収納容器としてのトナー容器30は、プロセスカートリッジ10に対して着脱可能に設置されるように構成されている。特に、本実施の形態において、トナー容器30は、プロセスカートリッジ10が画像形成装置100に対して装着された状態であっても取り外された状態であっても、プロセスカートリッジ10に対して着脱できるように構成されている。
ここで、先に図3等を用いて説明したように、本実施の形態において、トナー容器30は、プロセスカートリッジ10が装着された状態の画像形成装置本体100に対して、着脱可能に設置されている。したがって、粉体収納容器としてのトナー容器30は、画像形成装置本体100に対して間接的に着脱可能に設置されるものであるとも言える。
なお、本実施の形態では、画像形成装置本体100に対してトナー容器30が間接的に着脱可能に設置されるように構成したが、画像形成装置本体100に対してトナー容器30が直接的に着脱可能に設置されるように構成することもできる。
また、プロセスカートリッジ10は、画像形成装置本体100に着脱可能な着脱部材であるが、プロセスカートリッジ以外にも、現像装置が着脱部材として機能しても良いし、別の装置が着脱部材として機能しても良い。そして、トナー容器30(粉体収納容器)をプロセスカートリッジ以外の着脱部材に対して着脱可能に構成することもできる。
プロセスカートリッジ10(又は、画像形成装置本体100)に対してトナー容器30を着脱するときには、ユーザーなどの操作者は、トナー容器30の操作方向手前側(+X方向である。)に設置された取っ手38(図2〜図5を参照できる。)を掴んだ状態で、トナー容器30を引き出したり押し込んだりすることになる。なお、この取っ手38は、可倒式のものであって、起立した状態(図4、図5の状態である。)のままトナー容器30が画像形成装置本体100に装着されてしまっても、開閉カバー90が開放状態から閉鎖される動作に連動して、開閉カバー90に押動されてトナー容器30の外装部に沿うように収納されることになる。
詳しくは、トナー容器30の幅方向一端側(+Y方向)に突起状に形成された2つの位置決め部49、50(位置決め突起)が、それぞれ、プロセスカートリッジ10の幅方向一端側に形成されたガイド受部78とガイド溝79とに案内されるとともに、トナー容器30の幅方向他端側(−Y方向)に形成されたガイド部51(+X方向に向けて上方に傾斜するように形成された略矩形状の突出部である。)が、プロセスカートリッジ10の幅方向他端側に形成されたガイド溝77に案内されながら、プロセスカートリッジ10におけるトナー容器30の装着がおこなわれる。そして、位置決め部49、50がガイド受部78やガイド溝79の終端に嵌合して、ガイド部51がガイド溝77の終端に嵌合する位置で、プロセスカートリッジ10におけるトナー容器30の位置が定められることになる。
なお、一方の位置決め部49(第1位置決め部)は、トナーを撹拌する第1撹拌部材33(図2、図9等参照)へ画像形成装置からの駆動を入力させるカップリング33c(図18参照)を囲むように周囲に立設されている突起である。また、他方の位置決め部50(第2位置決め部)は、廃トナー搬送スクリュ35(図2、図9等参照)を回転駆動するためのカップリングギアを囲むように周囲に立設されている突起である。このように、画像形成装置からの駆動を受け入れる入力部を位置決め部49、50の近傍(内部)に設けることで、駆動入力をより確実にすることができる。
トナー容器30の排出口36は、図2、図7、図9等を参照して、トナー容器30(トナー収納部31)の内部に収納された粉体としてのトナーを現像装置5に向けて排出するための開口である。排出口36は、トナー容器30がプロセスカートリッジ10にセットされた状態であるとき、現像装置5の流入口64(第2現像搬送スクリュ5cの上方に形成された開口である。)に連通するものである。
トナー容器30の回収口37は、図2、図8、図10等を参照して、トナー容器30の外部から粉体としての廃トナー(未転写トナー)を受け入れて回収するための開口である。回収口37は、トナー容器30がプロセスカートリッジ10にセットされた状態であるとき、廃トナー搬送部6の流出口74(廃トナー搬送部6の下流側端部の底面に形成された開口であって、図5、図6をも参照できる。)に連通するものである。
補給スクリュ34は、その駆動タイミングと回転時間とが制御されて、トナー収納部31に収納されたトナーを排出口36から狙いの量だけ排出するためのものである。
回転体としての第1撹拌部材33(アジテータ)は、所定方向に回転して、トナー収納部31の内部に収納されたトナーが凝集しないように撹拌するものである。図9に示すように、第1撹拌部材33は、回転軸方向の中央を跨るように配置された板状の当接部33b(剛体部)、当接部33bに沿うように貼着された可撓性部材33a(薄板状のマイラーなどで形成されている。)、などで構成されている。第1撹拌部材33は、その軸方向両端部がそれぞれ、軸受を介してトナー容器30の筐体に回転可能に支持されている。
第2撹拌部材44は、第1撹拌部材33によって充分に撹拌できないトナー収納部31の領域を撹拌するためのものである。第2撹拌部材44(コイル状撹拌部材)は、複数の分割コイル部45a〜45dからなるコイル状部材45や、コイル状部材45を保持する中空部材46(軸部材)などからなる。また、中空部材46には貫通軸部材47(第1シャッタ40と第2シャッタ41とを連動して開閉する機構の1部品である。)が挿通されている。なお、これらの構造については、後で図15、図16等を用いて詳述する。
レバー39は、画像形成装置本体100にトナー容器30が装着された状態で、開閉カバー90が開放されると、図3(B)に示すように外部に露呈するように(操作者が操作できるように)、配置されている。
また、押動部材91は、起立した状態(図3(B)の状態である。)で開閉カバー90に固定されたものではなく、起立した状態と倒れた状態とを切替可能な可倒式のものである。そして、押動部材91は、工場出荷時には、倒れた状態にされる。押動部材91が倒れた状態であるときには、開閉カバー90が閉鎖状態であっても、レバー39(図4のように倒れた状態のものである。)が押動部材91に押動されずに排出口36や回収口37が閉鎖された状態のままになる。そして、そのように排出口36や回収口37がシャッタ40、41で閉鎖されたトナー容器30が装着された状態で、画像形成装置100が工場出荷されることになる。そのため、画像形成装置本体100とトナー容器30とを別々に梱包して工場出荷するような手間がかからず、輸送時の振動などによって画像形成装置本体100に装着されたトナー容器30からトナーが漏れる不具合も抑止されることになる。
そして、ユーザー先などでの着荷時には、ユーザー(又は、サービスマン)によって、倒れた状態にあった押動部材91を起立した状態に回動させる作業がおこなわれることになる。このような作業は、開閉カバー90が開放された状態(シャッタ40、41は閉鎖状態のままである。)でおこなわれるものである。そして、押動部材91を起立させた後に開閉カバー90を閉鎖するだけでシャッタ40、41が開放されて、トナー容器30から空の現像装置5にトナーが供給されて、現像装置5が使用可能な状態になる。
先に図2、図9等を用いて説明したように、本実施の形態におけるトナー容器30(粉体収納容器)には、所定方向に回転してトナー容器30(トナー収納部31)の内部に収納されたトナー(粉体)を撹拌する回転体としての第1撹拌部材33(アジテータ)が設置されている。また、図17(A)、図18等を参照して、第1撹拌部材33に隣接する位置には、第1撹拌部材33(回転体)との接触によって回転されるコイル状部材45が配置されている。
第1撹拌部材33(回転体)は、コイル状部材45に接触してコイル状部材45(第2撹拌部材44)を回転させるための剛体としての当接部33bと、当接部33bに設置された可撓性部材33aと、からなるアジテータである。なお、可撓性部材33aは、第2撹拌部材44に接触しても撓んで第2撹拌部材44を傷つけない程度の可撓性を有するとともに、トナー収納部32内のトナーを撹拌できる程度の硬さを有している。
詳しくは、中空部材46は、樹脂材料で形成されている。両端の被受部46b、46cは、いずれも、中空部材46の主部(コイル状部材45が巻装される部分である。)の外径に比べて大きな外径になるように形成されている。中空部46aは、中空部材46の一端側から他端側にかけて貫通するように形成されている。被受部46b、46cは、後述するように、第2撹拌部材44や貫通軸部材47を組み付けるときに用いられるものである。
なお、中空部46aは、後述する貫通軸部材47が挿通可能なものであれば良くて、必ずしも、その中空の空間が周方向にわたって閉鎖された空間(両端以外が開口されていないもの)でなくても良い。
コイル状部材45は、中空部材46とともに図17の反時計方向に回転して、第2撹拌部材44の主部として機能するものである。第2撹拌部材44(コイル状部材45)は、第1撹拌部材33によって充分に撹拌できないトナー収納部31の領域(第1、第2回動部42、43を連動して回動させるための貫通軸部材47が設置される領域である。)を撹拌するためのものである。すなわち、第2撹拌部材44を設置しないで、第1撹拌部材33のみでトナー収納部31内を撹拌しようとすると、第1撹拌部材33が貫通軸部材47に接触してしまい、トナー収容部31内の貫通軸部材47よりも奥側(第1撹拌部材33の位置を基準にした奥側である。)に、第1撹拌部材33によって充分に撹拌されないデットスペースが形成されてしまう。そして、そのデットスペースに滞留したトナーが、やがて凝集してしまい、トナー補給不良などの不具合が生じてしまうことになる。これに対して、本実施の形態では、そのようなデットスペースを形成することなく、第2撹拌部材44によってトナーを充分に撹拌しているため、トナー容器30(トナー収納部31)においてトナーが凝集する不具合が生じにくくなる。
具体的に、貫通軸部材47の軸断面は円形であって、中空部材46の中空部46aの穴断面は、その軸径よりも僅かに大きな穴径となる円形である。このような構成により、トナー収納部31内のトナーを撹拌する第2撹拌部材44の回転とは無関係に、第1、第2回動部42、43(第1、第2シャッタ40、41、及び、第1、第2開閉シャッタ63、73)を連動して回動させるための貫通軸部材47の回動(レバー39の手動操作にともなう回動である。)をおこなうことができる。
具体的に、第1撹拌部材33の軸方向端部に設置されたカップリング33c(図18参照)に画像形成装置本体側から駆動が入力されると、第1撹拌部材33が図17の時計方向に回転して、第1撹拌部材33の当接部33bがコイル状部材45(45a〜45d)に衝突する。そして、その衝突によってコイル状部材45(45a〜45d)が弾性変形して元の形状に戻ろうとするときに生じる反力(図17(A)の白矢印方向に作用する力である。)によって、第2撹拌部材44(コイル状部材45)が図18の反時計方向に回転して、トナーを撹拌することになる。第1撹拌部材33の当接部33bは、第1撹拌部材33が1回転する間にコイル状部材45(45a〜45d)に2回衝突することになるため、第2撹拌部材44の回転速度は比較的ゆっくりしたものになるものの、第1撹拌部材33の回転負荷が大きくなり過ぎることもない。
また、本実施の形態では、貫通軸部材47を、第1撹拌部材33の軸部から離れた位置に設置しても、それによりトナー収容部31内にトナーのデットスペースが形成される不具合を防止できるため、第1、第2シャッタ40、41(及び、第1、第2開閉シャッタ63、73)の開閉機構の設置位置を比較的自由に設定することができる。したがって、設計の自由度を高めることができる。
なお、貫通軸部材47を中空部材46で完全に覆うように構成した場合には、トナー収納部31内を貫通するように設置される貫通軸部材47がトナーで汚れるようなこともない。
そして、図17(B)等に示すように、複数の分割コイル部45a〜45dは、それぞれのコイル中心K1〜K4が回転中心S(中空部材46の軸心)に対して偏心するように形成されている。また、図17(B)等に示すように、複数の分割コイル部45a〜45dは、軸方向にみたときに複数のコイル中心K1〜K4が回転中心Sを囲むように形成されている。
これに対して、本実施の形態では、それぞれ異なる方向に偏心した分割コイル部45a〜45dが設けられているため、このような不具合が生じにくくなる。
また、本実施の形態において、第1撹拌部材33(当接部33b)に衝突するのは、4つの分割コイル部45a〜45dのいずれか1つとなるため、衝突による負荷を低減することができる。
すなわち、4つの分割コイル部45a〜45dのコイル中心K1〜K4は、中空部材46の外周面に対して略同心円状に配置され、それぞれ周方向に等間隔でずれた位置に配置されている。
すなわち、第1撹拌部材33の当接部33bの回転軌跡と、コイル状部材45(複数の分割コイル部45a〜45d)の回転軌跡と、がコイル中心K1〜K4よりも遠い位置で重なるように構成されている。
このように構成することにより、第1撹拌部材33(当接部33b)との接触による回転動力がコイル状部材45(複数の分割コイル部45a〜45d)に効率的に伝達されて、第2撹拌部材44が良好に回転することになる。
なお、本実施の形態において、4つの分割コイル部45a〜45dと、2つの小径コイル部45eと、からなるコイル状部材45は、1本の線材を巻線加工して形成したものであって、隣接するコイル部同士の端部と端部とが接続されている。
このように構成することにより、小径コイル部45eと隣接する分割コイル部45a、45dとの境界部でコイル径が急激に変化するように構成する場合に比べて、その境界部におけるバネ性を向上させることができる。したがって、先に図17(A)の白矢印を用いて説明した反力(第1撹拌部材33の衝突によって分割コイル部45a〜45dが弾性変形して元の形状に戻ろうとするときに生じる反力である。)を確保しやすくなって、第2撹拌部材44が良好に回転されることになる。
そして、貫通軸部材47は、第2撹拌部材44が受部59a、59bに保持された状態でトナー容器30の外部から貫通穴部59dを介して中空部材46の中空部46aに挿通可能に形成されるとともに、第2撹拌部材44を保持するように形成されている。
また、図15を参照して、貫通穴部59c、59dは、軸方向両端にそれぞれ位置する2つの側壁59e、59fにおいて受部59a、59bよりも高い位置(上方の位置)で内側から外側に貫通するようにそれぞれ形成されている。なお、本実施の形態において、貫通穴部59c、59dは、軸受の穴部であって、側壁59e、59fに間接的に形成されているが、側壁59e、59fに直接的に貫通穴部を形成することもできる。また、貫通穴部59c、59dと、貫通軸部材47と、の隙間からトナーが漏出する不具合を防止するため、貫通穴部59c、59dにGシール、Vリングなどのパッキンを設置することが好ましい。
また、第2撹拌部材44は、軸方向の長さが、2つの側壁59e、59fの内側の軸方向の距離よりも短くなるように形成されている。さらに、貫通軸部材47は、軸方向の長さが、2つの側壁59e、59fの外側の軸方向の距離よりも長くなるように形成されている。
そして、貫通軸部材47は、下ケース59に装着された状態の第2撹拌部材44の中空部46aに挿通するように2つの側壁59e、59fのうち一方の貫通穴部を介して外側から装着されて、2つの側壁59e、59fの貫通穴部59c、59dをそれぞれ貫通した状態で下ケース59に保持される。
そのため、略箱状に形成されたトナー容器30の内部で、第2撹拌部材44を回転可能に保持するように構成しても、トナー容器30を組み付ける製造工程において、組付けの手間がかかってしまう不具合や、組付け不良が生じてしまう不具合などが生じにくくなり、トナー容器30の組付け性が向上することになる。
これに対して、本実施の形態では、貫通軸部材47を第2撹拌部材44(コイル状部材45)の内部を挿通させる一連の動作において、貫通軸部材47は中空部材46内を移動するため、コイル状部材45に引っ掛かるようなことは生じ得ない。したがって、トナー容器30の組付け性が向上することになる。
これにより、撹拌部材44は、トナー収容部31内のトナーを撹拌するときに、受部59a、59bが摺動抵抗になることがないため、良好に回転することになるとともに、撹拌部材44の回転による受部59a、59bや被受部46b、46cの摩耗劣化を防止することができる。
これにより、第1撹拌部材33との接触によってコイル状部材45を良好に回転させることができる。
そして、そのような場合にも、本実施の形態のものと同様の効果を得ることができる。
なお、本願において、「プロセスカートリッジ」とは、像担持体を帯電する帯電装置と、像担持体上に形成された潜像を現像する現像装置と、像担持体上をクリーニングするクリーニング装置と、のうち、少なくとも1つと、像担持体とが、一体化されて、画像形成装置本体に対して着脱可能に設置される着脱部材(着脱ユニット)と定義する。
また、本実施の形態では、プロセスカートリッジ10を介して画像形成装置本体100に間接的に着脱可能に設置されるトナー容器30(粉体収納容器)に対して本発明を適用したが、プロセスカートリッジを介することなく画像形成装置本体に直接的に着脱可能に設置されるトナー容器(粉体収納容器)に対しても、本発明を適用することができる。
また、本実施の形態では、トナー(1成分現像剤)が収容された1成分現像方式の現像装置5にトナーを補給するトナー容器30(粉体収納容器)に対して本発明を適用したが、トナーとキャリアとからなる2成分現像剤が収容された2成分現像方式の現像装置にトナーを補給するトナー容器(粉体収納容器)に対しても、本発明を適用することができる。
また、本実施の形態では、粉体としてのトナー(1成分現像剤)が収容されたり回収されたりするトナー容器30(粉体収納容器)に対して本発明を適用したが、粉体としての2成分現像剤(トナーとキャリアとが混合された現像剤である。)が収容されたり回収されたりする粉体収納容器に対しても、本発明を適用することができる。その場合、現像装置は2成分現像方式のものとなる。
また、本実施の形態では、トナー収納部31と廃トナー回収部32とが一体化されたトナー容器30(粉体収納容器)に対して本発明を適用したが、トナー収納部(粉体収納部)のみからなる粉体収納容器に対しても、当然に本発明を適用することができる。
そして、それらの場合であっても、本実施の形態のものと同様の効果を得ることができる。
そして、それらの場合であっても、本実施の形態のものと同様の効果を得ることができる。
また、本実施の形態では、貫通軸部材47を設置するために、コイル状部材45を保持する軸部材を中空部材46としたが、貫通軸部材47を設置しない場合には、コイル状部材45を保持する軸部材を中実部材とすることもできる。
そして、それらの場合であっても、本実施の形態のものと同様の効果を得ることができる。
また、本願明細書等において、「幅方向」は、粉体収納容器をプロセスカートリッジに装着する方向に対して直交する方向である。粉体収納容器には、長手と短手とがあって、「幅方向」は粉体収納容器の長手方向でもある。また、「幅方向」は、回転体の軸が伸びる方向と同方向である。
また、本願明細書等において、「幅方向一端側」は、長手方向の中央部で分けて、片方を一端側として、他方を他端側としてときの、一端側である。また、本願明細書等において、「幅方向他端側」は、長手方向の中央部で分けて、片方を一端側として、他方を他端側としてときの、他端側である。
2 クリーニング装置、
2b 回収スクリュ、
5 現像装置、
6 廃トナー搬送部、
10 プロセスカートリッジ(着脱部材)、
30 トナー容器(粉体収納容器)、
31 トナー収納部(粉体収納部)、
32 廃トナー回収部(粉体回収部)、
33 第1撹拌部材(回転体、アジテータ)、
33b 当接部(剛体部)、
36 排出口、
37 回収口、
44 第2撹拌部材(コイル状撹拌部材)、
45 コイル状部材、
45a〜45d 分割コイル部、
45e 小径コイル部、
46 中空部材(軸部材)、
46a 中空部、
58 上ケース、
59 下ケース、
64 流入口、
74 流出口、
100 画像形成装置。
Claims (11)
- 所定方向に回転する回転体と、
前記回転体に隣接する位置に配置されて、前記回転体との接触によって回転されるコイル状部材と、
を備え、
前記コイル状部材は、その回転中心に沿う軸方向に複数に分割された分割コイル部を具備し、
複数の前記分割コイル部は、それぞれのコイル中心が前記回転中心に対して偏心するように形成されたことを特徴とする粉体収納容器。 - 前記複数の分割コイル部は、軸方向にみたときに複数の前記コイル中心が前記回転中心を囲むように形成されたことを特徴とする請求項1に記載の粉体収納容器。
- 前記複数の分割コイル部は、それぞれのコイル径が略同等となるように形成されるとともに、前記複数のコイル中心が前記回転中心を中心にした仮想円の線上に略一致するように配置されたことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の粉体収納容器。
- 前記回転体は、前記コイル状部材に接触して前記コイル状部材を回転させるための当接部が、前記回転中心に対して前記複数のコイル中心よりも遠い位置で前記複数の分割コイル部に接触することを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載の粉体収納容器。
- 前記コイル状部材は、前記複数の分割コイル部の軸方向両端に2つの小径コイル部を具備して、前記回転中心を軸心とする軸部材に前記小径コイル部が嵌合して当該軸部材に保持されたことを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載の粉体収納容器。
- 前記コイル状部材は、1本の線材から形成されたものであって、
前記小径コイル部は、そのコイル径が、隣接する前記分割コイル部に向けて漸増するように形成されたことを特徴とする請求項5に記載の粉体収納容器。 - 前記回転体は、前記コイル状部材に接触して前記コイル状部材を回転させるための剛体としての当接部と、前記当接部に設置された可撓性部材と、からなる第1撹拌部材であって、
前記コイル状部材は、前記回転中心を軸心とする軸部材に保持されて、前記軸部材とともに前記回転中心を中心に回転する第2撹拌部材を構成することを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれかに記載の粉体収納容器。 - 前記軸部材は、内部に中空部が軸方向にわたって形成された中空部材であって、
前記中空部材の前記中空部に挿通されて、前記撹拌部材を保持する貫通軸部材を備え、
前記貫通軸部材と前記中空部材とは一体的に回転しないように構成されたことを特徴とする請求項5〜請求項7のいずれかに記載の粉体収納容器。 - 当該粉体収納容器は、
粉体としてのトナーが収容されて、像担持体に形成された潜像を現像してトナー像を形成する現像装置、
前記現像装置に向けて粉体としてのトナーを補給するためのトナー容器、
のいずれかであることを特徴とする請求項1〜請求項8のいずれかに記載の粉体収納容器。 - 画像形成装置本体に対して着脱可能に設置されるプロセスカートリッジであって、
請求項1〜請求項9のいずれかに記載の粉体収納容器を備えたことを特徴とするプロセスカートリッジ。 - 請求項1〜請求項9のいずれかに記載の粉体収納容器を備えたことを特徴とする画像形成装置。
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