JP2019132879A - トナー - Google Patents

トナー Download PDF

Info

Publication number
JP2019132879A
JP2019132879A JP2018012272A JP2018012272A JP2019132879A JP 2019132879 A JP2019132879 A JP 2019132879A JP 2018012272 A JP2018012272 A JP 2018012272A JP 2018012272 A JP2018012272 A JP 2018012272A JP 2019132879 A JP2019132879 A JP 2019132879A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
toner
acid
particles
peak
particle size
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2018012272A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2019132879A5 (ja
JP6987655B2 (ja
Inventor
三浦 正治
Masaharu Miura
正治 三浦
健太 満生
Kenta Mansho
健太 満生
仁思 佐野
Hitoshi Sano
仁思 佐野
和起子 勝間田
Wakiko Katsumata
和起子 勝間田
山下 大輔
Daisuke Yamashita
大輔 山下
陽介 岩崎
Yosuke Iwasaki
陽介 岩崎
隆穂 柴田
Takao Shibata
隆穂 柴田
剛 大津
Takeshi Otsu
剛 大津
小堀 尚邦
Naokuni Kobori
尚邦 小堀
恒 石上
Hisashi Ishigami
恒 石上
溝尾 祐一
Yuichi Mizoo
祐一 溝尾
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP2018012272A priority Critical patent/JP6987655B2/ja
Publication of JP2019132879A publication Critical patent/JP2019132879A/ja
Publication of JP2019132879A5 publication Critical patent/JP2019132879A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6987655B2 publication Critical patent/JP6987655B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Developing Agents For Electrophotography (AREA)

Abstract

【課題】クリーニング性が厳しい近年の電子写真システムおいても長期に渡り優れたクリーニング性を得られるトナーを提供することである。【解決手段】結着樹脂及び着色剤を含有するトナー粒子、および、チタン酸ストロンチウム粒子を有するトナーであって、前記トナーを水洗処理する前の、前記トナーにおける前記チタン酸ストロンチウム粒子の一次粒子の個数平均粒径の個数分布において、粒径が10nm以上60nm以下の範囲に存在するピークA1、および、粒径が80nm以上300nm以下の範囲に存在するピークB1が存在し、前記トナーを水洗処理した後の、前記トナーにおける前記チタン酸ストロンチウム粒子の一次粒子の個数平均粒径の個数分布において、粒径が10nm以上60nm以下の範囲に存在するピークA2、および、粒径が80nm以上300nm以下の範囲に存在するピークB2が存在し、前記ピークA1の高さをHA1とし、前記ピークA2の高さをHA2とし、前記ピークB1の高さをHB1とし、前記ピークB2の高さをHB2としたとき、0≦(HA2/HA1)×100≦9020≦(HB2/HB1)×100≦50を満たすことを特徴とする。【選択図】なし

Description

本発明は、電子写真方式、静電記録方式、静電印刷方式、トナージェット方式に用いられるトナーに関する。
近年電子写真方式の高速化、高画質化、低ランニングコスト化が求められている。そのため感光ドラムとしては削れレートを抑えた高耐久ドラムを用いることが必要とされ、これに伴い更なる安定したクリーニングシステムが必要とされてきている。
高耐久ドラムを用いた時にクリーニング性が厳しくなるのは、感光ドラム表面がリフレッシュされないため放電生成物が除去されず、摩擦係数が増大してしまう為である。このためクリーニングブレードが不安定となりトナーがすり抜けやすくなってしまう。またドラム表面の付着性が増し、トナーがクリーニングブレード部で完全に掻き取られにくくなりなりクリーニング不良を起こし易くなってしまう。
これを改善するためにトナーに外添剤として粒子形状が概略立方体及び/又は直方体であるペロブスカイト型結晶の無機微粉体を用いることが提案されている(特許文献1)。これによると粒子形状が概略立方体及び/又は直方体であることで、感光ドラム表面との接触面積を大きくすることができ優れた研磨性を発揮し、放電生成物を効果的に除去できるとしている。
しかしながら、近年は高画質化に伴いトナーの小粒径化、高円形度化が必要となってきておりさらに安定したクリーニング性が必要とされてきている。
特開2010−211245号公報
本発明の目的は、上記の課題を解決したトナーを提供することにある。具体的には、クリーニング性が厳しい近年の電子写真システムおいても長期に渡り優れたクリーニング性を得られるトナーを提供することである。
本発明は、結着樹脂及び着色剤を含有するトナー粒子、および、チタン酸ストロンチウム粒子を有するトナーであって、
前記トナーを水洗処理する前の、前記トナーにおける前記チタン酸ストロンチウム粒子の一次粒子の個数平均粒径の個数分布において、粒径が10nm以上60nm以下の範囲に存在するピークA1、および、粒径が80nm以上300nm以下の範囲に存在するピークB1が存在し、
前記トナーを水洗処理した後の、前記トナーにおける前記チタン酸ストロンチウム粒子の一次粒子の個数平均粒径の個数分布において、粒径が10nm以上60nm以下の範囲に存在するピークA2、および、粒径が80nm以上300nm以下の範囲に存在するピークB2が存在し、
前記ピークA1の高さをHA1とし、前記ピークA2の高さをHA2とし、前記ピークB1の高さをHB1とし、前記ピークB2の高さをHB2としたとき、
70≦(HA2/HA1)×100≦90
20≦(HB2/HB1)×100≦50
を満たすことを特徴とするトナーに関する。
本発明によれば、長期間の使用においても優れたクリーニング性を実現させ、高品質な画像を安定的に得られるトナーを提供することができる。
トナー粒子の表面処理に好適な装置の模式図である。
以下、本発明を実施するための形態を詳細に説明する。
本発明のトナーは、結着樹脂及び着色剤を含有するトナー粒子、および、チタン酸ストロンチウム粒子を有するトナーであって、
前記トナーを水洗処理する前の、前記トナーにおける前記チタン酸ストロンチウム粒子の一次粒子の個数平均粒径の個数分布において、粒径が10nm以上60nm以下の範囲に存在するピークA1、および、粒径が80nm以上300nm以下の範囲に存在するピークB1が存在し、
前記トナーを水洗処理した後の、前記トナーにおける前記チタン酸ストロンチウム粒子の一次粒子の個数平均粒径の個数分布において、粒径が10nm以上60nm以下の範囲に存在するピークA2、および、粒径が80nm以上300nm以下の範囲に存在するピークB2が存在し、
前記ピークA1の高さをHA1とし、前記ピークA2の高さをHA2とし、前記ピークB1の高さをHB1とし、前記ピークB2の高さをHB2としたとき、
70≦(HA2/HA1)×100≦90
20≦(HB2/HB1)×100≦50
を満たすことを特徴とする。
このような本発明のトナーを用いることにより、前記課題であるクリーニングが厳しい状況化においても、終始安定したクリーニング性能が発揮できる。
この効果が発現するメカニズムについては本発明者らは次のように推定している。
チタン酸ストロンチウム粒子は材料特有の誘電率と体積抵抗率から局所的な電荷の集中を緩和することができると考えている。トナー表面には電荷付与或いは流動性付与のためにシリカ粒子が一般的に添加されるが、シリカ粒子は抵抗が高く電荷をため込んでしまう特性がある。そうすると局所的に電荷が集中してしまう箇所が出来易くなってしまい、静電的付着力が増し、感光ドラム表面から引き剥がし難くなってしまう。これはトナー母体表面にも言えることで、トナー母体表面が局所的に電荷を持ってしまうと母体自体は抵抗が高いため電荷をため込んでしまい付着力を増大させる。しかしながら、チタン酸ストロンチウムがこの電荷集中部に介在すると、その誘電率と体積抵抗率の作用で電荷の授受が成され電荷の集中が抑制される。
この作用を効果的に発現させるにはチタン酸ストロンチウム粒子が微分散されていることが好ましく、その為には粒径が10nm以上60nm以下であることが好ましい。クリーニングブレードニップ部下流にはトナーによる滞留層が存在し、ここでトナーが循環することでトナー同士が擦れ合いチタン酸ストロンチウム粒子による電荷集中の緩和が成されると考えられている。また同時に感光ドラム表面の電荷の緩和も成されると考えている。また作用を効果的に発現させるには粒径が10nm以上60nm以下のチタン酸ストロンチウム粒子がトナー表面にしっかりと付いていることが必要である。滞留層部で簡単にトナー表面から剥がれてしまうようだと上述した作用効果は期待できない。そのために水洗処理する前の粒径が10nm以上60nm以下の範囲に存在するピークA1の高さHA1と水洗後のピークA2の高さHA2の関係が70≦(HA2/HA1)×100≦90でなければならない。70未満であるとトナー表面から離脱してしまい期待する電荷集中の緩和が成されない。逆に90を超えるような場合は、チタン酸ストロンチウム粒子を相当強く付着させる必要がある為、最初から埋め込まれ気味になり低印字耐久で埋め込まれすぎて上述の効果が発現しなくなる場合がある。
一方で粒径が80nm以上300nm以下のチタン酸ストロンチウムの作用としてはクリーニングブレード最近接下流の主に外添剤により構成される阻止層として存在することにより引き出される。チタン酸ストロンチウム粒子は放電生成物を吸着し、感光ドラム表面の放電生成物を除去する効果があるということが実験的に分かっている。その為には阻止層部に多く存在させる必要があり、粒径としては80nm以上300nmが好ましい。80nm未満であるとクリーニングブレードからすり抜ける確率が高くなり、阻止層部での蓄積量が少なくなってしまう。また粒径を80nm以上300nmにすることで研磨力も発現し、放電生成物を除去する効果も発現する。逆に300nmを越える場合は研磨力が強くなりすぎ、感光ドラム表面をキズつけてしまう場合がある。粒径が80nm以上300nm以下のチタン酸ストロンチウム粒子は研磨力も期待する為、粒子形状が概略立方体及び/又は直方体であることが好ましい。また粒径が80nm以上300nm以下のチタン酸ストロンチウムはトナー表面からある程度離脱し易い状態にしておく必要がある。そのために水洗処理する前の粒径が80nm以上300nm以下の範囲に存在するピークB1の高さHB1と水洗後のピークB2の高さHB2の関係が20≦(HB2/HB1)×100≦50でなければならない。50を超える場合はチタン酸ストロンチウム粒子のトナー表面から剥がれる個数が少なくなり阻止層に十分蓄積しない。逆に20未満の場合はトナー表面から剥がれすぎ、クリーニングニップ部まで到達する前に現像キャリアに付着する等して失ってしまう。
チタン酸ストロンチウム粒子の誘電率としては25pF/m以上100pF/m以下が好ましく、体積抵抗率が2.0×109Ω・cm以上2.0×1012Ω・cm以下が好ましい。この範囲にすることでより優れた上記効果が期待できる。
また粒径が10nm以上60nm以下のチタン酸ストロンチウム粒子Aのトナー中の含有量は0.5質量%以上20.0質量%以下が好ましい。この範囲とすることで優れた電荷緩和効果が得られる。20質量%を超える場合は、定着性の悪化や部材汚染等の弊害を引き起こすため好ましくない。
粒径が80nm以上300nm以下のチタン酸ストロンチウム粒子Bのトナー中の含有量は、0.1質量%以上15.0質量%以下が好ましい。この範囲とすることで優れた吸着・研磨作用が発現する。15質量%を超える場合は、定着性の悪化や部材汚染等の弊害を引き起こすため好ましくない。
[チタン酸ストロンチウム粒子]
本発明のチタン酸ストロンチウム粒子は例えば、常圧加熱反応法により得ることができる。このとき、酸化チタン源としてチタン化合物の加水分解物の鉱酸解膠品を用い、また酸化ストロンチウム源としては水溶性酸性ストロンチウム化合物を用いる。それらの混合液に60℃以上でアルカリ水溶液を添加しながら反応させ、次いで酸処理する方法で製造することができる。
(常圧加熱反応法)
前記酸化チタン源としてはチタン化合物の加水分解物の鉱酸解膠品を用いる。好ましくは、硫酸法で得られたSO3含有量が1.0質量%以下、好ましくは0.5質量%以下のメタチタン酸を、塩酸でpHを0.8〜1.5に調整して解膠したものを用いることができる。メタチタン酸中SO3含有量が1.0質量%を超えるものは、解膠が進まないので好ましくない。
前記酸化ストロンチウム源としては、金属の硝酸塩、塩酸塩などを使用することができ、例えば、硝酸ストロンチウム、塩化ストロンチウムを使用することができる。アルカリ水溶液としては、苛性アルカリを使用することができるが、中でも水酸化ナトリウム水溶液が好ましい。
前記製造方法において、得られるチタン酸ストロンチウム粒子の粒子径に影響を及ぼす因子としては、反応時における酸化チタン源と酸化ストロンチウム源の混合割合、反応初期の酸化チタン源濃度、アルカリ水溶液を添加するときの温度及び添加速度などが挙げられ、目的の粒子径および粒度分布のものを得るため適宜調整することができる。なお、反応過程に於ける炭酸塩の生成を防ぐために窒素ガス雰囲気下で反応させる等、炭酸ガスの混入を防ぐことが好ましい。
前記製造方法において、得られるチタン酸ストロンチウム粒子の誘電率に影響を及ぼす因子としては、粒子結晶性を崩す条件/操作が挙げられる。特に本発明のようなチタン酸ストロンチウムであっても低誘電率の粒子を得るためには、反応液の濃度を大きくした状態で結晶成長を乱すエネルギーを与える操作を行うのが好ましく、具体的な方法としては例えば結晶成長工程に窒素によるマイクロバブリングを加える事が挙げられる。
反応時における酸化チタン源と酸化ストロンチウム源の混合割合は、SrO/TiO2のモル比で、0.9以上1.4以下が好ましく、1.05以上1.20以下であるとさらに好ましい。SrO/TiO2モル比が1以下の場合、反応生成物はチタン酸金属だけでなく未反応の酸化チタンが残存し易くなる。相対的に酸化ストロンチウム源は水への溶解度が高いのに対し酸化チタン源は水への溶解度が低いため、SrO/TiO2モル比が1以下の場合、反応生成物はチタン酸金属だけでなく未反応の酸化チタンが残存し易くなる。反応初期の酸化チタン源の濃度としては、TiO2として0.05mol/L以上1.3mol/L以下、好ましくは0.08mol/L以上1.0mol/L以下が適切である。
アルカリ水溶液を添加するときの温度は、100℃以上ではオートクレーブ等の圧力容器が必要であり、実用的には60℃〜100℃の範囲が適切である。また、アルカリ水溶液の添加速度は、添加速度が遅いほど大きな粒子径のチタン酸金属粒子が得られ、添加速度が速いほど小さな粒子径のチタン酸金属粒子が得られる。アルカリ水溶液の添加速度は、仕込み原料に対し0.001当量/h以上1.2当量/h以下、好ましくは0.002当量/h以上1.1当量/h以下が適切であり、得ようとする粒子径に応じて適宜調整することができる。
(酸処理)
本発明の製造方法においては、常圧加熱反応によってえたチタン酸金属粒子をさらに酸処理することが好ましい。常圧加熱反応を行って、チタン酸金属粒子を合成する際に、酸化チタン源と酸化ストロンチウム源の混合割合がSrO/TiO2のモル比で、1.0を超える場合、反応終了後に残存した未反応のチタン以外の金属源が空気中の炭酸ガスと反応して、金属炭酸塩などの不純物を生成してしまう。また、表面に金属炭酸塩などの不純物が残存すると、疎水性を付与するための有機表面処理をする際に、不純物の影響で有機表面処理剤を均一に被覆することができない。したがって、アルカリ水溶液を添加した後、未反応の金属源を取り除くため酸処理を行うことが好ましい。
酸処理では、塩酸を用いてpH2.5以上7.0以下、より好ましくはpH4.5以上6.0以下に調整することが好ましい。酸としては、塩酸の他に硝酸、酢酸等を酸処理に用いることができる。硫酸を用いると、水への溶解度が低い金属硫酸塩が発生するので好ましくない。
トナー粒子とチタン酸ストロンチウム粒子との混合は、ヘンシェルミキサー、メカノハイブリッド(日本コークス社製)、スーパーミキサー、ノビルタ(ホソカワミクロン社製)等の公知の混合機を用いることができ、特に装置は限定されるものではない。
[シリカ粒子]
本発明のトナーには、前述したチタン酸ストロンチウム粒子のほかに、帯電量や流動性を調整するために必要に応じて他の無機微粒子を含有させることもできる。
本発明に用いられる無機微粒子としては、酸化チタン、シリカ、アルミナ等従来公知の無機微粒子が用いられるが、シリカが好ましい。シリカ微粒子としては、沈降法、ゾルゲル法等の湿式シリカ、爆燃法、ヒュームド法等の乾式シリカがあるが、形状制御のしやすさから、乾式シリカであることがより好ましい。
乾式シリカは、ケイ素ハロゲン化合物等を原料としている。ケイ素ハロゲン化合物としては、四塩化ケイ素が用いられるが、メチルトリクロロシラン、トリクロロシランなどのシラン類単独、又は四塩化ケイ素とシラン類との混合状態でも原料として使用可能である。
原料は気化した後、酸水素炎中で中間体として生じる水と反応する、いわゆる、火炎加水分解反応によって目的のシリカを得る。例えば、四塩化ケイ素ガスの酸素、水素中における熱分解酸化反応を利用するもので、反応式は次の様なものである。
SiCl4+2H2+O2→SiO2+4HCl
以下に、本発明に用いられる乾式シリカの製造例を説明する。
酸素ガスをバーナーに供給し、着火用バーナーに点火した後、水素ガスをバーナーに供給して火炎を形成し、これに原料である四塩化ケイ素を投入しガス化させた。次に、火炎加水分解反応を行わせ、生成したシリカ粉末を回収した。
平均粒径および形状は、四塩化ケイ素流量、酸素ガス供給流量、水素ガス供給流量、シリカの火炎中滞留時間を適宜変えることによって、任意に調整可能である。
<その他の無機微粒子>
本発明のトナーには、必要に応じて酸化チタン、酸化アルミニウム等の無機微粒子をさらに含有させることもできる。無機微粒子は、トナー粒子に内添しても良いし外添剤としてトナー粒子と混合してもよい。これらの無機微粒子は、トナー粒子100質量部に対して0.1質量部以上10.0質量部以下使用されることが好ましい。トナー粒子とその他の無機微粒子との混合は、ヘンシェルミキサーの如き公知の混合機を用いることができる。
<結着樹脂>
本発明のトナーに用いられる結着樹脂は、ポリエステル樹脂を主成分とすることが必要である。ポリエステル樹脂のポリエステルユニットに用いられるモノマーとしては、多価アルコール(2価もしくは3価以上のアルコール)と、多価カルボン酸(2価もしくは3価以上のカルボン酸)、その酸無水物又はその低級アルキルエステルとが用いられる。ここで、分岐ポリマーを作成する場合には、結着樹脂の分子内において部分架橋することが有効であり、そのためには、3価以上の多官能化合物を使用することが好ましい。従って、ポリエステルユニットの原料モノマーとして、3価以上のカルボン酸、その酸無水物又はその低級アルキルエステル、及び/又は3価以上のアルコールを含むことが好ましい。
ポリエステル樹脂のポリエステルユニットに用いられる多価アルコールモノマーとしては、以下の多価アルコールモノマーを使用することができる。
2価のアルコール成分としては、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、水素化ビスフェノールA、また式(A)で表わされるビスフェノール及びその誘導体;
Figure 2019132879
(式中、Rはエチレンまたはプロピレン基であり、x及びyはそれぞれ0以上の整数であり、かつ、x+yの平均値は0以上10以下である。)
式(B)で示されるジオール類;
Figure 2019132879
が挙げられる。
3価以上のアルコール成分としては、例えば、ソルビトール、1,2,3,6−ヘキサンテトロール、1,4−ソルビタン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、トリペンタエリスリトール、1,2,4−ブタントリオール、1,2,5−ペンタントリオール、グリセロール、2−メチルプロパントリオール、2−メチル−1,2,4−ブタントリオール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、1,3,5−トリヒドロキシメチルベンゼンが挙げられる。これらのうち、好ましくはグリセロール、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトールが用いられる。これらの2価のアルコール及び3価以上のアルコールは、単独であるいは複数を併用して用いることができる。
ポリエステル樹脂のポリエステルユニットに用いられる多価カルボン酸モノマーとしては、以下の多価カルボン酸モノマーを使用することができる。
2価のカルボン酸成分としては、例えば、マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、イタコン酸、グルタコン酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、コハク酸、アジピン酸、セバチン酸、アゼライン酸、マロン酸、n−ドデセニルコハク酸、イソドデセニルコハク酸、n−ドデシルコハク酸、イソドデシルコハク酸、n−オクテニルコハク酸、n−オクチルコハク酸、イソオクテニルコハク酸、イソオクチルコハク酸、これらの酸の無水物及びこれらの低級アルキルエステルが挙げられる。これらのうち、マレイン酸、フマル酸、テレフタル酸、n−ドデセニルコハク酸が好ましく用いられる。
3価以上のカルボン酸、その酸無水物又はその低級アルキルエステルとしては、例えば、1,2,4−ベンゼントリカルボン酸、2,5,7−ナフタレントリカルボン酸、1,2,4−ナフタレントリカルボン酸、1,2,4−ブタントリカルボン酸、1,2,5−ヘキサントリカルボン酸、1,3−ジカルボキシル−2−メチル−2−メチレンカルボキシプロパン、1,2,4−シクロヘキサントリカルボン酸、テトラ(メチレンカルボキシル)メタン、1,2,7,8−オクタンテトラカルボン酸、ピロメリット酸、エンポール三量体酸、これらの酸無水物又はこれらの低級アルキルエステルが挙げられる。これらのうち、特に1,2,4−ベンゼントリカルボン酸、すなわちトリメリット酸又はその誘導体が安価で、反応制御が容易であるため、好ましく用いられる。これらの2価のカルボン酸等及び3価以上のカルボン酸は、単独であるいは複数を併用して用いることができる。
ポリエステル樹脂を主成分とするならば他の樹脂成分を含有するハイブリッド樹脂であっても良い。例えば、ポリエステル樹脂とビニル系樹脂とのハイブリッド樹脂が挙げられる。ハイブリッド樹脂のような、ビニル系樹脂やビニル系共重合ユニットとポリエステル樹脂の反応生成物を得る方法としては、ビニル系樹脂やビニル系共重合ユニット及びポリエステル樹脂のそれぞれと反応しうるモノマー成分を含むポリマーが存在しているところで、どちらか一方もしくは両方の樹脂の重合反応を行う方法が好ましい。
例えば、ポリエステル樹脂成分を構成するモノマーのうちビニル系共重合体と反応し得るものとしては、例えば、フタル酸、マレイン酸、シトラコン酸、イタコン酸の如き不飽和ジカルボン酸又はその無水物等が挙げられる。ビニル系共重合体成分を構成するモノマーのうちポリエステル樹脂成分と反応し得るものとしては、カルボキシル基又はヒドロキシ基を有するものや、アクリル酸もしくはメタクリル酸エステル類が挙げられる。
また、本発明では結着樹脂として、ポリエステル樹脂を主成分とするならば、上記のビニル系樹脂以外にも、従来より結着樹脂として知られている種々の樹脂化合物を併用することができる。このような樹脂化合物としては、例えばフェノール樹脂、天然樹脂変性フェノール樹脂、天然樹脂変性マレイン樹脂、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、シリコーン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン、ポリアミド樹脂、フラン樹脂、エポキシ樹脂、キシレン樹脂、ポリビニルブチラール、テルペン樹脂、クマロインデン樹脂、石油系樹脂等が挙げられる。
また、本発明の結着樹脂Aのピーク分子量は5000以上13000以下であることが、低温定着性と耐ホットオフセット性の観点から好ましい。また、本発明の結着樹脂の酸価は10mgKOH/g以下であることが、高温高湿環境下における帯電安定性の観点から好ましい。
また、本発明の結着樹脂は、低分子量の結着樹脂Eと高分子量の結着樹脂Dを混ぜ合わせて使用しても良い。高分子量の結着樹脂Dと低分子量の結着樹脂Eの含有比率(D/E)は質量基準で10/90以上60/40以下であることが、低温定着性と耐ホットオフセット性の観点から好ましい。
高分子量の結着樹脂Dのピーク分子量は10000以上20000以下であることが、耐ホットオフセット性の観点から好ましい。また、高分子量の結着樹脂の酸価は15mgKOH/g以上30mgKOH/g以下であることが、高温高湿環境下における帯電安定性の観点から好ましい。
低分子量の結着樹脂Eの数平均分子量は1500以上3500以下であることが、低温定着性の観点から好ましい。また、低分子量の結着樹脂の酸価は10mgKOH/g以下であることが、高温高湿環境下における帯電安定性の観点から好ましい。
<その他の結着樹脂>
本発明のトナーに使用される結着樹脂としては、顔料分散性を向上させたり、トナーの帯電安定性、耐ブロッキング性を改善したりする目的で上記結着樹脂以外に下記の重合体を本発明の効果を阻害しない量で添加することも可能である。
本発明のトナーの結着樹脂に用いられるその他の樹脂としては、例えば以下の樹脂が挙げられる。ポリスチレン、ポリ−p−クロルスチレン、ポリビニルトルエンなどのスチレン及びその置換体の単重合体;スチレン−p−クロルスチレン共重合体、スチレン−ビニルトルエン共重合体、スチレン−ビニルナフタリン共重合体、スチレン−アクリル酸エステル共重合体、スチレン−メタクリル酸エステル共重合体、スチレン−α−クロルメタクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ビニルメチルエーテル共重合体、スチレン−ビニルエチルエーテル共重合体、スチレン−ビニルメチルケトン共重合体、スチレン−アクリロニトリル−インデン共重合体などのスチレン系共重合体;ポリ塩化ビニル、フェノール樹脂、天然変性フェノール樹脂、天然樹脂変性マレイン酸樹脂、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、ポリ酢酸ビニル、シリコーン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン、ポリアミド樹脂、フラン樹脂、エポキシ樹脂、キシレン樹脂、ポリビニルブチラール、テルペン樹脂、クマロン−インデン樹脂、石油系樹脂等が挙げられる。
また、トナーの可塑効果を促進し、低温定着性を向上させる目的で本発明のトナー粒子に下記の如き結晶性ポリエステル樹脂を添加してもよい。
本発明のトナーにおいて使用される結晶性ポリエステルとしては、炭素数2以上22以下の脂肪族ジオールと、炭素数2以上22以下の脂肪族ジカルボン酸とを主成分として含む単量体組成物を重縮合反応させることにより得られるものが例としてあげられる。
炭素数2以上22以下(より好ましくは炭素数6以上12以下)の脂肪族ジオールとしては、特に限定されないが、鎖状(より好ましくは直鎖状)の脂肪族ジオールであることが好ましく、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,4−ブタジエングリコール、トリメチレングリコール、テトラメチレングリコール、ペンタメチレングリコール、ヘキサメチレングリコール、オクタメチレングリコール、ノナメチレングリコール、デカメチレングリコール、ネオペンチルグリコールが挙げられる。これらの中でも、特にエチレングリコール、ジエチレングリコール、1,4−ブタンジオール、及び1,6−ヘキサンジオールの如き直鎖脂肪族、α,ω−ジオールが好ましく例示される。
上記アルコール成分のうち、好ましくは50質量%以上、より好ましくは70質量%以上が、炭素数2以上22以下の脂肪族ジオールから選ばれるアルコールである。
本発明において、上記脂肪族ジオール以外の多価アルコール単量体を用いることもできる。前記多価アルコール単量体のうち2価アルコール単量体としては、ポリオキシエチレン化ビスフェノールA、ポリオキシプロピレン化ビスフェノールA等の芳香族アルコール;1,4−シクロヘキサンジメタノール等が挙げられる。また、前記多価アルコール単量体のうち3価以上の多価アルコール単量体としては、1,3,5−トリヒドロキシメチルベンゼン等の芳香族アルコール;ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、トリペンタエリスリトール、1,2,4−ブタントリオール、1,2,5−ペンタントリオール、グリセリン、2−メチルプロパントリオール、2−メチル−1,2,4−ブタントリオール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン等の脂肪族アルコール等が挙げられる。
さらに、本発明において、結晶性ポリエステルの特性を損なわない程度に1価のアルコ−ルを用いてもよい。前記1価のアルコールとしては、例えばn−ブタノール、イソブタノール、sec−ブタノール、n−ヘキサノール、n−オクタノール、ラウリルアルコール、2−エチルヘキサノール、デカノール、シクロヘキサノール、ベンジルアルコール、ドデシルアルコール等の1官能性アルコールなどが挙げられる。
一方、炭素数2以上22以下(より好ましくは炭素数6以上12以下)の脂肪族ジカルボン酸としては、特に限定されないが、鎖状(より好ましくは直鎖状)の脂肪族ジカルボン酸であることが好ましい。具体例としてはシュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スペリン酸、グルタコン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ノナンジカルボン酸、デカンジカルボン酸、ウンデカンジカルボン酸、ドデカンジカルボン酸、マレイン酸、フマル酸、メサコン酸、シトラコン酸、イタコン酸が挙げられ、これらの酸無水物または低級アルキルエステルを加水分解したものなども含まれる。
本発明において、上記カルボン酸成分のうち、好ましくは50質量%以上、より好ましくは70質量%以上が、炭素数2以上22以下の脂肪族ジカルボン酸から選ばれるカルボン酸である。
本発明において、上記炭素数2以上22以下の脂肪族ジカルボン酸以外の多価カルボン酸を用いることもできる。その他の多価カルボン酸単量体のうち、2価のカルボン酸としては、イソフタル酸、テレフタル酸等の芳香族カルボン酸;n−ドデシルコハク酸、n−ドデセニルコハク酸の脂肪族カルボン酸;シクロヘキサンジカルボン酸などの脂環式カルボン酸が挙げられ、これらの酸無水物または低級アルキルエステルなども含まれる。また、その他のカルボン酸単量体のうち、3価以上の多価カルボン酸としては、1,2,4−ベンゼントリカルボン酸(トリメリット酸)、2,5,7−ナフタレントリカルボン酸、1,2,4−ナフタレントリカルボン酸、ピロメリット酸等の芳香族カルボン酸、1,2,4−ブタントリカルボン酸、1,2,5−ヘキサントリカルボン酸、1,3−ジカルボキシル−2−メチル−2−メチレンカルボキシプロパン、等の脂肪族カルボン酸が挙げられ、これらの酸無水物または低級アルキルエステル等の誘導体等も含まれる。
さらに、本発明において、結晶性ポリエステルの特性を損なわない程度に1価のカルボン酸を含有していてもよい。1価のカルボン酸としては、例えばナフタレンカルボン酸、サリチル酸、4−メチル安息香酸、3−メチル安息香酸、フェノキシ酢酸、ビフェニルカルボン酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、オクタン酸、デカン酸、ドデカン酸、ステアリン酸などのモノカルボン酸が挙げられる。
本発明における結晶性ポリエステルは、通常のポリエステル合成法に従って製造することができる。例えば、前記したカルボン酸単量体とアルコ−ル単量体とをエステル化反応、またはエステル交換反応せしめた後、減圧下または窒素ガスを導入して常法に従って重縮合反応させることで所望の結晶性ポリエステルを得ることができる。
上記エステル化またはエステル交換反応は、必要に応じて硫酸、チタンブトキサイド、ジブチルスズオキサイド、酢酸マンガン、酢酸マグネシウムなどの通常のエステル化触媒またはエステル交換触媒を用いて行うことができる。
また、上記重縮合反応は、通常の重合触媒、例えばチタンブトキサイド、ジブチルスズオキサイド、酢酸スズ、酢酸亜鉛、二硫化スズ、三酸化アンチモン、二酸化ゲルマニウムなど公知の触媒を使用して行うことができる。重合温度、触媒量は特に限定されるものではなく、適宜に決めればよい。
エステル化もしくはエステル交換反応または重縮合反応において、得られる結晶性ポリエステルの強度を上げるために全単量体を一括仕込みしたり、低分子量成分を少なくするために2価の単量体を先ず反応させた後、3価以上の単量体を添加して反応させたりする等の方法を用いてもよい。
<着色剤>
トナーに含有できる着色剤としては、以下のものが挙げられる。
黒色着色剤としては、カーボンブラック;イエロー着色剤とマゼンタ着色剤及びシアン着色剤とを用いて黒色に調色したものが挙げられる。着色剤には、顔料を単独で使用してもかまわないが、染料と顔料とを併用してその鮮明度を向上させた方がフルカラー画像の画質の点からより好ましい。
マゼンタトナー用顔料としては、以下のものが挙げられる。C.I.ピグメントレッド1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、21、22、23、30、31、32、37、38、39、40、41、48:2、48:3,48:4、49、50、51、52、53、54、55、57:1、58、60、63、64、68、81:1、83、87、88、89、90、112、114、122、123、146、147、150、163、184、202、206、207、209、238、269、282;C.I.ピグメントバイオレット19;C.I.バットレッド1、2、10、13、15、23、29、35。
マゼンタトナー用染料としては、以下のものが挙げられる。C.I.ソルベントレッド1、3、8、23、24、25、27、30、49、81、82、83、84、100、109、121;C.I.ディスパースレッド9;C.I.ソルベントバイオレット8、13、14、21、27;C.I.ディスパーバイオレット1の如き油溶染料、C.I.ベーシックレッド1、2、9、12、13、14、15、17、18、22、23、24、27、29、32、34、35、36、37、38、39、40;C.I.ベーシックバイオレット1、3、7、10、14、15、21、25、26、27、28の如き塩基性染料。
シアントナー用顔料としては、以下のものが挙げられる。C.I.ピグメントブルー2、3、15:2、15:3、15:4、16、17;C.I.バットブルー6;C.I.アシッドブルー45、フタロシアニン骨格にフタルイミドメチル基を1乃至5個置換した銅フタロシアニン顔料。
シアントナー用染料としては、C.I.ソルベントブルー70がある。
イエロートナー用顔料としては、以下のものが挙げられる。C.I.ピグメントイエロー1、2、3、4、5、6、7、10、11、12、13、14、15、16、17、23、62、65、73、74、83、93、94、95、97、109、110、111、120、127、128、129、147、151、154、155、168、174、175、176、180、181、185;C.I.バットイエロー1、3、20。
イエロートナー用染料としては、C.I.ソルベントイエロー162がある。
着色剤の使用量は、結着樹脂100質量部に対して0.1質量部以上30質量部以下で使用されることが好ましい。
<現像剤>
本発明のトナーは、一成分系現像剤としても使用できるが、ドット再現性をより向上させるために、磁性キャリアと混合して、二成分系現像剤として用いることが、また長期にわたり安定した画像が得られるという点で好ましい。
磁性キャリアとしては、例えば、表面を酸化した鉄粉、或いは、未酸化の鉄粉や、鉄、リチウム、カルシウム、マグネシウム、ニッケル、銅、亜鉛、コバルト、マンガン、クロム、希土類の如き金属粒子、それらの合金粒子、酸化物粒子、フェライト等の磁性体や、磁性体と、この磁性体を分散した状態で保持するバインダー樹脂とを含有する磁性体分散樹脂キャリア(いわゆる樹脂キャリア)等、一般に公知のものを使用できる。
本発明のトナーを磁性キャリアと混合して二成分系現像剤として使用する場合、その際のキャリア混合比率は、二成分系現像剤中のトナー濃度として、2質量%以上15質量%以下、好ましくは4質量%以上13質量%以下にすると通常良好な結果が得られる。
<製造方法>
トナー粒子を製造する方法としては、溶融混練法、乳化転相法、懸濁重合法、乳化凝集法など、従来から公知のいずれの方法により得られたものであってもよい。着色剤粒子を非晶性樹脂中に微分散させるという観点から、結着樹脂と、樹脂組成物と、結晶性ポリエステルを溶融混練し、混練物を冷却後、粉砕及び分級する溶融混練法が好ましい。
以下、溶融混練法でのトナー製造手順について説明する。
原料混合工程では、トナー粒子を構成する材料として、例えば、結着樹脂及びワックス、着色剤、必要に応じて荷電制御剤等の他の成分を所定量秤量して配合し、混合する。混合装置の一例としては、ダブルコン・ミキサー、V型ミキサー、ドラム型ミキサー、スーパーミキサー、ヘンシェルミキサー、ナウタミキサ、メカノハイブリッド(日本コークス工業株式会社製)などが挙げられる。
次に、混合した材料を溶融混練して、結着樹脂中にワックス等を分散させる。その溶融混練工程では、加圧ニーダー、バンバリィミキサーの如きバッチ式練り機や、連続式の練り機を用いることができ、連続生産できる優位性から、1軸又は2軸押出機が主流となっている。例えば、KTK型2軸押出機(神戸製鋼所社製)、TEM型2軸押出機(東芝機械社製)、PCM混練機(池貝鉄工製)、2軸押出機(ケイ・シー・ケイ社製)、コ・ニーダー(ブス社製)、ニーデックス(日本コークス工業株式会社製)などが挙げられる。更に、溶融混練することによって得られる樹脂組成物は、2本ロール等で圧延され、冷却工程で水などによって冷却してもよい。
ついで、樹脂組成物の冷却物は、粉砕工程で所望の粒径にまで粉砕される。粉砕工程では、例えば、クラッシャー、ハンマーミル、フェザーミルの如き粉砕機で粗粉砕した後、更に、例えば、クリプトロンシステム(川崎重工業社製)、スーパーローター(日清エンジニアリング社製)、ターボ・ミル(ターボ工業製)やエアージェット方式による微粉砕機で微粉砕する。
その後、必要に応じて慣性分級方式のエルボージェット(日鉄鉱業社製)、遠心力分級方式のターボプレックス(ホソカワミクロン社製)、TSPセパレータ(ホソカワミクロン社製)、ファカルティ(ホソカワミクロン社製)の如き分級機や篩分機を用いて分級し、分級品(トナー粒子)を得る。
トナー粒子の重量平均径は4.0μm以上8.0μm以下が本発明の外添剤による効果を十分に得ることができ、好ましい。
さらに粒子に機械的衝撃力を与える、または熱風などによる加熱処理を行うことにより、トナー粒子の円形度を高めてもよい。例えば、図1で表される表面処理装置を用いて熱風により表面処理を行い、必要に応じて分級をすることによりトナーを得ることができる。
原料定量供給手段1により定量供給された混合物は、圧縮気体調整手段2により調整された圧縮気体によって、原料供給手段の鉛直線上に設置された導入管3に導かれる。導入管を通過した混合物は、原料供給手段の中央部に設けられた円錐状の突起状部材4により均一に分散され、放射状に広がる8方向の供給管5に導かれ熱処理が行われる処理室6に導かれる。
このとき、処理室に供給された混合物は、処理室内に設けられた混合物の流れを規制するための規制手段9によって、その流れが規制される。このため処理室に供給された混合物は、処理室内を旋回しながら熱処理された後、冷却される。
供給された混合物を熱処理するための熱は、熱風供給手段7から供給され、分配部材12で分配され、熱風を旋回させるための旋回部材13により、処理室内に熱風を螺旋状に旋回させて導入される。その構成としては、熱風を旋回させるための旋回部材13が、複数のブレードを有しており、その枚数や角度により、熱風の旋回を制御することができる。処理室内に供給される熱風は、熱風供給手段7の出口部における温度が100℃以上300℃以下であることが好ましく、130℃以上170℃以下であることがより好ましい。熱風供給手段の出口部における温度が上記の範囲内であれば、混合物を加熱しすぎることによるトナー粒子の融着や合一を防止しつつ、トナー粒子を均一に球形化処理することが可能となる。このときの円形度としては、0.955以上0.980以下であることが好ましい。熱風は熱風供給手段出口11から供給される。
更に熱処理された熱処理トナー粒子は冷風供給手段8から供給される冷風によって冷却され、冷風供給手段8から供給される温度は−20℃乃至30℃であることが好ましい。冷風の温度が上記の範囲内であれば、熱処理トナー粒子を効率的に冷却することができ、混合物の均一な球形化処理を阻害することなく、熱処理トナー粒子の融着や合一を防止することができる。冷風の絶対水分量は、0.5g/m3以上15.0g/m3以下であることが好ましい。
次に、冷却された熱処理トナー粒子は、処理室の下端にある回収手段10によって回収される。なお、回収手段の先にはブロワー(不図示)が設けられ、それにより吸引搬送される構成となっている。
また、粉体粒子供給口14は、供給された混合物の旋回方向と熱風の旋回方向が同方向になるように設けられており、表面処理装置の回収手段10は、旋回された粉体粒子の旋回方向を維持するように、処理室の外周部に設けられている。さらに、冷風供給手段8から供給される冷風は、装置外周部から処理室内周面に、水平かつ接線方向から供給されるよう構成されている。粉体供給口から供給される熱処理前トナー粒子の旋回方向、冷風供給手段から供給された冷風の旋回方向、熱風供給手段から供給された熱風の旋回方向がすべて同方向である。そのため、処理室内で乱流が起こらず、装置内の旋回流が強化され、熱処理前トナー粒子に強力な遠心力がかかり、熱処理前トナー粒子の分散性が更に向上するため、合一粒子の少ない、形状の揃った熱処理トナー粒子を得ることができる。
上記のごとき製造方法で製造されたトナー粒子に必要に応じ選択された外部添加剤を加えて混合(外添)する。混合装置の一例としては、ダブルコン・ミキサー、V型ミキサー、ドラム型ミキサー、スーパーミキサー、ヘンシェルミキサー、ナウタミキサ、メカノハイブリッド(日本コークス工業株式会社製)などが挙げられる。
トナー及び原材料の各種物性の測定法について以下に説明する。
<無機微粒子の個数平均粒径の算出>
チタン酸ストロンチウム粒子およびシリカ粒子の個数平均粒径は、日立超高分解能電界放出形走査電子顕微鏡S−4800((株)日立ハイテクノロジーズ)にて撮影されたトナー表面の画像から算出される。S−4800の画像撮影条件は以下のとおりである。
(1)試料作製
試料台(アルミニウム試料台15mm×6mm)に導電性ペーストを薄く塗り、その上にトナーを吹きつける。さらにエアブローして、余分なトナーを試料台から除去し十分乾燥させる。試料台を試料ホルダにセットし、試料高さゲージにより試料台高さを36mmに調節する。
(2)S−4800観察条件設定
個数平均径の算出は、S−4800の反射電子像観察により得られた画像を用いて行う。被覆率を測定する際には、予めエネルギー分散型X線分析装置(EDAX)による元素分析を行い、トナー表面におけるケイ素化合物微粒子以外の粒子を除外した上で測定を行う。S−4800の鏡体に取り付けられているアンチコンタミネーショントラップに液体窒素を溢れるまで注入し、30分間置く。S−4800の「PC−SEM」を起動し、フラッシング(電子源であるFEチップの清浄化)を行う。画面上のコントロールパネルの加速電圧表示部分をクリックし、[フラッシング]ボタンを押し、フラッシング実行ダイアログを開く。フラッシング強度が2であることを確認し、実行する。フラッシングによるエミッション電流が20〜40μAであることを確認する。試料ホルダをS−4800鏡体の試料室に挿入する。コントロールパネル上の[原点]を押し試料ホルダを観察位置に移動させる。
加速電圧表示部をクリックしてHV設定ダイアログを開き、加速電圧を[1.1kV]、エミッション電流を[20μA]に設定する。オペレーションパネルの[基本]のタブ内にて、信号選択を[SE]に設置し、SE検出器を[上(U)]および[+BSE]を選択し、[+BSE]の右の選択ボックスで[L.A.100]を選択し、反射電子像で観察するモードにする。同じくオペレーションパネルの[基本]のタブ内にて、電子光学系条件ブロックのプローブ電流を[Normal]に、焦点モードを[UHR]に、WDを[4.5mm]に設定する。コントロールパネルの加速電圧表示部の[ON]ボタンを押し、加速電圧を印加する。
(3)焦点調整
操作パネルのフォーカスつまみ[COARSE]を回転させ、ある程度焦点が合ったところでアパーチャアライメントの調整を行う。コントロールパネルの[Align]をクリックし、アライメントダイアログを表示し、[ビーム]を選択する。操作パネルのSTIGMA/ALIGNMENTつまみ(X,Y)を回転し、表示されるビームを同心円の中心に移動させる。次に[アパーチャ]を選択し、STIGMA/ALIGNMENTつまみ(X,Y)を一つずつ回し、像の動きを止める又は最小の動きになるように合わせる。アパーチャダイアログを閉じ、オートフォーカスで、ピントを合わせる。その後、倍率を80,000(80k)倍に設定し、上記と同様にフォーカスつまみ、STIGMA/ALIGNMENTつまみを使用して焦点調整を行い、再度オートフォーカスでピントを合わせる。この操作を再度繰り返し、ピントを合わせる。ここで、観察面の傾斜角度が大きいと被覆率の測定精度が低くなりやすいので、ピント調整の際に観察面全体のピントが同時に合うものを選ぶことで、表面の傾斜が極力無いものを選択して解析する。
(4)画像保存
ABCモードで明るさ合わせを行い、サイズ640×480ピクセルで写真撮影して保存する。この画像ファイルを用いて下記の解析を行う。トナー一つに対して写真を1枚撮影し、少なくともトナー25粒子以上について画像を得る。
(5)画像解析
トナー表面上の少なくとも500個の無機微粒子について粒径を測定して、個数平均粒径を求める。本発明では画像解析ソフトImage−Pro Plus ver.5.0を用いて、上述した手法で得た画像を2値化処理することで個数平均径を算出する。
<トナー表面におけるチタン酸ストロンチウム粒子のピークA1、B1、A2、B2の測定方法>
トナー表面におけるチタン酸ストロンチウム粒子の一次粒子の個数平均粒径の個数分布におけるピークA1、B1、A2、B2は、トナー表面上のチタン酸ストロンチウム粒子を観察して求めた。観察倍率はチタン酸ストロンチウム粒子の大きさによって適宜調整したが、最大20万倍に拡大した視野において少なくとも500個のチタン酸ストロンチウム粒子の一次粒子の長径を測定して、測定した長径の個数分布(縦軸に存在比率(個数%)、横軸に粒径)を表したとき、粒径が10nm以上60nm以下の範囲にあるピークをA1、粒径が80nm以上300nm以下の範囲にあるピークをB1とした。A2、B2については水洗処理後のトナーに対して同様の観察を行なうことで求めた。また、上記のトナー表面の観察により得られた無機微粒子の個数分布からHB1およびHB2を算出した。
<水洗処理方法>
本発明では水洗処理を次のように行った。イオン交換水10.3gにショ糖20.7g(キシダ化学社製)を溶解させたショ糖水溶液に、界面活性剤であるコンタミノンN(非イオン界面活性剤、陰イオン界面活性剤、有機ビルダーからなるpH7の精密測定器洗浄用中性洗剤、和光純薬工業社製)6ccを30ccのガラスバイアル(例えば、日電理化硝子株式会社製、VCV−30、外径:35mm、高さ:70mm)に入れて十分混合し、分散液を作製する。このバイアルにトナー1.0gを添加し、トナーが自然に沈降するまで静置して処理前分散液を作製する。この分散液を、振とう機(YS−8D型:(株)ヤヨイ製)にて、振とう速度:200rpmで5分間振とうし無機微粒子をトナー粒子表面から離脱させた。無機微粒子が残存したトナーと脱離した無機微粒子の分離は遠心分離機を用いて行う。遠心分離工程は3700rpmで30min行った。無機微粒子が残存したトナーを吸引濾過することで採取し、乾燥させ無機微粒子分離後のトナーを得た。
<誘電率測定>
284AプレシジョンLCRメーター(ヒューレット・パッカード社製)を用いて、1kHz及び1MHzの周波数で校正後、周波数1MHzにおける複素誘電率を測定した。測定するチタン酸ストロンチウム粒子に39200kPa(400kg/cm2)の荷重を5分間かけて、直径25mm,厚さ1mm以下(好ましくは0.5〜0.9mm)の円盤状の測定試料に成型する。この測定試料を直径25mmの誘電率測定治具(電極)を装着したARES(レオメトリック・サイエンティフィック・エフ・イー社製)に装着し、温度25℃の雰囲気下で0.49N(50g)の荷重をかけた状態で1MHzの周波数で測定することにより得られる。
<体積抵抗率測定>
チタン酸ストロンチウム粒子の体積抵抗率は、以下のようにして測定する。装置としてはケースレーインスツルメンツ社製6517型エレクトロメータ/高抵抗システムを用いる。直径25mmの電極を接続し、電極間にチタン酸ストロンチウム粒子を厚みが約0.5mmとなるように乗せて、約2.0Nの荷重をかけた状態で、電極間の距離を測定する。
チタン酸ストロンチウム粒子に1,000Vの電圧を1分間印加した時の抵抗値を測定し、以下の式を用いて体積抵抗率を算出する。
体積抵抗率(Ω・cm)=R×L
R:抵抗値(Ω)
L:電極間距離(cm)
<樹脂の重量平均分子量の測定方法>
樹脂のTHF可溶分の分子量分布は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により、以下のようにして測定した。
まず、室温で24時間かけて、トナーをテトラヒドロフラン(THF)に溶解した。その後得られた溶液を、ポア径が0.2μmの耐溶剤性メンブランフィルター「マエショリディスク」(東ソー社製)で濾過してサンプル溶液を得た。尚、サンプル溶液は、THFに可溶な成分の濃度が約0.8質量%となるように調整した。このサンプル溶液を用いて、以下の条件で測定した。
装置:HLC8120 GPC(検出器:RI)(東ソー社製)
カラム:Shodex KF−801、802、803、804、805、806、807の7連(昭和電工社製)
溶離液:テトラヒドロフラン(THF)
流速:1.0ml/min
オーブン温度:40.0℃
試料注入量:0.10ml
試料の分子量の算出にあたっては、標準ポリスチレン樹脂(例えば、商品名「TSKスタンダード ポリスチレン F−850、F−450、F−288、F−128、F−80、F−40、F−20、F−10、F−4、F−2、F−1、A−5000、A−2500、A−1000、A−500」、東ソ−社製)を用いて作成した分子量校正曲線を使用した。
<トナー粒子の重量平均粒径(D4)の測定方法>
トナー粒子の重量平均粒径(D4)は、100μmのアパーチャーチューブを備えた細孔電気抵抗法による精密粒度分布測定装置「コールター・カウンター Multisizer 3」(登録商標、ベックマン・コールター社製)と、測定条件設定及び測定データ解析をするための付属の専用ソフト「ベックマン・コールター Multisizer 3 Version3.51」(ベックマン・コールター社製)を用いて、実効測定チャンネル数2万5千チャンネルで測定し、測定データの解析を行い、算出した。
測定に使用する電解水溶液は、特級塩化ナトリウムをイオン交換水に溶解して濃度が約1質量%となるようにしたもの、例えば、「ISOTON II」(ベックマン・コールター社製)が使用できる。
尚、測定、解析を行う前に、以下のように前記専用ソフトの設定を行なった。
前記専用ソフトの「標準測定方法(SOM)を変更画面」において、コントロールモードの総カウント数を50000粒子に設定し、測定回数を1回、Kd値は「標準粒子10.0μm」(ベックマン・コールター社製)を用いて得られた値を設定した。閾値/ノイズレベルの測定ボタンを押すことで、閾値とノイズレベルを自動設定した。また、カレントを1600μAに、ゲインを2に、電解液をISOTON IIに設定し、測定後のアパーチャーチューブのフラッシュにチェックを入れた。
専用ソフトの「パルスから粒径への変換設定画面」において、ビン間隔を対数粒径に、粒径ビンを256粒径ビンに、粒径範囲を2μm以上60μm以下に設定した。
具体的な測定法は以下の通りである。
(1)Multisizer 3専用のガラス製250ml丸底ビーカーに前記電解水溶液約200mlを入れ、サンプルスタンドにセットし、スターラーロッドの撹拌を反時計回りで24回転/秒にて行なった。そして、解析ソフトの「アパーチャーのフラッシュ」機能により、アパーチャーチューブ内の汚れと気泡をあらかじめ除去した。
(2)ガラス製の100ml平底ビーカーに前記電解水溶液約30mlを入れ、この中に分散剤として「コンタミノンN」(非イオン界面活性剤、陰イオン界面活性剤、有機ビルダーからなるpH7の精密測定器洗浄用中性洗剤の10質量%水溶液、和光純薬工業社製)をイオン交換水で3質量倍に希釈した希釈液を約0.3ml加えた。
(3)発振周波数50kHzの発振器2個を、位相を180度ずらした状態で内蔵し、電気的出力120Wの超音波分散器「Ultrasonic Dispension System Tetora150」(日科機バイオス社製)の水槽内に所定量のイオン交換水を入れ、この水槽中に前記コンタミノンNを約2ml添加した。
(4)前記(2)のビーカーを前記超音波分散器のビーカー固定穴にセットし、超音波分散器を作動させた。そして、ビーカー内の電解水溶液の液面の共振状態が最大となるようにビーカーの高さ位置を調整した。
(5)前記(4)のビーカー内の電解水溶液に超音波を照射した状態で、トナー約10mgを少量ずつ前記電解水溶液に添加し、分散させた。そして、さらに60秒間超音波分散処理を継続した。尚、超音波分散にあたっては、水槽の水温が10℃以上40℃以下となる様に適宜調節した。
(6)サンプルスタンド内に設置した前記(1)の丸底ビーカーに、ピペットを用いてトナーを分散した前記(5)の電解質水溶液を滴下し、測定濃度が約5%となるように調整した。そして、測定粒子数が50000個になるまで測定を行なった。
(7)測定データを装置付属の前記専用ソフトにて解析を行い、重量平均粒径(D4)を算出した。尚、専用ソフトでグラフ/体積%と設定したときの、分析/体積統計値(算術平均)画面の「平均径」を重量平均粒径(D4)とした。
<トナー粒子の平均円形度の測定方法>
トナーの平均円形度は、フロー式粒子像分析装置「FPIA−3000型」(シスメックス社製)によって、校正作業時の測定・解析条件で測定した。
フロー式粒子像分析装置「FPIA−3000型」(シスメックス社製)の測定原理は、流れている粒子を静止画像として撮像し、画像解析を行うというものである。試料チャンバーへ加えられた試料は、試料吸引シリンジによって、フラットシースフローセルに送り込まれる。フラットシースフローに送り込まれた試料は、シース液に挟まれて扁平な流れを形成する。フラットシースフローセル内を通過する試料に対しては、1/60秒間隔でストロボ光が照射されており、流れている粒子を静止画像として撮影することが可能である。また、扁平な流れであるため、焦点の合った状態で撮像される。粒子像はCCDカメラで撮像され、撮像された画像は、1視野が512画素×512画素であり、1画素あたり0.37×0.37μmの画像処理解像度で画像処理され、各粒子像の輪郭抽出を行い、粒子像の投影面積や周囲長等が計測される。
次に、各粒子像の投影面積Sと周囲長Lを求める。上記面積Sと周囲長Lを用いて円相当径と円形度を求める。円形当径とは、粒子像の投影面積と同じ面積を持つ円の直径のことであり、円形度は、円形当径から求めた円の周囲長を粒子投影像の周囲長で割った値として定義され、次式で算出される。
円形度C=2×(π×S)1/2/L
粒子像が真円形の時に円形度は1.000になり、粒子像の外周の凹凸の程度が大きくなるほど円形度は小さい値になる。
各粒子の円形度を算出後、円形度0.2から1.0の範囲を800分割したチャンネルに振り分け、各チャンネルの中心値を代表値として平均値を計算し平均円形度の算出を行う。
具体的な測定方法としては、イオン交換水20mlに、分散剤として界面活性剤、好ましくはドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムを0.02g加えた後、測定試料0.02gを加え、発振周波数50kHz、電気的出力150Wの卓上型の超音波洗浄器分散機(例えば「VS−150」(ヴェルヴォクリーア社製など)を用いて2分間分散処理を行い、測定用の分散液とした。その際、分散液の温度が10℃以上40℃以下となる様に適宜冷却する。
測定には、標準対物レンズ(10倍)を搭載した前記フロー式粒子像分析装置を用い、シース液にはパーティクルシース「PSE−900A」(シスメックス社製)を使用した。前記手順に従い調整した分散液を前記フロー式粒子像分析装置に導入し、HPF測定モードで、トータルカウントモードにて3000個のトナー粒子を計測して、粒子解析時の2値化閾値を85%とし、解析粒子径を円相当径2.00μm以上200.00μm以下に限定し、トナーの平均円形度を求めた。
測定にあたっては、測定開始前に標準ラテックス粒子(例えばDuke Scientific社製5200Aをイオン交換水で希釈)を用いて自動焦点調整を行う。その後、測定開始から2時間毎に焦点調整を実施することが好ましい。
なお、本願実施例では、シスメックス社が発行する校正証明書の発行を受けたフロー式粒子像分析装置を使用し、解析粒子径を円相当径2.00μm以上、200.00μm以下に限定した以外は、校正証明を受けた時の測定及び解析条件で測定を行った。
<樹脂のガラス転移温度(Tg)の測定>
樹脂のガラス転移温度は、示差走査熱量分析装置「Q2000」(TA Instruments社製)を用いてASTM D3418−82に準じて測定する。
装置検出部の温度補正はインジウムと亜鉛の融点を用い、熱量の補正についてはインジウムの融解熱を用いる。
具体的には、樹脂約5mgを精秤し、アルミニウム製のパンの中に入れ、リファレンスとして空のアルミニウム製のパンを用い、測定範囲30乃至200℃の間で、昇温速度10℃/minで測定を行う。一度180℃まで昇温させ10分間保持し、続いて30℃まで降温し、その後に再度昇温を行う。この2度目の昇温過程で、温度30乃至100℃の範囲において比熱変化が得られる。このときの比熱変化が出る前と出た後のベースラインの中間点の線と示差熱曲線との交点を、樹脂のガラス転移温度(Tg)とする。
以上本発明の基本的な構成と特色について述べたが、以下実施例に基づいて具体的に本発明について説明する。しかしながら、本発明は何らこれに限定されるものではない。
<チタン酸ストロンチウム粒子1の製造例>
硫酸法で得られたメタチタン酸を脱鉄漂白処理した後、水酸化ナトリウム水溶液を加えpH9.0とし、脱硫処理を行い、その後、塩酸によりpH5.8まで中和し、ろ過水洗を行った。洗浄済みケーキに水を加えTiO2として1.5モル/Lのスラリーとした後、塩酸を加えpH1.5とし解膠処理を行った。
脱硫・解膠を行ったメタチタン酸をTiO2として採取し、3Lの反応容器に投入した。該解膠メタチタン酸スラリーに、塩化ストロンチウム水溶液を、SrO/TiO2モル比で1.15となるよう添加した後、TiO2濃度0.8モル/Lに調整した。次に、撹拌混合しながら90℃に加温した後、窒素ガスのマイクロバブリングを600ml/minで行いながら10N水酸化ナトリウム水溶液444mLを50分間かけて添加し、その後、窒素ガスのマイクロバブリングを200ml/minで行いながら95℃で1時間撹拌を行った。
その後、当該反応スラリーを反応容器のジャケットに10℃の冷却水を流しながら撹拌して15℃まで急冷し、pH2.0となるまで塩酸を加え1時間撹拌を続けた。得られた沈殿をデカンテーション洗浄した後、6Nの塩酸を加えてpH2.0に調整し、固形分に対して8.0質量%のn−オクチルエトキシシランを加え18時間撹拌を行った。4N水酸化ナトリウム水溶液で中和し、2時間撹拌した後にろ過・分離を行い、120℃の大気中で8時間乾燥してチタン酸ストロンチウム粒子1を得た。電子顕微鏡観察により個数基準で算出した平均一次粒子径は35nmであった。物性を表1に示す。
<チタン酸ストロンチウム粒子2〜7の製造例>
粒子1と同様の製法で、反応温度、仕込み濃度、および冷却速度を変えてチタン酸ストロンチウム粒子2〜7を製造した。物性を表1に示す。
<チタン酸ストロンチウム粒子8〜12の製造例>
硫酸チタニル水溶液を加水分解して得られた含水酸化チタンスラリーをアルカリ水溶液で洗浄した。次に、該含水酸化チタンのスラリーに塩酸を添加して、pHを0.65に調整してチタニアゾル分散液を得た。該チタニアゾル分散液にNaOHを添加し、分散液のpHを4.5に調整し上澄み液の電気伝導度が70μS/cmになるまで洗浄をくり返しした。
該含水酸化チタンに対し、0.97倍モル量のSr(OH)2・8H2Oを加えてSUS製反応容器に入れ、窒素ガス置換した。さらにSrTiO3換算で0.1〜2.0mol/リットルになるように蒸留水を加えた。
該分散液と酸素ガスおよびプロパンガスを微粒子噴霧ノズルから80Lの燃焼反応槽内に噴霧して燃焼させた後、フィルターを通して捕集し、微粒子を得た。得られた微粒子に純水を加えてスラリーとし、6Nの塩酸を加えてpH2.0に調整し、固形分に対して7.0質量%のn−オクチルエトキシシランを加え18時間撹拌を行った。4N水酸化ナトリウム水溶液で中和し、2時間撹拌した後にろ過・分離を行い、120℃の大気中で8時間乾燥して粉体8〜12を得た。粉体8〜12の物性を表1に示す。
Figure 2019132879
<シリカ微粒子1の製造例>
酸素ガスをバーナーに供給し、着火用バーナーに点火した後、水素ガスをバーナーに供給して火炎を形成し、これに原料である四塩化ケイ素を投入しガス化させることでシリカ微粒子を得た。得られたシリカ微粒子を電気炉に移し、薄層状に敷きつめた後、900℃で加熱処理を施し焼結させた。具体的な方法としては、特開2002−3213の記載を参考に作製した。その後、疎水化処理として、ヘキサメチルジシラザンによって表面処理を行なうことにより、シリカ微粒子1を得た。シリカ微粒子1の物性を表1に示す。
<シリカ微粒子2の製造例>
特開2002−3213の記載を参考に、四塩化ケイ素量、酸素ガス量、水素ガス量、シリカ濃度、滞留時間、焼結条件、表面処理剤を調整しシリカ微粒子2を得た。シリカ微粒子2の物性を表2に示す。
Figure 2019132879
<結着樹脂Aの製造例>
・ポリオキシプロピレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン:72.0質量部(0.20モル;多価アルコール総モル数に対して100.0mol%)
・テレフタル酸:28.0質量部(0.17モル;多価カルボン酸総モル数に対して100.0mol%)
・2−エチルヘキサン酸錫(エステル化触媒):0.5質量部
冷却管、撹拌機、窒素導入管、及び、熱電対のついた反応槽に、上記材料を秤量した。次にフラスコ内を窒素ガスで置換した後、撹拌しながら徐々に昇温し、200℃の温度で撹拌しつつ、4時間反応させた。
さらに、反応槽内の圧力を8.3kPaに下げ、1時間維持した後、180℃まで冷却し、大気圧に戻した(第1反応工程)。
・無水トリメリット酸:1.3質量部(0.01モル;多価カルボン酸総モル数に対して4.0mol%)
・tert−ブチルカテコール(重合禁止剤):0.1質量部
その後、上記材料を加え、反応槽内の圧力を8.3kPaに下げ、温度180℃に維持したまま、1時間反応させ、ASTM D36−86に従って測定した軟化点が120℃に達したのを確認してから温度を下げて反応を止め(第2反応工程)、Tg=57℃の結着樹脂Aを得た。
<トナー製造例1>
・結着樹脂A 100質量部
・ワックス(フィッシャートロプシュワックス、融点90℃) 5質量部
・C.I.ピグメントブルー15:3 5質量部
上記処方で示した原材料をヘンシェルミキサー(FM−75型、三井鉱山(株)製)を用いて、回転数20s-1、回転時間5minで混合した後、温度125℃に設定した二軸混練機(PCM−30型、株式会社池貝製)にて混練した。得られた混練物を冷却し、ハンマーミルにて1mm以下に粗粉砕し、粗砕物を得た。得られた粗砕物を、機械式粉砕機(T−250、ターボ工業(株)製)にて微粉砕した。さらに回転型分級機(F−300、ホソカワミクロン社製)を用い、分級を行い、トナー粒子を得た。回転型分級機(F−300、ホソカワミクロン社製)の運転条件は、分級ローター回転数を150.0s-1、分散ローター回転数を125.0s-1の条件で分級を行った。得られたトナー母体粒子1は、重量平均粒径(D4)が5.4μmであった。
・トナー母体粒子1 100質量部
・シリカ微粒子1 1.0質量部
上記処方で示した原材料をヘンシェルミキサー(FM−10C型、三井鉱山(株)製)を用いて、回転数50s-1(3000rpm)、回転時間2minで混合した。その後図1で示す表面処理装置によって熱処理を行ない、トナー粒子1を得た。運転条件はフィード量=5kg/hrとし、また、熱風温度=220℃、熱風流量=6m3/min.、冷風温度=5℃、冷風流量=4m3/min.、冷風絶対水分量=3g/m3、ブロワー風量=20m3/min.、インジェクションエア流量=1m3/min.とした。得られたトナー粒子1は、重量平均粒径(D4)が5.5μmであった。平均円形度は0.965であった。
・トナー粒子1 100質量部
・シリカ微粒子1 1.0質量部
・シリカ微粒子2 1.0質量部
・チタン酸ストロンチウム微粒子1 1.0質量部
上記処方で示した原材料をヘンシェルミキサー(FM−10C型、三井鉱山(株)製)を用いて、一段目外添として回転数58s-1(3500rpm)、回転時間2minで混合した。その後二段目外添としてチタン酸ストロンチウム微粒子10を1.0質量部添加しヘンシェルミキサー(FM−10C型、三井鉱山(株)製)を用いて、回転数67s-1(4000rpm)、回転時間1minで混合しトナー1を得た。
トナー1は、平均円形度が0.965、重量平均粒径(D4)が5.5μmであった。得られたトナー1の概要を表3に、物性を表4−1、4−2に示す。
<トナー製造例2〜22>
表3に示す通り、無機微粉体の種類、添加部数、外添時間を変更した以外は、トナー製造例1と同様に行った。トナー2〜22の概要を表3に、物性を表4−1、表4−2に示す。
Figure 2019132879
Figure 2019132879
Figure 2019132879
<磁性コア粒子の製造例>
工程1(秤量・混合工程):
・Fe23 60.2質量%
・MnCO3 33.9質量%
・Mg(OH)2 4.8質量%
・SrCO3 1.1質量%
となるようにフェライト原材料を秤量した。その後、ジルコニア(φ10mm)のボールを用いた乾式ボールミルで2時間粉砕・混合した。
工程2(仮焼成工程):
粉砕・混合した後、バーナー式焼成炉を用い大気中で1000℃で3時間焼成し、仮焼フェライトを作製した。フェライトの組成は、下記の通り。
(MnO)a(MgO)b(SrO)c(Fe23d上記式において、a=0.39、b=0.11、c=0.01、d=0.50
工程3(粉砕工程):
クラッシャーで0.5mm程度に粉砕した後に、ジルコニア(φ10mm)のボールを用い、仮焼フェライト100質量部に対し、水を30質量部加え、湿式ボールミルで2時間粉砕した。
そのスラリーを、ジルコニアのビーズ(φ1.0mm)を用いた湿式ビーズミルで4時間粉砕し、フェライトスラリーを得た。
工程4(造粒工程):
フェライトスラリーに、バインダーとして仮焼フェライト100質量部に対してポリビニルアルコール2.0質量部を添加し、スプレードライヤー(製造元:大川原化工機)で、約36μmの球状粒子に造粒した。
工程5(本焼成工程):
焼成雰囲気をコントロールするために、電気炉にて窒素雰囲気下(酸素濃度1.00体積%以下)で、1150℃で4時間焼成した。
工程6(選別工程):
凝集した粒子を解砕した後に、目開き250μmの篩で篩分して粗大粒子を除去し、磁性コア粒子を得た。
<コート樹脂の製造例>
・シクロヘキシルメタクリレートモノマー 26.8質量部
・メチルメタクリレートモノマー 0.2質量部
・メチルメタクリレートマクロモノマー 8.4質量部
(片末端にメタクリロイル基を有する重量平均分子量5000のマクロモノマー)
・トルエン 31.3質量部
・メチルエチルケトン 31.3質量部
上記材料を、還流冷却器、温度計、窒素導入管及び撹拌装置を取り付けた四つ口のセパラブルフラスコに添加し、窒素ガスを導入して充分に窒素雰囲気にした。その後、80℃まで加温し、2.0質量部のアゾビスイソブチロニトリルを添加して5時間還流し重合させた。得られた反応物にヘキサンを注入して共重合体を沈殿析出させ、沈殿物を濾別後、真空乾燥してコート樹脂を得た。
<磁性キャリア1製造例>
・コート樹脂 20.0質量%
・トルエン 80.0質量%
上記材料をビーズミルで分散混合し、樹脂液を得た。
前記磁性コア粒子100質量部をナウタミキサに投入し、さらに、前記樹脂液を樹脂成分として2.0質量部になるようにナウタミキサに投入した。減圧下で温度70℃に加熱し、100rpmで混合し、4時間かけて溶媒除去及び塗布操作を行った。その後、得られた試料をジュリアミキサーに移し、窒素雰囲気下、温度100℃で2時間熱処理した後、目開き70μmの篩で分級して磁性キャリア1を得た。得られた磁性キャリアの体積分布基準50%粒径(D50)は、38.2μmであった。
以上のトナー1〜22と前記磁性キャリア1で、トナー濃度が8.0質量%になるようにV型混合機(V−10型:株式会社徳寿製作所)で0.5s-1、回転時間5minで混合し、二成分系現像剤1〜22を得た。詳細を表5に示す。
Figure 2019132879
〔実施例1〕
画像形成装置として、キヤノン製デジタル商業印刷用プリンターimageRUNNER ADVANCE C5560改造機を用い、シアン位置に現像器に二成分系現像剤1を入れ、クリーニング性の評価を行った。
ここで一次帯電工程の放電電流量は100μAとした(放電電流の定義は特開2009−128842にて記載)。また感光ドラムはテーパー摩耗量が0.5mg(テーパー摩耗量の測定方法は特開2009−128842にて記載)のものを使用し、感光ドラム表面のRz=1.0μm、Sm=50μmのもを使用した。感光ドラムの表面粗さは、接触式面粗さ測定機(商品名:サーフコーダSE3500、(株)小坂研究所製)を用いて以下のように測定を行った。
検出器:R2μm、0.7mNのダイアモンド針、フィルタ:2CR、カットオフ値:
0.8mm、測定長さ:2.5mm、送り速さ:0.1mmとし、JIS規格B0601
で定義される10点平均粗さRzのデータを処理した。また表面の凹凸の平均間隔Smは
同様の条件で測定し以下の式から得られる算術平均値である。
Figure 2019132879
感光ドラム表面形状を制御する粗面化手段としては、研磨シートや吐砥によるものなどが挙げられるが、なんら限定されるものではない。
クリーニング性の評価条件は以下のように行った。
〈クリーニング評価条件〉
環境 15℃10%
クリーニングブレード設定角20°
感光ドラムへの載り量 0.3〜0.4mg/cm2
トナー帯電量 35〜50μC/g
上記条件でA3 10枚相当の未転写トナーをプロセススピード260mm/secでクリーニングブレードに供給後バチ止めし、クリーニングブレードからすり抜けたトナー量を測定した。すり抜けトナー量はX Riteを使用し反射濃度から見積もった。
クリーニングブレードの感光ドラムに対する線圧は12gf/cm(11.76N/m)と8gf/cm(7.84N/m)の二通りで行った。
評価基準は以下のとおりである。評価結果を表6に示す。
線圧12gf/cm
A:0.010未満(非常に優れている)
B:0.010以上0.015未満(良好である)
C:0.015以上0.020未満(本発明では問題ないレベルである)
D:0.020以上(本発明では許容できない)
線圧8gf/cm
A:0.015未満(非常に優れている)
B:0.015以上0.030未満(良好である)
C:0.030以上0.050未満(本発明では問題ないレベルである)
D:0.050以上(本発明では許容できない)
〔実施例2〜14、および比較例1〜8〕
二成分系現像剤2〜24を用いた以外は、実施例1と同様にして評価を行った。評価結果を表6に示す。
Figure 2019132879
1.原料定量供給手段、2.圧縮気体流量調整手段、3.導入管、4.突起状部材、5.供給管、6.処理室、7.熱風供給手段、8.冷風供給手段、9.規制手段、10.回収手段、11.熱風供給手段出口、12.分配部材、13.旋回部材、14.粉体粒子供給口

Claims (4)

  1. 結着樹脂及び着色剤を含有するトナー粒子、および、チタン酸ストロンチウム粒子を有するトナーであって、
    前記トナーを水洗処理する前の、前記トナーにおける前記チタン酸ストロンチウム粒子の一次粒子の個数平均粒径の個数分布において、粒径が10nm以上60nm以下の範囲に存在するピークA1、および、粒径が80nm以上300nm以下の範囲に存在するピークB1が存在し、
    前記トナーを水洗処理した後の、前記トナーにおける前記チタン酸ストロンチウム粒子の一次粒子の個数平均粒径の個数分布において、粒径が10nm以上60nm以下の範囲に存在するピークA2、および、粒径が80nm以上300nm以下の範囲に存在するピークB2が存在し、
    前記ピークA1の高さをHA1とし、前記ピークA2の高さをHA2とし、前記ピークB1の高さをHB1とし、前記ピークB2の高さをHB2としたとき、
    70≦(HA2/HA1)×100≦90
    20≦(HB2/HB1)×100≦50
    を満たすことを特徴とするトナー。
  2. 前記チタン酸ストロンチウム粒子は、25℃、1MHzでの誘電率の測定において、前記誘電率が25pF/m以上100pF/m以下であり、体積抵抗率が2.0×109Ω・cm以上2.0×1012Ω・cm以下である請求項1に記載のトナー。
  3. 前記チタン酸ストロンチウム粒子Aのトナー中の含有量は、0.5質量%以上20.0質量%以下であり、前記チタン酸ストロンチウム粒子Bのトナー中の含有量は、0.1質量%以上15.0質量%以下である請求項1または2に記載のトナー。
  4. 前記トナー粒子の重量平均粒径が4.0μm以上8.0μm以下である請求項1〜3のいずれか1項に記載のトナー。
JP2018012272A 2018-01-29 2018-01-29 トナー Active JP6987655B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018012272A JP6987655B2 (ja) 2018-01-29 2018-01-29 トナー

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018012272A JP6987655B2 (ja) 2018-01-29 2018-01-29 トナー

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2019132879A true JP2019132879A (ja) 2019-08-08
JP2019132879A5 JP2019132879A5 (ja) 2021-03-11
JP6987655B2 JP6987655B2 (ja) 2022-01-05

Family

ID=67546233

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018012272A Active JP6987655B2 (ja) 2018-01-29 2018-01-29 トナー

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6987655B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019184794A (ja) * 2018-04-09 2019-10-24 コニカミノルタ株式会社 静電荷像現像用トナーおよび静電荷像現像用二成分現像剤
JP2019184795A (ja) * 2018-04-09 2019-10-24 コニカミノルタ株式会社 静電荷像現像用トナーおよび静電荷像現像用二成分現像剤

Citations (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11212293A (ja) * 1998-01-29 1999-08-06 Minolta Co Ltd 非磁性一成分現像剤
JP2006243331A (ja) * 2005-03-03 2006-09-14 Canon Inc 画像形成方法
JP2006285145A (ja) * 2005-04-05 2006-10-19 Canon Inc 画像形成方法
JP2008129401A (ja) * 2006-11-22 2008-06-05 Canon Inc 画像形成方法
JP2010032597A (ja) * 2008-07-25 2010-02-12 Canon Inc トナー及び画像形成方法
JP2010151921A (ja) * 2008-12-24 2010-07-08 Canon Inc 画像形成装置
JP2011048159A (ja) * 2009-08-27 2011-03-10 Canon Inc トナー及び画像形成方法
JP2012028601A (ja) * 2010-07-26 2012-02-09 Brother Ind Ltd 電子機器
JP2014232316A (ja) * 2013-05-01 2014-12-11 キヤノン株式会社 現像剤補給カートリッジ及び現像剤補給方法
JP2015011131A (ja) * 2013-06-27 2015-01-19 キヤノン株式会社 プロセスカートリッジ
JP2015084095A (ja) * 2013-09-20 2015-04-30 キヤノン株式会社 トナーおよび二成分系現像剤
JP2015137208A (ja) * 2014-01-23 2015-07-30 チタン工業株式会社 トナー用チタン酸ストロンチウム系微細粒子及びその製造方法
JP2017161824A (ja) * 2016-03-11 2017-09-14 キヤノン株式会社 プロセスカートリッジ

Patent Citations (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11212293A (ja) * 1998-01-29 1999-08-06 Minolta Co Ltd 非磁性一成分現像剤
JP2006243331A (ja) * 2005-03-03 2006-09-14 Canon Inc 画像形成方法
JP2006285145A (ja) * 2005-04-05 2006-10-19 Canon Inc 画像形成方法
JP2008129401A (ja) * 2006-11-22 2008-06-05 Canon Inc 画像形成方法
JP2010032597A (ja) * 2008-07-25 2010-02-12 Canon Inc トナー及び画像形成方法
JP2010151921A (ja) * 2008-12-24 2010-07-08 Canon Inc 画像形成装置
JP2011048159A (ja) * 2009-08-27 2011-03-10 Canon Inc トナー及び画像形成方法
JP2012028601A (ja) * 2010-07-26 2012-02-09 Brother Ind Ltd 電子機器
JP2014232316A (ja) * 2013-05-01 2014-12-11 キヤノン株式会社 現像剤補給カートリッジ及び現像剤補給方法
JP2015011131A (ja) * 2013-06-27 2015-01-19 キヤノン株式会社 プロセスカートリッジ
JP2015084095A (ja) * 2013-09-20 2015-04-30 キヤノン株式会社 トナーおよび二成分系現像剤
JP2015137208A (ja) * 2014-01-23 2015-07-30 チタン工業株式会社 トナー用チタン酸ストロンチウム系微細粒子及びその製造方法
JP2017161824A (ja) * 2016-03-11 2017-09-14 キヤノン株式会社 プロセスカートリッジ

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019184794A (ja) * 2018-04-09 2019-10-24 コニカミノルタ株式会社 静電荷像現像用トナーおよび静電荷像現像用二成分現像剤
JP2019184795A (ja) * 2018-04-09 2019-10-24 コニカミノルタ株式会社 静電荷像現像用トナーおよび静電荷像現像用二成分現像剤

Also Published As

Publication number Publication date
JP6987655B2 (ja) 2022-01-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2018156000A (ja) トナー
US10935902B2 (en) Toner
JP6914741B2 (ja) トナーおよび画像形成方法
US20180259867A1 (en) Toner
CN110865521B (zh) 调色剂
JP2018205662A (ja) トナー
JP2017045048A (ja) トナー用ワックス分散剤及びトナー
US10955765B2 (en) Magnetic carrier and two-component developer
JP7391572B2 (ja) トナー及びトナーの製造方法
JP6700799B2 (ja) トナーおよびトナーの製造方法
JP2020034901A (ja) トナー及び画像形成方法
JP7034658B2 (ja) 二成分系現像剤
JP6987655B2 (ja) トナー
JP6324104B2 (ja) トナー
JP7346112B2 (ja) トナー
JP7321882B2 (ja) 磁性キャリア及び二成分系現像剤
US10852652B2 (en) Toner
JP7233922B2 (ja) トナー及びトナーの製造方法
JP7277204B2 (ja) トナー
JP2019008145A (ja) トナーの製造方法
JP7207984B2 (ja) トナー
JP7551486B2 (ja) トナーの製造方法
JP7242217B2 (ja) トナーおよびトナーの製造方法
JP7146527B2 (ja) 光輝性トナー
JP2018045005A (ja) トナー

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210127

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20210127

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20211021

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20211102

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20211201

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6987655

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151