JP2012028601A - 電子機器 - Google Patents

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Abstract

【課題】可動部に設けるプリント回路部において、静電気対策と破断防止機能とを両立する。
【解決手段】プリント回路部200は、カバー部材103の開閉動作に応じて屈曲する屈曲領域204bと、屈曲領域以外の領域である通常領域204aとを備える。通常領域は、可撓性を備えたベース層300と、ベース層300の厚さ方向一方側に位置する信号線パターン層310と、信号線パターン層310の厚さ方向一方側に位置する第1シールド層330と、ベース層330の厚さ方向他方側に位置する第2シールド層340とを含む積層構造により構成する。屈曲領域204bは、ベース層300と、信号線パターン層310と、第1シールド層330とを含む積層構造により構成する。
【選択図】図10

Description

本発明は、静電気対策を実行するためのシールド層を備えた、プリント回路部を有する電子機器に関する。
一般に電子機器は、基材上に導電材料により形成された配線パターンを電気絶縁性の層によって被覆したプリント回路部を有している。このような電子機器においては、操作者の指などに帯電した静電気が筐体内に侵入してプリント配線基板に伝わり、当該基板に実装された電子素子等に不具合を生じさせるおそれがある。
従来、このような侵入した静電気を除去するための対応策をプリント回路部において実行したものがある(例えば、特許文献1参照)。この従来技術の電子機器は、挿入口より挿入された磁気テープを再生する車載用の磁気テープ再生装置であり、プリント回路部(前面基板)における挿入口に臨む部分に、シールド層を備えた接地用配線パターン(露出パターン)を形成する。この接地用配線パターンは接地された筐体に接続されており、挿入口等から侵入した静電気を接地用配線パターンを介して除去する。
実開平5−31199号公報
例えば、電子機器の筐体が、回転式、開閉式、スライド式等の可動部を有する場合がある。この可動部は、固定側である筐体本体に対し、可動に設けられる。この可動部に係わる静電気除去を行おうとする場合には、シールド層を含むプリント回路部を、筐体本体と可動部とに跨って設ける必要がある。しかしながらこの場合、可動部が筐体本体に対し動作するたびに、それら筐体本体と可動部とに跨るプリント回路部が当該動作に追従して反復変形することとなる。
上記従来技術においては、上記のような、プリント回路部を可動部に設ける場合にまで特に配慮されていない。例えば、上記反復変形部分がシールド層の存在により剛性が高く延性が弱い積層構造となる場合には、上記繰り返しによって当該反復変形部分が破断し、回路損傷を受けるおそれがあった。この結果、シールド層による接地放電性能を確保しつつ、積層構造全体の延性を増加させることは、困難となっていた。すなわち、可動部に設けるプリント回路部において、静電気対策と破断防止機能とを両立させることは困難であった。
本発明の目的は、プリント回路部を可動部に設ける場合であっても、静電気対策と破断防止機能とを両立できる、電子機器を提供することにある。
上記目的を達成するために、第1の発明は、筐体本体と、前記筐体本体に対し可動に設けられた可動部と、一方側が前記筐体本体に設けられると共に他方側が前記可動部に設けられ、前記可動部の前記筐体本体に対する動作に追従して変形可能なプリント回路部と、を有する、電子機器であって、前記プリント回路部は、前記可動部の前記動作に応じて屈曲する屈曲領域と、前記屈曲領域以外の領域である通常領域とを備えており、前記通常領域を、可撓性を備えたベース層と、前記ベース層の厚さ方向一方側に位置する信号線パターン層と、前記信号線パターン層の前記厚さ方向一方側に位置する第1シールド層と、前記ベース層の厚さ方向他方側に位置する第2シールド層と、を含む積層構造により構成し、前記屈曲領域を、前記ベース層と、前記信号線パターン層と、前記第1シールド層と、を含む積層構造により構成したことを特徴とする。
本願第1発明の電子機器においては、可動部が、筐体本体に対し可動に設けられている。筐体本体及び可動部に跨るように、プリント回路部が設けられている。プリント回路部にはシールド層が設けられており、これによって筐体の外部から本体内部に入り込んだ静電気を接地放電することができる。プリント回路部の一方側は筐体本体に設けられ、プリント回路部の他方側は可動部に設けられている。プリント回路部は屈曲領域と通常領域とを備えており、可動部が筐体本体に対し動作する場合に屈曲領域が屈曲することにより、プリント回路部は当該可動部の動作に追従して変形する。すなわち可動部が動作するたびに、プリント回路部の屈曲領域は屈曲動作を繰り返すことになるので、延性が弱い積層構造とした場合には、上記繰り返しによって回路損傷を受けるおそれがある。
そこで本願第1発明においては、プリント回路部の通常領域は、可撓性を備えたベース層を備え、信号線パターン層の厚さ方向の両側に第1シールド層及び第2シールド層をそれぞれ分配して配置した、積層構造により構成する。その一方で、プリント回路部の屈曲領域は、上記積層構造から第2シールド層を省略した構造、すなわち、ベース層と、信号線パターン層と、信号線パターン層の厚さ方向一方側に第1シールド層のみを配置した、積層構造とする。
これにより、屈曲領域では、第1シールド層によって必要最低限の接地放電性能を確保しつつ、第2シールド層を省略することで積層構造全体の剛性を低下させ延性を増加させることができる。この結果、可動部に設けるプリント回路部において、静電気対策と破断防止機能とを両立させることができる。
第2発明は、上記第1発明において、前記屈曲領域の前記積層構造は、隣接する前記通常領域の積層構造の前記第2シールド層に相当する部位に、間隙空気層を備えることを特徴とする。
本願第2発明では、屈曲領域において、第2シールド層を省略して当該部位を間隙とし、間隙空気層とする。屈曲領域の積層構造においては、この間隙空気層を挟んで厚さ方向一方側と厚さ方向他方側とが不連続となるので、確実に延性を増加させ、屈曲動作の繰り返しによる破断を防止することができる。
第3発明は、上記第2発明において、前記通常領域は、前記第1シールド層と前記第2シールド層とを導通させる、接続導電路を備えることを特徴とする。
本願第3発明においては、通常領域が、第1シールド層と第2接地層パターン層とを導通させる接続導電路を備えている。これにより、屈曲領域より層方向一方側に位置する通常領域の第2シールド層が、接続導電路→第1シールド層→屈曲領域の第1シールド層→屈曲領域の層方向他方側に位置する別の通常領域の第1シールド層→接続導電路という経路を介し、当該別の通常領域の第2シールド層と確実に導通する。したがって、プリント回路部全体において、十分な静電気放電機能を確保することができる。
第4発明は、上記第2又は第3発明において、前記第2シールド層を、前記第1シールド層より大きな剛性を備えるように構成したことを特徴とする。
これにより、プリント回路部の屈曲領域では、大きな剛性の第2シールド層が省略され、小さな剛性の第1シールド層のみが設けられる。この結果、積層構造の剛性を確実に低下させて延性を増加させることができる。
第5発明は、上記第4発明において、前記第2シールド層を銅箔により構成し、前記第1シールド層を導電性ペーストにより構成したことを特徴とする。
これにより、プリント回路部の屈曲領域では、銅箔による第2シールド層が省略され、導電性ペーストの第1シールド層のみが設けられる。この結果、積層構造の剛性を確実に低下させて延性を増加させることができる。
第6発明は、上記第5発明において、前記第1シールド層を構成する前記導電性ペーストは、導電材料として銀粒子を含むことを特徴とする。
これにより、電気的抵抗値が低くかつ高い屈曲性を備えた、好適な第1シールド層を確実に実現することができる。
第7発明は、上記第2乃至第6発明のいずれかにおいて、被印刷用紙に所望の印刷を行うサーマルヘッドと、前記被印刷用紙を搬送する搬送手段とを、前記筐体本体の内部に有し、前記可動部が、前記サーマルヘッドにより印刷が行われた前記被印刷用紙の排出に利用可能な開閉カバーであり、前記プリント回路部が、前記筐体本体に固定された制御基板と前記開閉カバーに設けられた被印刷用紙検出用のセンサとを接続する回路部である、印刷装置であることを特徴とする。
これにより、搬送手段により被印刷用紙を搬送しつつサーマルヘッドにより所望の印刷を行い、印刷後に開閉カバーを開いて被印刷用紙を排出可能な印刷装置において、開閉カバーに設けるプリント回路部の静電気対策と破断防止機能とを両立させることができる。
本発明によれば、プリント回路部を可動部に設ける場合であっても、静電気対策と破断防止機能とを両立することができる。
本発明の一実施の形態である携帯型プリンタの外観構成を表す斜視図である。 携帯型プリンタの内部構造を表す、前方側斜め上方向から見た分解斜視図である。 携帯型プリンタの内部構造を表す図1中III−III断面による側断面図である。 携帯型プリンタの制御系を表すブロック図である。 図1中のD方向から見た矢視図である。 図2中のE方向から見た矢視図である。 プリント回路部の平面図である。 図7中のA−A断面による横断面図である。 図7中のB−B断面による横断面図である。 図7中のC−C断面による縦断面図である。 携帯型プリンタのカバー部材が閉じられている状態の説明図である。 携帯型プリンタのカバー部材が開いている状態の説明図である。
以下、本発明の一実施の形態を図面を参照しつつ説明する。本実施形態は、電子機器の一例として、印刷装置である携帯型プリンタに対し、本発明を適用した場合の実施形態である。
図1〜図3を用いて、本実施形態の携帯型プリンタ1の外観構成及び内部構造について説明する。以下では、図1中左下方向を前方、右上方向を後方、左上方向を左方、右下方向を右方として説明する。また、以下の説明において各部品について前後左右上下の各方向をいうときは、当該各部品が携帯型プリンタ1に取り付けられた状態での各方向に対応させて説明する。
図1〜図3において、携帯型プリンタ1は、例えばPC端末や携帯電話等の外部機器2(後述の図4参照)より有線通信あるいは無線通信を介して受信した印刷データを種々の被印刷用紙(図示せず)に印刷する。この携帯型プリンタ1は、樹脂材料で構成された、装置外郭を構成する略直方体形状のハウジング100(筐体本体)と、シャーシ組立体50とを組み付けることによって、概略組み立てられる。
ハウジング100は、装置外郭上部を構成するトップカバー101と、装置外郭下部を構成するアンダーカバー102と、トップカバー101の上面前方側に開閉可能に設けられたカバー部材103(開閉カバー、可動部)とを備えている。
ハウジング100内には、搬送手段としてのプラテンローラ111と、サーマルヘッドの一種であるサーマルラインヘッド112とが設けられている。サーマルラインヘッド112は、後方側端部に軸部材113を備えた放熱板114上に設けられており、この放熱板114は上記サイドシャーシ部材130L,130Rにより軸部材113を中心に回動可能に支持されている。また、アンダーカバー102の内表面に設けられたメインシャーシ部材150には、上記サーマルラインヘッド112を支持する放熱板114をプラテンローラ111側に回動付勢する複数のコイルバネ115が設けられている。これにより、サーマルラインヘッド112は上記プラテンローラ111に圧接可能となっている。
カバー部材103は、ハウジング100に対し可動に(詳細には開閉可能に)設けられている。そして、ハウジング100及びカバー部材103に跨るように、プリント回路部(FPC:フレキシブルプリンテッドサーキット)200が設けられている。プリント回路部200にはシールド層が設けられており、これによってハウジング100内の各部において発生した静電気を接地放電可能としている(詳細は後述)。
ハウジング100の後方側には、例えば略棒状の充電式電池10を収容するバッテリ収納室105が設けられており、このバッテリ収納室105にはバッテリ室カバー170が着脱可能に設けられている。当該バッテリ室カバー170を取り外した状態では、上記バッテリ収納室105がハウジング100の背面部分に開口する。
シャーシ組立体50は、アンダーカバー102の内表面に設けられた、シャーシ組立体50の底部を構成するメインシャーシ部材150と、このメインシャーシ部材150の長手方向両側端部より立設される一対の上記サイドシャーシ部材130L,130Rとを備えている。サイドシャーシ部材130L,130Rは、軸孔131にプラテンローラ111の軸部材111aを挿通することにより、プラテンローラ111を回転可能に支持している。プラテンローラ111は、駆動モータ11により回転駆動されることで被印刷用紙を搬送する。またサイドシャーシ部材130L,130Rは、サーマルラインヘッド112を備えた放熱板114を、前述した軸部材113を介して回動可能に支持している。
左側のサイドシャーシ部材130Lには、プラテンローラ111を駆動する駆動モータ11と、この駆動モータ11の駆動力をプラテンローラ111の上記軸部材111aに伝達する、複数のギアからなるギア機構132が設けられている。
また、サイドシャーシ部材130L,130Rの上部には、ビーム部材140が架け渡され、ネジにより固定されている。そして、挿入口104から挿入された被印刷用紙をプラテンローラ111とサーマルラインヘッド112との圧接部Pに案内するガイド部材120が、ハウジング100を構成するトップカバー101、アンダーカバー102、及びカバー部材103とは分離された別体として構成されており、上記ビーム部材140に固定されることによって、サイドシャーシ部材130L,130Rに設けられている。
ガイド部材120は、その上部に、シャーシ組立体50への組み付け時に略水平となる水平面121と、この水平面121から装置内部側に向けて傾斜した傾斜面122とを有している。これら水平面121及び傾斜面122上には、被印刷用紙の案内方向に沿って形成された複数の突条部材123が、長手方向に並列して設けられている。
上記構成において、印刷時には、カバー部材103を閉じた状態で、トップカバー101とカバー部材103との間に形成された挿入口104に上記被印刷用紙が挿入される。挿入された被印刷用紙は、挿入口104の下方に設けられたガイド部材120により、後述するプラテンローラ111とサーマルラインヘッド112との圧接部Pに案内される。プラテンローラ111は所定の圧接力で被印刷用紙に接触し、被印刷用紙を搬送する。この搬送される被印刷用紙に対し、サーマルラインヘッド112が所望の印刷を行う。印刷完了後に、被印刷用紙はカバー部材103とアンダーカバー102との間に形成された排出口107より排出される。なお、紙詰まり等が生じた場合には、カバー部材103を開放することで、サーマルラインヘッド112からプラテンローラ111がリリースされ、容易に用紙を引き出すことが可能となる。
次に、図4を用いて、携帯型プリンタ1の制御系について説明する。
図4において、携帯型プリンタ1は、CPU12を有している。CPU12は、DRAM13の一時記憶機能を利用しつつROM14に予め記憶されたプログラムに従って信号処理を行い、それによって携帯型プリンタ1全体の制御を行う。
また、CPU12は、携帯型プリンタ1の電源のオン・オフ処理を行う電源回路15と、プラテンローラ111を駆動する駆動モータ11の駆動制御を行うモータ駆動回路16と、サーマルラインヘッド112の駆動制御を行うサーマルヘッド制御回路17とに接続されている。
また、CPU12は、用紙検出センサであるフォトセンサ202と、用紙送り操作を行うためのフィードキー40(図1及び図2も参照)と、電源のオン・オフ操作を行うための電源キー30(図1及び図2も参照)とに接続されている。CPU12は、フォトセンサ202の検出結果に基づき、挿入口104に被印刷用紙が挿入されているか否かを検出する。
またCPU12は、電源キー30又はフィードキー40が押し下げられた場合に、当該押し下げられたキーに対応した処理を実行する。フィードキー40が押し下げられると、CPU12は、上記モータ駆動回路16に制御信号を出力し、駆動モータ11を駆動させてプラテンローラ111を回転させ、被印刷用紙を所定量搬送するフィード処理を行う。このフィードキー40は、例えば被印刷用紙の搬送方向途中位置から印刷を開始するために用紙送りをする場合や、搬送方向長さが所定の長さよりも長い被印刷用紙を用いた場合において印刷終了後に用紙を排出するような場合に、操作される。一方、携帯型プリンタ1の電源オフ状態で電源キー30が押し下げられると、CPU12は、電源回路15に制御信号を出力して電源のオン処理を行い、電源オン状態で電源キー30が押し下げられると、電源回路15に制御信号を出力して電源のオフ処理を行う。
またCPU12は、USBインターフェース駆動回路21と、無線通信部22と、赤外線通信部23とに接続されている。USBインターフェース駆動回路21は、USB端子24(図1も参照)に接続されたUSBケーブル(図示省略)を介して上記外部機器2との間で行われる通信の制御を行う。また無線通信部22は、上記外部機器2との間で行われる赤外線以外の電波による無線通信の制御を行う。また赤外線通信部23は、上記外部機器2との間で行われる赤外線通信の制御を行う。
上記構成の制御系において、携帯型プリンタ1で印刷を行う際には、操作者(ユーザ)は、PC端末や携帯電話等の外部機器2を用いて被印刷用紙に印刷する印刷データの入力を行うとともに、印刷開始指示入力を行う。これにより、外部機器2から携帯型プリンタ1に、上記USBケーブル、又は、無線通信若しくは赤外線通信を介して、印刷データが送信され、携帯型プリンタ1において印刷データに基づいた印刷が行われる。
以上の基本構成及び動作において、本実施形態の携帯型プリンタ1の最大の特徴は、カバー部材103の開閉構造に関連したプリント回路部200の配置及びその積層構造にある。以下、その詳細を図5〜図12により順を追って説明する。
図5及び図6に示すように、ハウジング100には、上記図4において説明した制御系の一部が取り付けられる制御基板203が固定されている。カバー部材103には、被印刷用紙検出用の上記フォトセンサ202(図1及び図2参照)が設けられる。プリント回路部200は、上記制御基板203と上記フォトセンサ202とを接続する機能を果たすために、ハウジング100とカバー部材103とに跨るように設けられている。
詳細には、図7に示すように、プリント回路部200は、帯状のFPCを略コ字状に折り曲げて構成され、その一端には櫛歯状の接続端子201が形成されている。また、プリント回路部200の他端に、上記フォトセンサ202が一体的に設けられている。制御基板203には、上記接続端子201が接続され、フォトセンサ202側が、前述のようにカバー部材103内側に固定される。
プリント回路部200は、ハウジング100とカバー部材103とに跨るコ字型の中間に位置し、カバー部材103の繰り返し開閉によって屈曲可能な屈曲領域204bと、それ以外の通常領域204aとを備えている。
図8〜図10に示すように、通常領域204aは、可撓性を備えたベース層300と、ベース層300の厚さ方向一方側(図示下側。以下同様)に位置する信号線パターン層310と、信号線パターン層310の上記厚さ方向一方側に位置する絶縁体層(カバーレイ)320と、絶縁体層のさらに上記厚さ方向一方側に位置する、導電性ペーストのシート(例えば銀粒子を含む銀箔)による第1シールド層330と、ベース層300の厚さ方向他方側(図示下側。以下同様)に位置する、銅箔パターンによる第2シールド層340と、第2シールド層340のさらに厚さ方向他方側に位置する絶縁体層(カバーレイ)320とが、各接着剤層350を介して積層された構造となっている。
なお、図10に概念的に示すように、通常領域204aの適宜の箇所には、第1シールド層330と第2シールド層340とを導通する、接続導電路(いわゆるスルーホール)THが設けられている。
一方、プリント回路部200の屈曲領域204bは、上記積層構造から第2シールド層340を省略した構造、すなわち、絶縁体層(カバーレイ)320と、ベース層300と、信号線パターン層310と、信号線パターン層310の厚さ方向一方側(図示下側)に絶縁体層(カバーレイ)320及び第1シールド層330のみを配置した積層構造となっている。このとき、絶縁体層(カバーレイ)320とベース層300との間の第2シールド層340が省略されて間隙となり、すなわち当該部位は間隙空気層Sとなっている。
以上のように構成した本実施形態の作用効果を図11及び図12を用いて説明する。
既に述べたように、プリント回路部200はハウジング100とカバー部材103に跨って設けられる。詳細にはプリント回路部200の一端側の接続端子201はハウジング100に固定され、プリント回路部200の他端側(フォトセンサ202側)はカバー部材103に設けられる。そして、カバー部材103がハウジング100に対し開閉動作するときには、屈曲領域204bが屈曲することにより、プリント回路部200は当該カバー部材103の動作に追従して変形する。すなわち、図11に示すカバー部材103の閉じ状態では、プリント回路部200は、中間に位置する上記屈曲領域204bを下方にΩ状に撓ませた状態でハウジング100及びカバー部材103の内部空間に存在している。この状態から、図12に示すようにカバー部材103が開かれると、プリント回路部200のうちカバー部材103に固定された側(フォトセンサ202側)がカバー部材103の上記開き動作に連動して回転するように引っ張られる。この結果、屈曲領域204bは、上記の撓みが消失するように屈曲角度を変えつつ上方へ引き込まれ、カバー部材103のハウジング100側の端部に密着するようになる。このようにしてカバー部材103が図11及び図12に示す状態を交互に繰り返して開閉動作するたびに、プリント回路部200の屈曲領域204bは屈曲動作を繰り返すことになる。したがって、屈曲領域204bを、もし仮に延性が弱い積層構造とした場合には、上記繰り返しによって回路損傷を受けるおそれがある。
そこで本実施形態においては、上述したような通常領域204aと屈曲領域204bとで異なる積層構造としている。すなわち、屈曲領域204b以外の通常領域204aは、可撓性を備えたベース層300を備え、信号線パターン層310の厚さ方向の両側に第1シールド層330及び第2シールド層340をそれぞれ分配して配置した積層構造により構成する。その一方で、屈曲領域204bは、上記積層構造から第2シールド層340を省略した構造、すなわち、ベース層300と、信号線パターン層310と、信号線パターン層310の厚さ方向一方側に第1シールド層330のみを配置した積層構造とする。これにより、屈曲領域204bでは、第1シールド層330によって必要最低限の接地放電性能を確保しつつ、第2シールド層340を省略することで積層構造全体の剛性を低下させ延性を増加させることができる。この結果、カバー部材103とハウジング100とに跨って設けられるプリント回路部200において、静電気対策と破断防止機能とを両立させることができる。
また、本実施形態では特に、屈曲領域204bの積層構造において、間隙空気層Sを介在させることで厚さ方向一方側(図9及び図10の図示下側)と厚さ方向他方側(図9及び図10の図示上側)とが不連続となっている。これにより、確実に延性を増加させ、上述したプリント回路部200の屈曲動作の繰り返しによる破断を確実に防止することができる。
また、本実施形態では特に、通常領域204aが、第1シールド層330と第2シールド層340とを導通させるための上記接続導電路THを備えている。これにより、例えば図10において、屈曲領域204bより層方向一方側(例えば図10中左側)に位置する通常領域204aの第2シールド層340が、図10中左側の接続導電路TH→第1シールド層330→屈曲領域204bの第1シールド層330→屈曲領域204bの層方向他方側(例えば図10中右側)に位置する通常領域204aの第1シールド層330→図10中右側の接続導電路TH、という経路を介し、当該図10中右側の通常領域204aの第2シールド層340と確実に導通する。したがって、プリント回路部200全体において、十分な静電気放電機能を確保することができる。
また、本実施形態では特に、第2シールド層340が銅箔により構成されており、銀粒子を含む導電性ペーストにより構成した第1シールド層330よりも大きな剛性を備えている。これにより、プリント回路部200の屈曲領域204bでは、大きな剛性の第2シールド層340が省略され、小さな剛性の第1シールド層330のみが設けられることとなる。この結果、屈曲領域204bにおける積層構造の剛性を確実に低下させて延性を増加させることができる。特に、第2シールド層340の導電性ペーストは、導電材料として銀粒子を含んでいることにより、電気的抵抗値が低くかつ高い屈曲性を備えた、好適な第1シールド層330を確実に実現することができる。
なお、以上において、図4に示す矢印は信号の流れの一例を示すものであり、信号の流れ方向を限定するものではない。
なお、上記は、電子機器として、印刷装置である携帯型プリンタ1に本発明を適用したが、これに限られない。すなわち、筐体本体と、この筐体本体に対して可動(開閉構造、スライド構造、回転構造等を含む)に設けられた可動部を備え、この可動部と筐体本体とに跨ってプリント回路部を設置する電子機器であれば他のものに対しても本発明は適用でき、この場合も同様の効果を得る。
また、以上既に述べた以外にも、上記実施形態や各変形例による手法を適宜組み合わせて利用しても良い。
その他、一々例示はしないが、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲内において、種々の変更が加えられて実施されるものである。
1 携帯型プリンタ(印刷装置、電子機器)
100 ハウジング(筐体本体)
101 トップカバー
102 アンダーカバー
103 カバー部材(開閉カバー、可動部)
111 プラテンローラ
112 サーマルラインヘッド
200 プリント回路部
204a 通常領域
204b 屈曲領域
300 ベース層
310 信号線パターン層
320 絶縁体層
330 第1シールド層
340 第2シールド層
350 接着剤層
S 間隙空気層

Claims (7)

  1. 筐体本体と、
    前記筐体本体に対し可動に設けられた可動部と、
    一方側が前記筐体本体に設けられると共に他方側が前記可動部に設けられ、前記可動部の前記筐体本体に対する動作に追従して変形可能なプリント回路部と、
    を有する、電子機器であって、
    前記プリント回路部は、
    前記可動部の前記動作に応じて屈曲する屈曲領域と、前記屈曲領域以外の領域である通常領域とを備えており、
    前記通常領域を、
    可撓性を備えたベース層と、
    前記ベース層の厚さ方向一方側に位置する信号線パターン層と、
    前記信号線パターン層の前記厚さ方向一方側に位置する第1シールド層と、
    前記ベース層の厚さ方向他方側に位置する第2シールド層と、を含む積層構造により構成し、
    前記屈曲領域を、
    前記ベース層と、
    前記信号線パターン層と、
    前記第1シールド層と、
    を含む積層構造により構成した
    ことを特徴とする電子機器。
  2. 請求項1記載の電子機器において、
    前記屈曲領域の前記積層構造は、
    隣接する前記通常領域の積層構造の前記第2シールド層に相当する部位に、間隙空気層を備えることを特徴とする電子機器。
  3. 請求項2記載の電子機器において、
    前記通常領域は、
    前記第1シールド層と前記第2シールド層とを導通させる、接続導電路を備える
    ことを特徴とする電子機器。
  4. 請求項2又は請求項3記載の電子機器において、
    前記第2シールド層を、前記第1シールド層より大きな剛性を備えるように構成したことを特徴とする電子機器。
  5. 請求項4記載の電子機器において、
    前記第2シールド層を銅箔により構成し、
    前記第1シールド層を導電性ペーストにより構成した
    ことを特徴とする電子機器。
  6. 請求項5記載の電子機器において、
    前記第1シールド層を構成する前記導電性ペーストは、
    導電材料として銀粒子を含むことを特徴とする電子機器。
  7. 請求項2乃至請求項6のいずれか1項記載の電子機器において、
    被印刷用紙に所望の印刷を行うサーマルヘッドと、前記被印刷用紙を搬送する搬送手段とを、前記筐体本体の内部に有し、
    前記可動部が、前記サーマルヘッドにより印刷が行われた前記被印刷用紙の排出に利用可能な開閉カバーであり、
    前記プリント回路部が、前記筐体本体に固定された制御基板と前記開閉カバーに設けられた被印刷用紙検出用のセンサとを接続する回路部である、
    印刷装置であることを特徴とする電子機器。
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