JP2019131533A - 口腔内粘膜付着粉末及びその製造方法 - Google Patents

口腔内粘膜付着粉末及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】有効成分の製剤化率の高い口腔内粘膜付着粉末及びその製造方法を提供すること。【解決手段】ケン化度が70〜95モル%のポリビニルアルコール系樹脂を含有してなることを特徴とする口腔内粘膜付着粉末とする。【選択図】なし

Description

本発明は、口腔内粘膜付着粉末及びその製造方法に関する。
口腔粘膜細胞は化学療法や放射線治療により障害を受けやすく、口腔内アフタや難治性の潰瘍を伴う口内炎を発症しやすい。口内炎などの口腔内粘膜障害の治療法としては、抗菌剤を含むうがい薬や塗り薬等が使用されている。しかし、これらの剤型の製剤は口腔粘膜への付着、滞留量が十分ではなく、患部への塗布を繰り返さなければならない。
それに対して、近年、口腔内の粘膜に付着させ、有効成分を直接患部にあてることにより、薬効が得られやすいということから、口腔内粘膜付着型の製剤の検討が進められている。
口腔内粘膜付着型の製剤には、口腔内の粘膜に付着するための粘膜付着ポリマーが必要となるが、かかる粘膜付着ポリマーとしては、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、ポリビニルピロリドン(PVP)、ポリビニルアルコール(PVA)系樹脂等が提案されている(特許文献1〜5参照。)。
特開昭61−30516号公報 特開平10−298063号公報 特開2000−178185号公報 特開2001−2590号公報 特開2017−178857号公報
しかしながら、HPMCやPVPは、粘膜との相互作用力が小さいということから、これらを含有した製剤は粘膜付着力の点で不充分であった。
また、PVA系樹脂については、口腔内粘膜付着錠に使用可能であることは記載されているが、口腔内粘膜付着粉末の剤形についての詳細な検討はされていない。口腔内粘膜付着粉末は錠剤に比べて少量で塗布範囲を広くできるため近年注目されており、PVA系樹脂を用いた口腔内粘膜付着粉末の更なる検討が求められている。
そこで、本発明ではこのような背景下において、有効成分の製剤化率(有効成分の仕込量に対する、実際に得られた製剤に含有される有効成分の比率)の高い口腔内粘膜付着粉末及びその製造方法を提供することを目的とするものである。
しかるに、本発明者らは鋭意検討を重ねた結果、粘膜付着ポリマーとして特定のポリビニルアルコール系樹脂を用いることにより、有効成分の製剤化率の高い口腔内粘膜付着粉末を得ることができることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明の要旨は、下記(1)〜(4)である。
(1)ケン化度が70〜95モル%のポリビニルアルコール系樹脂を含有してなることを特徴とする口腔内粘膜付着粉末。
(2)前記口腔内粘膜付着粉末の平均粒子径が1〜300μmであることを特徴とする前記(1)に記載の口腔内粘膜付着粉末。
(3)前記ポリビニルアルコール系樹脂の含有量が1〜50質量%であることを特徴とする前記(1)又は(2)に記載の口腔内粘膜付着粉末。
(4)有効成分と、ケン化度が70〜95モル%のポリビニルアルコール系樹脂を含有するポリビニルアルコール系樹脂水溶液とを混合すること、及び混合液を乾燥することを含むことを特徴とする口腔内粘膜付着粉末の製造方法。
本発明の口腔内粘膜付着粉末は、粘膜付着ポリマーとしてケン化度が70〜95モル%のポリビニルアルコール系樹脂を含むものであるため、製剤化率が高い。また、ポリビニルアルコールは、吸湿性が高く、吸湿することにより粘着性が発現するため、口腔内の粘膜に付着することが出来る。
したがって本発明によれば、有効成分の製剤化率の高い、口腔内粘膜付着粉末を提供することができる。
以下、本発明の口腔内粘膜付着粉末について更に詳しく説明する。
本発明の口腔内粘膜付着粉末は、ケン化度が70〜95モル%のポリビニルアルコール系樹脂(以下、「特定PVA系樹脂」と言うことがある。)を含有してなるものである。
<特定PVA系樹脂>
まず、本実施形態の特定PVA系樹脂について説明する。
本実施形態の特定PVA系樹脂は、ビニルエステル系モノマーを重合して得られるポリビニルエステル系重合体をケン化して得られる、ビニルアルコール構造単位を主体とする樹脂であり、ケン化度相当のビニルアルコール構造単位とケン化されずに残ったビニルエステル構造単位から構成される。
特定PVA系樹脂のケン化度は70〜95モル%であり、好ましくは71〜90モル%、更に好ましくは72〜88モル%、特に好ましくは72〜75モル%である。特定PVA系樹脂のケン化度が低すぎても高すぎても、本発明の効果が得られにくくなる傾向がある。
なお、本発明において、PVA系樹脂のケン化度は、JIS K 6726に準拠する方法で求められた値とする。
また、本実施形態に使用される特定PVA系樹脂の平均重合度は、300〜3300であることが好ましく、400〜3000がより好ましく、500〜2800が特に好ましい。
特定PVA系樹脂の平均重合度が低すぎると、口腔内粘膜付着粉末の口腔内への付着力が低下する傾向があり、平均重合度が高すぎると、吸水し、付着力を発揮するまでに時間を要する傾向がある。
なお、本発明において、PVA系樹脂の平均重合度は、JIS K 6726に準拠する方法で求めた平均重合度を用いるものとする。
また、特定PVA系樹脂としてブロック性の高いPVA系樹脂を用いることが、分散性の点から好ましい。かかるブロック性とは、ビニルアルコール構造単位とビニルエステル構造単位の連続性を示すものである。
本発明でのブロック性は、ヨード呈色度によって評価するものである。具体的に、ヨウ化カリウムとヨウ素を溶かした溶液で、PVA水溶液と混合して呈色させ、分光光度計を用いて波長490nmでの吸光度を読み取る。このヨード呈色度が高いほど、ビニルエステル単位の平均連鎖長が長いことを示す。本実施形態において、ヨード呈色度0.5未満をブロック性「低」、0.5以上0.7未満をブロック性「中」、0.7以上をブロック性「高」としたとき、ブロック性は「中」以上(すなわち、「中」又は「高」の評価)であることが好ましい。
特定PVA系樹脂の平均粒子径は20〜1000μmであることが好ましく、より好ましくは50〜500μmである。かかる平均粒子径が小さすぎると粒子の流動性が悪く包装や計量がしにくくなり、大きすぎると溶解に時間がかかる傾向がある。
また、特定PVA系樹脂は、2種以上を併用することも有効である。併用する際には、ケン化度や平均重合度、ブロック性の異なるPVA系樹脂を併用することができる。
本発明の口腔内粘膜付着粉末において、特定PVA系樹脂の含有量は、付着粉末全体に対して1〜50質量%であることが好ましく、5〜30質量%がより好ましく、8〜25質量%が更に好ましい。口腔内粘膜付着粉末中の特定PVA系樹脂の含有量が少なすぎると、口腔内粘膜への付着性が低下し有効成分の効果を十分に発揮できなくなる傾向があり、特定PVA系樹脂の含有量が多すぎると、粉末剤に含有される有効成分の含有量が少なくなりすぎて薬効が得られなくなる傾向がある。
本発明で使用される特定PVA系樹脂の製造方法を詳しく説明する。
特定PVA系樹脂は、例えば、ビニルエステル系モノマーを重合して得られたポリビニルエステル系重合体をケン化することにより得られる。
かかるビニルエステル系モノマーとしては、例えば、ギ酸ビニル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、バレリン酸ビニル、酪酸ビニル、イソ酪酸ビニル、ピバリン酸ビニル、カプリン酸ビニル、ラウリン酸ビニル、ステアリン酸ビニル、安息香酸ビニル、バーサチック酸ビニル等が挙げられ、実用的に酢酸ビニルが好適である。
また、本発明の効果を阻害しない程度に、上記ビニルエステル系モノマーと共重合性を有するモノマーを共重合させることもできる。このような共重合モノマーとしては、例えば、エチレンやプロピレン、イソブチレン、α−オクテン、α−ドデセン、α−オクタデセン等のオレフィン類;3−ブテン−1−オール、4−ペンテン−1−オール、5−ヘキセン−1−オール、3,4−ジヒドロキシ−1−ブテン等のヒドロキシ基含有α−オレフィン類及びそのアシル化物などの誘導体;アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、無水マレイン酸、イタコン酸、ウンデシレン酸等の不飽和酸類及びその塩;モノエステル、あるいはジアルキルエステル、アクリロニトリル、メタアクリロニトリル等のニトリル類;ジアセトンアクリルアミド、アクリルアミド、メタクリルアミド等のアミド類;エチレンスルホン酸、アリルスルホン酸、メタアリルスルホン酸等のオレフィンスルホン酸類及びその塩;アルキルビニルエーテル類、ジメチルアリルビニルケトン、N−ビニルピロリドン、塩化ビニル、ビニルエチレンカーボネート、2,2−ジアルキル−4−ビニル−1,3−ジオキソラン、グリセリンモノアリルエーテル等のビニル化合物;酢酸イソプロペニル、1−メトキシビニルアセテート等の置換酢酸ビニル類;塩化ビニリデン、1,4−ジアセトキシ−2−ブテン、1,4−ジヒドロキシ−2−ブテン、ビニレンカーボネート、1,3−ジアセトキシ−2−メチレンプロパン、1,3−ジプロピオニルオキシ−2−メチレンプロパン、1,3−ジブチロニルオキシ−2−メチレンプロパン等のヒドロキシメチルビニリデンジアセテート等が挙げられる。かかる共重合モノマーの含有量は、重合体全量を基準として、通常10モル%以下、好ましくは5モル%以下、特に好ましくは1モル%以下である。本発明においては、口腔内粘膜への付着性の点で、ビニルアルコール構造単位と未ケン化部分のビニルエステル構造単位のみからなる未変性PVA系樹脂が好ましい。
上記ビニルエステル系モノマー及び共重合モノマーを重合するにあたっては特に制限はなく、塊状重合、溶液重合、懸濁重合、分散重合、又は乳化重合等の公知の方法を採用することができるが、通常は溶液重合が行われる。
かかる重合で用いられる溶媒としては、通常、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、n−プロパノール、ブタノール等の炭素数1〜4の脂肪族アルコールやアセトン、メチルエチルケトン等のケトン類等が挙げられ、工業的にはメタノールが好適に使用される。
また、重合反応は、例えば、アゾビスイソブチロニトリル、過酸化アセチル、過酸化ベンゾイル、過酸化ラウロイルなどの公知のラジカル重合触媒や公知の各種低温活性触媒を用いて行われる。また、反応温度は35℃〜沸点程度の範囲から選択される。
得られたポリビニルエステル系重合体は、次いで連続式又はバッチ式にてケン化される。かかるケン化にあたっては、アルカリケン化又は酸ケン化のいずれも採用できるが、工業的には重合体をアルコールに溶解してアルカリ触媒の存在下で行うことが好ましい。アルコールとしては、例えば、メタノール、エタノール、ブタノール等が挙げられる。アルコール中の重合体の濃度は20〜60質量%の範囲から選ばれる。また、必要に応じて、0.3〜10質量%程度の水を加えてもよく、更には、酢酸メチル等の各種エステル類やベンゼン、ヘキサン、DMSO(ジメチルスルホキシド)等の各種溶剤類を添加してもよい。
ケン化触媒としては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、ナトリウムメチラート、ナトリウムエチラート、カリウムメチラート等のアルカリ金属の水酸化物やアルコラートの如きアルカリ触媒を具体的に挙げることができる。かかる触媒の使用量はモノマーに対して1〜100ミリモル当量にすることが好ましい。
PVA系樹脂のケン化度はケン化触媒量、ケン化時間、ケン化溶媒、ケン化温度により調整することができる。
ブロック性の高いPVA系樹脂を得るためには、例えば、PVA系樹脂の製造過程において、ケン化時の溶媒の誘電率をコントロールするなどの方法で製造することができる。具体的には、ビニルエステル系重合体をケン化する際に、誘電率が32c.g.s.e.s.u.以下の溶媒を用いればよい。
誘電率が32c.g.s.e.s.u.以下の溶媒としては、例えば、メタノール(31.2c.g.s.e.s.u.)、酢酸メチル/メタノール=1/3(質量比)の混合溶媒(25.2c.g.s.e.s.u.)、酢酸メチル/メタノール=1/1(質量比)の混合溶媒(19.1c.g.s.e.s.u.)、酢酸メチル/メタノール=3/1(質量比)の混合溶媒(13.1c.g.s.e.s.u.)、酢酸メチル(7.03c.g.s.e.s.u.)、イソプロピルアセテート(6.3c.g.s.e.s.u.)、トリクロロエチレン(3.42c.g.s.e.s.u.)、キシレン(2.37c.g.s.e.s.u.)、トルエン(2.38c.g.s.e.s.u.)、ベンゼン(2.28c.g.s.e.s.u.)及びアセトン(21.4c.g.s.e.s.u.)などが挙げられる。また、水(86.4c.g.s.e.s.u.)を添加することによっても、ケン化溶媒の誘電率を調整することができる。
ケン化後、得られたPVA系樹脂を、洗浄液で洗浄する。洗浄液としては、例えば、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、ブタノール等のアルコール類が挙げられ、洗浄効率と乾燥効率の観点からメタノールが好ましい。
洗浄方法としては、連続式(回転円筒型、向流接触型、遠心分離ふりかけ洗浄など)でもよいが、通常はバッチ式が採用される。洗浄時の撹拌方式(装置)としては、スクリュー翼、リボンブレンダー、ニーダー等が挙げられる。浴比(洗浄液の質量/ポリビニルエステル系重合体粒子の質量)は、通常、1〜30であり、特に2〜20が好ましい。浴比が大きすぎると、大きな洗浄装置が必要となり、コスト増につながる傾向があり、浴比が小さすぎると、洗浄効果が低下し、洗浄回数を増加させる傾向がある。
洗浄時の温度は、通常、10〜80℃であり、特に20〜70℃が好ましい。温度が高すぎると、洗浄液の揮発量が多くなり、還流設備を必要とする傾向がある。温度が低すぎると、洗浄効率が低下する傾向がある。洗浄時間は、通常、5分〜12時間であり、特に30分〜4時間が好ましい。洗浄時間が長すぎると、生産効率が低下する傾向があり、洗浄時間が短すぎると、洗浄が不十分となる傾向がある。また、洗浄回数は、通常、1〜10回であり、特に1〜5回が好ましい。洗浄回数が多すぎると、生産性が低下し、コストがかかる傾向がある。
洗浄されたPVA系樹脂の粒子を連続式又はバッチ式にて熱風などで乾燥し、本実施形態で用いられる特定PVA系樹脂を粉末状で得る。乾燥温度は、通常、50〜150℃であり、特に60〜130℃、殊に70〜110℃が好ましい。乾燥温度が高すぎると、特定PVA系樹脂が熱劣化する傾向があり、乾燥温度が低すぎると、乾燥に長時間を要する傾向がある。乾燥時間は、通常、1〜48時間であり、特に2〜36時間が好ましい。乾燥時間が長すぎると、特定PVA系樹脂が熱劣化する傾向があり、乾燥時間が短すぎると、乾燥が不十分となったり、高温乾燥を要したりする傾向がある。
乾燥後の特定PVA系樹脂中に含まれる溶媒の含有量は、通常、0〜10質量%であり、特に0.01〜5質量%、殊に0.1〜1質量%とするのが好ましい。
なお、特定PVA系樹脂には、ケン化時に用いるアルカリ触媒に由来する酢酸のアルカリ金属塩が含まれている。アルカリ金属塩の含有量は、特定PVA系樹脂粉末に対して通常0.001〜2質量%、好ましくは0.005〜1質量%であり、更に好ましくは0.01〜0.1質量%である。
アルカリ金属塩の含有量の調整方法としては、例えば、ケン化で用いる時のアルカリ触媒の量を調節したり、エタノールやメタノールなどのアルコールでPVA系樹脂を洗浄する方法が挙げられる。
本発明で用いるアルカリ金属塩の定量法としては、PVA系樹脂粉末を水に溶かして、メチルオレンジを指示薬とし、塩酸にて中和滴定を行い求める方法が挙げられる。
本発明の口腔内粘膜付着粉末には、特定PVA系樹脂の他に付着性成分として、例えば、ポリビニルピロリドン、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシメチルセルロースなどを含有させてもよい。
<有効成分>
本発明の口腔内粘膜付着粉末は、有効成分として以下のような薬効成分を含有することができる。
<薬効成分>
本発明で用いられる薬効成分としては、例えば、解熱鎮痛消炎薬、滋養強壮保健薬、向精神薬、抗うつ薬、抗不安薬、催眠鎮静薬、鎮痙薬、中枢神経作用薬、脳代謝改善剤、脳循環改善剤、抗てんかん剤、交感神経興奮剤、胃腸薬、制酸剤、抗潰瘍剤、鎮咳去痰剤、制吐剤、呼吸促進剤、気管支拡張剤、アレルギー用薬、抗ヒスタミン剤、歯科口腔用薬、強心剤、不整脈用剤、利尿薬、血圧降下剤、血管収縮薬、冠血管拡張薬、末梢血管拡張薬、血液凝固阻止剤、高脂血症用剤、利胆剤、抗生物質、化学療法剤、糖尿病用剤、骨粗しょう症用剤、骨格筋弛緩薬、鎮けい剤、抗リウマチ薬、ホルモン剤、アルカロイド系麻薬、サルファ剤、痛風治療薬、抗悪性腫瘍剤などが挙げられる。
解熱鎮痛消炎薬としては、例えば、アセトアミノフェン、アスピリン、イブプロフェン、エテンザミド、塩酸ジフェンヒドラミン、dl−マレイン酸クロルフェニラミン、ジクロフェナクナトリウム、リン酸ジヒドロコデイン、サリチルアミド、アミノピリン、ノスカピン、塩酸メチルエフェドリン、塩酸フェニルプロパノールアミン、セラペプターゼ、塩化リゾチーム、トルフェナム酸、メフェナム酸、フルフェナム酸、ケトプロフェン、インドメタシン、ブコローム、ペンタゾシン、カフェイン及び無水カフェインなどが挙げられる。
滋養強壮保健薬には、例えば、ビタミンA、ビタミンB1(ジベンゾイルチアミン及びフルスルチアミン塩酸塩など)、ビタミンB2(酪酸リボフラビンなど)、ビタミンB6(塩酸ピリドキシンなど)、ビタミンB12(酢酸ヒドロキソコバラミン及びシアノコバラミンなど)、ビタミンC(アスコルビン酸及びL−アスコルビン酸ナトリウムなど)、ビタミンD及びビタミンE(酢酸d−α−トコフェロールなど)などのビタミン、カルシウム、マグネシウム及び鉄などのミネラル、タンパク、アミノ酸、オリゴ糖及び生薬などが含まれる。
向精神薬としては、例えば、クロルプロマジン及びレセルピンなどが挙げられる。
抗うつ薬としては、例えば、アンフェタミン、イミプラミン及び塩酸マプロチリンなどが例示される。
抗不安薬としては、例えば、ジアゼパム、アルプラゾラム及びクロルジアゼポキシドなどが挙げられる。
催眠鎮静薬としては、例えば、エスタゾラム、ジアゼパム、ニトラゼパム、ペルラピン及びフェノバルビタールナトリウムなどが例示される。
鎮痙薬には、例えば、臭化水素酸スコポラミン、塩酸ジフェンヒドラミン及び塩酸パパベリンなどが含まれる。
中枢神経作用薬としては、例えば、シチコリンなどが例示される。
脳代謝改善剤としては、例えば、塩酸メクロフェニキセートなどが挙げられる。
脳循環改善剤としては、例えば、ビンポセチンなどが挙げられる。
抗てんかん剤としては、例えば、フェニトイン及びカルバマゼピンなどが挙げられる。
交感神経興奮剤としては、例えば、塩酸イソプロテレノールなどが挙げられる。
胃腸薬には、例えば、ジアスターゼ、含糖ペプシン、ロートエキス、セルラーゼAP3、リパーゼAP及びケイヒ油などの健胃消化剤及び塩化ベルベリン、耐性乳酸菌及びビフィズス菌などの整腸剤などが含まれる。
制酸剤としては、例えば、炭酸マグネシウム、炭酸水素ナトリウム、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム、合成ヒドロタルサイト、沈降炭酸カルシウム及び酸化マグネシウムなどが挙げられる。
抗潰瘍剤としては、例えば、ランソプラゾール、オメプラゾール、ラベプラゾール、シメチジン、ファモチジン及び塩酸ラニチジンなどが挙げられる。
鎮咳去痰剤としては、例えば、塩酸クロペラスチン、臭化水素酸デキストロメルトファン、テオフィリン、グァヤコールスルホン酸カリウム、グアイフェネシン及びリン酸コデインなどが挙げられる。
制吐剤としては、例えば、塩酸ジフェニドール及びメトクロプラミドなどが挙げられる。
呼吸促進剤としては、例えば、酒石酸レバロルファンなどが挙げられる。
気管支拡張剤としては、例えば、テオフィリン及び硫酸サルブタモールなどが挙げられる。
アレルギー用薬としては、例えば、アンレキサノクス及びセラトロダストなどが挙げられる。
抗ヒスタミン剤としては、例えば、塩酸ジフェンヒドラミン、プロメタジン、塩酸イソチペンジル及びdl−マレイン酸クロルフェニラミンなどが挙げられる。
歯科口腔用薬としては、例えば、オキシテトラサイクリン、トリアムシノロンアセトニド、塩酸クロルヘキシジン及びリドカインなどが例示される。
強心剤としては、例えば、ジゴキシン及びカフェインなどが挙げられる。
不整脈用剤としては、例えば、塩酸プロカインアミド、塩酸プロプラノロール及びピンドロールなどが含まれる。
利尿薬としては、例えば、フロセミド、イソソルピド及びヒドロクロロチアジドなどが挙げられる。
血圧降下剤としては、例えば、カプトプリル、塩酸デラプリル、塩酸ヒドララジン、塩酸ラベタロール、塩酸マニジピン、カンデサルタンシレキセチル、メチルドパ及びペリンドプリルエルブミンなどが挙げられる。
血管収縮薬としては、例えば、塩酸フェニレフリンなどが挙げられる。
冠血管拡張薬としては、例えば、塩酸カルボクロメン、モルシドミン及び塩酸ペラパミルなどが挙げられる。
末梢血管拡張薬としては、例えば、シンナリジンなどが挙げられる。
血液凝固阻止剤としては、例えば、ジクマロールが挙げられる。
高脂血症用剤としては、例えば、セリバスタチンナトリウム、シンバスタチン、プラバスタチンナトリウム及びアトルバスタチンカルシウム水和物などが挙げられる。
利胆剤としては、例えば、デヒドロコール酸及びトレピプトンなどが挙げられる。
抗生物質には、例えば、セファレキシン、アモキシシリン、セファクロル、塩酸ピプメシリナム、塩酸セフォチアムヘキセチル、セファドロキシル、セフィキシム、セフジトレンピボキシル、セフテラムピボキシル及びセフポドキシミプロキセチルなどのセフェム系、アンピシリン、シクラシン、ナリジクス酸及びエノキサシンなどの合成抗菌剤カルモナムナトリウムなどのモノバクタム系、ペネム系及びカルバペネム系抗生物質などが挙げられる。
化学療法剤としては、例えば、スルファメチゾールなどが挙げられる。
糖尿病用剤としては、例えば、グリミジンナトリウム、グリピザイド、塩酸フェンフォルミン、塩酸ブフォルミン、メトフォルミン、塩酸メトフォルミン、トルブタミド、ボグリボース、塩酸ピオグリタゾン、グリベンクラミド及びトログリダゾンなどが挙げられる。
骨粗しょう症用剤としては、例えば、イプリフラボンなどが挙げられる。
骨格筋弛緩薬としては、メトカルバモールなどが挙げられる。
鎮けい剤としては、例えば、塩酸メクリジン及びジメンヒドリナートなどが挙げられる。
抗リウマチ薬としては、例えば、メソトレキセート及びブシラミンなどが挙げられる。
ホルモン剤としては、例えば、リオチロニンナトリウム、リン酸デキメタゾンナトリウム、プレドニゾロン、オキセンドロン及び酢酸リュープロレリンなどが挙げられる。
アルカロイド系麻薬として、アヘン、塩酸モルヒネ、トコン、塩酸オキシコドン、塩酸アヘンアルカロイド及び塩酸コカインなどが挙げられる。
サルファ剤としては、例えば、スルフィソミジン及びスルファメチゾールなどが挙げられる。
痛風治療薬としては、例えば、アロプリノール及びコルヒチンなどが挙げられる。
抗悪性腫瘍剤としては、例えば、5−フルオロウラシル、ウラシル及びマイトマイシンなどが挙げられる。
上記の活性成分は、バイオアベイラビリティーに応じて含有量を適宜調整する。薬効成分は、一般に医療、食品分野などで用いられる希釈剤などによって希釈されたものであってもよい。また薬効成分の苦味のマスキングを目的として処理したものを用いてもよい。
<その他の添加剤>
本発明の口腔内粘膜付着粉末には、本発明の効果を損なわない範囲において、各種添加剤を添加することができる。添加剤としては、例えば、崩壊剤、pH調整剤、流動化剤、界面活性剤、着色剤、甘味剤及びコーティング剤等が挙げられる。
崩壊剤としては、例えば、カルメロースカルシウム、カルボキシメチルスターチナトリウム、クロスカルメロースナトリウム、クロスポビドン、セルロース又はその誘導体及びデンプン又はその誘導体等が挙げられる。
pH調整剤としては、例えば、クエン酸及びその塩、リン酸及びその塩、炭酸及びその塩、酒石酸及びその塩、フマル酸及びその塩、酢酸及びその塩、アミノ酸及びその塩、コハク酸及びその塩及び乳酸及びその塩などが挙げられる。
流動化剤としては、例えば、軽質無水ケイ酸、含水二酸化ケイ素、酸化チタン、ステアリン酸、トウモロコシゲル及び重質無水ケイ酸などが挙げられる。
界面活性剤としては、例えば、リン脂質、グリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ショ糖脂肪酸エステル、ラウリル硫酸ナトリウム、ポリソルベート類、リン酸水素ナトリウム類及びリン酸水素カリウム類などが挙げられる。
着色剤としては、例えば、三二酸化鉄、黄色三二酸化鉄、食用黄色5号、食用黄色4号、アルミニウムキレート、酸化チタン及びタルクなどが挙げられる。
甘味剤としては、例えば、サッカリン、アスパルテーム、アセスルファムカリウム、ソーマチン及びスクラロースなどが挙げられる。
コーティング剤としては、例えば、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、メチルセルロース、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドンアクリル酸エチル、メタクリル酸メチルコポリマー分散液、ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートサクシネート、メタクリル酸コポリマー等が挙げられる。
<口腔内粘膜付着粉末の製造方法>
本発明の口腔内粘膜付着粉末の製造方法は、例えば、(1)有効成分と、ケン化度が70〜95モル%のPVA系樹脂(特定PVA系樹脂)を含有するPVA系樹脂水溶液とを混合すること、及び混合液を乾燥することを含むことにより製造する方法、(2)PVA系樹脂粉末に液状の有効成分を含浸させ、乾燥することにより製造する方法、(3)固体の有効成分をPVA水溶液を用いて造粒する方法などが挙げられる。前記(1)の方法としては、具体的に、(i)特定PVA系樹脂を含有するPVA系樹脂水溶液と液状の有効成分を混合し、乳化させた後に乾燥することにより製造する方法、(ii)特定PVA系樹脂を含有するPVA系樹脂水溶液と固体状の有効成分を混合し、有効成分を分散させた後に乾燥することにより製造する方法などが挙げられる。中でも、有効成分の含有量や均一性の高い製剤が得られることから前記(i)の方法が好ましい。
以下、(i)の特定PVA系樹脂を含有するPVA水溶液と液状の有効成分を混合し、乳化させた後に乾燥することにより製造する方法を詳細に説明する。
かかるPVA系樹脂水溶液の濃度は、通常、0.1〜10質量%、好ましくは1〜5質量%である。かかる濃度が小さすぎると乾燥に時間がかかり効率が悪くなる傾向があり、高すぎると粘度が増大して、乳化しづらくなる傾向がある。
有効成分は、そのものが液状であるか、固体状の場合は溶媒に溶かして用いる。溶媒に溶かす場合の溶媒としては、例えば、エタノール、メタノール、プロパノール、ブタノール、アセトンなどが挙げられ、中でも人体への影響の小さいエタノールが好ましい。
また、有効成分を上記のような溶媒に溶かした際の濃度は、通常、0.1〜30質量%、好ましくは1〜10質量%である。かかる濃度が小さすぎると乾燥に時間がかかり効率が悪くなる傾向があり、高すぎると粘度が増大して、乳化しづらくなる傾向がある。
次いで、上記のPVA系樹脂水溶液と液状の有効成分を混合し、撹拌し、乳化させる。
上記撹拌条件としては、例えば、撹拌回転速度は、通常2000〜15000rpm、好ましくは3000〜12000rpmで、特に好ましくは4000〜10000rpmである。また、撹拌混合時間は、通常1〜60分間、好ましくは1〜30分間である。
撹拌混合時の温度条件としては、常温から70℃程度がよい。また、窒素ガスなどの不活性ガスを用いて溶剤の除去を促してもよい。
撹拌装置としては、マグネチックスターラーを用いることが好ましい。
乳化した後は、乳化液を乾燥する。乳化液は乾燥前に濾過することが好ましい。濾過により溶剤を除去することにより、固形物を得る。
濾過の方法としては、例えば、膜濾過、吸引濾過などが挙げられる。
濾過後の固形物の乾燥としては、常圧乾燥、減圧乾燥があるが、熱の影響が小さい減圧乾燥が好ましい。
乾燥温度は、通常、20〜150℃であり、特に30〜130℃、殊に40〜110℃が好ましい。
得られた固形物は、そのまま本発明の口腔内粘膜付着粉末とすることもできるが、所望の粒子径となるように粉砕する工程を含んでもよい。粉砕方法としては、公知の粉砕器を使用すればよい。
<口腔内粘膜付着粉末>
かくして得られた本発明の口腔内粘膜付着粉末の平均粒子径は1〜300μmであることが好ましく、より好ましくは20〜100μmである。かかる平均粒子径が小さすぎると取り扱いが困難になり、大きすぎると有効成分の含有量が低下する傾向がある。
以下、本発明を実施例及び比較例により更に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り、下記例に制限されるものではない。
(実施例1)
PVA系樹脂1の製造
酢酸ビニル100質量部、アセトアルデヒド1.4質量部、メタノール4.9質量部及び酢酸ビニルに対して、0.0071質量%の2,2’−アゾビスイソブチロニトリルを重合缶に仕込み、缶内を窒素置換した後、加熱して、沸点下で重合反応を開始して約7時間反応を行い、重合率が80.5質量%に達した時点で反応を停止した。
次いで、重合後の溶液から未反応の酢酸ビニルモノマーを除去したものに、メタノールを加えて、ポリ酢酸ビニルを54質量部、メタノールを45.9質量部、水を0.14質量部の割合で含有する溶液(溶液全体の誘電率:31.4c.g.s.e.s.u.)を調製した。そして、この溶液について、水酸化ナトリウムを触媒とし、ニーダーを用いて鹸化反応を行い、得られたポリビニルアルコールのスラリーを固液分離した後、乾燥機にて乾燥してPVA系樹脂1を得た。PVA系樹脂1の平均重合度は700、ケン化度は72モル%、平均粒子径は250μmであり、ヨード呈色度は、0.65であった。
なお、PVA系樹脂のブロック性はヨード呈色度により測定したものであり、0.5未満を「低」、0.5以上0.7未満を「中」、0.7以上を「高」とした。
口腔内粘膜付着粉末の作製
PVA系樹脂として上記で得られたPVA系樹脂1を用いた。PVA系樹脂100mgを5mLの水に溶解し、2%PVA水溶液5mLを準備した。また、有効成分としてインドメタシン100mgを2mLエタノールに溶解したインドメタシンエタノール溶液を準備した。
インドメタシンエタノール溶液中に2%PVA水溶液を滴下して撹拌し、窒素ガス還流下、室温で400rpmの撹拌回転速度で1時間撹拌してエタノールを留去し、70℃で加熱下、400rpmの撹拌回転速度で10分間撹拌した。その液を孔径0.45μmのメンブレンフィルターで濾過した後、フィルター上の固形物を常温(15〜25℃)で減圧乾燥して、粉砕し、口腔内粘膜付着粉末を得た。
<口腔内粘膜付着粉末の平均粒子径>
口腔内粘膜付着粉末の平均粒子径をスペクトリス社性マスターサイザー3000により測定した。結果を表1に示す。
<有効成分の製剤化率>
有効成分の製剤化率(%)を以下の式により求めた。結果を表1に示す。
インドメタシン製剤化率(%)=(製剤中のインドメタシン含有量mg)/(インドメタシン仕込量mg)×100
(実施例2〜5)
PVA系樹脂の組成を表1に記載の通りとした以外は、実施例1と同様にして口腔内粘膜付着粉末を作製した。粘膜付着粉末の平均粒子径及び有効成分(インドメタシン)の製剤化率を求め、結果を表1に示す。
なお、実施例4、5で使用したPVA系樹脂1は以下により作製した。
酢酸ビニル100質量部、アセトアルデヒド1.4質量部、メタノール4.9質量部及び酢酸ビニルに対して、0.0071質量%の2,2’−アゾビスイソブチロニトリルを重合缶に仕込み、缶内を窒素置換した後、加熱して、沸点下で重合反応を開始して約7時間反応を行い、重合率が80.5質量%に達した時点で反応を停止した。
次いで、重合後の溶液から未反応の酢酸ビニルモノマーを除去したものに、酢酸メチル及びメタノールを加えて、ポリ酢酸ビニルを54質量部、酢酸メチルを11.5質量部、メタノールを34.4質量部、水を0.14質量部の割合で含有する溶液(溶液全体の誘電率:25.3c.g.s.e.s.u.)を調製した。そして、この溶液について、水酸化ナトリウムを触媒とし、ニーダーを用いて鹸化反応を行い、得られたポリビニルアルコールのスラリーを固液分離した後、乾燥機にて乾燥してポリビニルアルコールを得た。ヨード呈色度は、0.71であった。
(比較例1)
ケン化99モル%、平均重合度500の未変性PVAを用いた以外は実施例1と同様にしたが、PVAがインドメタシンのエタノール溶液に析出し、粘膜付着粉末が得られなかった。
Figure 2019131533
表1に示されたとおり、本発明の口腔内粘膜付着粉末は、製剤化できる有効成分量が多く、効率的に製剤が得られた。
本発明の口腔内粘膜付着粉末は、製剤化率が高く、効率的に製剤が得られるので、有用である。

Claims (4)

  1. ケン化度が70〜95モル%のポリビニルアルコール系樹脂を含有してなることを特徴とする口腔内粘膜付着粉末。
  2. 前記口腔内粘膜付着粉末の平均粒子径が1〜300μmであることを特徴とする請求項1に記載の口腔内粘膜付着粉末。
  3. 前記ポリビニルアルコール系樹脂の含有量が1〜50質量%であることを特徴とする請求項1又は2に記載の口腔内粘膜付着粉末。
  4. 有効成分と、ケン化度が70〜95モル%のポリビニルアルコール系樹脂を含有するポリビニルアルコール系樹脂水溶液とを混合すること、及び混合液を乾燥することを含むことを特徴とする口腔内粘膜付着粉末の製造方法。
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