JP2019129688A - スイッチング素子の駆動回路 - Google Patents
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Abstract
【課題】スイッチング素子の飽和電流のバラツキの影響を抑制した、スイッチング素子の短絡保護機能を提供する。【解決手段】電力変換装置に使用されるスイッチング素子6の駆動回路8は、スイッチング素子のメイン電極から分割されたセンスエミッタE2に接続されるセンス抵抗R1から得られるセンス電圧Vesを短絡検知電圧Vscと比較することで短絡を検知し、さらに前記短絡検知電圧は可変電源42によって調整可能に構成されている。【選択図】図2
Description
本明細書が開示する技術は、スイッチング素子の駆動回路に関する。
スイッチング素子に接続される負荷が短絡する等の不具合が発生すると、スイッチング素子に電源電圧に相当する過電圧が印加され、スイッチング素子が短絡し、スイッチング素子を流れる電流が飽和電流まで増加する。飽和電流が流れる状態が継続すると、スイッチング素子が熱破壊してしまう虞がある。このため、このようなスイッチング素子の短絡からスイッチング素子を保護するために、センス機能が付与されたスイッチング素子が開発されている。この種のスイッチング素子は、メイン電極から分割されたセンス電極を有している。そのセンス電極にセンス抵抗が接続されており、センス電極を流れる電流はセンス抵抗によってセンス電圧に変換される。駆動回路は、そのセンス電圧を短絡検知電圧と比較することでスイッチング素子の短絡を検知するように構成されている。特許文献1は、このようなスイッチング素子の駆動回路の一例を開示する。
従来の駆動回路では、短絡検知電圧は、予め決められた固定値として設定されており、全ての駆動回路で共通である。しかしながら、スイッチング素子の飽和電流は、製造公差の範囲内であっても相違することがある。このため、スイッチング素子の飽和電流が予想される値よりも小さいと、スイッチング素子が短絡したときのセンス電圧が、固定の短絡検知電圧を超えることができず、短絡保護機能が良好に働かない事態が生じ得る。本明細書は、短絡保護機能が良好に働くことができるスイッチング素子の駆動回路を提供することを目的としている。
本明細書が開示するスイッチング素子の駆動回路は、メイン電極から分割されたセンス電極に接続されるセンス抵抗から得られるセンス電圧を短絡検知電圧と比較することで短絡検知をするように構成されている。この駆動回路の短絡検知は、センス電圧と短絡検知電圧の比較結果のみならず、スイッチング素子のゲート電圧等の他の指標を加味して判断してもよい。この駆動回路は、短絡検知電圧を調整可能に構成されている可変電源を備えることができる。この駆動回路によると、スイッチング素子の特性を考慮して短絡検知電圧を調整することができる。このため、スイッチング素子の飽和電流のバラツキの影響を抑えることができる。このスイッチング素子の駆動回路では、短絡保護機能が良好に働くことができる。
図面を参照して電力変換装置の一実施形態を説明する。この電力変換装置は、ハイブリッド車等の電気自動車に搭載され、バッテリの電力を昇圧した後に交流に変換する装置である。図1に電力変換装置5を含む電気自動車のブロック図を示す。電気自動車は、走行用の駆動源として、モータ93とエンジン91を備えている。モータ93の出力トルクとエンジン91の出力トルクは、動力分配機構92で適宜に分配/合成され、車軸94(即ち車輪)へ伝達される。なお、図1は、本明細書が開示する技術の説明に要する部品だけを表しており、説明に関係のない一部の部品は図示を省略していることに留意されたい。
モータ93を駆動するための電力はメインバッテリ3から供給される。メインバッテリ3は、システムメインリレー4を介して電力変換装置5に接続されている。システムメインリレー4は、メインバッテリ3と車両の駆動系を接続したり切断したりするスイッチである。システムメインリレー4は、上位コントローラ25により切り換えられる。
電力変換装置5は、メインバッテリ3の電圧をモータ93の駆動に適した電圧まで昇圧する電圧コンバータ回路21と、昇圧後の直流電力を交流に変換するインバータ回路22を含む。なお、図示を省略しているが、電力変換装置5は、メインバッテリ3の電力を補機(カーナビやルームランプなど、低電圧で駆動する電気デバイス)の駆動に適した電圧に降圧する降圧コンバータも含んでいる。
なお、電気自動車は、エンジン91の駆動力、あるいは車両の減速エネルギを利用してモータ93で発電することもできる。モータ93が発電する場合、インバータ回路22が交流を直流に変換し、さらに電圧コンバータ回路21がメインバッテリ3よりも僅かに高い電圧まで降圧し、メインバッテリ3へ供給する。
電圧コンバータ回路21は、フィルタコンデンサ12とリアクトル13、及び、2個のスイッチング素子6a、6b、および、それらのスイッチング素子を駆動する駆動回路8a、8bを主とする回路である。スイッチング素子6a、6bはトランジスタであり、典型的には逆導通IGBT(RC−IGBT)である。逆導通IGBTとは、各スイッチング素子に逆並列に接続される還流ダイオードがスイッチング素子と同一基板に形成された素子である。電圧コンバータ回路の上記構成と電圧変換の仕組みはよく知られているので説明は省略する。駆動回路8a、8bは、電力変換装置5のコントローラ(パワーコントローラ23)からのPWM信号を受け、それをスイッチング素子のゲートに供給する機能と、スイッチング素子の過電流を検知する機能、及び、スイッチング素子の短絡を検知する機能を有している。駆動回路8a、8bについては後に詳しく説明する。
インバータ回路22は、モータ93のU、V、Wの各相の交流電流を生成すべくスイッチングを繰り返す6個のスイッチング素子6c−6hを主とする回路である。電圧コンバータ回路21のスイッチング素子6a、6cと同様に、スイッチング素子6c−6hもトランジスタであり、典型的には逆導通IGBTである。また、スイッチング素子6c−6hのそれぞれにも駆動回路8c−8hが接続されている。駆動回路8c−8hも、パワーコントローラ23からのPWM信号を受け、それをスイッチング素子のゲートに供給する機能と、スイッチング素子の過電流を検知する機能、及び、スイッチング素子の短絡を検知する機能を有している。
電圧コンバータ回路21の高電圧側(即ちインバータ回路側)には平滑化コンデンサ14が並列に接続されている。平滑化コンデンサ14は、インバータ回路22に入力される電流を平滑化するために挿入されている。なお、電圧コンバータ回路21の高電位側や、インバータ回路22の高電位側の電線をP線と称する。これに対し、電圧コンバータ回路21とインバータ回路22の低電位側の電線をN線と称する。N線はグランドGndに接続している。
パワーコントローラ23は、さらに上位のコントローラ25からモータの目標出力指令を受けたり、電力変換装置5の異常を上位コントローラ25に伝えたりする。また、パワーコントローラ23は、電力変換装置5の異常を含む動作履歴のデータを不揮発性メモリ24へ記録する。不揮発性メモリ24は、車両のメンテナンスのときにサービススタッフが参照し、メンテナンスの参考にする。不揮発性メモリ24に記録されるデータは診断データなどと呼ばれることがある。
次に駆動回路を詳しく説明する。図1に示すように、電力変換装置5は複数のスイッチング素子6a−6hと、夫々のスイッチング素子に対応して駆動回路8a−8hを有している。以下、一つのスイッチング素子と駆動回路をそれぞれ符号6と8で表すことにする。なお、図示を省略しているが、前述したように電力変換装置5は、メインバッテリ3の電圧を降圧する降圧コンバータを備えており、その降圧コンバータ内にもスイッチング素子と駆動回路が備えられている。
図2にスイッチング素子6と駆動回路8の回路図を示す。スイッチング素子6は、メインエミッタE1のほかにセンスエミッタE2を備えるセンス機能付きの逆導通IGBTである。スイッチング素子6は、そのエミッタの一部が他の大部分から分割されており、小さい部分のエミッタがセンスエミッタE2に相当する。エミッタの残りの大部分がメインエミッタE1に相当する。センスエミッタE2の面積に対するメインエミッタE1の面積の比をセンス比という。センス比は、例えば数千といった値である。ゲートGに所定の電圧を加えると、大部分のメイン電流はコレクタCからメインエミッタE1を通じて流れるが、僅かなセンス電流はコレクタCからセンスエミッタE2を通じて流れる。コレクタC、ゲートG、及び、メインエミッタE1が通常のスイッチング素子として機能し、センスエミッタE2はスイッチング素子6の過電流検知及び短絡検知に利用される。
スイッチング素子6のセンスエミッタE2にはセンス抵抗R1が接続している。センス抵抗R1の他端はグランドに接続している。センス抵抗R1はよく知られているように、センス電流の大きさを電圧の大きさとして検知する際に用いられる。具体的には、センス抵抗R1は小さな抵抗値が精密に決められた抵抗であり、センスエミッタE2を通じて流れるセンス電流の大きさに正確に比例したセンス電圧Vesを高電位側で実現する。センスエミッタE2とセンス抵抗R1の接続点の電圧を「センスエミッタE2のセンス電圧Ves」又は「センス抵抗R1から得られるセンス電圧Ves」と称する。
駆動回路8は、駆動電圧生成回路31と、2個のコンパレータ32、33(比較器)、フィルタ回路34、遮断信号生成回路35、および、2つの電源41、42を備えている。電源41は定電圧電源であり、電源42は可変電源である。この駆動回路8は、パワーコントローラ23からのPWM信号を受け、それをスイッチング素子6のゲートGに供給する機能と、スイッチング素子6の過電流を検知する機能、及び、スイッチング素子6の短絡を検知する機能を有している。PWM信号をスイッチング素子6のゲートGに供給する機能は、通常の駆動回路が一般に有している機能である。
駆動電圧生成回路31は、パワーコントローラ23からPWM信号を受けると、スイッチング素子6のゲートGに向けて駆動パルス信号を出力する。駆動回路6とスイッチング素子6の間にゲート抵抗R2が接続されており、そのゲート抵抗R2を介してスイッチング素子6のゲートに駆動パルス信号が入力する。このように、駆動パルス信号に基づいてスイッチング素子6のゲートに電荷が充電されると、スイッチング素子6のゲート電圧Vgが上昇し、ゲート電圧Vgが閾値を超えるとスイッチング素子6がオンする。また、駆動電圧生成回路31は、後述するように、遮断信号生成回路35から遮断信号S3が入力すると、PWM信号に関わらず、スイッチング素子6のスイッチング動作を停止させ、スイッチング素子6を流れる電流を遮断する。
駆動回路8は、スイッチング素子6の過電流モードを検知するための過電流検知用コンパレータ32とスイッチング素子6の短絡モードを検知するための短絡検知用コンパレータ33を有している。過電流検知用コンパレータ32は、サージ等によってスイッチング素子6に過電流が流れたのを検知するために設けられている。短絡検知用コンパレータ33は、負荷短絡等によってスイッチング素子6に電源電圧に相当する過電圧が印加され、スイッチング素子6が短絡し、スイッチング素子6に飽和電流が流れたのを検知するために設けられている。過電流モードにおいてスイッチング素子6を流れる過電流は、短絡モードにおいてスイッチング素子6を流れる飽和電流よりも小さい。
過電流検知用コンパレータ32は、その非反転入力端子にセンスエミッタE2が接続されており、これにより、非反転入力端子にセンス電圧Vesが入力するように構成されている。過電流検知用コンパレータ32はさらに、その反転入力端子に定電圧電源41が接続されており、これにより、反転入力端子に定電圧電源41の過電流検知電圧Vocが入力するように構成されている。定電圧電源41の過電流検知電圧Vocは、スイッチング素子6が正常動作するときに流れるであろうと予想される最大のコレクタ電流が流れたときのセンス電圧Vesよりも大きい値に設定されている。このように、スイッチング素子6のコレクタCとメインエミッタE1の間に流れるコレクタ電流が正常範囲の間は、センスエミッタE2のセンス電圧Vesが過電流検知電圧Vocよりも小さく、過電流検知用コンパレータ32の過電流検知信号S1はLowとなる。スイッチング素子6のコレクタCとメインエミッタE1の間に過電流が流れると、センスエミッタE2のセンス電圧Vesが過電流検知電圧Vocよりも大きくなり、過電流検知用コンパレータ32の過電流検知信号S1がHighとなる。
短絡検知用コンパレータ33は、その非反転入力端子にセンスエミッタE2が接続されており、これにより、非反転入力端子にセンス電圧Vesが入力するように構成されている。短絡検知用コンパレータ33はさらに、その反転入力端子に可変電源42が接続されており、これにより、可変電源42の短絡検知電圧Vscが入力するように構成されている。可変電源42の短絡検知電圧Vscは、過電流検知電圧Vocよりも高い値であり、スイッチング素子6に飽和電流が流れるときのセンス電圧Ves以下に設定されている。後述するように、可変電源42の短絡検知電圧Vscは、製造されたスイッチング素子6の飽和電流を測定し、その測定された飽和電流に基づいて設定される。この設定方法は一例であり、他の設定方法を採用することもできる。このように、スイッチング素子6のコレクタCとメインエミッタE1の間に流れるコレクタ電流が正常範囲の間は、センスエミッタE2のセンス電圧Vesが短絡検知電圧Vscよりも小さく、短絡検知用コンパレータ33の短絡検知信号S2はLowとなる。スイッチング素子6が短絡してスイッチング素子6のコレクタCとメインエミッタE1の間に飽和電流が流れると、センスエミッタE2のセンス電圧Vesが短絡検知電圧Vscよりも大きくなり、短絡検知用コンパレータ33の短絡検知信号S2がHighとなる。
過電流検知用コンパレータ32の過電流検知信号S1と短絡検知用コンパレータ33の短絡検知信号S2は、遮断信号生成回路35に入力する。このうちの過電流検知信号S1は、フィルタ回路34を介して遮断信号生成回路35に入力する。上記したように、過電流検知信号S1は、センス電圧Vesと過電流検知電圧Vocの比較結果に基づいて生成される信号である。閾値として設定される過電流検知電圧Vocは、スイッチング素子6が正常動作するときに流れるであろうと予想される最大のコレクタ電流が流れたときのセンス電圧Vesよりも大きい値に設定されているものの、センス電流に重畳するノイズ等に起因して過電流検知信号S1にノイズが重畳することがある。フィルタ回路34は、RCローパスフィルタであり、このようなノイズを除去し、誤検出が発生するのを抑えるために設けられている。一方、短絡検知信号S2は、フィルタ回路を介さずに遮断信号生成回路35に入力する。フィルタ回路による遅延が発生しないので、スイッチング素子6に短絡が発生したときに速やかに短絡検知信号S2が遮断信号生成回路35に入力する。遮断信号生成回路35は、過電流検知信号S1と短絡検知信号S2の少なくともいずれか一方がHighのときに、遮断信号S3を駆動電圧生成回路31に出力する。また、遮断信号生成回路35は、過電流及び/又は短絡を検出したことを示す信号を、パワーコントローラ23へ送る。パワーコントローラ23は、過電流及び/又は短絡を検知したことをさらに上位のコントローラ25に送るとともに、その旨を示すデータを不揮発性メモリ24に記録する。
次に、図3を参照し、可変電源42の短絡検知電圧Vscを設定する方法を説明する。まず、ステップS11に示されるように、製造されたスイッチング素子6の電気検査を実施し、スイッチング素子6の飽和電流を取得する。次に、ステップS12に示されるように、可変電源42の短絡検知電圧Vscが以下の式を満たすように、可変電源42の短絡検知電圧Vscを設定する。
ここで、Isは、電気検査によって測定されたスイッチング素子6の飽和電流である。Srは、スイッチング素子6のセンス比である。Resは、センス抵抗R1の抵抗値である。即ち、短絡検知電圧Vscは、測定された飽和電流Isからセンス比Srに基づいて算出されるセンス電流(Is/Sr)がセンス抵抗R1を流れるときのセンス抵抗R1から得られる電圧以下であることを意味している。
スイッチング素子6の飽和電流は、製造公差の範囲内でバラツキが存在することがある。上記方法によると、製造されたスイッチング素子6毎に飽和電流を測定し、その飽和電流に基づいて短絡検知電圧Vscが設定される。このため、スイッチング素子6の飽和電流のバラツキの影響を抑えることができる。したがって、駆動回路8は、スイッチング素子6の短絡を確実に検知し、短絡保護機能を働かせることができる。
上記した駆動回路8の他の特徴を列記する。
(1)上記したように、過電流検知信号S1は、ノイズ対策のために、フィルタ回路34を介して遮断信号生成回路35に入力している。このため、過電流検知信号S1は、フィルタ回路34によって遅延して遮断信号生成回路35に入力する。仮に、従来の駆動回路のように、スイッチング素子6が短絡しているにも関わらず短絡保護機能が良好に働かない場合、過電流検知信号S1が遮断信号生成回路35に入力して過電流保護機能が働くまで、スイッチング素子6の電流を遮断することができないこととなる。この場合、フィルタ回路34の遅延時間に相当する間、スイッチング素子6に飽和電流が流れ続けることとなり、スイッチング素子6の熱破壊が生じてしまう虞がある。一方、上記した駆動回路8では、スイッチング素子6の飽和電流のバラツキが考慮されており、このような事態が回避される。スイッチング素子6の飽和電流のバラツキを考慮して短絡検知電圧Vscを設定する技術は、フィルタ回路34を利用した過電流保護機能を有する駆動回路8において有用である。
(1)上記したように、過電流検知信号S1は、ノイズ対策のために、フィルタ回路34を介して遮断信号生成回路35に入力している。このため、過電流検知信号S1は、フィルタ回路34によって遅延して遮断信号生成回路35に入力する。仮に、従来の駆動回路のように、スイッチング素子6が短絡しているにも関わらず短絡保護機能が良好に働かない場合、過電流検知信号S1が遮断信号生成回路35に入力して過電流保護機能が働くまで、スイッチング素子6の電流を遮断することができないこととなる。この場合、フィルタ回路34の遅延時間に相当する間、スイッチング素子6に飽和電流が流れ続けることとなり、スイッチング素子6の熱破壊が生じてしまう虞がある。一方、上記した駆動回路8では、スイッチング素子6の飽和電流のバラツキが考慮されており、このような事態が回避される。スイッチング素子6の飽和電流のバラツキを考慮して短絡検知電圧Vscを設定する技術は、フィルタ回路34を利用した過電流保護機能を有する駆動回路8において有用である。
(2)逆導通IGBTであるスイッチング素子6は、アクティブ面積縮小によって飽和電流が低下しており、短絡保護機能を働かせることが難しい傾向にある。また、オン電圧の低下のために薄板化されたスイッチング素子6は、短絡耐量が低下しており、短絡エネルギの低減が求められている。このように、駆動回路8は、短絡保護機能を良好に働かせることによって短絡エネルギを減少させることができることから、逆導通IGBTであるスイッチング素子6を駆動するのに特に有用である。
(3)上記の駆動回路8では、短絡検知信号S2は、センス電圧Vesと短絡検知電圧Vscの比較結果のみに基づいて生成されていた。この例に代えて、短絡検知信号S2は、センス電圧Vesと短絡検知電圧Vscの比較結果に加えて、例えばスイッチング素子6のゲート電圧Vgを指標に用いてもよい。
(4)上記の駆動回路8では、スイッチング素子6の飽和電流を測定し、その測定された飽和電流に基づいて短絡検知電圧Vscが調整された。この例に代えて、測定された飽和電流以外の指標に基づいて短絡検知電圧Vscが調整されてもよい。例えば、駆動対象のスイッチング素子6の設計値に基づいて短絡検知電圧Vscが調整されてもよい。あるいは、スイッチング素子6を駆動したときの駆動データに基づいて短絡検知電圧Vscが調整されてもよい。
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示にすぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。また、本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成するものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
6:スイッチング素子
31:駆動電圧生成回路
32:過電流検知用コンパレータ
33:短絡検知用コンパレータ
34:フィルタ回路
35:遮断信号生成回路
41:定電圧電源
42:可変電源
E1:メインエミッタ
E2:センスエミッタ
R1:センス抵抗
Ves:センス電圧
Voc:過電流検知電圧
Vsc:短絡検知電圧
31:駆動電圧生成回路
32:過電流検知用コンパレータ
33:短絡検知用コンパレータ
34:フィルタ回路
35:遮断信号生成回路
41:定電圧電源
42:可変電源
E1:メインエミッタ
E2:センスエミッタ
R1:センス抵抗
Ves:センス電圧
Voc:過電流検知電圧
Vsc:短絡検知電圧
Claims (1)
- メイン電極から分割されたセンス電極に接続されるセンス抵抗から得られるセンス電圧を短絡検知電圧と比較することで短絡検知をするように構成されているスイッチング素子の駆動回路であって、
前記短絡検知電圧を調整可能に構成されている可変電源、を備えるスイッチング素子の駆動回路。
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