JP2019128329A - アミロイド線維を用いる検出方法 - Google Patents

アミロイド線維を用いる検出方法 Download PDF

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Abstract

【課題】アミロイド線維を用いた測定方法を提供する。【解決手段】a)アミロイド線維に結合させた第一の認識物質、b)標識された第二の認識物質、及びc)検出対象物質(但し、第一の認識物質と第二の認識物質は、いずれも検出対象物質と結合しうるものである)を分散状態で接触させ、上述のa,b,及びcが結合した複合体を形成させ、当該複合体と、結合しなかったbとを、ろ過分離し、得られた当該複合体の標識を検出する【選択図】 図1

Description

本発明は、アミロイド線維を分子間相互作用の検出に利用する方法に関する。
抗原と抗体の相互作用検出に、ELISA(Enzyme−Linked ImmunoSorbent Assay)が多く用いられる。ELISAにおけるサンドイッチアッセイは一般的に、抗体を固相化した水に不溶の担体を用い、固相抗体と抗原を反応させた後、固相抗体と異なる部位を認識する酵素標識抗体を反応させ、未反応の酵素標識抗体を洗浄(B/F分離)し、酵素反応基質を加えることで、酵素反応由来の基質生成物を検出する方法である。ELISAにおいてバックグランドシグナルを低減させるためのB/F分離工程は欠かせないものであるが、洗浄・分離の工程は煩雑であり、洗浄廃液も生じるためPOCT(Point of Care Testing)などの簡易的な測定にELISAを用いることは困難であった。
ELISAは高いシグナルノイズ比(S/N比)を有するが、煩雑なB/F分離工程が必要なため、POCTなどの簡易的な測定方法へは適応が困難であった。本発明の目的は、B/F分離工程を簡便にした相互作用検出方法を提供することにある。
上記課題に鑑みてなされた本発明は、以下の態様を包含する。
(1)
a)アミロイド線維に結合させた第一の認識物質、
b)標識された第二の認識物質、及び
c)検出対象物質
(但し、第一の認識物質と第二の認識物質は、いずれも検出対象物質と結合しうるものである)
を分散状態で接触させ、
上述のa,b,及びcが結合した複合体を形成させ、
当該複合体と、結合しなかったbとを、ろ過分離し、
得られた当該複合体の標識を検出することを特徴とする、検出対象物質の検出方法。
(2)認識物質が検出対象物質に対する抗体である、(1)に記載の方法。
以下、本発明を詳細に説明する。
(1)アミロイド線維
本発明で用いるアミロイド線維の大きさは溶液中で分散可能な大きさであり、ろ過時にフィルターを素通りしない大きさの直鎖状の線維であればよい。本発明に用いられるアミロイド線維の直径は好ましくは5〜40nm、さらに好ましくは5〜20nmの直径であればよい。アミロイド線維の長さも特に限定されず、使用するフィルターを素通りしない長さであればよい。本発明に用いられるアミロイド線維の長さは0.5〜10μm、さらに好ましくは1〜3μmである。
アミロイド線維への認識物質の固定化方法も特に限定されない。アミロイド線維を構成するペプチド中にビオチンを導入して、ビオチンーアビジンの相互作用を利用した固定化を行ってもよいし、アミロイド線維を構成するペプチド中にマレイミドを導入して、認識物質中に存在するチオールとの反応によって固定化してもよい。
アミロイド線維以外で、本発明と同等の測定系を実施可能な繊維として、セルロース、ニトロセルロース、キトサン、PEG重合体、シラン重合体などが例示可能である。しかし、セルロースやキトサンなどの天然物を解繊して得る繊維状物質の中には、繊維がほぐれる途中の不規則な枝分かれ様の構造を含む場合が多い。この構造が多いと構築した測定系のバックグラウンドシグナルの上昇の原因となるため、該構造体を有する天然物由来の繊維は適さない。また、上記の繊維と比較し、アミロイド線維は自己組織化可能ある点も異なる。この自己組織化の特徴を利用して、Adv. Funct. Mater. 2013, 23, 4881に記載のように、線維中に狙った割合で容易に標識を導入することが可能であるため、アミロイド線維は本発明の測定系に特に好ましい。
(2)認識物質
本発明で用いる認識物質は、検出対象物質を認識する物質であればよく特に限定されない。認識物質としては、例えば、クラウンエーテルやシクロデキストリンなどの包接分子、DNA、RNAなどの核酸、レクチン、抗体などのタンパクが例示できる。特に本発明では抗体を用いることが好ましい。
(3)標識(第二の認識物質)
本発明における標識は、例えば、金コロイド、色素、蛍光色素、微粒子、蛍光微粒子、酵素などをあげることができる。
(4)検出対象物質
検出対象物質に関しても、特に限定されない。例えば、抗原、タンパク質系の物質や低分子有機化合物、ウイルス、細菌、細胞等を例示することができるが、これらに限定されたものではない。
(5)ろ過
本発明における、ろ過の方法は特に限定されない。例えば、自然ろ過、減圧ろ過、加圧ろ過、遠心ろ過等を例示することができる。
(6)検出
本発明における検出は第二の認識物質の標識方法に応じて適宜適当なものを選択すればよい。例えば、第二の認識物質が酵素で標識してある場合、酵素基質を添加し酵素反応生成物を検出すればよい。検出は測定機器を用いて定量的に行ってもよいし、目視による定性的な検出を行ってもよい。
本発明によれば、アミロイド線維を用いる検出方法は、簡便にB/F分離を行うことが可能である。
実施例1でBNP検出時のろ過膜の呈色度を示す図である。 図1の呈色度をイムノクロマトリーダーで測定した際のグラフである。
以下、本発明を実施例によって具体的に示すが、本発明はこれに限定されない。
実施例1 抗体結合アミロイド線維と金コロイド標識抗体でのBNP検出
(1)アミロイド線維の調整
アミロイドペプチドはAdv. Funct. Mater. 2013, 23, 4881に記載のペプチド鎖を参考に、配列番号1、配列番号2、N末側をビオチンで修飾した配列番号3のペプチド鎖を(株)ピーエイチジャパンに依頼して合成した。
配列番号1〜3のペプチドを塩酸でpH2.0に調整した純水中に、配列番号1は100μM、配列番号2は80μM、配列番号3は20μMになるよう調整し、37℃で7日間インキュベートした。その後、排除限界分子量が14KDaの透析膜をもちいてPBSへ置換することで、ビオチン修飾アミロイド線維を得た。
(2)アミロイド線維への抗体固定化
第一の認識物質としてBNP(脳性ナトリウム利尿ペプチド)の環状部位を認識する抗体(BM33−28、特開2012−140331号公報に記載)を用いた。BM33−28のアミロイド線維への固定化方法を以下に記載する。
(2−1)抗体を定法によりFab’化した。
(2−2)Biotin−PEG5−Maleimide(同仁化学)を用いて、付属のプロトコールに従い、Fab’化したBM33−28抗体へビオチンを導入した。
(2−3)ビオチン化BM33−28と等モルのストレプトアビジンを添加し、室温で30分静置した。
(2−4)(1)で調整したビオチン修飾アミロイド線維(60μg/mL)100μLに、(2−3)で調整したストレプトアビジン修飾抗体(0.16mg/mL)25μLを添加し、30分静置後、G3000swxlカラム(東ソー)を用いたゲルろ過精製を行うことで、BM33−28固定化アミロイド線維を得た。
(3)金コロイドへの抗体固定化
第二の認識物質としてBNPのC末端を認識する抗体(BC23−11、特許第5810514号公報に記載)を用い、金コロイドを用いて標識を行った。BC23−11の金コロイド標識方法を以下に示す。金コロイドは、ワインレッドケミカル社製の直径60nmの金コロイド(WRGH1−60NM)を用いた。
(3−1)250μLの金コロイド溶液にpH9.2の10mM Tris−HCl溶液を250μL添加しpHを調整した。
(3−2)0.1mg/mLのBC23−11溶液(pH9.2、10mM Tris−HCl)を500μL添加し、15分間静置した。
(3−3)250mMのMethyl−PEG−NHS24−Ester(TheromoFisherSCIENTIFIC社製)のDMSO溶液10μLを添加し、30分静置した。
(3−4)BSAとポリエチレングリコール20,000(和光純薬社製)の混合液を1000μL添加し、15分静置した。
(3−5)8,000gで9分間の遠心操作を行い、金コロイドを沈殿させ、透明になった上清を廃棄した。
(3−6)BSAとポリエチレングリコール20,000の混合液を1000μL添加し、(3−5)の操作を繰り返した。
(3−7)金コロイド保存用の緩衝液を用いOD520=6.0となるよう沈殿を懸濁させた。
(4)BNPの測定
上記のBM33−28固定化アミロイド線維及び、BC23−11標識金コロイドを用いて、BNPの測定を以下のように行った。まず、上記抗体固定化アミロイド線維溶液60μLと、上記抗体標識金コロイド溶液20μL及び、濃度既知BNP溶液(各0、2420pg/mL)100μLを混合し、5分静置した。次に0.6μmのDuraporeフィルター(Millipore社製)でろ過し、フィルター上に残った金コロイドによる呈色を確認した。ろ過にはバイオドットSF装置(BIORAD社製)を用いた吸引ろ過を行い、フィルターの下には吸収パッド(綿繊維製)を敷いた。ろ過後のフィルターの様子を図1に示す。図1の呈色強度をイムノクロマトリーダー(浜松フォトニクス社製)で検出した結果を図2に示す。図1、図2からBNPの濃度に応じて金コロイド由来の呈色強度が強くなることが確認できた。
以上の結果から、ろ過を用いた本発明の測定方法により検出対象を検出可能であることが確認された。

Claims (2)

  1. a)アミロイド線維に結合させた第一の認識物質、
    b)標識された第二の認識物質、及び
    c)検出対象物質
    (但し、第一の認識物質と第二の認識物質は、いずれも検出対象物質と結合しうるものである)
    を分散状態で接触させ、
    上述のa,b,及びcが結合した複合体を形成させ、
    当該複合体と、結合しなかったbとを、ろ過分離し、
    得られた当該複合体の標識を検出することを特徴とする、検出対象物質の検出方法。
  2. 認識物質が検出対象物質に対する抗体である、請求項1に記載の方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2021187500A1 (ja) * 2020-03-16 2021-09-23 Spiber株式会社 成形材料用の化学修飾人工タンパク質及びその製造方法

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