JP2019124923A - 偏光板及びそれを用いた画像表示装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】急峻な発光ピークを持つ光源の環境下で用いる場合等に、虹斑を抑制し、高い透明性、及び画像鮮明性を確保できる偏光板を提供する。【解決手段】厚みが30μm以下の偏光子と積層フィルムとが積層されている偏光板であって、下記の特徴全てを有する、基材フィルムと光学等方層とを有する偏光板。(a)基材フィルムの少なくとも片面は凹凸面であり、凹凸面の算術平均粗さ(Ra)が0.2〜10μmである。(b)基材フィルムの屈折率異方性(Bfnx−Bfny)が0.04〜0.2である。(c)基材フィルムの凹凸面上には光学等方層が設けられており、光学等方層の屈折率がBfny−0.15〜Bfnx+0.15である。(但し、基材フィルムの遅相軸方向の屈折率をBfnx、進相軸方向の屈折率をBfnyとする)【選択図】なし

Description

本発明は、偏光板及びそれを用いた画像表示装置に関する。
ポリエステルフィルムなどの複屈折性を有するフィルムを蛍光灯又は冷陰極管光源の環境下で使用した場合、レタデーションに起因する虹斑が生じることが知られていた。そのため、液晶ディスプレイなどに用いられる偏光子の保護フィルムには光学的に等方性を有するセルロース系のフィルムが用いられてきた。
最近、高いレタデーションを有するフィルムを連続的な発光スペクトルを有する白色光源と組み合わせることで虹斑を解消する技術が提案されており(例えば、特許文献1、特許文献2等)、偏光サングラスに対応した偏光解消フィルム又は偏光子保護フィルムとして液晶ディスプレイ等で実用化されてきた。しかしながら、この技術は、冷陰極管光源又はKSF蛍光体(KSiF結晶にMnを添加した蛍光体)と呼ばれるような発光スペクトルの赤色域に急峻な発光ピークを持つ光源を用いる場合に改善の余地があった。また、高いレタデーションを確保するためにはフィルムに厚みが必要であり、近年の画像表示装置の薄型化には十分対応しきれない恐れがあった。
急峻な発光ピークを持つ光源を用いた液晶ディスプレイの偏光解消フィルムとして、複屈折を有するフィルムの表面に凹凸を設けることで肉眼で視認可能なレベルより小さな領域内で局所的にλ/4以上の位相差を発生させたフィルムが提案されている(例えば特許文献3)。しかし、かかる従来技術には、画像の鮮明度が悪い、コントラストが低い、強い外光環境下では画面が白くなり画像が見えにくい、という問題点があった。
特開2011−215646号公報 国際公開第2011/162198号 特開2017−161599号公報
本発明は、かかる従来技術の課題を背景になされたものである。すなわち、本発明の目的は、急峻な発光ピークを持つ光源の環境下で用いる場合等に、虹斑を抑制し、高い透明性、及び画像鮮明性を確保できる偏光板及びそれを用いた画像表示装置等を提供することにある。
本発明者は、かかる目的を達成するために鋭意検討した結果、本発明の完成に至った。
すなわち本発明は、以下の態様を包含する。
項1.
厚みが30μm以下の偏光子と積層フィルムとが積層されている偏光板であって、積層フィルムが、下記の特徴全てを有する、基材フィルムと光学等方層とを有する偏光板。
(a)基材フィルムの少なくとも片面は凹凸面であり、凹凸面の算術平均粗さ(Ra)が0.2〜10μmである。
(b)基材フィルムの屈折率異方性(Bfnx−Bfny)が0.04〜0.2である。
(c)基材フィルムの凹凸面上には光学等方層が設けられており、光学等方層の屈折率がBfny−0.15〜Bfnx+0.15である。
(但し、基材フィルムの遅相軸方向の屈折率をBfnx、進相軸方向の屈折率をBfnyとする)
項2.
偏光子がポリビニルアルコールに二色性色素を吸着させた偏光子である項1に記載の偏光板。
項3.
偏光子が液晶性化合物に二色性色素を配合した偏光子である項1に記載の偏光板。
項4.
項1〜3のいずれか一項に記載の偏光板を含む画像表示装置。
本発明の偏光板により、急峻な発光ピークを有する光源の環境下で用いる場合等に、虹斑を抑制し、高い透明性、及び画像鮮明性を確保することができる。
本発明の偏光板は、厚さ30μm以下の偏光子と積層フィルムとが積層されていることが好ましい。積層フィルムは、凹凸面(粗面化面)を有する基材フィルムの凹凸面に光学等方層を有することが好ましい。なお、以下単に積層フィルムという場合はこれを意味するものとする。
(基材フィルム)
まず、基材フィルムに関して説明する。
少なくとも基材フィルムとしては、屈折率異方性を持たせられるものであれば特に限定はなく、ポリエステル、ポリアミド、ポリスチレン、シンジオタクチックポリスチレン、ポリアミド、ポリカーボネートなどが挙げられる。中でも屈折率異方性の高いフィルムが容易に得られる点でポリエステルが好ましい。ポリエステルとしては、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリテトラメチレンテレフタレート、ポリトリメチレンテレフタレートなどが挙げられ、中でもポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレートが好ましい。これらのポリエステルは、フィルムとしての機械的物性、耐熱性、及び寸法安定性を損なわない程度(例えば10モル%以下)であれば、テレフタル酸、イソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸、シクロヘキサンジカルボン酸、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリメチレングリコール、テトラメチレングリコール、シクロヘキサンジメタノールビスフェノールAのエチレンオキシド(EO)1〜2モル付加物等を共重合してもよい。なお、例えばポリエチレンテレフタレートの重合体であれば通常重合時に副生成物のジエチレングリコールが1〜2モル共重合するが、このような副生成物を含んでいてもよい。
基材フィルムは複屈折性を有する。基材フィルムの遅相軸方向屈折率(Bfnx)の下限は、好ましくは1.65であり、より好ましくは1.66であり、さらに好ましくは1.67であり、特に好ましくは1.68である。基材フィルムの遅相軸方向屈折率(Bfnx)の上限は、好ましくは1.73であり、より好ましくは1.72であり、さらに好ましくは1.71であり、特に好ましくは1.7である。
基材フィルムの進相軸方向屈折率(Bfny)の下限は、好ましくは1.53であり、より好ましくは1.55であり、さらに好ましくは1.56であり、特に好ましくは1.57である。基材フィルムの進相軸方向屈折率(Bfny)の上限は、好ましくは1.62であり、より好ましくは1.61であり、さらに好ましくは1.6である。
基材フィルムの屈折率異方性(ΔBfNxy=Bfnx−Bfny)の下限は、好ましくは0.04であり、より好ましくは0.05であり、さらに好ましくは0.06であり、特に好ましくは0.07である。当該下限が0.04以上であると虹斑をより効果的に解消することができる。基材フィルムの屈折率異方性の上限は、好ましくは0.2であり、より好ましくは0.18であり、さらに好ましくは0.17であり、特に好ましくは0.16である。当該上限が0.2以下であると進相軸方向の機械的強度を実用範囲に調節することができ、製造も容易になる。なお、基材フィルムの屈折率は、波長589nmの条件で測定される値である。
凹凸面付与前(粗面化前)の基材フィルムの厚みの下限は、好ましくは15μmであり、より好ましくは20μmであり、さらに好ましくは25μmである。当該下限が15μm以上であれば、凹凸付与時に厚みが低減しても、優れた機械的強度を有する。凹凸面付与前の基材フィルムの厚みの上限は、好ましくは100μmであり、より好ましくは80μmであり、さらに好ましくは70μmであり、特に好ましくは60μmであり、最も好ましくは50μmである。当該上限が100μm以下であれば、取り扱い性に優れており、薄型にする(例:薄型の画像表示装置に用いる)のに好適である。
凹凸面付与前の基材フィルムの面内レタデーション(Re)の下限は、好ましくは1500nmであり、より好ましくは2000nmであり、さらに好ましくは2300nmであり、特に好ましくは2500nmである。当該下限が1500nm以上であると虹斑をより効果的に解消することができる。凹凸面付与前の基材フィルムの面内レタデーション(Re)の上限は、好ましくは10000nmであり、より好ましくは8000nmであり、さらに好ましくは7000nmであり、特に好ましくは6000nmであり、最も好ましくは5000nmである。当該上限が10000nm以下であると薄型化に適する。
凹凸面付与前の基材フィルムの面内レタデーション(Re)と厚み方向のレタデーション(Rth)との比(Re/Rth)の下限は、好ましくは0.2であり、より好ましくは0.5であり、さらに好ましくは0.6である。当該下限が0.2以上であると虹斑をより効果的に解消することができる。凹凸面付与前の基材フィルムのRe/Rthの上限は、機械的強度の観点で好ましくは2であり、より好ましくは1.5であり、さらに好ましくは1.2であり、特に好ましくは1である。
基材フィルムのNz係数の下限は、好ましくは1.3であり、より好ましくは1.4であり、さらに好ましくは1.45である。当該下限が1.3以上であると進相軸方向の機械的強度も優れる。基材フィルムのNz係数の上限は、好ましくは2.5であり、より好ましくは2.2であり、さらに好ましくは2であり、特に好ましくは1.8であり、最も好ましくは1.7である。当該上限が2.5以下であると虹斑をより効果的に解消することができる。
基材フィルムの面配向度ΔPの下限は、好ましくは0.08であり、より好ましくは0.09であり、さらに好ましくは0.1である。当該下限が0.08以上であると虹斑をより効果的に解消することができるだけでなく、フィルムの厚み斑を低減することもできる。基材フィルムの面配向度ΔPの上限は、好ましくは0.15であり、より好ましくは0.14であり、さらに好ましくは0.13である。当該上限が0.15以下であると屈折率異方性をより高く保つことができる。
基材フィルムは屈折率異方性を持たせるため、一軸方向に配向されていることが好ましい。配向方法としては、それぞれの樹脂に合わせた通常の方法で行うことができる。例えば、溶融した樹脂を冷却ロール上にシート状に押し出して製造する場合であれば、冷却ロールを押し出される樹脂の速度以上に設定して配向させる方法、溶融して押し出された未延伸フィルムを加熱したロール群で縦方向に延伸して配向させる方法、溶融して押し出された未延伸フィルムをテンター内で加熱して横方向又は斜め方向に延伸して配向させる方法などが挙げられる。
これらの中でも、基材フィルムの配向方法としては、溶融して押し出された未延伸フィルムを加熱したロール群で縦方向に延伸して配向させる方法、及び、溶融して押し出された未延伸フィルムをテンター内で加熱して横方向又は斜め方向に延伸して配向させる方法が好ましい。縦方向の延伸倍率としては、2.5〜10倍が好ましく、より好ましくは3〜8倍であり、特に好ましくは3.3〜7倍である。横方向、又は斜め方向の延伸倍率としては、2.5〜10倍が好ましく、より好ましくは3〜8倍であり、特に好ましくは3.3〜7倍である。
なお、縦方向に配向させる場合であっても、配向方向に対して垂直方向の機械的強度を高めたり、収縮特性を調整するために、縦方向の延伸前に弱い(2.2倍程度以下の)横方向の延伸を加えたり、縦方向の延伸後に弱い(1.5倍程度以下の)横方向の延伸を加えてもよい。同様に、横方向に配向させる場合であっても、配向方向に対して垂直方向の機械的強度を高めたり、収縮特性を調整するために、横方向の延伸前に弱い(2.2倍程度以下の)縦方向の延伸を加えたり、横方向の延伸後に弱い(1.5倍程度以下の)縦方向の延伸を加えてもよい。また、より配向方向の配向性を上げるため、横方向の延伸時又は延伸後に縦方向に若干収縮させてもよい。収縮後の幅は、延伸時の幅に対して0.7〜0.995倍が好ましく、さらには0.8〜0.99倍が好ましく、特には0.9〜0.98倍が好ましい。なお、縦方向の延伸、及び横方向の延伸は、テンター型の同時二軸延伸機で行ってもよい。
延伸時の温度(及び予備加熱の温度)は、縦方向、及び横方向とも80〜150℃が好ましい。また、延伸後は、基材フィルムの耐熱性を確保するため、延伸時の加熱温度より高温で熱固定することが好ましい。熱固定温度としては150〜250℃が好ましく、さらに好ましくは170〜245℃である。
基材フィルムは、波長380nmの光線透過率が20%以下であることが望ましい。波長380nmの光線透過率は15%以下がより好ましく、10%以下がさらに好ましく、5%以下が特に好ましい。なお、波長380nmの光線透過率は、フィルムの平面に対して垂直方向に測定したものであり、分光光度計(例えば、日立U−3500型)を用いて測定することができる。
基材フィルムの波長380nmの光線透過率を20%以下にするためには、基材フィルムに配合する紫外線吸収剤の種類、濃度、及び基材フィルムの厚みを適宜調節することが望ましい。本発明で使用される紫外線吸収剤としては、有機系紫外線吸収剤及び無機系紫外線吸収剤が挙げられる。透明性の観点から、有機系紫外線吸収剤が好ましい。有機系紫外線吸収剤としては、ベンゾトリアゾール系、ベンゾフェノン系、環状イミノエステル系等、及びその組み合わせが挙げられるが、上述した光線透過率の範囲であれば特に限定されない。耐久性の観点からは、ベンゾトリアゾール系、及び環状イミノエステル系が特に好ましい。2種以上の紫外線吸収剤を併用した場合には、別々の波長の紫外線を同時に吸収させることができるので、より紫外線吸収効果を改善することができる。
基材フィルムには、紫外線吸収剤以外に、本発明の効果を妨げない範囲で、各種の添加剤を含有させることも好ましい。添加剤として、例えば、無機粒子、耐熱性高分子粒子、アルカリ金属化合物、アルカリ土類金属化合物、リン化合物、帯電防止剤、耐光剤、難燃剤、熱安定剤、酸化防止剤、ゲル化防止剤、界面活性剤等が挙げられる。これらの添加剤は、単独で又は二種以上組み合わせて使用することができる。
また、高い透明性を奏するためには、基材フィルムに粒子を実質的に含有させないことも好ましい。「粒子を実質的に含有させない」とは、例えば無機粒子の場合、蛍光X線分析で基材フィルム中の無機元素を定量した場合に50ppm以下、好ましくは10ppm以下、特に好ましくは検出限界以下となる含有量を意味する。
(表面凹凸付与)
本発明では、基材フィルムの少なくとも片面に凹凸面を有する。凹凸面は、基材フィルムの片面のみに設けてもよいし、両面に設けてもよい。なお、凹凸面を有する基材フィルムを、粗面化した基材フィルムと称する場合がある。
粗面化した基材フィルムの凹凸面の算術平均粗さ(Ra)の下限は、好ましくは0.2μmであり、より好ましくは0.4μmであり、さらに好ましくは0.6μmであり、特に好ましくは0.7μmであり、最も好ましくは0.8μmである。当該Raの上限は、好ましくは10μmであり、より好ましくは7μmであり、さらに好ましくは5μmであり、特に好ましくは4μmであり、最も好ましくは3μmである。
粗面化した基材フィルムの凹凸面の二乗平均平方根粗さ(Rq)の下限は、好ましくは0.3μmであり、より好ましくは0.5μmであり、さらに好ましくは0.7μmであり、特に好ましくは0.9μmであり、最も好ましくは1μmである。当該Rqの上限は、好ましくは13μmであり、より好ましくは10μmであり、さらに好ましくは7μmであり、特に好ましくは5μmであり、最も好ましくは4μmである。
粗面化した基材フィルムの凹凸面の十点平均粗さ(Rz)の下限は、好ましくは1.0μmであり、より好ましくは2.0μmであり、さらに好ましくは3.0μmであり、特に好ましくは3.5μmであり、最も好ましくは4.0μmである。当該Rzの上限は、好ましくは15μmであり、より好ましくは12μmであり、さらに好ましくは10μmであり、特に好ましくは8μmである。
粗面化した基材フィルムの凹凸面の最大高さ(Ry)の下限は、好ましくは2.0μmであり、より好ましくは3.0μmであり、さらに好ましくは4.0μmであり、特に好ましくは4.5μmであり、最も好ましくは5.0μmである。当該Ryの上限は、好ましくは20μmであり、より好ましくは17μmであり、さらに好ましくは15μmであり、特に好ましくは13μmである。
粗面化した基材フィルムの凹凸面の最大山高さ(Rp)の下限は、好ましくは1.0μmであり、より好ましくは1.5μmであり、さらに好ましくは2.0μmであり、特に好ましくは2.5μmである。当該Rpの上限は、好ましくは15μmであり、より好ましくは12μmであり、さらに好ましくは10μmであり、特に好ましくは8μmである。
粗面化した基材フィルムの凹凸面の最大谷深さ(Rv)の下限は、好ましくは1.0μmであり、より好ましくは1.5μmであり、さらに好ましくは2.0μmであり、特に好ましくは2.5μmである。当該Rvの上限は、好ましくは15μmであり、より好ましくは12μmであり、さらに好ましくは10μmであり、特に好ましくは8μmである。
Ra、Rq、Rz、Ry、Rp、及びRvの値が下限以上であると虹斑をより効果的に解消できる。
Ra、Rq、Rz、Ry、Rp、及びRvの値が上限以上であると生産性に優れる。
Ra、Rq、Rz、Ry、Rp、及びRvは、JIS B0601−1994又はJIS B0601−2001に準拠して、接触型粗さ計を用いて測定される粗さ曲線から算出される。
基材フィルムの表面に凹凸を設ける(粗面化する)ことにより、微少領域でリタデーション差を設け、それぞれの領域でのリタデーションによる着色(虹斑)はあるものの、視覚的に着色を見えなくすることができる。このリタデーション差ΔReは、ΔRe=Ra×ΔBfNxyで表すことができる。ΔReの下限は、好ましくは30nmであり、より好ましくは50nmであり、さらに好ましくは70nmであり、特に好ましくは90nmであり、最も好ましくは100nmである。当該下限が30nm以上であると虹斑をより効果的に解消することができる。ΔReの上限は、好ましくは1500nmであり、より好ましくは1000nmであり、さらに好ましくは800nmであり、特に好ましくは500nmであり、最も好ましくは300nmである。当該上限が1500nm以下であると生産性にも優れる。
粗面化した基材フィルムの凹凸の平均間隔(Sm)の下限は、好ましくは5μmであり、より好ましくは10μmであり、さらに好ましくは15μmであり、特に好ましくは20μmであり、最も好ましくは25μmである。当該下限が5μm以上であると凹凸の斜面が緩やかとなり、画像がより鮮明になる。粗面化した基材フィルムの凹凸の平均間隔(Sm)の上限は、好ましくは500μmであり、より好ましくは450μmであり、さらに好ましくは400μmであり、特に好ましくは350μmであり、最も好ましくは300μmである。当該上限が500μm以下であると微少領域のそれぞれのリタデーションによる着色感、又はちらつき感を防止することができる。
Smは、JIS B0601−1994に準拠して、接触型粗さ計を用いて測定される粗さ曲線から算出される。
凹凸を付与し、粗面化することで基材フィルムは元の厚みから薄くなることがある。粗面化した基材フィルムの厚みの下限は、好ましくは10μmであり、より好ましくは13μmであり、さらに好ましくは15μmであり、特に好ましくは18μmであり、最も好ましくは20μmである。当該下限が10μm以上であると保護フィルムとしての強度を十分に確保することができる。粗面化した基材フィルムの厚みの上限は、好ましくは90μmであり、より好ましくは80μmであり、さらに好ましくは70μmであり、特に好ましくは60μmであり、最も好ましくは50μmである。当該上限が90μm以下であると薄型化に適する。
粗面化した基材フィルムの厚みは、粗面化した基材フィルムをエポキシ樹脂に包埋し、断面の切片を切り出して顕微鏡観察し、凹凸面は視野の凸部と凹部の中央を基準として、等間隔で10点の厚みを測定し、その平均値として算出される。
粗面化した基材フィルムの面内レタデーション(Re)の下限は、好ましくは1000nmであり、より好ましくは1300nmであり、さらに好ましくは1500nmであり、特に好ましくは1800nmであり、最も好ましくは2000nmである。当該下限が1000nm以上であると虹斑をより有効に解消することができる。粗面化した基材フィルムの面内レタデーション(Re)の上限は、好ましくは9000nmであり、より好ましくは7000nmであり、さらに好ましくは6000nmであり、特に好ましくは5000nmであり、最も好ましくは4500nmである。当該上限が9000nm以下であると薄型化に適する。
凹凸付与方法は特に限定するものではなく、従来から知られている粗面化処理の方法が挙げられる。例えば、サンドブラスト処理、サンドペーパー又はやすり、砥石等による処理、サンダー(オービタルサンダー、ランダムサンダー、デルタサンダー、ベルトサンダー、ディスクサンダー、ロールサンダーなど)による処理、金属ブラシなどによる処理、ケミカルエッチング、金型でプレスすることによる賦型等が挙げられる。これらのうち、サンドブラスト処理、サンダーによる処理、ケミカルエッチングが好ましい。
サンドブラスト処理は、例えば、遠心式ブラスト機にロール状の基材フィルムを供給して、基材フィルム面に研磨材を投射する方法であってもよい。この場合、粗さは、研磨材の種類、研磨材の大きさ、処理時間、回転翼の速度等により調節することができる。また、サンドブラスト処理は、ガラス板に基材フィルムを貼り付け、エアーブラストにセットし、基材フィルム面に研磨材を吹きつける方法であってもよい。この場合、粗さは、研磨材の種類、研磨材の大きさ、吹きつけ圧力、処理時間等により調節することができる。
サンダーによる処理は、例えば、ロール状の基材フィルムを、フィルムの搬送ロールの一部のロール表面にサンディングペーパーを貼り付けたもの(ロールサンダー)を有する搬送装置に導き処理する方法であってもよい。この場合、粗さはサンディングペーパーの種類、ロールサンダーの回転数、フィルムの搬送速度等で調節することができる。また、処理方向は、ロールサンダーとフィルムとの抱き付け角度、ロールサンダーの回転数、フィルムの搬送速度等で調節することができる。
また、サンダーによる処理は、ガラス板にウレタンフォームを貼り付け、さらにその上に基材フィルムを貼り付け、基材フィルム面をサンダーで縦、横、斜め(45度、135度)の合計4方向から処理する方法であってもよい。粗さは、サンダーのサンディングディスクの種類、処理時間等により調節することができる。
なお、サンダー処理、及びサンドブラスト処理したものは、局所突起を除くため、さらに処理表面をサンドペーパー等で研磨してもよい。
ケミカルエッチングは、酸又はアルカリ溶液に浸漬し、水洗した後、マスキングフィルムを剥離し、乾燥する方法であってもよい。粗さは、浸漬時間等により調節することができる。基本的にケミカルエッチングは両面処理になるが、片面のみ処理する場合は、例えば、基材フィルムの片面にマスキングフィルムを貼り合せて行う。
(光学等方層)
基材フィルムの凹凸面上には光学等方層が設けられていることが好ましい。光学等方層は、前記凹凸面上に接触して設けられていることが好ましい。「接触して設けられている」とは、凹凸面に他の層を介することなく直接接触して設けられていることを意味する。但し、凹凸面と光学等方層との接着力を向上させるための易接着層は設けられていてもよい。易接着層の厚みは光学的に感知されない厚みであることが好ましく、100nm以下が好ましく、さらに好ましくは50nm以下であり、特に好ましくは20nm以下である。なお、易接着層が下記の光学等方層の屈折率の範囲を満たすのであれば、易接着層及びその上に設けられている光学等方層を合わせて、1つの光学等方層とみなすことができる。また、易接着層が光学等方層として十分な厚みを有するのであれば、易接着層を光学等方層とみなしてもよい。光学等方層を設けることで、基材フィルムの表面の凹凸による乱反射を低減させ、透明性を確保することができる。なお、易接着層の好ましい屈折率は、下記の光学等方層の好ましい屈折率の範囲と同様であり、その屈折率の調整方法も同様である。
光学等方層の屈折率の下限は、好ましくはBfny−0.15であり、より好ましくはBfny−0.12であり、さらに好ましくはBfny−0.1であり、よりさらに好ましくはBfny−0.08であり、特に好ましくはBfnyであり、最も好ましくはBfny+0.02である。
光学等方層の屈折率の上限は、好ましくはBfnx+0.15であり、より好ましくはBfnx+0.12であり、さらに好ましくはBfnx+0.1であり、よりさらに好ましくはBfnx+0.08であり、特に好ましくはBfnxであり、最も好ましくはBfnx−0.02である。
上記範囲にすることにより、コントラスト又は画像の鮮鋭性を維持し、強い外光があたった場合に画面が白っぽくなる現象を抑制することができる。
光学等方層の屈折率の下限は、好ましくは1.44であり、より好ましくは1.47であり、さらに好ましくは1.49であり、よりさらに好ましくは1.51であり、特に好ましくは1.53であり、より特に好ましくは1.55であり、最も好ましくは1.57であり、特に最も好ましくは1.59である。光学等方層の屈折率の上限は、好ましくは1.85であり、より好ましくは1.83であり、さらに好ましくは1.80であり、よりさらに好ましくは1.78であり、特に好ましくは1.76であり、より特に好ましくは1.74であり、最も好ましくは1.72であり、より最も好ましくは1.70であり、特に最も好ましくは1.68である。上記範囲にすることによりコントラスト又は画像の鮮鋭性を維持し、強い外光があたった場合に画面が白っぽくなる現象を抑制することができる。なお、光学等方層の屈折率も、波長589nmの条件で測定される値である。
光学等方層の組成としては、特に限定するものではないが、アクリル、ポリスチレン、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリウレタン、エポキシ樹脂、チオエポキシ樹脂等が好ましい。適宜組成を調整することで、屈折率を上記範囲に設定することが可能である。例えば、PMMA(ポリメチルメタクリレート)の場合、一般的に屈折率は1.49程度である。アクリル系の粘着剤では長鎖又は分岐アルキル基を導入する場合が多く、さらに屈折率が低下する。屈折率を上げるためには、芳香族基を有するアクリルモノマーを共重合するか、又はスチレンを共重合することが有効である。
ポリマー又は樹脂中にイオウ、臭素、フルオレン基などを導入することも屈折率を上げる上で好ましい方法であり、これらを含有するモノマーを共重合させたアクリル、フルオレン基含有ポリエステル、フルオレン基含有ポリカーボネート、チオエポキシ樹脂などが高屈折率樹脂として好ましい。
また、ポリマー又は樹脂中に高屈折微粒子を添加することも屈折率を調整する好適な方法である。
高屈折微粒子の屈折率は1.60〜2.74であることが好ましい。高屈折微粒子としては、TiO2、ZrO2、CeO2、Al23、BaTiO3、Nb25、及びSnO2等の微粒子が挙げられる。高屈折微粒子は、TEM(透過電子顕微鏡)観察による平均一次粒子径が3nm〜100nmであることが好ましい。これらの高屈折微粒子を1種又は2種以上組み合わせて用いてもよい。
なお、明細書において、「平均一次粒径」又は「一次粒子の平均粒子径」とは、体積累積の50%粒径を指す。より詳細には、粒子の一次粒子200個を顕微鏡観察により適切な倍率で観察し、それぞれの直径を測長してその体積を算出し、その体積累積の50%粒径を平均一次粒径とする。
光学等方層は架橋硬化されていることが好ましい。硬化方法としては特に限定されず、熱硬化、紫外線、電子線などの放射線硬化が好ましい。硬化のための架橋剤としては、イソシアネート化合物、エポキシ化合物、カルボジイミド、オキサゾリン化合物、メラミンなどのアミノ樹脂、多官能アクリレート等が挙げられる。
光学等方層は、上記の成分からなるコート剤を基材フィルムの凹凸面に塗布する、離型フィルムに塗布して作製した光学等方層を基材フィルムの凹凸面に転写する、又は他のフィルム上に設けた光学等方層を基材フィルムの凹凸面に貼り合わせる等の方法で積層することができる。この場合、コート剤は、溶媒で溶解又は希釈して、塗工し易い粘度にすることが好ましい。また、コート剤は、アクリル系など放射線硬化タイプのコート剤であれば無溶剤であってもよい。
例えば、アクリル系など放射線硬化タイプのコート剤は、通常、光重合性化合物を含有する。
光重合性化合物としては、光重合性モノマー、光重合性オリゴマー、光重合性ポリマーが挙げられ、これらを適宜調整して用いることができる。光重合性化合物としては、光重合性モノマーと、光重合性オリゴマーまたは光重合性ポリマーとの組み合わせが好ましい。
光重合性モノマー
光重合性モノマーは、重量平均分子量が1000未満のものである。光重合性モノマーとしては、光重合性官能基を2つ(すなわち、2官能)以上有する多官能モノマーが好ましい。本明細書において、「重量平均分子量」は、THF等の溶媒に溶解して、従来公知のゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)法によるポリスチレン換算により得られる値である。
多官能モノマーとしては、例えば、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトールオクタ(メタ)アクリレート、テトラペンタエリスリトールデカ(メタ)アクリレート、イソシアヌル酸トリ(メタ)アクリレート、イソシアヌル酸ジ(メタ)アクリレート、ポリエステルトリ(メタ)アクリレート、ポリエステルジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールジ(メタ)アクリレート、ジグリセリンテトラ(メタ)アクリレート、アダマンチルジ(メタ)アクリレート、イソボロニルジ(メタ)アクリレート、ジシクロペンタンジ(メタ)アクリレート、トリシクロデカンジ(メタ)アクリレート、これらをPO、EO等で変性したものが挙げられる。
これらの中でも硬度が高い機能層を得る観点から、ペンタエリスリトールトリアクリレート(PETA)、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(DPHA)、ペンタエリスリトールテトラアクリレート(PETTA)、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート(DPPA)等が好ましい。
光重合性オリゴマー
光重合性オリゴマーは、重量平均分子量が1000以上10000未満のものである。光重合性オリゴマーとしては、2官能以上の多官能オリゴマーが好ましい。多官能オリゴマーとしては、ポリエステル(メタ)アクリレート、ウレタン(メタ)アクリレート、ポリエステル−ウレタン(メタ)アクリレート、ポリエーテル(メタ)アクリレート、ポリオール(メタ)アクリレート、メラミン(メタ)アクリレート、イソシアヌレート(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
光重合性ポリマー
光重合性ポリマーは、重量平均分子量が10000以上のものであり、重量平均分子量としては10000以上80000以下が好ましく、10000以上40000以下がより好ましい。重量平均分子量が80000を超える場合は、粘度が高いため塗工適性が低下してしまい、得られる積層フィルムの外観が悪化するおそれがある。光重合性ポリマーとしては、2官能以上の多官能ポリマーが好ましい。多官能ポリマーとしては、ウレタン(メタ)アクリレート、イソシアヌレート(メタ)アクリレート、ポリエステル−ウレタン(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
コート剤には、上記成分の他に重合開始剤、架橋剤の触媒、重合禁止剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、レベリング剤、界面活性剤などが含まれていてもよい。
また、基材フィルムの凹凸面上に溶融させた光学等方層組成物を押し出して積層する、基材フィルムの凹凸面と別のフィルムとの間に溶融させた光学等方層組成物を押し出してラミネートするなどの方法も好ましい。
光学等方層は凹凸面に設けられることで凹凸面の乱反射を低減する機能を有するが、併せて他の機能を持つものであってもよい。光学等方層は、例えば、ハードコート層、反射防止層、防眩層、帯電防止層などの機能を有していてもよい。また、光学等方層は、他のフィルム又はシート、装置の構成部材と貼り合わせるための粘着剤層、又は接着剤層であってもよい。
光学等方層の厚みの下限は、好ましくは0.5μmであり、より好ましくは1.0μmであり、さらに好ましくは2μmであり、特に好ましくは3μmであり、最も好ましくは4μmである。当該厚みが0.5μm以上であると、基材フィルムの凹凸を平坦化しヘイズを低減することができ、鮮明性を向上することができる。
光学等方層の厚みの上限は、好ましくは30μmであり、より好ましくは25μmであり、さらに好ましくは20μmであり、特に好ましくは15μmであり、最も好ましくは10μmである。当該厚みが30μm以下であると薄型化に適する。
光学等方層の厚みは、後述の積層フィルムの厚みから、粗面化した基材フィルムの厚みを引いた値である。
光学等方層の面内レタデーションの上限は、虹斑の発生を抑制する観点で、好ましくは50nmであり、より好ましくは30nmであり、さらに好ましくは10nmであり、特に好ましくは5nmである。
光学等方層の最も屈折率の高い方向の屈折率と最も屈折率の低い方向の屈折率との屈折率差の上限は、虹斑の発生を抑制する観点で、好ましくは0.01であり、より好ましくは0.007であり、さらに好ましくは0.005であり、特に好ましくは0.003であり、最も好ましくは0.002である。
(積層フィルム)
積層フィルムの厚みの下限は、好ましくは11μmであり、より好ましくは15μmであり、さらに好ましくは18μmであり、特に好ましくは20μmである。当該下限が12μm以上であると積層フィルムの強度に優れ、製造又はその後の加工の取り扱いが容易になる。
積層フィルムの厚みの上限は、好ましくは90μmであり、より好ましくは80μmであり、さらに好ましくは70μmであり、特に好ましくは60μmであり、最も好ましくは50μmである。当該上限が90μm以下であると、各種用途での薄型化に適する。
積層フィルムの厚みは、積層フィルムをエポキシ樹脂に包埋し、断面の切片を切り出して顕微鏡観察し、等間隔で10点の厚みを測定し、その平均値として算出される。
積層フィルムにおいて、基材フィルムの片面のみが凹凸面であってもよいが、基材フィルムのΔReが比較的低い場合、凹凸面の粗さが比較的小さい場合等により効果的に虹斑を抑制するため、基材フィルムの両面を凹凸面にして、その両面に光学等方層を設けることが好ましい。
積層フィルムのヘイズの上限は、好ましくは10%であり、より好ましくは7%であり、さらに好ましくは5%であり、特に好ましくは4%であり、最も好ましくは3%であり、より最も好ましくは2.5%であり、特に最も好ましくは2%である。当該上限が10%以下であると、コントラストの低下、及び、強い外光があたった場合に画面が白っぽくなることをより有効に抑制することができる。
積層フィルムは、凹凸面(粗面化面)を有する基材フィルムを2枚以上有していてもよく、光学等方層を2層以上有していてもよく、凹凸面(粗面化面)を有する基材フィルムと光学等方層以外のフィルム又は層を有していてもよい。
積層例としては、下記のタイプ1〜4などが挙げられる。
(タイプ1)基材フィルム(凹凸面)/光学等方層(接着剤又は粘着剤)/他のフィルム
(タイプ2)基材フィルム(凹凸面)/光学等方層(接着剤又は粘着剤)/(凹凸面)基材フィルム
(タイプ3)基材フィルム(凹凸面)/光学等方層(接着剤又は粘着剤)/他のフィルム/光学等方層(接着剤又は粘着剤)/(凹凸面)基材フィルム
(タイプ4)他のフィルム/光学等方層(接着剤又は粘着剤)/(凹凸面)基材フィルム(凹凸面)/光学等方層(接着剤又は粘着剤)/他のフィルム
屈折率異方性の基材フィルムのΔBfNxyが比較的小さかったり、凹凸の粗さが比較的小さい場合は、タイプ2〜タイプ4の構成を採ることが好ましい。なお、以下の説明で、積層フィルムという場合には上記タイプ1〜4の構成も含むものとする。タイプ2〜タイプ3の場合、2枚の基材フィルムの遅相軸は、互いに平行又は垂直であることが好ましく、製造の容易さからは平行であることが好ましい。ここで、「平行又は垂直」とは0度又は90度から好ましくは±10度、さらには±7度、特には±5度まで許容される。
なお、明細書中で粘着剤、又は粘着層という場合は、対象物に粘着剤用のコート剤を塗工して架橋又は乾燥させたもの、又は基材レスの光学用粘着剤を転写したものを意味する。
積層フィルムは、さらに各用途に合わせて、各種の機能層を有していてもよい。各種の機能層としては、ハードコート層、防眩層、反射防止層、低反射層、導電層、帯電防止層、着色層、紫外線吸収層、防汚層、粘着層等が挙げられる。
(積層フィルムの用途)
積層フィルムは、偏光子保護フィルム又は偏光解消フィルムとして好適に用いることができる。
(偏光板)
まず、上記積層フィルムと偏光子とが積層されている偏光板に関して説明する。
(偏光子)
偏光子はポリビニルアルコール(PVA)などに二色性色素を配合させたもの、二色性色素膜又は液晶性化合物に二色性色素を配合した塗工膜、ポリエンの延伸膜、ワイヤーグリッドタイプの偏光子など特に制限はない。
中でもPVAに二色性色素を吸着させた偏光子、液晶性化合物に二色性色素を配合した塗工型偏光子が好ましい例である。また、薄型にできるという点で、下に述べる離型性支持基材積層偏光子や塗工型偏光子が好ましい。
近年、薄型の偏光板が求められており薄型化に対応するためには、偏光子の厚みは30μm以下が好ましく、より好ましくは20μm以下、さらに好ましくは15μm以下、特に好ましくは10μm以下、最も好ましくは8μm以下である。偏光子の厚みは0.1μm以上が好ましく、より好ましくは0.3μm以上であり、さらに好ましくは0.5μm以上である。
(PVAに二色性色素を吸着させた偏光子)
初めに、PVAに二色性色素を吸着させた偏光子に関して説明する。PVAに二色性色素を吸着させた偏光子は、一般的には未延伸PVAフィルムを二色性色素を含有する浴に浸漬した後に一軸延伸するか、一軸延伸したPVAフィルムを二色性色素を含有する浴に浸漬し、その後ホウ酸浴で架橋処理して得られる。
PVAフィルムを用いた偏光子の厚みは、1〜30μmが好ましく、より好ましくは1.5〜20μmである。さらに好ましくは2〜15μmである。1μm以上であると、十分な偏光特性を持ち、取り扱いも容易である。30μm以下であると、薄型化に適する。
(偏光子と積層フィルムの積層)
偏光子と積層フィルムの積層方法は、PVAに二色性色素を吸着させた偏光子であれば、積層フィルムと偏光子を貼り合わせることが好ましい方法である。貼り合わせるための接着剤としては、特に制限はなく、例えば、従来から用いられているものを制限なく使用することができる。なかでも、PVA系の水性接着剤、紫外線硬化型接着剤などが好ましい例であり、特には紫外線硬化型接着剤が好ましい。また、粘着剤を用いることも好ましい。
PVAにヨウ素を吸着させた偏光子は、偏光子単体としてのフィルムを用いてもよいが、離型性支持基材上にPVAを塗工して得られる積層体を延伸して離型性支持基材上に偏光子を積層したもの(離型性支持基材積層偏光子)を用いて、積層フィルムに偏光子を転写する方法も好ましい方法である。この場合には、偏光子の厚みは、15μm以下が好ましく、さらには10μm以下、特には8μm以下が好ましく、最も好ましくは6μm以下である。この様な非常に薄い偏光子であっても離型性支持基材があるために取り扱いが容易であり、偏光子を積層フィルムに容易に積層させることができる。このような薄型の偏光子を用いることでさらに薄型化に対応することができる。
この技術は特開2001−350021号公報、特開2009−93074号公報など多く紹介されている。
具体的な例を挙げると、まず、未延伸又は長手方向に対して垂直に一軸延伸された熱可塑性樹脂の離型性支持基材にPVAを塗布し、その後PVAを塗布した熱可塑性樹脂の離型性支持基材とPVAの積層体を長手方向に2〜20倍、好ましくは3〜15倍に延伸する。延伸温度は好ましくは80〜180℃、さらに好ましくは100〜160℃である。延伸された積層体を二色性色素を含有する浴に浸漬し二色性色素を吸着させる。二色性色素としては、例えば、ヨウ素や有機染料等があげられる。ヨウ素を用いる場合は、ヨウ素とヨウ化カリウムの水溶液が好ましい。二色性色素を吸着させた積層体をホウ酸の水溶液に浸漬して処理を行い、水洗後、乾燥させることが好ましい。なお、二色性色素の吸着前に予備延伸として1.5〜3倍の延伸を行ってもよい。なお、上記は一例であり、延伸前に二色性色素の吸着を行ってもよく、二色性色素の吸着前にホウ酸での処理を行ってもよく、二色性色素を含有する浴中又はホウ酸水溶液の浴中で延伸してもよい。また、これらの工程を多段階に分けて組み合わせて行ってもよい。
離型性支持基材としては、例えば熱可塑性樹脂、好ましくはポリエチレンテレフタレートなどのポリエステル、ポリプロピレン、ポリエチレンなどのポリオレフィン、ポリアミド、ポリウレタンなどが用いられる。離型性支持基材には、コロナ処理を行ったり、離型コート層や易接着コート層などを設け、剥離力を調整してもよい。
積層フィルムに離型性支持基材積層偏光子の偏光子面を接着剤又は粘着剤で貼り合わせ、その後、離型性支持基材を剥離することで、積層フィルム及び偏光子の積層体を得てもよい。一般的に用いられる粘着剤の厚みは3〜30μmであるのに対し、接着剤は1〜10μmであり、薄型化のためには接着剤、中でも紫外線硬化型接着剤を使用することが好ましい。
(液晶性化合物に二色性色素を配合した偏光子)
次に、液晶性化合物に二色性色素を配合した偏光子に関して説明する。
(配向層)
本発明では、積層フィルム上に直接偏光子(偏光膜)を設けてもよいが、積層フィルム上に配向層を設け、その上に偏光膜を設けてもよい。なお、配向膜と偏光膜を合わせた総称として偏光子と呼ぶことがあり、積層フィルム上に配向膜を設けずに偏光膜を設けた場合、偏光膜単独で偏光子と称することがある。
配向層は偏光膜の配向方向を制御し、より偏光度の高い偏光膜を与えることができる。
配向層としては、偏光膜を所望の配向状態にすることができるものであれば、どのような配向層でもよい。配向層に配向状態を与える方法としては、例えば、表面へのラビング処理、無機化合物の斜方蒸着、マイクログルーブを有する層の形成などが挙げられる。さらに、偏光の光照射により分子を配向させて配向機能を生じさせる光配向層とする方法も好ましい。
以下に好ましい配向層であるラビング処理配向層と光配向層の2例を説明する。
(ラビング処理配向層)
ラビング処理配向層に用いられるポリマー材料としては、ポリビニルアルコール及びその誘導体、ポリイミド及びその誘導体、アクリル樹脂、ポリシロキサン誘導体などが好ましく用いられる。
まず、上記のポリマー材料及び溶剤を含むラビング処理配向層塗布液を基材上に塗布したのち、加熱乾燥等を行い、ラビング処理配向層前駆体を得ることができる。配向層塗布液は架橋剤をさらに含有していてもよい。
ラビング処理配向層塗布液の溶剤としては、ポリマー材料を溶解するものであれば制限なく用いることができる。具体例としては、水、メタノール、エタノール、エチレングリコール、イソプロピルアルコール、プロピレングリコール、セロソルブなどのアルコール;酢酸エチル、酢酸ブチル、ガンマーブチロラクトンなどのエステル系溶剤;アセトン、メチルエチルケトン、シクロペンタノン、シクロヘキサノンなどのケトン系溶剤;トルエン又はキシレンなどの芳香族炭化水素溶剤;テトラヒドロフラン又はジメトキシエタンなどのエーテル系溶剤などが挙げられる。これら溶剤は、単独で用いてもよいし、組み合わせてもよい。
ラビング処理配向層塗布液の濃度は、ポリマーの種類や製造しようとする配向層の厚みによって適宜調節できるが、固形分濃度で表して、0.2〜20質量%とすることが好ましく、0.3〜10質量%の範囲が特に好ましい。
塗布する方法としては、グラビアコーティング法、ダイコーティング法、バーコーティング法及びアプリケータ法などの塗布法や、フレキソ法などの印刷法などの公知の方法が採用される。
加熱乾燥は、基材にもよるが、PETの場合30℃〜170℃の範囲が好ましく、より好ましくは、50〜150℃、さらに好ましくは、70〜130℃である。乾燥温度が低い場合は乾燥時間を長くとる必要が生じ生産性に劣る場合がある。乾燥温度が高すぎる場合、基材の配向状態に影響を及ぼし、レタデーションが低下したり、基材の熱収縮が大きくなったりし、設計通りの光学機能が達成できない、平面性が悪くなるといった場合がある。加熱乾燥時間は例えば0.5〜30分であればよく、1〜20分がより好ましく、さらには2〜10分がより好ましい。
ラビング処理は、一般にはラビング処理配向層前駆体の表面を、紙や布で一定方向に擦ることにより実施することができる。一般的には、ナイロン、ポリエステル、アクリルなどの繊維の起毛布のラビングローラーを用い、表面をラビング処理する。
長尺基材の長手方向に対して斜めの所定方向に透過軸を有する偏光膜を設けるためにはラビング処理配向層のラビング方向もそれに合った角度にすることが好ましい。角度の調整は、ラビングローラーと基材との角度調整、基材の搬送速度とローラーの回転数の調整で実施することができる。
ラビング処理配向層の厚さは、0.01〜8μmであることが好ましく、さらには0.05〜5μm、特には0.1μm〜1μmであることが好ましい。
なお、積層フィルムの基材フィルムに直接ラビング処理を行い基材フィルム表面に配向層機能を持たせることも可能で、この場合も本発明の技術範囲に含まれる。
(光配向層)
光配向層とは、例えば、光反応性基を有するポリマー又はモノマーと溶剤とを含む塗工液を積層フィルムに塗布し、偏光、好ましくは偏光紫外線を照射することによって配向規制力を付与した配向膜のことをいう。前記光反応性基とは、通常、光照射により液晶配向能を生じる基をいう。具体的には、前記光反応性基は、光を照射することで生じる分子の配向誘起又は異性化反応、二量化反応、光架橋反応、あるいは光分解反応のような、液晶配向能の起源となる光反応を生じるものである。当該光反応性基の中でも、二量化反応又は光架橋反応を起こすものが、配向性に優れ、偏光膜のスメクチック液晶状態を保持する点で好ましい。以上のような反応を生じうる光反応性基としては、不飽和結合、特に二重結合を有する基が好ましく、C=C結合、C=N結合、N=N結合、C=O結合からなる群より選ばれる少なくとも一つを有する基が特に好ましい。
C=C結合を有する光反応性基としては例えば、ビニル基、ポリエン基、スチルベン基、スチルバゾ−ル基、スチルバゾリウム基、カルコン基及びシンナモイル基などが挙げられる。C=N結合を有する光反応性基としては、芳香族シッフ塩基及び芳香族ヒドラゾンなどの構造を有する基が挙げられる。N=N結合を有する光反応性基としては、アゾベンゼン基、アゾナフタレン基、芳香族複素環アゾ基、ビスアゾ基及びホルマザン基などや、アゾキシベンゼンを基本構造とするものが挙げられる。C=O結合を有する光反応性基としては、ベンゾフェノン基、クマリン基、アントラキノン基及びマレイミド基などが挙げられる。これらの基は、アルキル基、アルコキシ基、アリ−ル基、アリルオキシ基、シアノ基、アルコキシカルボニル基、ヒドロキシル基、スルホン酸基及びハロゲン化アルキル基などの置換基を有していてもよい。
中でも、光二量化反応を起こしうる光反応性基が好ましく、シンナモイル基及びカルコン基が、光配向に必要な偏光照射量が比較的少なく、かつ、熱安定性や経時安定性に優れる光配向層が得られやすいため好ましい。さらにいえば、光反応性基を有するポリマーとしては、当該ポリマー側鎖の末端部が桂皮酸構造となるようなシンナモイル基を有するものが特に好ましい。当該ポリマー主鎖の構造としては、ポリイミド、ポリアミド、(メタ)アクリル、ポリエステル等が挙げられる。
具体的な光配向層としては、例えば、特開2006−285197号公報、特開2007−76839号公報、特開2007−138138号公報、特開2007−94071号公報、特開2007−121721号公報、特開2007−140465号公報、特開2007−156439号公報、特開2007−133184号公報、特開2009−109831号公報、特開2002−229039号公報、特開2002−265541号公報、特開2002−317013号公報、特表2003−520878号公報、特表2004−529220号公報、特開2013−33248号公報、特開2015−7702号公報、特開2015−129210号公報に記載の光配向層が挙げられる。
光配向層形成用塗工液の溶剤としては、光反応性基を有するポリマー及びモノマーを溶解するものであれば制限なく用いることができる。具体例としてはラビング処理配向層で挙げたものが例示できる。光配向層形成用塗工液には、光重合開始剤、重合禁止剤、各種安定剤、これらの組合せ等を添加することも好ましい。また、光反応性基を有するポリマー及びモノマー以外のポリマーや光反応性基を有するモノマーと共重合可能な光反応性基を有しないモノマーを添加してもよい。
光配向層形成用塗工液の濃度、塗布方法、乾燥条件もラビング処理配向層で挙げたものが例示できる。厚みもラビング処理配向層の好ましい厚みと同様である。
この様にして得られた光配向層前駆体(光配向層形成用塗工液からなる塗工層)に、例えば、基材の長手方向に対して、所定の斜め方向の偏光を照射することにより、配向規制力の方向が長尺基材の長手方向に対して斜め方向である光配向層を得ることができる。
偏光は、光配向層前駆体に直接照射してもよいし、積層フィルムを透過させて照射してもよい。
偏光の波長は、光反応性基を有するポリマー又はモノマーの光反応性基が、光エネルギーを吸収できる波長領域のものが好ましい。具体的には、波長250〜400nmの範囲の紫外線が好ましい。
偏光の光源は、キセノンランプ、高圧水銀ランプ、超高圧水銀ランプ、メタルハライドランプ、KrF、ArFなどの紫外光レ−ザ−などが挙げられ、高圧水銀ランプ、超高圧水銀ランプ及びメタルハライドランプから選択される一種が好ましい。
偏光は、例えば、前記光源からの光を、偏光子を通過させることにより得られる。例えば、前記偏光子の偏光角を調整することにより、偏光の方向を調整することができる。前記偏光子は、偏光フィルターやグラントムソン、グランテ−ラ−等の偏光プリズムやワイヤーグリッドタイプの偏光子が挙げられる。偏光は、実質的に平行光(コリメート光)であることが好ましい。
例えば、照射する偏光の角度を調整することにより、光配向層の配向規制力の方向を任意に調整することができる。
照射強度は重合開始剤や光反応性基を有するポリマー又はモノマーの種類や量で異なるが、例えば365nm基準で10〜10000mJ/cmが好ましく、さらには20〜5000mJ/cmが好ましい。
(偏光膜)
偏光膜は一方向のみの偏光を通過させる機能を有し、二色性色素を含むことが好ましい。
(二色性色素)
二色性色素とは、分子の長軸方向における吸光度と、短軸方向における吸光度とが異なる性質を有する色素をいう。
二色性色素は、300〜700nmの範囲に吸収極大波長(λMAX)を有するものが好ましい。このような二色性色素は、例えば、アクリジン色素、オキサジン色素、シアニン色素、ナフタレン色素、アゾ色素及びアントラキノン色素などが挙げられるが、中でもアゾ色素が好ましい。アゾ色素は、モノアゾ色素、ビスアゾ色素、トリスアゾ色素、テトラキスアゾ色素及びスチルベンアゾ色素などが挙げられ、好ましくはビスアゾ色素及び/又はトリスアゾ色素である。二色性色素は単独でも、組み合わせてもよいが、色調を調整(無彩色)にするため、2種以上を組み合わせることが好ましい。3種類以上を組み合わせるのがより好ましい。特に、3種類以上のアゾ色素を組み合わせるのが好ましい。
好ましいアゾ色素としては、特開2007−126628号公報、特開2010−168570号、特開2013−101328号、特開2013−210624号に記載の色素が挙げられる。
二色性色素はアクリルなどのポリマーの側鎖に導入された二色性色素ポリマーであることも好ましい形態である。これら二色性色素ポリマーとしては、特開2016−4055号で挙げられるポリマー、特開2014−206682号の[化6]〜[化12]の化合物が重合されたポリマーが例示できる。
偏光膜中の二色性色素の含有量は、二色性色素の配向を良好にする観点から、偏光膜中、0.1〜30質量%が好ましく、0.5〜20質量%がより好ましく、1.0〜15質量%がさらに好ましく、2.0〜10質量%が特に好ましい。
偏光膜には、膜強度や偏光度、膜均質性の向上のため、さらに重合性液晶化合物が含まれていることが好ましい。なお、偏光膜は、重合性液晶化合物の重合物を含んでいてもよい。
(重合性液晶化合物)
重合性液晶化合物とは、重合性基を有し、かつ、液晶性を示す化合物である。
重合性基とは、重合反応に関与する基を意味し、光重合性基であることが好ましい。ここで、光重合性基とは、後述する光重合開始剤から発生した活性ラジカルや酸などによって重合反応し得る基のことをいう。重合性基としては、ビニル基、ビニルオキシ基、1−クロロビニル基、イソプロペニル基、4−ビニルフェニル基、アクリロイルオキシ基、メタクリロイルオキシ基、オキシラニル基、オキセタニル基等が挙げられる。中でも、アクリロイルオキシ基、メタクリロイルオキシ基、ビニルオキシ基、オキシラニル基及びオキセタニル基が好ましく、アクリロイルオキシ基がより好ましい。
液晶性を示す化合物は、例えば、サーモトロピック性液晶でもリオトロピック液晶でもよく、また、サーモトロピック液晶における、ネマチック液晶でもスメクチック液晶でもよい。
重合性液晶化合物は、より高い偏光特性が得られるという点でスメクチック液晶化合物が好ましく、高次スメクチック液晶化合物がより好ましい。重合性液晶化合物が形成する液晶相が高次スメクチック相であると、配向秩序度のより高い偏光膜を製造することができる。
具体的な好ましい重合性液晶化合物としては、例えば、特開2002−308832号公報、特開2007−16207号公報、特開2015−163596号公報、特表2007−510946号公報、特開2013−114131号公報、WO2005/045485号公報、Lub et al. Recl.Trav.Chim.Pays−Bas,115, 321−328(1996)などに記載のものが挙げられる。
偏光膜中の重合性液晶化合物の含有割合は、重合性液晶化合物の配向性を高くするという観点から、偏光膜中70〜99.5質量%が好ましく、より好ましくは75〜99質量%、さらに好ましくは80〜97質量%であり、特に好ましくは83〜95質量%である。
偏光膜は、例えば偏光膜組成物塗料を塗工して設けることができる。
偏光膜組成物塗料は、溶剤、重合開始剤、増感剤、重合禁止剤、レベリング剤、重合性非液晶化合物、架橋剤、これらの組み合わせ等を含んでもよい。
溶剤としては、配向層塗布液の溶剤として挙げたものが好ましく用いられる。
重合開始剤は、重合性液晶化合物を重合させるものであれば限定はされないが、光により活性ラジカルを発生する光重合開始剤が好ましい。重合開始剤としては、例えばベンゾイン化合物、ベンゾフェノン化合物、アルキルフェノン化合物、アシルホスフィンオキサイド化合物、トリアジン化合物、ヨードニウム塩及びスルホニウム塩などが挙げられる。
増感剤は、光増感剤が好ましく、例えば、キサントン化合物、アントラセン化合物、フェノチアジン、ルブレン等が挙げられる。
重合禁止剤としては、例えば、ハイドロキノン類、カテコール類、チオフェノール類が挙げられる。
重合性非液晶化合物としては、重合性液晶化合物と共重合するものが好ましく、例えば、重合性液晶化合物が(メタ)アクリロイルオキシ基を有する場合は(メタ)アクリレート類が挙げられる。(メタ)アクリレート類は単官能であっても多官能であってもよい。多官能の(メタ)アクリレート類を用いることで、偏光膜の強度を向上させることができる。重合性非液晶化合物を用いる場合は偏光膜中に1〜15質量%とすることが好ましく、さらには2〜10質量%、特には3〜7質量%にすることが好ましい。15質量%を越えると偏光度が低下することがある。
架橋剤としては、重合性液晶化合物、重合性非液晶化合物の官能基と反応しうる化合物が挙げられ、イソシアネート化合物、メラミン、エポキシ樹脂、オキサゾリン化合物などが挙げられる。
偏光膜組成物塗料を基材フィルム上又は配向層上に直接塗工後、必要により乾燥、加熱、硬化することにより、偏光膜が得られる。
塗工方法としては、塗布する方法としては、グラビアコーティング法、ダイコーティング法、バーコーティング法及びアプリケータ法などの塗布法や、フレキソ法などの印刷法などの公知の方法が採用される。
乾燥は、例えば、塗工後の基材フィルムを温風乾燥機、赤外線乾燥機などに導いて行われる。乾燥温度は、例えば30〜170℃、より好ましくは50〜150℃、さらに好ましくは70〜130℃である。乾燥時間は0.5〜30分が好ましく、1〜20分がより好ましく、さらには2〜10分がより好ましい。
加熱は、例えば、偏光膜中の二色性色素及び重合性液晶化合物をより強固に配向させるために行うことができる。加熱温度は、重合性液晶化合物が液晶相を形成する温度範囲にすることが好ましい。
偏光膜組成物塗料に重合性液晶化合物が含まれる場合は、硬化するのが好ましい。硬化方法としては、加熱及び光照射が挙げられ、光照射が好ましい。硬化により二色性色素を配向した状態で固定することができる。硬化は、重合性液晶化合物に液晶相を形成させた状態で行うのが好ましく、液晶相を示す温度で光照射して硬化してもよい。
光照射における光は、可視光、紫外光及びレーザー光が挙げられる。取り扱いやすい点で、紫外光が好ましい。
照射強度は重合開始剤、重合性液晶化合物、重合性非液晶化合物等の種類や量で異なるが、例えば365nm基準で100〜10000mJ/cmが好ましく、さらには200〜5000mJ/cmが好ましい。
偏光膜は、例えば偏光膜組成物塗料を配向層上に塗布することで、二色性色素が配向層の配向方向に沿って配向し、所定方向の偏光透過軸を有することになるが、配向層を設けず直接基材に塗工した場合は、偏光を照射して偏光膜形成用組成物を硬化させることで、偏光膜を配向させることもできる。この際には、基材の長尺方向に対して斜め方向の偏光を照射し、加熱処理することで二色性色素を強固に高分子液晶の配向方向に沿って配向させることが好ましい。
偏光膜の厚さは、例えば0.1〜5μmであり、好ましくは0.3〜3μm、より好ましくは0.5〜2μmである。
塗工型の偏光子の厚さは、0.1〜10μmが好ましく、より好ましくは0.3〜7μm、さらに好ましくは0.5〜5μm、特に好ましくは0.5〜3μmである。
(偏光子と積層フィルムの積層)
積層フィルムに直接配向層や偏光層を設けて積層する方法だけでなく、離型フィルム上に上記の方法に準じて偏光層を設け、これを積層フィルムに転写することも好ましい方法である。離型フィルムとしては、前述の離型性支持基材積層偏光子で用いられた離型性支持基材が好ましい例として挙げられ、ポリエステルフィルム、ポリプロピレンフィルムなどが、特に好ましい例として挙げられる。離型フィルムはコロナ処理を行ったり、離型コート層や易接着コート層などを設け、剥離力を調整してもよい。
積層フィルムに偏光層を転写する方法も前述の離型性支持基材積層偏光子での方法と同様である。
(偏光子の透過軸と基材フィルムの遅相軸との角度)
偏光子の透過軸と基材フィルムの遅相軸とがなす角度は特に限定するものではないが、通常の透過光を直線偏光とするための偏光板の偏光子保護フィルムとして用いる場合は平行または垂直であることが好ましい。平行または垂直とは0度または90度から好ましくは±10度、さらには±7度、特には±5度まで許容される。
また、画像表示装置の視認側に用いる場合などで偏光を解消した光を出射する偏光板として用いる場合は、偏光子の透過軸と基材フィルムの遅相軸とがなす角度は好ましくは20〜70度であり、より好ましくは25〜65度であり、さらに好ましくは30〜60度であり、特に好ましくは35〜55度である。
上記で、本発明の積層フィルムの偏光子を積層する面は、基材フィルム面であっても光学等方層面のいずれであってもよい。なお、光学等方層がハードコート層又は防眩層等の偏光板表面の機能を付与する層である場合は、基材フィルム面に偏光子を設けることが好ましい。
なお、上記は、積層フィルムを偏光子保護フィルムとして偏光子と積層する場合の説明であるが、基材フィルムの凹凸面と偏光子とを本発明でいう光学等方層に該当する接着剤又は粘着剤で貼り合わせてもよい。この場合、基材フィルムと接着剤又は粘着剤が本発明で言う積層フィルムとなる。また、基材フィルムの凹凸面上に直接(又は易接着層を介して)本発明でいう光学等方層に該当する配向層を設けてもよい。
このようにして得られた偏光板の偏光子の他方の面は、その目的によって様々な形態をとることができる。偏光子の他方の面に積層される層としては、例えば、ガラス、複屈折性の無い偏光子保護フィルム、光学補償フィルム、λ/4位相差フィルム、λ/2位相差フィルム、位相差(光学補償)塗工層、保護コート層、これら保護層が無いもの、粘着剤層などが挙げられる。なお、偏光子の他方の面に積層される層は、積層フィルムであってもよい。偏光子の各面に積層される積層フィルムは、組成、厚み等の点で、互いに同一であっても異なっていてもよい。
複屈折性の無い偏光子保護フィルムとしては、TACフィルム、アクリル系フィルム、環状オレフィン系フィルム、ポリプロピレン系フィルムなどが挙げられる。
光学補償フィルムとしては、例えば正又は負のAプレート、Cプレート特性を有するもの等があり、上記フィルム又はポリカーボネートフィルムを延伸したもの、TACフィルムなどの表面に棒状液晶化合物やディスコティック液晶化合物をコートしたものなどが挙げられる。これらは液晶表示装置の偏光板としてその液晶セルの特性に合わせて適宜選択される。
λ/4位相差フィルム、及びλ/2位相差フィルムは、光学補償フィルムと同様な方法によって得ることができ、これらは例えば円偏光板に用いられ、有機EL表示装置等の反射防止フィルムに好適である。これらの厚みは10〜50μmが好ましく、さらには15〜40μmが好ましい。
画像表示装置の薄型化の用途には、偏光子の他方の面にはフィルムは用いず、位相差(光学補償)塗工層、保護コート層、これら保護層が無いもの、粘着剤層などが用いられる。
位相差(光学補償)塗工層としては、液晶化合物を偏光子上に塗工する方法や別途離型フィルムに位相差層を設け、これを転写する方法がある。特に偏光板の薄型化を行う場合、液晶性の偏光子又は基材に積層された偏光子を転写する偏光子が好適に用いられる。
(画像表示装置)
画像表示装置は、上述の偏光板を含むことが好ましい。
画像表示装置は、光源側偏光板、画像表示セル、及び視認側偏光板をこの順で有することが好ましい。
上述の偏光板は、光源側偏光板、又は視認側偏光板のいずれであっても好適に用いられ、両方に用いることも好ましい形態である。なお、積層フィルムは、画像表示セルとは反対面の偏光子保護フィルムとして用いることが好ましい。
液晶表示装置の光源(バックライト)としては、青色発光ダイオードと黄色蛍光体の光源、青緑赤の各色発光ダイオード光源、青色発光ダイオードと緑色蛍光体と赤色蛍光体の光源、量子ドットによる波長変換光源(QD光源)、有機EL光源、半導体レーザー光源、冷陰極管など特に制限無く用いることができる。
レタデーションを高くしたポリエステルの偏光子保護フィルムの場合、急峻な発光ピークを持つ光源、又は青色発光ダイオードと黄色蛍光体の光源でも、偏光子保護フィルムの厚みを薄くすると虹斑が生じることがあったが、積層フィルムを偏光子保護フィルムに用いた偏光板は、これらの場合であっても虹斑が認識できない程度に解消されている。
薄型化に好ましい光源としては、発光ダイオードを用いた光源が挙げられ、青色発光ダイオードと黄色蛍光体の光源、QD光源、赤色領域用にKSF蛍光体を用いた光源(KSF光源)が挙げられる。また、有機EL光源も好ましい光源として挙げられる。
また、画像表示装置は、有機EL表示装置であってもよい。有機EL表示装置は、円偏光板を有することが好ましい。円偏光板は、表示セルより視認側に配置される偏光板であることが好ましい。
積層フィルムは、円偏光板の偏光子保護フィルム(特に表示セルとは反対面の偏光子保護フィルム)としても好適に用いることができる。特に薄型化が可能であり、フレキシブルタイプ(折りたたみ可能タイプ)の有機EL表示装置の円偏光板の偏光子保護フィルムとしても好適に用いられる。
以下、実施例を参照して本発明をより具体的に説明する。本発明は、下記実施例に限定されず、本発明の趣旨に適合し得る範囲で適宜変更を加えて実施することも可能である。なお、それらは、いずれも本発明の技術的範囲に含まれる。
実施例における物性の評価方法は以下の通りである。
(1)基材フィルムの遅相軸方向屈折率(Bfnx)、進相軸方向屈折率(Bfny)、及び屈折率異方性(△BfNxy)
分子配向計(王子計測器株式会社製、MOA−6004型分子配向計)を用いて、粗面化する前の基材フィルムの配向軸方向を求め、配向軸方向が長辺となるように4cm×2cmの長方形を切り出し、測定用サンプルとした。このサンプルについて、直交する二軸の屈折率(Bfnx,Bfny)、及び厚さ方向の屈折率(Bfnz)をアッベ屈折率計(アタゴ社製、NAR−4T、測定波長589nm)を用いて測定し、前記二軸の屈折率の差の絶対値(|Bfny−Bfnx|)を屈折率異方性(△BfNxy)とした。なお、粗面化した基材フィルムの屈折率は、耐水性の紙やすり等で研磨して粗面化面を平坦化して測定することができる。
(2)原反フィルムの厚みd
電気マイクロメータ(ファインリューフ社製、ミリトロン1245D)を用いて、5点の厚みを測定し、その平均値を求めた。
(3)面内リタデーション(Re)
屈折率の異方性(△BfNxy)とフィルムの厚みd(nm)との積(△BfNxy×d)より、面内リタデーション(Re)を求めた。
(4)Nz係数
|Bfnx−Bfnz|/|Bfnx−Bfny|で得られる値をNz係数とした。
(5)面配向度(ΔP)
(Bfnx+Bfny)/2−Bfnzで得られる値を面配向度(ΔP)とした。
(6)厚さ方向リタデーション(Rth)
厚さ方向リタデーションとは、フィルム厚さ方向断面から見たときの2つの複屈折△BfNxz(=|Bfnx−Bfnz|)、△BfNyz(=|Bfny−Bfnz|)にそれぞれフィルム厚さdを掛けて得られるリタデーションの平均を示すパラメーターである。前記と同様の方法でBfnx、Bfny、Bfnzとフィルム厚みd(nm)を求め、(△BfNxz×d)と(△BfNyz×d)との平均値を算出して厚さ方向リタデーション(Rth)を求めた:Rth=(△BfNxz×d+△BfNyz×d)/2。
(7)表面粗さ(Ra、Rq、Rz、Ry、Rp、Rv、Sm)
表面粗さの各パラメータは、接触型粗さ計(ミツトヨ社製,SJ-410,検出器:178−396−2,スタイラス:標準スタイラス122AC731(2μm))を用いて測定される粗さ曲線から求めた。設定は以下の通りに行った。
曲線:R
フィルタ:GAUSS
λc:0.8mm
λs:2.5μm
測定長さ:5mm
測定速度:0.5mm/s
なお、RqはJIS B0601−2001に準拠し、その他はJIS B0601−1994に準拠して、求めた。
(8)光学等方層の厚み
粗面化した基材フィルム及び積層フィルムの厚みは、各フィルムをエポキシ樹脂に包埋し、断面の切片を切り出し、顕微鏡で観察して等間隔で10点の厚みを測定し、その平均値とした。なお、界面が見にくい場合は偏光顕微鏡を用いた。また、粗面化した基材フィルムの凹凸面は、視野の凸部と凹部の中央を基準とした。光学等方層の厚みは、積層フィルムの厚みから、粗面化した基材フィルムの厚みを引くことにより求めた。
(9)光学等方層の屈折率
離型フィルムに光学異方層を凹凸面に設ける場合と同じ条件で、厚みが約20μmとなるように設け、離型フィルムから剥離したサンプルの屈折率を基材フィルムと同様にして測定した。nx、ny、nzが同じ値であることを確認した。
(易接着層成分の製造)
(ポリエステル樹脂の重合)
攪拌機、温度計、及び部分還流式冷却器を具備するステンレススチール製オートクレーブに、ジメチルテレフタレート194.2質量部、ジメチルイソフタレート184.5質量部、ジメチル−5−ナトリウムスルホイソフタレート14.8質量部、ジエチレングリコール233.5質量部、エチレングリコール136.6質量部、及びテトラ−n−ブチルチタネート0.2質量部を仕込み、160℃から220℃の温度で4時間かけてエステル交換反応を行った。次いで255℃まで昇温し、反応系を徐々に減圧した後、30Paの減圧下で1時間30分反応させ、共重合ポリエステル樹脂を得た。得られた共重合ポリエステル樹脂は、淡黄色透明であった。共重合ポリエステル樹脂の還元粘度を測定したところ0.70dl/gであった。DSCによるガラス転移温度は40℃であった。
(ポリエステル水分散体の調製)
攪拌機、温度計及び還流装置を備えた反応器に、共重合ポリエステル樹脂30質量部、及びエチレングリコールn−ブチルエーテル15質量部を入れ、110℃で加熱、攪拌し、樹脂を溶解した。樹脂が完全に溶解した後、水55質量部をポリエステル溶液に攪拌しつつ徐々に添加した。添加後、液を攪拌しつつ室温まで冷却して、固形分30質量%の乳白色のポリエステル水分散体を作製した。
(易接着層で用いるブロックポリイソシアネート系架橋剤の重合)
攪拌機、温度計、及び還流冷却管を備えたフラスコに、ヘキサメチレンジイソシアネートを原料としたイソシアヌレート構造を有するポリイソシアネート化合物(旭化成ケミカルズ製、デュラネートTPA)100質量部、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート55質量部、及びポリエチレングリコールモノメチルエーテル(平均分子量750)30質量部を仕込み、窒素雰囲気下、70℃で4時間保持した。その後、反応液温度を50℃に下げ、メチルエチルケトオキシム47質量部を滴下した。反応液の赤外スペクトルを測定し、イソシアネート基の吸収が消失したことを確認し、固形分75質量%のブロックポリイソシアネート水分散液を得た。
(易接着層用塗工液の調整)
下記の塗剤を混合しP1塗布液を作成した。
水 50.00質量%
イソプロパノール 33.00質量%
ポリエステル水分散体 12.00質量%
ブロックイソシアネート系架橋剤 0.80質量%
粒子 1.40質量%
(平均粒径100nmのシリカゾル、固形分濃度40質量%)
触媒
(有機スズ系化合物 固形分濃度14質量%) 0.30質量%
界面活性剤 0.50質量%
(シリコン系、固形分濃度10質量%)
(フィルム用ポリエステル樹脂の製造)
(製造例1−ポリエステルX)
エステル化反応缶を昇温し、200℃に到達した時点で、テレフタル酸を86.4質量部及びエチレングリコール64.6質量部を仕込み、撹拌しながら触媒として三酸化アンチモンを0.017質量部、酢酸マグネシウム4水和物を0.064質量部、及びトリエチルアミン0.16質量部を仕込んだ。ついで、加圧昇温を行い、ゲージ圧0.34MPa、240℃の条件で加圧エステル化反応を行った後、エステル化反応缶を常圧に戻し、リン酸0.014質量部を添加した。さらに、15分かけて260℃に昇温し、リン酸トリメチル0.012質量部を添加した。次いで15分後に、高圧分散機で分散処理を行い、15分後、得られたエステル化反応生成物を重縮合反応缶に移送し、280℃で減圧下重縮合反応を行った。
重縮合反応が終了した後、95%カット径が5μmのナスロン(登録商標)製フィルターで濾過処理を行い、ノズルからストランド状に押出し、予め濾過処理(孔径:1μm以下)を行った冷却水を用いて冷却し、固化させ、ペレット状にカットした。得られたポリエチレンテレフタレート樹脂(X)の固有粘度は0.62dl/gであり、不活性粒子及び内部析出粒子は実質上含有していなかった。(以後、PET(X)と略す。)
(原反フィルムA、Bの製造)
フィルム用原料として粒子を含有しないPET(X)樹脂ペレットを押出機に供給し、口金よりシート状にして押し出した後、静電印加キャスト法を用いて表面温度30℃のキャスティングドラムに巻きつけて冷却固化し、未延伸フィルムを作った。次いで、リバースロール法によりこの未延伸PETフィルムの両面にP1塗布液をいずれも乾燥後の塗布量が0.12g/mになるように塗布した後、乾燥機に導き80℃で20秒間乾燥した。
この塗布層を形成した未延伸フィルムをテンター延伸機に導き、フィルムの端部をクリップで把持しながら、温度135℃の熱風ゾーンに導き、幅方向に3.8倍に延伸した。次に、幅方向に延伸された幅を保ったまま、温度225℃で30秒間処理し、その後、130℃まで冷却したフィルムの両端部をシェア刃で切断し、0.5kg/mmの張力で耳部を切り取った後に巻き取り、フィルム厚み80μmの原反フィルムAを得た。
キャスティング以降のラインスピードを速くして未延伸フィルムの厚みを変えた以外は原反フィルムAと同様にして製膜し、フィルム厚みの異なる原反フィルムBを得た。
(原反フィルムCの製造)
原反フィルムAと同様の方法により作製された未延伸フィルム(易接着層塗工済み)を、加熱されたロール群及び赤外線ヒーターを用いて105℃に加熱し、その後周速差のあるロール群で走行方向に2.0倍延伸した後、原反フィルムAと同様の方法により温度135℃の熱風ゾーンに導き幅方向に4.0倍延伸し、原反フィルムCを得た。
(原反フィルムD)
原反フィルムAと同様の方法により作製された未延伸フィルム(易接着層塗工済み)を、加熱されたロール群及び赤外線ヒーターを用いて105℃に加熱し、その後周速差のあるロール群で走行方向に3.5倍延伸した後、原反フィルムAと同様の方法により温度135℃の熱風ゾーンに導き幅方向に3.5倍延伸し、原反フィルムDを得た。
Figure 2019124923
(表面粗面化フィルムの製造)
ガラス板にウレタンフォームを貼り付け、さらにその上に原反フィルムAの周辺を両面テープで貼り付け、この原反フィルム面を手持ちタイプのベルトサンダー(サンディングベルト#320)で縦、横、斜め(45度、135度)の合計4方向から処理を行い、表面粗面化フィルムA1を得た。
ガラス板に原反フィルムAの周辺を両面テープで貼り付け、乾式のサンドブラスターにセットし、研磨材を吹き付けで処理(サンドブラスト処理)し、表面粗面化フィルムA2を得た。
原反フィルムAの片面にポリプロピレンフィルム製マスキングフィルムを貼り合わせ、これを38%の水酸化カリウム水溶液(95℃)に浸漬(ケミカルエッチング)し、水洗した後、マスキングフィルムを剥離して乾燥し、表面粗面化フィルムA4を得た。
ベルトサンダーの条件(サンディングベルトの種類等)、サンドブラストの条件(研磨材の粒径等)を変え、原反フィルムA、B、C、及びDから表2に示す各表面粗面化フィルムを得た。
なお、B1及びC1の製造には#320のサンディングベルトを用い、A3及びD1の製造には#180のサンディングベルトを用いた。また、サンドブラスターの研磨材はA5、A6、B2、A2の順に大きなものを用いた。
なお、ベルトサンダー処理、及びサンドブラスト処理したものは、局所突起の影響を除くため、処理表面を#400のサンドペーパーで軽く研磨した。
Figure 2019124923
(積層フィルム(又は偏光子保護フィルム)の製造)
(光学等方層用のコート剤の準備)
光学等方層用のコート剤として表3に示すものを準備した。
Figure 2019124923
実施例1
20cm×30cmの表面粗面化フィルムA1の凹凸面に、上述の易接着層を水/イソプロパノール=2/1の溶液で4倍に希釈したものを塗工して乾燥させ、約30nmの易接着層を設けた。さらにその上に光学等方層用のコート剤aをアプリケーターで塗工した後、塗工面から高圧水銀灯で硬化させて積層フィルムF1を得た。
実施例2〜7、9〜14、及び比較例1〜3
表面粗面化フィルム及び/又はコート剤の種類を変更した以外は、実施例1と同様にして、積層フィルムF2〜F8及びF10〜F17を得た。なお、積層フィルムF15は両面に光学等方層を設けた。
実施例8
20cm×30cmの表面粗面化フィルムA1の凹凸面に、上述の易接着層を水/イソプロパノール=2/1の溶液で4倍に希釈したものを塗工して乾燥させ、約30nmの易接着層を設けた。さらにその上に光学等方層用のコート剤aをアプリケーターで塗工した後、塗工面に防眩性を持たせるために凹凸構造を設けた表面ニッケルメッキの金属板金型を重ね、基材フィルム面から高圧水銀灯で硬化させて光学等方層に防眩性を持たせた積層フィルムF9を得た。
実施例15
20cm×30cmの粗面化フィルムB2の凹凸面に、バイロン(登録商標)200(RV200)(東洋紡社製)の20%トルエン/メチルエチルケトン混合溶媒の溶液を塗工した後に乾燥させ、光学等方層を設けた。得られた2枚の積層フィルムの光学等方層面を重ね、100℃に加熱したロール間を通過させ、2枚の積層フィルムを遅相軸同士が平行となるように貼り合わせた。バイロン200の屈折率は1.55である。
実施例16
20cm×30cmの表面粗面化フィルムA1の凹凸面に光学等方性層用のコート剤eをアプリケーターで厚み5μmに塗工した。この塗工面に20cm×30cmに切り取った二軸延伸PETフィルム(東洋紡(株)製E5200 厚さ12μm)を積層し、A1面から高圧水銀灯を照射して硬化させ、二軸延伸PETフィルムで補強された積層フィルムF19を得た。
(積層フィルムの評価)
(虹斑の観察)
積層フィルムを、クロスニコルに配置した2枚の偏光板の間に遅相軸が光源側の偏光板の透過軸と45度になるように置き、視認側の偏光板から約60cm離れた正面から透過光の状態を観察し、虹斑の有無を下記の基準に従って評価した。なお、光源は冷陰極管を用いた。
○:虹斑は観察されなかった
△:わずかに虹斑が観察された
×:虹斑が観察された
(文字鮮鋭性)
積層フィルムを新聞紙から上1cm離した位置に配置し新聞紙の文字(縦約3.8mm、横約3.9mm)が認識できるかを下記の基準で評価した。なお、防眩加工したものは防眩加工の影響があるため、評価を行わなかった。
◎:文字は鮮明に認識できた。
○:やや不鮮明さはあるが問題なく認識できた。
△:画数の多い漢字以外は認識できた。
×:認識が困難であった。
実施例1〜16及び比較例1〜3の積層フィルムの物性及び評価結果を表4に示す。
Figure 2019124923
(偏光板の製造)
(光学等方層として用いる粘着剤用のコート剤、及び光学粘着シートの準備)
粘着剤、及び光学粘着シートとして表5に示すものを用いた。
Figure 2019124923
高屈折率粘着剤kの作製
2−エチルヘキシルアクリレート30質量部、エトキシ化o−フェニルフェノールアクリレート(新中村化学工業社製,製品名:A−LEN−10)70質量部、及び重合開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル0.25質量部を酢酸エチル中で反応させて共重合体(Mw=40万)の酢酸エチル溶液(固形分濃度30質量%)を得た。
(偏光子の製造)
(基材積層偏光子の製造)
熱可塑性樹脂基材としてPET(X)を用いて厚み100μmの未延伸フィルムを作製し、この未延伸フィルムの片面に、重合度2400、ケン化度99.9モル%のポリビニルアルコールの水溶液を塗布及び乾燥してPVA層を形成し、積層体を得た。
得られた積層体を、120℃で周速の異なるロール間で長手方向に2倍に延伸して巻き取った。
次に、得られた積層体を4%のホウ酸水溶液で30秒間の処理を行った後、ヨウ素(0.2%)及びヨウ化カリウム(1%)の混合水溶液で60秒間浸漬して染色し、引き続き、ヨウ化カリウム(3%)及びホウ酸(3%)の混合水溶液で30秒間処理した。
さらに、得られた積層体を72℃のホウ酸(4%)及びヨウ化カリウム(5%)の混合水溶液中で長手方向に一軸延伸を行い、引き続き、4%ヨウ化カリウム水溶液で洗浄し、エアナイフで水溶液を除去した後に80℃のオーブンで乾燥し、両端部をスリットして巻き取り、幅30cm、長さ1000mの基材積層偏光子1を得た。
合計の延伸倍率は6.5倍で、偏光子の厚みは5μmであった。なお、厚みは基材積層偏光子をエポキシ樹脂に包埋して切片を切り出し、光学顕微鏡で観察して読み取った。
実施例17
20cm×30cmの表面粗面化フィルムA1の凹凸面に光学等方層として粘着剤用コート剤iをアプリケーターで塗工後、塗工面から高圧水銀灯で硬化させて積層体とした。積層体の粘着層面と20cm×30cmに切り取った基材積層偏光子の偏光子面とを貼り合わせた後、基材積層偏光子の基材を剥離し、さらに偏光子面に光学粘着層を積層して片面保護フィルム偏光板P1を得た。なお、偏光子の透過軸と基材フィルムの遅相軸とは平行になるようにした。
比較例4
光学粘着シートjを表面粗面化フィルムA1の凹凸面に光学等方性層として貼り合わせて用いた以外は同様にして偏光板P3を得た。
実施例18
20cm×30cmの表面粗面化フィルムA1の凹凸面に光学等方性層として粘着剤用コート剤kをアプリケーターで塗工後、100℃で乾燥させて積層体とした。後は実施例17と同様にして偏光板P2を得た。
実施例19、20、21
20cm×30cmの表面粗面化フィルムA1の凹凸面に光学等方性層用のコート剤bをアプリケーターで塗工した。この塗工面に20cm×30cmに切り取った基材積層偏光子の偏光子面を重ね合わせ、A1面から高圧水銀灯を照射して硬化させた後、基材積層偏光子の基材を剥離した。さらに偏光子面に光学粘着層を積層して片面のみに保護フィルムが設けられた偏光板偏光板P4を得た。
光学等方性層用のコート剤をe、fにした以外は同様にして、偏光板P5、P6を得た。
各積層フィルムから得られたこれらの偏光板の物性及び評価を表6にまとめた。評価基準は後述するとおりである。
Figure 2019124923
(積層フィルムF1〜F19を用いた偏光板の製造)
積層フィルムF1〜F8及びF10〜F17の光学等方性層の面に紫外線硬化型のアクリル系接着剤をアプリケーターで塗工した。この塗工面に20cm×30cmに切り取った基材積層偏光子の偏光子面を貼り合わせた後、積層フィルム面から高圧水銀灯を照射して硬化させさらに、基材積層偏光子の基材を剥離し、さらに偏光子面に光学粘着層を積層して片面のみに保護フィルムが設けられた偏光板PF1c〜PF8c及びPF10c〜PF17cを得た。
また、積層フィルムF1〜F14及びF16〜F19の基材フィルム面に紫外線硬化型のアクリル系接着剤を塗工した以外は上記と同様にして、偏光板PF1b〜PF14b及びPF16b〜PF19bを得た。
なお、偏光子の透過軸と基材フィルムの遅相軸は平行になるようにした。
PF4b及びPF5bの作製において、偏光子の透過軸と基材フィルムの遅相軸を垂直になるようにした以外は同様に行ってPF4b2及びPF5b2を得た。
各積層フィルムから得られたこれらの偏光板の評価を表7にまとめた。
Figure 2019124923
(有機色素化合物を偏光子とした偏光板の作製)
(光配向層の形成)
(光配向層用塗料の合成)
特開2013−33248号公報の実施例1、実施例2、実施例3の記載に基づき、下記式(1)のポリマー(イ)のシクロペンタノン5質量%溶液を製造した。
Figure 2019124923
(光配向層の形成)
積層フィルムF5をA4の大きさに切り出し、基材フィルム面に上記組成の光配向層用塗料をバーコーターを用いて塗布し、80℃で1分間乾燥し厚み150nmの膜を形成した。引き続き偏光UV光を照射し、光配向層を積層した積層フィルムF5を得た。照射したUVの偏光面は基材の遅相軸と平行になるようにした。
(偏光層の形成)
(重合性液晶化合物の合成)
特表2007−510946号公報の[0134]段落の記載および、Lub et al.Recl.Trav.Chim.Pays−Bas,115,321−328(1996)を参考にして、下記式(2)の化合物(ロ)、下記式(3)の化合物(ハ)を合成した。
Figure 2019124923
Figure 2019124923
特開昭63−301850号公報の実施例1を参考にして、下記式(4)の色素(ニ)を合成した。
Figure 2019124923
特公平5−49710号公報の実施例2を参考にして下記式(5)の色素(ホ)を合成した。
Figure 2019124923
特公昭63−1357号公報の一般式(1)の化合物の製造方法を参考にして 下記式(6)の色素(ヘ)を合成した。
Figure 2019124923
(偏光層の形成)
(ロ)75質量部、(ハ)25質量部、(ニ)2.5質量部、(ホ)2.5質量部、(ヘ)2.5質量部、IRGACURE(R) 369E(BASF社製)6質量部、及びオルトキシレン250質量部からなる偏光層用塗料を光配向層を積層した積層フィルムF5上にバーコーターを用いて塗布し、110℃で3分間乾燥し厚み2μmの膜を形成した。引き続きUV光を照射した。さらに偏光子面に市販の光学粘着剤シートを積層して、偏光板PF5b−dy1を得た。
配向層を形成する時に照射する偏光の方向を基材フィルムの遅相軸に対して垂直にする以外は、偏光板PF5b−dy1の作製と同様にして偏光板PF5b−dy2を得た。
積層フィルムF5の光学等方層面に偏光子を設けたこと以外は同様にして、偏光板PF5b−dy1及びPF5b−dy2の作製と同様にして偏光板PF5b−dy3及びPF5b−dy4を得た。
(ラビング配向層の形成)
積層フィルムF5をA4の大きさに切り出し、基材フィルム面に下記組成のラビング配向層用塗料をバーコーターを用いて塗布し、120℃で3分間乾燥し厚み200nmの膜を形成した。引き続き、得られた膜の表面をナイロン製の起毛布が巻かれたラビングロールで処理し、ラビング配向層を積層した積層フィルムF5を得た。ラビングは基材フィルムの遅相軸方向に平行になるように行った。
完全ケン化型ポリビニルアルコール 分子量800 2質量部
イオン交換水 100質量部
(偏光層の形成)
ラビング配向層を積層した積層フィルムF5の配向層上に上記の偏光層用塗料を塗布し、それ以外は同様にして偏光板PF5b−dy5を得た。
ラビング方向を基材フィルムの遅相軸方向に垂直になるようにした以外は偏光板PF5b−dy5の作製と同様にして、偏光板偏光板PF5b−dy6を得た。
積層フィルムF5をA4の大きさに切り出し、光学等方層面をラビング処理した。ラビング処理は基材フィルムの遅相軸方向と平行になるように行った。積層フィルムF5のラビング処理面上に上記の偏光層用塗料を塗布し、それ以外は同様にして偏光板PF5b−dy7を得た。
ラビング方向を基材フィルムの遅相軸方向に垂直になるようにした以外は偏光板PF5b−dy7の作製と同様にして、偏光板PF5b−dy8を得た。
表面に離型層を設けた二軸延伸PETフィルムに上述の光配向層、色素による偏光層を設けた。この色素による偏光層に、実施例18で用いた表面粗面化フィルムA1の凹凸面に光学等方性層として粘着剤用コート剤kからなる粘着層を積層したフィルムの粘着面を貼り合わせ、二軸延伸PETフィルムを剥離した後、市販の光学粘着剤シートを積層して偏光板P7を得た。偏光子の透過軸と基材フィルムの遅相軸は平行になるように配置した。
結果を表8にまとめた。
Figure 2019124923
(液晶表示装置の評価)
KSF光源を有する液晶表示装置(東芝社製レグザZ20X)に搭載された視認側、及び光源側の偏光板を剥がし、代わりに得られた偏光板を貼り合わせた。貼り合わせは、TACフィルム積層偏光子を用いた偏光板の場合はTAC面に市販の光学粘着剤シートを積層して行い、片面のみ保護フィルムを有する偏光板の場合は偏光子面に積層した光学用粘着剤シート面を貼り合わせた。
偏光子の透過軸は元の液晶表示装置の方向と同じになるようにした。なお、偏光板がカバーしきれない液晶セルの部分は黒色画用紙で覆った。
評価は、虹斑の確認と画像のコントラストを観察した。
(液晶表示装置の虹斑の観察)
液晶表示装置の表示を白一色にし、正面及び斜め方向から見て虹斑の有無を確認した。
○:虹斑は観察されなかった
△:わずかに虹斑が観察された
×:虹斑が観察された
(コントラストの観察)
液晶表示装置の表示を風景の画像とし、上方から卓上の蛍光灯の光を照射して正面からのコントラストを観察した。
◎:鮮やかなコントラストのままであった。
○:散乱光によりわすかにコントラストの低下が認められた。
△:コントラストの低下が認められたが、画像の観察は可能であった。
×:散乱光により、画像が見にくくなった
(円偏光板の製造)
上述の粘着剤を積層した片面保護フィルム偏光板P2の粘着層面にλ/4波長板を貼り合わせ、円偏光板を作成した。市販の有機ELを用いたスマートホンの円偏光板を剥がし、代わりに作製した円偏光板を有機ELセルに貼り合わせ、画像を観察した。これらの円偏光板は、問題なく使用できるものであった。
本発明の偏光板により、急峻なピークを有する光源の環境下で用いる場合等に、虹斑を抑制し、高い透明性、及び画像鮮明性を確保することができる。

Claims (4)

  1. 厚みが30μm以下の偏光子と積層フィルムとが積層されている偏光板であって、積層フィルムが、下記の特徴全てを有する、基材フィルムと光学等方層とを有する偏光板。
    (a)基材フィルムの少なくとも片面は凹凸面であり、凹凸面の算術平均粗さ(Ra)が0.2〜10μmである。
    (b)基材フィルムの屈折率異方性(Bfnx−Bfny)が0.04〜0.2である。
    (c)基材フィルムの凹凸面上には光学等方層が設けられており、光学等方層の屈折率がBfny−0.15〜Bfnx+0.15である。
    (但し、基材フィルムの遅相軸方向の屈折率をBfnx、進相軸方向の屈折率をBfnyとする)
  2. 偏光子がポリビニルアルコールに二色性色素を吸着させた偏光子である請求項1に記載の偏光板。
  3. 偏光子が液晶性化合物に二色性色素を配合した偏光子である請求項1に記載の偏光板。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載の偏光板を含む画像表示装置。
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