JP2019124165A - 内燃機関の点火装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】イグナイタによる通電動作を制御して、点火コイルを過熱から保護可能な点火装置を提供すること。【解決手段】1次巻線21を流れる電流の増減により2次巻線22に点火用の高電圧を発生させる点火コイル2と、1次巻線21に接続されるスイッチング素子3及びスイッチング素子3を駆動して点火コイル2の通電を制御する制御回路部4を有するイグナイタIを備える内燃機関の点火装置1であって、点火コイル2は、1次巻線21又は2次巻線22の通電経路上に、点火コイル2の温度に応じたコイル温度信号を出力するコイル用感温素子5を有し、制御回路部4は、コイル温度信号を、点火コイル2の許容温度T1以下のコイル温度検出閾値Th1と比較した結果に基づいて、点火コイル2の温度が許容温度T1を超えないように、点火コイル2の通電動作を制御する保護回路6を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、内燃機関の点火用の点火コイルとイグナイタを備える点火装置に関する。
内燃機関の点火装置は、点火用の高電圧を出力する点火コイルと、点火コイルへの通電を制御する点火制御装置としてのイグナイタとで構成される。イグナイタは、例えば、IGBT等のスイッチング素子と、該スイッチング素子の動作を制御する制御回路部とを備えており、スイッチング素子は、点火コイルの一次巻線に接続している。点火コイルの二次巻線は、点火プラグに接続しており、制御回路部によってスイッチング素子をオンオフ動作させることにより、点火コイルの二次巻線に発生する高電圧を点火プラグに印加して、火花放電させるよう構成されている。
従来、イグナイタの制御回路部は、過電流や過電圧から保護するための保護回路を備えている。また、発熱体であるスイッチング素子の過熱検出機能を備えたものがある。例えば、特許文献1には、第1リードフレームにスイッチング用の第1半導体素子を搭載し、離れて配置した第2リードフレームに相対的に低温となる第2半導体素子を搭載して、熱伝達を抑制する熱抵抗を介在させるとともに、第1半導体素子の作動温度を検出して、所定温度を超えたときに、第1半導体素子の動作を制限するようにした装置が提案されている。
第2半導体素子は、例えば、比較器を構成しており、第1リードフレーム上に搭載される感温素子からの入力電圧を基準電圧と比較して、過熱と判断されたときに第1半導体素子のオフ信号を出力させることで、スイッチング素子を過熱から保護している。
特開2006−19700号公報
ところで、スイッチング素子の通電時間が長くなると、スイッチング素子に接続される点火コイルの1次巻線を流れる電流も大きくなり、スイッチング素子と点火コイルの両方が発熱する。そのため、イグナイタは、過電流保護機能により1次巻線を流れる電流を制限し、また、スイッチング素子の過熱検出機能により、スイッチング素子の過熱を防止している。ところが、この状態では、点火コイルの巻線抵抗値によって、スイッチング素子と点火コイルの発熱バランスが変わるために、点火コイルの温度が上昇して許容温度を超えるおそれがあることが判明した。
このように、従来の点火装置は、点火コイルを過熱から保護する機能を備えていない。
本発明は、かかる課題に鑑みてなされたものであり、イグナイタによる通電動作を制御して、点火コイルを過熱から保護可能な点火装置を提供しようとするものである。
本発明の一態様は、
1次巻線(21)を流れる電流の増減により2次巻線(22)に点火用の高電圧を発生させる点火コイル(2)と、
上記1次巻線に接続されるスイッチング素子(3)及び上記スイッチング素子を駆動して上記点火コイルの通電を制御する制御回路部(4)を有するイグナイタ(I)と、を備える内燃機関の点火装置(1)であって、
上記点火コイルは、上記1次巻線又は上記2次巻線の通電経路上に、上記点火コイルの温度に応じたコイル温度信号を出力するコイル用感温素子(5)を有しており、
上記制御回路部は、上記コイル温度信号を、上記点火コイルの許容温度(T1)以下のコイル温度検出閾値(Th1)と比較し、その比較結果に基づいて、上記点火コイルの温度が上記許容温度を超えないように、上記点火コイルの通電動作を制御する保護回路(6)を備える、内燃機関の点火装置にある。
上記構成において、保護回路は、コイル用感温素子からのコイル温度信号を、コイル温度検出閾値と比較し、例えば、コイル温度検出閾値に到達したときに、制御回路部に検出信号を出力する。制御回路部は、スイッチング素子の駆動を停止して点火コイルへの通電を遮断する。このように、コイル温度信号に応じてスイッチング素子の動作を制御することで、点火コイルが許容温度を超えないように保護することができる。
以上のごとく、上記態様によれば、イグナイタによる通電動作を制御して、点火コイルを過熱から保護可能な点火装置を提供することができる。
なお、特許請求の範囲及び課題を解決する手段に記載した括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものであり、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
実施形態1における、内燃機関の点火装置の構成を示す回路図。 実施形態1における、点火装置の要部であり過熱検出のための構成を示す回路図。 実施形態1における、点火装置の過熱検出時のコイル温度及び素子温度の推移を示すタイムチャート図。 実施形態1における、点火装置に用いられる感温ダイオードの電圧−温度特性を示す図。 従来の点火装置の要部であり素子過熱検出のための構成を示す回路図。 従来の点火装置による、ロック通電時の過電流保護動作を説明するためのタイムチャート図。 従来の点火装置による、高デューティ制御時の過電流保護動作を説明するためのタイムチャート図。 従来の点火装置による、通常動作時と過電流保護動作時におけるコイル印加電力と素子印加電力を比較して説明するための図。 従来の点火装置において巻線抵抗小のときのコイル温度及び素子温度の推移を示すタイムチャート図。 従来の点火装置において巻線抵抗大のときのコイル温度及び素子温度の推移を示すタイムチャート図。 実施形態2における、点火装置の要部であり過熱検出のための構成を示す回路図。 実施形態2における、点火装置への通電指令とコイル過熱検出回路による過熱保護動作の関係を示すタイムチャート図。 実施形態3における、点火装置の要部であり過熱検出のための構成を示す回路図。 実施形態3における、点火装置への通電指令とコイル過熱検出回路による過熱保護動作の関係を示すタイムチャート図。 実施形態4における、点火装置の構成を示す回路図。 実施形態5における、点火装置の構成を示す回路図。 実施形態6における、点火装置の構成を示す断面図。 実施形態6における、点火装置の構成を示す断面図。
(実施形態1)
内燃機関の点火装置に係る実施形態について、図1〜図4を参照して説明する。図1に概略構成を示すように、点火装置1は、1次巻線21及び2次巻線22を有する点火コイル2と、スイッチング素子3及び制御回路部4を有するイグナイタIと、を備える。点火コイル2は、1次巻線21を流れる電流の増減により2次巻線22に点火用の高電圧を発生させるものであり、2次巻線22の高圧側には、点火プラグPが接続される。イグナイタIは、1次巻線21の一端に接続されるスイッチング素子3を、制御回路部4にて駆動し、点火コイル2の通電を制御することにより、点火動作を制御している。
点火コイル2は、1次巻線21又は2次巻線22の通電経路上に、点火コイル2の温度に応じたコイル温度信号を出力するコイル用感温素子5を有している。コイル用感温素子5は、例えば、感温ダイオード51であり、順方向電流が流れるときにダイオードの両端に発生する順方向電圧(以下、ダイオード順電圧)VFが、温度と相関があることを利用して、点火コイル2の温度を検出する。
本形態において、通電経路は、2次巻線22の低圧側端子23に接続される接地電位線24を含み、この接地電位線24に感温ダイオード51が搭載される。感温ダイオード51は、アノード端子が低圧側端子23に接続され、カソード端子が接地側となるように接続されており、接地側へ向かう方向が順方向となる。このとき、感温ダイオード51は、点火コイル2の電流方向を規制し通電オン時の飛火を防止するオン飛火防止ダイオードとしても機能させることができる。
すなわち、点火コイル2は、1次巻線21への通電を遮断することで2次巻線22に高電圧が発生し、点火プラグPの電極間に火花放電を生じさせるが、1次巻線21への通電開始時にも、2次巻線22に比較的高い電圧が発生する。このときの電流の方向は、本来の点火時とは逆方向となるので、オン飛火防止ダイオードを兼ねる感温ダイオード51を設けることで、電流方向を規制して、通電オン時の電圧によるオン飛火を防止することができる。
また、制御回路部4は、保護回路としてのロック防止回路6を備えている。ロック防止回路6は、図2に示すように、サーマルシャットダウン(すなわち、Thermal Shutdown)式ロック防止回路として構成されており、コイル用感温素子5から出力されるコイル温度信号を用いて、点火コイル2を過熱から保護する。具体的には、図3に示すように、コイル温度信号を、点火コイル2の許容温度T1以下のコイル温度検出閾値である、コイル過熱検出閾値Th1と比較し、その比較結果に基づいて、点火コイル2の温度が許容温度T1を超えないように、点火コイル2の通電動作を制御する。図2、図3については、詳細を後述する。
本形態において、内燃機関は、例えば、自動車用エンジンであり、図1に示す点火装置1によって点火プラグPを点火動作させると、図示しないエンジン燃焼室内の混合気が着火燃焼する。エンジンの運転は、図示しないエンジン用の電子制御ユニット(すなわち、Engine Control Unit;以下、ECU)によって制御されている。ECUは、点火コイル2への通電指令信号である点火信号IGtを発信し、イグナイタIは、制御回路部4の入力端子11に入力される点火信号IGtに応じて、スイッチング素子3を駆動する。点火コイル2は、1次巻線21の一端に接続される電源端子+Bを介して図示しない電源から給電されるようになっており、1次巻線21の他端は、IGC端子32を介して、スイッチング素子3に接続される。電源には、例えば、車載バッテリを用いることができる。
イグナイタIは、スイッチング素子3と、スイッチング素子3の温度に応じた素子温度信号を出力するイグナイタ用感温素子7とを、一個のスイッチ用半導体チップに集積化した点火スイッチ部30を有している。スイッチング素子3は、公知のパワートランジスタ、例えば、IGBT(すなわち、Insulated Gate Bipolar Transistor;絶縁ゲート型バイポーラトランジスタ)31にて構成されており、IGBT31のコレクタ側はIGC端子32に接続され、IGBT31のエミッタ側は、接地端子33を介してグランド端子GNDに接続される。イグナイタ用感温素子7は、例えば、複数の感温ダイオード71、72であり、順方向に直列接続されている。
制御回路部4は、いわゆるモノリシックIC(すなわち、monolithic IC)であり、ドライブ回路41、フィルタ回路42、過電圧保護回路43、過電流保護回路44、及びロック防止回路6が、一個の制御用半導体チップに集積化されている。フィルタ回路42は、ECUから発信される点火信号IGtを波形整形して、ハイレベル又はローレベルの二値信号としてドライブ回路41へ出力する。ドライブ回路41は、点火スイッチ部30のゲート端子34を介してIGBT31のゲート側に接続されており、フィルタ回路41からの入力信号に応じて、IGBT31への通電信号を出力する。これに伴い、IGBT31のゲート電圧がハイレベル電圧又はローレベル電圧に切り替えられ、点火コイル2の通電がオンオフ制御される。
過電圧保護回路43は、電源端子12を介して電源電位線10に接続され、電源電圧VBの変動等による過電圧から、点火スイッチ部30を保護するように構成される。また、過電流保護回路44は、点火スイッチ部30のセンスエミッタ端子35に接続されて、点火信号IGtのオン時に点火コイル2に流れる1次電流を検出する。そして、過剰な電流を検出したときに、1次電流を制限して、点火スイッチ部30を過電流から保護するように構成される。電源端子+Bとグランド端子GNDの間には、ノイズ防止用のコンデンサ13が配置される。
本形態において、ロック防止回路6は、例えば、スイッチング素子3がオン状態で固定されるような運転状態において、点火コイル2又はスイッチング素子3に過度な発熱が生じることを防止する過熱保護動作を実施する。このような運転状態は、具体的には、点火信号IGtが常時オンとなるロック通電時や、オン時間が長く通電周期が短くなる高回転・高デューティ制御時であり、ロック防止回路6は、点火コイル2又はスイッチング素子3の過熱を検出したときに、ドライブ回路41に過熱検出信号を出力することにより、スイッチング素子3への通電を遮断させる(すなわち、サーマルシャットダウン)。これにより、点火コイル2及びスイッチング素子3の両方を、過熱による破壊等の不具合から保護する機能を有する。
図2において、ロック防止回路6は、点火コイル2の過熱を検出するためのコイル過熱検出回路61と、スイッチング素子3の過熱を検出するための素子過熱検出回路62と、コイル過熱検出回路61及び素子過熱検出回路62からの信号が入力される過熱検出回路63を備える。コイル過熱判定回路61及び素子過熱検出回路62は、例えば、ヒステリシスを持たせた比較回路にて構成され、過熱検出回路63は、例えば、OR回路にて構成される。
なお、図2中の制御回路部4には、ロック防止回路6とその周辺回路を含めた過熱検出のための要部を示している。
コイル過熱検出回路61のプラス入力端子は、コイル用端子TSDcを介して、コイル用感温素子5のアノード側に接続され、素子過熱検出回路62のプラス入力端子は、素子用端子TSDsを介して、イグナイタ用感温素子7のアノード側に接続される。また、コイル過熱検出回路61及び素子過熱検出回路62のプラス入力端子と、コイル用端子TSDc又は素子用端子TSDsの間には、定電流源611、621がそれぞれ接続されて、所定の検出電流を、感温ダイオード51、71、72に印加可能となっている(例えば、図1中に、感温ダイオード51への検出電流の通電経路を一点破線で示す)。
このとき、図4にダイオード特性を示すように、一般に、感温ダイオード51、71、72は、温度が高くなるほど、ダイオード順電圧VFが小さくなる特性を持つ。したがって、点火コイル2の許容温度T1又はスイッチング素子3の許容温度T2に対応させて、過熱検出閾値を設定し、コイル温度信号と比較することで、過熱検出が可能になる。その際、過熱検出により通電禁止した後、過熱検出解除閾値まで温度が低下したら、再び通電許可するように、ヒステリシスを持たせた通電制御を行うことが望ましい。これにより、過熱検出閾値及び過熱検出解除閾値に基づいて、点火コイル2を所定の温度範囲に制御可能となる。
例えば、図3に示すように、点火コイル2の許容温度T1に対して、許容温度T1以下となるコイル過熱検出閾値Th1と、それより低いコイル過熱検出解除閾値(すなわち、コイル温度検出解除閾値)Th11を設定することができる。同様に、スイッチング素子3の許容温度T2に対して、許容温度T2以下となる素子過熱検出閾値(すなわち、素子温度検出閾値)Th2と、それより低い素子過熱検出解除閾値(すなわち、素子温度検出解除閾値)Th21を設定することができる。コイル過熱検出回路61又は素子過熱検出回路62に入力されるコイル温度信号が、電圧信号であるときは、コイル過熱検出閾値Th1及びコイル過熱検出解除閾値Th11と素子過熱検出閾値Th2及び素子過熱検出解除閾値Th21に相当する電圧値を、それぞれ閾値として設定することができる。
具体的には、図2において、コイル過熱検出回路61のプラス入力端子には、点火コイル2からのコイル温度信号として、コイル用端子TSDcの端子電圧Vcが入力している。コイル過熱検出回路61のマイナス入力端子には、コイル過熱検出閾値Th1に対応する基準電圧Vth1を与える電源612が接続されており、コイル過熱検出回路61は、端子電圧Vcが基準電圧Vth1に到達したときに、コイル過熱検出信号S1を出力する。
同様に、素子過熱検出回路62のプラス入力端子には、スイッチング素子3からの素子温度信号として、素子用端子TSDsの端子電圧Vsが入力している。素子過熱検出回路62のマイナス入力端子には、素子過熱検出閾値Th2に対応する基準電圧Vth2を与える電源622が接続されており、素子過熱検出回路62は、端子電圧Vsが基準電圧Vth2に到達したときに、素子過熱検出信号S2を出力する。
過熱検出回路63は、コイル過熱検出信号S1及び素子過熱検出信号S2のいずれか一方又は両方が検出されたときに、ドライブ回路41に過熱検出信号Sを出力する。ドライブ回路41は、過熱検出信号Sが入力すると、スイッチング素子3のゲート電圧をローレベル電圧に切り替える。これにより、スイッチング素子3がオフとなり、点火コイル2への通電が遮断されることで、点火コイル2及びスイッチング素子3の両方を過熱から保護することができる。
ここで、図5〜図10を参照して、素子過熱検出回路62のみを備える従来のロック防止回路60による過熱保護動作について説明する。図5に示す制御回路部4は、ロック防止回路60とその周辺回路を含む要部である。素子過熱検出回路62は、上述した図1、図2と同様の構成であり、素子用端子TSDsから入力する端子電圧Vsと基準電圧Vth2とを比較して、素子過熱検出信号S1をドライブ回路41に出力する。ドライブ回路41には、上述した過電流保護回路44が接続されており、図6、図7に示すように、点火コイル2の1次電流が制限電流値I1を超えないように制御している。
例えば、図6に示すロック通電時には、天落等により点火信号IGtがハイレベルに固定されて、通電指令が常時オンとなる。そのため、スイッチング素子3の通電信号(すなわち、図中の素子通電信号)がオンとなり、点火コイル2の1次電流(すなわち、図中のコイル1次電流)及びスイッチング素子3の温度(すなわち、図中の素子温度)が上昇を開始する。次いで、通電指令が常時オンとなっていることにより、点火コイル2の1次電流I1が制限電流値I1に到達し、過電流保護回路44が作動して、制限電流値I1を維持するように制御する。過電流保護動作時には、素子通電信号のオン状態は継続しているので、素子温度は上昇を続ける。その間、素子用端子TSDsの端子電圧Vsは徐々に下降する。
その後、端子電圧Vsが基準電圧Vth2に到達すると(すなわち、素子温度が過熱検出閾値Th2に到達すると)、素子過熱検出回路62が作動して、ドライブ回路41へ素子過熱検出信号S2が出力される。ドライブ回路41は、素子通電信号をオフとし、点火コイル2への通電を遮断する。これにより、素子温度が下降すると共に、端子電圧Vsが上昇に転じる。時刻t3において、端子電圧Vsが、素子過熱検出解除閾値Th21に対応する解除電圧Vth21に到達すると、素子過熱のおそれは小さくなり、素子過熱検出信号S2の出力が停止されると、素子通電信号は再びオンとなる(例えば、図中に実線で示す)。
その場合、素子温度と共にコイル温度も上昇することになり、これを繰り返すことで、コイル過熱が生じるおそれがある。なお、常時オン時には過熱保護解除を行わないように、再通電を許可する条件を設定することができる。例えば、素子温度が素子過熱検出解除閾値Th21以下であり、かつ、点火信号IGtの通電オフ指令が検出された場合とすると、通電指令が継続している間は再通電されない。つまり、時刻t3において、素子通電信号はオフのままとなるので、素子温度は上昇せず(例えば、図中に一点破線で示す)、点火コイル2は発熱しない。ただし、通電オフ指令が検出された場合には、再通電が可能となるので、これが繰り返されることで、コイル温度が上昇する可能性がある。
例えば、図7に示すように、高デューティ制御時には、点火信号IGtとして、オン期間が長く周期が短い信号が入力される。そして、過電流保護回路44が連続して作動して、制限電流値I1を維持する制御が繰り返される。また、素子過熱検出回路62による過熱保護動作を繰り返し行って、素子温度が素子過熱検出閾値Th2を超えないように制御される。その場合、通電オフ指令は毎周期で検出されるため、素子温度が素子過熱検出解除閾値Th21以下となれば、再通電が許可される。例えば、時刻t4にて、通電指令がオフとなった後に短い周期で再びオンとなると、この時点では、素子温度が素子過熱検出解除閾値Th21を超えているので、通電禁止となっている。この状態が続く間、素子通電信号はオフのままとなるが、その後、時刻t5にて、素子過熱検出解除閾値Th21に達すると瞬時に、素子通電信号はオンとなる。
このようにして再通電が繰り返され、通電禁止となる時間が十分でない場合、イグナイタIは保護可能であっても、点火コイル2の温度が上昇していくことがある。これは、イグナイタIのスイッチング素子3は熱容量が小さく放熱しやすいのに比べて、点火コイル2は熱容量が大きく放熱に時間がかかることに起因する。
図8に比較して示すように、通常動作時と過電流保護動作時とにおいて、点火コイル2の1次巻線21への印加電力(すなわち、図中のコイル印加電力)、スイッチング素子3であるIGBT31への印加電力(すなわち、図中の素子印加電力)は、それぞれ以下のようになる。
<通常動作時>
コイル印加電力:(VB-Vce)2/R1
素子印加電力 :Vce・*I
なお、式中、VBは、電源電圧(V)であり、Vceは、IGBT31のコレクタエミッタ間電圧(V)であり、R1は、1次巻線21の巻線抵抗(Ω)であり、Iは、1次電流(A)である。
<過電流保護動作時>
コイル印加電力:R1*I12
素子印加電力:(VB−R1*I1)*I1
なお、式中、VBは、電源電圧(V)であり、R1は、1次巻線21のコイル抵抗(Ω)であり、I1は、制限電流値(A)である。
通常動作時は、IGBT31のVce電圧は低いため(例えば、Vce=1.5V)、印加電力も低く(例えば、I=8Aのとき、印加電力は、8*1.5=12W)、点火コイル2への印加電力による発熱が大半となる。
一方、IGBT31に流れる電流が増加して、制限電流値I1に達した場合には、過電流保護動作時により、制限電流値I1を超えないように制御される。その場合、以下のように、素子印加電力は、通常動作時よりも大きくなり、また、巻線抵抗R1によっても変動する。例えば、
(1)VB=14V、I1=10A、R1=1Ωであるとき、
コイル印加電力:R1*I1=1*102=100W
素子印加電力:(VB−R1*I1)*I1=(14−1*10)*10=40W
(2)VB=14V、I1=10A、R1=0.5Ωであるとき、
コイル印加電力:R1*I1=0.5*102=50W
素子印加電力:(VB−R1*I1)*I1=(14−0.5*10)*10=90W
その場合でも、図5に示したロック防止回路60による過熱保護動作により、図9、図10に示すように、素子温度は、素子過熱検出閾値Th2と、素子過熱検出解除閾値Th21の間となるように制御される。ところが、従来は、同様に発熱体である点火コイル2の温度上昇は監視されておらず、上述したように、高デューティかつ短周期の信号が連続して入力された場合に、過電流保護動作が連続することになる。これによって、イグナイタIの通電(すなわち、発熱)→過熱検出→通電停止→過熱保護解除→通電・・といった一連の動作が繰り返されることになり、コイル温度が上昇し続けることが判明した。特に、点火コイル2の巻線抵抗が大きい場合には(例えば、図10参照)、巻線抵抗が小さい場合に比べて(例えば、図9参照)、コイル印加電力が大きくなるために、コイル温度が素子温度を超えて上昇し、許容温度T1に達するおそれがある。
そこで、本形態では、図2に示したロック防止回路6による過熱保護動作により、点火コイル2とスイッチング素子3の両方の過熱検出を行い、通電制御に反映させる。その場合の制御の一例を、図3に示すように、時刻t1までは、昇温しやすい素子温度に応じて、ロック防止回路6が動作し、素子過熱検出回路62が素子過熱検出信号S2を出力することで、過熱検出回路63から過熱検出信号Sが出力される。過電流保護動作が連続する場合には、スイッチング素子3のオンオフが繰り返されて、素子温度が所定範囲に制御される。
一方、コイル温度の上昇は緩やかで、コイル過熱検出閾値Th1に満たない間は、通電許可となっている。時刻t1にて、コイル温度がコイル過熱検出閾値Th1に達すると、コイル過熱検出回路61がコイル過熱検出信号S1を出力することで、通電禁止となる。そして、過熱検出回路63から過熱検出信号Sが出力され、スイッチング素子3がオフとなって、点火コイル2への通電が遮断される。これに伴い、図3中に実線で示すように、コイル温度が下降すると共に、素子温度が下降する。その後、時刻t2にて、コイル温度がコイル過熱検出解除閾値Th11に低下すると、再び通電許可となり、素子温度が素子過熱検出閾値Th2に達すると、素子温度に基づく通電制御が繰り返される。
なお、図3中に破線で示すように、時刻t1にて、コイル温度に基づく通電禁止がなされない場合には、コイル温度がそのまま緩やかに上昇を続けて、時刻t2より前に、素子温度を超えることになる。
このように、本形態のロック防止回路6を用いた過熱保護動作では、発熱体である点火コイル2及びスイッチング素子3の両方の温度を感温素子5、7で監視し、いずれかの過熱を検出したときにドライブ回路41に過熱検出信号Sを出力する。そして、コイル温度及び素子温度と、それぞれの過熱検出閾値Th1、Th2及び過熱検出解除閾値Th11、Th21とに基づいて、スイッチング素子3の通電動作を適切に制御するので、点火コイル2及びスイッチング素子3の両方を、過熱から保護することができる。
また、コイル温度を監視するための感温素子5を、オン飛火防止ダイオードを兼ねる感温ダイオード51とすることで、部品点数を増加させることなく、過熱からの保護機能を向上させることができる。さらに、感温ダイオード51のカソード端子は、接地電位線24に接続されるので、コイル用端子TSDcの端子電圧は、ダイオード順電圧VF程度となり、制御回路部4に、他の回路等を追加することなく、点火コイル2の温度を検出することができる。
(実施形態2)
実施形態2における点火装置1について、図11、図12により説明する。本形態の点火装置1の基本回路構成は、図1に示した上記実施形態1と同様であり、図12に示すロック防止回路6の構成の一部が異なっている。以下、相違点を中心に説明する。
なお、実施形態2以降において用いた符号のうち、既出の実施形態において用いた符号と同一のものは、特に示さない限り、既出の実施形態におけるものと同様の構成要素等を表す。
図11において、ロック防止回路6は、コイル過熱検出回路61と、素子過熱検出回路62と、コイル過熱検出回路61及び素子過熱検出回路62からの信号が入力される過熱検出回路63を備える。コイル過熱判定回路61のプラス入力端子には、定電流源611が接続されると共に、定電流源611と電源端子12との間には、スイッチ65を設けられている。スイッチ65には、入力端子11から点火信号IGtが入力するようになっており、通電指令に応じてオンオフ動作が制御される。
具体的には、図12に示すように、点火信号IGtのオン期間には、スイッチ65をオフとなるようにして、温度検出を許可しない。すなわち、スイッチ65がオンであるときは、定電流源611が電源端子12と接続されず、コイル用感温素子5には、検出電流(例えば、図中のVF電流)が印加されないので、コイル過熱検出回路61による過熱保護動作は実施されない。
これは、点火コイル2への通電動作時には、コイル用端子TSDcにおける端子電圧Vcが変動し温度検出に影響するおそれがあるためである。そこで、点火信号IGtのオフ期間にのみ、スイッチ65をオンとして検出電流を印加することで、点火コイル2への通電動作の影響を小さくし、コイル過熱検出回路61によるコイル過熱の検出精度を向上させることができる。
(実施形態3)
実施形態3における点火装置1について、図13、図14により説明する。本形態の点火装置1の基本回路構成は、図1に示した上記実施形態1と同様であり、図13に示すロック防止回路6の構成の一部が異なっている。具体的には、図12に示した上記実施形態2の構成において、定電流源611と電源端子VBとの間に、スイッチ65を設け、さらに、マスク回路66を設けている。その以外の構成は、上記実施形態1と同様であり、説明を省略する。
図13において、マスク回路66は、コイル過熱検出回路61と過熱検出回路63の間に設けられる。スイッチ65とマスク回路66には、入力端子11から点火信号IGtが入力するようになっている。これにより、通電指令に応じて、スイッチ65のオンオフ動作が制御されると共に、点火信号IGtのオフ時点から一定期間の間、コイル過熱検出回路61による検出を実施しないマスク期間を設ける。
具体的には、図14に示すように、点火信号IGtのオン期間には、スイッチ65をオフとして、検出電流の印加を許可しない。点火信号IGtがオフとなったら、スイッチ65をオンして、定電流源611と電源端子12とを接続し、コイル用感温素子5である感温ダイオード51に所定の検出電流(例えば、図中のVF電流)を印加する。その場合には、通電指令がオンからオフに切り替わる点火動作タイミングにおいて、点火コイル2の1次電流の遮断により、感温ダイオード51を介して2次電流が瞬間的に流れることになり、その際にコイル過熱を誤検出するおそれがある。
そこで、好適には、点火動作タイミングにおいて、通電指令がオフとなった時点から2次電流の影響がなくなるまでの一定期間(例えば、3ms)をマスク期間として、マスク回路66により、コイル過熱検出回路61からのコイル過熱検出信号S1の出力をマスクする。これにより、マスク期間には、コイル過熱検出回路61からの信号が、過熱検出回路63に入力されないので、点火動作に伴う誤検出を防止することができる。そして、コイル用感温素子5による温度検出の精度を高めて、過熱保護動作を効果的に実施することが可能になる。
(実施形態4)
次に、実施形態4における点火装置1について、図15により説明する。本形態の点火装置1の基本回路構成は、図1に示した上記実施形態1と同様であり、コイル用感温素子5である感温ダイオード51が設けられる点火コイル2の通電経路が異なっている。具体的には、本形態では、2次巻線22の低圧側が1次巻線21に給電するための電源電位線10に接続される通電経路となっており、感温ダイオード51のカソード端子は、電源電位線10に接続されている。感温ダイオード51のアノード端子は、上記実施形態1と同様に、2次巻線22の低圧側端子23に接続される。
その場合、制御回路部4には、電源端子12に接続される昇圧回路66が設けられており、昇圧回路66を介して、ロック防止回路6へ給電されるようになっている。このとき、昇圧回路66は電源電位線10よりも高い電位を生成して、低圧側端子23が接続されるコイル用端子TSDcに供給する。これにより、感温ダイオード51のアノード側の電位を高くして、より低い電位のカソード側へ順方向に電流を流すことで、コイル温度の検出が可能になる。そのために、昇圧回路66は、コイル用端子TSDcの端子電圧が、電源電圧VB+ダイオード順電圧VF以上の電圧となるように構成されることが望ましい。
このような接続構造によっても、感温ダイオード51は、オン飛火防止ダイオードを兼ねるコイル温度検出用のダイオード51として機能する。したがって、部品点数を増加させることなく、過熱からの保護機能を向上させることができる。
(実施形態5)
次に、実施形態5における点火装置1について、図16により説明する。本形態の点火装置1の基本回路構成は、図1に示した上記実施形態1と同様であり、コイル用感温素子5である感温ダイオード51が設けられる点火コイル2の通電経路が異なっている。具体的には、上記実施形態1では、感温ダイオード51を2次巻線22の低圧側に接続したが、本形態では、2次巻線22の高圧側の通電経路、例えば、2次巻線22と点火プラグPを接続する高電位線26に搭載される。感温ダイオード51は、アノード端子が点火プラグP側となり、カソード端子が2次巻線22側となるように、順方向に接続される。
高電位線26において、感温ダイオード51と点火プラグPとの間に設けられる高圧側端子25には、制御回路部のコイル用端子TSDcが接続される。このように、感温ダイオード51が点火コイル2の高圧側に配置される構成においても、ダイオード順電圧VFに基づくコイル温度の検出が可能である。その場合は、点火プラグPの両電極間に火花放電P1が発生する点火動作時に、高電圧(例えば、−40kV程度)が印加されるため、制御回路部4には、コイル用端子TSDcとロック防止回路6との間に、端子保護のための保護回路46を設けることが望ましい。
このような接続構造によっても、感温ダイオード51は、オン飛火防止ダイオードを兼ねるコイル温度検出用のダイオード51として機能する。したがって、部品点数を増加させることなく、過熱からの保護機能を向上させることができる。
(実施形態6)
次に、実施形態6における点火装置1について、図17、図18により説明する。図17、図18は、点火装置1の具体的構造例におけるコイル用感温素子5の搭載位置の一例を示している。点火装置1の回路構成は、図1に示した上記実施形態1〜5のいずれを採用することもできる。
図17において、点火装置1は、点火コイル2が収容されるコイルケースCを備えており、図示しないエンジンのシリンダヘッドに設けられるプラグホールに取り付けられる。コイルケースCは、上端が開口する容器状に形成されており、その内部に、点火コイル2の1次巻線21及び2次巻線22が、内外周に重なるように同心状に配置されている。1次巻線21は、樹脂製の1次スプールC1の外周に巻回されており、2次巻線22は、樹脂製の2次スプールC2の外周に巻回される。1次スプールC1の内周側には、コイルケースCの底面と平行な方向を軸方向として、中心コアC3が配置され、1次巻線21及び2次巻線22の外周側には外周コアC4が配置される。
コイルケースCの内部には、外周コアC4の側方に、イグナイタIが配置されている。また、コイルケースCの内部空間には、絶縁用樹脂8が充填されて、点火コイル2及びイグナイタI等を絶縁封止している。
コイル用感温素子5となる感温ダイオード5は、上記実施形態1〜5に示した回路構成に応じて、例えば、点火コイル2の2次巻線22の低圧側または高圧側の通電経路上に搭載される。その際、好適には、コイル用感温素子5を点火コイル2により近い位置に配置することが望ましい。例えば、コイルケースCの内部において、点火コイル2の最外周部となる2次スプールC2の外側、具体的には、絶縁用樹脂8の頂面と点火コイル2との間に形成される領域A(例えば、図17中に点線で囲って示す領域)に配置することができる。
このように、コイル用感温素子5を点火コイル2に近い位置に配置することで、コイル温度を精度よく検出することが可能になる。
あるいは、図18に示すように、コイル用感温素子5は、点火コイル2を構成する1次スプールC12次スプールC2に搭載されるか、又は、接配置されてもよい。具体的には、1次スプールC1に近接する領域A1、又は、2次スプールC2に近接する領域A2(例えば、図18中にそれぞれ点線で囲って示す領域)の内側に、コイル用感温素子5を配置することができる。これにより、コイル用感温素子5を点火コイル2に近接させ、点火コイル2の温度をより反映させたコイル温度の検出を行うことができる。
本発明は上記各実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の実施形態に適用することが可能である。
例えば、上記各実施形態において、イグナイタIの制御回路部4や点火スイッチ部30の構成は、任意に変更することができる。また、内燃機関は、自動車用エンジンに限るものではなく、点火装置1の具体的構造も、図示したものに限らず、適用される内燃機関に応じて、適宜変更することができる。
1 点火装置
2 点火コイル
3 スイッチング素子
4 制御回路部
5 コイル用感温素子
51 感温ダイオード
6 保護回路
61 コイル過熱検出回路
62 素子過熱検出回路
63 過熱検出回路

Claims (10)

  1. 1次巻線(21)を流れる電流の増減により2次巻線(22)に点火用の高電圧を発生させる点火コイル(2)と、
    上記1次巻線に接続されるスイッチング素子(3)及び上記スイッチング素子を駆動して上記点火コイルの通電を制御する制御回路部(4)を有するイグナイタ(I)と、を備える内燃機関の点火装置(1)であって、
    上記点火コイルは、上記1次巻線又は上記2次巻線の通電経路上に、上記点火コイルの温度に応じたコイル温度信号を出力するコイル用感温素子(5)を有しており、
    上記制御回路部は、上記コイル温度信号を、上記点火コイルの許容温度(T1)以下のコイル温度検出閾値(Th1)と比較し、その比較結果に基づいて、上記点火コイルの温度が上記許容温度を超えないように、上記点火コイルの通電動作を制御する保護回路(6)を備える、内燃機関の点火装置。
  2. 上記コイル用感温素子は、ダイオード順電圧(VF)に基づいて上記コイル温度信号を出力する感温ダイオードであり、上記点火コイルの電流方向を規制し通電オン時の飛火を防止するオン飛火防止用ダイオードを兼ねている、請求項1に記載の内燃機関の点火装置。
  3. 上記保護回路は、上記点火コイルへの通電指令信号(IGt)が出力されていないタイミングで、上記感温ダイオードに検出電流を印加することにより、上記コイル温度信号を出力させる、請求項2に記載の内燃機関の点火装置。
  4. 上記保護回路は、上記点火コイルへの通電指令信号(IGt)がオンからオフに切り替わったタイミング以降の一定期間、上記コイル温度信号に基づく保護動作を実施しないマスク期間を有する、請求項3に記載の内燃機関の点火装置。
  5. 上記感温ダイオードは、上記2次巻線の低圧側端子(23)に順方向接続される、請求項2〜4のいずれか1項に記載の内燃機関の点火装置。
  6. 上記感温ダイオードのカソード端子は、上記2次巻線に接続される電源電位線(10)、又は、接地電位線(24)に接続される、請求項5に記載の内燃機関の点火装置。
  7. 上記制御回路部は、上記スイッチング素子のオンオフ動作を行うドライブ回路(41)を備え、
    上記保護回路は、上記コイル温度信号が上記コイル温度検出閾値に到達したときに、上記ドライブ回路に過熱検出信号(S)を出力して、上記点火コイルへの通電を停止させる、請求項1〜6のいずれか1項に記載の内燃機関の点火装置。
  8. 上記保護回路は、上記過熱検出信号の出力後、上記点火コイルの通電停止を解除するためにヒステリシスを持たせた回路にて構成される、請求項7に記載の内燃機関の点火装置。
  9. 上記イグナイタは、上記スイッチング素子の温度に応じた素子温度信号を出力するイグナイタ用感温素子(7)を有しており、
    上記保護回路は、
    上記コイル温度信号を上記コイル温度検出閾値と比較して、上記コイル温度信号が上記コイル温度検出閾値に到達したときに、コイル過熱検出信号(S1)を出力するコイル過熱検出回路(61)と
    上記イグナイタ用感温素子からの上記素子温度信号を、上記スイッチング素子の素子許容温度(T2)以下の素子温度検出閾値(Th2)と比較して、上記素子温度信号が上記素子温度検出閾値に到達したときに、素子過熱検出信号(S2)を出力する素子過熱検出回路(62)と、
    上記コイル過熱検出信号及び上記素子過熱検出信号の少なくとも一方が検出されたときに、上記ドライブ回路に上記過熱検出信号を出力する過熱検出回路(63)と、を備える、請求項7又は8に記載の内燃機関の点火装置。
  10. 上記コイル用感温素子は、上記1次巻線が巻回される1次スプール又は上記2次巻線が巻回される2次スプールに搭載又は近接配置される、請求項1〜9のいずれか1項に記載の内燃機関の点火装置。
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