JP2019123969A - 多層織物クッション構造体 - Google Patents

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【課題】本発明は、圧縮耐久性が向上した多層織物クッション構造体を提供することを目的とするものである。【解決手段】多層織物クッション構造体は、地組織Nが経糸方向に多数配列されたモノフィラメント12及び緯糸13(○印で表示)により平織に織成されて上下に多重に組織されており、経糸方向に高収縮糸11が多数配列されて織り込まれている。そして、地組織Nが上下の高収縮糸11に交互に交絡して織り込まれており、交絡部分Fでは、経糸としてモノフィラメント12及び高収縮糸11が配列されるとともに緯糸として熱融着糸14(●印で表示)が織り込まれて経糸に融着固定されている。【選択図】図1

Description

本発明は、繊維から実質的に構成された立体多重織組織からなる多層織物クッション構造体に関する。さらに詳しくは、寝具、車両用シート、椅子用シート、座布団用シート、応接セット用シート又はスポーツ資材、産業資材用および医療用又は介護用の通気性、クッション性、形態保持性などが要求される分野に利用することができ、特に軽量性に優れた多層織物クッション構造体に関する。
従来、立体構造を有するクッション材は、幅広い分野において用いられているが、ウレタンマットに代表される樹脂性発泡体、繊維材料から構成された立体構造体といったものが主に実用化されている。樹脂性発泡体については、成形加工が容易であるが、発泡による空間が連通していないので通気性の面で劣る。また、長時間の圧縮に対しては変形しやすく、圧縮回復力が低下するようになり、リサイクルが難しいといった課題がある。
繊維材料からなる立体構造体としては、不織布構造体、編物構造体、織物構造体等が知られている。その中でも、織物構造体は通気性、軽量性に優れている。例えば、特許文献1に記載された織構造により立体構造体を形成するものがある。特許文献1では、フィラメント繊維の織組織を立体化した立体多重織組織からなり、その表面空隙層部は一定の大きさ及び形状の凸部が形成されており、中間空隙層部は、一方向に平行した多数の連通空洞部を有する層を1層もしくは2層以上積層形成されている点が記載されている。こうした立体多重織組織からなる構造体は、特許文献2に記載されているように、経糸に高収縮糸を用いた多重織組織を織成した後高収縮糸を収縮させて立体構造を構成するようにしている。同様の多重織組織としては、例えば、特許文献3に記載された段ボール構造織物が知られている。
また、特許文献4に記載されているように、表裏二層の編地とこれら二層の編地を連結する連結糸から構成された立体編物が知られており、特許文献5には、表裏二層を織地としこれら二層を連結糸で連結した立体織物が記載されている。
また、特許文献6には、平織で織成された地組織が上下に多重に組織され経糸方向に高収縮糸が多数配列して織り込まれており、地組織が上下の高収縮糸に交互に交絡して波状に湾曲した状態に構成されたクッション構造体において、地組織の経糸に扁平モノフィラメントを用いた点が記載されている。また、特許文献7には、クッション特性を改善するため、上層と下層が異なるクッション特性を有する立体織物からなるクッション材が記載されている。また、特許文献8には、高捲縮糸を用いた衝撃吸収性を有する立体多重織組織からなるクッション構造体が記載されている。
特許第2883288号公報 特開平6−128837号公報 登録実用新案第3010467号公報 特許第3394183号公報 特開2003−13337号公報 特開2007−100256号公報 特開2010−004965号公報 特開2015−132022号公報
上述したように、立体多重織組織からなるクッション構造体は、大きな通気性と高反発性を有するため、多くの研究開発と改善がなされてきている。こうしたクッション構造体では、緯糸として高収縮マルチフィラメント及び低収縮のモノフィラメントが所定間隔で織り込まれているため、高収縮マルチフィラメントが収縮すると、低収縮モノフィラメントが湾曲状に変形してトラス構造が形成されることでクッション性を備えるようになる。
しかしながら、クッション構造体が様々な用途に使用されてくると、用途に応じたクッション構造体の特性が求められるようになっている。例えば、用途によってはやや硬く高反発過ぎるため反発性の調整を求められたり、高圧縮された場合や長期間の使用により形態が変形して元の湾曲形状に十分に回復できなくなる場合に、構造体の厚さの変化(ヘタリ)が生じるため、圧縮耐久特性の改善が求められている。
本発明者は、こうした課題を解決するために、特許文献7及び8に記載されているように、クッション構造体の改善を提案してきた。そして、これらの発明により、多くの改善がなされてきたが、高圧縮下や長期間使用での繰り返し圧縮に対する形態保持性や圧縮回復性といった圧縮耐久特性に関して十分満足できるものではなかった。特に、軽量化が求められるクッション構造体ではその傾向が顕著であった。
クッション構造体では、軽量化を図る場合目付が低くなる(言い換えると、織組織が疎になる)ため、高圧縮下や長期間使用による繰り返し圧縮により、織構造が崩れやすくなり、モノフィラメントのずれ等により湾曲形状が変形してトラス構造が崩れることで、形態保持性や圧縮回復性といった圧縮耐久性の劣化が生じるようになる。
そこで、本発明は、圧縮耐久性が向上した多層織物クッション構造体を提供することを目的とするものである。
本発明に係る多層織物クッション構造体は、繊維から実質的に構成された多重織組織からなり、一方向に沿って多数の連通空隙部が配列された層構造を少なくとも1層有する多層織物クッション構造体であって、前記連通空隙部は、下記(1)を満たすモノフィラメント及び下記(2)を満たす高収縮糸により実質的に骨格形成され、且つ下記(3)を満たす熱融着性繊維からなる熱融着糸が前記モノフィラメント及び前記高収縮糸に織り込まれて融着している。
(1)前記モノフィラメントは、繊度が50dtex以上10,000dtex以下で、160℃処理時の熱収縮率DSRが10%以下である。
(2)前記高収縮糸は、繊度が30dtex以上1,500dtex以下で、乾熱160℃処理時の熱収縮率DSRが20%以上50%以下である。
(3)前記熱融着性繊維は、繊度が30dtex以上1,000dtex以下の繊維であり、鞘成分樹脂の融点が175℃以下で芯成分樹脂の融点が180℃以上である芯鞘構造からなる繊維である。
ここで「熱収縮率DSR」とは、160℃の熱風乾燥機中に繊維を5分間保持したときの収縮率であり、次式で示される。
DSR=100(L−A)/L
但し、繊維の繊度をD(dtex)とした場合、Lは熱処理前の繊維に対してD/5(g)の荷重を繊維長方向に印加した際の長さであり、Aは熱処理後の繊維にD/50(g)の荷重を繊維長方向に印加した際の長さである。
更に、上記の高収縮糸は、ポリエステル系熱可塑性エラストマーからなるとともに10%伸長回復率が90%以上であることがより好ましい。ここで、10%伸長回復率とは、JIS−L−1013で示す伸長弾性率A法に準拠して10%伸長後除重したときの回復率である。
本発明は、連通空隙部を骨格形成するモノフィラメント及び高収縮糸に融着糸が織り込まれて融着しているので、構造体の圧縮により連通空隙部が潰れてその形状が崩れるのを抑止して高圧縮や繰り返し圧縮に対して圧縮耐久性を向上させることができる。
本発明に係る実施形態に関する断面を示す模式図である。 本発明に係る別の実施形態に関する断面を示す模式図である。 本発明の多層織物クッション構造体を厚さ方向に圧縮した場合を説明する模式図である。 複数種類の繊維断面例における長さa及びbの設定を示す説明図である。 実施例1に関する繰り返し圧縮後の断面を撮影した画像である。 実施例1に関する繰り返し圧縮後の表面を撮影した画像である。 比較例1に関する繰り返し圧縮後の断面を撮影した画像である。 比較例1に関する繰り返し圧縮後の表面を撮影した画像である。
以下、本発明に係る実施形態について詳しく説明する。なお、以下に説明する実施形態は、本発明を実施するにあたって好ましい具体例であるから、技術的に種々の限定がなされているが、本発明は、以下の説明において本発明を限定する旨明記されていない限り、これらの形態に限定されるものではない。
図1は、本発明に係る実施形態に関する経糸方向に沿った断面図を模式的に示している。地組織Nは、経糸方向に多数配列されたモノフィラメント12及び緯糸13(○印で表示)により平織に織成されて上下に多重に組織されており、経糸方向に高収縮糸11が多数配列されて織り込まれている。そして、地組織Nが上下の高収縮糸11に交互に交絡して織り込まれており、交絡部分Fでは、経糸としてモノフィラメント12及び高収縮糸11が配列されるとともに緯糸として熱融着糸14(●印で表示)が織り込まれて経糸に融着固定されている。
地組織Nは、高収縮糸11との交絡部分Fの間では波状に湾曲した状態に形成されており、地組織Nが波状に湾曲することで多数の連通空隙部Pが緯糸方向に沿って配列された層構造Mが形成される。熱融着糸14は、交絡部分Fにおいてモノフィラメント12及び高収縮糸11に織り込まれて融着固定されており、モノフィラメント12及び高収縮糸11が互いにずれないように保持するとともに経糸全体が交絡部分Fで一体化されて連通空隙部Pの形状を安定して保持するようになる。クッション構造体として使用する場合には、少なくとも1つの層構造Mを備えていることで、クッション性を持たせることができる。
層構造Mでは、交絡部分Fにおいて地組織Nを構成するモノフィラメント12が上下の高収縮糸11とともに熱融着糸14と交絡して融着固定されて間隔を保持することで連通空隙部Pが維持されるようになっており、モノフィラメント12及び高収縮糸11が連通空隙部Pの骨格形成を担っている。そして、地組織Nを構成する緯糸13がモノフィラメント12に織り込まれることで、モノフィラメント12全体が一体化して機能するようになっている。また、交絡部分Fにおいてモノフィラメント12及び高収縮糸11が熱融着糸14により融着固定されることで両者が一体化されており、モノフィラメント12が経糸方向及び緯糸方向にずれることが防止されて織組織が崩れることなく安定して保持されるようになる。そのため、厚さ方向の高圧縮による変形や長期間の使用での繰り返し圧縮による変形に対して形態保持性及び圧縮回復性を備えることができ、圧縮耐久性を向上させることが可能となる。
図2は、別の実施形態に関する経糸方向に沿った断面図を模式的に示している。この例では、図1と同様に、地組織Nは経糸方向に多数配列されたモノフィラメント12及び緯糸13により平織に織成されて上下に多重に組織されており、経糸方向に高収縮糸11が多数配列されて織り込まれている。そして、地組織Nは、上下の高収縮糸11に交互に交絡して織り込まれ、交絡部分Fの間では波状に湾曲した状態に形成されて多数の連通空隙部Pが緯糸方向に配列された層構造Mが形成される。交絡部分Fには、緯糸として熱融着糸14が織り込まれ、交絡部分Fにおいて経糸方向に多数配列されたモノフィラメント12及び高収縮糸11が熱融着糸14と交絡して融着固定されている。
多層織物クッション構造体の外表面である最上面及び最下面には、平面状の織物構造Rを備えている。織物構造Rは平織で織成されており、その経糸15及び16は直線的に配列されており、緯糸17は経糸15及び16に織り込まれて面状に形成されている。経糸及び/又は緯糸には、各種機能(例えば、嵩高性、吸湿・速乾性、消臭性、抗菌性など)を持った繊維を使用することができる。また面状の織物構造Rは、交絡部分Fにおいて経糸であるモノフィラメント12及び緯糸である熱融着糸14が織り込まれ、熱融着により固定されているため、連通空隙部Pは安定した形態を保持することができる。織物構造Rの表面には、用途により凹凸形状を形成することもできる。
なお、上述した実施形態以外のクッション構造体においても、こうした連通空隙部を有する層構造を少なくとも一部に備えていれば、連通空隙部の骨格を形成する経糸にモノフィラメントを用いるとともに高収縮糸を用いて交絡部分に緯糸として熱融着糸を織り込み融着固定することで、圧縮耐久性を向上させることができる。この場合、層構造の積層数に特に限定されることはなく、少なくとも1層以上備えていればよい。好ましくは、1〜5層がよく、さらに好ましくは、2〜4層である。
本実施形態において、連通空隙部は、一方の端部から他方の端部まで完全に連通していなくてもよく、縫製その他の手段により一部閉じられていてもクッション性が維持されていれば問題ない。通常、連通空隙部は、緯糸方向の長さが5cm以上、好ましくは10cm以上に設定されていればよい。多層織物クッション構造体全体の厚さは、10〜50mm、好ましくは15〜40mmであれば実用上十分なクッション性を得ることができる。
また、本実施形態である多層織物クッション構造体では、用途に応じてその表面にさらに別の織組織を取り付けることで複合化することもできる。また、ミシン等による縫い合わせ、熱接着あるいは超音波ウエルダーや高周波ウエルダー加工により各種の形状、形態のクッション材を作ることもできる。
図3は、本発明の多層織物クッション構造体を厚さ方向に圧縮した場合を説明する模式図である。図3(a)を示すように、地組織Nの経糸として配列されているモノフィラメント12は、交絡部分Fとの間で波状に湾曲形成されており、交絡部分Fにおいて緯糸として織り込まれている熱融着糸14により高収縮糸11と共に融着固定されている。このため、図3(b)に示すように、モノフィラメント12及び高収縮糸11により骨格形成された連通空隙部では、高圧縮下においてモノフィラメント12が撓むように変形するものの、交絡部分Fで高収縮糸11とともに熱融着糸14で融着固定されているため、ずれることが抑止されて連通空隙部の骨格が崩れることなく安定した状態に保持されるようになる。軽量化により交絡部分Fの糸の密度が疎になった場合でも糸同士が融着固定されているので、形態が崩れることが抑止されて、形態保持性及び圧縮回復性といった圧縮耐久特性を向上させることが可能となる。
多層織物クッション構造体は、経糸としてモノフィラメント12及び高収縮糸11を配列し、緯糸として熱融着糸14及び各種の緯糸13又は緯糸17と共にレピア織機等の公知の織機を用いて多重織組織で製織して製造することができる。製織後、熱セットにより高収縮糸11を収縮あるいは捲縮発現させることにより縮ませる。その際に、モノフィラメント12はほとんど収縮しないため交絡部分の間で波状に湾曲変形して連通空隙部が形成されるようになる。そのため、モノフィラメント12は低収縮性のものが好ましい。
地組織Nの経糸として用いられるモノフィラメント12は、繊度が50dtex以上10,000dtex以下のものが好ましい。繊度が50dtex未満では、圧縮による剛性が低く柔かいためクッション性が不十分で不適である。また、繊度が10,000dtexを超えると、剛性が高くなって硬くなり、適度なクッション性が得られなくなって不適である。より好ましくは、繊度が100dtex以上1,000dtex以下である。特に、軽量化されたクッション構造体には、100dtex以上600dtex以下であることが好ましい。
モノフィラメント12は、上述したように低収縮性のものが好ましく、具体的には熱収縮率DSRが10%以下である。熱収縮率DSRが10%を超えると、高収縮糸11との収縮の差が小さくなり、十分な湾曲形成が行われなくなって連通空隙部Pの形成が不十分となる。より好ましくは、熱収縮率DSRが4%以下である。
また、モノフィラメント12は、通常の丸断面でも異型断面であってもよい。好ましくは扁平断面で次の式に示す扁平度Hが1.2以上4.5以下である。
H=b/a
ここで、bは繊維断面の長手方向の最大長さ、aは繊維断面の長手方向と直交する方向の最大長さである。a及びbを求める場合、まず、モノフィラメントを繊維長方向と直交する断面(繊維断面)で切断し、その断面を撮影する。そして、撮影した写真に基づいて断面形状の長手方向の最大長(b)及び長手方向と直交する方向の最大長さ(a)を求める。例えば、繊維断面が楕円形状の場合には、bは長軸の長さとなり、aは短軸の長さとなる。図4は、複数種類の繊維断面例における長さa及びbの設定を示す説明図である。いずれの例でも、繊維断面Sの形状に関して長手方向の最大長さをbとし、長手方向と直交する方向の最大長さをaとしている。
扁平度Hが1.2未満の場合は、湾曲形成されたモノフィラメントが圧縮される際に撓むことなく幅方向に横倒れしやすくなる。また、扁平度Hが4.5を超えると、製織等の製造工程において、モノフィラメントに割れや折れ等の破損が生じやすくなる。より好ましくは、1.4以上4.0以下の扁平状のモノフィラメントを用いることで、横倒れがなくまた適度な柔軟さを有する良好なクッション性を得ることができる。
なお、モノフィラメントの繊維断面の形状は、図4に例示する形状以外のものでもよく、例えば、矩形状や多孔中空断面形状でもよい。また、上記の繊度及び扁平度の条件を満たすモノフィラメントであればよく、特に限定されることはない。
モノフィラメント12に用いる材料としては、例えば、ポリエステル、ポリアミド、芳香族ポリエステル、芳香族ポリアミド、ポリビニルアルコール及びポリオレフィン等のポリマーが挙げられる。好ましくは、変形復元性が優れているポリエステル、ポリアミドを用いるとよい。より好ましくは、ポリトリメチレテレフタレート(PTT)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)であり、特に、PTT及びPBTのブレンドポリマーあるいは共重合体ポリマーである。
PTT及びPBTのブレンドあるいは共重合の好ましい割合は、PBTの割合(PBT%)が、12重量%以上45重量%以下である。この範囲のPBTを添加することで、PTT単独ポリマーに比べて延伸性が向上し、得られる繊維は高強力で初期弾性率も高く且つ弾性回復率も良好となる。PBT%が12重量%未満ではPTT単独ポリマーの性質と大差無く、45重量%を超えると弾性回復率が低下する。
高収縮糸11は、繊度が30dtex以上1,500dtex以下であることが好ましい。30dtex未満では、収縮応力が小さく地組織Nの経糸であるモノフィラメント12を湾曲形成することが難しくなる。また、1,500dtexを超えると、軽量化の点でクッション材としての価値が減少する。好ましくは、100dtex以上600dtex以下である。
また、高収縮糸11の熱収縮率DSRは20%以上50%以下であることが好ましい。20%未満ではモノフィラメント12との収縮差が小さく僅かなループ形成となってクッション性が不十分となる。50%を超えるとモノフィラメント12の湾曲形状が先鋭化して凸状に変形するようになり、湾曲形成した部分の折れ曲り等が発生して圧縮回復性の劣化を招くようになる。より好ましくは、熱収縮率DSRが25%以上40%以下である。
高収縮糸11がポリエステル系熱可塑性エラストマーの場合は、10%伸長回復率が90%以上であることがより好ましい。こうした特性により連通空隙部を形成する高収縮糸11が伸縮するため、柔らかいクッション性及び良好な圧縮回復性が得られる。
高収縮糸11としては、ポリエステル、ポリアミド、ポリオレフィン、ポリエステルエラストマーなどのポリマーが挙げられる。好ましくは、他成分5〜15モル%を共重合したポリエステルである。より好ましくは、ポリエステル系熱可塑性エラストマーである。こうしたポリマーを通常の紡糸・延伸装置で繊維化し、比較的低温で延伸することで高収縮糸が得られる。高収縮糸11としては、モノフィラメント又はマルチフィラメントいずれでも良く、特に限定されない。
ポリエステル系熱可塑性エラストマーとしては、テレフタル酸ジメチル、1,4−ブタンジオール、ポリ(オキシテトラメチレン)グリコールを原料とし、エステル交換や重縮合反応で製造することができる熱可塑性エラストマーである。
高収縮糸11は、熱収縮率DSRは20%以上であれば高捲縮で収縮する糸であってもよい。高捲縮による高収縮糸は、例えば、ポリエステル、ポリアミド、ポリオレフィン等のポリマーが挙げられる。好ましくは、伸縮性が優れているポリエステル、ポリアミドを用いるとよい。より好ましくは、ナイロン6、ナイロン66、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリトリメチレテレフタレート(PTT)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)であり、これらポリマーの複合繊維であってもよい。
高捲縮糸は、マルチフィラメントが好ましく、仮撚加工法、押し込み捲縮法、ギヤ捲縮加工法といった公知の加工法により製造することができる。また、収縮性の異なる2種(又は3種以上)のポリマーをサイドバイサイド型や偏芯型に貼り合わせ複合紡糸することによって製造することもできる。
熱融着糸14に用いる熱融着性繊維は、繊度が30dtex以上1,000dtex以下の繊維であり、鞘成分樹脂の融点が175℃以下、芯成分樹脂の融点が180℃以上である芯鞘構造からなる繊維が好ましい。熱融着糸14は、上述したように、交絡部分Fでモノフィラメント12及び高収縮糸11に織り込まれ、その後熱セット処理で融着し織組織を固定するようになる。
熱融着糸14に芯鞘構造からなる繊維を用いることで、熱セット処理の際に表層側の鞘成分樹脂が融着しても芯成分樹脂が繊維状を保っているため、熱セットにより織組織が変形することなく確実に融着することができる。
熱融着糸14は、繊度が30dtex未満では、融着による固定効果が少なく、繊度が1,000dtexを超えると織組織を変形させたり硬くなつたりして風合いを損ねるようになる。好ましくは、50dtex以上300dtex以下である。また、熱融着糸14の形態は、モノフィラメント、マルチフィラルント又は紡績糸であればよく、好ましくは紡績糸である。
熱融着性繊維の鞘成分としては、ポリエチレン、低融点ポリプロピレン、低融点ポリエステルであればよいが、より好ましくは低融点ポリエステルである。その好ましい融点は100℃以上175℃以下である。芯成分としては、PET、PBT等各種ポリエステルが挙げられる。鞘成分及び芯成分の割合としては、鞘成分を20容積%以上50容積%以下とすることが好ましい。また、芯成分に関しては、50容積%以上80容積%以下とすることが好ましい。
<固有粘度[η]の測定>
固有粘度[η]は、次の定義式に基づいて求められる値である。
定義中のηは、純度98%以上の0−クロロフェノールの溶媒にポリマーを溶解した溶液の温度35℃での粘度を、同一温度で測定した上記溶媒の粘度で除した値であり、相対粘度と定義されているものである。Cは、ポリマーの重量濃度(g/100ml)である。
<多層織物クッション構造体の圧縮特性の評価>
多層織物クッション構造体の圧縮特性は、JIS K6401に準じて測定した。まず、直径20cmの円板状に切断した多層織物クッション構造体を準備し、圧縮試験装置(高分子計器株式会社製;AF−203S)にセットした。そして、多層織物クッション構造体の厚さ方向に荷重を印加して圧縮割合が元の厚さ(L0)の50%になるまで圧縮して除重する圧縮動作を5万回繰り返した。5万回の繰り返し圧縮動作の後の厚さ(L5)を測定し、次式により形態保持率(W)を求めた。
W(%)=(L0−L5)/L0×100
[実施例1]
<経糸に用いるモノフィラメントの製造>
[η]=0.85dl/gのPTTチップ及び[η]=0.83dl/gのPBTチップを用い、PTTチップ80%、PBTチップ20%の割合でブレンドし、温度260℃で溶融紡糸した。紡糸した原糸を連続して温度60℃の水浴中で4.2倍に延伸し、続いて130℃の熱風炉内で1.26倍(全体で5.3倍)に延伸した。続く180℃の熱風炉内で10%の収縮処理を行った後巻き取った。以上の製造工程により繊度380dtexのモノフィラメントを製造した。扁平度(H)は2.0、熱収縮率DSRは2.5%であった。
<高収縮糸の製造>
[η]=0.60dl/gのイソフタール酸11モル%共重合ポリエステルチップを用い、30ホールの口金より紡糸し、4.1倍延伸することで165dtexのマルチフィラメントを得た。得られたマルチフィラメントの熱収縮率DSRは32%であった。
<熱融着糸の製造>
鞘成分として融点160℃の低融点ポリエステル、芯成分としてポリエチレンテレフタレート(PET)を用い、鞘成分35%芯成分65%の繊維を得た。この短繊維を紡績し30番手の紡績糸とした。
<多層織物クッション構造体の製造>
経糸として、得られたモノフィラメント及び高収縮糸を用い、緯糸として、165dtexのポリエステル丸断面モノフィラメント及び熱融着糸を用いて、図1に示す3層構造の多層織物クッション構造体をレピア織機により製織した。製織された織物は、160℃で3分間熱セットし、高収縮糸を織物の経糸方向に30%収縮させると共に、交絡部分でモノフィラメント及び高収縮糸を熱融着糸により融着固定した。
<多層織物クッション構造体の評価>
得られた多層織物クッション構造体は、厚さが23mmであった。多層織物クッション構造体の5万回繰り返し圧縮試験を行った。図5は、圧縮後の断面を撮影した画像であり、図6は表面を撮影した画像である。連通空隙部のトラス構造に乱れは見られず、交絡部分はほぼ直線状に維持されていた。形態保持率Wは5.3%と良好であつた。
[比較例1]
<多層織物クッション構造体の製造>
実施例1と同様の経糸を用い、緯糸として熱融着糸を使用せず実施例1と同様の丸断面モノフィラメントのみを用いて、多層織物クッション構造体をレピア織機により製織した。製織された織物を実施例1と同様に熱セットして高収縮糸を収縮させた。
<クッション構造体の評価>
得られた多層織物クッション構造体は、厚さが20mmであった。多層織物クッション構造体の5万回繰り返し圧縮試験を行った。図7は、圧縮後の断面を撮影した画像であり、図8は表面を撮影した画像である。連通空隙部のトラス構造では、交絡部分でモノフィラメントのずれが生じて構造が崩れた状態となっていることが確認された。また、交絡部分では直線状から乱れた状態となっていた。形態保持率Wは11.2%であり、へたった状態となっていることがわかる。
[実施例2]
<高収縮糸の製造>
ポリエステルエラストマー(東レ・デュポン製ハイトレル)樹脂を用い、20ホールの口金より紡糸し、4.5倍延伸することで170dteのマルチフィラメントを得た。得られた繊維の熱収縮率DSRは40%、10%伸長回復率は97%であった。
<多層織物クッション構造体の製造>
高収縮糸を上記ポリエステルエラストマーのマルチフィラメントを使用したこと以外、実施例1と同様の方法で多層織物クッション構造体を製造した。
<クッション構造体の評価>
得られた多層織物クッション構造体は、厚さが24mmであった。実施例1で得られた多層織物クッション構造体に比べて、手で押した際の触感が柔らかく伸縮性があつた。多層織物クッション構造体の5万回繰り返し圧縮試験を行った。圧縮後の連通空隙部のトラス構造の乱れはみられず、交絡部分もほぼ直線状に維持されていた。形態保持率Wは4.8%と非常に良好であった。
[実施例3]
<高収縮糸の製造>
[η]=0.62dl/gのポリエチレンテレフタレート樹脂を用い、48ホールの口金を用いて2800m/分の速度で紡糸し、270dtexのパーシャリーオリエンティドヤーン(POY)を得た。得られたPOYを210℃でインドロー仮撚加工することで、170dtex/48Fのマルチフィラメントである高捲縮糸を得た。得られた高捲縮糸の熱収縮率DSRは33%であった。
<多層織物クッション構造体(1)の製造>
高収縮糸として、得られた高捲縮糸を使用したこと以外、実施例1と同様の方法で多層織物クッション構造体(1)を製造した。
<多層織物クッション構造体(2)の製造>
高収縮糸として、得られた高捲縮糸を2本引き揃えて使用したこと以外、実施例1と同様の方法で多層織物クッション構造体(2)を製造した。
<多層織物クッション構造体の評価>
多層織物クッション構造体(1)の厚さは13mmであった。高捲縮糸の収縮力が170dtexでは弱かったと考えられた。高捲縮糸を2本引き揃え340dtexとした多層織物クッション構造体(2)の厚さは21mmであった。多層織物クッション構造体(2)の形態保持率Wは7.6%であった。
本発明に係る多層織物クッション構造体は、上述した優れたクッション性及び圧縮耐久性を備えているとともに通気性、耐圧分布の均一性、耐久性及び洗濯性に優れ、寝具、車両用シート、椅子用シート、座布団用シート、応接セット用シート及びスポーツ用具等に好適である。また、医療用(長時間手術時)、介護用の床ずれ防止シート、大型犬やペット用のシートとしても使用できる。さらに、軽量化が要求される産業用資材としても使用できる。
N・・・地組織、F・・・交絡部分、M・・・層構造、P・・・連通空隙部、R・・・最上面又は最下面の織物構造、11・・・経糸(高収縮糸)、12・・・経糸(モノフィラメント)、13・・・緯糸(モノフィラメント)、14・・・緯糸(熱融着糸)、15,16・・・最上面又は最下面の経糸、17・・・最上面又は最下面の緯糸

Claims (3)

  1. 繊維から実質的に構成された多重織組織からなり、一方向に沿って多数の連通空隙部が配列された層構造を少なくとも1層有する多層織物クッション構造体であって、前記連通空隙部は、下記(1)を満たすモノフィラメント及び下記(2)を満たす高収縮糸により実質的に骨格形成され、且つ下記(3)を満たす熱融着性繊維からなる熱融着糸が前記モノフィラメント及び前記高収縮糸に織り込まれて融着している多層織物クッション構造体。
    (1)前記モノフィラメントは、繊度が50dtex以上10,000dtex以下で、160℃処理時の熱収縮率DSRが10%以下である。
    (2)前記高収縮糸は、繊度が30dtex以上1,500dtex以下で、乾熱160℃処理時の熱収縮率DSRが20%以上50%以下である。
    (3)前記熱融着性繊維は、繊度が30dtex以上1,000dtex以下の繊維であり、鞘成分樹脂の融点が175℃以下で芯成分樹脂の融点が180℃以上である芯鞘構造からなる繊維である。
  2. 前記高収縮糸は、ポリエステル系熱可塑性エラストマーからなるとともに10%伸長回復率が90%以上である請求項1に記載の多層織物クッション構造体。
  3. 前記熱融着糸は、経糸として前記モノフィラメント及び前記高収縮糸が配列された交絡部分に緯糸として織り込まれて両者に融着固定されている請求項1又は2に記載の多層織物クッション構造体。
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