JP2019121423A - 燃料電池用ガス拡散層及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
Description
例えば、特許文献1には、
(a)アセチレンブラック粉末と撥水性PTFE微粒子とを含む平均粒径5μmの複次粒子を造粒し、
(b)静電塗工法を用いて、高分子電解質膜の表裏両面に触媒を担持した導電体を堆積させることにより平均厚み10μmの触媒層を形成し、150℃のホットローラーを用いて触媒層を定着させ、
(c)静電塗工法により触媒層の表面に(a)の複次粒子を堆積させることにより平均厚み5μmの撥水層を形成し、150℃のホットローラーを用いて撥水層を定着させ、
(d)撥水層に接するようにカーボンペーパーを重ね、ホットプレスする
膜電極接合体(MEA)の製造方法が開示されている。
(a)分散室の上部の開口部に高分子電解質膜を配置し、高分子電解質膜をプラス極に帯電させ、
(b)分散室の下部に電極触媒粉末を投入し、電極触媒粉末を撹拌翼により撹拌して、電極触媒粉末をマイナス極に自己摩擦帯電させ、
(c)上部に設置された高分子電解質膜の表面に電極触媒粉末を吸着させる
静電塗工方法が開示されている。
(A)完全なドライプロセスにより電極を形成することができるため、有機溶媒などの有害物質による危険性がなく、電極触媒粉末を安定的に保存することができる点、及び、
(B)高分子電解質膜の表面に堆積可能な導電体は1〜2粒子層のみであるため、堆積させた粉体粒子の粒径がほぼ堆積層の膜厚となる点
が記載されている。
同文献には、
(A)粉体はローラーカバーとスポンジローラーとの間に挟まれながらスクリーンまで運ばれるために、粉体はスポンジローラーからスクリーン上にこぼれ落ちることがほとんどない点、及び、
(B)これによって、ホッパから供給された粉体のほぼすべてがスポンジローラーによってスクリーンに擦り込まれる点
が記載されている。
(a)スクリーン印刷により電解質膜の表面に高粘度バインダを塗布し、
(b)静電スクリーン印刷によりバインダ塗布部に白金触媒を塗布し、
(c)加熱ローラーにより電解質膜に白金電極を加熱定着させる
電極製造方法が開示されている。
同文献には、
(a)印加電界を制御することにより、電極の部位別の膜厚を制御できる点、
(b)印加電界によって、導電性スクリーンから落とされた電極材料を電解質膜の表面へほぼ均一に導くことができる点、及び、
(c)スクリーンによって電極材料の粒径が均一になる点
が記載されている。
(a)スプレードライヤーを用いて白金担持カーボンと電解質とを含む触媒層用スラリーを噴霧乾燥させ、触媒層用粉体を作製し、
(b)スプレードライヤーを用いて球状カーボンとポリフッ化ビニリデン(PVDF)とを含むスラリーを噴霧乾燥させ、マイクロポーラスレイヤ(MPL)層用粉体を作製し、
(c)触媒層用粉体とMPL層用粉体とを混合して中間層用粉体を作製し、
(d)静電スクリーン印刷装置を用いて電解質膜の表面に、触媒層用粉体、中間層用粉体、及びMPL層用粉体をこの順で堆積させ、
(e)MPL層の上に拡散層基材を配置し、140℃でホットプレスする
燃料電池の製造方法が開示されている。
一方、特許文献4には、静電スクリーン印刷装置を用いて、電解質膜の表面に触媒層、中間層及び撥水層(MPL層)を付着させた後、ホットプレスする方法が開示されている。しかし、撥水層の密着性を強化するためには、撥水材の融点付近での焼成が必要となる。そのため、適用可能な撥水材はPVDFのような低融点撥水材に限られ、通常使用されているPTFEなどの高融点撥水材に適用することはできない。
また、本発明が解決しようとする他の課題は、厚膜の(又は、厚い)撥水層を形成することが可能な燃料電池用ガス拡散層の製造方法、及び、このような方法により製造される燃料電池用ガス拡散層を提供することにある。
また、本発明が解決しようとする他の課題は、高融点撥水材であっても適用可能な燃料電池用ガス拡散層の製造方法、及び、このような方法により製造される燃料電池用ガス拡散層を提供することにある。
導電性粒子と撥水性粒子とをメカノケミカル処理し、複合粒子を得る造粒工程と、
静電スクリーン印刷装置を用いて導電性基材の表面に前記複合粒子を塗工し、塗膜を得る成膜工程と、
前記塗膜をプレスし、撥水層を得るプレス工程と
を備えていることを要旨とする。
導電性基材と、
前記導電性基材の表面に形成された撥水層と
を備え、
前記撥水層は、導電性粒子と撥水性粒子との複合粒子を含み、
前記撥水層の平均膜厚は、5μm以上50μm以下であることを要旨とする。
[1. 燃料電池用ガス拡散層の製造方法]
本発明に係る燃料電池用ガス拡散層の製造方法は、
導電性粒子と撥水性粒子とをメカノケミカル処理し、複合粒子を得る造粒工程と、
静電スクリーン印刷装置を用いて導電性基材の表面に前記複合粒子を塗工し、塗膜を得る成膜工程と、
前記塗膜をプレスし、撥水層を得るプレス工程と
を備えている。
燃料電池用ガス拡散層の製造方法は、プレス工程の後に、撥水層を焼成する焼成工程をさらに備えていても良い。
まず、導電性粒子と撥水性粒子とをメカノケミカル処理し、複合粒子を得る(造粒工程)。
導電性粒子の材料は、目的とする導電性を有するものである限りにおいて、特に限定されない。導電性粒子としては、例えば、カーボンブラック、VGCF(登録商標)、カーボンナノファイバー、カーボンナノチューブ、カーボンナノホーンなどがある。導電性粒子には、これらのいずれか1種を用いても良く、あるいは、2種以上を組み合わせて用いても良い。
撥水性粒子の材料は、目的とする撥水性を有するものである限りにおいて、特に限定されない。また、撥水性粒子は、融点が140℃超の材料が好ましい。
撥水性粒子としては、例えば、PTFE、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリフッ化ビニル(PVF)、ポリヘキサフルオロプロピレン(FEP)などがある。撥水性粒子には、これらのいずれか1種を用いても良く、あるいは、2種以上を組み合わせて用いても良い。
導電性粒子及び撥水性粒子の配合量は、特に限定されるものではなく、目的に応じて最適な配合量を選択することができる。
一般に、撥水性粒子の配合量が少なすぎると、撥水性が不十分となる。従って、撥水性粒子の配合量は、10wt%以上が好ましい。配合量は、好ましくは、20wt%以上、さらに好ましくは、40wt%以上である。
一方、撥水性粒子の配合量が過剰になると、導電性が低下する。従って、撥水性粒子の配合量は、70wt%以下が好ましい。配合量は、好ましくは、60wt%以下、さらに好ましくは、50wt%以下である。
[A. 定義]
「メカノケミカル処理」とは、複数の固体物質に対して摩擦、圧縮等の機械的エネルギーを加えることにより、固体物質間で結晶化反応、固溶反応、相転移反応などの化学反応を生じさせる処理をいう。
図1に、メカノケミカル処理装置の模式図を示す。図1において、メカノケミカル処理装置10は、は、容器12と、攪拌羽14と、モータ16とを備えている。容器12の上部には、原料の投入口12aが設けられ、容器12の下部には、処理後の粉末の取り出し口12bが設けられている。
攪拌羽14は、容器12内に挿入されている。容器12の内壁と攪拌羽14の先端との間にはギャップが設けられており、ギャップの大きさは、任意に設定することができる。さらに、攪拌羽14の回転軸は、モータ16に接続されている。
次に、静電スクリーン印刷装置を用いて導電性基材の表面に前記複合粒子を塗工し、塗膜を得る(成膜工程)。
本発明において、複合粒子が塗工される導電性基材は、燃料電池のガス拡散層の主構成要素であり、高い導電性と高いガス拡散性が求められる。導電性基材の材料は、目的とする導電性及びガス拡散性を有する限りにおいて、特に限定されない。導電性基材としては、例えば、
(a)カーボンペーパー、カーボンクロス、ガラス状カーボン等のカーボン多孔質体、
(b)金属メッシュ、発泡金属等の金属多孔体
などがある。導電性基材は、予め表面に撥水処理が施されているものでも良い。
[A. 定義]
「静電スクリーン印刷装置」とは、静電気を利用して基材表面に粒子を付着させる装置をいう。本発明において、基材には、ガス拡散層の主構成要素、すなわち、導電性基材が用いられる。静電スクリーン印刷の方法には、種々の方法がある。本発明においては、いずれの方法を用いても良い。
図2に、上述した機能を備えた静電スクリーン印刷装置の模式図を示す。図2において、静電スクリーン印刷装置20は、台座22と、スクリーン24と、高電圧発生器26とを備えている。
台座22は、被印刷物(導電性基材)30を載置するためのものである。台座22の上方には、所定の間隔を隔てて、スクリーン24が配置されている。
高電圧発生器26は、台座22及びその上に載置される被印刷物30をプラスに帯電させ、かつ、スクリーン24及びその上に載置される複合粒子(図示せず)をマイナスに帯電させるためのものである。高電圧発生器26のプラス極は台座22に接続され、マイナス極はスクリーン24に接続されている。
静電スクリーン印刷を行う場合の成膜条件は、塗膜の特性に影響を与える。特に電界強度は、塗膜の特性に与える影響が大きい。
一般に、スクリーンと導電性基材との間のギャップGが小さくなりすぎると、複合粒子の塗工そのものが困難となる。従って、ギャップGは、1mm以上が好ましい。ギャップGは、好ましくは、1.5mm以上、さらに好ましくは、2mm以上である。
一方、ギャップGが大きくなりすぎると、塗工面が不均一となる。従って、ギャップGは、5.0mm以下が好ましい。
一般に、塗工時の印加電圧が小さくなりすぎると、塗工面が不均一となる。従って、印加電圧は、1.0kV以上が好ましい。
一方、印加電圧が大きくなりすぎると、複合粒子の塗工そのものが困難となる。従って、印加電圧は、3.0kV以下が好ましい。
上述した方法を用いると、複合粒子の粒径によらず、塗膜の平均膜厚を任意に制御することができる。しかしながら、このようにして塗工した塗膜をプレスして、ガス拡散層の撥水層とする場合において、塗膜の平均膜厚が薄くなりすぎると、十分な撥水性が得られない。従って、塗膜の平均膜厚は、5μm以上が好ましい。平均膜厚は、好ましくは、10μm以上、さらに好ましくは、20μm以上である。
一方、塗膜の平均膜厚が厚くなりすぎると、ガス拡散性能が低下する。従って、平均膜厚は、50μm以下が好ましい。平均膜厚は、好ましくは、40μm以下、さらに好ましくは、30μm以下である。
次に、前記塗膜をプレスし、撥水層を得る(プレス工程)。
プレス圧力は、撥水層の特性に影響を与える。プレス圧力が小さくなりすぎると、基材と撥水層の密着性が低く、容易に剥がれてしまう。従って、プレス圧力は、0.1kgf/cm2(9.8×10-3MPa)以上が好ましい。プレス圧力は、好ましくは、0.5kgf/cm2(4.9×10-2MPa)以上、さらに好ましくは、1.0kgf/cm2(9.8×10-2MPa)以上である。
一方、プレス圧力が大きくなりすぎると、導電性基材が塑性変形又は座屈を起こす。従って、プレス圧力は、導電性基材の塑性崩壊荷重未満が好ましい。プレス圧力は、好ましくは、塑性崩壊荷重の80%以下、さらに好ましくは、60%以下である。
一般に、プレス温度が高くなるほど、撥水層の密着性が向上する。このような効果を得るためには、プレス温度は、室温以上が好ましい。プレス温度は、好ましくは、300℃以上、さらに好ましくは、360℃以上である。
一方、プレス温度が高すぎると、撥水性粒子が分解するおそれがある。従って、プレス温度は、撥水性粒子の分解温度未満が好ましい。プレス温度は、好ましくは、分解温度の90%以下、さらに好ましくは、80%以下である。
さらに、撥水性粒子の融点が140℃超である場合、プレス温度は、140℃超前記撥水性粒子の分解温度未満の温度が好ましい。
塗膜をプレスして撥水層を形成した後、さらに撥水層を焼成しても良い(焼成工程)。撥水層の焼成を行うと、撥水層の密着性を向上させることができる。
一方、焼成温度が高すぎると、撥水性分子が分解するおそれがある。従って、焼成温度は、400℃以下が好ましい。焼成温度は、好ましくは、390℃以下、さらに好ましくは、380℃以下である。
焼成時間は、焼成温度に応じて最適な時間を選択する。一般に、焼成温度が高くなるほど、短時間で密着性を向上させることができる。
本発明に係る燃料電池用ガス拡散層は、
導電性基材と、
前記導電性基材の表面に形成された撥水層と
を備えている。
導電性基材は、ガス拡散層の主構成要素である。導電性基材の詳細については、上述した通りであるので、説明を省略する。
撥水層は、導電性粒子と撥水性粒子との複合粒子を含む。
[2.1.1. 導電性粒子、撥水性粒子、複合粒子]
導電性粒子、撥水性粒子、及び複合粒子の詳細については、上述した通りであるので、説明を省略する。また、撥水層に含まれる撥水性粒子の配合量についても上述した通りであるので、説明を省略する。
撥水層の平均膜厚は、ガス拡散層の撥水性に影響を与える。撥水層の平均膜厚が薄すぎると、十分な撥水性が得られない。従って、撥水層の平均膜厚は、5μm以上が好ましい。平均膜厚は、好ましくは、10μm以上、さらに好ましくは、20μm以上である。
一方、撥水層の平均膜厚が厚くなりすぎると、ガス拡散性能が低下する。従って、平均膜厚は、50μm以下が好ましい。平均膜厚は、好ましくは、40μm以下、さらに好ましくは、30μm以下である
本発明に係る燃料電池用ガス拡散層は、前記導電性基材への撥水層の浸み込みがないことを特徴とする。一般に、多孔質の基材にインク状の撥水層を塗工すると、基材にインクが浸み込んでしまい、基材の多孔性が失われる。そのため、ガス拡散性が低下することが問題となっている。これに対し、本発明は、インクを用いないドライプロセスであるため、導電性基材への撥水層の浸み込みがない。
導電性粒子と撥水性粒子とをメカノケミカル処理すると、溶媒を用いることなく、両者が均一に分散している複合粒子を得ることができる。次に、静電スクリーン印刷装置を用いて導電性基材の表面に複合粒子を塗工し、塗膜をプレスすると、溶媒を用いることなく、撥水層を形成することができる。この時、導電性基材の上方にスクリーンを配置し、スクリーンから導電性基材に向かって帯電した複合粒子を落下させると、複合粒子の平均粒径を超える膜厚を有する塗膜を形成することができる。さらに、導電性基材には、通常、高融点材料が用いられるため、高融点撥水材を用いた高温ホットプレスも可能となる。
本発明に係る方法を用いると、完全なドライプロセスで、任意の粒径を有する複合粒子、及び任意の膜厚を有する撥水層を形成することができる。
[1. 試料の作製]
[1.1. 複合粒子の作製]
導電性粒子には、1次粒子径が35nmであるカーボンブラック(デンカ(株)製)を用いた。撥水性粒子には、平均粒子径が4μmであるPTFE(3M社製)を用いた。これらをメカノケミカル処理することで、0.1〜20μm程度の粒径を有する複合粒子を作製した。複合粒子の作製には、図1に示すメカノケミカル処理装置(商品名:ノビルタ(登録商標)、ホソカワミクロン(株)製)を用いた。
図2に示す静電スクリーン印刷装置を用いて、導電性基材表面に複合粒子からなる塗膜を形成した。メッシュ網の目開きは、100μmとした。導電性基材には、撥水処理済みカーボンペーパーF(米国エレクトロケム社製)を用いた。
メッシュ網上に、ねらい膜厚(膜厚:20μm)相当量の複合粒子を載せた。導電性基材とスクリーンの間に電圧を印加し、スキージを用いて複合粒子をスクリーンに擦り込んで塗工した。電圧は、1〜4kVとし、スクリーンと導電性基板との間のギャップは、0.5〜10mmとした。
得られた塗膜をプレスした。プレス圧力は、1〜15kgf/cm2(9.8×10-2MPa〜1.47MPa)とし、プレス温度は、室温(25℃)〜300℃とした。
さらに、一部の試料については、プレス後に300℃で焼成した。
撥水層の密着性、及び外観を評価した。ここで、密着性の可否判断は、基材を90度傾けた時に、撥水層が剥がれ落ちないこととした。また、外観の可否判断は、塗工端が整っていること、塗工面が均一であり、めくれが無いことを基準とした。
なお、表1中、密着性に関して「○」は、静電スクリーン印刷後、プレス前の基材を90度傾けた時に撥水層が剥がれ落ちないことを表す。「×」は、基材を90度傾けた時に撥水層が剥がれ落ちることを表す。
また、外観に関して「○」は、塗工面にムラがなく、均一な状態、かつ、スクリーン面積に対して塗工面積が125%以内である状態を表す。また、「×」は、塗工面にムラがあり、めくれがある状態、もしくは、スクリーン面積に対して塗工面積が125%超の広がりを持つ状態を表す。
(2)塗工時のギャップが0.5mmである場合(比較例2)、塗工そのものができなかった。これは、ギャップが小さいため、落下する複合粒子によって、スクリーンと台座が導通したためと考えられる。一方、ギャップが10mmである場合(比較例4)、外観不良が生じた。これは、ギャップが大きいため、塗工面が不均一でムラが生じたためと考えられる。
(4)塗工時の印加電圧を1〜3kV、ギャップを1〜5mm、プレス圧力を1〜10kgf/cm2(9.8×10-2〜0.98MPa)、プレス温度を25〜300℃とすると、密着性及び外観ともに良好なガス拡散層が得られた。
Claims (8)
- 導電性粒子と撥水性粒子とをメカノケミカル処理し、複合粒子を得る造粒工程と、
静電スクリーン印刷装置を用いて導電性基材の表面に前記複合粒子を塗工し、塗膜を得る成膜工程と、
前記塗膜をプレスし、撥水層を得るプレス工程と
を備えた燃料電池用ガス拡散層の製造方法。 - 前記成膜工程は、前記導電性基材の上方にスクリーンを配置し、前記スクリーン上に前記複合粒子を載せ、押圧部材を用いて前記複合粒子を前記スクリーンに擦り込むものからなる請求項1に記載の燃料電池用ガス拡散層の製造方法。
- 前記成膜工程は、塗工時における前記静電スクリーン印刷装置のスクリーンと前記導電性基材との間のギャップが1mm以上5mm以下であり、かつ、印加電圧が1.0kV以上3.0kV以下である条件下において前記複合粒子を塗工するものからなり、
前記プレス工程は、プレス圧力が0.1kgf/cm2(9.8×10-3MPa)以上前記導電性基材の塑性崩壊荷重未満であり、プレス温度が室温以上前記撥水性粒子の分解温度未満である条件下において前記プレスを行うものからなる
請求項1又は2に記載の燃料電池用ガス拡散層の製造方法。 - 前記成膜工程は、前記塗膜の平均膜厚が5μm以上50μm以下となるように、前記複合粒子の塗工を行うものからなる請求項1から3までのいずれか1項に記載の燃料電池用ガス拡散層の製造方法。
- 前記撥水性粒子は、融点が140℃超の材料からなり、
前記プレス工程は、140℃超前記撥水性粒子の分解温度未満の温度において、前記プレスを行うものからなる
請求項1から4までのいずれか1項に記載の燃料電池用ガス拡散層の製造方法。 - 導電性基材と、
前記導電性基材の表面に形成された撥水層と
を備え、
前記撥水層は、導電性粒子と撥水性粒子との複合粒子を含み、
前記撥水層の平均膜厚は、5μm以上50μm以下である燃料電池用ガス拡散層。 - 前記撥水性粒子は、融点が140℃超の材料からなる請求項6に記載の燃料電池用ガス拡散層。
- 前記導電性基材への前記撥水層の浸み込みがない請求項6又は7に記載の燃料電池用ガス拡散層。
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JP6958347B2 (ja) | 2021-11-02 |
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