JP2019119055A - 繰出し式筆記具 - Google Patents

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Abstract

【課題】筆記中において、口先部の開口と筆記部との間で不快な異音が生ずるのを、効果的に抑制することができる繰出し式筆記具を提供する。【解決手段】軸筒1と、軸筒1内に配置された筆記リフィール5と、筆記リフィール5を軸筒内の後方に向って付勢する戻しスプリング6と、戻しスプリングの付勢力に抗して筆記リフィール5を前方に押圧することで、軸筒先端部における口先部3の開口3aから筆記リフィール5の先端筆記部5aを突出させる繰出し操作部1Bとが具備されている。戻しスプリング6は、コイル状に成形された前端部が口先部内に当接し、後端部が筆記リフィール5に当接して配置されると共に、戻しスプリング6の中腹部に外径が最小径にされたくびれ部が形成され、かつ後端部の拡径部の外径が最大径となるように成形されている。【選択図】図1

Description

この発明は、軸筒の一部に設けた操作部を操作することで、軸筒前端部の口先部から筆記部が出没される繰出し式筆記具に関する。
軸筒の一部に設けた操作部をノックもしくは回転させる等して、軸筒前端部の口先部から筆記部を出没させる構造の繰出し式筆記具は良く知られており、その改良について従来より数多くの提案がなされている。
この種の繰出し式筆記具においては、口先部の開口とリフィール先端の筆記部との間で、適正なクリアランス(隙間)が設けられることで、口先部から筆記部を円滑に出没させることができるように構成されている。
しかしながら、軸筒の軸心に対して筆記部がずれて繰出される場合には、前記クリアランスの存在により、口先部の開口に対して筆記部が片寄った状態で位置することになり、これが筆記部の繰出し時、および筆記中において異音を発生させる要因になる。
例えば、軸筒前端部には金属製の口先部(口金)が用いられる場合が多い。この金属製の口先部から筆記部として例えば金属製のボールペンチップが出没する筆記具においては、先端部がテーパー状に成形されたボールペンチップのテーパー面が、金属製の口先部内の鋭角部に当接しながら前進するために、不快な摺接音が発生することが問題として取り上げられている。
このような問題を解消するために、特許文献1には口先部内の前記鋭角部に対して、これを丸める加工を施すことで、金属同志の不快な摺接音の発生を防止できることが開示されている。
一方、前記した繰出し式筆記具においては、一般に筆記リフィールを軸筒内で後退させる方向に付勢するコイル状の戻しスプリング備えられている。
この戻しスプリングは、特許文献1に開示されているように、そのコイルピッチおよびコイル径が一様になされて、いわゆるストレート状に成形されている。そして、筆記部が口先部から繰出されて筆記可能な状態においては、前記戻しスプリングは軸方向に収縮された状態になされる。
このために、戻しスプリングの例えば中央部にはたわみが生じ、そのばね力は口先部の開口を通る先端筆記部を、軸心から逸脱させる(逃がす)方向に作用させる。これにより、先端筆記部を口先部の開口の一部に、片寄ったスプリング圧で当接させる作用を与えることになる。
一般にこの種の筆記具は、筆記面(紙面)に対してある程度、傾けた状態で筆記されるので、先端筆記部が筆記圧を受けた場合には、前記したクリアランスの存在によって、先端筆記部は口先部の開口の一部に当接した状態から離れて、開口の反対面に当たる動作が発生し得る。また、筆記圧が解除された場合には、前記した片寄ったスプリング圧を受けて再び先端筆記部は口先部の開口の一部に対して片寄った状態で当接する。
この繰り返しにより、筆記に伴い口先部の開口と先端筆記部との間で、金属同志の衝突音(いわゆるカチカチ音)が常に筆記中に発生し、ユーザーにおいてはこの衝突音が不快に感ずるものとなる。
前記した筆記中の衝突音(カチカチ音)の発生を抑制するために、この発明においては、コイル状の戻しスプリングの形態について考察をしている。
なお、この発明に係るコイル状の戻しスプリングとは、その利用形態が異なるものの、先行例として特許文献2〜4を挙げることができる。これらにはスプリングの擦れ音の発生を防止させる点や、ノック操作と操作荷重について考察した点などが開示されている。
特開2016−55495号公報 実開平6−66514号公報 特開2006−255922号公報 特開2017−35868号公報
この発明は、前記した繰出し式筆記具について、筆記部の繰出し時において、例えばボールペンチップで例示される筆記部先端のテーパー状の斜面が、口先部内に当接することで生ずる不快な摺接音の発生を、特許文献1に開示の手段とは異なる手段により解消させようとするものである。
加えて、前記した口先部の開口と筆記部との間のクリアランスの存在により、筆記中において不快な衝突音(カチカチ音)が生ずるのを、効果的に抑制することができる繰出し式筆記具を提供することを主要な課題とするものである。
前記した課題を解決するためになされたこの発明に係る繰出し式筆記具は、軸筒と、前記軸筒内に配置された筆記リフィールと、前記筆記リフィールを軸筒内の後方に向って付勢する戻しスプリングと、前記戻しスプリングの付勢力に抗して前記筆記リフィールを前方に押圧することで、軸筒先端部における口先部の開口から筆記リフィールの先端筆記部を突出させる繰出し操作部とを具備した繰出し式筆記具であって、前記戻しスプリングは、コイル状に成形された前端部が口先部内に当接し、後端部が筆記リフィールに当接して配置されると共に、戻しスプリングの中腹部に外径が最小径にされたくびれ部が形成され、かつ後端部の外径が最大径に成形されていることを特徴とする。
この場合、好ましい形態においては、前記戻しスプリングの後端部は、中腹部に対してコイルピッチが狭く形成されると共に、中腹部から後端部に向って外径が順次拡大する拡径部が形成される。
また、前記先端筆記部に形成されたテーパー面の角度をα1、前記口先部の開口における内面角度をα2としたとき、α1>α2の関係に設定されていることが望ましい。
さらにこの発明は、前記軸筒が前軸と後軸により構成され、前軸に対して後軸を相対回転させることで、前記筆記リフィールを前進動作させる回転繰出しユニットが備えられ、前記回転繰出しユニットによる筆記リフィールの前進動作により、先端筆記部を口先部の開口から突出させる回転繰出し式筆記具に好適に採用することができる。
前記したこの発明に係る繰出し式筆記具によると、筆記リフィールを軸筒内の後方に向って付勢する戻しスプリングには、その中腹部に外径が最小径にされたくびれ部が形成される。これにより、筆記部が口先部から繰出されて筆記可能になされた戻しスプリングの収縮状態においては、戻しスプリングの中腹部に形成された前記くびれ部は、筆記リフィールの周側面に適宜接する等して、戻しスプリングの中央部に、たわみが生ずるのを抑制することができる。
これにより、戻しスプリングによるばね力は、主に軸心方向に働くように作用させることができ、スプリングの中腹部のたわみにより、口先部の開口を通る先端筆記部を、軸心から逸脱させる(逃がす)方向に作用させる従来の問題を解消することができる。
したがって、口先部の開口を通る先端筆記部が軸心から片寄ったスプリング圧を受けることで、筆記中に生ずる前記した衝突音(カチカチ音)の発生を効果的に抑制することができるものとなる。
一方、先端筆記部に形成されたテーパー面の角度をα1、口先部の開口における内面角度をα2としたとき、α1>α2の関係に設定したことで、先端筆記部が口先部の開口から繰出される際に、先端筆記部のテーパー面が、口先部の開口内面に擦れる問題を防止させることができる。
これにより、先端筆記部の繰出し時において、不快な摺接音が発生するのを抑制することが可能な高級感に優れた繰出し式筆記具を提供することができる。
この発明に係る繰出し式筆記具の全体構成を示し、(A)は正面図、(B)は中央断面図である。 筆記リフィールの外観構成を示した斜視図である。 筆記リフィールの中央断面図である。 図1に示す筆記具後端部を拡大した断面図である。 図1に示す筆記具前端部を拡大した断面図である。 戻しスプリングの第1の例を示した一部端面図である。 戻しスプリングの第2の例を示した一部端面図である。 図1に示す筆記具後端部を一部破断して示した斜視図である。 後軸単体の斜視図である。 後軸単体の上面図である。 後軸単体の中央断面図である。 クリップ単体の斜視図である。 クリップ単体の上面図である。 天冠飾りを示しており、(A)は斜視図、(B)は視点を変えた斜視図、(C)は中央断面図、(D)は底面図である。 飾り止めナットを示しており、(A)は斜視図、(B)は視点を変えた斜視図、(C)は中央断面図、(D)は底面図である。 天冠の正面図である。 天冠の斜視図である。 スリーブナットの斜視図である。 スリーブナットの視点を変えた斜視図である。 スリーブナットの中央断面図である。
この発明に係る繰出し式筆記具について、図に示す実施の形態に基づいて説明する。
なお、以下に示す各図においては、同一部分を同一符号で示しているが、一部の図面においては紙面の都合で代表的な部分に符号を付けて、その詳細な構成については、その他の図面に付けた符号を引用して説明することもある。
図1(A)および図1(B)は、繰出し式筆記具の全体構成を示しており、この繰出し式筆記具は、外径がほぼ同一になされた円筒状の前軸1Aと後軸1Bとにより軸筒1を構成している。そして、後で説明するように前軸1Aに対して後軸1Bが相対回転されることで、軸筒前端部の口先部から筆記部が出没される回転繰出し式筆記具を構成している。
前軸1Aの前端部には、先端内周面に雌ねじが、後端外周面に雄ねじが施された円筒状の連結体2が取り付けられており、この連結体2を介して、先端部側に金属製の口先部(口金)3が取り付けられると共に、口先部3と前軸1Aとの間に加飾筒体4が取り付けられている。
そして、円錐状に成形された前記口先部3の先端部には開口3aが形成されており、この開口3aから軸筒1内に収容された筆記リフィール5の先端筆記部5aが出没されるように構成されている。
この例に示す繰出し式筆記具には、筆記リフィール5の先端筆記部5aから、摩擦部材等からの熱を加えることで、筆跡を変色させることが可能な熱変色性インクが塗出される。なお、この例に示す繰出し式筆記具は、筆記具外面に熱可塑性エラストマー等のゴム弾性材料からなる摩擦部材を軸筒外面に備えないことで、長期間の使用でも軸筒外面に汚れの目立ちにくい熱変色性筆記具を提供することができる。
なお、この筆記リフィール5としては、先端筆記部5aに例えばボールペンチップを備えたボールペンリフィールや、マーキングペン芯等のその他の筆記チップを備えたリフィールを用いることができることは当然である。
ここで、熱変色性インクとは、常温(例えば25℃)で所定の色彩(第1色)を維持し、所定温度(例えば60℃)まで昇温させると、別の色彩(第2色)へと変化し、その後、所定温度(例えば−5℃)まで冷却させると、再び元の色彩(第1色)へ復帰する性質を有するインクを言う。熱変色性インクを用いた筆記具においては、前記第2色を無色とし、第1色(例えば赤)で筆記した描線を、前記摩擦により昇温させて無色とすることで、実質的に描線を消去することができる。なお、前記第2色は当然ながら無色以外の有色にすることも可能である。
この筆記リフィール5は、図2Aおよび図2Bに示されているように、先端筆記部5aを支持する金属管5Aと、この金属管5Aの後端部に取り付けられた樹脂製の栓体5Bを備えている。なお、金属管5Aは、筆記リフィール5がボールペンリフィールである場合には、インク収容管になされる。
そして、金属管5Aの先端部分が、前記先端筆記部5aとほぼ同一の外径寸法となるように細く成形されて細径部5bを構成しており、前記細径部5bから径を太くするテーパー部5cを介して本体の大径部5dに連続するように一体成形されている。
一方、金属管5Aの後端部を塞ぐ栓体5Bには、円環状に配列された複数のカム面や軸方向に沿う溝部等が形成されており、このカム面5e等は、例えばノック式の繰出し式筆記具に装着した場合において、筆記リフィール5の所定角度の回転ごとに、筆記リフィール5が前進および後退した状態にロックされるように作用する。
一方、図4に筆記具先端部を拡大断面図で示したように、前記した筆記部5aは、その先端部にテーパー面5a1が形成されている。また、筆記部5aの後端部には、その中央部に対して若干径を細くして取り付け部5a2が形成されており、この取り付け部5a2が金属管5Aの細径部5bに嵌合により取り付けられている。
そして、先端筆記部5aに形成されたテーパー面5a1の軸を中央にした角度をα1、前記口先部3の開口3aにおける軸を中央にした内面角度をα2としたとき、α1>α2となる関係に設定されている。
なお、図に示す例においては、α1=35度、α2=10度である。
前記筆記リフィール5として、例えばボールペンリフィールを例にした場合、先端筆記部5aとしてのボールペンチップは金属素材により成形される例が多く、この場合、テーパー面5a1が、旋盤等の加工機により切削加工された場合には、テーパー面5a1に円周状の切削痕であるひき目が残される。
これにより、先端筆記部5aが口先部3の開口3aから繰出される際に、先端筆記部5aのテーパー面5a1に残された前記ひき目が、口先部3の開口3a内面に擦れることで、不快な摺接音が発生するところ、前記したα1とα2の関係に設定することで、不快な摺接音の発生を効果的に防止することができるものとなる。
一方、前記筆記リフィール5の細径部5bには、コイル状の戻しスプリング6が装着されている。この戻しスプリング6の前端部は、図4に示すように口先部3の内面に、内径を段状に縮小させることで形成された環状の当接部3bに当接しており、スプリング6の後端部は、図1に示すようにリフィール5の金属管5Aにおけるテーパー部5cに接した状態で配置されている。これにより、戻しスプリング6は、筆記リフィール5を軸筒1内の後方に向って付勢している。
図5Aおよび図5Bは、前記した戻しスプリング6の好ましい第1と第2の形態を、その中腹部を端面図で示している。
先ず、図5Aに示す戻しスプリング6の第1の形態においては、スプリング6の前端部側(図の左側)および後端部側(図の右側)は、中腹部に対してコイルピッチが密着する程度に狭く形成されている。そして後端部側は、外径が順次拡大する拡径部6aになされており、この後端部側の拡径部6aが前記筆記リフィール5の金属管5Aにおけるテーパー部5cに接することにより、筆記リフィール5と戻しスプリング6との軸心が一致するように構成されている。
そして、戻しスプリング6の前端部側は、口先部3の環状の当接部3b(図4)に当接することで、前記したとおり筆記リフィール5を軸筒1内の後方に向って付勢している。
また、図5Aに示す戻しスプリング6における前端部側の径をD1としたとき、スプリング6の中腹部には、前記径D1よりも径の小さなくびれ部6b1が形成されており、このくびれ部6b1の前後には、前記径D1にほぼ等しい径を有する領域6c1,6c2がそれぞれ形成されている。
すなわち、前記くびれ部6b1は、戻しスプリング6において外径が最小径となるように成形されており、後端部側の拡径部6aの外径が最大径に成形されている。
また、図5Bに示す戻しスプリング6の第2の形態においては、スプリング6の前端部側(図の左側)および後端部側(図の右側)の構成は、図5Aに示した第1の形態と同様であり、その説明は省略する。
この第2の形態の戻しスプリング6においては、その中腹部の前後に、前端部側の径D1よりも若干径が太い領域(膨らみ部)6d1,6d2が形成され、その領域6d1,6d2の間に、前記径D1にほぼ等しい径の領域6b2が形成されている。すなわち、第2の形態の戻しスプリング6においては、前記領域6b2が、戻しスプリング6において外径が最小径となるくびれ部に相当するものとなる。
前記したくびれ部6b1,6b2を備えた第1および第2形態の戻しスプリング6によると、筆記部5aが口先部3から繰出されて筆記可能になされた状態、すなわち戻しスプリング6を収縮させた状態においては、戻しスプリング6の前記くびれ部6b1,6b2は、筆記リフィールの細径部5bの一部に適宜接する等して、戻しスプリング6の中央部に、たわみが生ずるのを抑制するように作用する。
したがって、戻しスプリング6による反発力は、主に軸心方向に働くことになり、戻しスプリング6の中腹部がたわむことにより、先端筆記部5aが口先部3の開口3aの一部に向って強く押しつけられる従来の筆記具の問題点を解消することができる。
これにより、先端筆記部5aを、口先部3の開口3aのほぼ中央部に位置させるように設定することができる。それ故、口先部3の開口3aを通る先端筆記部5aが、軸心から片寄ったスプリング圧を受けた状態で筆記圧を受け、先端筆記部5aが口先部3の開口3a内を往復して異音(衝突音=カチカチ音)が発生するのを効果的に抑制することができるものとなる。
また、図5Bに示す第2形態の戻しスプリング6を用い、このスプリング6と口先部3の内周面との隙間を適切に調整することで、スプリング6にたわみが生じようとするときに、スプリング6の前記した膨らみ部6d1,6d2が、口先部3の内周面に当たるように設定することで、同様に先端筆記部5aを、口先部3の開口3aのほぼ中央部に位置させるように構成することもできる。
前記前軸1Aの後端部開口には、図1および図6に示すように、内周面に雌ねじが施された連結部材8が、嵌合により取り付けられている。一方、後軸1Bの前端部開口には、円筒状の螺合部材9が後軸1Bに対して、所定の回転角において回動可能となるように取り付けられていて、螺合部材9に形成された雄ねじが、前軸1Aに嵌合された連結部材8の雌ねじに螺合されることで、前軸1Aと後軸1Bが連結されている。
前記螺合部材9の後端部内周面には、雌ねじが施されており、この雌ねじに対して回転繰出しユニット11に備えられた回動部材12の前端部がねじ込まれて取り付けられている。
前記回転繰出しユニット11内には、図1に示すようにスライダ13が収容されており、このスライダ13の後部にはカム部材14が収容されている。そして、前記回動部材12に対して、回転繰出しユニット11のユニットケースが相対回転することで、前記カム部材14の作用により、スライダ13は軸前方に押し出される作用を受ける。
前記スライダ13の先端部には、軸方向に移動可能な短軸部材15が配置されており、この短軸部材15の前端部は、筆記リフィール5の後端部に取り付けられた栓体5Bに当接している。
前記回転繰出しユニット11は、後述するようにスリーブナットを介して後軸1B内に取り付けられており、したがって、前軸1Aに対して後軸1Bを一方向に相対回転(右回転)させることで、筆記リフィール5の先端筆記部5aは、口先部3の先端開口3aから繰出される。また、前軸1Aに対して後軸1Bを他方向に相対回転(左回転)させることで、前記した戻しスプリング6の作用を受けて、先端筆記部5aは、口先部3内に収容されることになる。
すなわち、この実施の形態においては、後軸1Bが先端筆記部5aの繰出し操作部を構成している。
図7A,図7Bおよび図7Cは、後軸1Bの単体構成を示しており、この後軸1Bは前記したとおり円筒状に形成され、その後端部には、軸に直交するようにして折り曲げ端面1aが一体に形成されている。この折り曲げ端面1aの中央部には、直線状の開口縁部1bが対向するように備えられた非円形の開口1cが形成されている。また、後軸1Bの後端部の直近における側面の一部には、スリット状の開口1dが形成されており、これは後述するクリップの基端部が挿入されて後軸1Bに取り付けるために利用される。
図8Aおよび図8Bは、クリップ17の単体構成を示しており、このクリップ17はL字状に成形されて、その基端部17aが前記した後軸1Bのスリット状の開口1dに挿入されて後軸1Bに取り付けられる。加えて、基端部17aには円の一部に直線状の縁部17bを形成してD字状になされた貫通孔17cが形成されている。
なお、クリップ17の先端部には、クリップ玉17dが一体に成形されている。
図9(A),(B),(C),(D)は、天冠飾り18を示しており、この天冠飾り18の軸心部には、貫通孔18aが形成されて全体がリング状に成形されている。
そして、この天冠飾り18は、径の太い頭部18bと、径の細い中央頸部18cと、この頸部18cに続いて若干径を細くした円筒部には雄ねじ18dが形成されている。
また、前記頸部18cには、両外側に向って平面状に成形された面そぎ部18eが形成されており、この一対の面そぎ部18eは、前記した後軸1Bの非円形の開口1bにおける直線状の開口縁部1bに沿って挿入されることで、後軸1Bに対する天冠飾り18の回り止めとして機能する。
図10(A),(B),(C),(D)は、飾り止めナット19を示しており、この飾り止めナット19の軸心部には、貫通孔19aが形成されてリング状に成形され、この貫通孔19a内には雌ねじ19bが形成されている。この飾り止めナット19の円筒状の周面19cには、両外側に向って平面状に成形された面そぎ部19dが形成されている。加えて、飾り止めナット19の軸方向の端部には、鍔部19eが形成されている。
図11Aおよび図11Bは天冠20を示しており、この天冠20の円形状の頭部20aの上面は、曲率の大きな球面の一部を構成し、かつ頭部20aは軸方向に若干肉厚に形成されている。この頭部20aに続いて、径を細くした円柱状の支軸20bが形成され、この支軸20bの先端部側はさらに若干径を細くして雄ねじ20cが形成されている。そして、雄ねじ20cを含む支軸20bの先端部側には、軸方向に沿って平面状の面そぎ部20dが形成されている。
図12A,図12Bおよび図12Cは、スリーブナット21を示しており、このスリーブナット21は、その全体が円筒状に成形されて、径を細くした頸部21aの端部には鍔部21bが形成されると共に、頸部21の内周面には、雌ねじ21cが形成されている。
そして、大径部21dの開口縁には、周方向に沿った180度対向する位置に、それぞれU字状の切欠部21eが形成されている。
図3および図6は、前記した天冠飾り18、飾り止めナット19、天冠20、スリーブナット21を用いて、前記クリップ17および回転繰出しユニット11を後軸1Bに取り付けた状態を示している。
図3および図6に示す状態に組み上げるには、先ず後軸1Bの折り曲げ端面1aに形成された直線状の開口縁部1bに、天冠飾り18に形成された面そぎ部18eを当てる。
この状態で、飾り止めナット19の面そぎ部19dに係合する二股状の突起を備えた図示せぬ第1治具を利用して、飾り止めナット19を後軸1B内に挿入し、第1治具を軸回転させることで、前記後軸の内側に位置する前記天冠飾り18の雄ねじ18dに対して、飾り止めナット19の雌ねじ19bがねじ込まれる。
この場合、天冠飾り18の面そぎ部18eが、後軸1Bの直線状の開口縁部1bに当たるために、天冠飾り18は後軸1Bに対して回り止めされており、したがって、飾り止めナット19を天冠飾り18に対して円滑に締め付けることができる。これにより、天冠飾り18および飾り止めナット19を後軸1Bに対して円滑に取り付けることができる。
続いて、クリップ17の基端部17aを、後軸1Bのスリット状開口1dに挿入し、天冠飾り18の貫通孔18aに、天冠20の雄ねじ20cが形成された先端部を挿入する。このとき、天冠20の面そぎ部20dが、クリップ17のD字状貫通孔17cに形成された直線状縁部17bに沿うように、天冠20の先端部を挿入する。これにより、天冠20はクリップ17に対して回り止めされる。これと同時にクリップ17の基端部17aは、貫通孔17cに挿通された天冠20の支軸により、後軸1Bのスリット状開口1dから抜け出ないように仮止めされる。
この状態で、スリーブナット21の大径部21dに形成された一対の切欠部21eに係合する一対の突起を備えた図示せぬ第2治具を利用して、スリーブナット21を後軸1B内に挿入し、第2治具を軸回転させることで、スリーブナット21の雌ねじ21cが天冠20の雄ねじ20cにねじ込まれる。
この時、前記したように天冠20は、クリップ17のD字状貫通孔17cによって回り止めされており、したがって、スリーブナット21を天冠20の支軸20bに形成された雄ねじ20cに対して円滑に締め付けることができる。これにより、クリップ17の基端部17aは、飾り止めナット19を台にして、スリーブナット21の鍔部21bとの間に挟まれて固定される。
この状態で、スリーブナット21の大径部21d内に、前記した回転繰出しユニット11を嵌め込んで固定すると共に、回転繰出しユニット11の前部に、図1に示すように短軸部材15および螺合部材9を順次装着することで、後軸1B側の図1および図6に示す構成が組み上げられる。
以上説明したように、この発明に係る繰出し式筆記具によると、筆記リフィールを軸筒内の後方に向って付勢する戻しスプリングには、その中腹部に外径が最小径にされたくびれ部が形成され、戻しスプリングの中央部に、たわみが生ずるのを抑制することができる。これにより、口先部の開口を通る先端筆記部が軸心から片寄ったスプリング圧を受けることで、筆記中に生ずる衝突音の発生を効果的に抑制することができるものとなる。
また、先端筆記部に形成されたテーパー面の角度α1と、口先部の開口における内面角度α2との関係について配慮したことで、先端筆記部の繰出し時において、不快な摺接音が発生するのを抑制することが可能になるなど、前記した発明の効果の欄に記載した作用効果を得ることができ、高級感に優れた繰出し式筆記具を提供することに寄与できる。
なお、前記した実施の形態は、前軸に対して相対回転する後軸を繰出し操作部として利用し、口先部の開口から先端筆記部を繰出す回転繰出し式筆記具を例にしたが、この発明は軸筒の一部に備えたノック部の操作で先端筆記部を繰出すノック式、あるいは軸筒に沿って移動するスライドノブの操作により先端筆記部を繰出すスライド繰出し式筆記具等にも利用することができ、同様の作用効果を得ることができる。
1 軸筒
1A 前軸
1B 後軸(繰出し操作部)
1a 折り曲げ端面
1b 直線状開口縁部
1c 非円形開口
1d スリット状開口
3 口先部(口金)
3a 先端開口
5 筆記リフィール
5A 金属管(インク収容管)
5B 栓体
5a 筆記部
5a1 テーパー面
5a2 取り付け部
5b 細径部
5c テーパー部
5d 大径部
6 戻しスプリング
6a 拡径部
6b1,6b2 くびれ部
6d1,6d2 膨らみ部
11 回転繰出しユニット
12 回動部材
13 スライダ
14 カム部材
15 短軸部材
17 クリップ
17a 基端部
17b 直線状縁部
17c 貫通孔(D字状貫通孔)
18 天冠飾り
18a 貫通孔
18b 頭部
18c 頸部
18d 雄ねじ
18e 面そぎ部
19 飾り止めナット
19a 貫通孔
19b 雌ねじ
19c 円筒周面
19d 面そぎ部
19e 鍔部
20 天冠
20a 頭部
20b 支軸
20c 雄ねじ
20d 面そぎ部
21 スリーブナット
21a 頸部
21b 鍔部
21c 雌ねじ
21d 大径部
21e 切欠部

Claims (4)

  1. 軸筒と、前記軸筒内に配置された筆記リフィールと、前記筆記リフィールを軸筒内の後方に向って付勢する戻しスプリングと、前記戻しスプリングの付勢力に抗して前記筆記リフィールを前方に押圧することで、軸筒先端部における口先部の開口から筆記リフィールの先端筆記部を突出させる繰出し操作部とを具備した繰出し式筆記具であって、
    前記戻しスプリングは、コイル状に成形された前端部が口先部内に当接し、後端部が筆記リフィールに当接して配置されると共に、戻しスプリングの中腹部に外径が最小径にされたくびれ部が形成され、かつ後端部の外径が最大径に成形されていることを特徴とする繰出し式筆記具。
  2. 前記戻しスプリングの後端部は、中腹部に対してコイルピッチが狭く形成されると共に、中腹部から後端部に向って外径が順次拡大する拡径部が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の繰出し式筆記具。
  3. 前記先端筆記部に形成されたテーパー面の角度をα1、前記口先部の開口における内面角度をα2としたとき、α1>α2の関係に設定されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の繰出し式筆記具。
  4. 前記軸筒が前軸と後軸により構成され、前軸に対して後軸を相対回転させることで、前記筆記リフィールを前進動作させる回転繰出しユニットが備えられ、前記回転繰出しユニットによる筆記リフィールの前進動作により、先端筆記部を口先部の開口から突出させることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の繰出し式筆記具。
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