JP2019113805A - タックラベル及び梱包ユニット - Google Patents

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眞 福島
Makoto Fukushima
眞 福島
雅美 矢吹
Masami Yabuki
雅美 矢吹
福井 毅
Takeshi Fukui
毅 福井
浩 飯田
Hiroshi Iida
浩 飯田
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Abstract

【課題】タックラベルの破れを防いで開梱作業の効率を高め、かつ低コストのタックラベルを提供する。【解決手段】文字、図画及び図形の少なくとも一つを含む画像26が描画された主面である描画面25と、描画面25に対する裏面に形成されて粘着性を有する粘着領域241及びこの粘着領域241の粘着力よりも粘着力が弱い非粘着領域242を有する粘着面24と、によってタックラベル21、22を構成する。非粘着領域242は画像26に基づいて定められた粘着面24の上縁部uに接し、または上縁部uと近接し、かつ上縁部uと反対の方向に延出する延出部242aを有し、延出部242aは、延出方向Aの長さが粘着面24の延出方向Aの長さよりも短く、延出方向Aと交差する交差方向Bの長さが粘着面24の交差方向Bの長さよりも短く、粘着領域241は、非粘着領域242を交差方向Bに挟む領域を有している。【選択図】図2

Description

本発明は、タック性を有するタックラベル及びこのタックラベルを含む梱包ユニットに関する。
物品の輸送にあっては、物品をダンボール箱等の箱体に収容し、蓋を粘着テープ止めして梱包することが行われている。このような梱包では、多くの場合、箱体の蓋となる平面部材を付き合わせ、この境界に粘着テープを貼り付ける。そして、貼り付けられた粘着テープの境界よりも長い部分を上面に対する側面に貼り付けて固定する。また、梱包では、物品に関する情報を付与するためにタック性を有するタックラベルを箱体に貼り付ける場合もある。特許文献1には、側面に貼り付けられるOPP(Oriented Poly Propylene)テープ下にタックラベルを貼り付ける剥離易化ラベルが記載されている。
タックラベルの上に粘着テープが貼り付けられた梱包物は、受取側において開梱される際にタックラベルと共に粘着テープを剥がされる。このとき、作業者は、一方のタックラベルを剥がすことによって粘着テープをタックラベルと共に剥がし、他方のタックラベルとの間にある粘着テープを剥がしながら他方のタックラベルまでを一度に剥がすように作業する。このとき、作業者が剥がしたタックラベルから粘着テープ及び他方のタックラベルまでが一気に剥がされて、開梱にかかる作業が円滑かつ短時間で済むことが好ましい。
上記の作業では、粘着テープのタックラベルに対する粘着力と、タックラベルの箱体に対する相対的な粘着力やタックラベルの強度によってはタックラベルが破れることがある。タックラベルが破れた場合、箱体上にタックラベルが残るため、作業者は箱体に残ったタックラベルを剥がして取り除く作業を行うことになる。タックラベル片を取り除く作業は、多くの箱体を開梱する作業現場において作業効率を低下させ、開梱にかかる時間を長くする。特に、外部から輸送されて来た放射性薬剤を使用する医療機関等においては、放射性薬剤の半減期が数時間と短いため、放射性薬剤を収容する箱体をできるだけ短時間のうちに開梱することが要求される。また、箱体の収容物の誤認を防ぐために、放射性薬剤を取り出した箱体からは、収容物の情報等を記載したラベルを剥がすことが法令によって規定されているため、箱体の開梱と同時にタックラベルを剥がす必要がある。
上記した特許文献1は、タックラベルの破れを防止するため、タックラベルにポリオレフィンやポリエチレンテレフタレート等の合成紙を使用する、また、このような合成紙を多層構造にすることが記載されている。
特開2012−201395号公報
しかしながら、タックラベルに合成紙を用いる、さらには合成紙を多層構造にすることは、タックラベルにかかるコストを上昇させ、物品の輸送にかかるコストを高めることになるために望ましくない。
本発明は、上記点に鑑みてなされたものであり、タックラベルが破れることを防いで開梱作業の効率を高め、かつ低コストのタックラベル及びこのタックラベルを含む梱包ユニットに関する。
本発明のタックラベルは、物品を収容する収容部及び前記収容部を閉じる蓋部を有する梱包物に貼り付けられるタックラベルであって、文字、図画及び図形の少なくとも一つを含む画像が描画された主面である描画面と、前記描画面に対する裏面に形成されて粘着性を有する粘着領域及び当該粘着領域の粘着力よりも粘着力が弱い非粘着領域を有する粘着面と、を有し、前記非粘着領域は、前記画像に基づいて定められた前記粘着面の上縁部に接し、または前記上縁部と近接し、かつ前記上縁部と反対の方向に延出する延出部を有し、前記延出部は、延出方向の長さが前記粘着面の前記延出方向の長さよりも短く、前記延出方向と交差する交差方向の長さが前記粘着面の前記交差方向の長さよりも短く、前記粘着領域は、前記非粘着領域を前記交差方向に挟む領域を有する。
本発明の梱包ユニットは、物品を収容する収容部及び前記収容部を閉じる蓋部を有する梱包物と、前記収容部を構成する壁部の離間する部分のそれぞれ外表面に貼り付けられる少なくとも二つのタックラベルと、二つの前記タックラベル、二つの前記タックラベルの間にある前記外表面及び前記蓋部に貼り付けられる粘着テープと、を含み、前記タックラベルの少なくとも一方は、文字、図画及び図形の少なくとも一つを含む画像が描画された主面である描画面と、前記描画面に対する裏面に形成されて粘着性を有する粘着領域、当該粘着領域の粘着力よりも粘着力が弱い非粘着領域を有する粘着面と、を有し、前記非粘着領域は、前記粘着テープが貼り付けられた状態で前記粘着テープと重なる重なり部を有する。
本発明は、タックラベルの破れを防いで開梱作業の効率を高め、かつ低コストのタックラベル及びこのタックラベルを含む梱包ユニットを提供することができる。
本発明の一実施形態の梱包ユニットを説明するための斜視図である。 (a)は本発明の一実施形態のタックラベルの描画面を示した図である。(b)はタックラベルの粘着面を示した図である。 (a)から(d)は、本発明の一実施形態のタックラベルの粘着領域と非粘着領域のバリエーションを説明するための図である。 (a)、(b)は、本発明の一実施形態のタックラベルの粘着領域と非粘着領域のバリエーションを説明するための他の図である。
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。なお、すべての図面において、同様の構成要素には同様の符号を付し、重複する説明は適宜省略する。また、本実施形態の図面は、本実施形態のタックラベル及び梱包ユニットの形状、機能及び各部の位置関係を説明するための模式図であり、その長さや幅及び形状を正確に示しているとは限らない。
<梱包ユニット>
図1は、本実施形態の梱包ユニット1を説明するための斜視図である。梱包ユニット1は、物品5を収容する収容部12及び収容部12を閉じる蓋部10a、10bを有する梱包物10を含んでいる。本実施形態では、物品5を例えば、短時間のうちに開梱することが要求される放射性薬剤とする。梱包物10は、ダンボール箱等の折畳み及び組み立てが可能な箱体である。梱包物10は、上面11、側面10c、10d、10e、10f及び下面10gを有している。上面11及び下面10gは、側面10cから側面10fの図1における上下方向(図1中の+z方向、−z方向)に延びている部位を折り畳んで形成される。図1においては、上面11が側面10cの上方向に延びる蓋部10aと、側面10eの上方向に延びる蓋部10bとを付き合わせるようにして形成されている。
本実施形態の梱包物10は、外観が凡そ立方体形状を有している。
なお、図示されていないが、側面10cから側面10fは、それぞれ上方向に延びる部位及び下方向に延びる部位を有している。このような部位は、対応する側面と一続きであって、側面との間に折り畳み線が入っている。側面10dの上方向に延びる部位と側面10fの上方向に延びる部位とは折畳まれて、上面11の下に位置している。また、下面10gは側面10cの下方向に延びる部位と側面10eの下方向に延びる部位とを付き合わせるようにして形成されている。側面10dの下方向に延びる部位と側面10fの下方向に延びる部位とは折畳まれて、下面10gの上に位置している。
以上のことから、収容部12は、上面11、側面10cから側面10f及び下面10gによって構成されていて、上面11、側面10cから側面10f及び下面10gは、収容部12を構成する壁部である。
また、梱包ユニット1は、上面11、側面10cから側面10f及び下面10gのうち、離間する部分である側面10d、10fのそれぞれ外表面に貼り付けられるタックラベル21、22を有している。ここで、外表面とは、上面11、側面10cから側面10f及び下面10gの物品5が置かれる側と反対側に向かう側の面である。本実施形態では、二つのタックラベル21、22が側面10d、10fにそれぞれ貼り付けられている例を示したが、本実施形態はタックラベルの数を二つに限定するものではなく、タックラベルを二つ以上貼り付けるものであればよい。
さらに、梱包ユニット1は、二つのタックラベル21、22及び二つのタックラベル21、22の間にある側面10dの外表面、蓋部10a、10b及び側面10fの外表面に貼り付けられる粘着テープ3を含んでいる。粘着テープ3は、蓋部10a、10bに貼り付けられる上面貼付部3a、側面10dに貼り付けられる側面貼付部3b、側面10fに貼り付けられる側面貼付部3cで構成される。粘着テープ3には、蓋部10a、10bの境界に貼り付けられて蓋部10a、10b間が離れることを防ぐ粘着力を有する部材であることが要求される。このような粘着テープ3の粘着剤は、ラバー系のものであってもよいし、アクリル系のものであってもよい。粘着剤がラバー系のものはアクリル系のものよりも強い粘着力が得られるが、粘着テープ3は、タックラベル21、22の粘着力との関係や梱包物10の強度等に応じて適宜選択される。
なお、本発明者は、梱包ユニット1の収容部12に物品5を収容し、粘着テープ3を蓋部10a、10bの境界に貼り付けて中空に吊り下げた状態で24時間放置し、粘着テープ3が蓋部10a、10bから剥がれるか否かを実験により確認した。実験の結果、24時間経過後も粘着テープ3は蓋部10a、10bから剥がれず、蓋部10a、10bの機能が損なわれることがなかった。このような実験の結果は、物品5を放射性薬剤とした場合に放射性薬剤には半減期が数時間以内であるものもあることから、裏面の少なくとも一部に非粘着領域を有するタックラベル21、22と粘着テープ3が、梱包から開梱までの時間範囲において梱包ユニット1の梱包に充分対応できることを表している。
また、粘着テープ3は、タックラベル21、22の上に貼り付けられるので、タックラベル21、22の視認性を損なわないことが好ましい。このような観点から、粘着テープ3には透明のOPPテープや半透明のビニールテープ等が好ましい。
図2(a)、図2(b)は、本実施形態のタックラベル21を説明するための図である。なお、本実施形態では、タックラベル21、22が同様の構成を有しているため、タックラベル21の説明をタックラベル22の説明に代えるものとする。
タックラベル21は、図示しないシート状の基材と、この基材の一方の主面に形成された図示しない粘着層とを有している。基材の粘着層が形成されている側を粘着面24、粘着面24の裏面を描画面25と記し、描画面25には物品5に関する情報が印刷、または手書きで描画されている。
描画面25に書き込まれる情報は、例えば、物品5の名称や特性、製造元、製造あるいは梱包の時期、使用期限及び取り扱いに関する情報等、物品5に関する情報であればどのようなものであってもよい。
また、上記基材にはフィルム製、紙製、不織布や布、アルミニウム等が適用できる。本実施形態は、基材の材料を特に限定するものではないが、紙製のものがコストの観点から好ましい。また、粘着剤は、主成分がアクリル系やゴム系、シリコーン系等のものがあり、目的や用途に合わせて選択される。本実施形態の粘着剤は、物品5の梱包時に梱包物10に貼り付けて開梱時に剥がすことが可能な再剥離タイプの粘着剤である。
図2(a)はタックラベル21の描画面25を示している。描画面25は、文字、図画及び図形の少なくとも一つを含む画像26が描画されたタックラベル21の主面である。ここで、文字は、種類の別なく言語を書き記す、所謂文字の他、数字や記号までも含むものとする。また、図画は、モチーフに関わらず、モチーフの形状やイメージを表す図であり、図形は○、あるいは△といった幾何学的な形状を示す図であるものとする。画像26は、物品5にかかる上記情報を示している。本実施形態では、物品5を放射性薬剤とした例をあげ、画像26に物品5が放射性薬剤であることを表すものとしている。
図2(b)は、タックラベル21の粘着面24を示している。粘着面24は、描画面25に対する裏面に形成されていて、粘着性を有する粘着領域241、この粘着領域241の粘着力よりも粘着力が弱い非粘着領域242を有している。また、非粘着領域242は、粘着テープ3が貼り付けられた状態で粘着テープ3と重なる重なり部300を有している。
図2(a)、図2(b)においては、粘着テープ3を破線で表してタックラベル21に重ねて示している。また、図2(b)においては、重なり部300を粘着領域241よりも細かい網掛けにして示している。
粘着領域241は、粘着領域241の全面に図示しない粘着層が一様に設けられているものであってもよい。また、粘着領域241は、網目状、あるいはドット状に図示しない粘着層が形成されているものであってもよい。非粘着領域242は、非粘着領域242の全面に粘着層が形成されていないものであってもよい。また、非粘着領域242は、網目状、あるいはドット状に図示しない粘着層が形成されているものであってもよい。網目状、あるいはドット状に図示しない粘着層を形成した場合、形成された粘着層の粗密によって粘着力を調整することができる。本実施形態でいう「非粘着領域」は、粘着領域241に比べて粘着力が弱いものをいい、粘着力が0であることに限定されるものではない。このため、本実施形態は、粘着領域241に網目状、あるいはドット状に粘着層を設け、非粘着領域242に粘着領域241よりも疎に網目状あるいはドット状の粘着層を設けるものであってもよい。
本実施形態は、二つのタックラベル21、22が両方とも上記のように構成されているものに限定されず、少なくとも後に剥がされるタックラベルが上記構成を有していればよい。なお、本実施形態では、図1に示した側面10fに貼り付けられたタックラベル22が先に剥がされ、側面10dに貼り付けられたタックラベル21が粘着テープ3と共に後から剥がされるものとして以降の説明をする。
このような本実施形態のタックラベル21によれば、タックラベル21のうちの粘着テープ3の下の部分(重なり部300)の粘着力が弱くなる。このため、本実施形態は、全面が粘着領域241であるタックラベル(以下、「比較例」と記す)よりも弱い力で側面10dの外表面から粘着テープ3と共にタックラベル21を剥がすことができるようになる。このような構成によれば、粘着テープ3を介してタックラベル21に加わる力が比較例よりも小さくなることから、粘着テープ3と接触する接触部にかかる力と接触しない非接触部にかかる力との差が小さくなり、比較例よりもタックラベル21を接触部と非接触部との境界で破れ難いものにすることができる。
図2(b)に示した非粘着領域242は、全体が四角形の粘着面24上に形成されている。本実施形態では、図2(b)における四角形の上辺を上縁部u、下辺を下縁部dとする。粘着面24の上下は、描画面25における画像26に基づいて定められる。即ち、画像26は、180度回転非対称あるいは上下反転非対称であり、情報を読取る際に上下の認識が可能であると考えられる。本実施形態では、画像26の上方向を粘着面24の上、画像26の下方向を粘着面24の下として定めている。
図2(b)に示すように、本実施形態の非粘着領域242は、上縁部uに接し、かつ上縁部uと反対の方向(下縁部dの側)に延出する延出部242aを有している。そして、非粘着領域242は、重なり部300を超えて延出部242aの延出方向Aまたは延出方向Aに対する交差方向Bに延出している。
このような構成により、本実施形態は、粘着テープ3との重なり部300ばかりでなく、重なり部300の周辺のタックラベル21の粘着力を弱くすることができる。非粘着領域242の重なり部300を超えて延出する範囲は、タックラベル21としての好適な粘着力に応じて異なっている。図2(a)に示した延出部242aは、重なり部300を超えて下縁部dの側に延出していることから、タックラベル21にかかる力が剥がれる動作の半ば、あるいは後半まで比較例より低下する。このため、タックラベル21は粘着テープ3に連れて側面10dから剥がれるようになる。
また、非粘着領域242は、交差方向Bに延出する交差延出部242bを有している。交差延出部242bが上縁部uに接していることにより、本実施形態は、タックラベル21の剥がれ始めの粘着力を低減することができる。タックラベル21を剥がす場合、タックラベル21においては、剥離に必要な張力が剥がれ開始に最も大きく、一箇所が剥がれた後の剥離に必要な張力は小さくなる。このため、上記構成は、粘着テープ3を一気に剥がしてタックラベル21を粘着テープ3と共に梱包物10から取り除くことができる。
<タックラベル>
次に、本実施形態の粘着領域と非粘着領域について説明する。
上記の図2(a)、図2(b)に示した本実施形態のタックラベル21は、いずれも物品5を収容する収容部12及び収容部12を閉じる蓋部10a、10bを有する梱包物10に貼り付けられる。
そして、タックラベル21は、画像26が描画された主面である描画面25(図2(a))と、粘着領域241及び非粘着領域242を有する粘着面24(図2(b))と、を有している。非粘着領域242は、画像26に基づいて定められた粘着面24の上縁部uに接し、かつ上縁部uと反対の方向に延出する延出部242aを有している。延出部242aは、延出方向Aの長さが粘着面24の延出方向Aの長さよりも短く、交差方向Bの長さが粘着面24の交差方向Bの長さよりも短い。また、粘着領域241は、非粘着領域を交差方向Bに挟む領域を有している。
なお、タックラベル21の非粘着領域242は、上縁部uと接することに限定されるものでなく、上縁部uと近接するものであってもよい。ここで、本実施形態でいう「近接する」とは、非粘着領域242の重心が粘着面24の延出方向Aの重心点よりも上縁部uに近いことを指す。また、本実施形態の「近接」は、図2(b)に示すように、非粘着領域242が後述する交差延出部242bを有する場合、交差延出部242bと上縁部uとの最短距離が交差延出部242bの幅よりも短いことを指す。つまり、本実施形態でいう「近接」は、非粘着領域242と上縁部uとの距離が、粘着テープ3が剥がされる際にタックラベル21の上縁部uが破れることを抑止する効果を有する距離の範囲にあることを指す。
図2(b)に示した非粘着領域242では、延出部242aの延出方向Aの長さが粘着面24のA方向の長さの半分以下になっている。このため、本実施形態は、下縁部dからタックラベル21と側面10dとの間に空気が入ることを防ぐことができる。また、本実施形態は、延出部242aの交差方向Bの長さが粘着面24のB方向の長さよりも短く、非粘着領域242の両横には粘着領域241が形成されている。このため、本実施形態は、交差方向Bと平行な辺からタックラベル21と側面10dとの間に空気が入ることを防ぎ、タックラベル21が側面10dから「浮く」ことを抑えることができる。なお、交差方向Bと平行な辺からタックラベル21と側面10dとの間に空気が入ることを防ぐには、例えば、交差延出部242bの交差方向Bの長さの合計が、粘着面24の交差方向Bの長さの半分以下とすることが好ましい。
その上、本実施形態は、タックラベル21の剥離時に最も張力がかかる上縁部uにおいて粘着テープ3が破れることを抑制し、タックラベル21と共に一気に剥がれるようにすることができる。
また、本実施形態は、非粘着領域242が粘着テープ3と重なる(重なり部300を有する)ことにより、粘着テープ3を介してタックラベル21に加えられる張力が粘着力の弱い非粘着領域242に集中してかかる。このとき、タックラベル21は、非粘着領域242を中心にして側面10dから比較的弱い張力によって効率的に引き剥がされて、破れ難くなる。
さらに、本実施形態のタックラベル21は、梱包ユニットにおいても述べたように、非粘着領域242が、上縁部u、または上縁部uに近接する位置を含み、交差方向Bに延出する交差延出部242bを有している。交差延出部242bを設けたことにより、タックラベル21の側面10dに対する粘着力はタックラベル21が剥がれ始める部位において弱くなる。このことにより、本実施形態は、剥がれ始め時に、タックラベル21が粘着テープ3の張力に抗して破れる可能性を低減することができる。
上記したように、非粘着領域242が延出部242a、交差延出部242bの両方を有している場合、本実施形態では、延出部242aと交差延出部242bとが重なる部分は、延出部242aであって、かつ交差延出部242bであるとする。このため、図2(b)に示すように、延出部242aの長さL1は交差延出部242bと重なった部分を含んだ長さであり、交差延出部242bの長さL2は延出部242aと重なった部分を含んだ長さである。
図3(a)から図3(d)、図4(a)及び図4(b)は、タックラベルの粘着領域と非粘着領域のバリエーションを説明するための図である。
図3(a)に示した粘着面24は、粘着領域243、非粘着領域244を有している。非粘着領域244は、粘着面24の上縁部uの中心と下縁部dの中心とを結んだ中心線cを含む位置に形成され、中心線c上で粘着テープ3と重なる重なり部301を形成する。非粘着領域244は延出方向Aに延びる延出部244aを有し、交差延出部を有していない。このような非粘着領域244と粘着領域243との境界線sは、全て直線で構成されて、全体がローマ字の「I」を描くような形状になる。非粘着領域244は、全体が延出部244aとなっている例である。
図3(b)に示した粘着面24は、粘着領域245、非粘着領域246を有している。非粘着領域246は、中心線cを含む位置に形成され、中心線c上で粘着テープ3と重なる重なり部302を形成する。非粘着領域246は延出方向Aに延びる延出部246aを二箇所有し、かつ、交差方向Bに延びる交差延出部246bを有している。非粘着領域246と粘着領域245との境界線sは、全て直線で構成されている。
また、非粘着領域246は、上縁部uと接触することがなく、上縁部uに近接して配置されている。このような非粘着領域246は、上縁部uからタックラベル21と側面10dとの間に空気が入ることを防ぎ、タックラベル21が側面10dから「浮く」ことを抑えることができる。
非粘着領域246の交差延出部246bは、交差方向Bの長さが粘着面24の交差方向Bの長さよりも短くなっている。このような構成は、粘着面24と側面10dとの間にタックラベル21の交差方向Bの辺から空気が入ることを防ぎ、タックラベル21が側面10dから「浮く」ことを抑えることができる。
図3(c)に示した粘着面24は、粘着領域247、非粘着領域248を有している。非粘着領域248は、中心線cを含む位置に形成され、中心線c上で粘着テープ3と重なる重なり部303を形成する。非粘着領域248は延出方向Aに延びる延出部248a及び交差方向Bに延びる交差延出部248bを有している。このような非粘着領域248と粘着領域247との境界線sは、全て直線で構成されて、全体がローマ字の「T」を描くような形状になる。
また、図3(c)に示した非粘着領域248は、図2(b)に示した非粘着領域242と比較して、上縁部uに接触せず、近接している点で相違する。このような非粘着領域248は、非粘着領域242よりも上縁部uから空気が入り難くなり、タックラベル21の浮きを防止する効果が高い。
図3(d)に示した粘着面24は、粘着領域249及び二つの非粘着領域250a、250bを有している。非粘着領域250a、250bは、中心線cを挟んで平行に形成され、中心線cを挟んで二箇所の重なり部304を形成する。図3(d)の構成では、重なり部304の粘着力を粘着領域249の粘着力の他、非粘着領域250a、250bの間隔等によっても調整することができる。
このように、本実施形態は、非粘着領域の数を限定するものでなく、離間する非粘着領域を任意の数備えるものであってもよい。
図4(a)に示した粘着面24は、粘着領域251、非粘着領域252を有している。非粘着領域252は、中心線cを含む位置に形成され、中心線c上で粘着テープ3と重なる重なり部305を形成する。非粘着領域252は延出方向Aに延びる延出部252a及び交差方向Bに延びる交差延出部252bを有している。非粘着領域252と粘着領域251との境界線sは、曲線になっている。なお、本実施形態は、図4(a)のように境界線sが全て曲線であることに限定されず、境界線の少なくとも一部が曲線になっているものであってもよい。
このような本実施形態は、粘着領域251と非粘着領域252との境界線が緩やかになり、境界かかる張力が緩やかに変化しながら粘着領域251に拡散するようになる。このような構成により、本実施形態は、タックラベル21をいっそう破れ難くすることができる。
また、図4(a)に示した非粘着領域252は、延出部252aの交差方向Bの長さが、上縁部u、または上縁部uと近接する位置よりも上縁部uと反対側の下端部252cにおいて短くなっている。このような構成により、本実施形態は、剥がれ始めにかかる張力に抗するタックラベル21の粘着力を低減し、タックラベル21が破れることを防ぐことができる。また、粘着領域251の面積を上縁部uの側から連続的に変化させながら下縁部dに向かって大きくしている。このため、非粘着領域252は、非粘着領域252の粘着力が上縁部uの側から下縁部dに向けて徐々に変化して応力集中が起こり難くなることにより、上縁部uが破れることを抑制する効果をいっそう高めることができる。
このような効果は、境界線sが直線である図4(b)に示した構成においても得ることができる。すなわち、図4(b)に示した粘着面24は、粘着領域253、非粘着領域254を有している。非粘着領域254は、中心線cを含む位置に形成され、中心線c上で重なり部306を形成する。非粘着領域254は延出方向Aに延びる延出部254a及び交差方向Bに延びる交差延出部254bを有している。非粘着領域254は、延出部254aの交差方向Bの長さが、上縁部u、または上縁部uと近接する位置よりも下端部254cにおいて短くなっている。
以上説明した本実施形態は、非粘着領域が粘着面の上縁部に接し、または上縁部と近接し、かつ上縁部と反対の方向に延出する延出部を有しているため、タックラベル21の上方から下方に掛けて粘着力の弱い部分を有することになる。また、延出部の延出方向の長さが粘着面の延出方向の長さよりも短いため、粘着面が延出部を超えて下方に広がっており、タックラベル21と側面10dとの必要な粘着力を確保することができる。そして、下縁部dから粘着面24と側面10dとの間に空気が入ることを防ぎ、タックラベル21の浮きを抑えることができる。また、本実施形態のタックラベル21は、延出部の交差方向Bの長さが粘着面24の交差方向の長さよりも短いので、延出方向Aと平行な辺から粘着面24と側面10dとの間に空気が入ることを防ぎ、タックラベル21の浮きを抑えることができる。
さらに、本実施形態は、粘着領域が非粘着領域を交差方向に挟む領域を有するので、非粘着領域が自然中央部近くに配置され、粘着テープ3と重なるようになる。このため、粘着テープ3に張力をかけて粘着テープ3と共にタックラベル21を剥がす際、タックラベル21の剥離に必要な張力が小さくなり、大きな張力を加えなくともタックラベル21を剥がすことができる。このため、タックラベル21を低コストの紙製にしても、タックラベル21が破れることを抑制して粘着テープ3と共に容易に剥がすことができる。
以上説明したように、本実施形態は、タックラベルが破れることを防いで開梱作業の効率を高め、かつ低コストのタックラベル及びこのタックラベルを含む梱包ユニットを提供することができる。
上記実施形態は以下の技術思想を包含するものである。
<1> 物品を収容する収容部及び前記収容部を閉じる蓋部を有する梱包物に貼り付けられるタックラベルであって、文字、図画及び図形の少なくとも一つを含む画像が描画された主面である描画面と、前記描画面に対する裏面に形成されて粘着性を有する粘着領域及び当該粘着領域の粘着力よりも粘着力が弱い非粘着領域を有する粘着面と、を有し、前記非粘着領域は、前記画像に基づいて定められた前記粘着面の上縁部に接し、または前記上縁部と近接し、かつ前記上縁部と反対の方向に延出する延出部を有し、前記延出部は、延出方向の長さが前記粘着面の前記延出方向の長さよりも短く、前記延出方向と交差する交差方向の長さが前記粘着面の前記交差方向の長さよりも短く、前記粘着領域は、前記非粘着領域を前記交差方向に挟む領域を有する、タックラベル。
<2> 前記延出部は、前記上縁部、または前記上縁部と近接する位置よりも前記上縁部と反対側の端部において前記交差方向の長さが短い、<1>のタックラベル。
<3> 前記粘着領域と前記非粘着領域との境界線の少なくとも一部が曲線である、<2>のタックラベル。
<4> 前記非粘着領域は、前記上縁部または前記上縁部に近接する位置を含み、前記交差方向に延出する交差延出部をさらに有する、<1>から<3>のいずれか一つのタックラベル。
<5> 物品を収容する収容部及び前記収容部を閉じる蓋部を有する梱包物と、前記収容部を構成する壁部の離間する部分のそれぞれ外表面に貼り付けられる少なくとも二つのタックラベルと、二つの前記タックラベル、二つの前記タックラベルの間にある前記外表面及び前記蓋部に貼り付けられる粘着テープと、を含み、前記タックラベルの少なくとも一方は、文字、図画及び図形の少なくとも一つを含む画像が描画された主面である描画面と、前記描画面に対する裏面に形成されて粘着性を有する粘着領域、当該粘着領域の粘着力よりも粘着力が弱い非粘着領域を有する粘着面と、を有し、前記非粘着領域は、前記粘着テープが貼り付けられた状態で前記粘着テープと重なる重なり部を有する、梱包ユニット。
<6> 前記非粘着領域は、前記画像に基づいて定められた前記粘着面の上縁部に接し、または前記上縁部と近接し、かつ前記上縁部と反対の方向に延出する延出部を有し、前記重なり部を超えて前記延出部の延出方向または前記延出方向に対する交差方向に延出する、<5>の梱包ユニット。
1・・・梱包ユニット
2・・・タックラベル
3・・・粘着テープ
3a・・・上面貼付部
3b、3c・・・側面貼付部
5・・・物品
10・・・梱包物
10a、10b・・・蓋部
10c、10d、10e、10f・・・側面
10g・・・下面
11・・・上面
12・・・収容部
21、22・・・タックラベル
24・・・粘着面
25・・・描画面
26・・・画像
241、243、245、247、249、251、253・・・粘着領域
242、244、246、248、250a、250b、252、254・・・非粘着領域
242a、244a、246a、248a、252a、254a・・・延出部
242b、246b、248b、252b、254b・・・交差延出部
252c、254c・・・端部
300、301、302、303、304、305、306・・・重なり部
A・・・延出方向
B・・・交差方向
S・・・境界線
c・・・中心線
d・・・下縁部
u・・・上縁部

Claims (6)

  1. 物品を収容する収容部及び前記収容部を閉じる蓋部を有する梱包物に貼り付けられるタックラベルであって、
    文字、図画及び図形の少なくとも一つを含む画像が描画された主面である描画面と、
    前記描画面に対する裏面に形成されて粘着性を有する粘着領域及び当該粘着領域の粘着力よりも粘着力が弱い非粘着領域を有する粘着面と、を有し、
    前記非粘着領域は、前記画像に基づいて定められた前記粘着面の上縁部に接し、または前記上縁部と近接し、かつ前記上縁部と反対の方向に延出する延出部を有し、
    前記延出部は、延出方向の長さが前記粘着面の前記延出方向の長さよりも短く、前記延出方向と交差する交差方向の長さが前記粘着面の前記交差方向の長さよりも短く、
    前記粘着領域は、前記非粘着領域を前記交差方向に挟む領域を有する、タックラベル。
  2. 前記延出部は、前記上縁部、または前記上縁部と近接する位置よりも前記上縁部と反対側の端部において前記交差方向の長さが短い、請求項1に記載のタックラベル。
  3. 前記粘着領域と前記非粘着領域との境界線の少なくとも一部が曲線である、請求項2に記載のタックラベル。
  4. 前記非粘着領域は、前記上縁部または前記上縁部に近接する位置を含み、前記交差方向に延出する交差延出部をさらに有する、請求項1から3のいずれか一項に記載のタックラベル。
  5. 物品を収容する収容部及び前記収容部を閉じる蓋部を有する梱包物と、
    前記収容部を構成する壁部の離間する部分のそれぞれ外表面に貼り付けられる少なくとも二つのタックラベルと、
    二つの前記タックラベル、二つの前記タックラベルの間にある前記外表面及び前記蓋部に貼り付けられる粘着テープと、を含み、
    前記タックラベルの少なくとも一方は、文字、図画及び図形の少なくとも一つを含む画像が描画された主面である描画面と、前記描画面に対する裏面に形成されて粘着性を有する粘着領域、当該粘着領域の粘着力よりも粘着力が弱い非粘着領域を有する粘着面と、を有し、前記非粘着領域は、前記粘着テープが貼り付けられた状態で前記粘着テープと重なる重なり部を有する、梱包ユニット。
  6. 前記非粘着領域は、前記画像に基づいて定められた前記粘着面の上縁部に接し、または前記上縁部と近接し、かつ前記上縁部と反対の方向に延出する延出部を有し、前記重なり部を超えて前記延出部の延出方向または前記延出方向に対する交差方向に延出する、請求項5に記載の梱包ユニット。
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