JP2019111505A - 凝集混和装置、浄水処理システムおよびフロック形成方法 - Google Patents

凝集混和装置、浄水処理システムおよびフロック形成方法 Download PDF

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Abstract

【課題】電力コストが低減されるとともに、壊れ難い良質のフロックを形成することができる凝集混和装置を提供する。【解決手段】凝集剤が注入された処理対象原水2中にフロックを形成させるための凝集混和装置5であって、処理対象原水2が上向流をなす上向流路22と処理対象原水2が下向流をなす下向流路23とが順次接続されることで複数の上向流路22を有する上下方向の迂回流路21を構成し、上向流路22の流路断面積が、当該上向流路22の下流側に接続されている下向流路23の流路断面積よりも大きい。【選択図】図2

Description

本発明は、凝集剤が混合された処理対象原水中にフロックを形成させるための凝集混和装置、このような凝集混和装置を用いた浄水処理システム、および、処理対象原水中に凝集剤を注入してフロックを形成するフロック形成方法に関する。
従来、処理対象原水に含まれる懸濁物質を分離する方法として、凝集分離方法が知られている。凝集分離方法は、処理対象原水に凝集剤を注入し、凝集剤入りの処理対象原水を撹拌機で攪拌することにより、懸濁物質を凝集させてフロックを形成し、その後、ろ過分離を行うものである。上記のような方法では、撹拌機を作動させるのに要する消費電力が大きく、電力コストがアップするといった問題があった。
このような問題の対策として、例えば、撹拌機の代わりに、図14に示すように、上下方向に蛇行した配管からなる配管凝集部101を用いた凝集混和装置102がある。これによると、原水貯留槽103内の処理対象原水104が、ポンプ105により、配管106を通って配管凝集部101へ圧送される。この際、凝集剤107を配管106に注入することにより、処理対象原水104と凝集剤107とが配管凝集部101を流れながら混合され、フロックが形成される。これにより、撹拌機を用いてフロックを形成させる場合に比べて、電力コストが低減される。
尚、上記のような配管凝集部101を用いた凝集混和装置102は例えば下記特許文献1に記載されている。
特開昭55−75787
しかしながら図に示した従来形式では、配管凝集部101は一本の同径の配管を曲げて形成されているため、配管凝集部101内を流れる処理対象原水104の流速はほぼ均一となる。このため、速度変化による攪拌効果が得られ難く、配管凝集部101で形成されたフロックが壊れ易いといった問題がある。
本発明は、電力コストが低減されるとともに、膜面閉塞の原因となる微粒子が少なく、壊れ難い良質のフロックを形成することができる凝集混和装置、浄水処理システムおよびフロック形成方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本第1発明は、凝集剤が注入された処理対象原水中にフロックを形成させるための凝集混和装置であって、
処理対象原水が上向流をなす上向流路と処理対象原水が下向流をなす下向流路とが順次接続されることで複数の上向流路を有する上下方向の迂回流路を構成し、
上向流路の流路断面積が、当該上向流路の下流側に接続されている下向流路の流路断面積よりも大きいものである。
これによると、凝集剤を注入した処理対象原水が迂回流路を流れる際、上向流路では処理対象原水の平均流速が低下することで、処理対象原水中の粒子同士が会合し易くなり、フロックが形成されて粗大化する。そして、下向流路では処理対象原水の平均流速が増加することで、前段の上向流路で形成されたフロックのうちの解砕され易いフロックが解砕され、また、一方で、フロック化していない懸濁物質が存在する場合には、新たにフロックが形成される。
このようなフロックの粗大化と解砕とが迂回流路において繰り返されることにより、フロックが粗大化するとともに緻密化し、強度が高く、壊れ難い良質のフロックが形成される。これにより、フロックが膜分離装置のろ過膜の膜面に付着しても、逆洗によりろ過膜を十分に洗浄し、ろ過性能を回復させることができる。
また、凝集剤を注入した処理対象原水を撹拌機で攪拌してフロックを形成する場合に比べて、電力コストを低減することができる。
本第2発明における凝集混和装置は、下向流路と当該下向流路の下流側の上向流路とが接続流路を介して接続され、
接続流路は下向流路の流路断面積よりも小さい流路断面積を備える部分を有するものである。
これによると、凝集剤を注入した処理対象原水が接続流路から上向流路に流入する際、流路断面積が急激に拡大するため、処理対象原水の流れが大きく乱れ、解砕されたフロックと微小なフロックとがほど良く(適度に)混合され、上向流路において、フロックの形成が促進される。
本第3発明における凝集混和装置は、上向流路は縦長筒状の槽体であり、
下向流路は配管部材であるものである。
これによると、凝集剤を注入した処理対象原水は、縦長筒状の槽体内を上向きに流れ、配管部材内を下向きに流れる。縦長筒状の槽体内では処理対象原水の平均流速が低下し、配管部材内では処理対象原水の平均流速が上昇するため、縦長筒状の槽体内においてフロックが形成されて粗大化し、粗大化したフロックが配管部材内において解砕される。
本第4発明における凝集混和装置は、迂回流路は槽体内に形成され、
槽体内を区画する複数の区画壁によって上向流路と下向流路とが形成されているものである。
本第5発明における凝集混和装置は、上記第1発明から第4発明のいずれか1項に記載の凝集混和装置を用いた浄水処理システムであって、
処理対象原水を貯留する原水貯留槽と凝集混和装置、凝集混和装置と膜分離装置、膜分離装置と膜分離によって得られた処理水を回収する処理水槽がそれぞれ接続され、
凝集混和装置と膜分離装置とが密閉構造であり、
原水貯留槽と処理水槽とが大気解放構造であり、
原水貯留槽内の処理対象原水と処理水槽内の処理水との間の水位差によって、膜分離装置から処理水が取り出されるものである。
これによると、処理対象原水が原水貯留槽から凝集混和装置へ供給される途中で、凝集剤を処理対象原水に注入する。凝集混和装置において、処理対象原水と凝集剤とが十分に混合され、フロックの形成と解砕とが繰り返されることにより、粗大化し且つ緻密化した壊れ難い良質のフロックが形成される。
その後、膜分離装置において処理対象原水をろ過した際、フロックが膜分離装置のろ過膜の膜面に付着しても、逆洗によりろ過膜を洗浄することで、ろ過性能を十分に回復することができる。
また、原水貯留槽内の処理対象原水と処理水槽内の処理水との間の水位差によって、膜分離装置から処理水が取り出されるため、ポンプ等を作動させるのに要する消費電力を省くことができ、電力コストをさらに低減することができる。
本第6発明における凝集混和装置は、上記第1発明から第4発明のいずれか1項に記載の凝集混和装置を用いた浄水処理システムであって、
処理対象原水を貯留する原水貯留槽と凝集混和装置、凝集混和装置と膜分離装置、膜分離装置と膜分離によって得られた処理水を回収する処理水槽がそれぞれ接続され、
凝集混和装置と膜分離装置とが密閉構造であり、
原水貯留槽の処理対象原水がポンプ装置により凝集混和装置へ圧送されることによって、膜分離装置から処理水が取り出されるものである。
これによると、処理対象原水が原水貯留槽から凝集混和装置へ圧送される途中で、凝集剤が処理対象原水に注入される。凝集混和装置において、処理対象原水と凝集剤とが十分に混合され、フロックの形成と解砕とが繰り返されることにより、粗大化し且つ緻密化した壊れ難い良質のフロックが形成される。
その後、膜分離装置において処理対象原水をろ過した際、フロックが膜分離装置のろ過膜の膜面に付着しても、逆洗によりろ過膜を洗浄することで、ろ過性能を十分に回復することができる。
本第7発明におけるフロック形成方法は、処理対象原水中に凝集剤を注入する凝集剤注入工程と、
凝集剤注入工程を経た処理対象原水を迂回流路に通水し、処理対象原水が迂回流路の上向流路を上向流となって流れ、迂回流路の下向流路を下向流となって流れることを順次繰り返すことにより、フロックを形成するフロック化工程とを備え、
上向流路を流れる処理対象原水の平均流速が、当該上向流路の下流側に接続される下向流路を流れる処理対象原水の平均流速よりも低いものである。
これによると、上向流路においてフロックが形成されて粗大化し、粗大化したフロックが下向流路において解砕され、このようなフロックの形成と解砕とが繰り返されることにより、フロックが粗大化するとともに緻密化し、強度が高く、壊れ難い良質のフロックが形成される。これにより、フロックが膜分離装置のろ過膜の膜面に付着しても、逆洗によりろ過膜を洗浄することで、ろ過性能を十分に回復することができる。
また、凝集剤を注入した処理対象原水を撹拌機で攪拌してフロックを形成する場合に比べて、電力コストを低減することができる。
以上のように本発明によると、フロックの粗大化と解砕とが迂回流路において繰り返されることにより、フロックが粗大化するとともに緻密化し、強度が高く、壊れ難い良質のフロックが形成される。これにより、フロックが膜分離装置のろ過膜の膜面に付着しても、逆洗によりろ過膜を洗浄することで、ろ過性能を十分に回復することができる。
また、凝集剤を注入した処理対象原水を撹拌機で攪拌してフロックを形成する場合に比べて、電力コストを低減することができる。
本発明の第1の実施の形態における浄水処理システムの構成を示す図である。 同、浄水処理システムに設けられた凝集混和装置の断面図である。 同、凝集混和装置の各槽体内の処理対象原水中に含まれる微粒子の個数を示したグラフである。 同、凝集混和装置の槽体内における処理対象原水の濁度とフロックの沈降反応時間との関係を示すグラフである。 同、凝集混和装置を用いてフロックを形成した処理対象原水を膜分離装置でろ過したときのろ過運転の期間と膜差圧との関係を示すグラフである。 上記図5に示したグラフの横軸の期間の一部を引き延ばして拡大表示したものである。 参考例であって、従来の撹拌機を用いてフロックを形成した処理対象原水を膜分離装置でろ過したときのろ過運転の期間と膜差圧との関係を示すグラフである。 上記図7に示したグラフの横軸の期間の一部を引き延ばして拡大表示したものである。 本発明の第2の実施の形態における凝集混和装置の断面図である。 本発明の第3の実施の形態における凝集混和装置の断面図である。 本発明の第4の実施の形態における凝集混和装置の断面図である。 図11におけるX−X矢視図である。 本発明の第5の実施の形態における浄水処理システムの構成を示す図である。 従来の凝集混和装置を備えた沈降分離装置の図である。
以下、本発明における実施の形態を、図面を参照して説明する。
(第1の実施の形態)
第1の実施の形態では、図1,図2に示すように、1は浄水処理システムであり、この浄水処理システム1は、上流側から下流側にわたって、処理対象原水2を貯留する原水貯留槽3と、ラインミキサー4と、凝集混和装置5と、膜分離装置6と、処理対象原水2から膜分離によって得られた処理水7を回収する処理水槽8とを有している。
これら原水貯留槽3とラインミキサー4と凝集混和装置5と膜分離装置6と処理水槽8はそれぞれ配管路11〜14を介して接続されている。尚、原水貯留槽3と処理水槽8とは大気解放構造の槽である。
処理水槽8内の処理水7の水位は原水貯留槽3内の処理対象原水2の水位よりも低く、処理水槽8内の処理水7と原水貯留槽3内の処理対象原水2との水位差H(すなわち水頭圧の差)によって、処理水7が膜分離装置6から処理水槽8に取り出される。
膜分離装置6は、密閉構造であり、内部にろ過膜17を有している。ろ過膜17を一次側から二次側に透過した処理対象原水2は処理水7として膜分離装置6から処理水槽8に取り出される。
また、配管路11には、凝集剤18を注入する凝集剤注入装置19が接続されている。
凝集混和装置5は、凝集剤18が注入された処理対象原水2中にフロックを形成させるための密閉構造の装置であり、上下方向に蛇行した迂回流路21を有している。迂回流路21は複数の上向流路22と下向流路23と上部接続流路24と下部接続流路25とを有している。
上向流路22は、処理対象原水2が上向流をなす流路であり、縦長筒状の槽体28内に形成されている。尚、槽体28は、円筒状の胴部29と、胴部29の上端を閉鎖する天板部30と、胴部29の下端を閉鎖する底板部31とを有している。槽体28の下部には流入口33が形成され、槽体28の上部には流出口34が形成されている。
凝集混和装置5は例えば6本の槽体28を有し、これら槽体28には、最上流側(先頭)から最下流側(最後尾)にわたって順次、No.1〜No.6の番号が付されている。
下向流路23は、処理対象原水2が下向流をなす流路であり、縦長の配管部材37内に形成されている。
上部接続流路24は、槽体28の流出口34と配管部材37の上端部との間に接続された上部接続管39内に形成されている。また、下部接続流路25は、下向流路23と当該下向流路23の下流側の上向流路22とを接続している流路であって、配管部材37の下端部と槽体28の流入口33との間に接続された下部接続管40内に形成されている。
上向流路22と下向流路23とは、上部接続流路24と下部接続流路25とを介して、順次繰り返して接続されている。
槽体28の内径は配管部材37の内径よりも大きく、これにより、上向流路22の流路断面積Saは当該上向流路22の下流側に接続されている下向流路23の流路断面積Sbよりも大きく設定されている。
また、下部接続管40の内径は配管部材37の内径よりも小さく、これにより、下部接続流路25の流路断面積Scは下向流路23の流路断面積Sbよりも小さく設定されている。
また、上部接続管39の内径は配管部材37の内径と同一であり、これにより、上部接続流路24の流路断面積Sdは下向流路23の流路断面積Sbと同一に設定される。
すなわち、上向流路22の流路断面積Sa>下向流路23の流路断面積Sb=上部接続流路24の流路断面積Sd>下部接続流路25の流路断面積Scという関係にある。
例えば、上向流路22の流路断面積Saは下部接続流路25の流路断面積Scの10〜150倍に設定され、上向流路22内の処理対象原水2の平均流速が0.02〜0.05m/secに設定されることが好ましいが、処理対象原水2中の懸濁物質の種類やその濁度、用いる凝集剤の種類等によって上記最適な範囲は変動する。
尚、配管路12はラインミキサー4の出口と凝集混和装置5の最上流側(先頭)の槽体28の流入口33とに接続されている。また、配管路13は凝集混和装置5の最下流側(最後尾)の槽体28の流出口34と膜分離装置6の入口とに接続されている。
以下、上記構成における作用を説明する。
処理対象原水2が原水貯留槽3から配管路11を通ってラインミキサー4に供給される途中で、凝集剤注入装置19によって凝集剤18が配管路11を流れる処理対象原水2に注入される(凝集剤注入工程)。その後、処理対象原水2と凝集剤18とは、ラインミキサー4で混合され、ラインミキサー4から配管路12を通って凝集混和装置5に供給され、凝集混和装置5において処理対象原水2にフロックが形成され(フロック化工程)、凝集混和装置5から配管路13を通って膜分離装置6に供給され、膜分離装置6のろ過膜17でろ過される。そして、ろ過膜17を透過した処理対象原水2は、処理水7として、膜分離装置6から配管路14を通って処理水槽8に取り出される。
これによると、原水貯留槽3内の処理対象原水2と処理水槽8内の処理水7との間の水位差Hによって、膜分離装置6から処理水7を取り出すため、ポンプ等を作動させるのに要する消費電力を省くことができ、電力コストを低減することができる。
上記のような浄水処理システム1を用いた水処理における凝集混和装置5の作用および効果を以下に説明する。
凝集剤18を注入した処理対象原水2は、配管路12を通って凝集混和装置5の最上流側にあるNo.1の槽体28の流入口33からこの槽体28内に流入し、槽体28内の上向流路22を上向きに流れ、槽体28の流出口34から上部接続管39内の上部接続流路24に流出し、配管部材37内の下向流路23を下向きに流れ、下部接続管40内の下部接続流路25を通ってNo.2の槽体28の流入口33からこの槽体28内に流入し、以降、No.2の槽体28から順次同様にして下流側のNo.6の槽体28まで流れ、No.6の槽体28の流出口34から配管路13を通って膜分離装置6に供給される。
上記のように凝集剤18を注入した処理対象原水2が迂回流路21を流れる際、各槽体28内の上向流路22では、処理対象原水2の平均流速が小さいため、フロック同士が会合し合体して粗大化する。また、各配管部材37内の下向流路23では、処理対象原水2の平均流速が大きいため、上向流路22内で粗大化したフロックがせん断力により解砕される。
このようなフロックの粗大化と解砕とが迂回流路21において繰り返されることにより、フロックが粗大化するとともに緻密化し、強度が高く、壊れ難い良質のフロックが形成される。これにより、フロックが膜分離装置6のろ過膜17の膜面に付着しても、逆洗によりろ過膜17を洗浄することで、ろ過性能を十分に回復することができる。
また、凝集剤18を注入した処理対象原水2が下部接続管40内の下部接続流路25から流入口33を通って槽体28内に流入する際、流路断面積が急激に拡大するため、処理対象原水2の流れが大きく乱れ、処理対象原水2と凝集剤18とが十分に混合される。これにより、槽体28内の上向流路22において、フロックの形成が促進される。
また、凝集混和装置5は撹拌機を用いていないため、凝集剤18を注入した処理対象原水2を撹拌機で攪拌してフロックを形成する場合に比べて、電力コストをさらに低減することができる。
図3に示した第1のグラフAは、No.1〜No.6の各槽体28内の下部(流入口33の近傍)において、処理対象原水2中に含まれる微粒子の個数を示す実験データであり、第2のグラフBは、No.1〜No.6の各槽体28内の上部(流出口34の近傍)において、処理対象原水2中に含まれる微粒子の個数を示す実験データである。尚、微粒子は粒径が0.1〜1.2μmの粒子であり、上向流路22内での処理対象原水2の平均流速が0.02m/secであり、下向流路23内での処理対象原水2の平均流速が0.32m/secであり、下部接続流路25内での処理対象原水2の平均流速が2.47m/secとなるように設定した。
これによると、処理対象原水2がNo.1の槽体28内の上向流路22を下部から上部に流れることにより、処理対象原水2中に含まれる微粒子の個数がnaからnbに減少し、その後、処理対象原水2がNo.2の槽体28内の上向流路22を下部から上部に流れることにより、処理対象原水2中に含まれる微粒子の個数がnaからnbに減少し、処理対象原水2がNo.3の槽体28内の上向流路22を下部から上部に流れることにより、処理対象原水2中に含まれる微粒子の個数がnaからnbに減少し、処理対象原水2がNo.4の槽体28内の上向流路22を下部から上部に流れることにより、処理対象原水2中に含まれる微粒子の個数がnaからnbに減少する。
また、処理対象原水2がNo.5の槽体28内の上向流路22およびNo.6の槽体28内の上向流路22をそれぞれ下部から上部に流れても、処理対象原水2中に含まれる微粒子の個数は、ほとんど変化せず、ほぼ一定の値を示した。
第1および第2のグラフA,Bで示すように、処理対象原水2が上流側にあるNo.1の槽体28内から下流側にあるNo.4の槽体28内へ順次流れることにより、処理対象原水2中に含まれる微粒子がフロックに取り込まれ、このため、微粒子の個数が次第に減少していくとともに、フロックが粗大化する。
尚、No.2の槽体28内の下部における処理対象原水2中の微粒子の個数naがNo.1の槽体28内の上部における処理対象原水2中の微粒子の個数nbよりも減少しているが、この原因は、No.1の槽体28内で十分に粗大化されなかったフロックおよびフロックを形成しなかった懸濁物質がNo.1の槽体28とNo.2の槽体28との間の下向流路23内で会合してフロックが粗大化されるため、減少すると考えられる。
また、No.3の槽体28内の下部における処理対象原水2中の微粒子の個数naがNo.2の槽体28内の上部における処理対象原水2中の微粒子の個数nbよりも増加しているが、この原因は、処理対象原水2がNo.2の槽体28とNo.3の槽体28との間の下向流路23を流れることにより、No.2の槽体28内で粗大化したフロックが解砕されるため、微粒子の個数がnbからnaに増加すると考えられる。また、No.4の槽体28内の下部における処理対象原水2中の微粒子の個数naがNo.3の槽体28内の上部における処理対象原水2中の微粒子の個数nbよりも増加しているが、この原因も上記と同様に、処理対象原水2がNo.3の槽体28とNo.4の槽体28との間の下向流路23を流れることにより、No.3の槽体28内で粗大化したフロックが解砕されるためであると考えられる。
また、図3に示した点Cのデータは、槽内の処理対象原水2に凝集剤18を注入し、従来の撹拌機の攪拌翼を回転させて処理対象原水2と凝集剤18とを攪拌混合した場合の処理対象原水2中に含まれる微粒子の個数を示す。尚、このときの攪拌時間は、処理対象原水2が上記No.1〜No.6の各槽体28内に滞留する時間より長い時間である。
これによると、No.2からNo.6の槽体28内の上部における処理対象原水2中に含まれる微粒子の個数は上記従来の撹拌機で混合した処理対象原水2中に含まれる微粒子の個数(すなわち点Cで示す個数)よりも減少しており、これにより、上記従来の撹拌機を用いてフロックを形成した場合に比べて、凝集混和装置5を用いてフロックを形成した場合の方が、フロックが微粒子を取り込んで粗大化し易いことがわかる。すなわち、No.2の槽体28の流出口34の後に膜分離装置を設けた場合でも、従来の撹拌機を用いた凝集混和装置と比べて、膜差圧を低く維持することができることがわかる。
また、図4に示したグラフは、No.1,No.3,No.6の各槽体28内における処理対象原水2の濁度とフロックの沈降時間との関係を示す実験データである。グラフG1はNo.1の槽体28、グラフG2はNo.3の槽体28、グラフG3はNo.6の槽体28に対応する。
これによると、処理対象原水2が所定の濁度dの場合、グラフG3の沈降反応時間t3がグラフG1の沈降反応時間t1およびグラフG2の沈降反応時間t2よりも短い。処理対象原水2中に形成されたフロックが大きいほど沈降反応時間が短くなるため、No.6の槽体28内の処理対象原水2には、十分に粗大化したフロックが形成されていることがわかる。
また、図5および図6のグラフは、凝集剤18が注入された処理対象原水2を、凝集混和装置5のNo.1の槽体28の流入口33から流入させてNo.2およびNo.3の槽体28内を通過させNo.4の槽体28の流出口34から流出させた後、膜分離装置6でろ過した場合の膜差圧を示す実験データである。ここで、縦軸の膜差圧とはろ過膜17の一次側(処理対象原水側)と二次側(処理水側)との圧力差である。また、横軸はろ過運転を行っている期間(月/日)を示している。
尚、図6のグラフは、図5のグラフの横軸の期間の一部を引き延ばして拡大表示したものである。
図5,図6の両グラフに示すように、ろ過運転を継続することにより、次第に、ろ過膜17に付着物が付着して目詰まりが生じ、膜差圧が上昇する。膜差圧が上昇すると、透過流束が低減して、安定的に処理水7を確保できなくなるため、定期的に、ろ過運転を中断し、処理水等を用いてろ過膜17を洗浄(逆洗)し、ろ過膜17の付着物を除去している。
ろ過膜17を洗浄した後にろ過運転を再開した直後では、ろ過膜17の付着物が除去されて目詰まりがほとんど解消されているため、膜差圧が低く、ろ過運転を継続することにより、次第に膜差圧が上昇する。
このようなろ過運転とろ過膜17の洗浄とを繰り返し行っていくと、ろ過膜17を洗浄した直後にろ過運転を再開した際の膜差圧P1(以下、この膜差圧を初期膜差圧P1と称する)が次第に上昇する。図5,図6の両グラフに記載した直線L1は上記初期膜差圧P1が上昇していく度合いを示すものである。
また、図7および図8のグラフは、本発明に対する参考例を示すものであり、槽内の処理対象原水2に凝集剤18を注入し、従来の撹拌機の攪拌翼を回転させて処理対象原水2と凝集剤18とを攪拌混合した後、膜分離装置6でろ過した場合の膜差圧を示す実験データである。尚、このときの攪拌時間は、処理対象原水2が上記No.1〜No.4の各槽体28内に滞留する時間より長い時間である。
上記と同様に、図7および図8のグラフに示すように、ろ過運転とろ過膜17の洗浄とを繰り返し行っていくと、初期膜差圧P2が次第に上昇する。図7,図8の両グラフに記載した直線L2は上記初期膜差圧P2が上昇していく度合いを示すものである。
図5および図6のグラフの直線L1の傾きと参考例である図7および図8のグラフの直線L2の傾きとを比較すると、直線L1の傾きは直線L2の傾きよりも小さい。このことは、上記参考例よりも、本実施の形態の方が、ろ過膜17の付着物を十分に除去してろ過膜17をより確実に洗浄することが可能であることを示している。
このような効果の要因は、従来の撹拌機を使わず、凝集混和装置5を用いてフロックを形成するとともに、この凝集混和装置5においてフロックの粗大化と解砕とが繰り返され、これによって、フロックが粗大化するとともに緻密化し、強度が高く、壊れ難い良質のフロックが形成されるためであると考えられる。このようなフロックはろ過膜17に付着しても壊れ難いため、ろ過膜17を洗浄した際、容易にろ過膜17から除去される。
上記第1の実施の形態では、槽体28を6本設けたが、6本に限定されるものではなく、複数本(2本以上)設けてもよい。また、配管部材37と上部接続管39と下部接続管40とをそれぞれ5本ずつ設けたが、5本に限定されるものではなく、単数本又は複数本設けてもよい。
上記第1の実施の形態では、下部接続管40の内径を配管部材37の内径よりも小さくすることで、下部接続流路25の流路断面積Scを下向流路23の流路断面積Sbよりも小さく設定しているが、下部接続管40の内径を配管部材37の内径と同径にし、下部接続管40内にオリフィスを設けることで、下部接続流路25の一部分における流路断面積Scを下向流路23の流路断面積Sbよりも小さく設定してもよい。
(第2の実施の形態)
先述した第1の実施の形態では、図2に示すように、配管部材37を槽体28の外部に設けているが、第2の実施の形態では、図9に示すように、配管部材37を槽体28の内部に設けている。また、下部接続流路25は配管部材37の下端と槽体28の底板部31との間に形成されている。
これによると、先述した第1の実施の形態と同様の作用および効果が得られる。
(第3の実施の形態)
先述した第1の実施の形態では、図2に示すように、各槽体28は胴部29と天板部30と底板部31とで密閉された密閉構造であるが、第3の実施の形態として、図10に示すように、各槽体28は胴部29の上方が開放された非密閉構造であってもよい。
(第4の実施の形態)
第4の実施の形態では、図11,図12に示すように、迂回流路21が槽体60内に形成されている。すなわち、槽体60内を区画する複数の区画壁61,62によって、上向流路22と下向流路23と上部接続流路24と下部接続流路25とが形成されている。
槽体60は、前後一対の端部壁65,66と左右一対の側部璧67と天板部68と底板部69とを有する、四角形の密閉構造の槽である。
左右一対の側部璧67間において、複数の区画壁61が底板部69から立設され、複数の区画壁62が天板部68から垂設されている。
槽体60の上流側である前方の端部壁65の下部に配管路12が接続され、槽体60の下流側である後方の端部壁66の上部に配管路13が接続されている。
上向流路22は、前の端部壁65とその下流側に対向する区画壁61との間、区画壁62とその下流側に対向する区画壁61との間、区画壁62とその下流側に対向する後の端部壁66との間にそれぞれ形成されている。
下向流路23は区画壁61とその下流側に対向する区画壁62との間にそれぞれ形成されている。
上部接続流路24は各区画壁61の上端と天板部68との間に形成され、下部接続流路25は各区画壁62の下端と底板部69との間に形成されている。
これによると、先述した第1の実施の形態と同様の作用および効果が得られる。
上記第4の実施の形態では、槽体60内に、4つの上向流路22と、3つの下向流路23および上部接続流路24および下部接続流路25を形成しているが、これらの個数に限定されるものではなく、上向流路22を複数(2つ以上)形成し、下向流路23および上部接続流路24および下部接続流路25をそれぞれ単数又は複数形成してもよい。
(第5の実施の形態)
第5の実施の形態では、図13に示すように、原水貯留槽3とラインミキサー4との間に接続された配管路11にポンプ装置75が設けられ、原水貯留槽3の処理対象原水2がポンプ装置75により凝集混和装置5へ圧送されることによって、膜分離装置6から処理水7が取り出される。
これによると、先述した第1の実施の形態では、図1に示すように、処理水槽8内の処理水7の水位を原水貯留槽3内の処理対象原水2の水位よりも低くする必要があるが、本第5の実施の形態では上記のようにポンプ装置75を設けたため、上記のような処理水7の水位と処理対象原水2の水位との上下関係にかかわらず、処理対象原水2を膜分離装置6でろ過して処理水7を取り出すことができる。
上記各実施の形態では、原水貯留槽3とラインミキサー4との間に接続された配管路11に凝集剤注入装置19を接続しているが、ラインミキサー4と凝集混和装置5との間に接続された配管路12に凝集剤注入装置19を接続してもよい。また、原水貯留槽3と凝集混和装置5との間にラインミキサー4を設けているが、ラインミキサー4を設けず、原水貯留槽3と凝集混和装置5とを配管路で接続してもよい。
上記各実施の形態では、各々の上向流路22の流路断面積Saを全て同一にしているが、下流側の上向流路22ほど流路断面積Saを少しずつ減少させてもよい。
1 浄水処理システム
2 処理対象原水
3 原水貯留槽
5 凝集混和装置
6 膜分離装置
7 処理水
8 処理水槽
18 凝集剤
21 迂回流路
22 上向流路
23 下向流路
25 下部接続流路(接続流路)
28 槽体
37 配管部材
60 槽体
61,62 区画壁
75 ポンプ装置
H 水位差
上記目的を達成するために、本第1発明は、凝集剤が注入された処理対象原水中にフロックを形成させるための凝集混和装置であって、
処理対象原水が上向流をなす上向流路と処理対象原水が下向流をなす下向流路とが順次接続されることで複数の上向流路を有する上下方向の迂回流路を構成し、
上向流路には、外部動力により処理対象原水を機械的に攪拌する攪拌機が備えられておらず、
上向流路の流路断面積が、当該上向流路の下流側に接続されている下向流路の流路断面積よりも大きいものである。
また、凝集剤を注入した処理対象原水を撹拌機で攪拌してフロックを形成する場合に比べて、電力コストを低減することができる。
本第2発明は、凝集剤が注入された処理対象原水中にフロックを形成させるための凝集混和装置であって、
処理対象原水が上向流をなす上向流路と処理対象原水が下向流をなす下向流路とが順次接続されることで複数の上向流路を有する上下方向の迂回流路を構成し、
迂回流路に凝集剤を注入する注入口が備えられておらず、
上向流路の流路断面積が、当該上向流路の下流側に接続されている下向流路の流路断面積よりも大きいものである。
本第発明における凝集混和装置は、下向流路と当該下向流路の下流側の上向流路とが接続流路を介して接続され、
接続流路は下向流路の流路断面積よりも小さい流路断面積を備える部分を有するものである。
本第発明における凝集混和装置は、上向流路は縦長筒状の槽体であり、
下向流路は配管部材であるものである。
本第発明における凝集混和装置は、迂回流路は槽体内に形成され、
槽体内を区画する複数の区画壁によって上向流路と下向流路とが形成されているものである。
本第発明における凝集混和装置は、上記第1発明から第発明のいずれか1項に記載の凝集混和装置を用いた浄水処理システムであって、
処理対象原水を貯留する原水貯留槽と凝集混和装置、凝集混和装置と膜分離装置、膜分離装置と膜分離によって得られた処理水を回収する処理水槽がそれぞれ接続され、
凝集混和装置と膜分離装置とが密閉構造であり、
原水貯留槽と処理水槽とが大気解放構造であり、
原水貯留槽内の処理対象原水と処理水槽内の処理水との間の水位差によって、膜分離装置から処理水が取り出されるものである。
本第発明における凝集混和装置は、上記第1発明から第発明のいずれか1項に記載の凝集混和装置を用いた浄水処理システムであって、
処理対象原水を貯留する原水貯留槽と凝集混和装置、凝集混和装置と膜分離装置、膜分離装置と膜分離によって得られた処理水を回収する処理水槽がそれぞれ接続され、
凝集混和装置と膜分離装置とが密閉構造であり、
原水貯留槽の処理対象原水がポンプ装置により凝集混和装置へ圧送されることによって、膜分離装置から処理水が取り出されるものである。
本第発明におけるフロック形成方法は、処理対象原水中に凝集剤を注入する凝集剤注入工程と、
凝集剤注入工程を経た処理対象原水を迂回流路に通水し、処理対象原水が、迂回流路の上向流路を、外部動力により攪拌機で機械的に攪拌されることなく、上向流となって流れ、迂回流路の下向流路を下向流となって流れることを順次繰り返すことにより、フロックを形成するフロック化工程とを備え、
上向流路を流れる処理対象原水の平均流速が、当該上向流路の下流側に接続される下向流路を流れる処理対象原水の平均流速よりも低いものである。
また、凝集剤を注入した処理対象原水を撹拌機で攪拌してフロックを形成する場合に比べて、電力コストを低減することができる。
本第9発明におけるフロック形成方法は、処理対象原水中に凝集剤を注入する凝集剤注入工程と、
凝集剤注入工程を経た処理対象原水を迂回流路に通水し、処理対象原水が、迂回流路の上向流路を上向流となって流れ、迂回流路の下向流路を下向流となって流れることを順次繰り返すことにより、フロックを形成するフロック化工程とを備え、
フロック化工程において、凝集剤を注入口から迂回流路に新たに注入することは無く、
上向流路を流れる処理対象原水の平均流速が、当該上向流路の下流側に接続される下向流路を流れる処理対象原水の平均流速よりも低いものである。
また、凝集剤を注入した処理対象原水を撹拌機で攪拌してフロックを形成する場合に比べて、電力コストを低減することができる。
本第2発明は、凝集剤が注入された処理対象原水中にフロックを形成させるための凝集混和装置であって、
処理対象原水が上向流をなす上向流路と処理対象原水が下向流をなす下向流路とが接続部分を介して順次接続されることで複数の上向流路を有し、上下方向で流れの方向が入れ替わりながら処理対象原水が流れる迂回流路を構成し、
迂回流路の全体を通じて凝集剤を注入する注入口が備えられておらず、
上向流路の流路断面積が、当該上向流路の下流側に接続されている下向流路の流路断面積よりも大きいものである。

Claims (7)

  1. 凝集剤が注入された処理対象原水中にフロックを形成させるための凝集混和装置であって、
    処理対象原水が上向流をなす上向流路と処理対象原水が下向流をなす下向流路とが順次接続されることで複数の上向流路を有する上下方向の迂回流路を構成し、
    上向流路の流路断面積が、当該上向流路の下流側に接続されている下向流路の流路断面積よりも大きいことを特徴とする凝集混和装置。
  2. 下向流路と当該下向流路の下流側の上向流路とが接続流路を介して接続され、
    接続流路は下向流路の流路断面積よりも小さい流路断面積を備える部分を有することを特徴とする請求項1又は請求項2記載の凝集混和装置。
  3. 上向流路は縦長筒状の槽体であり、
    下向流路は配管部材であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の凝集混和装置。
  4. 迂回流路は槽体内に形成され、
    槽体内を区画する複数の区画壁によって上向流路と下向流路とが形成されていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の凝集混和装置。
  5. 上記請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の凝集混和装置を用いた浄水処理システムであって、
    処理対象原水を貯留する原水貯留槽と凝集混和装置、凝集混和装置と膜分離装置、膜分離装置と膜分離によって得られた処理水を回収する処理水槽がそれぞれ接続され、
    凝集混和装置と膜分離装置とが密閉構造であり、
    原水貯留槽と処理水槽とが大気解放構造であり、
    原水貯留槽内の処理対象原水と処理水槽内の処理水との間の水位差によって、膜分離装置から処理水が取り出されることを特徴とする浄水処理システム。
  6. 上記請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の凝集混和装置を用いた浄水処理システムであって、
    処理対象原水を貯留する原水貯留槽と凝集混和装置、凝集混和装置と膜分離装置、膜分離装置と膜分離によって得られた処理水を回収する処理水槽がそれぞれ接続され、
    凝集混和装置と膜分離装置とが密閉構造であり、
    原水貯留槽の処理対象原水がポンプ装置により凝集混和装置へ圧送されることによって、膜分離装置から処理水が取り出されることを特徴とする浄水処理システム。
  7. 処理対象原水中に凝集剤を注入する凝集剤注入工程と、
    凝集剤注入工程を経た処理対象原水を迂回流路に通水し、処理対象原水が迂回流路の上向流路を上向流となって流れ、迂回流路の下向流路を下向流となって流れることを順次繰り返すことにより、フロックを形成するフロック化工程とを備え、
    上向流路を流れる処理対象原水の平均流速が、当該上向流路の下流側に接続される下向流路を流れる処理対象原水の平均流速よりも低いことを特徴とするフロック形成方法。
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