JP2017159199A - 固液分離装置及び制御装置 - Google Patents

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Mii Hayami
美意 早見
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徳介 早見
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大介 堀川
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卓 毛受
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伊知郎 山梨
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Abstract

【課題】不純物によるろ過膜の閉塞を容易に発生させることなく不純物を被処理水から除去することができる固液分離装置及び制御装置を提供することである。
【解決手段】実施形態の固液分離装置は、注入部と、撹拌部と、ろ過部とを持つ。注入部は、不純物を含む被処理水に凝集剤を注入する。撹拌部は、凝集剤が注入された被処理水を撹拌強度が400(1/s)以上となるように撹拌する。ろ過部は、撹拌された被処理水に含まれている不純物をろ過する。
【選択図】図1

Description

本発明の実施形態は、固液分離装置及び制御装置に関する。
固液分離装置は、不純物を含む被処理水に凝集剤を注入する。凝集剤の作用によって不純物が凝集することにより、不純物の粒径は大きくなる。粒径が大きい不純物は、沈殿して被処理水から分離する。沈殿しなかった残りの不純物は、ろ過膜によって被処理水から除去される(凝集ろ過法)。
ろ過膜の孔径が不純物の粒径に対して小さ過ぎる場合、ろ過膜では、不純物による閉塞(ファウリング)が容易に発生する。ろ過膜の孔径が不純物の粒径に対して大き過ぎる場合、ろ過膜は、不純物を被処理水から除去することができない。従来の固液分離装置は、不純物によるろ過膜の閉塞を容易に発生させることなく不純物を被処理水から除去することができない場合があった。
特開2015−85252号公報
「水道施設設計指針2012」、公益社団法人日本水道協会、平成24年7月、p.178−185
本発明が解決しようとする課題は、不純物によるろ過膜の閉塞を容易に発生させることなく不純物を被処理水から除去することができる固液分離装置及び制御装置を提供することである。
実施形態の固液分離装置は、注入部と、撹拌部と、ろ過部とを持つ。注入部は、不純物を含む被処理水に凝集剤を注入する。撹拌部は、凝集剤が注入された被処理水を撹拌強度が400(1/s)以上となるように撹拌する。ろ過部は、撹拌された被処理水に含まれている不純物をろ過する。
実施形態における、固液分離システムの構成の第1例を示す図。 実施形態における、不純物の粒径の頻度分布の例を示す図。 実施形態における、測定された阻止率を撹拌時間ごとに示す図。 実施形態における、固液分離システムの構成の第2例を示す図。 実施形態における、固液分離システムの構成の第3例を示す図。 実施形態における、固液分離システムの構成の第4例を示す図。 実施形態における、固液分離システムの構成の第5例を示す図。 実施形態における、固液分離システムの構成の第6例を示す図。 実施形態における、固液分離システムの構成の第7例を示す図。
以下、実施形態の固液分離装置及び制御装置を、図面を参照して説明する。
(第1の実施形態)
図1は、固液分離システム1aの構成の例を示す図である。固液分離システム1aは、剛体である不純物(固形物)を被処理水から分離及び除去するためのシステムである。不純物は、例えば、懸濁物質、コロイド粒子である。不純物であるコロイド粒子の粒径は、例えば、1nm以上1μm以下である。固液分離システム1aは、水処理設備に備えられる。水処理設備は、例えば、上水プラント、下水プラント、発電所の設備、製紙工場の設備、食品工場の設備である。
固液分離システム1aは、制御装置2aと、固液分離装置3aとを備える。制御装置2aは、固液分離装置3aの動作を制御するための装置である。固液分離装置3aの動作とは、例えば、凝集剤を注入する動作、被処理水を撹拌する動作、送水動作である。
固液分離装置3aは、剛体である不純物(固形物)を被処理水から分離及び除去するための装置である。固液分離装置3aは、不純物を含む被処理水に凝集剤4を注入することによって、不純物を凝集させる。凝集剤4は、例えば、ポリ塩化アルミニウム(PAC: Poly Aluminum Chloride)、硫酸バンド、塩化第二鉄、硫酸第一鉄、ケイ酸ナトリウム溶液、ポリシリカ鉄(PSI: Poly Silicate Iron)等の無機系凝集剤である。凝集剤4は、例えば、有機系高分子凝集剤等の有機系凝集剤でもよい。凝集した不純物(フロック)のうち粒径が大きい不純物は、沈殿して被処理水から分離する。固液分離装置3aは、沈殿しなかった残りの不純物を、ろ過膜によって被処理水から除去する。すなわち、固液分離装置3aは、凝集した不純物のうち粒径が小さい不純物を、ろ過膜によって被処理水から除去する。
制御装置2aは、例えば、サーバ、パーソナルコンピュータ、タブレット端末、スマートフォン端末等の情報処理装置である。制御装置2aは、記憶部20と、制御部21aとを備える。固液分離装置3aは、注入部30と、撹拌部31と、反応槽32と、ポンプ33と、ろ過部34とを備える。
なお、固液分離装置3aが注入部30と撹拌部31とポンプ33とろ過部34とを備える代わりに、制御装置2aは、注入部30と、撹拌部31と、ポンプ33と、ろ過部34とを備えてもよい。
記憶部20は、例えば、ROM(Read Only Memory)、フラッシュメモリ、HDD(Hard Disk Drive)などの不揮発性の記憶媒体(非一時的な記録媒体)を有する。記憶部20は、例えば、RAMやレジスタなどの揮発性の記憶媒体を有していてもよい。記憶部20は、クラウドコンピューティング技術によって、複数の装置の記憶部に分散して情報を記憶してもよい。記憶部20は、制御部21aが動作するためのプログラムを記憶してもよい。
制御部21aは、例えば、CPU(Central Processing Unit)等のプロセッサが、記憶部に記憶されたプログラムを実行することにより機能するソフトウェア機能部である。制御部21aは、LSI(Large Scale Integration)やASIC(Application Specific Integrated Circuit)等のハードウェア機能部であってもよい。
制御部21aは、注入制御部211aと、撹拌制御部212aと、送水制御部213aとを備える。注入制御部211aは、注入部30に制御情報を送信する。制御情報は、例えば、電気信号に含まれて送信される。注入制御部211aは、注入部30を介して、凝集剤4を反応槽32に注入する。撹拌制御部212aは、撹拌部31に制御情報を送信する。撹拌制御部212aは、撹拌強度(G値)が強度閾値以上となるように、撹拌部31を介して反応槽32の被処理水を強く撹拌する。強度閾値は、例えば、400(1/s)である。撹拌制御部212aは、撹拌時間Tが経過するまでの間、撹拌部31を介して反応槽32の被処理水を強く撹拌する。撹拌時間Tは、例えば、5分間以下である。制御部21aは、ポンプ33に制御情報を送信する。送水制御部213aは、ポンプ33を介して、不純物を含む被処理水を反応槽32からろ過部34に送る。
注入部30は、注入制御部211aによる制御に基づいて、反応槽32の被処理水に凝集剤4を注入する。注入部30は、例えば、ダイヤフラム式又はソレノイド式の定量ポンプである。注入部30は、弁の開度を調整するための機構を有していてもよい。注入部30は、例えば、ダイヤルを回転させる操作に応じて弁の開度を調整してもよい。注入部30は、注入制御部211aによる制御に基づくインバータによる周波数の増減に応じて、弁の開度を調整してもよい。注入部30は、注入制御部211aによる制御に基づく注入部30の電源に対するオン操作又はオフ操作に応じて、弁の開度を調整してもよい。注入部30は、予め定められた最低量と比較して多い注入量の凝集剤4を、注入制御部211aによる制御に基づいて注入しもよい。
回転している撹拌翼の上では、被処理水の旋回流によるせん断力が大きい。したがって、注入部30は、撹拌部31の撹拌翼が回転している場合、例えば、撹拌部31の撹拌翼の上に凝集剤4を注入してもよい。
撹拌部31は、反応槽32に一時的に貯留されている被処理水を撹拌する。これによって、撹拌部31は、凝集剤4と被処理水とを混ぜることができる。撹拌部31は、撹拌翼を有する。撹拌部31は、例えば、乳化分散機、モータ駆動可能な撹拌翼を有するミキサ、フラッシュミキサ、振動部を有するミキサ(撹拌機)である。乳化分散機は、例えば、ホモジナイザである。撹拌部31は、撹拌制御部212aによる制御に基づいて、例えば、撹拌強度が強度閾値以上となるように被処理水を強く撹拌する。撹拌強度(G値)は、撹拌部31の撹拌翼の平均速度等に応じて定まる。撹拌強度は、式(1)によって表される。
Figure 2017159199
ρは、水の密度(kg/m)を示す。Cは、撹拌部の撹拌翼の抵抗係数(=1.5)を示す。aは、撹拌部の撹拌翼i(iは1以上の整数)において撹拌翼iの運動方向に直角である部分の面積(m)を示す。vは、撹拌部の撹拌翼iの平均速度(m/s)を示す。μは、水の粘性係数(kg/ms)を示す。Vは、反応槽(混和池)の容量(m)を示す。
反応槽32では、凝集剤4の作用によって不純物が凝集することにより、不純物の粒径は大きくなる。凝集した不純物(フロック)の構造は、不純物同士が互いに結合している接点の数が多いほど強い。凝集した不純物の結合強度は、不純物及び凝集剤4が互いに結合している接点の数が多いほど強い。
撹拌部31は、例えば、撹拌強度が強度閾値以上となるように被処理水を撹拌するので、不純物同士の接点の数を効率よく増やすことができる。撹拌部31は、例えば、撹拌強度が強度閾値以上となるように被処理水を撹拌するので、不純物及び凝集剤4の接点の数も効率よく増やすことができる。
撹拌強度が強度閾値以上となるように被処理水が撹拌された場合、不純物の構造において結合強度の弱い部分(強固でない部分)が、撹拌によって発生した旋回流によるせん断力によって壊れる。撹拌強度が強度閾値以上となるように被処理水が撹拌された場合、不純物の構造において強固である部分は、壊れずに残る。したがって、撹拌強度が強度閾値以上となるように被処理水が撹拌された場合、凝集した不純物の密度は高くなる。密度が高い不純物は、結合強度が高いので、ろ過膜の表面等で壊れ難い。
撹拌部31は、撹拌制御部212aによる制御に基づいて、撹拌時間Tが経過するまでの間、被処理水を強く撹拌する。撹拌部31は、撹拌制御部212aによる制御に基づいて、GT値がGT値の上限値以下となるように被処理水を撹拌してもよい。GT値は、攪拌強度と攪拌時間との積を表す値である。GT値は、例えば、150000である。GT値の上限値は、実験によって求めることが可能である。
凝集剤4の注入量が多すぎる場合、凝集した不純物(フロック)が水分を含むので、凝集した不純物の結合強度は低い。凝集剤4の注入量が少なすぎる場合、不純物が凝集しないので、小さい不純物はろ過膜の膜孔を通過してしまう。撹拌部31は、被処理水の撹拌強度(G値)が強度閾値以上となるように被処理水を強く撹拌することによって、不純物同士を強く衝突させる。
撹拌部31は、被処理水を強く撹拌しない場合と比較して凝集剤4の注入量が少ない場合でも、不純物同士を強く衝突させることによって不純物を凝集させることができる。撹拌部31は、被処理水を強く撹拌しない場合と比較して撹拌時間Tが短い場合でも、不純物同士を強く衝突させることによって不純物を凝集させることができる。
撹拌部31は、撹拌制御部212aによる制御に基づいて、撹拌強度(G値)と撹拌時間Tと凝集剤4の注入量とを変更する。撹拌部31は、撹拌強度と撹拌時間と凝集剤4の注入量とを変更することによって、不純物の結合強度を高くする。撹拌部31は、撹拌強度が大きいほど短い時間で、反応槽32の被処理水を撹拌する。
なお、撹拌部31は、ろ過部34のろ過膜の孔径と比較して不純物の粒径が小さくなり過ぎないように、撹拌制御部212aによる制御に基づいて撹拌強度と撹拌時間とを変更する。注入部30は、ろ過部34のろ過膜の孔径と比較して不純物の粒径が小さくなり過ぎないように、注入制御部211aによる制御に基づいて凝集剤4の注入量を変更する。
反応槽32は、被処理水に凝集剤4を注入するための貯水槽(混和池)である。反応槽32は、pH調整剤を注入するための機構を備えてもよい。pH調整剤を注入するための機構は、被処理水の流れに関して反応槽32の上流に備えられてもよい。反応槽32では、被処理水のpH域は、pH調整剤の作用によって、凝集剤4による凝集に適したpH域となる。pH調整剤は、例えば、硫酸、塩酸、硝酸などの酸である。pH調整剤は、例えば、苛性ソーダ、消石灰などの塩基でもよい。
反応槽32では、凝集剤4が注入された被処理水は、撹拌部31によって強く撹拌される。被処理水における不純物(懸濁物質等の粒子)は、凝集剤4の荷電中和作用及び架橋作用によって凝集する。凝集した不純物は、撹拌部31の撹拌翼が発生させる旋回流によるせん断力を受ける。凝集した不純物において結合強度が強い部分は、せん断力によって切断されずに残る。したがって、凝集した不純物の密度は、せん断力を受けることによって高くなる。
以下、ろ過膜を不純物が通過することを阻止することができた確率を「阻止率」という。阻止率は、不純物を分離して除去する性能を表す指標の一つである。阻止率Rは、式(2)によって表される。
Figure 2017159199
Cbは、ろ過膜を透過する前の被処理水における不純物の濃度を示す。Cpは、ろ過膜を透過した後の被処理水における不純物の濃度を示す。
反応槽32において凝集した不純物の構造は、結合強度が高いので、ろ過膜の表面等で壊れ難い。したがって、反応槽32において凝集した不純物について、ろ過膜の阻止率Rは、ろ過部34のろ過膜の孔径と、凝集した不純物の粒径との大小関係から定まる。
ポンプ33(送水部)は、反応槽32とろ過部34との間に備えられる。ポンプ33は、被処理水の流れに関してろ過部34の下流に備えられてもよい。ポンプ33は、制御部21aによる制御に基づいて、不純物を含む被処理水を反応槽32からろ過部34に送る。ポンプ33は、凝集した不純物(フロック)を壊さないように被処理水を反応槽32からろ過部34に送ることが可能である。例えば、ポンプ33は、一軸ネジ式の定積容量ポンプ、ボルテックス型インペラポンプ、オープンインペラ型渦巻きポンプである。例えば、ポンプ33は、モノフレックスポンプ、モーノポンプ、サインポンプでもよい。
ろ過部34は、ろ過膜を有する。ろ過膜は、例えば、ガラス繊維膜、精密ろ過膜(MF膜)、限外ろ過膜(UF膜)である。ろ過膜の材質は、例えば、ポリフッ化ビニリデン(PVDF: Polyvinylidene fluoride)、ポリエチレンテレフタレートなど樹脂の有機膜、セラミックやステンレスなどの無機膜である。ろ過膜の孔径は、例えば、1μm以上3mm以下である。ろ過膜は、コロイド粒子を捕捉することができる。
ろ過部34は、凝集した不純物(フロック)をろ過膜によって捕捉することによって、被処理水から不純物を除去する。ろ過部34は、不純物を除去した後の被処理水を、予め定められた貯水部に送る。予め定められた貯水部は、例えば、配水池である。
図2は、不純物の粒径の頻度分布の例を示す図である。横軸は、不純物の粒径(μm)を示す。縦軸は、ろ過部34を通過する前の被処理水に含まれている不純物の数の頻度(%)を示す。頻度分布曲線110は、撹拌時間Tが基準時間よりも短い時間である場合における、不純物の数の頻度分布曲線である。頻度分布曲線120は、撹拌時間Tが基準時間と等しい場合における、不純物の数の頻度分布曲線である。頻度分布曲線130は、撹拌時間Tが基準時間よりも長い時間である場合における、不純物の数の頻度分布曲線である。図2では、頻度分布曲線のピークが示す粒径は、撹拌時間Tが長くなるほど小さい。
凝集した不純物(フロック)の結合強度が低い場合には、凝集した不純物の構造がろ過膜の表面等で壊れる場合があるので、凝集した不純物の阻止率Rは、ろ過膜の孔径と粒径との大小関係のみからでは定まらない。
図3は、測定された阻止率を撹拌時間ごとに示す図である。図3では、第1のGT値と第2のGT値と第3のGT値とのうち、第1のGT値は、最も小さい値である。第1のGT値と第2のGT値と第3のGT値とのうち、第3のGT値は、最も大きい値である。図3では、第1の阻止率と第2の阻止率と第3の阻止率とのうち、第1の阻止率は、最も小さい率である。第1の阻止率と第2の阻止率と第3の阻止率とのうち、第3の阻止率は、最も大きい率である。
撹拌時間が基準時間よりも短い時間である場合、GT値は、第1のGT値(最も小さい値)である。撹拌時間が基準時間と等しい時間である場合、GT値は、第2のGT値である。撹拌時間が基準時間よりも長い時間である場合、GT値は、第3のGT値(最も大きい値)である。
GT値が第1のGT値である場合、阻止率は、第2の阻止率である。GT値が第2のGT値である場合、阻止率は、第3の阻止率(最も大きい率)である。GT値が第3のGT値である場合、阻止率は、第1の阻止率(最も小さい率)である。したがって、撹拌時間が基準時間と等しい時間である場合、ろ過部34のろ過膜は、ろ過膜の孔径と比較して大きい不純物を、効率よく捕捉することができる。
凝集した不純物の結合強度が低い場合には、凝集した不純物の構造が撹拌によるせん断力によって壊れる場合があるので、ろ過膜は、ろ過膜を不純物が通過することを阻止することができない場合がある。撹拌部31は、被処理水を強く撹拌するので、凝集した不純物(フロック)の結合強度を高くする。結合強度が高い不純物は、沈殿し難いが、壊れ難いのでろ過による除去に適している。これによって、ろ過部34のろ過膜は、ろ過膜の孔径と比較して大きい不純物を、効率よく捕捉することができる。ろ過部34のろ過膜は、結合強度が高い不純物を効率よく捕捉することによって、結合強度が高い不純物がろ過膜を通過することを阻止することができる。
なお、ろ過膜の膜孔は、不純物によって閉塞する場合がある。ろ過膜の膜孔が閉塞した場合、ろ過膜を通過する被処理水の流束は小さくなる。ろ過部34は、ろ過膜を通過する被処理水の流束が小さくなった場合、被処理水の流れとは逆の向きに、ろ過膜に向けて水や空気を送ってもよい。被処理水の流束の大きさは、水や空気をろ過膜に送ることによって回復する。
以上のように、第1の実施形態の固液分離装置3aは、注入部30と、撹拌部31と、ろ過部34とを持つ。注入部30は、不純物を含む被処理水に凝集剤を注入する。撹拌部31は、凝集剤4が注入された被処理水を撹拌強度が400(1/s)以上となるように撹拌する。ろ過部34は、撹拌された被処理水に含まれている不純物をろ過する。
これによって、第1の実施形態の固液分離装置3aは、不純物によるろ過膜の閉塞を容易に発生させることなく不純物を被処理水から除去することができる。
第1の実施形態の固液分離装置3aは、阻止率を高く維持することができる。第1の実施形態の固液分離装置3aは、被処理水の流束の太さを向上させることができる。第1の実施形態の固液分離装置3aは、ろ過膜が閉塞する頻度を低下させることができる。第1の実施形態の固液分離装置3aのユーザは、膜孔が大きいろ過膜を容易に選定することができる。膜の孔径が大きいろ過膜は、コストが安い。第1の実施形態の固液分離装置3aは、ろ過膜等の付帯設備を軽減することができる。
(第2の実施形態)
第2の実施形態では、反応槽ごとに異なる種類の凝集剤が被処理水に注入される点が、第1の実施形態と相違する。第2の実施形態では、第1の実施形態との相違点についてのみ説明する。
図4は、固液分離システム1bの構成の例を示す図である。固液分離システム1bは、制御装置2bと、固液分離装置3bとを備える。制御装置2bは、記憶部20と、制御部21bとを備える。
制御部21bは、注入制御部211bと、撹拌制御部212bと、送水制御部213bとを備える。注入制御部211bは、注入部30−1を介して、凝集剤4を反応槽32−1に注入する。撹拌制御部212bは、撹拌強度(G値)が強度閾値以上となるように、撹拌部31−1を介して反応槽32−1の被処理水を強く撹拌する。撹拌制御部212bは、凝集剤4が注入された時刻から撹拌時間Tが経過するまでの間、撹拌部31−1を介して反応槽32−1の被処理水を強く撹拌する。
注入制御部211bは、注入部30−2を介して、凝集剤5を反応槽32−2に注入する。撹拌制御部212bは、撹拌強度(G値)が強度閾値以上となるように、撹拌部31−2を介して反応槽32−2の被処理水を強く撹拌する。撹拌制御部212bは、撹拌時間Tが経過するまでの間、撹拌部31−2を介して反応槽32−2の被処理水を強く撹拌する。送水制御部213bは、ポンプ33を介して、不純物を含む被処理水を反応槽32−2からろ過部34に送る。
固液分離装置3bは、不純物を含む被処理水に凝集剤4及び凝集剤5を注入することによって、不純物を効率的に凝集させる。固液分離装置3bは、分離しなかった残りの不純物を、ろ過膜によって被処理水から除去する。固液分離装置3bは、注入部30−1〜30−2と、撹拌部31−1〜31−2と、反応槽32−1〜32−2と、ポンプ33と、ろ過部34とを備える。
凝集剤5は、有機系高分子凝集剤等の高分子凝集剤である。高分子凝集剤は、例えば、カチオン系高分子凝集剤、アニオン系高分子凝集剤、ノニオン系高分子凝集剤である。凝集剤5は、被処理水に含まれている不純物の粒子性状や水質に応じて選定される。高分子凝集剤の分子量は大きい。高分子凝集剤の分子量は、例えば、100万から9000万である。高分子凝集剤の分子の形状は、長い紐状である。このため、高分子凝集剤は、強力な結合作用によって不純物同士を強く結合させる。
撹拌部31−2の撹拌翼が回転している場合、撹拌部31−2の撹拌翼の上では、被処理水の旋回流によるせん断力が大きい。したがって、注入部30−2は、撹拌部31−2の撹拌翼が回転している場合、例えば、撹拌部31−2の撹拌翼の上に凝集剤5を注入してもよい。
反応槽32−1は、被処理水に凝集剤4を注入するための貯水槽(混和池)である。反応槽32−1は、pH調整剤を注入するための機構を備えてもよい。pH調整剤を注入するための機構は、被処理水の流れに関して反応槽32−1の上流に備えられてもよい。反応槽32−1では、被処理水のpH域は、pH調整剤の作用によって、凝集剤4による凝集に適したpH域となる。
反応槽32−2は、被処理水に凝集剤5を注入するための貯水槽である。反応槽32−2は、pH調整剤を注入するための機構を備えてもよい。pH調整剤を注入するための機構は、被処理水の流れに関して反応槽32−2の上流に備えられてもよい。反応槽32−2では、被処理水のpH域は、pH調整剤の作用によって、凝集剤5による凝集に適したpH域となる。
以上のように、第2の実施形態の凝集剤4は、無機系凝集剤である。凝集剤5は、有機系凝集剤とである。有機系凝集剤は、カチオン系高分子凝集剤、アニオン系高分子凝集剤、ノニオン系高分子凝集剤等の高分子凝集剤である。
これによって、第2の実施形態の固液分離装置3bは、不純物によるろ過膜の閉塞を容易に発生させることなく不純物を被処理水からより多く除去することができる。
(第3の実施形態)
第3の実施形態では、固液分離システムが備える反応槽の個数が1個である点が、第2の実施形態と相違する。第3の実施形態では、第2の実施形態との相違点についてのみ説明する。
図5は、固液分離システム1cの構成の例を示す図である。固液分離システム1cは、制御装置2cと、固液分離装置3cとを備える。制御装置2cは、記憶部20と、制御部21cとを備える。固液分離装置3cは、注入部30−1〜30−2と、撹拌部31−1〜31−2と、反応槽32と、ポンプ33と、ろ過部34とを備える。
制御部21cは、注入制御部211cと、撹拌制御部212cと、送水制御部213cとを備える。注入制御部211cは、注入部30−1を介して、凝集剤4を反応槽32に注入する。撹拌制御部212cは、撹拌強度(G値)が強度閾値以上となるように、撹拌部31を介して反応槽32の被処理水を強く撹拌する。撹拌制御部212cは、撹拌時間Tが経過するまでの間、撹拌部31を介して反応槽32の被処理水を強く撹拌する。制御部21cは、不純物を凝集させることができる。
注入制御部211cは、注入部30−2を介して、反応槽32及びポンプ33の間の水路に凝集剤5を注入する。凝集剤4を反応槽32に注入した時刻から一定時間が経過する前に凝集剤5を注入した場合、粒径が小さい不純物を凝集剤5(高分子凝集剤)が凝集することによって、凝集剤5の注入量が不要に増える。凝集剤5の注入量を不要に増やさないようにするため、注入制御部211cは、例えば、凝集剤4を反応槽32に注入してから一定時間が経過した後に、反応槽32及びポンプ33の間の水路に凝集剤5を注入する。一定時間は、例えば、5分間である。送水制御部213cは、ポンプ33を介して、不純物を含む被処理水を反応槽32からろ過部34に送る。
以上のように、第3の実施形態の固液分離装置3cは、反応槽32を1個備える。これによって、第3の実施形態の固液分離システム1cは、被処理水が間欠的に固液分離システム1cに流入する場合でも、不純物によるろ過膜の閉塞を容易に発生させることなく不純物を被処理水から除去することができる。第3の実施形態の固液分離システム1cは、固液分離システム1cの設置場所が限られる場合でも、反応槽32−2を省いて、固液分離システム1cの設置場所を小さくすることができる。
(第4の実施形態)
第4の実施形態では、固液分離装置がラインミキサを備える点が、第3の実施形態と相違する。第4の実施形態では、第3の実施形態との相違点についてのみ説明する。
図6は、固液分離システム1dの構成の例を示す図である。固液分離システム1dは、制御装置2dと、固液分離装置3dとを備える。制御装置2dは、記憶部20と、制御部21dとを備える。固液分離装置3dは、注入部30−1〜30−2と、撹拌部31−1〜31−2と、反応槽32と、ポンプ33と、ろ過部34と、ラインミキサ35とを備える。ラインミキサ35は、複数でもよい。ラインミキサ35のエレメント数は、例えば、被処理水の水質に応じて定められる。ラインミキサ35の台数は、被処理水の水質に応じて定められる。
なお、固液分離装置3dが注入部30と撹拌部31とポンプ33とろ過部34とラインミキサ35とを備える代わりに、制御装置2dは、注入部30と、撹拌部31と、ポンプ33と、ろ過部34と、ラインミキサ35とを備えてもよい。
制御部21dは、注入制御部211dと、撹拌制御部212dと、送水制御部213dとを備える。注入制御部211dは、注入部30−2を介して、反応槽32及びポンプ33の間の水路に注入部30−2から凝集剤5を注入する。注入制御部211dは、注入部30−2を介して、ポンプ33及びラインミキサ35の間の水路に凝集剤5を注入してもよい。送水制御部213dは、ポンプ33に制御情報を送信する。送水制御部213dは、ポンプ33を介して被処理水の流量又は圧力を調整することによって、ラインミキサ35において被処理水を強く撹拌する。
注入部30−2は、注入制御部211dによる制御に基づいて、反応槽32及びポンプ33の間の水路(配管)に凝集剤5を注入する。注入部30−2は、ポンプ33の吸引作用によって水路内が負圧である場合、反応槽32及びポンプ33の間の水路に凝集剤5を圧入しなくてよい。注入部30−2は、注入部30−2と水路との間に設置された弁の開度を調整することによって、凝集剤5の注入量を調整してもよい。ポンプ33及びラインミキサ35の間の水路に凝集剤5を注入する場合、水路内(配管内)が正圧であるため、注入部30−2は、凝集剤5を圧力によって注入するための機構と、逆止弁とを備える。
ポンプ33は、送水制御部213dによる制御に基づいて、ラインミキサ35から取得した被処理水を強く撹拌する。ポンプ33は、被処理水をラインミキサ35に送る。
ラインミキサ35では、ラインミキサ35のエレメントによって、被処理水の流れの方向が変化する。ポンプ33が送水制御部213dによる制御に基づいて被処理水の流量又は圧力を調整することによって、ラインミキサ35では、被処理水は、撹拌強度が強度閾値以上となるように撹拌される。ラインミキサ35(送水部)は、被処理水をろ過部34に送る。
以上のように、第4の実施形態の固液分離装置3dは、ラインミキサ35を備える。これによって、第4の実施形態の固液分離装置3dは、狭い場所でも設置可能である。第4の実施形態の固液分離装置3dは、消費電力を削減することができる。
(第5の実施形態)
第5の実施形態では、固液分離装置3eが撹拌部31の代わりに複数のラインミキサ35を備える点が、第4の実施形態と相違する。第5の実施形態では、第4の実施形態との相違点についてのみ説明する。
図7は、固液分離システム1eの構成の例を示す図である。固液分離システム1eは、制御装置2eと、固液分離装置3eとを備える。制御装置2eは、記憶部20と、制御部21eとを備える。固液分離装置3eは、注入部30−1〜30−2と、ポンプ33と、ろ過部34と、ラインミキサ35−1〜35−2とを備える。
制御部21eは、注入制御部211eと、撹拌制御部212eと、送水制御部213eとを備える。注入部30−1は、注入制御部211eによる制御に基づいて、被処理水の流れに関してポンプ33の上流の水路(配管)に凝集剤5を注入する。注入部30−1は、注入制御部211eによる制御に基づいて、ポンプ33及びラインミキサ35−1の間の水路(配管)に凝集剤5を注入してもよい。
ポンプ33は、被処理水の流れに関してラインミキサ35−1の上流に設置される。したがって、ポンプ33は、凝集した不純物の結合を破壊可能な構成を有していてもよい。例えば、ポンプ33は、せん断力を発生させることが可能である渦巻きポンプでもよい。ポンプ33は、凝集剤4が注入された被処理水の撹拌強度(G値)が強度閾値以上となるように、撹拌制御部212eによる制御に基づいて被処理水を強く撹拌してもよい。ポンプ33は、被処理水をラインミキサ35−1に送る。
ラインミキサ35−1では、ラインミキサ35−1のエレメントによって、被処理水の流れの方向が変化する。ポンプ33が送水制御部213eによる制御に基づいて被処理水の流量又は圧力を調整することによって、ラインミキサ35−1では、被処理水は、撹拌強度が強度閾値以上となるように撹拌される。ラインミキサ35−1は、被処理水をラインミキサ35−2に送る。
ラインミキサ35−2では、ラインミキサ35−2のエレメントによって、被処理水の流れの方向が変化する。ポンプ33が送水制御部213eによる制御に基づいて被処理水の流量又は圧力を調整することによって、ラインミキサ35−2では、被処理水は、撹拌強度が強度閾値以上となるように撹拌される。ラインミキサ35−2は、被処理水をろ過部34に送る。
以上のように、第5の実施形態の固液分離装置3eは、撹拌部31の代わりに複数のラインミキサ35を備える。これによって、第5の実施形態の固液分離装置3eは、狭い場所でも設置可能である。第5の実施形態の固液分離装置3eは、消費電力を削減することができる。
(第6の実施形態)
第6の実施形態では、固液分離システムが混練部を備える点が、第1の実施形態と相違する。第6の実施形態では第1の実施形態との相違点についてのみ説明する。
図8は、固液分離システム1fの構成の例を示す図である。固液分離システム1fは、制御装置2fと、固液分離装置3fとを備える。制御装置2fは、記憶部20と、制御部21fとを備える。固液分離装置3fは、注入部30と、撹拌部31と、反応槽32と、ポンプ33と、ろ過部34と、混練部36とを備える。
なお、固液分離装置3fが注入部30と撹拌部31とポンプ33とろ過部34と混練部36とを備える代わりに、制御装置2fは、注入部30と、撹拌部31と、ポンプ33と、ろ過部34と、混練部36とを備えてもよい。
制御部21fは、注入制御部211fと、撹拌制御部212fと、送水制御部213fと、混練制御部214fとを備える。ポンプ33は、送水制御部213fによる制御に基づいて、不純物を含む被処理水を反応槽32から混練部36に送る。混練制御部214fは、混練部36に制御情報を送信する。
凝集した不純物は、凝集した不純物の形状が球状でない場合、せん断力を受け易いので、微細化し易い。すなわち、凝集した不純物の形状が球状である場合、凝集した不純物は、せん断力を受け難いので、微細化し難い。微細化し難い不純物は、結合強度が高いので、ろ過膜の表面等で壊れ難い。
混練部36(kneader)は、混練制御部214fによる制御に基づいて、凝集した不純物(フロック)の形状を凹凸の少ない球状にするための装置である。混練部36は、凝集した不純物に旋回流による弱いせん断力を加える。混練部36は、例えば、平羽根を有する。混練部36は、らせん状の配管を有していてもよい。混練部36は、迂流構造を有する水槽でもよい。混練部36は、ポンプ33とろ過部34との間に備えられる。混練部36(送水部)は、球状に凝集した不純物を含む被処理水を、ろ過部34に送る。なお、混練部36は、反応槽32とポンプ33との間に備えられてもよい。
以上のように、第6の実施形態の固液分離システム1fは、混練部36を備える。これによって、第6の実施形態のろ過部34のろ過膜は、ろ過膜の孔径と比較して大きい不純物を、効率よく捕捉することができる。
(第7の実施形態)
第7の実施形態では、固液分離システムが測定部を備える点が、第1の実施形態と相違する。第7の実施形態では、第1の実施形態との相違点についてのみ説明する。
図9は、固液分離システム1gの構成の例を示す図である。固液分離システム1gは、制御装置2gと、固液分離装置3gとを備える。制御装置2gは、記憶部20と、制御部21gとを備える。固液分離装置3gは、注入部30と、撹拌部31と、反応槽32と、ポンプ33と、ろ過部34と、測定部37とを備える。
制御部21gは、注入制御部211gと、撹拌制御部212gと、送水制御部213gとを備える。制御部21gは、凝集した不純物の状態を表す情報を、測定部37から取得する。不純物の状態とは、例えば、不純物の密度、不純物の粒径、不純物の形状である。制御部21gは、凝集した不純物がろ過部34によって除去可能であるか否かを、凝集した不純物の状態を表す情報に基づいて判定する。制御部21gは、凝集した不純物がろ過部34によって除去不能である場合、不純物の凝集に影響する条件を調整する。不純物の凝集に影響する条件とは、撹拌強度と、撹拌時間(滞留時間)と、凝集剤の流入量又は注入率とである。
注入制御部211gは、凝集剤の流入量又は注入率を調整する場合、例えば、凝集剤4の濃度、凝集剤4の注入量、被処理水の流入量を調整する。撹拌制御部212gは、撹拌部31の撹拌翼の回転数を調整することによって、撹拌強度を調整する。固液分離システム1gのオペレータ(運転員)は、撹拌部31の撹拌翼の形状又は枚数、反応槽32の容積を変更することによって、撹拌強度を調整してもよい。
送水制御部213gは、被処理水の流量又はポンプ33の送水量を調整することによって、撹拌時間(滞留時間)を調整する。固液分離システム1gのオペレータは、反応槽32の容積を変更することによって、撹拌時間を調整してもよい。
測定部37は、凝集した不純物の状態を測定する。測定部37は、密度測定部370と、粒径測定部371と、形状測定部372とを備える。密度測定部370と粒径測定部371と形状測定部372のうち一部または全部は、例えば、CPU等のプロセッサが、記憶部に記憶されたプログラムを実行することにより機能するソフトウェア機能部である。密度測定部370と粒径測定部371と形状測定部372のうち一部または全部は、LSIやASIC等のハードウェア機能部であってもよい。
密度測定部370は、被処理水の流れに関してろ過部34の上流から被処理水を取得する。密度測定部370は、凝集した不純物の外観を表す画像を、凝集した不純物の外観を撮像した顕微鏡又は撮像装置から取得する。密度測定部370は、凝集した不純物の外観に基づいて、凝集した不純物の密度を測定する。例えば、密度測定部370は、水流によるせん断力を受けた不純物の粒径が微細化するか否かに基づいて、結合強度を測定する。密度測定部370は、結合強度の測定結果に基づいて、凝集した不純物の密度を測定する。
粒径測定部371は、被処理水の流れに関してろ過部34の上流から被処理水を取得する。粒径測定部371は、複数の不純物について、凝集した不純物の粒径の分布をレーザー回折による回折結果に基づいて測定する。粒径測定部371は、複数の不純物について、凝集した不純物の粒径の分布を分光光度計による分光結果に基づいて測定する。
形状測定部372は、被処理水の流れに関してろ過部34の上流から被処理水を取得する。形状測定部372は、凝集した不純物の外観を表す画像を、凝集した不純物の外観を撮像した顕微鏡又は撮像装置から取得する。形状測定部372は、凝集した不純物の外観に基づいて、凝集した不純物の形状のアスペクト比及び真球度を測定する。形状測定部372は、レーザー回折による回折結果に基づいて、凝集した不純物の形状のアスペクト比及び真球度を測定してもよい。形状測定部372は、分光光度計による分光結果に基づいて、凝集した不純物の形状のアスペクト比及び真球度を測定してもよい。形状測定部372は、凝集した不純物の形状のアスペクト比及び真球度を表す値を、制御部21gに送信する。
以上のように、第7の実施形態の固液分離システム1gは、測定部37を備える。これによって、第7の実施形態の固液分離システム1gは、凝集した不純物の状態に基づいて、凝集剤5の注入量を調整することができる。
以上述べた少なくともひとつの実施形態によれば、凝集剤が注入された被処理水を撹拌強度が400(1/s)以上となるように撹拌する撹拌部と、撹拌された被処理水に含まれている不純物をろ過するろ過部とを持つことにより、不純物によるろ過膜の閉塞を容易に発生させることなく不純物を被処理水から除去することができる。
以上、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
1a〜1g…固液分離システム、2a〜2g…制御装置、3a〜3g…固液分離装置、4…凝集剤、5…凝集剤、20…記憶部、21a…制御部、21b…制御部、21c…制御部、21d…制御部、21e…制御部、21f…制御部、21g…制御部、30…注入部、31…撹拌部、32…反応槽、33…ポンプ、34…ろ過部、35…ラインミキサ、36…混練部、37…測定部、110…頻度分布曲線、120…頻度分布曲線、130…頻度分布曲線、211a〜211g…注入制御部、212a〜212g…撹拌制御部、213a〜213g…送水制御部、214f…混練制御部、370…密度測定部、371…粒径測定部、372…形状測定部

Claims (8)

  1. 不純物を含む被処理水に凝集剤を注入する注入部と、
    前記凝集剤が注入された前記被処理水を撹拌強度が400(1/s)以上となるように撹拌する撹拌部と、
    撹拌された前記被処理水に含まれている前記不純物をろ過するろ過部と、
    を備える固液分離装置。
  2. 前記撹拌部は、前記撹拌強度が大きいほど短い時間で前記被処理水を撹拌する、請求項1に記載の固液分離装置。
  3. 前記ろ過部は、ろ過膜を有し、
    このろ過膜の孔径は、1μm以上3mm以下である、請求項1又は請求項2に記載の固液分離装置。
  4. 前記凝集剤は、無機系凝集剤及び有機系凝集剤の少なくとも一方である、請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の固液分離装置。
  5. 前記有機系凝集剤は、カチオン系高分子凝集剤、アニオン系高分子凝集剤又はノニオン系高分子凝集剤である、請求項4に記載の固液分離装置。
  6. 前記撹拌部は、乳化分散機、撹拌翼を有するミキサ、振動部を有するミキサ、フラッシュミキサ又はラインミキサである、請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の固液分離装置。
  7. 凝集した前記不純物の状態を測定する測定部
    を更に備え、
    前記注入部は、凝集した前記不純物の状態に基づいて定められた注入量の前記凝集剤を前記被処理水に注入する、請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の固液分離装置。
  8. 不純物を含む被処理水に凝集剤を注入する注入部を介して前記被処理水に前記凝集剤を注入する注入制御部と、
    前記凝集剤が注入された前記被処理水を撹拌強度が400(1/s)以上となるように撹拌する撹拌部を介して前記被処理水を撹拌する撹拌制御部と、
    送水部を介してろ過部に前記被処理水を送る送水制御部と、
    を備える制御装置。
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