JPH08309109A - 浄水場の薬剤注入制御装置 - Google Patents

浄水場の薬剤注入制御装置

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JPH08309109A
JPH08309109A JP11545795A JP11545795A JPH08309109A JP H08309109 A JPH08309109 A JP H08309109A JP 11545795 A JP11545795 A JP 11545795A JP 11545795 A JP11545795 A JP 11545795A JP H08309109 A JPH08309109 A JP H08309109A
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activated carbon
injection
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treatment tank
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Toshio Yahagi
捷夫 矢萩
Shoji Watanabe
昭二 渡辺
Kenji Baba
研二 馬場
Mikio Yoda
幹雄 依田
Naoki Hara
直樹 原
Nobuyoshi Yamakoshi
信義 山越
Tetsuro Haga
鉄郎 芳賀
Misako Oobuchi
美砂子 大淵
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Hitachi Ltd
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Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】前段では溶解物質の吸着除去のための粉末活性
炭を注入し、後段では懸濁物質沈殿除去のために凝集剤
を注入する浄水場の薬剤注入制御装置において、粉末活
性炭と懸濁物質とを含んだ凝集状態を把握して凝集剤を
注入することにより、効率的な凝集剤注入を行う。 【構成】粉末活性炭注入率63と懸濁物濃度とから凝集
剤注入率67を求めるようにした。 【効果】原水臭気物質と懸濁物質に応じた凝集剤注入
を、過不足なく適正量に注入できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は浄水場における流入原水
中の懸濁物質の沈殿除去、及び、溶解性物質である臭気
物,陰イオン界面活性剤,トリハロメタン,色度及び金
属イオンの吸着除去のための、凝集剤及び粉末活性炭の
注入制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、湖沼やダムなどの閉鎖性水域では
溶解性物質の増加が問題となっており、藻類や他の水棲
生物が増殖するようになった。この藻類の中には臭気を
発する種類があり、通常の浄水方法では対応が困難であ
る。このため高度浄水処理(臭気を発する流入原水をも
良好に処理するたの処理方法)が必要となる。特に、水
温の上昇する季節に大きな障害になる。対策の一つとし
て、藻類の増殖期間にのみ粉末活性炭を注入し、応急的
に処理を行っている。
【0003】粉末活性炭注入処理に関しては、被処理水
中の臭気を臭気センサによって検出(特開平2−284687
号公報)し、この値を基に粉末活性炭の注入を行う方法
や、粉末活性炭注入後の処理水中の微粉炭の粒径及び量
を計測し、沈殿池からの微粉炭の流出を予測して粉末活
性炭注入量を制御する方法(特開平2−316978 号公報)な
どが知られている。一般的に、粉末活性炭注入の注入位
置は沈砂池付近であり、凝集剤の注入位置はこれより下
流の混和池である。なお、前記したように粉末活性炭
は、臭気物質だけでなく陰イオン界面活性剤やトリハロ
メタン,色度及び金属イオンの除去にも使用される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】浄水処理では、流入原
水中の懸濁物質を凝集剤注入により凝集沈殿除去するこ
とが必須である。即ち、原水中には数μm程度の懸濁粒
子が多数存在している。これらの微粒子は、ほとんどが
負荷電を帯びており、相互の荷電によって反発し合って
安定な分散系をなし、このままの状態では沈降しない。
このような負荷電系に反対の正荷電をもつ凝集剤を添加
して懸濁粒子の荷電中和を行うと、粒子間の電気的反発
力を減じ、粒子相互の接触結合が可能となり、互いに凝
集し沈降する。従って、凝集剤注入は懸濁物の質や量に
対応して、適正量の注入を行うことが重要であり、凝集
剤注入量が不足しても、多過ぎても前記した懸濁粒子の
荷電中和のバランスが崩れ凝集効果が悪くなる。特に、
注入過剰である場合には、凝集が悪くなると同時に経済
的負担が増すことになる。凝集剤注入によってフロック
化した懸濁物質は沈殿池に導かれ、同沈殿池の底部から
系外に排出される。
【0005】溶解性物質の一つである臭気を除去するた
めに、粉末活性炭を注入する。この操作において、粉末
活性炭は原水中の臭気物質濃度に応じて注入するもので
あるが、該粉末活性炭の注入位置は、前記凝集剤注入よ
り前で行われている。凝集剤を注入する位置では、懸濁
物質と粉末活性炭とが混合された状態にある。凝集剤の
注入率は、前記懸濁物質と粉末活性炭の量によって異な
る。従って、粉末活性炭を注入した場合には、注入しな
い場合に比べて凝集剤注入率も異なる。しかし、両者を
加味した方法は、僅かに特開平6−226011 号公報におい
て、凝集剤注入量を活性炭注入量により補正する方法が
みられるだけで、まだ十分な対策は取られていない。
【0006】本発明は上記の問題点に着目し、粉末活性
炭の注入時期には該粉末活性炭注入と懸濁物質除去のた
めの凝集剤注入とを加味した操作を行い、効果的な凝集
剤注入を実施することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に、本発明の薬剤注入制御装置では、懸濁物質の凝集沈
殿における適正な凝集剤注入率を設定するものである。
この目的を達成するために本発明では原水中の懸濁物質
濃度のみから凝集剤注入率を設定するのではなく、その
前段操作での臭気物質除去のための粉末活性炭注入をも
考慮する。懸濁物質のみの場合の凝集と、懸濁物質と粉
末活性炭が混合された場合の凝集とでは凝集形成状態が
異なることを見出した。これに基づいて、懸濁物質のみ
の場合と粉末活性炭と懸濁物質が混合された場合とにつ
いて粉末活性炭量,懸濁物質量及び凝集剤注入量等の条
件を種々変えた実験を実施し、凝集フロックの粒径分布
や凝集フロックの沈殿速度等の違いを明らかにした。本
発明では、浄水処理における上流側では、まず、臭気物
濃度から粉末活性炭注入率を求めて、該粉末活性炭を注
入して臭気物を吸着除去し、その後流で懸濁物質濃度と
前記粉末活性炭注入率との両者を考慮して凝集剤注入率
を求める。懸濁物のみに着目して凝集剤を注入するより
も、懸濁物と粉末活性炭との両者に着目して凝集剤を注
入する方が凝集剤注入量を適正に維持でき、かつ、この
効果は凝集剤注入量の低減にもつながることが判明し
た。言い替えれば凝集剤注入と粉末活性炭注入の両者を
必要としながらも、懸濁物のみで凝集剤注入量を設定す
ると、凝集剤の過剰注入となり、懸濁粒子の荷電中和の
バランスを崩し凝集効果が悪くなる。
【0008】
【作用】本発明は、懸濁物質のみの場合の凝集と、懸濁
物質と粉末活性炭とが混合された場合の凝集とでは凝集
形成状態が異なることを見出したことに基づく。即ち、
懸濁物質中の微粒子は、ほとんどが負荷電を帯びてお
り、このままの状態では沈降しない。このような負荷電
系に、正荷電をもつ凝集剤を添加して懸濁粒子の荷電中
和を行うと、粒子間の電気的反発力を減じ、粒子相互の
接触結合が可能となり、互いに凝集し沈降する。このよ
うに、凝集剤は懸濁粒子の荷電中和を行う働きを持つも
のであるが、粉末活性炭の一部が凝集剤と類似する作用
を持つことが明らかになった。そこで本発明では次のよ
うに操作する。まず、活性炭注入処理槽に流入する前の
原水中の溶解性物質濃度(X)と、溶解性物質濃度に対
する活性炭の吸着容量によって求まる定数(a)と、操
作条件の温度,圧力によって求まる定数(b)とによっ
て該活性炭注入処理槽に注入する活性炭注入率(A)を
式(1)に従って演算する。
【0009】
【数3】 A=a・x+b …(1) 次に、活性炭注入処理槽に流入する前の原水中の懸濁物
質濃度(y)と、凝集剤注入後の処理水における凝集塊
の粒径分布と沈殿速度との少なくとも1つと活性炭注入
率(A)とによって求まる定数(c)と、操作条件の温
度,圧力によって求まる指数定数(d)とによって前記
凝集剤注入処理槽に注入する凝集剤の注入率(B)を式
(2)に従って演算する。
【0010】
【数4】
【0011】なお、前記したように粉末活性炭が入った
場合に凝集状態が変わるので、事前に粉末活性炭注入
(懸濁物も含む)と凝集剤注入とにおけるフロック粒径
分布やフロックの沈降速度の凝集状態を把握しておき、
上記粉末活性炭注入率に対する凝集剤注入率の関係を演
算部に記憶しておく。該演算値と流量値から凝集剤注入
量を制御し該凝集剤を混和池等に注入する。ついで、粉
末活性炭と懸濁物をフロック形成池で凝集フロック化
し、後段の沈殿池で沈殿除去する。
【0012】
【実施例】図1に本発明の一実施例を示す。本実施例で
は溶解性物質として臭気物質を例にとる。図1の構成と
動作を以下に説明する。まず、図1において、河川40
からの原水を取水口10,導入管50を介して沈砂池1
1に導き、大きな夾雑物を除く。その後原水は、着水井
12,混和池13を介してフロック形成池14に入る。
計測器30により、臭気物質濃度が計測され、この計測
値61は粉末活性炭注入率演算装置20に入り、臭気物
質濃度から粉末活性炭注入率が演算(演算の詳細は動作
の箇所で説明)される。一方、計測器32により流量が
計測され、この計測値63は、前記粉末活性炭注入率演
算値64と共に粉末活性炭注入装置22に入り、ここ
で、これに応じた量が算出され、粉末活性炭65が沈砂
池11に注入される。次に、計測器31により、懸濁物
質濃度が計測され、この計測値62は凝集剤注入率演算
装置21に入る。また、同時に前記粉末活性炭注入率演
算値66も凝集剤注入率演算装置21に入り、前記懸濁
物質濃度と、前記粉末活性炭注入率値とが加味されて凝
集剤注入率が演算(演算の詳細は動作の箇所で説明)さ
れる。一方、計測器32により計測された前記水量計測
値63は、凝集剤注入装置23にも入る。また、同時に
前記凝集剤注入率演算値67も凝集剤注入装置23に入
り、ここで、これに応じた量が算出され、凝集剤69
(本実験における凝集剤は、ポリ塩化アルミニウム:P
ACを使用)が混和池13に注入される。該混和池13
では、前記した粉末活性炭,懸濁物質及び凝集剤の三者
が混合急速撹拌(撹拌機は図示せず)される。その後、
フロック形成池14で緩速撹拌(撹拌機は図示せず)さ
れて、粉末活性炭及び懸濁物の微小凝集フロックが徐々
に大きな凝集フロックとなる。フロック形成池14に
は、フロック形成状態を監視する手段としての水中カメ
ラ24が設置されており、ここでのフロックの映像信号
70はフロック形成認識装置25に入り、ここでフロッ
ク形成状態が計測され、そのフロック形状認識信号71
が凝集剤注入率演算装置21に送られる。フロック形成
後の原水は沈殿池15に入り、ここでフロックは沈殿
し、上澄水はろ過池16を介し処理水となり、処理水配
水管51から次の塩素処理工程(図示せず)に移る。一
方、前記沈殿池15で沈殿したフロックは排出管52か
ら系外に排出される。
【0013】次に、動作について説明する。計測器3
0,31、及び32によって原水中の臭気物濃度,懸濁
物質濃度及び流量値を計測し、まず水質計測値61を粉
末活性炭注入率演算装置20に送る。ここでの操作は粉
末活性炭を沈砂池11に注入して、臭気物を吸着除去す
る。そのために、臭気物濃度を精度良く測定する必要が
あるが、臭気物の代表的物質は植物プランクトンが生成
する物質でその代表的なものは2−MIB(2−メチル
イソボルネオ−ル)及びジェオスミンである。この測定
方法としてはGC−MS型質量分析法,官能試験法があ
る。また、臭気発生の原因である藍藻類プランクトンを
画像認識する方法(画処理による植物プランクトンの識
別,第4回環境システム自動計測制御国内ワ−クショッ
プ論文集,226〜369,平4年−9月)及びクロロ
フイルを分析する方法がある。これらの方法のいずれか
の計測値から粉末活性炭注入率演算装置20で粉末活性
炭注入率が演算される。次に、この演算の具体的方法に
ついて説明する。図2に2−MIB濃度に対する粉末活
性炭注入率の関係の一例を示す。この結果、両者の関係
【0014】
【数5】 A=a・x+b …(1) 式が成り立つ。ここで、A:粉末活性炭注入率、X:2
−MIB濃度、a:2−MIB濃度に対する粉末活性炭
の吸着容量によって求まる定数、b:操作条件の温度,
圧力によって求まる定数である。従って、粉末活性炭注
入演算装置20内の演算回路は図3に示すようになり、
水質計測値61が演算回路に入り、該測定61即ち、2
−MIB濃度に対する粉末活性炭注入率が演算され、そ
の値が粉末活性炭注入率演算値64として粉末活性炭注
入装置22に送られる。同粉末活性炭注入装置22には
水流計測値63が入り、該粉末活性炭注入装置で粉末活
性炭注入率信号64と水量計測値63とが積算(粉末活
性炭注入率×流量)された設定された注入量の、粉末活
性炭65が沈砂池11に注入される。沈砂池11からの
原水は着水井12に入り、ここでは原水のアルカリ度や
pH値が酸やアルカリ剤の注入(図示せず)により調整さ
れる。
【0015】次にこの原水は、混和池13に入りここで
凝集剤注入操作が行われる。原水中の懸濁物質濃度計測
値62は凝集剤注入率演算装置21に入る。また同時に
前記粉末活性炭注入率演算値64も同凝集剤注入率演算
装置21に入り、ここで凝集剤注入率(凝集剤注入率
は、後記するフロック形成良好な状態として、フロック
の粒径分布や沈殿速度から設定される)が演算される。
次に、この演算の具体的方法について説明する。図4に
懸濁物質濃度と凝集剤注入率の関係の一例を示すが、同
図には、懸濁物質のみの場合と懸濁物質に粉末活性炭を
10,20,40及び60mg/lを混合した場合に対応
する凝集剤注入率を示した。この結果、懸濁物質及び懸
濁物質と粉末活性炭が混合した場合の関係は
【0016】
【数6】
【0017】式が成り立つ。ここで、B:凝集剤注入
率、y:懸濁物質濃度、c:凝集剤注入後の処理水にお
ける凝集塊の粒径分布や沈殿速度と粉末活性炭注入率と
によって求まる定数、d:操作条件の温度,圧力等によ
って求まる指数定数。従って、凝集剤注入率演算装置2
1内の演算は図5に示すようになり、懸濁物質濃度62
と粉末活性炭注入率信号66が演算回路に入り、ここ
で、懸濁物質と粉末活性炭の混合した場合の凝集剤注入
率が求まる。該注入率は信号67として凝集剤注入装置
23に送られる。同凝集剤注入装置23には凝集剤注入
率信号67と水量計測値63から分岐された流量信号6
8が入り、該凝集剤注入装置23で両者が積算(凝集剤
注入率×流量)され、設定された注入量の凝集剤69
が、混和池13の原水中に注入される。その後、混和池
13で急速撹拌され、後段のフロック形成池14に送ら
れ、ここで緩速撹拌によって、粉末活性炭と懸濁物との
混合物からなる微小凝集フロックが生成し、これが徐々
に大きな凝集フロックに形成される。沈殿池15ではフ
ロックが沈降し、上澄水はろ過池16に入る。ろ過池1
6では未沈降の懸濁物質が捕集され、処理水配水管51
で次工程に送られる。一方、沈殿池15で沈殿したフロ
ックは排出管52から系外に排出される。前記フロック
形成池14にはフロック形成状態を監視するための、水
カメラ24が設置され、フロック形成状態の映像信号7
0をフロック形成認識装置25に送り、ここでフロック
の粒径分布や沈降速度等が計算される。このフロック形
状認識信号71は前記凝集剤注入率演算装置21に送ら
れる。該フロックの粒径分布や沈降速度は、前記した凝
集剤注入率演算(2)式で示した定数cに当たるもので
ある。さらに、フロック形成時の粒径分布や沈降速度か
ら凝集剤注入率を補正演算することも可能であり。同フ
ロック形成状態の映像信号からの凝集剤注入率を設定す
る方法については、本発明者らの特許(特公平5−77978
号公報)等が使用できる。図6は、懸濁物質のみの場合
と懸濁物質(濃度20mg/l)と粉末活性炭(濃度40
mg/l)を混合した場合の最適凝集剤注入率におけるフ
ロック形成状態を示す。ここでのフロック形成状態とし
ては、フロック粒径,フロック数及びフロック沈降速度
である。フロック粒径が大きく、フロック数が少なくま
た、フロック沈降速度が早い場合をフロック形成状態が
良好(良好な上澄水が得られる)と見なす。図6に示す
ように、懸濁物質と粉末活性炭を混合した場合がフロッ
ク形成状態がより良好であることがわかる。図7は、前
記懸濁物質と粉末活性炭を混合した時の凝集剤注入率の
低減率をまとめたものである。図7から濁度の低い場合
は凝集剤注入の低減率は小さいが、濁度の大きい場合は
凝集剤注入の低減率が大きくなる。このように本発明で
は、懸濁物質と粉末活性炭とを含んだ凝集状態を計測す
ることにより、凝集剤注入量の適正化と同時に注入量の
低減に効果がある。
【0018】図1では、流入原水中の懸濁物濃度の計測
器31は沈砂池11入口部に設置してあるが、この懸濁
物濃度の測定位置を着水井12の入口部または出口部に
することもできる。すなわち、懸濁物質と粉末活性炭混
合を対象とした場合の凝集剤注入では、両者の濃度が必
要となる。従って、図8に示した着水井12の入口水質
計測器33または出口水質計測器34で原水濁度を測定
し、その信号68を凝集剤注入率演算装置に送り、ここ
で凝集剤注入率を演算する。以下、図1で説明したもの
と同様な方法で凝集剤が混和池13に注入される。この
場合には、懸濁物と粉末活性炭とが混合した状態を同時
に計測できる効果がある。
【0019】なお、本発明の実施例として臭気物質を吸
着除去することを説明したが、粉末活性炭では、その他
に陰イオン界面活性剤やトリハロメタンも除去可能であ
る。従って、前記陰イオン界面活性剤やトリハロメタン
の除去を対象とした粉末活性炭使用についても、本発明
の凝集剤注入操作方法が適用できることは言うまでもな
い。
【0020】
【発明の効果】本発明によれば、懸濁物と粉末活性炭と
の両者を加味して凝集剤を注入するので該凝集剤注入量
を過不足ない適正量にすることができる。さらに、凝集
状態を把握することにより、凝集剤注入量の補正も可能
となる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における実施例1の全体の構成図。
【図2】2−MIB濃度と粉末活性炭注入率の関係を示
す図。
【図3】粉末活性炭注入率演算回路を示す図。
【図4】懸濁物質濃度及び懸濁物質,粉末活性炭混合濃
度と凝集剤注入率の関係を示す図。
【図5】凝集剤注入率演算回路を示す図。
【図6】凝集剤注入によるフロック形成状態を示す図。
【図7】懸濁物質と粉末活性炭混合での凝集剤注入低減
率の関係を示す図。
【図8】他の実施例の構成図。
【符号の説明】
10…取水口、11…沈砂池、12…着水井、13…混
和池、14…フロック形成池、15…沈殿池、16…ろ
過池、20…粉末活性炭注入率演算装置、21…凝集剤
注入率演算装置、22…粉末活性炭注入装置、23…凝
集剤注入装置、24…水中カメラ、25…フロック形状
認識装置、30,31,33,34…水質計測器、32
…水量計測器、40…河川、50…原水導入管、51…
処理水配水管、52…フロック排出管、61…水質計測
値、62…懸濁物質濃度測定値、63,68…水量計測
値、64,66…粉末活性炭注入率演算値、65…粉末
活性炭、67…凝集剤注入率演算値、69…凝集剤、7
0…フロック映像信号、71…フロック形状認識信号。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 依田 幹雄 茨城県日立市大みか町五丁目2番1号 株 式会社日立製作所大みか工場内 (72)発明者 原 直樹 茨城県日立市大みか町五丁目2番1号 株 式会社日立製作所大みか工場内 (72)発明者 山越 信義 茨城県日立市大みか町五丁目2番1号 株 式会社日立製作所大みか工場内 (72)発明者 芳賀 鉄郎 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内 (72)発明者 大淵 美砂子 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】活性炭を注入して原水中の溶解性物質を吸
    着除去する活性炭注入処理槽と、その後段において凝集
    剤を注入して原水中の懸濁物質を沈殿除去する凝集剤注
    入処理槽とを具備した浄水場の薬剤注入制御装置におい
    て、 前記活性炭注入処理槽に流入する前の原水中の溶解性物
    質濃度(X)と、溶解性物質濃度に対する活性炭の吸着
    容量とによって求まる定数(a)と、操作条件の温度,
    圧力によって求まる定数(b)とによって該活性炭注入
    処理槽に注入する活性炭注入率(A)を下記の式(1)
    に従って演算する手段と、 前記活性炭注入処理槽に流入する前の原水中の懸濁物質
    濃度(y)と、凝集剤注入後の処理水における凝集塊の
    粒径分布と沈殿速度との少なくとも1つと前記活性炭注
    入率(A)とによって求まる定数(c)と、操作条件の
    温度,圧力によって求まる指数定数(d)とによって前
    記凝集剤注入処理槽に注入する凝集剤の注入率(B)を
    下記の式(2)に従って演算する手段と、 前記活性炭注入処理槽に流入する原水流量計測値と活性
    炭注入率(A)とに基づいて活性炭注入量を求める活性
    炭注入量演算手段と、 前記活性炭注入処理槽に流入する原水流量計測値と凝集
    剤注入率(B)とに基づいて凝集剤注入量を求める凝集
    剤注入量演算手段とを備えたことを特徴とする浄水場の
    薬剤注入制御装置。 【数1】 A=a・x+b …(1) 【数2】
  2. 【請求項2】前記溶解性物質濃度として、臭気物,陰イ
    オン界面活性剤,トリハロメタン,色度及び金属イオン
    の濃度計測値を使用することを特徴とする浄水場の薬剤
    注入制御装置。
JP11545795A 1995-05-15 1995-05-15 浄水場の薬剤注入制御装置 Pending JPH08309109A (ja)

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Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007029851A (ja) * 2005-07-27 2007-02-08 Hitachi Ltd 凝集剤注入制御装置および方法
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