JP2856624B2 - シリカ系凝集液原料及びその製造方法並びにシリカ系凝集液 - Google Patents
シリカ系凝集液原料及びその製造方法並びにシリカ系凝集液Info
- Publication number
- JP2856624B2 JP2856624B2 JP4588393A JP4588393A JP2856624B2 JP 2856624 B2 JP2856624 B2 JP 2856624B2 JP 4588393 A JP4588393 A JP 4588393A JP 4588393 A JP4588393 A JP 4588393A JP 2856624 B2 JP2856624 B2 JP 2856624B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- silica
- weight
- raw material
- based flocculant
- mineral
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Landscapes
- Removal Of Specific Substances (AREA)
- Solid-Sorbent Or Filter-Aiding Compositions (AREA)
- Silicon Compounds (AREA)
- Separation Of Suspended Particles By Flocculating Agents (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は水中に含有される溶解物
質、エマルジョン物質、拡散剤、油分、浮遊物質等の吸
着、凝集、排除に用いるシリカ系凝集液を製造するため
の原料となるシリカ系凝集液原料及びその製造方法並び
にシリカ系凝集液に関し、詳しくはシリカの複合結晶鉱
物・非結晶鉱物中に含有される未酸化硫黄(S2-、S
0 )を低減して、該原料を溶解中や溶解後に硫化水素の
悪臭の発生を防止できるシリカ系凝集液原料及びその製
造方法並びにシリカ系凝集液に関する。
質、エマルジョン物質、拡散剤、油分、浮遊物質等の吸
着、凝集、排除に用いるシリカ系凝集液を製造するため
の原料となるシリカ系凝集液原料及びその製造方法並び
にシリカ系凝集液に関し、詳しくはシリカの複合結晶鉱
物・非結晶鉱物中に含有される未酸化硫黄(S2-、S
0 )を低減して、該原料を溶解中や溶解後に硫化水素の
悪臭の発生を防止できるシリカ系凝集液原料及びその製
造方法並びにシリカ系凝集液に関する。
【0002】
【発明の背景】従来、汚水や各種廃水中の溶解物質(イ
オン類)や有機、無機の微粒子、浮遊物質等の抽出や凝
集、除去には主としてAl系凝集液、Fe系凝集液、高
分子系凝集液が用いられている。
オン類)や有機、無機の微粒子、浮遊物質等の抽出や凝
集、除去には主としてAl系凝集液、Fe系凝集液、高
分子系凝集液が用いられている。
【0003】かかる従来のAl系、Fe系凝集液は、有
機化学物質や油分、油エマルジョン、界面活性剤等を吸
着したり、凝集する機能は極めて弱いため、実際に使用
するに際しては、大量のAl系、Fe系凝集液を用い、
大量の水酸化アルミニウムや水酸化鉄の沈澱を生成させ
て(更にアルカリも添加し)、それらの沈澱物に物理的
に油分等を引っかけ、更に高分子凝集剤を投与してフロ
ック形状を大きくし、加圧浮上、又は沈降によりフロッ
クを水と分離する方法が採られている。
機化学物質や油分、油エマルジョン、界面活性剤等を吸
着したり、凝集する機能は極めて弱いため、実際に使用
するに際しては、大量のAl系、Fe系凝集液を用い、
大量の水酸化アルミニウムや水酸化鉄の沈澱を生成させ
て(更にアルカリも添加し)、それらの沈澱物に物理的
に油分等を引っかけ、更に高分子凝集剤を投与してフロ
ック形状を大きくし、加圧浮上、又は沈降によりフロッ
クを水と分離する方法が採られている。
【0004】かかる複雑な処理を行っても満足な結果を
得ることは難しく、更に投与した凝集剤に起因する大量
のスラッジが発生し、その処理コストも併せて負担せね
ばならない問題がある。
得ることは難しく、更に投与した凝集剤に起因する大量
のスラッジが発生し、その処理コストも併せて負担せね
ばならない問題がある。
【0005】かかる問題を解決するため、特願平1−2
96371号明細書において、シリカ系凝集液が提案さ
れている。かかるシリカ系凝集液はそれらの有機化学物
質、油分、油エマルジョン、界面活性剤等を効果的に吸
着、凝集し、発生するスラッジも極度に少なくなるもの
の、シリカ系凝集液原料を溶解中或は溶解後に悪臭を発
生させる問題がある。
96371号明細書において、シリカ系凝集液が提案さ
れている。かかるシリカ系凝集液はそれらの有機化学物
質、油分、油エマルジョン、界面活性剤等を効果的に吸
着、凝集し、発生するスラッジも極度に少なくなるもの
の、シリカ系凝集液原料を溶解中或は溶解後に悪臭を発
生させる問題がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明の課題
は、シリカ複合結晶鉱物・非結晶鉱物を溶解中或は溶解
後に悪臭を発生させないシリカ系凝集液原料及びその製
造方法並びにシリカ系凝集液を提供することにある。
は、シリカ複合結晶鉱物・非結晶鉱物を溶解中或は溶解
後に悪臭を発生させないシリカ系凝集液原料及びその製
造方法並びにシリカ系凝集液を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者は上記課題を解
決すべく鋭意検討を重ねた結果、本発明に至ったもので
ある。
決すべく鋭意検討を重ねた結果、本発明に至ったもので
ある。
【0008】即ち、本発明に係るシリカ系凝集液原料
は、以下の三つの特徴を有するものである。 (1)SiO215〜95重量%、未酸化硫黄0.3〜
3.0重量%を含有する粉末又は粒状のシリカ複合結晶
鉱物・非結晶鉱物を酸化処理して未酸化硫黄の60重量
%以上が除去された改質されたもの。 (2)SiO215〜95重量%、未酸化硫黄0.3〜
3.0重量%を含有する粉末又は粒状のシリカ複合結晶
鉱物・非結晶鉱物に活性炭を配合してなるもの。 (3)SiO215〜95重量%、未酸化硫黄0.3〜
3.0重量%を含有するシリカ複合結晶鉱物・非結晶鉱
物を酸化処理して未酸化硫黄の60重量%以上が除去さ
れた改質されたシリカ系凝集液原料に活性炭を配合して
なるもの。
は、以下の三つの特徴を有するものである。 (1)SiO215〜95重量%、未酸化硫黄0.3〜
3.0重量%を含有する粉末又は粒状のシリカ複合結晶
鉱物・非結晶鉱物を酸化処理して未酸化硫黄の60重量
%以上が除去された改質されたもの。 (2)SiO215〜95重量%、未酸化硫黄0.3〜
3.0重量%を含有する粉末又は粒状のシリカ複合結晶
鉱物・非結晶鉱物に活性炭を配合してなるもの。 (3)SiO215〜95重量%、未酸化硫黄0.3〜
3.0重量%を含有するシリカ複合結晶鉱物・非結晶鉱
物を酸化処理して未酸化硫黄の60重量%以上が除去さ
れた改質されたシリカ系凝集液原料に活性炭を配合して
なるもの。
【0009】また本発明に係るシリカ系凝集液原料の製
造方法は、以下の三つの特徴を有する。 (1)SiO215〜95重量%、未酸化硫黄0.3〜
3.0重量%を含有するシリカ複合結晶鉱物・非結晶鉱
物を粉砕又は粉体化した後、酸化処理して未酸化硫黄の
60重量%以上を除去して改質すること。 (2)SiO215〜95重量%、未酸化硫黄0.3〜
3.0重量%を含有するシリカ複合結晶鉱物・非結晶鉱
物を粉砕又は粉体化した後、活性炭を配合すること。 (3)SiO215〜95重量%、未酸化硫黄0.3〜
3.0重量%を含有するシリカ複合結晶鉱物・非結晶鉱
物を粉砕又は粉体化した後、酸化処理して未酸化硫黄の
60重量%以上を除去して改質し、更に該改質されたシ
リカ系凝集液原料に活性炭を配合すること。
造方法は、以下の三つの特徴を有する。 (1)SiO215〜95重量%、未酸化硫黄0.3〜
3.0重量%を含有するシリカ複合結晶鉱物・非結晶鉱
物を粉砕又は粉体化した後、酸化処理して未酸化硫黄の
60重量%以上を除去して改質すること。 (2)SiO215〜95重量%、未酸化硫黄0.3〜
3.0重量%を含有するシリカ複合結晶鉱物・非結晶鉱
物を粉砕又は粉体化した後、活性炭を配合すること。 (3)SiO215〜95重量%、未酸化硫黄0.3〜
3.0重量%を含有するシリカ複合結晶鉱物・非結晶鉱
物を粉砕又は粉体化した後、酸化処理して未酸化硫黄の
60重量%以上を除去して改質し、更に該改質されたシ
リカ系凝集液原料に活性炭を配合すること。
【0010】また本発明に係るシリカ系凝集液は、上記
(1)〜(3)のシリカ系凝集液原料を希硫酸で溶解し
て得られることを特徴とする。
(1)〜(3)のシリカ系凝集液原料を希硫酸で溶解し
て得られることを特徴とする。
【0011】以下、本発明について詳細に説明する。 (シリカ系凝集液原料及びその製造方法)本発明のシリ
カ系凝集液原料を得る際に用いられるシリカの複合結晶
鉱物・非結晶鉱物は、例えば天然クリストバル石、高炉
スラグ等のようなSiO2を15〜95重量%含有し、
かつ未酸化硫黄0.3〜3.0重量%を含有するものが
挙げられる。
カ系凝集液原料を得る際に用いられるシリカの複合結晶
鉱物・非結晶鉱物は、例えば天然クリストバル石、高炉
スラグ等のようなSiO2を15〜95重量%含有し、
かつ未酸化硫黄0.3〜3.0重量%を含有するものが
挙げられる。
【0012】即ち、天然クリストバル石、高炉スラグ等
中には、硫黄成分が含まれており、天然クリストバル石
では、T−S(全イオウ、以下同じ)で0.5〜2.5
重量%、また高炉スラグではT−Sで2.0〜6.0重
量%の範囲で含まれており、具体的には、以下の成分が
含まれている。
中には、硫黄成分が含まれており、天然クリストバル石
では、T−S(全イオウ、以下同じ)で0.5〜2.5
重量%、また高炉スラグではT−Sで2.0〜6.0重
量%の範囲で含まれており、具体的には、以下の成分が
含まれている。
【0013】S2-、SO :0.3〜3.0重量%(対シ
リカの複合結晶鉱物・非結晶鉱物) S2O3 2-、SO4 2- :残量(対シリカの複合結晶鉱物・
非結晶鉱物) 本発明において対象とするシリカの複合結晶鉱物・非結
晶鉱物の未酸化硫黄成分は、S2-、SO であり、これら
が悪臭となる硫化水素を発生させる原因物質である。
リカの複合結晶鉱物・非結晶鉱物) S2O3 2-、SO4 2- :残量(対シリカの複合結晶鉱物・
非結晶鉱物) 本発明において対象とするシリカの複合結晶鉱物・非結
晶鉱物の未酸化硫黄成分は、S2-、SO であり、これら
が悪臭となる硫化水素を発生させる原因物質である。
【0014】本発明のシリカ系凝集液原料の第一の製造
方法は、上記のようなシリカ複合結晶鉱物・非結晶鉱物
を粉砕又は粉体化した後、酸化処理して未酸化硫黄の6
0重量%以上を除去して改質することである。
方法は、上記のようなシリカ複合結晶鉱物・非結晶鉱物
を粉砕又は粉体化した後、酸化処理して未酸化硫黄の6
0重量%以上を除去して改質することである。
【0015】本発明において、シリカ複合結晶鉱物・非
結晶鉱物を粉砕又は粉体化する手段は特に限定されず公
知の手段を採用できる。前述のようにして粉砕又は粉体
化した後の粒径は5mm以下が好ましく、酸化をより効
果的に行なうためには、4mm以下がより好ましく、更
に急速に硫酸等に溶解する上では、150メッシュ以下
の微粉状であることが好ましい。
結晶鉱物を粉砕又は粉体化する手段は特に限定されず公
知の手段を採用できる。前述のようにして粉砕又は粉体
化した後の粒径は5mm以下が好ましく、酸化をより効
果的に行なうためには、4mm以下がより好ましく、更
に急速に硫酸等に溶解する上では、150メッシュ以下
の微粉状であることが好ましい。
【0016】また本発明において、酸化処理とは未酸化
硫黄を酸化する手段であればよい。例えば大気中にさら
したり(いわゆるエージング)、キルン処理により温乾
燥空気やオゾン含有空気と共に高温水蒸気などにさらす
ことによって未酸化硫黄を酸化できる。尚キルン処理の
初期、中期には高温水蒸気を必要とするが、終期には高
温水蒸気は不要である。
硫黄を酸化する手段であればよい。例えば大気中にさら
したり(いわゆるエージング)、キルン処理により温乾
燥空気やオゾン含有空気と共に高温水蒸気などにさらす
ことによって未酸化硫黄を酸化できる。尚キルン処理の
初期、中期には高温水蒸気を必要とするが、終期には高
温水蒸気は不要である。
【0017】エージングする場合は、シートの上に粉砕
又は粉体化されたシリカ複合結晶鉱物・非結晶鉱物を薄
く広げて敷いて表面ぬれの状態となるように時々スプレ
ーで散水して放置しておく。ここでスプレーを散水する
のは、原材料に含まれるCaS、MgS、MnS等を溶
出させてS2-の酸化を促進するためである。尚乾燥状態
での酸化はそれらが固定されている状態にあり、その速
度は遅く、又希硫酸による溶解に際してH2Sを発生さ
せる。
又は粉体化されたシリカ複合結晶鉱物・非結晶鉱物を薄
く広げて敷いて表面ぬれの状態となるように時々スプレ
ーで散水して放置しておく。ここでスプレーを散水する
のは、原材料に含まれるCaS、MgS、MnS等を溶
出させてS2-の酸化を促進するためである。尚乾燥状態
での酸化はそれらが固定されている状態にあり、その速
度は遅く、又希硫酸による溶解に際してH2Sを発生さ
せる。
【0018】前記の放置期間は5〜15週間必要である
が、1週間毎に上面下面を反転させることによって短期
間で酸化できる。又、冬季のエージング処理に際して
は、加温床上に原料を広げたり、時々散水して表面ぬれ
を作ると効果的に酸化できる。
が、1週間毎に上面下面を反転させることによって短期
間で酸化できる。又、冬季のエージング処理に際して
は、加温床上に原料を広げたり、時々散水して表面ぬれ
を作ると効果的に酸化できる。
【0019】また温乾燥空気やオゾン含有空気と共に高
温水蒸気にさらす場合には、ロータリーキルンや流動床
等を用いて、これに粉砕又は粉体化されたシリカ複合結
晶鉱物・非結晶鉱物及び温乾燥空気又はオゾン含有空気
及び高温水蒸気等を投入して所定時間酸化処理すればよ
い。
温水蒸気にさらす場合には、ロータリーキルンや流動床
等を用いて、これに粉砕又は粉体化されたシリカ複合結
晶鉱物・非結晶鉱物及び温乾燥空気又はオゾン含有空気
及び高温水蒸気等を投入して所定時間酸化処理すればよ
い。
【0020】温乾燥空気は、例えば酸素リッチの空気を
ヒーター等で加熱することによって得られる。酸素リッ
チの空気は市販の酸素を利用してもよいが、ゼオライト
の窒素吸着機能を利用した装置を用いれば、現場で簡単
に製造できる効果もある。
ヒーター等で加熱することによって得られる。酸素リッ
チの空気は市販の酸素を利用してもよいが、ゼオライト
の窒素吸着機能を利用した装置を用いれば、現場で簡単
に製造できる効果もある。
【0021】またオゾン含有空気は空気中に高圧放電し
たり、高電圧コイル中に空気を通じて得られる。
たり、高電圧コイル中に空気を通じて得られる。
【0022】酸化処理後の未酸化硫黄は60重量%以上
除去されていることが臭気の問題を解決する上で好まし
く、更に好ましくは、70重量%以上除去されているこ
とである。
除去されていることが臭気の問題を解決する上で好まし
く、更に好ましくは、70重量%以上除去されているこ
とである。
【0023】酸化処理後の未酸化硫黄は、酸化性陰イオ
ンの形になっていることが好ましく、具体的にはイオン
状態としてSO4 2- まで酸化されていることが好まし
い。
ンの形になっていることが好ましく、具体的にはイオン
状態としてSO4 2- まで酸化されていることが好まし
い。
【0024】次に、本発明のシリカ系凝集液原料の第二
の製造方法は、SiO215〜95重量%、未酸化硫黄
0.3〜3.0重量%を含有するシリカ複合結晶鉱物・
非結晶鉱物を粉砕又は粉体化した後、活性炭を配合する
ことである。
の製造方法は、SiO215〜95重量%、未酸化硫黄
0.3〜3.0重量%を含有するシリカ複合結晶鉱物・
非結晶鉱物を粉砕又は粉体化した後、活性炭を配合する
ことである。
【0025】このように活性炭を配合することによっ
て、原料中から気相状態で排出される未酸化硫黄成分が
除去され、次いで希硫酸のような中性酸に溶解中に液相
中で未酸化硫黄成分が吸着除去され、臭気の問題が解決
される。
て、原料中から気相状態で排出される未酸化硫黄成分が
除去され、次いで希硫酸のような中性酸に溶解中に液相
中で未酸化硫黄成分が吸着除去され、臭気の問題が解決
される。
【0026】使用する活性炭は粉末でも粒状でもよく、
配合量はシリカ複合結晶鉱物・非結晶鉱物100重量%
に対して、0.5重量%以上が好ましく、より好ましく
は1.0〜10.0重量%であり、最も好ましくは1.
0〜5.0重量%である。
配合量はシリカ複合結晶鉱物・非結晶鉱物100重量%
に対して、0.5重量%以上が好ましく、より好ましく
は1.0〜10.0重量%であり、最も好ましくは1.
0〜5.0重量%である。
【0027】次に本発明のシリカ系凝集液原料の第三の
製造方法は、SiO215〜95重量%、未酸化硫黄
0.3〜3.0重量%を含有するシリカ複合結晶鉱物・
非結晶鉱物を粉砕又は粉体化した後、酸化処理して未酸
化硫黄を60重量%以上除去して改質し、更に該改質さ
れたシリカ系凝集液原料に活性炭を配合することであ
る。
製造方法は、SiO215〜95重量%、未酸化硫黄
0.3〜3.0重量%を含有するシリカ複合結晶鉱物・
非結晶鉱物を粉砕又は粉体化した後、酸化処理して未酸
化硫黄を60重量%以上除去して改質し、更に該改質さ
れたシリカ系凝集液原料に活性炭を配合することであ
る。
【0028】即ち、上記第一の方法で得られたシリカ系
凝集液原料に更に活性炭を配合するものである。この方
法は上記第一の方法で悪臭が除去され、本発明の目的を
達成できるが、当該第一の方法でわずかに残った未酸化
硫黄成分を更に除去し悪臭を完全に防止できる効果があ
る。
凝集液原料に更に活性炭を配合するものである。この方
法は上記第一の方法で悪臭が除去され、本発明の目的を
達成できるが、当該第一の方法でわずかに残った未酸化
硫黄成分を更に除去し悪臭を完全に防止できる効果があ
る。
【0029】使用する活性炭は粉末でも顆粒状でもよ
く、配合量は上記第一の方法で改質されたシリカ複合結
晶鉱物・非結晶鉱物100重量%に対して、0.5重量
%以上が好ましく、より好ましくは1.0〜10.0重
量%であり、最も好ましくは1.0〜5.0重量%であ
る。 (シリカ系凝集液) 本発明のシリカ系凝集液原料を用いてシリカ系凝集液を
製造するには、本発明のシリカ系凝集液原料を希硫酸で
溶解することによって得られるか又は溶解した後、沈澱
物を濾過することによって得られる。希硫酸を用いた場
合、沈澱物はCaSO4・2H2Oを主成分とするもので
ある。
く、配合量は上記第一の方法で改質されたシリカ複合結
晶鉱物・非結晶鉱物100重量%に対して、0.5重量
%以上が好ましく、より好ましくは1.0〜10.0重
量%であり、最も好ましくは1.0〜5.0重量%であ
る。 (シリカ系凝集液) 本発明のシリカ系凝集液原料を用いてシリカ系凝集液を
製造するには、本発明のシリカ系凝集液原料を希硫酸で
溶解することによって得られるか又は溶解した後、沈澱
物を濾過することによって得られる。希硫酸を用いた場
合、沈澱物はCaSO4・2H2Oを主成分とするもので
ある。
【0030】また本発明においては、得られたシリカ系
凝集液を更に活性炭層(顆粒状)に通じたり、陰イオン
交換樹脂層に通じたりして、SO4 2-、S2-を吸着させ
ることも好ましいことである。
凝集液を更に活性炭層(顆粒状)に通じたり、陰イオン
交換樹脂層に通じたりして、SO4 2-、S2-を吸着させ
ることも好ましいことである。
【0031】また、本発明の他の好ましい態様として
は、SO4 2-と同当量あるいはわずかに過剰のCa2+を
添加してCaSO4・nH2 Oの沈澱を生成させてSO4
2-を除去することである。この際S2-もCaSを形成す
る。これらの沈澱物を濾別して無臭性のみならず高品位
のシリカ系凝集液を得ることができる。
は、SO4 2-と同当量あるいはわずかに過剰のCa2+を
添加してCaSO4・nH2 Oの沈澱を生成させてSO4
2-を除去することである。この際S2-もCaSを形成す
る。これらの沈澱物を濾別して無臭性のみならず高品位
のシリカ系凝集液を得ることができる。
【0032】本発明のシリカ系凝集液を製造するには、
シリカ複合結晶鉱物・非結晶鉱物溶解に用いる希硫酸中
に含有される硫酸量を一定量とし、また溶解するシリカ
の複合結晶鉱物・非結晶鉱物を硫酸溶解当量で一定量と
することが好ましい。いずれも溶解当量であれば凝集液
のpHは常に溶解終点付近に収斂するからである。
シリカ複合結晶鉱物・非結晶鉱物溶解に用いる希硫酸中
に含有される硫酸量を一定量とし、また溶解するシリカ
の複合結晶鉱物・非結晶鉱物を硫酸溶解当量で一定量と
することが好ましい。いずれも溶解当量であれば凝集液
のpHは常に溶解終点付近に収斂するからである。
【0033】溶解に際しては、溶解液のpHが速やかに
2.0以上となることが望ましい。
2.0以上となることが望ましい。
【0034】また150メッシュ以下の微粉状の原料を
用いれば急速溶解するだけでなく、pH2.0以上に急
速に上昇する。
用いれば急速溶解するだけでなく、pH2.0以上に急
速に上昇する。
【0035】またシリカ系凝集液中に少量溶存するアル
ミニウムイオンが水酸化物を形成するpH3.2以下、
好ましくは2.5〜3.2に近似することが望ましい。
ミニウムイオンが水酸化物を形成するpH3.2以下、
好ましくは2.5〜3.2に近似することが望ましい。
【0036】更に溶解終了後にCaSO4・nH2 Oを
十分に生成させる保持時間を確保することも好ましいこ
とである。
十分に生成させる保持時間を確保することも好ましいこ
とである。
【0037】以上のようにして得られた本発明のシリカ
系凝集液は、水中に含有される溶解物質やエマルジョン
物質、拡散剤、油分、浮遊物質等の吸着、凝集、排除に
用いられ、現在、特に困難とされる油(動物油、植物
油、鉱物油)含有排水の油水分離に極めて有効である。
このような作用はモノマー・シリカの影響によるものと
考えられる。即ちモノマー・シリカは有機物質、界面活
性剤やその他の有機物、無機イオン、プランクトンやバ
クテリア、浮遊物質を吸着したり、凝集する機能を持っ
ている。この機能はAl系、Fe系、高分子系凝集剤に
は見られないものである。
系凝集液は、水中に含有される溶解物質やエマルジョン
物質、拡散剤、油分、浮遊物質等の吸着、凝集、排除に
用いられ、現在、特に困難とされる油(動物油、植物
油、鉱物油)含有排水の油水分離に極めて有効である。
このような作用はモノマー・シリカの影響によるものと
考えられる。即ちモノマー・シリカは有機物質、界面活
性剤やその他の有機物、無機イオン、プランクトンやバ
クテリア、浮遊物質を吸着したり、凝集する機能を持っ
ている。この機能はAl系、Fe系、高分子系凝集剤に
は見られないものである。
【0038】これらはモノマー・シリカのもつ特性であ
り、即ちモノマー・シリカが重合し、ゲル化する過程で
水中の有機物等との間にミセルを速やかに形成し、無機
イオンとの間にインター・アクションを起こして結合
し、シリカのゲル化反応を急速に促進することによる。
り、即ちモノマー・シリカが重合し、ゲル化する過程で
水中の有機物等との間にミセルを速やかに形成し、無機
イオンとの間にインター・アクションを起こして結合
し、シリカのゲル化反応を急速に促進することによる。
【0039】そしてこのような優れた作用を呈するのみ
ならず、シリカ系凝集液原料を希硫酸に溶解中又は溶解
後に硫化水素に起因する悪臭による不快感がない。
ならず、シリカ系凝集液原料を希硫酸に溶解中又は溶解
後に硫化水素に起因する悪臭による不快感がない。
【0040】
【実施例】以下、本発明の実施例に基き、更に本発明に
ついて詳細に説明するが、かかる実施例によって本発明
が限定されるものではない。
ついて詳細に説明するが、かかる実施例によって本発明
が限定されるものではない。
【0041】実施例1 容量10リットルのロータリーキルンに、4mm以下に
破砕されたシリカの複合結晶鉱物・非結晶鉱物(高炉ス
ラグ)5Kgを供給し、また2m3 /minの酸素リッ
チ熱空気及び高温水蒸気を供給し、2時間経過時点で高
温水蒸気を止め、酸素リッチ熱空気のみを更に1時間通
した。更にロータリーキルン内の温度を110℃に調整
して、本発明のシリカ系凝集液原料を得た。酸化時間は
3時間とした。
破砕されたシリカの複合結晶鉱物・非結晶鉱物(高炉ス
ラグ)5Kgを供給し、また2m3 /minの酸素リッ
チ熱空気及び高温水蒸気を供給し、2時間経過時点で高
温水蒸気を止め、酸素リッチ熱空気のみを更に1時間通
した。更にロータリーキルン内の温度を110℃に調整
して、本発明のシリカ系凝集液原料を得た。酸化時間は
3時間とした。
【0042】次に、本発明のシリカ系凝集液原料につい
て、下記の方法でS2-とSO4 2- を測定した。S2-は未
酸化硫黄成分を示す指標、SO4 2- は酸化処理効果を示
す指標となる。
て、下記の方法でS2-とSO4 2- を測定した。S2-は未
酸化硫黄成分を示す指標、SO4 2- は酸化処理効果を示
す指標となる。
【0043】次に本発明のシリカ系凝集液原料(Ca塩
基度1.15、粉体粒度150メッシュ以下)42.5
gを1N(1規定)の希硫酸1リットルで溶解してシリ
カ系凝集液(SiO2濃度約12000ppm)を作成
し、凝集液中のS2-とSO4 2-を測定し、更に官能試験
法によって臭気強度を測定した。 (測定の方法)分析対象のシリカ系凝集液原料をデシケ
ーター内で24時間乾燥してサンプルとした。サンプル
10gを秤取し、デスク・ミルのルツボに移し入れる。
これに酢酸亜鉛溶液(10W/V %)20mlを加えて2
0分間振動させてサンプルを湿式粉砕する。これを25
0mlのメスフラスコに移し、更に水で洗い入れ全容を
250mlとする。よく混合して直ちに50mlを分取
して5A濾紙で濾過し、更に酢酸亜鉛洗浄液で沈澱を十
分に洗浄する。
基度1.15、粉体粒度150メッシュ以下)42.5
gを1N(1規定)の希硫酸1リットルで溶解してシリ
カ系凝集液(SiO2濃度約12000ppm)を作成
し、凝集液中のS2-とSO4 2-を測定し、更に官能試験
法によって臭気強度を測定した。 (測定の方法)分析対象のシリカ系凝集液原料をデシケ
ーター内で24時間乾燥してサンプルとした。サンプル
10gを秤取し、デスク・ミルのルツボに移し入れる。
これに酢酸亜鉛溶液(10W/V %)20mlを加えて2
0分間振動させてサンプルを湿式粉砕する。これを25
0mlのメスフラスコに移し、更に水で洗い入れ全容を
250mlとする。よく混合して直ちに50mlを分取
して5A濾紙で濾過し、更に酢酸亜鉛洗浄液で沈澱を十
分に洗浄する。
【0044】沈澱は濾紙と共に250ml三角フラスコ
に移し入れ、50mlの水を加え、ゴム栓をして激しく
振とうして濾紙を粉砕する。
に移し入れ、50mlの水を加え、ゴム栓をして激しく
振とうして濾紙を粉砕する。
【0045】ヨウ素標準溶液を過剰に加えて酸化し、余
剰のヨウ素をチオ硫酸ナトリウムで逆滴定してS2-を求
めた。
剰のヨウ素をチオ硫酸ナトリウムで逆滴定してS2-を求
めた。
【0046】又、SO4 2-は濾液よりBaSO4重量法で
求めた。
求めた。
【0047】測定の結果は表1に示す。
【0048】比較例1 実施例1において、シリカの複合結晶鉱物・非結晶鉱物
の酸化処理を行なわない以外は同様にして測定した。
の酸化処理を行なわない以外は同様にして測定した。
【0049】測定結果は表1に示す。
【0050】実施例2 実施例1で用いた4mm以下に破砕されたシリカの複合
結晶鉱物・非結晶鉱物を、浅く広げて1日1回スプレー
で散水し大気中に放置する。一週間毎に上下を反転させ
てエージングを続けて、本発明のシリカ系凝集液原料を
得た。10週間を経過した時点で測定に供した。
結晶鉱物・非結晶鉱物を、浅く広げて1日1回スプレー
で散水し大気中に放置する。一週間毎に上下を反転させ
てエージングを続けて、本発明のシリカ系凝集液原料を
得た。10週間を経過した時点で測定に供した。
【0051】測定の方法は実施例1と同様にした。
【0052】また実施例1と同様にしてシリカ系凝集液
を作成し、凝集液中のS2-とSO4 2-を測定し、更に臭
気強度を測定した。
を作成し、凝集液中のS2-とSO4 2-を測定し、更に臭
気強度を測定した。
【0053】測定結果は表1に示す。
【0054】実施例3 4mm以下に破砕されたシリカの複合結晶鉱物・非結晶
鉱物(高炉スラグ)5Kgに、活性炭250gを均一に
配合して、本発明のシリカ系凝集液原料を得た。
鉱物(高炉スラグ)5Kgに、活性炭250gを均一に
配合して、本発明のシリカ系凝集液原料を得た。
【0055】次に、配合後の本発明のシリカ系凝集液原
料について、実施例1と同様の方法でS2-とSO4 2-を
測定した。
料について、実施例1と同様の方法でS2-とSO4 2-を
測定した。
【0056】次に本発明のCa塩基度1.15のシリカ
系凝集液原料42.5g(活性炭5%配合)を1N(1
規定)の希硫酸1リットルで溶解してシリカ系凝集液
(SiO2 濃度約11500ppm)を作成し、凝集液
中のS2-とSO4 2- を測定し、更に臭気強度を測定し
た。
系凝集液原料42.5g(活性炭5%配合)を1N(1
規定)の希硫酸1リットルで溶解してシリカ系凝集液
(SiO2 濃度約11500ppm)を作成し、凝集液
中のS2-とSO4 2- を測定し、更に臭気強度を測定し
た。
【0057】実施例4 4mm以下に破砕されたシリカの複合結晶鉱物・非結晶
鉱物(高炉スラグ)5Kgを実施例1と同様にして酸化
処理した。
鉱物(高炉スラグ)5Kgを実施例1と同様にして酸化
処理した。
【0058】次に酸化処理後のシリカの複合結晶鉱物・
非結晶鉱物(高炉スラグ)5Kgに、活性炭250gを
均一に配合して、本発明のシリカ系凝集液原料を得た。
非結晶鉱物(高炉スラグ)5Kgに、活性炭250gを
均一に配合して、本発明のシリカ系凝集液原料を得た。
【0059】次に、配合後の本発明のシリカ系凝集液原
料について、実施例1と同様の方法でS2-とSO4 2- を
測定した。
料について、実施例1と同様の方法でS2-とSO4 2- を
測定した。
【0060】次に本発明のCa塩基度1.15のシリカ
系凝集液原料42.5g(活性炭5%配合)を1N(1
規定)の希硫酸1リットルで溶解してシリカ系凝集液
(SiO2濃度約11500ppm)を作成し、凝集液
中のS2-とSO4 2-を測定し、更に臭気強度を測定し
た。
系凝集液原料42.5g(活性炭5%配合)を1N(1
規定)の希硫酸1リットルで溶解してシリカ系凝集液
(SiO2濃度約11500ppm)を作成し、凝集液
中のS2-とSO4 2-を測定し、更に臭気強度を測定し
た。
【0061】実施例5 4mm以下に破砕されたシリカの複合結晶鉱物・非結晶
鉱物(高炉スラグ)5Kgを実施例2と同様にして酸化
処理した。
鉱物(高炉スラグ)5Kgを実施例2と同様にして酸化
処理した。
【0062】次に酸化処理後のシリカの複合結晶鉱物・
非結晶鉱物(高炉スラグ)5Kgに、活性炭250gを
均一に配合して、本発明のシリカ系凝集液原料を得た。
非結晶鉱物(高炉スラグ)5Kgに、活性炭250gを
均一に配合して、本発明のシリカ系凝集液原料を得た。
【0063】次に、配合後の本発明のシリカ系凝集液原
料について、実施例1と同様の方法でS2-とSO4 2-を
測定した。
料について、実施例1と同様の方法でS2-とSO4 2-を
測定した。
【0064】次に本発明のCa塩基度1.15のシリカ
系凝集液原料42.5g(活性炭5%配合)を1N(1
規定)の希硫酸1リットルで溶解してシリカ系凝集液
(SiO2 濃度約11500ppm)を作成し、凝集液
中のS2-とSO4 2-を測定し、更に臭気強度を測定し
た。
系凝集液原料42.5g(活性炭5%配合)を1N(1
規定)の希硫酸1リットルで溶解してシリカ系凝集液
(SiO2 濃度約11500ppm)を作成し、凝集液
中のS2-とSO4 2-を測定し、更に臭気強度を測定し
た。
【0065】本発明において、悪臭発生防止効果につい
ては臭気強度によって規定するものとし、臭気強度が低
減された時に悪臭発生防止効果が認められたものとす
る。
ては臭気強度によって規定するものとし、臭気強度が低
減された時に悪臭発生防止効果が認められたものとす
る。
【0066】
【表1】 表1より、本発明のシリカ系凝集液原料は、希硫酸によ
って溶解してシリカ系凝集液を作成後も臭気の発生がな
いことがわかる。
って溶解してシリカ系凝集液を作成後も臭気の発生がな
いことがわかる。
【0067】実施例6 実施例2において、エージング日数を表2のように変え
て、S2-の除去率を変化させて同様に実験を行い、臭気
強度を測定した。
て、S2-の除去率を変化させて同様に実験を行い、臭気
強度を測定した。
【0068】その結果を表2に示す。
【0069】
【表2】 *シリカ系凝集液は1N・H2SO 4溶解の凝集液
【0070】実施例7〜10及び比較例2〜5(含油排
水処理例) 本実施例は、本発明のシリカ系凝集液を含油排水処理に
適用した例であり、具体的には凝集タンク及び浮上分離
タンクからなる凝集浮上分離法によって処理した例であ
る。
水処理例) 本実施例は、本発明のシリカ系凝集液を含油排水処理に
適用した例であり、具体的には凝集タンク及び浮上分離
タンクからなる凝集浮上分離法によって処理した例であ
る。
【0071】表3に示す容量の凝集タンクに原水を表3
に示す量を通水し、実施例1のようにして得られたシリ
カ系凝集液を表3に示す量だけ添加し、浮上分離タンク
で凝集浮上分離させ、処理水を得た。
に示す量を通水し、実施例1のようにして得られたシリ
カ系凝集液を表3に示す量だけ添加し、浮上分離タンク
で凝集浮上分離させ、処理水を得た。
【0072】原水及び処理水について、JIS K 0
102に基き、n−ヘキサン抽出物質(油分)の測定を
行なった。
102に基き、n−ヘキサン抽出物質(油分)の測定を
行なった。
【0073】また比較のために、シリカ系凝集液に代え
て、NaOH溶液でpH調整しながら、PAC(アルミ
系凝集剤)を表3に示す量だけ添加した。
て、NaOH溶液でpH調整しながら、PAC(アルミ
系凝集剤)を表3に示す量だけ添加した。
【0074】処理結果は、表3に示す通りである。
【0075】
【表3】 *凝集不能:エマルジョン状態、油状態のままであり、
凝集されておらずまた凝集剤による沈殿が多く濾別する
ことが不可能である状態を意味する
凝集されておらずまた凝集剤による沈殿が多く濾別する
ことが不可能である状態を意味する
【0076】実施例11 ノニルフェノール系界面活性剤560mg/lを含有す
る排水(pH4.80)を16ml/minで50リッ
トル/容の凝集反応槽に送入しながら、シリカ系凝集液
を加えて、吸着させ、沈澱を沈降させ、その上澄水を測
定して吸着量を求めた。
る排水(pH4.80)を16ml/minで50リッ
トル/容の凝集反応槽に送入しながら、シリカ系凝集液
を加えて、吸着させ、沈澱を沈降させ、その上澄水を測
定して吸着量を求めた。
【0077】シリカ系凝集液の添加量は表4のように変
化させて、添加量毎にノニルフェノール系界面活性剤の
吸着量を求めた。
化させて、添加量毎にノニルフェノール系界面活性剤の
吸着量を求めた。
【0078】また比較として、PAC(アルミ系凝集
剤、Al2 O3 19000ppm含有)を段階的に加え
て、アルカリでpH調整し、同様に吸着量を求めた。
剤、Al2 O3 19000ppm含有)を段階的に加え
て、アルカリでpH調整し、同様に吸着量を求めた。
【0079】
【表4】
【0080】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、シリカ系凝集液原料を溶解中或は溶解後に悪
臭を発生させないという効果を発揮する。
によれば、シリカ系凝集液原料を溶解中或は溶解後に悪
臭を発生させないという効果を発揮する。
【0081】また本発明のシリカ系凝集液は、従来のP
AC凝集剤では困難である油(動物油、植物油、鉱物
油)含有排水の油水分離、あるいは界面活性剤含有排水
の吸着分離等に極めて有効であるという効果を発揮す
る。
AC凝集剤では困難である油(動物油、植物油、鉱物
油)含有排水の油水分離、あるいは界面活性剤含有排水
の吸着分離等に極めて有効であるという効果を発揮す
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C02F 1/58 C02F 1/58 B (56)参考文献 特開 平6−234515(JP,A) 特開 平3−157107(JP,A) 特開 平6−233904(JP,A) 特開 平2−191509(JP,A) 特開 平3−293003(JP,A) 特開 平3−4985(JP,A) 特開 昭55−28749(JP,A) 特開 昭52−95583(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B01D 21/01 B01J 20/10 C02F 1/52
Claims (9)
- 【請求項1】SiO215〜95重量%、未酸化硫黄
0.3〜3.0重量%を含有する粉末又は粒状のシリカ
複合結晶鉱物・非結晶鉱物を酸化処理して未酸化硫黄の
60重量%以上が除去された改質されたシリカ系凝集液
原料。 - 【請求項2】SiO215〜95重量%、未酸化硫黄
0.3〜3.0重量%を含有する粉末又は粒状のシリカ
複合結晶鉱物・非結晶鉱物に活性炭を配合してなるシリ
カ系凝集液原料。 - 【請求項3】SiO215〜95重量%、未酸化硫黄
0.3〜3.0重量%を含有するシリカ複合結晶鉱物・
非結晶鉱物を酸化処理して未酸化硫黄の60重量%以上
が除去された改質されたシリカ系凝集液原料に活性炭を
配合してなるシリカ系凝集液原料。 - 【請求項4】SiO215〜95重量%、未酸化硫黄
0.3〜3.0重量%を含有するシリカ複合結晶鉱物・
非結晶鉱物を粉砕又は粉体化した後、酸化処理して未酸
化硫黄の60重量%以上を除去して改質することを特徴
とするシリカ系凝集液原料の製造方法。 - 【請求項5】SiO215〜95重量%、未酸化硫黄
0.3〜3.0重量%を含有するシリカ複合結晶鉱物・
非結晶鉱物を粉砕又は粉体化した後、活性炭を配合する
ことを特徴とするシリカ系凝集液原料の製造方法。 - 【請求項6】SiO215〜95重量%、未酸化硫黄
0.3〜3.0重量%を含有するシリカ複合結晶鉱物・
非結晶鉱物を粉砕又は粉体化した後、酸化処理して未酸
化硫黄の60重量%以上を除去して改質し、更に該改質
されたシリカ系凝集液原料に活性炭を配合することを特
徴とするシリカ系凝集液原料の製造方法。 - 【請求項7】請求項1記載のシリカ系凝集液原料を希硫
酸で溶解して得られたことを特徴とするシリカ系凝集
液。 - 【請求項8】請求項2記載のシリカ系凝集液原料を希硫
酸で溶解して得られたことを特徴とするシリカ系凝集
液。 - 【請求項9】請求項3記載のシリカ系凝集液原料を希硫
酸で溶解して得られたことを特徴とするシリカ系凝集
液。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4588393A JP2856624B2 (ja) | 1993-02-10 | 1993-02-10 | シリカ系凝集液原料及びその製造方法並びにシリカ系凝集液 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4588393A JP2856624B2 (ja) | 1993-02-10 | 1993-02-10 | シリカ系凝集液原料及びその製造方法並びにシリカ系凝集液 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06233932A JPH06233932A (ja) | 1994-08-23 |
JP2856624B2 true JP2856624B2 (ja) | 1999-02-10 |
Family
ID=12731640
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4588393A Expired - Fee Related JP2856624B2 (ja) | 1993-02-10 | 1993-02-10 | シリカ系凝集液原料及びその製造方法並びにシリカ系凝集液 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2856624B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN105060559A (zh) * | 2015-08-05 | 2015-11-18 | 山东益源环保科技有限公司 | 一种焦化废水的深度处理工艺 |
-
1993
- 1993-02-10 JP JP4588393A patent/JP2856624B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN105060559A (zh) * | 2015-08-05 | 2015-11-18 | 山东益源环保科技有限公司 | 一种焦化废水的深度处理工艺 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH06233932A (ja) | 1994-08-23 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP6138085B2 (ja) | 放射性セシウム含有汚水用処理剤 | |
JP4806426B2 (ja) | 重金属イオンを、無機懸濁粒子と同時に無害化処理する方法及び無害化処理装置 | |
CN109592759A (zh) | 一种线路板废水处理药剂及其制备、使用方法 | |
JPH09276604A (ja) | 凝塊剤 | |
US8013204B2 (en) | Use of partly prehydrated lime for separating a solid matter/liquid mixture, method for treating sludge and purified sludge obtained by said method | |
JP2856624B2 (ja) | シリカ系凝集液原料及びその製造方法並びにシリカ系凝集液 | |
JP2774096B2 (ja) | 汚濁排水の浄化処理剤 | |
JPWO2006082997A1 (ja) | 溶解性cod成分除去剤、水処理方法及び水処理装置 | |
JP2001347104A (ja) | 粉末状浄化処理剤および上水および排水の浄化処理方法 | |
JP4086297B2 (ja) | ホウ素含有排水の処理方法及びそれに使用する薬剤 | |
JP2004154726A (ja) | 排水処理用凝集剤 | |
JP3334786B2 (ja) | 不溶性及び溶解性の鉛、クロム、亜鉛含有排水の処理方法 | |
JPS6054797A (ja) | 汚泥の処理方法 | |
JPH06234515A (ja) | シリカ系凝集液の製造方法 | |
JPS62152588A (ja) | リン酸塩を含有する水の処理方法 | |
JP2913189B2 (ja) | シリカ系凝集液及びその製造方法 | |
Kuusik et al. | A new dual coagulant for water purification | |
Williamson et al. | Evaluation of Various Adsorbents and Coagulants for Waste-water Renovation: By JN Williamson [et Al] for the Advanced Waste Treatment Research Program, Basic and Applied Sciences Branch, Robert A. Taft Sanitary Engineering Center | |
JPH08257553A (ja) | ゼオライトによる廃水処理方法 | |
CN107986415A (zh) | 一种污泥分离配方及其制备方法 | |
JP7345758B2 (ja) | 泥水の脱水方法 | |
JP3520112B2 (ja) | 水処理方法 | |
JP3464448B2 (ja) | 凝集剤 | |
JP2002263640A (ja) | 水中のホウ素除去方法 | |
JP2005185904A (ja) | ニッケルカドミウム電池の製造廃水の浄化方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |