JP6138085B2 - 放射性セシウム含有汚水用処理剤 - Google Patents
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Description
イオン交換性吸着剤は、放射性元素を吸着する作用がある。本願の汚水処理剤に用いる吸着性物質としては、陽イオン交換性を有するスメクタイト系吸着性物質を用いるが、放射性セシウムやストロンチウム等を吸着するだけでなく、凝集性能の向上にも寄与する。粘土系の吸着性物質にはカオリン等のスメクタイト系以外の吸着性物質もあるが、カオリン等のイオン交換力の低いものは放射性物質の吸着を目的とする場合には不向きである。
また本発明に係る汚水処理剤は、染色廃液中のカチオン染料や、工業廃水中の重金属イオン、放射能汚染水、除染廃水等に含まれる放射性金属イオン(Cs+、Sr2+)についても吸着・除去することができるため、放射性元素を含む廃水の処理にも好適である。加えて、本発明に係る廃水処理剤は短い撹拌時間で汚染物質の凝集が行えるために処理1回あたりに要する時間が短くなり、何回も汚水処理作業を繰り返す必要がある大量の汚染廃水の処理にも好適である。
無機系凝集剤は主に初期の凝集に寄与するものであり、汚水中の汚濁物質等を取り込んで小さい粒子を形成する。本願の汚水処理剤に用いる無機系凝集剤としては、硫酸アルミニウム(硫酸バンド)、ポリ塩化アルミニウム、塩化第二鉄、ポリ硫酸第二鉄等の一般的な無機系凝集剤の中から適宜選択して用いることができるが、凝集性が高く安価であるという点から硫酸アルミニウムが好ましい。無機系凝集剤として硫酸アルミニウムを用いると、硫酸アルミニウムが汚水中の粘土等を取り込んで無機性の小さな粒子乃至フロックを形成する。
高分子凝集剤は、無機系凝集剤により形成された粒子同士を凝集させて大きなフロックを形成させるものである。フロックは大きくなることでより沈降しやすくなるため、清澄度と沈降速度の向上に効果がある。本願の汚水処理剤に用いる高分子凝集剤としては、ノニオン性高分子凝集剤であるポリアクリルアミド、アニオン性高分子凝集剤であるアクリルアミドアクリル酸ソーダ、カチオン性高分子凝集剤であるジメチルアミノエチルメタクリレート等の一般的な高分子凝集剤の中から適宜選択して用いることができるが、酸性液中でも効果が維持されるという点からノニオン系高分子凝集剤が好ましい。
塩基度調整剤は、処理後の廃水(上澄み液)のpHを中性付近に調整するために用いるものである。また、用いる原料によっては処理液のpHにより反応が起こりにくくなることもあるため、反応の促進にも影響することもある。
炭酸塩は発泡性を有するため、汚水処理剤を液中に投入した際の分散性の向上に寄与し、また高分子凝集剤の溶解性向上にも効果が認められる。本願の汚水処理剤に用いる炭酸塩としては、炭酸水素ナトリウム(重曹)、炭酸カルシウムなどを用いることができ、上澄み液の清澄度と沈降速度に優れる点から炭酸水素ナトリウム、及び炭酸カルシウムが好ましい。
本発明にかかる汚水処理剤は、所定の容器に原料をすべて加えて、それらを均一になるまで混ぜることで製造することができる。混練に用いる装置としては、一軸または二軸の押出型混練装置、ロール型混練装置、バンバリーミキサー、土練機、コンクリートミキサー、ディスクペレッターなど一般的な混練装置を適宜使用することができ、比較的少量の混合であれば原料を入れた容器を振るなどして混ぜてもよい。本発明において、原料の添加順や混練設備の構成等は特に限定せず、また、用いるスメクタイト系粘土やその他原料は、必要に応じて粉砕するなどして予め粒径を調整してもよい。原料が均一に混ざった後はそのまま所定の容器や袋等に移して包装すればよいが、乾燥工程、分級工程、品質検査工程等を適宜設けてもよい。
先にも述べたように、本発明にかかる汚水処理剤は、泥を含む汚水に加えて撹拌することで汚水中の汚泥等を吸着・凝集させ、上澄み液と沈殿物とにわけることができる。処理後の溶液を濾紙、濾布などで濾過し、上澄み液から汚泥が含まれた沈殿物を取り除くことにより、比較的清澄な上澄み液は一般排水として廃棄することが可能となる。ここで用いる濾紙、濾布は特に限定せず、汚水処理に一般的に用いられるものを汚水の種類や量に応じて適宜選択して用いることができる。
先にも述べたように、本発明に係る汚水処理剤は、沈殿物と分離した後の上澄み液を一般排水として処理することを目的の一つとしている。おおよその目安としては、処理後の上澄み液を目視で確認した際に、液中に目立つ浮遊物等が見あたらない程度の清澄度であることが好ましい。発明者等の知見によれば、濁度計で測定した濁度(清澄度)が10NTU以下であれば目視では清澄な液体に見え、10〜30NTUの範囲であればやや濁って見える程度であり、30NTUを超えると目視でもはっきりと濁りが認められるレベルである。本発明においては、上澄み液の清澄度が30NTU未満であればよく、10NTU未満であればより好ましい。
また、本発明の目的の一つは、大量の汚水でも短時間で処理可能な汚水処理剤を提供することにある。一般的に凝集剤による汚水処理は、汚水への凝集剤の投入、撹拌(凝集)、必要に応じて静置して沈降、脱水(濾過)という手順で行われ、凝集と沈降に要する時間が短縮されると、処理に要する総時間も当然短縮される。凝集剤を用いた汚水処理では、凝集剤により形成されたフロックが大きい方がその重みにより沈降速度が向上し、また上澄み清澄度も増す傾向にあるため、フロックが実用的な範囲内で大きく形成されることが好ましい。フロックが大きく形成されれば重さで沈降速度が速くなるだけでなく、脱水濾過時に沈殿物が濾紙の目を抜ける可能性も低くなると考えられる。
塩基度調整剤の種類の違いによる汚水処理性能への影響を検証するために、塩基度調整剤として複数のカルシウム塩を用いて試験を行った。
[汚水処理剤の製造方法]
所定の容器に、スメクタイト系吸着性物質として酸性白土(pH5〜6)100重量部、高分子凝集剤としてポリアクリルアミド系高分子凝集剤10重量部、無機系凝集剤として硫酸アルミニウム25重量部、炭酸塩として重曹10重量部、カルシウム塩として水酸化カルシウム(A−1)、炭酸カルシウム(A−2)、塩化カルシウム(A−3)を15重量部加え、均一になるまで撹拌することでA−1〜A−3の3種の汚水処理剤が得られた。
[汚水処理剤による汚水処理方法]
得られた3種の汚水処理剤を、汚泥を含む汚水を入れたビーカーに、汚水に対して2000ppmの割合で加え、スターラーで2分間撹拌した後に2分間静置して上澄み清澄度の測定を行った。3種の汚水処理剤について上澄み清澄度(測定方法は後述)を測定した結果が図1に示されている。
次いで、pHがほぼ同程度となるように塩基度調整剤の添加量を調整して試験を行った。汚水処理剤の製造方法は前述の通りであり、各汚水処理剤毎の原料の配合割合、上澄み清澄度が図2に、各汚水処理剤毎の沈降速度が図3に、それぞれ示されている。なお、汚水処理方法における静置時間は1分半とし、図3(a)〜(d)は左から、B−1(水酸化カルシウム添加)、B−2(水酸化マグネシウム添加)、B−3(炭酸カルシウム添加)の順で3つのビーカーが並べられている。
次いで、炭酸塩の種類の違いによる汚水処理性能への影響を検証するために、塩基度調整剤として複数のカルシウム塩を用いて試験を行った。汚水処理剤の製造方法は前述の通りであり、各汚水処理剤毎の原料の配合割合、上澄み清澄度が図4に、各汚水処理剤毎の沈降速度が図5に、それぞれ示されている。なお、汚水処理方法における撹拌時間は1分半、静置時間は2分とし、図5(a)〜(d)は左から、C−1(炭酸水素ナトリウム添加)、C−2(炭酸カルシウム添加)、C−3(炭酸ナトリウム添加)の順でビーカーが並べられている。
次いで、スメクタイト系粘土の含有水分量の違いによる汚水処理性能への影響を検証するために、スメクタイト系粘土の含有水分量を20%(D−1)、13%(D−2)、0%(D−3)となるように調整して試験を行った。汚水処理剤の製造方法は前述の通りであり、各汚水処理剤毎の原料の配合割合、上澄み清澄度、沈降速度が図6に示されている。なお、汚水処理方法における撹拌時間は1分半、静置時間は2分とした。
ノニオン系高分子凝集剤であるポリアクリルアミドは、粒状品、粉末品など様々な形状のものが市販されている。これら高分子凝集剤の粒径が本発明に係る汚水処理剤の物性に影響するかについて検証を行った結果が図14に示されている。汚水処理剤の製造方法は前述の通りであり、各汚水処理剤毎の原料の配合割合、上澄み清澄度は図14に示されている。ここで、各高分子凝集剤としては、粒径約1mmのもの(E−1)は市販品を使用、粒径0.6〜0.7mmのもの(E−2)は1mmのものを石臼粉砕したもの、粒径0.4〜0.5mmのもの(E−3)は1mmのものを機械粉砕したものである。なお、汚水処理方法における撹拌時間は1分半、静置時間は10分とした。
[汚水処理剤の製造方法]
所定の容器に、スメクタイト系吸着性物質として酸性白土(新潟県新発田市産粘土、pH5〜6)を100重量部、高分子凝集剤としてポリアクリルアミド系高分子凝集剤(キースロックA−5131、協和産業(株))をそれぞれ図7,8に記載の分量、無機系凝集剤として硫酸アルミニウム(水澤化学工業株式会社製)を25重量部、塩基度調整剤として水酸化カルシウム(株式会社オクト製)を15重量部、炭酸塩として炭酸水素ナトリウム(東ソー株式会社製)を10重量部加え、均一になるまで撹拌することで1−1〜1−14に係る14種の汚水処理剤が得られた。
[汚水処理剤による汚水処理方法]
得られた14種の汚水処理剤を、汚泥を含む汚水を入れたビーカーに、汚水に対して2000ppmの割合で加え、スターラーで1分30秒撹拌した後に撹拌を停止してフロックサイズと沈降速度の測定を行った。また、撹拌停止後2分、すなわち静置開始から2分後の上澄み清澄度を測定した。
[汚水処理剤の製造方法]
所定の容器に、スメクタイト系吸着性物質として酸性白土(実施例1と同じ)を100重量部、高分子凝集剤としてポリアクリルアミド系高分子凝集剤(キースロックA−5131、協和産業(株))を10重量部、無機系凝集剤として硫酸アルミニウム(水澤化学工業株式会社製)をそれぞれ図9に記載の分量、塩基度調整剤として水酸化カルシウム(株式会社オクト製)を15重量部、炭酸塩として炭酸水素ナトリウム(東ソー株式会社製)を10重量部加え、均一になるまで撹拌することで2−1〜2−10に係る10種の汚水処理剤が得られた。
[汚水処理剤による汚水処理方法]
実施例1と同様の条件でフロックサイズ、沈降速度、及び上澄み清澄度の測定を行った。
[汚水処理剤の製造方法]
所定の容器に、スメクタイト系吸着性物質として酸性白土(実施例1と同じ)を100重量部、高分子凝集剤としてポリアクリルアミド系高分子凝集剤(キースロックA−5131、協和産業(株))を10重量部、無機系凝集剤として硫酸アルミニウム(水澤化学工業株式会社製)を25重量部、塩基度調整剤として水酸化カルシウム(株式会社オクト製)をそれぞれ図10に記載の分量、炭酸塩として炭酸水素ナトリウム(東ソー株式会社製)を10重量部加え、均一になるまで撹拌することで3−1〜3−10に係る10種の汚水処理剤が得られた。
[汚水処理剤による汚水処理方法]
実施例1と同様の条件でフロックサイズ、沈降速度、及び上澄み清澄度の測定を行った。
[汚水処理剤の製造方法]
所定の容器に、スメクタイト系吸着性物質として酸性白土(実施例1と同じ)を100重量部、高分子凝集剤としてポリアクリルアミド系高分子凝集剤(キースロックA−5131、協和産業(株))を10重量部、無機系凝集剤として硫酸アルミニウム(水澤化学工業株式会社製)を25重量部、塩基度調整剤として水酸化カルシウム(株式会社オクト製)を15重量部、炭酸塩として炭酸水素ナトリウム(東ソー株式会社製)をそれぞれ図11,12に記載の分量、を加え、均一になるまで撹拌することで4−1〜4−15に係る15種の汚水処理剤が得られた。
[汚水処理剤による汚水処理方法]
実施例1と同様の条件でフロックサイズ、沈降速度、及び上澄み清澄度の測定を行った。
[放射性元素を含む汚水の処理について]
放射性元素を含む汚水を用いて、放射性元素の除染能力について検証を行った。
[汚水処理剤の製造方法]
所定の容器に、スメクタイト系吸着性物質として酸性白土(実施例1と同じ)100重量部、高分子凝集剤としてポリアクリルアミド系高分子凝集剤(キースロックA−5131、協和産業(株))10重量部、無機系凝集剤として硫酸アルミニウム(水澤化学工業株式会社製)5重量部、炭酸塩として重曹(東ソー株式会社製)5重量部、水酸化カルシウム(株式会社オクト製)5重量部を加え、均一になるまで撹拌することで実施例5に係る汚水処理剤が得られた。
[試験方法]
放射性セシウムCs−134が650Bq/L、放射性セシウムCs−137が1300Bq/L含まれた廃液(福島県内にて採取)3リットルを入れたビーカーを2つ用意し、一方に実施例5に係る汚水処理剤を、もう一方に市販品の汚水処理剤(スーパーソリウェルパウダー、クマケン工業(株))を6g(2000ppm相当)添加した。各ビーカーをスターラーにて所定時間(図13参照)撹拌後にそれぞれ2分間静置し、その後に不織布で脱水濾過して上澄み液と沈殿物とを分離し、上澄み液中の残存放射能濃度を測定した結果が図13に示されている。なお、放射能濃度の測定は、ゲルマニウム半導体検出器を用いたガンマ線スペクトロメトリーによる各種分析法に準拠して行われ、SEG−EMS(セイコー・イージーアンドジー(株))とGe半導体検出器GEM20−70(オルテック社製)を使用して行った。
目視にて沈殿後のフロックサイズの評価を行った
大:15mm以上
中:5〜15mm
小:5mm未満
撹拌処理後、ビーカー内のフロックが完全に沈殿するまで十分な時間を置き、フロックが完全に沈殿した後に上澄み液10mlを測定容器に量り採り、濁度計(ラコムテスター濁度計 TN−100、EUTECH INSTRUMENTS製)にセットすることで、各上澄み液の濁度(清澄度)の測定を行った。
一般的に、液体の清澄度が10NTU以下であれば目視では清澄な液体に見え、10〜30NTUの範囲であればやや濁って見える程度であり、30NTUを超えると目視でもはっきりと濁りが認められるレベルである。本願実施例においては、清澄度を以下の4段階に分けて評価を行った。
A(清澄度5NTU未満):目視で濁りは認められず、非常に清澄な液体である。
B(清澄度5〜10NTU):目視で濁りは認められず、清澄な液体である。
C(清澄度10〜30NTU):目視でやや濁りが認められるが、一般廃水として
扱える程度に清澄な液体である。
D(清澄度30NTU以上):目視ではっきりと濁りが認められ、一般廃水として
扱うのに適さない液体である。
ビーカー内を観察し、静置開始時点(撹拌処理終了時点)から、ビーカー内の目視できる大きさのフロックがビーカー底部に全て沈殿した沈降完了時点までの時間を沈降速度とした。
本願実施例においては、沈降速度を以下の4段階に分けて評価を行った。
A(沈降速度30秒未満):沈降速度が著しく速い。
B(沈降速度30〜60秒):沈降速度が非常に速い。
C(沈降速度60〜90秒):沈降速度が速い。
D(沈降速度90秒以上):沈降速度がやや遅い。
上述の上澄み清澄度と沈降速度の評価結果を踏まえて、以下の基準に基づいて各実施例に係る汚水処理剤の総合評価を行った。
◎:上澄み清澄度、沈降速度共にAで、汚水処理剤として非常に優れている。
○:上澄み清澄度、沈降速度共にB以上で、汚水処理剤として優れている。
△:上澄み清澄度、沈降速度の一方がB以上、他方がC以下で、汚水処理剤として実用可能なレベルである。
×:上澄み清澄度、沈降速度共にC以下で、汚水処理剤として実用に適さない。
Claims (11)
- スメクタイト系吸着性物質100重量部と、高分子凝集剤2〜200重量部と、炭酸塩0.5〜140重量部と、水酸化カルシウム5〜40重量部と、無機系凝集剤2〜60重量部とを含み、
Cs134及び/又はCs137を含む汚水に対して0.05〜0.3%の割合で添加した際の処理後上澄み液中のCs134及びCs137の残存放射能濃度が、それぞれ10Bq/L以下であることを特徴とする放射性セシウム含有汚水用処理剤。 - 前記炭酸塩が、炭酸水素ナトリウム及び/又は炭酸カルシウムであることを特徴とする請求項1に記載の放射性セシウム含有汚水用処理剤。
- 前記高分子凝集剤が、ポリアクリルアミド系凝集剤であることを特徴とする請求項1に記載の放射性セシウム含有汚水用処理剤。
- 前記無機系凝集剤が硫酸アルミニウムであることを特徴とする請求項1に記載の放射性セシウム含有汚水用処理剤。
- 前記スメクタイト系吸着性物質が酸性白土、及び/又はベントナイトを主成分とするものであることを特徴とする請求項1に記載の放射性セシウム含有汚水用処理剤。
- 前記スメクタイト系吸着性物質が酸性白土を主成分とするものであって、該酸性白土の5重量%水性懸濁液のpHが4.5〜8.5であることを特徴とする請求項1に記載の放射性セシウム含有汚水用処理剤。
- さらに、スメクタイト系吸着性物質100重量部に対して、5〜40重量部の水酸化マグネシウムを含むことを特徴とする請求項1に記載の放射性セシウム含有汚水用処理剤。
- 前記スメクタイト系吸着性物質の陽イオン交換容量が50(ミリ当量/100g)以上であることを特徴とする請求項1に記載の放射性セシウム含有汚水用処理剤。
- 前記スメクタイト系吸着性物質の含有水分は、0〜20%の範囲であることを特徴とする請求項1に記載の放射性セシウム含有汚水用処理剤。
- 泥を含む汚水に汚水処理剤を添加して、所定の撹拌時間及び静置時間を設けることで汚水を上澄み液と沈殿物とに分離する放射性セシウム含有汚水の処理方法であって、
汚水に添加する凝集剤として請求項1〜9のいずれかに係る汚水処理剤を用い、
前記上澄み液の上澄み清澄度が30NTU未満、且つ、前記撹拌時間と前記静置時間とを合わせた処理時間が210秒以内であり、
前記上澄み液中のCs134及びCs137の残存放射能濃度が、それぞれ10Bq/L以下であることを特徴とする放射性セシウム含有汚水の処理方法。 - 前記上澄み液のpHが、5.8〜8.6の範囲であることを特徴とする請求項10に記載の放射性セシウム含有汚水の処理方法。
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