JP2005125177A - 凝集沈澱装置及び当該装置を用いた被処理水の処理方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】被処理水中の懸濁物質、塩素、臭い成分や着色成分等である有機物をも除去しうる凝集沈澱装置であって、十分な沈降速度が得られ、また、廃棄物の増大を招かない凝集沈澱装置を提供する。
【解決手段】本発明の凝集沈澱装置は、被処理水中の懸濁物質を凝集させる凝集剤、活性炭を除く沈降促進剤、粒状活性炭が添加され、前記懸濁物質を含む沈澱物が、被処理水から分離される凝集沈澱部と、前記沈澱物から前記沈降促進剤及び前記粒状活性炭をそれぞれ分離する沈澱物分離部とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、被処理水中の懸濁物質を凝集沈澱により汚泥と処理水とに分離する凝集沈澱装置及び当該装置を用いた被処理水の処理方法に関する。
被処理水、即ち原水中の懸濁物質を除去するための凝集沈澱装置として、原水中に懸濁物質を凝集させる凝集剤、及び沈降促進剤である粒状物を添加し、原水中の懸濁物質を凝集槽にて比重の大きい粒状物を含んだ比較的大きな凝集物(以下、フロックともいう)とし、沈澱槽において凝集槽から導入された被処理水中のフロックを沈澱させて被処理水と分離する凝集沈澱装置が開示されている(例えば、特許文献1、特許文献2、参照)。
上記のような凝集沈澱装置は、膜ろ過装置より排水される逆洗排水(逆洗に使用された洗浄水の排水をいう)の処理用にも利用される。膜ろ過の逆洗用洗浄水には、多量の次亜塩素酸ナトリウムが添加されるので、逆洗排水には多量の塩素が含まれ、逆洗排水を放流するためには、逆洗排水中の懸濁物質の除去の他、放流基準を満たすレベルまで塩素を除去する必要がある。従来より、逆洗排水中の塩素を除去するため、逆洗排水中に亜硫酸ソーダ等の還元剤や、活性炭の微粒粉末等の吸着剤を添加する技術が知られている。
また、河川水等から飲料水を製造する浄水場においては、凝集沈澱工程、その後に続く砂ろ過工程、塩素殺菌工程等があり、凝集沈澱工程で被処理水中に含まれるトリハロメタン前駆物質等の有機物を除去するために活性炭の微粒粉末等の吸着剤を添加する技術が知られている。
特開2001−104712号公報 特許第2634230号公報
しかしながら、逆洗排水中に亜硫酸ソーダや、活性炭の微粒粉末が添加される技術において、亜硫酸ソーダや活性炭の微粒粉末は一過性の使用であるため、コストの増大を招いた。また、使用した活性炭の微粒粉末は、廃棄されることになるため、廃棄物の増大の要因となり、環境上好ましくなかった。尚、特許文献2には、沈降促進剤である粒状物として、活性炭を使用できる旨が開示されており、この場合、活性炭は、懸濁物質の凝集物の沈降を促すとともに、塩素の除去にも寄与しうるが、活性炭の比重は珪砂等の沈降促進剤と比較して小さく、沈降促進剤として活性炭しか添加されない場合は、凝集物の十分な沈降速度が得られなかった。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、原水中の懸濁物質、塩素、臭い成分や着色成分等である有機物をも除去しうる凝集沈澱装置であって、十分な沈降速度が得られ、また、廃棄物の増大を招かない凝集沈澱装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の凝集沈澱装置は、被処理水中の懸濁物質を凝集させる凝集剤、活性炭を除く沈降促進剤、粒状活性炭が添加され、前記懸濁物質を含む沈澱物が、被処理水から分離される凝集沈澱部と、前記沈澱物から前記沈降促進剤及び前記粒状活性炭を分離する沈澱物分離部と、を備える。この装置において、前記沈澱物分離部は、好ましくは前記沈澱促進剤及び前記粒状活性炭をそれぞれ分離する。
上記構成においては、被処理水中の懸濁物質は、凝集し沈澱することにより、被処理水と分離される。また、被処理水中の塩素並びに臭い成分等の有機物は、粒状活性炭に吸着されるので、被処理水中から除去される。塩素等を吸着した粒状活性炭は、沈澱することにより、被処理水と分離される。
好ましくは、前記分離された前記沈降促進剤は、前記被処理水中に添加される。また、好ましくは、前記分離された前記粒状活性炭は、前記被処理水中に添加される。なお、より好ましくは、前記分離された前記粒状活性炭は、高温雰囲気下で再生処理された後、前記被処理水中に添加される。この場合、前記沈降促進剤及び粒状活性炭は、再利用されるので、経済的であるとともに、廃棄物の増大を抑えることができる。
上記構成において、好ましくは、前記沈降促進剤の粒径は20μm以上200μm以下の範囲内にあり、前記粒状活性炭の粒径は250μm以上500μm以下の範囲内にある。沈降促進剤及び粒状活性炭として、上記範囲内のものを用いることにより、沈降促進剤と粒状活性炭とを粒径の差により分離することが可能となり、前記沈澱物分離部における分離が容易となる。
好ましくは、前記沈澱物分離部は、前記沈澱物から前記粒状活性炭を分離する第1の分離手段と、前記沈澱物から前記沈降促進剤を分離する第2の分離手段とを備える。この場合、例えば、第1の分離手段及び第2の分離手段を、スクリーンによって構成することができる。
また、前記沈澱物分離部の他の態様として、前記沈澱物から前記沈降促進剤と前記粒状活性炭とを含む混合物を分離する第1の分離手段と、前記混合物から前記沈降促進剤と、前記粒状活性炭とをそれぞれ分離する第2の分離手段とを備える。この場合、例えば、第1の分離手段をサイクロンによって構成し、第2の分離手段をスクリーンによって構成することができる。
前記凝集沈澱装置は、膜ろ過装置の、逆洗排水処理用に適している。
また、本発明の被処理水の処理は、上記凝集沈澱装置を用いて行う。
本発明の凝集沈澱装置によると、原水中の懸濁物質、塩素、臭い成分や着色成分等である有機物をも簡便な構成で除去可能であり、十分な沈降速度が得られ、また、廃棄物の増大を招かない。
以下、本発明の実施の形態について説明するが、本発明は下記の実施の形態に何ら限定されるものではなく、適宜変更して実施することが可能である。
図1は、本発明の一実施態様にかかる凝集沈澱装置を模式的に示す断面図である。図1に示すように、凝集沈澱装置1は、凝集槽2、沈澱槽3(後述する原水供給ライン11から沈澱槽3までを合わせて凝集沈澱部ともいう)、及び分離器(沈澱物分離部)40を備えている。凝集槽2は、モータ22により駆動する撹拌機23を備えている。沈澱槽3は、隔壁21を挟んで凝集槽2に隣接して配置されている。沈澱槽3の上部には、複数の傾斜板31が並設されている。凝集槽2、沈澱槽3はともに、その下部が下に向かって狭まる円錐形状に形成されている。
凝集槽2には、原水供給ライン11、原水供給口24を介して原水6が供給される。本実施形態の凝集沈澱装置1は、河川水・湖沼水・池水・海水の除濁、工場排水処理、活性汚泥処理水の除濁等に用いられる。従って、供給される原水6としては、例えば、河川水、湖沼水、池水、海水、工場排水、活性汚泥処理水等であり得る。また、凝集沈澱装置1は、後述するように、原水中の懸濁物質以外に、塩素、臭い成分や着色成分等の有機物の除去作用に優れている。したがって、膜ろ過装置の逆洗排水の処理に適している。当該逆洗排水は、塩素を多量に含むからである。また、トリハロメタン前駆物質、着色成分等の有機物を低減、除去する必要がある水道原水や排水の処理にも適している。
原水供給ライン11において、原水6にまず粒状活性炭18が、その後無機凝集剤7が添加される。尚、粒状活性炭18と無機凝集剤7は、凝集槽2にて原水6に添加する構成も可能である。
粒状活性炭18はライン19を介して原水6中に添加される。粒状活性炭18は、原水6中の塩素及び臭い成分等の有機物を吸着する機能を有する。粒状活性炭18の機能が十分発揮されるという観点から、粒状活性炭18は、本実施形態に示すように、無機凝集剤7、後述の高分子凝集剤8及び後述の粒状物14より先に原水6に添加される構成が好ましい。尚、本実施形態で、原水6中に添加される粒状活性炭18として、後述する再生処理後の粒状活性炭および必要に応じて未使用の粒状活性炭が用いられる。尚、再利用に供する粒状活性炭18は、再生処理を施したものに限定されることはなく、再生処理を施すことなく、原水6中に添加されてもよい。粒状物14の粒径は、好ましくは20μm以上200μm以下の範囲内とする。粒状活性炭18の粒径は、好ましくは、250μm以上500μm以下の範囲内とする。後述する分離器40において、粒状活性炭18と後述する粒状物14を粒径により分離することが容易となるからである。
無機凝集剤7としては、懸濁物質の加水分解をひきおこし、懸濁物質を凝集させるような凝集剤であれば良く、例えば、鉄又はアルミニウムの硫化物、塩化物が挙げられる。
凝集槽2では、原水6中に高分子凝集剤8が添加される。高分子凝集剤8としては、無機凝集剤7によって、凝集が進行した懸濁物質の凝集物の成長を促す等の作用を有する凝集剤であれば良く、アニオン性、カチオン性あるいは両性の高分子凝集剤を使用することができる。高分子凝集剤8の添加量は、限定されることはなく、原水6中の懸濁物質を沈澱させるために十分な量が添加されることが好ましい。
また、凝集槽2では、原水6に懸濁物質の凝集物の沈降を促進する沈降促進剤として粒状物14が添加される。粒状物14としては、活性炭以外の材料からなる粒状物を使用し、その重量比は、迅速な沈降速度が得られるように、活性炭の重量比より大きいものが好ましい。粒状物14としては、例えば珪砂を使用することができる。珪砂は、自然界に多く存在し、入手が容易で安価であるため好適に用いられる。その他には、例えば、ガーネット、玄武岩、酸化鉄等の金属酸化物、セラミック、ガラス粒、溶融スラグで形成されるものを用いることができる。粒状物14の添加量は、凝集槽2内における粒状物9の濃度が所定の濃度になるように初期添加され、処理時間の経過に伴って、所定の濃度を維持できるように、不足分が補充される。例えば、所定時間間隔で補充する構成であっても良いし、原水6中の粒状物14の濃度検出を定期的に行い、検出結果に応じて補充するようにしても良い。
凝集槽2では、撹拌機23の撹拌によって原水6中の懸濁物質が、無機凝集剤7、高分子凝集剤8、粒状物14を含む凝集物(フロック)として凝集される。また、フロックは粒状物14とともに、粒状活性炭18をも含みうる。この場合、粒状活性炭18は、粒状物14とともに、沈降促進剤としても機能する。フロックに含まれない粒状活性炭18は、単独で沈澱する。
懸濁物質の凝集においては、無機凝集剤7が懸濁物質を凝集させて微細なフロックを生成させ、それに高分子凝集剤8が絡まってより大きなフロックに成長させ、成長したフロックに粒状物14及び粒状活性炭18が含有され、全体として比較的大きく、比重の大きい沈澱しやすいフロックに成長する。凝集槽2においては、その形状のため、撹拌機23の撹拌によって引き起こされる回転流の流速が、下方において上方より大きいため、凝集槽2の下方へのフロック、その他の物質(粒状物14、粒状活性炭18)の沈澱や堆積は適切に防止される。尚、撹拌機23の撹拌のみによっても、凝集槽2の下部2aへのフロック等の沈澱や体積を適切に防止する構成とすることは可能なので、凝集槽2の形状は、上述した形状に限定されない。
成長したフロックを含む被処理水9は、隔壁21の上方から沈澱槽3へと導入される。沈澱槽3では、被処理水9中のフロック15等が下方に沈澱され、フロック15等の沈澱物と被処理水9とが分離される。被処理水9は、沈澱槽3の上方に設けられた排水口32より排水ライン12を介して導出され、適当な用途に使用され、もしくは処理済水として排出される。尚、沈澱槽3内の上部には、複数の傾斜板31が並設されており、被処理水9とともに、フロック15が流出するのを防止している。
沈澱槽3の底部には、フロック15等の沈澱物を引き抜くためのフロック導出ライン16が接続されており、ポンプ5によって、フロック15等の沈澱物が引き抜かれる。引き抜かれたフロック15は、フロック導出ライン16を介して分離器40に供給される。このとき、ポンプ5内のインペラーの強力な撹拌、剪断力により、汚泥10と粒状物14と粒状活性炭18が複雑に結合した状態から、この結合が解かれた状態となる、フロック15の細分化が進行する。
分離器40は、第1の分離手段41と、第2の分離手段42とを備える。第2の分離手段42は、フロック15等の沈澱物から粒状活性炭18を分離する。第1の分離手段41にて、粒状活性炭18を分離した後に残った物質を粒状物14と汚泥10とに分離する。本明細書では、フロック15等の沈澱物から粒状活性炭18及び粒状物14を除いた物質を汚泥10とする。第1の分離手段41及び第2の分離手段42はスクリーンからなる(具体例を第1、第2の実施形態として後述する)。第1の分離手段41のスクリーンは、粒状活性炭18は透過させず、粒状物14および汚泥10は透過させる構成であり、第2の分離手段42のスクリーンは、粒状物14は透過させず、汚泥10を透過させる構成である。
粒状活性炭18と粒状物14とがスクリーンにより分離できるように、使用する粒状物14は粒状活性炭18より粒径が小さいものとする。尚、第1の分離手段41及び第2の分離手段42は、沈澱物から粒状活性炭18及び粒状物14をそれぞれ分離することができる構成であれば、スクリーンに限定されることはなく、例えばサイクロンからなる構成も可能である(具体例を第3の実施形態として後述する)。
第1の分離手段41及び第2の分離手段42に用いられるスクリーンとして、例えば、線材を組み合わせて作った網目又はスリットを利用して篩分けを行うスクリーンや、鋼板を打ち抜いた網目を利用して篩分けを行うスクリーン等を使用することができる。
第1の分離手段41にて分離された粒状活性炭18は、活性炭回収部44にて回収された後、再生器17にて再生され、再び凝集槽2内の原水6中に添加される。尚、再生器17にて再生された活性炭18は、そのまま添加されることなく、一旦外部で回収される構成であっても良い。再生器17において、使用済みの粒状活性炭18は、800℃以上1000℃以下の高温雰囲気下におかれる。かかる高温雰囲気下では、吸着された有機化合物等が蒸発又は分解して脱着する。これにより、使用済みの粒状活性炭18が再生される。
第2の分離手段42にて分離された粒状物14は、再び凝集槽2内の原水6中に添加される。第2の分離手段42にて分離された汚泥10は、汚泥回収部43で回収された後、外部に排出される。
尚、粒状物14として20μm以上200μm以下の粒径を有する珪砂を用いた場合、沈澱槽2において、粒状活性炭18を珪砂とほぼ同じ沈降速度で沈降させるという観点からは、その粒径が略46μm以上460μm以下の範囲内にある粒状活性炭18を用いることができる。
球形粒子の沈降速度式であるストークスの式を下記に示す。
Figure 2005125177
上記式において、v:沈降速度(cm/sec)、g:重力加速度(cm/sec2)、ρ:粒子の密度(g/cm3)、d:粒子径(cm)、μ:水の粘性(g/sec・cm)である。したがって、珪砂の比重を2.6とし、比重が1.3の粒状活性炭18を使用する場合、上記数1より、粒状活性炭18の粒子径が珪砂の粒子径の略2.3倍の場合に、両者の沈降速度が略一致することになる。したがって、粒状物14として20μm以上200μm以下の粒径を有する珪砂(比重2.6)を用いた場合、粒状活性炭18を珪砂とほぼ同じ沈降速度で沈降させるという観点からは、その粒径が略46μm以上460μm以下の範囲内にある粒状活性炭18(比重1.3)を用いることができる。なお、粒状物14の粒径が20μm以上200μm以下であり、その比重をρ(g/cm3)とすると、粒状活性炭18を粒状物14とほぼ同じ沈降速度で沈降させるという観点からは、その粒径X(μm)は下記の関係式を満たすことが好ましい。下記の関係式は、上記数1から導かれる。
Figure 2005125177
粒状物14と粒状活性炭18との粒径に関して、両者が分離されるために十分な粒径差がない場合、また十分な粒径差がある場合であっても、分離器40にて両者を分離することなく、両者をまとめて沈澱槽2に添加し、再利用する構成としてもよい。この場合、分離器40においては、フロック15から粒状物14と粒状活性炭18がまとめて分離される構成とする。図1においては、凝集槽2と沈澱槽3との2槽構成の凝集沈澱装置1を示したが、本発明の凝集沈澱装置はかかる構成に限定されることはなく、例えば、図2に示す3槽構成の凝集沈澱装置であっても良い。図2は、図1に示す凝集沈澱装置1と異なる態様の凝集沈澱装置1aを模式的に示す断面図である。図2に示すように、凝集沈澱装置1aは、懸濁物質の凝集を促す凝集槽70と、高分子凝集剤8、粒状物14添加される注入槽80とが別に構成され、注入槽80から凝集物を含む原水6が分離槽3に導入される。図2において、図1に示す凝集沈澱装置1と同一の構成要素には、同一の符号を付して説明を省略する。
凝集槽70には、原水供給ライン11、原水供給口73を介して原水6が供給される。原水供給ライン11において、粒状活性炭18が原水6に添加される。凝集槽70は、撹拌機72と、撹拌機72を駆動するモータ71を備え、撹拌機72の撹拌により懸濁物質の凝集が促進されるとともに、凝集槽70下方での凝集物質の沈澱が防止される。尚、凝集槽70においては、無機凝集剤7が原水6に添加される。
凝集物を含む原水6は、隔壁74の上方から注入槽80に導入される。注入槽80では、被処理水9中に、高分子凝集剤8及び粒状物14が添加される。注入槽80は、撹拌機82と、撹拌機82を駆動するモータ81を備え、撹拌機82の撹拌により凝集物に高分子凝集剤8が絡まって大きなフロックを成長させ、さらに成長したフロックに粒状物14及び粒状活性炭18が含有され、全体として比較的大きく、比重の大きい沈澱しやすいフロックに成長する。フロック等の沈澱は、撹拌機82の撹拌により防止される。
成長したフロックを含む原水6は、隔壁83の上方から沈澱槽3へと導入される。その後の処理工程は、図1に示す凝集沈澱装置1におけるものと同様であるので説明を省略する。
以下、分離器40について、第1〜第3の実施形態を示してより詳細に説明する。
(分離器の第1の実施形態)
図3は、本実施形態の分離器の第1の分離手段41aを模式的に示す斜視図である。図3に示すように、本実施形態の第1の分離手段は、傾斜して配置されたスクリーン414と、スクリーン414を透過する粒状物14、汚泥10等の物質を受ける受け部415とを備える。
図4は、スクリーン414を模式的に示す部分斜視図である。スクリーン414は、三角形の断面形状のワイヤー(線材)411を等間隔に並べて支持ロッド413に固定し、粒状活性炭18をフロック15を含む沈澱物から分離するのに適したスリット412を有する。ワイヤー411の断面形状としては三角形に限定されないが、ワイヤー411の上流(上面側)から下流(下面側)に向かって狭まる形状を有するものが、好ましい。即ち、スリット412の断面形状が下流に向かって末広がりとなることが好ましい。例えば、断面形状が台形のワイヤーも好ましく用いられる。このような構成とすることにより、粒状物14、汚泥10等がスリット412を透過するとき、接触点が小さく、目詰まりがしにくいので、精度が高く、速度が速い分離能を長期間維持することができる。尚、スクリーン414としては、図4に示す構成だけでなく、複数のワイヤーを網目状に配置し、当該網目を透過するか否かによって、分離を行う構成であっても良い。ただし、スリット412を透過するか否かによって、分離を行う構成のスクリーンの方が、目詰まりがしにくく好ましい。
図3に示すように、フロック15等の沈澱物は、フロック導出ライン16を介してスクリーン414の上部に供給され、重力及びフロック導出ライン16からの排出時の排出圧力によって、スクリーン414上を下方向に滑るように移動する。このとき、フロック15には力が加わる。この過程で、粒状物14、汚泥10等の物質は、スクリーン414のスリット412を透過して、受け部415に回収される。一方、スクリーン414のスリット412を透過できない粒状活性炭18は、スクリーン414の下方まで移動し、その後、活性炭回収部44に回収される。
図3においては、第1の分離手段41のみを示すが、本実施形態の分離器40は、第1の分離手段41と同様の構成の第2の分離手段42をさらに備える。尚、第2の分離手段42のスクリーンは、粒状物14をスクリーン上に捕集し、汚泥10を透過させることにより、粒状物14と汚泥10とを分離できるように、スクリーンのスリットの幅が設計される。
(分離器の第2の実施形態)
図5は、本実施形態の分離器の第1の分離手段41bを模式的に示す斜視図である。図5に示すように、本実施形態の第1の分離手段41bは、スクリーンで形成されたドラム416、フロック15を含む沈澱物を投入するフロック投入口417、ドラム416を透過した粒状物14、汚泥10等の物質を回収する透過物回収部418、粒状活性炭18を回収する粒状活性炭回収部419を備える。ドラム416は、図4に示すワイヤー411が、環状の支持ロッドに固定され、形成されたものである。尚、ワイヤー411の形状が、図4に示すものに限定されないのは、第1の実施形態と同様である。ドラム416内に、フロック投入口417を介してフロック15を含む沈澱物が投入されると、ドラム416は矢印A方向に回転される。かかる回転に伴って、ドラム416内のフロック15を含む沈澱物が落下する。このとき、フロック15に力が加わり、粒状物14、汚泥10等の透過物はドラム416のスリットを透過して、透過物回収部418に回収され、一方、ドラム416内にはスリットを透過できない粒状活性炭18が残る。残った粒状活性炭18は、粒状活性炭回収部419に回収される。
図5においては、第1の分離手段41のみを示すが、本実施形態の分離器40は、第1の分離手段41bと同様の構成の第2の分離手段をさらに備える。尚、第2の分離手段のスクリーンは、粒状物14をドラム内に捕集し、汚泥10を透過させるように、スクリーンのスリットの幅が設計される。
以上、第1、第2の実施形態に示すように、スクリーンを備えた第1の分離手段41及び第2の分離手段42を用いて、フロック15を含む沈澱物を、粒状活性炭18と、粒状物14と、汚泥10とに分離する場合、フロック15に力が加わることにより分離が促進される。スクリーンを備えた分離器の構成としては、上記以外の構成であっても良く、例えば、分離対象のフロック15を含む沈澱物がスクリーン上に載置された状態でスクリーンが振動し、かかる振動によりフロック15を含む沈澱物に力が加わり、粒状活性炭18が、沈澱物から分離される構成であっても良い。
(分離器の第3の実施形態)
図6は、本実施形態の分離器を模式的に示す断面図である。図6に示すように、本実施形態の第1の分離手段は、サイクロン61からなり、第2の分離手段はスクリーン62からなる。図7は、サイクロン61部分をより詳細に示す断面図である。図7に示すように、サイクロン61は、投入口51と、下方に向かって狭まる円錐状の本体部52とを備える。また、本体部52の下部には、粒状物14及び粒状活性炭18を排出する排出口53が設けられ、上部には汚泥排出口54が設けられている。
サイクロン61において、投入口51より本体部52内に投入されたフロック15を含む沈澱物は、本体部52内で旋回流55となって下流に移動する。この過程で、粒状物14及び粒状活性炭18は、遠心力によって周りの壁部に集められ、下部の排出口53より連続的に排出される。一方、粒状物14及び粒状活性炭18より軽い汚泥10は本体52の中央付近を上昇流56として上昇して上部の汚泥排出口54より排出される。排出口53より排出された、粒状物14及び粒状活性炭18は、図6に示すように第2の分離手段であるスクリーン62上に排出される。スクリーン62の構成としては、例えば、図3、図5に示す構成が挙げられる。粒状活性炭18は、スクリーン62を透過できないため、スクリーン62上で捕集される。一方、粒状物14は、スクリーン62を透過し、粒状物回収部63に回収され、その後、原水6に添加される。
尚、第1の分離手段41,第2の分離手段42としては、上述したスクリーンやサイクロンに限定されることはなく、例えば、特開平7−185215に記載されている傾斜沈降分離装置を用いることもできる。
図8は、凝集沈澱装置1を備えた、膜ろ過装置を模式的に示す断面図である。図8に示すように、膜ろ過装置95は、井戸水94を浄化する6つの膜ろ過器66と、浄水を貯留する浄水タンク65とを備える。膜ろ過器66には、ライン57を介して井戸水69が供給される。井戸水94は、膜ろ過器66を透過することにより、浄化される。浄化された水は、ライン58、循環ポンプ69、ライン57を介して再び膜ろ過器66に供給され、浄化される。かかる浄化工程を複数回経た後、配水基準を満たすまで浄化された浄水は、ライン64を介して浄水タンク65に供給される。浄水タンク65内の浄水は、ポンプ68により吸い上げられ、ライン99を介して配水92として供給されるとともに、膜ろ過器66の洗浄時には、ポンプ67により吸い上げられ、ライン97を介して逆洗用の洗浄水として膜ろ過器66に導入される。尚、洗浄水には、ライン98を介して次亜塩素酸ナトリウム91が添加される。逆洗排水は、ライン93を介して凝集沈澱装置1に導入され、放流基準を満たすように浄化された後、被処理水9として放流される。
本発明の凝集沈澱装置は、膜ろ過器の逆洗排水処理、河川水・湖沼水・池水・海水の除濁、工場排水処理、活性汚泥処理水の除濁等に利用することができる。
本発明の一実施態様にかかる凝集沈澱装置を模式的に示す断面図である。 本発明の他の実施態様にかかる凝集沈澱装置を模式的に示す断面図である。 第1の実施形態の分離器を模式的に示す斜視図である。 第1の実施形態の分離器のスクリーンを模式的に示す部分斜視図である。 第2の実施形態の分離器を模式的に示す斜視図である。 第3の実施形態の分離器を模式的に示す断面図である。 第3の実施形態のサイクロンの構成を示す断面図である。 膜ろ過装置を模式的に示す断面図である。
符号の説明
1 凝集沈澱装置
2 凝集槽
3 沈澱槽
5 ポンプ
6 原水
7 無機凝集剤
8 高分子凝集剤
9 被処理水
10 汚泥
11 原水供給ライン
12 排水ライン
14 粒状物
15 フロック
16 フロック導出ライン
17 再生器
18 粒状活性炭
21 隔壁
22 モータ
23 撹拌機
24 原水供給口
31 傾斜板
32 排水口
40 分離器
41 第1の分離手段
41a 第1の分離手段
41b 第1の分離手段
411 ワイヤー
412 スリット
413 支持ロッド
414 スクリーン
416 ドラム
418 透過物回収部
42 第2の分離手段
42 分離器
51 投入口
52 本体部
61 サイクロン
70 凝集槽
80 注入槽

Claims (12)

  1. 被処理水中の懸濁物質を凝集させる凝集剤、活性炭を除く沈降促進剤、粒状活性炭が添加され、前記懸濁物質を含む沈澱物が、被処理水から分離される凝集沈澱部と、
    前記沈澱物から前記沈降促進剤及び前記粒状活性炭を分離する沈澱物分離部と、を備える凝集沈澱装置。
  2. 前記沈澱物分離部は、前記沈澱物から前記沈降促進剤及び前記粒状活性炭をそれぞれ分離する、請求項1に記載の凝集沈澱装置。
  3. 前記分離された前記沈降促進剤は、前記被処理水中に添加される、請求項1または2に記載の凝集沈澱装置。
  4. 前記分離された前記粒状活性炭は、前記被処理水中に添加される、請求項1乃至3いずれかに記載の凝集沈澱装置。
  5. 前記分離された前記粒状活性炭は、高温雰囲気下で再生処理された後、前記被処理水中に添加される、請求項4に記載の凝集沈澱装置。
  6. 前記沈降促進剤の粒径は20μm以上200μm以下の範囲内にあり、前記粒状活性炭の粒径は250μm以上500μm以下の範囲内にある、請求項1乃至5いずれかに記載の凝集沈澱装置。
  7. 前記沈澱物分離部は、前記沈澱物から前記粒状活性炭を分離する第1の分離手段と、前記沈澱物から前記沈降促進剤を分離する第2の分離手段とを備える、請求項1乃至6いずれかに記載の凝集沈澱装置。
  8. 第1の分離手段及び第2の分離手段は、それぞれスクリーンである、請求項7に記載の凝集沈澱装置。
  9. 前記沈澱物分離部は、前記沈澱物から前記沈降促進剤と前記粒状活性炭とを含む混合物を分離する第1の分離手段と、前記混合物から前記沈降促進剤と、前記粒状活性炭とをそれぞれ分離する第2の分離手段とを備える、請求項1乃至6いずれかに記載の凝集沈澱装置。
  10. 第1の分離手段はサイクロンであり、第2の分離手段はスクリーンである、請求項9に記載の凝集沈澱装置。
  11. 前記凝集沈澱装置は、膜ろ過装置の、逆洗排水処理用である、請求項1乃至10に記載の凝集沈澱装置。
  12. 請求項1乃至11いずれかに記載の凝集沈澱装置を用いて被処理水の処理を行うことを特徴とする処理方法。
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