JP6377239B1 - 凝集混和装置、浄水処理システムおよびフロック形成方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】凝集剤が注入された処理対象原水2中にフロックを形成させるための凝集混和装置5であって、処理対象原水2が上向流をなす上向流路22と処理対象原水2が下向流をなす下向流路23とが順次接続されることで複数の上向流路22を有する上下方向の迂回流路21を構成し、上向流路22の流路断面積が、当該上向流路22の下流側に接続されている下向流路23の流路断面積よりも大きい。
【選択図】図2
Description
処理対象原水が上向流をなす上向流路と処理対象原水が下向流をなす下向流路とが順次接続されることで複数の上向流路を有する上下方向の迂回流路を構成し、
上向流路には、外部動力により処理対象原水を機械的に攪拌する攪拌機が備えられておらず、
上向流路の流路断面積が、当該上向流路の下流側に接続されている下向流路の流路断面積よりも大きいものである。
本第2発明は、凝集剤が注入された処理対象原水中にフロックを形成させるための凝集混和装置であって、
処理対象原水が上向流をなす上向流路と処理対象原水が下向流をなす下向流路とが接続部分を介して順次接続されることで複数の上向流路を有し、上下方向で流れの方向が入れ替わりながら処理対象原水が流れる迂回流路を構成し、
迂回流路の全体を通じて凝集剤を注入する注入口が備えられておらず、
上向流路の流路断面積が、当該上向流路の下流側に接続されている下向流路の流路断面積よりも大きいものである。
接続流路は下向流路の流路断面積よりも小さい流路断面積を備える部分を有するものである。
下向流路は配管部材であるものである。
槽体内を区画する複数の区画壁によって上向流路と下向流路とが形成されているものである。
処理対象原水を貯留する原水貯留槽と凝集混和装置、凝集混和装置と膜分離装置、膜分離装置と膜分離によって得られた処理水を回収する処理水槽がそれぞれ接続され、
凝集混和装置と膜分離装置とが密閉構造であり、
原水貯留槽と処理水槽とが大気解放構造であり、
原水貯留槽内の処理対象原水と処理水槽内の処理水との間の水位差によって、膜分離装置から処理水が取り出されるものである。
処理対象原水を貯留する原水貯留槽と凝集混和装置、凝集混和装置と膜分離装置、膜分離装置と膜分離によって得られた処理水を回収する処理水槽がそれぞれ接続され、
凝集混和装置と膜分離装置とが密閉構造であり、
原水貯留槽の処理対象原水がポンプ装置により凝集混和装置へ圧送されることによって、膜分離装置から処理水が取り出されるものである。
凝集剤注入工程を経た処理対象原水を迂回流路に通水し、処理対象原水が、迂回流路の上向流路を、外部動力により攪拌機で機械的に攪拌されることなく、上向流となって流れ、迂回流路の下向流路を下向流となって流れることを順次繰り返すことにより、フロックを形成するフロック化工程とを備え、
上向流路を流れる処理対象原水の平均流速が、当該上向流路の下流側に接続される下向流路を流れる処理対象原水の平均流速よりも低いものである。
本第9発明におけるフロック形成方法は、処理対象原水中に凝集剤を注入する凝集剤注入工程と、
凝集剤注入工程を経た処理対象原水を迂回流路に通水し、処理対象原水が、迂回流路の上向流路を上向流となって流れ、迂回流路の下向流路を下向流となって流れることを順次繰り返すことにより、フロックを形成するフロック化工程とを備え、
フロック化工程において、凝集剤を注入口から迂回流路に新たに注入することは無く、
上向流路を流れる処理対象原水の平均流速が、当該上向流路の下流側に接続される下向流路を流れる処理対象原水の平均流速よりも低いものである。
第1の実施の形態では、図1,図2に示すように、1は浄水処理システムであり、この浄水処理システム1は、上流側から下流側にわたって、処理対象原水2を貯留する原水貯留槽3と、ラインミキサー4と、凝集混和装置5と、膜分離装置6と、処理対象原水2から膜分離によって得られた処理水7を回収する処理水槽8とを有している。
凝集混和装置5は例えば6本の槽体28を有し、これら槽体28には、最上流側(先頭)から最下流側(最後尾)にわたって順次、No.1〜No.6の番号が付されている。
図5および図6のグラフの直線L1の傾きと参考例である図7および図8のグラフの直線L2の傾きとを比較すると、直線L1の傾きは直線L2の傾きよりも小さい。このことは、上記参考例よりも、本実施の形態の方が、ろ過膜17の付着物を十分に除去してろ過膜17をより確実に洗浄することが可能であることを示している。
(第2の実施の形態)
先述した第1の実施の形態では、図2に示すように、配管部材37を槽体28の外部に設けているが、第2の実施の形態では、図9に示すように、配管部材37を槽体28の内部に設けている。また、下部接続流路25は配管部材37の下端と槽体28の底板部31との間に形成されている。
(第3の実施の形態)
先述した第1の実施の形態では、図2に示すように、各槽体28は胴部29と天板部30と底板部31とで密閉された密閉構造であるが、第3の実施の形態として、図10に示すように、各槽体28は胴部29の上方が開放された非密閉構造であってもよい。
(第4の実施の形態)
第4の実施の形態では、図11,図12に示すように、迂回流路21が槽体60内に形成されている。すなわち、槽体60内を区画する複数の区画壁61,62によって、上向流路22と下向流路23と上部接続流路24と下部接続流路25とが形成されている。
(第5の実施の形態)
第5の実施の形態では、図13に示すように、原水貯留槽3とラインミキサー4との間に接続された配管路11にポンプ装置75が設けられ、原水貯留槽3の処理対象原水2がポンプ装置75により凝集混和装置5へ圧送されることによって、膜分離装置6から処理水7が取り出される。
2 処理対象原水
3 原水貯留槽
5 凝集混和装置
6 膜分離装置
7 処理水
8 処理水槽
18 凝集剤
21 迂回流路
22 上向流路
23 下向流路
25 下部接続流路(接続流路)
28 槽体
37 配管部材
60 槽体
61,62 区画壁
75 ポンプ装置
H 水位差
Claims (9)
- 凝集剤が注入された処理対象原水中にフロックを形成させるための凝集混和装置であって、
処理対象原水が上向流をなす上向流路と処理対象原水が下向流をなす下向流路とが順次接続されることで複数の上向流路を有する上下方向の迂回流路を構成し、
上向流路には、外部動力により処理対象原水を機械的に攪拌する攪拌機が備えられておらず、
上向流路の流路断面積が、当該上向流路の下流側に接続されている下向流路の流路断面積よりも大きいことを特徴とする凝集混和装置。 - 凝集剤が注入された処理対象原水中にフロックを形成させるための凝集混和装置であって、
処理対象原水が上向流をなす上向流路と処理対象原水が下向流をなす下向流路とが接続部分を介して順次接続されることで複数の上向流路を有し、上下方向で流れの方向が入れ替わりながら処理対象原水が流れる迂回流路を構成し、
迂回流路の全体を通じて凝集剤を注入する注入口が備えられておらず、
上向流路の流路断面積が、当該上向流路の下流側に接続されている下向流路の流路断面積よりも大きいことを特徴とする凝集混和装置。 - 下向流路と当該下向流路の下流側の上向流路とが接続流路を介して接続され、
接続流路は下向流路の流路断面積よりも小さい流路断面積を備える部分を有することを特徴とする請求項1又は請求項2記載の凝集混和装置。 - 上向流路は縦長筒状の槽体であり、
下向流路は配管部材であることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の凝集混和装置。 - 迂回流路は槽体内に形成され、
槽体内を区画する複数の区画壁によって上向流路と下向流路とが形成されていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の凝集混和装置。 - 上記請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の凝集混和装置を用いた浄水処理システムであって、
処理対象原水を貯留する原水貯留槽と凝集混和装置、凝集混和装置と膜分離装置、膜分離装置と膜分離によって得られた処理水を回収する処理水槽がそれぞれ接続され、
凝集混和装置と膜分離装置とが密閉構造であり、
原水貯留槽と処理水槽とが大気解放構造であり、
原水貯留槽内の処理対象原水と処理水槽内の処理水との間の水位差によって、膜分離装置から処理水が取り出されることを特徴とする浄水処理システム。 - 上記請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の凝集混和装置を用いた浄水処理システムであって、
処理対象原水を貯留する原水貯留槽と凝集混和装置、凝集混和装置と膜分離装置、膜分離装置と膜分離によって得られた処理水を回収する処理水槽がそれぞれ接続され、
凝集混和装置と膜分離装置とが密閉構造であり、
原水貯留槽の処理対象原水がポンプ装置により凝集混和装置へ圧送されることによって、膜分離装置から処理水が取り出されることを特徴とする浄水処理システム。 - 処理対象原水中に凝集剤を注入する凝集剤注入工程と、
凝集剤注入工程を経た処理対象原水を迂回流路に通水し、処理対象原水が、迂回流路の上向流路を、外部動力により攪拌機で機械的に攪拌されることなく、上向流となって流れ、迂回流路の下向流路を下向流となって流れることを順次繰り返すことにより、フロックを形成するフロック化工程とを備え、
上向流路を流れる処理対象原水の平均流速が、当該上向流路の下流側に接続される下向流路を流れる処理対象原水の平均流速よりも低いことを特徴とするフロック形成方法。 - 処理対象原水中に凝集剤を注入する凝集剤注入工程と、
凝集剤注入工程を経た処理対象原水を迂回流路に通水し、処理対象原水が、迂回流路の上向流路を上向流となって流れ、迂回流路の下向流路を下向流となって流れることを順次繰り返すことにより、フロックを形成するフロック化工程とを備え、
フロック化工程において、凝集剤を注入口から迂回流路に新たに注入することは無く、
上向流路を流れる処理対象原水の平均流速が、当該上向流路の下流側に接続される下向流路を流れる処理対象原水の平均流速よりも低いことを特徴とするフロック形成方法。
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