JP2019104220A - 折り畳み封書 - Google Patents
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Abstract
【課題】誤封入等の事故が起こらず、開封後は平面に展開するため情報の確認がしやすく、製造に関しても極めて容易に製造することが可能な折り畳み封書を提供する。【解決手段】縦方向の折り線5を介して横方向に連接された2葉片からなる一組の単位シートが横方向の折り線6を介して縦方向に2組連接された封書シートS1を、前記縦方向の折り線5から折り畳んだ後に前記横方向の折り線6から二つ折りに折り畳んだ折り畳み封書であり、前記折り畳み封書の周囲の縁辺の封緘が、下縁辺においては横方向の折り線6の折り返しによる封緘、左右の縦縁辺においては対向する内面に介在する疑似接着フィルムシートGの剥離可能な接着による封緘、上縁辺においては葉片の縁辺からはみ出した疑似接着フィルムシートGの剥離可能な接着による封緘により形成されていることを特徴とする。【選択図】図3
Description
本発明は、用紙の折り畳みにより得られる封書であり、開封後平面に展開することができ、大量の情報伝達が可能であると共に極めて容易に製造できる折り畳み封書とその製造方法に関する。
従来、案内状やパンフレット等の大量の情報を伝達する手段として、封筒に各種広告宣伝物を封入封緘して郵送する方法が一般的である。しかし最近では個人情報等の管理が重要となり、誤って受取人と異なる他人の情報を記載した封書を発送するような事故は極力避ける必要がある。また発送側としては多数の個別の情報を封入封緘する作業に係る多大な経費を削減したいところである。そのような状況下、例えば特開2000−43456号に記載される折り畳み封書用シートが提案されている。
既述の引用文献に記載される折り畳み封書用シートは、一枚のシートに一対一対応で情報を記載して折り畳み封書に仕上げるため、誤って他人の情報が混じることはない。また折り畳むことで封書に仕上がるので封入封緘の手間も省ける等の長所がある。しかし特殊加工を必要とする突出した封緘辺、封緘のための接着剤塗布、開封に際して封着片を引きちぎるための切取ミシン加工、接着部分が容易に剥離するための剥離剤塗布加工、二条のミシン目による開封手段等の複雑で手間が掛かる加工が必要で、既述の長所があるにも関わらず割高についてしまう。
本発明の折り畳み封書は、上記問題に鑑み、一枚のシートに情報を記載して折り畳み封書に仕上げるため、一つの封筒に複数の紙片、情報を封入する際に起こる他人の情報の誤封入等の事故が起こらず、開封後は平面に展開するため情報の確認がしやすく、製造に関しても極めて容易に死蔵することが可能な折り畳み封書を提供することを目的としている。
上記目的を達成するために、本発明の折り畳み封書は、縦方向の折り線を介して横方向に連接された複数の葉片からなる一組の単位シートが横方向の折り線を介して縦方向に2組連接された封書シートを、前記縦方向の折り線から折り畳んだ後に最終的に前記横方向の折り線から二つ折りに折り畳んだ折り畳み封書であり、
前記折り畳み封書の4周囲の縁辺の封緘が、下縁辺においては横方向の折り線の折り返しによる封緘、左右の縦縁辺においては横方向の折り線から折り畳まれた際に対向する内面に介在する疑似接着フィルムシートの剥離可能な接着による封緘、上縁辺においては葉片の縁辺からはみ出した疑似接着フィルムシートの剥離可能な接着による封緘により形成されていることを特徴としている。
前記折り畳み封書の4周囲の縁辺の封緘が、下縁辺においては横方向の折り線の折り返しによる封緘、左右の縦縁辺においては横方向の折り線から折り畳まれた際に対向する内面に介在する疑似接着フィルムシートの剥離可能な接着による封緘、上縁辺においては葉片の縁辺からはみ出した疑似接着フィルムシートの剥離可能な接着による封緘により形成されていることを特徴としている。
なお本発明の折り畳み封書は、下縁辺が最終的に封書シート全体を大きく二つ折りにした際の折り線部分(折り返し部分)になるため自動的に封緘される。そしてその他の各辺は前記二つ折りに際して対向する疑似接着予定面に被覆された疑似接着フィルムシートにより剥離可能に接着されることにより封緘される。
本発明の封書シートに使用される紙材は、例えば上質紙、マット紙、コート紙等の通常の用紙、合成紙、不織布或いは樹脂フィルムシート等を好適に使用することができる。そして折り畳まれた対向面同士を剥離可能に接着する疑似接着に使用する疑似接着フィルムシートは、例えばポリエチレンテレフタレートや二軸延伸ポリプロピレン等からなる基材の一方の面に、公知の感熱接着剤層を形成すると共に、残るもう一方の面に疑似接着層を形成したサーマルラミネート法に対応したものを好適に使用することができる。このものは印刷物表面に前記感熱接着剤層を介して剥離不能に接着した後、疑似接着層が対向するように折り畳み加圧或いは加熱・加圧処理を施すことで対向面同士が剥離可能に接着する。
なお、本発明の折り畳み封書は、一枚の封書シートを縦横に折り畳み完成されるものであるが、前記折り線に形成されるミシン目や折り筋等の折り手段は、折り畳み封書の製造工程中で行われる。従って疑似接着フィルムシートの被覆前にミシン目が形成された場合、封書シートのみにミシン目は形成されているが、被覆後に形成された場合は両者に形成されることになる。本発明では何れの場合でも構わない。
本発明の折り畳み封書は当初縦方向の折り線から折り畳み、続いて横方向の折り線から上下に分割された葉片群を二つ折りに折り畳み、例えば長3サイズ或いはA4を主体としたメール便サイズの封書に仕上げる。そして前記横方向の折り線からの折り畳みの際に対向する葉片の対向面間を剥離可能に接着する。そうすることで封書の全周囲の縁辺が封緘される
本発明の折り畳み封書は最終的に横方向の折り線から折り畳むため、前記横方向の折り線で形成される下縁辺は袋状に閉じられ封緘状態となっている。なお実施例等で前記閉じられている辺を下縁辺と表現しているが、最終的に製造された折り畳み封書のデザインにより上縁辺を袋状に閉じられた辺としても構わない。また横長方向にデザインした場合、左右何れかの縁辺が袋状の閉じられた辺となる。
本発明の折り畳み封書は、一枚のシートに全ての情報を記載し折り畳み封書に仕上げるので、個人情報を印字した複数の別体の紙片を集めて封入封緘する場合に起こる他人の情報を誤封入してしまう等の重大な事故がない。
また製造の際に、封書シートに疑似接着フィルムシートを被覆するだけで面倒な封緘作業が容易に行えるので、素人でも大量の折り畳み封書を短時間で製造することが可能になる。勿論個別の専用機による作業で行っても、簡易な構成の機械で極めて容易に折り畳み封書を製造することができる。
また製造の際に、封書シートに疑似接着フィルムシートを被覆するだけで面倒な封緘作業が容易に行えるので、素人でも大量の折り畳み封書を短時間で製造することが可能になる。勿論個別の専用機による作業で行っても、簡易な構成の機械で極めて容易に折り畳み封書を製造することができる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて具体的に説明する。
[4つ折り封書F1]
図1(A)及び(B)に示される本実施例1の4つ折り封書F1は、例えば図3(A)及び(B)に示す封書シートS1から作られる。封書シートS1は縦方向の折り線5により横方向に連接された第一葉片1及び第二葉片2が、同様に縦方向の折り線5により横方向に連接された第三葉片3及び第四葉片4と横方向の折り線6を介して、第一葉片1と第三葉片3及び第二葉片2と第四葉片4がそれぞれ隣接するように上下に連接されている。
[4つ折り封書F1]
図1(A)及び(B)に示される本実施例1の4つ折り封書F1は、例えば図3(A)及び(B)に示す封書シートS1から作られる。封書シートS1は縦方向の折り線5により横方向に連接された第一葉片1及び第二葉片2が、同様に縦方向の折り線5により横方向に連接された第三葉片3及び第四葉片4と横方向の折り線6を介して、第一葉片1と第三葉片3及び第二葉片2と第四葉片4がそれぞれ隣接するように上下に連接されている。
そして前記封書シートS1表面は図3(A)に示すように、第二葉片2及び第四葉片4の右側一部分を除いて疑似接着フィルムシートGにより被覆されている。なお前記疑似接着フィルムシートGは、2葉片の上下縁辺からはみ出した状態で被覆されている。また図3(B)に示すように、封書用シートS1裏面は、第一葉片1及び第三葉片3の略全面が疑似接着フィルムシートGに被覆されている。そして前記疑似接着フィルムシートGも、既述の封書シートS1表面と同様に、4葉片の上下縁辺からはみ出した状態で被覆されている。
なお縦方向の折り線5及び横方向の折り線6に折りミシンや折り筋等の折り手段を形成しておいて正確に折り畳めるようにしても構わない。本実施例1では全ての折り線に折りミシンが形成されている。また折りミシン等の折り手段の形成が封書シートS1を形成するシートのみになされていても良く、或いは疑似接着フィルムシートGと共になされていても構わない。本実施例1では両者共に折りミシンが形成されている。なおこの点については以下の実施例でも同様である。
既述の構成の封書シートS1は図4(A)、(B)及び(C)に示すように、第一葉片1の裏面と第二葉片2の裏面同士が対向するように、また第三葉片3の裏面と第四葉片4の裏面同士が対向するようにそれぞれ縦方向の折り線5から折り畳まれる。
そしてその次に、第二葉片2の表面と第四葉片4の表面同士が対向するように横方向の折り線6から二つ折りに折り合わせ、図2(A)に示す状態に折り畳む。
既述の通り折り畳まれた封書シートS1は、プレスローラ或いはヒートローラ等により加圧或いは加熱・加圧処理を施すことにより、各葉片の対向面間に介在する疑似接着フィルムシートG同士は剥離可能に接着され、封書の周囲が封緘されることにより図1(A)及び(B)の状態、即ち4つ折り封書F1となるのである。
このようにして製造される4つ折り封書F1は図2(A)に示すように、上から第一葉片1、第二葉片2、第四葉片4及び第三葉片3の順に積み重ねられる。そして折り畳み封書F1の左側の縦方向の縁辺は、突出している第一葉片1及び第三葉片3の対向面間に介在する疑似接着フィルムシートGにより封緘され、右側縦方向の縁辺は第二葉片2及び第四葉片4の対向面間に介在する疑似接着フィルムシートGにより封緘されている。また図2(B)に示すように、下側縁辺は折り線6の折り畳みによる袋とじ状態により封緘されると共に上側縁辺は、はみ出している疑似接着フィルムシートGにより封緘され、このように4つ折り封書F1の周囲は封緘されているのである。
この4つ折り封書F1の受取人は例えば、図1(A)及び(B)に示す、第一葉片1表面の上縁辺に沿って記載されている切取ミシンや鋏の表示、或いは「ここから切り落として開けて下さい。」の文言に従って、鋏やカッター等の切除道具により前記切取りミシンを切除する。そして右上側のコーナー部分に記載された三角の網点からなるデザインと、その中に記載されている「開封」の指示に従い、図2(A)に示すように、4つ折り封書F1の右側縦方向縁辺に沿って形成されている、疑似接着フィルムシートGが被覆されていない非接着領域を剥離の端緒として開封を開始する。そして引き続き4つ折り封書F1を引き剥がしていくと、その他の縁辺は全て剥離可能な疑似接着フィルムシートGにより封緘されているため、最終的に図3(A)及び(B)に示す当初の封書シートS1の平面状態(但し当初封書シートS1からはみ出していた疑似接着フィルムシートGは開封の際の切除により切り落とされた状態)に展開することができる。そして内部に隠されていた各種情報を、透明或いは半透明な疑似接着フィルムシートGを透して確認することができるのである。
また最後の実施例で詳述するが、例えば下側縁辺に沿って切取線を破線で示し、鋏のマーク或いは「ここから切り落として開けてください。」の文言等を表記しておいて、カッターや鋏等の公知の切除道具により前記切取線を切除することにより、第一葉片1及び第二葉片2の連接シートと第三葉片3及び第四葉片4の連接シートが分離する態様にしても構わない。なおこの点については以下の実施例でも同様である。
前記の場合各葉片の前記切取線に対応し一致する部分に切取ミシンを形成し容易に一括破断できるようにしておくことにより、切除道具を使用することなく手で破断して除去できるようにしても構わない。また図2(B)に示す横方向の折り線6部分に開封用の切取ミシンを形成しておいて、前記横方向の折り線6を手で破断して袋とじ状態を解除できるように操作しても構わない。なお横方向の折り線6に開封用の切取ミシンを形成する場合、開封後に切除片が切り屑として残らず極めて至便である。なおこの点についても以下の実施例で同様である。
[6つ折り封書F2]
図5(A)及び(B)に示される本実施例2の6つ折り封書F2は、例えば図7(A)及び(B)に示す封書シートS2から作られる。封書シートS2は縦方向の折り線17及び18により横方向に連接された第一葉片11、第二葉片12及び第三葉片13が、同様に縦方向の折り線17及び18により横方向に連接された第四葉片14、第五葉片15及び第六葉片16と横方向の折り線19を介して、第一葉片11と第四葉片14、第二葉片12と第五葉片15及び第三葉片13と第六葉片16がそれぞれ隣接するように上下に連接されている。
図5(A)及び(B)に示される本実施例2の6つ折り封書F2は、例えば図7(A)及び(B)に示す封書シートS2から作られる。封書シートS2は縦方向の折り線17及び18により横方向に連接された第一葉片11、第二葉片12及び第三葉片13が、同様に縦方向の折り線17及び18により横方向に連接された第四葉片14、第五葉片15及び第六葉片16と横方向の折り線19を介して、第一葉片11と第四葉片14、第二葉片12と第五葉片15及び第三葉片13と第六葉片16がそれぞれ隣接するように上下に連接されている。
そして前記封書シートS2表面は図7(A)に示すように、第二葉片12及び第五葉片15の右側一部分を除いて疑似接着フィルムシートGにより被覆されている。なお前記疑似接着フィルムシートGは、2葉片の上下縁辺からはみ出した状態で被覆されている。また図7(B)に示すように、封書用シートS2裏面は、第一葉片11及び第四葉片14の略全面が疑似接着フィルムシートGに被覆される。なお前記疑似接着フィルムシートGも、既述の封書シートS2表面と同様に、2葉片の上下縁辺からはみ出した状態で被覆されている。
既述の構成の封書シートS2は図8(A)、(B)及び(C)に示すように、第三葉片13の裏面と第二葉片12の裏面同士が対向するように、また第六葉片16の裏面と第五葉片15の裏面同士が対向するようにそれぞれ縦方向の折り線18から折り畳まれる。
引き続き図8(B)及び(C)に矢印で示すように、第一葉片11裏面と第三葉片13表面が対向するように、また第四葉片14裏面と第六葉片16表面が対向するように折り線17から、図9(A)、(B)及び(C)に示す状態に折り畳む。
そして前記図9(A)、(B)及び(C)の状態に折り畳まれた封書シートS2を、第二葉片12表面と第五葉片15表面同士が対向するように横方向の折り線19から二つ折りに折り合わせ図6(A)に示す状態に折り畳む。
既述の通り折り畳まれた封書シートS2は、プレスローラ或いはヒートローラ等により加圧或いは加熱・加圧処理を施すことにより、各葉片の対向面間に介在する疑似接着フィルムシートG同士は剥離可能に接着され、封書の周囲が封緘されることにより図5(A)及び(B)の状態、即ち6つ折り葉書F2となるのである。
このようにして製造される6つ折り封書F2は図6(A)に示すように、上から第一葉片11、第三葉片13、第二葉片12、第五葉片15、第六葉片16及び第四葉片14の順に積み重ねられる。そして折り畳み封書F2の左側縦方向の縁辺は、突出している第一葉片11及び第四葉片14の対向面間に介在する疑似接着フィルムシートGにより封緘され、右側縦方向の縁辺は第二葉片12及び第五葉片15の対向面間に介在する疑似接着フィルムシートGにより封緘されている。また図6(B)に示すように、下側縁辺は折り線19の折り畳みによる袋とじ状態により封緘されると共に上側縁辺は、はみ出している疑似接着フィルムシートGにより封緘され、このように6つ折り封書F2の周囲は封緘されているのである。
この6つ折り封書F2の受取人は例えば、図5(A)及び(B)に示す、第一葉片11表面の上縁辺に沿って記載されている切取ミシンや鋏の表示、或いは「ここから切り落として開けて下さい。」の文言に従って、鋏やカッター等の切除道具により切除する。そして右上側のコーナー部分に記載された三角の網点からなるデザインと、その中に記載されている「開封」の指示に従い、図6(A)に示すように、6つ折り封書F2の右側縦方向縁辺に沿って形成されている、疑似接着フィルムシートGが被覆されていない非接着領域を剥離の端緒として開封を開始する。そして引き続き6つ折り封書F2を引き剥がしていくと、その他の縁辺は全て剥離可能な疑似接着フィルムシートGにより封緘されているため、最終的に図7(A)及び(B)に示す当初の封書シートS2の平面状態(但し当初封書シートS2からはみ出していた疑似接着フィルムシートGは開封の際の切除により切り落とされた状態)に展開することができる。そして内部に隠されていた各種情報を、透明或いは半透明な疑似接着フィルムシートGを透して確認することができるのである。
また下側縁辺に沿って切取線や各種切除を促すマークや文言を表記しておいて、公知の切除道具により下側縁辺を切除して、第一葉片11、第二葉片12及び第三葉片13の連接シートと第四葉片14、第五葉片15及び第六葉片16の連接シートが分離する態様にできることは前記実施例1と同様であり、以下の実施例でも同様である。
さらに前記切取線を一括破断できるようにしておき、切除道具を使用することなく手で破断して除去できるようにしたり、或いは横方向の折り線19部分に開封用の切取ミシンを形成したりして、開封後に切除片が切り屑として残らないようする等各種開封手段を施すことが可能であることも以下の実施例において同様である。
なお前記実施例1では全ての対向面間が疑似接着フィルムシートGを介して剥離可能に接着されているが、本実施例2では6つ折り封書F2の周囲の縁辺を封緘するために最小限の対向面間に疑似接着フィルムシートGが介在するよう設計されている。この点について以下の実施例でも同様で、何れも最小限の対向面間及び最小限の疑似接着予定面で折り畳み封書の各縁辺を封緘するよう設計されている。
[8つ折り封書F3の製造方法]
図10(A)、(B)及び図11(A)、(B)に示される本実施例3の8つ折り封書F3は、例えば図12(A)及び(B)に示す封書シートS3から作られる。封書シートS3は縦方向の折り線29、30及び31により横方向に連接された第一葉片21、第二葉片22、第三葉片23及び第四葉片24が、同様に縦方向の折り線29、30及び31により横方向に連接された第五葉片25、第六葉片26、第七葉片27及び第八葉片28と横方向の折り線32を介して、第一葉片21と第五葉片25、第二葉片22と第六葉片26、第三葉片23と第七葉片27及び第四葉片24と第八葉片28がそれぞれ隣接するように上下に連接されている。
図10(A)、(B)及び図11(A)、(B)に示される本実施例3の8つ折り封書F3は、例えば図12(A)及び(B)に示す封書シートS3から作られる。封書シートS3は縦方向の折り線29、30及び31により横方向に連接された第一葉片21、第二葉片22、第三葉片23及び第四葉片24が、同様に縦方向の折り線29、30及び31により横方向に連接された第五葉片25、第六葉片26、第七葉片27及び第八葉片28と横方向の折り線32を介して、第一葉片21と第五葉片25、第二葉片22と第六葉片26、第三葉片23と第七葉片27及び第四葉片24と第八葉片28がそれぞれ隣接するように上下に連接されている。
そして前記封書シートS2表面は図12(A)に示すように、第二葉片22及び第六葉26の右側一部分を除いて疑似接着フィルムシートGにより被覆されている。なお前記疑似接着フィルムシートGは、2葉片の上下縁辺からはみ出した状態で被覆されている。また図12(B)に示すように、封書用シートS3裏面は、第一葉片21及び第5葉片25の略全面と第二葉片22及び第六葉片26の左側一部分を除いて疑似接着フィルムシートGに被覆されている。なお前記疑似接着フィルムシートGも、既述の封書シートS3表面と同様に、2葉片の上下縁辺からはみ出した状態で被覆されている。
既述の構成の封書シートS3は第一段階として図13(A)、(B)及び(C)に示すように、第一葉片21、第二葉片22の裏面側及び第五葉片25、第六葉片26の裏面側を縦方向の折り線30から第四葉片24、第三葉片23の裏面側及び第八葉片28、第七葉片27裏面側へ折り合わせ二つ折り状態に折り畳む。
引き続き前記二つ折りに折り畳まれた封書シートS3は、図13(B)及び(C)に矢印で示すように、第四葉片24の表面と第三葉片23の表面同士が対向するように、また第八葉片28の表面と第七葉片27の表面同士が対向するようにそれぞれ重なり合う折り線31及び29から折り合わせて図14(A)、(B)及び(C)の状態に折り畳む。
そして前記図14(A)、(B)及び(C)の状態に折り畳まれた封書シートS3を、第二葉片22表面と第六葉片26表面同士が対向するように横方向の折り線32から二つ折りに折り合わせ、図11(A)の状態に折り畳んだ後にプレスローラ或いはヒートローラ等により加圧或いは加熱・加圧処理を施せば、各葉片の対向面間に介在する疑似接着フィルムシートG同士が剥離可能に接着されて図10(A)及び(B)に示される状態、即ち8つ折り封書F3となるのである。
このようにして製造される8つ折り封書F3は図11(A)に示すように、上から第一葉片21、第四葉片24、第三葉片23、第二葉片22、第六葉片26、第七葉片27、第八葉片28及び第五葉片25の順に積み重ねられる。
そして折り畳み封書F3の左側縦方向の縁辺は突出している第一葉片21及び第五葉片25に介在する疑似接着フィルムシートGにより封緘され、右側縦方向の縁辺は第二葉片22及び第六葉片26の対向面間に介在する疑似接着フィルムシートGにより封緘されている。また図11(B)に示すように下側縁辺は、折り線32の折り畳みによる袋とじ状態により封緘されると共に上側縁辺は、はみ出している疑似接着フィルムシートGにより封緘され、このように8つ折り封書F3の周囲は封緘されているのである。
そして折り畳み封書F3の左側縦方向の縁辺は突出している第一葉片21及び第五葉片25に介在する疑似接着フィルムシートGにより封緘され、右側縦方向の縁辺は第二葉片22及び第六葉片26の対向面間に介在する疑似接着フィルムシートGにより封緘されている。また図11(B)に示すように下側縁辺は、折り線32の折り畳みによる袋とじ状態により封緘されると共に上側縁辺は、はみ出している疑似接着フィルムシートGにより封緘され、このように8つ折り封書F3の周囲は封緘されているのである。
この8つ折り封書F3の受取人は例えば、図10(A)に示す、第一葉片21表面の上縁辺に沿って記載されている切取ミシンや鋏の表示、或いは「ここから切り落として開けて下さい。」の文言に従って、鋏やカッター等の切除道具により切除する。そして右上側のコーナー部分に記載された三角の網点からなるデザインと、その中に記載されている「開封」の指示に従い、図11(A)に示すように、8つ折り封書F3の右側縦方向縁辺に沿って形成されている、疑似接着フィルムシートGが被覆されていない非接着領域を剥離の端緒として開封を開始する。そして引き続き8つ折り封書F3を引き剥がしていくと、その他の縁辺は全て剥離可能な疑似接着フィルムシートGにより封緘されているため、最終的に図12(A)及び(B)に示す当初の封書シートS3の平面状態(但し当初封書シートS3からはみ出していた疑似接着フィルムシートGは開封の際の切除により切り落とされた状態)に展開することができる。そして内部に隠されていた各種情報を、透明或いは半透明な疑似接着フィルムシートGを透して確認することができるのである。
[6つ折り封書F4]
図15(A)及び(B)に示される本実施例4の6つ折り封書F4は、例えば図17(A)及び(B)に示す封書シートS4から作られる。前記封書シートS4は縦方向の折り線47及び48により横方向に連接された第一葉片41、第二葉片42及び第三葉片43が、同様に縦方向の折り線47及び48により横方向に連接された第四葉片44、第五葉片45及び第六葉片46と横方向の折り線49を介して、第一葉片41と第四葉片44、第二葉片42と第五葉片45及び第三葉片43と第六葉片46がそれぞれ隣接するように上下に連接されている。
図15(A)及び(B)に示される本実施例4の6つ折り封書F4は、例えば図17(A)及び(B)に示す封書シートS4から作られる。前記封書シートS4は縦方向の折り線47及び48により横方向に連接された第一葉片41、第二葉片42及び第三葉片43が、同様に縦方向の折り線47及び48により横方向に連接された第四葉片44、第五葉片45及び第六葉片46と横方向の折り線49を介して、第一葉片41と第四葉片44、第二葉片42と第五葉片45及び第三葉片43と第六葉片46がそれぞれ隣接するように上下に連接されている。
そして前記封書シートS4表面は図17(A)に示すように、第二葉片42及び第五葉片45が右側一部分を除いて疑似接着フィルムシートGにより被覆されている。なお前記疑似接着フィルムシートGは、2葉片の上下縁辺からはみ出した状態で被覆されている。また図17(B)に示すように、封書用シートS4裏面は、第一葉片41及び第四葉片44の全面と折り線47を跨いで第二葉片42及び第五葉片45の右側一部分が疑似接着フィルムシートGに被覆される。なお前記疑似接着フィルムシートGも、既述の封書シートS4表面と同様に、2葉片の上下縁辺からはみ出した状態で被覆されている。
本実施例4と既述の実施例2の6つ折り封書F2との相違は、封書シートS4裏面の第一葉片41及び第四葉片44(封書シートS2の第一葉片11及び第四葉片14に相当)に被覆されている疑似接着フィルムシートGが、実施例2においては略全面が被覆されているのに対して、本実施例4では第一葉片41及び第四葉片44の全面と折り線47を跨いで第二葉片42及び第五葉片45の右側一部分も被覆されていることで、その他の要件は略同じである。
既述の構成の封書シートS4は図18(A)、(B)及び(C)に示すように、第三葉片43の裏面と第二葉片42の裏面同士が対向するように、また第六葉片46の裏面と第五葉片45の裏面同士が対向するようにそれぞれ縦方向の折り線48から折り畳まれる。
引き続き図18(B)及び(C)に矢印で示すように、第一葉片41裏面と第三葉片43表面が対向するように、また第四葉片44裏面と第六葉片46表面が対向するように折り線47から折り畳み、図19(A)、(B)及び(C)に示す状態にする。
そして前記図19(A)、(B)及び(C)の状態に折り畳まれた封書シートS4を、第二葉片42の表面と第五葉片45の表面同士が対向するように横方向の折り線49から二つ折りに折り合わせ、図16(A)に示す状態に折り畳む。
既述の通り折り畳まれた封書シートS4は、プレスローラ或いはヒートローラ等により加圧或いは加熱・加圧処理を施すことにより、各葉片の対向面間に介在する疑似接着フィルムシートG同士は剥離可能に接着され、封書の周囲が封緘されることにより図15(A)及び(B)の状態、即ち6つ折り葉書F4となるのである。
このようにして製造される6つ折り封書F4は図16(A)に示すように、上から第一葉片41、第三葉片43、第二葉片42、第五葉片45、第六葉片46及び第四葉片44の順に積み重ねられる。そして折り畳み封書F4の左側縦方向の縁辺は突出した第一葉片41及び第四葉片44の対向面間に介在する疑似接着フィルムシートGにより封緘され、右側縦方向の縁辺は第二葉片42及び第五葉片45の対向面間に介在する疑似接着フィルムシートGにより封緘されている。また図16(B)に示すように、下側縁辺は折り線49の折り畳みによる袋とじ状態により封緘されると共に上側縁辺は、はみ出している疑似接着フィルムシートGにより封緘される。このように6つ折り封書F4の周囲は封緘されているのである。
この6つ折り封書F4の受取人は例えば、図15(A)に示す、第一葉片41表面の上縁辺に沿って記載されている切取ミシンや鋏の表示、或いは「ここから切り落として開けて下さい。」の文言に従って、鋏やカッター等の切除道具により切除する。そして右上側のコーナー部分に記載された三角の網点からなるデザインと、その中に記載されている「開封」の指示に従い、図16(A)に示すように、6つ折り封書F4の右側縦方向縁辺に沿って形成されている、疑似接着フィルムシートGが被覆されていない非接着領域を剥離の端緒として開封を開始する。そして引き続き6つ折り封書F4を引き剥がしていくと、その他の縁辺は全て剥離可能な疑似接着フィルムシートGにより封緘されているため、最終的に図17(A)及び(B)に示す当初の封書シートS4の平面状態(但し当初封書シートS4からはみ出していた疑似接着フィルムシートGは開封の際の切除により切り落とされた状態)に展開することができる。そして内部に隠されていた各種情報を、透明或いは半透明な疑似接着フィルムシートGを透して確認することができるのである。
なお本発明は上記実施例に限られるものではない。
例えば、上記実施例では上下に2葉片を配置した合計4葉片の封書シート、3葉片を配置した合計6葉片の封書シート或いは上下に4葉片を配置した合計8葉片の封書シートが使用されているが、その他に上下5葉片を配置した合計10葉片或いはそれ以上の葉片から構成される封書シートを使用しても構わない。
また封書シートの折りの形態に関しては、実施例の折り形態に限られることはなく、蛇腹折りや巻き折り、観音開き折りやそれらの混合折り等であっても一向に構わない。
さらに各葉片の幅や高さに格別な制限はなく自由に選択すればよい。
さらにまた、開封に際して疑似接着フィルムシートGがはみ出した上側縁辺を切除して開封しているが、下側縁辺を切除して開封するように設計しても構わない。この場合、横方向の折り線で上下に連接していた単位シートが2枚に分離することになる。また上下縁辺共に切除すれば、はみ出していたフィルムシートがなくなり最終的にすっきりした状態で展開できる。
例えば、上記実施例では上下に2葉片を配置した合計4葉片の封書シート、3葉片を配置した合計6葉片の封書シート或いは上下に4葉片を配置した合計8葉片の封書シートが使用されているが、その他に上下5葉片を配置した合計10葉片或いはそれ以上の葉片から構成される封書シートを使用しても構わない。
また封書シートの折りの形態に関しては、実施例の折り形態に限られることはなく、蛇腹折りや巻き折り、観音開き折りやそれらの混合折り等であっても一向に構わない。
さらに各葉片の幅や高さに格別な制限はなく自由に選択すればよい。
さらにまた、開封に際して疑似接着フィルムシートGがはみ出した上側縁辺を切除して開封しているが、下側縁辺を切除して開封するように設計しても構わない。この場合、横方向の折り線で上下に連接していた単位シートが2枚に分離することになる。また上下縁辺共に切除すれば、はみ出していたフィルムシートがなくなり最終的にすっきりした状態で展開できる。
本発明の折り畳み封書の製造方法は、封書シートが印刷された長尺状シート或いは枚葉状シートに以下の工程が付加されて製造される。
1)折り畳み封書シートが印刷された長尺状シート或いは枚葉状シートに、疑似接着フィ ルムシートGを被覆する被覆工程。
2)疑似接着フィルムシートGが所定の位置に被覆された長尺状シート或いは枚葉状シー トを折り畳む折り畳み工程。
3)折り畳まれた長尺状シート或いは枚葉状シートを個別の折り畳み封書シートSに切り 出す切り出し工程。
4)切り出された折り畳み封書シートSに加圧或いは加熱・加圧処理を施して、疑似接着 を完了する接着工程。
なお、上記製造工程は一例であり、各工程の順序が入れ替わっても構わない。また折りミシンや折り筋等の折り手段形成工程が何れかの工程間に配置されても構わず、さらに個別に切り出すに際して、流れ方向の余白をスリッターにより切除した後に天地方向をダイカットローラやギロチン方式の断裁機により断裁する等、段階的に実行されても構わない。
さらにまた、各種フィルムシートが被覆された長尺状シート或いは枚葉状シートを個別に切り出し、その後折り畳み工程を経て最終的に疑似接着を完了しても構わない。それら工程の順序や追加される折り手段形成工程等の配置は、長尺状シート或いは枚葉状シートの取り扱いに適した配置の工程で製造されることになる。
1)折り畳み封書シートが印刷された長尺状シート或いは枚葉状シートに、疑似接着フィ ルムシートGを被覆する被覆工程。
2)疑似接着フィルムシートGが所定の位置に被覆された長尺状シート或いは枚葉状シー トを折り畳む折り畳み工程。
3)折り畳まれた長尺状シート或いは枚葉状シートを個別の折り畳み封書シートSに切り 出す切り出し工程。
4)切り出された折り畳み封書シートSに加圧或いは加熱・加圧処理を施して、疑似接着 を完了する接着工程。
なお、上記製造工程は一例であり、各工程の順序が入れ替わっても構わない。また折りミシンや折り筋等の折り手段形成工程が何れかの工程間に配置されても構わず、さらに個別に切り出すに際して、流れ方向の余白をスリッターにより切除した後に天地方向をダイカットローラやギロチン方式の断裁機により断裁する等、段階的に実行されても構わない。
さらにまた、各種フィルムシートが被覆された長尺状シート或いは枚葉状シートを個別に切り出し、その後折り畳み工程を経て最終的に疑似接着を完了しても構わない。それら工程の順序や追加される折り手段形成工程等の配置は、長尺状シート或いは枚葉状シートの取り扱いに適した配置の工程で製造されることになる。
F1 4つ折り封書
F2、F4 6つ折り封書
F3 8つ折り封書
S1、S2、S3、S4 封書シート
G 疑似接着フィルムシート
1、2、3、4、11、12、13、14、15、16、21、22、23、24、25、26、27、28、41、42、43、44、45、46 葉片
5、17、18、29、30、31、47、48 縦方向の折り線
6、19、32、49 横方向の折り線
F2、F4 6つ折り封書
F3 8つ折り封書
S1、S2、S3、S4 封書シート
G 疑似接着フィルムシート
1、2、3、4、11、12、13、14、15、16、21、22、23、24、25、26、27、28、41、42、43、44、45、46 葉片
5、17、18、29、30、31、47、48 縦方向の折り線
6、19、32、49 横方向の折り線
Claims (4)
- 縦方向の折り線を介して横方向に連接された複数の葉片からなる一組の単位シートが横方向の折り線を介して縦方向に2組連接された封書シートを、前記縦方向の折り線から折り畳んだ後に最終的に前記横方向の折り線から二つ折りに折り畳んだ折り畳み封書であり、前記折り畳み封書の4周囲の縁辺の封緘が、下縁辺においては横方向の折り線の折り返しによる封緘、左右の縦縁辺においては横方向の折り線から折り畳まれた際に対向する内面に介在する疑似接着フィルムシートの剥離可能な接着による封緘、上縁辺においては葉片の縁辺からはみ出した疑似接着フィルムシートの剥離可能な接着による封緘により形成されていることを特徴とした折り畳み封書。
- 下縁辺及び/又は上縁辺を切除して開封することを特徴とした請求項1に記載の折り畳み封書。
- 下縁辺及び/又は上縁辺に沿って開封手段が形成されていることを特徴とした請求項1に記載の折り畳み封書。
- 請求項1の折り畳み封書において下縁辺及び/又は上縁辺が切除され封緘状態が開放されていることを特徴とした折り畳み封書。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017250139A JP2019104220A (ja) | 2017-12-08 | 2017-12-08 | 折り畳み封書 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2017250139A JP2019104220A (ja) | 2017-12-08 | 2017-12-08 | 折り畳み封書 |
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JP2019104220A true JP2019104220A (ja) | 2019-06-27 |
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ID=67062224
Family Applications (1)
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JP2017250139A Pending JP2019104220A (ja) | 2017-12-08 | 2017-12-08 | 折り畳み封書 |
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JP (1) | JP2019104220A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP7437597B2 (ja) | 2020-03-19 | 2024-02-26 | ケイディケイ株式会社 | 防水折り畳み情報通信体 |
-
2017
- 2017-12-08 JP JP2017250139A patent/JP2019104220A/ja active Pending
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