JP2019104045A - 熱間圧延ラインの形状制御装置 - Google Patents

熱間圧延ラインの形状制御装置 Download PDF

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Abstract

【課題】圧延が不安定となりやすい先行材から後行材への制御操作端出力の切り替えに際して、圧延が不安定になるのを抑制しつつ、目標とする仕上ミル出側クラウン比率(最終クラウン比率)を達成する。【解決手段】熱間圧延ラインの形状制御置は、以下の構成を備える。制御操作端管理部1aは、後行材2lの先端部に対する各スタンドの制御操作端の操作量を制限する値であって、先行材2jに対する各スタンドの制御操作端の操作実績からの変化量を制限する設定上下限値を決定する。クラウン比率管理部1cは、後行材2lの仕上ミル出側クラウン比率が目標範囲内に収まる各スタンドの制御操作端の操作量を、設定上下限値の範囲内で決定する。制御操作端出力設定部1gは、決定された各スタンドの制御操作端の操作量に応じた信号を、後行材2lの先端部が各スタンドに到達するタイミングで仕上ミル2cへ出力する。【選択図】図1

Description

この発明は、熱間圧延ラインの形状制御装置に関する。
熱間圧延ラインの形状制御は、スタンド間の平坦度が悪化しない範囲で、各スタンドのクラウン比率を変化させることで、目標とする最終クラウン比率を達成する。クラウン比率は、クラウンを代表板厚(通常は中心部の板厚)で除算したものである。クラウン制御の制御操作端には、以下のものがある。
(1)ベンダーによるロールベンディング力
(2)ワークロールを幅方向に移動(シフト)する機構によるロールシフト位置
(3)上下ワークロールおよび/または上下バックアップロールを交差(クロス)させる機構によるクロス角
この時、制御操作端の変更量が大きいと、被圧延材が蛇行するなどの現象がおこり、圧延が不安定となることがある。この理由は、被圧延材にかかる幅方向荷重分布が非対称となることが原因である。理想的には左右対称となる構成の圧延スタンドであっても、経年劣化などによる制御操作端の応答遅れや、被圧延材の幅方向温度分布の影響により、幅方向荷重分布が非対称となり、蛇行などが発生することがあった。
特開平7−24512号公報 特許第2968332号公報
特許文献1(特開平7−24512号公報)によれば、1本の被圧延材の板厚を走間にて変更する熱間走間板厚変更を行うのに際して、各スタンドにおいて板厚変更点が到達する以前に、クロス角(応答が遅い)を後行材のクロス角目標値との中間位置に変更すると同時に、当該スタンドにおける先行材の最終クラウン比率目標値を維持するようにベンディング力(応答が速い)を変更する工程と、その後、板厚変更点が当該スタンドに到達すると同時的に、ベンディング力の変更によって、当該スタンドでのクラウン比率を後行材のクラウン比率目標値へ変更する工程と、板厚変更点が当該スタンドを通過した後、その時点の最終クラウン比率目標値を維持しながらクロス角及びベンディング力の設定値をそれぞれ後材の設定値へ変更する。
特許文献1によれば、2段階でクロス角を変更することで一度の変更量を軽減する対策を施しているが、先行材と後行材でのクロス角の総変更量を軽減しておらず、その変更量が大きければ圧延不安定性につながることも考えられ、圧延が不安定となるのを解消するという点において、改善の余地がある。
また、ダイナミック制御を用いた制御例もある。特許文献2(特許第2968332号公報)によれば、圧延区間中途部の任意のスタンドをチェックスタンドとし、このチェックスタンド以降による修正可能クラウン比率と、最終目標となる最終クラウン比率設定値とを用いて、チェックスタンドにおけるクラウン比率の目標値を求め、チェックスタンドにおける実測したクラウン比率が目標値以下の場合であって、クラウン制御操作端設定値が上限に達している限界スタンドが存在する場合には、この限界スタンドのクラウン設定比率及びそれより上流側のスタンドのクラウン設定比率を変更して、最終クラウン比率を達成することを特徴とするものである。
特許文献2によれば、チェックスタンドを設けて、クラウン比率目標値を決めて、圧延中にチェックスタンドのクラウンを計測して、制御操作端の制約を考慮した上で、各スタンドのクラウン比率を変更している。しかし、先行材からの制御操作端の変化量を考慮しているわけではなく、最も不安定となりやすい先行材から後行材へと制御操作端の設定値を切り替える際に、圧延が不安定となるのを解消するという点において、改善の余地がある。
本発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、圧延が不安定となりやすい先行材から後行材への制御操作端出力(制御操作端の操作量)の切り替えに際して、圧延が不安定になるのを抑制しつつ、目標とする仕上ミル出側クラウン比率(最終クラウン比率)を達成する熱間圧延ラインの形状制御装置を提供することを目的とする。
本発明に係る1つの実施形態は、上記の目的を達成するため、被圧延材を圧延する複数のスタンドを有し、前記被圧延材である先行材および後行材のクラウンを制御する制御操作端を各スタンドに有する仕上ミルを備える熱間圧延ラインの形状制御装置であって、
前記後行材の先端部に対する各スタンドの前記制御操作端の操作量を制限する値であって、前記先行材に対する各スタンドの前記制御操作端の操作実績からの変化量を制限する設定上下限値を決定する制御操作端管理部と、
前記後行材の仕上ミル出側クラウン比率が目標範囲内に収まる各スタンドの前記制御操作端の操作量を、前記設定上下限値の範囲内で決定するクラウン比率管理部と、
前記決定された各スタンドの前記制御操作端の操作量に応じた信号を、前記後行材の先端部が各スタンドに到達するタイミングで前記仕上ミルへ出力する制御操作端出力設定部と、を備えることを特徴とする。
これによれば、熱間圧延ラインにおいて、先行材からの仕上ミルの各スタンドの制御操作端(ベンディング力、ロールシフト位置、クロス角)の変化量を抑えつつ、仕上ミル出側クラウン比率を目標範囲内に収めることができる。そのため、後行材の先端部に対する仕上ミルの各スタンドの制御操作端の操作量が先行材から大きく変化せず、蛇行などを防止することができる。特に、先行材の尾端と後行材の先端とが連続圧延される圧延ラインにおいて有効である。
また、他の実施形態では、前記熱間圧延ラインは、前記仕上ミルの上流に、前記被圧延材の仕上ミル入側クラウン比率を制御可能な粗ミルを備え、
前記クラウン比率管理部は、さらに、各スタンドの前記制御操作端の操作量が全て前記設定上下限値に達しても前記後行材の仕上ミル出側クラウン比率が前記目標範囲内に収まらない場合に、必要な仕上ミル入側クラウン比率を計算し、
前記必要な仕上ミル入側クラウン比率に応じた制御信号を前記粗ミルへ出力すること、を特徴とする。
これによれば、仕上ミルの各スタンドの制御操作端が設定上下限値に達した場合であっても、仕上ミル入側クラウン比率を変更することで、仕上ミル出側クラウン比率を目標範囲内に収めることができる。
また、別の実施形態では、各スタンドの前記制御操作端の設定値を保存し、保存された設定値を次の被圧延材の設定の基準値として出力する設定保存部を備え、
前記制御操作端管理部は、前記保存された前記先行材の設定値に基づき、前記後行材に対する各スタンドの前記設定上下限値を決定し、
前記クラウン比率管理部は、さらに、各スタンド出側クラウン比率から平坦度不良の有無を予測し、各スタンド出側に平坦度不良の発生が予測された場合に、前記設定上下限値の範囲内で、平坦度不良の発生を抑制するように前記制御操作端の操作量を変更すること、を特徴とする。
これによれば、平坦度不良の発生が予測された場合に、平坦度不良の発生を抑制するように設定上下限値の範囲内で、制御操作端の操作量を変更し、各スタンド出側クラウン比率を変更して、最終クラウン比率を達成することができる。
本発明に係る熱間圧延ラインの形状制御装置によれば、圧延が不安定となりやすい先行材から後行材への制御操作端出力(制御操作端の操作量)の切り替えに際して、スタンド毎に制御操作端の変更量を制限する。これにより、圧延が不安定になるのを抑制しつつ、目標とする仕上ミル出側クラウン比率(最終クラウン比率)を達成できる。板の蛇行などの制御不安定性を少なくし、安定した圧延を実現できる。
本発明の実施の形態1に係る形状制御装置の構成を説明する図である。 本発明の実施の形態1に係る連続鋳造装置と仕上ミル圧延スタンドとが直結した熱間圧延ラインの構成を説明する図である。 本発明の実施の形態1に係る制御操作端設定計算の流れを説明する図である。 本発明の実施の形態2に係る仕上ミル前にクラウン計測器とクラウン制御機構を持つ熱間圧延ラインの構成を説明する図である。 本発明の実施の形態2に係る形状制御装置の構成を説明する図である。 本発明の実施の形態2に係る制御操作端設定計算の流れを説明する図である。 本発明の実施の形態3に係るコンベンショナルタイプの熱間圧延ラインの構成を説明する図である。 本発明の実施の形態3に係る形状制御装置の構成を説明する図である。 本発明の実施の形態3に係る制御操作端設定計算の流れを説明する図である。 図3に示すロールギャップクラウン及び制御操作端出力修正計算後の各スタンド出側クラウン比率の一例を示すグラフである。 形状制御装置が有する処理回路のハードウェア構成例を示す概念図である。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について詳細に説明する。但し、以下に示す実施の形態において各要素の個数、数量、量、範囲等の数に言及した場合、特に明示した場合や原理的に明らかにその数に特定される場合を除いて、その言及した数にこの発明が限定されるものではない。また、以下に示す実施の形態において説明する構造等は、特に明示した場合や明らかに原理的にそれに特定される場合を除いて、この発明に必ずしも必須のものではない。
実施の形態1.
本発明の実施の形態1について説明する。まず、対象となる熱間圧延ラインの構成および操業について説明する。
(熱間圧延ラインの構成)
図2は、連続鋳造装置と仕上ミルの圧延スタンド群とが直結した熱間圧延ラインの構成例を示す図である。実施の形態1に係る熱間圧延ラインは、主に連続鋳造装置2a、加熱炉2b、仕上ミル2c、巻取機前シャー2d、巻取機2e等の設備を備える。仕上ミル2cは、被圧延材を圧延する複数のスタンド(圧延スタンド群)を有し、被圧延材である先行材2jおよび後行材2lのクラウンを制御する制御操作端を各スタンドに有する。熱間圧延ラインは、先行材2jの尾端と後行材2lの先端とを連続圧延し、仕上ミル2cよりも下流に配置された巻取機前シャー2dにより材を切断する。
また、熱間圧延ラインには、安定圧延および製品の品質を確保するために、様々な計測器が配置されている。仕上ミル2cの圧延スタンド群の入側には、仕上ミル入側温度計2fが配置されている。仕上ミル2cの圧延スタンド群の出側には、仕上ミル出側温度計2gが配置されている。また、クラウンを計測及びダイナミック制御するために、被圧延材の幅方向板厚分布を計測するクラウン計測器2hが配置されている。さらに、仕上ミル2cの圧延スタンド群の出側には平坦度を計測する平坦度計2iが配置されている。
(連続圧延の操業)
続いて、連続圧延の操業について説明する。連続圧延では一つの長いスラブから複数のコイルを作り出す。図2に示す先行材2jは、仕上ミル2cの圧延スタンド群によって圧延されており、巻取機2eによって巻取られている。切断点2kは、先行材2jの尾端と後行材2lの先端にあたり、製品コイルの寸法から決められている。圧延は連続的に行われており、この切断点2kは上流から下流側へと移動していくので、切断点2kを随時トラッキングしていく。
板厚変更点は切断点2kの近傍に位置し、この連続圧延では、切断点2kの近傍にて、走間板厚変更を行なう。すなわち、切断点2kが各スタンドに到達する直前に、仕上ミル2cの各スタンドのロールギャップ、及びクラウン制御用の制御操作端を変更することで、仕上ミル2cの最終スタンド出側において製品の板厚や最終クラウン比率(仕上ミル出側クラウン比率)が異なるコイルを作成できる。切断点2kが巻取機前シャー2dに到達した時に被圧延材を切断する。切断後、後行材2lは、先行材2jが巻取られている巻取機とは別の巻取機に巻取られる。
(形状制御装置の特徴)
次に、実施の形態1における特徴的な形状制御について説明する。上記の走間板厚変更では、先行材2jの尾端と後行材2lの先端において制御操作端の操作量(制御操作端出力)が大きく変更されると板の蛇行など圧延が不安定になりやすい。そこで、実施の形態1に係る形状制御装置では、走間板厚変更により、最終クラウン比率目標値が異なる二つのコイルを作成する際、後行材2lの最終クラウン比率目標値を、可能な限り制御操作端の出力を変更せずに達成する。
図1は、本発明の実施の形態1に係る形状制御装置1の構成図である。制御操作端管理部1aは、制御操作端現在値取得部1bに対して、各スタンドの制御操作端実績値を取得するように指示する。制御操作端実績値は、ベンディング力、ロールシフト位置、及びクロス角の実績値である。
制御操作端現在値取得部1bは、各スタンドの制御操作端の実績値を収集して、制御操作端管理部1aに送信する。制御操作端管理部1aは、受信した制御操作端の実績値を基準として、後行材2lの先端部に対する各スタンドの制御操作端の操作量(以下、制御操作端出力ともいう。)を制限する値であって、先行材2jに対する各スタンドの制御操作端の操作実績からの変化量を制限する制御操作端設定上下限値(以下、簡略して設定上下限値ともいう。)を決定する。制御操作端設定上下限値は、クラウン比率管理部1cへ送信される。
クラウン比率管理部1cは、後行材2lの仕上ミル出側クラウン比率(最終クラウン比率)が目標範囲内に収まる各スタンドの制御操作端出力を、設定上下限値の範囲内で決定する。
クラウン比率管理部1cは、最終クラウン比率を達成する各スタンド出側クラウン比率を計算し、制御操作端出力を最終決定するための補助機能として、ロールギャップクラウン計算部1dと制御操作端出力計算部1eを備える。
ロールギャップクラウン計算部1dは、制御操作端の値(実績値または設定値)からロールギャップクラウンを計算する。
制御操作端出力計算部1eは、ロールギャップクラウンを達成する制御操作端の出力を計算する。また、後述するようにロールギャップクラウンが変更となった場合、クラウン比率管理部1c内にて、再度、スタンド間出側クラウン比率を計算する。
入力部1fは、クラウン比率の計算に必要とする各スタンド出側板厚、板幅、スタンド間張力、被圧延材の温度、予測荷重、鋼種番号、仕上ミル入側クラウン比率などを入力する。
制御操作端出力設定部1gは、決定された各スタンドの制御操作端出力に応じた信号を、後行材2lの先端部が各スタンドに到達するタイミングで仕上ミル2cへ出力する。
(形状制御装置の処理フロー)
図3を参照して、実施の形態1に係る形状制御装置1における制御操作端設定計算の流れについて、図1の構成図に示す各部の処理と合わせて説明する。後行材2lの制御操作端出力の決定は、図2に示す後行材2lの先端にあたる切断点2kが、仕上ミル入側温度計2fの直下に来た時に実施する。
まず、ステップ3aにおいて、制御操作端現在値取得部1bは、計算開始タイミングにて制御操作端の実績値(制御操作端現在値)を取得して、制御操作端管理部1aへ送信する。制御操作端の実績値は以下の通りである。
Fb(act):ベンディング力実績値[kN]
Cpc(act):クロス角実績値[°]
Csft(act):ロールシフト位置実績値[mm]
次に、ステップ3bにおいて、制御操作端管理部1aは、制御操作端設定上下限値を計算する。具体的には、まず制御操作端の実績値を基準とした、制御操作端設定上下限値を式101、式102を用いて計算する。
Figure 2019104045
ここで、
Xij:制御操作端出力
Xij act:制御操作端実績値
Fup(i)(j)(ht, wt, c):上限計算関数
Fdw(i)(j)(ht, wt, c):下限計算関数
ht:製品板厚目標値
Wt:製品板幅目標値
c:鋼種番号
j:制御操作端装置番号
i:スタンド番号
また、制御操作端は実績値を基準とした上下限値だけではなく、絶対値の上下限を持ち、上式で求めたものと比較して、絶対値の上限値を超える場合、式103、式104を用いて修正する。
Figure 2019104045
ここで、
Xij up_lmt:制御操作端絶対値の上限値
Xij dw_lmt:制御操作端絶対値の下限値
続いて、ステップ3cにおいて、クラウン比率管理部1cは、先行材2jに対する各スタンドの制御操作端の実績値に基づいて、各スタンドのロールギャップクラウンを計算し、ロールギャップクラウンと後行材2lの仕上ミル入側クラウン比率とに基づいて、後行材2lの各スタンド出側クラウン比率を計算する。
詳細に説明する。制御操作端管理部1aは、式103、式104で計算した制御操作端設定上下限値と、制御操作端実績値とをクラウン比率管理部1cへ送信する。クラウン比率管理部1cは、制御操作端実績値に基づき、各スタンド出側クラウン比率を、式105を用いて上流側のスタンドから下流側のスタンドに向けて計算する。
Figure 2019104045
n:最終スタンド番号[-]
ここで、Ch(0)は仕上ミル入側のクラウンであり、ここでは鋳造されたスラブのクラウンChS[mm]と同じである(式106)。h(0)は仕上ミル入側板厚であり、鋳造したスラブの板厚hS[mm]である(式107)。
Figure 2019104045
式105中のCufd(i)はロールギャップクラウンと呼ばれ、ロールのたわみを考慮したロールギャップのクラウンを示しており、以下の関数で表すことができる(式108)。
Figure 2019104045
ここで、
Fr(i):スタンドi圧延荷重設定値[kN]
Fb(i):スタンドiベンディング力[kN]
Cpc(i):スタンドiクロス角[°]
Csft(i):スタンドiロールシフト位置[mm]
CBUR(i):スタンドiバックアップロールクラウン[mm]
CWR(i):スタンドiワークロールクラウン[mm]
Dwr(i):スタンドiワークロール径[mm]
Dbr(i):スタンドiバックアップロール径[mm]
Ew(i):スタンドiヤング率[MPa]
ロールギャップクラウン計算部1dは、制御操作端の実績値を用いて、ロールギャップクラウンを計算する。ロールギャップクラウンは、ベンディング力、ロールシフト位置、クロス角の関数となっており、それぞれ実績値を入れると、次式のようになる。
Figure 2019104045
ここで、
Fb(i)act:ベンディング力実績値[kN]
Cpc(i)act:クロス角実績値[°]
Csft(i)act:ロールシフト位置実績値[mm]
なお、圧延荷重は荷重予測機能より取得し、ロールの摩耗やサーマルなどを予測している機能より、バックアップロールクラウン、ワークロールクラウンを取得する。ワークロール径、バックアップロール径は、圧延開始前にオペレータが入力した値を使用する。ヤング率はロールの弾性係数で、ロールの種類によって異なる。
また、式105中の転写率ζ(i)は、各スタンド出側板厚、板幅及び鋼種により決定される(式110)。
Figure 2019104045
図10の線10aは、以上説明したステップ3cによる各スタンド出側クラウン比率の計算結果の一例である。
次に、ステップ3dにおいて、式105を用いて計算した最終クラウン比率Ch(n)/h(n)が目標範囲内であるか否かを判定する。目標範囲内であれば図3の処理を終了する。一方、目標範囲外である場合は、最終クラウン比率を以下のように目標閾値に置き換える(式111,式112)。
Figure 2019104045
ここで、
Ch_tgt:最終クラウン目標値
ΔCh_lw:クラウン目標下限公差
ΔCh_up:クラウン目標上限公差
図10に示す例では、ステップ3cによる各スタンド出側クラウン比率(線10a)が最終クラウン比率の目標範囲を下回っている。そのため、ステップ3dにおいて最終クラウン比率の目標は式111により目標範囲の下限値に置き換えられる。
以下、最終クラウン比率が目標範囲外である場合の計算について説明する。
まず、ステップ3eにおいて、最終スタンドから最上流スタンドに向けて、必要とするロールギャップクラウンを逆算する(i=n,…,1)。具体的には、ロールギャップクラウン計算部1dは、新たに計算されたスタンドi出側クラウン比率と、式105で計算した前段スタンドi-1出側クラウン比率とから、スタンドiロールギャップクラウンCufd(i)を計算する(式113)。
Figure 2019104045
次に、ステップ3fにおいて、制御操作端出力計算部1eは、式113で更新されたロールギャップクラウンを達成する制御操作端出力を修正する。制御操作端の変更順位は任意に決定でき、例えば、ロールシフト、クロス角、ベンディング力の順とする。この時、制御操作端がその設定上下限値となっても、ロールギャップクラウンが達成できない場合、ロールギャップクラウン計算部1dは、制御操作端設定上下限値を用いて計算されるロールギャップクラウン限界値を求め、一つ前段のスタンド出側クラウン比率を逆算する。
Figure 2019104045
ここで、
Clmt ufd(i):制御操作端設定上下限値となった場合のロールギャップクラウン[mm]
Fb(i)lmt:ベンディング力設定上下限値 [kN]
Cpc(i)lmt:クロス角設定上下限値[°]
Csft(i)lmt:ロールシフト位置設定上下限値[mm]
Figure 2019104045
式114から式116の計算を最上流スタンドまで行い、仕上ミル入側クラウン比率Ch(0)/h(0)を計算しステップ3cで用いた初期値と比較する(ステップ3g)。この仕上ミル入側クラウン比率が変わっていなければ、全スタンドの入側クラウン比率を達成できる条件を満たしているので、図3の処理を終了する。
図10に示す例では、ステップ3cで計算された各スタンド出側クラウン比率(線10a)の最終クラウン比率は目標範囲よりも低いため目標範囲の下限値を目標として、最終スタンド(F5)から最上流スタンド(F1)へ順に、制御操作端出力を設定上限値まで許容する。最終スタンド(F5)から第2スタンド(F2)までの制御操作端を変更した段階で、最終クラウン比率が目標範囲の下限値を満たすことができる(線10b)。よって図10に示す例では、仕上ミル入側クラウン比率は変わらずステップ3gの条件を満たす。
このように、ステップ3d〜ステップ3gにおいて、クラウン比率管理部1cは、計算された仕上ミル出側クラウン比率が目標範囲外である場合に、最終スタンドから最上流スタンドへ順に、各スタンドの制御操作端出力をスタンド毎に定めた設定上下限値まで許容して、後行材2lの仕上ミル出側クラウン比率が目標範囲内に収まる制御操作端出力を算出する。
一方、ステップ3gにおいて、仕上ミル入側クラウン比率が変わっている場合は、ステップ3hにおいて、以下のように仕上ミル入側クラウン比率の元の値から、式109もしくは式113で計算したロールギャップクラウンを使用して、各スタンド出側クラウン比率を計算する(式117〜式119)。
Figure 2019104045
図3の処理終了後、クラウン比率管理部1cは、計算した制御操作端出力を、制御操作端出力設定部1gに出力する。制御操作端出力設定部1gは、走間板厚変更のタイミングで設定値を変更する。その結果、最終クラウン比率の目標値が先行材2jと異なる後行材2lに対しても、制御操作端出力の変化を抑えることで板の蛇行などの制御不安定性を抑制しつつ、クラウン比率目標範囲内とすること、もしくは制御操作端設上下限値内でクラウン比率目標閾値に近づけることができる。
(ハードウェア構成例)
図11は、本システムの形状制御装置1が有する処理回路のハードウェア構成例を示す概念図である。図1の形状制御装置1の各部は機能の一部を示し、各機能は処理回路により実現される。一態様として、処理回路は、少なくとも1つのプロセッサ91と少なくとも1つのメモリ92とを備える。他の態様として、処理回路は、少なくとも1つの専用のハードウェア93を備える。
処理回路がプロセッサ91とメモリ92とを備える場合、各機能は、ソフトウェア、ファームウェア、又はソフトウェアとファームウェアとの組み合わせにより実現される。ソフトウェアおよびファームウェアの少なくとも一方は、プログラムとして記述される。ソフトウェアおよびファームウェアの少なくとも一方は、メモリ92に格納される。プロセッサ91は、メモリ92に記憶されたプログラムを読み出して実行することにより、各機能を実現する。
処理回路が専用のハードウェア93を備える場合、処理回路は、例えば、単一回路、複合回路、プログラム化したプロセッサ、又はこれらを組み合わせたものである。各機能は処理回路で実現される。
実施の形態2.
次に、図4〜図6を参照して本発明の実施の形態2について説明する。仕上ミル入側クラウンを制御可能な機構を有するラインでは、仕上ミル入側クラウン比率を変更することもできる。仕上ミルの前に粗ミルが設置されており、少なくとも、粗ミル最終スタンドの荷重、ベンダー、ロールシフト、及び幅方向冷却装置によるワークロールの熱膨張、を変更することができる場合、仕上ミル入側クラウン比率を適切に決めることで、仕上ミル内の制御操作端出力の変更量を抑えることができる。
(熱間圧延ラインの構成)
図4は、本発明の実施の形態2に係る熱間圧延ラインの構成例を示す図である。実施の形態2に係る熱間圧延ラインは、上述した図2の構成に加えて、仕上ミル2cの上流に、仕上ミル入側クラウン比率を制御可能なクラウン制御機構を持つ粗ミル4mを備える。粗ミル4mは少なくとも1つの圧延スタンドを有し、各スタンドは、ベンディング力、ロールシフト位置を変えることができる。また、複数の粗圧延スタンドを有する場合、各スタンドの荷重配分を変えることができる。また、幅方向にロール冷却水の流量に分布を持たせる機構を有するラインもあり、ロール冷却水流量の幅方向分布を変えることで、ロールの熱膨張を制御するものもある。これらにより、粗ミル4mの各スタンドのロールギャップクラウンを変更できるので、仕上ミル入側クラウン比率を変えることができる。
また、粗ミル4mの出側には、クラウン計測器4nが設置されており、クラウン実績値を取得できる。そのため、仕上ミル入側クラウン比率をクラウン比率の目標値を設定すれば、クラウン比率の目標値と、取得したクラウン比率の実績値との差に基づき、クラウン制御操作端を変更するダイナミック制御も可能である。
(形状制御装置の特徴)
図5は、本発明の実施の形態2に係る形状制御装置1の構成図である。実施の形態2に係る形状制御装置1では、クラウン比率管理部1cは、上述した実施の形態1の図1の処理に加えて、仕上ミル2cの各スタンドの制御操作端出力が全て設定上下限値に達しても後行材2lの仕上ミル出側クラウン比率が目標範囲内に収まらない場合に、必要な仕上ミル入側クラウン比率を計算する。
また、図1の構成に加えて、仕上ミル入側クラウン比率設定部5hを備える。仕上ミル入側クラウン比率設定部5hは、粗ミル4mの制御操作端によるダイナミック制御用に、クラウン比率管理部1cで計算した仕上ミル入側クラウン比率に応じた制御信号を粗ミル4mへ出力する。
入力部1fから、仕上ミル入側クラウン比率を入力するが、実施の形態2においては、クラウン計測器4nにおいて、クラウン比率を計測できるので、仕上ミル入側クラウン比率として、まず、計測したクラウン比率実績値を入力する。従って、上述した式106、式107は以下のようになる(式206,式207)。
Figure 2019104045
ここで、
ChB mea:計測したクラウン実績値[mm]
hB mea:計測した板厚[mm]
(形状制御装置の処理フロー)
図6を参照して、実施の形態2に係る形状制御装置1における制御操作端設定計算の流れについて説明する。図6に示す計算の流れは、図3のステップ3gにおいて仕上ミル入側クラウン比率が達成できているか確認する処理までは、実施の形態1と同じである(ステップ3)。
確認した結果、仕上ミル入側クラウン比率が変更となる場合、仕上ミル入側クラウン比率を変更する(ステップ6i)。
まず、粗ミルの制御操作端出力は、仕上ミル入側クラウン比率を達成できるロールギャップクラウンを求めて、そのロールギャップクラウンを達成するように決定する。粗ミル4mの各スタンドの制御操作端がその設定上下限にかかった場合は、仕上ミル入側クラウン比率は、粗ミル4mの各スタンドの制御操作端設定上下限値を入力して計算される各スタンドが達成可能なロールギャップクラウンから、仕上ミル入側クラウン比率を計算する。そして、仕上ミル入側クラウン比率と制御操作端設定上下限値に基づくクラウン比率計算を行う(ステップ6j、ステップ6h)。
計算終了後、仕上ミル入側クラウン比率設定部5hに、仕上ミル入側クラウン比率を送信する。この仕上ミル入側クラウン比率を目標値とし、クラウン計測器4nで計測したクラウン比率の実績値との差に基づき、粗ミル4mの制御操作端出力を変更するダイナミック制御を行う。
以上説明したように、仕上ミルの各スタンドの制御操作端が設定上下限値に達した場合であっても、仕上ミル入側クラウン比率を変更することにより、仕上ミル2cの制御操作端出力の変化を抑えつつ、最終クラウン比率を達成することができる。
実施の形態3.
次に、図7〜図9を参照して本発明の実施の形態3について説明する。連続した圧延と異なり、1本のスラブから1本コイルを圧延する際は、平坦度不良による通板不安定が問題となる。そこで、クラウン比率を変化させた時に生じる平坦度を確認し、制御操作端の出力を変えることで平坦度不良による不安定性を避けなければならない。尚、平坦度不良の判定には、後述する平坦度参照値を用いる。
図7は、本発明の実施の形態3に係るコンベンショナルタイプの熱間圧延ラインの構成例を示す図である。複数基の加熱炉7aより、被圧延材であるスラブが抽出される。粗ミル7mは可逆型の圧延スタンドで、複数回圧延して、所望の粗バー厚まで減厚する。粗ミル7mの出側にはクラウン計測器7nが配置されている。クラウン計測器7nの下流のライン構成は、巻取機前シャー2dが無いことを除き図1と同等である。
(形状制御装置の特徴)
図8は、本発明の実施の形態3に係る形状制御装置1の構成図である。実施の形態3に係る形状制御装置1では、上述した実施の形態2の図5の構成に、設定保存部8jと、クラウン比率管理部1c内の平坦度確認部8iとが加えられている。
設定保存部8jは、各スタンドの制御操作端の設定値を保存し、保存された設定値を次の被圧延材の設定の基準値として出力する。そのため、設定保存部8jは、先行材の制御操作端設定値を保存しておき、後行材圧延時に先行材の制御端設定値を、制御操作端管理部1aへ送信することができる。
制御操作端管理部1aは、実施の形態1や2と異なり、設定保存部8jに保存された先行材の設定値に基づき、後行材に対する各スタンドの制御操作端設設定上下限値を決定する。すなわち、式101、式102に代わり、以下のように計算する。
Figure 2019104045
ここで、
Xij set_old:制御操作端先行材設定値
クラウン比率管理部1cは、各スタンド出側クラウン比率から平坦度不良の有無を予測する(平坦度確認部8i)。さらに、クラウン比率管理部1cは、各スタンド出側に平坦度不良の発生が予測された場合に、前記設定上下限値の範囲内で、平坦度不良の発生を抑制するように制御操作端の操作量を変更する。
(形状制御装置の処理フロー)
図9を参照して、実施の形態3に係る形状制御装置1における制御操作端設定計算の流れについて説明する。図9に示す計算の流れは、図6のステップ6hまでは、実施の形態2と同じである(ステップ6)。
ステップ9kにおいて、平坦度確認部8iは、クラウン比率管理部1cで求めた各スタンド出側クラウン比率を用いて、平坦度参照値がどの程度であるかを計算し、平坦度不良が発生しているかどうかを判断する。
平坦度不良であるかどうかは、以下のようにクラウン比率の変化量に形状係数を積算した値を形状参照値ε(i)として、閾値内であるかどうかで確認する。
Figure 2019104045
ここで、
ζ(i):形状係数[-]
εwe(i):形状参照値上限値(端伸び判定値)[-]
εcb(i):形状参照値下限値(中伸び判定値)[-]
(一般に、εwe(i)を超えると、長手方向に板端部が伸びることで端伸びとなり、εcb(i)を下回ると、長手方向に板中央部が伸びることで中伸びとなる。)
形状参照値が上下限値にかかるケースにおいては、クラウン比率を変更する必要があるので、最上流スタンド(スタンドi=1)から最終スタンド(スタンドi=n)まで以下の計算を実施する。
Figure 2019104045
として、スタンド出側クラウン比率を変更する(ステップ9l)。
Figure 2019104045
次に、上記スタンド出側クラウン比率を達成するロールギャップクラウンを計算する(ステップ9m)。
Figure 2019104045
この時、制御操作端がその設定上下限値となっても、ロールギャップクラウンが達成できない場合、制御操作端設定上下限値を優先として、式111、式112で示したように、各制御操作端をその設定上下限値として計算されるロールギャップクラウン限界値を求める(ステップ9n)。
Figure 2019104045
ここで、
Clmt ufd(i):制御操作端上下限閾値を入力して計算したロールギャップクラウン
ロールギャップクラウンを変更して、クラウン比率を再計算する。
Figure 2019104045
クラウン比率が変わることにより、後段スタンドのロールギャップクラウンを変更する必要があり、また形状参照値も変わる。
Figure 2019104045
尚、実施の形態3については、連続圧延ミルにおけるスラブ最先端の圧延材(通板材)に対しても、ミル構成は異なるが適用可能である。
以上説明したように、平坦度不良が発生すると予測した場合、平坦度不良が起こらないように、制御操作端設定上下限値の範囲内で、制御操作端を変更し、各スタンド出側クラウン比率を変更して、最終クラウン比率を達成することができる。
(変形例)
ところで、上述した図9では、ステップ9k以降の処理は、実施の形態2の図6のステップ6hに続く処理としているが、実施の形態1の図3のステップ3hに続く処理であってもよい。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は、上記の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
1 形状制御装置
1a 制御操作端管理部
1b 制御操作端現在値取得部
1c クラウン比率管理部
1d ロールギャップクラウン計算部
1e 制御操作端出力計算部
1f 入力部
1g 制御操作端出力設定部
2a 連続鋳造装置
2b 加熱炉
2c 仕上ミル
2d 巻取機前シャー
2e 巻取機
2f 仕上ミル入側温度計
2g 仕上ミル出側温度計
2h クラウン計測器
2i 平坦度計
2j 先行材
2k 切断点
2l 後行材
4m 粗ミル
4n クラウン計測器
5h 仕上ミル入側クラウン比率設定部
7a 加熱炉
7m 粗ミル
7n クラウン計測器
8i 平坦度確認部
8j 設定保存部
91 プロセッサ
92 メモリ
93 ハードウェア

Claims (5)

  1. 被圧延材を圧延する複数のスタンドを有し、前記被圧延材である先行材および後行材のクラウンを制御する制御操作端を各スタンドに有する仕上ミルを備える熱間圧延ラインの形状制御装置であって、
    前記後行材の先端部に対する各スタンドの前記制御操作端の操作量を制限する値であって、前記先行材に対する各スタンドの前記制御操作端の操作実績からの変化量を制限する設定上下限値を決定する制御操作端管理部と、
    前記後行材の仕上ミル出側クラウン比率が目標範囲内に収まる各スタンドの前記制御操作端の操作量を、前記設定上下限値の範囲内で決定するクラウン比率管理部と、
    前記決定された各スタンドの前記制御操作端の操作量に応じた信号を、前記後行材の先端部が各スタンドに到達するタイミングで前記仕上ミルへ出力する制御操作端出力設定部と、
    を備えることを特徴とする熱間圧延ラインの形状制御装置。
  2. 前記クラウン比率管理部は、
    前記先行材に対する各スタンドの前記制御操作端の制御実績に基づいて、各スタンドのロールギャップクラウンを計算し、
    前記ロールギャップクラウンと前記後行材の仕上ミル入側クラウン比率とに基づいて、前記後行材の仕上ミル出側クラウン比率を計算し、
    前記計算された仕上ミル出側クラウン比率が前記目標範囲外である場合に、最終スタンドから最上流スタンドへ順に、各スタンドの前記制御操作端の変化量をスタンド毎に定めた前記設定上下限値まで許容して、前記後行材の仕上ミル出側クラウン比率が前記目標範囲内に収まる前記制御操作端の操作量を算出すること、
    を特徴とする請求項1に記載の熱間圧延ラインの形状制御装置。
  3. 前記熱間圧延ラインは、前記仕上ミルの上流に、前記被圧延材の仕上ミル入側クラウン比率を制御可能な粗ミルを備え、
    前記クラウン比率管理部は、さらに、各スタンドの前記制御操作端の操作量が全て前記設定上下限値に達しても前記後行材の仕上ミル出側クラウン比率が前記目標範囲内に収まらない場合に、必要な仕上ミル入側クラウン比率を計算し、
    前記必要な仕上ミル入側クラウン比率に応じた制御信号を前記粗ミルへ出力すること、
    を特徴とする請求項1又は2に記載の熱間圧延ラインの形状制御装置。
  4. 前記熱間圧延ラインは、前記先行材の尾端と前記後行材の先端とを連続圧延し、前記仕上ミルよりも下流において材を切断すること、
    を特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の熱間圧延ラインの形状制御装置。
  5. 各スタンドの前記制御操作端の設定値を保存し、保存された設定値を次の被圧延材の設定の基準値として出力する設定保存部を備え、
    前記制御操作端管理部は、前記保存された前記先行材の設定値に基づき、前記後行材に対する各スタンドの前記設定上下限値を決定し、
    前記クラウン比率管理部は、さらに、各スタンド出側クラウン比率から平坦度不良の有無を予測し、各スタンド出側に平坦度不良の発生が予測された場合に、前記設定上下限値の範囲内で、平坦度不良の発生を抑制するように前記制御操作端の操作量を変更すること、
    を特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の熱間圧延ラインの形状制御装置。
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