JP2019100665A - 地下熱交換装置及びその組立方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】撓みを抑制しながら地中熱採熱管を地下に敷設可能な地下熱交換装置及びその組立方法を提供する。【解決手段】地下熱交換装置は、地中に埋設される筒体と、筒体内に配置され、熱媒体のための往路及び復路を構成する地中熱採熱管と、地中熱採熱管の往路及び復路を筒体に固定する固定部材と、を備え、筒体は、筒体の軸線方向に延在するとともに地中熱採熱管よりも幅広のスリットを有し、固定部材は、地中熱採熱管の往路及び復路を把持可能な1対の把持部と、1対の把持部を相互に連結する連結部と、スリットに嵌合する嵌合部と、を有する。【選択図】 図5

Description

本開示は地下熱交換装置及びその組立方法に関する。
地下の熱を利用可能な装置として、例えば特許文献1が開示する地下熱利用熱交換器は、掘削孔内に敷設される樹脂製流体路を備えている。樹脂製流体路は、往路と復路を有しており、掘削孔の周方向にてこれらの間隔を保つため、間隔保持部材が設けられている。
特開2017−101867号公報
特許文献1が開示する地中熱利用熱交換器では、複数の間隔保持部材が上下に離間して配置されており、当該地中熱利用熱交換器を掘削孔内に埋設する際に孔壁や浮遊する土塊による障害を受け、間隔保持部材同士の中間では樹脂製流体路が撓んでしまう。樹脂製流体路が撓むと、掘削孔の周方向における樹脂製流体路同士の間隔が狭くなってしまう。係る場合には例えば、復路(地盤と熱交換を行った後の熱媒体)から往路(熱交換前の熱媒体)に熱が移動するショートサーキットが生じるおそれがある。そして、このショートサーキットが生じると熱交換効率が低下するという問題がある。
上述の事情に鑑みて、本発明の少なくとも一実施形態の目的は、地中熱採熱管の埋設時に中空円筒状の筒体と構成することにより孔壁や浮遊する土塊の障害を受けずに撓みを抑制しながら樹脂製流体路を構成する地中熱採熱管を地下に敷設可能な地下熱交換装置及びその組立方法を提供することにある。
(1)本発明の少なくとも一実施形態に係る地下熱交換装置は、
地中に埋設される中空円筒状の筒体と、
前記筒体内に配置され、熱媒体のための往路及び復路を構成する地中熱採熱管と、
前記地中熱採熱管の往路及び復路を前記筒体に固定する固定部材と、を備え、
前記筒体は、前記筒体の軸線方向に延在するとともに前記地中熱採熱管よりも幅広のスリットを有し、
前記固定部材は、
前記地中熱採熱管の往路及び復路を把持可能な1対の把持部と、
前記1対の把持部を相互に連結する連結部と、
前記スリットに嵌合する嵌合部と、を有する。
上記構成(1)によれば、中空円筒状の筒体との構成により地中熱採熱管の埋設時が孔壁および土塊による影響を回避でき、地中熱採熱管の往路及び復路が固定部材の把持部によって把持され、固定部材の嵌合部が筒体の軸線方向に延在するスリットに対し固定されているので、地中熱採熱管の撓みが抑制される。この結果として、地中熱採熱管同士の間隔を所望の間隔に確実に保つことができるのでショートサーキットを全長にわたって抑制可能となり、良好な熱交換効率を達成可能である。
(2)幾つかの実施形態では、上記構成(1)において、
前記固定部材は、前記保持部に連なる張出部を更に有し、
前記張出部は、前記筒体の外周面における前記スリットに隣接する領域に重ね合わされる。
上記構成(2)によれば、張出部が筒体の外周面に重ね合わされることで、固定部材がスリットを通過して筒体内まで押し込まれてしまうことが防止される。この結果として、固定部材によって地中熱採熱管を確実に固定することができる。
(3)幾つかの実施形態では、上記構成(2)において、
前記筒体の外周面に取り付けられたスペーサを更に備え、
前記スペーサは、前記張出部と同心上に配置されている。
上記構成(3)によれば、張出部と同心上にスペーサが取り付けられており、張出部及びスペーサによって、縦孔の壁面と筒体の間隔を所定の間隔に保つことができる。このため、縦孔内の中心に筒体を配置することができる。
(4)本発明の少なくとも一実施形態に係る、地下熱交換装置の組立方法は、
地中に埋設される筒体と、
前記筒体内に配置され、熱媒体のための往路及び復路を構成する地中熱採熱管と、
前記地中熱採熱管の往路及び復路を前記筒体に固定する固定部材と、を備え、
前記筒体は、前記筒体の軸線方向に延在するとともに前記地中熱採熱管よりも幅広のスリットを有し、
前記固定部材は、
前記地中熱採熱管の往路及び復路を把持可能な1対の把持部と、
前記1対の把持部を相互に連結する連結部と、
前記スリットに嵌合する嵌合部と、を有する、地下熱交換装置の組立方法であって、
縦孔内に前記筒体を下降させながら、前記筒体内に前記スリットを通じて前記地中熱採熱管を挿入するチューブ挿入工程と、
前記チューブ挿入工程と並行して間欠的に行われ、前記地中熱採熱管に取り付けられた前記固定部材の嵌合部を前記スリットに固定する固定部材取付工程と、
を備える。
上記構成(4)によれば、筒体にスリットが設けられているので、筒体を縦孔に挿入しながら、スリットを通じて筒体内に地中熱採熱管を挿入することができる。このため、地中熱採熱管や筒体の長さに拘わらずに、地中熱採熱管を筒体内に容易に挿入することができる。また、固定部材をスリットに嵌合することで、地中熱採熱管の撓みを容易に抑制することができる。
本発明の少なくとも一実施形態によれば、撓みを抑制しながら樹脂製流体路を構成する地中熱採熱管を地下に敷設可能な地下熱交換装置及びその組立方法が提供される。
本発明の一実施形態に係る地下熱交換装置を適用した建造物の構成を概略的に示す図である。 地下熱交換装置を用いた地下熱利用システムの一部を概略的に示す図である。 地下熱交換装置を構成する筒体を概略的に示す側面図である。 図3中のIV−IV線に沿う筒体の概略的な横断面図である。 図2中のV−V線に沿う地下熱交換装置の概略的な横断面図である。 図2中の領域VIの概略的な拡大図である。 地下熱交換装置を構成する固定部材の概略的な斜視図である。 地下熱交換装置の組立方法の概略的な手順を示すフローチャートである。 他の実施形態に係る地下熱交換装置の概略的な横断面図である。 図9の地下熱交換装置の概略的な縦断面図である。 他の実施形態に係る地下熱交換装置の概略的な横断面図である。 図11の地下熱交換装置に用いられる固定部材の概略的な斜視図である。 図12の固定部材を弾性変形させた状態を示す概略的な平面図である。 他の実施形態に係る地下熱交換装置の概略的な横断面図である。
以下、添付図面を参照して本発明の幾つかの実施形態について説明する。ただし、実施形態として記載されている又は図面に示されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は、本発明の範囲をこれに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。
例えば、「ある方向に」、「ある方向に沿って」、「平行」、「直交」、「中心」、「同心」或いは「同軸」等の相対的或いは絶対的な配置を表す表現は、厳密にそのような配置を表すのみならず、公差、若しくは、同じ機能が得られる程度の角度や距離をもって相対的に変位している状態も表すものとする。
例えば、「同一」、「等しい」及び「均質」等の物事が等しい状態であることを表す表現は、厳密に等しい状態を表すのみならず、公差、若しくは、同じ機能が得られる程度の差が存在している状態も表すものとする。
例えば、四角形状や円筒形状等の形状を表す表現は、幾何学的に厳密な意味での四角形状や円筒形状等の形状を表すのみならず、同じ効果が得られる範囲で、凹凸部や面取り部等を含む形状も表すものとする。
一方、一の構成要素を「備える」、「具える」、「具備する」、「含む」、又は、「有する」という表現は、他の構成要素の存在を除外する排他的な表現ではない。
図1は、本発明の一実施形態に係る地下熱交換装置1を適用した建造物3の構成を概略的に示す図である。
建造物3は、杭基礎5と、杭基礎5によって支持された上部構造7とを備えている。杭基礎5は、地中に立接された複数の杭9と、各杭9の杭頭部を囲むように設けられたパイルキャップ11と、パイルキャップ11を相互に繋ぐ基礎梁13とによって構成されている。
地下熱交換装置1は、互いに隣接する杭9間に位置し、地中に埋設されている。地下熱交換装置1は、必ず隣接する杭9間に設置されるものではなく、予め設計等によって決定された位置に設置される。
図2は、地下熱交換装置1を用いた地下熱利用システム15の一部を概略的に示す図である。
地下熱利用システム15は、例えば、杭基礎5上に配置された地上熱交換装置17と、地下熱交換装置1とを備え、地下熱交換装置1は地盤に形成された縦孔19内に設置されている。地下熱交換装置1と地上熱交換装置17とは流体的に接続されており、地下熱交換装置1は、地上熱交換装置17から受け取った熱を地下に放出し、あるいは、地下から得た熱を地上熱交換装置17に渡す。地上熱交換装置17は、例えば上部構造7の空調システム(不図示)に接続されており、上部構造7の冷房又は暖房のために用いられる。
図3は、地下熱交換装置1を構成する筒体を概略的に示す側面図である。図4は、図3中のIV−IV線に沿う筒体21の概略的な横断面図である。図5は、図2中のV−V線に沿う地下熱交換装置1の概略的な横断面図である。図6は、図2中の領域VIの概略的な拡大図である。図7は、地下熱交換装置1を構成する固定部材23の概略的な斜視図である。
図2〜図7に示したように、地下熱交換装置1は、地中に埋設される筒体21と、熱媒体が内部を流動可能な地中熱採熱管25と、地中熱採熱管25を筒体21に固定するための固定部材23とを備えている。
筒体21は、円筒形状を有し、上下方向に沿うように縦孔19内に配置される。筒体21は、筒体21の軸線方向に延在する1つのスリット27を有する。スリット27は筒体21の全長にわたって延在し、筒体21を縦断している。スリット27の幅は、地中熱採熱管25の外径よりも大きく形成されている。筒体21は例えば塩ビ管や鋼管によって構成されている。
なお、地中熱採熱管25の長さに応じて、複数の筒体21が連結されていてもよい。この場合、複数の筒体21は、スリット27が相互に連通するように連結される。筒体21は、筒体21同士を連結するためのフランジやネジ部を有していてもよい。
地中熱採熱管25は、筒体21内に配置され、筒体21内をU字状に延びている。地中熱採熱管25は、上下方向に沿って延在する2つの直線部29と、筒体21の下端付近で2つの直線部29の下端部を繋ぐ折返部30とを有している。地中熱採熱管25は中空であり、2つの直線部29のうち一方は、地上から縦孔19の底に向かう熱媒体の往路を構成し、他方は、縦孔19の底から地上に向かう熱媒体の復路を構成している。地中熱採熱管25の外周面は、例えば、縦孔19内の地下水に接触し、地中熱採熱管25を介して地下水と熱媒体との間で熱交換可能である。地中熱採熱管25は、例えば樹脂製であり弾性(可撓性)を有するチューブ(熱交換用チューブ)によって構成される。
熱媒体は、図示しないポンプにより地中熱採熱管25の直線部29によって構成される往路及び復路を順に流れ、この間に、地下に熱を放出し、あるいは地下から熱を奪う。そして、熱媒体は、地上熱交換装置17にて、地下へ放出するべき熱を吸収し、あるいは地下からの熱を放出する。
固定部材23は、地中熱採熱管25の2つの直線部29、すなわち往路及び復路を筒体21に対し固定可能である。具体的には、固定部材23は、1対の把持部31と、連結部33と、嵌合部35とを有する。
1対の把持部31は、地中熱採熱管25の直線部29、すなわち往路及び復路をそれぞれ把持可能である。把持部31は、例えば平面視にてU字形状を有し、直線部29を相対変位不能に把持可能である。
連結部33は、1対の把持部31を相互に連結している。例えば、連結部33は長方形の板形状を有し、連結部33の両端に1対の把持部31が連なっている。
嵌合部35は、スリット27に嵌合可能であり、筒体21の軸線方向での固定部材23の変位を規制する。例えば、嵌合部35は連結部33と一体に設けられ、弾性的にスリット27と嵌合可能である。
固定部材23は、例えば金属製であり、1対の把持部31、連結部33及び嵌合部35が一体に形成されている。
上記構成によれば、地中熱採熱管25の往路及び復路が固定部材23の把持部31によって把持され、固定部材23の嵌合部35が筒体21の軸線方向に延在するスリット27に対し固定されているので、固定部材23により筒体21の軸線方向での地中熱採熱管25の移動が規制され、地中熱採熱管25の撓みが抑制される。この結果として、地中熱採熱管25同士の間隔、つまり往路と復路の間隔を所望の間隔に確実に保つことができるのでショートサーキットを全長にわたって抑制可能となり、良好な熱交換効率を達成可能である。
以下、上述した地下熱交換装置1の組立方法について説明する。図8は、地下熱交換装置1の組立方法の概略的な手順を示すフローチャートである。図8に示したように、地下熱交換装置1の組立方法は、筒体吊り下げ工程S1と、チューブ挿入工程S2と、固定部材取付工程S3とを有している。
筒体吊り下げ工程S1程では、予め掘削された縦孔19の上方に、筒体21を吊り下げる。
チューブ挿入工程S2では、吊り下げられた筒体21を連続的又は間欠的に縦孔19内に下降させながら、地上にいる作業者が、地上付近にある筒体21の部分に、スリット27を通じて地中熱採熱管25を挿入する。つまり、筒体21の下降に合わせて、地中熱採熱管25を筒体21内に連続的又は間欠的に挿入する。
固定部材取付工程S3は、複数の固定部材23が筒体21に所定間隔で取り付けられるように、チューブ挿入工程S2と並行して間欠的に行われる。すなわち、固定部材取付工程S3は、固定部材23を筒体21に取り付ける際にのみ実施される工程である。
固定部材取付工程S3では、作業者が、固定部材23の把持部31に地中熱採熱管25を取り付け、地中熱採熱管25とともに固定部材23の把持部31及び連結部33を筒体21内に挿入し、固定部材23の嵌合部35をスリット27に嵌合させる。
かくして、筒体21を下降させながらスリット27を通じて地中熱採熱管25を筒体21内に挿入するとともに、所定間隔で固定部材23によって地中熱採熱管25を筒体21に対して固定することで、地下熱交換装置1が組み立てられる。なお筒体21の下降中、必要に応じて筒体21は継ぎ足される。
上述した地下熱交換装置1の組立方法によれば、筒体21にスリット27が設けられているので、筒体21を縦孔19に挿入しながら、スリット27を通じて筒体21内に地中熱採熱管25を挿入することができる。このため、地中熱採熱管25や筒体21の長さに拘わらずに、地中熱採熱管25を筒体21内に容易に挿入することができる。また、固定部材23をスリット27に嵌合することで、地中熱採熱管25の撓みを容易に抑制することができる。
なお、上述した組立方法では、筒体21を下降させながら、地中熱採熱管25に固定部材23を取り付けたが、この組立方法に限定されるものではなく、筒体21を下降させる前に、予め地中熱採熱管25に全ての固定部材23を取り付ける方法を用いても良いし、地中熱採熱管25及び固定部材23を筒体21に取り付けた後に筒体21を吊り下げながら縦孔19内に挿入する方法を用いても良い。
以下、本発明に係る他の実施形態について説明するが、上述した構成と同一又は類似の構成については、同一の名称又は符号を付して説明を省略又は簡略化する。
図9は、他の実施形態に係る地下熱交換装置40の概略的な横断面図である。図10は、地下熱交換装置40の概略的な縦断面図である。
図9及び図10に示したように、地下熱交換装置40では、筒体21に他のスリット42が形成されている。スリット42は、スリット27の180度反対側に位置し、筒体21の軸線方向に所定の長さを有する。
一方、地下熱交換装置40に用いられる固定部材44は、地下熱交換装置1の固定部材23よりも長く、1対の把持部46のうち、嵌合部35と反対側に位置する把持部46は、スリット42に挿入される。つまり、スリット42は、把持部46を受け入れ可能な大きさを有し、筒体21の軸線方向での把持部46の変位を規制可能である。
上記構成によれば、嵌合部35とは反対側の固定部材44の把持部46がスリット42に挿入され、筒体21の軸線方向での変位が規制されるので、固定部材44によって地中熱採熱管25の撓みがより確実に抑制される。
図11は、他の実施形態に係る地下熱交換装置50の概略的な横断面図である。図12は、地下熱交換装置50に用いられる固定部材52の概略的な斜視図である。図13は、固定部材52を弾性変形させた状態を示す概略的な平面図である。
図11〜図13に示したように、固定部材52は4つの把持部54を有している。4つの把持部54は、筒体21の軸線の周りに略90度間隔で配置され、3つの連結部56によって相互に接続されている。
連結部56は、図13に示すように弾性変形可能であり、連結部56を弾性変形させた状態で4つの把持部54をスリット57を通じて筒体21内に挿入可能である。なお、この場合、スリット57の幅は、4つの把持部54を通すために上記各実施形態で示したスリット27よりもやや大きく形成され、これに合わせて嵌合部58の幅も拡大されている。
上記構成によれば、固定部材52が4つの把持部54を有しているので、1つの固定部材52によって2本(2対)の地中熱採熱管25を固定可能である。このため、2本(2対)の地中熱採熱管25を用いる場合でも、各地中熱採熱管25の撓みを防止し、高い熱交換率を達成可能である。
また、図11に示すように、2本(2対)の地中熱採熱管25が、筒体21の内周面に近接する位置に設けられているため、限られた筒体21の大きさにおいて、2本(2対)の地中熱採熱管25同士を最大限離間させることができる。このため、ショートサーキットの問題の発生をより適切に抑制することが可能となる。
幾つかの実施形態では、図5、図9及び図11に示したように、固定部材23,44,52は、把持部31に連なる張出部37を更に有する。張出部37は、例えば平面視にて扇形状を有し、筒体21の外周面におけるスリット27,57に隣接する領域に重ね合わされる。例えば張出部37は、把持部31,46,54、連結部33,56及び嵌合部35,58と一体に形成される。
上記構成によれば、張出部37が筒体21の外周面に重ね合わされることで、固定部材23,44,52がスリット27,57を通過して筒体21内まで押し込まれてしまうことが防止される。この結果として、固定部材23,44,52によって地中熱採熱管25を確実に固定することができる。
図14は、他の実施形態に係る地下熱交換装置60の概略的な横断面図である。
地下熱交換装置60は、筒体21の外周面に取り付けられたスペーサ61を更に備えている。スペーサ61は、縦孔19の中心に対し筒体21の中心を合わせる調心機能を有する。
また、スペーサ61は、例えば平面視にて扇形状を有し、地下熱交換装置60の固定部材62の張出部64と同心上に配置されている。
筒体21の径方向におけるスペーサ61の厚さと張出部64の厚さは同一であり、張出部64も縦孔19の中心に対し筒体21の中心を合わせる調心機能を有する。
上記構成によれば、スペーサ61及び張出部64によって、筒体21と縦孔19との局所的な摺動を回避することができ、地下熱交換装置60を縦孔19内に設置可能である。
また、縦孔19の中心に対して筒体21の中心を合わせる調心機能を有することで、縦孔19の内周面と筒体21の外周面の距離を全周にわたって一定に保つことができる。これにより、縦孔19の内周面と筒体21の外周面の間を通過する地下水の流量や存在する地下水量を周方向において略同一にすることができる。
スペーサ61が無くて縦孔19の中心に対して筒体21の中心が偏心している場合には、例えば、往路側の地中熱採熱管25が縦孔19の内周面近傍に配置されるとともに復路側の地中熱採熱管25が縦孔19の内周面から離れて配置される場合がある。係る場合には、往路側の熱交換効率が著しく低下して所望の熱交換容量を得られないおそれがある。
しかしながら、本実施形態ではスペーサ61を備えることにより、縦孔19の内周面と筒体21の外周面の距離を全周にわたって一定に保つことができるため、所望の熱交換容量を得ることができて良好な熱交換効率を達成可能である
なお、張出部64に調心機能を持たせる場合は、持たせない場合に比べて張出部64は厚く形成される。
上述した各実施形態では、筒体21のスリット27,57は一定の幅を有していたが、固定部材23,44,52,62の嵌合部35,58が固定される領域において部分的に拡幅されていてもよい。この場合、スリット27,57の拡幅された領域に嵌合部35,58が嵌合することで、嵌合部35,58がスリット27,57の長手方向に移動することを確実に規制することができる。
上述した各実施形態では、地中熱採熱管25は、1本の往路と、当該往路に連続した1本の復路とからなる構造としたが、これに限定されるものではなく、例えば1本の往路と、当該往路の下端から複数に分岐させた複数本の復路とからなる構造としても良い。
また、上述した各実施形態では、熱媒体を縦孔内に供給するものとして地中熱採熱管25を用いた場合について説明したが、これに限定されることはなく、鋼管等を用いても良い。なお、地中熱採熱管2として鋼管を用いた場合、固定部材23,44によって、筒体21内で鋼管が傾くことを防止でき、往路を構成する鋼管と復路を構成する鋼管が接近してショートサーキットが発生することを防止することができる。
最後に、本発明は上述した幾つかの実施形態に限定されることはなく、上述した実施形態に変形を加えた形態や、これらの形態を適宜組み合わせた形態も含む。
1,40,50,60 地下熱交換装置
3 建造物
5 杭基礎
7 上部構造
9 杭
11 パイルキャップ
13 基礎梁
15 地下熱利用システム
17 地上熱交換装置
19 縦孔
21 筒体
23,44,52,62 固定部材
25 地中熱採熱管
27,57 スリット
29 直線部
30 折返部
31,46,54 把持部
33,56 連結部
35,58 嵌合部
37,64 張出部
42 スリット
61 スペーサ

Claims (4)

  1. 地中に埋設される中空円筒状の筒体と、
    前記筒体内に配置され、熱媒体のための往路及び復路を構成する地中熱採熱管と、
    前記地中熱採熱管の往路及び復路を前記筒体に固定する固定部材と、を備え、
    前記筒体は、前記筒体の軸線方向に延在するとともに前記地中熱採熱管よりも幅広のスリットを有し、
    前記固定部材は、
    前記地中熱採熱管の往路及び復路を把持可能な1対の把持部と、
    前記1対の把持部を相互に連結する連結部と、
    前記スリットに嵌合する嵌合部と、を有する
    ことを特徴とする地下熱交換装置。
  2. 前記固定部材は、前記把持部に連なる張出部を更に有し、
    前記張出部は、前記筒体の外周面における前記スリットに隣接する領域に重ね合わされる
    ことを特徴とする請求項1に記載の地下熱交換装置。
  3. 前記筒体の外周面に取り付けられたスペーサを更に備え、
    前記スペーサは、前記張出部と同心上に配置されている
    ことを特徴とする請求項2に記載の地下熱交換装置。
  4. 地中に埋設される筒体と、
    前記筒体内に配置され、熱媒体のための往路及び復路を構成する地中熱採熱管と、
    前記地中熱採熱管の往路及び復路を前記筒体に固定する固定部材と、を備え、
    前記筒体は、前記筒体の軸線方向に延在するとともに前記地中熱採熱管よりも幅広のスリットを有し、
    前記固定部材は、
    前記地中熱採熱管の往路及び復路を把持可能な1対の把持部と、
    前記1対の把持部を相互に連結する連結部と、
    前記スリットに嵌合する嵌合部と、を有する、地下熱交換装置の組立方法であって、
    前記地中に形成された縦孔内に前記筒体を下降させながら、前記筒体内に前記スリットを通じて前記地中熱採熱管を挿入するチューブ挿入工程と、
    前記チューブ挿入工程と並行して間欠的に行われ、前記地中熱採熱管に取り付けられた前記固定部材の嵌合部を前記スリットに固定する固定部材取付工程と、
    を備えることを特徴とする地下熱交換装置の組立方法。
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