JP2019098917A - 車体前部構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】前突荷重に対するアッパメンバの強度を向上することができる車体前部構造を提供する。【解決手段】車体前部構造Sは、フロントフェンダー1に設けられた充電口11と、充電口11と車幅方向で対応する位置に開口部24を有しホイールハウスWHの上方において車両前後方向に延設されたアッパメンバ2と、アッパメンバ2の後端部が連結されたフロントピラー3と、を備える。アッパメンバ2は、ホイールハウスWHに沿った湾曲形状を呈する湾曲部を有している。アッパメンバ2には、湾曲部25から開口部24の上縁を通ってフロントピラー3へ向けて延びる補強フレーム7が設けられている。【選択図】図1

Description

本発明は、車両の車体前部構造に関する。
特許文献1には、車体前部の側面を構成するフロントフェンダーに充電口を設けた車体前部構造が開示されている。フロントフェンダーの車幅方向内方には、アッパメンバが配置されており、当該アッパメンバにおいて充電口と対応する位置には、充電用のケーブル等を配置するための開口部が形成されている。
国際公開第2013/073484号
当該車体前部構造を有する電動車両において、前突が発生した場合には、強度の低い開口部を起点にアッパメンバが過度に変形し、前突荷重がアッパメンバを通じて車両後方(主にフロントピラー)に伝達されにくくなる虞がある。そのため、開口部を有するアッパメンバにおいて、前突荷重に対する強度を向上することが望まれている。
本発明は、前記の点に鑑みてなされたものであり、前突荷重に対するアッパメンバの強度を向上することができる車体前部構造を提供することを課題とする。
前記した課題を解決するために、本発明の車体前部構造は、車体前部の側面に設けられたエネルギー供給口と、前記エネルギー供給口と車幅方向で対応する位置に開口部を有し、ホイールハウスの上方において車両前後方向に延設されたアッパメンバと、前記アッパメンバの後端部が連結されたフロントピラーと、を備える。前記アッパメンバは、前記ホイールハウスに沿った湾曲形状を呈する湾曲部を有している。前記アッパメンバには、前記湾曲部から前記開口部の上縁を通って前記フロントピラーへ向けて延びる補強フレームが設けられている。
本発明に係る車体前部構造によれば、前突荷重に対するアッパメンバの強度を向上することができる。
本発明の実施形態に係る車体前部構造を示す側面図である。 開口部とその周辺を左後方から見た斜視図であり、開口部の後縁を破断した状態を示す部分拡大図である。 図1のIII−III断面図である。 前突時の車体前部構造の作用を説明するための側面図であり、衝突前の状態を示す。 前突時の車体前部構造の作用を説明するための側面図であり、衝突後にアッパメンバが第一脆弱部を起点に折れ曲がった状態を示す。 前突時の車体前部構造の作用を説明するための側面図であり、衝突後にアッパメンバが第二脆弱部を起点に折れ曲がった状態を示す。 前突時の車体前部構造の作用を説明するための側面図であり、衝突後にアッパメンバが第三脆弱部を起点に折れ曲がった状態を示す。
本発明の実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。説明において、同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。なお、各図中に矢印で示される「前後」は、車体前後方向を示し、「上下」は、車体上下方向を示し、「左右」は、運転席から見た左右方向(車幅方向)を示している。
本実施形態の車体前部構造Sは、図1に示すように、充電口11を備えた電動車両の前部構造である。本実施形態の車体前部構造Sは、車体の左右方向(車幅方向)の中央部を境にして左右対称な構造である。そこで、本実施形態では、車体前部構造Sの左側の構造について説明し、車体前部構造Sの右側の構造については説明を省略する。なお、電動車両としては、電気モータのみを動力源とする電気自動車、2つ以上の動力源(例えば電気モータ及び内燃機関等)を搭載したハイブリッド自動車等を例示することができる。
車体前部構造Sは、フロントフェンダー1と、アッパメンバ2と、フロントピラー3と、フロントサイドフレーム4と、を備える。図1では、説明の便宜上、フロントフェンダー1を二点鎖線で描画している。
フロントフェンダー1は、車体前部の側面を構成する金属製のパネル部材である。フロントフェンダー1の後方寄りの部位には、エネルギー供給口としての充電口11が設けられている。充電口11は、側面視で横長矩形状を呈する。図示は省略するが、充電口11内には、外部電源と接続するための受電コネクタが設けられており、充電口11は、リッドで開閉可能に覆われている。
アッパメンバ2は、車両の前輪用のホイールハウスWHの上方において、車両前後方向に延設された中空断面構造の構造部材である。アッパメンバ2は、フロントフェンダー1に対して車幅方向内方に配置されている。アッパメンバ2は、前方に向かうほど下方に位置するように湾曲している。アッパメンバ2は、アッパメンバインナ2aと、当該アッパメンバインナ2aの車幅方向外方に設けられるアッパメンバアウタ(図示略)と、を備える。
アッパメンバインナ2aは、アッパメンバ2の内壁部を構成する金属製の部材である。アッパメンバインナ2aは、金属板を折曲加工することによって形成されている。アッパメンバインナ2aは、車幅方向外方に開口するコ字状を呈する。アッパメンバインナ2aは、アッパメンバ縦壁部21と、アッパメンバ上フランジ部22と、アッパメンバ下フランジ部23と、を一体的に備える。
アッパメンバ縦壁部21は、アッパメンバ2の内壁部を構成する。アッパメンバ縦壁部21において充電口11と車幅方向で対応する位置には、開口部24が形成されている。開口部24は、アッパメンバ縦壁部21の後方寄りに形成されている。開口部24は、図示せぬ充電用のケーブル等を配置するための開口であって、側面視で略矩形状を呈する。アッパメンバ縦壁部21の上端部は、前方に向かうほど下方に位置するように湾曲している。アッパメンバ縦壁部21の下端部には、上方に凸となる円弧状の湾曲部25が形成されている。湾曲部25は、ホイールハウスWHに沿った湾曲形状を呈する。湾曲部25の後端部は、開口部24の下方まで達している。
図2に示すように、アッパメンバ上フランジ部22は、アッパメンバ縦壁部21の上端部から車幅方向外方へ延設されている。アッパメンバ下フランジ部23は、アッパメンバ縦壁部21の下端部から車幅方向外方へ延設されており、アッパメンバ縦壁部21の下端部と協働して湾曲部25を構成している。
アッパメンバ縦壁部21とアッパメンバ上フランジ部22とで構成される角部には、補強用のアッパパッチ5が設けられている。アッパパッチ5は、金属製の板状部材であって、前方に向かうほど下方に位置するように湾曲している(図1も併せて参照)。アッパパッチ5は、金属板を折曲加工することによって形成されている。アッパパッチ5は、車幅方向に沿った断面視でL字状を呈する。アッパパッチ5は、アッパパッチ縦壁部51と、アッパパッチフランジ部52と、を一体的に備える。
アッパパッチ縦壁部51は、車両前後方向及び上下方向に延設されており、アッパメンバ縦壁部21と溶接等によって固定されている。アッパパッチフランジ部52は、アッパパッチ縦壁部51の上端部から車幅方向外方へ延設されており、アッパメンバ上フランジ部22と溶接等によって固定されている。
アッパメンバ縦壁部21とアッパメンバ下フランジ部23とで構成される角部には、補強用のロアパッチ6が設けられている。ロアパッチ6は、図1に示すように、湾曲部25に沿って延設された金属製の板状部材であって、前方に向かうほど下方に位置するように湾曲している。ロアパッチ6は、第一ロアパッチ6aと、第二ロアパッチ6bと、に二分割されている。第一ロアパッチ6aの強度は、パッチの枚数、材料、厚み等の選択によって第二ロアパッチ6bの強度よりも低い。第一ロアパッチ6a及び第二ロアパッチ6bは、いずれも金属板を折曲加工することによって形成されている。第一ロアパッチ6a及び第二ロアパッチ6bは、いずれも車幅方向に沿った断面視でL字状を呈する。
第一ロアパッチ6aは、ロアパッチ6の前側を構成している。第一ロアパッチ6aは、第一ロアパッチ縦壁部61と、第一ロアパッチフランジ部62と、を一体的に備える。
第一ロアパッチ縦壁部61は、車両前後方向及び上下方向に延設されており、アッパメンバ縦壁部21と溶接等によって固定されている。第一ロアパッチフランジ部62は、第一ロアパッチ縦壁部61の下端部から車幅方向外方へ延設されており、アッパメンバ下フランジ部23と溶接等によって固定されている。
第二ロアパッチ6bは、第一ロアパッチ6aに対して後方に配置されており、ロアパッチ6の後側を構成している。第二ロアパッチ6bは、第二ロアパッチ縦壁部63と、第二ロアパッチフランジ部64と、を一体的に備える。
図2に示すように、第二ロアパッチ縦壁部63は、車両前後方向及び上下方向に延設されており、アッパメンバ縦壁部21と溶接等によって固定されている。第二ロアパッチフランジ部64は、第二ロアパッチ縦壁部63の下端部から車幅方向外方へ延設されており、アッパメンバ下フランジ部23と溶接等によって固定されている。
図1に示すように、アッパメンバインナ2aには、開口部24周りを補強する補強フレーム7が設けられている。補強フレーム7は、湾曲部25から開口部24の上縁を通ってフロントピラー3へ向けて延びる金属製の部材である。補強フレーム7は、金属板を折曲加工することによって形成されている。補強フレーム7は、車幅方向に沿った断面視でクランク形状を呈する。補強フレーム7は、傾斜フレーム部7aと、上方フレーム部7bと、を含んでいる。
傾斜フレーム部7aは、補強フレーム7の前側を構成する部位である。傾斜フレーム部7aの前端部は、開口部24よりも前方において、アッパメンバインナ2aの下端部(湾曲部25)及び第二ロアパッチ6bと溶接等によって固定されている。傾斜フレーム部7aの後端部は、開口部24の前側の上角部付近に配置されている。傾斜フレーム部7aは、アッパメンバインナ2aの下端部から開口部24へ向けて上り傾斜している。傾斜フレーム部7aは、傾斜横壁部71と、傾斜外フランジ部72と、傾斜内フランジ部73と、を一体的に備える。
図2に示すように、傾斜横壁部71は、車両前後方向及び車幅方向に延設されており、補強フレーム7の横壁部の前側を構成する。傾斜外フランジ部72は、傾斜横壁部71の車幅方向外方端部から上方へ延設されており、アッパメンバ縦壁部21と溶接等によって固定されている。傾斜内フランジ部73は、傾斜横壁部71の車幅方向内方端部から下方へ延設されており、アッパメンバインナ2aの車幅方向内方に配置された車体部材92と溶接等によって固定されている。
上方フレーム部7bは、補強フレーム7の後側を構成する部位である。上方フレーム部7bは、傾斜フレーム部7aの後端部に連続しており、開口部24の上縁に沿って設けられている。上方フレーム部7bは、車両前後方向に沿って略直線状に延設されている。上方フレーム部7bは、開口部24の上方において、アッパメンバ縦壁部21と溶接等によって固定されている。上方フレーム部7bは、上方横壁部74と、上方外フランジ部75と、上方内フランジ部76と、を一体的に備える。
上方横壁部74は、車両前後方向及び車幅方向に延設されており、補強フレーム7の横壁部の後側を構成する。上方横壁部74は、傾斜横壁部71の後端部に連続している。上方横壁部74は、車幅方向外方から開口部24を通ってアッパメンバインナ2aよりも車幅方向内方まで延びており、開口部24の上面を形成する。上方横壁部74の上方でアッパメンバインナ2aの車幅方向内方には、断面L字状を呈するフレーム材90が設けられている。フレーム材90は、アッパメンバインナ2aと略平行な状態で車両前後方向に延設されている。図3に示すアッパメンバインナ2aの車幅方向内方には、開口部底面形成部材91が設けられている。開口部底面形成部材91は、開口部24の下辺の車幅方向内方に連続しており、開口部24の底面を形成する。
図2に示すように、上方外フランジ部75は、上方横壁部74の車幅方向外方端部から上方へ延設されており、アッパメンバ縦壁部21(開口部24の上縁)とボルト等によって固定されている。上方外フランジ部75は、傾斜外フランジ部72の後端部に連続している。上方内フランジ部76は、上方横壁部74の車幅方向内方端部から下方へ延設されており、車体部材92と溶接等によって固定されている。上方内フランジ部76は、傾斜内フランジ部73の後端部に連続している。
図1に示すように、アッパメンバインナ2aには、開口部24周りを補強する分岐フレーム8が設けられている。分岐フレーム8は、開口部24の前方において上下方向に延びるとともに、上方フレーム部7b(本実施形態では上方フレーム部7bと傾斜フレーム部7aとの境界)とアッパメンバインナ2aの下端部とを連結する金属製の部材である。分岐フレーム8は、補強フレーム7に入力された前突荷重を開口部24の下方に伝達する役割を果たす。つまり、分岐フレーム8を設けることによって、前突荷重を開口部24の上下に分散させることができる。分岐フレーム8は、金属板を折曲加工することによって形成されている。分岐フレーム8は、平断面視でクランク形状を呈する。分岐フレーム8は、図2に示すように、分岐縦壁部81と、分岐外壁部82と、分岐内壁部83と、分岐上フランジ片84と、分岐下フランジ片85と、を一体的に備える。
分岐縦壁部81は、上下方向及び車幅方向に延設されている。分岐外壁部82は、分岐縦壁部81の車幅方向外方端部から前方へ延設されている。分岐内壁部83は、分岐縦壁部81の車幅方向内方端部から後方へ延設されている。分岐上フランジ片84は、分岐外壁部82の上端部から上方へ延設されており、上方外フランジ部75と溶接等によって固定されている。分岐下フランジ片85は、分岐外壁部82の下端部から車幅方向外方へ延設されており、アッパメンバ下フランジ部23と溶接等によって固定されている。
図1に示すように、アッパメンバインナ2aは、複数の脆弱部26を備える。脆弱部26は、開口部24よりも前方において前突荷重を受けて折れ曲がる部位である。アッパメンバインナ2aは、前突荷重によって多段に折れ曲がることによって衝撃を吸収する。複数の脆弱部26は、アッパメンバインナ2aの下端部(湾曲部25)側において、車両前後方向に互いに離間して形成されている。脆弱部26は、本実施形態ではアッパメンバインナ2aに補強部品を取り付けて強度の強弱をつけることによって形成されている。複数の脆弱部26を区別する場合には、前方に位置するものから第一脆弱部26a、第二脆弱部26b、第三脆弱部26cのように称する。
第一脆弱部26aは、第一ロアパッチ6aの前端部とアッパメンバインナ2aにおいて第一ロアパッチ6aを取り付けていない部位との境界に形成されている。すなわち、本実施形態の第一脆弱部26aは、アッパメンバインナ2aにおいて、第一ロアパッチ6aを取り付けている部位と取り付けていない部位との強度差を利用して形成されている。
第二脆弱部26bは、第一ロアパッチ6aの後端部と第二ロアパッチ6bの前端部との境界に形成されている。すなわち、本実施形態では第一ロアパッチ6aの強度が第二ロアパッチ6bの強度よりも低いため、第二脆弱部26bは、第一ロアパッチ6aと第二ロアパッチ6bとの強度差を利用して形成されている。
第三脆弱部26cは、第二ロアパッチ6bにおいて、傾斜フレーム部7aを取り付けた部位と取り付けていない部位との境界(傾斜フレーム部7aに隣接する部位と隣接しない部位との境界)に形成されている。すなわち、本実施形態の第一脆弱部26aは、アッパメンバインナ2aにおいて、傾斜フレーム部7aを取り付けた部位と取り付けていない部位との強度差を利用して形成されている。
なお、実施形態では、アッパメンバインナ2aに補強部品を取り付けて脆弱部26を形成したが、他の方法で脆弱部を形成してもよい。例えば、アッパメンバインナ2aに凹部、貫通孔、薄肉部、切欠部等を設けて脆弱部を形成してもよい。また、実施形態では、後方に向かうにつれて強度が高くなるように強度の強弱をつけて脆弱部26を形成したが、後方に向かうにつれて強度が低くなるように強度の強弱をつけて脆弱部26を形成してもよい。また、実施形態では、第一ロアパッチ6aと第二ロアパッチ6bとを前後に並べて両者の境界を第二脆弱部26bとしたが、第一ロアパッチ6aを第二ロアパッチ6bの後端部まで延ばして第一ロアパッチ6aのみの部位と第一ロアパッチ6a及び第二ロアパッチ6bを重ね合わせた部位との境界を第二脆弱部としてもよい。
フロントピラー3は、上下方向に延設された中空断面構造の構造部材である。フロントピラー3の一部は、フロントフェンダー1によって車幅方向外方から覆われている。フロントピラー3の上部には、アッパメンバ2の後端部が溶接等によって連結されている。フロントピラー3は、フロントピラーインナ3aと、当該フロントピラーインナ3aの車幅方向外方に設けられているフロントピラーアウタ3bと、を備える。フロントピラーインナ3aとフロントピラーアウタ3bは、いずれも金属板を折曲加工することによって形成されている。
図1及び図3に示すように、フロントサイドフレーム4は、アッパメンバ2よりも車幅方向内方かつ下方において、車両前後方向に延設された中空断面構造の構造部材である。フロントサイドフレーム4の後端部は、電気モータ等を収容する動力搭載室PRと車室PCとを仕切るダッシュボードDBの下端部側に連結されている。フロントサイドフレーム4とアッパメンバ2との間には、懸架装置のダンパ(図示略)を収容するダンパハウジングDHが設けられている。図1に示すフロントサイドフレーム4には、開口部24よりも前方に配置された金属製の補強部材41が設けられている。補強部材41は、図示せぬフロントサブフレームを取り付けるための取付部としての機能と、フロントサイドフレーム4を補強する機能とを兼ね備える。補強部材41は、車両前後方向において傾斜フレーム部7aと一致する位置に配置されている。換言すると、補強部材41は、側面視で傾斜フレーム部7aと上下に対応する位置に配置されている。
本実施形態に係る車体前部構造Sは、基本的に以上のように構成されるものである。次に、図4及び図5を参照して、本実施形態に係る車体前部構造Sの前突時の作用について説明する。
図4Aに示すように、前突前の状態では、アッパメンバ2は、前方に向かうほど下方に位置するように湾曲している。フロントサイドフレーム4は、車両前後方向に沿って延設されている。
図4B、図5A及び図5Bに示すように、車両の前突時にアッパメンバ2に前突荷重Cが入力されると、アッパメンバ2は、第一脆弱部26a、第二脆弱部26b、第三脆弱部26cを起点に前方から順次折れ曲がる。すなわち、アッパメンバ2は、開口部24よりも前方において多段に折れ曲がることによって衝撃を吸収する。第三脆弱部26cまで折れ曲がった状態では、アッパメンバ2は、前端部が最下方に位置するように変形した状態となる。
アッパメンバ2に入力された前突荷重Cは、図5B中の矢印Y1,Y2に示すように、開口部24の上下を介して、アッパメンバ2からフロントピラー3へと伝達される。このとき、上方フレーム部7bによって、開口部24の上方からフロントピラー3への荷重伝達を好適に行うことができる。また、上方フレーム部7b及び分岐フレーム8によって、開口部24の下方からフロントピラー3への荷重伝達を好適に行うことができる。なお、フロントサイドフレーム4は、前突荷重を受けて前後方向に圧潰することによって衝撃を吸収する。
以上説明した本実施形態によれば、図1に示すように、アッパメンバ2(アッパメンバインナ2a)には、湾曲部25から開口部24の上縁を通ってフロントピラー3へ向けて延びる補強フレーム7が設けられているため、前突荷重に対する開口部24周りの強度を向上することができる。これにより、開口部24を起点にしたアッパメンバ2の変形を抑制することが可能となり、前突荷重をフロントピラー3に好適に伝達することができる。
また、本実施形態では、図1に示すように、補強フレーム7は、開口部24の上縁に沿って設けられる上方フレーム部7bを含んでおり、アッパメンバ2には、開口部24の前方において上下方向に延びるとともに上方フレーム部7bとアッパメンバ2の下端部とを互いに連結する分岐フレーム8が設けられている。このため、前突荷重に対する開口部24周りの強度をさらに向上することができる。また、補強フレーム7に入力された前突荷重が分岐フレーム8を介して開口部24の下方にも伝達されるため、前突荷重を開口部24の上下に分散させることができる。
また、本実施形態では、図1に示すように、補強フレーム7は、アッパメンバ2の下端部から開口部24へ向けて上り傾斜する傾斜フレーム部7aと、傾斜フレーム部7aの後端部に連続し開口部24の上縁に沿って設けられる上方フレーム部7bと、を含んでいる。このため、アッパメンバ2に入力された前突荷重を車両後方に効率良く伝達することができる。
また、本実施形態では、図1に示すように、アッパメンバ2は、開口部24よりも前方において前突荷重を受けて折れ曲がる複数の脆弱部26を備える。このため、前突時にアッパメンバ2の多段折れを誘発し、開口部24の前方で前突荷重の衝撃を効率良く吸収することができる。これにより、アッパメンバ2に開口部24を設けたことによってアッパメンバ2の衝突ストローク量が低減しても、アッパメンバ2の衝撃吸収性能を好適に確保することができる。
また、本実施形態では、図1及び図3に示すように、アッパメンバ2に対して車幅方向内方に配置され車両前後方向に延設されたフロントサイドフレーム4をさらに備えており、フロントサイドフレーム4には、開口部24よりも前方に配置された補強部材41が設けられている。このため、フロントサイドフレーム4において開口部24よりも前方部位の強度を向上することができる。これにより、前突荷重に対するフロントサイドフレーム4の衝撃吸収性能が高まり、ひいては、開口部24を起点にしたアッパメンバ2の変形をさらに抑制することができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は前記実施形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。本実施形態では、エネルギー供給口として充電口11を例示したが、例えば、給油口等のエネルギー供給口に対して本発明を適用することもできる。本実施形態では、分岐フレーム8を備えたが、当該分岐フレーム8を省略してもよい。本実施形態では、傾斜フレーム部7aと上方フレーム部7bとを一体で形成して補強フレーム7としたが、傾斜フレーム部7aと上方フレーム部7bとを別体で形成して互いに連結することによって補強フレーム7としてもよい。本実施形態では、3つの脆弱部26を備えたが、当該脆弱部26を単数又は3つ以外の複数備えてもよい。
S 車体前部構造
1 フロントフェンダー(車体前部の側面)
11 充電口(エネルギー供給口)
2 アッパメンバ
2a アッパメンバインナ
24 開口部
25 湾曲部
26 脆弱部
26a 第一脆弱部
26b 第二脆弱部
26c 第三脆弱部
3 フロントピラー
4 フロントサイドフレーム
41 補強部材
7 補強フレーム
7a 傾斜フレーム部
7b 上方フレーム部
8 分岐フレーム
WH ホイールハウス

Claims (5)

  1. 車体前部の側面に設けられたエネルギー供給口と、
    前記エネルギー供給口と車幅方向で対応する位置に開口部を有し、ホイールハウスの上方において車両前後方向に延設されたアッパメンバと、
    前記アッパメンバの後端部が連結されたフロントピラーと、
    を備え、
    前記アッパメンバは、前記ホイールハウスに沿った湾曲形状を呈する湾曲部を有しており、
    前記アッパメンバには、前記湾曲部から前記開口部の上縁を通って前記フロントピラーへ向けて延びる補強フレームが設けられていることを特徴とする車体前部構造。
  2. 前記補強フレームは、前記開口部の上縁に沿って設けられる上方フレーム部を含んでおり、
    前記アッパメンバには、前記開口部の前方において上下方向に延びるとともに、前記上方フレーム部と前記アッパメンバの下端部とを互いに連結する分岐フレームが設けられていることを特徴とする請求項1に記載の車体前部構造。
  3. 前記補強フレームは、
    前記アッパメンバの下端部から前記開口部へ向けて上り傾斜する傾斜フレーム部と、
    前記傾斜フレーム部の後端部に連続し、前記開口部の上縁に沿って設けられる上方フレーム部と、
    を含んでいることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の車体前部構造。
  4. 前記アッパメンバは、前記開口部よりも前方において前突荷重を受けて折れ曲がる複数の脆弱部を備えることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の車体前部構造。
  5. 前記アッパメンバに対して車幅方向内方に配置され、車両前後方向に延設されたフロントサイドフレームをさらに備えており、
    前記フロントサイドフレームには、前記開口部よりも前方に配置された補強部材が設けられていることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載の車体前部構造。
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