JP2019089404A - 船外機 - Google Patents

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敦 汲田
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Abstract

【課題】取り外し可能なロワーケースからの潤滑油の漏出を防止することができる船外機を提供する。【解決手段】船外機1は、アッパーケース31と、オイル貯留室32Aが形成されたロワーケース32と、オイル流路41と、オイル流路遮断弁42とを含む。ロワーケース32がアッパーケース31から取り外されると、オイル流路41は、アッパーケース31に設けられたオイルアッパー流路46と、ロワーケース32に設けられてオイル貯留室32Aにつながったオイルロワー流路45とに分離する。ロワーケース32がアッパーケース31に取り付けられた状態において、オイル流路遮断弁42は、オイルロワー流路45を開く。ロワーケース32がアッパーケース31から取り外された状態において、オイル流路遮断弁42は、オイルロワー流路45を閉じる。【選択図】図4

Description

本発明は、潤滑油を収容して取り外し可能なロワーケースを含む船外機に関する。
特許文献1に記載の船外機は、エンジンと、エンジンの動力をプロペラに伝達する動力伝達装置と、動力伝達装置を収容するケーシングとを含む。エンジンに備えられたクランクシャフトの回転が、動力伝達装置のドライブシャフト、ギア機構およびプロペラシャフトを介してプロペラに伝達される。ケーシングは、エンジンの下方に配置されたアッパーケースと、アッパーケースの下方に配置されたロワーケースとを含む。ギア機構は、ロワーケースに設けられたギア室内に配置されている。ギア室は、ギア機構を潤滑する潤滑油で満たされている。船外機は、ギア室内の潤滑油の交換時に潤滑油を案内するオイル通路をさらに含む。オイル通路は、アッパーケースに設けられたオイルホースと、ロワーケースに形成されてギア室につながったオイル下通路とを含む。オイルホースは、オイル下通路に差し込まれたオイル継手を介してロワーケースに連結されている。
特開2017−81372号公報
本件発明者は、特許文献1に記載されているような構成の船外機において、ロワーケースがアッパーケースに対して着脱可能な構成について検討した。この場合、作業者がメンテナンス等のためにロワーケースをアッパーケースから取り外すと、オイルホースがオイル継ぎ手から外れることにより、オイル通路が、オイルホースとオイル下通路とに分離する。この状態において作業者がロワーケースの着脱作業等のためにロワーケースを傾けると、ギア室内の潤滑油がオイル下通路を通ってオイル継ぎ手から漏れ出すおそれがある。また、ロワーケースがアッパーケースから取り外された状態で船外機が運搬されることが想定される。運搬中には、ギア機構等の腐食防止のためにギア室内を潤滑油で満たしておく必要がある。この場合にも、ロワーケースが傾いていると、ギア室内の潤滑油がオイル継ぎ手から漏れ出すおそれがある。
そこで、本発明の一実施形態は、取り外し可能なロワーケースからの潤滑油の漏出を防止することができる船外機を提供する。
本発明の一実施形態は、エンジンと、ドライブシャフトと、ギア機構と、プロペラシャフトと、アッパーケースと、ロワーケースと、オイル流路と、オイル流路遮断弁とを含む、船外機を提供する。前記ドライブシャフトは、前記エンジンから下方へ延び、前記エンジンによって回転される。前記ギア機構は、前記ドライブシャフトの下端部に連結される。前記プロペラシャフトには、プロペラが取り付けられ、前記ドライブシャフトの回転が前記ギア機構を介して伝達される。前記アッパーケースは、前記エンジンの下方に配置され、前記ドライブシャフトを収容する。前記ロワーケースには、前記ギア機構および潤滑油を収容するオイル貯留室が形成される。前記ロワーケースは、前記アッパーケースの下方に配置され、前記アッパーケースに対して着脱可能である。前記オイル流路は、前記アッパーケースに設けられたオイルアッパー流路と、前記ロワーケースに設けられて前記オイル貯留室につながったオイルロワー流路とを有し、前記オイル貯留室内の潤滑油の交換時に潤滑油を案内する。前記ロワーケースが前記アッパーケースから取り外されると、前記オイル流路は、前記オイルアッパー流路と前記オイルロワー流路とに分離する。前記ロワーケースが前記アッパーケースに取り付けられた状態において、前記オイル流路遮断弁は、前記オイルロワー流路を開く。前記ロワーケースが前記アッパーケースから取り外された状態において、前記オイル流路遮断弁は、前記オイルロワー流路を閉じる。
この構成によれば、ロワーケースがアッパーケースに取り付けられた状態では、オイル流路遮断弁がオイルロワー流路を開くので、オイルアッパー流路とオイルロワー流路とがつながってオイル流路が開通している。これにより、オイル流路によるオイル貯留室内の潤滑油の交換が可能になる。一方、ロワーケースがアッパーケースから取り外された状態では、オイル流路がオイルアッパー流路とオイルロワー流路とに分離し、オイル流路遮断弁がオイルロワー流路を閉じる。これにより、オイル貯留室内の潤滑油がオイルロワー流路を通ってロワーケースから流出することを防止できる。したがって、取り外し可能なロワーケースからの潤滑油の漏出を防止することができる。
本発明の一実施形態においては、前記船外機は、オイルロワージョイントと、オイルアッパージョイントとをさらに含む。前記オイルロワージョイントは、前記オイルロワー流路に設けられ、前記オイル流路遮断弁を内蔵する。前記オイルアッパージョイントは、前記オイルアッパー流路に設けられ、前記オイルロワージョイントと結合可能である。前記オイルアッパージョイントは、前記オイル流路遮断弁を開操作する操作部材を有する。
この構成によれば、ロワーケースがアッパーケースに取り付けられると、オイルロワー流路のオイルロワージョイントと、オイルアッパー流路のオイルアッパージョイントとが結合される。これにより、オイルアッパージョイントの操作部材が、オイルロワージョイントに内蔵されたオイル流路遮断弁を開操作し、オイル流路遮断弁は、オイルロワー流路を開く。一方、ロワーケースがアッパーケースから取り外されると、オイルロワージョイントとオイルアッパージョイントとの結合が解除される。これにより、操作部材がオイル流路遮断弁を開操作しなくなるので、オイル流路遮断弁は、オイルロワー流路を閉じる。このようにアッパーケースに対するロワーケースの着脱に伴うオイルロワージョイントとオイルアッパージョイントとの結合や当該結合の解除に連動して、オイル流路遮断弁によるオイルロワー流路の開閉を実現することができる。
本発明の一実施形態においては、前記オイルアッパージョイントには、下方に臨んで開口したオイルアッパー接続口が形成されている。前記操作部材は、前記オイルアッパー接続口内に設けられている。前記オイルロワージョイントには、上方に臨んで開口して前記オイルアッパー接続口に接続されるオイルロワー接続口が形成されている。前記オイル流路遮断弁は、前記オイルロワー流路内で上下にスライド可能な弁体と、前記弁体を受ける弁座と、前記弁体を前記弁座に向けて上方へ付勢する付勢部材とを含む。前記オイル流路遮断弁が前記オイルロワー流路を開いた状態では、前記弁体が前記操作部材によって下方へ押し込まれることにより、前記弁体と前記弁座との間に、前記オイルアッパー流路と前記オイルロワー流路とを連通させる隙間が形成される。前記ロワーケースが前記アッパーケースから離脱すると、前記付勢部材の付勢によって前記弁体が前記弁座に接近して前記隙間がなくなることによって、前記オイル流路遮断弁が前記オイルロワー流路を閉じる。
この構成によれば、ロワーケースがアッパーケースに取り付けられると、オイル流路遮断弁の弁体が、オイルアッパージョイントのオイルアッパー接続口内の操作部材によって下方へ押し込まれる。これにより、オイルアッパー流路とオイルロワー流路とを連通させる隙間が、オイル流路遮断弁における弁体と弁座との間に形成される。そのため、オイル流路遮断弁によるオイルロワー流路の開動作を実現することができる。一方、ロワーケースがアッパーケースから離脱すると、操作部材による弁体の押し込みがなくなり、オイル流路遮断弁では、付勢部材の付勢によって上昇する弁体が弁座に接近する。これにより、オイルアッパー流路とオイルロワー流路とを連通させる隙間がなくなるので、オイル流路遮断弁によるオイルロワー流路の閉動作を実現することができる。
本発明の一実施形態においては、前記オイル流路遮断弁が前記オイルロワー流路を開いた状態では、前記オイルロワージョイントは、前記オイルアッパー接続口内に差し込まれている。この構成によれば、オイルロワージョイントのオイルロワー接続口が、オイルアッパー流路内でオイルアッパー接続口に接続される。これにより、オイルロワー接続口とオイルアッパー接続口との継ぎ目が、開通したオイル流路の外部に露出されなくなるので、オイル流路内の潤滑油が当該継ぎ目から漏れ出ることを防止できる。
本発明の一実施形態においては、前記船外機は、前記オイルアッパー接続口内に差し込まれた前記オイルロワージョイントと前記オイルアッパー流路の内面との隙間を塞ぐ第1シール部材をさらに含む。この構成によれば、オイル流路内の潤滑油がオイルロワージョイントとオイルアッパー流路の内面との隙間から漏れ出ることを、第1シール部材によって防止できる。
本発明の一実施形態においては、前記船外機は、エクステンション部材と、オイルロワージョイントと、オイル中継流路と、オイル中継ジョイントとをさらに含む。前記エクステンション部材は、前記アッパーケースと前記ロワーケースとの間に配置されて前記アッパーケースに固定される。前記オイルロワージョイントは、前記オイルロワー流路に設けられ、前記オイル流路遮断弁を内蔵する。前記オイル中継流路は、前記エクステンション部材に設けられ、前記オイルアッパー流路から下方に延びる。前記オイル中継ジョイントは、前記オイル中継流路に設けられ、前記オイルロワージョイントと結合可能である。前記オイル中継ジョイントは、前記オイル流路遮断弁を開操作する操作部材を有する。
この構成によれば、ロワーケースがエクステンション部材に装着されると、オイルロワー流路のオイルロワージョイントと、エクステンション部材におけるオイル中継流路のオイル中継ジョイントとが結合される。これにより、オイル中継ジョイントの操作部材が、オイルロワージョイントに内蔵されたオイル流路遮断弁を開操作し、オイル流路遮断弁は、オイルロワー流路を開く。すると、オイルアッパー流路とオイル中継流路とオイルロワー流路とがつながってオイル流路が開通する。一方、ロワーケースがエクステンション部材から離脱すると、オイルロワージョイントとオイル中継ジョイントとの結合が解除される。これにより、操作部材がオイル流路遮断弁を開操作しなくなるので、オイル流路遮断弁は、オイルロワー流路を閉じる。このようにエクステンション部材に対するロワーケースの着脱に伴うオイルロワージョイントとオイル中継ジョイントとの結合や当該結合の解除に連動して、オイル流路遮断弁によるオイルロワー流路の開閉を実現することができる。
本発明の一実施形態においては、前記オイル中継流路には、下方に臨んで開口したオイル中継口が形成される。前記操作部材は、前記オイル中継口内に設けられる。前記オイルロワージョイントには、上方に臨んで開口して前記オイル中継口に接続されるオイルロワー接続口が形成される。前記オイル流路遮断弁は、前記オイルロワー流路内で上下にスライド可能な弁体と、前記弁体を受ける弁座と、前記弁体を前記弁座に向けて上方へ付勢する付勢部材とを含む。前記オイル流路遮断弁が前記オイルロワー流路を開いた状態では、前記弁体が前記操作部材によって下方へ押し込まれることにより、前記弁体と前記弁座との間に、前記オイル中継流路と前記オイルロワー流路とを連通させる隙間が形成される。前記ロワーケースが前記エクステンション部材から離脱すると、前記付勢部材の付勢によって前記弁体が前記弁座に接近して前記隙間がなくなることによって、前記オイル流路遮断弁が前記オイルロワー流路を閉じる。
この構成によれば、ロワーケースがエクステンション部材に装着されると、オイル流路遮断弁の弁体が、オイル中継流路のオイル中継口内の操作部材によって下方へ押し込まれる。これにより、オイル中継流路とオイルロワー流路とを連通させる隙間が、オイル流路遮断弁における弁体と弁座との間に形成される。そのため、オイル流路遮断弁によるオイルロワー流路の開動作を実現することができる。一方、ロワーケースがエクステンション部材から離脱すると、操作部材による弁体の押し込みがなくなり、オイル流路遮断弁では、付勢部材の付勢によって上昇する弁体が弁座に接近する。これにより、オイル中継流路とオイルロワー流路とを連通させる隙間がなくなるので、オイル流路遮断弁によるオイルロワー流路の閉動作を実現することができる。
本発明の一実施形態においては、前記オイル流路遮断弁が前記オイルロワー流路を開いた状態では、前記オイルロワージョイントは、前記オイル中継口内に差し込まれている。この構成によれば、オイルロワージョイントのオイルロワー接続口が、オイル中継流路内でオイル中継口に接続される。これにより、オイルロワー接続口とオイル中継口との継ぎ目が、開通したオイル流路の外部に露出されなくなるので、オイル流路内の潤滑油が当該継ぎ目から漏れ出ることを防止できる。
本発明の一実施形態においては、前記船外機は、前記オイル中継口内に差し込まれた前記オイルロワージョイントと前記オイル中継流路の内面との隙間を塞ぐ第2シール部材をさらに含む。この構成によれば、オイル流路内の潤滑油がオイルロワージョイントとオイル中継流路の内面との隙間から漏れ出ることを、第2シール部材によって防止できる。
本発明の一実施形態においては、前記オイル流路遮断弁は、第3シール部材をさらに含む。前記第3シール部材は、前記弁体に取り付けられ、前記ロワーケースが前記アッパーケースから取り外された状態において前記弁体と前記弁座との間で圧縮されて前記弁体と前記弁座との隙間を塞ぐ。この構成によれば、ロワーケースがアッパーケースから取り外された状態において、第3シール部材が弁体と弁座との間で圧縮されて弁体と弁座との隙間を塞ぐことにより、オイル流路遮断弁は、オイルロワー流路を閉じることができる。
本発明の一実施形態においては、前記船外機は、エア流路をさらに含む。前記エア流路は、前記アッパーケースに設けられ、前記オイル貯留室内の潤滑油の交換時に大気に開放されるエアアッパー流路と、前記ロワーケースに設けられて前記オイル貯留室につながったエアロワー流路とを有する。前記ロワーケースが前記アッパーケースから取り外されると、前記エア流路は、前記エアアッパー流路と前記エアロワー流路とに分離する。
この構成によれば、オイル貯留室内の潤滑油の交換時において、オイル貯留室内の使用済みの潤滑油がオイル流路を通って船外機の外に排出される際、大気がエアアッパー流路およびエアロワー流路を通ってオイル貯留室に流入する。オイル貯留室内において潤滑油と空気とが入れ替わることにより、オイル貯留室内の使用済みの潤滑油を円滑に排出することができる。一方、新しい潤滑油がオイル流路を通ってオイル貯留室に流入する際、オイル貯留室内の空気がエアロワー流路およびエアアッパー流路を通って船外機の外に排出される。オイル貯留室内において潤滑油と空気とが入れ替わることにより、新しい潤滑油をオイル貯留室内に円滑に収容することができる。
本発明の一実施形態においては、前記船外機は、エア流路遮断弁をさらに含む。前記ロワーケースが前記アッパーケースに取り付けられた状態において、前記エア流路遮断弁は、前記エアロワー流路を開く。前記ロワーケースが前記アッパーケースから取り外された状態において、前記エア流路遮断弁は、前記エアロワー流路を閉じる。
この構成によれば、ロワーケースがアッパーケースに取り付けられた状態では、エア流路遮断弁がエアロワー流路を開くので、エアアッパー流路とエアロワー流路とがつながってエア流路が開通して、大気に開放される。そのため、潤滑油の交換時にオイル貯留室内において潤滑油と空気とを入れ替えることができるので、オイル貯留室内の使用済みの潤滑油を円滑に排出して、新しい潤滑油をオイル貯留室内に円滑に収容することができる。一方、ロワーケースがアッパーケースから取り外された状態において、エア流路遮断弁がエアロワー流路を閉じる。これにより、オイル貯留室内の潤滑油がエアロワー流路を通ってロワーケースから流出することを防止できる。したがって、取り外し可能なロワーケースからの潤滑油の漏出を防止することができる。
本発明の一実施形態においては、前記ロワーケースは、前記ドライブシャフトを伴って前記アッパーケースに対して着脱可能である。この構成によれば、アッパーケースから取り外されたロワーケースは、ドライブシャフトが横になるように傾けられることが想定されるが、この場合において、ロワーケースからの潤滑油の漏出を防止することができる。
本発明の一実施形態においては、前記船外機は、前記ロワーケースが水中に位置するチルトダウン位置と、前記ロワーケースが水面の上方に位置するチルトアップ位置との間で、水平方向に延びるチルティングシャフトまわりに回動可能である。前記オイルアッパー流路において前記オイル貯留室から最も離れた先端部は、前記チルティングシャフトよりも高い位置に配置される。前記船外機は、前記先端部に設けられて潤滑油交換用の外部機器にワンタッチ接続されるカプラーをさらに含む。
この構成によれば、船外機がチルトアップ位置まで回動すると、オイルアッパー流路の先端部が作業者のアクセスしやすい位置に配置される。この先端部に設けられたカプラーは、潤滑油交換用の外部機器にワンタッチ接続される。そのため、作業者は、船外機をチルトアップ位置まで回動させてカプラーを外部機器にワンタッチ接続することによって、潤滑油の交換作業を容易に行うことができる。
本発明によれば、船外機において取り外し可能なロワーケースからの潤滑油の漏出を防止することができる。
本発明の一実施形態に係る船外機を含む船舶推進装置の模式的な左側面図である。 前記船外機のアッパーケースおよびロワーケースの左側面を示す部分断面図である。 図2において2点鎖線の円で囲まれた部分の拡大図である。 前記アッパーケースの左側面と、前記アッパーケースから取り外された状態における前記ロワーケースの左側面とを示す部分断面図である。 図4において2点鎖線の円で囲まれた部分の拡大図である。 前記アッパーケースと、前記アッパーケースから取り外された状態における前記ロワーケースとを示す模式的な分解斜視図である。 本発明の一実施形態に係るオイル交換方法について説明するための模式図である。 本発明の一実施形態に係るオイル交換方法について説明するための模式図である。 本発明の他の実施形態に係る船外機の要部の部分断面図である。
以下では、本発明の実施形態を、添付図面を参照して詳細に説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る船外機1を含む船舶推進装置2の模式的な左側面図である。船舶推進装置2は、船舶を推進させる推力を発生する船外機1と、船外機1を船体3に取り付けるための取付機構4とを含む。図1における左方が、船外機1の前方であり、図1における右方が、船外機1の後方である。図1の紙面に直交する方向における手前が、船外機1の左方であり、図1の紙面に直交する方向における奥が、船外機1の右方である。図1は、チルトダウン位置にある船外機1を示している。チルトダウン位置は、船外機1におけるプロペラ5の回転軸線5Aが水平方向および前後方向の両方に沿っているときの概ね垂直な姿勢の船外機1の位置である。以下では、特に断りがない限り、チルトダウン位置にある船外機1について説明する。
取付機構4は、スイベルブラケット6と、クランプブラケット7と、ステアリングシャフト8と、チルティングシャフト9とを含む。ステアリングシャフト8は、上下方向に延びるように配置されている。チルティングシャフト9は、水平方向に沿って左右方向に延びている。スイベルブラケット6は、ステアリングシャフト8を介して船外機1に連結されている。クランプブラケット7は、チルティングシャフト9を介してスイベルブラケット6に連結されている。クランプブラケット7は、船体3の後部に固定されている。これにより、船外機1は、取付機構4によって船体3の後部に取り付けられている。
船外機1およびスイベルブラケット6は、クランプブラケット7に対して、チルティングシャフト9まわりに上下に回動可能である。船外機1がチルティングシャフト9まわりに回動されることにより、船外機1が、船体3およびクランプブラケット7に対して傾けられる。船外機1は、チルトダウン位置とチルトアップ位置(後述する図8参照)との間で回動可能である。船外機1がチルトダウン位置にあるときには、プロペラ5は、水中に位置する。船外機1がチルトアップ位置にあるときには、プロペラ5は、水面の上方に位置する。船外機1は、スイベルブラケット6およびクランプブラケット7に対して、ステアリングシャフト8とともに左右に回動可能である。
船舶推進装置2は、船外機1を左右に回動させるステアリング機構(図示せず)と、船外機1を上下に回動させるパワーチルト&トリム機構(以下では「PTT」という。)10とを含む。PTT10は、油圧シリンダ等によって構成され、スイベルブラケット6およびクランプブラケット7に連結されている。作業者は、船体3の操縦席(図示せず)または船外機1に設けられたアップ/ダウンスイッチ(図示せず)を操作してPTT10を作動させる。すると、PTT10は、チルトダウン位置からチルトアップ位置までの任意の位置へ向けて船外機1を回動させる。
船外機1は、エンジン11と、ドライブシャフト12と、プロペラシャフト13と、ギア機構14と、エンジンカバー15と、ケーシング16とを含む。
エンジン11は、例えばガソリン等の燃料を燃焼させて動力を発生する内燃機関であり、燃焼室17と、クランクシャフト18と、ピストン19とを内蔵している。クランクシャフト18は、上下方向に延びるクランク軸線18Aを有する。燃焼室17内での混合気の燃焼によって、ピストン19が、クランク軸線18Aと直交する前後方向に往復直線移動する。これにより、クランクシャフト18が、クランク軸線18Aまわりに回転される。
ドライブシャフト12は、エンジン11から下方へ延びている。ドライブシャフト12は、クランクシャフト18と一体回転可能であり、エンジン11によって回転される。ドライブシャフト12は、例えばスプライン結合によって、クランクシャフト18の下端部に連結されている。そのため、メンテナンス時には、作業者は、ドライブシャフト12を下方へずらすことによって、ドライブシャフト12とクランクシャフト18との連結を解除することができる。
プロペラシャフト13は、ドライブシャフト12の下端部よりも下方において前後方向に延びている。プロペラシャフト13の後端部には、プロペラ5が取り付けられている。ギア機構14は、ドライブシャフト12の下端部とプロペラシャフト13の前端部とに連結されている。プロペラシャフト13には、ドライブシャフト12の回転がギア機構14を介して伝達される。ギア機構14は、駆動歯車20と、第1伝達歯車21と、第2伝達歯車22と、クラッチ体23とを含む。船外機1は、クラッチ体23を移動させるシフト機構24をさらに含む。
駆動歯車20、第1伝達歯車21および第2伝達歯車22は、例えば筒状の傘歯車である。駆動歯車20は、ドライブシャフト12の下端部に取り付けられている。第1伝達歯車21は、プロペラシャフト13の前端部において駆動歯車20よりも前方の部分を取り囲んでいる。第2伝達歯車22は、プロペラシャフト13の前端部において駆動歯車20よりも後方の部分を取り囲んでいる。第1伝達歯車21および第2伝達歯車22は、前後方向に間隔を空けて向かい合うように配置され、駆動歯車20に噛み合っている。エンジン11の駆動に伴って駆動歯車20がドライブシャフト12と一体回転すると、駆動歯車20の回転が第1伝達歯車21および第2伝達歯車22に伝達される。これにより、第1伝達歯車21および第2伝達歯車22は、プロペラシャフト13まわりに、互いに反対方向に回転する。
クラッチ体23は、第1伝達歯車21および第2伝達歯車22の間に配置されている。クラッチ体23は、例えば筒状のドッグクラッチであって、プロペラシャフト13の前端部を取り囲んでいる。クラッチ体23は、例えばスプラインによって、プロペラシャフト13の前端部に連結されている。したがって、クラッチ体23は、プロペラシャフト13の前端部とともに回転する。さらに、クラッチ体23は、プロペラシャフト13の前端部に対して前後方向に移動可能である。
シフト機構24は、上下方向に延びるシフトロッド25を含む。シフトロッド25は、操船者によって操作される操作レバー(図示せず)につながった操作ケーブル26に結合されている。操作ケーブル26から入力される操作力によって、シフトロッド25は、シフトロッド25の軸線まわりに回動する。クラッチ体23は、シフトロッド25が回動されることにより、前後方向に移動し、ニュートラル位置、前進位置および後進位置のいずれかの位置に配置される。
ニュートラル位置は、クラッチ体23が第1伝達歯車21および第2伝達歯車22のいずれにも噛み合わない位置であって前進位置と後進位置との間の位置である。クラッチ体23がニュートラル位置に配置されている状態では、ドライブシャフト12の回転がプロペラシャフト13に伝達されないので、船外機1のシフト位置は「ニュートラル」である。
前進位置は、クラッチ体23が第1伝達歯車21の内周部に噛み合う位置であり、後進位置は、クラッチ体23が第2伝達歯車22の内周部に噛み合う位置である。クラッチ体23が前進位置に配置されて第1伝達歯車21に連結された状態では、第1伝達歯車21の回転がプロペラシャフト13に伝達されるので、船外機1のシフト位置は「前進」である。第1伝達歯車21の回転がプロペラシャフト13に伝達されると、プロペラ5が前進回転方向に回転する。これにより、前進方向の推進力が発生する。クラッチ体23が後進位置に配置されて第2伝達歯車22に連結された状態では、第2伝達歯車22の回転がプロペラシャフト13に伝達されるので、船外機1のシフト位置は「後進」である。第2伝達歯車22の回転がプロペラシャフト13に伝達されると、プロペラ5が、前進回転方向とは反対の後進回転方向に回転する。これにより、後進方向の推進力が発生する。なお、前進位置と後進位置との関係が逆であってもよい。
エンジンカバー15は、ボックス状に形成され、エンジン11と、ドライブシャフト12の少なくとも上端部とを収容している。エンジンカバー15は、エンジン11の下部のまわりに配置された筒状のボトムカバー15Aと、取り外し可能にボトムカバー15Aに取り付けられたカップ状のトップカバー15Bとを含む。
ケーシング16は、エンジンカバー15から下方に延びる中空体であり、アルミニウム等による金属製である。ケーシング16は、エンジン11の下方に配置されたエキゾーストガイド(図示せず)と、エキゾーストガイドの下方に配置されたアッパーケース31と、アッパーケース31の下方に配置されたロワーケース32とを含む。
ドライブシャフト12は、エキゾーストガイドを貫通している。アッパーケース31の外皮部は、エプロン33である。エプロン33は、アッパーケース31から取り外し可能であってもよい。アッパーケース31は、ドライブシャフト12の途中部を収容している。
ロワーケース32は、ドライブシャフト12の少なくとも下端部と、プロペラシャフト13と、ギア機構14と、シフトロッド25の少なくとも下端部とを収容している。プロペラシャフト13の後端部に取り付けられたプロペラ5は、ロワーケース32から後方にはみ出して配置されている。船外機1がチルトダウン位置にあるときには、ロワーケース32の少なくとも一部は、プロペラ5とともに水中に位置する。船外機1がチルトアップ位置にあるときには、ロワーケース32は、プロペラ5とともに水面の上方に位置する(図8参照)。ロワーケース32は、ボルト等の締結部材34によってアッパーケース31に固定されている。作業者は、締結部材34を取り外すことにより、ロワーケース32をアッパーケース31から取り外すことができる。つまり、ロワーケース32は、アッパーケース31に対して着脱可能である。前述したようにドライブシャフト12がクランクシャフト18から外れることができるので、ロワーケース32は、ドライブシャフト12を伴ってアッパーケース31に対して着脱可能である。
図2は、アッパーケース31およびロワーケース32の左側面を示す部分断面図である。ロワーケース32内には、オイル貯留室32Aが形成されている。オイル貯留室32Aは、前後方向に延びる横領域32Bと、上下方向に延びる第1縦領域32Cと、上下方向に延びる第2縦領域32Dとを含む。
横領域32Bは、プロペラシャフト13の前端部と、ギア機構14と、シフトロッド25の下端部とを収容している。具体的に、ギア機構14では、駆動歯車20と、第1伝達歯車21と、第2伝達歯車22と、クラッチ体23とが、横領域32Bに収容されている。第1縦領域32Cの下端部は、横領域32Bの前部分に上方から接続されている。第1縦領域32Cは、シフトロッド25において下端部よりも上方の部分を収容している。第2縦領域32Dは、第1縦領域32Cよりも後方に配置されている。第2縦領域32Dの下端部は、横領域32Bの後部分に上方から接続されている。第1縦領域32Cは、ドライブシャフト12を収容している。
オイル貯留室32Aは、潤滑油を収容している。この実施形態における潤滑油は、ギアオイルであり、オイル貯留室32Aの横領域32B、第1縦領域32Cおよび第2縦領域32Dに行き渡っている。ロワーケース32内には、冷却水通路32Eが形成されている。冷却水通路32Eは、第1縦領域32Cよりも前方に位置し、上下方向に延びている。船外機1の外表面に形成された取水口(図示せず)から海水等の外部の水が冷却水通路32Eに取り込まれ、船外機1内を流れてエンジン11等を冷却した後に、船外機1の外に排出される。ロワーケース32内において、オイル貯留室32Aと冷却水通路32Eとの間が遮断されている。そのため、オイル貯留室32A内の潤滑油が冷却水通路32Eに流入したり、冷却水通路32E内の水がオイル貯留室32Aに流入したりすることはない。
船外機1は、ボルト等の締結部材35によってロワーケース32の上面32Fに固定される蓋部材36を含む。蓋部材36は、アルミニウム等による金属製である。蓋部材36は、第1縦領域32Cおよび冷却水通路32Eを上方から塞いでいる。蓋部材36には、シフトロッド25が挿通される貫通穴36Aが形成されている。貫通穴36Aの上端には、環状のシール部材37が取り付けられている。シール部材37は、貫通穴36Aにおける蓋部材36の内周面とシフトロッド25との隙間を塞いでいる。そのため、第1縦領域32C内の潤滑油が当該隙間を通って上方へ漏れ出すことが防止される。上面32Fには、ドライブシャフト12が挿通される挿通穴32Gが形成されている。挿通穴32Gにおけるロワーケース32の内周面とドライブシャフト12との隙間は、シール部材37と同様のシール部材(図示せず)によって塞がれている。そのため、第2縦領域32D内の潤滑油が当該隙間を通って上方へ漏れ出すことが防止される。
次に、オイル貯留室32A内の潤滑油を交換するための構成について説明する。船外機1は、オイル流路41と、オイル流路遮断弁42と、エア流路43と、エア流路遮断弁44とを含む。
オイル流路41は、ロワーケース32に設けられたオイルロワー流路45と、アッパーケース31に設けられたオイルアッパー流路46とを有する。オイルロワー流路45は、ロワーケース32内において、冷却水通路32Eよりも前方に形成されており、上下方向に延びている。オイルロワー流路45は、例えば鋳造またはドリル加工によってロワーケース32に形成されている。オイルロワー流路45の下端は、オイル貯留室32Aの横領域32Bの前端につながっている。オイルロワー流路45は、ロワーケース32の上面32Fまで延びている。
図3は、図2において2点鎖線の円で囲まれた部分の拡大図である。オイルロワー流路45の上端部には、オイルロワージョイント47が設けられている。オイルロワージョイント47は、例えば金属製であり、上下方向に延びる中心軸線を有する円管状に形成されている。オイルロワージョイント47は、ロワーケース32の上面32Fから上方へ突出している。オイルロワージョイント47の下端部は、オイルロワー流路45の上端部に差し込まれている。オイルロワージョイント47における円筒状の内部空間47Aは、オイルロワー流路45の一部を構成している。オイルロワージョイント47の上端面には、上方に臨んで開口したオイルロワー接続口47Bが形成されている。オイルロワー接続口47Bは、オイルロワージョイント47の内部空間47Aにつながっている。オイルロワージョイント47の上端面の外周縁には、面取り47Cが形成されている。オイルロワージョイント47においてロワーケース32の上面32Fから上方へ突出した部分の外周面には、その周方向に延びる環状の溝47Dが形成されている。環状のシール部材48が溝47Dに嵌め込まれている。シール部材48は、この発明の一実施形態による第1シール部材および第2シール部材の一例である。
オイルアッパー流路46は、樹脂やゴム等の弾性材料で形成されたホースであり、オイルロワージョイント47から上方へ延びている。オイルアッパー流路46の途中部は、ブラケット49を介してアッパーケース31に固定されている(図2参照)。オイルアッパー流路46は、エプロン33等によって覆われることによってケーシング16内に配置されており、船外機1の外に露出していない。オイルアッパー流路46の上端部は、オイルアッパー流路46においてオイル貯留室32Aから最も離れた先端部46Aである(後述する図7参照)。
オイルアッパー流路46において先端部46Aとは反対の端部である下端部は、前方へ延びている。オイルアッパー流路46の下端部には、オイルアッパージョイント50が設けられている。オイルアッパージョイント50は、例えば金属製である。オイルアッパージョイント50は、上下方向に延びる中心軸線を有する管状の縦管部50Aと、水平方向に延びる中心軸線を有する管状の横管部50Bとを含む。縦管部50Aと横管部50Bとは別部品であってもよいし、一体形成されてもよい。
縦管部50Aには、その内部空間を構成するオイルアッパー接続口50Cが形成されている。オイルアッパー接続口50Cは、上下方向に延びて縦管部50Aを貫通する円筒状の空間であり、縦管部50Aの下端面において下方に臨んで開口している。縦管部50Aの下端面においてオイルアッパー接続口50Cを縁取った内周縁には、面取り50Dが形成されている。オイルアッパー接続口50Cの上端部50Eは、上端部50Eより下方の部分よりも小径である。そのため、オイルアッパージョイント50内には、上端部50Eの下端から上端部50Eの周囲へ広がる平坦面50Fが形成されている。横管部50Bは、縦管部50Aから水平方向に突出している。横管部50Bの内部空間は、オイルアッパー接続口50Cにおいて上端部50Eより下方の部分につながっている。これにより、オイルアッパージョイント50内には、L字状に折れ曲がった内部空間50Gが形成されている。横管部50Bは、オイルアッパー流路46の下端部に差し込まれている。これにより、内部空間50Gがオイルアッパー流路46の内部空間につながり、オイルアッパージョイント50は、オイルアッパー流路46の一部を構成している。
オイルアッパージョイント50は、操作部材51を有する。操作部材51は、ノックピン等の円柱状のピンである。操作部材51の下部は、オイルアッパー接続口50Cの上端部50E内に設けられ、上端部50Eを塞いでいる。操作部材51の上部は、上端部50Eから上方へ突出している。操作部材51の上部は、アッパーケース31に形成された凹部31Aに差し込まれている。操作部材51の下端面は、上端部50Eの下端から周囲へ広がる平坦面50Fと面一または略面一に配置されている。
オイル流路遮断弁42は、オイルロワージョイント47に内蔵されている。オイル流路遮断弁42に関連して、オイルロワージョイント47において内部空間47Aを形成する内周面の途中には、弁座47Eが形成されている。弁座47Eは、上方へ向けて細くなるテーパー面である。内部空間47Aでは、弁座47Eより上方の上部分が、弁座47Eより下方の下部分よりも小径である。オイル流路遮断弁42は、この弁座47Eと、弁体55と、付勢部材56と、シール部材57とを含む。
弁体55は、管部55Aと、根元部55Bとを有する。管部55Aは、上下方向に延びる中心軸線を有する円管状に形成されている。管部55Aの上端には、管部55Aの内部空間につながって上方に臨む開口55Cが形成されている。管部55Aの下端は、塞がれている。管部55Aの外周面の上端部および下端部には、管部55Aの内部空間につながった貫通穴55Dがそれぞれ形成されている。根元部55Bは、円柱状に形成され、管部55Aの下端に同軸状で取り付けられている。根元部55Bの途中部には、根元部55Bの外周面から張り出した環状のフランジ部55Eが形成されている。管部55Aは、オイルロワージョイント47の内部空間47Aの上部分に挿入され、根元部55Bは、内部空間47Aの下部分に配置されている。この状態における弁体55は、オイルロワージョイント47の内部空間47Aつまりオイルロワー流路45内において、上下にスライド可能である。管部55Aでは、貫通穴55Dが形成された上端部が、オイルロワージョイント47の上端面よりも上方に突出している。フランジ部55Eは、弁座47Eよりも低い位置に配置されている。フランジ部55Eの少なくとも外周部は、上下方向つまり弁体55のスライド方向から見て、弁座47Eと重なっている。
付勢部材56は、例えば上下方向に伸縮可能なコイルばねである。付勢部材56は、オイルロワージョイント47の内部空間47Aの下部分に挿入されている。付勢部材56の下端は、オイルロワージョイント47の内周面に固定されている。付勢部材56の上端は、弁体55の根元部55Bにおいてフランジ部55Eよりも下方の部分に固定されている。付勢部材56は、上下に圧縮された状態にあって、フランジ部55Eが弁座47Eに向かうように弁体55の全体を上方へ付勢している。
シール部材57は、この発明の一実施形態による第3シール部材の一例である。シール部材57は、例えば環状のOリングであり、弁体55の根元部55Bにおいてフランジ部55Eより上方の溝部分に取り付けられている。
エア流路43は、ロワーケース32に設けられたエアロワー流路65と、アッパーケース31に設けられたエアアッパー流路66とを有する(図2も参照)。エアロワー流路65は、ロワーケース32内において、冷却水通路32Eよりも後方に形成されており、上下方向に延びている。エアロワー流路65の下端は、オイル貯留室32Aの第1縦領域32Cにつながっている。エアロワー流路65は、ロワーケース32の上面32Fに固定された蓋部材36まで延びている。
エアロワー流路65の上端部には、エアロワージョイント67が設けられている。エアロワージョイント67は、例えば金属製であり、上下方向に延びる中心軸線を有する円管状に形成されている。エアロワージョイント67は、蓋部材36を貫通して、蓋部材36から上方へ突出している。エアロワージョイント67の下端部は、エアロワー流路65の上端部に差し込まれている。エアロワージョイント67における円筒状の内部空間67Aは、エアロワー流路65の一部を構成している。エアロワージョイント67の上端面には、上方に臨んで開口したエアロワー接続口67Bが形成されている。エアロワー接続口67Bは、エアロワージョイント67の内部空間67Aにつながっている。エアロワージョイント67の上端面の外周縁には、面取り67Cが形成されている。エアロワージョイント67において蓋部材36から上方へ突出した部分の外周面には、その周方向に延びる環状の溝67Dが形成されている。環状のシール部材68が溝67Dに嵌め込まれている。
エアアッパー流路66は、弾性材料で形成されたホースであり、エアロワージョイント67から上方へ延びている。エアアッパー流路66の途中部は、ブラケット49を介してアッパーケース31に固定されている(図2参照)。エアアッパー流路66は、エプロン33等によって覆われることによってケーシング16内に配置されており、船外機1の外に露出していない。エアアッパー流路66の上端部は、エアアッパー流路66においてオイル貯留室32Aから最も離れた先端部66Aである(図7参照)。
エアアッパー流路66において先端部66Aとは反対の端部である下端部には、エアアッパージョイント70が設けられている。エアアッパージョイント70は、例えば金属製である。エアアッパージョイント70は、上下方向に延びる中心軸線を有する管状の縦管部70Aと、水平方向に延びる中心軸線を有する管状の横管部70Bとを含む。縦管部70Aと横管部70Bとは別部品であってもよいし、一体形成されてもよい。
縦管部70Aには、その内部空間を構成するエアアッパー接続口70Cが形成されている。エアアッパー接続口70Cは、上下方向に延びて縦管部70Aを貫通する円筒状の空間であり、縦管部70Aの下端面において下方に臨んで開口している。縦管部70Aの下端面においてエアアッパー接続口70Cを縁取った内周縁には、面取り70Dが形成されている。エアアッパー接続口70Cの上端部70Eは、上端部70Eより下方の部分よりも小径である。そのため、エアアッパージョイント70内には、上端部70Eの下端から上端部70Eの周囲へ広がる平坦面70Fが形成されている。横管部70Bは、縦管部70Aから水平方向に突出している。横管部70Bの内部空間は、エアアッパー接続口70Cにおいて上端部70Eより下方の部分につながっている。これにより、エアアッパージョイント70内には、L字状に折れ曲がった内部空間70Gが形成されている。横管部70Bは、エアアッパー流路66の下端部に差し込まれている。これにより、内部空間70Gがエアアッパー流路66の内部空間につながり、エアアッパージョイント70は、エアアッパー流路66の一部を構成している。
エアアッパージョイント70は、操作部材71を有する。操作部材71は、ノックピン等の円柱状のピンである。操作部材71の下部は、エアアッパー接続口70Cの上端部70E内に設けられ、上端部70Eを塞いでいる。操作部材71の上部は、上端部70Eから上方へ突出している。操作部材71の上部は、アッパーケース31に形成された凹部31Cに差し込まれている。操作部材71の下端面は、上端部70Eの下端から周囲へ広がる平坦面70Fと面一または略面一に配置されている。
エア流路遮断弁44は、エアロワージョイント67に内蔵されている。エア流路遮断弁44に関連して、エアロワージョイント67において内部空間67Aを形成する内周面の途中には、弁座67Eが形成されている。弁座67Eは、上方へ向けて細くなるテーパー面である。内部空間67Aでは、弁座67Eより上方の上部分が、弁座67Eより下方の下部分よりも小径である。エア流路遮断弁44は、この弁座67Eと、弁体75と、付勢部材76と、シール部材77とを含む。
弁体75は、管部75Aと、根元部75Bとを有する。管部75Aは、上下方向に延びる中心軸線を有する円管状に形成されている。管部75Aの上端には、管部75Aの内部空間につながって上方に臨む開口75Cが形成されている。管部75Aの下端は、塞がれている。管部75Aの外周面の上端部および下端部には、管部75Aの内部空間につながった貫通穴75Dがそれぞれ形成されている。根元部75Bは、円柱状に形成され、管部75Aの下端に同軸状で取り付けられている。根元部75Bの途中部には、根元部75Bの外周面から張り出した環状のフランジ部75Eが形成されている。管部75Aは、エアロワージョイント67の内部空間67Aの上部分に挿入され、根元部75Bは、内部空間67Aの下部分に配置されている。この状態における弁体75は、エアロワージョイント67の内部空間67Aつまりエアロワー流路65内において、上下にスライド可能である。管部75Aでは、貫通穴75Dが形成された上端部が、エアロワージョイント67の上端面よりも上方に突出している。フランジ部75Eは、弁座67Eよりも低い位置に配置されている。フランジ部75Eの少なくとも外周部は、上下方向つまり弁体75のスライド方向から見て、弁座67Eと重なっている。
付勢部材76は、例えば上下方向に伸縮可能なコイルばねである。付勢部材76は、エアロワージョイント67の内部空間67Aの下部分に挿入されている。付勢部材76の下端は、エアロワージョイント67の内周面に固定されている。付勢部材76の上端は、弁体75の根元部75Bにおいてフランジ部75Eよりも下方の部分に固定されている。付勢部材76は、上下に圧縮された状態にあって、フランジ部75Eが弁座67Eに向かうように弁体75の全体を上方へ付勢している。
シール部材77は、例えば環状のOリングであり、弁体75の根元部75Bにおいてフランジ部75Eよりも上方の溝部分に取り付けられている。
図3に示すようにロワーケース32がアッパーケース31に取り付けられた状態では、ロワーケース32の上面32Fが、アッパーケース31の下面31Bに接触している。また、オイルロワージョイント47が、オイルアッパージョイント50のオイルアッパー接続口50C内に下方から差し込まれることにより、オイルアッパージョイント50と結合されている。オイルロワージョイント47のオイルロワー接続口47Bは、オイルアッパー接続口50Cに接続されている。オイルロワージョイント47の外周面と、オイルアッパージョイント50の内周面つまりオイルアッパー流路46の内面との隙間は、シール部材48によって塞がれている。
この状態では、オイル流路遮断弁42の弁体55が、オイルアッパー接続口50C内の操作部材51の下端面に接触し、操作部材51によって下方へ押し込まれている。これにより、弁体55のフランジ部55Eが弁座47Eから下方に離れているので、フランジ部55Eと弁座47Eとの間に、隙間58が形成されている。すなわち、オイル流路遮断弁42は、開状態であり、操作部材51は、オイル流路遮断弁42を開操作している状態である。隙間58と、弁体55の管部55Aの内部空間と、管部55Aにおける上下の貫通穴55Dとを介して、オイルロワー流路45とオイルアッパー流路46とが連通している。つまり、ロワーケース32がアッパーケース31に取り付けられた状態では、オイル流路遮断弁42は、操作部材51によって開操作されることにより、オイルロワー流路45を開いて、オイルロワー流路45とオイルアッパー流路46とを互いに連通させている。これにより、オイル流路41が完成し、全域にわたって開通している。
また、ロワーケース32がアッパーケース31に取り付けられた状態では、エアロワージョイント67が、エアアッパージョイント70のエアアッパー接続口70C内に下方から差し込まれることにより、エアアッパージョイント70と結合されている。エアロワージョイント67のエアロワー接続口67Bは、エアアッパー接続口70Cに接続されている。エアロワージョイント67の外周面と、エアアッパージョイント70の内周面つまりエアアッパー流路66の内面との隙間は、シール部材68によって塞がれている。
この状態では、エア流路遮断弁44の弁体75が、エアアッパー接続口70C内の操作部材71の下端面に接触し、操作部材71によって下方へ押し込まれている。これにより、弁体75のフランジ部75Eが弁座67Eから下方に離れているので、フランジ部75Eと弁座67Eとの間に、隙間78が形成されている。すなわち、エア流路遮断弁44は、開状態であり、操作部材71は、エア流路遮断弁44を開操作している状態である。隙間78と、弁体75の管部75Aの内部空間と、管部75Aにおける上下の貫通穴75Dとを介して、エアロワー流路65とエアアッパー流路66とが連通している。つまり、ロワーケース32がアッパーケース31に取り付けられた状態では、エア流路遮断弁44は、操作部材71によって開操作されることにより、エアロワー流路65を開いて、エアロワー流路65とエアアッパー流路66とを互いに連通させている。これにより、エア流路43が完成し、全域にわたって開通している。
作業者が、メンテナンス等のために、前述した締結部材34(図2参照)を緩めて、図4の白抜き矢印のように、ロワーケース32をアッパーケース31から下方へ取り外す。すると、オイルロワージョイント47が、オイル流路遮断弁42の弁体55ともに、オイルアッパージョイント50のオイルアッパー接続口50C内から下方へ抜ける。また、エアロワージョイント67が、エア流路遮断弁44の弁体75ともに、エアアッパージョイント70のエアアッパー接続口70C内から下方へ抜ける。これにより、オイル流路41がオイルロワー流路45とオイルアッパー流路46とに分離し、エア流路43がエアロワー流路65とエアアッパー流路66とに分離する。
図5は、図4において2点鎖線の円で囲まれた部分の拡大図である。このようにロワーケース32がアッパーケース31から離脱すると、オイル流路遮断弁42の弁体55が、オイルアッパー接続口50C内の操作部材51から下方へ離れる。これにより、操作部材51の開操作状態が解除されるので、オイル流路遮断弁42では、弁体55が、付勢部材56の付勢によって上昇し、弁体55のフランジ部55Eが弁座47Eに接近して、弁座47Eによって受けられる。すると、弁体55のシール部材57が、フランジ部55Eと弁座47Eとの間で圧縮されて、フランジ部55Eと弁座47Eとの隙間58(図3参照)を塞いでなくす。そのため、オイルロワー流路45が、シール部材57において遮断される。つまり、ロワーケース32がアッパーケース31から取り外された状態において、オイル流路遮断弁42は、オイルロワー流路45を閉じる。
また、ロワーケース32がアッパーケース31から離脱すると、エア流路遮断弁44の弁体75が、エアアッパー接続口70C内の操作部材71から下方へ離れる。これにより、操作部材71の開操作状態が解除されるので、エア流路遮断弁44では、弁体75が、付勢部材76の付勢によって上昇し、弁体75のフランジ部75Eが弁座67Eに接近して、弁座67Eによって受けられる。すると、弁体75のシール部材77が、フランジ部75Eと弁座67Eとの間で圧縮されて、フランジ部75Eと弁座67Eとの隙間78(図3参照)を塞いでなくす。そのため、エアロワー流路65が、シール部材77において遮断される。つまり、ロワーケース32がアッパーケース31から取り外された状態において、エア流路遮断弁44は、エアロワー流路65を閉じる。
図6は、アッパーケース31と、アッパーケース31から取り外された状態におけるロワーケース32とを示す模式的な分解斜視図である。メンテナンス等を終えた作業者が、ロワーケース32を上昇させてアッパーケース31に接近させ、アッパーケース31に取り付ける。その際、オイルロワージョイント47が、オイル流路遮断弁42の弁体55とともに、オイルアッパージョイント50のオイルアッパー接続口50C内に下方から差し込まれる。また、エアロワージョイント67が、エア流路遮断弁44の弁体75とともに、エアアッパージョイント70のエアアッパー接続口70C内に下方から差し込まれる。これにより、アッパーケース31に対するロワーケース32の取り付けが完了すると、前述したように、オイル流路遮断弁42がオイルロワー流路45を開き、エア流路遮断弁44がエアロワー流路65を開く(図3参照)。このようにオイルロワージョイント47およびエアロワージョイント67をオイルアッパー接続口50Cおよびエアアッパー接続口70Cにそれぞれ差し込むだけで、オイル流路41およびエア流路43が完成する。そのため、作業者による整備の作業効率の向上を図れる。
次に、オイル貯留室32A内の潤滑油を交換する手順について、図7および図8を参照しながら説明する。作業者は、船体3内における船外機1の近くに立って潤滑油を交換するための作業を行う。具体的には、船外機1がチルトダウン位置にある状態において、作業者が、エンジンカバー15のトップカバー15B(図1参照)をボトムカバー15Aから取り外す。すると、図7に示すように、エンジンカバー15の内部が上方へ開放され、エンジン11の上部が、オイルアッパー流路46の先端部46Aおよびエアアッパー流路66の先端部66Aとともに露出する。先端部46Aおよび66Aは、チルティングシャフト9よりも高く、かつ後方へ離れた位置に配置されている。先端部46Aおよび66Aは、ステアリングシャフト8、ドライブシャフト12およびクランクシャフト18(図1参照)よりも後方へ離れている。先端部46Aおよび66Aは、ドライブシャフト12の上端よりも高い位置に配置されている。
船外機1は、先端部46Aおよび66Aを保持する保持部材81を含む。保持部材81は、例えば板状のベース部82と、ベース部82に取り付けられた帯状のバンド部83とを含む。ベース部82は、エンジン11の側面(図7では左側面)に固定されている。バンド部83の一端(図7では前端)は、バンド部83に取り付けられている。バンド部83は、当該一端まわりに回動することによって開閉可能である。先端部46Aおよび66Aは、閉じたバンド部83とベース部82とによって挟まれることにより、エンジン11の側面において保持されている。作業者は、前述したアップ/ダウンスイッチを操作してPTT10を作動させ、船外機1を、図8に示すチルトアップ位置まで回動させる。なお、チルトアップ位置への船外機1の回動は、トップカバー15Bの取り外しの前に行われてもよい。
チルトアップ位置にある船外機1では、オイルアッパー流路46の先端部46Aおよびエアアッパー流路66の先端部66Aは、船内で立っている作業者の手の届きやすい高さに配置されている。作業者は、バンド部83を掴んで開き、先端部46Aおよび66Aをベース部82から外してフリーにする。先端部46Aおよび先端部66Aには、カプラー84がそれぞれ設けられている。潤滑油の交換のために、手動式または電動式のポンプ85とオイルホース86とエアホース87とが用意される。ポンプ85、オイルホース86およびエアホース87は、この発明の一実施形態による潤滑油交換用の外部機器の一例である。ポンプ85は、船内に配置される。オイルホース86は、ポンプ85から延びている。オイルホース86およびエアホース87は、透明または半透明のホースである。エアホース87において先端部とは反対の端部には、エアホース87の内部空間を大気に開放する開口87Aが形成されている。
オイルホース86の先端部およびエアホース87の先端部には、カプラー88がそれぞれ設けられている。一例として、カプラー84は、雄カプラーであり、カプラー88は、雌カプラーである。カプラー84およびカプラー88として、ワンタッチ接続可能な公知のカプラーを採用できる。カプラー88に接続されていない状態におけるカプラー84は、オイルアッパー流路46およびエアアッパー流路66を閉じている。カプラー84に接続されていない状態におけるカプラー88は、オイルホース86およびエアホース87を閉じている。
作業者は、オイルホース86のカプラー88を、オイルアッパー流路46のカプラー84にワンタッチ接続する。具体的に、作業者は、カプラー84をカプラー88内に差し込んでから、カプラー88の外周部をオイルアッパー流路46へ向けてスライドさせる。これにより、オイルアッパー流路46が、オイルホース86を介してポンプ85に接続される。作業者は、先ほどと同様の手順によって、エアホース87のカプラー88を、エアアッパー流路66のカプラー84にワンタッチ接続する。これにより、エアアッパー流路66の内部空間が、エアホース87の内部空間につながり、エアホース87の開口87Aから大気に開放される。なお、潤滑油用のカプラー84および88には、エア用のカプラー84および88と区別するためのマークM(例えば「OIL」といった刻印)が表示されてもよい。
カプラー88がカプラー84に接続された後に、作業者は、ポンプ85を作動させる。すると、ロワーケース32のオイル貯留室32A内の使用済みの潤滑油が、ポンプ85によって吸引される。そのため、使用済みの潤滑油は、オイル流路41のオイルロワー流路45およびオイルアッパー流路46を流れて船外機1の外に排出され、オイルホース86を通って廃油タンク(図示せず)に溜められる。つまり、オイル流路41は、オイル貯留室32A内の潤滑油の交換時に、使用済みの潤滑油を船外機1の外へ案内する。その際、船外機1の外の空気が、エアホース87の開口87Aからエアアッパー流路66およびエアロワー流路65を通ってオイル貯留室32A内に流入する。このように潤滑油がオイル貯留室32Aから出る代わりに空気がオイル貯留室32A内に流入することにより、オイル貯留室32A内の潤滑油は、ポンプ85によって連続的に吸引される。
オイルホース86を流れる潤滑油に気泡が混ざると、作業者は、全てまたは殆どの潤滑油がオイル貯留室32Aから排出されたことを把握する。次に、作業者は、新しい潤滑油を収容したオイルタンク(図示せず)をポンプ85に接続して、ポンプ85を作動させる。すると、新しい潤滑油が、オイルホース86、オイル流路41のオイルロワー流路45およびオイルアッパー流路46を流れてオイル貯留室32A内に供給される。つまり、オイル流路41は、オイル貯留室32A内の潤滑油の交換時に、新しい潤滑油をオイル貯留室32Aへ案内する。その際、オイル貯留室32A内の空気が、エアロワー流路65、エアアッパー流路66およびエアホース87を流れて、エアホース87の開口87Aから大気に排出される。規定量の潤滑油がオイル貯留室32Aに供給されると、超過分の潤滑油が、エアロワー流路65、エアアッパー流路66およびエアホース87を流れて、エアホース87の開口87Aから排出される。これにより、作業者は、規定量の潤滑油がオイル貯留室32Aに供給されたことを把握する。エアホース87の開口87Aから排出された潤滑油は、前述したオイルタンクに戻されてもよい。なお、ポンプ85は、オイル貯留室32A内の使用済みの潤滑油を吸引するためのポンプと、新しい潤滑油をオイル貯留室32A内に供給するための別のポンプとに分かれて設けられてもよい。
規定量の潤滑油がオイル貯留室32Aに供給された後に、作業者は、オイルホース86のカプラー88をオイルアッパー流路46のカプラー84から外し、エアホース87のカプラー88をエアアッパー流路66のカプラー84から外す。具体的に、作業者は、カプラー88の外周部をオイルアッパー流路46やエアアッパー流路66から離れるようにスライドさせてから、カプラー84をカプラー88内から引き出す。そして、作業者は、バンド部83(図7参照)を閉じて、オイルアッパー流路46の先端部46Aおよびエアアッパー流路66の先端部66Aを保持部材81に固定する。最後に、作業者が、アップ/ダウンスイッチを操作して船外機1をチルトアップ位置からチルトダウン位置まで回動させてトップカバー15Bをボトムカバー15Aに取り付けると、オイル貯留室32A内の潤滑油の交換作業が終了する。なお、チルトダウン位置への船外機1の回動は、トップカバー15Bの取り付けの前に行われてもよいし、トップカバー15Bの取り付けの後に行われてもよい。
オイル流路41における各部の流路断面積は、エア流路43およびエアホース87における各部の流路断面積よりも大きい。これにより、ポンプ85のポンプ圧が小さくても、空気よりも粘性の高い潤滑油がオイル流路41を円滑に流れることができる。同様の趣旨により、オイルホース86の流路断面積は、エア流路43およびエアホース87における各部の流路断面積よりも大きい。
以上の通り、ロワーケース32がアッパーケース31に取り付けられた状態では、オイル流路遮断弁42がオイルロワー流路45を開くので、オイルアッパー流路46とオイルロワー流路45とがつながってオイル流路41が開通している。これにより、オイル流路41によるオイル貯留室32A内の潤滑油の交換が可能になる。一方、ロワーケース32がアッパーケース31から取り外された状態では、オイル流路41がオイルアッパー流路46とオイルロワー流路45とに分離し、オイル流路遮断弁42がオイルロワー流路45を閉じる。これにより、オイル貯留室32A内の潤滑油がオイルロワー流路45を通ってロワーケース32から流出することを防止できる。したがって、取り外し可能なロワーケース32からの潤滑油の漏出を防止することができる。
この実施形態では、ロワーケース32がアッパーケース31に取り付けられると、オイルロワー流路45のオイルロワージョイント47と、オイルアッパー流路46のオイルアッパージョイント50とが結合される。これにより、オイルアッパージョイント50の操作部材51が、オイルロワージョイント47に内蔵されたオイル流路遮断弁42を開操作し、オイル流路遮断弁42は、オイルロワー流路45を開く。一方、ロワーケース32がアッパーケース31から取り外されると、オイルロワージョイント47とオイルアッパージョイント50との結合が解除される。これにより、操作部材51がオイル流路遮断弁42を開操作しなくなるので、オイル流路遮断弁42は、オイルロワー流路45を閉じる。このようなアッパーケース31に対するロワーケース32の着脱に伴うオイルロワージョイント47とオイルアッパージョイント50との結合や当該結合の解除に連動して、オイル流路遮断弁42によるオイルロワー流路45の開閉を実現することができる。
この実施形態では、ロワーケース32がアッパーケース31に取り付けられると、オイル流路遮断弁42の弁体55が、オイルアッパージョイント50のオイルアッパー接続口50C内の操作部材51によって下方へ押し込まれる。これにより、オイルアッパー流路46とオイルロワー流路45とを連通させる隙間58が、オイル流路遮断弁42における弁体55と弁座47Eとの間に形成される。そのため、オイル流路遮断弁42によるオイルロワー流路45の開動作を実現することができる。一方、ロワーケース32がアッパーケース31から離脱すると、操作部材51による弁体55の押し込みがなくなり、オイル流路遮断弁42では、付勢部材56の付勢によって上昇する弁体55が弁座47Eに接近する。これにより、オイルアッパー流路46とオイルロワー流路45とを連通させる隙間58がなくなるので、オイル流路遮断弁42によるオイルロワー流路45の閉動作を実現することができる。
この実施形態では、オイル流路遮断弁42がオイルロワー流路45を開いた状態では、オイルロワージョイント47は、オイルアッパー接続口50C内に差し込まれている。これにより、オイルロワージョイント47のオイルロワー接続口47Bが、オイルアッパー流路46内でオイルアッパー接続口50Cに接続される。これにより、オイルロワー接続口47Bとオイルアッパー接続口50Cとの継ぎ目が、開通したオイル流路41の外部に露出されなくなるので、オイル流路41内の潤滑油が当該継ぎ目から漏れ出ることを防止できる。
この実施形態では、オイル流路41内の潤滑油がオイルロワージョイント47とオイルアッパー流路46の内面との隙間から漏れ出ることを、シール部材48によって防止できる。シール部材48は、1つだけでなく、複数設けられてもよい。他のシール部材68についても同様である。
この実施形態では、ロワーケース32がアッパーケース31から取り外された状態において、シール部材57が弁体55と弁座47Eとの間で圧縮されて弁体55と弁座47Eとの隙間58を塞ぐ。これにより、オイル流路遮断弁42は、オイルロワー流路45を閉じることができる。オイル流路遮断弁42において、弁体55が弁座47Eに接触することによって隙間58を塞げるのであれば、シール部材57を省略できる。エア流路遮断弁44のシール部材77についても同様である。
この実施形態では、オイル貯留室32A内の潤滑油の交換時において、オイル貯留室32A内の使用済みの潤滑油がオイル流路41を通って船外機1の外に排出される際、大気がエアアッパー流路66およびエアロワー流路65を通ってオイル貯留室32Aに流入する。オイル貯留室32A内において潤滑油と空気とが入れ替わることにより、オイル貯留室32A内の使用済みの潤滑油を円滑に排出することができる。一方、新しい潤滑油がオイル流路41を通ってオイル貯留室32Aに流入する際、オイル貯留室32A内の空気がエアロワー流路65およびエアアッパー流路66を通って船外機1の外に排出される。オイル貯留室32A内において潤滑油と空気とが入れ替わることにより、新しい潤滑油をオイル貯留室32A内に円滑に収容することができる。
この実施形態では、ロワーケース32がアッパーケース31に取り付けられた状態では、エア流路遮断弁44がエアロワー流路65を開くので、エアアッパー流路66とエアロワー流路65とがつながってエア流路43が開通して、大気に開放される。そのため、潤滑油の交換時にオイル貯留室32A内において潤滑油と空気とを入れ替えることができるので、オイル貯留室32A内の使用済みの潤滑油を円滑に排出して、新しい潤滑油をオイル貯留室32A内に円滑に収容することができる。一方、ロワーケース32がアッパーケース31から取り外された状態において、エア流路遮断弁44がエアロワー流路65を閉じる。これにより、オイル貯留室32A内の潤滑油がエアロワー流路65を通ってロワーケース32から流出することを防止できる。したがって、取り外し可能なロワーケース32からの潤滑油の漏出を防止することができる。
この実施形態では、ロワーケース32が、ドライブシャフト12を伴ってアッパーケース31から取り外される。アッパーケース31とロワーケース32とが分離した状態で船外機1が運搬され、その際に、ロワーケース32は、ドライブシャフト12が横になるように傾けられることが想定される。この場合において、ロワーケース32からの潤滑油の漏出を防止することができる。
また、ドライブシャフト12とロワーケース32とのユニットは、ドライブシャフト12の長手方向において嵩張る。そのため、船外機1がチルトダウン位置にある状態では、ドライブシャフト12は上下に長手であるので、当該ユニットは、上下方向において嵩張る。この状態で、離脱のためにロワーケース32を真下に動かしてドライブシャフト12をアッパーケース31から引き抜いたり、装着のためにロワーケース32を真上に動かしてドライブシャフト12をアッパーケース31に挿入したりする作業は労力が大きい。そのため、ドライブシャフト12が垂直方向に対して傾斜するように船外機1を傾いた姿勢にしておくと、作業者は、ロワーケース32の着脱作業を容易に行える。そこで、作業者は、ロワーケース32の着脱に先立って、前述したアップ/ダウンスイッチ(図示せず)を操作し、ドライブシャフト12が垂直方向に対して傾斜するように、船外機1をチルトダウン位置から回動させる。回動後の船外機1では、ロワーケース32が傾いているが、この状態でロワーケース32を着脱しても、オイル流路遮断弁42およびエア流路遮断弁44により、ロワーケース32からの潤滑油の漏出を防止することができる。
この実施形態では、船外機1がチルトアップ位置まで回動すると、オイルアッパー流路46の先端部46Aが作業者のアクセスしやすい位置に配置される。この先端部46Aに設けられたカプラー84は、潤滑油交換用の外部機器であるオイルホース86のカプラー88にワンタッチ接続される。そのため、作業者は、船外機1をチルトアップ位置まで回動させてカプラー84をカプラー88にワンタッチ接続することによって、潤滑油の交換作業を、立った姿勢で容易に行うことができる。
以上、この発明の一実施形態について説明してきたが、この発明は、以下に例示的に説明するとおり、さらに他の形態で実施することもできる。
図9は、本発明の第2の実施形態に係る船外機1の要部の部分断面図である。以降では、前述の第1の実施形態に関して説明した部分と同じ部分には同一番号を付して、当該部分についての詳細な説明は省略する。船外機1は、単数または複数のエクステンション部材90をさらに含んでもよい。エクステンション部材90は、中空体である。エクステンション部材90は、アッパーケース31とロワーケース32との間に配置される。これにより、船外機1の上下寸法を増やすことができる。図9では、2つのエクステンション部材90が上下に重なった状態で、アッパーケース31とロワーケース32との間に配置されている。以下では、2つのエクステンション部材90のうち、上のエクステンション部材90をエクステンション部材90Aといい、下のエクステンション部材90をエクステンション部材90Bということがある。エクステンション部材90内には、上下に延びるオイル中継流路91およびエア中継流路92が設けられている。オイル中継流路91は、オイル流路41の一部を構成する。エア中継流路92は、エア流路43の一部を構成する。
オイル中継流路91の上端部91Aは、上下方向に延びる中心軸線を有する円管状に形成されており、エクステンション部材90の上面90Cから上方へ突出している。上端部91Aの上端面には、上方に臨んだ開口91Bが形成されている。上端部91Aの外周面には、その周方向に延びる環状の溝91Cが形成されている。環状のシール部材93が溝91Cに嵌め込まれている。オイル中継流路91の下端部は、オイル中継ジョイント91Dを構成している。オイル中継ジョイント91Dは、上下方向に延びる中心軸線を有する円管状に形成されており、その下端は、エクステンション部材90の下面90Dよりも高い位置にある。
オイル中継ジョイント91Dには、その内部空間を構成するオイル中継口91Eが形成されている。オイル中継口91Eは、上下方向に延びる円筒状の空間であって、オイル中継流路91の一部であり、オイル中継ジョイント91Dの下端面において下方に臨んで開口している。オイル中継ジョイント91Dの下端面においてオイル中継口91Eを縁取った内周縁には、面取り91Fが形成されている。オイル中継口91E内には、操作部材91Gが設けられている。操作部材91Gの一例は、オイル中継ジョイント91Dの内周面から張り出した環状のフランジである。操作部材91Gの下面は、水平面であって、操作部材91Gの上面は、径方向の外方へ向けて高くなるテーパー面である。
エア中継流路92は、オイル中継流路91よりも後方に配置されている。エア中継流路92の上端部92Aは、上下方向に延びる中心軸線を有する円管状に形成されており、エクステンション部材90の上面90Cから上方へ突出している。上端部92Aの上端面には、上方に臨んだ開口92Bが形成されている。上端部92Aの外周面には、その周方向に延びる環状の溝92Cが形成されている。環状のシール部材94が溝92Cに嵌め込まれている。エア中継流路92の下端部は、エア中継ジョイント92Dを構成している。エア中継ジョイント92Dは、上下方向に延びる中心軸線を有する円管状に形成されており、その下端は、エクステンション部材90の下面90Dよりも高い位置にある。
エア中継ジョイント92Dには、その内部空間を構成するエア中継口92Eが形成されている。エア中継口92Eは、上下方向に延びる円筒状の空間であって、エア中継流路92の一部であり、エア中継ジョイント92Dの下端面において下方に臨んで開口している。エア中継ジョイント92Dの下端面においてエア中継口92Eを縁取った内周縁には、面取り92Fが形成されている。エア中継口92E内には、操作部材92Gが設けられている。操作部材92Gの一例は、エア中継ジョイント92Dの内周面から張り出した環状のフランジである。操作部材92Gの下面は、水平面であって、操作部材92Gの上面は、径方向の外方へ向けて高くなるテーパー面である。
図9において、エクステンション部材90Aは、ボルト等の締結部材(図示せず)によってアッパーケース31に固定されている。エクステンション部材90Bは、別の締結部材によってエクステンション部材90Aに取り付けられている。そのため、エクステンション部材90Bは、エクステンション部材90Aを介してアッパーケース31に固定されている。ロワーケース32は、前述した締結部材34(図2参照)によってエクステンション部材90Bに取り付けられている。
この状態では、エクステンション部材90Aの上面90Cが、アッパーケース31の下面31Bに接触し、エクステンション部材90Bの上面90Cが、エクステンション部材90Aの下面90Dに接触している。また、ロワーケース32の上面32Fが、エクステンション部材90Bの下面90Dに接触している。アッパーケース31とエクステンション部材90Aとは、これらに跨って設けられたピン状の位置決め部材95によって、水平方向において位置決めされている。エクステンション部材90Aとエクステンション部材90Bとは、これらに跨って設けられたピン状の位置決め部材96によって、水平方向において位置決めされている。
エクステンション部材90Aでは、オイル中継流路91の上端部91Aが、アッパーケース31のオイルアッパージョイント50のオイルアッパー接続口50C内に下方から差し込まれている。これにより、オイル中継流路91の上端部91Aは、オイルアッパージョイント50と結合されている。上端部91Aの外周面と、オイルアッパージョイント50の内周面つまりオイルアッパー流路46の内面との隙間は、シール部材93によって塞がれている。上端部91Aの開口91Bは、オイルアッパー接続口50C内の操作部材51の下端面から下方に離れているので、塞がれていない。そのため、オイル中継流路91は、開口91Bを介してオイルアッパー流路46につながっている。オイル中継流路91は、オイルアッパー流路46から下方に延びている。
エクステンション部材90Aでは、エア中継流路92の上端部92Aが、アッパーケース31のエアアッパージョイント70のエアアッパー接続口70C内に下方から差し込まれている。これにより、エア中継流路92の上端部92Aは、エアアッパージョイント70と結合されている。上端部92Aの外周面と、エアアッパージョイント70の内周面つまりエアアッパー流路66の内面との隙間は、シール部材94によって塞がれている。上端部92Aの開口92Bは、エアアッパー接続口70C内の操作部材71の下端面から下方に離れているので、塞がれていない。そのため、エア中継流路92は、開口92Bを介してエアアッパー流路66につながっている。エア中継流路92は、エアアッパー流路66から下方に延びている。
エクステンション部材90Bでは、オイル中継流路91の上端部91Aが、エクステンション部材90Aのオイル中継ジョイント91Dのオイル中継口91Eに下方から差し込まれている。これにより、オイル中継流路91の上端部91Aは、オイル中継ジョイント91Dと結合されている。上端部91Aの外周面と、オイル中継ジョイント91Dの内周面つまりエクステンション部材90Aのオイル中継流路91の内面との隙間は、シール部材93によって塞がれている。上端部91Aの開口91Bは、オイル中継ジョイント91D内の操作部材91Gの下面から下方に離れている。エクステンション部材90Bのオイル中継流路91は、開口91Bを介して、エクステンション部材90Aのオイル中継流路91につながっている。エクステンション部材90Bのオイル中継流路91は、エクステンション部材90Aのオイル中継流路91から下方に延びている。
エクステンション部材90Bでは、エア中継流路92の上端部92Aが、エクステンション部材90Aのエア中継ジョイント92Dのエア中継口92Eに下方から差し込まれている。これにより、エア中継流路92の上端部92Aは、エア中継ジョイント92Dと結合されている。上端部92Aの外周面と、エア中継ジョイント92Dの内周面つまりエクステンション部材90Aのエア中継流路92の内面との隙間は、シール部材94によって塞がれている。上端部92Aの開口92Bは、エア中継ジョイント92D内の操作部材92Gの下面から下方に離れている。エクステンション部材90Bのエア中継流路92は、開口92Bを介して、エクステンション部材90Aのエア中継流路92につながっている。エクステンション部材90Bのエア中継流路92は、エクステンション部材90Aのエア中継流路92から下方に延びている。
ロワーケース32のオイルロワージョイント47は、エクステンション部材90Bのオイル中継ジョイント91Dのオイル中継口91E内に下方から差し込まれることにより、当該オイル中継ジョイント91Dと結合されている。オイルロワージョイント47のオイルロワー接続口47Bは、オイル中継口91Eに接続されている。オイルロワージョイント47の外周面と、オイル中継ジョイント91Dの内周面つまりオイル中継流路91の内面との隙間は、シール部材48によって塞がれている。
この状態のオイルロワージョイント47では、オイル流路遮断弁42の弁体55が、オイル中継口91E内の操作部材91Gの下面に接触し、操作部材91Gによって下方へ押し込まれている。これにより、弁体55のフランジ部55Eが弁座47Eから下方に離れているので、フランジ部55Eと弁座47Eとの間に、隙間58が形成されている。弁体55の管部55Aの上端の開口55Cは、操作部材91Gによって塞がれておらず、操作部材91Gの中央空間を介してオイル中継流路91に連通している。これにより、隙間58と、弁体55の管部55Aにおける下の貫通穴55Dと、管部55Aの内部空間と、管部55Aの開口55Cとを介して、オイルロワー流路45とオイル中継流路91とが連通している。つまり、ロワーケース32がアッパーケース31に取り付けられた状態では、オイル流路遮断弁42は、操作部材91Gによって開操作されることにより、オイルロワー流路45を開いて、オイルロワー流路45とオイル中継流路91とを互いに連通させている。オイルロワー流路45は、エクステンション部材90Aおよび90Bのオイル中継流路91を介してオイルアッパー流路46に連通している。これにより、オイル流路41が完成し、全域にわたって開通している。
また、ロワーケース32のエアロワージョイント67は、エクステンション部材90Bのエア中継ジョイント92Dのエア中継口92E内に下方から差し込まれることにより、エア中継ジョイント92Dと結合されている。エアロワージョイント67のエアロワー接続口67Bは、エア中継口92Eに接続されている。エアロワージョイント67の外周面と、エア中継ジョイント92Dの内周面つまりエア中継流路92の内面との隙間は、シール部材68によって塞がれている。
この状態のエアロワージョイント67では、エア流路遮断弁44の弁体75が、エア中継口92E内の操作部材92Gの下面に接触し、操作部材92Gによって下方へ押し込まれている。これにより、弁体75のフランジ部75Eが弁座67Eから下方に離れているので、フランジ部75Eと弁座67Eとの間に、隙間78が形成されている。弁体75の管部75Aの上端の開口75Cは、操作部材92Gによって塞がれておらず、操作部材92Gの中央空間を介してエア中継流路92に連通している。これにより、隙間78と、弁体75の管部75Aにおける下の貫通穴75Dと、管部75Aの内部空間と、管部75Aの開口75Cとを介して、エアロワー流路65とエア中継流路92とが連通している。つまり、ロワーケース32がアッパーケース31に取り付けられた状態では、エア流路遮断弁44は、操作部材92Gによって開操作されることにより、エアロワー流路65を開いて、エアロワー流路65とエア中継流路92とを互いに連通させている。エアロワー流路65は、エクステンション部材90Aおよび90Bのエア中継流路92を介してエアアッパー流路66に連通している。これにより、エア流路43が完成し、全域にわたって開通している。
ドライブシャフト12(図1参照)およびシフトロッド25は、エクステンション部材90Aおよび90Bの内部空間を通ってアッパーケース31まで延びている。
作業者が、メンテナンス等のために、締結部材34(図2参照)を緩めて、ロワーケース32をエクステンション部材90Bから下方へ取り外す。すると、オイルロワージョイント47が、オイル流路遮断弁42の弁体55とともに、オイル中継ジョイント91Dのオイル中継口91E内から下方へ抜ける。また、エアロワージョイント67が、エア流路遮断弁44の弁体75とともに、エア中継ジョイント92Dのエア中継口92E内から下方へ抜ける。これにより、オイル流路41が、オイルロワー流路45と、それ以外(オイルアッパー流路46およびオイル中継流路91)とに分離する。また、エア流路43が、エアロワー流路65と、それ以外(エアアッパー流路66およびエア中継流路92)とに分離する。
このようにロワーケース32がエクステンション部材90Bから離脱すると、図5に示すように、オイル流路遮断弁42の弁体55が、オイル中継口91E内の操作部材91Gから下方へ離れる。これにより、オイル流路遮断弁42では、弁体55が、付勢部材56の付勢によって上昇し、弁体55のフランジ部55Eが弁座47Eに接近して、弁座47Eによって受けられる。すると、弁体55のシール部材57が、フランジ部55Eと弁座47Eとの間で圧縮されて、フランジ部55Eと弁座47Eとの隙間58(図9参照)を塞いでなくす。そのため、オイルロワー流路45が、シール部材57において遮断される。つまり、ロワーケース32がエクステンション部材90Bから離脱することによってアッパーケース31から取り外された状態において、オイル流路遮断弁42は、オイルロワー流路45を閉じる。
また、ロワーケース32がエクステンション部材90Bから離脱すると、エア流路遮断弁44の弁体75が、エア中継口92E内の操作部材92Gから下方へ離れる。これにより、エア流路遮断弁44では、弁体75が、付勢部材76の付勢によって上昇し、弁体75のフランジ部75Eが弁座67Eに接近して、弁座67Eによって受けられる。すると、弁体75のシール部材77が、フランジ部75Eと弁座67Eとの間で圧縮されて、フランジ部75Eと弁座67Eとの隙間78(図9参照)を塞いでなくす。そのため、エアロワー流路65が、シール部材77において遮断される。つまり、ロワーケース32がエクステンション部材90Bから離脱することによってアッパーケース31から取り外された状態において、エア流路遮断弁44は、エアロワー流路65を閉じる。
メンテナンス等を終えた作業者が、ロワーケース32を上昇させてエクステンション部材90Bに接近させ、アッパーケース31に取り付ける。その際、オイルロワージョイント47が、オイル流路遮断弁42の弁体55とともに、オイル中継ジョイント91Dのオイル中継口91E内に下方から差し込まれる。また、エアロワージョイント67が、エア流路遮断弁44の弁体75とともに、エア中継ジョイント92Dのエア中継口92E内に下方から差し込まれる。これにより、アッパーケース31に対するロワーケース32の取り付けが完了すると、前述したように、オイル流路遮断弁42がオイルロワー流路45を開き、エア流路遮断弁44がエアロワー流路65を開く(図9参照)。
第2の実施形態では、第1の実施形態と同様に、取り外し可能なロワーケース32からの潤滑油の漏出を防止することができる。特に、第2の実施形態では、ロワーケース32がエクステンション部材90に装着されると、オイルロワー流路45のオイルロワージョイント47と、エクステンション部材90におけるオイル中継流路91のオイル中継ジョイント91Dとが結合される。これにより、オイル中継ジョイント91Dの操作部材91Gが、オイルロワージョイント47に内蔵されたオイル流路遮断弁42を開操作するので、オイル流路遮断弁42は、オイルロワー流路45を開く。すると、オイルアッパー流路46とオイル中継流路91とオイルロワー流路45とがつながってオイル流路41が開通する。一方、ロワーケース32がエクステンション部材90から離脱すると、オイルロワージョイント47とオイル中継ジョイント91Dとの結合が解除される。これにより、操作部材91Gがオイル流路遮断弁42を開操作しなくなるので、オイル流路遮断弁42は、オイルロワー流路45を閉じる。このようなアッパーケース31に対するロワーケース32の着脱に伴うオイルロワージョイント47とオイル中継ジョイント91Dとの結合や当該結合の解除に連動して、オイル流路遮断弁42によるオイルロワー流路45の開閉を実現することができる。
第2の実施形態では、ロワーケース32がエクステンション部材90に装着されると、オイル流路遮断弁42の弁体55が、オイル中継流路91のオイル中継口91E内の操作部材91Gによって下方へ押し込まれる。これにより、オイル中継流路91とオイルロワー流路45とを連通させる隙間58が、オイル流路遮断弁42における弁体55と弁座47Eとの間に形成される。そのため、オイル流路遮断弁42によるオイルロワー流路45の開動作を実現することができる。一方、ロワーケース32がエクステンション部材90から離脱すると、操作部材91Gによる弁体55の押し込みがなくなり、オイル流路遮断弁42では、付勢部材56の付勢によって上昇する弁体55が弁座47Eに接近する。これにより、オイル中継流路91とオイルロワー流路45とを連通させる隙間58がなくなるので、オイル流路遮断弁42によるオイルロワー流路45の閉動作を実現することができる。
第2の実施形態では、オイル流路遮断弁42がオイルロワー流路45を開いた状態では、オイルロワージョイント47は、オイル中継口91E内に差し込まれている。この場合、オイルロワージョイント47のオイルロワー接続口47Bが、オイル中継流路91内でオイル中継口91Eに接続される。これにより、オイルロワー接続口47Bとオイル中継口91Eとの継ぎ目が、開通したオイル流路41の外部に露出されなくなるので、オイル流路41内の潤滑油が当該継ぎ目から漏れ出ることを防止できる。
第2の実施形態では、オイル流路41内の潤滑油がオイルロワージョイント47とオイル中継流路91の内面との隙間から漏れ出ることを、シール部材48によって防止できる。
その他、特許請求の範囲に記載された事項の範囲で種々の設計変更を施すことが可能である。
1:船外機、5:プロペラ、9:チルティングシャフト、11:エンジン、12:ドライブシャフト、13:プロペラシャフト、14:ギア機構、31:アッパーケース、32:ロワーケース、32A:オイル貯留室、41:オイル流路、42:オイル流路遮断弁、43:エア流路、44:エア流路遮断弁、45:オイルロワー流路、46:オイルアッパー流路、46A:先端部、47:オイルロワージョイント、47B:オイルロワー接続口、47E:弁座、48:シール部材、50:オイルアッパージョイント、50C:オイルアッパー接続口、51:操作部材、55:弁体、56:付勢部材、57:シール部材、58:隙間、65:エアロワー流路、66:エアアッパー流路、84:カプラー、85:ポンプ、86:オイルホース、87:エアホース、90:エクステンション部材、91:オイル中継流路、91D:オイル中継ジョイント、91E:オイル中継口、91G:操作部材

Claims (14)

  1. エンジンと、
    前記エンジンから下方へ延び、前記エンジンによって回転されるドライブシャフトと、
    前記ドライブシャフトの下端部に連結されたギア機構と、
    プロペラが取り付けられ、前記ドライブシャフトの回転が前記ギア機構を介して伝達されるプロペラシャフトと、
    前記エンジンの下方に配置され、前記ドライブシャフトを収容するアッパーケースと、
    前記ギア機構および潤滑油を収容するオイル貯留室が形成され、前記アッパーケースの下方に配置され、前記アッパーケースに対して着脱可能なロワーケースと、
    前記アッパーケースに設けられたオイルアッパー流路と、前記ロワーケースに設けられて前記オイル貯留室につながったオイルロワー流路とを有し、前記オイル貯留室内の潤滑油の交換時に潤滑油を案内するオイル流路であって、前記ロワーケースが前記アッパーケースから取り外されると前記オイルアッパー流路と前記オイルロワー流路とに分離するオイル流路と、
    前記ロワーケースが前記アッパーケースに取り付けられた状態において前記オイルロワー流路を開き、前記ロワーケースが前記アッパーケースから取り外された状態において前記オイルロワー流路を閉じるオイル流路遮断弁とを含む、船外機。
  2. 前記オイルロワー流路に設けられ、前記オイル流路遮断弁を内蔵したオイルロワージョイントと、
    前記オイルアッパー流路に設けられ、前記オイルロワージョイントと結合可能であり、前記オイル流路遮断弁を開操作する操作部材を有するオイルアッパージョイントとをさらに含む、請求項1に記載の船外機。
  3. 前記オイルアッパージョイントには、下方に臨んで開口したオイルアッパー接続口が形成されており、
    前記操作部材が前記オイルアッパー接続口内に設けられ、
    前記オイルロワージョイントには、上方に臨んで開口して前記オイルアッパー接続口に接続されるオイルロワー接続口が形成されており、
    前記オイル流路遮断弁は、前記オイルロワー流路内で上下にスライド可能な弁体と、前記弁体を受ける弁座と、前記弁体を前記弁座に向けて上方へ付勢する付勢部材とを含み、
    前記オイル流路遮断弁が前記オイルロワー流路を開いた状態では、前記弁体が前記操作部材によって下方へ押し込まれることにより、前記弁体と前記弁座との間に、前記オイルアッパー流路と前記オイルロワー流路とを連通させる隙間が形成され、
    前記ロワーケースが前記アッパーケースから離脱すると、前記付勢部材の付勢によって前記弁体が前記弁座に接近して前記隙間がなくなることによって、前記オイル流路遮断弁が前記オイルロワー流路を閉じる、請求項2に記載の船外機。
  4. 前記オイル流路遮断弁が前記オイルロワー流路を開いた状態では、前記オイルロワージョイントは、前記オイルアッパー接続口内に差し込まれている、請求項3に記載の船外機。
  5. 前記オイルアッパー接続口内に差し込まれた前記オイルロワージョイントと前記オイルアッパー流路の内面との隙間を塞ぐ第1シール部材をさらに含む、請求項4に記載の船外機。
  6. 前記アッパーケースと前記ロワーケースとの間に配置されて前記アッパーケースに固定されるエクステンション部材と、
    前記オイルロワー流路に設けられ、前記オイル流路遮断弁を内蔵したオイルロワージョイントと、
    前記エクステンション部材に設けられ、前記オイルアッパー流路から下方に延びるオイル中継流路と、
    前記オイル中継流路に設けられ、前記オイルロワージョイントと結合可能であり、前記オイル流路遮断弁を開操作する操作部材を有するオイル中継ジョイントとをさらに含む、請求項1に記載の船外機。
  7. 前記オイル中継流路には、下方に臨んで開口したオイル中継口が形成され、
    前記操作部材が前記オイル中継口内に設けられ、
    前記オイルロワージョイントには、上方に臨んで開口して前記オイル中継口に接続されるオイルロワー接続口が形成され、
    前記オイル流路遮断弁は、前記オイルロワー流路内で上下にスライド可能な弁体と、前記弁体を受ける弁座と、前記弁体を前記弁座に向けて上方へ付勢する付勢部材とを含み、
    前記オイル流路遮断弁が前記オイルロワー流路を開いた状態では、前記弁体が前記操作部材によって下方へ押し込まれることにより、前記弁体と前記弁座との間に、前記オイル中継流路と前記オイルロワー流路とを連通させる隙間が形成され、
    前記ロワーケースが前記エクステンション部材から離脱すると、前記付勢部材の付勢によって前記弁体が前記弁座に接近して前記隙間がなくなることによって、前記オイル流路遮断弁が前記オイルロワー流路を閉じる、請求項6に記載の船外機。
  8. 前記オイル流路遮断弁が前記オイルロワー流路を開いた状態では、前記オイルロワージョイントは、前記オイル中継口内に差し込まれている、請求項7に記載の船外機。
  9. 前記オイル中継口内に差し込まれた前記オイルロワージョイントと前記オイル中継流路の内面との隙間を塞ぐ第2シール部材をさらに含む、請求項8に記載の船外機。
  10. 前記オイル流路遮断弁は、前記弁体に取り付けられ、前記ロワーケースが前記アッパーケースから取り外された状態において前記弁体と前記弁座との間で圧縮されて前記弁体と前記弁座との隙間を塞ぐ第3シール部材をさらに含む、請求項3、4、5、7、8および9のいずれか一項に記載の船外機。
  11. 前記アッパーケースに設けられ、前記オイル貯留室内の潤滑油の交換時に大気に開放されるエアアッパー流路と、前記ロワーケースに設けられて前記オイル貯留室につながったエアロワー流路とを有し、前記ロワーケースが前記アッパーケースから取り外されると前記エアアッパー流路と前記エアロワー流路とに分離するエア流路をさらに含む、請求項1〜10のいずれか一項に記載の船外機。
  12. 前記ロワーケースが前記アッパーケースに取り付けられた状態において前記エアロワー流路を開き、前記ロワーケースが前記アッパーケースから取り外された状態において前記エアロワー流路を閉じるエア流路遮断弁をさらに含む、請求項11に記載の船外機。
  13. 前記ロワーケースは、前記ドライブシャフトを伴って前記アッパーケースに対して着脱可能である、請求項1〜12のいずれか一項に記載の船外機。
  14. 前記船外機は、前記ロワーケースが水中に位置するチルトダウン位置と、前記ロワーケースが水面の上方に位置するチルトアップ位置との間で、水平方向に延びるチルティングシャフトまわりに回動可能であり、
    前記オイルアッパー流路において前記オイル貯留室から最も離れた先端部は、前記チルティングシャフトよりも高い位置に配置され、
    前記先端部に設けられ、潤滑油交換用の外部機器にワンタッチ接続されるカプラーをさらに含む、請求項1〜13のいずれか一項に記載の船外機。
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