JP2019089029A - シリカ含有水の処理方法 - Google Patents

シリカ含有水の処理方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2019089029A
JP2019089029A JP2017219895A JP2017219895A JP2019089029A JP 2019089029 A JP2019089029 A JP 2019089029A JP 2017219895 A JP2017219895 A JP 2017219895A JP 2017219895 A JP2017219895 A JP 2017219895A JP 2019089029 A JP2019089029 A JP 2019089029A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
silica
water
concentrated water
concentration
concentrated
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2017219895A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6960632B2 (ja
Inventor
丹 劉
Tan Ryu
丹 劉
一真 井上
Kazuma Inoue
一真 井上
大 荻田
Dai Ogita
大 荻田
高治 西田
Takaharu Nishida
高治 西田
秀人 中田
Hideto Nakada
秀人 中田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kuraray Co Ltd
Institute of National Colleges of Technologies Japan
Original Assignee
Kuraray Co Ltd
Institute of National Colleges of Technologies Japan
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kuraray Co Ltd, Institute of National Colleges of Technologies Japan filed Critical Kuraray Co Ltd
Priority to JP2017219895A priority Critical patent/JP6960632B2/ja
Publication of JP2019089029A publication Critical patent/JP2019089029A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6960632B2 publication Critical patent/JP6960632B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Abstract

【課題】低コストで高いシリカ除去率を達成することが可能なシリカ含有水の処理方法を提供する。【解決手段】シリカ含有水の処理方法は、原水を逆浸透膜またはナノ濾過膜を用いて濾過することによって、シリカ、カルシウムおよびマグネシウムを含む濃縮水を得る濃縮ステップと、濃縮ステップで得られた濃縮水からケイ酸塩を含むシリカ除去剤を採取する採取ステップと、採取ステップで採取したシリカ除去剤を濃縮水または原水に添加することによって、濃縮水または原水に含まれるシリカを除去する除去ステップと、を有している。【選択図】図1

Description

本発明は、シリカ含有水の処理方法に関する。
従来、逆浸透(RO;Reverse Osmosis)膜を用いた水処理技術は、脱塩処理による海水の淡水化をはじめとして、工業用純水の製造プロセスや排水の回収プロセスへの適用など、広く普及が進んでいる。ここで、逆浸透膜を用いた水処理においては、濃縮水中のシリカがスケールとして発生することが問題になる。
具体的には、逆浸透膜による濾過が進行することによって濃縮水中のシリカ濃度が高くなり、このシリカ濃度がシリカの飽和溶解度を超えることによってシリカスケールが発生する。このシリカスケールは、ファウリング(目詰まり)によって逆浸透膜の濾過能力の低下を招くだけでなく、逆浸透膜の破損などの大きな問題を招く虞もある。したがって、一般に逆浸透膜による濾過においては、濃縮水中のシリカ濃度がシリカの飽和溶解度を超えないように濃縮倍率を抑える必要があり、これによって逆浸透膜による透過水の回収率を上げることが困難になっている。
また近年では、水質汚染の低減を目的として、液体廃棄物をゼロにする排水処理の無排水化(ZLD;Zero Liquid Discharge)が進められている。このZLDプロセスは、逆浸透膜濃縮水を蒸発器(エバポレータ)により蒸発させ、その蒸発残渣液をクリスタライザーまたは撹拌薄膜乾燥機(ATFD;Agitated Thin Film Dryer)で処理することにより塩類を析出除去し、液体廃棄物をゼロ化するというプロセスである。このZLDプロセスは、米国での排水規制強化を背景に始まったシステムであるが、水不足や排水規制強化を背景として各国で広がりを見せている。ZLDプロセスでは、特にエバポレータによる蒸発操作に多くのエネルギーを要するため、エバポレータによって処理される逆浸透膜濃縮水の量を減らすことが好ましい。このためには、逆浸透膜による透過水の回収率を上げることが重要であり、そのためにも水中のシリカ濃度を下げる技術は重要である。
特許文献1〜3には、逆浸透膜濃縮水中のシリカ濃度を、種々のシリカ除去剤を用いて低減する方法について開示されている。特許文献1および特許文献2には、原水を逆浸透膜により濾過することによって透過水と濃縮水とに分離するとともに、この濃縮水を、シリカゲル、珪藻土または火山岩質ガラスなどの多孔質シリカを含有するシリカ除去剤が充填されたカラムに通過させることによって、濃縮水中のシリカ濃度を低減する方法について開示されている。また特許文献3には、逆浸透膜濃縮水を晶析処理することによって塩類を析出させる方法であって、晶析槽内にCaCO、SiOまたはFeなどを添加する方法について開示されている。
特開2004−230256号公報 特開2006−26543号公報 特開平10−137757号公報
特許文献1〜3に開示される方法では、逆浸透膜濃縮水中のシリカ濃度を低減するためのシリカ除去剤を系外から持ち込む必要があるため、処理コストが高くなるという課題がある。またこれらの公報に開示される方法は、コスト面だけではなくシリカ除去効率の面においても十分ではなく、改善の余地がある。
本発明は、この課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、低コストで高いシリカ除去率を達成することが可能なシリカ含有水の処理方法を提供することである。
本発明の一局面に係るシリカ含有水の処理方法は、原水を逆浸透膜またはナノ濾過膜を用いて濾過することによって、シリカ、カルシウムおよびマグネシウムを含む濃縮水を得る濃縮ステップと、前記濃縮ステップで得られた前記濃縮水からケイ酸塩を含むシリカ除去剤を採取する採取ステップと、前記採取ステップで採取した前記シリカ除去剤を前記濃縮水または前記原水に添加することによって、前記濃縮水または前記原水に含まれるシリカを除去する除去ステップと、を有している。
本発明によれば、低コストで高いシリカ除去率を達成することが可能なシリカ含有水の処理方法を提供することができる。
本発明の一つの実施形態に係るシリカ含有水の処理方法を説明するための模式図である。
まず、本発明の実施形態に係るシリカ含有水の処理方法の概要について説明する。
本実施形態に係るシリカ含有水の処理方法は、原水を逆浸透膜またはナノ濾過膜を用いて濾過することによって、シリカ、カルシウムおよびマグネシウムを含む濃縮水を得る濃縮ステップと、前記濃縮ステップで得られた前記濃縮水からケイ酸塩を含むシリカ除去剤を採取する採取ステップと、前記採取ステップで採取した前記シリカ除去剤を前記濃縮水または前記原水に添加することによって、前記濃縮水または前記原水に含まれるシリカを除去する除去ステップと、を有している。
本発明者らは、水中のシリカ濃度を低コストで且つ高い効率で低減するための方策について、鋭意検討を行った。その結果、本発明者らは、原水を逆浸透膜またはナノ濾過膜を用いて濾過したときの濃縮水から採取されるケイ酸塩を、当該濃縮水またはその原水中のシリカを除去するためのシリカ除去剤として利用することに着目し、本発明に想到した。この濃縮水は、従来は廃棄物として処理されていたのに対し、本実施形態ではこの濃縮水を、シリカ除去剤を採取するために利用する。このため、本実施形態では、系外からシリカ除去剤を持ち込む必要がなくなり、処理コストを下げることができる。
また本発明者らが鋭意検討を行った結果、シリカ、カルシウムおよびマグネシウムを含む濃縮水から採取されたシリカ除去剤は、その濃縮水(当該シリカ除去剤を採取するための濃縮水)に添加した場合に高いシリカ除去効率を発揮することが明らかとなった。したがって、本実施形態に係るシリカ含有水の処理方法によれば、低コストで高いシリカ除去率を達成することができる。
上記シリカ含有水の処理方法において、前記濃縮ステップでは、シリカ濃度が20mg/L以上、カルシウム濃度が15mg/L以上、マグネシウム濃度が8mg/L以上である前記濃縮水が得られる。好ましくは、シリカ濃度が20mg/L以上、カルシウム濃度が20mg/L以上、マグネシウム濃度が10mg/L以上である前記濃縮水が得られる。
本発明者らが鋭意研究を行った結果、濃縮水中のシリカ、カルシウムおよびマグネシウムの各濃度が上記範囲を満たす場合には、シリカ除去率の向上が特に顕著であることが明らかとなった。このため、濃縮水中のシリカ、カルシウムおよびマグネシウムの各濃度は、上記範囲を満たすことが好ましい。
上記シリカ含有水の処理方法において、前記採取ステップでは、珪素と、カルシウムおよびマグネシウムのうち少なくとも一方と、を含有する前記シリカ除去剤が採取される。このシリカ除去剤を用いることによって、濃縮水または原水中のシリカを効率的に除去することができる。
上記シリカ含有水の処理方法において、前記除去ステップでは、前記濃縮水または前記原水のpHを7.0以上10.0未満の範囲に調整する。
本発明者らが鋭意検討を行った結果、シリカ除去剤を添加して水中のシリカを除去した後、水のpHが酸性側にシフトすることが明らかになった。したがって、このシリカ除去プロセスにおいては水酸化物イオン(OH)が関与していると考えられるため、上述のように濃縮水または原水のpHを7.0以上に調整することが好ましい。一方、pHがアルカリ性側にシフトしすぎると、水中のシリカの溶解度が上がり、シリカが析出しにくくなるため、シリカの除去効率が低下する。このため、濃縮水または原水のpHは、10.0未満に調整されることが好ましい。
上記シリカ含有水の処理方法において、前記除去ステップでは、前記濃縮水または前記原水中の前記シリカ除去剤の濃度が1mg/L以上10000mg/L以下となるように、前記シリカ除去剤を前記濃縮水または前記原水に添加する。
水中のシリカ除去剤の濃度が1mg/L未満である場合には、シリカ除去剤の添加量が少なすぎるため、十分なシリカ除去率を達成するのが困難になる。一方、水中のシリカ除去剤の濃度が10000mg/Lを超える場合には、後の固液分離操作の負荷が大きくなる。このため、水中のシリカ除去剤の濃度は、1mg/L以上10000mg/L以下の範囲に調整されることが好ましい。
上記シリカ含有水の処理方法は、前記除去ステップの後、前記濃縮水または前記原水から前記シリカ除去剤を分離する固液分離ステップをさらに有している。これにより、固液分離後の水を、逆浸透膜による濾過などに供することができる。
次に、上記シリカ含有水の処理方法について、図1を参照してより詳細に説明する。
まず、シリカ、カルシウムおよびマグネシウムを含む濃縮水2を得るステップ(濃縮ステップ)が行われる。この濃縮ステップでは、シリカ、カルシウムおよびマグネシウムを含む所定の原水を、逆浸透膜1を用いて濾過する。この逆浸透膜1は、水の透過を許容するとともに、水以外の不純物の透過を阻止することが可能な孔径を有する濾過膜である。このため、原水中の水分子のみが逆浸透膜1を透過し、シリカ、カルシウムおよびマグネシウムが除去された透過水(純水)が得られるとともに、逆浸透膜1を透過できないシリカ、カルシウムおよびマグネシウムを含んだ濃縮水2が得られる。原水としては、例えば井戸水、各種工業用水、排水または海水などを用いることができるが、特に限定されるものではない。
本実施形態では、濃縮水2におけるシリカ濃度が20mg/L以上、カルシウム濃度が15mg/L以上、マグネシウム濃度が8mg/L以上となるように、逆浸透膜1による透過水の回収率を調整する。ここでいう「透過水の回収率」とは、逆浸透膜1に供給される原水の量に対する、逆浸透膜1から取り出される透過水の量の比率である。
濃縮水2中のシリカ、カルシウムおよびマグネシウムの各濃度が上記範囲を満たさない場合、後のステップにおいて当該濃縮水2から十分な量のシリカ除去剤(ケイ酸塩)を採取するのが困難になり、また採取されるシリカ除去剤のシリカ除去機能も十分ではなくなる。したがって、本実施形態における濃縮ステップでは、シリカ、カルシウムおよびマグネシウムの各濃度が上記範囲を満たす濃縮水2が得られるように、原水の濃縮倍率を調整する。
このように、十分なシリカ除去機能を有するシリカ除去剤(ケイ酸塩)を十分な量だけ確保するため、濃縮水2中のシリカ濃度は、20mg/L以上であることが好ましく、40mg/L以上であることがより好ましい。また濃縮水2中のカルシウム濃度は、15mg/L以上であることが好ましく、20mg/L以上であることがより好ましく、50mg/L以上であることがさらに好ましく、60mg/L以上であることが一層好ましい。また濃縮水2中のマグネシウム濃度は、8mg/L以上であることが好ましく、10mg/L以上であることがより好ましい。
一方、濃縮水2中におけるシリカ、カルシウムおよびマグネシウムの各濃度の上限値については、それぞれの飽和溶解度に設定することができる。これにより、濃縮水2からシリカ除去剤を採取する操作を行う前にシリカ、カルシウムおよびマグネシウムがそれぞれスケールとして濃縮水2中に析出するのを防ぐことができる。また濃縮水2中におけるシリカ、カルシウムおよびマグネシウムの各濃度は、高周波誘導結合プラズマ(ICP;Inductively Coupled Plasma)発光分光分析法によって測定することができる。
次に、シリカ除去剤4を採取するステップ(採取ステップ)が行われる。この採取ステップでは、上記濃縮ステップで得られた濃縮水2からケイ酸塩を含むシリカ除去剤4を採取する。
具体的には、まず、図1中の符号「3」で示すように、逆浸透膜1から排出された濃縮水2の一部を取り出す。そして、この濃縮水2を、蒸発器(エバポレータ)を用いて所定の減圧条件下で加熱して蒸発乾固させることによって、ケイ酸塩の粗結晶を析出させる。その後、この粗結晶を純水を用いて再結晶することにより、水に不溶の成分のみをシリカ除去剤4として採取する。シリカ除去剤4の結晶成分は、走査型電子顕微鏡/エネルギー分散型X線分光法(SEM/EDX;Scanning Electron Microscope/Energy Dispersive X−ray Spectroscopy)によって分析することができる。またシリカ除去剤4の結晶構造は、X線回折によって解析することができる。
本実施形態の採取ステップで得られるシリカ除去剤4は、珪素と、カルシウムおよびマグネシウムのうち少なくとも一方と、を含むことが好ましく、珪素、カルシウムおよびマグネシウムを含むことがより好ましい。これらの珪素、カルシウムおよびマグネシウムは、例えば、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、シリカおよび濃縮水2中に存在する陽イオン成分によって、ケイ酸塩鉱物などの形態で、シリカ除去剤4に含まれていると考えられる。ケイ酸塩鉱物としては、例えば、フォルステライト(MgSiO)、ファイアライト(FeSiO)、テフロアイト(MnSiO)若しくはモンティセライト(CaMgSiO)などのカンラン石類、鉄斧石(CaFeAlBSi15(OH))若しくはマグネシウム斧石(CaMgAlBSi15(OH))などの斧石類、鉄電気石(NaFeAl(BOSi18(OH))などのトルマリン類、ヒスイ輝石(NaAlSi)、透輝石(CaMgSi)、頑火輝石((Mg,Fe)Si)、珪灰石(CaSi)若しくは普通輝石(Ca,Mg,Fe)Si)などの輝石類、又はメルウィナイト(CaMgSi)若しくはゲーレン石(CaAl(SiAlO))などのカルシウム含有鉱物を挙げることができる。
なお、濃縮水2をエバポレータによって蒸発させた後、ATFDを用いてケイ酸塩の結晶を析出させてもよいし、天日乾燥によって当該結晶を析出させてもよい。
次に、濃縮水2に含まれるシリカを除去するステップ(除去ステップ)が行われる。この除去ステップでは、上記採取ステップで採取したシリカ除去剤4を濃縮水2に添加し、当該シリカ除去剤4を濃縮水2に接触させることによって、濃縮水2に含まれるシリカを除去する。
具体的には、図1に示すように、処理槽5内に充填された濃縮水2にシリカ除去剤4を添加し、プロペラ式の撹拌翼6によって所定時間撹拌する。この撹拌操作によって、濃縮水2に含まれる溶解性シリカをシリカ除去剤4によって除去することができる。シリカ除去のメカニズムについては明らかではないが、濃縮水2中の溶解性シリカがシリカ除去剤4の表面に吸着することや、シリカ除去剤4が種結晶として機能し、シリカ除去剤4と類似の結晶構造を有する析出物が晶析反応によって析出することなどが考えられる。なお、この除去ステップでは、濃縮水2中のシリカだけではなく、カルシウムおよびマグネシウムも除去されてもよい。
本実施形態の除去ステップでは、濃縮水2のpHが7.0以上10.0未満の範囲に調整される。具体的には、図1に示すように、処理槽5内にpH調整剤7を添加することによって、濃縮水2のpHが上記範囲に調整される。
pH調整剤7は、濃縮水2のpHを調整可能であれば特に限定されない。濃縮水2のpHを酸性側にシフトさせる調整剤としては、例えば、硫酸、塩酸、硝酸、リン酸、クエン酸またはシュウ酸などの酸類を用いることができる。また濃縮水2のpHをアルカリ性側にシフトさせる調整剤としては、例えば、水酸化ナトリウム(NaOH)、水酸化カリウム(KOH)、アンモニア(NH)水、水酸化カルシウム(Ca(OH))、水酸化マグネシウム(Mg(OH))、炭酸水素ナトリウム(NaHCO)または炭酸ナトリウム(NaCO)などの塩基類を用いることができる。
シリカ除去剤4を添加して濃縮水2中のシリカを除去すると、濃縮水2のpHは酸性側にシフトする。したがって、上述したシリカ除去反応(シリカ除去剤4の表面へのシリカの吸着やシリカの晶析反応)においては、水酸化物イオンが関与していると考えられるため、水酸化物イオンが過剰な状態にしておく必要がある。このため、pH調整剤7を添加することによって、濃縮水2のpHを7.0以上に調整することが好ましく、8.0以上に調整することがより好ましい。
一方、濃縮水2のpHがアルカリ性側にシフトしすぎると、濃縮水2中のシリカの溶解度が上がるため、シリカが析出しにくくなり、シリカ除去剤4によるシリカの除去効率が低下する。このため、濃縮水2のpHを10.0未満に調整することが好ましく、9.5未満に調整することがより好ましく、9.0未満に調整することがさらに好ましい。
また本実施形態の除去ステップでは、濃縮水2中のシリカ除去剤4の濃度が1mg/L以上10000mg/L以下となるように、シリカ除去剤4を濃縮水2に添加する。濃縮水2中のシリカ除去剤4の濃度が1mg/L未満である場合には、シリカ除去の効果が不十分になる。一方、濃縮水2中のシリカ除去剤4の濃度が10000mg/Lを超える場合には、後の固液分離操作の負荷が大きくなる。このため、濃縮水2中のシリカ除去剤4の濃度は、1mg/L以上10000mg/L以下に調整されることが好ましく、1mg/L以上5000mg/L以下に調整されることがより好ましく、1mg/L以上1000mg/L以下に調整されることがさらに好ましい。
次に、濃縮水2からシリカ除去剤4を固液分離するステップが行われる。このステップでは、まず、処理槽5から取り出された処理水8(シリカ除去後の濃縮水2)が、当該処理槽5の後段に配置された沈殿槽9に送られる。このとき、処理水8とともにシリカ除去剤4が持ち出される。そして、沈殿槽9の底にシリカ除去剤4を沈降させることにより、処理水8からシリカ除去剤4を固液分離する。沈殿槽9の底に溜まったシリカ除去剤4は、前段の処理槽5に返送されてもよいし、沈殿槽9から抜き取られた後廃棄されてもよい。なお、沈殿槽9に代えて膜分離装置を使用し、この膜分離装置によって処理水8からシリカ除去剤4を分離してもよい。
以上のように、本実施形態に係るシリカ含有水の処理方法によれば、逆浸透膜1の濃縮水2からシリカ除去剤4を採取し、そのシリカ除去剤4を濃縮水2に添加することによって当該濃縮水2中のシリカを除去する。つまり、シリカ除去剤4を採取するための水と、シリカ除去剤4が添加される水と、は同じ系内のもの(濃縮水2)である。このように、同じ系内で採取したシリカ除去剤4を濃縮水2に添加することにより、シリカが析出し易くなり、結果として濃縮水2に含まれるシリカを高効率に除去することができる。しかも、系外から別途シリカ除去剤を添加する必要がないため、処理コストを抑えることもできる。
逆浸透膜1によって濃縮された濃縮水2は、高濃度のシリカを含んでいるため、さらに逆浸透膜によって濃縮することは一般的には困難である。つまり、通常は、逆浸透膜による多段階の濾過を行うのは困難である。これに対し、本実施形態では、逆浸透膜1によって濃縮された濃縮水2のシリカ濃度をシリカ除去剤4によって低減することができるため、逆浸透膜による多段階の濾過も可能になる。つまり、図1に示す沈殿槽9の後段に2段目の逆浸透膜をさらに配置し、1段目の逆浸透膜1で濃縮された濃縮水2を2段目の逆浸透膜によってさらに濃縮することができるため、水の回収率をより高めることができる。もしくは、沈殿槽9から流出した水を逆浸透膜1の上段に戻すことによって水の回収率を高めてもよい。
また上記実施形態では、逆浸透膜1を用いた濾過によって濃縮水2を得る場合についてのみ説明したが、これに限定されない。逆浸透膜1に代えて、ナノ濾過(NF;Nano Filtration)膜が用いられてもよい。ナノ濾過膜は、逆浸透膜1と同様に、水の透過を許容するとともに、シリカ、カルシウムおよびマグネシウムの透過を阻止可能な孔径を有する濾過膜である。したがって、原水をナノ濾過膜に通過させて濃縮することによって、逆浸透膜1を用いた場合と同様に、シリカ、カルシウムおよびマグネシウムを含む濃縮水2が得られる。
また上記実施形態では、シリカ除去剤4を濃縮水2に添加する場合についてのみ説明したがこれに限定されず、シリカ除去剤4を原水に添加し、当該原水に含まれるシリカを除去してもよい。この場合、除去ステップにおいて原水のpHを7.0以上10.0未満の範囲に調整するとともに、原水中のシリカ除去剤4の濃度が1mg/L以上10000mg/L以下となるようにシリカ除去剤4を原水に添加する。なお、後述の実施例では、シリカ除去剤4を濃縮水2に添加した場合に優れたシリカ除去効果が得られる結果のみを示している。しかし、濃縮水2と原水は、シリカ、カルシウムおよびマグネシウムの各濃度の違いはあるが、同じ系内の水である。このため、シリカ除去剤4を原水に添加した場合でも、濃縮水2に添加した場合と同様に優れたシリカ除去効果が奏されると考えられる。
以下、実施例に基づいて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(実施例1)
<濃縮ステップ>
図1に示すように、原水を逆浸透膜1に供給し、当該逆浸透膜1を用いて濾過することにより、濃縮水2を得た。原水としては、河川伏流水を限外濾過(UF;Ultrafiltration)膜(株式会社クラレ製 ピューリア(登録商標)GS)により除濁処理したものを用いた。逆浸透膜1としては、ダウ・ケミカル日本株式会社製 FILMTEC(登録商標) BW−30FR365を用いた。原水中のシリカ濃度は1〜10mg/Lであり、カルシウム濃度は5〜20mg/Lであり、マグネシウム濃度は0.5〜5mg/Lであった。原水として河川水を用いたため、シリカ、カルシウムおよびマグネシウムの各濃度は上記範囲内で変動した。逆浸透膜1から取り出した濃縮水2についてICP発光分光による分析を行ったところ、濃縮水2中のシリカ濃度は42mg/Lであり、カルシウム濃度は66mg/Lであり、マグネシウム濃度は13mg/Lであった。
<採取ステップ>
濃縮ステップで得られた濃縮水2をエバポレータ(ヤマト科学株式会社製 RE601)を用いて、圧力が25hPa、水温が35〜45℃の条件にて蒸発乾固することにより、粗結晶を得た。続いて、この粗結晶を脱イオン化した純水に溶かし、自然乾燥して再結晶することによりシリカ除去剤4を得た。得られたシリカ除去剤4の結晶成分をSEM−EDXを用いて分析したところ、珪素、カルシウムおよびマグネシウムがそれぞれ検出された。
<除去ステップ>
採取ステップで得られたシリカ除去剤4を、濃縮水2に添加した。このとき、濃縮水2中のシリカ除去剤4の濃度が10mg/Lとなるように、シリカ除去剤4の添加量を調整した。そして、濃縮水2のpHを8.4に調整し、室温で6時間撹拌した。濃縮水2のpHは、一般的なpH計を用いて測定した。
<シリカ除去率の測定>
上述の通り撹拌操作を行った後、上澄み液のシリカ濃度を測定した(発色法)。そして、上記除去ステップを行う前の濃縮水2のシリカ濃度に対する、上澄み液のシリカ濃度の比率に基づいて、シリカ除去率を算出した。
(実施例2)
濃縮水2のシリカ濃度を38mg/L、カルシウム濃度を16mg/L、マグネシウム濃度を9mg/Lとし、濃縮水2中のシリカ除去剤4の濃度を600mg/Lとした点以外は、上記実施例1と同じ条件である。実施例2では、採取ステップで得られたシリカ除去剤4の結晶成分の分析を行ったところ、珪素およびカルシウムのみが検出され、マグネシウムは検出されなかった。
(比較例1)
濃縮水2のシリカ濃度を103mg/L、カルシウム濃度を0mg/L、マグネシウム濃度を0mg/Lとし、除去ステップにおける濃縮水2のpHを7.2とし、濃縮水2中のシリカ除去剤4の濃度を600mg/Lとした点以外は、上記実施例1と同じ条件である。比較例1では、採取ステップで得られたシリカ除去剤4の結晶成分の分析を行ったところ、珪素のみが検出され、カルシウムおよびマグネシウムは検出されなかった。
実施例1,2および比較例1における各条件およびシリカ除去率は、下記の表1に示す通りである。表1の「シリカ除去剤」の項目について、該当する元素が検出された場合は「○」を記し、該当する元素が検出されなかった場合は「×」印を記している。
Figure 2019089029
(考察)
表1に示す結果に基づいて、以下の通り考察することができる。濃縮水2がカルシウムおよびマグネシウムを含まない比較例1ではシリカ除去率が0%であったのに対し、濃縮水2がカルシウムおよびマグネシウムを含む実施例1,2ではシリカ除去効果が得られた。この結果より、カルシウムおよびマグネシウムを含む濃縮水2から採取したシリカ除去剤4が、濃縮水2のシリカ除去において有効に寄与することが分かった。
また実施例1と実施例2の対比から明らかなように、濃縮水2中のシリカ濃度を20mg/L以上(42mg/L)、カルシウム濃度を20mg/L以上(66mg/L)、マグネシウム濃度を10mg/L以上(13mg/L)にすることによって、これらの濃度が上記範囲を満たさない場合に比べてシリカ除去率が大幅に向上することが分かった。このようにシリカ除去の効果に違いが生じる理由については明らかではないが、実施例2では単に吸着によって水中のシリカが除去されているのに過ぎないのに対し、実施例1ではケイ酸塩鉱物と類似の結晶物が析出することによってシリカが除去されている、という違いが一因として考えられる。
今回開示された実施形態および実施例は、全ての点で例示であって、制限的なものではないと解されるべきである。本発明の範囲は、上記した説明ではなくて特許請求の範囲により示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
1 逆浸透膜
2 濃縮水
4 シリカ除去剤
5 処理槽
6 撹拌翼
7 pH調整剤
8 処理水
9 沈殿槽

Claims (7)

  1. 原水を逆浸透膜またはナノ濾過膜を用いて濾過することによって、シリカ、カルシウムおよびマグネシウムを含む濃縮水を得る濃縮ステップと、
    前記濃縮ステップで得られた前記濃縮水からケイ酸塩を含むシリカ除去剤を採取する採取ステップと、
    前記採取ステップで採取した前記シリカ除去剤を前記濃縮水または前記原水に添加することによって、前記濃縮水または前記原水に含まれるシリカを除去する除去ステップと、を有することを特徴とする、シリカ含有水の処理方法。
  2. 前記濃縮ステップでは、シリカ濃度が20mg/L以上、カルシウム濃度が15mg/L以上、マグネシウム濃度が8mg/L以上である前記濃縮水を得ることを特徴とする、請求項1に記載のシリカ含有水の処理方法。
  3. 前記濃縮ステップでは、カルシウム濃度が20mg/L以上、マグネシウム濃度が10mg/L以上である前記濃縮水を得ることを特徴とする、請求項2に記載のシリカ含有水の処理方法。
  4. 前記採取ステップでは、珪素と、カルシウムおよびマグネシウムのうち少なくとも一方と、を含有する前記シリカ除去剤を採取することを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載のシリカ含有水の処理方法。
  5. 前記除去ステップでは、前記濃縮水または前記原水のpHを7.0以上10.0未満の範囲に調整することを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載のシリカ含有水の処理方法。
  6. 前記除去ステップでは、前記濃縮水または前記原水中の前記シリカ除去剤の濃度が1mg/L以上10000mg/L以下となるように、前記シリカ除去剤を前記濃縮水または前記原水に添加することを特徴とする、請求項1〜5のいずれか1項に記載のシリカ含有水の処理方法。
  7. 前記除去ステップの後、前記濃縮水または前記原水から前記シリカ除去剤を分離する固液分離ステップをさらに有することを特徴とする、請求項1〜6のいずれか1項に記載のシリカ含有水の処理方法。
JP2017219895A 2017-11-15 2017-11-15 シリカ含有水の処理方法 Active JP6960632B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017219895A JP6960632B2 (ja) 2017-11-15 2017-11-15 シリカ含有水の処理方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017219895A JP6960632B2 (ja) 2017-11-15 2017-11-15 シリカ含有水の処理方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2019089029A true JP2019089029A (ja) 2019-06-13
JP6960632B2 JP6960632B2 (ja) 2021-11-05

Family

ID=66835524

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017219895A Active JP6960632B2 (ja) 2017-11-15 2017-11-15 シリカ含有水の処理方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6960632B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN114349185A (zh) * 2021-12-06 2022-04-15 国家能源集团宁夏煤业有限责任公司 除硅剂及其制备方法和除硅的方法

Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0724475A (ja) * 1993-05-13 1995-01-27 Mitsubishi Materials Corp 水溶液中のシリカ回収法
JPH10137757A (ja) * 1996-11-11 1998-05-26 Shinko Pantec Co Ltd 水処理方法及び水処理装置
JP2003525104A (ja) * 1999-06-16 2003-08-26 ハーキュリーズ・インコーポレーテッド 無機組成物に関係するスケーリングの防止方法およびそのための組成物
JP2014210252A (ja) * 2013-04-05 2014-11-13 株式会社ササクラ 水溶液の蒸発処理方法
JP2014233699A (ja) * 2013-06-04 2014-12-15 水ing株式会社 被処理水からシリカを除去する方法及び装置
US20150000914A1 (en) * 2012-12-18 2015-01-01 Aquatech International Corporation Method and apparatus for recycling water
JP2019051450A (ja) * 2017-09-12 2019-04-04 オルガノ株式会社 シリカ含有水の処理装置および処理方法

Patent Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0724475A (ja) * 1993-05-13 1995-01-27 Mitsubishi Materials Corp 水溶液中のシリカ回収法
JPH10137757A (ja) * 1996-11-11 1998-05-26 Shinko Pantec Co Ltd 水処理方法及び水処理装置
JP2003525104A (ja) * 1999-06-16 2003-08-26 ハーキュリーズ・インコーポレーテッド 無機組成物に関係するスケーリングの防止方法およびそのための組成物
US20150000914A1 (en) * 2012-12-18 2015-01-01 Aquatech International Corporation Method and apparatus for recycling water
JP2014210252A (ja) * 2013-04-05 2014-11-13 株式会社ササクラ 水溶液の蒸発処理方法
JP2014233699A (ja) * 2013-06-04 2014-12-15 水ing株式会社 被処理水からシリカを除去する方法及び装置
JP2019051450A (ja) * 2017-09-12 2019-04-04 オルガノ株式会社 シリカ含有水の処理装置および処理方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN114349185A (zh) * 2021-12-06 2022-04-15 国家能源集团宁夏煤业有限责任公司 除硅剂及其制备方法和除硅的方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP6960632B2 (ja) 2021-11-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3909793B2 (ja) 高濃度の塩類を含有する有機性廃水の処理方法及びその装置
JP5910732B2 (ja) 坑井からの随伴水処理方法および装置
JP5135749B2 (ja) リン酸含有水からリン酸を回収する方法および装置
JPH10503414A (ja) ミクロ濾過で強化された水処理用逆浸透法
WO2015012054A1 (ja) ホウ素含有水の処理方法及び装置
WO2010017303A3 (en) Reverse osmosis enhanced recovery hybrid process
WO2009122847A1 (ja) 金属成分含有水の浄化処理方法及び浄化処理装置
JP2015029931A (ja) 淡水化装置及び淡水化方法、並びに淡水の製造方法、淡水、塩及び有価物の併産方法
KR102221524B1 (ko) 편광판 제조폐액의 처리방법 및 처리장치
AU2013228080A1 (en) Process for purifying phosphoric acid by nanofiltration
JP2015029932A (ja) 淡水化装置及び淡水化方法、並びに淡水、塩及び有価物の併産方法
JP2014223619A (ja) 生物学的に処理された廃水からの硫酸ナトリウムの除去
Chen et al. Rejection of nuclides and silicon from boron-containing radioactive waste water using reverse osmosis
CN107055579A (zh) 从脱硫废水中回收盐的方法
JP3800449B2 (ja) 高濃度の塩類を含有する有機性廃水の処理方法及び装置
JP5968524B2 (ja) 水処理方法及び水処理システム
US20090223897A1 (en) Method for the Rejection of Boron from Seawater in a Reverse Osmosis System
JP6960632B2 (ja) シリカ含有水の処理方法
KR20150070895A (ko) 유기산 염을 이용한 정삼투용 유도 용액 및 이의 용도
JP2014213306A (ja) 純水製造装置、純水およびろ過水製造装置、純水製造方法、ならびに純水およびろ過水製造方法
Gryta et al. Treatment of effluents from the regeneration of ion exchangers using the MD process
Loh et al. Simultaneous phosphate recovery and sodium removal from brackish aquaculture effluent via diafiltration-nanofiltration process
JP2004330148A (ja) セメントキルン燃焼ガス抽気ダストの処理方法
JP2006321677A (ja) 高純度リン酸、およびその製造方法
JP2002346561A (ja) 高濃度の塩類を含む廃水の処理方法

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20171228

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20171228

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20200601

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20210315

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20210330

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210524

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20210608

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210805

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20210921

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20211004

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6960632

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150