JP2019088322A - フィードバック抵抗性アセトヒドロキシ酸シンターゼ変異体及びそれを用いたl−バリンの生産方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】L−バリンに対するフィードバック阻害が解除されたアセトヒドロキシ酸シンターゼ変異体、および、上記酵素を生産する微生物を用いてL−バリンを産業的規模で生産する方法の提供。【解決手段】特定のアミノ酸配列を有するアセトヒドロキシ酸シンターゼ変異体、上記アセトヒドロキシ酸シンターゼ変異体をコードするポリヌクレオチド、上記ポリヌクレオチドを含む発現ベクター、上記アセトヒドロキシ酸シンターゼ変異体を含むL−バリンを生産するコリネバクテリウム属微生物及び上記微生物を利用したL−バリンの生産方法。【選択図】なし

Description

本発明は、L−バリンに対するフィードバック阻害が解除されたアセトヒドロキシ酸シンターゼ変異体、上記アセトヒドロキシ酸シンターゼ変異体をコードするポリヌクレオチド、上記ポリヌクレオチドを含む発現ベクター、上記アセトヒドロキシ酸シンターゼ変異体を含むL−バリンを生産する微生物及び上記微生物を利用したL−バリンの生産方法に関する。
L−バリンは、必須アミノ酸の一つであり、飼料の成分及び食品用素材として有用に用いられている。
分岐鎖アミノ酸、すなわち、L−バリン、L−イソロイシン、L−ロイシンは生合成過程で同一の酵素を使用するため、一つの分岐鎖アミノ酸を産業的規模の発酵で製造するのは困難であることが知られている。さらに、最終産物であるL−バリン又はその誘導体により、重要な酵素においてフィードバック阻害が発生し、発酵に制約が伴うという問題を有している。
大韓民国登録特許第10−1117022号公報 大韓民国公開特許公報第2008−0025355号公報
James M. Lee、Prentice-Hall International Editions、pp138-176、1991 Manual of Methods for General Bacteriology.American Society for Bacteriology.Washington DC、USA、1981
本発明者らは、効果的なL−バリン生産方法について持続的な研究を行った結果、L−バリンによるフィードバック阻害が解除された、新規なアセトヒドロキシ酸シンターゼ変異体を究明し、上記変異体を含むL−バリンを生産する微生物の場合、これを含まない親菌株に比べてL−バリン生産能に優れることを確認し、本発明を完成した。
本発明の一つの目的は、L−バリンに対するフィードバック阻害が解除された、アセトヒドロキシ酸シンターゼ変異体を提供することにある。
本発明の他の目的は、上記アセトヒドロキシ酸シンターゼ変異体をコードするポリヌクレオチド及び上記ポリヌクレオチドを含む発現ベクターを提供することにある。
本発明のもう一つの目的は、上記アセトヒドロキシ酸シンターゼ変異体を含む、L−バリンを生産する微生物を提供することにある。
本発明のもう一つの目的は、上記L−バリンを生産する微生物を利用してL−バリンを
生産する方法を提供することにある。
本発明に係るアセトヒドロキシ酸シンターゼ変異体は、L−バリンに対するフィードバック阻害が解除されているため、これを含むL−バリンを生産する微生物は、親菌株に比べて高収率でL−バリンを生成することができる。
一つの様態として、本発明は、配列番号3で表されるアミノ酸配列のN−末端から137番目のアミノ酸残基であるロイシン(Leucine、L)がロイシン以外のアミノ酸に置換されることによりL−バリンに対するフィードバック阻害が解除された、アセトヒドロキシ酸シンターゼ変異体を提供する。
本発明において、用語「L−バリン」とは、必須アミノ酸の一つであり、構造的にL−ロイシン、L−イソロイシンと共に分岐鎖アミノ酸に該当する化学式(CHCHCH(NH)COOHであるL−アミノ酸を意味する。
本発明において、用語「アセトヒドロキシ酸シンターゼ」とは、L−バリン生合成における最初の酵素であり、アセト乳酸シンターゼとも呼ばれる。アセトヒドロキシ酸シンターゼは、ピルビン酸(pyruvate)のデカルボキシル化(decarboyxlation)と他のピルビ
ン酸分子との縮合反応を触媒し、バリンの前駆体であるアセト乳酸を生産したり、ピルビン酸のデカルボキシル化と2−ケトブチレート(2-ketobutyrate)との縮合反応を触媒し、イソロイシンの前駆体であるアセトヒドロキシブチレートを生成することができる。
アセトヒドロキシ酸シンターゼはilvB及びilvN 、両遺伝子によりコードされ
、ilvB遺伝子はアセトヒドロキシ酸シンターゼの大サブユニット(large subunit)
を、ilvN遺伝子はアセトヒドロキシ酸シンターゼの小サブユニット(small subunit
)をそれぞれコードする。このうち、ilvN遺伝子によりコードされる小サブユニットがフィードバック阻害に大いに関与すると考えられる。
上記ilvN遺伝子によりコードされるアセトヒドロキシ酸シンターゼは、特にこれに限定されないが、配列番号3のアミノ酸配列を有することができる。
本発明において、用語「フィードバック阻害」とは、酵素系の終産物が、その酵素系の初期段階にある反応を阻害することを意味する。本発明の目的上、上記フィードバック阻害は、L−バリンがこの生合成経路の最初の段階を媒介するアセトヒドロキシ酸シンターゼの活性を阻害することを言うが、これに限定されない。したがって、アセトヒドロキシ酸シンターゼのフィードバック阻害を解除する場合、そうでない場合に比べてL−バリンの生産性を高めることができる。本発明では、配列番号3のアミノ酸配列を有するアセトヒドロキシ酸シンターゼのN−末端から137番目のアミノ酸残基であるロイシンが他のアミノ酸、具体的にはフェニルアラニン(phenylalanine、Phe、F)に置換される場合、
L−バリンに対するフィードバック阻害が解除されることを確認した。
上記L−バリンに対するフィードバック阻害が解除されたアセトヒドロキシ酸シンターゼは、具体的に、配列番号4のアミノ酸配列を有することができる。
また、上記L−バリンに対するフィードバック阻害が解除されたアセトヒドロキシ酸シンターゼ変異体は、配列番号4で表されるアミノ酸配列だけでなく、80%以上、具体的には90%以上、より具体的には95%以上、より一層具体的には99%以上の相同性を有する変異体であり、実質的に野生型アセトヒドロキシ酸シンターゼに比べてL−バリン
に対するフィードバック阻害が解除されたものであれば制限なく含まれ、このような相同性を有する配列として、実質的に配列番号4のアミノ酸配列で記載されたタンパク質と同一又はそれに相応する生物学的活性を有するアミノ酸配列であれば、一部の配列が欠失、改変、置換又は付加されたアミノ酸配列を有する場合も、本発明の範囲に含まれることは自明である。
本発明において、用語「相同性」とは、二つのポリヌクレオチド又はポリペプチド部分間の同一性のパーセンテージを意味する。一つの部分からもう一つの部分までの配列間の相同性は、周知の当該技術により決定することができる。例えば、配列情報を整列して相同性を容易に入手可能なコンピュータプログラムを用いて、二つのポリヌクレオチド分子又は二つのポリペプチド分子間の配列情報を直接配置させることにより決定することができる。上記コンピュータプログラムは、BLAST(NCBI)、CLC Main Workbench(CLC bio)、MegAlignTM(DNASTAR Inc)などであってもよい。また、ポリヌクレオチド間の相同性は、相同領域間の安定した二本鎖をなす条件の下でポリヌクレオチドを混成化した後、単一の鎖−特異的ヌクレアーゼで分解させ、分解された断片の大きさを決定することにより決定することができる。
本発明において、用語「相同」とは、すべての文法形態やスペリングの変異形態であるスーパーファミリー由来のタンパク質及び他の種由来の相同タンパク質を含み、「共通の進化起源」を有するタンパク質間の関係を意味する。そのようなタンパク質(及びそれらのコード遺伝子)は、高度な配列の類似性により反映される配列相同性を有する。しかし、一般的な使用と本発明における「相同」は、「非常に高い」などの形容詞で修飾される場合には、配列類似性を言うものであって、共通の進化起源を意味するものではない。
本発明の具体的な実施例によれば、上記バリンに対するフィードバックが解除されたアセトヒドロキシ酸シンターゼ変異体は、L−バリンを生産する微生物の突然変異によるものであってもよい。上記微生物の突然変異は、当該分野において広く知られている様々な方法により行うことができ、物理的あるいは化学的突然変異の発生のいずれか一つの方法を用いることができる。例えば、本発明に適した化学的突然変異の誘発要因としてN−メチル−N'−ニトロ−N−ニトロソグアニジン(N-Methyl-N'-nitro-N-nitrosoguanidine
、NTG)、ジエポキシブタン、エチルメタンスルホネート、マスタード化合物、ヒドラジ
ン及び亜硝酸を含むが、このような化合物に限定されるものではない。また、物理的な突然変異の誘発要因は、紫外線及びガンマ放射線を含むことができるが、これに限定されない。
また、本発明の具体的な実施例では、L−バリン生産能が向上した微生物変異株を得るために、親菌株としてコリネバクテリウム・グルタミクムKCCM11201P(特許文献1)を使用した。これは、α−アミノ酪酸(α-aminobutyric acid、ABA)、α−ヒド
ロキシバリン(α-hydroxyvaline、AHV)、チアゾールアラニン(thiazole alanine、TA
)及びノルバリン(Norvaline、NV)に対して耐性を有する変異株である。本発明では、
上記コリネバクテリウム・グルタミクムKCCM11201PにNTGを処理し、このような菌株の中からα−アミノ酪酸(α-Aminobutyric aicd、ABA)に耐性を示す変異株を
獲得し、これをNA100−311と命名した。上記NA100−311と親菌株を比較すると、同量の細胞が生産するL−バリンの量が20.3%ほど増加したという結果が示された。また、この塩基配列を分析した結果、上記変異株のアセトヒドロキシ酸シンターゼのアミノ酸配列上に突然変異が起こり、具体的には配列番号3のアミノ酸配列で137番目のアミノ酸残基であるロイシンがフェニルアラニンに置換されたことを確認することができた(実施例2)。
もう一つの様態として、本発明は、上記アセトヒドロキシ酸シンターゼ変異体をコード
するポリヌクレオチド及び上記ポリヌクレオチドを含む発現ベクターを提供する。
上記アセトヒドロキシ酸シンターゼ及び変異体については、前述した通りである。
本発明において、用語「ポリヌクレオチド」とは、ヌクレオチド単量体が共有結合により長く鎖状に繋がったヌクレオチドの重合体であり、一般に一定の長さ以上のDNA又はRNA鎖を意味し、本発明では上記アセトヒドロキシ酸シンターゼ変異体をコードするポリヌクレオチドを意味する。
上記アセトヒドロキシ酸シンターゼ変異体をコードするポリヌクレオチドは、その例として、配列番号5の塩基配列を有することができ、これは配列番号3のアセトヒドロキシ酸シンターゼをコードするポリヌクレオチド配列における409番目のヌクレオチドであるCがTに置換されているものであるが、特にこれに限定されるものではない。
本発明において、用語「ベクター」とは、宿主細胞に塩基のクローニング及び/又は転移のための任意の媒介物を意味する。ベクターは、他のDNA断片が結合することにより、結合した断片の複製をもたらすことのできる複製単位(replicon)であってもよい。「複製単位」とは、生体内でDNA複製の自己ユニットとして機能する、すなわち、自らの調節により複製可能な任意の遺伝的単位(例えば、プラスミド、ファージ、コスミド、染色体、ウイルス)を意味する。本発明において、ベクター(vector)は、宿主のうちで複製可能なものであれば特に限定されず、当業界において知られている任意のベクターを用いることができる。上記組換えベクターの作製に使用されるベクターは、天然の状態であるか、又は組換えされた状態のプラスミド、コスミド、ウイルス、及びバクテリオファージであってもよい。例えば、ファージベクター又はコスミドベクターとして、pWE15、M13、λEMBL3、λEMBL4、λFIXII、λDASHII、λZAPII、λgt10、λgt11、Charon4A、及びCharon21Aなどを使用することができ、プラスミドベクターとしてpDZベクター、pBR系、pUC系、pBluescriptII系、pGEM系、pTZ系、pCL系及びpET系などを用いることができる。使用可能なベクターは、特に制限されるものではなく、公知となった発現ベクターを使用することができる。具体的には、pDZ(特許文献2;本願発明で全体として引用されて含まれる。)を用いてもよいが、これに限定されない。
もう一つの様態として、本発明は上記アセトヒドロキシ酸シンターゼ変異体を含むL−バリンを生産する微生物を提供する。
上記L−バリン、アセトヒドロキシ酸シンターゼ及び変異体については、前述した通りである。
本発明において、用語「L−バリンを生産する微生物」とは、L−バリンを生物内で生産することができる原核又は真核微生物菌株を意味する。本発明の目的上、上記微生物は、上記アセトヒドロキシ酸シンターゼ変異体を含み、L−バリンを生成する微生物であれば、原核細胞又は真核細胞のいずれも可能であり、その例としてコリネバクテリウム(Corynebacterium)属に属する微生物菌株が含まれ、その例としてコリネバクテリウム・グ
ルタミクムが挙げられる。
上記アセトヒドロキシ酸シンターゼ変異体を含むL−バリンを生産する微生物は、上記アセトヒドロキシ酸シンターゼをコードする染色体上の遺伝子が突然変異して、本発明に係るアセトヒドロキシ酸シンターゼ変異体配列を含む微生物及び/又は上記アセトヒドロキシ酸シンターゼ変異体をコードするポリヌクレオチドを含むベクターを導入させた、上記アセトヒドロキシ酸シンターゼ変異体を含む微生物をすべて含むが、これに限定されな
い。
また、上記アセトヒドロキシ酸シンターゼ変異体を含むL−バリンを生産する微生物は、上記アセトヒドロキシ酸シンターゼ変異体の活性が親菌株に比べて強化されたものであってもよい。
上記アセトヒドロキシ酸シンターゼ変異体の活性を強化させる方法としては、上記変異体をコードする遺伝子の細胞内コピー数の増加、上記変異体をコードする染色体上の遺伝子発現調節配列に変異を導入する方法、上記変異体をコードする染色体上の遺伝子発現調節配列を活性が強力な配列で交換する方法、上記変異体の活性が増加するように突然変異した遺伝子で染色体上の上記タンパク質をコードする遺伝子を代替する方法、及び上記変異体の活性が強化されるように上記変異体タンパク質をコードする染色体上の遺伝子に変異を導入する方法があるが、これに限定されない。
本発明において、用語「導入」とは、上記アセトヒドロキシ酸シンターゼ変異体をコードするポリヌクレオチド又はこれを含むベクターを宿主細胞に伝達する方法を意味する。このような導入は、当業界の通常の方法により容易に行うことができる。一般に、CaCl沈殿法、CaCl方法にジメチルスルホキシド(dimethyl sulfoxide、DMSO)という還元物質を使用することにより効率を高めたHanahan法、電気穿孔法(electroporation)、リン酸カルシウム沈殿法、原形質融合法、シリコンカーバイド繊維を用いた
攪拌法、ポリエチレングリコール(PEG)を用いた形質転換法、デキストラン硫酸、リポ
フェクタミン(lipopectamine)及び乾燥/抑制媒介された形質転換法などがある。上記
ベクターを形質転換させるための方法は、上記例に限定されず、当業界において通常用いられる形質転換又はトランスフェクション法を制限なく用いることができる。また、上記伝達されたポリヌクレオチドは、宿主細胞内で発現できるものであれば、宿主細胞の染色体内に挿入されて位置するか、又は染色体外に位置することができる。また、上記ポリヌクレオチドは、宿主細胞内に導入されて発現することができるものであれば、如何なる形態で導入されても構わない。例えば、上記ポリヌクレオチドは、それ自体で発現するのに必要なあらゆる要素を含むポリヌクレオチド構造体である発現カセット(expression cassette)の形態で宿主細胞に導入することができ、これに限定されない。上記発現カセッ
トは、通常、上記遺伝子のオープンリーディングフレーム(open reading frame、以下「ORF」と略称する)に作動可能に連結されているプロモーター(promoter)、転写終結シグナル、リボソーム結合部位、及び翻訳終結シグナルを含む。上記発現カセットは、それ自体の複製が可能な発現ベクターの形態であってもよい。また、上記ポリヌクレオチドは、それ自体の形態で宿主細胞に導入され、宿主細胞で発現に必要な配列と作動可能に連結されているものであってもよいが、特にこれに限定されるものではない。
本発明の具体的な実施例では、親菌株コリネバクテリウム・グルタミクムKCCM11201Pをアセトヒドロキシ酸シンターゼ変異体をコードする塩基配列を含むベクターで形質転換させ、L−バリン生産能を分析した結果、L−バリン生産能が親菌株に比べて増加したことを確認することができた。
もう一つの様態として、本発明は、上記L−バリンを生産するコリネバクテリウム属微生物を用いてL−バリンを生産する方法を提供する。
上記L−バリン、アセトヒドロキシ酸シンターゼ、変異体及び微生物については、前述した通りである。
本発明において、L−バリンを生成するために、L−バリン生産菌株を培養する方法は、当業界において広く知られているコリネバクテリウム属微生物の培養方法を用いて行う
ことができる。具体的には、上記培養方法の例には、回分式培養(batch culture)、連
続式培養(continuous culture)及び流加式培養(fed-batch culture)が含まれるが、
これに限定されるものではない。このような様々な方法は、例えば、「Biochemical Engineering」(非特許文献1)などに開示されている。
培養に使用される培地は、適切な方式で、特定の菌株の要件を満たさなければならない。コリネバクテリウム属微生物に対する培養培地は公知となっている(例えば、非特許文献2)。使用可能な糖源としては、グルコース、スクロース、ラクトース、フルクトース、マルトース、澱粉、セルロースのような糖及び炭水化物、大豆油、ひまわり油、ヒマシ油、ココナッツ油などのようなオイル及び脂肪、パルミチン酸、ステアリン酸、リノール酸のような脂肪酸、グリセロール、エタノールのようなアルコール、酢酸のような有機酸が含まれる。これらの物質は、個別に又は混合物として使用することができ、これに限定されるものではない。使用可能な窒素源としては、ペプトン、酵母抽出物、肉汁、麦芽抽出物、トウモロコシ浸漬液、大豆粕及び尿素、又は無機化合物、例えば、硫酸アンモニウム、塩化アンモニウム、リン酸アンモニウム、炭酸アンモニウム及び硝酸アンモニウムが含まれてもよい。窒素源も個別に又は混合物として使用することができ、これに限定されるものではない。使用可能なリン源としては、リン酸二水素カリウム又はリン酸水素二カリウム又はそれに相応するナトリウム−含有塩が含まれてもよい。また、培養培地は、成長に必要な硫酸マグネシウム又は硫酸鉄のような金属塩を含むことができる。それ以外に、上記物質に加えてアミノ酸及びビタミンのような必須成長物質が含まれてもよい。
また、培養培地に適切な前駆体を使用することができる。上記原料は、培養過程において適切な方法により、回分式又は連続式で培養物に添加することができるが、これに限定されるものではない。
また、上記培地は、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、アンモニアのような基礎化合物、又はリン酸若しくは硫酸のような酸化合物を適切な方法で用いて培養物のpHを調節することができる。また、脂肪酸ポリグリコールエステルのような消泡剤を使用して気泡の生成を抑制することができる。好気状態を維持するために培養物内に酸素又は酸素−含有気体(例えば、空気)を注入することができる。培養物の温度は、通常20℃〜45℃であってもよいが、これに限定されるものではない。培養は、所望のL−バリンの生成量が最大に得られるまで継続することができ、通常は10〜160時間行われるが、これに限定されるものではない。L−バリンは、培養培地中に排出されたり、細胞中に含まれてもよい。
本発明のL−バリンの製造方法は、細胞又は培養物からL−バリンを回収する段階をさらに含むことができる。細胞又は培養物からL−バリンを回収する方法は、当業界において知られている方法、例えば、遠心分離、ろ過、陰イオン交換クロマトグラフィー、結晶化及びHPLCなどが用いられるが、このような例に限定されるものではない。
本発明の一実施例では、培養物を低速遠心分離してバイオマスを除去し、得られた上澄液をイオン交換クロマトグラフィーを介して分離した。
以下、本発明を実施例により詳しく説明する。しかし、下記実施例は、本発明を例示的に説明するためのものであり、本発明の権利範囲がこれらの実施例に限定されるものではない。
実施例1:人工変異法を通じた変異株の選別
L−バリン生産能が向上した微生物変異株を得るために、下記のような方法を用いて微
生物の変異を誘導した。
具体的には、親菌株であるL−バリン生産能を有するコリネバクテリウム・グルタミクムKCCM11201P(特許文献1)を121℃で15分間滅菌した下記成分の種培地に接種し、13時間培養した後、培養液25mlを回収した。回収した培養液を100mMのクエン酸緩衝溶液(citrate buffer)で洗浄した後、NTG (N-Methyl-N'-nitro-N-nitrosoguanidine)を最終濃度が400μg/mlになるように添加して30分間処理し、1
00mMのリン酸緩衝溶液(phosphate buffer)で洗浄した。NTG処理した菌株を下記成分の最小培地に塗抹して死滅率を求めた結果、死滅率は99.6%であった。
α−アミノ酪酸(α-Aminobutyric aicd、 ABA)に対する耐性変異株を得るために、ABAを最終濃度が0、20、50、100、200mMになるように添加した最小培地に上記NTG処理した菌株を塗抹し、30℃で7日間培養してABA耐性変異株を獲得した。獲得した変異株をコリネバクテリウム・グルタミクムNA100−311と命名した。
<種培地>
原糖20g、ペプトン10g、酵母抽出物5g、尿素1.5g、KHPO4g、
HPO8g、MgSO・7HO 0.5g、ビオチン100μg、チアミン
HCl 1000μg、カルシウム−パントテン酸2000μg、ニコチンアミド2000μg(蒸留水1リットル基準)、pH 7.0
<最小培地>
グルコース100g、(NHSO40g、大豆タンパク質(Soy Protein)2.5g、トウモロコシ浸漬固形分(Corn Steep Solids)5g、尿素3g、KHPO1g、MgSO・7HO 0.5g、ビオチン100μg、チアミン塩酸塩1,000μg、カルシウム−パントテン酸2000μg、ニコチン酸アミド3,000μg、CaCO 30g(蒸留水1リットル基準)、pH7.0
実施例2:選定された変異株のL−バリン生産能の確認及びilvNの塩基配列の確認
実施例1で選定された変異株コリネバクテリウム・グルタミクムNA100−311のL−バリン生産性を確認するために、下記のような方法で培養した。
250mlのコーナー−バッフルフラスコ内の下記成分の生産培地25mlに、親菌株であるコリネバクテリウム・グルタミクムKCCM11201P及び上記変異株コリネバクテリウム・グルタミクムNA100−311を一白金耳接種した後、30℃で72時間、200rpmで振とう培養してL−バリンを生産した。
<生産培地>
グルコース100g、(NHSO40g、大豆タンパク質2.5g、トウモ
ロコシ浸漬固形分(Corn Steep Solids)5g、尿素3g、KHPO1g、MgSO・7HO 0.5g、ビオチン100μg、チアミン塩酸塩1000μg、カルシウム−パントテン酸2000μg、ニコチンアミド3000μg、CaCO30g(蒸
留水1リットル基準)、pH7.0
培養終了後、高速液体クロマトグラフィーでL−バリンの生産量を測定した。実験した各菌株に対する培養液中のL−バリンの濃度を下記表1に示した。
Figure 2019088322
その結果、上記結果によると、親菌株コリネバクテリウム・グルタミクムKCCM11201Pの場合、培養液の光学密度が47.5であり、2.8g/lの濃度でL−バリンを生産したが、本発明に係る変異株コリネバクテリウム・グルタミクムNA100−311の場合は、培養液の光学密度が26.9に過ぎなかったにもかかわらず、1.9g/lの濃度でL−バリンを生産した。光学密度1当り生産するL−バリンの濃度(g/l/OD)を計算すると、親菌株コリネバクテリウム・グルタミクムKCCM11201Pの場合は0.059であるが、本発明に係る変異株コリネバクテリウム・グルタミクムNA100−311の場合は0.071に増加したことが分かった。これは、同量の細胞が生産するL−バリンの量が親菌株に比べて20.3%増加したことを意味する。
上記変異株コリネバクテリウム・グルタミクムNA100−311でアセトヒドロキシ酸シンターゼのサブユニットを暗号化する遺伝子であるilvNの塩基配列を確認するために、変異株の染色体DNAをポリメラーゼ連鎖反応方法(以下、「PCR方法」という)により増幅した。
具体的には、まず、上記変異株コリネバクテリウム・グルタミクムNA100−311の染色体DNAを鋳型とし、配列番号1と2のプライマーを用いて94℃で1分間の変性、58℃で30秒間の結合、72℃で40秒間のTaq DNAポリメラーゼで重合するという条件を28回繰り返すPCR方法により、約950個の塩基対の断片を増幅した。上記のようなプライマーで増幅した断片の塩基配列を分析した結果、409番目のヌクレオチドであるCがTに置換されていることを確認した。これは137番目のアミノ酸であるロイシンがフェニルアラニンに置換される変異であることを意味する。
実施例3:塩基配列が置換されたilvNを含むベクターの製作
上記実施例2で確認された変異塩基配列を含むベクターを製作するために、上記変異株の染色体DNAを鋳型とし、配列番号1と2のプライマーを用いて94℃で1分間の変性、58℃で30秒間の結合、72℃で1分間のPfu DNAポリメラーゼで重合するという条件を25回繰り返すPCR方法により、BamHIとXbaI制限酵素の部位を有する約950個の塩基対の断片を増幅した。増幅した断片を、制限酵素BamHIとXbaIで処理した後、同一の酵素で処理したpDZでライゲーション(ligation)によりpDZ−ilvN(L137F)を作製した。
実施例4:ilvNの塩基配列が置換された菌株の製作
上記変異株で発見されたilvN変異塩基配列を含む菌株を製作するために、親菌株としてL−バリン生産菌株コリネバクテリウム・グルタミクムKCCM11201Pを使用した。
電気穿孔法により、上記実施例3で製作されたpDZ−ilvN(L137F)ベクターでコリネバクテリウム・グルタミクムKCCM11201Pを形質転換させた。2次交差過程を経て、コリネバクテリウム・グルタミクムKCCM11201Pの染色体上でilvN遺伝子でコードされるアミノ酸配列の137番目のアミノ酸であるロイシンがフェ
ニルアラニンに置換されているL−バリン生産菌株を確保した。ilvNの塩基置換の有無は、配列番号1と2プライマーを用いて94℃で1分間の変性、58℃で30秒間の結合、72℃で40秒間のTaq DNAポリメラーゼで重合するという条件を28回繰り返すPCR方法により、約950個の塩基対の断片を増幅した後、配列番号2のプライマーで塩基配列を分析して確認した。
上記pDZ−ilvN(L137F)ベクターで形質転換された菌株をコリネバクテリウム・グルタミクムKCJ−644と命名し、ブダペスト条約上の国際寄託機関である韓国微生物保存センターに2013年11月22日付で寄託し、寄託番号KCCM11485Pが与えられた。
実施例5:ilvNの塩基配列が置換された菌株におけるL−バリンの生産
上記実施例4で作製したL−バリン生産菌株であるコリネバクテリウム・グルタミクムKCJ−644からL−バリンを生成するために、下記のような方法で培養した。
250mlのコーナー−バッフルフラスコ内の生産培地25mlに、親菌株であるコリネバクテリウム・グルタミクムKCCM11201P及び上記製作したコリネバクテリウム・グルタミクムKCJ−644を一白金耳接種した後、30℃で72時間、200rpmで振とう培養してL−バリンを生産した。
培養終了後、高速液体クロマトグラフィーでL−バリンの生産量を測定した。実験した各菌株の培養液中のL−バリン濃度は、以下の表2の通りである。
Figure 2019088322
上記表2で示されるように、ilvN遺伝子にL137F変異があるL−バリン生産菌株コリネバクテリウム・グルタミクムKCJ−644は、親菌株であるコリネバクテリウム・グルタミクムKCCM11201Pに比べて、L−バリン生産性が7.1%向上することを確認した。
実施例6:ilvNの塩基配列が置換された菌株におけるアセトヒドロキシ酸シンターゼの活性測定
上記実施例4で作製したL−バリン生産菌株であるコリネバクテリウム・グルタミクムKCJ−644からアセトヒドロキシ酸シンターゼの活性を測定するために、下記のような方法で実験した。
250mlのコーナー−バッフルフラスコ内の種培地25mlに、親菌株であるコリネバクテリウム・グルタミクムKCCM11201P及び上記生成されたコリネバクテリウム・グルタミクムKCJ−644を一白金耳接種した後、30℃で16時間、200rpmで振とう培養した。培養終了後、培養液を遠心分離し、上澄液を捨て、ペレットを溶菌緩衝溶液で洗浄及び混濁し、ビーズ破砕機で細胞を破砕した。溶菌液のタンパク質定量は、ブラッドフォード法に従い、100μg/mlのタンパク質が含まれた溶菌液を用いたときに生成されるアセトインを測定することにより、アセトヒドロキシ酸シンターゼの活
性を測定した。各菌株におけるアセトヒドロキシ酸シンターゼの活性測定結果は、表3の通りである。
Figure 2019088322
上記表3に示されるように、ilvN遺伝子にL137F変異があるL−バリン生産菌株コリネバクテリウム・グルタミクムKCJ−644は、親菌株であるコリネバクテリウム・グルタミクムKCCM11201Pに比べて、アセトヒドロキシ酸シンターゼの活性が14.3%向上することを確認した。
以上の説明から、本発明が属する技術分野の当業者であれば、本発明がその技術的思想や必須の特徴を変更することなく、他の具体的な形態で実施されることがあることを理解しうるであろう。これに関連し、以上で記述した実施例はあくまで例示的なものであり、限定的なものでないことを理解すべきである。本発明の範囲は上記詳細な説明よりは、後述する特許請求の範囲の意味及び範囲、そしてその等価概念から導かれるあらゆる変更又は変形された形態が本発明の範囲に含まれるものと解釈すべきである。
Figure 2019088322

Claims (8)

  1. 配列番号3で表されるアミノ酸配列のN−末端から137番目のアミノ酸残基であるロイシン(Leucine、L)がロイシン以外のアミノ酸に置換されることによりL−バリンに対するフィードバック阻害が解除された、アセトヒドロキシ酸シンターゼ変異体。
  2. 前記変異体が、配列番号4のアミノ酸配列を有する、請求項1に記載のアセトヒドロキシ酸シンターゼ変異体。
  3. 請求項1のアセトヒドロキシ酸シンターゼ変異体をコードするポリヌクレオチド。
  4. 請求項3のポリヌクレオチドを含む、発現ベクター。
  5. 請求項1のアセトヒドロキシ酸シンターゼ変異体を含む、L−バリンを生産するコリネバクテリウム属微生物。
  6. 前記アセトヒドロキシ酸シンターゼ変異体が、配列番号4のアミノ酸配列を有する、請求項5に記載のL−バリンを生産するコリネバクテリウム属微生物。
  7. 前記コリネバクテリウム属微生物が、コリネバクテリウム・グルタミクムである、請求項5に記載のL−バリンを生産するコリネバクテリウム属微生物。
  8. (a)請求項5〜7のいずれか一項に記載のL−バリンを生産するコリネバクテリウム属微生物を培地で培養してL−バリンを生成する段階、及び、
    (b)前記微生物又は培地からL−バリンを回収する段階を含む、L−バリンを生産する方法。
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