JP2019086125A - 吊り物制振構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】吊り下げられた吊り物の揺れを効果的に低減する。【解決手段】支持部に揺動可能に吊下された軸状部材としての鋼棒12と、前記軸状部材の下端部に上端部が連結された吊り材としての吊りチェーン14と、前記吊り材の下端部に取り付けられた吊り物としてのシャンデリア16と、前記軸状部材に減衰力を付与する減衰手段であるダンパーとしての粘性系ダンパー18と、を有する吊り物制振構造。【選択図】図1

Description

本発明は、吊り下げられた吊り物の揺れを低減する吊り物制振構造に関する。
建物の天井スラブ等の上部躯体から吊り下げられたシャンデリアなどの吊り物は、この吊り物の揺れに対する減衰が小さいため、地震時においては大きく揺れ、この揺れは地震後においても長い時間継続される。
特許文献1には、建物の天井部に設けられた支持部に球体を介して可動部を載せ、この可動部からチェーン等により照明器具を吊り下げた耐震吊り下げ照明器具が開示されている。
しかし、特許文献1の耐震吊り下げ照明器具は、可動部が水平方向へゆっくり大きく動くことで建物の天井部から照明器具へ振動を伝わり難くして、照明器具の揺れを低減させるものであり、照明器具の揺れに対して減衰を付与するものではないので、照明器具の十分な振動低減効果が期待できない。
特開2001−338519号公報
本発明は係る事実を考慮し、吊り下げられた吊り物の揺れを効果的に低減することを課題とする。
第1態様に係る吊り物制振構造は、支持部に揺動可能に吊下された軸状部材と、前記軸状部材の下端部に上端部が連結された吊り材と、前記吊り材の下端部に取り付けられた吊り物と、前記軸状部材に減衰力を付与する減衰手段と、を有する。
第1態様に係る吊り物制振構造によれば、地震等により支持部が揺れると、軸状部材が揺動し、吊り物が揺れる。このとき、減衰手段により軸状部材に減衰力が付与され、吊り物の揺れが効果的に低減される。また、軸状部材を用いることで、軽量でコンパクトな吊り物制振構造を構成することができる。
第2態様に係る吊り物制振構造は、第1態様に係る吊り物制振構造において、前記減衰手段は、前記支持部と前記軸状部材とを繋ぐダンパーである。
第2態様に係る吊り物制振構造によれば、ダンパーにより、軸状部材に減衰力を効果的に付与することができる。
第3態様に係る吊り物制振構造は、第2態様に係る吊り物制振構造において、前記ダンパーは、ストローク方向が鉛直方向に対して斜めとなるように配置されている。
第3態様に係る吊り物制振構造によれば、ストローク方向が鉛直方向に対して斜めとなるようにダンパーを配置することにより、ストローク方向が鉛直方向となるようにダンパーを配置したり、ストローク方向が水平方向となるようにダンパーを配置したりするのと比べて、ダンパーをコンパクトに設けることができる。
本発明は上記構成としたので、吊り下げられた吊り物の揺れを効果的に低減することができる。
本発明の実施形態に係る吊り物制振構造を示す正面図である。 図1のA−A矢視図である。 図3(a)及び図3(b)は、本発明の実施形態に係る吊り物制振構造の解析モデルを示す正面図である。 本発明の実施形態に係る吊り物制振構造の解析モデルによる解析結果を示す線図である。 本発明の実施形態に係る吊り物制振構造の解析モデルによる解析結果を示す線図である。 本発明の実施形態に係る吊り物制振構造のバリエーションを示す正面図である。 図6のB−B矢視図である。 本発明の実施形態に係る吊り物制振構造のバリエーションを示す正面図である。 図8のC−C矢視図である。 本発明の実施形態に係る吊り物制振構造のバリエーションを示す正面図である。 図10のD−D断面図である。 本発明の実施形態に係る吊り物制振構造のバリエーションを示す正面図である。 本発明の実施形態に係る吊り物制振構造のバリエーションを示す拡大図である。
図を参照しながら本発明の実施形態を説明する。まず、本発明の実施形態に係る吊り物制振構造について説明する。
図1の正面図、及び図1のA−A矢視図である図2に示すように、本実施形態の吊り物制振構造10は、軸状部材としての鋼棒12、吊り材としての吊りチェーン14、吊り物としてのシャンデリア16、及び減衰手段であるダンパーとしての粘性系ダンパー18を有して構成されている。軸状部材としての鋼棒12は、吊り材としての吊りチェーン14に対して、剛性が十分に高く、重量が十分に小さいものが好ましい。
鋼棒12は、建物20に設けられた支持部としての天井スラブ22の下面に取り付けられた接合部材24に、ユニバーサルジョイント機構26によって上端部が回転可能にピン連結され、天井スラブ22に揺動可能に吊下されている。天井スラブ22は、鉄筋コンクリートによって形成されている。
ユニバーサルジョイント機構26は、接合部材24の下端部に設けられた球体28と、球体28の外周面を覆うとともに球体28に対して回転可能となるように鋼棒12の上端部に設けられた受け部材30とを有して構成されている。
吊りチェーン14は、上端部が鋼棒12の下端部にピン連結されて、天井ボード32に形成された開口部34を通って吊下されている。吊りチェーン14の上端部は、鋼棒12の下端部に設けられたリング部材36に、吊りチェーン14の上端部に設けられたフック38を掛けることにより、鋼棒12の下端部にピン連結されている。また、吊りチェーン14の下端部には、シャンデリア16が取り付けられている。
粘性系ダンパー18は、上端部がジョイント機構40によって天井スラブ22にピン連結され、下端部がジョイント機構42によって鋼棒12の下端部にピン連結されて、天井スラブ22と鋼棒12の下端部とを繋ぎ、ストローク方向44が鉛直方向46に対して斜めとなるように斜めに配置されている。
また、図2に示すように、粘性系ダンパー18は、鋼棒12から四方へ向けて放射状に4つ配置されている。平面視にて、方向Xに対して2つの粘性系ダンパー18が配置され、方向Xと直交する方向Yに対して2つの粘性系ダンパー18が配置されている。なお、平面視にて、方向Xに対して1つの粘性系ダンパー18を配置し、方向Xと直交する方向Yに対して1つの粘性系ダンパー18を配置するようにしてもよい。
図1及び図2に示すように、粘性系ダンパー18は、揺動する鋼棒12に減衰力を付与して、鋼棒12の動きに抵抗する。また、粘性系ダンパー18の両端部をジョイント機構40、42でピン連結することにより、粘性系ダンパー18自体の曲げ剛性やせん断剛性が鋼棒12の回転運動(揺動)を阻害するのを抑制することができる。
次に、本発明の実施形態に係る吊り物制振構造の作用と効果について説明する。
本実施形態の吊り物制振構造10では、図1に示すように、地震等により建物20が揺れることにより天井スラブ22が揺れると、鋼棒12が上端部(ユニバーサルジョイント機構26)を支点として揺動し、シャンデリア16が揺れる。このとき、粘性系ダンパー18により、鋼棒12の揺動に対して鋼棒12に減衰力が付与され、シャンデリア16の揺れが効果的に低減される。また、シャンデリア16の揺れの継続時間を短くすることができる。
さらに、本実施形態の吊り物制振構造10では、図1に示すように、鋼棒12を用いることで、軽量でコンパクトな吊り物制振構造10を構成することができる。
また、本実施形態の吊り物制振構造10では、図1及び図2に示すように、減衰手段をダンパー(粘性系ダンパー18)とすることにより、鋼棒12に減衰力を効果的に付与することができる。
さらに、本実施形態の吊り物制振構造10では、図1に示すように、ストローク方向44が鉛直方向46に対して斜めとなるように粘性系ダンパー18を配置することにより、ストローク方向44が鉛直方向46となるように粘性系ダンパー18を配置したり、ストローク方向44が水平方向48となるように粘性系ダンパー18を配置したりするのと比べて、粘性系ダンパー18をコンパクトに設けることができる。例えば、狭い(天井スラブ22下面から天井ボード32上面までの距離Lが小さい)天井内スペース50に、粘性系ダンパー18を設けることができる。
ここで、図1の吊り物制振構造10をモデル化した図3(a)及び図3(b)の解析モデル52に対して、伝達関数のゲインの最大値を最小化できるダンパー(粘性系ダンパー18)の減衰係数の求め方を示す。
図3(a)には、天井スラブ22に地震等による水平方向の揺れ(変位)が生じていない状態が示されており、鋼棒12は略鉛直に吊下されている。図3(b)には、地震等により建物20が揺れ(矢印54)、天井スラブ22及びシャンデリア16が揺れて変位した状態が示されており、鋼棒12は揺動して斜めに吊下されている。
図3(a)及び図3(b)において、シャンデリア16の重量をm1、重力加速度をg、シャンデリア16の吊り長さ(連結部56(鋼棒12の下端)からシャンデリア16の重心G1までの長さ)をL1、連結部58(鋼棒12の上端)から連結部56までの長さをL2、粘性系ダンパー18の減衰係数をC2、シャンデリア16に生じる鉛直下向きの力をm1・gとしている。
また、図3(b)において、連結部58からシャンデリア16の重心G1までの水平距離をx1、連結部58から連結部56までの水平距離をx2、鉛直方向46に対する吊りチェーン14の回転角をθ1、鉛直方向46に対する鋼棒12の回転角をθ2、シャンデリア16に生じる水平方向の力をF1、天井スラブ22に生じる水平方向の加速度をy0 "としている。
さらに、解析モデル52では、粘性系ダンパー18以外の部分には減衰能力が無いものとし、粘性系ダンパー18は、鋼棒12の回転角θ2に対してモーメントを発生し抵抗するものとしている。
そして、解析モデル52において、θ1≒0、θ2≒x2/L2≒0として力の釣り合いを考え、吊り物としてのシャンデリア16の吊元である天井スラブ22の加速度y0 "を入力とした運動方程式を状態方程式の形で表し、M=m1、K=(m1・g)/L1、Cd=C2/L2 2、β=L1/L2とすることにより、式(1)が求められる。

これにより、天井スラブ22の変位(絶対変位)y0に対する吊り物としてのシャンデリア16の変位(相対変位)x1の伝達関数のゲイン|X1/Y0|は、減衰係数Cdを式(2)としたときに最小となる。また、このときのゲイン|X1/Y0|の最大値は2β+1となり、解析モデル52(吊り物制振構造10)の制振効果はβのみに依存することとなる。

例えば、ゲイン|X1/Y0|の最大値の許容範囲を|X1/Y0|≦11とすれば、βは、β≦5となり、ゲイン|X1/Y0|の最大値の許容範囲を|X1/Y0|≦7とすれば、βは、β≦3となる。よって、βは、β≦5とするのが好ましく、β≦3とするのがより好ましい。
これにより、高さが1m未満の一般的な天井内スペースに、L2が1m未満の鋼棒12を配置し、シャンデリア16の吊り長さL1が1m以上2m以下となる吊りチェーン14が設けられた小中規模の吊り物において、特に高い制振効果を発揮することがわかる。
なお、ダンパー(粘性系ダンパー18)の配置が、図1に示した粘性系ダンパー18の配置と異なる場合においても、式(1)が成り立つので、減衰係数Cdを式(2)としたときに天井スラブ22の変位(絶対変位)y0に対する吊り物としてのシャンデリア16の変位(相対変位)x1の伝達関数のゲイン|X1/Y0|は、最小となる。
図4及び図5のグラフは、図3(a)及び図3(b)に示した解析モデル52により求めた、天井スラブ22の変位(絶対変位)y0に対する、吊り物としてのシャンデリア16の変位(相対変位)x1の伝達関数のゲイン|X1/Y0|を示したものである。図4及び図5のグラフの横軸には、天井スラブ22に生じた揺れの振動数が示され、縦軸には、このときのゲイン|X1/Y0|が示されている。
図4の値60、62、64は、解析モデル52の諸元を表1のモデル1の値としたものであり、値60は、減衰係数Cdを0、値62は、減衰係数Cdを無限大(天井スラブ22から、鋼棒12を介さないで吊り物としてのシャンデリア16(吊りチェーン14を含む)を直接吊り下げた構成に相当)、値64は、減衰係数Cdを式(2)から求まる0.297N・s/mmとしたものである。
図5の値66、68、70は、解析モデル52の諸元を表1のモデル2の値としたものであり、値66は、減衰係数Cdを0、値68は、減衰係数Cdを無限大(天井スラブ22から、鋼棒12を介さないで吊り物としてのシャンデリア16(吊りチェーン14を含む)を直接吊り下げた構成に相当)、値70は、減衰係数Cdを式(2)から求まる0.361N・s/mmとしたものである。
表1のモデル1は、小規模の吊り物を想定したものであり、β=約2としている。また、モデル2は、中規模の吊り物を想定したものであり、β=約4としている。

図4のグラフにおいて、値64のゲイン|X1/Y0|は、値60のゲイン|X1/Y0|と値62のゲイン|X1/Y0|の交点で最大となり、その値は5.5となっている。この値は、2β+1の値と一致している。
図5のグラフにおいて、値70のゲイン|X1/Y0|は、値66のゲイン|X1/Y0|と値68のゲイン|X1/Y0|の交点で最大となり、その値は9.25となっている。この値は、2β+1の値と一致している。
これらにより、モデル1、2において、伝達関数のゲイン|X1/Y0|の最大値は小さく、高い制振効果が得られることがわかる。
以上、本発明の実施形態に係る吊り物制振構造について説明した。
なお、本実施形態の吊り物制振構造10では、図1に示すように、鋼棒12に減衰力を付与するダンパーとしての粘性系ダンパー18を、斜めに配置した例を示したが、ダンパーは、鋼棒12に減衰力を付与できるように配置されていればよい。
例えば、図6の正面図、及び図6のB−B矢視図である図7に示す吊り物制振構造72や、図8の正面図、及び図8のC−C矢視図である図9に示す吊り物制振構造74や、図10の正面図、及び図10のD−D矢視図である図11に示す吊り物制振構造76のように、ダンパーとしての粘性系ダンパー18を配置してもよい。図6〜図11の吊り物制振構造72、74、76において、図1及び図2の吊り物制振構造10と同じ構成のものは、同符号を付すとともに説明を省略する。
図6に示すように、吊り物制振構造72では、鋼棒12は、支持部としての天井スラブ22の下面に取り付けられた接合部材24に、ユニバーサルジョイント機構26によって上端部が回転可能にピン連結され、天井スラブ22に揺動可能に吊下されている。
吊りチェーン14は、上端部が鋼棒12の下端部にピン連結されて吊下されている。吊りチェーン14の下端部には、吊り物としてのシャンデリア16が取り付けられている。
粘性系ダンパー18は、ジョイント機構40によって、天井スラブ22の下面に設けられて吊下された鋼製の柱状部材78の下端部に一端部がピン連結され、他端部がジョイント機構42によって鋼棒12の上部にピン連結されて、天井スラブ22と鋼棒12の上端部とを繋ぎ、ストローク方向44が略水平となるように配置されている。粘性系ダンパー18の他端部は、ユニバーサルジョイント機構26から所定距離だけ離れた位置で鋼棒12にピン連結されている。
図7に示すように、粘性系ダンパー18は、鋼棒12から四方へ向けて放射状に4つ配置されている。平面視にて、方向Xに対して2つの粘性系ダンパー18が配置され、方向Xと直交する方向Yに対して2つの粘性系ダンパー18が配置されている。粘性系ダンパー18は、揺動する鋼棒12に減衰力を付与して、鋼棒12の動きに抵抗する。なお、平面視にて、方向Xに対して1つの粘性系ダンパー18を配置し、方向Xと直交する方向Yに対して1つの粘性系ダンパー18を配置するようにしてもよい。
図8に示すように、吊り物制振構造74では、鋼棒12は、支持部としての天井スラブ22の下面に取り付けられた接合部材24に、ユニバーサルジョイント機構26によって上端部が回転可能にピン連結され、天井スラブ22に揺動可能に吊下されている。
吊りチェーン14は、上端部が鋼棒12の下端部にピン連結されて吊下されている。吊りチェーン14の下端部には、吊り物としてのシャンデリア16が取り付けられている。 図8及び図9に示すように、鋼棒12の下端部には、鋼棒12から略水平に張り出すように棒状部材80が設けられている。棒状部材80は、鋼棒12から四方へ向けて放射状に張り出すようにして4つ設けられている。
粘性系ダンパー18は、上端部がジョイント機構40によって天井スラブ22にピン連結され、下端部がジョイント機構42によって棒状部材80の端部にピン連結されて、天井スラブ22と鋼棒12の下端部とを繋ぎ、ストローク方向44が略鉛直となるように配置されている。
図9に示すように、粘性系ダンパー18は、鋼棒12の周囲に4つ配置されている。粘性系ダンパー18は、揺動する鋼棒12に棒状部材80を介して減衰力を付与して、鋼棒12の動きに抵抗する。
図10に示すように、吊り物制振構造76では、鋼棒12は、支持部としての天井スラブ22の下面に取り付けられた接合部材24に、ユニバーサルジョイント機構26によって上端部が回転可能にピン連結され、天井スラブ22に揺動可能に吊下されている。
吊りチェーン14は、上端部が鋼棒12の下端部にピン連結されて吊下されている。吊りチェーン14の下端部には、吊り物としてのシャンデリア16が取り付けられている。 粘性系ダンパー18は、上端部がジョイント機構40によって天井スラブ22にピン連結され、他端部がジョイント機構42によってリンク部材82、84の一端部にピン連結されている。また、リンク部材82の他端部は、ジョイント機構86によって、天井スラブ22の下面に設けられて吊下された鋼製の柱状部材78の下端部にピン連結され、リンク部材84の他端部は、ジョイント機構88によって鋼棒12の下端部にピン連結されている。
これらにより、粘性系ダンパー18は、天井スラブ22と鋼棒12の下端部とをリンク部材84を介して繋ぎ、ストローク方向44が略鉛直となるように配置されている。すなわち、粘性系ダンパー18、及びリンク部材82、84によってトグル機構が構成されている。
図11に示すように、粘性系ダンパー18は、鋼棒12の周囲に2つ配置されている。粘性系ダンパー18は、揺動する鋼棒12にリンク部材84を介して減衰力を付与して、鋼棒12の動きに抵抗する。
また、本実施形態の吊り物制振構造10では、図1及び図2に示すように、減衰手段としての粘性系ダンパー18により鋼棒12に減衰力を付与した例を示したが、減衰手段は、鋼棒12に減衰力を付与できるものであればよく、粘弾性ダンパー、摩擦ダンパー等としてもよい。減衰手段は、揺動する鋼棒の角速度に比例した抵抗力を発揮する粘性系ダンパーとするのが好ましい。
例えば、図12の正面図に示す吊り物制振構造90のように、減衰手段を粘性体92としてもよい。図12に示すように、吊り物制振構造90では、鋼棒12は、支持部としての天井スラブ22の下面に取り付けられた接合部材24に、ユニバーサルジョイント機構98によって上端部が回転可能にピン連結され、天井スラブ22に揺動可能に吊下されている。吊りチェーン14は、上端部が鋼棒12の下端部にピン連結されて吊下されている。吊りチェーン14の下端部には、吊り物としてのシャンデリア16が取り付けられている。
図12、及び図13の拡大図に示すように、ユニバーサルジョイント機構98は、球体94、受け部材96、及び粘性体92を有して構成され、粘性体92は、球体94の外周面と、受け部材96の内周面との間に設けられており、球体94に対して受け部材96が回転したときに粘性体92が抵抗して鋼棒12に減衰力を付与する。
さらに、本実施形態の吊り物制振構造10では、図1に示すように、ユニバーサルジョイント機構26によって支持部としての天井スラブ22に鋼棒12を揺動可能に吊下した例を示したが、鋼棒12が天井スラブ22に揺動可能に吊下されれば、他の連結機構を用いてもよい。天井スラブ22に鋼棒12の上端部を連結する連結機構は、回転方向への抵抗が少なく自由に回転できるものが好ましい。
また、本実施形態の吊り物制振構造10では、図1に示すように、鋼棒12の下端部に設けられたリング部材36に、吊りチェーン14の上端部に設けられたフック38を掛けることにより、鋼棒12の下端部にピン連結した例を示したが、吊りチェーン14が鋼棒12の下端部に揺動可能に吊下されれば、他の機構を用いてもよい。鋼棒12の下端部に吊りチェーン14の上端部を連結する連結機構は、回転方向への抵抗が少なく自由に回転できるものが好ましい。
さらに、本実施形態の吊り物制振構造10では、図1に示すように、吊り物としてのシャンデリア16を吊り支持する支持部を天井スラブ22とした例を示したが、支持部は、天井スラブ、梁等の上部躯体などの吊り物を支持できるものであればよい。
また、本実施形態では、図1に示すように、吊り材を吊りチェーン14とした例を示したが、吊り材は、吊り物としてのシャンデリア16を吊れるものであればよく、ワイヤー、ロープ等であってもよい。
さらに、本実施形態では、図1に示すように、吊り物をシャンデリア16とした例を示したが、照明器具、スピーカー、展示パネル、オブジェ等の他の吊り物であってもよい。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はこうした実施形態に何等限定されるものでなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々なる態様で実施し得ることは勿論である。
10、72、74、76、90 吊り物制振構造
12 鋼棒(軸状部材)
14 吊りチェーン(吊り材)
16 シャンデリア(吊り物)
18 粘性系ダンパー(減衰手段、ダンパー)
22 天井スラブ(支持部)
44 ストローク方向
46 鉛直方向
92 粘性体(減衰手段)

Claims (3)

  1. 支持部に揺動可能に吊下された軸状部材と、
    前記軸状部材の下端部に上端部が連結された吊り材と、
    前記吊り材の下端部に取り付けられた吊り物と、
    前記軸状部材に減衰力を付与する減衰手段と、
    を有する吊り物制振構造。
  2. 前記減衰手段は、前記支持部と前記軸状部材とを繋ぐダンパーである請求項1に記載の吊り物制振構造。
  3. 前記ダンパーは、ストローク方向が鉛直方向に対して斜めとなるように配置されている請求項2に記載の吊り物制振構造。
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