JP2019536966A - コンパクトな楕円体の空間マス振り子 - Google Patents

コンパクトな楕円体の空間マス振り子 Download PDF

Info

Publication number
JP2019536966A
JP2019536966A JP2019548766A JP2019548766A JP2019536966A JP 2019536966 A JP2019536966 A JP 2019536966A JP 2019548766 A JP2019548766 A JP 2019548766A JP 2019548766 A JP2019548766 A JP 2019548766A JP 2019536966 A JP2019536966 A JP 2019536966A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pendulum
mass
rods
rod
connection point
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2019548766A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6947838B2 (ja
Inventor
ブルクハルト ダール
ブルクハルト ダール
Original Assignee
ブルクハルト ダール
ブルクハルト ダール
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by ブルクハルト ダール, ブルクハルト ダール filed Critical ブルクハルト ダール
Publication of JP2019536966A publication Critical patent/JP2019536966A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6947838B2 publication Critical patent/JP6947838B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16FSPRINGS; SHOCK-ABSORBERS; MEANS FOR DAMPING VIBRATION
    • F16F7/00Vibration-dampers; Shock-absorbers
    • F16F7/10Vibration-dampers; Shock-absorbers using inertia effect
    • EFIXED CONSTRUCTIONS
    • E04BUILDING
    • E04HBUILDINGS OR LIKE STRUCTURES FOR PARTICULAR PURPOSES; SWIMMING OR SPLASH BATHS OR POOLS; MASTS; FENCING; TENTS OR CANOPIES, IN GENERAL
    • E04H9/00Buildings, groups of buildings or shelters adapted to withstand or provide protection against abnormal external influences, e.g. war-like action, earthquake or extreme climate
    • E04H9/02Buildings, groups of buildings or shelters adapted to withstand or provide protection against abnormal external influences, e.g. war-like action, earthquake or extreme climate withstanding earthquake or sinking of ground
    • E04H9/021Bearing, supporting or connecting constructions specially adapted for such buildings
    • E04H9/0215Bearing, supporting or connecting constructions specially adapted for such buildings involving active or passive dynamic mass damping systems

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Architecture (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Business, Economics & Management (AREA)
  • Emergency Management (AREA)
  • Environmental & Geological Engineering (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Civil Engineering (AREA)
  • Structural Engineering (AREA)
  • Vibration Prevention Devices (AREA)
  • Buildings Adapted To Withstand Abnormal External Influences (AREA)

Abstract

本発明は、振り子マス12、および少なくとも3本、好ましくは4本の振り子ロッド14を備える空間マス振り子に関する。振り子ロッド14は、振り子マス12の周りに配分して配置され、振り子ロッド14の各々は、第1の連結点で対象物10に連結され、第2の連結点で振り子マス12の下部セクションに連結される。少なくとも2本の振り子ロッド14は、それらの第1の接合点間の距離がそれらの第2の接合点間の距離よりも大きくなるよう、寸法が決められて広げて配置される。それによって、振り子マス12が動くとき、振り子マス12の重心は仮想楕円体の表面上で振り子ロッド14によって案内される。

Description

本発明は、空間マス振り子に関する。本発明は、このようなマス振り子が備えられた対象物(物体)にも関する。
長い間、重力場における重力振り子として作用する大きいマス振り子が、建築物の振動吸収体として使用されている。それらは、詳細には風、波の運動、地震、爆発、人の影響(人々の運動)によって発生する振動を軽減させる働きをする。振動を引き起こされた建築物にはストレスが生じ、それが強度、安定性、疲労強度または安全性、およびそこにいる人の快適さに関する重大な問題をもたらす。建築物の中または上におけるマス振り子の従来の適用として、高層建築物、塔、および歩道橋が挙げられる。マス振り子は、船、または振動が望ましくないので軽減すべき他の対象物にも使用され得る。
種々のタイプのマス振り子が知られている。原則的に、各マス振り子は、特定の実施形態に関わりなく、マス(質量)が振動できるような好適な方法で対象物に接続されたマス(振り子マス、振動マス)から基本的に構成される。種々の設計は、マスが対象物に連結される点、およびマスが減衰される点で異なる。
振動吸収体としての適用におけるマス振り子の減衰に関して、振り子マスが振動できるよう、防護する対象物から振り子マスを懸架すること、および減衰要素を振り子マスと対象物との間に配置することが、一般的に知られている。マス振り子の振動周期は、減衰される対象物の振動周期に調整される。通常これは、モード解析または実物の対象物の計測から計算された、最も低い共振周波数である。対象物に振動が引き起こされた場合、マス振り子は、位相変化した揺動運動を受ける。相対的な運動は、減衰要素によって減衰され、それによって導かれた機械エネルギーがシステムから抽出されて、つり合いよく熱エネルギーの中に消散される。好適な調節により、振動の振幅、および防護される対象物の振動後の時間(post-oscillation time)の両方が、大幅に軽減される。
通常のマス振り子のタイプに関し、振り子マスは、ほぼ平行な振り子ロッドを介して、防護する対象物にヒンジで取り付けられる。この配置は球面振り子を作り出し、そこで振り子マスは、振動プロセスの間に球面上で対称に動く。マス振り子の振動周期を、例えば振り子が装着される対象物の共振周波数など、任意の所定の振動周期に調節することができる。
従来の重力振り子の振動周期T(振動周波数fの逆数)は、数式
Figure 2019536966
(g:地球の重力加速度)による振り子の長さlによって、明白に決定される。回転する対象物における遠心振り子として使用されるとき、重力加速度gの代わりに遠心加速度aZFが使用される。振り子マスの重量M、その分布(質量慣性モーメントl、l)の大きさ、および振り子ロッドの重量は、影響が非常に小さいので、実際の寸法決めでは大抵無視できる。
通常の球面振り子の設計に加えて、振り子マスを折畳んだ二重の振り子に配置するか、または主なマスに連結された二次的マスを水平面上、もしくは負の曲率で誘導(すなわち案内又はガイド)する設計が存在する。ここでの目的は、大幅に低い全体高さにおいて、(振動周期が増加すると二次関数的に増加する振り子の長さの平方根に対する、振動周期の比例関係のため)所定の振動周期に必要な振り子の長さを実現するか、または、例えば非対称の平面の高層建築物など、主軸の周りを非対称的に振動する対象物のために、2つの主軸をそれぞれ調節することを可能にするか、のいずれかである。
周知のマス振り子の欠点は、長い振動周期およびその結果である貴重な構造体積の損失による、非常に高い構造高さである。記載する代替は、技術的に複雑で費用がかかる設計を必要とし、それらのうちのいくつかは、大きい摩擦を伴うリニアガイド要素を使用し、それはマス振り子の応答挙動を不十分なものとする。規則的な通常の球面振り子は、1つの独立した方向の振動周期のみを可能にし、そのため球面振り子は対称に振動する対象物のみに適する。実施済みの対象物において、それらの計算された予想される振動周期は長くなりすぎることが多かった。例えば、実際の高層建築物の剛性は、(実際に計測した)相対的に短い振動周期より大きいことが多く、設置の間に振り子の長さを二乗依存性のために大幅に短くすることが必要となる。後続の調整のために、これに関連して当初計画した緩衝装置の高さも適さない。
本発明の目的は、前述の欠点を克服するマス振り子の、代替の解決策を示すことである。この目的のために改善されるマス振り子は、低い全体高を有し、両方の水平主軸で個々に調節可能で、良好な応答性を伴い、ほとんど摩耗せず、ほとんど外形を変えずに計画された振動周期に効果的に調整可能で、実施に対して費用効率が高い。
この目的は、請求項1の特徴を有するマス振り子によって解決される。本発明によるマス振り子の好ましく適切な実施形態は、従属請求項に明記される。
本発明による空間マス振り子は、振り子マス、および少なくとも3本、好ましくは4本の振り子ロッドを備える。振り子ロッドは、振り子マスの周りに配分して配置され、各々は第1の連結点で対象物に、および第2の連結点で振り子マスの下部セクションに連結される。振り子ロッドのうちの少なくとも2本は、それらの第1の連結点間の距離がそれらの第2の連結点間の距離よりも大きくなるよう、寸法が決められて広げられている。それによって、振り子マスの運動中に、振り子マスの重心は仮想楕円体の表面上で振り子ロッドによって誘導される。
本発明によると、振り子マスは、少なくとも3本、通常は4本の振り子ロッドを伴う、基本型である「空間の二重内部スイングアーム」の好適な構造によって誘導(すなわち案内)されている。振り子ロッドは、振り子マスの下部セクションに規則的または不規則的に外周の周りに配分して接続される。振り子マスの重心は楕円体の表面上を動き、それによって主軸(x方向およびy方向)において別様に選択可能な曲率半径は、所望の振り子の長さ、したがって2本の主軸の方向における振動周期を基本的に決定する。振り子マスの運動経路を誘導するか、または影響を与えるための、他のデバイスは提供されない。
本発明による振り子ロッドの広がりは、詳細には0°と等しくない角度で等しい長さの振り子ロッドの配置(平行ではない配置)によって、ならびに/または等しくない長さの振り子ロッドの使用によって、ならびに/または垂直軸(z方向)に対する第1および/もしくは第2の連結点それぞれに異なる座標によって、実現することができる。
本発明は基本的に、4部材のリンクチェーン(連結ギア)の好適な設計を介して実現することに基づき、面における点が、限定された領域における良好な接近で直線的に誘導され得る。この基本的に面的な機構は、サブタイプのRoberts(Straigt Line)Mechanismを伴う、すでに記載した対称の二重内部スイングアーム(独国では「Roberts’scher Lenker」として知られている)に基づいている。二重内部スイングアームの好適に適合された外形により、振動連結の対称点を決定することも可能となる。振動連結の対称点は、ここで必要とされる用途として、径が連結ギアの構造の高さよりも大幅に大きい、画定された円形経路上を動く。したがって二重内部スイングアームの中心は、機構の外側、すなわち振り子の本用途の機構の上にある。これに基づき、非常にコンパクトで面的なマス振り子が構築され得る。
本発明において、面的なアプローチが、少なくとも3本、通常は4本のスイングアーム(ここでは振り子ロッド)を伴う空間の機構にも移される。外形パラメータを調整することによって、振り子マスの重心の画定された曲率半径(振り子の長さと等しい)を伴う軌跡は、xおよびy方向で独立して調節され得る。
全てのマス振り子は、振り子マスの位置エネルギーを、重力場(または遠心力場)において、より高く側方にずらした点から、軌跡の最下点(休止点)における運動エネルギーに周期的に転換する物理的効果に基づく。数学上の振り子としての簡略化したアプローチにおいて、ポイント振り子マスおよび質量ゼロの振り子ロッドが想定される。したがって振り子マスの並進運動の運動エネルギーのみが、運動方程式において考慮される。従来の球面振り子では、実際の振動周期からの逸脱は無視できる。なぜなら振り子マスは低い角速度に達するのみであり、そのために合計運動エネルギーにおける回転エネルギーの割合が低いからである。
しかし、本発明による空間の二重内部スイングアームの設計において、連結し、かつ接続した振り子マスは、大幅に高い角速度に達し、それによって回転エネルギーのパーセンテージは高くなり、物理的振り子の適合された運動方程式が使用される。したがって振動周期を、懸架の外形を変えずに、より大きい振り子マスの質量慣性モーメントによって延ばすことができる。
振り子マスの重心は、本発明で実現可能な振り子の高さの減少が、全体に利用され得るように、第2の連結点の上にあるべきである。
振り子マスは、マス振り子の機構の一体部分を形成し、振り子マス自体が連結要素の機能を引き継ぐことができる。これは、振り子ロッドが、好適な接合によって振り子マスに直接連結されることを意味する。代替として、別個の連結要素、詳細には振り子マスが固定されるプレートを、提供することができる。この場合、振り子マスへの振り子ロッドの連結は、連結要素を介して実現される。
本発明の好ましい実施形態によると、振り子ロッドは、2つの主な水平方向におけるマス振り子の振動周期を互いに独立して調整できるように、配置される。本明細書では、少なくとも1つの振り子ロッドが、振り子マスの水平周方向において隣接する第1の振り子ロッドと共に第1の広がりを、および振り子マスの水平周方向において隣接する別の第2の振り子ロッドと共に第2の広がりを形成する。第2の広がりは第1の広がりとは異なる。本発明による構造を伴うマス振り子の振動周期(したがって振動周波数)は、その方向における振り子ロッドの効果的な広がりによって1つの方向で決定され(システムの高さhzに加え)、それによって異なる方向における異なる広がりが、これらの方向における異なる振動周期をもたらす。
さらにマス振り子を、垂直軸の周りの捩れ振動を実施するよう設計することができる。説明したマス振り子は、z軸の周りの回転自由度も有し、振り子マスの対称軸に対応するこの垂直軸(偏揺れ軸)の周りの捩れ振動に対して調節することができ、必要に応じて減衰される。
本発明の目的は、上述のタイプのマス振り子が備えられた、振動する対象物または振動しない対象物によっても、解決される。
振動しない対象物とは、マス振り子のキャリアとして働く構造物と理解され、主な目的はこの対象物の振動を減衰することではない。むしろ、この場合の本発明は、対応する軌道を伴う乗物環境または検出器を改善するために、独立して調節可能な振り子を目標とする。
しかし、本発明の主な用途の1つは、マス振り子を上述のような振動吸収体として使用することである。この用途のため、本発明は、本発明によるマス振り子、および少なくとも1つの減衰要素が備えられた、例えば建築物などの振動する対象物に対して提供される。減衰要素は、一方では振り子マスに直接的または間接的に連結され、他方では減衰される対象物に直接的または間接的に連結される。
本発明の別の特徴および利点は、以下の説明から、および参照する添付の図面からもたらされる。
寸法が付いた、従来の球面振り子の側面図である。 寸法が付いた、実際の二重振り子の側面図である。 4本の振り子ロッドを伴う、本発明によるマス振り子の斜視図である。 寸法が付いた、本発明によるマス振り子の第1の側面図である。 寸法が付いた、図4aのマス振り子を90°回転させた第2の側面図である。 図1、図2、図4a、および図4bの振り子の間でのサイズの比較を示す図である。 休止位置にある、本発明によるマス振り子の側面図である。 振れた位置にある、図6aのマス振り子の側面図である。 8本の振り子ロッドを伴う、本発明による対称マス振り子の斜視図である。
全ての幾何学的考察は、互いに直角であるx軸およびy軸が水平面に延び、その面に直角であるz軸が垂直軸を表わす、デカルト座標系に基づく。
本発明を説明するため、図1、図2、および図4を使用して、異なる構造に基づいた3つの例示的振り子を説明する。それらの全ては、実際の対象物の振動吸収体として好適であるか、または好適とされる。190km/hの風速まで、およびマグニチュード9までの地震に対して設計された、高さ209m(z方向)の建築物で、450トンの振り子マスが必要となる。その非対称の平面により、建築物は、x方向でf=0.25Hz、およびy方向でf=0.16Hzの異なる水平共振周波数を有する。
図1に示される従来の球面振り子は、この建築物のy方向の振動吸収体として使用され得る。M=450tである振り子マス12が、ここでは、問題の建築物の最上部領域において、対象物10の天井に付けられた4本の振り子ロッド14から懸架されている。4本の振り子ロッド14のうち、2本のみが図1の側面図で確認できる。振り子ロッド14の各々は、振り子マスの外周にわたって配分されている。振り子ロッド14は、一方では振り子マス12の下部セクションの点で連結され、他方では対象物10の下方に開かれた領域の点に連結される。それによって振り子マス12は、4本のほぼ平行な振り子ロッドから休止状態で自由に懸架される。すなわち連結点は、動きの全ての考えられる方向において、振り子マス12の基本的に制限されない振れを可能にする。
図1に示される振り子で、振り子マス12の共振周波数f=0.16Hzを実現するためには、上記で記載した数式によると9.7mの振り子の長さlが必要になる。振り子の長さlは、振り子マス12の重心S(質量の中心)から振り子マス12の仮想懸架点Aまでの範囲であり、それは振り子ロッド14の配置によって画定される仮想球面の中心に対応し、この上で振り子マス12の重心が動くことができる。
建築物の上部の制限された空間、ならびにx方向およびy方向の異なる振動周波数のため、図2に示されるような分割された振り子ロッドを伴う二重振り子が、従来の球面振り子の代わりに使用された。フレーム構造24は4本の振り子ロッド14(1)から懸架され、ここでM=450tの振り子マス12は4本の振り子ロッド14(2)によって懸架される。x方向において、振り子ロッド14(2)の運動はリニアガイドによって妨げられ、それによって、異なる振り子の長さおよび振動周波数が、x方向およびy方向にもたらされる。振り子ロッド14(1)および14(2)のうち、それぞれ2本のロッドのみが図2の側面図で確認できる。
この構造により、仮想懸架点Aがさらに上方に動かされるため、すでに振り子の全高は大幅に減少させることができている。f=0.16Hzの振動のlPy=9.7mの振り子の長さが、ここでは7.3mの全高と比較される。しかし、二重振り子としての複雑な設計のため、詳細には複数の振り子ロッドおよびフレーム構造24のため、結果的にシステム全体は、8.0m×8.0m×7.3mの外形寸法で570tの重量である。
図4は本発明によるマス振り子を示し、これは必要な機能に関して図2による二重振り子と同等であり、以下でさらに詳細に説明する。より良好に理解するため、特定の構成要素がより良好に認識できる、本発明によるマス振り子の概略斜視図も参照する。
=450tの振り子マス12は、4.4mの径および3.8mの高さの直立した鋼製シリンダで構成される。振り子マス12が、ここでは建築物の天井で、対象物10に付けられた4本の振り子ロッド14から、懸架される。振り子ロッド14の上端部は、接合ベアリング16によって第1の連結点において建築物の天井に、自由に回転可能に連結される。一方で、振り子ロッド14の下端部は、図3で示されるように、振り子マス12が直立して固定されるプレートなどの形態である連結要素20か、または図4aおよび図4bに示されるように、直接振り子マス12の下部セクションに、連結ベアリング18によって下部連結点に自由に回転可能に連結される。初めのケースにおいて、連結要素20の質量は、振り子マス12の一部であると捉えるものとする。いずれのケースにおいても、振り子マス12の重心Sは、下部連結点よりも上にある。
4本の振り子ロッド14は、振り子マス12の外周にわたって配分して配置される。振り子ロッドは、周方向で互いから等しい距離であるか、または等しくない距離であってよい。
1つ以上の減衰要素22が、マス振り子と対象物10との間に配置される。減衰要素22は、振り子マス12に直接係合するか、または図3に示されるように連結要素20に係合できる。
x方向において、y方向と比較して高い振動周波数f=0.25Hzが、垂直方向に配置された長さ4.0mの振り子ロッド14によって実現され得る(図4b参照)。y方向における、より低い振動周波数0.16Hzのため、振り子ロッド14は3.2mから5.9mに広げられ、建築物の天井に装着される。これは、振り子ロッド14の下部連結点が、y方向に3.2mの距離を有し、一方で同じ方向の上部連結点間の距離が5.9mであることを意味する(図4a参照)。
システムの全体高が、図2に示された二重振り子と比較して再び大幅に減少されるが、この特別な懸架により、y方向の振動で9.7mの物理的振り子の長さとなる。より正確には、図4による振り子は、約6.0m×6.0m×4.5mの全体設置空間(揺動運動のための自由空間、および連結要素の設置空間を含む)のみを必要とする。
図5において、図1、図2、および図4に示された振り子が、大きさを例示するために右から左へ並べた配置で、再び示される。詳細には、本発明による振り子の、4.5mのみという構造高は、約10.2mという従来の球面振り子のy方向の通常必要とされる振り子の長さ、ならびに7.3mという二重振り子のy方向の通常必要とされる振り子の長さよりも、大幅に低い。
図6aおよび図6bは、広がった振り子ロッド14(図6aの休止位置)、およびx方向またはy方向の面において生じた振動(図6bの振れた位置)を伴う振り子マス12の、一般化した懸架を示す。振り子マス12の重心Sは、各面における円形軌跡上を動く。それによって重心Sは、2つの主軸(x軸およびy軸)によって決定された仮想楕円体の表面上を動くが、次にそれは、x方向およびy方向における振り子の長さlPx、lPyに対応する。2つの振り子の長さlPx、lPyを、対応するシステム高hzおよび振り子ロッド14の広がりによって、異なるサイズに選択することができる。これは、振り子の長さに大きく依存する2つの主方向におけるマス振り子の振動周期を、独立して調節することができることを意味する。
図7は、複数の振り子ロッド14、この場合は8本の振り子ロッド14を有する対称設計のマス振り子の、別の実施形態を例示的に示す。この設計において、全ての振り子ロッド14は、互いに対して広げて離して配置される。すなわち、任意の2本の振り子ロッド14の間の距離は、上部連結点におけるよりも下部連結点におけるほうが小さい。比較として、図4aおよび図4bに示される設計では、これは2つの主な水平方向のうちの一方(図4aのy方向)において隣接する振り子ロッド14にのみ適用され、同時に他方の主な方向(図4bのx方向)において隣接する振り子ロッド14は、上部連結点と下部連結部との間では実質的に等しい距離を有する。
上記に続き、本発明は当然ながら上述した実施形態に限定されない。一般的に専門家は、新規の設計に基づき、所望の振動周波数が、振り子ロッドの好適に広がった配置によって、また必要に応じて2つの主な方向における異なる周波数によっても、所定の振り子マスで実現することができ、振り子の高さは、周知の設計と比較して大幅に減少され得ることを理解する。原則的に、少なくとも3本の振り子ロッドがこのために必要とされるが、通常は4本使用すべきであり、必要に応じてさらなる振り子ロッドが使用され得る。
振動が減衰されることになる、振動する対象物10として、船、沖合設備、ロータおよびロータブレードなどの振動または回転機械部品、ならびに任意の他の構造物も、高層建築物などの建築物、塔、橋などに加えて考慮することができる。
本発明は、振動する対象物に連結することなく、例えば乗物環境または検出器を改善するために、独立して調節可能な振り子としても使用することができる。コンパクトで調整可能な運動学が、楕円体の表面の点を誘導するための最も簡単なケースに使用され得る。
それぞれの振り子ロッド14を、好適な第1および第2の接合ベアリング16、18を伴う剛体要素として、または、連結点で回転可能なロープ、ベルト、チェーン、緊張要素など、機能的に同等な柔軟性のある張力リンクとして、設計することができる。
10 対象物、 12 振り子マス、 14 振り子ロッド、 16 第1(上部)の連結点(接合ベアリング)、 18 第2(下部)の連結点(接合ベアリング)、 20 連結要素、 22 減衰要素、 24 フレーム構造

Claims (7)

  1. 振り子マス(12)と、前記振り子マス(12)の周りに配分して配置され、各々が第1の連結点で対象物(10)に連結され、第2の連結点で前記振り子マス(12)の下部セクションに連結される少なくとも3本、好ましくは4本の振り子ロッド(14)とを有する、空間マス振り子であって、少なくとも2本の振り子ロッド(14)は、それらの第1の連結点間の距離がそれらの第2の連結点間の距離よりも大きくなるよう寸法を決めて広げられ、それによって前記振り子マス(12)の運動中に、前記振り子マス(12)の重心が仮想楕円体の表面上で前記振り子ロッド(14)によって案内されることを特徴とする空間マス振り子。
  2. 請求項1に記載のマス振り子であって、前記振り子マス(12)の重心(S)が前記第2の連結点の上に位置されることを特徴とするマス振り子。
  3. 請求項1または2に記載のマス振り子であって、前記振り子マス(12)が連結要素(20)、詳細にはプレートに固定され、前記振り子ロッド(14)の前記振り子マス(12)への連結は前記連結要素(20)を介して実現されることを特徴とするマス振り子。
  4. 請求項1から3のいずれか1項に記載のマス振り子であって、少なくとも1本の振り子ロッド(14)が、前記振り子マス(12)の水平周方向において隣接する第1の振り子ロッド(14)と共に第1の広がりを、および前記振り子マス(12)の水平周方向において隣接する別の第2の振り子ロッドと共に第2の広がりを形成し、前記第2の広がりは前記第1の広がりとは異なることを特徴とするマス振り子。
  5. 請求項1から4のいずれか1項に記載のマス振り子であって、垂直軸(z)の周りの捩れ振動を実施するよう設計されることを特徴とするマス振り子。
  6. 請求項1から5のいずれか1項に記載のマス振り子が備えられたことを特徴とする振動する、または振動しない対象物(10)。
  7. 請求項1から5のいずれか1項に記載のマス振り子と、一方では振り子マス(12)に直接的または間接的に連結され、他方では対象物(10)に直接的または間接的に連結される、少なくとも1つの減衰要素(22)とが備えられたことを特徴とする振動する対象物(10)。
JP2019548766A 2016-11-29 2017-11-28 コンパクトな楕円体の空間マス振り子 Active JP6947838B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
DE102016122999.7A DE102016122999B4 (de) 2016-11-29 2016-11-29 Kompaktes räumliches Ellipsoid-Massenpendel
DE102016122999.7 2016-11-29
PCT/EP2017/080623 WO2018099896A1 (de) 2016-11-29 2017-11-28 Kompaktes räumliches ellipsoid-massenpendel

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2019536966A true JP2019536966A (ja) 2019-12-19
JP6947838B2 JP6947838B2 (ja) 2021-10-13

Family

ID=60765593

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019548766A Active JP6947838B2 (ja) 2016-11-29 2017-11-28 コンパクトな楕円体の空間マス振り子

Country Status (9)

Country Link
US (1) US11255395B2 (ja)
EP (1) EP3433509B1 (ja)
JP (1) JP6947838B2 (ja)
KR (1) KR102507353B1 (ja)
CN (1) CN110192044B (ja)
AU (1) AU2017369454B2 (ja)
CA (1) CA3045211C (ja)
DE (1) DE102016122999B4 (ja)
WO (1) WO2018099896A1 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE102016122999B4 (de) 2016-11-29 2019-01-31 Burkhard Dahl Kompaktes räumliches Ellipsoid-Massenpendel
EP3859187A1 (en) 2020-02-03 2021-08-04 Tophøj & Grathwol ApS Pendulum vibration damper
WO2023227182A1 (en) * 2022-05-25 2023-11-30 Engiso Aps Multi-stage suspension damper for damping a structure

Family Cites Families (28)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4328648A (en) * 1980-03-21 1982-05-11 Kalpins Alexandrs K Support system
JPS5997342A (ja) * 1982-11-26 1984-06-05 Nippon Kokan Kk <Nkk> 振り子式動吸振器
JPS63254247A (ja) * 1987-04-09 1988-10-20 Kajima Corp 振り子式動吸振器
JP2708478B2 (ja) * 1988-07-15 1998-02-04 株式会社竹中工務店 建物の制振装置
JPH044335A (ja) * 1990-04-23 1992-01-08 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 振子式制振装置
JPH0739767B2 (ja) * 1990-07-20 1995-05-01 鹿島建設株式会社 構造物の制振装置
WO1992002743A1 (en) * 1990-08-10 1992-02-20 Mitsubishi Jukogyo Kabushiki Kaisha Vibration-damping apparatus
NZ238798A (en) * 1990-08-30 1993-11-25 Mitsubishi Heavy Ind Ltd Low height long period pendulum damping equipment for tall buildings
JP2551861Y2 (ja) * 1991-03-05 1997-10-27 大成建設株式会社 構造物の制振装置
JP2674459B2 (ja) * 1993-03-09 1997-11-12 鹿島建設株式会社 振り子式制震装置
KR200177503Y1 (ko) 1996-06-12 2000-04-15 이해규 그네형 중력진자식 흡진장치
JPH1129908A (ja) 1997-07-10 1999-02-02 Nkk Corp 吊橋の橋桁の制振方法及びその吊橋
DE19734993A1 (de) * 1997-08-13 1999-03-11 Friedhelm Bierwirth Erdbebensicherung durch schwingungsentkoppelte Lagerung von Gebäuden und Objekten über virtuelle Pendel mit langer Periodendauer
JP4286574B2 (ja) * 2003-04-09 2009-07-01 株式会社竹中工務店 吊り制震構造
JP3984630B2 (ja) * 2003-09-10 2007-10-03 新東工業株式会社 回転軸系の振動を制振する装置及び方法
CN1966879A (zh) * 2006-11-27 2007-05-23 范建国 一种高层建筑防震装置
JP2009235886A (ja) 2008-03-26 2009-10-15 Michio Watanabe 大藤式地震吸収軽減装置
CN102535674B (zh) * 2012-02-22 2014-01-22 广东电网公司电力科学研究院 基于单摆模型改善输电杆塔抗风稳定性的调质阻尼系统
KR101399397B1 (ko) * 2012-09-26 2014-05-28 김양중 진동제어를 위한 진자슬래브댐퍼시스템 및 이의 이용방법
DE102012222191A1 (de) * 2012-12-04 2014-06-05 Wobben Properties Gmbh Schwingungsbegrenzungs-Modul sowie Vorrichtung, Bausegment für eine Baueinrichtung und Windenergieanlage mit einem Schwingungsbegrenzungs-Modul
CN103437447B (zh) * 2013-09-10 2015-07-22 隔而固(青岛)振动控制有限公司 低频摆式调谐质量减振器
JP6233647B2 (ja) * 2014-04-09 2017-11-22 フジテック株式会社 エレベータ用動吸振器
CN104141352B (zh) * 2014-07-21 2017-08-08 天津大学 塔器防振用摆动式阻尼器
KR20170091679A (ko) * 2014-12-05 2017-08-09 이에스엠 에네르기-운트 쉬빙웅스테크니크 미츠시 게엠베하 수직 스프링 메커니즘을 갖는 감응식 진동 댐퍼
DE102016122999B4 (de) 2016-11-29 2019-01-31 Burkhard Dahl Kompaktes räumliches Ellipsoid-Massenpendel
FR3059747B1 (fr) * 2016-12-02 2020-03-27 Soletanche Freyssinet Amortisseur dynamique accorde
WO2019042516A1 (en) * 2017-09-04 2019-03-07 Mhi Vestas Offshore Wind A/S TOUR VIBRATION SHOCK ABSORBER
US11078890B2 (en) * 2018-05-22 2021-08-03 Engiso Aps Oscillating damper for damping tower harmonics

Also Published As

Publication number Publication date
KR102507353B1 (ko) 2023-03-07
CN110192044B (zh) 2024-03-15
US20190346003A1 (en) 2019-11-14
CA3045211C (en) 2022-08-09
DE102016122999B4 (de) 2019-01-31
JP6947838B2 (ja) 2021-10-13
KR20190091294A (ko) 2019-08-05
EP3433509A1 (de) 2019-01-30
EP3433509B1 (de) 2020-05-13
US11255395B2 (en) 2022-02-22
CN110192044A (zh) 2019-08-30
DE102016122999A1 (de) 2018-05-30
WO2018099896A1 (de) 2018-06-07
AU2017369454A1 (en) 2019-07-04
CA3045211A1 (en) 2018-06-07
AU2017369454B2 (en) 2021-12-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US9169894B2 (en) Device for vibration control of a structure
JP6947838B2 (ja) コンパクトな楕円体の空間マス振り子
US9580876B2 (en) Device for damping vibrations in cables of a suspension system of a civil engineering structure
CN113924400B (zh) 摆式质量阻尼器和包括摆式质量阻尼器的结构
CN108253084B (zh) 一类基于零刚度系统的六自由度超低频隔振装置及其控制系统
RU2440523C2 (ru) Способ регулирования жесткости виброзащитной системы и устройство для его осуществления
JP5644492B2 (ja) 制振システム
JP5207077B2 (ja) 吊り制振構造
JP3854999B2 (ja) 免震装置
JP2008190645A (ja) 振動低減機構およびその諸元設定方法
JP5423182B2 (ja) 制振システム
JP7077509B2 (ja) 吊り物制振構造
CN110528381A (zh) 大跨桥梁长吊杆减振的四线摆式调谐质量阻尼器及设计方法
JPH0310817B2 (ja)
JP6289929B2 (ja) 構造物の制振装置及びその諸元設定方法
CN220953977U (en) Cantilever spring pendulum composite energy-absorbing vibration-damping device
JP2021195976A (ja) 動吸振装置
JP7304109B1 (ja) 制振装置
RU2096565C1 (ru) Динамический гаситель колебаний
CN116905684A (zh) 悬臂弹簧摆复合吸能减振装置及设计方法
JPH05256047A (ja) 制振装置
CN117610260A (zh) 绳系小行星探测系统的动力学建模与稳定性分析方法
Khalid EXPERIMENTAL VERIFICATIONS OF CONTROL OF ASYMMETRIC BUILDINGS VIBRATIONS BY TUNED LIQUID COLUMN GAS DAMPERS
JPH04133044U (ja) 衝撃式制振装置
JPH0337058B2 (ja)

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20200831

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20210420

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20210422

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210719

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20210831

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20210916

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6947838

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150