JP2019085361A - 経口毛穴目立ち改善剤 - Google Patents

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Abstract

【課題】医薬品、食品等に利用することのできる経口毛穴目立ち改善剤の提供。【解決手段】クロロゲン酸類を有効成分とする経口毛穴目立ち改善剤。【選択図】なし

Description

本発明は、経口毛穴目立ち改善剤に関する。
毛包の表皮への開口部である毛穴は、顔面、特に頬と鼻において、美容上大きな悩みの一つとなっている。一般的に、"目立つ毛穴"として認識されている毛穴は脂腺性毛包であり、この脂腺性毛包は、皮膚表面への開口部である漏斗状の形態を持った毛漏斗部の内腔が広く深いことを特徴とする。皮脂腺の発達や乾燥等により、この毛漏斗部が広がっていたり、その周辺がすり鉢状に陥没していたりすると、皮膚表面に生じる窪みが毛穴として視覚的に認識され、"毛穴が目立つ"と認識されると考えられている。さらに、その毛穴に過剰な皮脂や角質が詰まると詰まり毛穴に、また角栓の表面が酸化すると黒ずみ毛穴となり、より"目立つ毛穴"状態となる。
従来、毛穴を目立たなくさせるために、化粧料の塗布による毛穴の隠蔽や、ヒバマタ由来の硫酸多糖を用いる毛穴収縮剤の外用等の手段が提案されている(特許文献1)。しかし、毛穴の隠蔽では根本的な解決にはならず、また、必ずしも効果が十分であるともいえない。
一方、クロロゲン酸類は、植物においてはコーヒー豆やじゃがいも等に見出され、これまでに抗酸化作用、血圧降下作用等が報告されている(特許文献2)。また、生コーヒー豆抽出物等に含まれるクロロゲン酸類を経口摂取すると、肌色不良やくすみの改善効果があることが報告されている(特許文献3)。
しかしながら、クロロゲン酸類に、毛穴目立ちの改善作用があることは何ら報告されていない。
特開2000−169322号公報 特開2002−53464号公報 特開2005−263652号公報
本発明は、医薬品、食品等に利用することのできる経口毛穴目立ち改善剤を提供することに関する。
本発明者は、上記課題を解決するため鋭意検討を重ねた結果、クロロゲン酸類の経口摂取が毛穴の目立ちの改善に有効であることを見出した。
すなわち、本発明は、クロロゲン酸類を有効成分とする経口毛穴目立ち改善剤を提供するものである。
また、本発明は、クロロゲン酸類を含有し、クロロゲン酸類/カフェインの質量比が65以上であるコーヒー豆抽出物を有効成分とする経口毛穴目立ち改善剤を提供するものである。
また、本発明は、クロロゲン酸類を有効成分とする経口毛穴目立ち改善用食品組成物を提供するものである。
また、本発明は、クロロゲン酸類を含有し、クロロゲン酸類/カフェインの質量比が65以上であるコーヒー豆抽出物を有効成分とする経口毛穴目立ち改善用食品組成物を提供するものである。
本発明によれば、毛穴の目立ちを改善することができる。
試験飲料摂取による目視値の変化を示す図。(a)左頬、(b)右頬 試験飲料摂取による目視値の変化を示す図。(c)顔全体 試験飲料摂取による毛穴スコア値の変化を示す図。
本発明において使用される経口毛穴目立ち改善のための有効成分はクロロゲン酸類、又はクロロゲン酸類を含有し、かつクロロゲン酸類/カフェインの質量比が65以上であるコーヒー豆抽出物である。本明細書において、「クロロゲン酸類を含有し、クロロゲン酸類/カフェインの質量比が65以上であるコーヒー豆抽出物」を、単に「コーヒー豆抽出物」と称する場合がある。
本明細書において「クロロゲン酸類」とは、3−カフェオイルキナ酸、4−カフェオイルキナ酸及び5−カフェオイルキナ酸のモノカフェオイルキナ酸と、3−フェルラキナ酸、4−フェルラキナ酸及び5−フェルラキナ酸のモノフェルラキナ酸と、3,4−ジカフェオイルキナ酸、3,5−ジカフェオイルキナ酸及び4,5−ジカフェオイルキナ酸のジカフェオイルキナ酸の総称である。好ましくは、本発明で有効成分として使用されるクロロゲン酸類、又は本発明で有効成分として使用されるコーヒー豆抽出物に含まれるクロロゲン酸類は、上記に挙げた化合物のいずれか1種または2種以上の組み合わせであり得るが、3−カフェオイルキナ酸、4−カフェオイルキナ酸、5−カフェオイルキナ酸、3−フェルラキナ酸、4−フェルラキナ酸及び5−フェルラキナ酸から選択される少なくとも1種がより好ましい。該クロロゲン酸類には、立体異性体、類縁体が存在し、純粋な立体異性体、類縁体又はそれらの混合物が含まれる。
クロロゲン酸類は遊離の形態でもよく、塩の形態でもよい。塩にすることにより水溶性を向上させ、生理学的有効性を増大させることができる。本発明で用いられるクロロゲン酸類の塩としては、薬学的に許容される塩であればよい。当該塩としては、例えば、リチウム、ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属との塩;マグネシウム、カルシウム等のアルカリ土類金属との塩;アンモニウム塩等の無機塩基の塩;アルギニン、リジン、ヒスチジン、オルニチン等の塩基性アミノ酸との塩;モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等の有機塩基との塩などが用いられる。このうち、アルカリ金属又はアルカリ土類金属との塩が好ましい。
「コーヒー豆抽出物」は、生理効果の点から、その全量中におけるクロロゲン酸類の含有量が、好ましくは10質量%以上、より好ましくは15質量%以上であり、また、好ましくは70質量%以下、より好ましくは60質量%以下である。本明細書において、該コーヒー豆抽出物中のクロロゲン酸類の含有量は、上記9種の化合物(3−カフェオイルキナ酸、4−カフェオイルキナ酸、5−カフェオイルキナ酸、3−フェルラキナ酸、4−フェルラキナ酸、5−フェルラキナ酸、3,4−ジカフェオイルキナ酸、3,5−ジカフェオイルキナ酸、及び4,5−ジカフェオイルキナ酸)の合計量に基づいて規定される。
コーヒー豆抽出物は、好ましくは、脱カフェインされている。該脱カフェインされたコーヒー豆抽出物のクロロゲン酸類/カフェインの質量比は、65以上であればよいが、好ましくは70以上、より好ましくは100以上、更に好ましくは150以上、更に好ましくは200以上、更に好ましくは300以上である。
また、コーヒー豆抽出物中のカフェインの含有量は、生理効果の点から、その全量中、好ましくは0.5質量%以下、より好ましくは0.4質量%以下、更に好ましくは0.3質量%以下、更に好ましくは0.2質量%以下、更に好ましくは0.15質量%以下、更に好ましくは0.1質量%以下であり、該コーヒー豆抽出物中に実質的に含まれないことがなお好ましい。
本明細書において、クロロゲン酸類とカフェインの分析は、後掲の実施例に記載の方法に従うものとする。なお、本明細書において、特に断らない限り、該コーヒー豆抽出物中のクロロゲン酸類とカフェインの含有量は、コーヒー豆抽出物の固形分に対するそれらの質量割合とする。ここで、「固形分」とは、試料を105℃の電気恒温乾燥機で3時間乾燥して揮発物質を除いた残分をいう。
好ましくは、クロロゲン酸類は、コーヒー豆から抽出することができる。また、コーヒー豆抽出物は、コーヒー豆を抽出工程に付すことによって得ることができる。
生コーヒー豆に豊富に含まれているクロロゲン酸類は、焙煎によってその相当量が失われてしまうことが知られている。そのため、原料となるコーヒー豆は、好ましくは、焙煎する前の生コーヒー豆であるが、焙煎程度が低い浅焙煎コーヒー豆であってもよい。以下の本明細書において、生コーヒー豆と浅焙煎コーヒー豆とを合わせて単にコーヒー豆と称する場合がある。
コーヒー豆の焙煎程度はコーヒー豆の明度(L値)を指標として表すことができ、浅焙煎コーヒー豆のL値は、クロロゲン酸類含量等の観点から、27以上が好ましく、29以上がより好ましく、35以上が更に好ましく、また、風味の観点から、62未満が好ましく、60以下がより好ましく、55以下が更に好ましい。浅焙煎コーヒー豆のL値の範囲としては、好ましくは27以上62未満、より好ましくは29以上60以下、更に好ましくは35以上55以下である。ここで、本明細書において「L値」とは、黒をL値0とし、また白をL値100として、焙煎コーヒー豆の明度を粉砕後に色差計(例えば、スペクトロフォトメーター SE2000、(株)日本電色社製)で測定したものである。
コーヒー豆の豆種としては、例えば、アラビカ種、ロブスタ種、リベリカ種、アラブスタ種等を挙げることができる。また、コーヒー豆の産地は特に限定されないが、例えば、ブラジル、コロンビア、タンザニア、モカ、キリマンジャロ、マンデリン、ブルーマウンテン、グアテマラ、ベトナム等が挙げられる。コーヒー豆は、1種単独で又は2種以上を混合して使用することができる。
クロロゲン酸類及びコーヒー豆抽出物は、コーヒー豆から熱水を用いて抽出することができる。抽出に付されるコーヒー豆は、未粉砕のものでも、粉砕したものでもよい。コーヒー豆の粉砕には、公知の方法及び装置、例えば、カッターミル、ハンマーミル、ジェットミル、インパクトミル、ウィレー粉砕機等の粉砕装置を用いることができ、その方法は特に限定されない。粉砕コーヒー豆の平均粒径は適宜選択することができる。
抽出は、バッチ抽出、ドリップ抽出、カラム抽出等の公知の方法により行うことができる。抽出方法は、例えば、特開昭58−138347号公報、特開昭59−51763号公報、特開昭62−111671号公報、特開平5−236918号公報に記載の方法等を採用することができる。
必要に応じて、抽出で得られたコーヒー豆の抽出液を濃縮又は乾燥してもよい。抽出液を乾燥物の形態とする手段としては、凍結乾燥、蒸発乾固、噴霧乾燥等が挙げられる。
また、抽出液の濃縮手段としては、減圧濃縮、逆浸透膜濃縮等が挙げられる。抽出液の濃縮物は、コーヒー豆の抽出液から溶媒の少なくとも一部を除去してクロロゲン酸類濃度を高めたものをいう。その形態としては、固体、液体、溶液、スラリー等の種々のものがある。
さらに、必要に応じて、コーヒー豆の抽出液又はその濃縮物を精製してもよい。
調製されたクロロゲン酸類又はコーヒー豆抽出物は、固体、液体、乾燥物、スラリー等の形態であり得る。
コーヒー豆抽出物において選択的にカフェインを低減する手段としては、例えば、脱カフェインコーヒー豆を抽出工程に付す方法と、コーヒー豆の抽出液又はその濃縮物に脱カフェイン処理を施す方法とが挙げられる。脱カフェインコーヒー豆は、コーヒー豆に脱カフェイン処理を施したものである。脱カフェイン処理は、公知の方法を採用することが可能であり、例えば、ウォーター法、超臨界二酸化炭素抽出法、有機溶媒抽出法等が挙げられる。
なかでも、生理効果の点から、コーヒー豆の抽出液又はその濃縮物に脱カフェイン処理を施す方法が好ましい。この場合、コーヒー豆の抽出液又はその濃縮物を、水と有機溶媒の混合溶液中に溶解させた状態で、活性炭及び/又は活性白土もしくは酸性白土と接触させるのが好ましい。コーヒー豆の抽出液又はその濃縮物の脱カフェイン処理としては、例えば、特開2011−4766号公報に記載の方法等を採用することができる。
脱カフェイン処理を施すコーヒー豆の抽出液又はその濃縮物には、市販品を用いてもよい。
あるいは、クロロゲン酸類は、これを含有する天然物、特に植物から抽出することもでき、化学合成により工業的に製造することもできる。クロロゲン酸類を含有する植物の例としては、コーヒーの他に、キャベツ、レタス、アーチチョーク、トマト、ナス、ジャガイモ、ニンジン、リンゴ、ナシ、プラム、モモ、アプリコット、チェリー、ヒマワリ、モロヘイヤ、カンショ、南天の葉、ブルーベリー、小麦等が挙げられる。
後記実施例に示すように、クロロゲン酸類の経口摂取によって、顔面、特に頬と鼻の毛穴の目立ちが改善した。従って、クロロゲン酸類は、経口毛穴目立ち改善剤となり得、毛穴目立ちを改善するために使用することができ、また、経口毛穴目立ち改善剤を製造するために使用することができる。
ここで、「使用」とは、ヒトを含む動物への投与又は摂取であり得、また治療的使用であっても非治療的使用であってもよい。「非治療的」とは、医療行為を含まない概念、すなわち人間を手術、治療又は診断する方法を含まない概念、より具体的には医師又は医師の指示を受けた者が人間に対して手術、治療又は診断を実施する方法を含まない概念である。
本明細書において、「毛穴目立ち」とは、毛穴周囲の皮膚表面に生じる窪みが毛穴として視覚的に認識されやすくなった状態をいい、その「改善」とは、毛穴周囲の皮膚表面の窪みが縮小、或いは窪みの拡大が抑制されることをいう。
毛穴目立ちの状態は、目視による外見評価や、顔画像解析による毛穴の面積、毛穴を示す色の濃さなどを測定すること等により評価できる。
毛穴は、顔の毛穴であり、例えば、頬、鼻、額等の毛穴が挙げられる。
本発明の経口毛穴目立ち改善剤は、ヒトを含む動物に経口投与又は経口摂取した場合に毛穴目立ち改善効果を発揮する医薬品、医薬部外品又は食品となり、また当該経口毛穴目立ち改善剤は、当該医薬品、医薬部外品又は食品に配合して使用される素材又は製剤となり得る。
当該食品には、毛穴目立ち改善を訴求とし、必要に応じてその旨の表示が許可された食品(特定保健用食品、機能性表示食品)が含まれる。機能表示が許可された食品は、一般の食品と区別することができる。
上記医薬品(医薬部外品も含む、以下同じ)の投与形態としては、例えば錠剤(チュアブル錠等を含む)、カプセル剤、顆粒剤、散剤、トローチ剤等の経口固形製剤、内服液剤、シロップ剤等の経口液状製剤が挙げられる。なかでも、好ましい剤型は経口液状製剤であり、内服液剤がより好ましい。
このような種々の剤型の製剤は、有効成分の機能が失われない限りにおいて、必要に応じて薬学的に許容される担体、例えば、賦形剤、結合剤、増量剤、崩壊剤、界面活性剤、滑沢剤、分散剤、緩衝剤、保存剤、嬌味剤、香料、被膜剤、希釈剤等や、他の有効成分、薬理成分等を含有していてもよい。
また、上記食品の形態としては、固形、半固形又は液状であり得、各種食品組成物(パン類、ケーキ類、麺類、菓子類、ゼリー類、冷凍食品、アイスクリーム類、乳製品、飲料等)、さらには、上述した経口投与製剤と同様の形態(錠剤、カプセル剤、トローチ剤等の固形製剤)の栄養補給用組成物が挙げられる。好ましくは飲料である、飲料は、清涼飲料水、茶系飲料、コーヒー飲料、果汁飲料、炭酸飲料等が挙げられる。
種々の形態の食品は、クロロゲン酸類又はコーヒー豆抽出物を、任意の食品材料、もしくは他の有効成分、又は食品に許容される添加物、例えば溶剤、軟化剤、油、乳化剤、防腐剤、酸味料、甘味料、苦味料、pH調整剤、安定剤、着色剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、保湿剤、増粘剤、固着剤、分散剤、流動性改善剤、湿潤剤、香科、調味料、風味調整剤等と適宜組み合わせて、定法に従って調製することができる。
上述した経口液状製剤又は飲料は、溶媒として水及びエタノールから選ばれる少なくとも1種を含有していてもよい。該経口液状製剤又は飲料における溶媒中の水の割合は、全溶媒量に対して95質量%以上がより好ましく、97質量%以上が更に好ましく、99.5質量%以上が更に好ましく、また、100質量%以下が好ましい。水はイオン交換水、水道水、天然水等が挙げられ、特に味の点からイオン交換水が好ましい。経口液状製剤又は飲料中の溶媒の含有量は、85質量%以上が好ましく、90質量%以上が更に好ましい。
上記医薬品、医薬部外品又は食品におけるクロロゲン酸類又はコーヒー豆抽出物の含有量は、それらの剤型や形態により異なり得る。例えば、経口液状製剤又は飲料におけるクロロゲン酸類の含有量は、その全質量中、好ましくは0.008質量%以上、より好ましくは0.02質量%以上であり、更に好ましくは0.05質量%以上であり、また、好ましくは4質量%以下、より好ましくは3質量%、更に好ましくは1.5質量%以下である。
また、例えば、経口液状製剤又は飲料におけるコーヒー豆抽出物の含有量は、その全質量中、コーヒー豆抽出物の固形分換算で、好ましくは0.01質量%以上、より好ましくは0.05質量%以上、更に好ましくは0.08質量%以上であり、また、好ましくは10質量%以下、より好ましくは4質量%以下、更に好ましくは2質量%以下である。
別の剤形として、上記医薬品、医薬部外品又は食品が固形状組成物(例えば、経口固形製剤、固形食品、又はサプリメント)である場合、当該固形状組成物中のクロロゲン酸類の含有量は、その全質量中、好ましくは0.01質量%以上、より好ましくは0.05質量%以上、さらに好ましくは0.2質量%以上であり、また、好ましくは70質量%以下、より好ましくは65質量%以下、さらに好ましくは60質量%以下である。
また、クロロゲン酸類の供給源がコーヒー豆抽出物である場合、その含有量は、固形状組成物の全質量中、該コーヒー豆抽出物の固形分換算で、好ましくは0.1質量%以上、より好ましくは0.5質量%以上、さらに好ましくは2質量%以上であり、また、好ましくは95質量%以下、より好ましくは90質量%以下、さらに好ましくは80質量%以下である。
本発明において、クロロゲン酸類又はコーヒー豆抽出物の投与量及び投与計画は、対象の種、体重、性別、年齢、状態、又はその他の要因に従って当業者により適宜決定することができる。限定ではないが、本発明によるクロロゲン酸類又はコーヒー豆抽出物の投与量(クロロゲン酸類換算)は、例えば、成人1人(60kg)に対して1日当たり、好ましくは50mg以上であり、より好ましくは70mg以上、更に好ましくは100mg以上であり、また、好ましくは1500mg以下、より好ましくは1000mg以下、更に好ましくは500mg以下である。好ましい投与量の範囲は、成人1人1日当たり、クロロゲン酸類換算で、50〜1500mg、より好ましくは70〜1000mg、さらに好ましくは100〜500mgである。
本発明では、上記の用量を、例えば、1日に1回、2回又は3回以上に分け、経口投与又は経口摂取することが好ましい。より好ましくは、1日に1回、上記の用量のクロロゲン酸類又はコーヒー豆抽出物を経口投与又は経口摂取する。
投与又は摂取期間は、特に限定されないが、好ましくは継続的であり、より好ましくは1週間以上、さらに好ましくは2週間以上、さらに好ましくは3週間以上である。投与又は摂取のタイミングは、夕食後から就寝までの間が好ましく、就寝前1時間以内がより好ましい。
投与又は摂取対象者は、好ましくは、毛穴目立ちの改善を必要とする若しくは希望するヒトである。
[分析方法]
(1)クロロゲン酸類の測定
(分析機器)
HPLCを使用した。
装置:Waters ACQUITY UPLC― H Class PDA
分離カラム:ACQITY UPLC HSS C18 2.1×100mm,1.8μm
検出器(紫外可視吸光光度計):L−2420
(分析条件)
サンプル注入量:10μL、
流量:1.0mL/min、
紫外線吸光光度計検出波長:325nm
溶離液A:0.05mol/L酢酸、0.01mol/L酢酸ナトリウム及び0.1mmol/L HEDPO(1−ヒドロキシエタン−1,1−ジホスホン酸)を含有する5%(v/v)アセトニトリル、
溶離液B:アセトニトリル
〔濃度勾配条件〕
時間(分) A液(%(v/v)) B液(%(v/v))
0 100 0
2.5 100 0
3.5 95 5
5.0 95 5
6.0 92 8
16.0 92 8
16.5 10 90
19 100 0
22 100 0
(クロロゲン酸類のリテンションタイム)
3−カフェオイルキナ酸(3−CQA):5.2min
5−カフェオイルキナ酸(5−CQA):8.7min
4−カフェオイルキナ酸(4−CQA):11.2min
3−フェルラキナ酸(3−FQA):12.6min
5−フェルラキナ酸(5−FQA):19.1min
4−フェルラキナ酸(4−FQA):20.9min
3,5−ジカフェオイルキナ酸(3,5−di−CQA):37.0min
4,5−ジカフェオイルキナ酸(4,5−di−CQA):37.5min
3,4−ジカフェオイルキナ酸(3,4−di−CQA):44.8min
求めた面積百分率から5−CQAを標準物質とし、9種の合計としてクロロゲン酸類を定量した。
(2)カフェインの測定
上記(1)と同様に、カフェインは試薬カフェインを標準物質とし、波長270nmの吸光度により測定した。5.2分のピーク面積から求めた面積比からカフェインを定量した。
[試験例1]
1.生コーヒー豆抽出物の製造
インドネシア産ロブスタ種AP−1生豆500gを5Lの98℃の熱水で4時間攪拌・抽出した。冷却後、固液分離を行い、抽出液を固形分濃度が20w/v%になるまで40℃にて減圧濃縮を行い生コーヒー豆抽出物を得た。
・該生コーヒー豆抽出物固形分濃度20w/v%にエタノールをゆっくりと添加し、エタノール60w/v%濃度に調整し、酸性白土(ミズカエース♯600、水澤化学社製)を63g添加し、2時間攪拌した後、2号濾紙で濾過した。
次に、活性炭(クラレコールGW48/100D、クラレケミカル社製)125gを充填したカラム及びH形カチオン交換樹脂(SK1BH、三菱化学社製)32mLを充填したカラムに通液した後、0.2μmメンブランフィルターにて再濾過を行った。
濾過液を40℃にてエタノールを留去した後、水分量を調整し固形分を40w/v%に調整し、これを「クロロゲン酸濃度調整液」とした。この「クロロゲン酸濃度調整液」10gを遠心菅にサンプリングし、3000r/min、15℃、60分の条件にて遠心分離を行い、「生コーヒー豆抽出物」とした。
得られた生コーヒー豆抽出物中のクロロゲン酸類及びカフェインの含有量は、生コーヒー豆抽出物の総量を基準として、モノカフェオイルキナ酸(CQA)13.01質量%、モノフェルラキナ酸(FQA)2.62質量%、ジカフェオイルキナ酸(di−CQA)3.72質量%、カフェイン含有量0.008質量%であった。なお、生コーヒー豆抽出物の固形分に対するクロロゲン酸類量は49.8質量%であった。
2.試験飲料の製造
上記(1)で製造した生コーヒー豆抽出物を用いて、表1の処方表に従い試験飲料(クロロゲン酸類として330mg/100mL含有)とプラセボ飲料(クロロゲン酸類0mg/100mL)を調製し、以下の実施例で使用した。
Figure 2019085361
3.試験概要
(1)方法
25〜35歳の健常女性30名を、クロロゲン酸群(14名)、プラセボ群(14名)の2つに群分けし、クロロゲン酸群には、前記で調製した試験飲料(クロロゲン酸類として330mg/100mL含有)を、プラセボ群には、クロロゲン酸類不含のプラセボ飲料を1日1本(100mL)、8週間、毎日就寝前に摂取させた。
試験飲料摂取前(0週)と、摂取開始から2週間後(2週)、4週間後(4週)及び8週間後(8週)に、毛穴目立ちの評価を行った。顔全体と、左右頬の各部位についての目視評価は、0週、2週後及び4週後に、次に示す基準により評価し、目視値を求めた。
(評価基準)
3:毛穴がかなり目立つ
2:毛穴が目立つ
1:毛穴がややある
0:毛穴が目立たない
また、0週、2週後、4週後及び8週後に、鼻右側から右頬にかけては、さらに顔画像解析装置(VISIA(登録商標) Evolution、CANFIELD社)により算出された値を毛穴スコア値とした。当該顔画像解析装置では、内蔵の解析ソフトにより、毛穴の面積、色の濃さ、数に基づく毛穴目立ちの程度が数値化される。毛穴スコア値が小さいほうが目立つ毛穴が少ないことを意味する。
(2)結果
クロロゲン酸群の14名、プラセボ群の14名を最終解析対象者とした。結果は、目視値、毛穴スコア値それぞれについて、摂取前(0週)からの変化量(Δ値)で表した。数値は平均値±標準偏差で示した。2群間の統計学的有意差は、目視値はMann−Whitney’s U test、毛穴スコア値はUnpaired t−testにより検定した。
図1に目視値を、図2に毛穴スコア値を示す。
図1及び図2より、毛穴目立ちは、クロロゲン酸群でプラセボ群に比して有意な改善傾向が認められた。

Claims (10)

  1. クロロゲン酸類を有効成分とする経口毛穴目立ち改善剤。
  2. クロロゲン酸類を含有し、クロロゲン酸類/カフェインの質量比が65以上であるコーヒー豆抽出物を有効成分とする経口毛穴目立ち改善剤。
  3. 前記コーヒー豆抽出物が生コーヒー豆抽出物及び/又は浅焙煎コーヒー豆抽出物である、請求項2記載の経口毛穴目立ち改善剤。
  4. クロロゲン酸類として、成人1日あたり50〜1500mgの量で経口投与又は経口摂取される、請求項1〜3のいずれか1項記載の経口毛穴目立ち改善剤。
  5. 経口液状製剤の形態である、請求項1〜4のいずれか1項記載の経口毛穴目立ち改善剤。
  6. クロロゲン酸類を有効成分とする経口毛穴目立ち改善用食品組成物。
  7. クロロゲン酸類を含有し、クロロゲン酸類/カフェインの質量比が65以上であるコーヒー豆抽出物を有効成分とする経口毛穴目立ち改善用食品組成物。
  8. 前記コーヒー豆抽出物が生コーヒー豆抽出物及び/又は浅焙煎コーヒー豆抽出物である、請求項7記載の経口毛穴目立ち改善用食品組成物。
  9. クロロゲン酸類として、成人1日あたり50〜1500mgの量で経口投与又は経口摂取される、請求項6〜8のいずれか1項記載の経口毛穴目立ち改善用食品組成物。
  10. 飲料である、請求項6〜9のいずれか1項記載の経口毛穴目立ち改善用食品組成物。
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