JP2019077926A - 複合銅粒子、銅インク、および、複合銅粒子の製造方法 - Google Patents
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Abstract
Description
本発明の複合銅粒子は、銅ベース粒子を備える。銅ベース粒子は、表面に銅微粒子を析出させる、ベースとなる銅粒子である。
銅インクは、上述した複合銅粒子を、溶媒に分散させたものからなる。
銅導電膜は、上述した銅インクを、基板などに所望のパターン形状に塗布したうえで、加熱して焼付けをおこなうことにより形成することができる。
(銅ベース粒子のギ酸による表面処理)
銅ベース粒子として、D50が1μmの銅粒子(高純度化学研究所製)を2g用意した。銅ベース粒子の表面には、酸化防止などのために脂肪酸が配位されている。
以下の操作により、銅イオンを含む金属塩溶液として、酢酸銅溶液を調整した。
酢酸銅溶液に、ギ酸による表面処理をおこなった銅ベース粒子1gを分散させた。銅ベース粒子の添加にともない、溶液は茶色に変化した。以下、この溶液を「原料溶液」と呼ぶ。
還元剤として、銅モル換算で約15倍量のヒドラジン一水和物(和光純薬工業製)2.43mLを用意した。
以下の操作により、複合銅粒子が分散した溶液から、複合銅粒子を分離、精製、回収した。
溶媒として、プロピレングリコール(和光純薬工業製)およびグリセロール(和光純薬工業製)を用意した。
銅インク(約80重量比の複合銅粒子を含有)を、ポリイミド製の基板上に製膜し、塗膜を形成した。
三菱化学アナリティックロレスタを用いて、四探針法により、形成された銅導電膜の電気抵抗を測定した。実施例1にかかる銅導電膜のシート抵抗率は、10mΩ/sqであった。実施例1にかかる銅導電膜のシート抵抗率を、図3に示す。なお、実施例1にかかる銅導電膜のシート抵抗率の評価は、次に説明する比較例1にかかる銅導電膜のシート抵抗率の評価、および、比較例2にかかる銅導電膜のシート抵抗率の評価と合せて、後でおこなう。
(銅ベース粒子の用意)
銅ベース粒子として、D50が1μmの銅粒子を1g用意した。銅ベース粒子の表面には、酸化防止などのために脂肪酸が配位されている。比較例1においては、銅ベース粒子の表面処理はおこなわない。
実施例1と同様の方法によって、0.1Mの酢酸銅溶液を調整した。
実施例1と同様の方法によって、酢酸銅溶液に、表面処理をおこなっていない銅ベース粒子1gを分散させ「原料溶液」を作製した。そして、実施例1と同様に、原料溶液を、スターラー回転数500rpmで撹拌しながら、大気雰囲気下で、25℃において、24時間放置した。
実施例1と同様に、還元剤を添加したうえ、銅ベース粒子が分散された原料溶液を、スターラー回転数500rpmで撹拌しながら、大気雰囲気下で、25℃において、24時間放置した。この反応の結果、銅ベース粒子の表面に、銅微粒子が析出し、銅ベース粒子の表面に銅微粒子が被着した複合銅粒子が、溶液中で得られた。
実施例1と同様の方法によって、複合銅粒子が分散した溶液から、複合銅粒子を分離、精製、回収した。
実施例1と同様の方法によって、混合溶媒に、複合銅粒子を、固形分濃度が80重量比となるように加えて、複合銅粒子が均一に分散した銅インクを得た。
実施例1と同様の方法によって、ポリイミド製の基板上に、銅導電膜を形成した。
実施例1と同様の方法によって、銅導電膜の電気抵抗を測定した。銅ベース粒子の表面処理をおこなわなかった比較例1にかかる銅導電膜のシート抵抗率は、25mΩ/sqであった。比較例1にかかる銅導電膜のシート抵抗率を、図3に示す。
(銅ベース粒子のヘキサン酸による表面処理)
銅ベース粒子として、D50が1μmの銅粒子(高純度化学研究所製)を2g用意した。銅ベース粒子の表面には、酸化防止などのために脂肪酸が配位されている。
実施例1と同様の方法によって、酢酸銅溶液の調製、ヘキサン酸による表面処理をおこなった銅ベース粒子の酢酸銅溶液への添加、銅ベース粒子の表面への銅微粒子の析出、複合銅粒子の分離、精製、回収、銅インクの作製、銅導電膜の形成、銅導電膜のシート抵抗率の測定をおこなった。
図3に示すように、ギ酸による銅ベース粒子の表面処理をおこなった実施例1にかかる銅導電膜のシート抵抗率は、10mΩ/sqであった。銅ベース粒子の表面処理をおこなっていない比較例1にかかる銅導電膜のシート抵抗率は、25mΩ/sqであった。ヘキサン酸による銅ベース粒子の表面処理をおこなった比較例2にかかる銅導電膜のシート抵抗率は、17mΩ/sqであった。
(銅ベース粒子の氷酢酸による表面処理)
銅ベース粒子として、D50が1μmの銅粒子(高純度化学研究所製)を2g用意した。銅ベース粒子の表面には、酸化防止などのために脂肪酸が配位されている。
実施例1と同様の方法によって、酢酸銅溶液の調製、氷酢酸による表面処理をおこなった銅ベース粒子の酢酸銅溶液への添加、銅ベース粒子の表面への銅微粒子の析出、複合銅粒子の分離、精製、回収、銅インクの作製、銅導電膜の形成、銅導電膜のシート抵抗率の測定をおこなった。
(銅ベース粒子の氷酢酸による表面処理)
銅ベース粒子として、D50が1μmの銅粒子(高純度化学研究所製)を2g用意した。銅ベース粒子の表面には、酸化防止などのために脂肪酸が配位されている。
実施例1と同様の方法によって、酢酸銅溶液の調製、プロピオン酸による表面処理をおこなった銅ベース粒子の酢酸銅溶液への添加、銅ベース粒子の表面への銅微粒子の析出、複合銅粒子の分離、精製、回収、銅インクの作製、銅導電膜の形成、銅導電膜のシート抵抗率の測定をおこなった。
Claims (9)
- 銅ベース粒子と、
前記銅ベース粒子の表面に被着された、前記銅ベース粒子よりも粒子径が小さい銅微粒子と、を備えた複合銅粒子であって、
前記銅ベース粒子は、表面の少なくとも一部に、炭素数が1以上、3以下の低級カルボン酸が配位され、
前記銅微粒子が、前記低級カルボン酸を介して前記銅ベース粒子に被着された、複合銅粒子。 - 前記低級カルボン酸が、モノカルボン酸、または、ジカルボン酸である、請求項1に記載された複合銅粒子。
- 前記低級カルボン酸が、ギ酸、氷酢酸、プロピオン酸のいずれか1つである、請求項2に記載された複合銅粒子。
- 前記銅ベース粒子の平均粒径が、0.1μm以上、10μm以下であり、
前記銅微粒子の平均粒径が、0より大きく、100nm以下である、請求項1ないし3のいずれか1項に記載された複合銅粒子。 - 請求項1ないし4のいずれか1項に記載された複合銅粒子と、
溶媒と、を含んだ銅インク。 - ベース銅粒子を用意する工程と、
前記ベース銅粒子を炭素数が1以上、3以下の低級カルボン酸に浸漬し、前記銅ベース粒子の表面の少なくとも一部に、前記低級カルボン酸を配位させる工程と、
銅イオンを含む金属塩溶液を用意する工程と、
前記金属塩溶液に、表面に前記低級カルボン酸が配位された前記銅ベース粒子を分散させる工程と、
前記銅ベース粒子が分散された前記金属塩溶液に還元剤を添加し、前記銅ベース粒子の表面に、前記低級カルボン酸を介して、前記銅ベース粒子よりも粒子径が小さい銅微粒子を析出させる工程と、を備えた複合銅粒子の製造方法。 - 前記低級カルボン酸が、モノカルボン酸、または、ジカルボン酸である、請求項6に記載された複合銅粒子の製造方法。
- 前記低級カルボン酸が、ギ酸、氷酢酸、プロピオン酸のいずれか1つである、請求項7に記載された複合銅粒子の製造方法。
- 前記銅ベース粒子の平均粒径が、0.1μm以上、10μm以下であり、
前記銅微粒子の平均粒径が、0より大きく、100nm以下である、請求項6ないし8のいずれか1項に記載された複合銅粒子の製造方法。
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