JP2019077478A - 包装容器 - Google Patents
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Abstract
Description
言い換えれば、被包装物が保持体の内側から窓部を通って保持体の外側に出ようとする際には、第1折線を挟むフラップ片支持部と保持体の部位とが平面化し、フラップ片支持部が窓部中心点に向かって起立することによって、窓部の開口を狭め、被包装物の保持体からの脱落を防止する。
したがって、可撓性を有する部材で形成されているフラップ片の折り曲げによって生じる弾性力が第1折線および第2折線の長さに依存することから、窓部の枠に十分な長さの直線部分がなくとも、すなわち、直線部分が十分な長さを有するものではない輪郭部を有する被包装物は、十分な長さを持って第1折線を形成され十分な弾性力を有する複数のフラップ片によって把持されることができる。
したがって、複数のフラップ片は、十分な把持力を有しながら被包装物に当接されて保持体の内側に折れ曲がることにより、被包装物に隠れて外側から見えない状態で被包装物を把持することとなる。すなわち、被包装物のみが窓部から見える状態となり、被包装物の包装容器による販売展示効果をより向上することができる。
したがって、窓部の枠の形状が十分な面積を有しない場合又は枠が細長い形状である場合であっても、保持体の内側で複数のフラップ片で被包装物を確実に把持することができる。
以下、本発明の第1の実施の形態に係る包装容器10について、図を参照して詳細に説明する。
さらに、本明細書において、「保持」とは、把持ないし支持を包括する用語として定義する。「平面化」とは、折れ曲がる2つの平面が形成する外角すなわち2つの平面の折れ角が減少することを意味するものであり、折れ角が0になること、すなわち、完全に1つの平面となることだけを意味するものではない。
保持体20は、包装容器10の構造体であるとともに、被包装物Mをその形状に適応しながら、被包装物Mを保持体の一部によって把持ないし支持する。保持体20は、略板状の前部22と、前部22に対応する形状を有する略板状の背部24と、を含み、前部22と背部24とが、対向するように配設されて、構成される。保持体20は、前部22に、被包装物Mを保持体20の内側に導入するための窓部30が形成されている。保持体20は、後述するように1枚の台紙体50を折ることにより形成されている。
窓部30は、前部22の中央付近に形成された、包装容器10すなわち保持体20の内側に被包装物Mを導入するための開口である。窓部30は、被包装物Mの輪郭部OLと略同一形状の枠32と、枠32の中心点となる窓部中心点30cと、を有する。すなわち、枠32は、被包装物Mの輪郭部OLの正面視形状である円形状と略同一形状である略円形状である。窓部中心点30cは、枠32の略円形状の中心となる点である。窓部30は、被包装物Mの被把持部GRを把持する複数のフラップ片36が、窓部30の枠32または枠32近傍に位置する保持体20の複数の部位に設けられている。
複数のフラップ片36は、被包装物Mが有する複数の被把持部GRのそれぞれを、複数方向から輪郭中心点OLCに向かって当接して、その摩擦力と相まって、把持するためのフラップ形状の片である。複数のフラップ片36はそれぞれ、保持体20の内側に向かって折れ曲がることを可能とするための平行な第1折線36f1および第2折線36f2と、第1折線36f1を介して窓部30の枠32または枠32近傍の保持体20の部位に接続し第1折線36f1と第2折線36f2との間に位置するフラップ片支持部36sと、フラップ片支持部36sに第2折線36f2を介して接続し第2折線36f2から窓部中心点30c側に向いて延びるフラップ片本体部36bと、を有する。複数のフラップ片36は、被把持物Mを把持する把持手段を構成する。
フラップ片本体部36bは、後述するシュリンクフィルム70が接着されるためのシュリンクフィルム固着部36bnが形成されている。シュリンクフィルム固着部36bnは、フラップ片本体部36bの正面視における輪郭のやや内側に、フラップ片本体部36bの形状と略同一形状に形成される。
さらに、第2折線36f2が枠32の輪郭よりも窓部中心点30c側(枠の内側)に位置するので、図9に示すように、それぞれのフラップ片36の第1折線36f1を挟むフラップ片支持部36sと保持体20の部位とが平面化した際の、当該フラップ片36の第2折線36f2と窓部中心点30cとの間の長さ(L2)は、当該フラップ片36に把持される被把持部GRと輪郭中心点OLCとの間の長さ(LGR)に比べて、短い。すなわち、LGR>L2である。
保持体20は、保持体20の天部近傍に、前部22又は背部24に接続して保持体20の天部の開口を塞ぐ蓋部26を有する。蓋部26は、保持体20の天部を形成する前部22と背部24とに一体的に接続し、前部22と背部24との間に位置する上向きの開口を塞ぐ。蓋部26は、後述する台紙体第4折線50f4aを介して前部22と接続し、台紙体第4折線50f4bを介して背部24と接続する。
シュリンクフィルム70は、熱を加えられることで収縮し、被包装物Mの表面に密着することで、被包装物Mを全体的に包むためのフィルム部材である。シュリンクフィルム70は、上側と下側とを開口した筒状に形成されている。シュリンクフィルム70は、材料としては、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリスチレン(PS、OPS)、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリプロピレン(PP)、ポリオレフィン系(PE/PP)などの熱可塑性樹脂が用いられる。シュリンクフィルム70は、いずれか1つのフラップ片36のフラップ片本体部36bに接着される。詳細には、フラップ片本体部36bの正面視における輪郭のやや内側に形成されたシュリンクフィルム固着部36bnに、平面状に潰れたシュリンクフィルム70が貼り付けられる。平面状に潰れたシュリンクフィルム70の左右の中心線が、シュリンクフィルム固着部36bn上に位置するように貼り付けられる。熱収縮する前のシュリンクフィルム70は、高さが枠32の直径と同一か若干小さく、平面視における筒状の円周は被包装物Mの被包装状態における幅および厚み方向の外周長さと同一か若干大きい。
次に、包装容器10に被包装物Mを導入する過程を説明する。
図5は、図1のV−V断面図であり、被包装物が保持体に導入される初めの過程を示す断面図である。図6は、図5の次の過程であり、被包装物が保持体に導入される過程を示す断面図である。図7は、図6の次の過程であり、被包装物が保持体に導入された状態を示す断面図である。
次に、包装容器10が被包装物Mを把持ないし支持する作用を説明する。
図7に示すように、被包装物Mは、上記の第4の過程によって、保持体20の内側に導入された状態となるが、この時、複数のフラップ片36のフラップ片本体部36bが被包装物Mの被把持部GRに、輪郭中心点OLCに向かって当接した状態となっている。
詳細には、可撓性を有する保持体20の一部である複数のフラップ片36が窓部30の枠32または枠32近傍に位置する保持体20の複数の部位に設けられているので、複数のフラップ片36が窓部30の枠32または枠近32傍から折れ曲がるとともに弾性力により戻ろうとし、複数のフラップ片36のうちのフラップ片本体部36bが被包装物Mの被把持部GRに輪郭中心点OLCに向かって当接する。
したがって、包装容器10によれば、保持体20の内側に導入された被包装物Mは、複数点で、すなわち複数方向からフラップ片36に把持された状態となり、厚紙等の素材で形成されているフラップ片36の摩擦力とも相まって、保持体20の内側で保持された状態となる。そして、保持体20に複数方向から保持された被包装物Mは、回転することがない。
さらに、包装容器10によれば、被包装物Mは、シュリンクフィルム70に包まれ、そのシュリンクフィルム70がいずれか1つのフラップ片36のフラップ片本体部36bに接着されているので、シュリンクフィルム70と当該フラップ片36とを介して、保持体20に連結されて支持される。
加えて、包装容器10によれば、保持体20の内側に導入された被包装物Mは、前部22の窓部30と背部24の背部窓部40とから保持体20の外側に見えるように露出した状態で保持体20に保持されているので、販売店の店頭又は店内での販売展示効果が高い状態で包装されることができる。
被包装物Mは、上記の第3の過程のとおり、保持体20の内側への進入につれて、窓部中心点30c側に位置するフラップ片本体部36bに当接し、複数のフラップ片36は、初めに第1折線36f1を折り目としながら保持体20の内側に向かって折れ曲がる。そして、第1折線36f1の折れ角が90度程度に到達すると、可撓性の限界から第1折線36f1にかかる回転モーメントに対する抵抗力が増大するので、複数のフラップ片36は、第2折線36f2を折り目として、さらに保持体20の内側に向かって折れ曲がる。ここで、それぞれのフラップ片36の第1折線36f1と窓部中心点30cとの間の長さ(L1)は、当該フラップ片36に把持される被把持部GRと輪郭中心点OLCとの間の長さ(LGR)に比べて、等しいか長く、それぞれのフラップ片36の第1折線36f1を挟むフラップ片支持部36sと保持体20の部位とが平面化した際の、当該フラップ片36の第2折線36f2と窓部中心点30cとの間の長さ(L2)は、当該フラップ片36に把持される被把持部GRと輪郭中心点OLCとの間の長さ(LGR)に比べて、短いが、被包装物Mの輪郭中心点OLCが窓部30の窓部中心点30c近傍から保持体20の内側に存在する状態において、第1折線36f1の折れ角が90度程度にまで増加していることから、それぞれのフラップ片36の第2折線36f2と窓部中心点30cとの間の長さは、第1折線36f1と窓部中心点30cとの間の長さと略同一となる。すなわち、被包装物Mの保持体20への導入時における、それぞれのフラップ片36の第2折線36f2と窓部中心点30cとの間の長さは、当該フラップ片36に把持される被把持部GRと輪郭中心点OLCとの間の長さ(LGR)に比べて、等しいか長くなる。これにより、被包装物Mは、それぞれのフラップ片36すなわち窓部30に阻害されることなく容易に保持体20の内側に導入されることができる。
言い換えれば、被包装物Mが保持体20の内側から窓部30を通って保持体20の外側に出ようとする際には、第1折線36f1を挟むフラップ片支持部36sと保持体20の部位とが平面化し、フラップ片支持部36sが窓部中心点30cに向かって起立することによって、窓部30の開口を狭め、被包装物Mの保持体20からの脱落を防止する。このときの、開口が狭まる長さをL0とすると、L0は、L1とL2との差に、略等しい。
図10は、本発明の第1の実施の形態に係る保持体に形成される前の台紙体の表面を示す平面図である。図11は、本発明の第1の実施の形態に係る保持体に形成される前の台紙体の裏面を示す平面図である。
包装容器10が備える保持体20は、1枚の台紙体50を折ることにより形成されている。
さらに、前部構成部52は、台紙体50が折られて保持体20に形成された際に、保持体20の窓部30となる開口部30が形成されている。開口部30は、その内側に収まるように形成された複数のフラップ片36と枠32から枠32の外側に向かって切り欠かれて形成された矩形状の切欠部34とを有する。台紙体50の開口部30、複数のフラップ片36および切欠部34は、台紙体50の外形が1枚のブランクシートから切削される際に、同時に切削されて形成される。
図12は、本発明の第1の実施の形態に係る台紙体を折って保持体を形成する工程を示す斜視図である。図13は、図12の次の工程であり、台紙体を折って保持体を形成する工程を示す斜視図である。図14は、図13の次の状態であり、台紙体が保持体に形成される前に形成される中間平面体を示す斜視図である。図15は、本発明の第1の実施の形態に係る中間平面体を示す正面図である。図16は、本発明の第1の実施の形態に係る中間平面体にシュリンクフィルムが接着された状態を示す正面図である。
このとき、第1固着部52nを上側にして、前部構成部糊しろ片53が前部構成部52の裏面に載置される。同様に、第2固着部56nを上側にして、糊しろ片56が背部構成部54の裏面に載置される。
このとき、第1固着部52nは、背部構成部54の上方であって、背部開口部40とフック用開口部58との間に、背部構成部54の裏面に接着する。第2固着部56nは、前部構成部52の表面から見て左端縁近傍であって前部構成部52の裏面に接着する。
これにより、図14および図15に示すように、台紙体50は、保持体20の製造工程において、前部構成部52と背部構成部54とが接着して、それぞれの右端縁と左端縁とで一体化し、中間過程の製品である中間平面体60となる。
このとき、台紙体50の前部構成部52は、保持体20の前部22となり、台紙体50の背部構成部54は、保持体20の背部24となる。また、前部構成部52の台紙体第4折線50f4aより上側部分と、台紙体第4折線50f4bより下側部分と、は、保持体20の蓋部26となる。
以下、本発明の第2の実施の形態に係る包装容器100について、図を参照して詳細に説明する。なお、第2の実施の形態の説明において、第1の実施の形態と重複する説明については、簡潔に説明する。
図17は、本発明の第2の実施の形態に係る包装容器が被包装物を包装している状態の図であり、(A)は平面図であり、(B)は正面図である。なお、図17においては、シュリンクフィルム700を省略して図示している。また、図17は、被包装物M0が保持体200の内側で保持されている状態から脱出しようとする状態を示す図である。
保持体200は、包装容器100の構造体であるとともに、被包装物M1をその形状に適応しながら、被包装物M0を保持体の一部によって把持ないし支持する。保持体200は、略板状の前部220と、前部220に対応する形状を有する略板状の背部240と、を含み、前部220と背部240とが、対向するように配設されて、構成される。保持体200は、前部220に、被包装物M0を保持体200の内側に導入するための窓部300が形成されている。保持体200は、後述するように1枚の台紙体500を折ることにより形成されている。
窓部300は、前部220の中央付近に形成された、包装容器100すなわち保持体200の内側に被包装物M0を導入するための開口である。窓部300は、被包装物M0の輪郭部OLと略同一形状の枠320と、枠320の中心点となる窓部中心点300cと、を有する。すなわち、枠320は、被包装物M0の輪郭部OLの正面視形状である略方形状と略同一形状である略方形状である。窓部中心点300cは、枠320の略方形状の中心となる点であり、対角線の交点である。すなわち、窓部中心点300cは、枠320の幅方向の中心にある。窓部300は、被包装物M0の被把持部GRを把持する複数のフラップ片360が、窓部300の枠320に位置する保持体200の複数の部位に設けられている。
複数のフラップ片360はそれぞれ、保持体200の内側に向かって折れ曲がることを可能とするための平行な第1折線360f1および第2折線360f2と、第1折線360f1を介して窓部300の枠320の保持体200の部位に接続し第1折線360f1と第2折線360f2との間に位置するフラップ片支持部360sと、フラップ片支持部360sに第2折線360f2を介して接続し第2折線360f2から窓部中心点300c側に向いて延びるフラップ片本体部360bと、を有する。
フラップ片支持部360sの展開する方向の両側(上側および下側)の曲線は、枠320の輪郭に沿うように形成され配置される。フラップ片支持部360sの窓部中心点300c側の端縁すなわち第2折線360f2と、窓部中心点300cと、の間の長さが、被把持部GRと輪郭中心点OLCとの間の長さに比べて、短いように、フラップ片支持部360sは、その展開する方向の長さを有する。フラップ片支持部360sの長さは、例えば、3mmである。
これにより、複数のフラップ片360は、枠320の左端縁と右端縁とからそれぞれ、窓部中心点300cに向かって展開している状態となる。
そして、フラップ片本体部360bの展開する方向の両側(上側および下側)の曲線は、枠320の輪郭に沿うように形成され配置される。フラップ片本体部360bの展開する方向(窓部中心点300c方向)への長さは、略方形状の枠320の幅の2分の1よりも小さい。フラップ片本体部360bの長さは、例えば、20mmである。フラップ片支持部360sおよびフラップ片本体部360bが、展開する方向の両側が枠320の輪郭に沿う位置に配置されることにより、フラップ片360は、窓部300の枠320に、正面視において収まることができる。
フラップ片本体部360bは、フラップ片本体部360bの正面視における輪郭のやや内側に、フラップ片本体部360bの形状と略同一形状のシュリンクフィルム固着部360bnが形成される。
さらに、第2折線360f2と窓部中心点300cとの間の長さ(L2)が、被把持部GRと輪郭中心点OLCとの間の長さ(LGR)に比べて、短いように、フラップ片支持部360sは、その展開する方向の長さを有する。すなわち、LGR>L2である。
保持体200は、保持体200の天部近傍であって、背部窓部400の上端縁に位置する保持体200の部位である背部240に接続して保持体200の天部の開口を塞ぐ蓋部260を有する。詳細には、蓋部260は、例えば、円形状であり、その半径は21mmである。蓋部260は、背部窓部400の上端縁と蓋部折線260fを介して一体的に接続する。蓋部260は、その外周縁として背部24よりも若干後ろ側に位置する蓋部周縁260cを有する。
シュリンクフィルム700は、いずれか1つのフラップ片360のフラップ片本体部360bのシュリンクフィルム固着部360bnに接着される。熱収縮する前のシュリンクフィルム700は、高さが枠320の高さよりも若干大きく、平面視における筒状の円周は被包装物M0の被包装状態における幅および厚み方向の外周長さと同一か若干大きい。
さらに、第2の実施の形態に係る包装容器100が被包装物M0を把持ないし支持する作用は、第1の実施の形態に係る包装容器10が被包装物Mを把持ないし支持する作用と同じである。すなわち、被包装物M0は、上記の第4の過程により、複数のフラップ片360に把持された状態となる。さらに、被包装物M0は、いずれか1つのフラップ片360に接着され保持体に連結されたシュリンクフィルム700によって、保持体200に支持された状態となる。
したがって、包装容器100によれば、保持体200の内側に導入された被包装物M0は、複数点で、すなわち複数方向からフラップ片360に把持された状態となり、厚紙等の素材で形成されているフラップ片360の摩擦力とも相まって、保持体200の内側で保持された状態となる。そして、保持体200に複数方向から保持された被包装物M0は、回転することがない。
さらに、包装容器100によれば、被包装物M0は、シュリンクフィルム700に包まれ、そのシュリンクフィルム700がいずれか1つのフラップ片360のフラップ片本体部360bに接着されているので、シュリンクフィルム700と当該フラップ片360とを介して、保持体200に連結されて支持される。
加えて、包装容器100によれば、保持体200の内側に導入された被包装物M0は、前部220の窓部300と背部240の背部窓部400とから保持体200の外側に見えるように露出した状態で保持体200に保持されているので、販売店の店頭又は店内での販売展示効果が高い状態で包装されることができる。
加えて、包装容器100によれば、蓋部260が背部窓部400の上端縁と蓋部折線260fを介して一体的に接続するので、被包装物M0は、保持体200の天部の開口から進入してきた埃等で汚損されることがない。
図18および図19に示すように、台紙体500は、厚紙等の可撓性を有するシート状部材からなる1枚のブランクシート(図示しない)から切削されて形成される。台紙体500は、保持体200に形成された際に前部220を構成する前部構成部520と、保持体200に形成された際に背部240を構成し前部構成部520と折り曲げ可能に接続して並列する背部構成部540と、背部構成部540と折り曲げ可能に接続して並列する糊しろ片560と、を有する。
図18は、本発明の第2の実施の形態に係る保持体に形成される前の台紙体の表面を示す平面図である。図19は、本発明の第2の実施の形態に係る保持体に形成される前の台紙体の裏面を示す平面図である。図20は、本発明の第2の実施の形態に係る台紙体が保持体に形成される前に形成される中間平面体およびシュリンクフィルムを示す斜視図である。
このとき、固着部560nを上側にして、糊しろ片560が背部構成部540の裏面に載置される。
このとき、固着部56nは、前部構成部52の表面から見て左端縁近傍であって前部構成部52の裏面に接着する。
これにより、図20に示すように、台紙体500は、保持体200の製造工程において、前部構成部520と背部構成部540とが接着して、それぞれの右端縁と左端縁とで一体化し、中間過程の製品である中間平面体60となる。
このとき、台紙体500の前部構成部520は、保持体200の前部220となり、台紙体500の背部構成部540は、保持体200の背部240となる。また、台紙体500の背部開口部400の中に収まるように形成されていた蓋部260は、保持体200の蓋部260となる。
以下、本発明の第3の実施の形態に係る包装容器101について、図を参照して詳細に説明する。なお、第3の実施の形態の説明において、第1の実施の形態または第2の実施の形態と異なる部分についてのみ説明する。
図21は、本発明の第3の実施の形態に係る包装容器が被包装物を包装している状態の斜視図である。図22は、本発明の第3の実施の形態に係る包装容器の横断面図である。図23は、本発明の第3の実施の形態に係る保持体に形成される前の台紙体の表面を示す平面図である。図24は、本発明の第3の実施の形態に係る保持体に形成される前の台紙体の裏面を示す平面図である。図25は、本発明の第3の実施の形態に係る台紙体を折って保持体を形成する工程を示す斜視図である。図26は、図25の次の工程であり、台紙体を折って保持体を形成する工程を示す斜視図である。図27は、図26の次の状態を示す図であり、本発明の第3の実施の形態に係る台紙体が保持体に形成される前に形成される中間平面体およびシュリンクフィルムを示す斜視図である。なお、図27においては、シュリンクフィルム700を省略して図示している。
図21および図22に示すとおり、複数のフラップ片361は、窓部301の枠321または枠321近傍の保持体201の部位に第1折線361f1を介して接続している。
詳細には、右側のフラップ片361は、窓部301の枠321の直線部分321Iに接続する。一方、左側のフラップ片361は、窓部301の枠321の直線部分321Iよりも若干左後部側にある保持体201の部位に接続する。後述するように、保持体201の前部221の左側の部位は、台紙体501の前部構成部521と糊しろ片561とにより構成されており、糊しろ片561の端縁に相当する位置に、左側のフラップ片361が接続している。また、フラップ片361の窓部中心点301cに展開する方向への長さは、窓部301の枠321の幅の長さの2分の1よりも大きく、例えば4分の3の長さである。したがって、包装容器101が被包装物M1を包装していない状態において、左側のフラップ片361と右側のフラップ片361とは、正面視において窓部中心点301c近傍で重なり合っている状態となる。
第3の過程において、シュリンクフィルム701に装填され熱収縮されて包まれた被包装物M1は、そのシュリンクフィルム701が接着されている右側のフラップ片361とともに、保持体221の内側に進入する。
そして、右側のフラップ片361のフラップ片本体部361bの背面に、左側のフラップ片361のフラップ片本体部361bの前面が押圧されて、左側のフラップ片361は、保持体201の内側に進入する。
第3の実施の形態に係る包装容器101の効果は、第1の実施の形態に係る包装容器10の効果と同じである。
第3の実施の形態に係る包装容器101に被包装物M1を導入しやすく且つ導入されて保持された被包装物M1が脱落しにくい作用効果は、第1の実施の形態に係る包装容器10に被包装物Mを導入しやすく且つ導入されて保持された被包装物Mが脱落しにくい作用効果と同じである。
図23および図24に示すように、台紙体501は、保持体201に形成された際に前部221を構成する前部構成部521と、保持体201に形成された際に背部241を構成し前部構成部521と折り曲げ可能に接続して並列する背部構成部541と、背部構成部541と折り曲げ可能に接続して並列する糊しろ片561と、糊しろ片561と折り曲げ可能に第1折線361f1を介して接続して並列する1つ以上のフラップ片361と、を有する。
これにより、開口部301の幅がフラップ片361の幅に比して十分に広くない場合においても、台紙体501に複数のフラップ片361を設けることができる。
このとき、第1固着部521nを上側にして、前部構成部糊しろ片531が前部構成部521の裏面に載置される。同様に、第2固着部561nを上側にして、糊しろ片561が背部構成部541の裏面に載置される。さらに、糊しろ片561に接続するフラップ片361は、背部開口部401に覆い被さるようにして、背部構成部541の裏面に載置される。
このとき、第1固着部521nは、背部構成部541の上方であって、背部開口部401とフック用開口部581との間に、背部構成部541の裏面に接着する。第2固着部561nは、前部構成部521の表面から見て左端縁近傍であって前部構成部521の裏面に接着する。
これにより、図27に示すように、台紙体501は、保持体201の製造工程において、前部構成部521と背部構成部541とが接着して、それぞれの右端縁と左端縁とで一体化し、中間過程の製品である中間平面体601となる。
また、糊しろ片561に接続するフラップ片361は、第2の工程によって、前部構成部521の開口部301の枠321近傍に第1折線361f1が配置される。
第4の工程によって、図21および図22に示すように、台紙体501(中間平面体601)は、保持体201となる。
そして、第4の工程によって、糊しろ片561に接続するフラップ片361は、前部221の左側において窓部301の枠321近傍の若干左後部側に位置することとなる糊しろ片561から窓部中心点301cに向かって展開することとなる。
すなわち、本発明の技術的思想及び目的の範囲から逸脱することなく、以上説明した実施の形態に対し、機序、形状、材質、数量、位置又は配置等に関して、様々の変更を加えることができるものであり、それらは、本発明に含まれるものである。
また、例えば、窓部中心点30Cは、枠32の形状が円形状であればその中心であるが、枠32の形状が方形状であればその対角線の交点であってもよく、また、枠32の形状が任意の形状である場合には、その形状を等重の平面とした場合の重心の点又はその近傍の点であってもよい。
また、例えば、保持体20は、底部側に向かうにつれて、厚みが増すように形成されていてもよい。これにより、フラップ片36特にフラップ片本体部36bの展開する方向への長さをより長くしても、第1折線36f1および第2折線36f2の折れ曲がり時において、前部22又は背部24への接触を防止することができる。
また、例えば、糊しろ片56は、前部構成部52と折り曲げ可能に接続して並列するように、台紙体50に設けられていてもよい。
また、例えば、台紙体50すなわち保持体20を構成する部材は、厚紙に限定されず、可撓性を有するシート状部材であればよく、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリスチレン(PS、OPS)、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリプロピレン(PP)、ポリオレフィン系(PE/PP)などの熱可塑性樹脂であってもよい。熱可塑性樹脂である場合、シュリンクフィルム70の熱収縮温度よりも高い温度で熱性変形する部材であることが好ましい。
また、例えば、台紙体50のブランクシートからの切削方法としては、トムソン加工であってもよく、第1折線36f1、第2折線36f2、台紙体第1折線50f1、台紙体第2折線50f2、台紙体第3折線50f3または台紙体第4折線50f4は、トムソン加工時の押圧によって形成されてもよい。
また、例えば、台紙体50すなわち保持体20を構成する部材が熱可塑性樹脂である場合に、第1折線36f1、第2折線36f2、台紙体第1折線50f1、台紙体第2折線50f2、台紙体第3折線50f3または台紙体第4折線50f4は、薄肉、ハーフカットまたは凹条に形成されて構成されてもよい。
20、200、201 保持体
22、220、221 前部
24、240、241 背部
24p、241p 背部上片部
26、260、261 蓋部
30、300、301 窓部(開口部)
30c、300c、301c 窓部中心点
32、320、321 枠
34 切欠部
36、360、361 フラップ片
36f1、360f1、361f1 第1折線
36f2、360f2、361f2 第2折線
36s、360s、361s フラップ片支持部
36b、360b、361b フラップ片本体部
36bn、360bn、361bn シュリンクフィルム固着部
40、400、401 背部窓部(背部開口部)
50、500、501 台紙体
50f1、500f1、501f1 台紙体第1折線
50f2、500f2、501f2 台紙体第2折線
50f3、501f3 台紙体第3折線
50f4a、50f4b、501f4a、501f4b 台紙体第4折線
52、520、521 前部構成部
52n、521n 第1固着部
53、531 前部構成部糊しろ片
54、540、541 背部構成部
56、560、561 糊しろ片
56n、561n 第2固着部
560n 固着部
58、580a、580b、581 フック用開口部
60、600、601 中間平面体
70、700、701 シュリンクフィルム
M、M0、M1 被包装物
OL 輪郭部
OLC 輪郭中心点
GR 被把持部
Claims (7)
- 被包装物を包装するための包装容器であって、
可撓性を有し被包装物を把持ないし支持する保持体を備え、
被包装物は、被包装状態における正面視の形状の輪郭線を形成する輪郭部と、輪郭線の中心点となる輪郭中心点と、を有し、
輪郭部は、保持体の一部に把持される部分である被把持部を含み、
保持体は、被包装物を保持体の内側に導入するための窓部が形成されており、
窓部は、
被包装物の輪郭部と略同一形状の枠と、枠の中心点となる窓部中心点と、を有し、
被包装物の被把持部を把持する複数のフラップ片が、窓部の枠または枠近傍に位置する保持体の複数の部位に設けられ、
複数のフラップ片はそれぞれ、保持体の内側に向かって折れ曲がることを可能とするための平行な第1折線および第2折線と、第1折線を介して窓部の枠または枠近傍の保持体の部位に接続し第1折線と第2折線との間に位置するフラップ片支持部と、フラップ片支持部に第2折線を介して接続し第2折線から窓部中心点側に向いて延びるフラップ片本体部と、を有し、
それぞれのフラップ片の第1折線と窓部中心点との間の長さは、当該フラップ片に把持される被把持部と輪郭中心点との間の長さに比べて、等しいか長く、
それぞれのフラップ片の第1折線を挟むフラップ片支持部と保持体の部位とが平面化した際の、当該フラップ片の第2折線と窓部中心点との間の長さは、当該フラップ片に把持される被把持部と輪郭中心点との間の長さに比べて、短いことを特徴とする、
包装容器。 - 熱収縮により被包装物を包むシュリンクフィルムを更に備え、
シュリンクフィルムは、いずれか1つのフラップ片のフラップ片本体部に接着され、
シュリンクフィルムに包まれた被包装物は、保持体の内側で、複数のフラップ片によって支持ないし把持されることを特徴とする、請求項1に記載の包装容器。 - 保持体は、
略板状の前部と、前部に対応する形状を有する略板状の背部とを含み、
前部と背部とが、対向するように配設され、
前部又は背部に、窓部が形成され、
窓部は、窓部の枠から枠外側の保持体の部位にまで切り欠かれて形成された、複数のフラップ片と同数の矩形状の切欠部を有し、
フラップ片支持部は、窓部中心点に向かってフラップ片が展開するように、窓部中心点から見て切欠部の外側に位置する保持体の部位に第1折線を介して接続されることを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の包装容器。 - 保持体は、
略板状の前部と、前部に対応する形状を有する略板状の背部とを含み、
前部と背部とが、対向するように配設され、
前部又は背部に、窓部が形成され、
窓部の枠は、複数の直線部分を有し、
複数のフラップ片のフラップ片支持部はそれぞれ、複数の直線部分のそれぞれに第1折線を介して接続されることを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の包装容器。 - 保持体は、
略板状の前部と、前部に対応する形状を有する略板状の背部とを含み、
前部と背部とが、対向するように配設され、
前部又は背部に、窓部が形成され、
1枚の台紙体を折ることにより形成されており、
台紙体は、
保持体に形成された際に前部を構成する前部構成部と、保持体に形成された際に背部を構成し前部構成部と折り曲げ可能に接続して並列する背部構成部と、前部構成部または背部構成部と折り曲げ可能に接続して並列する糊しろ片と、糊しろ片と折り曲げ可能に第1折線を介して接続して並列する1つ以上のフラップ片と、を有し、
保持体は、台紙体を折って、糊しろ片を前部構成部又は背部構成部に接着して、形成され、
1つ以上のフラップ片は、第1折線が窓部の枠または枠近傍に配置されて、窓部の枠または枠近傍から窓部中心点に向かって展開することを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の包装容器。 - 保持体は、
略板状の前部と、前部に対応する形状を有する略板状の背部とを含み、
前部と背部とが、対向するように配設され、
前部又は背部に、窓部が形成され、
1枚の台紙体を折ることにより形成され、
台紙体は、保持体の窓部となる開口部が形成され、
複数のフラップ片は、台紙体を切削して開口部を形成する際に、開口部の内側に同時に形成されることを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の包装容器。 - 保持体は、
略板状の前部と、前部に対応する形状を有する略板状の背部とを含み、
前部と背部とが、対向するように配設され、
前部又は背部に、窓部が形成され、
保持体の天部近傍に、前部又は背部に接続して保持体の天部の開口を塞ぐ蓋部を有することを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の包装容器。
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